WO2007094222A1

WO2007094222A1 - スチールコード、ゴム－スチールコード複合体およびタイヤ

Info

Publication number: WO2007094222A1
Application number: PCT/JP2007/052150
Authority: WO
Inventors: Kiyoshi Ikehara
Original assignee: Bridgestone Corporation
Priority date: 2006-02-15
Filing date: 2007-02-07
Publication date: 2007-08-23
Also published as: EP1985748B1; JP2007217807A; ES2373578T3; CN101384768A; CN101384768B; EP1985748A4; ATE530701T1; EP1985748A1; US20090000717A1

Abstract

　特にタイヤクラウン部の補強用途に有用なスチールコードであって、従来におけるような製造上の問題を有することがなく、安定した品質で効率良く生産することが可能スチールコード、これを用いたゴム－スチールコード複合体およびタイヤを提供する。　複数本の素線１を撚り合わせたストランド２がＮ本（Ｎ＝２～８）撚り合わされてなる複撚り構造を有し、ストランドの径をｄ（ｍｍ）、コードの外接円直径をＤ（ｍｍ）、コードの撚り合わせピッチをＰ（ｍｍ）としたとき、下記式、εｃ＝√（－ｂ／２＋√（ｂ２／４－ｃ））－１（式中、ｂは－１＋π２（－４Ｒ２＋ｄ２）／Ｐ２、ｃはπ２ｄ２ｋ（４π２Ｒ２＋Ｐ２）／Ｐ４、Ｒは（Ｄ－ｄ）／２、ｋはｔａｎ２（π／２－π／Ｎ）を表す）により定義されるεｃが、εｃ≧０．００５を満足するスチールコードである。

Description

明細書

スチールコード、ゴム—スチールコード複合体およびタイヤ技術分野

[0001] 本発明はスチールコード、ゴムスチールコード複合体（以下、それぞれ単に「コード」、「複合体」とも称する）およびタイヤに関し、詳しくは、タイヤやベルト、ホースなどの各種ゴム製品の補強に好適に適用されるスチールコード、それを用、たゴムスチールコード複合体およびタイヤに関する。背景技術

[0002] スチールコードは、ゴムなどのマトリックス中に埋設されて複合体を補強する目的で種々用いられており、中でも、ゴムをスチールコードで補強したゴムスチールコード複合体は、ゴム製品にゴム単体では不足する強度や剛性を持たせることができるため、タイヤやベルト、ホースなどの各種ゴム製品に広く適用されている。

[0003] 通常、このような複合体を含む製品は、マトリックスが流動化若しくは軟ィ匕した状態で成型加工する工程を経て製品化されるが、このようなプロセスで、補強に使用されるスチールコードが剛直であるために、しばしばその成型カ卩ェ時におけるフレキシビリティーが制約を受けてしまう。従って、従来のスチールコードでは、製品にした際の強度や剛性を高めることと、製造工程における自由度とは、背反することとなっていた

[0004] 特にタイヤは、形状が円形で曲面部が大半を占めることから、その製造工程においては柔軟性が要求され、特に、加硫工程では、モールドにフィットさせるために釜の中で拡張させるのが通常である。その一方で、製品となった後は、長時間の過酷な使用に耐え、安定した性能を発揮するために、高い強度および剛性と、寸法安定性が重要となる。特に、タイヤのクラウン部は、使用時において常に内圧により周方向に引っ張り入力を受け、使用によりクリープして周長が伸びることにより、歪が生じて耐久性を悪化させたり、タイヤの断面形状を変化させて摩耗特性を悪化させたりする場合がある。

[0005] これに対し、タイヤクラウン部の強化に係る技術として、例えば、特許文献 1には、力一カスの周りのトレッド部に、 2層の交錯ベルトと、その下層に位置する、少なくとも 1 層よりなり、波形若しくはジグザグ形をなす多数のコード (又はフィラメント）の補強要素を全体として赤道に沿う配向としたストリップによるクラウン強化層とを配することで、タイヤの重量増なしにセパレーシヨンを有効に防止する技術が開示されている。

[0006] また、上記特許文献 1では、波形若しくはジグザグ形のコードまたはフィラメントを全体として赤道に沿って配向させたストリップをクラウン強化層として用いることは、加硫時の伸びが容易に得られることから製造上簡便となることも開示されている。

特許文献 1 :特開平 2— 208101号公報 (特許請求の範囲等）

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0007] し力しながら、上記特許文献 1に開示された技術では、製品となった後にこのスチールコードが充分な剛性を発揮するためには、製品に内圧を負荷した状態で上記の波形またはジグザグ形が伸ばされてほぼ解消している必要がある。そのため、製品タィャとしての物性を目標値に合致させるためには、成型加工工程にぉ、て高、精度が必要となることから、生産効率の点で問題を有するものであった。

[0008] そこで本発明の目的は、特にタイヤクラウン部の補強用途に有用なスチールコードであって、従来におけるような製造上の問題を有することがなぐ安定した品質で効率良く生産することが可能なスチールコード、これを用いたゴムスチールコード複合体およびタイヤを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0009] 上記課題を解決するために、本発明のスチールコードは、複数本の素線を撚り合わせたストランドが N本 (N = 2〜8)撚り合わされてなる複撚り構造を有し、前記ストランドの径を d (mm)、コードの外接円直径を D (mm)、コードの撚り合わせピッチを P ( mm)としたとき、下記式、

ε = ^ ( -b/2 + ^ (b²/4 - c) ) - l

(式中、 bは一 1 + π ² (— 4R² + d²) cは π ²d¾ (4 π ²R² + P²) /P⁴、 Rは（D— d )72、 1^ぉ&11² (兀 72— 兀 7^を表す）にょり定義される_£ 力 ε ≥0. 005を満足することを特徴とするものである。本発明のスチールコードは、好適には、 ε ≥0. 015を満足する。

[0010] また、本発明のゴムスチールコード複合体は、上記本発明のスチールコードがゴムに埋設されてなることを特徴とするものである。本発明の複合体においては、前記 N本のストランド間に、少なくとも一箇所隙間が存在することが好ましい。

[0011] さらに、本発明のタイヤは、上記本発明のゴムスチールコード複合体を補強材として用いた補強層を備えることを特徴とするものであり、好適には、前記補強層が、タィャクラウン部に、前記補強材を少なくとも 1周巻き付けて形成されてなる。

[0012] より具体的には、本発明のタイヤは、少なくとも一対のビードコア間に跨ってトロイド状に延在する少なくとも一対のカーカスを骨格とし、該カーカスの外周に、タイヤ赤道面に対し 10〜40° の傾斜角をなす複数本のコードまたはフィラメントを補強要素とする少なくとも一層のベルトを有するタイヤにおいて、

前記ベルトの内周側であって前記カーカスの外周に、上記本発明のゴムースチールコード複合体を全体としてタイヤ周方向に沿って配向させてなるストリップより形成された、少なくとも一層のクラウン強化層を備えることを特徴とするものである。

[0013] また、本発明の他のタイヤは、少なくとも一対のビードコア間に跨ってトロイド状に延在する少なくとも一対のカーカスを骨格とし、該カーカスの外周に、タイヤ赤道面に対し 10〜40° の傾斜角をなし、層間で互いに赤道面を挟んで交差する複数本のコードまたはフィラメントを補強要素とする少なくとも二層の交錯ベルトを有するタイヤにおいて、

前記交錯ベルトの内周側であって前記カーカスの外周に、上記本発明のゴムースチールコード複合体を全体としてタイヤ周方向に沿って配向させてなるストリップより形成された、少なくとも一層のクラウン強化層を備えることを特徴とするものである。発明の効果

[0014] 本発明によれば、上記構成としたことにより、特にタイヤクラウン部の補強用途に有用であって、安定した品質で効率良く生産することが可能なスチールコード、これを用いたゴムスチールコード複合体およびタイヤを実現することが可能である。図面の簡単な説明

[0015] [図 1]本発明のスチールコードの一例を示す断面図である。 [図 2]本発明のタイヤの一例のトレッド部近傍を示す拡大断面図である。

[図 3] (a)は、比較例のタイヤのトレッド部近傍を示す拡大断面図であり、 (b)は、比較例に係るゴム一スチールコード複合体を示す概略平面図である。

[図 4]比較例および実施例のゴム一スチールコード複合体に関する歪と応力との関係を示すグラフである。

符号の説明

[0016] 1 素線

2 ストランド

10 タイヤ

11 カーカス

12 交錯ベルト

13 クラウン強化層

発明を実施するための最良の形態

[0017] 以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。

図 1に、本発明のスチールコードの一例の断面図を示す。図示するように、本発明のスチールコードは、複数本の素線 1、好適には 5〜49本の素線 1を撚り合わせたストランド 2が N本 (N = 2〜8)、図示する例では 5本撚り合わされてなる複撚り構造を有し、ストランドの径を d (mm)、コードの外接円直径を D (mm)、コードの撚り合わせピツチを P (mm)としたとき、下記式、

ε = ^ ( -b/2 + ^ (b²/4 - c) ) - l

(式中、 bは一 1 + π ² (— 4R² + d²)

cは π ²d¾ (4 π ²R² + P²) /P⁴、 Rは（D— d )72、 1^ぉ&11² (兀 72— 兀 7^を表す）にょり定義される_{£ (}；が_£ ≥0. 005を満足するものである。

[0018] 上記式により定義された ε _cが ε 。≥0. 005、好適には ε 。≥0. 015を満足するものとしたことで、図示するように、スチールコード内で Ν本のストランド 2の間に少なくとも一箇所、図示する例では全てのストランド 2間に、一定以上の隙間が形成され、これをゴム等のマトリックス中に埋設した際においてもストランド 2間に隙間が存在することとなるため、マトリックスが柔らかい状態にあるときは、コードへの引っ張り歪に対してある程度の歪までは容易に伸びることができるものとなる。これにより、製品の成型カロェが容易となるとともに、タイヤ製造時の加硫拡張時の猶予が大きくなるため、製造が容易であるというメリットが得られる。

[0019] 一方、加硫後のゴムのようにマトリックスの流動性が小さくなると、上記のようにストランド 2の間に隙間があっても、スチールコードはこの隙間を小さくするようなコイルパネ的変形ができなくなり、隙間がないときのようにスチールの持つ剛性が発揮されるようになる。このため、製品となった際の本発明のスチールコードの引っ張り剛性は、カロェ工程でスチールコードに加わる歪の大きさの影響を受けにくぐ常に高剛性となる。また、製品中ではストランド間に隙間が残った状態の方が疲労性の点で好ましいが、上記のように本発明のコードでは、このような状態であっても、ストランド 2同士が密着した際に比較して引っ張り剛性が大きく低下することはない。

[0020] 従って本発明によれば、生産効率が良ぐかつ、製品タイヤとなった後に補強材としての十分な剛性を発揮することのできるスチールコード、および、これをゴムに埋設してなるゴム—スチールコード複合体を実現することができる。

[0021] また、本発明のタイヤは、力かる本発明のゴム一スチールコード複合体を補強材として用いた補強層を備えるものであればよぐこれにより、補強層において所望の高剛性を発揮させて、耐久性ゃ耐摩耗性に優れたタイヤを実現することができる。特には、本発明は、高内圧で使用されクラウン部に高い周方向張力が力かるトラック 'バス用（TBR)タイヤに適用した際に有用である。本発明のタイヤは、好適には、タイヤクラウン部に、上記ゴム—スチールコード複合体力なる補強材が、少なくとも 1周巻き付けられて形成されてなる補強層を備える。

[0022] 図 2に、本発明のゴムスチールコード複合体を補強材として用いた本発明のタイャの一例のトレッド部近傍の拡大断面図を示す。図示するタイヤ 10は、少なくとも一対のビードコア（図示せず）間に跨ってトロイド状に延在する少なくとも一対のカー力ス 11を骨格とし、その外周に、タイヤの中央円周を含む平面、即ち、タイヤ赤道面に対し 10〜40° の傾斜角をなし、層間で互いに赤道面を挟んで交差する複数本のコードまたはフィラメントを補強要素とする少なくとも二層の交錯ベルト 12を有し、この交錯ベルト 12の内周側であってカーカス 11の外周に、上記ゴム—スチールコード複合体を全体としてタイヤ周方向に沿って配向させてなるストリップより形成された、少なくとも一層のクラウン強化層 13を備えて、る。

[0023] 本発明の効果は、図示する例には限られず、いかなるタイヤにおいても得ることができるが、前述したように、特に、 TBRタイヤにおいて有効であり、中でも、図 2に示すようなクラウン強化層 13に本発明に係る複合体を適用することで、加硫時の伸びが容易に得られて製造上簡便となるとともに、この加硫時拡張の変動に対して製品の物性の変動が少なぐ安定した品質が確保できる点で好適である。

[0024] また、図示はしないが、交錯ベルト 12に代えて、タイヤ赤道面に対し 10〜40° の傾斜角をなす複数本のコードまたはフィラメントを補強要素とする少なくとも一層のベルトを有するタイヤにおいて、かかるベルトの内周側であってカーカスの外周に、本発明の複合体を補強材として適用したクラウン強化層 13を設けることによつても、上記と同様の効果が得られることについては、言うまでもない。

[0025] なお、本発明のタイヤは、補強層、特にはクラウン強化層の補強材として、上記本発明のゴムスチールコード複合体が適用されているものであればよぐこれにより本発明の所期の効果を得ることができるものであり、具体的なコード径ゃ撚りピッチ、補強層における補強材の打ち込み数の他、具体的なタイヤ構造や材質等にっ、ては、常法に従い適宜設定することができ、特に制限されるものではない。

実施例

[0026] 以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。

(比較例 1)

従来一般的に TBRタイヤの補強材として使用されて、るコード構造 3 + 9 + 15 X 0 . 23のコード 20を、図 3 (b)中の平面図に示すように、波型形状 (波長： λ、振幅： 2a )に型付けして平行に並べ、ゴムに埋設することで、比較例 1のゴムスチールコード複合体を作製した。

[0027] (実施例 1, 2および比較例 2)

また、比較例 1と同一構造のコードをストランドとして用い、それらを 5本撚り合わせたものをゴムに埋設することで、実施例 1, 2および比較例 2のゴムスチールコード複合体を作製した。得られた複合体のストランド径 d、コードの外接円直径 D、コードの撚り合わせピッチ Pおよび ε ^の値を下記の表 1中に示す。

[0028] 比較例 1および実施例 1で得られた各複合体について、歪と応力との関係を評価した結果を、図 4のグラフに示す。図中、拡張 0. 5%加硫後および拡張 1%加硫後の値は、各複合体をそれぞれ 0. 5%または 1%拡張した状態で加硫した後に測定した値である。結果として、図示するように、実施例 1の複合体は、加硫前においては低剛性で加工性が良い一方、加硫後においては従来品である比較例 1の複合体よりも高剛性を示していることがわかる。また、加硫後の物性については、加硫時の拡張の影響も受けにくいことがわかる。

[0029] 次に、比較例 1については図 3 (a)に示すタイヤ構造、実施例 1, 2および比較例 2 については図 2に示すタイヤ構造にて、作製した複合体をラジアル強化層の補強材として適用して、タイヤサイズ 265Z60R22. 5のタイヤをそれぞれ 4本作製し、リム幅 8. 25に組んで商業用トラックに装着し、 900kPaの内圧を充填した。その後、平均 2 5480N (2600kgf)の荷重を作用させた状態で、舗装高速路 30%、舗装一般路 70 %の走行路を 10万 km走行させて、走行終了時のセンター溝深さとショルダー溝深さを測定し、新品時からの摩耗量 (偏摩耗段差)を比較した。その結果、比較例 1のタイャでは 2mm以上の差が生じていたが、実施例 1, 2および比較例 2のタイヤでは lm m以内であった。なお、摩耗量は、 1mm以内であれば問題なく良好である。この結果を、成形加工性の評価結果とともに、下記の表 1中に示す。成形加工性の評価基準は夫々、◎:問題なし、〇：精度よく作れば問題なし、 X：モールドにフィットせずクラウン形状不良、を示す。

[0030] [表 1]

比棚 1 実施例 1 比湖 2 実施例 2

5XC3+9+15X 5X (3+9+15 X 5X (3+9+15X コ-ド構造 3+9+15X0.23

0.23) 0.23) 0.23) 波形型付け 2aZA 0.078 ― ― ―

ストランド径 d (mm) ― 1.42 1.42 1.42 コ-ド径!）（籠） ― 4.39 3.91 4.06 コ-ドピッチ P (誦） ― 30 30 30

― 1.5 0.001 0.005 打込み本数 45本 Z100腿 18本/ Ί 00mm 18本/ 00mm 18本/ ΟΟΜΙ クラウン強化層の層数 2層 1層 1層 1層

偏摩繊差 2mm以上 1腿以内 1廳以内 Iran以内成型加工性 ◎ ◎ X 〇上記表 1に示すように、前記式により定義される ε が ε ≥0. 005を満足する複撚りコードを補強材に適用した実施例 1, 2のタイヤは、偏摩耗性に優れることに加えて成型カ卩ェ性にも優れていることが確かめられた。

Claims

請求の範囲

[1] 複数本の素線を撚り合わせたストランドが N本 (N = 2〜8)撚り合わされてなる複撚り構造を有し、前記ストランドの径を d (mm)、コードの外接円直径を D (mm)、コードの撚り合わせピッチを P (mm)としたとき、下記式、

ε = ^ ( -b/2 + ^ (b²/4 - c) ) - l

(式中、 bは一 1 + π ² (— 4R² + d²)

cは π ²d¾ (4 π ²R² + P²) /P⁴、 Rは（D— d )72、 1^ぉ&11² (兀 72— 兀 7^を表す）にょり定義される_{£ (}；が、 ε _c≥0. 005を満足することを特徴とするスチールコード。

[2] ε ≥0. 015を満足する請求項 1記載のスチールコード。

[3] 請求項 1または 2記載のスチールコードがゴムに埋設されてなることを特徴とするゴムースチールコード複合体。

[4] 前記 Ν本のストランド間に、少なくとも一箇所隙間が存在する請求項 3記載のゴム— スチールコード複合体。

[5] 請求項 3または 4記載のゴムスチールコード複合体を補強材として用いた補強層を備えることを特徴とするタイヤ。

[6] 前記補強層が、タイヤクラウン部に、前記補強材を少なくとも 1周巻き付けて形成されてなる請求項 5記載のタイヤ。

[7] 少なくとも一対のビードコア間に跨ってトロイド状に延在する少なくとも一対のカー力スを骨格とし、該カーカスの外周に、タイヤ赤道面に対し 10〜40° の傾斜角をなす複数本のコードまたはフィラメントを補強要素とする少なくとも一層のベルトを有するタィャにおいて、

前記ベルトの内周側であって前記カーカスの外周に、請求項 3または 4記載のゴム —スチールコード複合体を全体としてタイヤ周方向に沿って配向させてなるストリップより形成された、少なくとも一層のクラウン強化層を備えることを特徴とするタイヤ。

[8] 少なくとも一対のビードコア間に跨ってトロイド状に延在する少なくとも一対のカー力スを骨格とし、該カーカスの外周に、タイヤ赤道面に対し 10〜40° の傾斜角をなし、層間で互いに赤道面を挟んで交差する複数本のコードまたはフィラメントを補強要素とする少なくとも二層の交錯ベルトを有するタイヤにおいて、前記交錯ベルトの内周側であって前記カーカスの外周に、請求項 3または 4記載のゴムスチールコード複合体を全体としてタイヤ周方向に沿って配向させてなるストリップより形成された、少なくとも一層のクラウン強化層を備えることを特徴とするタイヤ