JP3954641B2 - 差動伝送線路 - Google Patents

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Description

本発明は、差動伝送線路に関し、特に、マイクロ波帯およびミリ波帯のアナログ高周波信号、またはデジタル信号を伝送する差動伝送線路に関する。
差動信号伝送は、従来用いられてきたシングルエンドの信号伝送に比べて輻射が少なく、ノイズにも強いため、高速信号伝送に用いられつつある。図21(a)は、差動伝送線路の伝送線路構造を示す上面図であり、図21(b)および図21(c)は、いずれも、図21(a)のA−B線断面図である。
図示されている構造は、回路基板101と、回路基板101の内層面または裏面に形成された接地導体層105とを備え、回路基板101の内層面または表面には、二本の信号導体102a、102bが形成されている。二本の信号導体102a、102bには、逆符号の高周波信号が与えられ、差動伝送線路として機能する。
信号導体102aおよび接地導体層105により、第一の伝送線路(マイクロストリップ線路)が構成されており、信号導体102bおよび接地導体層105により、第二の伝送線路(マイクロストリップ線路)が構成されている。差動伝送線路は、これら一対の伝送線路によって構成されている。
2本のマイクロストリップ線路を平行に隣接配置して結合させると、これら2本のマイクロストリップ線路に同じ向きの信号が伝送する偶モードと、逆向きの信号が伝送する奇モードの二つのモードが発生する。差動伝送線路では、奇モードを利用することにより、信号を伝送する。
図21(b)は、奇モードでの電界ベクトルの向きを矢印で模式的に示しており、図21(c)は、偶モードでの電界ベクトルの向きを矢印で模式的に示している。
奇モードでは、図21(b)に示されるように、電界ベクトルが一方の信号導体102aから他方の信号導体102bに向かい、信号導体102aから接地導体105へと向かう電界ベクトルの大きさは小さい。このため、奇モードの差動伝送では、接地導体105の構造の変化は伝送特性に大きな影響を与えにくい。奇モードでの差動伝送では、二つの信号導体102a、102bの対称面に仮想的な接地面が形成される。
一方、図21(c)に示す偶モードは、差動伝送においては不要な同相モードに相当する。同相モード伝送では、差動モード(奇モード)伝送に比較して不要輻射が飛躍的に増大するため、同相モードは抑圧されなければならない。差動伝送線路対における2つの伝送線路間の結合は、信号線路102aと信号線路102bとの距離が短縮するほど強くなる。従って、偶モードを抑圧するためには、信号線路102aと信号線路102bとの間隙を狭くすることが効果的である。
しかし、線路の間隙を小さくすることには製造プロセス上の限界があるため、偶モードを完全に抑圧することは不可能である。よって、差動伝送線路を設計するとき、入力された差動信号を同相信号に変換させないような回路設計が不可欠となる。例えば、逆位相等振幅で入力された二信号が、その逆位相等振幅の関係を保つためには、それぞれの信号が伝送する二つの信号線路102a、102bの回路的な対称性を保つ必要がある。すなわち、差動伝送線路を構成する二つの信号線路102a、102bは、振幅特性も位相特性も等しい二線路である必要がある。
しかし、差動伝送線路の曲げ領域(すなわち、2本の信号線路102a、102bの曲線領域)においては、差動信号から同相信号への不要モード変換が生じやすい。
特許文献1は、差動伝送線路に重畳されてしまった不要な同相信号を除去する方策を開示している。図22を参照して、特許文献1が開示している構成を説明する。
図22に示される例では、差動伝送線路102c直下の接地導体層に複数のスロット121が形成されている。スロット121は、差動信号の伝送方向125に直交する方向に延びている。このような構成を採用することにより、同相信号に対するインピーダンスを選択的に増大させ、同相信号を反射させる。
差動モード伝送では、差動伝送線路102cを構成する二つの信号導体102a、102bの間に仮想的な高周波接地面が形成されるため、接地導体層105にスロット121を形成しても伝送特性への影響は小さい。よって、特許文献1に示された差動伝送線路においては、差動モードの伝送特性には悪影響を与えず、同相信号通過強度を低減することが可能である。
特許文献1は、差動伝送線路の曲げ領域において同相信号の除去を行う方法も開示している。すなわち、特許文献1は、差動伝送線路が曲げ形状を有している場合も直線形状の場合と同様に、信号の局所的な伝送方向127に直交する方向にスロット123を形成することが同相信号の除去に効果的であると記載している。また、非特許文献1は、接地導体にスロットを形成して同相モードを除去できることの原理を開示している。
しかしながら、上記の従来技術によれば、同相信号が入力された場合に差動伝送線路を通過する同相信号の強度を低減できるが、差動信号が入力された場合に同相信号が出力される不要モード変換強度についての技術ではない。
非特許文献2は、図23に示すように、シングルエンド伝送線路の曲げ領域において、信号導体102dの角129を除去することにより、通過特性が改善されることを開示している。一般に、伝送線路の曲げ領域では、直線領域に比べ、信号導体と接地導体との間で生じる接地キャパシタンスが増加する傾向にある。このため、曲げ領域において信号導体102dの面積を低減すると、通過特性が改善される。この手法は、現在の高周波回路設計に広く利用されている。回路図からレイアウト図を作成するソフトウェアなどでも、信号導体の曲げ領域の角部除去を自動的に行う設定がなされていることが多い。
非特許文献3は、シングルエンド伝送線路の曲げ領域における高周波帯での通過特性として良好な値を示す回路構造の高周波特性を報告している。なお、非特許文献2の構成では、伝送信号の反射が高い周波数帯で生じるおそれがあるが、非特許文献3の構成では、伝送線路の曲げ領域における曲率中心を仮定し、信号導体をなだらかに曲げて配置することにより、高周波特性を改善している。このような構成も、特に高い周波数の信号を伝送する高周波回路において一般的に使用されている。
特許文献1の開示内容を基にして、図24(a)に示す差動伝送線路の曲げ領域を実現することが可能である。図24(a)に示す曲げ領域の回路構造は、図22に示す曲げ領域の回路構造から、スロット123を除去したものに相当する。
非特許文献3の開示内容を基にして、図24(b)に示す差動伝送線路の曲げ領域を実現することも可能である。この場合、曲げ領域において、曲率中心を仮定し、なだらかに曲げて配置した信号導体102a、102bを二本平行に配置している。
特開2004−48750号公報 "Routing differential I/O signals across split ground planes at the connector for EMI control", 2000 IEEE International Symposium on Electromagnetic Compatibility, Aug.2000 pp.21−25 "Measurement and computer−aided modeling of microstrip discontinuities by an improved resonator method", 1983 IEEE MTT−S International Microwave Symposium Digest, May 1983, pp.495−497 "Modeling of radial microstrip bends", 1990 IEEE MTT−S International Microwave Symposium Digest, May 1990, pp.1051−1054
特許文献1や非特許文献1の構成では、曲げ領域における差動信号(=奇モード)から同相信号(=偶モード)への不要モード変換を抑圧する効果は得られない。差動伝送線路の曲げ領域においては、伝送周波数が増すにつれ、不要モード変換が顕著に生じるようになるため、接地導体層にスロットを設けるだけでは、良好な差動モード伝送を実現することができない。
また、非特許文献2、3がシングルエンド信号伝送における高周波特性を改善するために提案している構造を、それぞれ、差動伝送線路の曲げ領域に適用しても、不要モード変換を充分に抑圧することはできない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、曲げ領域における不要モード変換が抑制される差動伝送線路を提供することにある。
本発明の差動伝送線路は、基板と、前記基板の裏側に形成された接地導体層と、前記基板の表側に並行に配置された第一信号導体および第二信号導体とを備え、前記第一信号導体および前記接地導体層が第一の伝送線路を形成し、かつ、前記第二信号導体および前記接地導体層が第二の伝送線路を形成する差動伝送線路であって、前記差動伝送線路は、前記第一および第二の伝送線路が直線的に延びる2つの直線領域と、前記2つの直線領域を接続する曲げ領域とを有しており、前記曲げ領域の曲率中心に相対的に近い位置に前記第一信号導体が配置され、前記曲率中心から相対的に遠い位置に前記第二信号導体が配置されており、前記曲げ領域において、局所的な信号伝送方向に直交する複数のスロットが前記接地導体層に設けられており、前記複数のスロットが前記第一信号導体と交差し、前記複数のスロットが前記曲げ領域の曲率中心側で接続されている。
好ましい実施形態において、前記接地導体層には、前記曲げ領域の曲率中心側で前記複数のスロットのうちのいずれか1つに接続された少なくとも1つの第二スロットが設けられている。
好ましい実施形態において、前記第二スロットは、前記曲率中心に対して前記第一信号導体から離れる方向に延長している。
好ましい実施形態において、前記第二スロットは、前記直線領域における信号伝送方向と交差していない。
好ましい実施形態において、前記第二スロットは複数である。
好ましい実施形態において、前記曲げ領域の少なくとも一部における前記第一の信号導体の線路幅Wb1が前記直線領域における前記第一の信号導体の線路幅Ws1よりも小さく、前記曲げ領域の少なくとも一部における前記第二の信号導体の線路幅Wb2が前記直線領域における前記第二の信号導体の線路幅Ws2よりも小さく、前記曲げ領域の少なくとも一部における前記第一の信号導体と前記第二の信号導体間の間隙幅Gbが、前記直線領域における前記第一の信号導体と前記第二の信号導体間の間隙幅Gs以下となるよう設定され、前記曲げ領域における前記第一の信号導体の曲率中心側の線縁の曲率半径の最小値Rb1が前記曲率中心から前記直線領域の前記第一の信号導体の曲率中心側の線縁の延長直線までの垂線距離Rs1よりも大きく設定されている。
好ましい実施形態において、前記曲げ領域における前記第二の信号導体の曲率中心側から離れた線縁の曲率半径Rb2が、前記曲率中心から前記直線領域の前記第二の信号導体の曲率中心から離れた線縁の延長直線までの垂線距離Rs2に等しく設定されている。
本発明の差動伝送線路は、基板と、前記基板の裏側に形成された接地導体層と、前記基板に表側に並行に似配置された第一信号導体および第二信号導体とを備え、前記第一信号導体および前記接地導体層が第一の伝送線路を形成し、かつ、前記第二信号導体および前記接地導体層が第二の伝送線路を形成する差動伝送線路であって、前記差動伝送線路は、前記第一および第二の伝送線路が直線的に延びる2つの直線領域と、前記2つの直線領域を接続する曲げ領域とを有しており、前記曲げ領域の曲率中心に相対的に近い位置に前記第一信号導体が配置され、前記曲率中心から相対的に遠い位置に前記第二信号導体が配置されており、前記曲げ領域において、局所的な信号伝送方向に直交し、かつ、前記第一信号導体と交差する少なくとも1つの第一スロットが前記接地導体層に設けられており、前記接地導体層には、更に、前記曲げ領域の曲率中心側で前記第一スロットに接続された少なくとも1つの第二スロットが設けられており、前記第二スロットは、前記曲率中心に対して前記第一信号導体から離れる方向に延長している。
好ましい実施形態において、前記第二スロットは複数である。
好ましい実施形態において、前記第一スロットは複数である。
本発明の差動伝送線路によれば、従来の差動伝送線路の曲げ領域において生じていた不要モード変換を抑圧することができるため、不要輻射量の低減が可能となる。また、従来の差動伝送線路において、不要同相モード除去目的で挿入していた同相モード除去フィルタが不要となるため、コスト削減、回路占有面積の低減、同相モードフィルタ挿入により劣化していた差動モード通過信号強度改善が可能となる。
(実施形態1)
まず、図1から図5を参照しつつ本発明による差動伝送線路の第1の実施形態を説明する。図1は、本実施形態の差動伝送線路の上面透視図であり、図2は、本実施形態の差動伝送線路の断面図である。図3は、本実施形態の差動伝送線路の上面図、図4は、回路基板101の最下面を上面側から透視した図である。図5は下面側から接地導体層105を見た底面図であり、図4と鏡面対称の関係にある。なお、図2の断面図は、図3および図4のA−B線を含む面で回路基板101を切断した断面を示している。
本実施形態の差動伝送線路は、回路基板101と、回路基板101の裏側に形成された接地導体層105と、回路基板101の表側に並行に配置された第一信号導体102aおよび第二信号導体102bとを備えている。本実施形態における回路基板101は、誘電体から形成されているが、半導体から形成されていてもよい。
なお、本明細書において、「基板の裏側」とは、基板自体の裏面のみならず、基板の裏面に他の層が形成されている場合は、その層の表面を含むものとする。また、接地導体層105は、他の層によって覆われていてもよい。同様に、「基板の表側」とは、基板自体の表面のみならず、基板の表面に他の層が形成されている場合は、その層の表面を含むものとする。また、第一信号導体102aおよび第二信号導体102b接地導体層105は、他の層によって覆われていても良い。
第一信号導体102aは接地導体層105と第一の伝送線路を構成し、第二信号導体102bは接地導体層105と第二の伝送線路を構成している。第一の伝送線路および第二の伝送線路からなる伝送線路対が差動伝送線路102cを形成している。
差動伝送線路102cは、曲げ領域104aを含んでおり、曲げ領域104aの両端には直線領域104bが接続されている。曲げ領域104aでは、2本の信号導体102a、102bは平行な曲線を形成している。
本実施形態では、曲げ領域104aの接地導体層105に複数のスロット106aを形成している。各スロット106aは、曲げ領域104aにおける信号の局所的な伝送方向に対して直交する方向に細長く延びている。図示されている例では、4本のスロット106aの一端が曲率中心側で接続され、スロット複合体106を形成しているが、本発明の効果を得るには、複数のスロット106aのうちの少なくとも2本が曲げ領域104aの曲率中心側において接続されていればよい。
スロット複合体106は、接地導体層105の一部を除去して得られる高周波回路要素である。このようなスロット複合体106は、例えば、次のようにして容易に形成され得る。すなわち、接地導体層105を回路基板101の裏面全体に堆積した後、スロット106aのパターンを規定する開口部を有するマスク(例えばレジストマスク)で接地導体層105の表面を覆う。次に、接地導体層105のうちマスクの開口部を介して露出している部分をウェットエッチング法によって除去すれば、接地導体層105の任意の位置に所望の形状を有するスロット群106を形成することができる。なお、接地導体層105を形成する際に、リフトオフ法により、スロット複合体106に相当する開口パターンを備える接地導体層105を形成してもよい。
本明細書における「スロット」は、接地導体層105の一部をその厚さ方向に完全に除去した部分である。すなわち、接地導体層105の表層の一部だけ除去して形成される溝は、「スロット」に含まれない。
回路基板101の表側に形成される信号導体102a、102bは、例えば、回路基板101の表面の全体に導体層を堆積した後、導体層の一部を選択的に除去することによって形成され得る。
比較のため、特許文献1に開示されているスロット106cを差動伝送線路102cの曲げ領域104aに形成した構造を図6に示す。図6に示される曲げ領域104aにおいては、複数のスロット106cが、それぞれ、差動伝送線路102cの局所的な信号伝送方向に対して直交して設けられているが、各スロット106cは、接地導体層105の導体部分によって分離されており、互いに接続されていない。
図6と図1とを対比すると明らかなように、本実施形態におけるスロット106aは、曲げ領域104aの曲率中心側で接続され、スロット複合体106を形成している点で、図6のスロット106cとは大きく異なっている。
曲げ領域104aでは、外側に位置する第一の伝送線路の長さが、内側に位置する第二の伝送線路の長さよりも短いため、高周波電流の経路長差に起因する電気長差が発生している。差動モードから同相モードへの不要モード変換を抑圧するには、差動伝送線路を形成する二線路を回路的に対称化することが好ましく、曲げ領域104aにおける電気長差を補償することが必要になる。
図6に示される複数のスロット106cには、曲げ領域104aにおける伝送線路間の電気長差を補償する機能はない。これに対し、本実施形態におけるスロット複合体106は、上記電気長差の補償に寄与することができる。以下、本実施形態において、曲げ領域104aにおける電気長差がどのようにして補償され得るかを説明する。
図1に示す構成および図6に示す構成のいずれにおいても、曲げ領域104a内の第一信号導体102a上の一点108の直下の接地導体層105が、高周波伝送の接地導体として機能する。同様に、第一信号導体102a上の他の一点112の直下の接地導体層105が、高周波伝送の接地導体として機能する。
しかし、図1の構成では、信号が第一信号導体102a上を点108から点112へと移動する場合、この信号伝送に対応した接地導体層105内の高周波電流の経路が、スロット複合体106により、点108と点112との間で遮断される。このため、信号伝送に対応した接地導体層105内の高周波電流は、図1の矢印で示すように、スロット複合体106の縁部を辿りながら、迂回することになる。スロット複合体106は、曲率中心側で接地導体上の電流経路を遮断するため、接地導体層105における高周波電流経路の迂回効果は、第二の伝送線路よりも第一の伝送線路において強くなる。その結果、電気長が相対的に短い第一の伝送線路において、接地導体層105で電気長が相対的に延長され、その分、信号導体102a、102bの間で発生する電気長差が補償される。
これに対して、図6の構造では、信号が第一信号導体102a上を点108から点112へと移動する際に、接地導体102での高周波電流は直線的に点108から点112へと進行することが禁じられてはいるものの、曲率中心側へと逃げる経路が禁じられていない。よって、図6の矢印で示すように、曲げ領域104aの曲率中心側で電気長の短い経路を辿ることが可能である。この経路が禁止されないと、第一の伝送線路では接地導体層105における高周波電流の移動経路で迂回構造が実現されず、信号導体102a、102bの間で発生する電気長差を補償することができない。
本発明の目的を達成するには、複数のスロット106aを形成することだけでなく、それらのうちの少なくとも2つのスロット106aを曲げ領域104aの曲率中心側において接続することが必要になる。
なお、スロット複合体106を形成するスロット106aは、図1の例では、第二信号導体102bの幅方向の中央箇所までしか延びていないが、第二信号導体102bを横切るように形成されていてもよい。スロット長が延びると、第二の伝送線路においても接地導体層105での電流経路に迂回効果が生じる。しかし、生じた迂回の電気長だけ、第一の伝送線路における接地導体層105での電流経路の迂回の電気長も増大する。このため、2つの伝送線路間の電気長差補償効果は損なわれない。従って、スロット106aは、第二信号導体102bを一切横切らなくてもかまわないし、完全に横切る長さを有してもよい。
なお、スロット複合体106の共振周波数は、伝送周波数よりも高い値に設定される必要がある。
以上説明してきたように、本実施形態によれば、差動伝送線路を構成する二線路の曲げ領域における電気長差が低減されるため、不要モード変換が抑圧される。
(実施形態2)
次に、本発明による差動伝送線路の第2の実施形態を説明する。
まず、図7(a)および(b)を参照する。図7(a)は、本実施形態における差動伝送線路の上面透視図であり、図7(b)には、比較のため、第1の実施形態における差動伝送線路の上面透視図が示されている。
本実施形態では、前述した実施形態と同様に、回路基板101の裏側に接地導体層105が形成されており、回路基板101の表側には第一信号導体102aおよび第二信号導体102bが並行配置されている。第一信号導体102aは接地導体層105と第一の伝送線路を構成し、第二信号導体102bは接地導体層105と第二の伝送線路を構成している。そして、第一の伝送線路と第二の伝送線路からなる伝送線路対が差動伝送線路102cを形成している。
図8は、本実施形態における差動伝送線路102cの断面図である。図9は、本実施形態の差動伝送線路の上面図、図10は、回路基板101の最下面を上面側から透視した図である。一方、図11は下面側から接地導体層105を見た底面図であり、図10と鏡面対称の関係にある。なお、図8の断面図は、図9および図10のA−B線を含む面で回路基板101を切断した断面を示している。
本実施形態における差動伝送線路102cも、曲げ領域104aを含んでおり、曲げ領域104aの両端には直線領域104bが接続されている。接地導体層105の曲げ領域104aには、第一スロット106aが形成されている。第一スロット106aは、曲げ領域104aにおける信号の局所的な伝送方向に対して直交する方向に細長く延びている。
本実施形態では、接地導体層105の直線領域104bの近傍に2本の第二スロット106bが形成されている。第二スロット106bは、曲げ領域104aの曲率中心側において、好ましくは第一信号導体102aと交差しない位置に設けられる。本実施形態における第二スロット106bは、それぞれ、隣接する直線領域104bの信号伝送方向と略平行に延びているが、第二スロット106bは、信号伝送方向に平行である必要はなく、傾斜していても良い。ただし、第二スロット106bが隣接する直線領域104bの信号伝送方向と直交しない方向に延びていることが好ましい。なお、第二スロット106bは、曲げ領域104aの曲率中心に対して第一信号線路102aから遠ざかる方向に延長していれば、以下に説明する効果を発揮することができ、第二スロット106bも2本に限定されず、少なくとも1本あればよい。
第一スロット106aおよび第二スロット106bは、曲げ領域104aの曲率中心側で接続され、スロット複合体106を形成する。本実施形態におけるスロット複合体106は、第一の伝送線路における接地導体層105における高周波電流経路を選択的に迂回させる機能を有する。よって、信号導体102における電気長が第二の伝送線路より短い第一の伝送線路では、接地導体層105における高周波電流の移動経路に余分な電気長を追加することが可能となり、この追加された電気長分だけ、信号導体102の配置により生じていた電気長差を補償(低減)することができる。
スロット複合体106は、接地導体層105の一部領域の導体を厚み方向に完全に除去することによって得られ、実施形態1について説明した方法と同様の方法により容易に作製可能である。
図7(b)の矢印で示すように、実施形態1においては、第一の伝送線路による高周波電流は、直線領域104bから徐々に第一信号導体102aの直下を進行する経路から離れ、曲げ領域104aの曲率中心付近113を通ってなだらかに曲がる経路で進行する可能性がある。この経路によれば、第一の伝送線路に対する接地導体層105での信号遅延効果を充分に得ることはできない。これに対して本実施形態では、図7(a)に示すように、第二スロット106bを導入し、第一スロット106aと接続することにより、上記の信号遅延効果を充分に発揮させることができる。
信号伝送方向と直交して接地導体層105に第二スロット106bが形成されれば、信号の伝送特性に何らかの影響を与えることになるが、第二スロット106bは、直線領域104bでの良好な差動モード特性に悪影響を与えることを意図しない。
第二スロット106bの導入目的は、曲げ領域104aで接地導体層105を流れる高周波電流が最短経路(図7(b)の径路)を通れないよう制限することにある。よって、第二スロット106bは、第一スロット106aと接続される必要がある。従って、図12(a)に示すように、第一スロット106aと第二スロット106bとが接続されていない場合は、第二スロット106bを導入した効果が得られない。また、図12(b)に示すように、第一スロット106aを形成することなく第二スロット106bのみを形成した場合は、第一スロット106aが存在しないために、第一の伝送線路による高周波電流が接地導体層を流れる経路に迂回が発生しないため、特性の改善効果が得られない。
なお、図7(a)に示す例では、複数の第一スロット106aを形成しているが、本実施形態では、第一スロット106aの本数は複数である必要はなく、単数でもよい。実施形態1では、第一スロット106aが一本であれば、接地導体層105における高周波電流の迂回を実現できないのに対して、本実施形態では、第一スロット106aが一本であっても、第二スロット106bと接続することにより、接地導体層105での高周波電流の迂回を実現できる。
しかしながら、第二スロット106bは、図7(a)に示すように、曲げ領域104aと接続される二つの直線領域104bのそれぞれの近傍に形成され、少なくとも1つの第一スロット106aに接続されることが好ましい。各直線領域104bの近傍に第二スロット106bを形成することにより、同相モードへの不要モード変換をより効果的に抑圧することができる。なお、第二スロット106bが両方の直線領域104bに形成される場合、二つのスロット106bは同一形状を有している必要はない。なお、スロット複合体106は、伝送信号周波数において共振現象を発現しないサイズに設定される。
本実施形態によれば、差動伝送線路を構成する二つの伝送線路の曲げ領域における電気長差が実質的に低減されるため、同相モードへの不要モード変換を抑圧できる。
(実施形態3)
次に、本発明による差動伝送線路の第3の実施形態を説明する。
まず、図13〜図15を参照する。図13は、本実施形態の差動伝送線路の上面図である。図14は、図13の点線ABにおける本実施形態の切断面を示す断面図であり、図15は、本実施形態の底面図である。
本実施形態では、前述した実施形態と同様に、回路基板101の裏側に接地導体層105が形成されており、回路基板101の表側には第一信号導体102aおよび第二信号導体102bが並行配置されている。第一信号導体102aは接地導体層105と第一の伝送線路を構成し、第二信号導体102bは接地導体層105と第二の伝送線路を構成している。そして、第一の伝送線路と第二の伝送線路からなる伝送線路対が差動伝送線路102cを形成している。
差動伝送線路102cは、曲げ領域104aを含んでおり、曲げ領域104aの両端には直線領域104bが接続されている。図15に示すように、本実施形態の回路基板101の裏面は全て接地導体層105で覆われている。
本明細書では、曲げ領域104aにおける第一信号導体102aの線路幅をWb1、第二信号導体102bの線路幅をWb2、第一信号導体102aと第二信号導体102bとの間の間隙幅をGb、直線領域104bにおける第一信号導体102aの線路幅をWs1、第二信号導体102bの線路幅をWs2、第一信号導体102aと第二信号導体102bとの間の間隙幅をGs、曲げ領域の曲率中心115から曲げ領域の第一信号導体102aの曲率中心側の線縁までの最短距離をRb1、曲げ領域の曲率中心115から直線領域の第一信号導体102aの曲率中心側の線縁の延長直線までの垂線距離をRs1、曲げ領域の曲率中心115から曲げ領域の第二信号導体102bの曲率外周側の線縁までの最短距離をRb2、曲げ領域の曲率中心115から直線領域の第二信号導体102bの曲率外周側の線縁の延長直線までの垂線距離をRs2とする。
本実施形態では、Wb1はWs1よりも狭く、Wb2はWs2よりも狭く、GbはGsよりも狭く、Rb1はRs1よりも大きな値に設定される。
曲げ領域104aと直線領域104bの接続部では、各信号導体102の線路幅や、間隙幅は必ずしも一定の値で統一されなくてもよいが、上記条件は曲げ領域104aの中央部を含む領域で設定されていれば、実施形態3に該当しているものとする。
非特許文献2に開示されているように、シングルエンド線路の曲げ領域で生じる接地キャパシタンスは伝送特性を劣化させるため、図23に示されるように、信号導体102dの曲げ領域の一部分129をカットし、曲げ領域の面積を減らすことが有効である。シングルエンド信号伝送では、接地キャパシタンスの増加は、特性インピーダンスの一時的な減少として回路特性に影響するだけであるため、図23に示すような構成によっても特性を充分に改善することが可能である。しかし、差動信号伝送においては、曲げ領域における接地キャパシタンス増加は致命的な悪影響を及ぼす。その理由は、差動伝送線路における差動モードは、図21(b)に示すように、二本の信号導体102a、102bの間に電界が集中する伝送モードであるが、接地キャパシタンスが増加すると、各信号導体102から別々に電界ベクトルが接地導体層105へ向かう同相モードが誘起されるからである。
本実施形態では、第一および第二信号導体102a、102bの線路幅を減じることにより、曲げ領域104aでの接地キャパシタンスを低減している。しかし、第一信号導体102aおよび第二信号導体102bの線路幅を減じるだけでは、伝送特性が改善されるどころか、劣化する場合もある。例えば、図16(a)に示す比較例では、Wb1およびWb2が、それぞれ、Ws1およびWs2よりも小さく設計されているが、このような構成では、同相モードへの不要モード変換強度が増大してしまう。
これに対して、本実施形態では、GbをGsよりも小さな値に設定することにより、差動伝送線路を構成する二線路間の結合を強めている。信号導体間の結合が強くなると、曲げ領域の差動伝送線路では偶モードよりも奇モードが生じやすくなるため、不要モード変換が抑圧されやすくなる。
しかし、曲げ領域104aで線路幅および線路間の間隙幅を狭める場合でも、図16(b)に示す構成では、同相モードへの不要モード変換が抑圧されない。また、線路間の間隙幅を狭めることは有効であるものの、現実的な製造プロセスを用いる限り、狭める条件にも限界がある。
本実施形態では、Rb1>Rs1の条件を付加することにより、曲げ領域104aでの信号導体102a、102b間の電気長差を補償する条件を成立させ、不要モード変換抑圧効果を発現する。すなわち、曲げ領域104aで内側に配置されている第一信号導体102aの曲率中心側の線縁は、曲げ領域104aの少なくとも一部において、曲率半径が増大する方向へシフトしている。
回路占有面積の増大を回避するためには、Rb2≦Rs2という条件を付加することが好ましい。したがって、図13に示すように、Rb2はRs2に等しく、両信号導体102a、102bの線路幅を縮小量と、両信号導体102の間の間隙幅の縮小量との総和分だけ、第一信号導体102aを第二信号導体102bに近づけることが好ましい。
こうして本実施形態では、差動伝送線路の曲げ領域104aにおける電気長差を、信号導体102の配置構成を変化させるだけで低減し、不要モード変換を抑圧することができる。
実施形態1や実施形態2の差動伝送線路が備えるスロット複合体106を、本実施形態の接地導体層105に追加的に設けてもよい。そうすることにより、不要モード変換の抑圧効果が増強される。図17は、実施形態2のスロット複合体106を、本実施形態の差動伝送線路の接地導体層105に設けた構成を示しており、この差動伝送線路によれば、特に優れた伝送特性を実現できる。
(実施例)
誘電率3.8、総厚さ200ミクロンの誘電体基板を回路基板として用い、本発明による差動伝送線路の実施例および従来例を作製した。回路基板の裏面には、厚さ40ミクロンの銅層を堆積し、接地導体層を形成した。
回路基板の表面にも、厚さ40ミクロンの銅層を堆積した後、ウェットエッチングにより、銅層の所望領域を部分的に除去することにより、配線導体のパターンを形成した。具体的には、奇モードの特性インピーダンスが50オームに相当する条件として、線路幅が230ミクロンのマイクロストリップ線路を、線路間間隙幅200ミクロンの設定で二本並列に配置して、それぞれを差動伝送線路の第一信号導体と第二信号導体とした。作製した回路構造は、両端に3cmの直線領域を接続した90度の曲げ領域を一回含む。
次に、高周波プローブを用いて伝送特性の評価を行った。25GHzまでの周波数帯域で4端子の高周波測定を行い、2本のシングルエンド伝送線路対の特性として得た高周波特性の測定結果を得た。そして、この測定結果に基づいて二端子の差動伝送線路特性を求めた(データ変換)。このデータ変換により、不要モード変換強度を得ることができる。なお、「不要モード変換強度」は、差動信号を差動ポートに入力した場合に、どれだけの強度の同相信号がもう一方の差動ポートから出力されるかを示している。これらの測定やデータ処理は、差動伝送特性を評価する際に行われている一般的な手法である。
従来例1は、図24(a)に示す構造を有し、従来例2は、図24(b)に示す構造を有している。Rs1は320ミクロン、Ws1、Ws2、およびGsは、それぞれ、Wb1、Wb2、およびGbと等しく設定した。
従来例3は、図6に示す構造を有している。従来例3では、従来例2の回路構造に加えて、接地導体層に4本のスロットを設けた。各スロットは曲げ領域に等角度間隔で配置され、信号伝送方向にそれぞれ直交している。スロット幅は80ミクロン、Ls1は250ミクロン、Ls2は850ミクロン、スロット長さは600ミクロンとした。なお、Ls1は曲げ領域の曲率中心115からスロット106c領域までの最短距離であり、Ls2は曲率中心115からスロット106c領域の中で最も離れた点までの距離であり、その差はスロット長に相当する。
10GHzでの各従来例の特性を比較すると、従来例1ではマイナス16.2dB、従来例2と従来例3ではそれぞれマイナス18.5dBとマイナス18.4dBの不要モード変換が起こった。20GHzでは、従来例1ではマイナス10.2dB、従来例2と従来例3ではマイナス12.6dBの不要モード変換が計測された。
表1に、従来例1から従来例3の不要モード変換特性をまとめた。
Figure 0003954641
以上の結果からわかるように、従来例1は、従来例2および従来例3よりも不要モード変換が強く生じた。また、従来例2および従来例3は、他の周波数帯でも特性にほとんど変化が見られなかった。
以下、本発明の実施例を従来例2または従来例3と比較しつつ、説明する。
実施例1として、曲げ領域が図1に示す構造を有する差動伝送線路を作製した。実施例1では、従来例3と異なり、Ls2がスロット長に相当するが、Ls2の値は従来例3と等しい設定の850ミクロンとした。他の設定パラメータも従来例3と同一条件とした。
実施例1では、10GHzでマイナス19.5dB、20GHzでマイナス13.4dBの不要モード変換特性を計測した。測定した他の周波数帯域も含めて、実施例1の特性は従来例3と比較して常に1dB程度の改善が見られ、本発明の有利な効果が証明された。
次に、本発明の実施例2として、図7に示す構造を有する差動伝送線路を作製した。実施例2では、実施例1と同じ回路要素の設定パラメータは同一の値とし、第二スロット106bの長さをそれぞれ1.5ミリとした。なお、第二スロットのスロット幅は第一スロットと同じ設定とした。
実施例2では、10GHzでマイナス22.2dB、20GHzでマイナス18.4dBの不要モード変換特性を得た。従来例3と比較すると、10GHzでは3.7dB、20GHzでは5.8dBもの不要モード変換の抑圧が得られたことになる。
表2に、実施例1、実施例2、および従来例3についての不要モード変換特性をまとめた。
Figure 0003954641
図18は、実施例2および従来例3について得られる不要モード変換強度の周波数依存性を示すグラフである。図18から明らかなように、測定した全周波数帯域で、実施例2は従来例3よりも良好な特性を示した。
次に、図12(a)に示す構造を有する比較例2aを作製した。比較例2aは、実施例2とほぼ同一の構造を有しているが、実施例2においては、第一スロット106aと接続されていた第二スロット106bが、比較例2aでは、幅100ミクロンの接地導体により分離され、第二スロットのスロット長は900ミクロンであった。
比較例2aでは、10GHzでマイナス19.6dB、20GHzでマイナス13.3dBの不要モード変換特性を計測した。測定された比較例2aの特性は、実施例1の特性とほぼ同等の結果であり、測定した全周波数帯域において実施例1との差異は±0.2dB以内でしかなかった。
実施例2と比較例2aの特性から、実施形態2において、第二スロットが第一スロットと接続されることの重要性が証明された。
次に、図12(b)に示す構造を有する比較例2bを作製した。比較例2bは、実施例2から第一スロット106aを削除した構造を備えている。第二スロットを含む他の設計パラメータは、実施例2の設計パラメータと同一である。
比較例2bでは、10GHzでマイナス18.6dB、20GHzでマイナス12.5dBの不要モード変換特性を計測した。測定された特性は、従来例2と従来例3とほとんど同等の結果であり、測定した全周波数帯域において、従来例2や従来例3との差異は±0.2dB以内と測定誤差の範囲でしかなかった。
以上の結果から、第二スロットは、単体では不要モード変換抑圧効果を奏しないことがわかった。
次に、本発明の実施例3として、図13に示す構造を有する差動伝送線路を作製した。
実施例3は、従来例2と類似した構造を有しているが、Wb1およびWb2の値を従来例2において設定されていた230ミクロンから150ミクロンへと減じ、Gbの値も従来例2で設定された200ミクロンから150ミクロンへと減じ、逆にRb1の値は従来例2での320ミクロンの設定から530ミクロンへと変更した。Rb2は、従来例2と同様に980ミクロンのままである。
実施例3では、10GHzでマイナス22.7dB、20GHzでマイナス16.6dBの不要モード変換特性を計測した。
上記結果を従来例2の結果と比較すると、10GHzでは4.2dB、20GHzでは4dBの不要モード抑圧に相当する。
表3には、実施例3と従来例2の不要モード変換特性の比較をまとめた。
Figure 0003954641
また、図19に、実施例3と従来例2の不要モード変換強度の周波数依存性比較を示す。図19から明らかなように、測定した全周波数帯域で、実施例3は従来例2よりも良好な特性を示している。
一方、図16(a)に示す構造を有する比較例3aを作製した。比較例3aは、曲げ領域におけるWb1とWb2の設定が実施例3と同一条件であるが、Gbが150ミクロンから360ミクロンへと増大している。逆にRb1は、実施例3での530ミクロン設定から従来例2と同等の320ミクロン設定へと戻した。Rb2は従来例2と同様に980ミクロンのままである。
比較例3aでは、10GHzでマイナス17.2dB、20GHzでマイナス11.1dBの不要モード変換特性を計測した。この結果は、従来例2の結果と比較すると、10GHzでは1.3dB、20GHzでは1.5dBの不要モード変換特性の劣化に相当する。測定した全周波数帯域で、比較例3aは、従来例2の特性よりも劣化した特性を示し、比較例3aでは本発明の効果は得られないことがわかった。
また、図16(b)に示す構造を有する比較例3bを作製した。比較例3bでは、曲げ領域におけるWb1とWb2の設定、およびRb1の設定が比較例3aと同一条件であるが、Gbを再び150ミクロンへと減じている。この設定変化に伴い、Rb2は、比較例3aでの980ミクロン設定から770ミクロンへとパラメータを減じた。
比較例3bでは、10GHzでマイナス18.6dB、20GHzでマイナス12.4dBの不要モード変換特性を計測した。従来例2の結果と比較すると、いずれも±0.2dBの範囲に収まっており、全測定周波数帯域でも顕著な差異は見られなかった。この結果、比較例3bの構造では本発明の有利な効果を得ることができないことがわかった。
以上、比較例3a、3bの結果と実施例3の結果を比較して、実施形態3の構成が不要モード変換抑圧の効果をもつことが証明された。
次に、図17に示す構造を有する実施例4を作製した。実施例4は、実施例2および実施例3の組み合わせであり、回路要素の各設定パラメータは実施例2および実施例3における設定パラメータと同一である。
実施例4では、10GHzでマイナス28.6dB、20GHzでマイナス25.6dBの不要モード変換特性を計測した。上記結果を従来例2の結果と比較すると、10GHzでは10.1dB、20GHzでは13dBもの不要モード抑圧に相当する。
表4に、実施例4と従来例2、さらには実施例2、3の不要モード変換特性を比較した。
Figure 0003954641
また、図20に、実施例4と従来例2の不要モード変換強度の周波数依存性比較を示した。図20から明らかなように、測定した全周波数帯域で、実施例4は、従来例2の特性よりも10dB前後の特性改善を示し、実施形態2と実施形態3の組み合わせによる飛躍的な特性改善効果が証明された。
本発明の差動伝送線路は、従来の差動伝送線路の曲げ領域において生じていた不要モード変換を抑圧することができるため、電子機器からの不要輻射量の低減が可能となる。
従来の差動伝送線路において不要モード除去を目的として導入されていた同相モード除去フィルタが不要となるため、コスト削減、回路占有面積の低減、同相モードフィルタ挿入により劣化していた差動モード通過信号強度が改善するなどの効果が得られる。
データ伝送だけでなく、フィルタ、アンテナ、移相器、スイッチ、発振器等の通信分野の機器、デバイスにおいて用いられる回路構造として広く応用でき、電力伝送やIDタグなどの無線技術を使用する各分野においても使用され得る。
実施形態1の差動伝送線路の上面透視図 実施形態1の差動伝送線路の断面図 実施形態1の差動伝送線路の上面図 実施形態1の差動伝送線路の回路基板101の最下面の上面透視図 実施形態1の厳密な意味での下面から見た底面図(図4の鏡面対称図) 特許文献1の技術を用いた、従来の差動伝送線路の一例の上面透視図 (a)本発明の第二の実施形態の差動伝送線路の上面透視図、(b)本発明の第一の実施形態の差動伝送線路の上面透視図 実施形態2の差動伝送線路の断面図 実施形態2の差動伝送線路の上面図 実施形態2の差動伝送線路の回路基板101の最下面の上面透視図 実施形態2の厳密な意味での下面から見た底面図(図10の鏡面対称図) (a)および(b)は、本発明の第二の実施形態の差動伝送線路とは異なる差動伝送線路の上面透視図 実施形態3の差動伝送線路の上面図 図13において点線ABで示した箇所での回路断面図 実施形態3に係る差動伝送線路の底面図 (a)および(b)は、いずれも、実施形態3の差動伝送線路とは異なる差動伝送線路(比較例)の上面図 実施形態2と実施形態3を組み合わせて得られる差動伝送線路の上面透視図 本発明の実施例2と従来例3の不要モード変換特性の周波数依存性比較グラフ 本発明の実施例3と従来例2の不要モード変換特性の周波数依存性比較グラフ 本発明の実施例4と従来例2の不要モード変換特性の周波数依存性比較グラフ (a)従来の差動伝送線路の上面図、(b)従来の差動伝送線路の断面構造と、差動モードでの電界ベクトルを示す図、(c)従来の差動伝送線路の断面構造と、同相モードでの電界ベクトルを示す図 特許文献1に開示された差動伝送線路の上面透視図 非特許文献2に開示されたシングルエンド伝送線路の上面模式図 (a)特許文献1の技術を用いて実現される差動伝送線路の上面図、(b)非特許文献3の技術を用いて実現される差動伝送線路の上面図
符号の説明
101 回路基板
102a 第一信号導体
102b 第二信号導体
102c 第一信号導体と第二信号導体から構成される差動伝送線路
102d シングルエンド伝送線路の信号導体
104a 差動伝送線路の曲げ領域
104b 差動伝送線路の直線領域
105 接地導体層
106a 第一スロット
106b 第二スロット
106c スロット
106 スロット複合体
108 112 曲げ領域での第一信号導体上の任意の点
113 曲げ領域の曲率中心付近の接地導体
115 曲げ領域の曲率中心
121、123 スロット
125、127 局所的な信号伝送方向
129 シングルエンド伝送線路の曲げ領域で削除される角部
Ws1 直線領域での第一信号導体の線路幅
Ws2 直線領域での第二信号導体の線路幅
Wb1 曲げ領域での第一信号導体の線路幅
Wb2 曲げ領域での第二信号導体の線路幅
Gs 直線領域での第一信号導体と第二信号導体間の間隙幅
Gb 曲げ領域での第一信号導体と第二信号導体間の間隙幅
Rs1 曲げ領域の曲率中心と、直線領域の第一信号導体の曲率中心側の線縁の延長直線との垂線距離
Rb1 曲げ領域の曲率中心と、曲げ領域の第一信号導体の曲率中心側の線縁との最短距離
Rs2 曲げ領域の曲率中心と、直線領域の第二信号導体の曲率中心とは逆側の線縁の延長直線との垂線距離
Rb2 曲げ領域の曲率中心と、曲げ領域の第二信号導体の曲率中心と逆側の線縁との最短距離
Ls1 曲げ領域の曲率中心から、曲げ領域に形成された第一スロットの曲率中心側の端部までの最短距離
Ls2 曲げ領域の曲率中心から、曲げ領域に形成された第一スロットの曲率中心とは逆側の端部までの最短距離

Claims (10)

  1. 基板と、
    前記基板の裏側に形成された接地導体層と、
    前記基板の表側に並行に配置された第一信号導体および第二信号導体と、
    を備え、
    前記第一信号導体および前記接地導体層が第一の伝送線路を形成し、かつ、前記第二信号導体および前記接地導体層が第二の伝送線路を形成する差動伝送線路であって、
    前記差動伝送線路は、前記第一および第二の伝送線路が直線的に延びる2つの直線領域と、前記2つの直線領域を接続する曲げ領域とを有しており、
    前記曲げ領域の曲率中心に相対的に近い位置に前記第一信号導体が配置され、前記曲率中心から相対的に遠い位置に前記第二信号導体が配置されており、
    前記曲げ領域において、局所的な信号伝送方向に直交する複数のスロットが前記接地導体層に設けられており、
    前記複数のスロットが前記第一信号導体と交差し、前記複数のスロットが前記曲げ領域の曲率中心側で接続されている差動伝送線路。
  2. 前記接地導体層には、前記曲げ領域の曲率中心側で前記複数のスロットのうちのいずれか1つに接続された少なくとも1つの第二スロットが設けられている請求項1に記載の差動伝送線路。
  3. 前記第二スロットは、前記曲率中心に対して前記第一信号導体から離れる方向に延長している請求項2に記載の差動伝送線路。
  4. 前記第二スロットは、前記直線領域における信号伝送方向と交差していない請求項2に記載の差動伝送線路。
  5. 前記第二スロットは複数である請求項2に記載の差動伝送線路。
  6. 前記曲げ領域の少なくとも一部における前記第一の信号導体の線路幅Wb1が前記直線領域における前記第一の信号導体の線路幅Ws1よりも小さく、
    前記曲げ領域の少なくとも一部における前記第二の信号導体の線路幅Wb2が前記直線領域における前記第二の信号導体の線路幅Ws2よりも小さく、
    前記曲げ領域の少なくとも一部における前記第一の信号導体と前記第二の信号導体間の間隙幅Gbが、前記直線領域における前記第一の信号導体と前記第二の信号導体間の間隙幅Gs以下となるよう設定され、
    前記曲げ領域における前記第一の信号導体の曲率中心側の線縁の曲率半径の最小値Rb1が前記曲率中心から前記直線領域の前記第一の信号導体の曲率中心側の線縁の延長直線までの垂線距離Rs1よりも大きく設定されている、請求項1に記載の差動伝送線路。
  7. 前記曲げ領域における前記第二の信号導体の曲率中心側から離れた線縁の曲率半径Rb2が、前記曲率中心から前記直線領域の前記第二の信号導体の曲率中心から離れた線縁の延長直線までの垂線距離Rs2に等しく設定されている請求項6に記載の差動伝送線路。
  8. 基板と、
    前記基板の裏側に形成された接地導体層と、
    前記基板に表側に並行に似配置された第一信号導体および第二信号導体と、
    を備え、
    前記第一信号導体および前記接地導体層が第一の伝送線路を形成し、かつ、前記第二信号導体および前記接地導体層が第二の伝送線路を形成する差動伝送線路であって、
    前記差動伝送線路は、前記第一および第二の伝送線路が直線的に延びる2つの直線領域と、前記2つの直線領域を接続する曲げ領域とを有しており、
    前記曲げ領域の曲率中心に相対的に近い位置に前記第一信号導体が配置され、前記曲率中心から相対的に遠い位置に前記第二信号導体が配置されており、
    前記曲げ領域において、局所的な信号伝送方向に直交し、かつ、前記第一信号導体と交差する少なくとも1つの第一スロットが前記接地導体層に設けられており、
    前記接地導体層には、更に、前記曲げ領域の曲率中心側で前記第一スロットに接続された少なくとも1つの第二スロットが設けられており、前記第二スロットは、前記曲率中心に対して前記第一信号導体から離れる方向に延長している差動伝送線路。
  9. 前記第二スロットは複数である請求項8に記載の差動伝送線路。
  10. 前記第一スロットは複数である請求項8に記載の差動伝送線路。
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