WO2007129714A1 - 便座装置 - Google Patents

Abstract

　人体検知手段６と、便座の回動位置検知手段７と、それらからの入力信号に基づき標的表示手段５を制御する制御手段８を備え、制御手段８は、人体検知手段８により人体を検知し、かつ、回動位置検知手段７により便座２が立位状態であることを検知すると、標的表示手段５の標的表示を行うことにより、便座２に着座して使用する時は標的表示手段５は点灯せず、省エネルギな標的表示手段を得ることができる。

Description

明 細 書

便座装置

技術分野

[0001] 本発明は、男子小用時の標的指示機能を有する便座装置に関するものである。

背景技術

[0002] 従来、男子小用時に尿が飛散し、酸化、腐敗によって発生する悪臭を低減させる 目的で、男子小用の標的を表示する装置がある (例えば、特許文献 1参照）。トイレ室 内への入室を検出し、便器の鉢内部の所定の位置に標的を表示することで、男子小 用時の狙いが定まり、尿の飛散が低減させる効果がある。

[0003] 一方、便器に汚物を付きづらくする観点から、この種の衛生洗浄装置として、肛門 洗浄やビデ洗浄及び乾燥を行なったりするほか、便器内面に大便が付着するのを防 止する噴出手段を備えたものが知られている。 （例えば、特許文献 2参照）。図 5は従 来の噴出手段を備えた衛生洗浄装置の一例を示す断面図である。同図において、 便器 500の上面部には、衛生洗浄装置 501を装着している。この衛生洗浄装置 501 には、進退する洗浄用ノズル 502が設けられており、この洗浄用ノズル 502の進出位 置で洗浄水を噴出することにより肛門洗浄やビデ洗浄を行ない、後退位置にてノズ ル洗浄を行なっている。また、衛生洗浄装置には、噴出手段 503が設けられており、 使用者が便座 504への着座時に、噴出手段 503先端側面の複数の噴出口 505から 、便器 500のボール面 500aのほぼ全周でやや下向きに洗浄水を噴出して便器 500 のボーノレ面 500aを濡らすことにより、大便がボール面 500aに付着するのを防止して いる。

[0004] また、上記従来の噴出手段 503は、男子が立ったまま小便をする場合には、着座 状態がなレ、ので自動的に噴出手段 503からの洗浄水噴出がされなレ、。したがって、 乾いたボール面 500aに直接小便が当たり、周囲に飛散して流れる。そして乾いた面 に付着した小便が残ってしまうと固まって尿石などに変化してしまい、ブラッシングし ても落ちなくなってしまう場合があった。

[0005] また、従来の発明のように標的手段としてレーザ光を用いると、便座装置の清掃の 場合などに誤って光が照射され、使用者が直接光を見てしまうと網膜に障害が残る 可能性がある。また、実使用においても便器底面への照射像や水面からの反射像を 直視し続けるのは、特に幼児にとってはよくなレ、。一方、標的手段として例えば LED を用い便器底面への照射像を標的とすると、狙いやすい大きさの標的を得るために レンズ等の光学部品を用い集光する必要があり、光学部品を組み合わせると部品点 数も増え標的表示手段全体が大きくなつてしまう。特に光源を設置する最適位置とし ては、照射像をさえぎるもののない位置として、便座装置本体の中央で便器内にもつ とも近い位置がよぐ人体洗浄用ノズルの設置位置と合致してしまうため、限られたス ペースで洗浄機能以外の他の機能も本体内部に備えて装置本体のコンパクト化をす る必要のある装置に搭載することが非常に困難となる。

[0006] また、いずれの光源共に便座装置への搭載の仕方によっては照射像に加え、水面 にも反射像が写るため、標的が複数あるように見えて使用者が混舌しし得る。

[0007] さらにまた、便座装置に便器内に小用時の放尿標的を表示するための標的表示手 段として照明手段を設けて、便器に載置し、便座装置本体に設けた人体洗浄ノズル 近傍で便器内に望ませて設けたものが提案されている。そして、この照明手段は、レ 一ザ光を発光する光源とその前面に光を集光させる透過体であるレンズを設けてい る。そして、男子小用時に放尿標的を表示し、その使用前後には表示に使用したレ ンズを清掃するためのエアノズルと、汚れ防止のためのモータ駆動式のシャッターを 備えたものも提案されている (例えば、特許文献 3参照)。

[0008] し力しながら、温水洗浄便座装置全体の構成について、装置本体をコンパクト化し て各種便器形状に設置可能な構成へと開発が進められるなかで、装置本体内部に 、照明手段、標的を表示するための照明手段専用のシャッター、前記シャッター開閉 のための駆動構成、照明手段のレンズの清掃のためのエアノズノレとエア吹き出し構 成を搭載するとなると、本体自体が大型化してしまレ、、コンパクト化が実現できないと レ、う課題があった。さらに、照明手段の清掃について、上記構成のみでは清掃が適 切にできているとは言いがたい状況であった。例えば、シャッターで覆われていない 状態での尿の飛散、跳ね返りなどによる尿、便の付着などが乾燥固着すると、吹き飛 ばしのみでは清掃が十分にはできなかったので、どうしても使用者が頻繁に清掃を 行う必要があった。

[0009] 特許文献 1 :特開平 6— 336754号公報

特許文献 2：特許第 3447352号公報

特許文献 3 :特開平 9一 135791号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0010] し力 ながら、従来の標的指示制御方法では、男子が小用時に入室した際は、便 座装置を操作することなく標的を得ることができるが、それ以外の例えば女性の使用 時や清掃時に入室した際も標的が点灯することとなり、無駄に電力を消費するという 課題があった。本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、実際の使用に即し た標的表示制御を有する便座装置を提供することを目的とする。

[0011] また本発明は、男子小用による便器の汚れをより一層低減させる衛生洗浄装置を 提供することを目的とする。

[0012] また、本発明は、よりコンパクトで実用的な標的表示手段を有する便座装置を提供 することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0013] 本発明の便座装置は上記課題を解決するために、便器に設置された回動可能な 便座と、便座の使用者を検知する人体検知手段と、便座への使用者の着座を検知 する着座検知手段と、便器の鉢内部に標的を表示する標的表示手段と、人体検知 手段と着座検知手段とから入力した信号に基づいて標的表示手段を制御する制御 手段とを備え、制御手段は、人体検知手段により人体を検知し、かつ、着座検知手 段が着座を検知しないと標的表示手段の作動を行うよう構成されたものである。

[0014] 上記発明によれば、男子小用時の状態の、便座使用者を検出し、かつ、着座を検 知しないといった時のみ作動を行うため、便座に着座して使用する男性大便時や女 性の便座使用時は点灯せず、省エネルギ化を図ることができる。

発明の効果

[0015] 以上のように本発明によれば、便座使用者を検出し、かつ、着座を検知しないとレ、 つた男子小用の実際の使用に即した標的表示制御を行うことで、男子小用時の標的 表示機能の省エネルギ化を実現可能で、使用作業性の良好な便座装置を提供する こと力 Sできる。

図面の簡単な説明

[0016] [図 1]本発明の実施の形態 1における便座装置の側面図

[図 2]同実施の形態 1における便座装置の正面図

[図 3]本発明の実施の形態 2における便座装置の側面図

[図 4]本発明の実施の形態 3における便座装置の側面図

[図 5]本発明の実施の形態 4における便座装置の側面断面図

[図 6]同実施の形態 4における便座装置の側面断面図の一部拡大図

[図 7]同実施の形態 5における便座装置の側面断面図の一部拡大図

[図 8]同実施の形態 6における別の便座装置の側面断面図の一部拡大図

[図 9]本発明の実施の形態 7における便座装置の側面図

[図 10]同実施の形態 7における便座装置の正面図

[図 11]同実施の形態 7における便座装置の側面図の一部拡大図

[図 12]同実施の形態 8における便座装置の側面図の一部拡大図

[図 13]本発明の実施の形態 9における便座装置の側面図

[図 14]同実施の形態 9における便座装置の正面図

[図 15] (a)同実施の形態 9における便座装置の標的表示手段と人体洗浄ノズルの収 納状態を示す側面図の一部拡大図 (b)同標的表示手段の動作時の説明図

[図 16]同実施の形態 9におけるノズルクリーニング時の説明図

[図 17] (a)同実施の形態 10における便座装置の標的表示手段と人体洗浄ノズルの 収納状態を示す側面図の一部拡大図 (b)同標的表示手段の動作時の説明図

[図 18]従来の衛生洗浄装置の断面図

符号の説明

[0017] 1 便座装置本体

2 便座 標的表示手段

人体検知手段

回動位置検知手段 制御部 (制御手段） 人体洗浄ノズル

便座加熱手段

着座検知手段

1 便器

2 装置本体部

3 便座

7 貯留水面

8 標的表示手段 (照明手段)9 噴出手段

光源

1 偏向手段

人体検知手段

a 拡散手段

b 集光手段

1 便座装置本体

便座

便蓋

便器

人体洗浄ノズル

標的表示手段

光源

ケース

拡散手段

人体検知手段 211 回動位置検知手段

212 制御部

213 光ファイバ

A 反射領域

B 人体洗浄ノズル身体方向

C LED発光方向

301 便座装置本体

302 便座

303 便蓋

304 便器

305 人体洗浄ノズル

306 標的表示手段

321 シャッター（遮蔽手段）

324 ワイパー

325 ノズルクリーニング流路

発明を実施するための最良の形態

[0018] 本発明は、便器に設置された回動可能な便座と、便座の使用者を検知する人体検 知手段と、便座への使用者の着座を検知する着座検知手段と、便器の鉢内部に標 的を表示する標的表示手段と、人体検知手段と着座検知手段との検知結果に基づ レ、て標的表示手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、人体検知手段により 人体を検知し、かつ、着座検知手段が着座を検知しないと標的表示手段の作動を行 うよう構成されたものであり、男子小用時の状態の、便座使用者を検出し、かつ、着 座を検知しないといった時のみ作動を行うため、便座に着座して使用する男性大便 時や女性の便座使用時は点灯せず、省エネルギ化が図れる。

[0019] また、本発明は、便器に設置された回動可能な便座と、便座の使用者を検知する 人体検知手段と、便座の回動位置を検知する回動位置検知手段と、便器の鉢内部 に標的を表示する標的表示手段と、人体検知手段と回動位置検知手段との検知結 果に基づいて標的表示手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、人体検知 手段により人体を検知し、かつ、回動位置検知手段により便座が立位状態であること を検知すると標的表示手段の作動を行うよう構成されたものであり、男子小用時の状 態の、便座使用者を検出し、かつ、便座が立位状態である時のみ標的表示を行うた め、便座に着座して使用する男性大便時や女性の便座使用時は点灯せず、省エネ ルギ化を図ることができる。また、便座が立位状態である時のみ標的表示を行う構成 のため、トイレルームの清掃などの際に入室しても無駄に作動することもなぐ省エネ ルギ化をはかることができる。

[0020] また本発明は、上記便座装置において、便座内に便座の着座部を暖房する便座 加熱手段と、人体検知手段と回動位置検知手段との検知結果に基づいて標的表示 手段と便座加熱手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、人体検知手段によ り人体を検知し、回動位置検知手段が便座の立位を検知すると標的表示手段の作 動を行い、便座加熱手段の加熱を行わないようにしたことを特徴とするものであり、男 子小用時の状態の、便座使用者を検出し、かつ、便座が立位状態である時のみ標 的表示を行い、さらに男子小用時は不要であるため、便座の着座部の加熱を行わな い制御となっており、便座の暖房機能を有しつつも省エネルギな構成で標的表示を 実現できる。

[0021] 本発明は、便器に設置された回動可能な便座と、便座の使用者を検知する人体検 知手段と、便器の鉢内部に標的を表示する標的表示手段と、人体検知手段の検知 結果に基づいて標的表示手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、人体検 知手段により人体を検知すると、所定時間経過後に一定時間のみ標的表示手段の 作動を行うよう構成されたものであり、人体を検知すれば、着座の有無にかかわらず 標的表示を行うため、夜間などのトイレ室内の照明が十分でない状況において便器 の鉢内部の照明としても効果があり、使用者が確実に便器の鉢内部を認識できるた め、男子小便の便器周辺への飛散低減を実現できる。

[0022] また本発明は、上記便座装置において、標的表示手段は、男子小便の飛散の低 減化が最も期待できる便鉢内の貯留水面に標的を表示することで、放尿位置を誘導 し、より一層の男子小便の飛散低減を実現できる。

[0023] また本発明は、上記便座装置において、標的表示手段は、便器の便鉢内部の貯 留水部の底面に標的を表示するので、各種便器の形状によって貯留水の状態が異 なる場合もかならず貯留水部へ標的表示するので、条件を選ばずに確実に標的照 射すること力 Sできる。

[0024] また本発明は、上記便座装置において、標的表示手段は、便器の便鉢内の前後 方向の略中心線を標的で指示することで、水面の高さや形状が異なる様々な便器に 対して常に中心線を指示する構成となり、便器形状によらず水面の略中央を狙いや すくなり、男子小便の便器周辺への飛散低減を実現できる。

[0025] また本発明は、上記便座装置において、標的表示手段の表示位置を変える変更 手段を備え、前記変更手段により標的の表示位置を変更するので、例えば、照射開 始時に標的の表示位置を動かし視認性を向上させたり、設置条件に合わせた位置 決めなどを行ったり、標的の照射位置を変更をさせながら照射することで標的を追随 させながら放尿させるようなことも可能となる。

[0026] また本発明は、上記便座装置において、便器に載置する便座装置本体を有し、標 的表示手段は光照射により標的を表示するように構成され、便座装置本体の略中心 の便器に対向する位置に標的を表示する標的表示手段を設けたものであり、水面の 高さや形状が異なる様々な便器に対して略中央を指示することができ、男子小便の 便器周辺への飛散低減を実現できる。

[0027] また本発明は、上記便座装置において、人体洗浄機能を有し、使用時には収納位 置から伸出し、不使用時には収納される人体洗浄ノズルを備え、標的表示手段は人 体洗浄ノズノレを収納する位置の近傍に設けたものであり、ノズノレの影になるため、比 較的標的表示手段が男性小便の飛散などで汚れにくぐまた、洗浄ノズルがノズル 洗浄機能を持つ場合はそれを共用することで標的表示手段の洗浄も行うことができ、 標的を清潔に保ち、また曇りを防止できる。

[0028] 以下本発明の実施の形態について、図面を参照にしながら説明する。なお、本実 施の形態によって発明が限定されるものではない。

[0029] (実施の形態 1)

図 1に断面で表示した便器上面に設置した便座装置の側面図を、図 2に断面で表 示した便器上面に設置した正面図を示す。本発明の便座装置は、便器 4に設置され 、便座装置本体 1に対して回動自在にとりつけられた便座 2と、この便座 4の使用者を 検知する人体検知手段 6と、便座 2の回動位置を検出する回動位置検出手段 7と、 便器の鉢内部に標的を表示する標的表示手段 5と、人体検知手段 6と回動位置検出 手段 7との検知結果に基づいて標的表示手段 5を制御する制御部 8とを備え、制御 部 8は、人体検知手段 6により人体を検知し、かつ、回動位置検知手段により前記便 座が立位状態であることを検知する場合に標的表示手段の作動を行うように構成さ れている。

[0030] また、この便座 2には、便蓋 3が設けられ、これらはいずれも便器 4の上面に設置さ れている。さらに、便座装置本体 1の略中央下部に便器 4の鉢内部の貯留洗浄水に 向かって光を投光する標的表示手段 5が設置されている。この標的表示手段 5は便 器 4の左右方向の略中心位置であってかつ前後方向の中心線上に対応する位置に 設置されている。標的表示手段 5は光源として LEDを使用し、レンズによる収斂機能 で投光した光は直径 2cm以下の小さな範囲に集束させることができる。また、標的表 示手段 5の投光方向は、駆動部（変更手段） 5aによって変更可能に構成されている。

[0031] また、便座装置本体 1には、トイレ空間への使用者の入室を検知する赤外線焦電セ ンサからなる人体検知手段 6と、さらに機械的に便座 2の回動位置を検出する回動検 知手段 7とが内蔵される。

[0032] また、便座装置本体 1には、標的表示手段 5と、人体検知手段 6と、回動位置検知 手段 7と電気的に接続し、これらの機能を制御する制御部 8が内蔵されている。

[0033] また、便座装置本体 1の前方には用便後の局部を洗浄する人体洗浄ノズル 9が設 置されており、便座装置本体 1内に収納可能に構成されてレ、る。

[0034] 以上の構成により、使用者がトイレ空間に入室すると人体検知手段 6が人体の入室 を検知し、検知し続けている間は制御部 8に人体の検知信号を送信し続ける。その 後、使用者が男性であり小便を行うために、便座 2を回動させ立位状態にさせた際、 回動位置検知手段 7が、便座 2が立位状態であることを検知し、便座 2が立位状態で あるという信号をその状態を保持し続ける間制御部 8に送信し続ける。

[0035] また、制御部 8は便座使用者の入室検出信号を受信中、かつ便座 2の立位状態信 号を受信中であるときのみ標的表示手段 5を動作させ、鉢内部の貯留水面に男性小 用の標的（図 1の A領域に表示したもの）を表示する。

[0036] 男子小用時に標的が表示されると、一般的に使用者は標的に向かって放尿するた め、小便は便器 4の貯留水部に放尿されることとなり、便器の周辺部や便器外への小 便の飛散を低減することができる。

[0037] このとき、便鉢内部の貯留水の水面に標的を照射すると同時に底面部にも標的が 照射される。この便鉢内部の貯留水部の底面に照射された標的（図 1の B領域へ指 示したもの）に向かって放尿するようにしてもよい。水面にのみ標的を照射する場合 は、標的表示手段 5より出射された標的像の反射像を水面に投影させればよい。もし くは標的表示手段 5の表面で光を拡散させることで、貯留水部の水面にのみ標的表 示手段 5の明力 が投影される。貯留水部底面に照射する場合は、本実施の形態の ように、光源を用いる場合は集光して照射するような構成とすればよい。

[0038] 貯留水面の略中央部にもしくは、便鉢内の貯留水部底面の略中央部に標的を表 示して、これに向かって放尿するよう誘導することが望ましいが、便器内面の露出面と 、水面との臨界領域とを避け、水面に尿が着水するのであれは飛び散りが低減され るので、水面のどこかの位置、または便鉢内面の貯留水部底面のいずれかの位置に 標的が表示されてレ、ればよレ、。

[0039] また、便座に着座して使用するときは標的表示手段が点灯しないため、省エネルギ で実現でき、標的表示手段 5の寿命を伸ばすことができる。

[0040] また、人体洗浄ノズル 9の収納位置の下部近傍に標的表示手段 5を設けたことで、 人体洗浄ノズル 9の影となり比較的小便の飛散などで汚れにくぐまた人体洗浄ノズ ノレ 9がノズル洗浄機能を有する場合、それを共用し標的表示手段の洗浄も行うことで 、標的を清潔に保ち、また曇りを防止できる。

[0041] なお、本実施の形態においては、便座 2と便蓋 3の回動は使用者が手で行う手動 式としたが、これに限ることではなぐ便座、便蓋回動手段（図示せず)を設置し、リモ ートコントローラ（図示せず）を用いることで、使用者は直接便座 2に触れることなく便 座 2を立位状態にできる。また、便座の回動が便座回動検知手段 7の検知結果で制 御部 8によって標的表示手段 5の動作が指示されるようにしたが、便座の回動が標的 表示手段 5の動作スィッチにもなるように構成することができ、衛生的かつ容易に標 的表示を得ることができる。

[0042] また、本実施の形態においては、人体検知手段 6として便座装置本体 1に赤外線 焦電センサを設置したが、これ以外にトイレ空間内に設置した光センサや床に設置し た重量センサ等が考えられる。

[0043] また、本実施の形態においては、回動位置検出手段 7としては、機械的に便座 2の 位置を検出する手段を採用したが、これ以外に電動開閉ユニットを用い便座 2を回動 させる場合に使用される便座開閉の制御信号の利用等が考えられる。

[0044] また、標的表示手段 5は便鉢内の貯留水に向かって投光しているが、貯留水の水 面の略中央に標的を表示して指示することが最適であり、これにより一層の男子小便 の飛散低減効果が期待できる。その際、本実施の形態においては標的表示手段 5を 便器の左右方向の略中心となる前後方向の中心線上に対向する位置に設けたこと で、複雑な標的の位置調整手段を必要とせず便座装置本体 1を前後に微調整する だけで、水面の高さや形状が異なる様々な便器に対して貯留水部の略中央を指示 することができ、安価で故障の少ない標的表示機能を有する構成を得ることができる 。また、便器 4の形状によっては、水面高さが低く貯留洗浄水への投影可能範囲が 狭レ、ものもあり、その場合は便器 4の底面部に直接投光しても良レ、。

[0045] また、標的表示手段 5によって生成する標的をポイントではなぐ便鉢内の中心線を 指示するような矢印とした構成とすることでも、男子小便時に水面の略中央を狙いや すくなり、この構成にすると便座装置本体 1の前後調整すら必要なぐ水面の高さや 形状が異なる様々な便器に対して小便の飛散低減効果が期待できる。

[0046] また、変更手段 5aによって、標的表示手段 5による標的指示を行いながら指示位置 を変更させる構成とすると、例えば標的の照射開始時に照射位置を周辺から貯水部 へというように照射位置を移動する、あるいは、照射中の標的を動かすなどして、使 用者の注意を喚起し標的の視認性を向上させることができる。あるいは、放尿中に標 的を表示しながら指示位置を移動させることで標的を追随させるようにして、興味を 持たせるような使用の仕方をすることもできる。

[0047] なお、本実施の形態では、変更手段 5aは、標的表示手段 5自体の志向方向を変え るようにそれ自体を駆動させるような構成としたが、例えば光源の照射面に取り付け たレンズに偏向機能を設けて、レンズを付け替えたり、レンズを揺動させたり、指向性 のあるレンズ等を設けて回転させることで標的表示方向、表示位置を変えるような構 成としてもよい。

[0048] また、変更手段 5aを用いて便器形状と便座装置本体の設置条件にあうように標的 表示位置を調整するのに用レ、てもよレ、。

[0049] なお、標的表示手段 5の光源として LEDを使用した力、これに限るものではなぐ白 熱電球やレーザ光の使用が考えられる。また標的表示手段 5の投影光は投影範囲 全体が均一な明るさではなぐ部分的に明暗の差を設けたり、小動物や符号等の形 状を投影する構成とすることにより、視認効果が高まり、標的としての効果をより向上 すること力 Sできる。また、投影光の明るさを順次変化させることにより、より効果を高め ること力 Sできる。

[0050] また、標的表示手段 5の投影光の色は白色に限るものではなぐ赤色、青色、緑色 等の色が考えられるが、便器の色に対応して選択することにより視認効果を高めるこ とができる。一般的な便器としては、白色、水色、ピンク、ベージュが多く使用されて おり、投影光を緑色にすることにより、これらの全ての色に効果的に対応可能となる。 また、複数の色を組み合わせたり、複数の色を順次変化させたりすることにより、より 視認効果を高めることができる。

[0051] (実施の形態 2)

図 3は本発明の実施の形態 2における便座装置を断面で表示した便器上面に設置 した状態の側面図である。

[0052] 本実施の形態が実施の形態 1と異なる点は、便座 2の内部に瞬間的に着座部を暖 房する加熱手段 10を設置したことであり、制御部 8は人体検知手段 6と回動位置検 知手段 7の検知結果に基づいて入力された信号に基づいて標的表示手段 5と加熱 手段 10を制御するものとなっている。

[0053] 便座加熱手段 10は、非使用時は待機モードとしてある温度（例えば 18°C)を保持 し、使用者のトイレ空間への入室を人体検知手段 6が検知した後に目標温度 (例え ば 40°C)まで便座を加熱、保温する構成であり、省エネルギ化を考慮した瞬間暖房 便座となっている。 [0054] 上記構成の便座装置は、便座使用者の入室検出信号を受信中、かつ便座 2の立 位状態信号を受信中であるときのみ標的表示手段 5を動作させ、さらに便座加熱手 段 10を待機モードに移行し通電を抑制することができる。ここでは、人体検知手段 6 が人体の存在を検知してから 6秒で 40°Cまで昇温するように構成されてレ、る。そのた め、ほぼトイレ空間に入室し、便座に着座するときには便座の加熱がほぼ完了してい ることになり、便座の暖房機能を有しつつもさらに省エネルギ構成とするとともに標的 表示を実現することができる。

[0055] (実施の形態 3)

図 4は本発明の実施の形態 3における便座装置を断面で表示した便器上面に設置 した状態の側面図である。

[0056] 本実施の形態が実施の形態 1と異なる点は、実施の形態 1が備えている回動位置 検知手段 7に代えて着座検知手段 11を設けた構成とした点であり、制御部 8は人体 検知手段 6と着座検知手段 11とから入力した信号に基づいて標的表示手段 5を制御 するものとなっている。

[0057] 上記構成の便座装置は、使用者がトイレ空間に入室すると人体検知手段 6が人体 の入室を検知し、人体を検知し続け、かつ着座が検知されない間、標的表示手段 5 を動作させ、標的を表示する。そのため、便座に着座して使用する男性大便時や女 性の便座使用時は点灯せず、省エネルギ構成で標的を形成することが可能となる。

[0058] さらに、男子小用時以外においても、夜間や悪天候時などのトイレ内の照明が十分 でない状況でトイレ用照明の点灯を忘れた場合には、標的表示手段 5がトイレ空間 内のあかりとして有効であり、怪我の予防を図ることができる。これは、子供や、寝付き にくい大人などに対し、覚醒状態としない程度に弱い光で必要最低限のトイレ空間 照明を行うことで、再び就寝状態に戻り易くするという効果もある。

[0059] なお、本実施の形態では着座検知手段 11として便座 2の脚部に設置した機構的な スィッチを考えてレ、るが、同様の場所に構成した重量センサや便座装置本体 1に内 蔵した赤外線焦電センサや光センサなどの方法もある。

[0060] 前記実施の形態 1乃至 3においては、着座使用者を検出し検出結果に基づいて標 的表示手段の駆動を制御する例について説明したが、次に、男子小用による便器の 汚れをより一層低減させる衛生洗浄装置について説明する。

本発明に係る衛生洗浄装置は、便器内に水を噴出する噴出手段と、便器内の貯留 水部分に男子小用時の放尿標的を表示するための標的表示手段とを備え、前記標 的表示手段により誘導されて放尿されるまえに前記噴出手段により予め便器内に水 を噴出するものである。

[0061] 上記発明によれば、使用者が排尿をする前に便器内面を広く濡らすように噴出手 段を作動し水の噴出動作を行うため、便器内の貯留水部以外に飛散した尿の付着 や残留を防止し、さらに標的により放尿を貯留水部に誘導する。

[0062] 以上のように上記発明によれば、使用者が排尿をする前に便器内面を広く濡らすよ うに噴出手段の水の噴出動作するため、便器内の貯留水部以外に飛散した尿の付 着や残留を防止し、さらに標的により放尿を貯留水部に誘導するので、便器の汚れ を低減して清潔を保ち、清掃機能を向上することができる。

[0063] 本発明は、便器内に水を噴出する噴出手段と、便器内の貯留水部分に男子小用 時の放尿標的を表示するための標的表示手段とを備え、前記標的表示手段により誘 導されて放尿されるまえに前記噴出手段により予め便器内に水を噴出するものであ る。

[0064] そして、使用者が排尿をする前に便器内面を広く濡らすように噴出手段の水の噴 出動作するため、便器内の貯留水部以外に飛散した尿の付着や残留を防止し、さら に標的により放尿を貯留水部に誘導する。これによつて、使用者が排尿をする前に 便器内面を広く濡らすように動作するため、便器内の貯留水以外に飛散した尿の付 着や残留を防止し、さらに標的により放尿を貯留水部分に誘導するので、尿の飛散 自体も削減され、より一層便器を清潔に保つことができ、さらに清掃性を向上させるこ とができる。

[0065] また本発明は、上記衛生洗浄装置において、人体検知を備え、人体検知手段の検 知信号により直ちに噴出手段から水の噴出を開始するものを含む。

[0066] これによつて、使用者のトイレへの入室または便器への接近を人体検知手段により 検知すると同時に噴出手段から水が噴出するので、便器の内面を濡らす動作を早期 に開始して終了させることができる。したがって、使用者が放尿前に確実に噴出手段 力 の水の噴出を開始し、終了させること力 Sできる。すくなくとも噴出開始のみ早けれ ば、予め便器を濡らすことができるので、汚れ防止の効果がある。

[0067] また、本発明は、上記衛生洗浄装置において、噴出手段による噴出が終了した後 に、標的表示手段が標的を表示するものを含む。

[0068] これによつて、噴出手段は所定時間又は所定流量で洗浄を終了し、その後に標的 表示手段による表示を開始するので、使用者の放尿前に確実に便器内面への洗浄 が終了し、また洗浄終了後貯留水面が落ち着いて力 標的表示することで、標的表 示を、便器貯留水底面への像表示もしくは貯留水面への像表示のどちらを用いる構 成においても標的を明確化できる。さらに、このように表示されたことで、予め濡らす 汚れ防止動作が終了し、排尿開始が許可されたことの報知も兼ねることができる。

[0069] また、本発明は、上記衛生洗浄装置において、便器内を照らす照明手段を備え、 照明手段の照射は噴出手段による噴出水を照らすようにしたものを含む。これによつ て、照明手段からの光が噴流に照射されるので、効果的な演出効果が発揮できる。 この照明手段を噴出手段の水の噴出する近傍に備えると、効率よく照射できる。

[0070] また、本発明は、上記衛生洗浄装置において、標的表示手段は光照射により標的 表示を行い、照明手段を兼ねる構成とし、噴出手段からの噴流に連動して照明を行 うものを含む。噴出手段からの噴流に照明手段の光は当たり乱反射するので、使用 者が噴流を確実に認識できるため噴流中の排尿等も抑止でき、さらに、噴流と光によ る演出効果で、清涼感や癒しの効果を与える。また、使用者が夜間等の就寝中に用 便に起きた場合、トイレ内が暗くても使用者が便器内を視認でき、覚醒化防止にもな る。また、照明手段を標的表示手段と兼ねることで、省スペースかつ安価な構成をと ること力 sできる。

[0071] また、本発明は、上記衛生洗浄装置において、光源の照射を噴出手段に連動する 時と、標的表示する時とで照射構成を変えることを特徴としたものを含む。

[0072] また、本発明は、上記衛生洗浄装置において、光源の発光を拡散する拡散手段と 、発光を集光する集光手段とを有し、前記拡散手段と前記集光手段との切替え手段 を備えたものである。これによつて、噴出手段の噴出に連動させる際と、標的表示す る際に、光源からの発光を拡散させたり集光させたりして、切り替え手段により容易に 照射形態を変えることができて、必要に応じて多様な光照射が可能になる。

[0073] また、本発明は、上記衛生洗浄装置において、光源の指示方向を変える偏向手段 を備えたものを含む。これによつて、光源の指示方向を上下左右色々と移動させるこ とで、噴出手段の噴出する噴流へ乱反射させる具合にバリエーションを持たせ、演出 効果を向上させることができる。また、光源を貯留水部底面方向に向け、微小量移動 させることで標的を移動させることもでき、視認性を向上する、あるいは、標的の照射 位置を変更をさせながら照射することで標的を追随させながら放尿させるようなことも 可能となる。

[0074] また、本発明は、上記衛生洗浄装置において、標的表示手段は、放尿標的を表示 するための光源の光を拡散する拡散手段を設け、便器の便鉢内部における貯留水 面に拡散手段を介して表示するものを含む。これによつて、光源からの光は拡散手 段で拡散されぼ力、されるため、便器底面へは照射像は写らず貯留水面にのみ反射 像が写り、使用者は迷うことなく標的を目標に排尿することができる。さらに拡散され た柔らかい光となっているため、噴流により散乱される光も使用者の睡眠からの覚醒 を促さない程度のものとなり、掃除の時など万が一直接光を目視したとしても安全で ある。また光を集光する必要がないので、省スペースで安価な標的表示手段を実現 できる。

[0075] また、本発明は、上記衛生洗浄装置において、拡散手段は、貯留水面と対向する 位置に設けたものである。これにより、貯留水面への投影方向にのみ拡散手段を設 けることで、標的表示手段としては拡散された光を用い、噴流への照明手段としては 拡散手段を透過しない光源そのままの光を用いることで、光源を兼用する構成となる 。また、光源の指示方向の偏向手段等なしで標的表示手段と照明手段の異なる様式 の光を得ることができ、省スペースかつ安価なものとなる。

[0076] また、本発明は、便器に載置する本体部を備え、前記本体部に上記衛生洗浄装置 を設けた衛生洗浄装置としたものである。これにより便器内の貯留水部以外に飛散し た尿の付着や残留を防止し、さらに標的により放尿を貯留水部に誘導することで、尿 の飛散自体も削減され、より一層便器を清潔に保ち、多機能で清潔性の向上した衛 生洗浄装置が実現できる。 [0077] また、本発明は、上記衛生洗浄装置において、人体検知手段を、装置本体と別体 に設けたものを含む。これにより、使用者の入室検知ゃ便器への近接検知がより早く でき、あらかじめ確実に噴出手段による便器洗浄が行えるように、トイレ室の条件に合 わせ、人体検知手段の設置自由度が向上する。

[0078] 以下上述した本発明の実施の形態について、図面を参照にしながら説明する。な お、本実施の形態によって発明が限定されるものではない。

(実施の形態 4)

図 5に便座装置の側面断面図を、図 6に図 5の一部拡大図を示す。図 5において、 便器 101には衛生洗浄装置が載置され、この衛生洗浄装置は、本体部 102に回動 自在な便座 103、便蓋 104が設けられている。また、便器 101の後方上部には、洗 浄水タンク 105が装着されており、便器 101内面の水洗用水が貯えられている。本体 部 102には、人体の局部を洗浄するための洗浄ノズル 106や、衛生洗浄装置本体の 略中央下部に便器 101の貯留水面 107に標的を表示する標的表示手段 108と、洗 浄ノズル 106とは別に便器 101の内面に水を噴出する噴出手段 109等が内蔵されて おり、標的表示手段 108は噴出手段 109近傍に設置されている。標的表示手段 108 は光照射により、標的を生成するもので、便器 101内面を照射する照明手段も兼ね ており、光源 110の指示方向を変える偏向手段 111を備え、標的表示時は貯留水面 107方向に向き、便器 101内面への照明時は便器 101側面方向に向くように構成さ れており、光源 110の表示方向を変えることにより標的表示と便器内照明を切替える こと力 Sできる。このとき、貯留水面 107方面に向いたときには集光し、便器 101側面方 向に向いたときは拡散するような光学手段（図示せず）をそれぞれの方向に構成する とより効果的である。

[0079] また、本体部 102には使用者の着座を検知する着座検知手段 112を備えており、 着座検知状態時のみ洗浄機能や乾燥機能が動作可能であり、また便座 103および 便蓋 104の回動位置を検出する回動検知手段 113およびトイレ空間への便座 103 の使用者の入室を検知する人体検知手段 114を内蔵する。カロえて、着座検知手段 1 12と回動検知手段 113と人体検知手段 114とから入力された信号に基づいて、噴出 手段 109と標的表示手段 108とその光源 110の表示方向の偏向手段 111とを制御 する制御部 115も内蔵する。後述の噴出手段 109による便器 101の洗浄動作は、上 記着座検知手段 112が非着座検知状態時のみ実行されるように構成されている。こ れは着座時に便器 101の洗浄を行うことで衣服等が濡れることを防止するためである 。本体部 102には給水源から洗浄水を給水するための給水管および商用電源から 給電するための電気ケーブル (いずれも図示せず）が備えてある。また、衛生洗浄装 置の内部には使用者が肛門の洗浄を行うためのお尻洗浄機能、小用後の女性局部 を洗浄するビデ洗浄機能のほか洗浄後の人体局部を乾燥するための乾燥機能、寒 冷時にトイレ空間を暖房する部屋暖房機能等が備えてあり、各々の操作はリモートコ ントローラ（いずれも図示せず）によってなされる。

[0080] 以上の構成により、使用者がトイレ空間に入室すると人体検知手段 114が人体の 入室を検知し、使用者が便蓋 104を開け、回動検知手段 113がそれを検知し、着座 検知手段 112が着座を検知していない場合、噴出手段 109から便器 101内面に水 を噴出するように制御する。さらに噴出に連動して、偏向手段 111により光源 110の 表示方向を便器 101内面方向に向け、光を拡散させる光学手段を通り便器 101内 側面方向に広く光を照射させるよう動作する。したがって、噴出手段 109からの噴流 は光に照らされて乱反射するので、使用者が噴流を容易に確認することができ、さら に、噴流と光による演出効果で、清涼感や癒しの効果を与える。さらに、使用者が男 子であり小用を足そうと便座 103を開けると、便座 103が立位であることを回動検知 手段 113により検知し、便座 103の動きに連動して貯留水面 107に標的を表示する よう動作する。このとき、噴出手段 109からの水の噴出は、たとえ設定された噴出時 間中であったとしても、便座 103が立位状態になると水の噴出は止めるように制御す るのが望ましい。これは水の噴出中に小用をすることで生じる尿および水の飛び跳ね を防止するためである。こうすることで、例えば便器 101の清掃時などにも意図しない 水の噴出を防止することができる。また、便座 103が立位のときのみ標的表示するた め、便座 103に着座して使用する男性大便時や女性の便座 103使用時は点灯しな いので、男子小便の飛散の低減を省エネルギで実現でき、標的表示手段の光源 11 0の寿命も伸びる。

[0081] このように、男子小用の前に自動的に便器 101内面を濡らすことができるので、便 器 101内面に飛び散った尿も付着しにくぐ付着しても少ない水量で付着物を流すこ とができ、併せて放尿時に標的表示を行うことにより貯留水面 107へ誘導するので、 尿の飛散自体も削減され、より一層便器 101を清潔に保つことができる。この効果を 最大に発揮するためには、噴出手段 109により所定時間または所定流量の噴出が 行われ、予め便器内を満遍なぐもしくは必要十分に濡らす動作が終了したあとに、 標的表示手段 108による表示を行い、排尿許可の報知にもなるようにして、放尿誘導 することがよいが、すくなくとも、排尿されるまえに噴出手段 109による噴出が開始さ れることで、それがない場合と比較して便器内の汚れが少しでもつきにくいものとなる 。よって、噴出手段 109の噴出動作と標的表示手段 108の標的表示を同時にしたと しても、排尿行動はそれに誘導されておこるものと考えると、実際の排尿タイミングは 噴出の後になるので、効果は得られる。

[0082] なお、回動検知手段 113は便座 103および便蓋 104を人体検知手段 114からの信 号に基づき自動的に開閉させるような自動開閉手段と兼ねてもょレ、。こうすることで、 人体を検知すると自動的に便蓋 104が開くように制御することができ、便器 101内面 を事前に濡らすことができるので、使い勝手がよぐ使用水量も限定できるので省資 源にできる。また、リモートコントローラ（図示せず）を用いることで、使用者は直接便 座 103に触れることなく便座 103を立位状態にでき、かつ便座 103の回動が標的表 示手段 108の動作スィッチにもなつているため、衛生的かつ容易に標的を得ることが できる。

[0083] また、着座検知手段 112としては、赤外線により使用者の便座 103への着座の有 無を検知するものの他に、方式としては便座 103の静電容量を検知するもの、超音 波等を用いて使用者の便座 103への着座を検知するもの、便座着座部の圧力を検 知するものでもよい。

[0084] また、人体検知手段 114は本体部 102と分けて設置可能な別体に設けてもよい。こ うして、人体検知手段 114設置性を向上させ、人体検知するのに都合のよい位置に 設置し、より早く確実に使用者のトイレへの入室、もしくは便器への近接を検知できる 。また、ここでは赤外線による人体検知としているが、トイレ空間内に設置した光セン サゃ床に設置した重量センサ、超音波やマイクロウエーブ等または画像処理を用い て人体の動きを検知してもよい。

[0085] また、噴出手段 109としては、筒状のノズル本体と、このノズル本体に内設して流れ を放射状に偏向する噴流ガイドとから成る構成や、従来例のように円筒先端の側面 にスリット孔を備えた構成でもよいし、複数のノズノレを便器 101内面外周部方向に水 を噴出するように配置してもよレ、。

[0086] なお、標的表示用の光源 110として、本実施の形態では LEDにより構成しているが 、白熱ランプ、蛍光ランプ、放電ランプなどにより構成してもよい。さらに標的表示と照 明手段を兼ねるために、光源 110の表示方向を変更するのではなく逆に光源 110は 固定したまま、光源 110の前に構成する光学手段を、標的表示の場合は凸レンズ等 の集光手段（図示せず)、照明効果を得る場合は凹レンズや反射板のような拡散手 段 116aとレ、うように切替えることでも構成できる。

[0087] (実施の形態 5)

図 7は本発明の実施の形態 5における便座装置の側面図の一部拡大図である。本 実施の形態は、実施の形態 4の発明と基本的な構成は同じで、異なるのは照明手段 を兼ねた標的表示手段 108であり、光源 110の光を拡散させる拡散手段 116aを設 けたものとなっている。

[0088] これにより、標的表示手段 108からは拡散されぼかされた柔らかい光が便器 101内 面に放射状に照射されるため、噴流により散乱される光も使用者の睡眠からの覚醒 を促さない程度のものとなり、掃除の時など万が一直接光を目視したとしても安全で ある。また標的としては、光は拡散されているため便器 101面に光の照射像は写らず 、拡散手段 116aで拡散されぼかされた光源 110の光の貯留水面 107への反射像を 用いることで、使用者は迷うことなく標的を目標に排尿することができる。また光を集 光する必要がないので、省スペースで安価な標的表示手段 108を実現できる。

[0089] なお、図 8のような光源 110の光を拡散させる拡散手段 116aを光源 110のカバー 部材 10cの便器 101内貯留水面 107への投影方向にのみ設けたものも考えられる。 例えばシート状の拡散手段 116aを貯留水面方向にのみ貼り付けるような構成や、力 バー部材 10cの表面の表面加工を内面もしくは外面に部分的に行ってもよレ、。光源 110の発光方向が水面方向でなくても、拡散角度や方向を考慮して適切に設定して やることで、光源 110の表示方向の偏向手段 111等を用いることなしに、標的表示手 段 108として拡散された光、便器 101内面および噴流への照明手段としては拡散手 段 116aを透過しなレ、光源 110そのままの光とレ、つた異なる様式の光を省スペースか つ安価な構成のままで用いることができる。

[0090] さらに集光手段 116bを拡散手段 116aの別領域に設けて、光源 110のカバー部材 10cを回転させ、噴出手段 109からの噴出流に集光した光を照射できるような構成と すると、カバー部の照射構成を容易に切り替えて、ノ リエーシヨンのある標的表示や 、噴出照明を適切に行うことができる。

[0091] 例えば標的表示をする際にも、追随行動を誘導する際には集光手段 116bで集光 して照射させ、照射像を便器の端力 中央線上まで移動させ、中央線上に位置した 際には反射像を貯留水面に投影するため、拡散手段 116aに切り替えて照射するよ うな構成としてもよい。

[0092] カバー部材 10cを回転させるような切り替え手段（図示せず）の駆動構成について は、洗浄ノズル 106の駆動機構を兼用するなどの構成でも、独自の回転機構を設け てもよぐ特に限定するものでない。

[0093] なお、上記実施の形態では、光源の照射は噴出手段 109の効果的照明として、さ らに男子小用時の標的表示を目的にした光源の照射をとして説明したが、便座位置 が立てられた状態に限定せず、噴出手段 109の噴出動作終了、排尿排便許可の報 知手段として、噴出手段 109の噴出の終了に伴って照射を変えるようなものとしても よい。その際に、男子小用時に限らず、便座を使用するよう、便座位置が立っていな い場合でも報知の意味をもった照射を行うようにしてもよい。

[0094] 次に、よりコンパクトで実用的な標的表示手段を有する便座装置を提供することを 目的としたトイレ装置について説明する。本発明のトイレ装置は、上記課題を解決す るために男子小用時の放尿標的を水面に表示して、放尿位置を誘導し、放尿により 反射像を打ち消すようにして小用時の飛び散りを防止するものである。

[0095] 上記発明によれば、便器底面へは照射像を写さず水面にのみ反射像が写る構成 なので、使用者は迷うことなく標的を目標に排尿することができる。また、水面への反 射像を放尿標的とするため、光を集光する必要がなぐ万が一直接光を目視したとし ても安全であり、省スペースで安価な標的表示手段を実現できる。

[0096] 本発明によれば、使用者の放尿位置をスムーズに誘導できて、確実に尿の飛び散 りを防止することが可能なものである。また、使用者にとって安全な標的表示手段を 省スペースかつ安価で提供することができる。

[0097] すなわち本発明は、洋式便器を設置したトイレ室に載置する本体と、男子小用時の 放尿標的を表示するための光源と、光源の光の一部を反射像として洋式便器内貯留 水面に投影する標的表示手段とを備え、男子小用時に反射像を打ち消すように放尿 を誘導するトイレ装置であり、便器底面には照射像は写さず貯留水面にのみ反射像 が写されるため、使用者は迷うことなく標的を目標に排尿することができ、確実に尿の 飛散を低減することが可能である。また貯留水面の反射像のみを用いるため光を集 光する必要がなぐ簡易な構成で標的表示手段を実現できる。

[0098] また本発明は、上記トイレ装置において、光源の光を拡散するように拡散手段を設 けたものを含む。これによつて、便器内の水貯留部内面へ投影される光源の照射像 をわざと不明確化して視認されにくくし、貯留部水面に反射像を投影することが可能 となり、光が柔らかくぼかされた形となるため万が一直接光を目視したとしても安全で ある。

[0099] また本発明は、上記トイレ装置において、拡散手段は光源を収納するケースと兼用 する構成としたもので、光源に対しての防水も確保した上で、省スペースでかつ組立 しゃすい構成となる。

[0100] また、本発明は、上記トイレ装置において、拡散手段は、便器内貯留水面への投影 方向に向かって光源と対向する面の内面に加工を施したもので、便器内貯留水面に 対向するような汚れやすい位置に標的表示手段を設置したとしても、貯留水側すな わち、用便時の跳ね返りなどの汚れがつく可能性のある外面を平滑な面とすることで 比較的汚れが付きにくぐまた清掃時にも汚れが落ちやすい。

[0101] また、本発明は、上記トイレ装置において、拡散手段は、便器内貯留水面への投影 方向に向かって光源と対抗する面の外面に加工を施したもので、加工場所を外側と することで力卩ェが容易となり、複雑な加工も可能となる。さらに例えばケース体を拡散 部材として兼用しその内側に表面加工する場合と比較し、同じ大きさのケースであつ てもケースの肉厚分だけ広い範囲で光が散乱することとなり、標的を大きくすることが できる。

[0102] また、本発明は、上記トイレ装置において、拡散手段は、シート状であるため、シー トの種類や枚数、色を変えることで容易に標的の光度や色を変えることができる。光 源を収納するケースに貼り付けるなど、構成が容易になる。

[0103] また、本発明は、上記トイレ装置において、拡散手段は、光源を収納する半透明な ケースであるため、光源より前方のケースが全体的に発光することとなり、ケース形状 を変えることで複雑な形状を有する標的を得ることができる。

[0104] また、本発明は、上記トイレ装置において、拡散手段は光ファイバであり、光フアイ バの一方は光源と対向し、他方は表面加工をし、便器内の貯留水面と対向したもの であり、光源を製品内部のデットスペース等に設置し、そこから光ファイバで人体洗浄 ノズノレ近傍に標的用の光を持ってレ、くことが可能であるため、人体洗浄のノズノレ近傍 にスペースがない場合においても設置が可能となる。また、製品のデットスペースを 利用できるので、より無駄がない製品構成をとることができる。

[0105] また、本発明は、上記トイレ装置において、人体洗浄機能を有し、使用時には収納 位置から伸出し、不使用時には収納される人体洗浄ノズルを備え、標的表示手段は 人体洗浄ノズノレを収納する位置の近傍に設けたものであり、特に衛生洗浄装置本体 のノズルユニットの下方に設けると、装置の中央で最も貯留水に近く照射を遮るような ものもない場所に位置させることができるうえ、ノズノレユニットの影になるため、比較的 標的表示手段が男性小便の飛散などで汚れにくぐまた、洗浄ノズルがノズル洗浄 機能を持つ場合はそれを共用することで標的表示手段の洗浄も行うことができ、標的 表示手段の発光部を清潔に保ち、また曇りを防止できる。

[0106] また、本発明は、上記トイレ装置において、光源は LEDであり、 LEDの発光方向を 人体洗浄ノズルの突出方向と平行に設置するものである。発光方向を人体洗浄ノズ ルの突出方向つまりは進退方向にそろえて、スペースの無駄のなレ、ように設けること ができ、例えば、発散角が十分である LEDを使用すると、 LEDの発光方向を貯留水 面に対向させる位置に設置せずとも拡散手段に光が照射され、散乱し貯留水面の反 射像を標的として得ることができるので問題がない。さらに標的表示手段をこのように 設置することで、製品下側の便器内側に対して比較的出っ張らずに構成できる。

[0107] 以下本発明の実施の形態について、図面を参照にしながら説明する。なお、本実 施の形態によって発明が限定されるものではない。

[0108] (実施の形態 6)

図 9に便座装置の側面図を、図 10に正面図を、図 11に側面図の一部拡大図を示 す。便座装置は便座装置本体 201に回動自在な便座 202、便蓋 203が設けられ、 便器 204に設置されている。便座装置本体 201の略中央部に人体洗浄ノズル 205を 設置し、その収納位置の下近傍に便器 204の鉢内部を標的で指示する標的表示手 段 206を構成する。標的表示手段 206は光源 207をケース 208で覆ったものであり、 防水処理が施されている。ケース 208には光源 207からの光の一部を拡散させる拡 散手段 209が構成されている。便座装置本体 201の内部にトイレ空間への便座の使 用者の入室を検知する人体検知手段 210と、さらに便座 202の回動位置を検知する 回動位置検知手段 211を内蔵する。また、人体検知手段 210と回動位置検知手段 2 11とから入力した信号に基づいて標的表示手段 206を制御する制御部 212を内蔵 する。

[0109] 以上の構成により、使用者がトイレ空間に入室すると人体検知手段 210が人体の 入室または装置本体への近接を検知し、かつ回動位置検知手段 211により便座 20 2が立位状態である信号を制御部 212が受信すると、光源 207に通電され光が便器 鉢内部に向けて照射される。その際、拡散手段 209にて光は拡散し、便器内の水面 上にのみ使用者から直視しやすいレベルまで柔ら力べぼかされた光源 207の反射像 が Aの領域に映り、これを放尿を誘導する標的として小用を足す。使用者はこの反射 像に放尿着水位置を誘導され、この反射像を打ち消すように放尿するので、確実に 尿の飛散防止の効果がある。反射像である標的表示手段 206は便鉢内の水面の略 中央を標的で指示するのが最も望ましいが、水面と便器ボール内面の境界域を避け なるべく中央に近い位置に尿が着水すればかなりの飛散防止効果が得られる。

[0110] 光源 207を仮に LEDとした場合、指向性のある特殊な構成でない、通常の汎用タ イブのもので拡散角がある程度あれば、拡散手段 209が貯留水面に対向する位置 に構成すれば光源である LED自体の発光方向を水面に対向する必要はない。よつ て、人体洗浄ノズル 205の突出方向すなわち進退方向 Bに合わせ LEDの発光方向 Cをこれと平行に設けると、ノズノレのユニットと光源の設置位置を寄り添わせて、より省 スペースに標的表示手段 206を便座装置本体内に構成することができる。このような 省スペース構成を取ることで、一般的に便座装置略中央に構成される人体洗浄ノズ ノレ 205の下側のわずかなスペースに標的表示手段 206を設置できるため、標的の位 置調整手段を必要とせず便座装置本体 201を前後に微調整するだけで、水面の高 さや形状が異なる様々な便器に対しても貯留水面の略中央を指示することができ、 安価で故障の少ない標的指示を有する構成を得られる。

[0111] また、拡散手段 209以外を通る光は便器鉢内部を全体的に照らし、夜間に使用者 力 Sトイレルームの照明をつけずに入った場合に照明の代わりとしての効果がある。そ の際、照度はトイレルームの照明より落とされているので、寝起きでトイレルームに入 つた使用者が覚醒を促さない程度の照度となる。

[0112] 拡散手段 209としては、透明な樹脂（例えばアクリル）のケース 208の内面もしくは 外面にエッチングやサンドブラスト等の加工を行レ、、半透明にすることで得られる。こ れは金型に加工をしても良いし、成型品に後加工でもよい。内面に加工をする場合 は、外面を鏡面のままにできるため、汚水等の汚れが付きづらく清掃なしで長期間明 るレ、標的を得ること力 Sできる。一方外面に加工する場合は、後加工がしゃすぐまた 処理の大きさを変えることで標的の大きさを調節できる。他にはケース 208自体を半 透明（例えばポリ力）樹脂や蛍光樹脂にすることで、加工することなくケース 208全体 が柔らかく光る標的表示手段 206が実現できる。また、ケース 208の形状を変えるこ とで標的の形状も変わるので、さまざまな標的を実現できる。

[0113] また、拡散部材 9をシート状とし、透明な樹脂ケース 208内部に構成することも考え られる。シートの色や透過率を変えることで、光源 207の種類を変えることなく簡単に 標的の明るさや色を調整することができる。他には、標的を照射するために標的表示 手段 206を取り付けてある便座装置下部に設けられた孔に貼り付けることも考えられ る。こうすることで、標的表示手段 206と便座装置下部の孔との嵌合部の隙間が保護 され、汚水や便、ティッシュ屑等がたまることがなぐ簡単な拭き掃除のみで清潔に保 つことができる。 [0114] また、便座回動手段（図示せず）が配設されているリモートコントローラ（図示せず） を用いることで、使用者は直接便座 202に触れることなく便座 202を立位状態にでき 、かつ便座の回動が標的表示手段 206の動作スィッチにもなつているため、衛生的 かつ容易に標的を得ることができる。

[0115] なお、人体検知手段 210としては、便座装置本体 201に内蔵した赤外線焦電セン サゃトイレ空間内に設置した光センサや床に設置した重量センサ等が考えられる。

[0116] また、回動位置検出手段 7としては、機械的に便座 202の位置を検出する手段の 他に、電動開閉ユニットを用い便座 202を回動させる場合に使用される便座開閉の 制御信号の利用等が考えられる。

[0117] (実施の形態 7)

図 12は本発明の実施の形態 7における便座装置の側面図の一部拡大図である。 本実施の形態は、実施の形態 6の発明と基本的な構成は同じで、異なるのは標的表 示手段 206の構成であり、ケース 208により覆われた光源 207に対向するように光フ アイバ 213の一端を配置し、他端を便座装置略中央の便器内水面に対向するように 配置する。光ファイバ 213の水面に対向した側を表面処理することで、光が柔らかく ぼかされ、水面に直視しやすい標的を得ることができる。この場合、光源の位置は水 面と対向する場所に設ける必要がなぐ光ファイバ 213の光源側の他端部で貯留水 面と対向すればよいので、光ファイバ 213はある程度自由に光路を引き回すことがで き、光源 207の設置位置の自由度が上がり、製品のデッドスペースをうまく活用するこ とができる。

[0118] 以上のように、本発明にかかるトイレ装置は、コンパクトな構成で男子小用標的が得 られ、小便の周囲への飛散が低減され尿の酸化 ·腐敗等による悪臭の発生を低減さ せることができるので、温水洗浄便座に利用可能である。また、水面への着水位置を 表示する標的照射構成として、この分野に限らず利用することが可能である。

[0119] 以下、標的表示手段を清潔な状態で継続的に明確に表示するための、洗浄便座 装置について説明する。

本発明は、人体局部を洗浄する人体洗浄ノズルと、便座と、前記便座を載置した便 器内に小用標的を表示する標的表示手段と、前記人体洗浄ノズルは前記便器内に 向かって前進または後退するように駆動し、前記人体洗浄ノズルと前記標的表示手 段は便座装置本体の略中央部に設けて前記便器内部に臨む先端に同一部材で遮 蔽手段を備えたものである。

[0120] そして、遮蔽手段を設けることで排便の際に便鉢から飛散した汚水や、直接飛び散 つた便などが、標的表示手段にかかることを防止でき、長期的に標的表示手段を鮮 明に映し出すことが可能となる。さらに、遮蔽手段が同一部材で人体洗浄ノズル用の 遮蔽手段を兼用するので、装置本体内部での複雑な機構を備える必要がなぐ部材 も少なく省スペースとなり本体のコンパクト化を実現できる。

[0121] また本発明は、上記便座装置において、標的表示手段を表示する際に、人体洗浄 ノズノレを進退駆動させることを特徴としたものである。

[0122] そして、人体洗浄ノズルを進退駆動させて標的表示手段の遮蔽を解除して標的を 表示することで、標的表示手段を必要としないとき以外は人体洗浄ノズルを駆動させ ず、遮蔽手段によって汚れをガードすることが可能となる。人体洗浄ノズルの進退駆 動構成を用いて遮蔽手段の遮蔽解除を行うので、遮蔽手段を駆動させるための構成 を専用に設ける必要がない。また、人体洗浄ノズルを駆動させ標的表示手段からの 標的表示を邪魔しない位置へ動かす。これによつて、必要時にのみ、標的表示がさ れることになる。

[0123] また本発明は、上記便座装置において、標的表示手段は人体洗浄ノズルの上方に 設けたものである。

[0124] そして、標的表示手段が人体洗浄ノズルの上方にあるので、汚水や汚物から遠ざ 力る位置となり、また人体洗浄ノズルの背面になり奥まった場所に位置して汚れにく い位置となるため、標的表示の際、また標的表示をしない際にも標的表示手段自体 が汚れにくい構成となる。

[0125] また本発明は、上記便座装置において、人体洗浄ノズル用クリーニングノズルを備 え、前記クリーニングノズルからのクリーニング水により標的表示手段のクリーニング を行うようにしたものである。

[0126] そして、人体洗浄ノズルをクリーニングすると同時に、人体洗浄ノズルを洗浄する水 が標的表示手段の周辺へも廻り込み、水滴が標的表示手段の表面を潤わせ、標的 表示手段の表面へ付着した汚れを浮かして、流し去り、さらに標的表示手段と人体 洗浄ノズノレを同一部材の遮蔽手段で覆っているので、遮蔽手段が標的表示手段へ の水路の役目を果たし、同時にクリーニング水が標的表示手段の周囲に確実に回り 込むように洗浄水の回る範囲を囲うことにもなり、標的表示手段の汚れ落とすための 洗浄効果をいつそう高めることが可能となる。

[0127] また、本発明は、上記便座装置において、標的表示手段は周囲に壁面を有し便座 装置本体内部にぉレ、て人体洗浄ノズノレの近傍に設け、人体洗浄ノズノレの進退駆動 方向と標的表示手段の周囲壁面とを平行に設け、前記標的表示手段の周囲の壁面 の人体洗浄ノズル側のすくなくとも一つの面に当接するようにワイパー手段を設けた ものである。

[0128] そしてこの構成により人体洗浄ノズノレを駆動すると、標的表示手段の周囲壁面に一 部接したワイパーで拭い去る動作となる。すなわち、人体洗浄ノズルのクリーニング後 、人体洗浄ノズノレを駆動させることで汚物除去ができる。人体洗浄ノズノレのタリーニン グと同時に行ったクリーニング後のクリーニング水の付着の除去、また、付着した汚れ の除去に対しても有効で、水滴などの付着物によって標的の表示状態が拡散される ことがなくなり、鮮明に映し出すことが可能となる。

[0129] また、本発明は、上記便座装置において、便蓋を有し、便座と便蓋を開閉する便座 便蓋回動手段を備え、前記便座便蓋回動手段の開閉動作と標的表示手段の表示 の際の人体洗浄ノズノレの駆動を連動させることを特徴としたものである。

[0130] これによつて、標的表示のタイミングと、便蓋便座回動手段の動作と人体洗浄ノズ ルの駆動タイミングが適切に合わせられ、使用に際して不具合のない標的表示が可 能となる。

[0131] 以下本発明の実施の形態について、図面を参照にしながら説明する。なお、本実 施の形態によって発明が限定されるものではない。

[0132] (実施の形態 8)

図 13に便座装置の側面図を、図 14に正面図を、図 15に側面図の一部拡大図を 示す。便座装置は便座装置本体 301に回動自在な便座 302、便蓋 203が設けられ 、便器 304に設置されている。便座装置本体 301の略中央部に人体洗浄ノズル 305 を設置し、その収納位置の下近傍に便器 304の鉢内部を指示する標的を表示する 標的表示手段 306を構成する。人体洗浄ノズル 305はノズノレ自身をクリーニングする 機能を有している。標的表示手段 306は光源 307をケース 308で覆ったものであり、 防水処理が施されている。ケース 308には光源 307からの光の一部を拡散させる拡 散手段 309が構成されており、標的表示手段 306は人体洗浄ノズル 305の遮蔽手 段であるシャッター 321を兼用して同一部材にて覆われている。すなわち、人体洗浄 ノズル 305が便座装置本体内部の収納位置にあるときにはシャッター 321の端部が 折り曲げ部 321aを有して、人体洗浄ノズル 305と標的表示手段 306の便器内を臨 む方向を遮蔽するように構成されている。便座装置本体 301と別体に設けて設置状 況に合わせてより早く入室した人を検知できるような位置に取り付けることが可能なト ィレ空間への便座の使用者の入室を検知して制御部と信号を送受信する人体検知 手段 310Aと、便座装置に設けた便座への着座検知手段 310B、さらに便座 302の 回動位置を検知する回動位置検知手段 307を備える。また、人体検知手段 310A、 着座検知手段 310Bと回動位置検知手段 311とから入力した信号に基づいて標的 表示手段 306を制御する制御部 312を内蔵する。図 14において、便座装置本体に は人体乾燥装置 322を有し、人体乾燥用の乾燥風を噴出するダクトの一部を分岐し て標的表示手段 306の近傍に吹き出させるようにした乾燥風噴出口 322aを設けて いる。

図 15 (a)は人体洗浄ノズル 305、標的表示手段 306が収納位置にあって、遮蔽手 段であるシャッター 321によって遮蔽されている状態を示し、図 15 (b)は人体洗浄ノ ズル 305が前進駆動し、シャッター 321を押し上げて、標的表示手段 306から照射さ れる光を遮断しないよう遮蔽を解除している様子を示しているもので、 Bは人体洗浄ノ ズル 305の駆動方向、 Cは人体洗浄ノズノレの動作方向、 322aは乾燥風噴出口、 32 5は人体洗浄ノズルの上方に設けたノズルクリーニング用の流路の断面を示すもので ある。ノズノレをクリーニングする際にはこの流路に温水または水を通水して、図中には 示していないが、人体洗浄ノズル 305の噴出孔を設けた先端部にクリーニング用水 をクリーニングノズル 25の先端から噴出して先端部付近を十分にクリーニングするよ う構成されている。 [0134] 以上の構成により、使用者がトイレ空間に入室すると人体検知手段 310Aが人体の 入室または装置本体への近接を検知し、かつ回動位置検知手段 311により便座 30 2が立位状態で、着座検知手段 310Bは着座を検知していない状態である信号を制 御部 312が受けると、人体洗浄ノズル 305を前方へ進出作動させ、シャッター 321を 開いた状態にし、標的表示手段に対する遮蔽が解除されるので、光源 307に通電さ れて光が便器鉢内部に向けて照射される。その際、拡散手段 309にて光は拡散し、 便器内の水面上にのみ使用者から直視しやすいレベルまで柔らかくぼかされた光源 307の反射像が Aの領域に映り、これを、放尿を誘導するための標的として小用を足 す。使用者はこの反射像に放尿着水位置を誘導され、この反射像を打ち消すように 放尿するので、確実に尿の飛散防止効果を得ることができる。反射像である標的表 示手段 306は便鉢内の水面の略中央を指示するのが最も望ましいが、水面と便器ボ ール内面の境界域を避けなるベく中央に近い位置に尿が着水すればかなりの飛散 防止効果を得ることができることから、水面の範囲内に標的を指示すればよい。

[0135] 光源 307を仮に LEDとした場合、指向性のある特殊な構成でない、通常の汎用タ イブのもので拡散角がある程度あれば、拡散手段 309が貯留水面に対向する位置 に構成すれば光源である LED自体の発光方向を水面に対向する必要はない。よつ て、人体洗浄ノズル 305の突出方向すなわち進退方向 Bに合わせ LEDの発光方向 Cをこれと平行に設けると、ノズノレのユニットと光源の設置位置を寄り添わせて、より省 スペースに標的表示手段 306を便座装置本体内に構成することができる。このような 省スペース構成を取ることで、一般的に便座装置略中央に構成される人体洗浄ノズ ノレ 305の下側のわずかなスペースに標的表示手段 306を設置できるため、標的の位 置調整手段を必要とせず便座装置本体 301を前後に微調整するだけで、水面の高 さや形状が異なる様々な便器に対しても貯留水面の略中央を指示することができ、 安価で故障の少ない標的指示を有する構成を得られる。

[0136] また、拡散手段 309以外を通る光は便器鉢内部を全体的に照らし、夜間に使用者 力 Sトイレルームの照明をつけずに入った場合に照明の代わりとしての効果がある。そ の際、照度はトイレルームの照明より落とされているので、寝起きでトイレルームに入 つた使用者が覚醒を促さない程度の照度となる。 [0137] 拡散手段 309としては、透明な樹脂（例えばアクリル）のケース 308の内面もしくは 外面にエッチングやサンドブラスト等の加工を行レ、、半透明にすることで得られる。こ れは金型に加工をしても良いし、成型品に後加工でもよい。内面に加工をする場合 は、外面を鏡面のままにできるため、汚水等の汚れが付きづらく清掃なしで長期間明 るレ、標的を得ること力 Sできる。一方外面に加工する場合は、後加工がしゃすぐまた 処理の大きさを変えることで標的の大きさを調節できる。他にはケース 308自体を半 透明（例えばポリ力）樹脂や蛍光樹脂にすることで、加工することなくケース 308全体 が柔らかく光る標的表示手段 306が実現できる。また、ケース 308の形状を変えるこ とで標的の形状も変わるので、さまざまな標的を実現できる。

[0138] また、拡散部材 9をシート状とし、透明な樹脂ケース 308内部に構成することも考え られる。シートの色や透過率を変えることで、光源 307の種類を変えることなく簡単に 標的の明るさや色を調整することができる。他には、標的を照射するために標的表示 手段 306を取り付けてある便座装置下部に設けられた孔に貼り付けることも考えられ る。こうすることで、標的表示手段 306と便座装置下部の孔との嵌合部の隙間が保護 され、汚水や便、ティッシュ屑等がたまることがなぐ簡単な拭き掃除のみで清潔に保 つことができる。

[0139] このように、遮蔽手段としてのシャッター 321が同一部材で人体洗浄ノズルの遮蔽と 同時に標的表示手段の遮蔽も行うので、装置本体内部での複雑な機構を備える必 要がなぐ部材も少なく省スペースとなり本体のコンパクト化を実現できる。そして、通 常は遮蔽手段であるシャッター 321により標的表示手段 306は遮蔽されており、人体 洗浄ノズノレが駆動しなければ遮蔽された状態にあるので、汚れ防止が可能となる。

[0140] 次に、人体洗浄ノズル 305のノズルクリーニング時に標的表示手段 306のタリー二 ングを同時に行う場合について、図 16で説明する。標的表示手段 306の表示後、人 体がトイレ室から退室して人体検知手段 310Aによる人体検知がされなくなると、人 体洗浄ノズノレのノズノレクリーニング用のクリーニングノズノレ 25にてノズノレクリーニング 用の水路にクリーニング水が通水される。すると遮蔽手段であるシャッター 321が便 器に望む方向を遮蔽しかつ、クリーニング用水が便器内へすぐに落下することを防 止して、この洗浄水 26が標的表示手段 306の周囲にまで流れ込み標的表示手段 3 06の周囲の汚れを流し除去する。人体洗浄ノズル 305と標的表示手段 306の周囲 をクリーニングした水は、シャッター 321の折れ曲がり部 321aの端部で開口部より汚 れとともに便器内に滴下するので問題がない。また、このノズルクリーニングの動作は 、人体洗浄ノズル 305を使用した後にも必ず行うような構成であり、標的表示手段 30 6を要しない排便後にも同様に、排便時に飛散した汚水や汚物が付着した際にも効 果的にクリーニングができる。

[0141] また、遮蔽手段であるシャッター 321の人体洗浄ノズル 305と標的表示手段 306に 対向する面に、洗浄水が標的表示手段 306の近傍へクリーニング水が通水するよう に、流路となるような溝または水が伝わるようなリブを設けておけば、クリーニング水が 標的表示手段 306の周囲へ効率よく回り込むようにクリーニング水を案内できる。

[0142] さらに、人体乾燥させる人体乾燥装置 322で噴出する乾燥風のダクトから分岐した 乾燥風噴出口 322aを有し、標的表示手段 306の周囲に付着した水滴を乾燥させる ことで、洗浄後すぐに標的表示手段 306を使用する際にも、水滴による標的照射時 の光屈折の影響をうけず、明確に反射像を表示できる。

[0143] また、便座便蓋回動手段（図示せず)を動作させるようい指示する本体袖部または 別体リモコンとして設けた操作部からの信号を受けて（図示せず)、使用者は直接便 座 302に触れることなく便座 302を立位状態にでき、かつ便座の回動が標的表示手 段 306の動作スィッチにもなつているため、衛生的かつ容易に標的を得ることができ る。

[0144] なお、人体検知手段 310Aと着座検知手段 310Bはそれぞれ、本体と別設、本体 内部に設ける構成とし別に設けた力 S、人体のトイレ室入室と着座を一体のセンサで検 知できるようであれば、この構成に限らない。

[0145] また、回動位置検出手段 7としては、機械的に便座 302の位置を検出する手段の 他に、電動開閉ユニットを用い便座 302を回動させる場合に使用される便座開閉の 制御信号の利用等が考えられる。

[0146] (実施の形態 9)

図 17に本発明の第 9の実施の形態を示す。図 17は本発明の実施の形態 9におけ る便座装置の側面図の一部拡大図で、（a)は人体洗浄ノズル 305、標的表示手段 3 06が遮蔽手段としてのシャッター 321によって遮蔽され、収納位置に収まっている状 態、（b)は、標的表示手段 306の標的表示の際に人体洗浄ノズル 305が後退駆動し ている状態を示している。本実施の形態は、実施の形態 8の発明と基本的な構成は 同様であるため、同一符号を付して説明は省略する。異なるのは標的手表示段 306 が人体洗浄ノズル 305の噴出孔 323の上近傍に構成されている点と、シャッター 321 が、 自重により下垂する姿勢となっており、端部に折り曲げ部を有さない構成である 点、人体洗浄ノズル 305には標的表示手段 306の周囲壁面 306aに当接するワイパ 一 324が設けられ、壁面 306aの面に平行に人体洗浄ノズノレ 305が駆動するように設 けられている点、人体洗浄ノズル 305の通常収納位置は図 17 (a)に示す位置で、標 的表示手段 306の表示時は図 17 (b)の位置に後退駆動する点である。

[0147] この実施の形態では標的表示手段 306の光源 307が発光する際には、人体洗浄ノ ズル 305は後ろ方向に駆動し、標的表示手段 306の表示に邪魔にならない位置に 変更するので、便器内水面の一部に表示することが可能となる。シャッター 321は、 垂下姿勢で遮蔽状態を保ち、実施の形態 8のように折れ曲がり部 321aをもたず、標 的表示手段 306の表示の邪魔にはならなレ、。そして、汚水や汚物等が人体洗浄ノズ ルゃ標的表示手段へ跳ね返りなどにより付着することを防止している。

[0148] また、人体検知手段 310Aにより人体がトイレ室で不在になったことを検知すると、 人体洗浄ノズル 305の噴出孔 23が標的表示手段 306の下方まで作動し、ノズノレタリ 一二ング用のクリーニングノズル 25の噴出孔からクリーニング水を噴出して人体洗浄 ノズル周辺、および標的表示手段 306周辺を洗浄することができるので、放尿ゃ排 便時に付着した汚水や汚物を洗浄することが可能となる。さらにノズル 305に備えら れたワイパー 324が標的表示手段の周壁の一部に接するように設けられており、人 体洗浄ノズル 305が後退駆動する際に、後方へ標的表示手段 306に付着した水滴 を拭い去ることが可能となる。これにより、標的表示して、使用者が小用し、その後、ク リーニングが行われ汚れが除去できて、その次にすぐに使用者がトイレ室に入室して 、標的表示手段 306を使用する際にも、標的表示と同時に人体洗浄ノズル 305の後 退駆動が行われ、これは水滴除去動作にもなるので、連続使用によるクリーニング水 の未乾燥などによる水滴付着による光源の照射光の屈折の影響をうけない。よって、 常に明確な標的表示を行うことができて、細かい部分となるノズノレ周辺に位置する標 的表示手段 306の汚れの清掃作業の手間が省ける。

[0149] また、人体洗浄ノズル 305の作動は、便座便蓋回動手段による便蓋の開動作と連 動させることで便器内を照らすまでの時間を最短にすることが可能となる。また便座 の閉動作があれば、便座に着座して使用されるものと判断されるので、標的の表示を 停止する。よって、便座便蓋回動手段による便座の閉動作に連動して人体洗浄ノズ ルの位置を初期の収納位置に戻す。このような動作により、人体洗浄ノズルと連動さ せても動作タイミングにずれがなぐ迅速に表示、表示停止をうことができる。さらに便 座便蓋回動手段の動作音と同時に人体洗浄ノズルの駆動音が発生してもタイミング が同じなので使用者に不快にならない。

[0150] なお、人体洗浄ノズル 305について、本願の実施の形態においてはノズノレ形状が 1本のものについて標的表示手段 306が人体洗浄ノズル 305の近傍の上下に位置 するとして説明したが、おしり用、ビデ用の 2本のノズルを有する人体洗浄ノズルを備 えた場合については、 2本のノズルの略中央の上下に位置させるように構成してもよ レ、。その場合、 2本ノズルの上方で、かつ 2本ノズルの間で光源からの光が人体洗浄 ノズノレの駆動を行わずに便器内水面に照射できるようにしてもよい。

[0151] このように標的表示手段 306を 2本ノズルの隙間に位置させた場合、遮蔽手段を標 的表示手段の光照射を妨げない構成にしておけば、人体洗浄ノズルを進退駆動せ ずとも、そのまま照射させることも可能である。具体的には、遮蔽手段の端部を切り欠 いたり、スリットを形成したりしてもよい。また、実施例 9に示したように、垂下する構成 であれば、水面下への写像は可能である。また、遮蔽手段自体を透過性材料で構成 したり、拡散部材としての機能をもたせることで遮蔽したままでも、水面への投影を行 うことができる。

[0152] 以上のように、本発明のトイレ装置は、コンパクトな構成で男子小用標的が得られ、 小便の周囲への飛散が低減され尿の酸化 ·腐敗等による悪臭の発生を低減させるこ とができるので、温水洗浄便座に利用可能である。また、水面への着水位置を表示 する標的照射構成として、この分野に限らず利用することが可能である。

産業上の利用可能性 以上のように、本発明にかかる便座装置は、流体の噴射標的を設けることにより周 囲への飛散を低減することができるので、洗浄装置や注水装置など、種々の機能を 備えた便座装置への利用が可能である。

Claims

請求の範囲

[1] 便器に設置された回動可能な便座と、前記便座の使用者を検知する人体検知手 段と、前記便座への使用者の着座を検知する着座検知手段と、前記便器の鉢内部 に標的を表示する標的表示手段と、前記人体検知手段と前記着座検知手段との検 知結果に基づいて標的表示手段を制御する制御手段とを備え、

前記制御手段は、前記人体検知手段により人体を検知し、かつ、前記着座検知手 段が着座を検知しない場合に前記標的表示手段の作動を行う便座装置。

[2] 便器に設置された回動可能な便座と、前記便座の使用者を検知する人体検知手 段と、前記便座の回動位置を検知する回動位置検知手段と、前記便器の鉢内部に 標的を表示する標的表示手段と、前記人体検知手段と前記回動位置検知手段との 検知結果に基づいて標的表示手段を制御する制御手段とを備え、

前記制御手段は、前記人体検知手段により人体を検知し、かつ、前記回動位置検 知手段により前記便座が立位状態であることを検知する場合に標的表示手段の作動 を行う便座装置。

[3] 請求の範囲 2に記載の便座装置であって、

便座内に便座の着座部を暖房する便座加熱手段を具備し、

前記制御手段は、人体検知手段により人体を検知し、回動位置検知手段が便座の 立位を検知すると標的表示手段の作動を行い、前記便座加熱手段の加熱を行わな レ、ようにした便座装置。

[4] 便器に設置された回動可能な便座と、前記便座の使用者を検知する人体検知手 段と、前記便器の鉢内部に標的を表示する標的表示手段と、前記人体検知手段の 検出結果に基づいて標的表示手段を制御する制御手段とを備え、

前記制御手段は、人体検知手段により人体を検知すると、所定時間経過後に一定 時間の間標的表示手段の作動を行う便座装置。

[5] 請求の範囲 1乃至 4のいずれかに記載の便座装置であって、

前記標的表示手段は、便器の便鉢内部における貯留水面を指示する標的を表示 するものである便座装置。

[6] 請求の範囲 1乃至 4のいずれかに記載の便座装置であって、 前記標的表示手段は、便器の便鉢内部の貯留水部の底面を指示する標的を表示 するものである便座装置。

[7] 請求の範囲 1乃至 6のいずれかに記載の便座装置であって、

前記標的表示手段は、便器の便鉢内の前後方向の略中心線を指示する標的を表 示するものである便座装置。

[8] 請求の範囲 1乃至 7のいずれかに記載の便座装置であって、

前記標的表示手段の指示位置を変える変更手段を備えた記載の便座装置。

[9] 請求の範囲 1乃至 8のいずれかに記載の便座装置であって、

前記便器に載置する便座装置本体を有し、標的表示手段は光照射により標的を生 成するように構成され、前記便座装置本体の略中心の便器に対向する位置に前記 標的を生成する便座装置。

[10] 請求の範囲 1乃至 8のいずれかに記載の便座装置であって、

人体洗浄機能を有し、使用時には収納位置から伸出し、不使用時には収納される 人体洗浄ノズノレを備え、標的表示手段は人体洗浄ノズノレの収納位置の近傍に設け た便座装置。

[11] 請求の範囲 1に記載の便座装置であって、

便器内に水を噴出する噴出手段を具備し、前記標的表示手段により誘導されて放 尿されるまえに前記噴出手段により予め便器内に水を噴出する便座装置。

[12] 請求の範囲 11に記載の便座装置であって、

前記人体検知手段の検知信号により直ちに噴出手段から水の噴出を開始する便 座装置。

[13] 請求の範囲 11または 12に記載の便座装置であって、

噴出手段による噴出が終了した後に、標的表示手段が標的を表示する便座装置。

[14] 請求の範囲 11乃至 13のいずれかに記載の便座装置であって、

前記便器内に光照射を行う照明手段を備え、前記照明手段の照射は噴出手段に よる噴出水を照らすようにした便座装置。

[15] 請求の範囲 4に記載の便座装置であって、

前記標的手段は光照射により標的指示を行い、照明手段を兼ねる構成とし、噴出 手段からの噴流に連動して照明を行う便座装置。

[16] 請求の範囲 1に記載の便座装置であって、

前記標的表示手段は、

光源と、前記光源の光の一部を反射像として前記洋式便器内貯留水面に投影する 登園手段とを具備し、男子小用時に前記反射像を打ち消すように放尿を誘導する便 座装置。

[17] 請求の範囲 16に記載の便座装置であって、

前記標的表示手段は、光源の光を拡散する拡散手段を具備した便座装置

[18] 請求の範囲 1に記載の便座装置であって、

人体局部を洗浄する人体洗浄ノズルを具備し、

前記人体洗浄ノズノレは前記便器内に向かって前進または後退するように駆動され、 前記人体洗浄ノズルと前記標的表示手段は便座装置本体の略中央部に設けて前 記便器内部に臨む先端に同一部材で遮蔽手段を備えた便座装置。

[19] 請求の範囲 18に記載の便座装置であって、

前記標的表示手段を表示する際に、人体洗浄ノズルを進退駆動する便座装置。

[20] 請求の範囲 10、 18または 19に記載の便座装置であって、

人体洗浄ノズノレ用クリーニングノズルを備え、前記クリーニングノズルからのタリー二 ング水により標的表示手段のクリーニングを行うようにした便座装置。