JP2018148550A - 高周波用差動信号伝送線路及びそれを備えた信号伝送システム - Google Patents

高周波用差動信号伝送線路及びそれを備えた信号伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】基板上に形成された信号導体の複雑な引き回し等により生じる差動信号間の位相ずれに起因した、反射特性劣化や不要な電磁輻射ノイズの発生を防ぎ、小面積で製造性の良い高周波用差動信号伝送線路を提供する。【解決手段】差動信号を伝搬させるための信号導体11,12と、信号導体11,12の両側方にそれぞれ形成された接地導体13,14と、を備え、信号導体11,12の一端11a,12aから差動信号が入力され、信号導体11,12の他端11b,12bは終端回路15,16によって終端され、差動型回路21の差動入力端子21a,21bと差動信号の授受を行い、信号導体11と信号導体12の幅Sが等しく、信号導体11と接地導体13との間隔と、信号導体12と接地導体14との間隔Wが等しく、信号導体11,12の間の間隔dと、間隔Wが0.1<(d/2−W)/(d/2+W)<1である。【選択図】図1

Description

本発明は、差動信号を入出力するための一対の差動端子を有する差動型回路とともに基板上に形成され、上記差動型回路との間で差動信号の授受を行う差動信号伝送線路において、差動信号の位相ずれによる反射特性劣化や電磁輻射ノイズ発生の問題を改善するための技術に関する。
数GHz以上の高周波信号の増幅処理やラッチ処理等を行う回路では、互いに位相が反転した差動信号を用いる場合が多く、その差動信号を増幅又はラッチする差動型回路には一対の差動端子として差動入力端子や差動出力端子が備えられている。
このように差動信号に対する処理を行う差動型回路を、集積回路(IC)技術を用いて半導体基板上に形成する場合において、上記差動型回路が半導体基板上に形成された他の回路や端子との間で差動信号の授受を行うための伝送路として、差動信号伝送線路が用いられる。差動信号伝送線路は差動型回路とともに半導体基板上に形成され、差動型回路の差動入力端子又は差動出力端子と電気的に接続される。差動信号伝送線路は差動型回路が入出力する差動信号を、広帯域に低反射・低損失で伝送できる特性が求められる。
例えば、差動信号伝送線路を用いて、増幅処理やラッチ処理を広帯域に行う回路としては差動分布型増幅器や分布型論理回路がある(例えば、特許文献1,2参照)。これらは基板上に所定間隔で形成された複数の差動型回路の差動入出力端子が差動信号伝送線路に並列に接続された構成であり、差動信号伝送線路のインダクタンス成分と差動型回路の入出力容量とが、カットオフの高い疑似的な分布定数線路を等価的に形成するように設計されるため、複数の差動型回路への差動信号伝送を広帯域に行うことができ、高速動作が実現できる。
半導体基板上に形成される差動信号伝送線路としては、図18(a)のように対称な一対の信号導体61,62が半導体基板上に一定の間隔dで平行に配置された構造の平衡線路が一般的に用いられる。図18(b)に、前記間隔dに比べ十分厚い半導体基板上に形成された平衡線路の一対の信号導体61,62の断面の模式図と、差動信号伝送時(oddモード)における電気力線の様子を示す。平衡線路は一対の信号導体が互いに電磁的に強く結合しているため、図のように一対の信号導体61,62に極性が反転した差動信号(V(+),V(−))が伝送された場合、信号導体間に電界が強く分布する。理想的な平衡線路においては、一対の信号導体の間で対称的な差動モードの伝送が維持され、差動信号を低反射・低損失で広帯域に伝送することができる。
また上記平衡線路とともに複数の差動型回路を半導体基板上に形成する場合、前記複数の回路にバイアスを印加するための電源導体や接地導体も同じ基板上に形成する必要がある。上記接地導体が、平衡線路を構成する一対の信号導体の周りに不規則に存在すると、一対の信号導体の電気的な対称性が乱れ、伝送品質を悪化させてしまうが、図19(a)のように接地導体63,64を一対の信号導体61,62に沿って、その側方に対称的に配置することで、電気的な対称性が保たれ、良好な伝送品質を維持することができる。このような構成の伝送線路は、Edge-Coupled CPW(以下、「ECCPW」ともいう)とも呼ばれる(例えば、非特許文献1参照)。図19(b)に、十分厚い半導体基板上に形成されたECCPWの断面の模式図と、差動信号伝送時における電気力線の様子を示す。図のように、通常の平衡線路と同じく電界は信号導体61,62間に強く分布するが、信号導体61,62と側方の接地導体63,64の間にも分布する。
しかしながら、実際のICで差動型回路とともに半導体基板上に形成される平衡線路は、信号導体を複数の回路や端子との間を複雑に引き回して、いくつかの差動型回路と電気的に接続するため、曲がり部が設けられたり、差動型回路との接続のために長さの異なる分岐配線が接続されたりする。これらの曲がり部や長さの異なる分岐配線は、平衡線路における差動信号の伝送品質を劣化させる。
伝送品質劣化のメカニズムは以下のとおりである。例えば、図20に示すように、上記の平衡線路に90°の曲がり部が1つ存在すると、一対の信号導体61,62の間には2×dの物理的な長さの差が生じることとなる。
また、図21に示すように、平衡線路とその側方に配置された差動型回路65の差動入力端子65a,65bを分岐配線66a,66bで接続する構成では、分岐配線66a,66bの長さにdだけ差が出る。現実的なICの配線レイアウトでは、分岐配線66a,66bの長さは扱う周波数(例えば数十GHz)の波長λの1/10以下(数百μm以下)の範囲であり、さらに差動型回路65の入力インピーダンスが十分高いことを想定すると、分岐配線66a,66bはオープンスタブの特性により容量として働くと考えられる。
波長λ/10以下の長さで容量として働くオープンスタブはスタブ長が長い程その容量が大きいため、分岐配線66a,66bの導体長差dにより、一対の信号導体61,62に付加される容量の大きさが異なってしまう。上記した物理的長さや付加される容量の大きさの差により、差動信号の間(正相信号V(+)と逆相信号V(−)の間)に位相ずれ(スキュー)が生じて同相モード成分が発生してしまう。平衡線路のように一対の信号導体間の電磁的結合が強い線路の場合、同相モード(evenモード)の特性インピーダンスが大きくなるので、位相ずれで生じる同相モード成分に対して特性インピーダンスが不整合となり、反射特性が劣化する。またそれにより不要な電磁輻射ノイズが発生するという問題も起こる。
上記した位相ずれは、IC内部の非対称な構造が原因で生じるが、IC外部の要因で発生する場合もある。すなわち、ICの入力部に入力される差動信号が、外部の同軸ケーブル、コネクタ、ボンディングワイヤ等の伝送媒体を通過する構成の信号伝送システムでは、前記同軸ケーブルやコネクタの長さの差によっても差動信号の間に位相ずれが生じうる。この場合はICに差動信号が入力された時点で、既に位相ずれが存在していることになる。
特開2006−054765号公報 特許第3293091号公報 P. Thiruvalar Selvan and S. Raghavan, "Multilayer Perceptron Neural Analysis of Edge coupled and Conductor-Backed Edge Coupled Coplanar Waveguides", Progress In Electromagnetics Research B, Vol. 17, 169-185, 2009
一般的に差動信号の位相ずれの影響を無くすためには、半導体基板上に形成する伝送線路として、CPW(コプレーナ線路)やマイクロストリップ線路等の不平衡線路を用いることが有効である。不平衡線路はグランドとの電磁的結合が大きく、差動信号を伝送する2つの信号導体間の電磁的結合はほぼ無いので、同相モードに対する特性インピーダンスは大きくならず、位相ずれによる反射特性の劣化は生じない。しかしながら、CPWは一対の信号導体の間に接地導体を設ける必要があり、伝送線路全体の面積が大きくなるという問題がある。一方、マイクロストリップ線路は、IC表面の、絶縁層で挟まれた2層の導体で信号導体とそれに対向する接地導体(GNDプレーン)を形成することで小型な線路を実現できるが、例えば50Ω以上の高い特性インピーダンスを得るには、信号導体とGNDプレーン間の容量成分を低減するために、2層の導体を挟む絶縁層を数μm以上の厚さにして形成する必要があるので、IC製造プロセスが複雑になるという問題がある。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、基板上に形成された信号導体の複雑な引き回し等により生じる差動信号間の位相ずれに起因した、反射特性劣化や不要な電磁輻射ノイズの発生を防ぎ、小面積で製造性の良い高周波用差動信号伝送線路及びそれを備えた信号伝送システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る高周波用差動信号伝送線路は、基板と、前記基板上に形成され、差動信号を伝搬させるための一対の信号導体と、前記基板上において前記一対の信号導体の両側方にそれぞれ形成された第1の接地導体及び第2の接地導体と、を備え、前記一対の信号導体の一端から差動信号が入出力され、前記一対の信号導体の他端は終端回路によって終端され、前記基板上に形成された差動型回路の一対の差動端子と差動信号の授受を行う高周波用差動信号伝送線路であって、前記一対の信号導体は第1の信号導体と第2の信号導体からなり、前記第1の信号導体の幅と前記第2の信号導体の幅が等しく、前記第1の信号導体とその側方に配置された前記第1の接地導体との間隔と、前記第2の信号導体とその側方に配置された前記第2の接地導体との間隔が等しく、前記間隔をWとし、前記第1の信号導体と前記第2の信号導体との間隔をdとすると、0.1<(d/2−W)/(d/2+W)<1となる構造を有する構成である。
この構成により、本発明に係る高周波用差動信号伝送線路は、平衡線路を構成する一対の信号導体をそれぞれの側方に形成された接地導体に近づけた構成であるため、平衡線路でありながら不平衡線路の性質が強く、差動信号間の位相ずれの影響を受けにくくすることができる。
また、本発明に係る高周波用差動信号伝送線路は、基板上に形成された信号導体の複雑な引き回し等により生じる差動信号間の位相ずれに起因した、反射特性劣化や不要な電磁輻射ノイズの発生を防ぎ、小面積で製造性の良い差動信号伝送線路を実現できる。
また、本発明に係る高周波用差動信号伝送線路は、50Ω以上の高い特性インピーダンスを容易に実現できるので、高い設計自由度で差動分布型増幅器や分布型論理回路を構成できる。
また、上記構成の差動信号伝送線路は、前記差動型回路が前記第1の信号導体の側方に形成され、前記一対の差動端子の一方に前記第2の信号導体を接続する分岐配線と、前記分岐配線と前記第1の信号導体とが絶縁層を挟んで交差する交差部と、を更に備える構成であってもよい。
また、上記構成の差動信号伝送線路は、前記差動型回路が前記第2の信号導体の側方に形成され、前記一対の差動端子の一方に前記第1の信号導体を接続する分岐配線と、前記分岐配線と前記第2の信号導体とが絶縁層を挟んで交差する交差部と、を更に備える構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る高周波用差動信号伝送線路は、一対の信号導体の側方に、分岐配線を介して差動型回路を配置することが可能である。
また、上記構成の高周波用差動信号伝送線路においては、前記一対の信号導体が曲がり部を有する構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る高周波用差動信号伝送線路は、基板の限られたサイズ内で信号導体長を長く確保できるため、より多くの差動型回路を一対の信号導体の側方に配置することができる。
また、上記構成の差動信号伝送線路においては、前記曲がり部における前記一対の信号導体の間の間隔が、前記曲がり部の前後における前記一対の信号導体の間の間隔よりも狭い構成であってもよい。
また、上記構成の高周波用差動信号伝送線路においては、前記分岐配線が接続される接続部分における前記一対の信号導体の間の間隔が、前記接続部分の前後における前記一対の信号導体の間の間隔よりも狭い構成であってもよい。
これらの構成により、本発明に係る高周波用差動信号伝送線路は、伝送する差動信号間に発生する位相ずれの量を抑制することができ、前記差動信号が入力される差動型回路や他の伝送線路の特性劣化を抑えることができる。
また、上記構成の高周波用差動信号伝送線路においては、前記基板は、InP、GaAs、又はSiからなる半導体基板であってもよい。
また、上記構成の高周波用差動信号伝送線路は、前記差動型回路が前記基板上に複数形成されており、複数の前記差動型回路の一対の差動端子と前記差動信号の授受を行う構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る高周波用差動信号伝送線路を用いて、複数の差動型回路からなる差動分布型増幅器や分布型論理回路を構成することができる。
また、複数の差動型回路と差動信号の授受を行う上記構成の高周波用差動信号伝送線路においては、少なくとも1つの前記差動型回路の前記一対の差動端子は信号入力用の一対の差動入力端子であり、少なくとももう1つの差動型回路の前記一対の差動端子は信号出力用の一対の差動出力端子であってもよい。
この構成により、本発明に係る高周波用差動信号伝送線路を用いて、複数の差動型回路が処理して出力した差動信号を、複数の差動型回路に入力することができるので、差動信号の複雑な処理が可能となる。
上記課題を解決するために、本発明に係る信号伝送システムは、上記構成の高周波用差動信号伝送線路と、前記基板と、前記差動信号を発生する信号発生装置と、前記差動信号を伝送する伝送媒体と、を備え、前記信号発生装置と前記伝送媒体は前記基板の外部に設置され、前記一対の信号導体の前記一端に前記差動信号が入力される構成である。
つまり、上記構成の高周波用差動信号伝送線路を備えたICと、前記ICの外部に設置された信号発生装置と、前記信号発生装置が発生した差動信号を前記ICに伝送する伝送媒体とにより、差動信号を伝送し増幅処理やラッチ処理を行う、信号伝送システムを構成することができる。
この構成により、IC外部の同軸ケーブル、コネクタ、ボンディングワイヤ等の長さの差によって差動信号間に位相ずれが生じても、IC内部を伝送する差動信号の反射特性の劣化が抑えられ、高品質、高安定に動作する信号伝送システムを実現できる。
本発明は、基板上に形成された信号導体の複雑な引き回し等により生じる差動信号間の位相ずれに起因した、反射特性劣化や不要な電磁輻射ノイズの発生を防ぎ、小面積で製造性の良い高周波用差動信号伝送線路及びそれを備えた信号伝送システムを提供するものである。
第1の実施形態に係る差動信号伝送線路の差動入力端子側の構成を示す平面図である。 図1におけるA−A線断面図である。 交差部の構造例を示す断面図である。 (a)は一対の信号導体のいずれかの側方のみに複数の差動型回路が配置された構成を示す平面図であり、(b)は一対の信号導体の両方の側方に複数の差動型回路が配置された構成を示す平面図である。 (a)は差動型回路と分岐配線が接地導体よりも下方に配置された構成を示す平面図であり、(b)は第1の分岐配線を含む断面構造を示す断面図であり、(c)は第2の分岐配線を含む断面構造を示す断面図である。 (a)は差動型回路と分岐配線が接地導体よりも下方に配置された他の構成を示す平面図であり、(b)は第1の分岐配線を含む断面構造を示す断面図であり、(c)は第2の分岐配線を含む断面構造を示す断面図である。 (a)は差動型回路が接地導体と同じ高さに配置された構成を示す平面図であり、(b)は第1の分岐配線を含む断面構造を示す断面図であり、(c)は第2の分岐配線を含む断面構造を示す断面図である。 第1の実施形態に係る差動信号伝送線路の別の構成を示す平面図である。 (a)は信号導体が出っ張り部を有する構造を示す平面図であり、(b)は出っ張り部を含む断面構造を示す断面図であり、(c)は第2の分岐配線を含む断面構造を示す断面図である。 第1の実施形態に係る差動信号伝送線路の差動出力端子側の構成を示す平面図である。 第1の実施形態に係る差動信号伝送線路に接続される差動型回路の等価回路図である。 (a)は第1の実施形態に係る差動信号伝送線路の特性インピーダンスを計算した結果を示すグラフであり、(b)は第1の実施形態に係る差動信号伝送線路の特性インピーダンスを計算した別の結果を示すグラフであり、(c)は第1の実施形態に係る差動信号伝送線路の特性インピーダンスを計算した更に別の結果を示すグラフである。 (a)はR=R1の場合の反射特性を計算した結果を示すグラフであり、(b)はR=R2の場合の反射特性を計算した結果を示すグラフである。 (a)は一対の信号導体が基板の上方に形成された構成を示す断面図であり、(b)は接地導体が基板の上方に形成された構成を示す断面図である。 (a)は第2の実施形態に係る差動信号伝送線路の構成を示す平面図であり、(b)は第2の実施形態に係る差動信号伝送線路の別の構成を示す平面図である。 第3の実施形態に係る差動信号伝送線路の構成を示す平面図である。 第4の実施形態に係る差動信号伝送線路の構成を示す平面図である。 (a)は従来の平衡線路の構成を示す平面図であり、(b)は従来の平衡線路の構成を示す断面図である。 (a)は従来のECCPWの構成を示す平面図であり、(b)は従来のECCPWの構成を示す断面図である。 従来の平衡線路に曲がり部が形成された場合の構成を示す平面図である。 従来の平衡線路に差動型回路が接続された場合の構成を示す平面図である。
以下、本発明に係る高周波用差動信号伝送線路の実施形態について図面を用いて説明する。本実施形態の高周波用差動信号伝送線路は、差動分布型増幅器や分布型論理回路等を構成する差動型回路の一対の差動端子と差動信号の授受を行うためのものである。なお、各図面上の各構成の寸法比は、実際の寸法比と必ずしも一致していない。
(第1の実施形態)
図1及び図2に示すように、本発明の第1の実施形態に係る高周波用差動信号伝送線路としての差動信号伝送線路1は、基板100上に形成され、差動信号を伝搬させるための一対の信号導体としての第1の信号導体11及び第2の信号導体12と、基板100上において第1の信号導体11の側方に形成された第1の接地導体13と、基板100上において第2の信号導体12の側方に形成された第2の接地導体14と、を備えるECCPWである。
基板100は、例えばInP(インジウム・リン)、GaAs(ガリウム・砒素)、又はSi(シリコン)からなる半導体基板である。信号導体11,12及び接地導体13,14は、高周波信号伝送用として適した金属の導体層からなり、例えばCu(銅)、Au(金)で形成される。また、接地導体13,14は、少なくとも高周波グランド(RFグランド)であればよく、バイアス電圧が印加される構成となっていてもよい。
差動信号伝送線路1においては、第1の信号導体11の一端11a及び第2の信号導体12の一端12aから差動信号が入力されるようになっている。一方、第1の信号導体11の他端11b及び第2の信号導体12の他端12bは、それぞれ終端抵抗15,16からなる終端回路によって終端されている。
図1及び図2において、W1は、第1の信号導体11とその側方に配置された接地導体13との間隔である。W2は、第2の信号導体12とその側方に配置された接地導体14との間隔である。S1は、第1の信号導体11の幅である。S2は、第2の信号導体12の幅である。dは、第1の信号導体11と第2の信号導体12との間の間隔である。Hは、基板100の厚みである。なお、W1=W2=W、S1=S2=S、W>0、S>0、d>0である。
また、後述するように、差動信号伝送線路1は、間隔dと間隔Wとが下記の式(1)を満たす構造を少なくともその一部に有している。
0.1<(d/2−W)/(d/2+W)<1 ・・・(1)
図2の断面図に示すように、差動信号伝送線路1は、中心線を境に第1の信号導体11及び第1の接地導体13と、第2の信号導体12及び第2の接地導体14とが対称に配置された構造である。このように構成された差動信号伝送線路1の特性インピーダンスZは、位相が反転した差動信号を伝送させるoddモードでは、式(2)のように表される。
Figure 2018148550
ここで、εは基板100の比誘電率、K(k),K(δ)はk,δの第一種完全楕円積分であり、k,δは図2に示したW,S,d,Hで決まる定数である。
また、基板100上には、一対の差動端子として信号入力用の差動入力端子21a,21bを有する差動型回路21が一対の信号導体11,12の側方に形成されている。図1の例では、差動信号伝送線路1は、差動入力端子21aに第1の信号導体11を接続する第1の分岐配線22aと、差動入力端子21bに第2の信号導体12を接続する第2の分岐配線22bと、を備えており、差動型回路21の一対の差動入力端子21a,21bに差動信号を入力するようになっている。なお、図1の白い丸"○"は端子を表し、信号導体や分岐配線の端部から延伸する線は、各端子との接続を表している。以降の図においても同様である。
また、差動信号伝送線路1は、分岐配線22bと信号導体11とが絶縁層を挟んで交差する交差部を更に備える。図3は、図1の構造において、第1の信号導体11と分岐配線22bとの交差部23の断面構造の一例を示している。この交差部23は、基板100上に設けられた第1の信号導体11の下部に、分岐配線22bの中間部22b'が絶縁層100aを挟んで通過するように構成されている。図3において符号111はスルーホールである。絶縁層100aは低誘電率、低誘電体損失であることが望ましく、例えば、ポリイミドやBCB(benzocyclo butene)が用いられる。また、図3の交差部23は分岐配線22bが、信号導体11の下をくぐる構造を示しているが、信号導体11が分岐配線22bの下をくぐる構造であってもよい。
なお、図1には差動型回路21を1つのみ図示しているが、例えば、図4(a)に示すように、一対の信号導体11,12のいずれかの側方のみに複数の差動型回路21が配置されていてもよい。あるいは、図4(b)に示すように、一対の信号導体11,12の両方の側方に複数の差動型回路21が配置されていてもよい。特に、長い方の分岐配線22bが、差動信号伝送線路1の伸長方向に沿って交互に各信号導体11,12に接続される構成とすれば、各信号導体11,12に付加される分岐配線のオープンスタブ特性による容量の大きさの差をほぼ無くすことが可能である。なお、上記複数の差動型回路については、それら全てに同じ符号21を付しているが、それぞれの差動型回路の機能や特性は、異なっていてもよい。
また、図5〜図9に差動型回路21の他の配置例を示す。図5(a)は、差動型回路21と分岐配線22a,22bが接地導体13よりも下方に配置された構成を示している。図5(b)は、図5(a)の構造において、分岐配線22aを含む断面構造を示している。分岐配線22aは、スルーホール111を介して信号導体11に電気的に接続されている。図5(c)は、図5(a)の構造において、分岐配線22bを含む断面構造を示している。
図6(a)は、差動型回路21と分岐配線22a,22bが接地導体13よりも下方に配置された他の構成を示している。図6(b)は、図6(a)の構造において、分岐配線22aを含む断面構造を示している。分岐配線22aは、スルーホールとして形成可能である。図6(c)は、図6(a)の構造において、分岐配線22bを含む断面構造を示している。
図7(a)は、差動型回路21が接地導体13と同じ高さに配置された構成を示している。接地導体13は開口20を有しており、この開口20の中に差動型回路21が配置される。図7(b)は、図7(a)の構造において、分岐配線22aを含む断面構造を示している。分岐配線22aは、2つのスルーホール111を介して差動入力端子21aと信号導体11に電気的に接続されている。図7(c)は、図7(a)の構造において、分岐配線22bを含む断面構造を示している。分岐配線22bは、スルーホール111を介して差動入力端子21bに電気的に接続されている。
図1の構成では差動型回路21の配置領域で、接地導体13をくり抜いているため、くり抜き部分30で信号導体11と接地導体13の間隔が離れ、信号導体11と信号導体12の特性インピーダンスが非対称となり、差動信号間の位相ずれ発生の原因になるが、図5〜図7の構成では上記間隔を一定にできるため、上記特性インピーダンスの非対称を無くすことができる。図8の構成では、図1の構成における上記くり抜き部分で生じる特性インピーダンスの非対称性を改善するための、別の方法の例を示している。接地導体14において、くり抜き部分30と対向する位置に同じようなくり抜き部分37を設け、くり抜き部分での信号導体11と接地導体13の間隔と、信号導体12と接地導体14の間隔を等しくしているので特性インピーダンスの非対称を防ぐことができる。なお、図1、図8のくり抜き部分は矩形であるが、台形や多角形など別の形でもよい。
図9(a)は、信号導体11が出っ張り部27を有しており、この出っ張り部27を差動入力端子21aに直接接続させて、短い方の分岐配線22aを省略した構造を示している。図9(b)は、図9(a)の構造において、出っ張り部27を含む断面構造を示している。図9(c)は、図9(a)の構造において、分岐配線22bとその中間部22b'を含む断面構造を示している。
なお、本実施形態に係る差動信号伝送線路は、図1に示した差動型回路21の差動入力端子21a,21bに接続される構成に限定されず、例えば図10に示すように差動型回路41の信号出力用の差動出力端子41a,41bに接続される構成であってもよい。図10において、差動信号伝送線路1'は、基板100上に形成され、差動信号を伝搬させるための一対の信号導体としての第1の信号導体31及び第2の信号導体32と、基板100上において第1の信号導体31の側方に形成された第1の接地導体33と、基板100上において第2の信号導体32の側方に形成された第2の接地導体34と、を備えるECCPWである。
差動信号伝送線路1'においては、第1の信号導体31の一端31a及び第2の信号導体32の一端32aから差動信号が出力されるようになっている。一方、第1の信号導体31の他端31b及び第2の信号導体32の他端32bは、それぞれ終端抵抗35,36からなる終端回路によって終端されている。
図10において、W1は、第1の信号導体31とその側方に配置された接地導体33との間隔である。W2は、第2の信号導体32とその側方に配置された接地導体34との間隔である。S1は、第1の信号導体31の幅である。S2は、第2の信号導体32の幅である。dは、第1の信号導体31と第2の信号導体32との間の間隔である。
差動信号伝送線路1'においても、W1=W2=W、S1=S2=Sであり、式(1)の関係を満たしている。また、差動信号伝送線路1'は、図2及び図3に示した差動信号伝送線路1と同様の断面構造を有している。
なお、一対の差動端子としての差動出力端子41a,41bを有する差動型回路41は、基板100上において一対の信号導体31,32の側方に形成されている。図10の例では、差動信号伝送線路1'は、差動出力端子41aに第2の信号導体32を接続する第1の分岐配線42aと、差動出力端子41bに第1の信号導体31を接続する第2の分岐配線42bと、を備えており、差動型回路41の一対の差動出力端子41a,41bから差動信号が出力されるようになっている。また、差動信号伝送線路1'は、図3に示した差動信号伝送線路1の構造と同様に、第2の分岐配線42bと第2の信号導体32とが絶縁層を挟んで交差する交差部を備える。
また、差動信号伝送線路1'においても、差動型回路41が図4のように複数配置されてもよく、図5〜図9のように他の配置例をとることも可能である。その場合は図4〜図9の差動型回路21の差動入力端子21a,21bを差動型回路41の差動出力端子41a,41bに置き換えた構成となる。
さらに、本実施形態に係る差動信号伝送線路は、接続される差動型回路の一対の差動端子として、差動型回路21の差動入力端子21a,21bと差動型回路41の差動出力端子41a,41bが混在した構成をとってもよい。上記構成は、例えば、図10の差動信号伝送線路1'の一対の信号導体の一端31a,32aと図1の差動信号伝送線路1の一対の信号導体の一端11a,12aを接続することで得られる。上記の例では、差動型回路41の一対の差動出力端子41a,41bから出力された差動信号が信号導体を伝搬し、差動型回路21の一対の差動入力端子21a,21bに入力される構成となる。
また上記の例においても、差動型回路41と差動型回路21が、図4のように複数配置されていてもよく、図5〜図9のように他の配置例をとってもよい。
図11に差動信号を増幅処理する差動型回路の一例を示す。差動型回路50は、差動対トランジスタ51,52のコレクタ(又はドレイン)と高電位側の電源VHの間に同一抵抗値の負荷抵抗53,54を接続し、エミッタ(又はソース)同士を接続し、その接続点を共通の電流源55を介して、低電位側の電源に接続した構成を有している。
差動型回路50において、トランジスタ51,52のベース(又はゲート)が一対の差動入力端子であり、コレクタ(又はドレイン)と負荷抵抗53,54の接続点56a,57aが一対の差動出力端子である。差動型回路50は、ベース(又はゲート)に入力される差動信号Vin(+),Vin(−)を反転増幅して、接続点56a,57aから差動信号Vout(+),Vout(−)を出力する。ここで、図10の差動型回路41が差動型回路50の構成の場合、終端抵抗35,36が、差動型回路50の負荷抵抗53,54を兼ねた構成としてもよい。
なお、差動信号を増幅処理する差動型回路の構成は、図11の構成に限定されず、カスコード型、負帰還型の回路構成、又は他の回路が差動型回路50に多段接続された構成等でもよい。またバイポーラ型トランジスタあるいは電界効果型トランジスタを用いて回路を構成してもよい。
図12(a)は、図2の構造で基板100としてInP基板を用いた場合において、差動信号伝送線路1の特性インピーダンスZを計算した結果を示すグラフである。ここでは、差動型回路21が側方に形成されていない領域での第1の信号導体11と第2の信号導体12との中心線から各接地導体13,14までの距離(d/2+W+S)を50μm、基板100の厚みHを500μmとして、距離d/2と間隔Wの比を変化させている。なお上記の値は、現実的なICの配線レイアウトで一般的に用いられる範囲のサイズである。
図12(a)のグラフの縦軸は特性インピーダンスZであり、横軸は、d/2とWとの差(d/2−W)をd/2とWの和(d/2+W)で割って正規化した値R=(d/2−W)/(d/2+W)である。上記Rは−1<R<1の範囲の値をとり、d/2とWの比が1:1のときR=0となり、d/2が小さいほどRは−1に近づき、Wが小さいほどRは1に近づく。図12(a)のグラフより、幅Sの値に関わらず、RとZの関係は上に凸な関数の形となり、R=0.1でZは最大となる。なお、この関係はW,S,d,Hをほぼどのような値にしても成り立つ。
図12(b)は、上記(d/2+W+S)を15μm、Hを100μmとして、図12(a)と同様に、特性インピーダンスZを計算した結果である。図12(c)は、上記(d/2+W+S)を10μm、Hを50μmとして、図12(a)と同様に、特性インピーダンスZを計算した結果である。なお、図12(b)及び(c)における上記の値も、現実的なICの配線レイアウトで一般的に用いられる範囲のサイズである。また、図12(b)及び(c)においても図12(a)と同じく、幅Sの値に関わらず、RとZの関係は上に凸な関数の形となり、R=0.1でZは最大となっている。
図12(a)に示した特性について図2の断面図を用いて説明する。図2の断面図は中心線を境に対称な構造をしているので、図2の中心線より右側の構造のみを用いて以下説明すると、第2の信号導体12は、中心線と接地導体14のほぼ中間の位置(R=0.1)の配置で、特性インピーダンスZが最大となることを図12(a)のグラフは示している。また、第2の信号導体12がR=0.1を境に中心線側に近づくほど(R=−1側)、第1の信号導体11に対する電磁的結合が大きくなり、線路の容量成分が増えて特性インピーダンスZが低下する。一方、第2の信号導体12がR=0.1を境に接地導体14に近づくほど(R=1側)、接地導体14に対する電磁的結合の方が第1の信号導体11に対する電磁的結合よりも大きくなり、線路の容量成分が増えて特性インピーダンスが低下する。
本来、平衡線路は一対の信号導体同士の電磁的結合が強いという特徴があるが、0.1<R<1の条件での構成では各信号導体11,12は側方の接地導体13,14との電磁的結合の方が大きくなり、その場合には不平衡線路の性質が強い特性の線路になると考えられる。
例えば図12(a)のグラフにおいて、S=3μmでRがR1=−0.53とR2=0.70の場合には、特性インピーダンスZはどちらも80Ω程度になる。これらR1とR2の大小関係は、−1<R1<0.1<R2<1となるため、R=R1では各信号導体11,12は他方の信号導体との電磁的結合が強く、R=R2では各信号導体11,12は側方の接地導体13,14との電磁的結合が強いといえる。
図13は、R=R1、R=R2とした図2の構造の差動信号伝送線路1について、入力される差動信号間に位相ずれがある場合の反射特性を電磁界シミュレータで計算した結果である。計算では、線路の長さを400μmとし、終端部(他端)11b,12bは80Ωの終端抵抗で終端した構成としている。
図13(a)はR=R1(−1<R1<0.1)の構造の差動信号伝送線路の差動モードの反射損失Sdd11の特性であり、入力される差動信号の10GHzにおける位相ずれ量Δθが0°,15°,30°の場合について、それぞれ示している。図より位相ずれが無いΔθ=0°の状態の反射損失Sdd11は周波数範囲DC〜65GHzで−20dB以下であるが、位相ずれの増加に伴って反射損失Sdd11が増大し、Δθ=30°では50GHz以上で−10dB以上に悪化している。これは、R=R1の構造では、一対の信号導体間の電磁的結合が大きいので、位相ずれにより生じる同相モード成分に対して、特性インピーダンスが大きくなり、不整合となるためである。
一方、図13(b)に示すように、R=R2の構造(0.1<R2<1)では、各信号導体11,12は各接地導体13,14との電磁的結合が大きく、不平衡線路の性質が強いため、位相ずれによる反射特性の劣化は生じず、差動信号にΔθ=0°,15°,30°の位相ずれがある状態でも、反射損失Sdd11は周波数範囲DC〜65GHzで−20dB以下に抑えられている。
図13の結果より、分岐配線の導体長差や外部の同軸ケーブルの長さの差等により差動信号間に位相ずれが発生しても、本実施形態の0.1<R<1となる線路構造を採用することで、差動信号伝送線路の反射損失の増加を抑制し、反射ノイズや、電磁輻射ノイズの発生を防げることが確認できる。
なお、差動信号伝送線路1,1'を構成する信号導体と接地導体の配置関係は、例えば、図14(a)のように、一対の信号導体11,12が、基板100上に形成された接地導体13,14の上面からΔHだけ上方に絶縁層100aを介して形成されていてもよい。なお、ΔHは基板100の厚みHに比べて十分に小さいものとする。あるいは、図14(b)に示すように、接地導体13,14が、基板100上に形成された一対の信号導体11,12の上面からΔHだけ上方に絶縁層100aを介して形成されていてもよい。
ここで、差動分布型増幅器や分布型論理回路は、例えば図4のように基板100上に所定間隔で形成された複数の差動型回路21(又は41)の差動入出力端子(図4では差動入力端子21a,21b)が差動信号伝送線路1,1'に並列に接続された構成であり、差動信号伝送線路1,1'のインダクタンス成分と差動型回路の入出力容量(図4では入力容量)とが、カットオフの高い疑似的な分布定数線路を等価的に形成するように設計される。上記疑似的な分布定数線路の特性インピーダンスをマイクロ波の伝送で一般的に採用される50Ωにする場合、差動信号伝送線路1,1'をインダクティブにして上記入出力容量を打ち消すために、差動信号伝送線路1,1'の特性インピーダンスは50Ωより高くする必要がある(例えば70Ω)。また、消費電力を減らす意図で、差動型回路へ差動信号を送り込む回路の負荷抵抗を高くして、例えば70Ωで伝送する場合は、さらに高い特性インピーダンスにする必要がある(例えば90Ω)。図12(a)のグラフより、本実施形態に係る差動信号伝送線路1,1'は、0.1<R<1の範囲でSやRを調整することで、50Ω以上の高い特性インピーダンスを実現できるので、差動分布型増幅器や分布型論理回路を高い自由度で設計することができる。図4では差動入出力端子が差動入力端子であり、差動型回路の入出力容量が入力容量となる場合を例示したが、別の例として差動入出力端子が差動出力端子であり、差動型回路の入出力容量が出力容量となる構成でも同様の効果が得られる。
以上説明したように、本実施形態に係る差動信号伝送線路1,1'は、平衡線路を構成する一対の信号導体11,12,31,32をそれぞれの側方に形成された接地導体13,14,33,34に近づけた構成であるため、平衡線路でありながら不平衡線路の性質が強く、差動信号の位相ずれの影響を受けにくくすることができる。
これにより、本実施形態に係る差動信号伝送線路1,1'は、基板100に形成された信号導体11,12,31,32の複雑な引き回し等により生じる差動信号間の位相ずれに起因した、反射特性劣化や不要な電磁輻射ノイズの発生を防ぎ、小面積で製造性の良い差動信号伝送線路を実現できる。
また、本実施形態に係る差動信号伝送線路1,1'は、一対の信号導体11,12,31,32の側方に、複数の分岐配線22a,22b,42a,42bを介して複数の差動型回路21,41を配置することが可能である。
さらに、本実施形態に係る差動信号伝送線路1,1'は、50Ω以上の高い特性インピーダンスを容易に実現できるので、高い設計自由度で差動分布型増幅器や分布型論理回路を構成できる。
また、上記構成の差動信号伝送線路1,1'と基板100を備えたICと、前記ICの外部に設置された信号発生装置と、前記信号発生装置が発生した差動信号を外部から前記ICに伝送する伝送媒体とにより、差動信号を伝送して処理する、信号伝送システムを構成することも可能である。外部から伝送媒体を介して上記ICに入力された差動信号は、例えば一対の信号導体11,12の一端11a,12aに入力される。この構成によれば、上記伝送媒体の長さの差によって差動信号間に位相ずれが生じても、IC内部を伝送する差動信号の反射特性の劣化が抑えられ、高品質、高安定に動作する信号伝送システムを実現できる。なお、上記の伝送媒体とは、差動信号伝送線路1,1'を備えたICに外部から接続される同軸ケーブル、コネクタ、ボンディングワイヤなどを指す。
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係る高周波用差動信号伝送線路としての差動信号伝送線路2について図面を参照しながら説明する。第1の実施形態に係る差動信号伝送線路1,1'の構成と同一の構成については、同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
図15(a)に示すように、本実施形態に係る差動信号伝送線路2においては、一対の信号導体11,12が90°の曲がり部24を有している。このような曲がり部24が1つ存在すると、一対の信号導体11,12には2×dの物理的な長さの差が生じ、曲がり部24を通過した後の差動信号に位相ずれを引き起こし、反射特性劣化の要因となる。
このような構成であっても、曲がり部24の前後における一対の信号導体11,12及び接地導体13,14について、式(1)を満たすように間隔d及び間隔Wの値を調整することで、曲り部を有しているにもかかわらず、反射特性劣化の無い差動信号伝送線路を実現できる。なお、図15(a)には差動型回路21の差動入力端子21a,21bに接続される伝送線路の構成のみを示したが、第1の実施形態の図10で示したような差動型回路41の差動出力端子42a,42bに接続される伝送線路についても同様の曲がり部を設けることが可能である。
なお、図15(a)の差動信号伝送線路2では、差動信号が曲がり部24を通過した後に差動信号間に位相ずれが生じるので、曲がり部24と終端抵抗15,16の間のみにおける差動信号伝送線路の間隔d及び間隔Wが式(1)を満たす構成としても、反射特性劣化を抑制する効果は得られる。
また、上記実施形態では、曲り部24の角度が90°の形態を図に示したが、本発明に係る差動信号伝送線路に備えられる曲り部は、角度が90°で無くてもよく、角度が変わる部分を曲線でなめらかに形成してもよい。また、曲り部24や差動型回路21(あるいは差動型回路41)が複数設けられた構成や、図15(b)のように差動型回路21を終端抵抗15,16の後段に配置した構成でもよい。図15(b)の構成においては、終端抵抗15は信号導体11と接地導体13を接続し、終端抵抗16は信号導体12と接地導体14を接続している。なお、図示のように接地導体13と接地導体14は電気的に接続されている。なお、図15(b)のように終端抵抗の後段に差動型回路を配置した構成は、図1、図4(a)、図4(b)、図5(a)、図6(a)、図7(a)、図8、図9(a)、後述する図16あるいは図17にも同様に適用できる。また、変形例として、図10における終端抵抗35、36の前段に差動型回路を配置した構成も適用できる。
以上説明したように、本実施形態に係る差動信号伝送線路2は、一対の信号導体11,12が曲がり部24を有することにより、基板100の限られたサイズ内で信号導体長を長く確保できるため、より多くの差動型回路21を一対の信号導体11,12の側方に配置することができる。
(第3の実施形態)
続いて、本発明の第3の実施形態に係る高周波用差動信号伝送線路としての差動信号伝送線路3について図面を参照しながら説明する。第1及び第2の実施形態に係る差動信号伝送線路1,1',2の構成と同一の構成については、同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
図16に示すように、本実施形態に係る差動信号伝送線路3においては、一対の信号導体11,12が90°の曲がり部25を有している。この曲がり部25においては、一対の信号導体11,12の間隔d1が、曲がり部25の前後における一対の信号導体11,12の間隔dよりも狭くなっている(d1<d)。
この構成により、曲がり部25により生じる第1の信号導体11と第2の信号導体12の導体長差を、通常は第2の実施形態の図15(a)に示したように2×dであるところを、2×d1に短縮することができるので、曲り部で生じる差動信号間の位相ずれの量を小さくできる。
また、曲がり部25の前後における一対の信号導体11,12及び接地導体13,14においては、間隔d及び間隔Wは式(1)を満たす値になっている。
ここで、曲がり部25における一対の信号導体11,12の間隔をdより狭いd1にすると、間隔dの部分と間隔d1の部分で、線路の特性インピーダンスが異なってしまうが、図12(a)、図12(b)あるいは図12(c)のグラフに示されているように、信号導体間距離が異なっていても、間隔d1と間隔W1,W2(あるいは幅S1,S2)を調整することで、特性インピーダンスを同程度にすることができる。
なお、図16には差動型回路21の差動入力端子21a,21bに接続される伝送線路の構成のみを示したが、第1の実施形態の図10で示したような差動型回路41の差動出力端子42a,42bに接続される伝送線路についても同様の曲がり部を設けることが可能である。
また、上記実施形態では、曲り部25の角度が90°の形態を図に示したが、本発明に係る差動信号伝送線路に備えられる曲り部は、角度が90°で無くてもよく、角度が変わる部分を曲線でなめらかに形成してもよい。また、曲り部25や差動型回路21(あるいは差動型回路41)が複数設けられた構成でもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る差動信号伝送線路3は、曲り部25で生じる差動信号間の位相ずれの量を小さくすることができ、前記差動信号が入力されて動作する差動型回路21又は41の歪や帯域の劣化、又は前記差動信号が入力される他の伝送線路の伝送特性の劣化を抑制できる。
(第4の実施形態)
続いて、本発明の第4の実施形態に係る高周波用差動信号伝送線路としての差動信号伝送線路4について図面を参照しながら説明する。第1の実施形態に係る差動信号伝送線路1,1'の構成と同一の構成については、同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
図1に示した第1の実施形態に係る差動信号伝送線路1においては、分岐配線22bが分岐配線22aよりも間隔dの分だけ長く形成されていた。図17に示すように、本実施形態の差動信号伝送線路4では、分岐配線22a,22bが接続される接続部分26における一対の信号導体11,12の間の間隔d2が、接続部分26の前後における一対の信号導体11,12の間の間隔dよりも狭くなっている。
これにより、通常は第1の実施形態の図1に示したようにdである分岐配線22a,22bの導体長差をd2に短縮することができるので、第1の信号導体11と第2の信号導体12に付加される分岐配線のオープンスタブ特性による容量の大きさの差を小さくでき、差動信号間に生じる位相ずれを抑制できる。
また、接続部分26の前後における一対の信号導体11,12及び接地導体13,14においては、間隔d及び間隔Wは式(1)を満たす値になっている。
接続部分26における一対の信号導体11,12の間隔をdより狭いd2にすると、間隔dの部分と間隔d2の部分で、線路の特性インピーダンスが異なってしまう。しかしながら、図12(a)、図12(b)あるいは図12(c)のグラフに示されているように、信号導体間距離が異なっていても、間隔d2と間隔W1,W2(あるいは幅S1,S2)を調整することで、特性インピーダンスを同程度にすることができる。なお、差動型回路21の配置領域における接地導体のくり抜き部分があることで、間隔d2と間隔W1,W2の調整が困難な場合は、図5〜図8のような配置例をとればよい。
なお、図17には差動型回路21の差動入力端子21a,21bに接続される伝送線路の構成のみを示したが、第1の実施形態の図10で示したような差動型回路41の差動出力端子42a,42bに接続される伝送線路についても同様の接続部分を設けることが可能である。
また、接続部分26で信号導体11,12が間隔d2に狭くなる前後の曲り箇所は、曲線でなめらかに形成してもよく、図のように信号導体間の中心線に対して対称の形でなくてもよい。また、接続部分26や差動型回路21(あるいは差動型回路41)が複数設けられた構成でもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る差動信号伝送線路4は、分岐配線22a,22b(又は42a,42b)の接続により生じる差動信号間の位相ずれの量を小さくすることができ、前記差動信号が入力されて動作する差動型回路21又は41の歪や帯域の劣化、又は前記差動信号が入力される他の伝送線路の伝送特性の劣化を抑制できる。
1〜4,1' 差動信号伝送線路
11,12,31,32 信号導体
11a,12a,31a,32a 一端
11b,12b,31b,32b 他端
13,14,33,34 接地導体
15,16,35,36 終端抵抗(終端回路)
21,41 差動型回路
21a,21b 差動入力端子
22a,22b,42a,42b 分岐配線
23 交差部
24,25 曲がり部
26 接続部分
41a,41b 差動出力端子
50 差動型回路
51,52 トランジスタ
53,54 負荷抵抗
55 定電流源
100 基板
100a 絶縁層

Claims (10)

  1. 基板(100)と、
    前記基板上に形成され、差動信号を伝搬させるための一対の信号導体(11,12,31,32)と、
    前記基板上において前記一対の信号導体の両側方にそれぞれ形成された第1の接地導体(13,33)及び第2の接地導体(14,34)と、を備え、
    前記一対の信号導体の一端(11a,12a,31a,32a)から差動信号が入出力され、前記一対の信号導体の他端(11b,12b,31b,32b)は終端回路(15,16,35,36)によって終端され、前記基板上に形成された差動型回路(21,41)の一対の差動端子(21a,21b,41a,41b)と差動信号の授受を行う高周波用差動信号伝送線路(1〜4,1')であって、
    前記一対の信号導体は第1の信号導体(11,31)と第2の信号導体(12,32)からなり、
    前記第1の信号導体の幅と前記第2の信号導体の幅が等しく、
    前記第1の信号導体とその側方に配置された前記第1の接地導体との間隔と、前記第2の信号導体とその側方に配置された前記第2の接地導体との間隔が等しく、
    前記間隔をWとし、前記第1の信号導体と前記第2の信号導体との間隔をdとすると、0.1<(d/2−W)/(d/2+W)<1となる構造を有することを特徴とする高周波用差動信号伝送線路。
  2. 前記差動型回路が前記第1の信号導体の側方に形成され、
    前記一対の差動端子の一方に前記第2の信号導体を接続する分岐配線(22b)と、前記分岐配線と前記第1の信号導体とが絶縁層(100a)を挟んで交差する交差部(23)と、を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の高周波用差動信号伝送線路。
  3. 前記差動型回路が前記第2の信号導体の側方に形成され、
    前記一対の差動端子の一方に前記第1の信号導体を接続する分岐配線(42b)と、前記分岐配線と前記第2の信号導体とが絶縁層(100a)を挟んで交差する交差部(23)と、を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の高周波用差動信号伝送線路。
  4. 前記一対の信号導体が曲がり部(24,25)を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の高周波用差動信号伝送線路。
  5. 前記曲がり部における前記一対の信号導体の間の間隔が、前記曲がり部の前後における前記一対の信号導体の間の間隔よりも狭いことを特徴とする請求項4に記載の高周波用差動信号伝送線路。
  6. 前記分岐配線が接続される接続部分(26)における前記一対の信号導体の間の間隔が、前記接続部分の前後における前記一対の信号導体の間の間隔よりも狭いことを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の高周波用差動信号伝送線路。
  7. 前記基板は、InP、GaAs、又はSiからなる半導体基板であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の高周波用差動信号伝送線路。
  8. 前記差動型回路が前記基板上に複数形成されており、
    複数の前記差動型回路の一対の差動端子と前記差動信号の授受を行うことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の高周波用差動信号伝送線路。
  9. 少なくとも1つの前記差動型回路の前記一対の差動端子は信号入力用の一対の差動入力端子(21a,21b)であり、少なくとももう1つの差動型回路の前記一対の差動端子は信号出力用の一対の差動出力端子(41a,41b)であることを特徴とする請求項8に記載の高周波用差動信号伝送線路。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の高周波用差動信号伝送線路と、前記基板と、前記差動信号を発生する信号発生装置と、前記差動信号を伝送する伝送媒体と、を備え、
    前記信号発生装置と前記伝送媒体は前記基板の外部に設置され、
    前記一対の信号導体の前記一端に前記差動信号が入力されることを特徴とする信号伝送システム。
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