JP2020045703A - 便器装置 - Google Patents

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裕也 正平
Yuya Shohei
裕也 正平
翔一 立木
Shoichi Tachiki
翔一 立木
辻 秀敏
Hidetoshi Tsuji
秀敏 辻
嘉史 関
Yoshifumi Seki
嘉史 関
幸弘 澤山
Yukihiro Sawayama
幸弘 澤山
古田 祐一
Yuichi Furuta
祐一 古田
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Abstract

【課題】放尿中であってもターゲットマークが視認しやすいターゲット位置の指示機能を備えた便器装置を提供する。【解決手段】ターゲット位置の指示機能を備えた小便器1は、小便を受けるボウル面2を備えたボウル部と、ボウル面2上に光を投射することにより、使用者が小便を当てるべきターゲット位置を示すターゲットマークTをボウル面2上に表示する光照射装置と、を有し、光照射装置は尿の色とは異なる色に対応する波長の光を投射する。【選択図】図2

Description

本発明は、小便器に関し、特に、ターゲット位置の指示機能を備えた便器装置に関する。
放尿する際、使用者が尿を当てるべき位置を示すターゲットマークが付された小便器が知られている。このターゲットマークは、これに当たるように使用者が放尿すると、放出された尿の小便器外への飛散を抑制することができ、小便器や、その近辺の床面を清潔に維持するために有用である。ところが、陶器製の小便器に使用する釉薬によっては、ターゲットマークを綺麗に付すことができないものもある。
一方、特開2002−276010号公報(特許文献1)には便器装置(小便器)が記載されており、この小便器では、使用者が小便を当てるべき位置を、ボウル面にレーザ光を照射することにより指示している。この便器装置では、レーザ光の照射器が小便器正面の床面に埋め込まれており、人感センサが小便器への人の接近を検知すると、裏面に照射器が取り付けられた昇降板がポップアップして、小便器のボウル面の所定位置に向けてレーザ光を照射するように構成されている。
特開2002−276010号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、使用者がターゲットマークに向かって放尿している時には、レーザ光は尿を通ってボウル面に照射される。このように、放尿中には、ターゲットマークが使用者の尿に干渉するため、ターゲットマークを視認することが困難になるという問題があった。
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、放尿中であってもターゲットマークが視認しやすいターゲット位置の指示機能を備えた便器装置を提供することを目的とする。
本発明の便器装置は、ターゲット位置の指示機能を備えた便器装置であって、小便を受けるボウル面を備えたボウル部と、ボウル面上に光を投射することにより、使用者が小便を当てるべきターゲット位置を示すターゲットマークをボウル面上に表示する光照射部と、を有し、光照射部は尿の色とは異なる色に対応する波長の光を投射する、ことを特徴とする。
上記構成の本発明によれば、光照射部は尿の色とは異なる色に対応する波長の光を投射するため、ターゲットマークが使用者の尿により覆われたとしても、ターゲットマークを視認することが可能である。
また、本発明において、好ましくは、光照射部は、青色に対応する波長の光を投射する。
健常者の尿の色は黄色、橙色、又は赤色である。上記構成の本発明によれば、光照射部が照射する光の色が、尿の色に対して補色の関係となるため、ターゲットマークが使用者の尿により覆われても容易に視認することができる。また、便器には茶色やピンク色の汚れが付着することがあるが、このような場合であっても、ターゲットマークを視認することができる。
また、本発明において好ましくは、光照射部は、ボウル面上に光を投射する光源として発光ダイオードを有する。
発光ダイオードによる光はレーザ光に比べて反射しにくいため、上記構成の本発明によれば、ターゲットマークを視認しやすい。また、発光ダイオードによる光はレーザ光に比べて指向性が低いものの、尿の色と異なる色の光であるため、ボウル面に当たる尿の上から照射したとしてもターゲットマークを容易に視認することができる。
また、本発明において好ましくはターゲットマークが前記ボウル面の光の投射方向に対して傾斜するような傾斜した部分に略円形に表示されるように、楕円形状に光を照射する。
上記構成の本発明によれば、傾斜面に照射した状態においてターゲットマークが略円形に表示されるため、使用者に視認しやすい。
本発明によれば、放尿中であってもターゲットマークが視認しやすいターゲット位置の指示機能を備えた便器装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態による小便器全体を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態による小便器の全断面図である。 本発明の第1実施形態による小便器に取り付けられているスプレッダーの拡大断面図である。 本発明の第1実施形態による小便器に取り付けられているスプレッダーの斜視図である。 尿の色を説明するための体内における不純物の処理の流れを説明するための図である。 各色の波長と補色関係にある色を示す表である。 発光ダイオードが照射する光のスペクトルの一例を示すグラフである。 本発明の第2実施形態の便器装置に備えられているスプレッダーの断面図である。 シール又は焼き付けにより便器にターゲットマークを付した場合と第1及び第2実施形態のように光によりターゲットマークを付した場合を比較する図である。
次に、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を説明する。
まず、図1乃至図3を参照して、本発明の第1実施形態による小便器を説明する。図1は本実施形態による小便器全体を示す斜視図であり、図2は本実施形態による小便器の全断面図である。なお、本明細書において、小便器の「背面側」とは、小便器の、壁面に当接する側を意味し、小便器の「正面側」とは、小便器の、小便を受ける側(「背面側」の反対側)を意味する。また、小便器の「左右方向」とは、小便器が設置される壁面と平行で、水平な方向を意味する。さらに、小便器の「正面視」とは、小便器を正面側から、小便器が設置される壁面と直交する方向に見ることを意味する。また、本実施形態では、小便器を例として本発明を説明するが、本発明は、これに限らず、大便器にも適用可能である。
図1及び図2に示すように、本発明の第1実施形態の小便器1は、壁面Wに取り付けて使用する壁掛け形の小便器であり、その底面は床面よりも上方に位置している。なお、本実施形態においては、小便器1は陶器製である。小便器1は、全体として、壁面Wに当接する背面から前端部にかけて幅が狭くなる形状に構成され、その内側には小便を受けるボウル面2が形成されたボウル部を有し、ボウル面2の左右方向中央の上部には吐水装置であるスプレッダー10が取り付けられている。小便器1は、使用者の小用後、スプレッダー10から吐出される洗浄水により、ボウル面2が洗浄されるように構成されている。
ボウル面2は、壁面Wと概ね平行に延びる正面部2aと、この正面部2aの両側から、小便器1の前端部に向けて延びる側面部2bから構成されている。
図2に示すように、両側の側面部2bは、上端から下方に向けて幅が広くなる概ね三角形状に形成されていると共に、各側面部2bの上方は開放されており、ボウル面2には「天井面」に相当する部分がない。また、正面部2aは、その上部2a1は概ね平面状に構成され、下部2a2は前端部側(使用者が立つ側)にせり出すように湾曲して傾斜するように形成されている。さらに、ボウル面2は、その正面部2aが両側の各側面部2bと滑らかに連なるように形成されている。
また、各側面部2bの内側には導水棚2cが夫々設けられており、これらの導水棚2cは小便器1の後部側から前端部側にかけて斜めに下降するように形成されている。これらの導水棚2cは各側面部2bの内側に形成された段状の部分である。スプレッダー10から吐出された洗浄水の一部は、各導水棚2cに載せられて導かれて小便器1の前端部側に回り込み、ボウル面2の前端部側を洗浄して排水口4(図2)から排出されるようになっている。
図2に示すように、ボウル面2の底部には、ボウル面2が受けた小便及び洗浄水を小便器1外に排出する、概ね円形の排水口4が設けられている。さらに、小便器1には、排水口4と連通するように下方に向けて延びる下降管6aと、この下降管6aの下端から折り返して上方に向けて延びる上昇管6bと、この上昇管の上端から壁面Wに向けて水平に延びる排出管6cが設けられている。この排出管6cは排水配管(図示せず)に接続されており、排水配管は、壁面Wの中を通って壁面Wから突出するように設けられている。また、使用時においては、下降管6a及び上昇管6bの内部には洗浄水が貯留され、下降管6a及び上昇管6bは貯留された封水により排水口4と排水配管(図示せず)を絶縁するトラップ管路として機能する。
さらに、排水口4を覆うように、概ね円盤状の目皿8が配置されている。この目皿8には、複数の開口部(図示せず)が設けられ、これらの開口部を介してボウル面2が受けた小便及び洗浄水を排水口4に流出させるようになっている。
次に、図3及び図4を参照して、スプレッダー10の構成を詳細に説明する。図3は本実施形態による小便器に取り付けられているスプレッダー10の拡大断面図であり、図4は斜視図である。
図3に示すように、スプレッダー10は、ボウル面2の正面部2aの左右方向中央に取り付けられており、ボウル面2の正面部2aのスプレッダー10が取り付けられている部分の表面が、スプレッダー10の取付面となる。なお、本実施形態においては、ボウル面2のスプレッダー10が取り付けられている部分(取付面)は、概ね鉛直に向けられた平面である。スプレッダー10は、概ね円柱状の本体部10aと、この本体部10aからボウル面2の正面部2aの裏側へ延びる洗浄水供給部10bと、を有する。また、スプレッダー10には光照射装置(光照射部)12が備えられており、この光照射装置12は、スプレッダー10の本体部10aに内蔵されている。光照射装置12は、ボウル面2の正面部2a上に光を投射することにより、ボウル面2上に輝点Tを形成し、使用者が小便を当てるべきターゲット位置を指示するように構成されている。
図3に示すように、スプレッダー10の洗浄水供給部10bには、水道16から電磁弁16aを介して洗浄水が供給される。この電磁弁16aは、制御部18の制御信号に基づいて、所定のタイミングで開閉される。また、制御部18は、スプレッダー10の光照射装置12に電流を供給するように構成され、所定のタイミングで所定のパターンの光を射出させる。なお、制御部18は、マイクロプロセッサ、メモリ、インターフェイス回路、及びこれらを作動させるプログラム等(以上、図示せず)により構成することができる。
図4に示すように、ボウル面2の裏側には、人体検知センサであるマイクロ波センサ20が配置されている。このマイクロ波センサ20は、ボウル面2の裏側で、ブラケット20aを介してスプレッダー10に取り付けられている。マイクロ波センサ20は、小便器1の正面視において、スプレッダー10の本体部10aの右側側方、且つ下方に位置決めされ、斜め下方に向けてマイクロ波を発信するように向けられている。マイクロ波センサ20は、背面側からボウル面2を透過させるようにマイクロ波を照射し、小便器1の正面側への使用者の接近を検知するように構成されている。また、後述するように、制御部18は、マイクロ波センサ20の検知信号に基づいて、電磁弁16a(図3)の開閉、及び光照射装置12による光の照射を制御するように構成されている。
このように、マイクロ波センサ20をスプレッダー10の本体部10aの側方、且つ下方に配置することにより、スプレッダー10を構成する金属部品等によりマイクロ波が遮られることなく、ボウル面2を透過させることができる。また、マイクロ波は陶器製のボウル面2を透過するため、ボウル面2の背面側に配置することができる。このため、ボウル面2の正面側に人体検知センサを配置する必要が無く、光照射装置12を組み込んだスプレッダー10に、更に人体検知センサを組み込んだり、スプレッダー10とは別に、ボウル面2の正面側に人体検知センサを設ける必要が無く、小便器1のデザインの自由度を広げることができる。
図3に示すように、スプレッダー10の本体部10aには、洗浄水を吐出する吐水部14が収容されており、洗浄水は、この吐水部14の吐水口14aから下方に向けて吐出される。
これら吐水部14及び光照射装置12は、スプレッダー10の本体部10aの中に、小便器1の正面視において重なる位置に位置決めされていると共に、スプレッダー10の取付面から異なる高さの位置に位置決めされている。これにより、吐水部14及び光照射装置12を、スプレッダー10の内部にコンパクトに配置することができる。また、吐水部14と光照射装置12を、スプレッダー10の取付面から異なる高さの位置に配置することにより、吐水部14の正面位置を避けて光照射装置12を配置する必要が無く、ボウル面2の中央に光照射装置12を配置することができる。このため、光照射装置12は、ボウル面2の適正な位置に向けてまっすぐに光を照射することができ、ボウル面2上に左右対称な綺麗な輝点Tを容易に形成することができる。本実施形態においては、吐水部14の吐水口14aがスプレッダー10の取付面近傍に配置され、光照射装置12が吐水部14の上に(吐水部14よりも取付面から離間した位置に)配置されている。
洗浄水供給部10bは、ボウル面2の正面部2aを貫通して延びる管状の部分であり、洗浄水の給水源(図示せず)に接続される。吐水部14は、洗浄水供給部10bと連通するように構成されており、洗浄水供給部10bを介して水平方向に供給された洗浄水を、下方に向けて吐水口14aから吐出するように構成されている。吐水口14aは、スプレッダー10の取付面に沿って延びる薄型の開口であり、下方に向けて扇形に広がるように構成されている。これにより、図1の矢印Fに示すように、スプレッダー10から吐出される洗浄水は、ボウル面2の正面部2aに沿って下方に広がるように流れ、その一部は、ボウル面2の側面部2bに設けられた導水棚2cに載せられ、小便器1の前端部まで導かれる。
光照射装置12は、光源である発光ダイオード(LED)12aと、この発光ダイオード12aから発せられた光を所定の広がり角度で射出させる光射出部であるレンズ12bと、透過プレート12cと、を有する。
発光ダイオード12aは、制御部18から供給される電流により、所定のパターンで発光するように構成されている。また、本実施形態においては、発光ダイオード12aは、尿の色とは異なる色に対応する波長の光を照射する。
以下、発光ダイオード12aが照射する光について説明する。まず、尿の色について説明する。図5は、尿の色を説明するための体内における不純物の処理の流れを説明するための図である。同図に示すように、健常者の血液中の赤血球(ヘモグロビン)は古くなると脾臓及び肝臓により分解される。ヘモグロビンは脾臓において分解され、ビリルビンになり、肝臓において胆汁中に排出される。そして、ビリルビンを含む胆汁は十二指腸に放出され、結腸の細菌によって加水分解され無色のウロビリノーゲンになる。消化管中のウロビリノーゲンの一部は再吸収され血液中に入るが、大部分は代謝され色素ステルコビリンになる。健常者の大便の色はステルコビリンによるものである。また、再吸収され血液中に入ったウロビリノーゲンの一部は尿として排出される。尿に排出されたウロビリノーゲンが尿を黄色、橙色、又は赤色にする。
図6は、各色の波長と補色関係にある色を示す表である。なお、図中中央欄は左欄の色に対応する光の波長であり、右欄は補色関係にある色を示す。図6に示すように、健常者の尿は概ね黄色から赤色を呈する。そして、発光ダイオードの光の色は尿の色に対して補色関係となる青色から青緑色、より好ましくは青又は緑青色、さらに好ましくは、青色になるように設定されている。図7は、発光ダイオードが照射する光のスペクトルの一例を示すグラフである。図7に示すように発光ダイオードから照射される光のスペクトルは波長に幅を有しており、最大強度となる波長が430〜500nmとなっている。
透過プレート12cには、左右方向に長尺な略楕円形状の第1のスリット(開口)と、この第1のスリットを取り囲み、同心に略楕円形環状のスリットが形成されており、発光ダイオード12aにより照射された光は、透過プレート12cのスリットを通り、後述するようにボウル面2に円部及び円環部からなるターゲットマークが投影されるように照射される。
また、レンズ12bは、光照射装置12の下端から射出される光が、下方に向けて、所定の光軸(投射方向)Aを中心に僅かな広がり角をもって射出されるように構成され、配置されている。この光照射装置12のレンズ12bから射出された光はボウル面2上の下部2a2に当たり、ボウル面2上にターゲットマークとして輝点を形成する。この輝点の位置が、小便を当てるべきターゲット位置として使用者に指示される。
なお、本実施形態においては、光照射装置12のレンズ12bから射出される光の光軸(投射方向)Aは、スプレッダー10を取り付ける取付面に対し、所定の傾斜角度αだけ小便器1の前端部側に傾斜するように向けられている。そして、ボウル面2上の下部2a2は前端部側(使用者が立つ側)にせり出すように湾曲して傾斜している。このため、図2に示すように、光の投射方向Aに対してボウル面2の下部2a2が傾斜した状態で照射された光がボウル面2に当たり、傾斜したボウル面2上に略円形の適切な大きさの輝点(ターゲットマーク)Tを形成することができる。例えば、光軸Aとボウル面2がほぼ平行な状態で、光がボウル面2に入射すると、形成される輝点Tが拡大し過ぎてターゲット位置を指示することができなくなる。なお、ここでいう光の投射方向Aに対して傾斜しているとは、ボウル面2の光が投射される部分の表面が、光の投射方向Aに対して垂直以外の角度になっていることをいう。
なお、本明細書においては、取付面(ボウル面2の正面部2aのスプレッダー10を取り付ける部分)が曲面である場合には、スプレッダー10の中心点における取付面の鉛直方向の接線と光軸Aの為す角度を、光軸Aの「傾斜角度」とする。この傾斜角度αは、光照射装置12の取り付け位置、ボウル面2の形状、指示すべきターゲット位置に応じて適宜設定することができる。また、本実施形態においては、光源として使用されている発光ダイオードは、通常の可視光を発するものであり、レーザーダイオードではない。このため、光照射装置12からの射出光がボウル面2において乱反射して使用者の目に入るおそれがあるが、このような場合でも危険が少なく、適度に広がる光束を射出することができると共に、低コストで光照射装置12を構成することができる。
次に、本発明の第1実施形態による小便器1の作用を説明する。
小便器1に備えられているマイクロ波センサ20は、所定の時間間隔でマイクロ波を発信/受信するように構成されており、受信されたマイクロ波に基づいて、使用者の小便器1への接近を検知する。使用者の接近が検知されると、制御部18は、スプレッダー10に内蔵された光照射装置12に電流を供給し、発光ダイオード12aを発光させる。図2に示すように、光照射装置12から投射された光はボウル面2に当たり、ボウル面2の正面部2aの下部2a2に所定の大きさの略円形の輝点Tを形成する。使用者は、ボウル面2上に形成された輝点Tをターゲットマークとして、この位置に小便が当たるように放尿することで、小便の小便器1外への飛び散りが抑制される。また、本実施形態においては、制御部18は、光照射装置12から投射される光を所定の時間間隔で点滅させる。これにより、ボウル面2上に形成された輝点Tは、より使用者に認識されやすくなり、使用者が指示されたターゲットマークに向けた放尿を行う確率が高くなる。
使用者が小用を終えた後、小便器1から離れると、マイクロ波センサ20は、これを検知し、制御部18に信号を送る。制御部18は、使用者が小便器1から離れたことが検知されると、光照射装置12に信号を送って、これを消灯させると共に、電磁弁16aに信号を送り、電磁弁16aを所定期間開弁させる。電磁弁16aが開弁されると、スプレッダー10の洗浄水供給部10bから流入した洗浄水が、吐水部14の吐水口14aを介して吐出される。吐水口14aから吐出された洗浄水は、ボウル面2の正面部2aに沿って下方に向けて扇形に広がり、ボウル面2の正面部2a及び側面部2bが洗浄される。吐出された洗浄水の一部は、側面部2bに形成された導水棚2cに導かれることにより、小便器の前端部側に回り込み、両側の側面部2bがくまなく洗浄される。ボウル面2が受けた小便及びスプレッダー10から吐出された洗浄水は、ボウル面2底部の排水口4から、下降管6a、上昇管6b、排出管6cを通って排出される。
また、小便器1に故障がある場合には、制御部18は、ターゲットマークを形成する場合とは異なる色で、光照射装置12を発光させてもよい。このように、光照射装置12を通常とは異なる射出形態で発光させることにより、小便器1の故障等、小便を当てるべきターゲット位置以外の情報の報知を行うことができる。また、本実施形態においては、光照射装置12を発光させる色を変更しているが、発光の点滅間隔を変更する等、発光パターンを変更することにより、ターゲット位置以外の情報の報知を行うことができる。
次に、図9を参照して、本発明の第2実施形態の小便器を説明する。
本実施形態の小便器は、スプレッダーに噴霧装置が内蔵されている点が、上述した第1実施形態とは異なる。従って、ここでは、本発明の第2実施形態の、第1実施形態とは異なる点のみを説明し、同様の構成、作用、効果については説明を省略する。
図8は、本発明の第2実施形態の便器装置に備えられているスプレッダーの断面図である。
図8に示すように、スプレッダー110は、ボウル面の正面部2aに取り付けられている。スプレッダー110は、概ね円柱状の本体部110aと、この本体部110aからボウル面の正面部2aの裏側へ延びる洗浄水供給部110bと、を有する。また、スプレッダー110の本体部110aには光照射装置112が内蔵されている。この光照射装置112は、発光ダイオード112aから射出された光を、透過プレート112cを透過させ、光射出部であるレンズ112bを介してボウル面の正面部2a上に光を投射することにより、ボウル面上に輝点を形成し、使用者が小便を当てるべきターゲット位置を指示するように構成されている。なお、透過プレート112cの構成は第1実施形態の透過プレート12cと同様である。
さらに、図8に示すように、スプレッダー110の本体部110aには、洗浄水を吐出する吐水部114、及び洗浄水を噴霧する噴霧部115が収容されている。吐水部114は第1実施形態と同様に、吐水口114aから洗浄水を下方に向けて吐出するように構成されている。また、噴霧部115は、下方に位置する目皿8(図2)に向けて、洗浄水を液滴状にして噴霧するように構成されている。
これら吐水部114、噴霧部115及び光照射装置112は、スプレッダー110の本体部110aの中に、小便器の正面視において重なる位置に配置されていると共に、スプレッダー110の取付面から異なる高さの位置に位置決めされている。本実施形態においては、吐水部114の吐水口114aがスプレッダー110の取付面近傍に配置され、噴霧部115の噴霧口115aが吐水部114の上に(吐水部114よりも取付面から離間した位置に)重ねて配置され、光照射装置112が噴霧部115の上に重ねて配置されている。即ち、取付面から順に、吐水口114a、噴霧口115a、及び光照射装置112の光射出部(レンズ112b)が直列に並べて配置されており、これらは小便器の正面視において、目皿8(図2)の鉛直上方に位置している。
噴霧部115は、微小なノズル口である噴霧口115aと、この噴霧口115aに洗浄水を供給する洗浄水供給管115bと、を有する。噴霧口115aは、直径約0.5〜約0.8mm程度の、下方に向けてテーパ状に広がったノズル穴であり、ノズル穴下端の出口側では約2.7〜約3.0mm程度の直径となっている。この噴霧口115aから洗浄水を噴射することにより、洗浄水は液滴状となって下方に噴霧され、噴霧口115aの下方に位置する目皿8(図2)が直接的に洗浄される。
スプレッダー110の洗浄水供給部110b及び洗浄水供給管115bには、水道から流路切替弁、電磁弁(以上、図示せず)を介して洗浄水が供給される。これらの流路切替弁、電磁弁は、制御部(図示せず)の制御信号に基づいて、所定のタイミングで切り替え/開閉される。また、制御部は、スプレッダー110の光照射装置112に電流を供給するように構成され、所定のタイミングで所定のパターンの光を射出させる。なお、制御部は、マイクロプロセッサ、メモリ、インターフェイス回路、及びこれらを作動させるプログラム等(以上、図示せず)により構成することができる。
また、ボウル面の裏側には、第1実施形態と同様に、人体検知センサであるマイクロ波センサ(図示せず)が配置されている。マイクロ波センサは、背面側からボウル面を透過させるようにマイクロ波を照射し、小便器の正面側への使用者の接近を検知し、その検知信号に基づいて、流路切替弁、電磁弁(以上、図示せず)の切り替え、開閉、及び光照射装置112による光の照射を制御するように構成されている。
本発明の第2実施形態の小便器によれば、噴霧口115a、吐水口114a、及び光射出部(レンズ112b)が、正面視において重なる位置に、取付面に対して互いに異なる高さに位置決めされているので、スプレッダー110内に噴霧部115及び光照射装置112をコンパクトに収容することが可能であると共に、噴霧口115aを、正面視において目皿8(図2)の鉛直上方に配置することができるので、効率良く目皿8を洗浄することができる。
図9は、シール又は焼き付けにより便器にターゲットマークを付した場合と上記の各実施形態のように光によりターゲットマークを付した場合を比較する図である。図9において上欄はシール又は焼き付けにより便器にターゲットマークを付した場合を示し、下欄は光によりターゲットマークを付した場合を示す。また、左欄は尿の当たる位置CがターゲットマークTの中央である場合を示し、中央欄は尿の当たる位置CがターゲットマークTの上方である場合を示し、右欄は尿の当たる位置CがターゲットマークTの下方である場合を示す。なお、同図ではターゲットマークの形状が略円形の場合を例としている。
図10に示すように、シール又は焼き付けにより便器にターゲットマークT´を付した場合には、ターゲットマークが尿Uにより覆われても、ターゲットマークT´の視認性に影響を及ぼすことはない。これに対して、光により便器にターゲットマークTを付した場合には、尿UがターゲットマークTの下方に当たる場合には、ターゲットマークTの視認性に影響を及びことはない。これに対して、尿UがターゲットマークTの中央又は上方に当たる場合には、尿と発光ダイオードから照射される光とが干渉してしまい、ターゲットマークがゆらいでしまう。このような場合には、尿により光が遮られてしまい、部分Bに投射される光の強度が低下してしまう。これに対して、上記の各実施形態によれば、発光ダイオードから照射される光が、尿の色と補色の関係にある青色であるため、部分Bに投射される光の強度が低下してしまっても、視認性の低下を抑止することができる。
上記の各実施形態によれば、以下の効果が奏される。
上記実施形態では、光照射装置12は尿の色とは異なる色に対応する波長の光を投射するため、ターゲットマークTが使用者の尿により覆われたとしても、ターゲットマークTを視認することが可能である。
また、上記実施形態では、光照射装置12は青色に対応する波長の光を投射している。上述の通り、健常者の尿の色は黄色、橙色、又は赤色である。これに対して、上記実施形態によれば、光照射装置12が照射する光の色が、尿の色に対して補色の関係となるため、ターゲットマークTが使用者の尿により覆われても容易に視認することができる。また、便器には茶色やピンク色の汚れが付着することがあるが、このような場合であっても、ターゲットマークTを視認することができる。
また、上記実施形態では、光照射装置12は、光源として発光ダイオード12aを有する。発光ダイオードによる光はレーザ光に比べて反射しにくいため、上記実施形態によれば、発光ダイオード12aからの光がボウル面2に当たって乱反射したとしてもターゲットマークを視認しやすい。また、発光ダイオード12aによる光はレーザ光に比べて指向性が低いものの、尿の色と異なる色の光であるため、ボウル面に当たる尿の上から照射したとしてもターゲットマークを容易に視認することができる。
また、光照射装置12から光が投射されるボウル面2の下部2a2は、光の投射方向に対して傾斜しており、光照射装置12から投射された光はボウル面2の下部2a2に垂直方向ではなく斜めから照射される。このため、光照射装置から照射される光が円形であると、ボウル面には楕円形状に投影される。これに対して、上記実施形態では、光照射装置12は、光の投射方向に対して傾斜するようなボウル面2の下部2a2の傾斜面に、ターゲットマークTが略円形(照射する楕円形状よりも真円に近い形状)に表示されるように、楕円形状のターゲットマークTを照射する。このため、上記実施形態によれば、ボウル面2の下部2a2の傾斜面に照射した状態においてターゲットマークが略円形に表示されるため、使用者に視認しやすい。
1 小便器
2 ボウル面
2a 正面部
2a1 上部
2a2 下部
2b 側面部
2c 導水棚
4 排水口
6a 下降管
6b 上昇管
6c 排出管
8 目皿
10 スプレッダー
10a 本体部
10b 洗浄水供給部
12 光照射装置
12a 発光ダイオード
12b レンズ
12c 透過プレート
14 吐水部
14a 吐水口
16 水道
16a 電磁弁
18 制御部
20 マイクロ波センサ
20a ブラケット
110 スプレッダー
110a 本体部
110b 洗浄水供給部
112 光照射装置
112a 発光ダイオード
112b レンズ
112c 透過プレート
114 吐水部
114a 吐水口
115 噴霧部
115a 噴霧口
115b 洗浄水供給管
A 光軸(投射方向)
F 矢印
T ターゲットマーク(輝点)
W 壁面

Claims (4)

  1. ターゲット位置の指示機能を備えた便器装置であって、
    小便を受けるボウル面を備えたボウル部と、
    前記ボウル面上に光を投射することにより、使用者が小便を当てるべきターゲット位置を示すターゲットマークを前記ボウル面上に表示する光照射部と、を有し、
    前記光照射部は尿の色とは異なる色に対応する波長の光を投射する、ことを特徴とする便器装置。
  2. 前記光照射部は、青色に対応する波長の光を投射する、請求項1に記載の便器装置。
  3. 前記光照射部は、前記ボウル面上に光を投射する光源として発光ダイオードを有する、請求項1又は2に記載の便器装置。
  4. 前記光照射部は、前記ターゲットマークが前記ボウル面の前記光の投射方向に対して傾斜するような傾斜した部分に略円形に表示されるように、楕円形状に光を照射する、請求項1〜3の何れか1項に記載の便器装置。
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