JP5694445B2 - 差動信号伝送線路 - Google Patents

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Description

本発明は、差動信号を入出力するための一対の差動端子を有する複数の差動型回路とともに基板上に形成され、上記複数の差動型回路との間で差動信号の授受を行う差動信号伝送線路において、その主線路と差動端子との間を接続するための導体長差による位相ずれや反射特性の劣化の問題を改善するとともに、外部からの電磁ノイズの影響を受けにくくするための技術に関する。
広帯域な高周波信号の増幅処理やラッチ処理等を行う回路では、互いに位相が反転した差動信号を用いる場合が多く、その差動信号を増幅したりラッチする差動型回路には一対の差動端子として差動入力端子や差動出力端子が備えられている。
このように差動信号に対する処理を行う差動型回路を、集積回路(IC)技術を用いて半導体基板上に形成する場合で、広帯域な特性を得る方式として、差動分布増幅器や分布型論理回路が提案されている(特許文献1、2)。
これらは所定間隔で周期的に配置された複数の差動型回路の入出力端子を特性インピーダンスが高い伝送線路で直列に接続した構造であり、差動型回路の入出力容量と伝送路のインダクタンス成分によりカットオフ周波数の高い擬似的な分布定数線路が形成され、複数の差動型回路への差動信号伝送を広帯域に行うことができ、高速動作を実現できる。
図16は、半導体基板上に形成された差動分布増幅器のレイアウトの例を模式的に示した図であり、InP(インジウム・リン)やGaAs(ガリウム・砒素)等の半導体基板(図示せず)上に、複数(この例では4つ)の差動型増幅回路1(1)〜1(4)が、入出力端子の方向が全ての回路同じ向きで、X軸に沿って一定間隔で一列に配置されている。そして、各差動型増幅回路の一対の差動入力端子1a、1bと向かい合う位置に信号入力用の差動信号伝送線路10が、また、各差動型増幅回路の一対の差動出力端子1c、1dと向かい合う位置に信号出力用の差動信号伝送線路90が、X軸に沿って形成されている。
差動信号伝送線路10は、所定間隔GでX軸に沿って平行に延びた一対の主線路11、15を有し、主線路11、15は直列に接続された各主線路導体11b〜11f、15b〜15fによって構成される。なお、主線路導体は特性インピーダンスが任意に設定された帯状の導体であり、矩形で表し、各主線路導体を結ぶ線は主線路導体間の接続を表している。また、配線の分岐点を黒丸、端子を白丸で表している。
主線路11、15の始端11a、15aに入力された差動信号Vin(+)、Vin(-)は、主線路11、15の終端11g、15gに接続された終端抵抗14、18によって吸収される。また、主線路11、15と差動型増幅回路1(1)〜1(4)の差動入力端子1a、1bは、Y軸に沿った所定長の分岐配線13a〜13d、17a〜17dにより接続されており、分岐配線17a〜17dと主線路導体11c〜11fは絶縁層を介して交差している。
ここで、各主線路導体11b〜11f、15b〜15fは、電気的には特性インピーダンスが高い伝送線路であり、例えば、各主線路導体11b〜11fと各差動型増幅回路の差動入力端子1aが接続された構成を等価回路で表すと図17のようになる。主線路導体のインダクタンス成分Lと入力端子1aの入力容量Cが擬似的な分布定数線路を形成しており、インダクタンスLと容量Cの最適化によりカットオフ周波数が高い広帯域な伝送特性が得られるように設計される。このとき上記擬似的分布定数線路の特性インピーダンスは終端抵抗14の抵抗値と等しく設定される。
差動信号伝送線路90は、模式的に示した図16では、基板上で差動入力端子側の差動信号伝送線路10を反転させた(180度回転させた)形となっており、各差動型増幅回路の差動出力端子1c、1dは、差動信号伝送線路90に接続されている。この差動分布増幅器は、差動入力端子側の差動信号伝送線路10より入力されて各差動型増幅回路で増幅された出力信号を差動信号伝送線路90上で同相合波して、元の入力信号Vin(+)、Vin(-)を増幅した信号Vout(+)、Vout(-)を出力する。
差動出力端子側の差動信号伝送線路90は、所定間隔G′でX軸に沿って平行に延びた一対の主線路91、95を有しており、各主線路91、95は、それぞれ出力端子91a、95aから直列に接続された各主線路導体91b〜91f、95b〜95fによって構成される。また、主線路91、95と各差動型増幅回路の差動出力端子1c、1dは、Y軸に沿った所定長の分岐配線97a〜97d、93a〜93dにより接続されており、各分岐配線97a〜97dと主線路導体91c〜91fは絶縁層を介して交差している。主線路導体91f、95fの端部は終端抵抗94、98に接続されている。
また、入力線路と同じく電気的には各主線路導体91b〜91f、95b〜95fのインダクタンス成分と差動出力端子1c、1dの出力容量が、広帯域な特性を有した擬似分布定数線路となるように設計される。このとき特性インピーダンスは出力側の終端抵抗94または終端抵抗98の抵抗値と等しく設定される。
さらに、差動信号伝送線路10の始端から入力された信号は終端側へ伝搬しつつ、各差動型増幅回路1(1)〜1(4)で順次増幅され、それらの増幅された信号は差動信号伝送路90を始端側(線路の出力端子側)へ伝搬しながら位相が一致した状態で合成されるように、差動信号伝送路10、90の電気長は最適化されている。
このように差動分布増幅器は複数の差動型増幅回路で増幅した出力信号を同相合波するので高利得で広帯域な差動信号の増幅が可能となる。
特開2006−054765号公報 特許第3293091号公報 特許第2882266号公報
差動型回路の入力容量Cと主線路導体のインダクタンスLで構成される擬似分布定数線路の特性インピーダンスは、√(L/C)であり、それをマイクロ波の伝送で一般的に採用されている50Ωにする場合、主線路導体の特性インピーダンスは50Ωよりも高くする必要がある(例えば70Ω)。また、消費電力を減らす意図で差動型回路へ信号Vin(+)、Vin(-)を送り込む回路の負荷抵抗を高くして例えば70Ωで伝送する場合は、さらに高い特性インピーダンスにする必要がある(例えば90Ω)。動信号伝送線路10は主線路11、15の間隔Gを狭めて両者の電磁的結合が大きくなりすぎると、特性インピーダンスが低くなってしまうので、間隔Gは一定値以上を確保する必要があり、例えばInP基板上に形成した伝送線路で90Ωの特性インピーダンスを得るためには、数10μm以上の間隔が必要である。
その場合、上記のように一対の平行な主線路11、15の側方に、複数の差動型回路を主線路の長さ方向に沿って直列に配置し、その一対の差動端子を一対の分岐配線を介して接続する構成では、主線路15から分岐される分岐配線17a〜17dにおいては間隔G以上の長さが必要となり、さらに、分岐配線13と間隔G分の長さのアンバランスも生じる。
差動型伝送線路に関するものでは無いが、特許文献3に示されているように、分岐配線が長いと主線路を伝搬する信号の各分岐点での反射や、分岐配線内での多重反射等の複雑な現象が生じて、信号品質の劣化を招くことが知られている。
現実的なレイアウトの例として、分岐配線の長さが扱う周波数の波長の1/10以下(扱う周波数64GHzまでとした場合、InP基板上に形成した伝送路では、64GHzの波長は1330μmなので、その1/10は133μm以下程度)の範囲で、また差動型回路の入出力インピーダンスは十分高いことを想定すると、分岐配線はオープンスタブの特性により容量として働くと単純化して考えられる。
波長λ/10以下で容量として働くオープンスタブはスタブ長が長い程その容量が大きい。よって主線路15に接続される分岐配線17a〜17dの長さは間隔G以上と長いが、それは主線路15に付加される容量が大きいことと等価になり、主線路15の反射特性や広帯域特性が悪化してしまう。
さらに、分岐配線17a〜17dは、分岐配線13と長さが間隔G分アンバランスとなるため、主線路11、15に付加される分岐配線のオープンスタブ特性による等価的な容量もアンバランスとなり、主線路11、15を伝搬する信号の位相にずれが生じる。主線路11、15が両者の電磁的結合を含めたインピーダンス設計がなされている伝送線路の場合、位相ずれにより全体的なインピーダンスが高くなり、反射特性や広帯域特性が悪化してしまう。また、位相ずれにより主線路11、15からの余計な電磁輻射ノイズの発生等の問題も生じる。
図18は、図16と同じく複数の差動型回路からなる差動分布増幅器の一例である。図16の構成と異なり、各差動型回路の反転OUT端子はオープン(または終端された状態)で、OUT端子のみ単相の伝送線路90に接続されており、差動入力−単相出力の構成となっている。
この図18の構成を用いて各差動型増幅回路の差動入力端子に接続される差動信号伝送線路のシミュレーション解析を行った。
シミュレーション条件は、基板材料InP、誘電率12.4、基板厚み100μm、基板表面に形成される主線路導体および分岐配線の厚さ1.5μm、交差のため基板内に形成される分岐配線の厚さ0.5μm、分岐配線と主線路の交差部の絶縁層の厚さ1μm、主線路導体11c〜11e、15c〜15eの幅6μm、長さ240μm、線路間隔70μm、特性インピーダンス90Ω、主線路導体11b、11f、15b、15fの幅6μm、長さ120μm、線路間隔70μm、特性インピーダンス90Ω、分岐配線13a〜13dの幅5μm、長さ10μm、分岐配線17a〜17dの幅5μm、長さ80μm、回路入力容量約14fFで、ハイインピーダンスとし、この容量と線路のインダクタンス成分による分布定数線路の特性インピーダンスを70Ωになるように設定。また、終端抵抗14、18の抵抗値70Ωとした。
上記条件で、主線路11の始端から終端までの透過特性の位相と、主線路15の始端から終端までの透過特性の位相を計算した結果が図19であり、この図から周波数64GHzにおいて主線路間で30°の位相差が生じていることがわかる。
また、両主線路の入力側から見た反射特性をシミュレーションした結果が図20であり、主線路15では、周波数64GHzで−10dBと悪化している。
図18の差動信号伝送線路の構成では、分岐配線17a〜17dが長く、主線路15に付加される分岐配線のオープンスタブ特性による等価的な容量が大きいため、主線路15の透過特性は位相が遅れ、反射特性も悪化する。なお分岐配線17a〜17dのオープンスタブ特性の等価的な容量は、周波数64GHzではおおよそ7fF程度となる。
また、図21は、図18の差動分布増幅器の64GbpsNRZ信号の出力波形のシミュレーション結果を示すものであり、主線路15の伝送特性悪化により、ジッタ成分が大きくなっている。
また、上記特性の他、上記構造の差動信号伝送線路では、一対の主線路11、15によって、その始端から終端までにおよぶ一つの広い面積の配線囲い部を形成しており、この広い一つの配線囲い部内を通過する外部電磁ノイズによる大きな磁気誘導性の外乱が生じやすいという問題がある。
また、図16のような差動出力型の差動分布増幅器の場合は、分岐配線93、97の導体長差G′の影響により、出力の主線路91、95を伝搬する信号にも位相ずれが生じ、伝送線路のインピーダンスが所望値よりずれたり、余計な電磁輻射ノイズを発生する。
本発明は、これらの問題を解決して、一対の主線路と差動型回路の一対の差動端子の間を接続する分岐配線の接続長を短く且つバランスさせることができ、しかも外部電磁ノイズによる磁気誘導性の外乱を受けにくい差動信号伝送線路を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1の差動信号伝送線路は、
基板上に形成され、差動信号を伝搬させるための一対の主線路(31、35、51、55)と、差動信号を入力または出力する前記主線路の始端(31a、35a、51a、55a)と、その他端である終端(31m、35m、51m、55m)と、該終端に接続された終端回路(34、38、54、58)とを有し、前記一対の主線路に沿ってその側方の前記基板上に形成された複数の差動型回路(21、22、23、24)の各一対の差動端子との間で差動信号の授受を行う差動信号伝送線路(30、50)において、
前記複数の差動型回路のうちの第1の差動型回路(21、23)の側方に配置された前記一対の主線路の途中に形成され、該一対の主線路のそれぞれ一部を構成する一対の主線路導体の一方と他方とが絶縁層を挟んで交差する第1の交差部(39a、39c、59d、59b)と、
前記一対の主線路のうち、前記第1の交差部から前記始端までの主線路上の経路において前記第1の差動型回路の一方の差動端子との距離が最短になる点を線上にもつ方の一方の主線路上であって前記第1の交差部と前記始端の間の位置に設けられ、前記第1の差動型回路の前記一方の差動端子に接続される第1の分岐配線(33a、33c、53d、53b)と、
前記一対の主線路のうち、前記第1の交差部から前記終端までの主線路上の経路において前記第1の差動型回路の他方の差動端子との距離が最短になる点を線上にもつ方の他方の主線路上であって前記第1の交差部と前記終端の間の位置に設けられ、前記第1の差動型回路の前記他方の差動端子に接続される第2の分岐配線(37a、37c、57d、57b)と、
前記複数の差動型回路のうちの前記第1の差動型回路と異なる第2の差動型回路(22、24)の側方に配置された前記一対の主線路の途中に形成され、該一対の主線路のそれぞれ一部を構成する一対の主線路導体の一方と他方とが絶縁層を挟んで交差する第2の交差部(39b、39d、59c、59a)と、
前記一対の主線路のうち、前記第2の交差部から前記始端までの主線路上の経路において前記第2の差動型回路の一方の差動端子との距離が最短になる点を線上にもつ方の一方の主線路上であって前記第2の交差部と前記始端の間の位置に設けられ、前記第2の差動型回路の前記一方の差動端子に接続される第3の分岐配線(33b、33d、53c、53a)と、
前記一対の主線路のうち、前記第2の交差部から前記終端までの主線路上の経路において前記第2の差動型回路の他方の差動端子との距離が最短になる点を線上にもつ方の他方の主線路上であって前記第2の交差部と前記終端の間の位置に設けられ、前記第2の差動型回路の前記他方の差動端子に接続される第4の分岐配線(37b、37d、57c、57a)とを含むことを特徴とする。
また、本発明の請求項2の差動信号伝送線路は、請求項1記載の差動信号伝送線路において、
前記第1の差動型回路が前記一対の主線路の一方の側方に配置され、前記第2の差動型回路が前記一対の主線路の他方の側方に配置され、前記第1の交差部と前記第2の交差部との間を、前記一対の主線路の一部を構成する一対の主線路導体の一方と他方とが非交差状態で接続していることを特徴とする。
また、本発明の請求項3の差動信号伝送線路は、請求項1記載の差動信号伝送線路において、
前記第1の差動型回路と前記第2の差動型回路が前記一対の主線路の一方の側方に並んで配置され、前記第1の交差部と前記第2の交差部の間に、前記一対の主線路のそれぞれ一部を構成する一対の主線路導体の一方と他方とが絶縁層を挟んで交差する中間交差部(40a〜40c、60a〜60c)が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の請求項4の差動信号伝送線路は、請求項1〜3のいずれかに記載の差動信号伝送線路において、
前記第1の差動型回路の信号入力用の一対の差動端子と、前記第2の差動型回路の信号入力用の一対の差動端子の間を接続することを特徴とする。
また、本発明の請求項5の差動信号伝送線路は、請求項1〜3のいずれかに記載の差動信号伝送線路において、
前記第1の差動型回路の信号出力用の一対の差動端子と、前記第2の差動型回路の信号出力用の一対の差動端子の間を接続することを特徴とする。
また、本発明の請求項6の差動信号伝送線路は、請求項1〜3のいずれかに記載の差動信号伝送線路において、
前記第1の差動型回路の信号出力用の一対の差動端子と、前記第2の差動型回路の信号入力用の一対の差動端子の間を接続することを特徴とする。
また、本発明の請求項7の差動信号伝送線路は、請求項1〜6のいずれかに記載の差動信号伝送線路において、
前記一対の主線路は、前記一対の主線路が囲む領域内で前記第1、第2の交差部(39a〜39d)、または該第1、第2の交差部とその間に設けられた前記中間交差部(40a〜40c)を境に区画された複数の配線囲い部(45a〜45h、65a〜65h)について、前記始端側から数えて奇数番目の配線囲い部の面積の総和と、偶数番目の配線囲い部の面積の総和が等しくなるように形成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項8の差動信号伝送線路は、請求項1〜7のいずれかに記載の差動信号伝送線路において、
前記第1の分岐配線および第2の分岐配線または前記第3の分岐配線および第4の分岐配線が前記差動型回路の一対の差動端子を兼ねていることを特徴とする。
また、本発明の請求項9の差動信号伝送線路は、請求項1〜8のいずれかに記載の差動信号伝送線路において、
前記一対の主線路が互いに電界の基準となる平衡線路型、前記一対の主線路に対向するアース導体を電界の基準とするマイクロストリップ型、前記一対の主線路の側部に形成されたアース導体を電界の基準とするコプレーナ型、あるいはこれらの組合せによって形成されていることを特徴とする。
このように構成したので、本発明の請求項1の差動信号伝送線路では、一対の主線路の側方に配置された複数の差動型回路の一対の差動端子との間で差動信号を授受する差動信号伝送線路において、一対の主線路の途中に設けられた第1の交差部から始端までの線路上で第1の差動型回路の一方の差動端子に近い方の一方の主線路に設けた第1の分岐配線とその一方の差動端子との間を接続し、第1の交差部から終端までの線路上で第1の差動型回路の他方の差動端子に近い方の他方の主線路に設けた第2の分岐配線とその他方の差動端子との間を接続し、また、一対の主線路の途中に設けられた第2の交差部から始端までの線路上で第2の差動型回路の一方の差動端子に近い方の一方の主線路に設けた第3の分岐配線とその一方の差動端子との間を接続し、第2の交差部から終端までの線路上で第2の差動型回路の他方の差動端子に近い方の他方の主線路に設けた第4の分岐配線とその他方の差動端子との間を接続する構造であるから、各差動型回路の一対の差動端子に接続される一対の分岐配線を短く、同一長に形成することができ、分岐配線に起因する伝送特性への影響を小さく且つ一対の線路で等しくバランスして、反射特性の乱れ、位相ずれがなくなり、出力信号の品質の劣化を防ぎ、広帯域特性を発揮させることができる。
また、差動信号の電流が流れる主線路を交差させているので、主線路が形成する配線囲い部を通過する外部電磁ノイズの電気的影響は、交差部を境に形成された隣り合う配線囲い部でお互いに相殺する効果があり、外部電磁ノイズによる磁気誘導性の外乱を受けにくくなる。
また、請求項2のように、第1の差動型回路が主線路の一方の側方に配置され、第2の差動型回路が主線路の他方の側方に配置されている場合に、第1の交差部と第2の交差部の間を非交差状態で接続することで、始端側に同一極性の差動端子が設けられた斜向かい配置の複数の差動型回路に対して少ない交差部で接続できる。
また、請求項3のように、第1の差動型回路と第2の差動型回路が主線路の一方の側方に並んだ配置において、第1の交差部と第2の交差部の間に中間交差部を設けることにより、前段の交差部で入れ替わった差動の信号線の正相逆相の配置が元に戻るので、特に差動分布増幅器を設計する場合、全ての差動型回路の差動端子の極性の並びを同一にすることができ、全ての差動型回路の回路構造やパターン形状を画一化できるので設計が容易となる。
また、請求項4〜6のように、差動型回路の信号入力用の一対の差動端子同士を接続する形態、差動型回路の信号出力用の一対の差動端子同士を接続する形態、差動型回路の信号出力用の一対の差動端子と信号入力用の一対の差動端子を接続する形態のいずれにも対応でき、差動型回路間を接続する線路として高い汎用性を有している。
また、請求項7のように、一対の主線路は、その一対の主線路が囲む領域内で前記第1、第2の交差部あるいはその交差部と前記中間交差部を含めた交差部を境に区画された複数の配線囲い部について、始端側から数えて奇数番目の配線囲い部の面積の総和と、偶数番目の配線囲い部の面積の総和が等しくなるように形成されていれば、奇数番目の配線囲い部を通過する外部電磁ノイズによる影響と、偶数番目の配線囲い部を通過する外部電磁波ノイズによる影響とが互いに相殺されて影響を最小化できる。
また、本発明の請求項8のように、分岐配線が差動型回路の差動端子を兼ねている、即ち、実質的に差動端子が主線路に直接的に接続される構造であれば、接続用の配線を介さずに最短距離で差動型回路との間を接続することができ、その配線の影響を無視することができ、設計がより容易になる。
本発明の実施形態の差動信号伝送線路を用いて線路両側に配置された回路に接続する場合の最小規模の構成図 差動信号伝送線路の構造例を示す図 交差部の構造例を示す図 差動信号伝送線路の等価回路図 図1の差動信号伝送線路を4つの差動型回路に接続できるように拡張した回路図 本発明の実施形態の差動信号伝送線路を用いて線路の片側に配置された回路に接続する場合の最小規模の構成図 図6の差動信号伝送線路を出力側にも用いて4つの差動型回路に接続できるように拡張した差動分布増幅器の回路図 図7の差動分布増幅器の出力側線路を単相とした回路図 図8の回路のシミュレーション結果を示す図 図8の回路のシミュレーション結果を示す図 図8の回路の出力波形を示す図 図6の差動信号伝送線路で差動クロック信号を2つのラッチ回路に与える回路図 実施形態の差動信号伝送線路を用いて線路両側に配置された回路の差動出力端子と差動入力端子の間を接続する場合の最小規模の構成図 実施形態の差動信号伝送線路を用いて線路片側に配置された回路の差動出力端子と差動入力端子の間を接続する場合の最小規模の構成図 本発明の差動信号伝送線路の変形例を説明する図 従来の差動信号伝送線路を用いた差動分布増幅器の構造を示す図 図16の入力側の差動信号伝送線路の主線路の等価回路 図16の差動分布増幅器の出力側線路を単相線路とした回路 図18の回路のシミュレーション結果を示す図 図18の回路のシミュレーション結果を示す図 図18の回路の出力波形を示す図
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の「第1の差動型回路」、「第2の差動型回路」は、一対の主線路の側方に配置されてその主線路に接続される複数の差動型回路のうちの全てであってもよく、また一部であってもよい。後述する実施形態では、上記「第1の差動型回路」、「第2の差動型回路」に対応する差動型回路のみで構成される回路例を示すが、例えば、これら主要な差動型回路の間、始端、終端等に、図16のような本発明とは異なる接続方法で接続された別の差動型回路が存在している構成であっても本発明を同様に適用できる。
図1は、本発明の差動信号伝送線路を用いた最も小規模な回路20の例を示している。なお、この回路20は、実際には半導体基板(GaAsやInP等)上にエッチング処理されて形成されるものであるが、ここでは基板上の配置を理解しやすいように基板上面側から見た構造を模式的に示している。また、構造説明に便利なようにX軸、Y軸の2次元直交座標を用いている。
図1の回路20は、入力容量が等しい二つの差動型回路21、22が、その差動入力端子の並んだ辺が斜向かいに対向する配置で並び、その間を差動信号伝送線路30の一対の主線路31、35がジグザグ状に交差しながらX軸方向に延び、2つの差動型回路21、22の差動入力端子に接続されている。2つの差動型回路21、22は増幅回路またはラッチ回路等であり、この回路20は、差動信号伝送線路30に入力される差動信号Vin(+)、Vin(-)(例えば数十GHzのクロック信号)を線路両側にそれぞれ配置された2つの差動型回路21、22に分配する(なお、この回路例では、二つの差動型回路21、22の一方が本発明の「第1の差動型回路」に相当し、他方が「第2の差動型回路」に相当する。)
差動信号伝送線路30は、例えば図2に断面構造を示すように、基板100の下面(または1層下の面)に形成された共通のアース導体101と、基板100表面に所定間隔Gで平行に形成された一対の主線路102、103からなるマイクロストリップ型線路あるいは平衡型線路である。なお、マイクロストリップ型線路としては、信号線とアース導体の上下が入れ替わったインバーテッドマイクロストリップ線路や、信号線が上下のアース導体に挟まれたストリップ線路等もある。
ここで、マイクロストリップ型線路の場合には、主線路102、103を伝搬する信号の電界Eの基準はアース導体101となり、平衡型線路の場合、主線路102、103がそれぞれ互いを基準の電界E′として作用するので、原理的にはアース導体を省略することもできる。なお、主線路102、103の間隔と基板の厚さ等の関係により、マイクロストリップ型と平衡型の両方の特性を併せ持つ差動信号伝送線路であってもよい。
また、伝送線路の形式は、上記マイクロストリップ型線路、平衡型線路の他に、主線路の側部(同一基板面の)に所定間隔で形成されたアース導体を電界の基準とするコプレーナ型線路あるいはそれらの組み合わせによって構成してもよい。なお、コプレーナ型線路としては主線路の両側部にアース導体が形成された典型的なコプレーナ線路の他に主線路の片側部にアース導体が形成された非対称コプレーナストリップ線路や、基板の下面に形成されたアース導体も電界の基準とするグランデッドコプレーナ線路等がある。この実施形態および以下に説明する各実施形態の伝送線路の形式は、上記のいずれであってもよい。
これらの一対の伝送線路の主線路は、通常、特性インピーダンスを一定にするために始端から終端まで一定の間隔で形成されているが、本発明では一対の主線路の途中に交差部が設けられている。
即ち、図1に示した差動信号伝送線路30を構成する一方の主線路31は、伝送線路の始端である入力端子31aに入力された一方の差動信号Vin(+)を、X軸に対して非直交の所定角度(例えば45°)の傾きをもつ長さLaの主線路導体31bを介して第1分岐点32aに伝搬し、第1分岐点32aから主線路導体31bと逆方向の傾きをもつ長さLb(例えばLb=2La)の主線路導体31cに伝搬する。第1分岐点32aと差動型増幅回路21の一方(正相側)の差動入力端子21aとの間は、分岐配線33aによって接続されている。
主線路導体31cまで伝搬された信号は、第2分岐点32b、主線路導体31bと長さ、傾きが等しい主線路導体31dを伝搬し、主線路31の終端31mである主線路導体31dの端部に接続された終端抵抗34で終端される。第2分岐点32bと差動型増幅回路22の一方(正相側)の差動入力端子22aとの間は、分岐配線33bによって接続されている。
一方、差動信号伝送線路30の他方の主線路35は、伝送線路の始端である入力端子35aに入力された一方の差動信号Vin(-)を、主線路導体31bと長さ、傾きが等しく所定間隔で形成された主線路導体35bを介して第1分岐点36aに伝搬し、第1分岐点36aから主線路導体35bと逆方向の傾きをもつ長さLbの主線路導体35cに伝搬する。第1分岐点36aと差動型増幅回路21の他方(逆相側)の差動入力端子21bとの間は分岐配線37aによって接続されている。
主線路導体35cまで伝搬された信号は、第2分岐点36b、主線路導体35bと等しい主線路導体35dを伝搬し、主線路35の終端35mである主線路導体35dの端部に接続された終端抵抗38で終端される。第2分岐点36bと差動型増幅回路22の他方(逆相側)の差動入力端子22bとの間は、分岐配線37bによって接続されている。
上記図1の回路20では、一対の主線路31、35の途中で、側方に差動型回路21、22が形成されている位置にそれぞれ交差部39a、39bを対応させて設けており、交差部39aから始端までの線路上において、差動型回路21の一方の差動入力端子21aに近い方(端子21aとの距離が最短となる点を線上にもつ方)の一方の主線路31に設けた分岐点32aと、その差動入力端子21aとの間を分岐配線33aで接続し、交差部39aから終端までの線路上において、差動型回路21の他方の差動入力端子21bに近い方(端子21bとの距離が最短となる点を線上にもつ方)の他方の主線路35に設けた分岐点36aと、その差動入力端子21bとの間を分岐配線37aで接続している。
同様に、交差部39bから始端までの線路上において、差動型回路22の一方の差動入力端子22aに近い方(端子22aからの距離が最短となる点を線上にもつ方)の一方の主線路31に設けた分岐点32bと、差動型回路22の一方の差動入力端子22aとの間を分岐配線33bで接続し、交差部39bから終端までの線路上で、差動型回路22の他方の差動入力端子22bに近い方(端子22bからの距離が最短となる点を線上にもつ方)の他方の主線路35に設けた分岐点36bと、差動型回路22の他方の差動入力端子22bとの間を分岐配線37bで接続している。
このように、一対の主線路31、35の途中の各差動型回路21、22に対応した位置に交差部39a、39bを設け、その交差部を挟んだ始端側と終端側の位置に設けた分岐点と各対応する差動型回路21、22の一対の差動入力端子の間を分岐配線で接続しているので、差動端子接続用の一対の分岐配線(33a、37a)、(33b、37b)のペア毎の長さを等しく且つ短く構成できる。
また、差動型回路21、22は同一基板上に形成された同一回路であるから差動入力端子21a、21b、22a、22bの入力容量はほぼ同じ値である。よって、各分岐点32a、32b、36a、36bに付加される容量(分岐配線のオープンスタブ特性による等価的な容量と差動型回路の入力容量の合成容量)Cin32a、Cin32b、Cin36a、Cin36bはそれぞれ等しくなる。また、分岐配線が短いため分岐配線のオープンスタブ特性による等価的な容量は小さくできる。
ここで、主線路31、35の各主線路導体の一対のペア{31a、35a}〜{31d、35d}は、同一面上に同じ形状で平行に形成され、断面形状の厚みや長さ等も同じであるので、正相側の主線路導体と逆相側の主線路導体のGND面に対する特性インピーダンスやインダクタンス成分をほぼ同じにすることができる。
ただし、主線路導体31c、35bのように主線路導体同士の交差を含む場合は、交差する主線路導体間での相互作用を考慮する必要があり、インピーダンスの計算が難しくなる。しかしこの例のように互いを90°で交差させれば、主線導体間の相互インダクタンスはなくなり、インピーダンスを乱す要因としては交差部39a、39bに生じる容量のみを考慮すればよい。
図3は交差部39の断面構造の一例を示すものであり、基板100の表面に設けられた主線路導体35bの下部に、主線路導体31cの中間部31c′が絶縁層100aを挟んで通過する構造である。図3において符号11lはスルーホールである。絶縁層100aは低誘電率、低誘電体損失であることが望ましく、例えば、ポリイミドやBCB(benzo cyclo butene)が用いられる。
後述するシミュレーション解析のように、主線路導体の特性インピーダンス90Ωに設定した場合、現実的な構造の一例として具体的な数値を挙げると、主線路導体の幅6μm、絶縁層の膜厚1μm、絶縁層の材料BCBの誘電率2.8程度である。この場合、主線路導体同士の交差部の容量は0.9fF程度と非常に小さい値である。0.9fFでは周波数100GHzと高い周波数においても、上記容量のインピーダンス|Zc|は1770Ωであり、特性インピーダンス数十Ωの伝送線路で数十GHzの信号を伝送するにおいては、その影響はほぼ無視できる値である。なお、主線路導体の特性インピーダンスを低くするために、主線路導体の幅を上記よりも太くする必要がある場合でも、絶縁層の厚みを数μmの範囲で厚くすることにより交差部の容量値は低く保つことが可能である。また、交差部の線路幅を細くして局所的に特性インピーダンスを高くして交差部の容量成分をキャンセルすることで容量の影響を小さくすることも可能である。
各主線路導体のペア{31b、35b}〜{31d、35d}のそれぞれのインダクタンス成分の値を{L31b、L35b}〜{L31d、L35d}とすると、図1における差動信号伝送線路30に差動型回路21、22の入力端子が接続された構成の電気的な等価回路は、主線路導体の交差部に生じる容量が小さい値で無視できるので、図4のようになる。
図4からわかるように、主線路導体のインダクタンス成分{L31b、L35b}〜{L31d、L35d}と各分岐点に付加される容量Cin32a、Cin32b、Cin36a、Cin36bからなるラダーフィルタが擬似的な分布定数線路を形成しており、インダクタンスと容量は広帯域な伝送特性になるように最適化されている。上述したように分岐配線の長さを揃えることで、Cin32a、Cin32b、Cin36a、Cin36bの容量値を同じにできるので、主線路31、35の透過特性は同じになり(電気長は同じになり)、位相のずれは生じず、さらに分岐配線を短くできるので、オープンスタブ特性による余計な等価的容量を小さくでき、良好な反射特性を得られる。
また、この差動信号伝送線路30では、始端31a、35aから終端31m、35mまでの長さをもつ一対の主線路31、35が囲む領域内に、複数の交差部39a、39bを境に区画された複数の配線囲い部45a〜45cが形成される(信号が入力される始端と信号が吸収される終端は、端部で配線囲い部が閉じているものとする)。
ここで、例えば基板全体の広い範囲を通過する電磁ノイズがある場合、その電磁ノイズの影響は、それを通過させる各配線囲い部の面積に対応し、しかも配線囲い部を囲む線路の配置によって電磁ノイズの重畳方向が決まり、上記のように線路内に交差部39a、39bがある場合には、その前後で電磁ノイズの重畳方向が反転することになる。
このため、主線路31、35が形成する配線囲い部を通過する外部電磁ノイズの電気的影響は、交差部39a、39bを境に形成された隣り合う配線囲い部でお互いに相殺する効果があり、その相殺効果は、始端側から奇数番目の配線囲い部の面積の総和と偶数番目の配線囲い部の面積の総和との差が小さい程大きくなって磁気誘導性の外乱を受けにくくなり、両者の総面積を等しくすれば、理論上電磁ノイズの影響をゼロにすることができる。
特に、上記した主線路導体の構造(主線路31、35の間隔が一定で、中間の主線路導体の長さが初段と終段の主線路導体の長さの2倍である構造)であれば、始端側から数えて1番目の配線囲い部45aの面積Saと、3番目の配線囲い部45cの面積Scはほぼ等しく、2番目(偶数番目)の配線囲い部45bの面積SbはSa(Sc)のほぼ2倍となり、奇数番目の配線囲い部の面積の総和にほぼ等しくなる。したがって、奇数番目の配線囲い部45a、45cを通過する外部電磁ノイズによる影響と、偶数番目の配線囲い部45bを通過する外部電磁波ノイズによる影響とが互いに相殺されて影響を最小化できる。
上記図1の構成例は、一対の主線路31、35の両側にそれぞれ一つずつ斜向かい配置された差動型回路21、22に差動信号を入力させる構造の最小規模の差動信号伝送線路30であったが、3つ以上の差動型回路に差動信号を入力できるように一対の主線路31、35を延長して、その終端に終端抵抗34、38を接続する構成にすれば、より多くの差動型回路に対して差動信号を入力することができる。
図5はその一例を示す回路20′であり、差動信号伝送線路30を挟んで斜向かい配置された4つの差動型回路21〜24に差動信号を順番に入力させる。この回路20′では、主線路31の始端である入力端子31aに入力された差動信号Vin(+)が、X軸に対して例えば45度の角度をなす長さLaの主線路導体31bから、分岐点32a、主線路導体31bと逆方向の傾きで長さLb(例えばLb=2La)の主線路導体31c、分岐点32b、主線路導体31cと同一長で逆方向の傾きの主線路導体31d、分岐点32c、主線路導体31cと長さ、傾きが等しい主線路導体31e、分岐点32d、主線路導体31bと長さ、傾きが等しい主線路導体31fを経由して、その端部である終端31mに接続された終端抵抗34で終端される。
同様に、主線路35の始端である入力端子35aに入力された差動信号Vin(-)が、主線路導体31bと長さ、傾きが等しい主線路導体35bから、分岐点36a、主線路導体31cと長さ、傾きが等しい主線路導体35c、分岐点36b、主線路導体31dと長さ、傾きが等しい主線路導体35d、分岐点36c、主線路導体31eと長さ、傾きが等しい主線路導体35e、分岐点36d、主線路導体31fと長さ、傾きが等しい主線路導体35fを経由して、その端部である終端35mに接続された終端抵抗38で終端される。
そして、一対の分岐点32a、36aは、分岐配線33a、37aを介して差動型回路21の差動入力端子21a、21bに接続され、一対の分岐点32b、36bは、分岐配線33b、37bを介して差動型回路22の差動入力端子22a、22bに接続され、一対の分岐点32c、36cは、分岐配線33c、37cを介して差動型回路23の差動入力端子23a、23bに接続され、一対の分岐点32d、36dは、分岐配線33d、37dを介して差動型回路24の差動入力端子24a、24bに接続される。
この回路20′の場合も、主線路31、35の途中に、各差動型回路21〜24にそれぞれ対応した交差部39a〜39dが設けられ、それらの交差部を挟んで始端側と終端側の前後の位置から各差動型回路21〜24の一対の差動入力端子へ接続するようにしているので、差動端子接続用の一対の分岐配線(33a、37a)、(33b、37b)、(33c、37c)、(33d、37d)のペア毎の長さを等しく且つ短く構成でき、前記図1の回路と同様の効果を奏する。
また、この回路20′の場合も、前記構造から、始端側から数えて奇数番目の配線囲い部45a、45c、45eの面積の総和と、偶数番目の配線囲い部45b、45dの面積の総和がほぼ等しくなるので、奇数番目の配線囲い部45a、45c、45eを通過する外部電磁ノイズによる影響と、偶数番目の配線囲い部45b、45dを通過する外部電磁波ノイズによる影響とが互いに相殺されて影響を最小化できる。
また、上記差動信号伝送線路30のように、接続順が奇数番目の差動型回路21、23が一対の主線路31、35の一方の側方に配置され、偶数番目の差動型回路22、24が一対の主線路31、35の他方の側方に配置されている場合に、奇数番目と偶数番目の差動型回路にそれぞれ対応する交差部の間を非交差状態で接続することで、始端側に同一極性の差動端子が設けられた斜向かい配置の複数の差動型回路に対して少ない交差部で接続できる。
上記回路20、20′で用いた差動信号伝送線路30は、一対の主線路31、35の両側に配置された差動型回路に差動信号を与える構造であったが、図6の回路120のように、一対の主線路31、35の側方の一方側に線路に沿って横並びに配置した差動型回路21、22に差動信号を入力させる差動信号伝送線路30も実現できる。
図6の差動信号伝送線路30の一方の主線路31は、始端である入力端子31aに入力された一方の差動信号Vin(+)を、X軸に対して非直交の所定角度(例えば45°)の傾きをもつ長さLaの主線路導体31bから、分岐点32a、主線路導体31bと逆方向の傾きをもつ長さLb(例えばLb=La)の主線路導体31c、主線路導体31bと同じ傾きで主線路導体31cと同一長の主線路導体31d、分岐点32b、主線路導体31cと同じ傾きで長さLaの主線路導体31eを経由して、その終端31mに接続された終端抵抗34で終端される。
他方の主線路35は、始端である入力端子35aに入力された一方の差動信号Vin(-)を、主線路導体31bと長さ、傾きが等しい主線路導体35b、分岐点36a、主線路導体31cと長さ、傾きが等しい主線路導体35c、主線路導体31dと長さ、傾きが等しい主線路導体35d、分岐点36b、主線路導体31eと長さ、傾きが等しい主線路導体35eを経由し、その終端35mに接続された終端抵抗38で終端される。
そして、図1の場合と同様に、一対の分岐点32a、36aは、分岐配線33a、37aを介して差動型回路21の差動入力端子21a、21bに接続され、分岐点32b、36bは、分岐配線33b、37bを介して差動型回路22の差動入力端子22a、22bに接続される。
この図6の差動信号伝送線路30の場合も、一対の主線路31、35の途中の各差動型回路21、22にそれぞれ対応した位置に交差部39a、39bを設け、その交差部を挟んだ始端側と終端側の位置に設けた分岐点と各対応する差動型回路21、22の一対の差動入力端子の間を分岐配線で接続しているので、差動端子接続用の一対の分岐配線(33a、37a)、(33b、37b)のペア毎の長さを等しく且つ短く構成できる。
また、図1の構造と同じく、主線路31の各主線路導体の一対のペア{31b、35b}〜{31e、35e}は、同一面上に同じ形状で平行に形成され、断面形状や厚みや長さ等も同じであるので、正相側の主線路導体と逆相側の主線路導体のGND面に対する特性インピーダンスおよびインダクタンス成分をほぼ同じにできる。よって、差動信号伝送線路30は一対の主線路31、35において位相ずれのない差動信号伝送特性を得られ、さらに分岐配線は短くオープンスタブ特性による余計な等価的容量が小さいので良好な反射特性を得られる。
また、図6の回路120では、差動型回路21、22にそれぞれ対応した位置に設けた交差部39a、39bの間の位置で、一対の主線路を形成する主線路導体31d、35cが交差する中間交差部40aを設けているので、交差部39aで入れ替わった差動の信号線の正相逆相の配置が元に戻り、特に差動分布増幅器を設計する場合、一対の主線路31、35の一方の側方に並んで配置された差動型回路21、22の差動端子の極性の並びを同一にすることができ、全ての差動型回路の回路構造やパターン形状を画一化できるので設計が容易となる。
なお、この中間交差部40aも、他の交差部39a、39bと同様に一対の主線路導体を互いに90°で交差しているから、主線導体間の相互インダクタンスはなくなり、インピーダンスを乱す要因としては交差部に生じる容量のみを考慮すればよく、前記容量は低誘電率の絶縁層を挟んで交差するので無視できる程度に小さくできる。
また、この回路120に用いた差動信号伝送線路30の場合、二つの交差部39a、39bとその間の中間交差部40aとで、4つの配線囲い部45a〜45dが形成されており、前記した主線路導体の構造から、始端側から数えて奇数番目の配線囲い部45a、45cの面積の総和と、偶数番目の配線囲い部45b、45dの面積の総和がほぼ等しくなる。よって、奇数番目の配線囲い部45a、45cを通過する外部電磁ノイズによる影響と、偶数番目の配線囲い部45b、45dを通過する外部電磁波ノイズによる影響とが互いに相殺されて影響を最小化できる。
この図6の回路120の構成を最小規模として、差動型回路の数に応じて主線路を延長してその終端に終端抵抗34、38を接続する構成にすれば、より多くの差動型回路に対して差動信号を入力することができ、その場合には、出力端子側も同等の差動信号伝送線路で接続することができるから、前記した差動分布増幅器に好適である。
図7は、その一例を示す回路であり、同一構成の差動型増幅器である4つの差動型回路21〜24の入力端子間、出力端子間を差動信号伝送線路30、50でそれぞれ接続した差動分布増幅器130の構成を示している。
この差動分布増幅器130は、入出力容量が等しい4つの差動型回路21〜24が、入力出力端子の方向が全ての回路同じ向きでX軸に沿って一定間隔で一列に配置され、各差動型回路の差動入力端子と向かい合う位置に、一対の主線路31、35からなる差動信号伝送線路30がジグザグ状に交差しながらX軸方向に延びて4つの差動型回路21〜24の差動入力端子に順番に接続されている。また、各差動型回路の差動出力端子と向かい合う位置に、一対の主線路51、55からなる差動信号伝送線路50がジグザグ状に交差しながらX軸方向に延びて、4つの差動型回路21〜24の差動出力端子に順番に接続されている。
図7の差動信号伝送線路30は、図6の差動信号伝送線路30を4つの差動型回路用に拡張したものであり、主線路31、35の始端31a、35a側から分岐点32b、36bまでは同一構成であり、一方の主線路31については、その分岐点32bから主線路導体31cと長さ、傾きが等しい主線路導体31e、主線路導体31dと長さ、傾きが等しい主線路導体31f、分岐点32c、主線路導体31cと長さ、傾きが等しい主線路導体31g、主線路導体31dと長さ、傾きが等しい主線路導体31h、分岐点32d、主線路導体31bと逆方向の傾きで同一長の主線路導体31iまで連続して、その他端の終端31mに接続された終端抵抗34で終端されている。
また、他方の主線路35についても同様に、その分岐点36bから主線路導体31eと長さ、傾きが等しい主線路導体35e、主線路導体35fと長さ、傾きが等しい主線路導体35f、分岐点36c、主線路導体31gと長さ、傾きが等しい主線路導体35g、主線路導体31hと長さ、傾きが等しい主線路導体35h、分岐点36d、主線路導体31iと長さ、傾きが等しい主線路導体35iまで連続して、その他端の終端35mに接続された終端抵抗38で終端されている。
そして、一対の分岐点32a、36aは、分岐配線33a、37aを介して差動型回路21の差動入力端子21a、21bに接続され、一対の分岐点32b、36bは、分岐配線33b、37bを介して差動型回路22の差動入力端子22a、22bに接続され、一対の分岐点32c、36cは、分岐配線33c、37cを介して差動型回路23の差動入力端子23a、23bに接続され、一対の分岐点32d、36dは、分岐配線33d、37dを介して差動型回路24の差動入力端子24a、24bに接続される。
また、この回路130の場合も、前記回路例と同様に、主線路31、35の途中に、各差動型回路21〜24にそれぞれ対応した交差部39a〜39dが設けられている。そして、交差部39aから始端までの線路上で差動型回路21の差動入力端子21aに近い方の主線路31に設けた分岐配線33aとその差動入力端子21aとの間を接続し、交差部39aから終端までの線路上で差動型回路21の差動入力端子21bに近い方の主線路35に設けた分岐配線37aとその差動入力端子21bとの間を接続している。他の差動型回路22〜24の差動入力端子と主線路31、35との間の接続も同様に、交差部39b〜39dの始端側と終端側の前後の位置に設けた分岐配線を各差動型回路22〜24の一対の差動入力端子へ接続するようにしているので、差動端子接続用の一対の分岐配線(33a、37a)、(33b、37b)、(33c、37c)、(33d、37d)のペア毎の長さを等しく且つ短く構成できる。
また、分岐点に付加される容量(分岐配線のオープンスタブ特性による等価的な容量と差動型回路の入力容量の合成容量)は各分岐点で等しくでき、かつ分岐配線のオープンスタブ特性による余計な等価的容量を小さくできる。
また、主線路31、35の各主線路導体の一対のペア{31b、35b}〜{31i、35i}は、同一面上に同じ形状で平行に形成され、断面形状や厚みや長さ等も同じであるので、正相側の主線路導体と逆相側の主線路導体のGND面に対するインピーダンスおよびインダクタンス成分をほぼ同じにできる。よって差動信号伝送線路30は一対の主線路31、35において位相ずれのない差動信号伝送特性が得られ、さらに分岐配線は短くオープンスタブ特性による余計な等価的容量が小さいので良好な反射特性が得られる。
さらに、差動型回路21〜24にそれぞれ対応した位置に設けられた交差部39a〜39dの間の主線路にそれぞれ中間交差部40a、40b、40cを設けて、手前の交差で入れ替わった差動の信号線の正相逆相の配置を元に戻しているので、各差動型回路の差動入力端子の極性の並びを同一にできる。
また、この回路130に用いた差動信号伝送線路30の場合、4つの交差部39a〜39dと、その間にそれぞれ設けられた中間交差部40a〜40cとで、8つの配線囲い部45a〜45hが形成され、前記した主線路導体の構造から、始端側から数えて奇数番目の配線囲い部45a、45c、45e、45gの面積の総和と、偶数番目の配線囲い部45b、45d、45f、45hの面積の総和がほぼ等しくなるので、奇数番目の配線囲い部45a、45c、45e、45gを通過する外部電磁ノイズによる影響と、偶数番目の配線囲い部45b、45d、45f、45hを通過する外部電磁波ノイズによる影響とが互いに相殺されて影響を最小化できる。
なお、これら中間交差部40a、40b、40cも他の交差部39a〜39dと同様に一対の主線路導体を互いに90°で交差しているから、主線路導体間の相互インダクタンスはなくなり、インピーダンスを乱す要因としては交差部に生じる容量のみを考慮すればよく、前記容量は低誘電率の絶縁層を挟んで交差するので無視できる程度に小さくできる。
このように構成された入力側の差動信号伝送線路30により差動信号が与えられた各差動型回路21〜24は、その入力された信号を増幅して、それぞれ一対の差動出力端子(21c、21d)、(22c、22d)、(23c、23d)、(24c、24d)から出力する。
これら各差動出力端子は、出力側の差動信号伝送線路50に接続されている。出力側の差動信号伝送線路50は、模式的に示した図では、基板上で入力側の差動信号伝送線路30を180°回転させた構造を有しており、入力側の差動信号伝送線路30から順次入力され、各差動型回路で増幅された信号を、出力側の差動信号伝送線路50上で同相合波して線路の他端側から、元の入力信号Vin(+)、Vin(-)を増幅した信号Vout(+)、Vout(-)を出力する。
上記したように、出力側の差動信号伝送線路50は、主線路31を180°回転させた構造の主線路51と、主線路35を180°回転させた構造の主線路55によって構成されるので、ここではそれらの対応関係のみを簡単に説明する。
主線路51の始端である出力端子51a、各主線路導体51b〜51i、各分岐点52a〜52d、分岐配線53a〜53dは、主線路31の入力端子31a、各主線路導体31b〜31i、各分岐点32a〜32d、分岐配線33a〜33dとそれぞれ点対称な構造であり、接続される順序が、入力側とは逆に差動型回路24側から始まる。
つまり、差動型回路24の差動出力端子24dと分岐点52aとの間が分岐配線53aで接続され、差動型回路23の差動出力端子23dと分岐点52bとの間が分岐配線53bで接続され、差動型回路22の差動出力端子22dと分岐点52cとの間が分岐配線53cで接続され、差動型回路21の差動出力端子21dと分岐点52dとの間が分岐配線53dで接続される。符号54は終端である主線路導体51iの端部に接続された終端抵抗(この場合負荷抵抗)である。
同様に、主線路55の始端の出力端子55a、各主線路導体55b〜55i、各分岐点56a〜56d、各分岐配線57a〜57dは、主線路35の入力端子35a、各主線路導体35b〜35i、各分岐点36a〜36d、各分岐配線37a〜37dとそれぞれ点対称な構造であり、接続される順序が入力側とは逆に差動型回路24側から始まる。
つまり、差動型回路24の差動出力端子24cと分岐点56aとの間が分岐配線57aで接続され、差動型回路23の差動出力端子23cと分岐点56bとの間が分岐配線57bで接続され、差動型回路22の差動出力端子22cと分岐点56cとの間が分岐配線577cで接続され、差動型回路21の差動出力端子21cと分岐点56dとの間が分岐配線57dで接続される。符号58は終端である主線路導体55iの端部に接続された終端抵抗(この場合負荷抵抗)である。
この出力側の差動信号伝送線路50の場合も、入力側と同様に、主線路51、55の途中に、各差動型回路21〜24にそれぞれ対応した交差部59a〜59dが設けられ、それらの交差部を挟んで始端側と終端側の前後の位置から各差動型回路21〜24の一対の差動出力端子へ接続するようにしているので、差動端子接続用の一対の分岐配線(53a、57a)、(53b、57b)、(53c、57c)、(53d、57d)のペア毎の長さを等しく且つ短く構成できる。
また、分岐点に付加される容量(分岐配線のオープンスタブ特性による等価的な容量と差動型回路の出力容量の合成容量)は各分岐点で等しくでき、かつ分岐配線のオープンスタブ特性による余計な等価的容量を小さくできる。
また、主線路51、55の各主線路導体の一対のペア{51b、55b}〜{51i、55i}は、同一面上に同じ形状で平行に形成され、断面形状や厚みや長さ等も同じであるので、正相側の主線路導体と逆相側の主線路導体のGND面に対する特性インピーダンスおよびインダクタンス成分をほぼ同じにできる。よって差動信号伝送線路50は一対の主線路51、55において位相ずれのない差動信号伝送特性が得られ、さらに分岐配線は短くオープンスタブ特性による余計な等価的容量が小さいので良好な反射特性が得られる。
さらに、差動型回路21〜24にそれぞれ対応した位置に設けられた交差部59a〜59dの間の主線路にそれぞれ中間交差部60a、60b、60cを設けて、手前の交差で入れ替わった差動の信号線の正相逆相の配置を元に戻しているので、各差動型回路の差動出力端子の極性の並びを同一にでき、出力側の回路構成、レイアウトを画一化できる。
入力側線路と同様に、この差動信号伝送線路50の場合も、4つの交差部59a〜59dと、その間にそれぞれ設けられた中間交差部60a〜60cとで、8つの配線囲い部65a〜65hが形成され、前記した主線路導体の構造から、始端側から数えて奇数番目の配線囲い部65a、65c、65e、65gの面積の総和と、偶数番目の配線囲い部65b、65d、65f、65hの面積の総和がほぼ等しくなるので、奇数番目の配線囲い部65a、65c、65e、65gを通過する外部電磁ノイズによる影響と、偶数番目の配線囲い部65b、65d、65f、65hを通過する外部電磁波ノイズによる影響とが互いに相殺されて影響を最小化できる。
なお、これら中間交差部60a〜60cも他の交差部59a〜59dと同様に一対の主線路導体を互いに90°で交差しているから、主線導体間の相互インダクタンスはなくなり、インピーダンスを乱す要因としては交差部に生じる容量のみを考慮すればよく、前記容量は低誘電率の絶縁層を挟んで交差するので無視できる程度に小さくできる。
このように構成された差動分布増幅器130は、差動信号伝送線路30の始端より入れた信号を終端側へ伝搬しつつ、各差動型回路21〜24で順次増幅され、それらの増幅された出力信号が差動信号伝送線路50を始端側(出力端子側)へ伝搬しながら位相が一致した状態で合成されるように、差動信号伝送路30、50の電気長が最適化されている。
ここで、主線路を構成する各主線路導体がX軸に対する角度が45°で、全ての主線路導体の長さが等しく、かつ導体幅、導体厚、線路間距離が等しい規則的な構造の場合、各主線路導体の特性インピーダンスやインダクタンス成分は等しくできる。さらに、入力側線路の各分岐配線33a〜33d、37a〜37dと出力側線路の各分岐配線53a〜53d、57a〜57aが同じ形状で、且つ、差動型回路21〜24の入力容量と出力容量が同じであれば、各分岐点(32a〜32d、36a〜36d)、(52a〜52d、56a〜56d)に付加される容量は等しくなり、差動信号伝送線路30、50は同じ伝送特性にできる。即ち、主線路の分岐点間の電気長を入力側線路と出力側線路で等しくできる。よって入力側の差動信号伝送線路30より入力され増幅された各差動型回路21〜24からの出力信号を、出力側の差動信号伝送線路50で位相が一致した状態で合波でき高い利得を得られる。
なお、差動型回路21〜24の入力容量と出力容量が異なる場合は、一般的な方法として行われているように、半導体基板上に形成される平行平板型の容量を差動型回路21〜24の入力または出力端子に付加して、入力容量と出力容量を同じ値に調整するようにすればよい。
図8の差動分布増幅器140は、図7の出力側の差動信号伝送線路50の代わりに、各差動型回路21〜24の単相の出力端子21c〜24cの出力信号を同相合成させる伝送線路50′を用いた、差動入力-単相出力の構成となっている。
この差動分布増幅器140の入力に接続される差動信号伝送線路30のシミュレーション解析を行った。
シミュレーション条件は、基板材料InP、誘電率12.4、基板厚み100μm、交差部の絶縁層の厚さ1μm、基板表面の分岐配線および主線路導体の厚さ1μm、交差のために基板内に形成される主線路導体の厚さ0.5μm、各主線路導体31b〜31i、35b〜35iの幅6μm、線路間隔70μm、特性インピーダンス90Ω、線路長120μm、分岐配線33、37の幅5μm、長さ10μm、回路入力容量14fFで、ハイインピーダンスとし、この容量と線路のインダクタンス成分による分布定数線路の特性インピーダンスを70Ωに設定。また、終端抵抗34、38の抵抗値70Ωとした。
上記条件で、主線路の始端から終端の透過特性の位相成分を計算した結果が図9であり、前記図19との比較から明らかなように、主線路間の位相のずれはほとんど生じていない。また、図10は両主線路の反射特性であり、周波数64GHzまで−15dB以下が得られており、前記図20と比べて大きく改善されていることがわかる。
図8に示した差動信号伝送線路30を用いることで、差動入力端子接続用の一対の分岐配線の長さを等しく且つ短くでき、一対の主線路に付加される分岐配線のオープンスタブ特性による等価的な容量を小さくかつバランスさせることができる。よって上記のような位相ずれや反射特性の劣化のない特性が得られる。
また、図11は、64GbpsのNRZ信号の出力波形を示すものであり、前記図21に示した従来回路の出力波形に比べて、ジッタやベースラインのノイズが低減しており、波形品質は格段に向上していることがわかる。
なお、上記各実施例の説明では、主線路の交差部の前後に設けた分岐点から所定長の分岐配線を介して差動型回路の差動端子に接続していたが、分岐配線が差動端子を兼ねている構造(分岐配線長=0)、即ち、実質的に差動型回路の差動端子が主線路に直接的に接続される構造であれば、分岐接続用の線路を介さずに最短距離で差動型回路との間を接続することができ、その線路の影響を無視することができ、設計がより容易になる。
なお、図6に示した差動信号伝送線路30は差動増幅器だけでなく、例えば図12のように縦列に接続されたラッチ回路21′、22′からなるマスタースレーブ型のフリップフロップ回路150のクロック入力用の線路としても用いることができる。
この回路150の場合、前段のラッチ回路(D−FF)21′と後段のラッチ回路22′には、位相が反転したクロック信号Cin(+)、Cin(-)を入力する必要があるが、両ラッチ回路21′、22′はデータライン接続のために一対の主線路31、35の一方の側方に配置するから、前段のラッチ回路21′のクロック入力端子21a、21bの極性に対して、後段のラッチ回路22′のクロック入力端子22a、22bの極性を反転させる。
また、これまで示した実施例では、差動信号伝送線路を介して接続される複数の差動型回路の一対の差動端子が信号入力用の差動入力端子に統一された構成か、信号出力用の差動出力端子に統一された構成のいずれかであったが、差動信号伝送線路を介して接続される複数の差動型回路の一対の差動端子として、信号入力用の一対の差動入力端子と信号出力用の一対の差動出力端子とが混在した構成であってもよい。
図13の回路160は、その一例を示すものであり、2つの差動型回路21、22が差動信号伝送線路30を挟んで斜向かいに並び、差動信号伝送線路30への接続は、差動型回路21は差動出力端子21c、21dとなっており、差動型回路22は差動入力端子22a、22bとなっている。
また、図14の回路170は、2つの差動型回路21、22が差動信号伝送線路30の一方の側方に並んだ構成であり、図13の回路160の場合と同様に差動信号伝送線路30を介して、差動型回路21の一対の差動出力端子21c、21dと、差動型回路22の一対の差動入力端子22a、22bの間が接続される。
これらの回路160、170は、差動型回路21の出力信号を差動型回路22に伝送する回路であり、差動型回路21から出力された信号が、出力端(始端)31m、35mに向かって差動信号伝送線路30を伝搬し、差動型回路22に入力され、出力端の負荷抵抗34、38で吸収される。また出力端の他端31a、35aには終端抵抗54、58が接続されており、上記とは逆方向に伝搬した差動型回路21の出力信号を吸収する。
これらの構成では、差動信号伝送線路30のインダクタンス成分と差動型回路21の出力容量および差動型回路22の入力容量とにより広帯域な擬似的分布定数線路が形成されており、差動信号伝送線路30の端部は上記擬似的分布定数線路の特性インピーダンスにマッチングした抵抗で終端されているため、広帯域で反射の少ない伝送特性が得られる。
上記図13、図14では、差動型回路が二つの場合であったが、図13、図14の構成を最小構成単位としてこれを複数組連続的に接続した構成(差動入力端子と差動出力端子が交互に接続される構成)も可能であり、また、図13、図14の構成で差動型回路22の後に続く差動型回路の一対の差動入力端子を接続する構成であってもよい。
また、上記各実施例では、主線路を構成する主線路導体が、差動型回路の並び方向(X軸方向)に対して±45°の傾きをもつ直線状に形成されていたが、これは本発明を限定するのではなく、交差部や中間交差部の間の主線路の長さや傾きは、伝送特性を乱さない範囲で任意に変形することができる。
その一例を図15に示す。この図15の差動信号伝送線路30では、図6の主線路導体31dの代わりに、主線路導体31cの端部からX軸に沿って延びた主線路導体31d、その先端からX軸に対して45°の角度で分岐点32b方向に延びた主線路導体31d、その先端からX軸に沿って延びた主線路導体31d、その先端からX軸に対して45°の角度で分岐点32bまで延びた主線路導体31dとを用いている。
また、主線路35側はこれと線対称な構造であって、図6の主線路導体35cの代わりに、主線路導体35dの端部からX軸に沿って延びた主線路導体35c、その先端からX軸に対して45°の角度で分岐点36a方向に延びた主線路導体35c、その先端からX軸に沿って延びた主線路導体35c、その先端からX軸に対して45°の角度で分岐点36aまで延びた主線路導体35cとを用いている。そして主線路導体31dと主線路導体35cとが90°で交差して中間交差部40aを形成している。
この図15の構造では、図6の構造と比較して線路長を短く調整できる。よって接続される差動型回路の入力容量と出力容量が異なったり、電流容量の制限から入力線路よりも出力線路を太くして特性インピーダンスが入力線路より出力線路が低くなる等の理由で入出力線路の電気長の関係が最適でない場合、線路長を物理的に変えることで電気長を調整でき、入出力線路の電気長の関係を最適化するようにできる。
また、図15のように、始端側の主線路導体31b、35bおよび終端側の主線路導体31e、35eの端部に、Y軸に平行な主線路導体31b′、35b′、31e′、35e′を接続すれば、入力信号Vin(+)、Vin(-)を出力する前段回路や終端抵抗との位置合わせの調整等を容易にできるようになる。
なお、前記したように、交差部や中間交差部の間の主線路の長さや傾きは、伝送特性を乱さない範囲で任意に変形することができ、図15のように中間交差部を挟んで線対象な構造である必要はなく、中間交差部がその両側の交差部の一方側に寄った構造であってもよい。
上記各実施形態においては、直線状の主線路導体同士の接続部が、角度をもって交わる線分で示していたが、これは単に主線路導体を区別するための表示方法であって、実際に基板上に形成される主線路導体の接続部は、線路の特性を乱さないようにその導体幅を維持しながら角度を変えるように形成される。また、角度が変わる部分の外周を曲線でなめらかに形成してもよい。
なお、上記回路例のうち、二つの差動型回路21、22を用いたものは、その一方が本発明で言う「第1の差動型回路」に相当し、他方が「第2の差動型回路」に相当する場合を示しており、4つの差動型回路21〜24を用いたものは、それらの各差動型回路が「第1の差動型回路」、「第2の差動型回路」のいずれかに属するものと考えることができるが、前記したように、これら「第1の差動型回路」、「第2の差動型回路」に相当する主要な差動型回路の間、始端、終端等に、本発明とは異なる接続方法で接続された別の差動型回路が存在している構成であっても本発明を同様に適用できる。
21〜24……差動型回路、21a〜24a、21b〜24b……差動入力端子、21c〜24c、21d〜24d……差動出力端子、30、50……差動信号伝送線路、31、35、51、55……主線路、31a、35a、51a、55a……始端、31b〜31i、35b〜35i、51b〜51i、55b〜55i……主線路導体、32a〜32d、36a〜36d、52a〜52d、56a〜56d……分岐点、31m、35m、51m、55m……終端、33a〜33d、37a〜37d、53a〜53d、57a〜57d……分岐配線、34、38、54、58……終端抵抗、39a〜39d、59a〜59d……交差部、40a〜40c、60a〜60c……中間交差部、45a〜45h、65a〜65h……配線囲い部

Claims (9)

  1. 基板上に形成され、差動信号を伝搬させるための一対の主線路(31、35、51、55)と、差動信号を入力または出力する前記主線路の始端(31a、35a、51a、55a)と、その他端である終端(31m、35m、51m、55m)と、該終端に接続された終端回路(34、38、54、58)とを有し、前記一対の主線路に沿ってその側方の前記基板上に形成された複数の差動型回路(21、22、23、24)の各一対の差動端子との間で差動信号の授受を行う差動信号伝送線路(30、50)において、
    前記複数の差動型回路のうちの第1の差動型回路(21、23)の側方に配置された前記一対の主線路の途中に形成され、該一対の主線路のそれぞれ一部を構成する一対の主線路導体の一方と他方とが絶縁層を挟んで交差する第1の交差部(39a、39c、59d、59b)と、
    前記一対の主線路のうち、前記第1の交差部から前記始端までの主線路上の経路において前記第1の差動型回路の一方の差動端子との距離が最短になる点を線上にもつ方の一方の主線路上であって前記第1の交差部と前記始端の間の位置に設けられ、前記第1の差動型回路の前記一方の差動端子に接続される第1の分岐配線(33a、33c、53d、53b)と、
    前記一対の主線路のうち、前記第1の交差部から前記終端までの主線路上の経路において前記第1の差動型回路の他方の差動端子との距離が最短になる点を線上にもつ方の他方の主線路上であって前記第1の交差部と前記終端の間の位置に設けられ、前記第1の差動型回路の前記他方の差動端子に接続される第2の分岐配線(37a、37c、57d、57b)と、
    前記複数の差動型回路のうちの前記第1の差動型回路と異なる第2の差動型回路(22、24)の側方に配置された前記一対の主線路の途中に形成され、該一対の主線路のそれぞれ一部を構成する一対の主線路導体の一方と他方とが絶縁層を挟んで交差する第2の交差部(39b、39d、59c、59a)と、
    前記一対の主線路のうち、前記第2の交差部から前記始端までの主線路上の経路において前記第2の差動型回路の一方の差動端子との距離が最短になる点を線上にもつ方の一方の主線路上であって前記第2の交差部と前記始端の間の位置に設けられ、前記第2の差動型回路の前記一方の差動端子に接続される第3の分岐配線(33b、33d、53c、53a)と、
    前記一対の主線路のうち、前記第2の交差部から前記終端までの主線路上の経路において前記第2の差動型回路の他方の差動端子との距離が最短になる点を線上にもつ方の他方の主線路上であって前記第2の交差部と前記終端の間の位置に設けられ、前記第2の差動型回路の前記他方の差動端子に接続される第4の分岐配線(37b、37d、57c、57a)とを含むことを特徴とする差動信号伝送線路。
  2. 前記第1の差動型回路が前記一対の主線路の一方の側方に配置され、前記第2の差動型回路が前記一対の主線路の他方の側方に配置され、前記第1の交差部と前記第2の交差部との間を、前記一対の主線路の一部を構成する一対の主線路導体の一方と他方とが非交差状態で接続していることを特徴とする請求項1記載の差動信号伝送線路。
  3. 前記第1の差動型回路と前記第2の差動型回路が前記一対の主線路の一方の側方に並んで配置され、前記第1の交差部と前記第2の交差部の間に、前記一対の主線路のそれぞれ一部を構成する一対の主線路導体の一方と他方とが絶縁層を挟んで交差する中間交差部(40a〜40c、60a〜60c)が設けられていることを特徴とする請求項1記載の差動信号伝送線路。
  4. 前記第1の差動型回路の信号入力用の一対の差動端子と、前記第2の差動型回路の信号入力用の一対の差動端子の間を接続することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の差動信号伝送線路。
  5. 前記第1の差動型回路の信号出力用の一対の差動端子と、前記第2の差動型回路の信号出力用の一対の差動端子の間を接続することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の差動信号伝送線路。
  6. 前記第1の差動型回路の信号出力用の一対の差動端子と、前記第2の差動型回路の信号入力用の一対の差動端子の間を接続することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の差動信号伝送線路。
  7. 前記一対の主線路は、前記一対の主線路が囲む領域内で前記第1、第2の交差部(39a〜39d)、または該第1、第2の交差部とその間に設けられた前記中間交差部(40a〜40c)を境に区画された複数の配線囲い部(45a〜45h、65a〜65h)について、前記始端側から数えて奇数番目の配線囲い部の面積の総和と、偶数番目の配線囲い部の面積の総和が等しくなるように形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の差動信号伝送線路。
  8. 前記第1の分岐配線および第2の分岐配線または前記第3の分岐配線および第4の分岐配線が前記差動型回路の一対の差動端子を兼ねていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の差動信号伝送線路。
  9. 前記一対の主線路が互いに電界の基準となる平衡線路型、前記一対の主線路に対向するアース導体を電界の基準とするマイクロストリップ型、前記一対の主線路の側部に形成されたアース導体を電界の基準とするコプレーナ型、あるいはこれらの組合せによって形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の差動信号伝送線路。
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