WO2006137263A1

WO2006137263A1 - イメージセンサ、画像読取装置及びイメージセンサの製造方法

Info

Publication number: WO2006137263A1
Application number: PCT/JP2006/311317
Authority: WO
Inventors: Tomihisa Saito; Takashi Kishimoto; Hidemitsu Takeuchi; Takeshi Ishimaru; Masahide Wakisaka
Original assignee: Nippon Sheet Glass Company, Limited
Priority date: 2005-06-21
Filing date: 2006-06-06
Publication date: 2006-12-28
Also published as: KR20080037648A; US20090294630A1; TW200708081A; CN101204078A; JPWO2006137263A1

Abstract

　ライン照明デバイスとフレームとの間に熱膨張差又は熱収縮差がある場合でも、ライン照明デバイス又はフレームに応力が発生せず、反り等の不具合が発生しないイメージセンサ及びイメージセンサの製造方法を提供する。本発明によるイメージセンサは、原稿を照射するライン照明デバイスと、照射された前記原稿からの反射光を受光する受光素子アレイと、前記原稿と前記受光素子アレイとを結像するレンズアレイと、前記ライン照明デバイス、前記レンズアレイ、及び前記受光素子アレイを収納するフレームと、前記フレームに載置される前記ライン照明デバイスを前記フレームに押し付ける弾性保持部とを備えている。

Description

明細書

イメージセンサ、画像読取装置及びイメージセンサの製造方法

技術分野

[0001] 本発明は、ライン照明デバイスを組み込んだ密着型のイメージセンサ、及びィメージセンサを組み込んだ画像読取装置に関し、また、ライン照明デバイスを組み込んだ密着型のイメージセンサの製造方法に関する。

背景技術

[0002] 密着型イメージセンサは、ファクシミリ、複写機、イメージスキャナ等の画像読取装置において、原稿面の画像情報を読み取るための装置として用いられている。この密着型イメージセンサは、原稿面を主走査方向にわたって線状に照明するライン照明デバイスを備えている。画像読取装置において、密着型イメージセンサは、原稿面の画像情報を主走査方向に読み取りながら、密着型イメージセンサを副走査方向に走查させるか、又は密着型イメージセンサを固定して原稿自体を走査させることにより、原稿面の画像情報の読み取りを可能とする。

[0003] ライン照明デバイスとしては、導光体を用いたタイプが知られている。導光体の一端部に発光素子が設けられており、導光体には、発光素子から照射された光を拡散又は反射するための光散乱パターン力導光体の主走査方向にわたって形成されて、る。導光体は、光透過性の材料から形成される。導光体内部を拡散又は反射した光は、導光体の照射面から照射される（例えば、日本国特許公開第 2004— 56425号公報)。

[0004] 図 17は、従来のイメージセンサの構造を示す断面図である。ライン照明デバイス 110 カゝら照射された光は、光路 La及び Lbで示されるように、光透過性の原稿台 102を透過し、原稿 Gを照射する。原稿 Gからの反射光は、レンズアレイ 105で集光され、センサ基板 104上の受光素子アレイ 103に入射する。ライン照明デバイス 110は、光透過性の導光体 111とケース 112と力成り、導光体 111の底面には光散乱又は拡散部 120が形成されている。ライン照明デバイス 110は、イメージセンサのフレーム（筐体） 101に設けられた V字状の窪み 101aに嵌め込まれる。ライン照明デバイス 110を窪み 101aに固定するために、接着剤や両面テープ等が用いられる。

[0005] しかし、ライン照明デバイス 110を接着剤や両面テープでフレーム 101に固定する場合、次のような問題がある。まず、ライン照明デバイス 110の材料 (主に榭脂が用いられる）とフレーム 101の材料が異なることにより、双方の材料の間には熱膨張差及び熱収縮差が存在する。そのため、ライン照明デバイス 110が長手方向（即ち、主走査方向）に熱膨張又は熱収縮すると、ライン照明デバイス 110とフレーム 101との間の接着部分に応力が加わり、イメージセンサに反り等の不具合を生じさせる可能性がある。

[0006] また、フレーム 101の窪み 101aは固定の位置であるため、ライン照明デバイス 110の取り付け位置を変更することができず、ライン照明デバイスによる照明範囲の微調整が困難であるという問題がある。照明の特性 (明るさ、照明深度等）は、ライン照明デバイスの取り付け位置によって変化する。また、イメージセンサの用途 (正面読み、背面読み等）によって要求される照明特性も異なる。従って、用途の異なるイメージセンサを製造するためには、窪み位置の異なる複数の種類のフレームを製造する必要が生じる。そのため、イメージセンサの低コストィ匕の妨げになるという問題がある。

[0007] 更に、ライン照明デバイス 110はフレーム 101に接着及び固定されているため、例えば使用済のイメージセンサカゝらライン照明デバイス 110のみを取り外して再利用することが困難となる。ライン照明デバイス 110を取り外すことができたとしても、ライン照明デバイス 110の変形を生じさせる問題や、ライン照明デバイス 110の照射面に汚れが付着するという問題も生じさせる。また、画像読取装置の特性不良の原因が、イメージセンサのライン照明デバイス 110のみであることが判明した場合でも、ライン照明デバイス 110のみを交換することが困難であるため、イメージセンサごと交換しなければならないという問題もある。

[0008] ここで、ライン照明デバイスをフレームに接着固定する場合に発生する熱膨張又は熱収縮によって生じるイメージセンサの歪みや反りを解決する手段が開示されている

(例えば、日本国特許公開第 2005— 223424号公報)。その技法によれば、ライン照明デバイスを固定するために、イメージセンサ-フレームに窪みが設けられており、その窪みの長手方向（即ち、主走査方向）の長さをライン照明デバイスの全長よりも長くした上で、ライン照明デバイスとフレームとの間の隙間に弾性部材を挿入する。このように、ライン照明デバイスをイメージセンサ-フレームに機械的に固定している。

発明の開示

[0009] 近年においては、 A3サイズ以上の原稿の読み取りを可能とする画像読取装置の要望がある。同時に、 A3サイズ以上の原稿用のイメージセンサが必要とされている。 A3 サイズ以上の原稿用のイメージセンサでは、イメージセンサの長手方向の反りを低減させるために、従来技術ではイメージセンサを形成する材料のより高、剛性が要求されるという問題がある。

[0010] また、日本国特許公開第 2005— 223424号公報に記載の弾性部材を挿入する方法では、ライン照明デバイスとフレーム側部との間の隙間に弾性部材を挿入してライン照明デバイスを長手方向に押し付ける構成であるため、長手方向のサイズの異なるイメージセンサ毎に、あらゆる環境下で好適な弾性係数を有する弾性部材を見つけ出すことが必要とされうる。

[0011] 本発明は、ライン照明デバイス及びフレームの長手方向の熱膨張又は熱収縮の発生した場合にも、イメージセンサに反りや歪みが発生しな、イメージセンサを提供すること、フレーム内のライン照明デバイスの取り付け位置を容易に変えることができるイメージセンサを提供すること、フレーム力ライン照明デバイスを容易に取り外すことができるイメージセンサを提供すること、及び、榭脂等の剛性が低い材料で形成された大型サイズのイメージセンサであっても長手方向の反りが発生しないイメージセンサを提供することを目的とする。

[0012] 本発明によるイメージセンサは、原稿を照射するライン照明デバイスと、照射された前記原稿からの反射光を受光する受光素子アレイと、前記原稿と前記受光素子ァレィとを結像するレンズアレイと、前記ライン照明デバイス、前記レンズアレイ、及び前記受光素子アレイを収納するフレームと、前記フレームに載置される前記ライン照明デバイスを前記フレームに押し付ける弾性保持部とを備えている。弾性保持部を、フレームの一部とすることができる。このイメージセンサにおいて、弾性保持部を、ライン照明デバイスの長手方向の全ての位置を押し付ける構成とすることができる。或いは、ライン照明デバイスの長手方向の断続的な複数の位置を押し付ける構成とすることができる。また、 2つのライン照明デバイスを、レンズアレイを挟んで対向して構成させるよう〖こ酉己置することがでさる。

[0013] 本発明の更に別の態様によるイメージセンサは、原稿を照射するライン照明デバイスと、照射された前記原稿からの反射光を受光する受光素子アレイと、前記原稿と前記受光素子アレイとを結像するレンズアレイと、前記ライン照明デバイス、前記レンズアレイ、及び前記受光素子アレイを収納するフレームと、前記フレームに設けられた凹部に載置される前記ライン照明デバイスを前記フレームに押し付ける弾性保持部材とを備えている。このイメージセンサにおいて、弾性保持部材とライン照明デバイスとを、嵌合により固定させることができる。このイメージセンサにおいて、弾性保持部材を、ライン照明デバイスの長手方向の全ての位置を押し付ける構成とすることができる。或いは、ライン照明デバイスの長手方向の断続的な複数の位置を押し付ける構成とすることができる。また、 2つのライン照明デバイスを、レンズアレイを挟んで対向して構成させるように配置することができる。

[0014] 本発明の更に別の態様によるイメージセンサは、原稿を照射するライン照明デバイスと、照射された前記原稿からの反射光を受光する受光素子アレイと、前記原稿と前記受光素子アレイとを結像するレンズアレイと、前記ライン照明デバイス、前記レンズアレイ、及び前記受光素子アレイを収納するフレームと、前記フレームに設けられた凹部に載置される前記ライン照明デバイスを前記フレームに押し付ける弾性保持部材とを備え、前記フレームに設けられた前記凹部の短手方向の幅は、前記ライン照明デバイスの短手方向の幅よりも長くなるように構成される。このイメージセンサにおいて、弾性保持部材とライン照明デバイスとを、嵌合により固定させることができる。ライン照明デバイスの短手方向の位置調整を行うための位置調整部材及び Z又はライン照明デバイスの照射角度を調整するための角度調整部材を、フレームに設けられた凹部に設けることができる。また、 2つのライン照明デバイスを、レンズアレイを挟んで対向して構成するように配置することができる。

[0015] 本発明の更に別の態様によるイメージセンサは、導光体と前記導光体の一部を覆うケースとを有し、原稿を照射するライン照明デバイスと、照射された前記原稿からの反射光を受光する受光素子アレイと、前記原稿と前記受光素子アレイとを結像するレンズアレイと、前記ライン照明デバイス、前記レンズアレイ、及び前記受光素子アレイを収納するフレームと、前記ライン照明デバイスの長手方向にわたって設けられ、前記ケースで覆われておらず、前記導光体の少なくとも 1つの面を覆う弾性保持部材であり、前記フレームに設けられた凹部に載置される前記ライン照明デバイスを前記フレームに押し付ける弾性保持部材とを備えている。導光体からの照射光を反射するための反射部をケースの一部に設けることができる。レンズアレイを、 2次元に配列された複数の微小レンズを有する少なくとも 1つ以上のレンズプレートから構成させることがでさる。

[0016] 本発明の更に別の態様によるイメージセンサは、原稿を照射するライン照明デバイスと、照射された前記原稿からの反射光を受光する受光素子アレイと、前記原稿と前記受光素子アレイとを結像するレンズアレイと、前記ライン照明デバイス、前記レンズアレイ、及び前記受光素子アレイを収納するフレームと、取り外し可能な保持部であり、前記フレームに載置される前記ライン照明デバイスを前記フレームに押し付ける前記保持部とを備える。

[0017] 本発明の更に別の態様によるイメージセンサは、原稿を照射するライン照明デバイスと、照射された前記原稿からの反射光を受光する受光素子アレイと、前記原稿と前記受光素子アレイとを結像するレンズアレイと、前記ライン照明デバイス、前記レンズアレイ、及び前記受光素子アレイを収納するフレームと、取り外し可能な保持部材であり、前記フレームに設けられた凹部に載置される前記ライン照明デバイスを前記フレームに押し付ける前記保持部材とを備える。

[0018] 本発明の更に別の態様によるイメージセンサは、原稿を照射するライン照明デバイスと、照射された前記原稿からの反射光を受光する受光素子アレイと、前記原稿と前記受光素子アレイとを結像するレンズアレイと、前記ライン照明デバイス、前記レンズアレイ、及び前記受光素子アレイを収納するフレームと、取り外し可能な保持部材であり、前記フレームに設けられた凹部に載置される前記ライン照明デバイスを前記フレームに押し付ける前記保持部材とを備える。また、前記凹部の短手方向の幅は、前記ライン照明デバイスの底面の短手方向の幅よりも長くなるように構成される。

[0019] 本発明の更に別の態様によるイメージセンサの製造方法は、原稿を照射するライン照明デバイスと、照射された前記原稿からの反射光を受光する受光素子アレイと、前記原稿と前記受光素子アレイとを結像するレンズアレイと、ライン照明デバイス、レンズアレイ、及び受光素子アレイを収納するフレームと、前記フレームに設けられた凹部に載置される前記ライン照明デバイスを前記フレームに押し付ける弾性保持部とを備え、前記凹部の短手方向の幅は、前記ライン照明デバイスの短手方向の幅よりも長いイメージセンサの製造方法であって、前記凹部に位置調整部材を配置するステップと、前記位置調整部材を基準として前記ライン照明デバイスを前記凹部内に配置するステップと、前記弾性保持部材により前記フレームと前記照明デバイスに固定した後に、前記位置調整部材を取り除くステップとを含む。

図面の簡単な説明

[図 1]図 1は、本発明による実施例 1及び 2のイメージセンサの断面図である。

[図 2]図 2は、本発明による実施例 3及び 4のイメージセンサの断面図である。

[図 3]図 3は、本発明による実施例 1のイメージセンサの斜視断面図である。

[図 4]図 4は、本発明による実施例 2のイメージセンサの斜視断面図である。

[図 5]図 5は、本発明による実施例 3のイメージセンサの斜視断面図である。

[図 6]図 6は、本発明による実施例 4のイメージセンサの斜視断面図である。

[図 7]図 7は、本発明による実施例 5のイメージセンサの断面図である。

[図 8]図 8は、本発明による実施例 5のイメージセンサの更に別の態様を示す断面図である。

[図 9]図 9は、本発明による実施例 5のイメージセンサの製造方法を説明する断面図である。

[図 10]図 10は、本発明による実施例 6のイメージセンサの断面図である。

[図 11]図 11は、本発明による実施例 7のイメージセンサの断面図である。

[図 12]図 12は、本発明による実施例 8のイメージセンサの断面図である。

[図 13]図 13は、本発明による実施例 9のイメージセンサの断面図である。

[図 14]図 14は、本発明による実施例 9のイメージセンサに用いられるライン照明デバイスの斜視図である。

[図 15]図 15は、本発明による実施例 10のイメージセンサの断面図である。

[図 16]図 16は、本発明による実施例 11のイメージセンサの断面図である。 [図 17]図 17は、従来のイメージセンサの断面図である。

[図 18]図 18は、本発明によるイメージセンサを用いたイメージスキャナの構成を示す概略図である。

[図 19]図 19は、本発明によるイメージセンサを用いたファクシミリ、複写機又は複合機の構成を示す概略図である。

発明を実施するための最良の形態

[0021] 以下に本発明による実施例を添付図面に基づいて説明するが、下記の実施例は本発明の範囲を何ら限定するものではない。また、各添付図面において、同様な構成要素には、同一の参照番号を付している。

[0022] まず、本発明によるイメージセンサの実施例 1について説明する。

[0023] 実施例 1

図 1は、本発明による実施例 1のイメージセンサの断面図である。イメージセンサ 18 は、フレーム 1と、レンズアレイ 5と、ライン照明デバイス 10と、受光素子アレイ 3を載置したセンサ基板 4とを備える。レンズアレイ 5と、ライン照明デバイス 10、及び受光素子アレイ 3を載置したセンサ基板 4は、フレーム 1に収納される。

[0024] ライン照明デバイス 10は、導光体 11とケース 12aと発光素子（図示せず)から構成される。発光素子は、一般に 1つ以上の発光素子 (例えば、 LED)を有し、ライン照明デバイス 10の片端部または両端部に設けられる。発光素子から照射された光は、導光体 11内で反射を繰り返して導光体 11の照射面力照射される。ケース 12aを白色とすれば、導光体 11内での効率良い反射が実現できる。また、導光体 11の複数の面に光を反射又は散乱するための反射又は散乱パターンを設けてもょ、。反射又は散乱パターンは、白色印刷或いは凹凸面力も構成される。

[0025] 導光体 11から照射された光は、ガラス等の光透過性材料からなる原稿台 2を通過し、原稿台 2の上の原稿を照射する。原稿からの反射光は、レンズアレイ 5によって集光され、センサ基板 4上の受光素子アレイ 3に入射される。レンズアレイ 5は、複数のロッドレンズアレイを 2列に配列させて、正立等倍結像系を構成させることもできる。このように、ライン照明デバイス 10によって原稿が照射され、原稿上の 1ライン分の画像が、受光素子アレイ 3上に線状に結像し、画像の読み取りが行われる。 1ライン分の読み取りが終了後、イメージセンサ 18は、副走査方向（図 1に示す矢印 Y方向）に 1ライン分移動して、再び同じように 1ライン分を読み取る。この動作を繰り返して、イメージセンサ 18は原稿の画像情報の読み取りを行うことができる。

[0026] 本実施例では、導光体 11とケース 12aとカゝら構成されるライン照明デバイス 10のケース 12aの側面に凸部 12aが設けられている。フレーム 1には、ライン照明デバイス 10を

1

保持するための凹部 laと、弾性保持部材 6aが設けられている。この弾性保持部材 6a とケース側面の凸部 12aとを嵌合してライン照明デバイス 10を固定する。ケース 12aを

1

用いない場合は、導光体 11の側面に、弾性保持部材 6aと嵌合するための凸部を成形してもよい。弾性保持部材 6aと嵌合するための凸部は、ライン照明デバイス 10の長手方向（即ち、主走査方向）の全長にわたって設けてもよいし、一部のみに設けてもよい。

[0027] フレーム 1は榭脂製であり、弾性保持部材 6aは、主に金属製または榭脂製であるが、弾性を有すれば、どのような材料も用いることができる。弾性保持部材 6aは、ライン照明デバイス 10の取り外しが容易な程度の弾性力を有する。図 1では、弾性保持部材 6aは板状パネ構造であるが、その他の形状のパネ構造であっても良い。弾性保持部材 6aは、ネジによってフレーム 1に固定される力、又は接着剤等による接着や、熱又は超音波によるカシメなどにより固定することができる。或いは、フレーム 1の射出成型時に弾性保持部材 6aをインサート成形してもよい。

[0028] フレーム 1及び弾性保持部材 6aの双方が榭脂製である場合は、超音波溶着によりフレーム 1と弾性保持部材 6aを一体ィ匕してもよいし、フレーム 1と弾性保持部材 6aを一体成形してもよい。

[0029] 図 3は、本発明による実施例 1のイメージセンサの斜視片側断面図である。尚、実施例 1において、図 3に示す弾性保持部 6aは、図 1に示す弾性保持部材 6aと同様な構

1

成要素である。弾性保持部材 6a 1S イメージセンサ 18の長手方向（即ち、主走査方

1

向であり、図 3に示す矢印 X方向）の全長にわたって形成されており、弾性保持部材 6 aと嵌合するためのケース側面の凸部 12aは、ケース 12aの長手方向の全長にわたつ

1 1

て形成されている。この場合、弾性保持部材 6aは、ケース 12aを固定するという効果

1

のみでなぐイメージセンサ 18の長手方向の歪み又は反りを防止するという効果も有する。 A3以上の原稿の画像情報を読み取るための長尺なイメージセンサの場合、ィメージセンサ 18の長手方向に歪み又は反りが生じ易、ため、本実施形態のようにライン照明デバイスの長手方向の全長にわたって弾性保持部材 6aを設けることが好まし

1

い。

[0030] 次に、本発明によるイメージセンサの実施例 2について説明する。

[0031] 実施例 2

実施例 2におけるイメージセンサの断面図は、実施例 1で説明した図 1と同様であり、その詳細な説明は省略する。

[0032] 図 4は、本発明による実施例 2のイメージセンサの斜視片側断面図である。尚、実施例 2において、図 4に示す弾性保持部 6aは、図 1に示す弾性保持部 6aと同様な構成

2

要素である。本実施例では、ケース 12a側面の凸部 12aは、ケース 12aの長手方向（即

1

ち、主走査方向であり、図 4に示す矢印 X方向）の全長にわたって形成されるが、弾性保持部材 6aは、ライン照明デバイス 10の長手方向の中央部と長手方向の両端部の 3

2

箇所に設けられている。従って、ライン照明デバイス 10の長手方向の断続的な複数の位置を押し付けるように、ライン照明デバイス 10の長手方向にわたって複数の弾性保持部材 6aを間隔を空けて設けることができる。これにより、ライン照明デバイス 10をフレーム 1に組み込んだり、又は取り外したりすることが極めて容易となる。ライン照明デバイスを好適に保持するために、弾性保持部材 6aを、ライン照明デバイス 10の長

2

手方向の両端部の 2箇所に設けることが好ましい。更に好ましくは、イメージセンサ 18 の長手方向に歪み又は反りを好適に抑制するために、弾性保持部材 6aを、ライン照

2

明デバイス 10の長手方向の両端部の 2箇所の他、その長手方向の中央部にも設けて、 3箇所以上の弾性保持部材 6aとすることが好ましい。弾性保持部材 6aの幅と数は

2 2

、イメージセンサ 18、ライン照明デバイス 10、及びフレーム 1の大きさ又は形状等を考慮して好適に定めることができる。

[0033] 次に、本発明によるイメージセンサの実施例 3について説明する。

[0034] 実施例 3

図 2は、本発明による実施例 3のイメージセンサの断面図である。図 2では、フレーム 1及び弾性保持部 6bは一体成形されてヽる。フレーム 1及び弾性保持部 6bを一体成形することを含め、ライン照明デバイス 10の構造以外は、実施例 1又は 2と同様なィメージセンサ構造である。従って、本実施例の特徴的な部分についてのみ説明する。

[0035] 本実施例の場合、弾性保持部 6bは、導光体 11のケースとしての役割も果たす。フレーム 1及び弾性保持部 6bにおいて、導光体 11から照射される光量の損失を少なくするために、導光体 11と接する部分を白色とすることが好ましい。フレーム 1及び弾性保持部 6bを白色にする方法としては、導光体 11が接する部分に白色フィルムを貼る力、その部分を白色塗装するか、その部分が白色となるよう 2色成形とする力、又はフレーム 1全体を白色樹脂で成形するか、或いはその他の方法を用いることができる。尚、フレーム 1全体を白色樹脂で成形する場合は、受光素子 3へ不必要な光が入射しないように、ライン照明デバイス 10、ロッドレンズアレイ 5及びセンサ基板 4の周囲に遮光部材を設けることが必要となる。

[0036] 図 5は、本発明による実施例 3のイメージセンサの斜視片側断面図である。尚、実施例 3において、図 5に示す弾性保持部 6bは、図 2に示す弾性保持部 6bと同様な構成

1

要素であり、図 5に示す弾性保持部 6bの爪部 Idは、図 2に示す弾性保持部 6bの爪

1 1

部 Idと同様な構成要素である。本実施例では、導光体 11の（即ち、主走査方向であり、図 5に示す矢印 X方向）の全長にわたって弾性保持部 6bが設けられている。弾性

1

保持部 6bは、導光体 11のケースとして機能する平面部分 lcと、導光体 11を固定する

1

ための爪部 Idを有する。本実施例では、弾性保持部 6bとケース 1とを一体成形させているため、部品数を少なくすることができ、コストを低くすることができる。また、爪部 Id が導光体 11の長手方向の全長にわたって設けられているため、導光体 11の固定を確実にすることが可能である。

[0037] 次に、本発明によるイメージセンサの実施例 4について説明する。

[0038] 実施例 4

実施例 4におけるイメージセンサの断面図は、実施例 3で説明した図 2と同様であり、その詳細な説明は省略する。

[0039] 図 6は、本発明による実施例 4のイメージセンサの斜視片側断面図である。尚、実施例 4において、図 6に示す弾性保持部 6bは、図 2に示す弾性保持部 6bと同様な構成

2

要素であり、図 6に示す弾性保持部 6bの爪部 Idは、図 2に示す弾性保持部 6bの爪部 Idと同様な構成要素である。本実施例では、弾性保持部 6bの爪部 Idが断続的に

2 2 設けられている以外は、実施例 3と同様である。本実施例では、弾性保持部 6bの爪

2 部 Idが長手方向に断続的に設けられているため、爪部 Idにより遮られる照射光量

2 2

の損失を小さくすることができる。爪部 Idの数、幅及び位置を好適に設定することに

2

より、照射光量を調整し、照射光量を均一にすることもできる。例えば、導光体 11の長手方向の片側部に光源を設ける場合には、光源力もの距離が遠くなるに従って光量が減少するため、光源に近い側では爪部 Idの幅を広ぐ且つ爪部 Idの設置間隔を

2 2

短くし、更に、光源に遠い側では爪部 Idの幅を小さぐ爪部 Idの設置間隔を長くす

2 2

ることにより、光量の均一化を図ることができる。

[0040] 次に、本発明によるイメージセンサの実施例 5について説明する。

[0041] 実施例 5

図 7は、本発明による実施例 5のイメージセンサの断面図である。実施例 5において、フレーム 1の凹部 laの底面が平面であり、ケース 12bの底面が平面であること以外は、実施例 1又は 2に示すイメージセンサ構造と同様である。実施例 5では、ケース 12b は、イメージセンサ 18の副走査方向（図 7に示す矢印 Y)に移動可能な構造となっている。導光体 11の形状、大きさ、設置角度及びレンズ 5の形状や光学性能によって、凹部 la内におけるライン照明デバイス 10の最適な位置は異なる。本実施例によれば、ライン照明デバイス 10を副走査方向に移動して、好適な位置に位置決めした後、弾性保持部材 6aをケース側面の 12bの凸部 12bと嵌合させることによって、ライン照明デバ

1

イス 10をフレーム 1に固定する。これにより、導光体 11の設計変更を行った場合でも、フレーム 1の凹部 laの形状を導光体 11に合わせて設計変更する必要がない。また、副走査方向にライン照明デバイス 10の位置を微調整することが可能である。凹部 la 及びケース 12bの形状は、ケース 12bが凹部 la内にぉ、て副走査方向に自在に移動可能な形状であれば、どのような形状であっても良い。例えば、凹部 laの底面が傾斜平面であっても良い。凹部 laとケース 12bが接する面が互いに平行な平面であればよぐケース 12bの形状は、ケース 12bの底面の一部が凹部 laと接する形状であってもよい。

[0042] 次に、本発明によるイメージセンサの実施例 5の更に別の態様について説明する。 [0043] 図 8は、本発明による実施例 5のイメージセンサの更に別の態様を示す断面図である。図 7に示すレンズアレイ 5を、平板状のレンズプレート 15と迷光を遮断するためのスリット 16とに置き換えていること以外は、実施例 5のイメージセンサ構造と同様である。本実施例では、正立等倍結像系が平板状の 2つのレンズプレート 15から構成されるため、イメージセンサ 18の高さを小さくすることができ、画像読取装置を小型化することがでさる。

[0044] 次に、本発明によるイメージセンサの実施例 5のイメージセンサの製造方法を説明する。

[0045] 図 9は、本発明による実施例 5のイメージセンサの製造方法を説明する断面図である。まず、フレーム 1の凹部 laに、ライン照明デバイス 10を位置決めするための位置調整部材 14を定置した後、ライン照明デバイス 10を凹部 laの底面上に載置する。次に、ライン照明デバイス 10を副走査方向（図示 Y方向）に移動させて位置調整部材 14 に当接させる。次に、ライン照明デバイス 10を位置調整部材 14に当接させた状態で、弾性保持部材 6aの一端部とケース 12の凸部 12bとを嵌合させる。最終的に、弾性保持部材 6aの他端部をフレーム 1に固定する。このようにしてライン照明デバイス 10を凹部 la内に位置決め固定した後、位置調整部材 14を引き抜く。位置調整部材 14は、棒状でもよいし、イメージセンサ 18の長手方向に延びる板状でもよい。棒状の位置調整部材 14を用いる場合は、少なくともライン照明デバイス 10の両端部に位置調整部材 1 4をそれぞれ配置することが好ましい。本製造方法では、位置調整部材 14を用いるため、ライン照明デバイス 10の位置決めを容易に行うことが可能となる。

[0046] 次に、本発明によるイメージセンサの実施例 6について説明する。

[0047] 実施例 6

図 10は、本発明による実施例 6のイメージセンサの断面図である。本実施例のィメージセンサは、図 9に示したイメージセンサの製造方法において、位置調整部材 14a を引き抜かずに載置したままの状態にすることにより製造される。尚、図 9に示した位置調整部材 14と、図 10に示す位置調整部材 14aは同様な機能を有する部材であり、説明を省略する。本実施例では、ライン照明デバイス 10は、弾性保持部材 6aと位置調整部材 14aの双方をイメージセンサ内に固定させる。位置調整部材 14aは、ライン照明デバイス 10力の照射光を遮らない高さ及び形状に設計される。

[0048] 次に、本発明によるイメージセンサの実施例 7について説明する。

[0049] 実施例 7

図 11は、本発明による実施例 7のイメージセンサの断面図である。ケース 12bの下部に、照射角度を調整するための追加の角度調整部材 13が設けられている以外は、実施例 5のイメージセンサ構造と同様である。本実施例によれば、角度調整部材 13の上面 (ケース 12bと接触する面)の傾斜角度を変化させることによって、ライン照明デバイス 10の照射角度を変化させることができる。更に、角度調整部材 13を弾性部材とすれば、ライン照明デバイス 10の配置位置の微調整が可能となる。

[0050] 次に、本発明によるイメージセンサの実施例 8について説明する。

[0051] 実施例 8

図 12は、本発明による実施例 8のイメージセンサの断面図である。本実施例では、レンズアレイ 5の両側に 2つのライン照明デバイス 10を配置している。ライン照明デバイス 10a及び 10bは、前述した図 7に示すライン照明デバイス 10と同様のライン照明デバイスである。即ち、ライン照明デバイス 10a及び 10bに用いられている導光体 11及びケース 12は、同一の構造である。ライン照明デバイス 10bの下部には、ライン照明デバイス 10bの照射角度を調整するための角度調整部材 13が設けられている。本実施例では、イメージセンサ 18が 2つのライン照明デバイス 10a及び 10bの照射角度が異なるように構成されており、従ってライン照明デバイス 10及びライン照明デバイス 10bの照射範囲が異なっている。これにより、イメージセンサ 18の照明系の照明深度を大きくすることができ、原稿がガラス力も浮き上がつている場合や、原稿にシヮがある場合でも高品質な画像を得ることができるイメージセンサを実現できる。

[0052] 照明深度を大きくする必要がない場合は、角度調整部材 13は設けないか、又はライン照明デバイス 10a及び 10bの底面に、それぞれ上面の傾斜角度が等しい角度調整部材 13を設けてもよい。この場合には、ライン照明デバイス 10a及び 10bの照射領域は一致するので、より光量が大きい照明系をイメージセンサ 18に構成させることができる。尚、ライン照明デバイス 10a及び 10bの照射角度が異なる場合に、重複する照射範囲を設けることもできる。これにより、照明深度の差によって生ずる照明ムラを低減することができる。又は、例えば複数の主走査ラインを有する受光素子アレイであれば、そのライン毎の光量分布を異なるように調整することもできる。これにより、受光素子アレイの感度ムラをイメージセンサとして低減させる効果や、イメージセンサの用途によっては S/Nを劣化させることなく原稿の画像情報の読取り速度を可変可能な用途としての効果を生じさせる。

[0053] 次に、本発明によるイメージセンサの実施例 9について説明する。

[0054] 実施例 9

図 13は、本発明による実施例 9のイメージセンサの断面図である。本実施例では、弾性保持部材 6aが導光体 11のケース 12cの一部として機能する。弾性保持部材 6a

1 1 は、図 3に示す弾性保持部材 6aと同様、ライン照明デバイス 10の長手方向の全長に

1

わたって板状形状をしている。本実施例の弾性保持部材 6aにおいて、導光体 11の

1

ケース 12cの一部として機能する部分 (即ち、導光体面 l ibの上部）は白色であり、導光体 11内の光を効率良く反射させることを可能とする。導光体 11は矩形状をしており、導光体 11の両側面 l ib及び 11cが弾性保持部材 6a及びフレーム 1の凹部 laの底面

1

と平行になるように配置される。照射面 11aから照射される光の照射方向を変えるために、ケース 12cの張り出し部 12cに反射部 17を設けている。レンズアレイは、平板状の

1

レンズプレート 15と迷光を遮断するためのスリット 16とから構成される。本実施例では、導光体 11の形状が矩形状であり、導光体 11の両側面 l ib及び 11cがセンサ基板 4と平行になっているため、また、レンズアレイが平板状のレンズプレート 15から構成されるため、イメージセンサ 18をより小型化することが可能となる。

[0055] 図 14は、本発明による実施例 9のイメージセンサに用いられるライン照明デバイスの斜視図である。導光体 11はケース 12cに収納される。弾性保持部材 6aによって覆わ

1

れる導光体 11の部分 (即ち、図 13に示す導光体面 l ib)は、ケース 12cで覆われない。ケース 12cには、張り出し部 12cが設けられている。張り出し部 12cには反射部 17が設

1 1

けられている。反射部 17は、ミラーとする他、反射シート又は金属シートを貼着して形成してもよいし、金属を蒸着させることによって反射面を形成してもよい。或いは、ケース 12c自体を高反射率の白色部材で構成させることにより、反射部 17を設けなくともよい構成とできる。導光体 11の一端部には発光ユニット 21が設けられている。発光ュニット 21は、リードフレーム上に R色、 G色及び B色の 3つの発光素子（例えば、 LED) が載置される。リードフレームは、発光素子に給電するためのリード端子 23以外の部分は、榭脂枠材 22に収納される。榭脂枠材 22には、発光素子を露出するための開口窓が設けられている（図示せず)。発光素子力も照射された光は、導光体 11内部に入射し、導光体内部で反射 Z散乱を繰り返して、導光体 11の照射面力照射する。導光体 11から照射された光は、反射部 17部分で反射し、所定の方向に照射される。

[0056] 次に、本発明によるイメージセンサの実施例 10について説明する。

[0057] 実施例 10

図 15は、本発明による実施例 10のイメージセンサの断面図である。実施例 10は、実施例 1又は 2で説明したイメージセンサの更に別の態様である。実施例 10では、図 1に示す弾性保持部材 6aの代わりに保持部材 19aを用い、また、図 1に示すケース 12aの側面の凸部 12aを設ける代わりに凸部を有しないケース 12dを用いる。保持部材 19a

1

をケース 12dの側面に押し付けることによりライン照明デバイス 10を固定していること以外は、実施例 1又は 2に示すイメージセンサ構造と同様である。保持部材 19aは、ライン照明デバイス 10の長手方向の全長にわたって形成されても良い。

[0058] また、図 4に示す弾性保持部材 6aのような、保持部材 19aを複数の保持部材として

2

、イメージセンサ 18の長手方向にわたって間隔を空けて設けても良い。保持部材 19a を複数の保持部材として用いる場合には、その複数の保持部材を、イメージセンサ 18 の長手方向の歪み又は反りを好適に抑制するために、ライン照明デバイスの長手方向の両端部の 2箇所の他、その長手方向の中央部にも設けて、 3箇所以上とすることが好ましい。保持部材 19aは、フレーム 1とピン嵌合される（図示 19a ) ₀保持部材 19a

1

は、ピン部 19aと保持部 19aとを有し、保持部 19aは弾性体であることが好ましい。保

1 2 2

持部材 19とフレーム 1とをピン嵌合する構成とすることにより、イメージセンサ 18の組立の容易な構成とできる。また、保持部材 19aを、フレーム 1に予め固定された保持部として構成させることも可能である。

[0059] 次に、本発明によるイメージセンサの実施例 11について説明する。

[0060] 実施例 11

図 16は、本発明による実施例 11のイメージセンサの断面図である。実施例 11は、実施例 5で説明したイメージセンサの更に別の態様である。実施例 11では、図 7に示す弾性保持部材 6aの代わりに保持部材 19bを用い、また、図 7に示すケース 12bの側面の凸部 12bを設ける代わりに凸部を有しないケース 12eを用いる。保持部材 19bをケ

1

ース 12eの側面に押し付けることによりライン照明デバイス 10を固定していること以外は、実施例 5に示すイメージセンサ構造と同様である。また、保持部材 19bは、ピン部 1 9bと保持部 19bとを有し、保持部材 19bの機能及び特徴は、図 15に示す保持部材 19

1 2

aの機能及び特徴と同様である。

[0061] 次に、本発明によるイメージセンサを用いた画像読取装置の概略について説明する。画像読取装置には、イメージスキャナ、ファクシミリ、複写機、又は、マルチファンクシヨンプリンタなどの複合機が含まれる。

[0062] 図 18は、本発明による実施例 1のイメージセンサを用いた、イメージスキャナの概略図である。イメージスキャナ 200は、原稿台 2に載置された原稿 Gに光を照射し、その反射光によって原稿の画像情報を読み取るイメージセンサ 18と、原稿を走査させる駆動源 230と、イメージスキャナを制御する制御回路部 208とを備える。

[0063] 制御回路部 208は、駆動源 230の駆動を制御する走査制御部 201と、イメージセンサ 18内のライン照明デバイスの発光を制御する点灯制御部 202と、イメージセンサ 18内の受光素子アレイによって原稿 Gからの反射光を受光し、光電変換する処理部を有するセンサ駆動制御部 203と、センサ駆動制御部 203によって得られる光電変換された画像情報を処理する画像処理部 204と、画像処理された画像情報を外部機器などへ出力するインターフェース部 205と、画像処理、インターフェース、及び各種制御に必要なプログラムを格納するメモリ部 207と、走査制御部 201、点灯制御部 202、センサ駆動制御部 203、画像処理部 204、インターフェース部 205、及びメモリ 207を制御する中央演算処理装置 (CPU)206とを備える。

[0064] 図 18に示すイメージスキャナでは、イメージセンサ 18を固定し、原稿 G自体を走査させることにより、原稿の画像情報の読み取りを可能としている力原稿 Gを固定し、ィメージセンサ 18を副走査方向（図示 Y方向）に走査させることにより、原稿の画像情報を読み取ることちでさる。

[0065] 図 18において、実施例 1に説明した本発明によるイメージセンサを用いた画像読取装置について説明したが、本発明による実施例 1〜 11の、ずれのイメージセンサを用いても、同様な画像読取装置を構成させることができる。

[0066] 図 19は、本発明による実施例 1のイメージセンサを用いた、複写機の概略図である。図 18と同一の構成要素には、同一の参照番号を付して示してあり、同様な説明を省略する。

[0067] 図 19に示す複写機は、イメージセンサ力の画像情報を制御可能な制御回路 301 により、光書込みヘッド 300内の発光素子アレイが点灯し、感光ドラム 302に照射される。円筒形の感光ドラム 302の表面には、アモルファス Siなどの光導電性を持つ材料（感光体）が形成されている。この感光ドラムはプリントの速度で回転している。回転している感光ドラムの感光体表面を、帯電器 304で一様に帯電させる。そして、光書き込みヘッド 300で、印字するドットイメージの光を感光体上に照射し、光の当たったところの帯電を中和する。続いて、現像器 306で感光体上の帯電状態にしたがって、トナーを感光体上につける。そして、搬送される用紙 312上に、転写器 308でトナーを転写する。用紙 312は、定着器 314にて熱等を加えられ定着され、最終的に原稿 Gの画像情報が、用紙 312上に複写される。一方、転写の終了した感光ドラム 302は、消去ランプ 318で帯電が全面にわたって中和され、清掃器 320で残ったトナーが除去される

[0068] 図 19は、複写機として説明した力その装置の構成は、ファクシミリ又はマルチファンクシヨンプリンタなどの複合機についてもほぼ同様である。

[0069] また、図 18及び 19において、実施例 1のイメージセンサを用いた画像読取装置の一例を説明したが、本発明は、これに限定するものではなぐ実施例 1〜11のイメージセンサを含む本発明のイメージセンサを画像読取装置に適用できる。

[0070] また、上述した実施例において、弾性保持部材とケース側面の凸部とを嵌合してライン照明デバイスを固定するように説明したが、ライン照明デバイスに突状部及び Z 又は溝部となるような嵌合部を設けることにより、弾性保持部材とライン照明デバイスとを嵌合させることができる。

[0071] 上述した実施例において、代表的な例として本発明を説明した力本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換することができることは当業者に明らかである。従って、本発明は、上述の実施例によって制限するものと解するべきではなぐ特許請求の範囲によってのみ制限される。

産業上の利用可能性

本発明のイメージセンサによれば、ライン照明デバイスをイメージセンサのフレームに固定する際に、接着剤や両面テープを使用せず、フレームに設けた弾性保持部によりライン照明デバイスを固定することを可能とする。そのため、ライン照明デバイスとフレーム間に熱膨張差又は熱収縮差があった場合でも、両者の間に応力が発生せず、イメージセンサに反り等の不具合が発生しない。また、接着剤や両面テープを使用せず、弾性保持部によりライン照明デバイスをイメージセンサのフレームに固定しているため、ライン照明デバイスの取り外しが容易に出来る。そのため、ライン照明デバイスの不良に起因するイメージセンサの特性不良が発見された場合、ライン照明デバイスを容易に交換することが可能である。本発明の製造方法によれば、ライン照明デバイスの位置決めを容易に行うことが可能であり、位置精度の高いイメージセンサを製造することが可能である。従って、密着型のイメージセンサを用いた、イメージスキャナ、ファクシミリ、複写機、又は、マルチファンクションプリンタなどの複合機を含む画像読取装置におヽて有用である。

Claims

請求の範囲

[1] 原稿を照射するライン照明デバイスと、

照射された前記原稿からの反射光を受光する受光素子アレイと、

前記原稿と前記受光素子アレイとを結像するレンズアレイと、

前記ライン照明デバイス、前記レンズアレイ、及び前記受光素子アレイを収納するフレームと、

前記フレームに載置される前記ライン照明デバイスを前記フレームに押し付ける弹性保持部とを備えるイメージセンサ。

[2] 前記弾性保持部が、前記フレームの一部である請求項 1に記載のイメージセンサ。

[3] 前記弾性保持部が、前記フレームの長手方向の全長にわたって設けられている請求項 2に記載のイメージセンサ。

[4] 前記弾性保持部が、前記フレームの長手方向にわたって断続的に複数設けられて

V、る請求項 2に記載のイメージセンサ。

[5] 前記複数の弾性保持部の各々が、前記ライン照明デバイスを固定するための爪部を有し、前記各々の爪部のうち少なくとも 1つの爪部の長手方向の幅力他の爪部の幅と異なる請求項 4に記載のイメージセンサ。

[6] 原稿を照射するライン照明デバイスと、

前記フレームに設けられた凹部に載置される前記ライン照明デバイスを前記フレームに押し付ける弾性保持部材とを備えるイメージセンサ。

[7] 前記ライン照明デバイスが、前記弾性保持部材と嵌合するための嵌合部を備える請求項 6に記載のイメージセンサ。

[8] 前記弾性保持部材が、前記ライン照明デバイスの長手方向の全長にわたって設けられて、る請求項 6に記載のイメージセンサ。

[9] 前記弾性保持部材が、前記ライン照明デバイスの長手方向にわたって断続的に複数設けられて、る請求項 6に記載のイメージセンサ。

[10] 前記複数の弾性保持部材の各々が、前記ライン照明デバイスを固定するための爪部を有し、前記各々の爪部のうち少なくとも 1つの爪部の長手方向の幅が、他の爪部の幅と異なる請求項 9に記載のイメージセンサ。

[11] 原稿を照射するライン照明デバイスと、

前記フレームに設けられた凹部に載置される前記ライン照明デバイスを前記フレームに押し付ける弾性保持部材とを備え、

前記フレームに設けられた前記凹部の短手方向の幅が、前記ライン照明デバイスの短手方向の幅よりも長いイメージセンサ。

[12] 前記凹部に、前記ライン照明デバイスの短手方向の位置調整を行うための位置調整部材を更に備える請求項 11に記載のイメージセンサ。

[13] 前記凹部に、前記ライン照明デバイスの照射角度を調整するための角度調整部材を更に備える請求項 11に記載のイメージセンサ。

[14] 前記弾性保持部材と前記ライン照明デバイスが、嵌合により固定される請求項 6又は 11に記載のイメージセンサ。

[15] 前記ライン照明デバイスが、前記レンズアレイを挟んで対向して設けられる 2つのライン照明デバイス力もなる請求項 1、 6又は 11のいずれかに記載のイメージセンサ。

[16] 導光体と、前記導光体の一部を覆うケースとを有し、原稿を照射するライン照明デバイスと、

前記ライン照明デバイスの長手方向にわたって設けられ、前記ケースで覆われておらず、前記導光体の少なくとも 1つの面を覆う弾性保持部材であって、前記フレームに設けられた凹部に載置される前記ライン照明デバイスを前記フレームに押し付ける前記弾性保持部材とを備えるイメージセンサ。

[17] 前記ケースの一部に、前記導光体力もの照射光を反射するための反射部を更に備える請求項 16に記載のイメージセンサ。

[18] 前記レンズアレイ力 2次元に配列された複数の微小レンズを有する少なくとも 1つ以上のレンズプレートから成る請求項 17に記載のイメージセンサ。

[19] 原稿を照射するライン照明デバイスと、

取り外し可能な保持部材であり、前記フレームに載置される前記ライン照明デバィスを前記フレームに押し付ける前記保持部材とを備えるイメージセンサ。

[20] 原稿を照射するライン照明デバイスと、

取り外し可能な保持部材であり、前記フレームに設けられた凹部に載置される前記ライン照明デバイスを前記フレームに押し付ける前記保持部材とを備えるイメージセンサ。

[21] 原稿を照射するライン照明デバイスと、

取り外し可能な保持部材であり、前記フレームに設けられた凹部に載置される前記ライン照明デバイスを前記フレームに押し付ける前記保持部材とを備え、前記凹部の短手方向の幅は、前記ライン照明デバイスの底面の短手方向の幅よりも長いイメージセンサ。

[22] 請求項 1、 6、 11、 19、 20、及び 21のいずれかに記載のイメージセンサを用いた画像読取装置。

[23] 原稿を照射するライン照明デバイスと、照射された前記原稿力の反射光を受光する受光素子アレイと、前記原稿と前記受光素子アレイとを結像するレンズアレイと、前記ライン照明デバイス、前記レンズアレイ、及び前記受光素子アレイを収納するフレームと、前記フレームに設けられた凹部に載置される前記ライン照明デバイスを前記フレームに押し付ける弾性保持部材とを備えるイメージセンサの製造方法であって、前記凹部内に位置調整部材を配置するステップと、

前記位置調整部材を基準として前記ライン照明デバイスを前記凹部内に配置するステップと、

前記弾性保持部材を前記フレームと前記照明デバイスに固定するステップと、前記位置調整部材を取り除くステップとを含むイメージセンサの製造方法。