WO2006120963A1

WO2006120963A1 - 電子機器

Info

Publication number: WO2006120963A1
Application number: PCT/JP2006/309101
Authority: WO
Inventors: Takashi Eguchi; Masatoshi Otani; Yukio Shimizu; Kaede Motoyama; Noriyuki Kamikawa; Osamu Kukimoto; Masahiko Nakano; Humitake Nakamura
Original assignee: Fujitsu Ten Limited
Priority date: 2005-05-09
Filing date: 2006-05-01
Publication date: 2006-11-16
Also published as: EP1880903A4; KR100909984B1; EP1880903A1; CN101171152A; CN101171152B; US20080106859A1; KR20070121038A

Abstract

　本体部の前面部に傾動可能に取り付けられた表示パネルと、表示パネルに傾動可能に取り付けられる操作パネルと、第１の傾動指令に応答して表示パネルを傾動動作させると共に、第２の傾動指令に応答して操作パネルを傾動動作させる制御を行う傾動制御手段と、表示パネルの傾斜角に対応して操作パネルの傾斜角情報を記憶する記憶手段とを有する。傾動制御手段は、第１の傾動指令に応答して表示パネルを傾動動作させるとともに、記憶手段に記憶している操作パネルの傾斜角情報に基づいて操作パネルを傾動動作させる。記憶手段が、第２の傾動指令に対応して設定された操作パネルの傾動角情報を記憶しているので、ユーザが表示パネルの傾動角に対応して操作パネルを最適傾動角に設定した後は、ユーザからの表示パネルの傾動指令に応答して、操作パネルを自動的に記憶された最適傾動角に傾動動作させることができ、ユーザによる操作パネルの傾動操作を無用とできる。

Description

明細書

電子機器

技術分野

[0001] 本発明は、表示パネルなどが傾動 (チルト)制御される車載用機器等の電子機器に関し、特に、表示パネルに傾動可能に取り付けられた操作パネル ACPを有し、その操作パネルの傾動角を表示パネルの傾動角に対応させるよう制御等が行われる電子機器に関する。

背景技術

[0002] (第 1の従来技術）

近年における車載用電子機器として、カーオーディオ、テレビ受像器及びカーナビゲーシヨンなどが一体ィ匕されたオーディオ ·ビジュアル ·ナビゲーシヨン装置（以下 AV N装置）が普及しつつある。力かる AVN装置は、通常、車両の運転席前方のインストルメントパネル内に埋設される。そのため、 AVN装置は、各種の機能実現のための電子デバイス等が格納される本体部と、本体部の前面側に設けられる表示パネルとで構成され、本体部がインストルメントパネル内に埋設され、前面側の表示パネルがインストルメントパネルの表面と同じ面内に収納される。また、表示パネルにはタツチパネルが併設され、表示パネルに操作ボタンを表示することで多様な操作を可能にしている。

[0003] 上記の AVN装置は、インストルメントパネルからの制約を受けて、表示パネルの面積を最小化することが求められる。一方で、 AVN装置の多機能化に対応するために、表示パネルの面積を大きくすると共に操作ボタンを有する操作パネルを併設することが求められる。

[0004] このような相反する要求を満たすために、表示パネルの下端部に回転動作制御可能に操作パネルを取り付け、電源 OFF時は操作パネルを閉じて表示パネルに重ね、電源 ON時にユーザの操作に対応して操作パネルを開、たり閉じたりできるようにし、操作パネルを開いた状態で表示パネルを大画面化することが提案されている。例えば、以下の特許文献 1の図 10、図 11に示されるとおりである。 [0005] (第 2の従来技術）

近年の車載用電子機器は、車両の進路や道路状況などの情報を提供するナビゲーシヨン機能だけではなぐ運転をより楽しくするためのエンタテインメント性も求められる傾向にある。そのため、カーオーディオ、テレビ受像器及びカーナビゲーシヨンなどが一体化されたオーディオ ·ビジュアル ·ナビゲーシヨン装置（以下 AVN (登録商標)装置)が普及しつつある。

[0006] 力かる AVN装置は、益々操作機能が増え、操作が複雑になる傾向にあり、車両の運転席前方のインストルメントパネルの限定された領域内に多くの操作機能を設けるために種々の提案がなされて、る。

[0007] 例えば、特許文献 2に示すように、 AVN装置の本体部の前面側に設けられる表示パネル下端部に、各種機能の操作ボタンを有する操作パネルを回転動作制御可能に取り付け、電源の供給やユーザの操作に対応して操作パネルを開閉し、開いた状態で操作パネルを操作可能にするものが提案されている。また、特許文献 3に示すように、本体装置前面に相前後する複数の操作パネルを可動式のアームで取り付け、電源の供給やユーザの操作に対応して前方の操作パネルのアームが傾動することにより、後方に隠れた操作パネルが露出して、操作可能になるものが提案されている

[0008] (第 3の従来技術）

車両などに搭載される電子機器であって、オーディオ機能やナビゲーシヨン機能を有する電子機器が知られている。電子機器の本体は、例えば車両のダッシュボードに設けられるコンソールボックスなどに組み込まれ、液晶ディスプレイなどの表示装置や操作パネルが運転手 (オペレータ）と面する方向に配置される。

[0009] また、電子機器では、表示装置や操作パネルが、その利用状態に応じて移動可能な駆動機構を有する場合がある。例えば、電子機器がオフ状態力オン状態になると、垂直状態にはめ込まれた表示装置が前方にスライド移動する機構や、オフ状態において水平状態で本体内に格納される表示装置がオン状態になると、前方にスライドし、垂直状態まで回転して起き上がる機構などが知られて、る。

[0010] 電子機器におけるこのような可動機構は、あらかじめ設定された所定位置まで移動するとともに、オペレータの体型 (身長など）や好みに応じて、オペレータにとって最適な位置に移動できるように、その移動量 (又は回転量)を可変に制御することができる構成であってもよい。

[0011] 電子機器の表示装置や操作パネルを移動させる駆動機構は、例えば、スライド型可変抵抗器 (直線センサ）を位置センサとして利用し、その位置センサのァクチユエータを表示装置や操作パネルなどの操作パネルに係合してヽる。モータの駆動力により操作パネルが移動（又は回転)すると、ァクチユエータが操作パネルの移動（又は回転）に応じてスライド移動し、スライド型可変抵抗器の出力抵抗値が変化する。この抵抗値の変化に基づ、て操作パネルの位置を検出し、操作パネルを所定の位置に移動させる。

[0012] さら〖こ詳しくは、例えば、スライド型可変抵抗器のァクチユエータを操作パネルのスライド移動に連動して同じ長さだけスライドさせる構成であると、操作パネルのスライド移動量が比較的大きい場合に、ァクチユエータの移動量も大きくなり、スライド型可変抵抗器の大型化が避けられな！/、。

[0013] 下記特許文献 4は、上記問題点を解決するために、操作パネルを移動させるドライブシャフトに螺旋状の溝を設け、この溝にスライド型可変抵抗器のァクチユエータを係合させることで、操作パネルの移動量と比較してァクチユエータのスライド量を小さくした位置検出機構にっ、て開示して!/、る。

[0014] (第 4の従来技術）

車両などに搭載される電子機器であって、オーディオ機能やナビゲーシヨン機能を有する車載用電子機器が知られている。車載用電子機器の本体は、例えば車両のダッシュボードに設けられるコンソールボックスなどに組み込まれ、液晶ディスプレイなどの表示装置や操作パネルが運転手 (オペレータ）と面する方向に配置される。

[0015] 電子機器の構成の一例として、本体部、前面部分にディスプレイが配置された表示パネルと、操作パネル面を有する操作パネルとを有する構成がある。

[0016] 例えば、下記特許文献 5では、サブディスプレイ及び操作スィッチを有する操作パネル力表示パネルの側方を軸として表示パネルに対して開閉可能に取り付けられる構成が開示されている。また、下記特許文献 6では、操作スィッチなどを有する操作パネル力表示パネルのディスプレイの前面をスライド可能に表示パネルに取り付けられる構成が開示されて、る。

[0017] (第 5の従来技術）

車両などに搭載される電子機器であって、オーディオ機能やナビゲーシヨン機能を有する車載用機器が知られている。車載用機器の本体は、例えば車両のダッシュボードに設けられるコンソールボックスなどに組み込まれ、液晶などで構成されるデイスプレイなどの表示装置や操作パネルが運転手 (オペレータ）と面する方向に配置される。

[0018] ディスプレイには、タツチパネルディスプレイが採用される車載用機器がある。タツチパネルディスプレイは、絵や文字が表示される画面を有するディスプレイに、指ゃぺンなどで直接触れることで所定の操作を行うことができる入力機能 (タツチパネル機能 )を有する。この入力機能は、例えば抵抗膜と呼ばれるパネル (タツチパネル)を画面上に配置することで実現され、そのパネルを指やペンで押圧することで、画面への接触を認識する。抵抗膜は、ガラス基盤と透明なフィルムにスぺーサ一と呼ばれる隙間を介して X方向、 Y方向に電気回路が配線された構造を有し、フィルム上を指などで押すと、押された部分の配線がショートし、電圧値が変わることで押された位置を検出する。

[0019] 図 58は、タツチパネルディスプレイの構造を説明する図である。ディスプレイ 100の画面上にタツチパネル 102が配置され、タツチパネル 102が押圧された位置をタツチパネル I/O104が検出し、検出位置を CPUなどの制御ユニット 106に伝えられる。また、制御ユニット 106は、検出位置に対応する表示情報をディスプレイドライバ 108から取得し、それに基づいた所定の制御を実行する。

[0020] タツチパネルディスプレイは、画面の表示部分を直接触れるだけで操作ができる簡単さがあるとともに、画面と入力機能部分をまとめることができるため、操作用ボタンのためのスペースを設ける必要がなぐ省スペース化できるというメリットがあり、設置スペースが限られる車載用機器への普及が進んでいる。

[0021] 一方で、車載用機器のナビゲーシヨン機能により画面に地図などの表示している場合は、できるだけ広い領域に地図を表示することが望まれるが、画面に指などで触れるための入力操作用の表示部分を表示させると、その分地図などの表示領域が狭められる。広い表示領域を確保するために、例えば、下記特許文献 7では、メインデイスプレイとサブディスプレイの 2つのディスプレイを有する車載用機器について開示する。

特許文献 1 : ：特開 2005— 17968号公報

特許文献 2 : ：特開 2005— 17968号公報

特許文献 3 : ：特開 2004 - 234836号公報

特許文献 4: ：特開 2000— 313284号公報

特許文献 5 : ：特開 2001— 118369号公報

特許文献 6 : ：特開 2005— 17968号公報

特許文献 7 : ：特開 2001— 118369号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0022] (第 1の従来技術に対する課題）

上記第 1の従来技術における AVN装置は、インストルメントパネルの制約下において、表示パネルの大画面化と操作パネルの併設とを実現することができる。

[0023] しかしながら、インストルメントパネル内における AVN装置の装着位置に対応して、ユーザが見やすい角度に調節できるように、表示パネルの傾動角（チルト角）を可変可能にすることが望まれる。表示パネルの傾動角を変更可能にすることは、一般に行われるところである力表示パネルに操作パネルを併設しているので、表示パネルの傾動角が変更されると、操作パネルの角度が不適切になり、ユーザによる操作パネルの操作性が悪くなるという課題を有する。つまり、表示パネルの傾動角の変更に伴つて、操作パネルの傾動角も同時に調節することが必要になり、ユーザに煩雑な調節を強要することになる。

[0024] そこで、本発明の目的は、表示パネルと操作パネルの傾動角を制御する電子機器を提供することにある。

[0025] (第 2の従来技術に対する課題）

また、第 2の従来技術における AVN装置には、複雑化した操作機能を設置するために可動式の操作パネルを併設するだけではなぐ操作性を向上させながら、車両の運転動作に対する興趣を喚起するようなエンタテインメント性を併せ持つことが望まれる。

[0026] そこで、本発明の目的は、電子機器の操作性を向上させつつ、車両の運転に対する興趣を喚起するような、操作パネル ACPの動作制御を備えた車載用機器などの電子機器を提供することにある。

[0027] (第 3の従来技術に対する課題）

また、第 3の従来技術において、上記特許文献 4による位置検出機構では、操作パネルの移動量と比較してァクチユエータのスライド量が小さ、ので、操作パネルとァクチユエータが同じ長さ移動する場合と比較して、スライド型可変抵抗器の出力電圧の誤差及びばらつきなどが比較的大きくなり位置検出対象である操作パネルの移動量 (即ち位置)の検出精度が低下する。従って、操作パネルを移動させ、スライド型可変抵抗器の出力電圧に基づ！、て操作パネルの位置を検出し、所望の位置で停止制御を行う場合、停止位置の検出精度の低下から、その停止位置が所望の位置力ずれる可能性が高くなる。

[0028] そこで、本発明の目的は、操作パネル ACPの位置検出手段であるスライド型可変抵抗器のァクチユエータのスライド量を抑え小型化を図り、且つ操作パネルの位置を高精度に位置検出することができる電子機器を提供することにある。

[0029] (第 4の従来技術に対する課題）

また、第 4の従来技術において、電子機器が、上述したように、ディスプレイを有する表示パネルと、操作パネル面を有する操作パネルとを有し、操作パネルが表示パネルに対して移動可能な構成の場合、電子機器がオフ状態力オン状態になると、操作パネルがディスプレイの一部を覆ってヽる閉状態から、表示パネルのディスプレィの全表示領域が視認可能となる開状態に移動し、ディスプレイの表示が行われる。そして、従来、電子機器がオフ状態の場合に、操作パネルが表示パネルのディスプレイの少なくとも一部を覆って、る閉状態となるので、閉状態にぉ、て表示パネルのディスプレイの表示は利用されて、なかった。

[0030] しかしながら、電子機器がオン状態であっても操作パネルを閉状態にする動作を可能とする場合、閉状態においても、利用している機能に関する情報が、ディスプレイに表示されることが好ましい。ただし、閉状態の場合、ディスプレイの一部が操作パネルによって覆われてしまうため、操作パネルの開状態と閉状態において同一の内容をディスプレイを表示することができず、ディスプレイに表示される内容を操作パネルの開状態と閉状態において異ならせる必要がある。

[0031] そこで、本発明の目的は、操作パネルの開状態と閉状態にぉ、てディスプレイに表示される内容が変更される電子機器を提供することにある。

[0032] (第 5の従来技術に対する課題）

また、第 5の従来技術において、上記特許文献 7の車載用機器の 2つのディスプレィは、タツチパネルディスプレイではなぐディスプレイを見ながら、ディスプレイと別位置に設けられたスィッチ、ボタン類を操作する必要があり、操作性が悪い。

[0033] そこで、本発明の目的は、できるだけ広、表示領域を確保し、且つ操作性の良ヽ電子機器を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0034] 上記目的を達成するために、本発明の第 1の側面における電子機器は、本体部と、当該本体部の前面部に前記電子機器本体に対して傾動可能 (本体部に対して傾斜角を可変できる）に取り付けられる表示パネルと、前記表示パネルに傾動可能に取り付けられる操作パネルと、第 1の傾動指令に応答して前記表示パネルを傾動動作させるとともに、第 2の傾動指令に応答して前記操作パネルを傾動動作させる制御を行う傾動制御手段と、前記表示パネルの傾動角に対応して前記操作パネルの傾動角情報を記憶する記憶手段とを具備し、前記傾動制御手段は、前記第 1の傾動指令に応答して前記表示パネルの傾動動作させるとともに、前記記憶手段に記憶している操作パネルの傾動角情報に基づいて前記操作パネルを傾動動作させることを特徴とする。

[0035] 上記の第 1の側面によれば、記憶手段が、前記第 2の傾動角設定指令に対応して設定された操作パネルの傾動角情報を記憶して、るので、ユーザが表示パネルの傾動角に対応して前記操作パネルを最適傾動角に設定した後は、ユーザからの表示パネルの傾動角変更指令に応答して、操作パネルを自動的に記憶された最適傾動角に傾動動作させることができ、ユーザによる操作パネルの傾動操作を無用とすることができる。

[0036] 本発明の第 2の側面の電子機器では、第 1の側面において、さらに、前記傾動制御手段は、前記第 2の傾動指令に応答して前記操作パネルを傾動動作させた場合、前記記憶手段に記憶されている前記傾動角情報を更新することを特徴とする。

[0037] 本発明の第 3の側面の電子機器では、第 1の側面において、前記傾動制御手段は

、前記電子機器本体の前面が露出する方向への第 1の傾動指令に応答して、前記表示パネルを傾動動作させた後、前記操作パネルを傾動動作させる制御を行うことを特徴とする。

[0038] 本発明の第 4の側面の電子機器では、第 1の側面にお、て、前記傾動制御手段は

、前記電子機器本体の前面を閉鎖する方向への第 1の傾動指令に応答して、前記操作パネルを傾動動作させた後、前記表示パネルを傾動動作させる制御を行うことを特徴とする。

[0039] 第 3及び第 4の側面によれば、表示パネルに対する操作パネルの傾動角を小さい角度の状態で表示パネルの傾動動作をさせることができ、車内の障害物への衝突をでさるだけ回避することがでさる。

[0040] 本発明の第 5の側面の電子機器では、第 1の側面にお、て、前記傾動制御手段は、前記第 1の傾動指令に応答して、前記操作パネルを基準角度に傾動動作させた後、前記表示パネルを傾動操作させる制御を行うことを特徴とする。

[0041] 本発明の第 6の側面の電子機器では、第 1の側面において、前記傾動制御手段は、前記第 1の傾動指令に応答する前記表示パネルの傾動動作または前記操作パネルの傾動動作が所定時間内に完了しな、場合、前記表示パネルの傾動動作または前記操作パネルの傾動動作を行わなヽように制御することを特徴とする。

[0042] 本発明の第 7の側面の電子機器では、第 1の側面にお、て、前記傾動制御手段は

、前記表示パネルの傾動動作中または操作パネルの傾動動作中の前記操作パネル力の操作入力を無効にする制御を行うことを特徴とする。

[0043] 本発明の第 8の側面の電子機器では、第 1の側面にぉ、て、前記傾動制御手段は、更に前記操作パネルに設けられた操作ボタンが押下されたことを検出すると、当該操作ボタンの押下に対して、前記操作パネルを押し戻すように前記操作パネルを傾動させることを特徴とする。

[0044] 第 8の側面によれば、ユーザ (運転者）はボタン押下に対して操作パネル ACPが押し戻すとヽぅ触覚を得られ、ボタン操作による入力が有効に行われたことを確認できるので、操作性が向上するとともに、興趣を覚えることができる。

[0045] 本発明の第 9の側面の電子機器では、第 1の側面にぉ、て、前記傾動制御手段は、電子機器が搭載される車両の速度情報を検知する速度検知手段力の速度情報が入力され、入力された速度情報により、前記車両の加速を検知した場合、前記操作パネルを前記表示パネルの前面に近づける方向に傾動させ、前記車両の減速を検知した場合、前記操作パネルを前記表示パネルの前面カゝら遠ざける方向に傾動させることを特徴とする。

[0046] 第 9の側面によれば、車両の加速'減速に伴う加速度の影響でユーザ (運転者)の上体が前後に傾斜しても、操作パネル ACPもユーザ (運転者)の手前または前方に傾動することになるので、ユーザ (運転者）にとつて操作パネル ACPの操作がし易い角度を保つことができる。また、ユーザ (運転者）は車両の加速'減速という運転動作に対して操作パネル ACPが傾動すると!/、うフィードバックを得ることができるので、興趣を覚えることができる。

[0047] 本発明の第 10の側面の電子機器では、第 1の側面において、前記傾動制御手段は、電子機器の傾きを検知し、検知した傾きに基づき前記操作パネルの傾動動作を制御することを特徴とする。

[0048] 第 10の側面によれば、車載用電子機器を取り付けた時の装置の傾き具合を検知することにより、ユーザ (運転者）にとつて好適な操作パネル ACPの傾動角度に修正することができるので、操作パネル ACPを開、たときの操作性が向上する。

[0049] 本発明の第 11の側面の電子機器では、第 1の側面において、さらに、前記操作パネルの傾動動作に応じて移動する移動手段と、前記移動手段の移動量に応じて前記操作パネルの傾動角度を検出する検出部とを具備し、前記移動手段は、前記操作パネルの第 1の傾動角度範囲において、前記操作パネルの単位角度あたり第 1の移動量で移動し、前記操作パネルの第 2の傾動角度範囲において、前記操作パネルの単位角度あたり第 1の移動量と異なる第 2の移動量で移動することを特徴とする

[0050] 本発明の第 12の側面の電子機器では、第 11の側面において、前記第 2の移動量は前記第 1の移動量よりも大きいことを特徴とする。

[0051] 本発明の第 13の側面の電子機器では、第 11の側面において、さらに、前記表示パネルに固定される回転軸と、前記回転軸に設けられた螺旋上の溝とを具備し、前記操作パネルは、前記回転軸の回転に伴い、前記表示パネルに対して回動可能に、前記表示パネルに取り付けられ、前記螺旋状の溝は、前記操作パネルの第 1の傾動角度範囲において前記第 1の移動量で移動し、前記操作パネルの第 2の傾動角度範囲において前記第 2の移動量で移動するように形成されると共に、前記移動手段が係合し、前記移動手段は、前記回転軸の回転に伴い、前記回転軸の軸線方向に移動することを特徴とする。

[0052] 本発明の第 14の側面の電子機器では、第 11の側面において、さらに、前記操作パネルの傾動動作に応じて移動する移動手段と、前記移動手段の移動量に応じて前記操作パネルの傾動角度を検出する検出部とを具備し、前記移動手段は、前記操作パネルの傾動動作範囲によって、前記操作パネルの傾動動作両に対する移動量の割合が異なることを特徴とする。

発明の効果

[0053] 本発明によれば、ユーザによる表示パネルの傾動角変更指令に応答して、操作パネルを自動で好みの傾動角に傾動動作させることができる。

[0054] 本発明によれば、車載用電子機器の操作性を向上させつつ、車両の運転動作に対する興趣を喚起することができる。

[0055] 本発明によれば、電子機器 (例えば車載用機器)の操作パネルの移動に応じて移動する位置検出部の移動手段の単位長さあたりの移動量が操作パネルの移動範囲により変化する。操作パネルの位置の検出精度が比較的低くてよい場合は、位置検出部の移動手段の単位長さあたりの移動量を小さくすることで、位置検出部全体の構造を小型化することができるとともに、高い検出精度が必要な可動範囲については、移動量を大きくすることで、高精度な検出が可能となり、電子機器に搭載される操作パネルの位置検出部を小型化できるとともに、必要な範囲で高い位置検出精度を ½保することができる。

[0056] 本発明によれば、操作パネルの開閉に応じて、自動的にディスプレイの表示内容が適切に切り替わり、電子機器に対する操作性、利便性が向上する。

[0057] 本発明によれば、 2つのタツチパネルディスプレイを有する車載用機器が提供されるので、表示領域の拡大及び操作性の向上が実現する。

図面の簡単な説明

[0058] [図 1]第 1の実施の形態における車載用電子機器の正面図である。

[図 2]AVN装置の表示パネル DISPと操作パネル ACPの種々の傾動状態の一例を示す図である。

[図 3]第 1の実施の形態における AVN装置の概略構成図である。

[図 4]第 1の実施の形態における AVN制御ユニットの構成図である。

[図 5]第 1の実施の形態における第 1の傾動動作のオープン傾動動作を示す図である。

[図 6]第 1の傾動動作における衝突時の動作を示す図である。

[図 7]第 1の傾動動作におけるオープン方向の傾動動作制御のフローチャート図である。

[図 8]第 1の傾動動作におけるクローズ方向の傾動動作を示す図である。

[図 9]第 1の傾動動作におけるクローズ方向の傾動動作制御のフローチャート図である。

[図 10]第 1の実施の形態における第 2の傾動動作を示す図である。

[図 11]第 2の傾動動作の制御フローチャート図である。

[図 12]第 1の実施の形態における第 3の傾動動作を示す図である。

[図 13]第 3の傾動動作におけるオープン方向への傾動動作制御のフローチャート図である。

[図 14]第 3の傾動動作におけるクローズ方向への傾動動作制御のフローチャート図である。

[図 15]第 1の実施の形態における第 4の傾動動作を示す図である。 [図 16]第 4の傾動動作の制御フローチャート図である。

圆 17]第 4の傾動動作の特殊例を示す図である。

圆 18]第 1の実施の形態における操作ボタンの無効化を説明する図である。

[図 19]第 1の実施の形態における操作ボタンの無効化の制御を示すフローチャート図である。

[図 20]第 2の実施の形態における車載用電子機器の正面図および側面図である。

[図 21]第 2の実施の形態における AVN装置の概略構成図である。

[図 22]第 2の実施の形態における AVN制御ユニットの構成図である。

圆 23]操作ボタンの押下に対し押し戻す傾動動作を説明する図である。

[図 24]操作ボタンの押下に対し押し戻す傾動動作制御のフローチャート図である。

[図 25]車両の加速'減速に応じた傾動動作を説明する図である。

[図 26]車両の加速 *減速に応じた傾動動作制御のフローチャート図である。

圆 27]オーディオ信号に応じた傾動動作を説明する図である。

圆 28]オーディオ信号と目標角度の対応関係を説明する図である。

[図 29]オーディオ信号に応じた傾動動作制御のフローチャート図である。

[図 30]起動時の AVN装置本体の傾きに応じた初期傾動角度の修正動作について説明する図である。

[図 31]起動時の AVN装置本体の傾きに応じた初期傾動角度の修正動作制御のフロ一チャート図である。

圆 32]第 3の実施の形態における電子機器の操作パネル ACPの閉状態を示す正面図及び側面図である。

圆 33]第 3の実施の形態における電子機器の操作パネル ACPの開状態を示す正面図及び側面図である。

圆 34]第 3の実施の形態における電子機器の操作パネル ACPの開状態を示す別の正面図及び側面図である。

[図 35]第 3の実施の形態における電子機器の操作パネル ACPの位置を検出するための回転軸 32を示す図である。

[図 36]回転軸 32にスライド型可変抵抗器 43のァクチユエータ 44が係合している状態を示す図である。

[図 37]第 3の実施の形態における操作パネル ACPの回転角度とァクチユエ一タのスライド量との関係を示す特性図である。

圆 38]第 3の実施の形態における電子機器の操作パネル ACPの内部構成を示す図である。

[図 39]ラチェットカム機構 25を有する回転軸 34の構成図である。

[図 40]バックラッシを吸収するスプリング 26の構成図である。

圆 41]プレート板上に設けられた溝を示す図である。

圆 42]第 4の実施の形態における車載用電子機器を構成する表示パネルと操作パネルの閉状態における正面図及び側面図である。

圆 43]第 4の実施の形態における車載用電子機器を構成する表示パネルと操作パネルの開状態における正面図及び側面図である。

圆 44]第 4の実施の形態における表示内容の切り換えの第 1の例を説明する図である。

圆 45]第 4の実施の形態における表示内容の切り換えの第 2の例を説明する図である。

圆 46]第 4の実施の形態における表示内容の切り換えの第 3の例を説明する図である。

圆 47]第 4の実施の形態における表示内容の切り換えの第 4の例を説明する図である。

圆 48]第 5の実施の形態における電子機器の操作パネルの閉状態を示す正面図及び側面図である。

圆 49]第 5の実施の形態における電子機器の操作パネルの開状態を示す正面図及び側面図である。

[図 50]操作パネル ACPが開状態における車載用機器の 2つのタツチパネルディスプレイを模式的に示す図である。

[図 51]操作パネル ACPが閉状態における車載用機器の 2つのタツチパネルディスプレイを模式的に示す図である。 [図 52]第 5の実施の形態における操作パネル ACPのタツチパネルディスプレイの第 1 の表示例を示す図である。

[図 53]第 5の実施の形態における操作パネル ACPのタツチパネルディスプレイの第 2 の表示例を示す図である。

[図 54]第 5の実施の形態における操作パネル ACPのタツチパネルディスプレイに表示されるボタンの第 1の表示例を示す図である。

[図 55]第 5の実施の形態における操作パネル ACPのタツチパネルディスプレイに表示されるボタンの第 2の表示例を示す図である。

[図 56]第 5の実施の形態における操作パネル ACPのタツチパネルディスプレイに表示されるボタンの第 3の表示例を示す図である。

[図 57]第 5の実施の形態における操作パネル ACPのタツチパネルディスプレイに表示されるボタンの第 4の表示例を示す図である。

[図 58]タツチパネルディスプレイの構造を説明する図である。

符号の説明

[0059] 10：本体部、 DISP：表示パネル、 ACP：操作パネル、 BT1：操作ボタン、 BT2：操作ボタン

発明を実施するための最良の形態

[0060] 以下、図面に従って本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。

[0061] (第 1の実施の形態）

図 1は、第 1の実施の形態における車載用電子機器の正面図である。以下、車載用電子機器の一例として、オーディオシステムと、テレビ受像器と、カーナビシステムなどが一体ィ匕された AVN装置を例にして説明する。図 1には、 AVN装置の操作パネル ACPが閉じた (クローズした)状態と開!、た (オープンした)状態での正面図が示される。液晶表示パネル DISPまたは有機 ELパネルなどからなる表示パネル DISP 力図示されない本体に対して表示面が上方向に向くように傾動可能 (傾斜可能）に取り付けられ、その表示パネル DISPの下端部に操作パネル ACPが傾動可能に取り付けられている。図 1では、表示パネル DISPに操作パネル ACPを軸支して回転動作可能にする傾動手段 13により、操作パネル ACPが傾動可能になっている。

[0062] 操作パネル ACPがクローズした状態でユーザ側に露出される裏面には、パネルを開く方向に傾動動作するためのオープン操作ボタン BT2が設けられ (ACPクローズ状態参照）、操作パネル ACPがオープンした状態で露出されるユーザ側に露出される表面側には、操作パネル ACPを閉じる方向に傾動動作するためのクローズ操作ボタン CLOSEと、本体の前面側を露出するように表示パネル DISPをフルオープン状態に傾動動作させるためのイジェクト操作ボタン EJCTと、オーディオシステム、テレビ、カーナビシステムなどの複数の操作ボタン BT1とが設けられている（ACPオープン状態参照)。

[0063] 図 2は、 AVN装置の表示パネル DISPと操作パネル ACPの種々の傾動状態の一例を示す図である。図 2 (a)では、本体部 10の正面に表示パネル DISPがその上端部で軸支され、表示パネル DISPの下端部が本体部 10から離れるオープン方向に約 15度程度傾斜 (傾動）している。また、表示パネル DISPの下端部に取り付けられた操作パネル ACPは、表示パネル DISPに対してクローズした状態にある。一方、図 2 (b)では、同様に表示パネル DISPが傾動状態にあり、それに対応して操作パネル ACPも傾動状態にあり、操作パネル ACPが水平状態に保たれその表面側が上側を向いている。この状態であれば、ユーザは、上部斜め上力表示パネル DISPを観察することができると共に、水平状態に保たれた操作パネル ACPの表面に配置されて V、る各種操作ボタンを容易に操作することができる。

[0064] 図 2 (c)では、表示パネル DISPが本体部 10に対して大きく傾動しており、それに伴つて操作パネル ACPも大きく傾動している。そして、図 2 (d)では、表示パネル DISP が本体部 10に対して 90度傾動して!/、て、操作パネル ACPは表示パネル DISPに対してクローズ状態にある。この状態で本体部 10の前面 10Aが 100%露出され、前面 10Aに設けられた CDや DVDなどの媒体ディスクを挿入'排出する揷排口（図示せず）へのアクセス可能状態になっている。この状態は、表示パネル DISPの 100%フルオープン状態である。

[0065] 図 3は、第 1の実施の形態における AVN装置の概略構成図である。 AVN装置は、前述のとおり、本体部 10と表示パネル DISPと操作パネル ACPで構成される。本体部 10には、表示パネル DISPや操作パネル ACPの制御を行う制御ボード 16が設けられ、制御ボード 16には表示パネル DISPに対して表示制御を行う表示制御ユニット 20と、操作パネル ACPの操作制御を行う操作制御ユニット 22と、表示パネル DISP や操作パネル ACPの傾動制御を含む種々の制御を行う AVN制御ユニット 18 (傾動制御手段）と、表示パネル DISPの傾動ユニット 12内のモータ A122を駆動するドライバ DrAと、操作パネル ACPのモータ B132を駆動するドライバ DrBとを有する。

[0066] 表示パネル DISPの傾動駆動を行う傾動ユニット 12は、表示パネル DISPの本体部 10に対する角度を検出する角度センサ A121と、表示パネル DISPを傾動動作させる傾動用のモータ 122とを有する。角度センサ A121からの検出角度信号が AVN制御ユニット 18に与えられ、同ユニット 18からの駆動信号に対応してドライバ DrAからの駆動信号によりモータ 122が順方向と逆方向とに駆動される。また、 ACPユニットには、操作パネル ACPの表示パネル DISPに対する傾動角を検出する角度センサ B 131と、操作パネル ACPを傾動動作させるモータ 132と、図 1に示した操作ボタン 13 3とが設けられ、角度センサ B131の検出角度信号が AVN制御ユニット 18に与えられ、同ユニット 18からの駆動信号に対応してドライバ DrB力もの駆動信号によりモータ B132が順方向と逆方向とに駆動される。また、操作ボタン 133からの操作信号は操作制御ユニット 22を介して AVN制御ユニット 18に与えられる。さらに、表示パネル DISPに設けられるタツチパネルユニット 14からの操作信号も操作制御ユニット 22を介して AVN制御ユニット 18に与えられる。

[0067] 図 4は、第 1の実施の形態における AVN制御ユニット 18の構成図である。 AVN制御ユニット 18は、例えば汎用マイクロプロセッサまたは ASIC (特定用途集積回路)からなるプロセッサであり、中央処理ユニット CPUと、制御プログラムが格納されたプログラムメモリ P— ROMと、インターフェース IFと、不揮発性メモリ NVMEM (記憶手段 )とを有し、それらは内部バス BUSを介して接続される。プログラムメモリ P— ROM内には、後述する AVN装置の表示パネル DISPや操作パネル ACPの傾動制御プログラムが格納されている。

[0068] また、不揮発性メモリ NVMEMには、表示パネル DISPの傾動角 0〜30度（5度毎 7段階）に対応して、操作パネル ACPの傾動角 90〜 150度（10度毎 7段階)を記憶する。図中、 Xは、表示パネル DISPの傾動角毎に設定された操作パネル ACPの傾動角を示す。図 4の例では、表示パネル DISPの本体に対する傾動角力 O度では、操作パネル ACPの表示パネル DISPに対する傾動角が 90度に設定されて、る。また、表示パネル DISPの傾動角 5度、 10度に対しては操作パネル ACPの傾動角が 100 度に設定されている。さらに、表示パネル DISPの傾動角 15度、 20度に対しては 11 0度に、 25度に対しては 120度に、 30度に対しては 130度にそれぞれ設定されている。

[0069] 好ましい実施例では、この不揮発メモリ NVMEMには、表示パネル DISPの全ての傾動角に対して操作パネル ACPの傾動角が 90度に初期設定されて、る。そして、ユーザが各表示パネル DISPを好みの傾動角に設定する時に同時に設定した操作パネル ACPの傾動角力カスタマイズされた傾動角としてこのメモリに記憶される。一且操作パネル ACPの傾動角が設定されると、その後は、ユーザによる表示パネル DI SPの傾動角制御に対応して、操作パネル ACPの傾動角は、表示パネル DISPの傾動角に対応して最後に設定された傾動角に自動で傾動制御される。したがって、ュ一ザが表示パネル DISPの傾動角の制御に伴って、操作パネル ACPの傾動角をその都度制御する必要がなぐ煩雑な設定をなくしユーザの利便性を高めることができる。

[0070] 図 5は、第 1の実施の形態のおける第 1の傾動動作のオープン傾動動作を示す図である。図 5 (a)は電源 OFFの状態を示し、 AVN装置の本体部 10に対して表示パネル DISPが傾動角 0度、操作パネル ACPも表示パネル DISPに対して傾動角 0度にクローズした状態になっている。この状態で、例えば車両のイグニッションキーにより電源 ON操作されると車両内の電源が ONとなり、図 5 (b)に示されるように操作パネル ACPが自動的に 90度の傾動角に傾動制御される。この状態で、操作パネル ACP の表面側が上側を向くことになり、表面側の操作ボタンを操作可能にする。

[0071] 次に、ユーザからの表示パネル DISPをオープン方向に傾動する指令が与えられると、図 5 (c)に示すように、表示パネル DISPが指令角度に対応する傾動角まで傾動動作する。このとき、操作パネル ACPは 90度の状態を維持する。そして、表示パネル DISPの傾動動作完了後に、図 5 (d)に示すように、操作パネル ACPが表示パネル DISPの傾動角に対応して設定済みの傾動角まで自動的に傾動制御される。表示パネル DISPの傾動指令は、例えば、表示パネル DISPに表示される傾動指令ボタンへの操作をタツチパネル 14により検出することで、 AVN制御ユニットに与えられる。その操作に応答して、表示パネル DISPの傾動動作が実行され、その後操作パネル ACPの傾動動作がユーザ力ゝらの操作なしに自動的に実行される。しかも、操作パネル ACPの傾動角は、表示パネル DISPの傾動角に対応して設定された直前の傾動角に制御される。なお、初期の状態 (前回の使用履歴がない場合）には、対応する設定角度はないので操作パネル ACPは最初の傾動動作のみを行う。

[0072] 表示パネル DISPと操作パネル ACPの傾動角動作を同時に行ってもよいが、上記のように、オープン方向の傾動動作において、最初に表示パネル DISPを傾動動作し、その後に操作パネル ACPを傾動動作することで、傾動動作に伴う表示パネル DI SPと操作パネル ACPが移動する空間をできるだけ狭くすることができ、車両内に置かれる種々の物への衝突をできるだけ回避することができる。また、直前に設定された表示パネル DISPの傾動角に対応する操作パネル ACPの傾動角は、車両内の空間で移動可能な実績のある位置であり、そのような傾動角への傾動制御は、他の物への衝突の可能性が最も少なぐ不揮発性メモリ NVMEMに記憶した直前の傾動角に操作パネル ACPを傾動制御するのが好ましい。

[0073] 操作パネル ACPを先にオープン方向に傾動動作させた後に、表示パネル DISPをオープン方向に傾動動作させると、表示パネル DISPの傾動動作中に操作パネル A CPが他の物に衝突する場合があり、操作パネル ACPの破壊を招き好ましくない。

[0074] 図 6は、第 1の傾動動作における衝突時の動作を示す図である。この動作は、表示パネル DISPのオープン方向の傾動動作時及びクローズ方向の傾動動作時の両方に適用可能である。また、前述の表示パネル DISPの角度と操作パネル ACPの角度を対応付けしたものに限らず、少なくとも傾動制御される駆動対象を有するものにも適用可能である。以下、オープン方向の傾動動作で説明する。

[0075] 表示パネル DISPのオープン方向の傾動動作では、前述のとおり、最初に表示パネル DISPを傾動動作し、その後操作パネル ACPを傾動動作する。その場合、最初の傾動動作中に障害物に衝突して傾動動作が完了できない場合は、何らかの異常発生と見なして、その次の傾動動作を中止する。図 6 (a)では、表示パネル DISPが本体部 10に対して約 20度傾動し、操作パネル ACPが表示パネル DISPに対して 11 0度傾動した状態にある。そこで、表示パネル DISPに対するオープン方向の傾動指令があると、表示パネル DISPがオープン方向に傾動制御される。この時、図 6 (b)に示すように、何らかの障害物 30に衝突して所定時間内に傾動動作を完了することができない場合は、第 1に、表示パネル DISPの傾動動作を中止し元の傾動位置に戻す。第 2に、図 6 (c)に示すように、その後の操作パネル ACPの傾動動作を中止する。これにより、不測の事態が発生するのを未然に防ぐことができる。

[0076] 図 7は、第 1の傾動動作におけるオープン方向の傾動動作制御のフローチャート図である。この傾動動作制御は、 AVN制御ユニット 18の制御プログラムにより行われる。最初に、表示パネル DISPにはタツチパネルによる操作ボタンとして表示パネル DI SPの傾動動作指示ボタンが表示される。その傾動動作指示ボタンによりオープン方向の操作が ONされると（S 10)、まず、傾動動作の前に操作パネル ACPの全操作ボタン及び表示パネル DISPの表示中の全操作ボタンが無効化される。これにより傾動動作中に障害物に衝突してユーザが希望しない操作指令が出されるのを防止する（ S14)。そして、表示パネル DISPをオープン方向に傾動動作する（S 14)。この傾動動作は、表示パネル DISPの傾動ユニット内のモータを駆動させることで行われるが、一定時間内に目標角度まで移動する力否かが監視される（S16、 S24) ₀一定時間内に目標角度まで表示パネル DISPの傾動動作が完了すると（S16の YES)、次に操作パネル ACPの傾動動作が行われる（S 18)。この傾動動作は、 AVN制御ュ-ット内の不揮発性メモリ VNMEMに記憶された表示パネル DISPの傾動角度に対応する操作パネル ACPの傾動角になるようユーザからの操作指令を待つことなく自動で動作制御される。そして、目標角度まで傾動動作が完了すると (S20の YES)、操作パネル ACPや表示パネル DISPの操作ボタンを有効化する（S22)。

[0077] 1番目の表示パネル DISPの傾動動作において一定時間経過するまでに目標角度まで傾動動作が完了しない場合は（S24の YES)、その傾動動作を停止し元の傾動角に戻すと共に、 2番目の操作パネル ACPに対する傾動動作を解除し、操作ボタンを有効化する（S26)。また、 2番目の操作パネル ACPの傾動動作中においても、一定時間経過するまでに目標角度まで傾動動作が完了しない場合は、その操作パネル ACPの傾動動作を解除し、元の傾動角に戻すようにするのが好ま、。

[0078] 図 8は、第 1の傾動動作におけるクローズ方向の傾動動作を示す図である。図 8 (a) では表示パネル DISPが本体部 10に対して約 20度で開いた状態にあり、操作パネル ACPは水平方向に傾動されている。この状態で、表示パネル DISPの操作ボタンにより表示パネル DISPを本体に対して 0度に閉じる操作が行われると、その傾動指令に応答して、まず、操作パネル ACPが表示パネル DISPO度に対して記憶された傾動角 90度まで傾動動作される。すなわち、図 8 (b)に示すとおりである。その後、図 8 (c)に示されるとおり、表示パネル DISPを指令された角度 0度まで傾動動作する。そして、電源 OFFされると、操作パネル ACPは表示パネル DISPに対して 0度に傾動動作され完全に閉じた状態にされる。図 8 (a)の状態から電源 OFFにされた場合は、最初に操作パネル ACPが表示パネル DISPに対して 0度まで傾動動作され、その後に表示パネル DISPが本体部 10に対して 0度まで傾動動作される。

[0079] このように、表示パネル DISPのクローズ方向の傾動動作では、それに伴って操作パネル ACPはよりクローズする方向に傾動動作するものとヽぅ前提で、第 1に操作パネル ACPを傾動動作し、表示パネル DISPと操作パネル ACPを合わせた形状をできるだけ小さくし、第 2に表示パネル DISPを傾動動作させる。これにより、表示パネル DISPの傾動動作中の形状を小さくし、車内の障害物への衝突の可能性を低くすることができる。また、操作パネル ACPが表示パネル DISPに対して開いた状態で、表示パネル DISPをクローズする方向に傾動動作すると、開、て、る操作パネル AC Pが車内の床などに衝突する可能性があるので、操作パネル ACPを表示パネル DIS Pより先に傾動動作するのが好ましい。さらに、クローズ方向の傾動動作においても、図 6の説明と同様に、最初の傾動動作で操作パネル ACPの傾動動作が一定時間内に完了しない場合は、その傾動動作を解除して元の位置に戻すと共に、次に予定されている表示パネル DISPの傾動動作もキャンセルする。

[0080] 図 9は、第 1の傾動動作におけるクローズ方向の傾動動作制御のフローチャート図である。最初に、表示パネル DISPの傾動角をクローズ方向にする操作指令があると (S30の YES)、まず、傾動中の不測の操作指令をなくすために、全てのボタン操作を無効化する（S32)。その後、操作パネル ACPを次の表示パネル DISPの傾動角に対応して記憶されている傾動角まで傾動動作させる（S34)。この傾動動作が一定時間経過するまでに目標角度まで移動したら（S36の YES)、次に表示パネル DISP をクローズ方向に傾動動作させる（S38)。傾動動作完了すると（S40の YES)、全てのボタン操作を有効化する（S42)。

[0081] また、操作パネル ACPの傾動動作が一定時間経過内に完了しない場合は（S44 の YES)、その傾動動作を停止して元の位置に戻し、次に予定されている表示パネル DISPの傾動動作も解除する。その後全ボタン操作を有効化する（S46)。

[0082] 以上、第 1の傾動動作では、表示パネル DISPがオープン方向に傾動指令された場合は、操作パネル ACPもオープン方向に傾動されることを前提にして、表示パネル DISPを傾動動作した後に操作パネル ACPを傾動動作する。一方、表示パネル D ISPがクローズ方向に傾動動作された場合は、操作パネル ACPもクローズ方向に傾動されることを前提にして、操作パネル ACPを傾動動作した後に表示パネル DISP を傾動動作する。そして、いずれの場合も、傾動動作中のボタン操作を無効化する。さらに、最初の傾動動作が一定時間内に完了しない場合は、その傾動動作を停止し元に戻すと共に次の傾動動作もキャンセルする。また、表示パネル DISPの傾動角に対応してユーザにより設定された操作パネル ACPの傾動角がそれぞれ記憶され、表示パネル DISPの傾動指令に応答して、操作パネル ACPの傾動動作を自動的に行

[0083] 図 10は、第 1の実施の形態における第 2の傾動動作を示す図である。この傾動動作では、表示パネル DISPのオープン方向またはクローズ方向の傾動指令に対して、いずれの場合も、最初に操作パネル ACPを表示パネル DISPに対して 90度の位置 (基準位置）になるよう傾動動作し、その後表示パネル DISPを目標角度まで傾動動作する。したがって、表示パネル DISPの傾動中は操作パネル ACPは、常に表示パネル DISPに対して 90度の角度になる。また、別の方法として、表示パネル DISP を傾動動作した後に、操作パネル ACPを不揮発性メモリ NVMEMに記憶された位置に傾動動作してもよい。あるいは、表示パネル DISPを傾動動作した後は、操作パネル ACPの傾動角の調整を行わな、、若しくはマニュアルで調整可能にしてもよ!ヽ。これらの操作パネル ACPの傾動角を調整することについての 3つの調整モード (メモリ記憶角度に自動傾動、マニュアル調整、傾動調整を行わない)をあらかじめ設定可能にしてもよい。そして、第 1の傾動動作と同様に、傾動動作中にボタン操作を無効化し、所定時間内に傾動動作完了しない場合は、その傾動動作を解除し次の傾動動作も解除する。

[0084] 図 10 (a)の状態で表示パネル DISPのクローズ方向の傾動指令があると、図 10 (b) のように操作パネル ACPを表示パネル DISPに対して 90度の角度（基準位置）に傾動動作し、その後、図 10 (c)のように表示パネル DISPを指示された位置まで傾動動作する。この状態で傾動動作を完了する。また、別の方法として、図 10 (d)のように、その後に操作パネル ACPを表示パネル DISPに対して不揮発性メモリ NVMEMに記憶されて、る角度まで傾動動作してもよ、。

[0085] 逆に、表示パネル DISPのオープン方向の傾動指令がある場合は、図 10 (d)の状態力最初に操作パネル ACPを 90度にクローズし（図 10 (c) )、表示パネル DISPをオープン方向に傾動動作する（図 10 (b) )。別の方法として、その後に操作パネル A CPをその表示パネル DISPの傾動角に対応して記憶されている傾動角度に傾動動作してもよい（図 10 (a) )。

[0086] Vヽずれの方向に表示パネル DISPを傾動動作する場合も、操作パネル ACPをー且 90度の基準位置までクローズするので、表示パネル DISPの傾動動作中に操作パネル ACPが車内の障害物に衝突する可能性を低くすることができる。また、操作パネル ACPの傾動位置がどのように設定されていても、表示パネル DISPの傾動動作する前に操作パネル ACPが 90度の位置にクローズされるので、障害物への衝突の可能性を抑えることができる。そして、操作パネル ACPがオープン状態の中で最も閉じた状態の 90度の位置で表示パネル DISPの傾動動作が保証されて、る場合は、第 2 の傾動動作のようにすることで、その保証範囲での傾動動作を行うことができる。

[0087] 図 11は、第 2の傾動動作の制御フローチャート図である。最初に表示パネル DISP の傾動動作が操作されると（S50の YES)、全てのボタン操作を無効化し (S52)、操作パネル ACPを初期値 90度まで傾動動作する（S54)。この傾動動作が一定時間内に完了すると（S56の YES)、次に表示パネル DISPを目標角度まで傾動動作する (S58)。その傾動動作が完了すると（S60の YES)、ボタン操作を有効化する（S62) 。また、操作パネル ACPの傾動動作が一定時間内に完了しない場合は（S64の YE S)、その傾動動作を解除し元の位置に戻し、次の表示パネル DISPの傾動動作を解除する。そして、ボタン操作を有効化する（S66)。

[0088] 図 12は、第 1の実施の形態における第 3の傾動動作を示す図である。この傾動動作では、表示パネル DISPの傾動動作指令に対して、操作パネル ACPの絶対角度を維持するように傾動制御を行う。その際、オープン方向の傾動指令では表示パネル DISPを先に傾動制御し、その後操作パネル ACPと傾動制御する。逆に、クローズ方向の傾動指令では操作パネル ACPを先に傾動制御しその後表示パネル DISPを傾動制御する。

[0089] 図 12 (a)の状態で、表示パネル DISPのオープン方向の傾動指令があると、まず、図 12 (b)のように表示パネル DISPを指令位置まで傾動動作する。その後、図 12 (c) のように操作パネル ACPを表示パネル DISPの移動動作の角度と同じ角度だけォープン方向に傾動動作する。その結果、操作パネル ACPは表示パネル DISPの傾動指令前の絶対角度（図 12の例では水平方向）を維持する。そして、操作パネル ACP を表示パネル DISPの傾動動作前と動作後のうちょり閉じた状態（図 12 (a)の状態）で、表示パネル DISPを傾動動作させることができる。逆に、図 12 (c)の状態で、表示パネル DISPのクローズ方向の傾動指令があると、最初に、操作パネル ACPを表示パネル DISPと同じ角度だけクローズ方向の傾動動作をして図 12 (b)の状態にする。その後、表示パネル DISPを閉じる方向に傾動動作して図 12 (a)の状態にする。この場合も、操作パネル ACPをより閉じた状態で表示パネル DISPの傾動動作をさせることができる。

[0090] 図 13は、第 3の傾動動作におけるオープン方向への傾動動作制御のフローチヤ一ト図である。表示パネル DISPのタツチパネル 14から表示パネル DISPにつ!/、てォ一プン方向の操作があると（S70の YES)、ボタン操作を無効化し (S72)、最初に表示パネル DISPをオープン方向に傾動動作する（S74)。一定時間経過内に目標角度まで表示パネル DISPが傾動動作すると（S76の YES)、その後操作パネル ACPを表示パネル DISPの移動動作の角度と同じ角度だけ傾動動作する（S78)。これにより、操作パネル ACPの絶対角度は維持される。そして、目標位置まで傾動動作が終了すると（S80の YES)、ボタン操作が有効化される（S82)。この場合でも、最初の表示パネル DISPの傾動動作が一定時間内に終了しない場合は（S84の YES)、その表示パネル DISPの傾動動作を停止し、後続の操作パネル ACPの傾動動作をキヤンセルし、ボタン操作を有効化する（S86)。また、 2番目の操作パネル ACPの傾動動作中においても、一定時間経過内に終了しない場合は、その操作パネル ACPの傾動動作を解除し、表示パネル DISPを元の傾動角に戻すようにするのが好ま、。

[0091] 図 14は、第 3の傾動動作におけるクローズ方向への傾動動作制御のフローチヤ一ト図である。表示パネル DISPのタツチパネル 14から表示パネル DISPにつ!/、てクローズ方向の操作があると（S90の YES)、ボタン操作を無効化し (S92)、最初に操作パネル ACPを表示パネル DISPの移動角度と同じ角度だけクローズ方向に傾動動作する（S94)。一定時間経過内に目標角度まで操作パネル ACPが傾動動作すると (S96の YES)、その後表示パネル DISPをクローズ方向に傾動動作する（S98)。そして、目標位置まで傾動動作が終了すると (S100の YES)、ボタン操作が有効化される（S102)。この場合でも、最初の操作パネル ACPの傾動動作が一定時間内に終了しない場合は（S104の YES)、その操作パネル ACPの傾動動作を停止し、後続の表示パネル DISPの傾動動作をキャンセルし、ボタン操作を有効化する（S106)

[0092] 第 3の傾動動作では、表示パネル DISPの傾動指令があると、傾動指令前の操作パネル ACPの絶対角度が維持されたまま表示パネル DISPの傾動動作が行われる。この場合は、傾動後の表示パネル DISPの傾動角度に対応して不揮発性メモリ NV MEMに記憶されて、る操作パネル ACPの傾動角度は利用されな、。したがって、ユーザは、一つの表示パネル DISPの傾動角に対する操作パネル ACPの傾動角を設定するだけで、その後、表示パネル DISPの傾動指令により、その時の操作パネル ACPの絶対角度を維持して自動的に傾動動作させることができる。

[0093] 図 15は、第 1の実施の形態における第 4の傾動動作を示す図である。この傾動動作では、表示パネル DISPのオープン方向及びクローズ方向の!/、ずれの傾動指令に対しても、最初に操作パネル ACPを表示パネル DISPに対して 0度にクローズする傾動動作をして操作パネル ACPを基準位置 (0度）に移動させ、クローズした状態で表示パネル DISPを傾動動作し、最後に操作パネル ACPを傾動前の絶対角度になるように傾動動作する。

[0094] 図 16は、第 4の傾動動作の制御フローチャート図である。図 15、図 16を参照して、第 4の傾動動作を説明する。図 15 (a)の状態から、表示パネル DISPの傾動操作指令があると（S110の YES)、全てのボタン操作を無効化し（S112)、図 15 (b)に示すように、最初に操作パネル ACPを表示パネル DISPに対して 0度にクローズする傾動動作を行う（S114)。一定時間内に操作パネル ACPがクローズ角度 (0度）になると（ S 116の YES)、次に、図 15 (c)のように、表示パネル DISPを操作指令された位置まで傾動動作する (S118)。目標角度まで傾動動作が完了すると (S120)、図 15 (d) のように、操作パネル ACPを元の絶対角度まで傾動動作する（S 122)。目標角度まで移動すると（S 124の YES)、最後にボタン操作を有効化する（S 126)。上記の傾動動作 S118、 S122で一定時間内に目標角度まで傾動動作完了しない場合は、その傾動動作を途中で解除して、元の位置に戻す（図示せず)。

[0095] また、最初の操作パネル ACPをクローズする傾動動作が一定時間内に完了しな!ヽ場合は（S 128の YES)、その操作パネル ACPの傾動動作を解除し、元の位置に戻し、その後の表示パネル DISPの傾動動作を解除する。そして、最後にボタン操作を有効化する（S130)。これにより、途中で傾動動作が完了しない場合に、その後の制御を全てキャンセルして、不測の事態を招くことを防止することができる。また、 2番目の操作パネル ACPの傾動動作中にぉ、ても、一定時間経過するまでに目標角度まで傾動動作が完了しない場合は、その操作パネル ACPの傾動動作を解除し、表示パネル DISPを元の傾動角に戻すようにするのが好まし！/、。

[0096] 図 17は、第 4の傾動動作の特殊例を示す図である。この特殊例は、表示パネル DI SPのフルオープンの傾動動作である。表示パネル DISPのフルオープンは、本体の前面側に設けられた媒体ディスクの挿入窓を 100%露出した状態にするもので、操作パネル ACPの表面側のボタン EJECT (図 1参照）を操作した時に制御される。この場合、図 17 (a)の状態で操作ボタン EJECTが操作されると、図 17 (b)のように操作パネル ACPが表示パネル DISPに対して 0度の位置までクローズする傾動動作をする。その後、本体部 10に内側部に設けられた傾動用溝 10Bに沿って表示パネル DI SPの軸が下方に移動し、図 17 (c)のように表示パネル DISPを本体部 10に対して 9 0度開いた位置まで傾動動作する。この状態で、操作パネル ACPは元の角度に傾動動作することはない。その結果、本体部 10の前面 10Aが 100%開いた状態になる

[0097] 逆に、表示パネル DISPのフルオープン状態から元の状態に戻す場合は、図 17 (c )、（b)、（a)の逆方向の傾動動作を行う。この復帰動作は、操作パネル ACPの裏側のオープンボタン BT2 (図 1参照）を操作することにより行われる。この場合も、操作パネル ACPが完全に閉じた状態で表示パネル DISPが傾動動作されるので、特殊なフルオープンの傾動動作において、車内の障害物に衝突する可能性を低くすることができる。

[0098] 図 18は、第 1の実施の形態における操作ボタンの無効化を説明する図である。また、図 19は、その制御を示すフローチャート図である。図 18 (a)の状態で、表示パネル DISPを傾動する指令があると、前述したとおり、図 18 (b)のように表示パネル DISP と操作パネル ACPの傾動動作中は、ボタン操作を無効化する。さら〖こ、図 18 (c)に示すとおり、操作パネル ACPが表示パネル DISPに対してクローズ（閉じた)状態にある時は、その間に障害物 30が挟まって表面のボタンが操作される可能性があるので、操作パネル ACPがクローズ状態にあるときは、表面ボタンの操作を無効化する。この場合、操作パネル ACPのクローズ状態とは、例えば、表示パネル DISPに対して 90度未満の状態をいう。

[0099] また、図 18 (d)に示すとおり、操作パネル ACPが表示パネル DISPに対してオーブン（開いた）状態にある時は、インストルメントパネル 42につながる車両の床 40に近い位置に本体部 10が装着されて、る場合は、操作パネル ACPの裏側のボタン BT2が床 40に衝突して操作される可能性があるので、操作パネル ACPの裏側のボタンは操作無効化する。

[0100] 図 19のフローチャートにより、図 18 (c) (d)の操作ボタンの無効化をより詳細に説明する。まず、 AVN制御ユニット 18は、表示パネル DISPと操作パネル ACPの角度状態をセンサ力もの信号により検出する（S140)。表示パネル DISPが例えば 40度以下の場合は（S 142の YES)、操作パネル ACPが表示パネル DISPに対して 90度未満の場合は（S 144の YES)、図 19の（a)に示す状態であるので、操作パネル ACP 表面のボタンを無効化する（S148)。これは、図 18 (c)の状態に対応する。一方で、操作パネル ACPが表示パネル DISPに対して 90度未満でな!、場合は（S 144の NO )、図 19 (b)に示す状態にあるので、操作パネル ACP裏面のボタンを無効化する（S 150)。これは、図 18 (d)の状態に対応する。

[0101] 次に、表示パネル DISPの傾動角が本体部 10に対して 40度を超えている場合は（ S 142の NO)、実質的に表示パネル DISPが 100%オープン状態を意味するので、操作パネル ACPが表示パネル DISPに対して 90度未満の場合は（S 146の YES)、図 19 (c)に示す状態にあるので、操作パネル ACPの表面側のボタン操作を無効化する（S152)。逆に、操作パネル ACPが表示パネル DISPに対して 90度未満でない場合は（S146の NO)、図 19 (d)に示す状態であり通常あり得ない状態であるが、操作パネル ACPの裏面側ボタンを無効化する（S 154)。

[0102] 以上のように、表示パネル DISPが通常のオープン状態 (40度以下）の場合は、操作パネル ACPが通常のオープン状態であれば（90度以上）、図 19 (b)の状態にあるので、操作パネル ACPの裏面側のボタンが無効化され、操作パネル ACPの表面側の全てのボタンは有効化される。この状態で、ボタン EJECTが操作されると、表示パネル DISPが 100%オープンで操作パネル ACPがクローズした状態（図 19 (c) )に傾動制御される。

[0103] また、表示パネル DISPが通常のオープン状態の場合でも、操作パネル ACPがクローズ状態であれば（90度未満、通常 0度しかない）、図 19 (a)の状態になるので、操作パネル ACPの表面側のボタンを無効化して、障害物を挟んでも不測の操作が行われないようにする。この状態で、操作パネル ACPの裏面側のオープンボタン BT 2が操作されると、操作パネル ACPを不揮発性メモリ NVMEMに記憶した傾動角度まで傾動動作する。

[0104] 次に、表示パネル DISPが通常のオープン状態以外 (40度超）の場合は、表示パネル DISPが 100%オープン状態で操作パネル ACPがクローズ状態しか通常はあり得ないので、その場合は、図 19 (c)のように操作パネル ACPの表面ボタンを無効化する。この状態で、操作パネル ACPの裏面側のオープンボタン BT2が操作されると、操作パネル ACPと表示パネル DISPとをフルオープン状態になる前の状態に復帰動作する。

[0105] さらに、通常あり得ないような図 19 (d)の状態の時は、操作パネル ACPの裏面ボタンを無効化する。但し、操作パネル ACPの表面のボタン EJECTとボタン CLOSEは有効にする力それ以外の操作ボタンは無効化する。これにより、最小限の表面ボタンのみを有効化する。つまり、操作パネル ACP表面のボタン EJECTの操作により表示パネル DISPがフルオープンする前の状態に表示パネル DISPと操作パネル ACP とが傾動動作する。

[0106] 上記説明した以外に、本実施の形態では、操作パネル ACPの表面側にクローズボタン CLOSEを設けている（図 1参照)。操作パネル ACPが開かれた状態でオートェアコンなどの別の操作ボタンを遮る場合に、このクローズボタン CLOSEを操作することで、一時的に操作パネル ACPを表示パネル DISPに対して 0度の位置にクローズ動作する。そして、その後操作パネル ACPの裏面側のオープンボタン BT2を操作することで、一時的に閉じられた操作パネル ACPを、元の位置に復帰させる。この一連の傾動動作制御を行うことで、一時的に他の操作ボタンが遮られた場合でも、表示パネル DISPを傾動動作することなぐ他の操作ボタンの操作を可能にすることができる

[0107] さらに、本実施の形態の第 1の傾動動作では、電源 ONに応答して、表示パネル DI SPが電源 OFF時の傾動角まで傾動動作し、その後操作パネル ACPが不揮発性メモリ NVMEMに記憶したその表示パネル DISPの傾動角に対応する傾動角への傾動動作が自動的に行われる。その状態で、表示パネル DISPを傾動操作するとその希望する角度に傾動動作し、当該表示パネル DISPの傾動角に対応する傾動角度に操作パネル ACPが自動制御される。ここで、電源を OFFにするとその時の表示パネル DISPの傾動角が記憶される。そして、次に電源 ONにすると、直前の傾動角に表示パネル DISPが制御され、それに対応して不揮発性メモリ NVMEMに記憶した傾動角に操作パネル ACPが自動制御される。この状態で、操作パネル ACP表面のクローズボタン CLOSEを操作すると、一時的に操作パネル ACPが閉じるよう傾動動作する。そこで、操作パネル ACP裏面のオープンボタン BT2を操作すると、前の傾動角まで操作パネル ACPが傾動動作する。

[0108] (第 2の実施の形態）

図 20は、第 2の実施の形態における電子機器の正面図および側面図である。以下、電子機器の一例として、オーディオシステムと、テレビ受像器と、カーナビシステムなどが一体化された車載用電子機器である AVN装置を例にして説明する。図 20 (a )には、 AVN装置の操作パネル ACPが閉じた状態の正面図力図 20 (b)では同側面図が示される。また、図 20 (c)では開いた状態の正面図が、図 20 (d)では同側面図が示される。

[0109] 液晶表示パネル DISPまたは有機 ELパネルなどからなる表示パネル DISP力本体部 10の前面部に傾動 (傾斜）可能に取り付けられ、その表示パネル DISPの下端部に操作パネル ACPが傾動可能に取り付けられている。図 20 (c)では、表示パネル DISPに操作パネル ACPを軸支して回転動作可能にするモータ等の駆動手段からなる傾動手段 13により、操作パネル ACPが傾動可能になっている。なお、操作パネル ACPは表示パネル DISPの下端部に取り付けられていても、本体部 10の前面部の一端に取り付けられたことを意味する。

[0110] 操作パネル ACPが閉じた状態でユーザ側に露出される裏面には、操作パネル AC Pを開く方向に傾動動作するためのオープン操作ボタン BT2が設けられ（図 20 (a) ) 、操作パネル ACPが開、た状態で露出されるユーザ側に露出される表面側には、操作パネル ACPを閉じる方向に傾動動作するためのクローズ操作ボタン CLOSEと、本体部 10の前面側を露出するように表示パネル DISPをフルオープン状態に傾動動作させるためのイジェクト操作ボタン EJCTと、オーディオシステム、テレビ、カーナビシステムなどの複数の操作ボタン BT1とが設けられて、る（図 20 (c) )。

[0111] 図 21は、第 2の実施の形態における AVN装置の概略構成図である。 AVN装置は、前述のとおり、本体部 10と表示パネル DISPと操作パネル ACPで構成される。本体部 10には、表示パネル DISPや操作パネル ACPなどの制御を行う制御ボード 16が設けられ、制御ボード 16には表示パネル DISPに対して表示制御を行う表示制御ュニット 20と、操作パネル ACPの操作制御を行う操作制御ユニット 22と、カーナビシステムの制御を行うナビゲーシヨン制御ユニット 24と、オーディオシステムの制御を行うオーディオ制御ユニット 26と、表示パネル DISPや操作パネル ACPの傾動制御を含む種々の制御を行う AVN制御ユニット（傾動制御手段） 18と、表示パネル DISPの傾動ユニット 12内のモータ A122を駆動するドライバ DrAと、操作パネル ACPのモータ B132を駆動するドライバ DrBとを有する。

[0112] 表示パネル DISPの傾動駆動を行う傾動ユニット 12は、表示パネル DISPの本体部 10に対する角度を検出する角度センサ A121と、表示パネル DISPを傾動動作させる傾動用のモータ 122とを有する。角度センサ A121からの検出角度信号が AVN制御ユニット 18に与えられ、同ユニット 18からの駆動信号に対応してドライバ DrAからの駆動信号によりモータ 122が順方向と逆方向とに駆動される。

[0113] ACPユニット ACPには、操作パネル ACPの本体部 10に対する傾動角度を検出する角度センサ B131と、傾動動作させるモータ 132と、図 20に示した操作ボタン 133 とが設けられ、角度センサ B131の検出角度信号が AVN制御ユニット 18に与えられ、同ユニット 18からの駆動信号に対応してドライバ DrBからの駆動信号によりモータ B132が順方向と逆方向とに駆動される。

[0114] 操作ボタン 133からの操作信号は操作制御ユニット 22を介して AVN制御ユニット 1 8に与えられる。さらに、表示パネル DISPに設けられるタツチパネルユニット 14からの操作信号も操作制御ユニット 22を介して AVN制御ユニット 18に与えられる。

[0115] ナビゲーシヨンユニット 24には、ハードディスクや DVDなどの記憶媒体に格納された地図データ 244や、カーナビシステムに搭載されている GPS受信機 243からの GP S信号や、ジャイロセンサ 242からの傾斜角信号や、車載された車速センサ（速度検知手段） 241からの車速信号が与えられ、これらの信号は、ナビゲーシヨンユニット 24 力 AVN制御ユニット 18に与えられる。

[0116] オーディオ制御ユニット 26は、オーディオの再生部 261からのオーディオ信号を A VN制御ユニット 18に与える。再生部 261はオーディオソース 262からオーディオ信号を取り出して増幅器 263に与え、増幅器 263が増幅した同信号に基づきスピーカ 2 64は音声を出力する。 [0117] 図 22は、本実施の形態における AVN制御ユニット 18の構成図である。 AVN制御ユニット 18は、例えば汎用マイクロプロセッサまたは ASIC (特定用途集積回路)からなるプロセッサであり、中央処理ユニット CPUと、制御プログラムが格納されたプログラムメモリ P— ROMと、インターフェース IFと、不揮発性メモリ NVMEMとを有し、それらは内部バス BUSを介して接続される。

[0118] プログラムメモリ P— ROM内には、後述する操作パネル ACPの傾動制御プロダラムが格納されている。また、不揮発性メモリ NVMEMには、 AVN制御ユニット 18が操作ボタンからの信号に応答して操作パネル ACPを閉じた状態（図 20 (a)、図 20 (b ) )から開、た状態 (図 20 (c)、図 20 (d) )まで開く時の本体前面部に対する初期傾動角度が初期設定されており、さらに操作パネル ACPが前記初期傾動角度力種々の傾動動作を行う場合の傾動動作の終点を特定するために、本体部 10の前面部に対する操作パネル ACPの目標角度が記憶されて、る。

[0119] 以下、図 23〜図 31では、第 2の実施の形態における操作パネル ACPの傾動動作を説明する。なお、表示パネル DISPの傾動動作は省略し、表示パネル DISPは本体前面部に固定された状態として図示せず、操作パネル ACPが本体に対して行う傾動動作について図示する。

[0120] 図 23は、操作ボタンの押下に対し押し戻す傾動動作を説明する図である。図 23 (a )は、ユーザの起動指示に応答して、操作パネル ACPが不揮発性メモリ NVMEMに設定されて、る本体前面部 Frに対する初期傾動角度 ST1に開、た状態を示す。この状態から、図 23 (b)に示すようにユーザ (運転者）が操作パネル ACP上のボタン B T1を矢印 PUSHに沿って押下すると、操作ボタン 133からの押下信号が操作制御ユニット 22を介して AVN制御ユニット 18に与えられ、同ユニットは操作パネル ACP を矢印 RIVに示すように、ボタンの押下に対し押し戻す方向、つまり操作パネル ACP を本体前面部 Frへ近づける方向へ、所定の目標角度 T1の位置まで傾動させる。そして、ユーザ (運転者）がボタンの押下を止めると、図 23 (c)矢印 RETに示すように、操作パネル ACPは傾動開始前の位置に戻る。

[0121] 力かる傾動動作により、ユーザ (運転者）はボタン押下に対して操作パネル ACPが押し戻すとヽぅ触覚を得られ、ボタン操作による入力が有効に行われたことを確認できるので、操作性が向上するとともに、興趣を覚えることができる。

[0122] 図 24は、操作ボタンの押下に対し押し戻す傾動動作制御のフローチャート図である。この傾動動作制御は、 AVN制御ユニット 18の制御プログラムにより行われる。操作ボタン 133がユーザ (運転者)のボタン押下信号を受信し (S210)、押下信号が継続している間は（S212の YES)、操作パネル ACPの傾動動作を行う（S214)。この傾動動作は、操作パネル ACPの傾動ユニット内のモータを駆動させることで行われ、不揮発性メモリ NVMEMに記憶されてヽる本体前面部 Frに対する所定の目標角度 T1まで移動したら（S216の YES)、傾動を停止し（S218)、不揮発性メモリ NVME Mに初期設定された初期傾動角度 ST1の位置まで戻る（S219)。傾動動作の途中で、目標角度まで移動する前であっても（S216の NO)、ボタン信号が消滅した場合は（S212の NO)、傾動を停止し (S218)、初期傾動角度 ST1の位置まで戻る（S21 9)。よって、ボタンが押下され続けていたとしても所定の目標角度で傾動を停止するので、操作パネル ACPが本体前面部 Frの閉じた位置まで傾動するわけではな、。

[0123] 図 25は、車両の加速'減速に応じた傾動動作を説明する図である。図 25 (a)は、ュ一ザの起動指示に応答して、操作パネル ACPが不揮発性メモリ NVMEMに設定されて、る本体前面部 Frに対する初期傾動角度 ST1に開、た状態を示す。この状態から、ユーザ (運転者）が車両を加速すると、車速センサ 241からナビゲーシヨン制御ユニット 24を介して速度信号が AVN制御ユニット 18に与えられ、同ユニットは加速と判断すると操作パネル ACPを図 25 (b)の矢印 ACに示すように、本体前面部 Frへ近づける方向へ、本体前面部 Frに対する所定の目標角度 T2の位置まで傾動させる。そして、ユーザ (運転者）が減速すると、 AVN制御ユニット 18は速度信号力減速と判断し、図 25 (c)の矢印 DCに示すように、操作パネル ACPが傾動開始前の初期傾動角度 ST1の位置まで戻るように傾動させる。

[0124] 力かる傾動動作により、車両の加速に伴う加速度の影響でユーザ (運転者)の上体が後方に傾斜しても、操作パネル ACPがユーザ (運転者)の手前に傾動することになるので、操作パネル ACPの操作がし易くなる。また、減速に伴いユーザ (運転者）の上体が前方へ傾斜した場合にも、操作パネル ACPも前方へ傾動するので、ユーザ (運転者）にとつての操作し易い角度に操作パネル ACPが保たれる。さらに、ユーザ (運転者）は車両の加速'減速と 1ヽぅ運転動作に対して操作パネル ACPが傾動するというフィードバックを得ることができるので、興趣を覚えることができる。

[0125] 図 26は、車両の加速 *減速に応じた傾動動作制御のフローチャート図である。車速センサ 241からナビゲーシヨン制御ユニット 24を介して与えられる速度信号を検知し ( S220)、速度が増加して!/、る（加速）場合は（S 222の YES)、不揮発性メモリ NVME Mに記憶されている所定の目標角度まで操作パネル ACPの傾動動作を行う（S224 、 S226の YES)。ただし、目標角度まで操作パネル ACPが移動する前であっても、加速が中断された場合は（S222の NO)、傾動を停止する（S228)。よって、ボタンが押下され続けていたとしても所定の目標角度で傾動を停止するので、操作パネル ACPが本体前面部 Frの閉じた位置まで傾動するわけではな!/、。

[0126] また、逆に車速センサ 241からナビゲーシヨン制御ユニット 24を介して与えられる速度信号を検知し (S230)、速度が減少してヽる（減速)場合は（S232の YES)、不揮発性メモリ NVMEMに初期設定されている傾動角度まで操作パネル ACPの傾動動作を行う（S234、 S236の YES)。ただし、初期設定された傾動角度まで戻る前であつても、減速が中断されたら（S232の NO)、傾動を停止する（S238)。

[0127] 図 27は、オーディオ信号に応じた傾動動作を説明する図である。図 27 (a)は、ュ一ザの起動指示に応答して、操作パネル ACPが不揮発性メモリ NVMEMに設定されて、る本体前面部 Frに対する初期傾動角度 ST1に開、た状態を示す。この状態で、 AVN制御ユニット 18がオーディオ制御ユニットを介して与えられるオーディオ信号を取得する。

[0128] そして、例えば低音域の音圧が所定の閾値を越える場合は、操作パネル ACPを図 27 (b)矢印 VIに示すように、本体前面部 Frに近づける方向へ、本体前面部 Frに対する目標角度 T3の位置まで傾動させ、操作パネル ACPを前面部 Fr力遠ざける方向へも交互に傾動させることにより、初期傾動角度 ST1の位置と目標角度 T3の位置との間を振幅 VW1として継続的に往復して傾動させる。

[0129] また、高音域の音圧が所定の閾値を越える場合は、図 27 (c)矢印 V2に示すように本体前面部 Frに近づける方向へ、本体前面部 Frに対する目標角度 T4の位置まで傾動させ、操作パネル ACPを前面部 Frから遠ざける方向へも交互に傾動させることにより、初期傾動角度 ST1の位置と目標角度 T4の位置との間を振幅 VW2として継続的に往復して傾動させる。

[0130] ここで、目標角度 Τ3は Τ4より大であり、振幅 VW2は振幅 VW1よりも大であるから、力かる傾動動作により、ユーザ (運転者）はオーディオシステムから出力する音楽に合わせて操作パネル ACPが振幅を大小させながら傾動するという面白みを得ることができる。

[0131] 図 28は、オーディオ信号と傾動の目標角度の対応関係を説明する図である。横軸に音程を、縦軸に音圧を表し、目標角度との関係を示している。ここで各棒グラフは、音程ごとの音圧を表わしている。例えば、音程 RL2以上を高音域 ΗΖ、未満を低音域 LZとし、音圧の閾値を RL1とする。そして低音域 LZで閾値 RL1を越える音圧を検出した場合は、目標角度は Τ3となり、小さい振幅 VW1で傾動させる。また、高音域 ΗΖ で閾値 RL1を越える音圧を検出した場合は、目標角度を Τ4として大きい振幅 VW2 で傾動させる。なお、低音域、高音域どちらの音域でも閾値 RL1を越える音圧が計測された場合は、目標角度を Τ4として大きい振幅 VW2で傾動する。かかる対応関係を不揮発性メモリ NVMEMに記憶しておき、 AVN制御ュ-ット 18はオーディオ信号に応じた振幅で操作パネル ACPを傾動させる。なお、上述した音程や音圧と傾動動作の目標角度との関係は一例であり、多様な対応関係が設定可能である。

[0132] 図 29は、オーディオ信号に応じた傾動動作制御のフローチャート図である。 AVN 制御ユニット 18がオーディオ制御ユニット 26を介して与えられるオーディオ信号を取得し、音程と各音程における音圧を検出する（S240)。そして、不揮発性メモリ NVM EMに記憶された、図 28の対応関係を参照し (S242)、高音域の音圧が所定の閾値を越える場合は（S 244の YES)、操作パネル ACPの目標角度を T4として (振幅を大きくして)往復して傾動動作を行う（S246)。高音域の音圧が所定の閾値を越えない場合 (S244の NO)であって、低音域の音圧が所定の閾値を超える場合は（S248の YES)、操作パネル ACPの目標角度を T3として (振幅を小さくして)往復して傾動動作を行う（S250)。いずれの傾動動作も、高音域および低音域における音圧が閾値を下回る場合には傾動を停止する（S252)。

[0133] 図 30は、起動時の AVN装置本体の傾きに応じた初期傾動角度の修正動作について説明する図である。操作パネル ACPは、ユーザの起動指示に応答して、不揮発性メモリ NVMEMに設定されている初期傾動角度に開く。しかし、 AVN装置本体が傾、て、ると、本体前面部を基準とした初期傾動角度に開、た操作パネル ACPの位置がユーザ (運転者）にとつて好適とは限らない。そこで、 AVN装置本体の傾きに応じて初期傾動角度を修正する必要が生じる。 AVN装置が傾く要因は、車両ごとにインストルメントパネルの仕様が異なることにより AVN装置が傾いたまま取り付けられた場合と、車両が位置する路面が傾斜している場合が考えられる。以下、それぞれの場合について図を用いて説明する。

[0134] 図 30 (a)は、 AVN装置本体部 10が水平面 HLに対して傾きなく設置された場合に、ユーザの起動指示に応答して、操作パネル ACPが不揮発性メモリ NVMEMに初期設定されている初期傾動角度に開いた状態を示す。すなわち、初期傾動角度 ST 1は、本体部 10の前面と水平面 HLとがなす角度 Rと、水平面 HLと操作パネル ACP がなす角度 Aとの和である。ここで、矢印 Drvはユーザ (運転者）に対し直面する方向を示しており、水平面 HLと平行であるので、ユーザ (運転者）にとつては水平面 HL ( 矢印 Drv)カゝら角度 A下方へ傾動した位置が、操作パネル ACPが初期傾動角度まで傾動した位置である。

[0135] 次に、 AVN装置本体部 10が車両に対して傾いて取り付けられた場合に、ユーザの起動指示に応答して操作パネル ACPが開く状態を示すのが図 30 (b)である。水平面 HLに対して、 AVN装置本体部 10が角度 B傾いた状態にある。しかし、ユーザ（運転者）に直面する矢印 Drvは水平面 HLと平行であり、ユーザ (運転者）にとつて基準となる操作パネル ACPの角度は図 30 (a)に示すように水平面 HLから下方へ角度 A傾動した位置である。よって、本体前面部 Frからの角度尺に、水平面 HLからの傾き角度 Bを加え、さらに角度 Aを加えた角度まで操作パネル ACPが傾動することによつて、ユーザ (運転者）にとつての操作パネル ACPの位置は図 30 (a)で示した基準の位置と同等となる。

[0136] よって、この場合は、カーナビシステムに搭載されたジャイロセンサ 242によって検知される傾斜角信号がナビゲーシヨン制御ユニット 24を介して AVN制御ユニット 18 に与えられ、同ユニットは不揮発性メモリ NVMEMに初期設定された初期傾動角度に、角度 Bを加える修正を行った上で、操作パネル ACPを修正後の初期傾動角度まで傾動させる。

[0137] 次に、図 30 (a)の状態を基準として、傾斜した路面に車両が位置する場合に、ユーザの起動指示に応答して操作パネル ACPが開く状態を図 30 (c)で示す。水平面 H Lに対して路面が角度 C傾いているので、 AVN装置本体部 10も水平面 HLに対し角度 C傾いた状態である。ただし、図 30 (b)の状態と異なるのは、車両ごと傾いているので、搭乗しているユーザ (運転者）に直面する矢印 Drvは水平面 HLと平行ではない点である。すなわち、ユーザ (運転者）にとつての水平面は絶対的な水平面 HLから角度 C傾いた平面 cHLであり、ユーザ (運転者）とって基準となる操作パネル ACP の位置は平面 cHLから下方へ角度 A傾動した位置である。よって、この場合は、初期傾動角度のとおり本体前面部 Fr力ゝら角度 Rに角度 Aを加えた角度まで操作パネル ACPが傾動することによって、平面 cHLから下方へ角度 A傾動したことになるので、初期傾動角度は修正しな、。

[0138] AVN制御ユニット 18は、ジャイロセンサ 242により検知された傾斜角信号のほかに、GPS受信機 243からの位置情報信号をナビゲーシヨン制御ユニット 24を介して取得し、地図データを参照することにより車両の位置が把握でき、駐車位置が平地カ頃斜地か判断できる。よって、ジャイロセンサ 242により AVN装置の傾きが検知された場合に、駐車位置が平地であれば、上記図 30 (b)で示したように傾きは装置が傾いて取り付けられたことによるものと判断でき、初期傾動角度を修正する。しかし、図 30 (c)で示したように駐車位置が傾斜地であり傾きが路面勾配による可能性がある場合は、不揮発性メモリ NVMEMに初期設定された初期傾動角度の修正を行わな、。

[0139] 上記のように、 AVN装置を起動した時に本体の傾きを検知することにより、ユーザ（運転者）にとつて好適な操作パネル ACPの傾動角度の初期設定を修正することができる。よって、ユーザ (運転者）にとつては、操作パネル ACPを開いたとき角度が好適に保たれるので、操作性が向上する。

[0140] 図 31は、起動時の AVN装置本体の傾きに応じた初期傾動角度の修正動作制御のフローチャート図である。まず、 AVN制御ユニット 18が不揮発性メモリ NVMEMに初期設定された操作パネル ACPの傾動角度を取得する（S260)。次に、ナビゲーシヨン制御ユニットを介してジャイロセンサ 242から与えられる傾斜角信号からは AVN 装置本体部 10の傾きを判断する。傾きがなければ (S262の NO)不揮発性メモリ NV MEMに初期設定された傾動角度は修正せず、そのまま初期傾動角度まで傾動し（ S268)、傾きがある場合は（S262の YES)、地図データと GPS信号に基づき車両の位置の情報を取得する（S 264)。そして、車両が傾斜地に位置する場合は（S 266の YES)傾きが路面の勾配の影響による可能性が大きいため、不揮発性メモリ NVME Mに初期設定された初期傾動角度は修正せずに操作パネル ACPを傾動させる（S2 68)。また、路面勾配が無ぐ傾きが装置本体の取り付け具合によるものであれば (S 266の NO)、初期設定された傾動角度を修正して（S270)操作パネル ACPを修正後の初期傾動角度まで傾動させる（S268)。

[0141] 以上のとおり、本発明によれば、 AVN装置の操作性を向上させつつ、車両の運転動作に対するユーザ (運転者)の興趣を喚起することができる。

[0142] (第 3の実施の形態）

第 3の実施の形態では、電子機器の表示パネル DISP、及び前面部分にディスプレイが配置された表示パネルと、操作パネル面を有する操作パネルとを例示し、表示パネルの前面部分に配置されたディスプレイに対して操作パネルの操作パネル面が開閉するように、操作パネルが所定の回転軸の回転に伴って表示パネル DISPに対して回転移動可能に取り付けられる場合における操作パネルの回転制御について説明する。操作パネルの回転制御は、例えば、図示されないコンピュータ制御手段が所定の制御プログラムを実行することにより実現される。また、回転制御においては、操作パネルの位置及び移動長さは角度として求められるが、本発明では、角度も位置及び長さに含まれるものとして扱う。

[0143] 図 32及び図 33は、第 3の発明の実施の形態における電子機器を構成する表示パネル DISPと操作パネル ACPの正面図及び側面図であり、図 32は、操作パネル AC Pが表示パネル DISPに対して閉じて、る状態の正面図（図 32 (a) )と側面図（図 32 ( b) )であり、図 33は、操作パネル ACPが表示パネル DISPに対して開いている状態の正面図（図 33 (a) )と側面図（図 33 (b) )である。

[0144] 電子機器を使用してヽな、オフ状態では、操作パネル面 41を有する操作パネル A CPは、閉じた状態であり（表示パネル DISPのディスプレイ 31に対する角度 0度）、ォン状態になると、操作パネル ACPはモータ駆動により、例えば表示パネル DISPのディスプレイ 31に対して 90度の位置まで回転移動し、ユーザが操作パネル面 41上のボタン類 42を操作可能な開状態となる。操作パネル ACPが開状態となる角度は 9 0度に固定されず、ユーザの好みに基づく任意の角度に設定することができる。具体的には、 90度を超えた任意の角度 (例えば最大 180度)まで回転可能であってもよい。なお、回転軸 32は、表示パネル DISPに固定され、後述するように、操作パネル ACPの位置を検出するためのものである。

[0145] 図 34は、第 3の発明の実施の形態における電子機器の操作パネル ACPの開状態を示す別の正面図（図 34 (a) )及び側面図（図 34 (b) )であって、操作パネル ACPが表示パネル DISPに対して 90度を超えた位置まで回転した状態を示す図である。

[0146] 操作パネル ACPのディスプレイ 31に対する角度は、第 3の従来技術の項で述べたように、スライド型可変抵抗器である直線センサ (移動量センサ）により検出することができる。図示されないコンピュータ制御手段は、直線センサの出力電圧に基づいて、操作パネル ACPの回転角度を求める。電子機器がオフ状態力オン状態になると、まず、操作パネル ACPを 0度力デフォルト開き位置である 90度まで回転させ、 90 度に達すると操作パネル ACPの回転を停止させる。さらに、操作パネル ACPを 90度を超えた任意の角度まで回転させる場合は、所定の操作により操作パネル ACPをさらに回転させ所望の開き位置まで回転したところで回転停止操作を行い、その開き位置を例えばメモリーに記憶させ、次回からは、自動的に当該開き位置まで回転させる。また、所望の角度を入力して操作パネル ACPをその角度まで回転させるようにしてもよい。このように、操作パネル ACPの回転範囲のうち、 0度力もデフォルト開き位置の角度未満の範囲（第 1の傾動角度範囲）では操作パネル ACPは停止しな、ので、この第 1の範囲において、操作パネル ACPの回転角度を高精度に検出する必要性は比較的低い。一方、デフォルト開き位置の角度以上最大回転角度の範囲 (第 2の傾動角度範囲）では操作パネル ACPが停止する位置が存在するため、回転角度を高い精度で検出する必要がある。

[0147] 従って、第 3の実施の形態では、直線センサのァクチユエータの単位角度あたりのスライド量を 0度力デフォルト開き位置未満の範囲 (第 1の傾動角度範囲）とデフォルト開き位置以上最大回転角度の範囲 (第 2の傾動角度範囲)で変化させる。具体的には、高、検出精度を必要とする第 2の傾動角度範囲におけるァクチユエータの単位角度あたりのスライド量を第 1の傾動角度範囲におけるァクチユエータのスライド量より大きくする。このように、高い検出精度を必要としない第 1の傾動角度範囲のァクチユエータのスライド量を小さくし、高い検出精度が必要な第 2の傾動角度範囲ではァクチユエータのスライド量を大きくすることで、直線センサの小型化と直線センサの有する検知電圧のばらつき及び構造的なばらつきの抑制による高い検出精度とを両立することが可能となる。

[0148] 図 35は、第 3の実施の形態における電子機器の操作パネル ACPの位置を検出するための回転軸 32を示す図である。また、図 36は、回転軸 32に直線センサ 43のァクチユエータ 44 (移動手段）が係合している状態を示す図である。図 35に示されるように、回転軸 32には、螺旋状の溝 33が形成され、その溝 33に係合する直線センサ 4 3のァクチユエータ 44の単位角度あたりのスライド量を異ならせるために、第 1の傾動角度範囲に対応する溝 33のピッチよりも、第 2の傾動角度範囲に対応する溝 33のピツチが広くなるように溝が形成される。このように回転軸に刻まれる溝のピッチ間隔を調節することにより、ァクチユエータ 44の単位角度あたりのスライド量を、第 1の傾動角度範囲では比較的小さくし、第 2の傾動角度範囲では比較的大きくすることができる。

[0149] 図 37は、第 3の実施の形態における操作パネル ACPの回転角度とァクチユエータのスライド量との関係を示す特性図である。図 37に示すように、第 1の傾動角度範囲と第 2の傾動角度範囲とで単位角度あたりのスライド量が異なるが、第 1の傾動角度範囲と第 2の傾動角度範囲との境界でスライド量が急激に変化しないように、境界付近の一定幅を使って、スライド量が連続的に変化するような特性が与えられる。

[0150] 図 38は、第 3の実施の形態における電子機器の操作パネル ACPの内部構成を示す図である。図 38において、操作パネル ACPはモータ 45を内蔵し、モータ 45の動力によりギア群 46を回転させる。モータ 45の駆動力がギア群 46を介して表示パネル DISPに固定された別の回転軸 34に伝達されることで、操作パネル ACPが回転する [0151] さらに、上記図 35及び図 36に示した操作パネル ACPの位置を検出するための回転軸 32力表示パネル DISPに固定されており、モータ 45の駆動により操作パネル ACPが回転すると、回転軸 32の溝 33 (図 38には図示されず）が回転し、直線センサ 43のァクチユエータ 44が回転軸 32の軸線方向にスライドし、そのスライド量に応じて直線センサ 43の出力電圧が変動する。

[0152] 電子機器に搭載される図示されないコンピュータ制御手段は、直線センサ 43からの出力電圧に基づ!/、て操作パネル ACPの回転角度を求め、操作パネル ACPの回転'停止制御を行う。例えば、コンピュータ制御手段は、直線センサ 43からの出力電圧とそれに対応する操作パネル ACPの回転角度とのテーブルを有し、そのテーブルに基づ!/ヽて操作パネル ACPの回転角度を取得する。

[0153] なお、図 38において、モータ 45の駆動力が伝達される回転軸 34にラチェットカム機構 35が設けられる。図 39は、ラチヱットカム機構 35を有する回転軸 34の構成図である。ラチエツトカム機構 35は、回転軸 34を中心にギア 351、ラチエツトカム 352、複数のサラバネ 353などにより組み立てられ構成される。このようなラチェットカム機構 3 5を有することにより、操作パネル ACPに下向きの強い力が加えられた場合に操作パネル ACPの回転機構の破壊防止が可能となる。ラチェットカム 352がずれた場合は、操作パネル ACPの開き角度が変わるが、自動的に元の状態に戻すことが可能となる。すなわち、ラチエツトカム 352がずれて操作パネル ACPの開き角度が変化した場合であっても、直線センサのァクチユエータはそのずれに追従してスライドするので、コンピュータ制御手段は角度の変化分を認識することができ、その変化分だけ元に戻す動作を行えば、操作パネル ACPを自動的に元の位置に復帰させることができる

[0154] また、図 38において、ギアのバックラッシ（遊び）を吸収するためのスプリング 36が設けられる。図 40は、ノックラッシを吸収するスプリング 36の構成図である。スプリング 36は、本例では、ねじりコイルパネである。スプリング 36は、開き方向に力を加えている力開き角度が大きくなるにつれて、パネ力が弱くなり、開き角度が比較的大きくなるとバックラッシを十分に吸収できなくなるおそれがある。そこで、コンピュータ制御手段による回転制御において、開き角度が所定角度以上の場合、目標とする角度より若干大き、角度まで操作パネル ACPを開き方向に回転させ、そこから閉じ方向に反転させて目標の位置で停止させる。この閉じ方向への反転動作によりバックラッシが吸収され、操作パネル ACPの停止位置の精度を向上させることができる。例えば、当該制御を開き角度 120度以上で実行し、目標の開き角度が 120度である場合は、 122〜123度程度まで開くように回転させてから、閉じる方向に逆回転させ、 120度で停止させる。

[0155] また、通常、操作パネル ACPの開閉速度は重力方向すなわち開き方向に速くなる傾向にあるが、開き方向に力を加える上記スプリング 36を設けると、さらにスプリングの力が加わる方向（即ち開き方向）への速度が速くなる。そこで、操作パネル ACPの開速度と閉速度を一定にするために、速度の速くなる方向（開き方向）のモータ電流を、逆方向（閉じ方向）に回転させるための電流より小さくし、両速度がほぼ等しくなるように、回転方向によってモータ電流を変化させるようにしてもよい。例えば、操作パネル ACPの角度を検出するための直線センサ 43の出力電圧を用い、出力電圧の変化分の正負により、開き方向か閉じ方向かの回転方向を検出し、検出された回転方向に応じて、コンピュータ制御手段により、モータ電流の大きさが制御される。

[0156] 上述の第 3の実施の形態では、操作パネル ACPが回転移動する場合について例示したが、操作パネル ACPが平面上を直線的に移動する場合にも適用可能である。この場合、直線センサ 43のァクチユエータ 44と係合する溝 33は、回転軸上に設けられる螺旋状の溝ではなぐ例えば、図 41に示すように、プレート板 50上に設けられる傾斜角が異なる溝 33として形成されてもよい。なお、図 41では、図 4で示した螺旋状の溝 33に対応させたプレート板 50上に形成される溝が例示される。

[0157] (第 4の実施の形態）

第 4の実施の形態では、車載用などの電子機器が、前面部分にディスプレイが配置された表示パネルと、操作パネル面を有する操作パネルとを備え、表示パネルの前面部分に配置されたディスプレイに対して操作パネルの操作パネル面が開閉するように、操作パネルが所定の回転軸の回転に伴って表示パネルに対して回転移動可能に取り付けられる構成であって、操作パネルの開閉状態に応じてディスプレイの表示内容が切り換えられる電子機器につ！、て例示する。

[0158] 図 42及び図 43は、第 4の実施の形態における車載用などの電子機器を構成する表示パネルと操作パネルの正面図及び側面図であり、図 42は、操作パネル ACPが表示パネル DISPに対して閉じて、る状態の正面図（図 42 (a) )と側面図（図 42 (b) ) であり、図 43は、操作パネル ACPが表示パネル DISPに対して開いている状態の正面図（図 43 (a) )と側面図（図 43 (b) )である。

[0159] 図 42に示すように、操作パネル ACPは、操作パネル ACPが閉状態の場合において、表示パネル DISPのディスプレイ 31の表示領域よりも小さいサイズであって、表示パネル DISPのディスプレイ 31の表示領域の一部を覆っている。従って、操作パネル ACPが閉状態にぉ、て、操作パネル ACPにより覆われる表示領域部分はユーザが視認不能であり、情報を表示することはできない。一方で、操作パネル ACPにより覆われて、な、ディスプレイ 31の表示領域部分にっ、ては、操作パネル ACPが閉状態にお、てもユーザにより視認可能なので、情報を表示することが可能である。

[0160] 操作パネル ACPはモータ駆動により、例えば表示パネル DISPのディスプレイ 31 に対して 90度の位置まで回転移動し、開状態となると、表示パネル DISPのディスプレイ 31の全表示領域が視認可能となるとともに、操作パネル ACPの操作パネル面 4 1に対する操作が可能な状態となる。図 43に示すように、操作パネル ACPが開状態となる角度は 90度に固定されず、ユーザの好みに基づく任意の角度に設定することができる。具体的には、 90度を超えた任意の角度 (例えば最大 180度)まで回転可能であってもよい。なお、回転軸 32は、表示パネル DISPに固定され、操作パネル A CPの位置を検出するためのものである。

[0161] 操作パネル ACPのディスプレイ 31に対する角度は、操作パネル ACPに内蔵される例えばスライド型可変抵抗器である直線センサにより検出することができる。図示されないコンピュータ制御手段は、直線センサの出力電圧に基づいて、操作パネル A CPの回転角度を求める。電子機器がオフ状態力もオン状態になると、まず、操作パネル ACPを 0度力もデフォルト開き位置である 90度まで回転させ、 90度に達すると操作パネル ACPの回転を停止させる。さら〖こ、操作パネル ACPを 90度を超えた任意の角度まで回転させる場合は、所定の操作により操作パネル ACPをさらに回転させ所望の開き位置まで回転したところで回転停止操作を行い、その開き位置を例えばメモリに記憶させ、次回からは、自動的に当該開き位置まで回転させる。また、所望の角度を入力して操作パネル ACPをその角度まで回転させるようにしてもょ、。コンピュータ制御手段は、 CPU及びメモリを備えて構成され、本実施の形態例にかかる上記位置検出制御及び後述する表示制御に関する制御プログラムを実行することにより、本発明が実現される。

[0162] 操作パネル ACPの操作パネル面 41上には、操作キーが設けられるが、操作キーは押しボタンのような構成でもよ、し、操作パネル面 41をタツチパネルディスプレイで構成し、操作キーをタツチパネルディスプレイに表示させ、操作キーの表示部分を接触することで操作可能としてもよい。また、後述するように、表示パネル DISPのデイスプレイ 31も、タツチパネルディスプレイであってもよ!/ヽ。

[0163] また、図示されな!、コンピュータ制御手段は表示制御手段として機能し、操作パネル ACPの位置を検出し、操作パネル ACPの開閉状態に応じて、表示パネル DISP のディスプレイ 31に表示する表示内容を切り換える。以下、表示内容の切り換えの具体例について説明する。

[0164] 図 44は、第 4の実施の形態における表示内容の切り換えの第 1の例を説明する図である。第 1の例では、操作パネル ACPの開閉状態に応じて、電子機器の有する第 1の機能に関する情報と第 2の機能に関する情報とを切り換える。例えば、電子機器のナビゲーシヨン機能を利用して、ディスプレイ 31に地図画像の表示を行、ながら、音楽 CD又はラジオなどのオーディオ機能も利用している場合、図 44 (a)に示す開状態では、ディスプレイ 31の全表示領域 (斜線部）に、ナビゲーシヨン機能における地図画像が表示され、図 44 (b)に示す閉状態では、ディスプレイ 31の表示領域のうちの操作パネル ACPにより覆われていない領域 (斜線部）に、オーディオ機能におけるオーディオ情報が表示される。オーディオ情報は、例えば、ラジオを聴いている場合は、ラジオ局名、周波数などの情報であり、音楽 CDの場合は、曲番ゃ曲タイトルなどである。ナビゲーシヨン機能における地図画像は、比較的多くの情報量を有しているため、操作パネルが閉状態となりディスプレイ 31の表示領域が制限される場合は、必要な情報を表示しきれない可能性がある。このような場合、ユーザ操作によりあえて操作パネルが閉状態となった場合は、図 44の例のように、電子機器の別機能に関する別の情報であって、制限された表示領域において表示可能な情報を表示する。

[0165] 図 45は、第 4の実施の形態における表示内容の切り換えの第 2の例を説明する図である。第 2の例では、操作パネル ACPの開閉状態に応じて、詳細情報と簡易情報とを切り換える。例えば、図 45 (a)に示すように、電子機器のオーディオ機能を利用し、音楽 CDを再生している場合、操作パネル ACPの開状態では、ディスプレイ 31の全表示領域に表示可能なので、全表示領域 (斜線部）を利用して、音楽 CDのタイトル名、アーティスト名、音楽 CDに格納される全曲のタイトルリスト、さらにはそのうちの現在再生中のタイトルを識別可能に表示する詳細表示となる。一方、図 45 (b)に示すように、操作パネル ACPの閉状態では、ディスプレイ 31の表示領域が制限されるため、ディスプレイ 31の表示領域のうちの操作パネル ACPにより覆われて!/、な!/ヽ領域 (斜線部）に、 CDのタイトル名、アーティスト名と現在再生中の曲タイトルのみの簡易表示となる。ナビゲーシヨン機能を利用している場合は、詳細情報として、例えば地図画像や目的地までの距離、現在位置などの情報が表示され、簡易情報としては、例えば目的地までの距離や現在位置のみが表示される。

[0166] 図 46は、第 4の実施の形態における表示内容の切り換えの第 3の例を説明する図である。第 3の例では、操作パネル ACPの開閉状態に応じて、操作パネル ACPの操作パネル面 41上に設けられる操作キーに対応するボタン類の表示 Z非表示を切り換える。本例では、表示パネル DISPのディスプレイ 31は、タツチパネルディスプレイである。タツチパネルディスプレイは、絵や文字が表示される画面（ディスプレイ）に、指やペンなどで直接触れることで所定の操作を行うことができる入力機能 (タツチパネル機能）を有するディスプレイである。例えば、図 46 (a)に示すように、操作パネル A CPが開状態の場合は、操作パネル ACPの操作パネル面 41上の操作キーを操作可能であるので、ディスプレイ 31にボタン類は表示されず、例えば、全表示領域 (斜線部）に地図画像が表示される。一方、操作パネル ACPが閉状態になると、操作パネル ACPの操作パネル面 41上の操作キーを利用できなくなるので、ディスプレイ 31の表示領域のうちの操作パネル ACPにより覆われていない領域 (斜線部）に、操作パネル面 41上の操作キーに対応するボタン類を表示する。これにより、操作パネル AC Pが閉状態となっても、各種操作を可能とする。

[0167] 図 47は、第 4の実施の形態例における表示内容の切り換えの第 4の例を説明する図である。第 4の例では、操作パネル ACPの操作パネル面 41の裏面にサブディスプレイ 12が設けられる。サブディスプレイ 12は、操作パネル ACPが開状態の場合は、視認不能となるが、操作パネル ACPの閉状態にお、て前方に向くので視認可能となる。

[0168] 図 47 (a)に示すように、例えば、ナビゲーシヨン機能を利用し、操作パネル ACPが開状態である場合、表示パネル DISPのディスプレイ 31の全表示領域 (斜線部）には、詳細情報としての地図画像などが表示され、操作パネル ACPの操作パネル面 41 上の操作キーが操作可能である。そして、図 47 (b)に示すように、操作パネル ACP が閉状態になると、ディスプレイ 31の表示領域が制限されるため、地図画像の表示を停止し、サブディスプレイ 12の表示領域 (斜線部）にナビゲーシヨン機能に関する簡易情報が表示される。簡易情報は、上述したように、例えば、目的地までの距離、現在位置などの必要最低限の文字情報などである。なお、地図画像が非表示となつた表示パネル DISPのディスプレイ 31には、視認可能領域（すなわち、ディスプレイ 3 1の表示領域のうちの操作パネル ACPにより覆われていない領域）に、例えば、図 3 の第 1の例と同様に、オーディオ情報、時計情報など電子機器の別機能に関する情報が表示される。

[0169] また、ナビゲーシヨン機能に関し、音声案内と必要最低限の情報で足りる場合であつて、ディスプレイ 31をオーディオ情報の表示として利用したい場合、操作パネル A CPを閉状態にすることで、ナビゲーシヨン機能を利用しつつ、オーディオ情報の表示可能となる。ディスプレイ 31がタツチパネルディスプレイであれば、ディスプレイ 31 にオーディオ操作ボタンを表示することで、オーディオ操作も可能となる。なお、操作パネル ACPが閉状態においては、ディスプレイ 31の表示が行われなくともよい。

[0170] また、あらかじめ電子機器の記憶手段に記憶させた静止画像データや動画像データなどを表示するようにしてもょ、。

[0171] (第 5の実施の形態）

第 5の実施の形態では、複数のタツチパネルディスプレイを有する車載用機器などの電子機器の構成を例示する。一例として、電子機器は、本体部と、当該本体部に設けられる表示パネルと、当該表示パネルに対して開閉可能に動作する操作パネルとを有し、表示パネルの前面部分に第 1のタツチパネルディスプレイが配置され、第 2 のタツチパネルディスプレイは操作パネルに設けられ、操作パネルは所定の回転軸の回転に伴って表示パネルに対して回転移動可能に取り付けられ、前記第 1のタツチパネルディスプレイに対して開閉するように動作することで、第 2のタツチパネルデイスプレイも開閉し、操作パネルが開状態において、 2つのタツチパネルディスプレイによる表示が可能となる。

[0172] 図 48及び図 49は、第 5の実施の形態における電子機器を構成する表示パネルと操作パネルの正面図及び側面図であり、図 48は、操作パネル ACPが表示パネル DI SPに対して閉じて、る状態の正面図（図 48 (a) )と側面図（図 48 (b) )であり、図 49 は、操作パネル ACPが表示パネル DISPに対して開いている状態の正面図（図 49 ( a) )と側面図（図 49 (b) )である。

[0173] 電子機器を使用して、な、オフ状態では、第 2のタツチパネルディスプレイを有する操作パネル ACPは、閉じた状態であり（表示パネル DISPの第 1のタツチパネルデイスプレイ 31に対する角度 0度）、表示パネル DISPの第 1のタツチパネルディスプレィ 31の少なくとも一部を覆っている。この状態では、操作パネル ACPにおける操作パネル面 41である第 2のタツチパネルディスプレイは閉じているので、図 48には図示されない。オン状態になると、操作パネル ACPはモータ駆動により、例えば表示パネル DISPの第 1のタツチパネルディスプレイ 31に対して 90度の位置まで回転移動し、ユーザが第 2のタツチパネルディスプレイ (操作パネル面) 41を視認可能及び操作可能な開状態となる。図 49に示すように、操作パネル ACPが開状態となる角度は 90度に固定されず、ユーザの好みに基づく任意の角度に設定することができる。具体的には、 90度を超えた任意の角度 (例えば最大 180度)まで回転可能であってもよい。なお、回転軸 22は、表示パネル DISPに固定され、操作パネル ACPの位置を検出するためのものである。

[0174] 操作パネル ACPの第 1のタツチパネルディスプレイ 31に対する角度は、操作パネル ACPに内蔵される例えばスライド型可変抵抗器である直線センサにより検出することができる。図示されないコンピュータ制御手段は、直線センサの出力電圧に基づいて、操作パネル ACPの回転角度を求める。車載用機器がオフ状態力もオン状態になると、まず、操作パネル ACPを 0度力もデフォルト開き位置である 90度まで回転させ、 90度に達すると操作パネル ACPの回転を停止させる。さらに、操作パネル ACP を 90度を超えた任意の角度まで回転させる場合は、所定の操作により操作パネル A CPをさらに回転させ所望の開き位置まで回転したところで回転停止操作を行い、その開き位置を例えばメモリに記憶させ、次回からは、自動的に当該開き位置まで回転させる。また、所望の角度を入力して操作パネル ACPをその角度まで回転させるようにしてもよい。

[0175] 図 50は、操作パネル ACPが開状態における電子機器の 2つのタツチパネルデイスプレイを模式的に示す図である。図 50は図 49の開状態に対応し、操作パネル ACP の開状態において、電子機器は、表示パネル DISPの第 1のタツチパネルディスプレィ 31にカロえ、操作パネル ACPの第 2のタツチパネルディスプレイ 41の 2画面による表示が可能となり、より広い表示領域を確保することができるとともに、 2画面ともタツチパネルディスプレイで構成することにより、操作性の向上が図られる。

[0176] さらに、操作パネル ACPにおける第 2のタツチパネルディスプレイ（操作パネル面） 41の反対面に更なる別のタツチパネルディスプレイ（第 3のタツチパネルディスプレイ ) 49が設けられる構成であってもよい。すなわち、操作パネル ACPの両面にタツチパネルディスプレイが設けられ、操作パネル ACPが閉状態においては、操作パネル A CPの第 3のタツチパネルディスプレイ 49を視認可能及び操作可能となる。

[0177] 図 51は、操作パネル ACPが閉状態における電子機器の 2つのタツチパネルデイスプレイを模式的に示す図である。図 51は図 48の閉状態に対応し、操作パネル ACP の閉状態において、操作パネル ACPが表示パネル DISPの第 1のタツチパネルディスプレイ 31の少なくとも一部を覆っている状態であっても、操作パネル ACPの第 3のタツチパネルディスプレイ 49による表示が可能となり、タツチパネルディスプレイによる良好な操作性が維持される。

[0178] 操作パネル ACPのディスプレイをタツチパネル化することで、操作パネル ACPのタツチパネルディスプレイ（第 2のタツチパネルディスプレイ 41及び第 3のタツチパネルディスプレイ 49)に、ボタンなどを表示することができる。以下、操作パネル ACPのタツチパネルディスプレイに表示の具体例について説明する。

[0179] 図 52は、第 5の実施の形態における操作パネル ACPのタツチパネルディスプレイの第 1の表示例を示す図である。図 52では、電子機器のナビゲーシヨン機能による地図表示を行う場合について例示する。図 52 (a)に示すように、タツチパネルデイスプレイを有する操作パネル ACPが設けられて、な、場合、表示パネル DISPの第 1 のタツチパネルディスプレイ 31に地図（図示せず）とともに、操作用のボタン 45も第 1 のタツチパネルディスプレイ 31に表示される。このため、地図の表示領域が制限される。一方、第 5の実施の形態によれば、操作パネル ACPに第 2のタツチパネルデイスプレイ 41及び第 3のタツチパネルディスプレイ 49が設けられ、操作パネル ACPの開閉状態に応じて視認可能なディスプレイにボタン 45を表示させる。これにより、表示パネル DISPの第 1のタツチパネルディスプレイ 31に表示される地図の表示領域を拡大することができる。図 52 (b)は、操作パネル ACPが開状態である場合に、操作パネル ACPの第 2のタツチパネルディスプレイ 41にボタン 45が表示されて!、る状態を示し、図 52 (c)は、操作パネル ACPが閉状態である場合に、操作パネル ACPの第 3 のタツチパネルディスプレイ 49にボタン 45が表示されて!、る状態を示す。図 52 (c)では、操作パネル ACPにより、地図が表示されている第 1のタツチパネルディスプレイ 3 1の表示の一部が隠される力、ナビゲーシヨン機能などを利用している間であっても、所定の操作により強制的に操作パネル ACPを閉状態にすることができるようにしてもよい。操作パネル ACPの開状態では、車両のコンソール上のエアコンボタンなど他の操作ボタンを操作しづらヽ場合に、一時的に操作パネル ACPを閉状態にしたヽ場合があり得るからである。第 3のタツチパネルディスプレイを設けることで、閉状態においても、電子機器に対する操作が可能となり、操作性の向上につながる。

[0180] 図 53は、第 5の実施の形態における操作パネル ACPのタツチパネルディスプレイの第 2の表示例を示す図である。図 53では、図 52同様に、電子機器のナビゲーション機能による地図表示を行う場合について例示する。図 53 (a)に示すように、タツチパネルディスプレイを有する操作パネル ACPが設けられて!/、な!/、場合、表示パネル DISPの第 1のタツチパネルディスプレイ 31に地図（図示せず）とともに、目的地までの案内情報 46も第 1のタツチパネルディスプレイ 31に表示される。案内情報 46は、例えば、目的地までの交通情報、距離、時間などであり主に文字情報である。この案内情報 46の表示のため、第 1のタツチパネルディスプレイ 31上における地図の表示領域が制限される。一方、第 5の実施の形態によれば、図 52と同様に、操作パネル A CPに第 2のタツチパネルディスプレイ 41及び第 3のタツチパネルディスプレイ 49が設けられ、そのいずれかに案内情報 46を表示させる。これにより、表示パネル DISPの第 1のタツチパネルディスプレイ 31に表示される地図の表示領域を拡大することができる。図 53 (b)は、操作パネル ACPが開状態である場合に、操作パネル ACPの第 2 のタツチパネルディスプレイ 41に案内情報 46が表示されている状態を示し、図 53 (c )は、操作パネル ACPが閉状態である場合に、操作パネル ACPの第 3のタツチパネルディスプレイ 49に案内情報が表示されている状態を示し、両者の表示の切り換えは、図 52の場合と同様である。

[0181] 図 54は、第 5の実施の形態における操作パネル ACPのタツチパネルディスプレイ 4 1 (又は 49)に表示されるボタン 45の第 1の表示例を示す図である。ボタンの表示サィズは、表示されるボタンの数によって変更され、タツチパネルディスプレイの表示領域に基づいて、表示可能なサイズに設定される。タツチパネルディスプレイの表示領域面積、表示が必要なボタンの数、操作ボタン間の間隔などから、 1つのボタンの表示サイズを計算することができ、例えば、タツチパネルディスプレイに均等なレイアウトで配置する。図 54 (a)、（b)、（c)は、それぞれ表示されるボタンの数がそれぞれ 9、 5 、 3の場合の例を示す。

[0182] 図 55は、第 5の実施の形態における操作パネル ACPのタツチパネルディスプレイに表示されるボタンの第 2の表示例を示す図である。表示されるボタン 45のレイアウトは、変更可能であってもよい。例えば、図 55 (a)に示すように、ボタン 45を図面上右側に寄せて配置するようにしてもょ、。運転手に近、位置にボタン 45が配置されるので、運転手による操作性が向上する。また、図 55 (b)に示すように、一部のボタン 45 aを右側に寄せ、残りのボタン 45bを左側に寄せるように配置してもよい。例えば左側に助手席搭乗者が操作するボタンを配置すれば、助手席搭乗者の操作性が向上する。もちろん、図 54に示したように、表示領域内で均等に配置してもよい。 [0183] 図 56は、第 5の実施の形態における操作パネル ACPのタツチパネルディスプレイに表示されるボタンの第 3の表示例を示す図である。電子機器は、 GPSを用いた地図ナビゲーシヨン機能、ラジオや CDなどのオーディオ機能など複数の機能を有する。図 56では、使用している機能に必要なボタンのみが表示される。例えば、図 56 (a) では、地図ナビゲーシヨン機能を利用している場合であって、地図ナビゲーシヨン機能に必要な目的地を表示させるためのボタン 45cと現在地を表示させるためのボタン 45dのみが表示されている。また、図 56 (b)では、オーディオ機能（ラジオ）を利用している場合であって、ラジオ機能に必要なボリューム調節ボタン 45eとチューニング（選局）ボタン 45fのみが表示される。地図ナビゲーシヨン機能を利用しているときに、ボリューム調節ボタン 45eやチューニングボタン 45fは表示されない。また、ラジオを利用しているときに、目的地表示ボタン 45cや現在地表示ボタン 45dは表示されない

[0184] 図 57は、第 5の実施の形態における操作パネル ACPのタツチパネルディスプレイに表示されるボタンの第 4の表示例を示す図である。図示されるように、操作パネル A CPの第 2のタツチパネルディスプレイ 41 (図 57 (a) )及び第 3のタツチパネルディスプレイ 49 (図 57 (b) )に、文字入力用のキーボードを構成する複数のボタン 47が表示されてもよい。ナビゲーシヨン機能を使用している場合は、目的地などを入力することができる。また、インターネット機能を使用し、所定の検索サイト (ポータルサイト)を第 1 のタツチパネルディスプレイ 31に表示させて、る場合は、検索用のキーワードを入力することができる。

[0185] なお、電子機器がオフ状態であり、各種機能が利用されていない状態の場合、操作パネル ACPのタツチパネルディスプレイにはボタン類を表示する必要はないが、代わりに、あら力じめ登録した写真データ、静止画データ、動画データなど所定の画像データが表示されるようにしてもょヽ。操作パネル ACPが開状態で電子機器がォフ状態である場合は、第 2のタツチパネルディスプレイ 41に画像データが表示され、操作パネル ACPが閉状態で電子機器がオフ状態である場合は、第 3のタツチパネルディスプレイ 49に画像データが表示される。また、操作パネル ACPが開状態であつて、電子機器のいずれかの機能が利用されているオン状態力もオフ状態になると、一定時間経過後、操作パネル ACPは閉状態になる。電子機器がオフ状態になってから、操作パネル ACPが開状態にある期間は、操作パネル ACPの第 2のタツチパネルディスプレイの画像データが表示され、操作パネルが開状態から閉状態になると、第 2のタツチパネルディスプレイの表示が停止し、代わって、操作パネル ACPの第 3 のタツチパネルディスプレイに画像データが表示されるようになる。

[0186] また、第 1のタツチパネルディスプレイ 31は、 TV画像や地図画像を表示するため、例えばドットマトリックスタイプのような高解像度を必要である。一方、第 2のタツチパネルディスプレイ 41及び第 3のタツチパネルディスプレイ 49は、主にボタンなどの表示に用いられる場合は、低解像度でもよぐ一定のパターンのみを表示する場合は、ドットマトリックスタイプである必要はなぐそのパターンの表示ができるものであればよい。ただし、第 2のタツチパネルディスプレイ 41及び第 3のタツチパネルディスプレイ 4 9についても、高解像度とすることで、地図画像などの詳細な情報を表示することも可能となる。

[0187] 本発明の電子機器は、上述した第 1乃至第 5の各実施の形態を適宜組み合わせて構成されてもよい。例えば、電子機器は、第 1の実施の形態と第 2の実施の形態を組み合わせて構成されてもよぐまた、第 1の実施の形態と第 3の実施の形態を組み合わせて構成されてもよい。

産業上の利用可能性

[0188] 以上のとおり、本発明によれば、表示パネル DISPのサイズを最大化することができると共に、表示パネル DISPの下端部に軸支された操作パネル ACPの傾動動作を自動的に行うことができ、ユーザの利便性を高めることができる。

Claims

請求の範囲

[1] 本体部と、

前記本体部の前面部に前記電子機器本体に対して傾動可能に取り付けられる表示パネノレと、

前記表示パネルに傾動可能に取り付けられる操作パネルと、

第 1の傾動指令に応答して前記表示パネルを傾動動作させるとともに、第 2の傾動指令に応答して前記操作パネルを傾動動作させる制御を行う傾動制御手段と、前記表示パネルの傾動角に対応して前記操作パネルの傾動角情報を記憶する記憶手段とを具備し、

前記傾動制御手段は、前記第 1の傾動指令に応答して前記表示パネルの傾動動作させるとともに、前記記憶手段に記憶している操作パネルの傾動角情報に基づいて前記操作パネルを傾動動作させることを特徴とする電子機器。

[2] 請求項 1において、

前記傾動制御手段は、前記第 2の傾動指令に応答して前記操作パネルを傾動動作させた場合、前記記憶手段に記憶されている前記傾動角情報を更新することを特徴とする電子機器。

[3] 請求項 1において、

前記傾動制御手段は、前記電子機器本体の前面が露出する方向への第 1の傾動指令に応答して、前記表示パネルを傾動動作させた後、前記操作パネルを傾動動作させる制御を行うことを特徴とする電子機器。

[4] 請求項 1において、

前記傾動制御手段は、前記電子機器本体の前面を閉鎖する方向への第 1の傾動指令に応答して、前記操作パネルを傾動動作させた後、前記表示パネルを傾動動作させる制御を行うことを特徴とする電子機器。

[5] 請求項 1において、

前記傾動制御手段は、前記第 1の傾動指令に応答して、前記操作パネルを基準角度に傾動動作させた後、前記表示パネルを傾動操作させる制御を行うことを特徴とする電子機器。

[6] 請求項 1において、

前記傾動制御手段は、前記第 1の傾動指令に応答する前記表示パネルの傾動動作または前記操作パネルの傾動動作が所定時間内に完了しな、場合、前記表示パネルの傾動動作または前記操作パネルの傾動動作を行わな、ように制御することを特徴とする電子機器。

[7] 請求項 1において、

前記傾動制御手段は、前記表示パネルの傾動動作中または操作パネルの傾動動作中の前記操作パネル力ゝらの操作入力を無効にする制御を行うことを特徴とする電子機器。

[8] 請求項 1において、

前記傾動制御手段は、更に前記操作パネルに設けられた操作ボタンが押下されたことを検出すると、当該操作ボタンの押下に対して、前記操作パネルを押し戻すように前記操作パネルを傾動させることを特徴とする電子機器。

[9] 請求項 1において、

前記傾動制御手段は、電子機器が搭載される車両の速度情報を検知する速度検知手段からの速度情報が入力され、入力された速度情報により、前記車両の加速を検知した場合、前記操作パネルを前記表示パネルの前面に近づける方向に傾動させ、前記車両の減速を検知した場合、前記操作パネルを前記表示パネルの前面から遠ざける方向に傾動させることを特徴とする電子機器。

[10] 請求項 1において、

前記傾動制御手段は、電子機器の傾きを検知し、検知した傾きに基づき前記操作パネルの傾動動作を制御することを特徴とする電子機器。

[11] 請求項 1において、

前記操作パネルの傾動動作に応じて移動する移動手段と、

前記移動手段の移動量に応じて前記操作パネルの傾動角度を検出する検出部とを具備し、

前記移動手段は、前記操作パネルの第 1の傾動角度範囲において、前記操作パネルの単位角度あたり第 1の移動量で移動し、前記操作パネルの第 2の傾動角度範囲において、前記操作パネルの単位角度あたり第 1の移動量と異なる第 2の移動量で移動することを特徴とする電子機器。

[12] 請求項 11において、

前記第 2の移動量は前記第 1の移動量よりも大きいことを特徴とする電子機器。

[13] 請求項 11において、

前記表示パネルに固定される回転軸と、

前記回転軸に設けられた螺旋上の溝とを具備し、

前記操作パネルは、前記回転軸の回転に伴い、前記表示パネルに対して回動可能に、前記表示パネルに取り付けられ、

前記螺旋状の溝は、前記操作パネルの第 1の傾動角度範囲にお!、て前記第 1の移動量で移動し、前記操作パネルの第 2の傾動角度範囲にお!、て前記第 2の移動量で移動するように形成されると共に、前記移動手段が係合し、

前記移動手段は、前記回転軸の回転に伴い、前記回転軸の軸線方向に移動することを特徴とする電子機器。

[14] 請求項 11において、

前記操作パネルの傾動動作に応じて移動する移動手段と、

前記移動手段は、前記操作パネルの傾動動作範囲によって、前記操作パネルの傾動動作両に対する移動量の割合が異なることを特徴とする電子機器。