明 細 書
エレベータ装置
技術分野
[0001] この発明は、昇降路内で力、ご及び釣合おもりが昇降されるエレベータ装置に関する ものである。
背景技術
[0002] 従来、 2つの駆動シーブを有する駆動装置の駆動力によって力ご及び釣合おもり が昇降されるエレベータ装置が提案されている。各駆動シーブは、同軸に配置され ている。各駆動シーブには、力ご及び釣合おもりを吊り下げる主索が卷き掛けられて いる。力ごの上部には、主索が卷き掛けられたかご吊り車が設けられている。釣合お もりの上部には、主索が卷き掛けられた釣合おもり吊り車が設けられている。各駆動 シーブが駆動装置の駆動力によって回転されると、主索が移動され、かご及び釣合 おもりが昇降路内を昇降される(特許文献 1参照)。
[0003] 特許文献 1 :特表 2001— 518434号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0004] しかし、かご及び釣合おもりは、 1つの駆動装置の駆動力によって昇降されるので、 駆動装置が大形化してしまう。これにより、昇降路の省スペース化を図ることができな くなつてしまレ、、エレベータ装置が大形化してしまう。
[0005] この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、小形化を図る ことができるエレベータ装置を得ることを目的とする。
課題を解決するための手段
[0006] この発明によるエレベータ装置は、昇降路内を昇降可能な力、ご及び釣合おもり、か ごに設けられた第 1かご吊り車及び第 2かご吊り車、釣合おもりに設けられた第 1釣合 おもり吊り車及び第 2釣合おもり吊り車、昇降路内に設けられ、第 1駆動シーブを有し 、力ご及び釣合おもりを昇降させるための駆動力を発生する第 1卷上機、昇降路内 に設けられ、第 2駆動シーブを有し、力ご及び釣合おもりを昇降させるための駆動力
を発生する第 2卷上機、及び第 1駆動シーブ、第 1かご吊り車及び第 1釣合おもり吊り 車に連続的に巻き掛けられた第 1主索と、第 2駆動シーブ、第 2かご吊り車及び第 2 釣合おもり吊り車に連続的に巻き掛けられた第 2主索とを有し、かご及び釣合おもり を吊り下げる主索体を備えている。
[0007] また、昇降路内に設けられ、第 1主索の第 1駆動シーブと第 1かご吊り車との間の部 分が巻き掛けられた第 1かご側返し車、昇降路内に設けられ、第 2主索の第 2駆動シ 一ブと第 2かご吊り車との間の部分が卷き掛けられた第 2かご側返し車、昇降路内に 設けられ、第 1主索の第 1駆動シーブと第 1釣合おもり吊り車との間の部分が卷き掛 けられた第 1釣合おもり側返し車、及び昇降路内に設けられ、第 2主索の第 2駆動シ 一ブと第 2釣合おもり吊り車との間の部分が卷き掛けられた第 2釣合おもり側返し車を さらに備えている。
[0008] また、第 1卷上機及び第 2卷上機は、昇降路内の下部に配置されている。
[0009] また、第 1かご吊り車及び第 2かご吊り車は、力 の下部に設けられている。
[0010] また、かごは、昇降路の幅方向について、一対の力ごガイドレール間に配置され、 釣合おもりは、昇降路の垂直投影面内において、昇降路の幅方向と垂直な奥行き方 向へかごと間隔を置いて配置されており、第 1卷上機及び第 2卷上機は、昇降路の 垂直投影面内にぉレ、て、昇降路の幅方向にっレ、てかごを挟むように配置されてレ、る
[0011] また、かごは、一対のかごガイドレール間に配置され、かごには、昇降路の垂直投 影面内において、各かごガイドレール間を結ぶ直線に関して互いに異なる側に配置 され、第 1主索が連続的に巻き掛けられた一対の第 1かご吊り車と、昇降路の垂直投 影面内において、各かごガイドレール間を結ぶ直線に関して互いに異なる側に配置 され、第 2主索が連続的に巻き掛けられた一対の第 2かご吊り車とが設けられ、第 1主 索の各第 1かご吊り車間の部分と、第 2主索の各第 2かご吊り車間の部分とは、上下 方向について互いにずらして配置され、かつ、昇降路の垂直投影面内において、互 いに交差するように配置されている。
[0012] また、かごは、昇降路の幅方向について、一対のかごガイドレール間に配置され、 釣合おもりは、昇降路の垂直投影面内において、昇降路の幅方向と垂直な奥行き方
向へかごと間隔を置いて配置されており、かごには、第 1主索が連続的に卷き掛けら れた一対の第 1かご吊り車と、第 2主索が連続的に巻き掛けられた一対の第 2かご吊 り車とが設けられ、第 1主索の各第 1かご吊り車間の部分、及び第 2主索の各第 2かご 吊り車間の部分は、昇降路の垂直投影面内において、各かごガイドレールを結ぶ直 線よりも釣合おもり側に配置されている。
[0013] また、かごは、昇降路の幅方向について、一対のかごガイドレール間に配置され、 釣合おもりは、昇降路の垂直投影面内において、昇降路の幅方向へかごと間隔を置 いて配置されており、第 1卷上機及び第 2卷上機は、昇降路の垂直投影面内におい て、力、ごの釣合おもり側に配置されている。
[0014] また、力、ごには、第 1主索が連続的に卷き掛けられた一対の第 1かご吊り車と、第 2 主索が連続的に巻き掛けられた一対の第 2かご吊り車とが設けられ、第 1主索の各第 1かご吊り車間の部分と、第 2主索の各第 2かご吊り車間の部分とは、昇降路の垂直 投影面内において、各かごガイドレールを結ぶ直線に関して対称に配置されている
[0015] また、第 1主索及び第 2主索は、第 1釣合おもり吊り車と第 2釣合おもり吊り車との間 で互いに連続することにより全掛け主索を構成しており、昇降路内に設けられ、全掛 け主索の第 1釣合おもり吊り車と第 2釣合おもり吊り車との間の部分が巻き掛けられた 釣合おもり側転向車をさらに備えている。
[0016] また、第 1主索及び第 2主索は、第 1かご吊り車と第 2かご吊り車との間で互いに連 続することにより全掛け主索を構成しており、昇降路内に設けられ、全掛け主索の第 1かご吊り車と第 2かご吊り車との間の部分が卷き掛けられた力ご側転向車をさらに備 えている。
[0017] また、第 1主索及び第 2主索は、力ごのほぼ重心を吊り下げるようになつている。
[0018] また、第 1かご吊り車、第 1釣合おもり吊り車及び第 1卷上機と、第 2かご吊り車、第 2 釣合おもり吊り車及び第 2卷上機とは、昇降路の垂直投影面内において、左右対称 に配置されている。
図面の簡単な説明
[0019] [図 1]この発明の実施の形態 1によるエレベータ装置を示す水平断面図である。
[図 2]図 1のエレベータ装置の一部を示す縦断面図である。
[図 3]この発明の実施の形態 2によるエレベータ装置を示す水平断面図である。
[図 4]この発明の実施の形態 3によるエレベータ装置を示す水平断面図である。
[図 5]この発明の実施の形態 5によるエレベータ装置を示す水平断面図である。
[図 6]図 5のエレベータ装置の一部を示す縦断面図である。
[図 7]この発明の実施の形態 5によるエレベータ装置を示す水平断面図である。
[図 8]この発明の実施の形態 6によるエレベータ装置を示す水平断面図である。
[図 9]この発明の実施の形態 7によるエレベータ装置を示す水平断面図である。
[図 10]この発明の実施の形態 8によるエレベータ装置を示す水平断面図である。 発明を実施するための最良の形態
[0020] 以下、この発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態 1.
図 1は、この発明の実施の形態 1によるエレベータ装置を示す水平断面図である。 また、図 2は、図 1のエレベータ装置の一部を示す縦断面図である。図において、昇 降路 1内には、一対のかごガイドレール 2, 3及び一対の釣合おもりガイドレール 4, 5 がそれぞれ設置されている。力、ご 6は、各かごガイドレール 2, 3に案内されながら昇 降路 1内を昇降される。釣合おもり 7は、各釣合おもりガイドレール 4, 5に案内されな 力 ¾昇降路 1内を昇降される。
[0021] 各かごガイドレール 2, 3及び各釣合おもりガイドレール 4, 5のそれぞれは、昇降路 1の垂直投影面内において、各かごガイドレール 2, 3間を結ぶ直線と、各釣合おもり ガイドレール 4, 5間を結ぶ直線とが昇降路 1の幅方向と平行になるように、昇降路 1 内に配置されている。
[0022] 力、ご 6は、昇降路 1の垂直投影面内において、各かごガイドレール 2, 3のそれぞれ に対向する一対の側面と、各側面の端部間を結ぶ正面及び背面とを有している。か ご 6の各側面は昇降路 1の幅方向に対して垂直に配置されている。
[0023] かご 6は、昇降路 1の幅方向について、各かごガイドレール 2, 3間に配置されてい る。釣合おもり 7は、昇降路 1の幅方向について、各釣合おもりガイドレール 4, 5間に 配置されている。
[0024] 力ご 6及び釣合おもり 7は、昇降路 1の垂直投影面内において、昇降路 1の奥行き 方向(昇降路 1の幅方向に対して垂直な方向)へ並ぶように、互いに間隔を置いて配 置されている。即ち、実施の形態 1によるエレベータ装置は、釣合おもり 7がかご 6の 背面側を昇降される釣合おもり後落ちタイプのエレベータ装置とされている。
[0025] 昇降路 1内の下部には、力ご6及び釣合おもり 7を昇降させるための駆動力をそれ ぞれ発生する第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9が互いに独立して設けられている。第 1 卷上機 8及び第 2卷上機 9は、昇降路 1の垂直投影面内において、昇降路 1の幅方 向につレ、てかご 6を挟むように配置されてレ、る。
[0026] 第 1卷上機 8は、水平に配置された回転軸を含む第 1卷上機本体 10と、第 1卷上機 本体 10の回転軸に設けられ、回転軸を中心に回転可能な第 1駆動シーブ 11とを有 してレ、る。第 2卷上機 9は、水平に配置された回転軸を含む第 2卷上機本体 12と、第 2卷上機本体 12の回転軸に設けられ、回転軸を中心に回転可能な第 2駆動シーブ 1 3とを有している。第 1駆動シーブ 11は第 1卷上機本体 10の駆動力により回転され、 第 2駆動シーブ 13は第 2卷上機本体 12の駆動力により回転される。なお、第 1卷上 機 8及び第 2卷上機 9のそれぞれは、径方向にっレ、ての寸法が軸線方向にっレ、ての 寸法よりも大きくされた扁平で薄形の卷上機である。また、第 1卷上機 8及び第 2卷上 機 9のそれぞれの回転軸は、昇降路 1の垂直投影面内において、昇降路 1の幅方向 と平行に配置されている。
[0027] 第 1駆動シーブ 11には、複数本の第 1主索 14が卷き掛けられている。また、第 2駆 動シーブ 13には、複数本の第 2主索 15が卷き掛けられている。主索体 16は、各第 1 主索 14及び各第 2主索 15を有している。力ご 6及び釣合おもり 7は、主索体 16により 昇降路 1内に吊り下げられている。
[0028] かご 6の下部には、各第 1主索 14が連続的に卷き掛けられた一対の第 1かご吊り車 17, 18と、各第 2主索 15が連続的に卷き掛けられた一対の第 2かご吊り車 19, 20と が設けられている。
[0029] 各第 1かご吊り車 17, 18は、昇降路 1の垂直投影面内において、各かごガイドレー ル 2, 3間を結ぶ直線に関して互いに異なる側に配置されている。従って、各第 1主 索 14の各第 1かご吊り車 17, 18間の部分と、各かごガイドレール 2, 3間を結ぶ直線
とは、昇降路 1の垂直投影面内において、互いに交差している。
[0030] 各第 2かご吊り車 19, 20は、昇降路 1の垂直投影面内において、各かごガイドレー ル 2, 3間を結ぶ直線に関して互いに異なる側に配置されている。従って、各第 2主 索 15の各第 2かご吊り車 19, 20間の部分と、各かごガイドレール 2, 3間を結ぶ直線 とは、昇降路 1の垂直投影面内において、互いに交差している。
[0031] 各第 1主索 14の各第 1かご吊り車 17, 18間の部分と、各第 2主索 15の各第 2かご 吊り車 19, 20間の部分とは、上下方向について互いにずらして配置されている(図 1 )。また、各第 1主索 14の各第 1かご吊り車 17, 18間の部分と、各第 2主索 15の各第 2かご吊り車 19, 20間の部分とは、昇降路の垂直投影面内において、互いに交差し ている。これにより、主索体 16は、かご 6のほぼ重心を吊り下げている。
[0032] 釣合おもり 7の上部には、各第 1主索 14が卷き掛けられた第 1釣合おもり吊り車 21 と、各第 2主索 15が卷き掛けられた第 2釣合おもり吊り車 22とが設けられている。第 1 釣合おもり吊り車 21及び第 2釣合おもり吊り車 22は、昇降路 1の幅方向へ互いに間 隔を置いて配置されている。また、第 1釣合おもり吊り車 21及び第 2釣合おもり吊り車 22は、昇降路 1の奥行き方向に沿って配置された回転軸を中心にそれぞれ回転さ れる。
[0033] 昇降路 1内の上部には、各かごガイドレール 2, 3及び各釣合おもりガイドレール 4, 5によって支持された水平梁 23が設けられている。水平梁 23は、昇降路 1の垂直投 影面内において、力ご 6の領域外に配置されている。水平梁 23には、各第 1主索 14 がそれぞれ卷き掛けられた第 1かご側返し車 24及び第 1釣合おもり側返し車 25と、 各第 2主索 15がそれぞれ巻き掛けられた第 2かご側返し車 26及び第 2釣合おもり側 返し車 27とが設けられてレ、る。
[0034] 第 1かご側返し車 24は、駆動シーブ 11からの各第 1主索 14を第 1かご吊り車 18に 向けて反転させる。また、第 1釣合おもり側返し車 25は、駆動シーブ 11からの各第 1 主索 14を第 1釣合おもり吊り車 21に向けて反転させる。
[0035] 第 2かご側返し車 26は、駆動シーブ 13からの各第 2主索 15を第 2かご吊り車 20に 向けて反転させる。また、第 2釣合おもり側返し車 27は、駆動シーブ 13からの各第 2 主索 15を第 2釣合おもり吊り車 22に向けて反転させる。
[0036] 第 1かご側返し車 24及び第 2かご側返し車 26は、昇降路 1の垂直投影面内におい て、昇降路 1の幅方向についてかご 6を挟むように配置されている。また、第 1かご側 返し車 24及び第 2かご側返し車 26は、昇降路 1の幅方向に沿って配置された回転 軸を中心にそれぞれ回転される。
[0037] 第 1釣合おもり側返し車 25及び第 2釣合おもり側返し車 27は、昇降路 1の垂直投影 面内において、力ご6の釣合おもり 7側に配置されている。即ち、第 1釣合おもり側返 し車 25及び第 2釣合おもり側返し車 27は、昇降路 1の垂直投影面内において、かご 6の背面と昇降路 1の内壁面との間に配置されている。また、第 1釣合おもり側返し車 25及び第 2釣合おもり側返し車 27は、昇降路 1の奥行き方向に沿って配置された回 転軸を中心にそれぞれ回転される。
[0038] また、水平梁 23には、各第 1主索 14の一端部が接続された第 1かご側綱止め装置 28と、各第 1主索 14の他端部が接続された第 1釣合おもり側綱止め装置 29と、各第 2主索 15の一端部が接続された第 2かご側綱止め装置 30と、各第 2主索 15の他端 部が接続された第 2釣合おもり側綱止め装置 31とが設けられている。
[0039] 各第 1主索 14は、第 1かご側綱止め装置 28に接続された一端部から、各第 1かご 吊り車 17, 18、第 1かご側返し車 24、第 1駆動シーブ 11、第 1釣合おもり側返し車 2 5及び第 1釣合おもり吊り車 21の順に巻き掛けられ、第 1釣合おもり側綱止め装置 29 に接続された他端部に至っている。
[0040] 各第 2主索 15は、第 2かご側綱止め装置 30に接続された一端部から、各第 2かご 吊り車 19, 20、第 2かご側返し車 26、第 2駆動シーブ 13、第 2釣合おもり側返し車 2 7及び第 2釣合おもり吊り車 22の順に巻き掛けられ、第 2釣合おもり側綱止め装置 31 に接続された他端部に至っている。
[0041] 即ち、力ご6及び釣合おもり 7は、 2 : 1ロービング方式で各綱車に卷き掛けられた第 1主索 14及び第 2主索 15により昇降路 1内に吊り下げられている。
[0042] 第 1卷上機 8、第 2卷上機 9、第 1かご側返し車 24、第 1釣合おもり側返し車 25、第 2 かご側返し車 26及び第 2釣合おもり側返し車 27は、昇降路 1の垂直投影面内にお いて、力、ご 6の領域外に配置されている。また、第 1卷上機 8、第 1かご側返し車 24、 第 1釣合おもり側返し車 25、第 1かご吊り車 17, 18及び第 1釣合おもり吊り車 21と、
第 2卷上機 9、第 2かご側返し車 26、第 2釣合おもり側返し車 27、第 2かご吊り車 19, 20及び第 2釣合おもり吊り車 22とは、昇降路 1の垂直投影面内において、昇降路 1 の奥行き方向に沿ったかご 6の中心線に関してそれぞれ左右対称に配置されている
[0043] なお、第 1駆動シーブ 11及び第 2駆動シーブ 13は、図示しない制御装置による第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9の制御により、互いに同期して回転される。これにより、 各第 1主索 14及び各第 2主索 15が移動され、かご 6及び釣合おもり 7が昇降路 1内を 昇降される。
[0044] このようなエレベータ装置では、共通のかご 6及び釣合おもり 7を昇降させるための 駆動力をそれぞれ発生する第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9が互いに独立して昇降路 1内に設けられているので、第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9のそれぞれが受ける負担 を軽減することができ、第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9のそれぞれの小形化を図ること ができる。これにより、昇降路 1の省スペース化を図ることができ、エレベータ装置の 小形化を図ることができる。
[0045] また、第 1駆動シーブ 11からの各第 1主索 14をそれぞれ反転させる第 1かご側返し 車 24及び第 1釣合おもり側返し車 25と、第 2駆動シーブ 13からの各第 2主索 15をそ れぞれ反転させる第 2かご側返し車 26及び第 2釣合おもり側返し車 27とが昇降路 1 内に設けられているので、昇降路 1の垂直投影面内における第 1卷上機 8及び第 2卷 上機 9の配置の自由度を大きくすることができ、昇降路 1内のスペースを有効に利用 すること力 Sできる。
[0046] また、第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9は、昇降路 1内の下部に設けられているので、 第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9の保守点検作業を昇降路 1のピット部から容易に行う こと力 Sできる。
[0047] 第 1かご吊り車 17, 18及び第 2かご吊り車 19, 20は、かご 6の下部に設けられてい るので、力、ご 6の上限位置を昇降路 1の天井面に近づけることができ、昇降路 1の高さ 方向にっレ、ての省スペース化を図ることができる。
[0048] また、第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9は、昇降路 1の垂直投影面内において、昇降 路 1の幅方向についてかご 6を挟むように配置されているので、昇降路 1内のスぺー
スを有効に利用することができる。
[0049] また、各第 1主索 14の各第 1かご吊り車 17, 18間の部分と、各第 2主索 15の各第 2 力ご吊り車 19, 20間の部分とは、上下方向について互いにずれして配置され、かつ 、昇降路 1の垂直投影面内において、互いに交差するように配置されているので、か ご 6が傾くことを防止することができ、各かごガイドレール 2, 3によってかご 6に偏荷重 力かかることを防止することができる。これにより、力、ご 6を安定して昇降させることが できる。
[0050] また、主索体 16は、かご 6のほぼ重心を吊り下げるようになっているので、かご 6をさ らに安定して昇降させることができる。
[0051] 第 1卷上機 8、第 1かご吊り車 17, 18及び第 1釣合おもり吊り車 21と、第 2卷上機 9 、第 2かご吊り車 19, 20及び第 2釣合おもり吊り車 22とは、昇降路 1の垂直投影面内 において、左右対称に配置されているので、一対の機器をそれぞれ同型にすること ができ、部品の共用化を図ることができる。
[0052] 実施の形態 2.
図 3は、この発明の実施の形態 2によるエレベータ装置を示す水平断面図である。 図において、各第 1かご吊り車 17, 18及び各第 2かご吊り車 19, 20は、昇降路 1の 垂直投影面内において、各力ごガイドレール 2, 3間を結ぶ直線よりも釣合おもり 7側 にそれぞれ配置されている。
[0053] 各第 1主索 14の各第 1かご吊り車 17, 18間の部分と、各第 2主索 15の各第 2かご 吊り車 19, 20間の部分とは、昇降路 1の垂直投影面内において、互いに開離されて 配置されており、交差していない。また、各第 1主索 14の各第 1かご吊り車 17, 18間 の部分、及び各第 2主索 15の各第 2かご吊り車 19, 20間の部分は、昇降路 1の垂直 投影面内において、各力 ^ガイドレール 2, 3間を結ぶ直線よりも釣合おもり 7側にそ れぞれ配置され、また各かごガイドレール 2, 3間を結ぶ直線と平行にそれぞれ配置 されている。他の構成は実施の形態 1と同様である。
[0054] このようなエレベータ装置では、昇降路 1の垂直投影面内において、各第 1主索 14 の各第 1かご吊り車 17, 18間の部分、及び各第 2主索 15の各第 2かご吊り車 19, 20 間の部分を各力、ごガイドレール 2, 3間を結ぶ直線よりも釣合おもり 7側に配置したの
で、昇降路 1の奥行き方向について、各かごガイドレール 2, 3の釣合おもり 7と反対 側に、制御盤や調速機等の各機器を設置するためのスペースを確保することができ る。
[0055] 実施の形態 3.
図 4は、この発明の実施の形態 3によるエレベータ装置を示す水平断面図である。 図において、力ご6及び釣合おもり 7を吊り下げる主索体 16は、複数本の全掛け主索 41を有している。各全掛け主索 41は、第 1釣合おもり吊り車 21と第 2釣合おもり吊り 車 22との間で互いに連続する第 1主索 14及び第 2主索 15によって構成されている。
[0056] 水平梁 23には、各全掛け主索 41の第 1釣合おもり吊り車 21と第 2釣合おもり吊り車 22との間の部分が卷き掛けられた釣合おもり側転向車 42が設けられている。釣合お もり側転向車 42は、昇降路 1の垂直投影面内において、かご 6の領域外に配置され ている。また、釣合おもり側転向車 42は、昇降路 1の奥行き方向に沿って配置された 回転軸を中心に回転される。
[0057] 各全掛け主索 41は、第 1かご側綱止め装置 28に接続された一端部から、各第 1か ご吊り車 17, 18、第 1かご側返し車 24、第 1駆動シーブ 11、第 1釣合おもり側返し車 25、第 1釣合おもり吊り車 21、釣合おもり側転向車 42、第 2釣合おもり吊り車 22、第 2 釣合おもり側返し車 27、第 2駆動シーブ 13、第 2かご側返し車 26及び各第 2かご吊 り車 20, 19の順に卷き掛けられ、第 2かご側綱止め装置 30に接続された他端部に 至っている。他の構成は実施の形態 2と同様である。
[0058] このようなエレベータ装置では、各第 1主索 14及び各第 2主索 15が第 1釣合おもり 吊り車 21と第 2釣合おもり吊り車 22との間で互いに連続することにより複数の全掛け 主索 61が構成され、各全掛け主索 41の第 1釣合おもり吊り車 21と第 2釣合おもり吊り 車 22との間の部分が、昇降路 1内に設けられた釣合おもり側転向車 42に卷き掛けら れているので、全掛け主索 41の全長に渡る張力を均等に近づけることができ、各全 掛け主索 41の第 1駆動シーブ 11及び第 2駆動シーブ 13のそれぞれに対するスリツ プの発生の防止を図ることができる。
[0059] 即ち、各第 1主索 14と各第 2主索 15とが互いに独立している場合、例えば長時間 の運転により第 1駆動シーブ 11及び第 2駆動シーブ 13のそれぞれの摩耗量に差が
生じると、各駆動シーブ 11 , 13の回転数が同一であっても、各第 1主索 14及び各第 2主索 15のそれぞれの移動量は互いに異なることとなる。これにより、第 1主索 14と 第 2主索 15との間で張力のアンバランスが発生する。張力のアンバランスが発生して レ、る第 1主索 14及び第 2主索 15のそれぞれにおいては、力、ご 6側及び釣合おもり 7 側のそれぞれの張力比がトラクシヨン限界を超えたときに、第 1駆動シーブ 11あるい は第 2駆動シーブ 13に対してスリップが発生して振動が発生するおそれがある。
[0060] 実施の形態 3では、各第 1主索 14と各第 2主索 15とが連続しているので、上記の張 力のアンバランスを抑えることができ、第 1主索 14の第 1駆動シーブ 11に対するスリツ プの発生の防止や第 2主索 15の第 2駆動シーブ 13に対するスリップの発生の防止 を図ることができる。
[0061] なお、上記の例では、 1つの釣合おもり側転向車 42が昇降路 1内の上部に設けら れているが、水平方向へ並べられた 2つ以上の釣合おもり側転向車を昇降路 1内の 上部に設けてもよい。このようにすれば、各釣合おもり側転向車の外径を小さくするこ とができ、昇降路 1の高さ方向の寸法を小さくすることができる。
[0062] 実施の形態 4.
図 5は、この発明の実施の形態 5によるエレベータ装置を示す水平断面図である。 また、図 6は、図 5のエレベータ装置の一部を示す縦断面図である。図において、各 力ごガイドレール 2, 3及び各釣合おもりガイドレール 4, 5のそれぞれは、昇降路 1の 垂直投影面内において、各力ごガイドレール 2, 3間を結ぶ直線と、各釣合おもりガイ ドレーノレ 4, 5間を結ぶ直線とが互いに垂直になるように、昇降路 1内に配置されてい る。
[0063] 力、ご 6は、昇降路 1の幅方向について、各かごガイドレール 2, 3間に配置されてい る。釣合おもり 7は、昇降路 1の奥行き方向について、各釣合おもりガイドレール 4, 5 間に配置されている。各かごガイドレール 2, 3は、昇降路 1の垂直投影面内において 、各力、ごガイドレール 2, 3間を結ぶ直線に沿った方向が昇降路 1の幅方向と平行に なるように、配置されている。
[0064] 力、ご 6及び釣合おもり 7は、昇降路 1の垂直投影面内において、昇降路 1の幅方向 へ並ぶように、互いに間隔を置いて配置されている。即ち、実施の形態 4によるエレ
ベータ装置は、釣合おもり 7がかご 6の一方の側面側を昇降される釣合おもり横落ち タイプのエレベータ装置とされてレ、る。
[0065] 昇降路 1内の下部にそれぞれ設けられた第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9は、昇降路 1の垂直投影面内において、力、ご 6の釣合おもり 7側に配置されている。この例では、 第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9は、昇降路 1の垂直投影面内において、かご 6と釣合 おもり 7との間の隙間に配置されている。また、第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9は、昇 降路 1の奥行き方向へ間隔を置いて配置されている。さらに、第 1卷上機 8及び第 2 卷上機 9は、第 1駆動シーブ 11及び第 2駆動シーブ 13のそれぞれの回転軸が昇降 路 1の奥行き方向に対して垂直になるように配置されてレ、る。
[0066] 各第 1かご吊り車 17, 18は昇降路 1の幅方向へ間隔を置いて配置され、各第 2か ご吊り車 19, 20も昇降路 1の幅方向へ間隔を置いて配置されている。各第 1かご吊り 車 17, 18と各第 2かご吊り車 19, 20とは、昇降路 1の垂直投影面内において、各か ごガイドレール 2, 3間を結ぶ直線に関して互いに異なる側にそれぞれ配置されてレヽ る。
[0067] 各第 1主索 14の各第 1かご吊り車 17, 18間の部分と、各第 2主索 15の各第 2かご 吊り車 19, 20間の部分とは、昇降路 1の垂直投影面内において、交差せずに互い に開離されている。また、各第 1主索 14の各第 1かご吊り車 17, 18間の部分と、各第 2主索 15の各第 2かご吊り車 19, 20間の部分とは、昇降路 1の垂直投影面内におい て、各かごガイドレール 2, 3間を結ぶ直線に関して互いに異なる側に配置されている 。この例では、各第 1主索 14の各第 1かご吊り車 17, 18間の部分と、各第 2主索 15 の各第 2かご吊り車 19, 20間の部分とは、昇降路 1の垂直投影面内において、各か ごガイドレール 2, 3間を結ぶ直線に関して対称に配置されている。これにより、主索 体 16は、かご 6のほぼ重心を吊り下げている。
[0068] 昇降路 1内の上部には、各釣合おもりガイドレール 4, 5によって支持された水平梁 51と、一方のかごガイドレール 3によって支持された水平梁 52とが設けられている。 水平梁 51には、第 1かご側返し車 24、第 1釣合おもり側返し車 25、第 2かご側返し車 26、第 2釣合おもり側返し車 27、第 1釣合おもり側綱止め装置 29及び第 2釣合おもり 側綱止め装置 31が設けられている。水平梁 52には、第 1かご側綱止め装置 28及び
第 2かご側綱止め装置 30が設けられている。
[0069] 第 1かご側返し車 24、第 1釣合おもり側返し車 25、第 2かご側返し車 26及び第 2釣 合おもり側返し車 27のそれぞれの回転軸は、昇降路 1の幅方向に沿って配置されて いる。
[0070] 各第 1主索 14は、第 1かご側綱止め装置 28に接続された一端部から、各第 1かご 吊り車 17, 18、第 1かご側返し車 24、第 1駆動シーブ 11、第 1釣合おもり側返し車 2 5及び第 1釣合おもり吊り車 21の順に卷き掛けられ、第 1釣合おもり側綱止め装置 29 に接続された他端部に至っている。
[0071] 各第 2主索 15は、第 2かご側綱止め装置 30に接続された一端部から、各第 2かご 吊り車 19, 20、第 2かご側返し車 26、第 2駆動シーブ 13、第 2釣合おもり側返し車 2 7及び第 2釣合おもり吊り車 22の順に卷き掛けられ、第 2釣合おもり側綱止め装置 31 に接続された他端部に至っている。
[0072] 第 1卷上機 8、第 2卷上機 9、第 1かご側返し車 24、第 1釣合おもり側返し車 25、第 2 かご側返し車 26及び第 2釣合おもり側返し車 27は、昇降路 1の垂直投影面内にお いて、力ご 6の領域外に配置されている。また、第 1卷上機 8、第 1かご側返し車 24、 第 1釣合おもり側返し車 25、第 1かご吊り車 17, 18及び第 1釣合おもり吊り車 21と、 第 2卷上機 9、第 2かご側返し車 26、第 2釣合おもり側返し車 27、第 2かご吊り車 19, 20及び第 2釣合おもり吊り車 22とは、昇降路 1の垂直投影面内において、昇降路 1 の幅方向に沿ったかご 6の中心線に関してそれぞれ左右対称に配置されている。他 の構成は実施の形態 1と同様である。
[0073] このようなエレベータ装置では、釣合おもり 7は、昇降路 1の垂直投影面内において 、昇降路 1の幅方向へかご 6と並んで配置され、第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9は、昇 降路 1の垂直投影面内において、力、ご 6の釣合おもり 7側に配置されているので、昇 降路 1の垂直投影面内において、釣合おもり 7と重なるように第 1卷上機 8及び第 2卷 上機 9を配置したり、力、ご 6と釣合おもり 7との間の隙間に第 1卷上機 8及び第 2卷上 機 9を配置したりすることができ、昇降路 1内のスペースをより有効に利用することが できる。
[0074] また、各第 1主索 14の各第 1かご吊り車 17, 18間の部分と、各第 2主索 15の各第 2
力ご吊り車 19, 20間の部分とは、昇降路 1の垂直投影面内において、各力ごガイド レール 2, 3間を結ぶ直線に関して対称に配置されているので、かご 6のほぼ重心を 主索体 16により吊り下げることができ、力ご 6を安定して昇降させることができる。
[0075] 実施の形態 5.
図 7は、この発明の実施の形態 5によるエレベータ装置を示す水平断面図である。 図において、力ご6及び釣合おもり 7を吊り下げる主索体 16は、複数本の全掛け主索 61を有している。各全掛け主索 61は、第 1釣合おもり吊り車 21と第 2釣合おもり吊り 車 22との間で互いに連続する第 1主索 14及び第 2主索 15によって構成されている。
[0076] 水平梁 51には、各全掛け主索 61の第 1釣合おもり吊り車 21と第 2釣合おもり吊り車 22との間の部分が卷き掛けられた釣合おもり側転向車 62が設けられている。釣合お もり側転向車 62は、昇降路 1の垂直投影面内において、かご 6の領域外に配置され ている。また、釣合おもり側転向車 62は、昇降路 1の幅方向に沿って配置された回転 軸を中心に回転される。
[0077] 各全掛け主索 61は、第 1かご側綱止め装置 28に接続された一端部から、各第 1か ご吊り車 17, 18、第 1かご側返し車 24、第 1駆動シーブ 11、第 1釣合おもり側返し車 25、第 1釣合おもり吊り車 21、釣合おもり側転向車 62、第 2釣合おもり吊り車 22、第 2 釣合おもり側返し車 27、第 2駆動シーブ 13、第 2かご側返し車 26及び各第 2かご吊 り車 20, 19の順に卷き掛けられ、第 2かご側綱止め装置 30に接続された他端部に 至っている。他の構成は実施の形態 4と同様である。
[0078] このようなエレベータ装置では、各第 1主索 14及び各第 2主索 15が第 1釣合おもり 吊り車 21と第 2釣合おもり吊り車 22との間で互いに連続することにより複数の全掛け 主索 61が構成され、各全掛け主索 61の第 1釣合おもり吊り車 21と第 2釣合おもり吊り 車 22との間の部分が、昇降路 1内に設けられた釣合おもり側転向車 62に卷き掛けら れているので、実施の形態 3と同様に、全掛け主索 61の全長に渡る張力を均等に近 づけることができ、各全掛け主索 61の第 1駆動シーブ 11及び第 2駆動シーブ 13のそ れぞれに対するスリップの発生の防止を図ることができる。
[0079] なお、上記の例では、 1つの釣合おもり側転向車 62が昇降路 1内の上部に設けら れているが、水平方向へ並べられた 2つ以上の釣合おもり側転向車を昇降路 1内の
上部に設けてもよい。このようにすれば、各釣合おもり側転向車の外径を小さくするこ とができ、昇降路 1の高さ方向の寸法を小さくすることができる。
[0080] 実施の形態 6.
図 8は、この発明の実施の形態 6によるエレベータ装置を示す水平断面図である。 図において、力ご6及び釣合おもり 7を吊り下げる主索体 16は、複数本の全掛け主索 71を有している。各全掛け主索 71は、一方の第 1かご吊り車 17と一方の第 2かご吊 り車 19との間で互いに連続する第 1主索 14及び第 2主索 15によって構成されている
[0081] 昇降路 1内の上部には、一方のかごガイドレール 3によって支持されたかご側転向 車 72が設けられている。かご側転向車 72は、昇降路 1の垂直投影面内において、か ご 6の領域外に配置されている。また、かご側転向車 72は、昇降路 1の幅方向に沿つ て配置された回転軸を中心に回転される。
[0082] 各全掛け主索 71は、第 1釣合おもり側綱止め装置 29に接続された一端部から、第 1釣合おもり吊り車 21、第 1釣合おもり側返し車 25、第 1駆動シーブ 11、第 1かご側 返し車 24、各第 1かご吊り車 18, 17、力ご側転向車 72、各第 2かご吊り車 19, 20、 第 2かご側返し車 26、第 1駆動シーブ 13、第 2釣合おもり側返し車 27及び第 2釣合 おもり吊り車 22の順に巻き掛けられ、第 2釣合おもり側綱止め装置 31に接続された 他端部に至っている。他の構成は実施の形態 4と同様である。
[0083] このようなエレベータ装置では、複数の全掛け主索 71が、一方の第 1かご吊り車 17 と一方の第 2かご吊り車 19との間で互いに連続する第 1主索 14及び第 2主索 15によ り構成され、各全掛け主索 71の第 1かご吊り車 17と第 2かご吊り車 19との間の部分 が、昇降路 1内に設けられた力 ^側転向車 72に卷き掛けられているので、上記の例 と同様に、全掛け主索 71の全長に渡る張力を均等に近づけることができ、各全掛け 主索 71の第 1駆動シーブ 11及び第 2駆動シーブ 13のそれぞれに対するスリップの 発生の防止を図ることができる。
[0084] なお、上記の例では、 1つのかご側転向車 72が昇降路 1内の上部に設けられてい るが、水平方向へ並べられた 2つ以上のかご側転向車を昇降路 1内の上部に設けて もよレ、。このようにしても、各かご側転向車の外径を小さくすることができ、昇降路 1の
高さ方向の寸法を小さくすることができる。
[0085] また、実施の形態 1〜6では、第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9が昇降路 1内の下部に 配置されているが、第 1かご側返し車 24及び第 1釣合おもり側返し車 25のいずれか と第 1卷上機 8とを入れ替え、第 2かご側返し車 26及び第 2釣合おもり側返し車 27の いずれかと第 2卷上機 9とを入れ替えることにより、第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9を昇 降路 1内の上部に配置するようにしてもよい。
[0086] 実施の形態 7.
図 9は、この発明の実施の形態 7によるエレベータ装置を示す水平断面図である。 図において、第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9は、水平梁 23に取り付けられることにより 、昇降路 1内の上部に設けられている。また、第 1かご側返し車 24、第 1釣合おもり側 返し車 25、第 2かご側返し車 26及び第 2釣合おもり側返し車 27は、昇降路 1内には 設けられていなレ、。
[0087] 各第 1主索 14は、第 1かご側綱止め装置 28に接続された一端部から、各第 1かご 吊り車 17, 18、第 1駆動シーブ 11及び第 1釣合おもり吊り車 21の順に巻き掛けられ 、第 1釣合おもり側綱止め装置 29に接続された他端部に至っている。
[0088] 各第 2主索 15は、第 2かご側綱止め装置 30に接続された一端部から、各第 2かご 吊り車 19, 20、第 2駆動シーブ 13及び第 2釣合おもり吊り車 22の順に巻き掛けられ 、第 2釣合おもり側綱止め装置 31に接続された他端部に至っている。他の構成は実 施の形態 1と同様である。
[0089] このように、第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9を昇降路 1内の上部に配置したので、第 1かご側返し車 24、第 1釣合おもり側返し車 25、第 2かご側返し車 26及び第 2釣合お もり側返し車 27を無くすことができ、昇降路 1内に配置される機器の数を削減すること ができる。これにより、製造コストの低減を図ることができる。
[0090] なお、上記の例では、昇降路 1内の上部に設けられた第 1釣合おもり側綱止め装置 29に各第 1主索 14の他端部が接続され、昇降路 1内の上部に設けられた第 2釣合 おもり側綱止め装置 31に各第 2主索 15の他端部が接続されているが、実施の形態 3 のように、各第 1主索 14及び各第 2主索 15のそれぞれの他端部を互いに連続させて 複数の全掛け主索とし、各全掛け主索の第 1釣合おもり吊り車 21と第 2釣合おもり吊
り車 22との間の部分が卷き掛けられた釣合おもり側転向車を昇降路 1内の上部に設 けるようにしてもよい。このようにすれば、各全掛け主索の全長に渡る張力を均等に 近づけることができ、各全掛け主索の第 1駆動シーブ 11及び第 2駆動シーブ 13のそ れぞれに対するスリップの発生の防止を図ることができる。
[0091] また、上記のように昇降路 1内の上部に釣合おもり側転向車を設ける場合、釣合お もり側転向車の数は 1つに限らず、 2つ以上としてもよい。このようにすれば、各釣合 おもり側転向車の外径を小さくすることができ、昇降路 1の高さ方向の寸法を小さくす ること力 Sできる。
[0092] 実施の形態 8.
図 10は、この発明の実施の形態 8によるエレベータ装置を示す水平断面図である 。図において、第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9は、水平梁 51に取り付けられることによ り、昇降路 1内の上部に設けられている。また、第 1釣合おもり吊り車 21及び第 2釣合 おもり吊り車 22は、昇降路 1の垂直投影面内において、第 1釣合おもり側綱止め装置 29と第 2釣合おもり側綱止め装置 31との間に配置されている。さらに、第 1かご側返 し車 24、第 1釣合おもり側返し車 25、第 2かご側返し車 26及び第 2釣合おもり側返し 車 27は、昇降路 1内には設けられていない。
[0093] 各第 1主索 14は、第 1かご側綱止め装置 28に接続された一端部から、各第 1かご 吊り車 17, 18、第 1駆動シーブ 11及び第 1釣合おもり吊り車 21の順に巻き掛けられ 、第 1釣合おもり側綱止め装置 29に接続された他端部に至っている。
[0094] 各第 2主索 15は、第 2かご側綱止め装置 30に接続された一端部から、各第 2かご 吊り車 19, 20、第 2駆動シーブ 13及び第 2釣合おもり吊り車 22の順に巻き掛けられ 、第 2釣合おもり側綱止め装置 31に接続された他端部に至っている。他の構成は実 施の形態 4と同様である。
[0095] このように、第 1卷上機 8及び第 2卷上機 9を昇降路 1内の上部に配置したので、釣 合おもり横落ちタイプのエレベータ装置においても、第 1かご側返し車 24、第 1釣合 おもり側返し車 25、第 2かご側返し車 26及び第 2釣合おもり側返し車 27を無くすこと ができ、昇降路 1内に配置される機器の数を削減することができる。これにより、製造 コストの低減を図ることができる。
[0096] なお、上記の例では、昇降路 1内の上部に設けられた第 1釣合おもり側綱止め装置 29に各第 1主索 14の他端部が接続され、昇降路 1内の上部に設けられた第 2釣合 おもり側綱止め装置 31に各第 2主索 15の他端部が接続されている力 実施の形態 5 と同様に、各第 1主索 14及び各第 2主索 15のそれぞれの他端部を互いに連続させ て複数の全掛け主索とし、各全掛け主索の第 1釣合おもり吊り車 21と第 2釣合おもり 吊り車 22との間の部分が卷き掛けられた釣合おもり側転向車を昇降路 1内の上部に 設けるようにしてもよい。このようにすれば、各全掛け主索の全長に渡る張力を均等 に近づけることができ、各全掛け主索の第 1駆動シーブ 11及び第 2駆動シーブ 13の それぞれに対するスリップの発生の防止を図ることができる。この場合、釣合おもり側 転向車の数は 1つにしてもよいし、 2つ以上にしてもよい。釣合おもり側転向車の数を 2つ以上にすれば、各釣合おもり側転向車の外径を小さくすることができ、昇降路 1 の高さ方向の寸法を小さくすることができる。
[0097] また、実施の形態 6と同様に、各第 1主索 14及び各第 2主索 15のそれぞれの一端 部を互いに連続させて複数の全掛け主索とし、各全掛け主索の第 1かご吊り車 17と 第 2かご吊り車 19との間の部分が卷き掛けられた力ご側転向車を昇降路 1内の上部 に設けるようにしてもよい。このようにしても、上記と同様に、各全掛け主索の第 1駆動 シーブ 11及び第 2駆動シーブ 13のそれぞれに対するスリップの発生の防止を図るこ とができる。
この場合、力ご側転向車の数は 1つにしてもよいし、 2つ以上にしてもよい。かご側転 向車の数を 2つ以上にすれば、各かご側転向車の外径を小さくすることができ、昇降 路 1の高さ方向の寸法を小さくすることができる。
[0098] また、各上記実施の形態では、各第 1かご吊り車 17, 18及び各第 2かご吊り車 19, 20がかご 6の下部に設けられている力 各第 1かご吊り車 17, 18及び各第 2かご吊り 車 19, 20をかご 6の上部に設けてもよい。