WO2007000934A1 - 差動伝送線路 - Google Patents

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Kazuyuki Sakiyama
Ushio Sangawa
Tomoyasu Fujishima
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Abstract

 本発明の差動伝送線路は、基板101と、基板101の裏側に形成された接地導体層105と、基板101の表側に並行に配置された第一信号導体102aおよび第二信号導体102bとを備えている。第一信号導体102aは接地導体層105と第一の伝送線路を構成し、第二信号導体102bは接地導体層105と第二の伝送線路を構成している。第一の伝送線路および第二の伝送線路から差動伝送線路102cが形成される。差動伝送線路102cは、曲げ領域104aを含んでおり、曲げ領域104aの両端には直線領域104bが接続されている。曲げ領域104aにおける第一信号導体102aの線路幅をWb1、第二信号導体102bの線路幅をWb2、第一信号導体102aと第二信号導体102bとの間の間隙幅をGb、直線領域104bにおける第一信号導体102aの線路幅をWs1、第二信号導体102bの線路幅をWs2、第一信号導体102aと第二信号導体102bとの間の間隙幅をGs、曲げ領域の曲率中心115から曲げ領域の第一信号導体102aの曲率中心側の線縁までの最短距離をRb1、曲げ領域の曲率中心115から直線領域の第一信号導体102aの曲率中心側の線縁の延長直線までの垂線距離をRs1とするとき、Wb1はWs1よりも狭く、Wb2はWs2よりも狭く、GbはGsよりも狭く、Rb1はRs1よりも大きな値に設定される。

Description

明 細 書
差動伝送線路
技術分野
[0001] 本発明は、差動伝送線路に関し、特に、マイクロ波帯およびミリ波帯のアナログ高 周波信号、またはデジタル信号を伝送する差動伝送線路に関する。
背景技術
[0002] 差動信号伝送は、従来用いられてきたシングルエンドの信号伝送に比べて輻射が 少なぐノイズにも強いため、高速信号伝送に用いられつつある。図 21 (a)は、差動 伝送線路の伝送線路構造を示す上面図であり、図 21 (b)および図 21 (c)は、いずれ も、図 21 (a)の A—B線断面図である。
[0003] 図示されている構造は、回路基板 101と、回路基板 101の内層面または裏面に形 成された接地導体層 105とを備え、回路基板 101の内層面または表面には、二本の 信号導体 102a、 102bが形成されている。二本の信号導体 102a、 102bには、逆符 号の高周波信号が与えられ、差動伝送線路として機能する。
[0004] 信号導体 102aおよび接地導体層 105により、第一の伝送線路 (マイクロストリップ 線路)が構成されており、信号導体 102bおよび接地導体層 105により、第二の伝送 線路 (マイクロストリップ線路)が構成されている。差動伝送線路は、これら一対の伝 送線路によって構成されて 、る。
[0005] 2本のマイクロストリップ線路を平行に隣接配置して結合させると、これら 2本のマイ クロストリップ線路に同じ向きの信号が伝送する偶モードと、逆向きの信号が伝送する 奇モードの二つのモードが発生する。差動伝送線路では、奇モードを利用することに より、信号を伝送する。
[0006] 図 21 (b)は、奇モードでの電界ベクトルの向きを矢印で模式的に示しており、図 21
(c)は、偶モードでの電界ベクトルの向きを矢印で模式的に示している。
[0007] 奇モードでは、図 21 (b)に示されるように、電界ベクトルが一方の信号導体 102aか ら他方の信号導体 102bに向力 、、信号導体 102aから接地導体 105へと向力う電界 ベクトルの大きさは小さい。このため、奇モードの差動伝送では、接地導体 105の構 造の変化は伝送特性に大きな影響を与えにくい。奇モードでの差動伝送では、二つ の信号導体 102a、 102bの対称面に仮想的な接地面が形成される。
[0008] 一方、図 21 (c)に示す偶モードは、差動伝送においては不要な同相モードに相当 する。同相モード伝送では、差動モード (奇モード)伝送に比較して要輻射が飛躍的 に増大するため、同相モードは抑圧されなければならない。差動伝送線路対におけ る 2つの伝送線路間の結合は、信号線路 102aと信号線路 102bとの距離が短縮する ほど強くなる。従って、偶モードを抑圧するためには、信号線路 102aと信号線路 102 bとの間隙を狭くすることが効果的である。
[0009] しかし、線路の間隙を小さくすることには製造プロセス上の限界があるため、偶モー ドを完全に抑圧することは不可能である。よって、差動伝送線路を設計するとき、入 力された差動信号を同相信号に変換させないような回路設計が不可欠となる。例え ば、逆位相等振幅で入力された二信号が、その逆位相等振幅の関係を保っために は、それぞれの信号が伝送する二つの信号線路 102a、 102bの回路的な対称性を 保つ必要がある。すなわち、差動伝送線路を構成する二つの信号線路 102a、 102b は、振幅特性も位相特性も等 、二線路である必要がある。
[0010] しかし、差動伝送線路の曲げ領域 (すなわち、 2本の信号線路 102a、 102bの曲線 領域)においては、差動信号から同相信号への不要モード変換が生じやすい。
[0011] 特許文献 1は、差動伝送線路に重畳されてしまった不要な同相信号を除去する方 策を開示している。図 22を参照して、特許文献 1が開示している構成を説明する。
[0012] 図 22に示される例では、差動伝送線路 102c直下の接地導体層に複数のスロット 1 21が形成されている。スロット 121は、差動信号の伝送方向 125に直交する方向に 延びている。このような構成を採用することにより、同相信号に対するインピーダンス を選択的に増大させ、同相信号を反射させる。
[0013] 差動モード伝送では、差動伝送線路 102cを構成する二つの信号導体 102a、 102 bの間に仮想的な高周波接地面が形成されるため、接地導体層 105にスロット 121を 形成しても伝送特性への影響は小さい。よって、特許文献 1に示された差動伝送線 路においては、差動モードの伝送特性には悪影響を与えず、同相信号通過強度を 低減することが可能である。 [0014] 特許文献 1は、差動伝送線路の曲げ領域において同相信号の除去を行う方法も開 示している。すなわち、特許文献 1は、差動伝送線路が曲げ形状を有している場合も 直線形状の場合と同様に、信号の局所的な伝送方向 127に直交する方向にスロット 123を形成することが同相信号の除去に効果的であると記載している。また、非特許 文献 1は、接地導体にスロットを形成して同相モードを除去できることの原理を開示し ている。
[0015] し力しながら、上記の従来技術によれば、同相信号が入力された場合に差動伝送 線路を通過する同相信号の強度を低減できるが、差動信号が入力された場合に同 相信号が出力される不要モード変換強度についての技術ではない。
[0016] 非特許文献 2は、図 23に示すように、シングルエンド伝送線路の曲げ領域におい て、信号導体 102dの角 129を除去することにより、通過特性が改善されることを開示 している。一般に、伝送線路の曲げ領域では、直線領域に比べ、信号導体と接地導 体との間で生じる接地キャパシタンスが増加する傾向にある。このため、曲げ領域に おいて信号導体 102dの面積を低減すると、通過特性が改善される。この手法は、現 在の高周波回路設計に広く利用されている。回路図からレイアウト図を作成するソフ トウエアなどでも、信号導体の曲げ領域の角部除去を自動的に行う設定がなされてい ることが多い。
[0017] 非特許文献 3は、シングルエンド伝送線路の曲げ領域における高周波帯での通過 特性として良好な値を示す回路構造の高周波特性を報告している。なお、非特許文 献 2の構成では、伝送信号の反射が高い周波数帯で生じるおそれがあるが、非特許 文献 3の構成では、伝送線路の曲げ領域における曲率中心を仮定し、信号導体をな だらかに曲げて配置することにより、高周波特性を改善している。このような構成も、 特に高 ヽ周波数の信号を伝送する高周波回路にぉ 、て一般的に使用されて 、る。
[0018] 特許文献 1の開示内容を基にして、図 24 (a)に示す差動伝送線路の曲げ領域を実 現することが可能である。図 24 (a)に示す曲げ領域の回路構造は、図 22に示す曲げ 領域の回路構造から、スロット 123を除去したものに相当する。
[0019] 非特許文献 3の開示内容を基にして、図 24 (b)に示す差動伝送線路の曲げ領域を 実現することも可能である。この場合、曲げ領域において、曲率中心を仮定し、なだ らかに曲げて配置した信号導体 102a、 102bを二本平行に配置している。
特許文献 1:特開 2004— 48750号公報
非特干文献 1: Routing differential \/ O signals across split ground pi anes at the connector for EMI control", 2000 IEEE International Symposium on Electromagnetic Compatibility, Aug. 2000 pp. 21— 25
非特許文献 2 : "Measurement and computer— aided modeling of micros trip discontinuities by an improved resonator method", 1983 IEE E MTT— S International Microwave Symposium Digest, May 1983 , pp. 495-497
非特許文献 3 : "Modeling of radial microstrip bends", 1990 IEEE MT T— S International Microwave Symposium Digest, May 1990, pp. 1051 - 1054
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0020] 特許文献 1や非特許文献 1の構成では、曲げ領域における差動信号(=奇モード) 力も同相信号(=偶モード)への不要モード変換を抑圧する効果は得られない。差動 伝送線路の曲げ領域においては、伝送周波数が増すにつれ、不要モード変換が顕 著に生じるようになるため、接地導体層にスロットを設けるだけでは、良好な差動モー ド伝送を実現することができな 、。
[0021] また、非特許文献 2、 3がシングルエンド信号伝送における高周波特性を改善する ために提案している構造を、それぞれ、差動伝送線路の曲げ領域に適用しても、不 要モード変換を充分に抑圧することはできない。
[0022] 本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、曲 げ領域における不要モード変換が抑制される差動伝送線路を提供することにある。 課題を解決するための手段
[0023] 本発明の差動伝送線路は、基板と、前記基板の裏側に形成された接地導体層と、 前記基板の表側に配置された第一信号導体および第二信号導体とを備え、前記第 一信号導体および前記接地導体層が第一の伝送線路を形成し、かつ、前記第二信 号導体および前記接地導体層が第二の伝送線路を形成する差動伝送線路であって
、前記差動伝送線路は、前記第一および第二の伝送線路が直線的に延びる 2つの 直線領域と、前記 2つの直線領域を接続する曲げ領域とを有しており、前記曲げ領 域の曲率中心に相対的に近い位置に前記第一信号導体が配置され、前記曲率中 心から相対的に遠い位置に前記第二信号導体が配置されており、前記曲げ領域の 少なくとも一部における前記第一の信号導体の線路幅 Wlbが前記直線領域におけ る前記第一の信号導体の線路幅 Wisよりも小さぐ前記曲げ領域の少なくとも一部に おける前記第二の信号導体の線路幅 W2bが前記直線領域における前記第二の信 号導体の線路幅 W2sよりも小さぐ前記曲げ領域の少なくとも一部における前記第一 の信号導体と前記第二の信号導体間の間隙幅 Gbが、前記直線領域における前記 第一の信号導体と前記第二の信号導体間の間隙幅 Gs以下となるよう設定され、前 記曲げ領域における前記第一の信号導体の曲率中心側の線縁の曲率半径の最小 値 Rblが前記曲率中心から前記直線領域の前記第一の信号導体の曲率中心側の 線縁の延長直線までの垂線距離 Rslよりも大きく設定されている。
[0024] 好ましい実施形態において、前記曲げ領域における前記第二の信号導体の曲率 中心側から離れた線縁の曲率半径 Rb2が、前記曲率中心から前記直線領域の前記 第二の信号導体の曲率中心カゝら離れた線縁の延長直線までの垂線距離 Rs2に等し く設定されている。
発明の効果
[0025] 本発明の差動伝送線路によれば、従来の差動伝送線路の曲げ領域において生じ ていた不要モード変換を抑圧することができるため、不要輻射量の低減が可能となる 。また、従来の差動伝送線路において、不要同相モード除去目的で挿入していた同 相モード除去フィルタが不要となるため、コスト削減、回路占有面積の低減、同相モ ードフィルタ挿入により劣化していた差動モード通過信号強度改善が可能となる。 図面の簡単な説明
[0026] [図 1]実施形態 1の差動伝送線路の上面図
[図 2]図 1にお 、て点線 ABで示した箇所での回路断面図 圆 3]実施形態 1に係る差動伝送線路の底面図
圆 4] (a)および (b)は、いずれも、実施形態 1の差動伝送線路とは異なる差動伝送 線路 (比較例)の上面図
[図 5]実施形態 2の差動伝送線路の上面透視図
[図 6]実施形態 2の差動伝送線路の断面図
[図 7]実施形態 2の差動伝送線路の上面図
圆 8]実施形態 2の差動伝送線路の回路基板 101の最下面の上面透視図 圆 9]実施形態 2の厳密な意味での下面力も見た底面図(図 8の鏡面対称図) 圆 10]特許文献 1の技術を用いた、従来の差動伝送線路の一例の上面透視図 圆 11] (a)本発明の第二の実施形態の差動伝送線路の上面透視図 (b)本発明の 第一の実施形態の差動伝送線路の上面透視図
[図 12]実施形態 3の差動伝送線路の断面図
[図 13]実施形態 3の差動伝送線路の上面図
圆 14]実施形態 3の差動伝送線路の回路基板 101の最下面の上面透視図
[図 15]実施形態 3の厳密な意味での下面力も見た底面図(図 14の鏡面対称図) [図 16] (a) (b)本発明の第二の実施形態の差動伝送線路とは異なる差動伝送線路の 上面透視図
圆 17]実施形態 3と実施形態 1を組み合わせて得られる差動伝送線路の上面透視図 圆 18]本発明の実施例 2と従来例 3の不要モード変換特性の周波数依存性比較ダラ フ
圆 19]本発明の実施例 3と従来例 2の不要モード変換特性の周波数依存性比較ダラ フ
圆 20]本発明の実施例 4と従来例 2の不要モード変換特性の周波数依存性比較ダラ フ
[図 21] (a)従来の差動伝送線路の上面図、(b)従来の差動伝送線路の断面構造と、 差動モードでの電界ベクトルを示す図、(c)従来の差動伝送線路の断面構造と、同 相モードでの電界ベクトルを示す図
圆 22]特許文献 1に開示された差動伝送線路の上面透視図 [図 23]非特許文献 2に開示されたシングルエンド伝送線路の上面模式図
[図 24] (a)特許文献 1の技術を用いて実現される差動伝送線路の上面図、(b)非特 許文献 3の技術を用いて実現される差動伝送線路の上面図
符号の説明
101 回路基板
102a 第一信号導体
102b 第二信号導体
102c 第一信号導体と第二信号導体から構成される差動伝送線路
102d シングルエンド伝送線路の信号導体
104a 差動伝送線路の曲げ領域
104b 差動伝送線路の直線領域
105 接地導体層
106a 第一スロット
106b 第二スロット
106c スロット
106 スロット複合体
108 112 曲げ領域での第一信号導体上の任意の点
113 曲げ領域の曲率中心付近の接地導体
115 曲げ領域の曲率中心
121、 123 スロッ卜
125、 127 局所的な信号伝送方向
129 シングルエンド伝送線路の曲げ領域で削除される角部
Wsl 直線領域での第一信号導体の線路幅
Ws2 直線領域での第二信号導体の線路幅
Wb 1 曲げ領域での第一信号導体の線路幅
Wb2 曲げ領域での第二信号導体の線路幅
Gs 直線領域での第一信号導体と第二信号導体間の間隙幅
Gb 曲げ領域での第一信号導体と第二信号導体間の間隙幅 Rsl 曲げ領域の曲率中心と、直線領域の第一信号導体の曲率中心側の線縁の 延長直線との垂線距離
Rbl 曲げ領域の曲率中心と、曲げ領域の第一信号導体の曲率中心側の線縁と の最短距離
Rs2 曲げ領域の曲率中心と、直線領域の第二信号導体の曲率中心とは逆側の 線縁の延長直線との垂線距離
Rb2 曲げ領域の曲率中心と、曲げ領域の第二信号導体の曲率中心と逆側の線 縁との最短距離
Lsl 曲げ領域の曲率中心から、曲げ領域に形成された第一スロットの曲率中心 側の端部までの最短距離
Ls2 曲げ領域の曲率中心から、曲げ領域に形成された第一スロットの曲率中心 とは逆側の端部までの最短距離
発明を実施するための最良の形態
[0028] (実施形態 1)
次に、本発明による差動伝送線路の第 1の実施形態を説明する。
[0029] まず、図 1〜図 3を参照する。図 1は、本実施形態の差動伝送線路の上面図である 。図 2は、図 1の点線 ABにおける本実施形態の切断面を示す断面図であり、図 3は、 本実施形態の底面図である。
[0030] 本実施形態では、回路基板 101の裏側に接地導体層 105が形成されており、回路 基板 101の表側には第一信号導体 102aおよび第二信号導体 102bが並行配置さ れている。第一信号導体 102aは接地導体層 105と第一の伝送線路を構成し、第二 信号導体 102bは接地導体層 105と第二の伝送線路を構成している。そして、第一 の伝送線路と第二の伝送線路からなる伝送線路対が差動伝送線路 102cを形成して いる。本実施形態における回路基板 101は、誘電体から形成されているが、半導体 力も形成されていてもよい。
[0031] なお、本明細書において、「基板の裏側」とは、基板自体の裏面のみならず、基板 の裏面に他の層が形成されている場合は、その層の表面を含むものとする。また、接 地導体層 105は、他の層によって覆われていてもよい。同様に、「基板の表側」とは、 基板自体の表面のみならず、基板の表面に他の層が形成されている場合は、その層 の表面を含むものとする。また、第一信号導体 102aおよび第二信号導体 102b接地 導体層 105は、他の層によって覆われていても良い。
[0032] 差動伝送線路 102cは、曲げ領域 104aを含んでおり、曲げ領域 104aの両端には 直線領域 104bが接続されている。図 3に示すように、本実施形態の回路基板 101の 裏面は全て接地導体層 105で覆われて 、る。
[0033] 本明細書では、曲げ領域 104aにおける第一信号導体 102aの線路幅を Wbl、第 二信号導体 102bの線路幅を Wb2、第一信号導体 102aと第二信号導体 102bとの 間の間隙幅を Gb、直線領域 104bにおける第一信号導体 102aの線路幅を Wsl、第 二信号導体 102bの線路幅を Ws2、第一信号導体 102aと第二信号導体 102bとの 間の間隙幅を Gs、曲げ領域の曲率中心 115から曲げ領域の第一信号導体 102aの 曲率中心側の線縁までの最短距離を Rb 1、曲げ領域の曲率中心 115から直線領域 の第一信号導体 102aの曲率中心側の線縁の延長直線までの垂線距離を Rsl、曲 げ領域の曲率中心 115から曲げ領域の第二信号導体 102bの曲率外周側の線縁ま での最短距離を Rb2、曲げ領域の曲率中心 115から直線領域の第二信号導体 102 bの曲率外周側の線縁の延長直線までの垂線距離を Rs2とする。
[0034] 本実施形態では、 Wblは Wslよりも狭ぐ Wb2は Ws2よりも狭ぐ Gbは Gsよりも狭 ぐ Rblは Rslよりも大きな値に設定される。
[0035] 曲げ領域 104aと直線領域 104bの接続部では、各信号導体 102の線路幅や、間 隙幅は必ずしも一定の値で統一されなくてもよいが、上記条件は曲げ領域 104aの 中央部を含む領域で設定されて ヽれば、実施形態 1に該当して ヽるものとする。
[0036] 非特許文献 2に開示されて ヽるように、シングルエンド線路の曲げ領域で生じる接 地キャパシタンスは伝送特性を劣化させるため、図 23に示されるように、信号導体 10 2dの曲げ領域の一部分 129をカットし、曲げ領域の面積を減らすことが有効である。 シングルエンド信号伝送では、接地キャパシタンスの増加は、特性インピーダンスの 一時的な増大として回路特性に影響するだけであるため、図 23に示すような構成に よっても特性を充分に改善することが可能である。しかし、差動信号伝送においては 、曲げ領域における接地キャパシタンス増加は致命的な悪影響を及ぼす。その理由 は、差動伝送線路における差動モードは、図 21 (b)に示すように、二本の信号導体 1 02a、 102bの間に電界が集中する伝送モードである力 接地キャパシタンスが増加 すると、各信号導体 102から別々に電界ベクトルが接地導体層 105へ向力 同相モ ードが誘起されるからである。
[0037] 本実施形態では、第一および第二信号導体 102a、 102bの線路幅を減じることに より、曲げ領域 104aでの接地キャパシタンスを低減している。しかし、第一信号導体 102aおよび第二信号導体 102bの線路幅を減じるだけでは、伝送特性が改善される どころか、劣化する場合もある。例えば、図 4 (a)に示す比較例では、 Wblおよび Wb 2力 それぞれ、 Wslおよび Ws2よりも小さく設計されている力 このような構成では、 同相モードへの不要モード変換強度が増大してしまう。
[0038] これに対して、本実施形態では、 Gbを Gsよりも小さな値に設定することにより、差動 伝送線路を構成する二線路間の結合を強めている。信号導体間の結合が強くなると 、曲げ領域の差動伝送線路では偶モードよりも奇モードが生じやすくなるため、不要 モード変換が抑圧されやすくなる。
[0039] しかし、曲げ領域 104aで線路幅および線路間の間隙幅を狭める場合でも、図 4 (b )に示す構成では、同相モードへの不要モード変換が抑圧されない。また、線路間の 間隙幅を狭めることは有効であるものの、現実的な製造プロセスを用いる限り、狭め る条件にも限界がある。
[0040] 本実施形態では、 Rbl >Rslの条件を付加することにより、曲げ領域 104aでの信 号導体 102a、 102b間の電気長差を補償する条件を成立させ、不要モード変換抑 圧効果を発現する。すなわち、曲げ領域 104aで内側に配置されている第一信号導 体 102aの曲率中心側の線縁は、曲げ領域 104aの少なくとも一部において、曲率半 径が増大する方向へシフトして 、る。
[0041] 回路占有面積の増大を回避するためには、 Rb2≤Rs2という条件を付加することが 好ましい。したがって、図 1に示すように、 Rb2は Rs2に等しく、両信号導体 102a、 10 2bの線路幅を縮小量と、両信号導体 102の間の間隙幅の縮小量との総和分だけ、 第一信号導体 102aを第二信号導体 102bに近づけることが好ましい。
[0042] こうして本実施形態では、差動伝送線路の曲げ領域 104aにおける電気長差を、信 号導体 102の配置構成を変化させるだけで低減し、不要モード変換を抑圧すること ができる。
[0043] (実施形態 2)
次に、図 5から図 9を参照しつつ本発明による差動伝送線路の第 2の実施形態を説 明する。図 5は、本実施形態の差動伝送線路の上面透視図であり、図 6は、本実施 形態の差動伝送線路の断面図である。図 7は、本実施形態の差動伝送線路の上面 図、図 8は、回路基板 101の最下面を上面側力も透視した図である。図 9は下面側か ら接地導体層 105を見た底面図であり、図 8と鏡面対称の関係にある。なお、図 6の 断面図は、図 7および図 8の A—B線を含む面で回路基板 101を切断した断面を示し ている。
[0044] 本実施形態の差動伝送線路は、前述した実施形態と同様に、回路基板 101と、回 路基板 101の裏面に形成された接地導体層 105と、回路基板 101の表側に並行に 配置された第一信号導体 102aおよび第二信号導体 102bとを備えている。本実施 形態における回路基板 101は、誘電体から形成されているが、半導体から形成され ていてもよい。
[0045] 第一信号導体 102aは接地導体層 105と第一の伝送線路を構成し、第二信号導体 102bは接地導体層 105と第二の伝送線路を構成して 、る。第一の伝送線路および 第二の伝送線路からなる伝送線路対が差動伝送線路 102cを形成している。
[0046] 差動伝送線路 102cは、曲げ領域 104aを含んでおり、曲げ領域 104aの両端には 直線領域 104bが接続されている。曲げ領域 104aでは、 2本の信号導体 102a、 102 bは平行な曲線を形成して 、る。
[0047] 本実施形態では、曲げ領域 104aの接地導体層 105に複数のスロット 106aを形成 している。各スロット 106aは、曲げ領域 104aにおける信号の局所的な伝送方向に対 して直交する方向に細長く延びている。図示されている例では、 4本のスロット 106a の一端が曲率中心側で接続され、スロット複合体 106を形成しているが、本発明の効 果を得るには、複数のスロット 106aのうちの少なくとも 2本が曲げ領域 104aの曲率中 心側にぉ 、て接続されて 、ればよ 、。
[0048] スロット複合体 106は、接地導体層 105の一部を除去して得られる高周波回路要 素である。このようなスロット複合体 106は、例えば、次のようにして容易に形成され得 る。すなわち、接地導体層 105を回路基板 101の裏面全体に堆積した後、スロット 10 6aのパターンを規定する開口部を有するマスク (例えばレジストマスク)で接地導体 層 105の表面を覆う。次に、接地導体層 105のうちマスクの開口部を介して露出して V、る部分をウエットエッチング法によって除去すれば、接地導体層 105の任意の位置 に所望の形状を有するスロット群 106を形成することができる。なお、接地導体層 10 5を形成する際に、リフトオフ法により、スロット複合体 106に相当する開口パターンを 備える接地導体層 105を形成してもよ ヽ。
[0049] 本明細書における「スロット」は、接地導体層 105の一部をその厚さ方向に完全に 除去した部分である。すなわち、接地導体層 105の表層の一部だけ除去して形成さ れる溝は、「スロット」に含まれない。
[0050] 回路基板 101の表側に形成される信号導体 102a、 102bは、例えば、回路基板 10 1の表面の全体に導体層を堆積した後、導体層の一部を選択的に除去することによ つて形成され得る。
[0051] 比較のため、特許文献 1に開示されているスロット 106cを差動伝送線路 102cの曲 げ領域 104aに形成した構造を図 10に示す。図 10に示される曲げ領域 104aにおい ては、複数のスロット 106cが、それぞれ、差動伝送線路 102cの局所的な信号伝送 方向に対して直交して設けられている力 各スロット 106cは、接地導体層 105の導 体部分によって分離されており、互いに接続されて 、な 、。
[0052] 図 10と図 5とを対比すると明らかなように、本実施形態におけるスロット 106aは、曲 げ領域 104aの曲率中心側で接続され、スロット複合体 106を形成している点で、図 10のスロット 106cとは大きく異なっている。
[0053] 曲げ領域 104aでは、外側に位置する第一の伝送線路の長さが、内側に位置する 第二の伝送線路の長さよりも短いため、高周波電流の経路長差に起因する電気長 差が発生している。差動モードから同相モードへの不要モード変換を抑圧するには、 差動伝送線路を形成する二線路を回路的に対称化することが好ましぐ曲げ領域 10 4aにおける電気長差を補償することが必要になる。
[0054] 図 10に示される複数のスロット 106cには、曲げ領域 104aにおける伝送線路間の 電気長差を補償する機能はない。これに対し、本実施形態におけるスロット複合体 1 06は、上記電気長差の補償に寄与することができる。以下、本実施形態において、 曲げ領域 104aにおける電気長差がどのようにして補償され得るかを説明する。
[0055] 図 5に示す構成および図 10に示す構成のいずれにおいても、曲げ領域 104a内の 第一信号導体 102a上の一点 108の直下の接地導体層 105が、高周波伝送の接地 導体として機能する。同様に、第一信号導体 102a上の他の一点 112の直下の接地 導体層 105が、高周波伝送の接地導体として機能する。
[0056] しかし、図 5の構成では、信号が第一信号導体 102a上を点 108から点 112へと移 動する場合、この信号伝送に対応した接地導体層 105内の高周波電流の経路が、 スロット複合体 106により、点 108と点 112との間で遮断される。このため、信号伝送 に対応した接地導体層 105内の高周波電流は、図 5の矢印で示すように、スロット複 合体 106の縁部を迪りながら、迂回することになる。スロット複合体 106は、曲率中心 側で接地導体上の電流経路を遮断するため、接地導体層 105における高周波電流 経路の迂回効果は、第二の伝送線路よりも第一の伝送線路において強くなる。その 結果、電気長が相対的に短い第一の伝送線路において、接地導体層 105で電気長 が相対的に延長され、その分、信号導体 102a、 102bの間で発生する電気長差が補 償される。
[0057] これに対して、図 10の構造では、信号が第一信号導体 102a上を点 108から点 11 2へと移動する際に、接地導体 102での高周波電流は直線的に点 108から点 112へ と進行することが禁じられてはいるものの、曲率中心側へと逃げる経路が禁じられて いない。よって、図 10の矢印で示すように、曲げ領域 104aの曲率中心側で電気長 の短い経路を迪ることが可能である。この経路が禁止されないと、第一の伝送線路で は接地導体層 105における高周波電流の移動経路で迂回構造が実現されず、信号 導体 102a、 102bの間で発生する電気長差を補償することができない。
[0058] 本発明の目的を達成するには、複数のスロット 106aを形成することだけでなぐそ れらのうちの少なくとも 2つのスロット 106aを曲げ領域 104aの曲率中心側において 接続することが必要になる。
[0059] なお、スロット複合体 106を形成するスロット 106aは、図 5の例では、第二信号導体 102bの幅方向の中央箇所までしか延びていないが、第二信号導体 102bを横切る ように形成されていてもよい。スロット長が延びると、第二の伝送線路においても接地 導体層 105での電流経路に迂回効果が生じる。しかし、生じた迂回の電気長だけ、 第一の伝送線路における接地導体層 105での電流経路の迂回の電気長も増大する 。このため、 2つの伝送線路間の電気長差補償効果は損なわれない。従って、スロッ ト 106aは、第二信号導体 102bを一切横切らなくても力まわないし、完全に横切る長 さを有してもよい。
[0060] なお、スロット複合体 106の共振周波数は、伝送周波数よりも高!、値に設定される 必要がある。
[0061] 以上説明してきたように、本実施形態によれば、差動伝送線路を構成する二線路 の曲げ領域における電気長差が低減されるため、不要モード変換が抑圧される。
[0062] (実施形態 3)
次に、本発明による差動伝送線路の第 3の実施形態を説明する。
[0063] まず、図 11 (a)および (b)を参照する。図 11 (a)は、本実施形態における差動伝送 線路の上面透視図であり、図 11 (b)には、比較のため、第 2の実施形態における差 動伝送線路の上面透視図が示されている。
[0064] 本実施形態では、前述した実施形態と同様に、回路基板 101の裏側に接地導体 層 105が形成されており、回路基板 101の表面には第一信号導体 102aおよび第二 信号導体 102bが並行配置されている。第一信号導体 102aは接地導体層 105と第 一の伝送線路を構成し、第二信号導体 102bは接地導体層 105と第二の伝送線路 を構成している。そして、第一の伝送線路と第二の伝送線路からなる伝送線路対が 差動伝送線路 102cを形成している。
[0065] 図 12は、本実施形態における差動伝送線路 102cの断面図である。図 13は、本実 施形態の差動伝送線路の上面図、図 14は、回路基板 101の最下面を上面側力も透 視した図である。一方、図 15は下面側から接地導体層 105を見た底面図であり、図 1 4と鏡面対称の関係にある。なお、図 12の断面図は、図 13および図 14の A—B線を 含む面で回路基板 101を切断した断面を示している。
[0066] 本実施形態における差動伝送線路 102cも、曲げ領域 104aを含んでおり、曲げ領 域 104aの両端には直線領域 104bが接続されている。接地導体層 105の曲げ領域 104aには、第一スロット 106aが形成されている。第一スロット 106aは、曲げ領域 10 4aにおける信号の局所的な伝送方向に対して直交する方向に細長く延びている。
[0067] 本実施形態では、接地導体層 105の直線領域 104bの近傍に 2本の第二スロット 1 06bが形成されている。第二スロット 106bは、曲げ領域 104aの曲率中心側において 、好ましくは第一信号導体 102aと交差しない位置に設けられる。本実施形態におけ る第二スロット 106bは、それぞれ、隣接する直線領域 104bの信号伝送方向と略平 行に延びている力 第二スロット 106bは、信号伝送方向に平行である必要はなぐ傾 斜していても良い。ただし、第二スロット 106bが隣接する直線領域 104bの信号伝送 方向と直交しない方向に延びていることが好ましい。なお、第二スロット 106bは、曲 げ領域 104aの曲率中心に対して第一信号線路 102aから遠ざ力る方向に延長して いれば、以下に説明する効果を発揮することができ、第二スロット 106bも 2本に限定 されず、少なくとも 1本あればよい。
[0068] 第一スロット 106aおよび第二スロット 106bは、曲げ領域 104aの曲率中心側で接 続され、スロット複合体 106を形成する。本実施形態におけるスロット複合体 106は、 第一の伝送線路における接地導体層 105における高周波電流経路を選択的に迂回 させる機能を有する。よって、信号導体 102における電気長が第二の伝送線路より短 い第一の伝送線路では、接地導体層 105における高周波電流の移動経路に余分な 電気長を追加することが可能となり、この追加された電気長分だけ、信号導体 102の 配置により生じていた電気長差を補償 (低減)することができる。
[0069] スロット複合体 106は、接地導体層 105の一部領域の導体を厚み方向に完全に除 去することによって得られ、実施形態 2について説明した方法と同様の方法により容 易に作製可能である。
[0070] 図 11 (b)の矢印で示すように、実施形態 2においては、第一の伝送線路による高周 波電流は、直線領域 104bから徐々に第一信号導体 102aの直下を進行する経路か ら離れ、曲げ領域 104aの曲率中心付近 113を通ってなだらかに曲がる経路で進行 する可能性がある。この経路によれば、第一の伝送線路に対する接地導体層 105で の信号遅延効果を充分に得ることはできない。これに対して本実施形態では、図 11 ( a)に示すように、第二スロット 106bを導入し、第一スロット 106aと接続することにより 、上記の信号遅延効果を充分に発揮させることができる。
[0071] 信号伝送方向と直交して接地導体層 105に第二スロット 106bが形成されれば、信 号の伝送特性に何らかの影響を与えることになる力 第二スロット 106bは、直線領域 104bでの良好な差動モード特性に悪影響を与えることを意図しない。
[0072] 第二スロット 106bの導入目的は、曲げ領域 104aで接地導体層 105を流れる高周 波電流が最短経路(図 11 (b)の径路)を通れないよう制限することにある。よって、第 ニスロット 106bは、第一スロット 106aと接続される必要がある。従って、図 16 (a)に 示すように、第一スロット 106aと第二スロット 106bとが接続されていない場合は、第 ニスロット 106bを導入した効果が得られない。また、図 16 (b)に示すように、第一スロ ット 106aを形成することなく第二スロット 106bのみを形成した場合は、第一スロット 1 06aが存在しないために、第一の伝送線路による高周波電流が接地導体層を流れる 経路に迂回が発生しな 、ため、特性の改善効果が得られな 、。
[0073] なお、図 11 (a)に示す例では、複数の第一スロット 106aを形成している力 本実施 形態では、第一スロット 106aの本数は複数である必要はなぐ単数でもよい。実施形 態 2では、第一スロット 106aがー本であれば、接地導体層 105における高周波電流 の迂回を実現できないのに対して、本実施形態では、第一スロット 106aがー本であ つても、第二スロット 106bと接続することにより、接地導体層 105での高周波電流の 迂回を実現できる。
[0074] しかしながら、第二スロット 106bは、図 11 (a)に示すように、曲げ領域 104aと接続 される二つの直線領域 104bのそれぞれの近傍に形成され、少なくとも 1つの第一ス ロット 106aに接続されることが好ましい。各直線領域 104bの近傍に第二スロット 106 bを形成することにより、同相モードへの不要モード変換をより効果的に抑圧すること ができる。なお、第二スロット 106bが両方の直線領域 104bに形成される場合、二つ のスロット 106bは同一形状を有している必要はない。なお、スロット複合体 106は、 伝送信号周波数にお!ヽて共振現象を発現しな!ヽサイズに設定される。
[0075] 本実施形態によれば、差動伝送線路を構成する二つの伝送線路の曲げ領域にお ける電気長差が実質的に低減されるため、同相モードへの不要モード変換を抑圧で きる。
[0076] なお、実施形態 2や実施形態 3の差動伝送線路が備えるスロット複合体 106を、実 施形態 1の接地導体層 105に追カ卩的に設けてもよい。そうすることにより、不要モード 変換の抑圧効果が増強される。図 17は、実施形態 3のスロット複合体 106を、実施形 態 1における差動伝送線路の接地導体層 105に設けた構成を示しており、この差動 伝送線路によれば、特に優れた伝送特性を実現できる。
[0077] (実施例)
誘電率 3. 8、総厚さ 200ミクロンの誘電体基板を回路基板として用い、本発明によ る差動伝送線路の実施例および従来例を作製した。回路基板の裏面には、厚さ 40ミ クロンの銅層を堆積し、接地導体層を形成した。
[0078] 回路基板の表面にも、厚さ 40ミクロンの銅層を堆積した後、ウエットエッチングにより 、銅層の所望領域を部分的に除去することにより、配線導体のパターンを形成した。 具体的には、奇モードの特性インピーダンスが 50オームに相当する条件として、線 路幅が 230ミクロンのマイクロストリップ線路を、線路間間隙幅 200ミクロンの設定で 二本並列に配置して、それぞれを差動伝送線路の第一信号導体と第二信号導体と した。作製した回路構造は、両端に 3cmの直線領域を接続した 90度の曲げ領域を 一回含む。
[0079] 次に、高周波プローブを用いて伝送特性の評価を行った。 25GHzまでの周波数 帯域で 4端子の高周波測定を行 ヽ、 2本のシングルエンド伝送線路対の特性として 得た高周波特性の測定結果を得た。そして、この測定結果に基づいて二端子の差 動伝送線路特性を求めた (データ変換)。このデータ変換により、不要モード変換強 度を得ることができる。なお、「不要モード変換強度」は、差動信号を差動ポートに入 力した場合に、どれだけの強度の同相信号力もう一方の差動ポートから出力されるか を示している。これらの測定やデータ処理は、差動伝送特性を評価する際に行われ て 、る一般的な手法である。
[0080] 従来例 1は、図 24 (a)に示す構造を有し、従来例 2は、図 24 (b)に示す構造を有し ている。 Rslは 320ミクロン、 Wsl、 Ws2、および Gsは、それぞれ、 Wbl、 Wb2、およ び Gbと等しく設定した。 [0081] 従来例 3は、図 10に示す構造を有している。従来例 3では、従来例 2の回路構造に カロえて、接地導体層に 4本のスロットを設けた。各スロットは曲げ領域に等角度間隔 で配置され、信号伝送方向にそれぞれ直交している。スロット幅は 80ミクロン、 Lslは 250ミクロン、 Ls2は 850ミクロン、スロット長さは 600ミクロンとした。なお、 Lslは曲げ 領域の曲率中心 115からスロット 106c領域までの最短距離であり、 Ls2は曲率中心 115からスロット 106c領域の中で最も離れた点までの距離であり、その差はスロット 長に相当する。
[0082] 10GHzでの各従来例の特性を比較すると、従来例 1ではマイナス 16. 2dB、従来 例 2と従来例 3ではそれぞれマイナス 18. 5dBとマイナス 18. 4dBの不要モード変換 が起こった。 20GHzでは、従来例 1ではマイナス 10. 2dB、従来例 2と従来例 3では マイナス 12. 6dBの不要モード変換が計測された。
[0083] 表 1に、従来例 1から従来例 3の不要モード変換特性をまとめた。
[0084] [表 1]
Figure imgf000020_0001
[0085] 以上の結果からわかるように、従来例 1は、従来例 2および従来例 3よりも不要モー ド変換が強く生じた。また、従来例 2および従来例 3は、他の周波数帯でも特性にほと んど変化が見られな力 た。
[0086] 以下、本発明の実施例を従来例 2または従来例 3と比較しつつ、説明する。
[0087] 実施例 1として、曲げ領域が図 5に示す構造を有する差動伝送線路を作製した。実 施例 1では、従来例 3と異なり、 Ls2がスロット長に相当する力 Ls2の値は従来例 3と 等しい設定の 850ミクロンとした。他の設定パラメータも従来例 3と同一条件とした。
[0088] 実施例 1では、 10GHzでマイナス 19. 5dB、 20GHzでマイナス 13. 4dBの不要モ ード変換特性を計測した。測定した他の周波数帯域も含めて、実施例 1の特性は従 来例 3と比較して常に ldB程度の改善が見られ、本発明の有利な効果が証明された [0089] 次に、本発明の実施例 2として、図 11に示す構造を有する差動伝送線路を作製し た。実施例 2では、実施例 1と同じ回路要素の設定パラメータは同一の値とし、第ニス ロット 106bの長さをそれぞれ 1. 5ミリとした。なお、第二スロットのスロット幅は第一ス ロットと同じ設定とした。
[0090] 実施例 2では、 10GHzでマイナス 22. 2dB、 20GHzでマイナス 18. 4dBの不要モ ード変換特性を得た。従来例 3と比較すると、 10GHzでは 3. 7dB、 20GHzでは 5. 8dBもの不要モード変換の抑圧が得られたことになる。
[0091] 表 2に、実施例 実施例 2、および従来例 3につ 、ての不要モード変換特性をまと めた。
[0092] [表 2]
Figure imgf000021_0001
[0093] 図 18は、実施例 2および従来例 3について得られる不要モード変換強度の周波数 依存性を示すグラフである。図 18から明らかなように、測定した全周波数帯域で、実 施例 2は従来例 3よりも良好な特性を示した。
[0094] 次に、図 16 (a)に示す構造を有する比較例 2aを作製した。比較例 2aは、実施例 2 とほぼ同一の構造を有している力 実施例 2においては、第一スロット 106aと接続さ れていた第二スロット 106bが、比較例 2aでは、幅 100ミクロンの接地導体により分離 され、第二スロットのスロット長は 900ミクロンであった。
[0095] 比較例 2aでは、 10GHzでマイナス 19. 6dB、 20GHzでマイナス 13. 3dBの不要 モード変換特性を計測した。測定された比較例 2aの特性は、実施例 1の特性とほぼ 同等の結果であり、測定した全周波数帯域において実施例 1との差異は ±0. 2dB 以内でしかなカゝつた。
[0096] 実施例 2と比較例 2aの特性から、実施形態 3において、第二スロットが第一スロット と接続されることの重要性が証明された。
[0097] 次に、図 16 (b)に示す構造を有する比較例 2bを作製した。比較例 2bは、実施例 2 力 第一スロット 106aを削除した構造を備えている。第二スロットを含む他の設計パ ラメータは、実施例 2の設計パラメータと同一である。
[0098] 比較例 2bでは、 10GHzでマイナス 18. 6dB、 20GHzでマイナス 12. 5dBの不要 モード変換特性を計測した。測定された特性は、従来例 2と従来例 3とほとんど同等 の結果であり、測定した全周波数帯域において、従来例 2や従来例 3との差異は ±0
. 2dB以内と測定誤差の範囲でしかな力つた。
[0099] 以上の結果から、第二スロットは、単体では不要モード変換抑圧効果を奏しな!/、こ とがわかった。
[0100] 次に、本発明の実施例 3として、図 1に示す構造を有する差動伝送線路を作製した
[0101] 実施例 3は、従来例 2と類似した構造を有しているが、 Wblおよび Wb2の値を従来 例 2にお 、て設定されて!、た 230ミクロンから 150ミクロンへと減じ、 Gbの値も従来例 2で設定された 200ミクロンから 150ミクロンへと減じ、逆に Rblの値は従来例 2での 3 20ミクロンの設定から 530ミクロンへと変更した。 Rb2は、従来例 2と同様に 980ミクロ ンのままである。
[0102] 実施例 3では、 10GHzでマイナス 22. 7dB、 20GHzでマイナス 16. 6dBの不要モ ード変換特性を計測した。
[0103] 上記結果を従来例 2の結果と比較すると、 10GHzでは 4. 2dB、 20GHzでは 4dB の不要モード抑圧に相当する。
[0104] 表 3には、実施例 3と従来例 2の不要モード変換特性の比較をまとめた。
[0105] [表 3]
Figure imgf000022_0001
また、図 19に、実施例 3と従来例 2の不要モード変換強度の周波数依存性比較を 示す。図 19から明らかなように、測定した全周波数帯域で、実施例 3は従来例 2よりも 良好な特性を示している。 [0107] 一方、図 4 (a)に示す構造を有する比較例 3aを作製した。比較例 3aは、曲げ領域 における Wblと Wb2の設定が実施例 3と同一条件である力 Gbが 150ミクロンから 3 60ミクロンへと増大している。逆に Rblは、実施例 3での 530ミクロン設定から従来例 2と同等の 320ミクロン設定へと戻した。 Rb2は従来例 2と同様に 980ミクロンのままで ある。
[0108] 比較例 3aでは、 10GHzでマイナス 17. 2dB、 20GHzでマイナス 11. ldBの不要 モード変換特性を計測した。この結果は、従来例 2の結果と比較すると、 10GHzでは 1. 3dB、 20GHzでは 1. 5dBの不要モード変換特性の劣化に相当する。測定した 全周波数帯域で、比較例 3aは、従来例 2の特性よりも劣化した特性を示し、比較例 3 aでは本発明の効果は得られないことがわ力つた。
[0109] また、図 4 (b)に示す構造を有する比較例 3bを作製した。比較例 3bでは、曲げ領 域〖こおける Wblと Wb2の設定、および Rblの設定が比較例 3aと同一条件であるが 、 Gbを再び 150ミクロンへと減じている。この設定変化に伴い、 Rb2は、比較例 3aで の 980ミクロン設定から 770ミクロンへとパラメータを減じた。
[0110] 比較例 3bでは、 10GHzでマイナス 18. 6dB、 20GHzでマイナス 12. 4dBの不要 モード変換特性を計測した。従来例 2の結果と比較すると、いずれも ±0. 2dBの範 囲に収まっており、全測定周波数帯域でも顕著な差異は見られな力つた。この結果、 比較例 3bの構造では本発明の有利な効果を得ることができないことがわ力つた。
[0111] 以上、比較例 3a、 3bの結果と実施例 3の結果を比較して、実施形態 1の構成が不 要モード変換抑圧の効果をもつことが証明された。
[0112] 次に、図 17に示す構造を有する実施例 4を作製した。実施例 4は、実施例 2および 実施例 3の組み合わせであり、回路要素の各設定パラメータは実施例 2および実施 例 3における設定パラメータと同一である。
[0113] 実施例 4では、 10GHzでマイナス 28. 6dB、 20GHzでマイナス 25. 6dBの不要モ ード変換特性を計測した。上記結果を従来例 2の結果と比較すると、 10GHzでは 10 . ldB、 20GHzでは 13dBもの不要モード抑圧に相当する。
[0114] 表 4に、実施例 4と従来例 2、さらには実施例 2、 3の不要モード変換特性を比較し [0115] [表 4]
Figure imgf000024_0001
[0116] また、図 20に、実施例 4と従来例 2の不要モード変換強度の周波数依存性比較を 示した。図 20から明らかなように、測定した全周波数帯域で、実施例 4は、従来例 2 の特性よりも 10dB前後の特性改善を示し、実施形態 3と実施形態 1の組み合わせに よる飛躍的な特性改善効果が証明された。
産業上の利用可能性
[0117] 本発明の差動伝送線路は、従来の差動伝送線路の曲げ領域にぉレ、て生じて!/、た 不要モード変換を抑圧することができるため、電子機器からの不要輻射量の低減が 可能となる。
[0118] 従来の差動伝送線路において不要モード除去を目的として導入されていた同相モ ード除去フィルタが不要となるため、コスト削減、回路占有面積の低減、同相モードフ ィルタ揷入により劣化していた差動モード通過信号強度が改善するなどの効果が得 られる。
[0119] データ伝送だけでなぐフィルタ、アンテナ、移相器、スィッチ、発振器等の通信分 野の機器、デバイスにおいて用いられる回路構造として広く応用でき、電力伝送や I Dタグなどの無線技術を使用する各分野においても使用され得る。

Claims

請求の範囲
[1] 基板と、
前記基板の裏側に形成された接地導体層と、
前記基板の表側に配置された第一信号導体および第二信号導体と、
を備え、
前記第一信号導体および前記接地導体層が第一の伝送線路を形成し、かつ、前 記第二信号導体および前記接地導体層が第二の伝送線路を形成する差動伝送線 路であって、
前記差動伝送線路は、前記第一および第二の伝送線路が直線的に延びる 2つの 直線領域と、前記 2つの直線領域を接続する曲げ領域とを有しており、
前記曲げ領域の曲率中心に相対的に近い位置に前記第一信号導体が配置され、 前記曲率中心から相対的に遠い位置に前記第二信号導体が配置されており、 前記曲げ領域の少なくとも一部における前記第一の信号導体の線路幅 Wlbが前 記直線領域における前記第一の信号導体の線路幅 Wisよりも小さぐ
前記曲げ領域の少なくとも一部における前記第二の信号導体の線路幅 W2bが前 記直線領域における前記第二の信号導体の線路幅 W2sよりも小さぐ
前記曲げ領域の少なくとも一部における前記第一の信号導体と前記第二の信号導 体間の間隙幅 Gbが、前記直線領域における前記第一の信号導体と前記第二の信 号導体間の間隙幅 Gs以下となるよう設定され、
前記曲げ領域における前記第一の信号導体の曲率中心側の線縁の曲率半径の 最小値 Rblが前記曲率中心から前記直線領域の前記第一の信号導体の曲率中心 側の線縁の延長直線までの垂線距離 Rslよりも大きく設定されている差動伝送線路
[2] 前記曲げ領域における前記第二の信号導体の曲率中心側から離れた線縁の曲率 半径 Rb2が、前記曲率中心から前記直線領域の前記第二の信号導体の曲率中心 力 離れた線縁の延長直線までの垂線距離 Rs2に等しく設定されている請求項 1〖こ 記載の差動伝送線路。
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