WO2006070884A1 - 静電噴霧装置 - Google Patents

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Mamoru Okumoto
Noboru Koyama
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Abstract

 静電噴霧装置(10)には、噴霧カートリッジ(15)と電源(16)と制御器(17)とが設けられる。噴霧カートリッジ(15)では、溶液タンク(20)の下部にノズルユニット(30)が取り付けられる。ノズルユニット(30)の噴霧ノズル(31)は、その先端が溶液タンク(20)内の液面(51)よりも下方に位置している。噴霧ノズル(31)の先端と溶液タンク(20)内の液面(51)との間にはヘッド差があり、このヘッド差によって溶液タンク(20)内の水溶液が噴霧ノズル(31)内へ供給される。電源(16)が噴霧ノズル(31)に電圧を印加すると、噴霧ノズル(31)の先端から水溶液が噴霧される。

Description

明 細 書
静電噴霧装置
技術分野
[0001] 本発明は、電気流体力学により液体を霧化して噴霧する静電噴霧装置に関するも のである。
背景技術
[0002] 従来より、電気流体力学 (EHD: Electro Hydrodynamic)により液体を霧化して噴霧 する静電噴霧装置が知られている。この静電噴霧装置は、例えば細径管の開口端の 近傍に電界を形成し、その電界の不平等性を用いて細径管内の液体を霧化して噴 霧するものである。
[0003] 例えば、特許文献 1や特許文献 2には、静電噴霧装置で構成された吸入器が開示 されている。この吸入器は、例えば喘息や気管支炎等の治療薬を霧化し、微細な液 滴状になった薬剤を鼻から吸入させるために用いられる。また、特許文献 3には、静 電噴霧装置で構成された手持ち式のスプレー装置が開示されて 、る。このスプレー 装置は、液状ファンデーションや香水等の化粧品を霧化し、微細な液滴状になった 化粧品を肌に付着させるために用いられる。
[0004] これらの特許文献に開示された吸入器やスプレー装置では、ノズルの先端近傍に 電界が形成され、ノズルの先端に存在する液体が霧化されて放出される。その際、こ れらの吸入器やスプレー装置にぉ 、て、液体の霧化が行われるノズルの先端へは、 ポンプやモータを用いた押し出し機構を利用して霧化対象の液体が供給される。 特許文献 1 :特開昭 62— 197071号公報
特許文献 2 :特表 2002— 532163号公報
特許文献 3:特表 2003— 507166号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0005] 上述したように、上記の特許文献に記載されているような従来の静電噴霧装置では 、液体の霧化が行われる細径管の先端へ液体を供給するために、ポンプやモータ等 を利用している。このため、ポンプやモータ等の液体を供給するための部材が必要と なり、静電噴霧装置の構成の複雑ィ匕ゃ製造コストの上昇を招くおそれがあった。また 、ポンプやモータ等が故障すると液体を噴霧できなくなるため、静電噴霧装置の信頼 性を確保しにくくなるという問題もあった。
[0006] 本発明は、力かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、静電噴霧装置の構 成の簡素化や製造コストの低減、更には信頼性の向上を図ることにある。
課題を解決するための手段
[0007] 第 1の発明は、液体を貯留する容器部材 (20)と、上記容器部材 (20)の内部空間に 連通する管状のノズル部材 (31)と、上記ノズル部材 (31)内の液体に接する第 1電極 (31,37)と、上記ノズル部材(31)内の液体力 絶縁された第 2電極(35,38,60,61)とを 備え、上記第 1電極 (31,37)と上記第 2電極 (35,38,60,61)の間に電位差が与えられ ると上記ノズル部材 (31)の先端カゝら液体が噴霧される静電噴霧装置を対象とする。 そして、上記ノズル部材 (31)は、その先端が上記容器部材 (20)内における液面 (51) よりも低い位置に設けられるものである。
[0008] 第 1の発明では、容器部材 (20)内の液体がノズル部材 (31)へ流入する。第 1電極( 31,37)と第 2電極(35,38,60,61)の間に電位差を与えると、ノズル部材(31)の先端で 液体が霧化され、微細な液滴となった液体がノズル部材 (31)の先端から噴霧される 。この発明では、ノズル部材 (31)の先端が容器部材 (20)の内部空間における液面( 51)よりも低い位置に設けられており、ノズル部材 (31)の先端と容器部材 (20)内の液 面 (51)との間にヘッド差がある。液体が霧化されるノズル部材 (31)の先端へは、この ヘッド差によって容器部材 (20)内の液体が供給される。
[0009] 第 2の発明は、上記第 1の発明において、上記第 1電極 (31,37)と上記第 2電極 (35, 38,60,61)が同電位となった状態では、上記ノズル部材 (31)の先端の気液界面(52) において液圧と表面張力が均衡することによって該ノズル部材 (31)の先端からの液 体の流出が阻止されるように構成されるものである。
[0010] 第 2の発明にお 、て、第 1電極 (31,37)と第 2電極 (35,38,60,61)の間に電位差が無 い状態になると、ノズル部材 (31)の先端に形成された気液界面 (52)では、その気液 界面 (52)にそれぞれ作用する液圧と表面張力が均衡する。つまり、第 1電極 (31,37) と第 2電極 (35,38,60,61)が同電位であるときにノズル部材 (31)の先端の気液界面(5 2)で液圧と表面張力が均衡するように、霧化される液体の粘度等の物性に応じて、 例えば容器部材 (20)における液面 (51)高さの最大値やノズル部材 (31)の内径など が設定される。そして、ノズル部材 (31)の先端の気液界面 (52)で液圧と表面張力が 均衡している状態では、ノズル部材 (31)の先端の気液界面 (52)に液圧が作用して V、ても、ノズル部材 (31)の先端力 液体が流出しな!、。
[0011] 第 3の発明は、上記第 1の発明において、上記ノズル部材 (31)の先端は、上記容 器部材 (20)の底面 (22)よりも低 、位置に設けられるものである。
[0012] 第 3の発明では、ノズル部材 (31)の先端が容器部材 (20)の底面 (22)よりも低く配 置されている。このため、ほぼ全ての液体が容器部材 (20)力も流出しても、ノズル部 材 (31)の先端が液体で満たされた状態に保たれる。
[0013] 第 4の発明は、上記第 1の発明において、少なくとも上記第 1電極 (31,37)に電圧を 印加して該第 1電極(31,37)と上記第 2電極(35,38,60,61)の間に電位差を与える電 源(16)と、上記電源(16)のオンオフを繰り返すと共に、該電源(16)をオンしている時 間とオフしている時間に関するデューティー比を上記容器部材 (20)内における液面 (51)の高さに応じて調節する制御手段(17)とを備えるものである。
[0014] 第 4の発明では、制御手段(17)が電源(16)のオン Zオフを繰り返し行う。電源(16) をオンすると、少なくとも第 1電極 (31,37)に電圧が印加される。この電圧の印加によ つて第 1電極(31,37)と第 2電極(35,38,60,61)の間に電位差が付与され、ノズル部材 (31)の先端力も噴霧が行われる。また、電源(16)のオフすると、第 1電極 (31,37)と第 2電極(35,38,60,61)が同電位となり、ノズル部材(31)力 の噴霧が停止する。電源( 16)のオン Zオフに関するデューティー比を変更すると、単位時間あたりにノズル部 材 (31)からの噴霧が行われる時間が変化し、単位時間あたりのノズル部材 (31)から の噴霧量が変化する。この発明において、制御手段(17)は、電源(16)のオン Zオフ に関するデューティー比を、容器部材 (20)内における液面 (51)の高さに応じて調節 する。
[0015] 第 5の発明は、上記第 1の発明において、上記第 2電極 (35)は、円環状に形成され て上記ノズル部材 (31)と同軸に配置されるものである。 [0016] 第 5の発明では、第 2電極 (35)が円環状に形成される。この第 2電極 (35)は、その 中心軸がノズル部材 (31)の中心軸と一致する姿勢で配置される。
[0017] 第 6の発明は、上記第 1の発明において、上記第 2電極 (60,61)は、突端部(65)を 備えており、該突端部(65)が上記ノズル部材 (31)の側方に位置するように配置され るものである。
[0018] 第 6の発明では、第 2電極 (60,61)に突端部 (65)が形成される。この突端部 (65)は 、ノズル部材(31)の側方に位置している。第 1電極(31,37)と第 2電極(60,61)の間に 電位差を与えると、第 2電極 (60,61)の突端部(65)と第 1電極 (31,37)の間に電界が 形成され、ノズル部材 (31)カゝら液体が噴霧されてゆく。
[0019] 第 7の発明は、上記第 6の発明において、上記第 2電極 (60)は、棒状に形成されて おり、その先端が上記突端部 (65)となるものである。
[0020] 第 7の発明では、棒状に形成された第 2電極 (60)の先端が突端部 (65)となる。つま り、第 1電極(31,37)と第 2電極(60,61)の間に電位差を与えると、第 2電極(60,61)の 先端と第 1電極 (31,37)の間に電界が形成される。
[0021] 第 8の発明は、上記第 1の発明において、少なくとも上記第 1電極 (31,37)に電圧を 印加して該第 1電極(31,37)と上記第 2電極(35,38,60,61)の間に電位差を与える電 源(16)を備え、上記電源(16)をオンした状態では、上記第 1電極 (31,37)と上記第 2 電極(35,38,60,61)との電位差が 3kV以上でコロナ放電が起こり始める値未満となつ ているものである。
[0022] 第 8の発明において、電源(16)をオンすると、少なくとも第 1電極 (31,37)に電圧が 印加される。この電圧の印加によって第 1電極(31,37)と第 2電極(35,38,60,61)の間 に電位差が付与され、ノズル部材 (31)の先端力ゝら噴霧が行われる。電源(16)をオフ すると、第 1電極 (31,37)と第 2電極 (35,38,60,61)が同電位となり、ノズル部材 (31)か らの噴霧が停止する。電源(16)をオンした状態において、第 1電極 (31,37)と第 2電 極 (35,38,60,61)の間に与えられる電位差の値は、所定の範囲内に設定される。なお 、第 1電極(31,37)と第 2電極(35,38,60,61)の間でコロナ放電が起こり始める電位差 の値は、第 1電極(31,37)と第 2電極(35,38,60,61)の距離によって異なる。
[0023] 第 9の発明は、上記第 1〜第 8の何れ力 1つの発明において、上記ノズル部材 (31) は導電性材料で構成されており、該ノズル部材 (31)が上記第 1電極 (31,37)を兼ねる ものである。
[0024] 第 9の発明では、導電性材料力もなるノズル部材 (31)が第 1電極 (31,37)を兼ねて いる。この発明の静電噴霧装置(10)において、第 1電極 (31,37)を兼ねるノズル部材 (31)と第 2電極(35,38,60,61)との間に電位差が与えられると、ノズル部材(31)の先 端で液体が霧化されて放出される。
[0025] 第 10の発明は、上記第 9の発明において、上記ノズル部材 (31)の先端と上記第 2 電極(35,38,60,61)との距離が 5mm以上 20mm以下となって!/、るものである。
[0026] 第 10の発明では、第 1電極 (31,37)を兼ねるノズル部材 (31)の先端と第 2電極 (35, 38,60,61)との距離が所定範囲内の値に設定される。ここで、ノズル部材 (31)の先端 と第 2電極(35,38,60,61)との距離が近すぎると、ノズル部材(31)と第 2電極(35,38,60 ,61)の間でコロナ放電が起こり始める電位差の値が小さくなる。そして、コロナ放電の 発生を避けようとすると、ノズル部材 (31)と第 2電極 (35,38,60,61)の間に充分な電位 差を与えるのが困難となり、ノズル部材 (31)の先端力 液体を安定して噴霧できなく なるおそれがある。一方、ノズル部材 (31)の先端と第 2電極 (35,38,60,61)との距離が 遠すぎると、ノズル部材 (31)と第 2電極 (35,38,60,61)の間に与える必要のある電位 差が大きくなり過ぎ、電位差を与えるための電源(16)が大型化する等の問題を招く おそれがある。そこで、この発明では、上記のような事情を考慮し、ノズル部材 (31)の 先端と第 2電極 (35,38,60,61)との距離を 5mm以上 20mm以下として!/、る。
[0027] 第 11の発明は、上記第 9の発明において、上記ノズル部材 (31)は、その先端の肉 厚が 0.2mm以下となっているものである。
[0028] 第 11の発明では、ノズル部材 (31)の先端の肉厚が所定範囲内の値に設定される。
つまり、ノズル部材(31)は、その全体に亘つて肉厚が 0.2mm以下である必要はなぐ その最先端部分の肉厚が 0.2mm以下であればよい。ここで、ノズル部材 (31)の先端 の肉厚が大きすぎると、ノズル部材 (31)の先端への電界の不平等性が弱くなり、ノズ ル部材 (31)の先端力もの噴霧が安定的に行われなくなるおそれがある。そこで、この 発明では、上記のような事情を考慮し、ノズル部材 (31)の先端の肉厚を 0.2mm以下 としている。 [0029] 第 12の発明は、上記第 9の発明において、上記ノズル部材 (31)は、その内径が 0. 3mm以上 1.0mm以下となっているものである。
[0030] 第 12の発明では、ノズル部材 (31)の内径が所定範囲内の値に設定される。ここで 、ノズル部材 (31)の内径が小さすぎると、ノズル部材 (31)の先端の気液界面(52)に おける表面張力が大きくなり過ぎ、ノズル部材 (31)の先端力 液体を安定して噴霧で きなくなるおそれがある。また、ノズル部材 (31)の内径が小さすぎると、ノズル部材 (3 1)が目詰まりを起こす危険も増大する。一方、ノズル部材 (31)の内径が大きすぎると 、ノズル部材 (31)の先端の気液界面 (52)における表面張力が小さくなり過ぎ、この場 合もノズル部材 (31)の先端における液体の霧化が不安定ィ匕するおそれがある。そこ で、この発明では、上記のような事情を考慮し、ノズル部材 (31)の内径を 0.3mm以 上 l.Omm以下としている。
[0031] 第 13の発明は、上記第 9の発明において、上記第 2電極 (35,38,60,61)は、上記ノ ズル部材 (31)の先端力ゝら基端側へ後退した位置に設けられるものである。
[0032] 第 13の発明において、第 2電極(35,38,60,61)は、ノズル部材(31)の先端の前方で はなぐその後方に配置される。ここで、第 2電極(35,38,60,61)がノズル部材(31)の 先端よりも前方に配置されていると、ノズル部材 (31)の先端から噴霧された液滴が第 2電極(35,38,60,61)に付着してしまうおそれがある。そこで、この発明では、ノズル部 材 (31)の先端よりも後方、即ちノズル部材 (31)の基端寄りに第 2電極 (35,38,60,61) を配置し、ノズル部材 (31)の先端力 噴霧された液体が第 2電極 (35,38,60,61)に付 着するのを防いでいる。
[0033] 第 14の発明は、上記第 13の発明において、上記ノズル部材 (31)の先端からの上 記第 2電極(35,38,60,61)の後退距離が 3mm以上 10mm以下となっているものであ る。
[0034] 第 14の発明では、第 2電極 (35,38,60,61)がノズル部材 (31)の先端力も所定の距 離だけ後退した位置に設けられる。ここで、ノズル部材 (31)の先端力 の第 2電極 (3 5,38,60,61)の後退距離が短すぎると、噴霧に適した電界をノズル部材 (31)の先端に 形成できなくなるおそれがある。一方、ノズル部材 (31)の先端力もの第 2電極 (35,38, 60,61)の後退距離が長すぎると、ノズル部材(31)と第 2電極(35,38,60,61)の間に与 える必要のある電位差が大きくなり過ぎ、電位差を与えるための電源(16)が大型化 する等の問題を招くおそれがある。そこで、この発明では、上記のような事情を考慮し 、ノズル部材(31)の先端からの第 2電極 (35,38,60,61)の後退距離を 3mm以上 10m m以下としている。
[0035] ここで、本発明に係る静電噴霧装置(10)で液体を霧化する場合、ノズル部材 (31) の先端では、気液界面 (52)が電界によって引き伸ばされて円錐状になる。ノズル部 材 (31)の先端に形成される円錐状の気液界面 (52)の大きさは、ノズルの先端面の 濡れ具合によって変化する。例えば、ノズル部材 (31)の先端面が全く濡れていない 状態では、図 33(A)に示すように、気液界面 (52)がノズル部材 (31)の内面に連続す る形状となる。また、ノズル部材 (31)の先端面の全体が濡れている状態では、図 33( B)に示すように、気液界面 (52)がノズル部材 (31)の外面に連続する形状となる。一 方、円錐状の気液界面 (52)が小径であればノズル部材 (31)からの噴霧量が少なく なり、逆に、円錐状の気液界面 (52)が大径であればノズル部材 (31)力 の噴霧量が 多くなる。このため、ノズル部材 (31)の先端における気液界面 (52)の形状が安定し な 、と、ノズル部材 (31)力も噴霧される液体の量が一定しな 、と 、う問題が生じる。
[0036] 第 15〜第 22の各発明では、この問題に対して対策を講じている。
[0037] 第 15の発明は、上記第 1〜第 14の何れ力 1つの発明において、上記ノズル部材 (3 1)では、その先端部(31a)の肉厚が他の部分より薄くなつているものである。
[0038] 第 15の発明では、上記ノズル部材 (31)の先端面 (31b)の肉厚が先端部(31a)以外 の他の部分に比べて薄くなつている。つまり、ノズル部材 (31)の先端面 (31b)では、 内径と外径との差が他の部分に比べて小さくなつている。上述したように、ノズル部材 (31)カゝら液体が噴霧されて ヽる状態では、ノズル部材 (31)の先端に形成される気液 界面 (52)が円錐状になる。この円錐状になった気液界面 (52)の直径は、該ノズル部 材 (31)の先端面 (31b)の濡れ具合などの変化によって、ノズル部材 (31)の先端の内 径力 外径まで範囲で変化する。これに対し、この発明では、ノズル部材 (31)の先端 面 (31b)の肉厚が薄くなつているため、先端面 (31b)における内径と外径との差も小 さくなる。従って、この発明では、ノズル部材 (31)の先端に形成される気液界面 (52) の直径の変動幅が小さくなる。 [0039] 第 16の発明は、上記第 1〜第 14の何れ力 1つの発明において、上記ノズル部材 (3 1)の先端部(31a)の肉厚が、該ノズル部材 (31)の先端に近づくに従って徐々に薄く なっているものである。
[0040] 第 16の発明において、上記ノズル部材 (31)の先端部(31a)における内径と外径と の差は、ノズル部材 (31)の先端に近づくに従って小さくなつてゆき、ノズル部材 (31) の最先端で最も小さくなる。
[0041] 第 17の発明は、上記第 16の発明において、上記ノズル部材 (31)の先端部(31a) は、その内径が一定となる一方で、その外径が該ノズル部材 (31)の先端に近づくに 従って徐々に小さくなつているものである。
[0042] 第 17の発明において、上記ノズル部材 (31)の先端部(31a)は、内径が一定で変化 せずに外径だけが先端に近づくに従って徐々に小さくなる形状に形成されて!、る。 そして、ノズル部材 (31)の先端部(31a)における内径と外径の差は、ノズル部材 (31) の最先端で最も小さくなつて!ヽる。
[0043] 第 18の発明は、上記第 1〜第 14の何れ力 1つの発明において、上記ノズル部材 (3
1)の先端面 (31b)に親水処理が施されるものである。
[0044] 第 18の発明では、ノズル部材 (31)の先端面 (31b)に親水処理が施されているため
、先端面 (31b)の全体がほぼ確実に濡れた状態となる。従って、ノズル部材 (31)の先 端に形成される気液界面 (52)の形状は、ノズル部材 (31)の外面に連続した円錐形 状となる(図 33(B)を参照)。そして、この気液界面 (52)の直径は、ノズル部材 (31)の 外径と概ね等しい状態に保たれ、殆ど変化しなくなる。
[0045] 第 19の発明は、上記第 18の発明において、上記ノズル部材 (31)の先端面 (31b) には、該先端面 (31b)を粗面化する粗面加工が親水処理として施されるものである。
[0046] 第 19の発明では、上記ノズル部材 (31)の先端面 (31b)に粗面力卩ェが施されている ので、該先端面 (31b)はその全体がほぼ確実に濡れた状態となる。
[0047] 第 20の発明は、上記第 18の発明において、上記ノズル部材 (31)の先端面 (31b) には、該先端面 (31b)の径方向に延びる溝(19)を形成する加工が親水処理として施 されるちのである。
[0048] 第 20の発明において、ノズル部材 (31)の先端に円錐状の気液界面 (52)が形成さ れる時には、液体が毛細管現象によって溝(19)の全体へ行き渡る。このため、ノズル 部材 (31)の先端面 (31b)は、その全体が濡れた状態になり易くなる。
[0049] 第 21の発明は、上記第 18の発明において、上記ノズル部材 (31)の先端面 (31b) には、親水性材料カゝらなる被膜を該先端面 (31b)に形成する被膜加工が親水処理と して施されるちのである。
[0050] 第 21の発明では、ノズル部材 (31)の先端面 (31b)に親水性材料からなる被膜が形 成されている。このため、ノズル部材 (31)の先端面 (31b)は、その全体がほぼ確実に 濡れた状態となる。
[0051] 第 22の発明は、上記第 1〜第 14の何れ力 1つの発明において、上記ノズル部材 (3 1)の先端面 (31b)に撥水処理が施されるものである。
[0052] 第 22の発明では、ノズル部材 (31)の先端面 (31b)に撥水処理が施されているので 、先端面 (31b)の全体がほぼ確実に濡れていない状態 (即ち、乾いた状態)となる。 従って、ノズル部材 (31)の先端に形成される気液界面 (52)の形状は、ノズル部材 (3 1)の内面に連続した円錐形状となる(図 33(A)を参照)。そして、この気液界面 (52) の直径は、ノズル部材 (31)の内径と概ね等しい状態に保たれ、殆ど変化しなくなる。 発明の効果
[0053] 本発明では、ノズル部材 (31)の先端を容器部材 (20)内における液面 (51)よりも低 く配置し、ノズル部材 (31)の先端と容器部材 (20)内の液面 (51)との間のヘッド差に よってノズル部材 (31)の先端へ容器部材 (20)内の液体を供給して!/、る。このため、 本発明によれば、ポンプやモータを用いた押し出し機構などを用いずに、容器部材( 20)内からノズル部材 (31)の先端へ液体を供給することができる。従って、本発明に よれば、容器部材 (20)内からノズル部材 (31)の先端へ液体を送り込むためのポンプ 等を省略することができ、静電噴霧装置(10)の構成の簡素化や製造コストの低減を 図ることができる。
[0054] ここで、ポンプ等を用いてノズルへ液体を供給する従来の静電噴霧装置では、ボン プ等が故障すると液体を霧化できなくなる。これに対し、本発明によれば、ポンプ等 の液体を供給するための部材を設ける必要が無くなる。このため、そのような部材の 故障によって静電噴霧装置 (10)の機能が失われることもなくなり、静電噴霧装置 (10 )の信頼性を向上させることができる。
[0055] 上記第 2の発明では、第 1電極 (31,37)と第 2電極 (35,38,60,61)が同電位になると ノズル部材 (31)の先端に形成された気液界面 (52)で液圧と表面張力が均衡し、そ れによってノズル部材 (31)力 の液体の流出が阻止される。このため、容器部材 (20 )カゝらノズル部材 (31)への液体を供給にヘッド差を利用する本発明の静電噴霧装置 (10)にお!/、て、第 1電極(31,37)と第 2電極 (35,38,60,61)への電位差の付与を停止 するだけでノズル部材 (31)からの液体の流出を停止させることができる。従って、この 発明によれば、静電噴霧装置(10)の停止中におけるノズル部材 (31)からの液体の 漏洩を防ぐための構成を設ける必要が無くなり、静電噴霧装置 (10)の構成を一層簡 素ィ匕することができる。
[0056] 上記第 3の発明では、ほぼ全ての液体が容器部材 (20)力 流出してしまったときで も、ノズル部材 (31)の先端が液体で満たされた状態に保たれる。従って、この発明に よれば、容器部材 (20)内の液体を殆ど全てノズル部材 (31)力ゝら噴霧することができ る。
[0057] ここで、ノズル部材 (31)からの噴霧を続けると、容器部材 (20)内での液面 (51)高さ が低下してゆく。本発明の静電噴霧装置(10)において、容器部材 (20)内における液 面 (51)の高さが変化すると、ノズル部材 (31)の先端と容器部材 (20)内の液面 (51)と の間のヘッド差が変化する。このため、何の対策も講じなければ、容器部材 (20)から ノズル部材 (31)への液体の流入量が変化し、それに伴ってノズル部材 (31)の先端か らの噴霧量が変動するおそれがある。
[0058] これに対し、上記第 4の発明では、制御手段(17)力 容器部材 (20)内における液 面 (51)高さの変化に応じて、電源(16)がオンされて 、る時間(オン時間)とオフされ ている時間(オフ時間)についてのデューティー比を調節する。このため、例えば容 器部材 (20)内における液面 (51)高さが低下するのに連動して電源(16)のオン時間 とオフ時間についてのデューティー比を大きくすれば、容器部材 (20)内における液 面 (51)高さが変化してもノズル部材 (31)力 の噴霧量を一定に保つことが可能とな る。
[0059] 上記第 6及び第 7の発明では、第 2電極 (60,61)の突端部(65)と第 1電極 (31,37)の 間に電界が形成される。つまり、この発明では、比較的狭い領域同士の間に電界が 形成される。そして、ノズル部材 (31)の先端付近の空間では、第 2電極 (60,61)の突 端部 (65)と第 1電極 (31,37)との間の比較的狭い領域に電界が集中することになる。 従って、これらの発明によれば、ノズル部材 (31)の先端付近に形成される電界を狭 い領域に集中させることができ、外的な要因によって電界が多少乱れたとしても、ノズ ル部材 (31)の先端力もの噴霧を安定して継続させることができる。
[0060] 上記第 8の発明では、第 1電極(31,37)と第 2電極(35,38,60,61)の間におけるコロ ナ放電の発生が回避されるように、第 1電極 (31,37)と第 2電極 (35,38,60,61)の間に 与えられる電位差を所定範囲内の値に設定している。ここで、大気中でコロナ放電が 生じると、人体に有害なオゾンが発生するおそれがある。これに対し、この発明によれ ば、第 1電極(31,37)と第 2電極(35,38,60,61)の間の電位差を所定範囲内としている ため、コロナ放電に起因するオゾンの発生を確実に回避することができる。
[0061] 上記第 9の発明では、ノズル部材 (31)が第 1電極 (31,37)をも兼ねる構成となって いる。従って、この発明によれば、静電噴霧装置(10)の部品点数を削減することがで き、静電噴霧装置(10)の更なる簡素化や低コストィ匕を図ることができる。
[0062] 上記第 10,第 11,第 12及び第 14の各発明によれば、ノズル部材 (31)と第 2電極( 35,38,60,61)の位置関係やノズル部材 (31)の形状を適切に設定することができ、ノズ ル部材 (31)から液体を安定して噴霧できる静電噴霧装置(10)を実現できる。
[0063] 上記第 13の発明では、ノズル部材 (31)の先端よりも後方に第 2電極 (35,38,60,61) を配置して ヽるため、ノズル部材 (31)の先端から噴霧された液体が第 2電極 (35,38,6 0,61)に付着するのを防ぐことができる。ここで、液体の付着によって第 2電極 (35,38, 60,61)が汚れると、第 2電極 (35,38,60,61)と第 1電極 (31,37)との間の電界が不安定 になり、ノズル部材 (31)からの噴霧を安定して続けることができなくなるおそれがある 。これに対し、この発明によれば、第 2電極 (35,38,60,61)を清浄な状態に保つことが できるため、第 2電極 (35,38,60,61)と第 1電極 (31,37)との間に安定した電界を形成 し続けることができ、ノズル部材 (31)からの液体の噴霧を安定して継続させることがで きる。
[0064] 上記第 15〜第 17の各発明では、ノズル部材 (31)の先端面 (31b)における内径と 外径の差を小さくしている。上述したように、噴霧中にノズル部材 (31)の先端に形成 される円錐状の気液界面 (52)の直径は、ノズル部材 (31)の先端面 (31b)の内径から 外径までの範囲で変動する。このため、これら発明のようにノズル部材 (31)の先端面 (31b)の内径と外径の差を小さくすれば、ノズル部材 (31)の先端に形成された気液 界面 (52)の大きさの変動幅も小さくなる。従って、これらの発明によれば、ノズル部材 (31)から噴霧される液体の量の変動幅を縮小することができ、所定量以上の液体が 霧化されて液体が無駄に消費されたり、充分な噴霧量が得られないといった不具合 を解消することができる。
[0065] また、上記第 18の発明では、ノズル部材 (31)の先端面 (31b)に親水処理が施され ており、噴霧中にはノズル部材 (31)の先端面 (31b)の全体が濡れた状態となる。そし て、ノズル部材 (31)の先端に形成される円錐状の気液界面 (52)は、図 33(B)に示す ようなノズル部材 (31)の外面に連続する形状になり、そのままの形状で安定する。従 つて、この発明によれば、ノズル部材 (31)の先端に形成された気液界面 (52)の大き さの変動を抑えることができ、ノズル部材 (31)から噴霧される液体の量を概ね一定に 保つことができる。
[0066] また、上記第 22の発明では、ノズル部材 (31)の先端面 (31b)に撥水処理が施され ており、噴霧中にはノズル部材 (31)の先端面 (31b)の全体が濡れて ヽな ヽ状態とな る。そして、ノズル部材 (31)の先端に形成される円錐状の気液界面 (52)は、図 33(A )に示すようなノズル部材 (31)の内面に連続する形状になり、そのままの形状で安定 する。従って、この発明によれば、ノズル部材 (31)の先端に形成された気液界面 (52 )の大きさの変動を抑えることができ、ノズル部材 (31)から噴霧される液体の量を概ね 一定に保つことができる。
図面の簡単な説明
[0067] [図 1]図 1は、実施形態 1における静電噴霧装置の概略構成図である。
[図 2]図 2は、実施形態 1における噴霧カートリッジの斜視図である。
[図 3]図 3は、実施形態 1における噴霧カートリッジの分解斜視図である。
[図 4]図 4は、実施形態 1における噴霧カートリッジの要部を示す断面図である。
[図 5]図 5は、実施形態 1における噴霧ノズルとリング電極の位置関係を示す噴霧力 ートリッジの要部の概略正面図である。
[図 6]図 6(A)は噴霧中における噴霧ノズルの先端を図示する断面図であり、図 6(B) は噴霧の停止中における噴霧ノズルの先端を図示する断面図である。
[図 7]図 7は、実施形態 1における制御器の動作を示すタイムチャートである。
[図 8]図 8は、肉厚が異なる噴霧ノズルについての噴霧試験の結果を示す図である。
[図 9]図 9は、内径が異なる噴霧ノズルについての噴霧試験の結果を示す図である。
[図 10]図 10は、水平方向の電極間距離が異なる噴霧カートリッジについての噴霧試 験の結果を示す図である。
[図 11]図 11は、実施形態 1の変形例における噴霧ノズルとリング電極の位置関係を 示す噴霧カートリッジの要部の概略正面図である。
[図 12]図 12は、実施形態 1の変形例における噴霧ノズルとリング電極の位置関係を 示す噴霧カートリッジの要部の概略正面図である。
[図 13]図 13は、実施形態 2における静電噴霧装置の概略構成図である。
[図 14]図 14は、実施形態 2における噴霧カートリッジの斜視図である。
[図 15]図 15は、実施形態 2おける噴霧カートリッジの要部を示す断面図である。
[図 16]図 16は、実施形態 2における噴霧ノズルと棒状電極の位置関係を示す噴霧力 ートリッジの要部の概略正面図である。
[図 17]図 17は、実施形態 2の変形例における噴霧ノズルと棒状電極の位置関係を示 す噴霧カートリッジの要部の概略正面図である。
[図 18]図 18は、実施形態 3における噴霧ノズルの先端を図示する断面図である。
[図 19]図 19は、噴霧中における実施形態 3の噴霧ノズルの先端を図示する断面図で ある。
[図 20]図 20は、噴霧ノズルの先端部の頂角 Θと噴霧変動量の関係を示す関係図で ある。
[図 21]図 21は、実施形態 3の変形例 1の噴霧ノズルの先端を図示する断面図である
[図 22]図 22は、噴霧中における実施形態 3の変形例 2の噴霧ノズルの先端を図示す る断面図である。 [図 23]図 23は、実施形態 3の変形例 3における噴霧ノズルの先端部の断面図である
[図 24]図 24は、実施形態 3の変形例 3における噴霧ノズルの先端部の断面図である
[図 25]図 25は、実施形態 4における噴霧ノズルの先端部の概略斜視図である。
[図 26]図 26は、噴霧中における実施形態 4の噴霧ノズルの先端を図示する断面図で ある。
[図 27]図 27は、噴霧中における実施形態 4の変形例 2の噴霧ノズルの先端を図示す る断面図である。
[図 28]図 28は、噴霧中における実施形態 5の噴霧ノズルの先端を図示する断面図で ある。
[図 29]図 29は、その他の実施形態の第 1変形例における噴霧カートリッジの概略断 面図である。
[図 30]図 30は、その他の実施形態の第 1変形例における噴霧カートリッジの概略断 面図である。
[図 31]図 31は、その他の実施形態の第 3変形例における静電噴霧装置が取り付けら れる空気清浄機の概略斜視図である。
[図 32]図 32は、その他の実施形態の第 4変形例における噴霧カートリッジの要部を 示す断面図である。
[図 33]図 33は、噴霧ノズルの先端に形成された気液界面の形状を示す噴霧ノズル の要部断面図であって、(A)は噴霧ノズルの先端面の全体が濡れて 、な 、状態を示 すものであり、(B)は噴霧ノズルの先端面の全体が濡れて ヽる状態を示すものである 符号の説明
10 静電噴霧装置
15 噴霧カートリッジ
16 電源
17 制御部 (制御手段) 20 溶液タンク (容器部材)
31 噴霧ノズル (ノズル部材、第 1電極)
31a 先端部
31b 先端面
35 リング電極 (第 2電極)
37 針電極 (第 1電極)
38 電極用部材 (第 2電極)
51 液面
60 棒状電極 (第 2電極)
61 三角板電極 (第 2電極)
65 突端部
71 親水性の被膜
72 撥水性の被膜
発明を実施するための最良の形態
[0069] 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
[0070] 《発明の実施形態 1》
本発明の実施形態 1について説明する。
[0071] 図 1に示すように、本実施形態の静電噴霧装置(10)は、噴霧カートリッジ(15)と電 源(16)と制御器(17)とを備えて!/、る。
[0072] 図 2及び図 3に示すように、噴霧カートリッジ(15)は、溶液タンク(20)と、ノズルュ- ット(30)と、電極ホルダー (40)と、リング電極 (35)とを備えている。
[0073] 上記溶液タンク (20)は、容器部材を構成するものであって、タンク本体 (21)を備え ている。タンク本体 (21)は、やや扁平な直方体形状に形成された中空の容器である タンク本体 (21)の天板には、空気抜き孔 (25)が形成されている。タンク本体 (21)の 底面 (22)は、タンク本体 (21)の背面(図 1における右側面、図 2及び図 3における奥 側の側面)からタンク本体 (21)の前面(図 1における左側面、図 2及び図 3における手 前側の側面)へ向力つて傾斜した傾斜面となっている。そして、タンク本体 (21)では、 その背面側よりも前面側の方が深くなつている。また、タンク本体 (21)の側面は、概 ね鉛直面となっている。
[0074] 上記タンク本体 (21)の前面には、管部(23)が設けられて 、る。この管部(23)は、比 較的短い円管状に形成されており、タンク本体 (21)の前面力 概ね水平方向へ突出 している。タンク本体 (21)の前面において、管部(23)は、該前面の下端寄りで、且つ 該前面の幅方向の概ね中央に配置されている。また、タンク本体 (21)の前面を形成 する壁には貫通孔 (24)が形成されており、この貫通孔 (24)を介してタンク本体 (21) の内部空間と管部 (23)とが連通する。貫通孔 (24)の下端は、タンク本体 (21)の底面 (22)よりも僅かに上方に位置している(図 1を参照)。
[0075] 図 3及び図 4に示すように、上記ノズルユニット(30)は、噴霧ノズル (31)とノズルホ ルダー(32)とを備えている。
[0076] 上記噴霧ノズル (31)は、ステンレス製の円管であって、ノズル部材を構成して!/、る。
一方、上記ノズルホルダー(32)は、円筒型で有底のキャップ状に形成されている。ノ ズルホルダー (32)は、その内径が管部(23)の外径と概ね等しくなつており、該管部( 23)へ被せられて!/、る。つまり、ノズルホルダー(32)には、溶液タンク(20)の管部(23 )が挿入されている。ノズルホルダー(32)では、その底部(図 3における手前側の端 部)の中央に噴霧ノズル (31)の基端部が挿入されて 、る。噴霧ノズル (31)の基端部 は、ノズルホルダー (32)の底部を貫通して 、る。溶液タンク(20)にノズルユニット(30 )を取り付けると、噴霧ノズル (31)がタンク本体 (21)の前面力 概ね水平方向へ突出 した状態となり、更には、噴霧ノズル (31)が管部 (23)及び貫通孔 (24)を介してタンク 本体 (21)の内部空間に連通した状態となる。
[0077] 上記ノズルホルダー (32)には、端子部(33)が設けられて 、る。この端子部(33)は、 ノズルホルダー (32)の外周面から突出しており、ノズルホルダー(32)の開口端側(図 3における奥側)に配置されている。ノズルホルダー (32)は、端子部(33)を含む全体 が導電性榭脂によって構成されている。そして、ノズルホルダー(32)の底部に挿入さ れた噴霧ノズル (31)は、ノズルホルダー(32)と電気的に接続されており、第 1電極を 構成している。
[0078] 上記電極ホルダー (40)は、内筒部 (41)と外筒部 (42)とを備えて!/、る。内筒部 (41) と外筒部 (42)とは、共に円筒状に形成されている。外筒部 (42)の内径は、内筒部 (4 1)の外径よりも大きくなつている。内筒部 (41)と外筒部 (42)とは、互いに同軸に配置 されており、それぞれの基端側で互いに連結されて一体ィ匕されている。内筒部 (41) の内径は、ノズルホルダー(32)の外径と概ね等しくなつている。電極ホルダー (40)は 、内筒部 (41)及び外筒部 (42)の基端側が溶液タンク (20)のタンク本体 (21)側を向く 姿勢で、その内筒部 (41)がノズルホルダー (32)と嵌合することによって、該ノズルホ ルダー (32)に取り付けられている。この電極ホルダー (40)は、その全体が非導電性 の榭脂で構成されている。
[0079] 上記リング電極 (35)は、円環状に形成されている。リング電極 (35)には、端子部(3 6)が設けられている。この端子部(36)は、リング電極 (35)の外周からその径方向の 外側へ突出している。リング電極 (35)は、端子部 (36)を含む全体が導電性榭脂によ つて構成されており、第 2電極を構成している。このリング電極(35)は、電極ホルダー (40)の外筒部 (42)に取り付けられている。具体的には、外筒部 (42)の先端側(図 4 における左端側)の外周縁部に嵌め込まれている。上述したように、電極ホルダー (4
0)は、その材質が非導電性の榭脂となっている。従って、リング電極 (35)は、噴霧ノ ズル (31)から電気的に絶縁されて 、る。
[0080] なお、上述した噴霧ノズル (31)及びリング電極 (35)の材質は、単なる一例である。
つまり、噴霧ノズル (31)の材質は、ステンレス以外の導電性材料 (例えば導電性榭脂 など)であってもよい。また、リング電極 (35)の材質は、導電性榭脂以外の導電性材 料 (例えば金属など)であってもよ 、。
[0081] 上記溶液タンク (20)のタンク本体 (21)内には、人体に有益な物質の水溶液、例え ばアミノ酸の一種であるテアニンの水溶液が貯留されている。タンク本体 (21)内にお ける液面(51)の位置は、タンク本体 (21)の下部力 水平方向へ延びる噴霧ノズル (3
1)の先端よりも高くなつている。タンク本体 (21)内の液面 (51)と噴霧ノズル (31)の先 端との間にはヘッド差があり、このヘッド差によってタンク本体 (21)内の水溶液が噴 霧ノズル (31)の先端へ供給される。
[0082] 第 1電極を構成する噴霧ノズル (31)の詳細な形状や、該噴霧ノズル (31)と第 2電極 を構成するリング電極 (35)との詳細な位置関係について、図 4及び図 5を参照しなが ら説明する。噴霧ノズル(31)は、その外径が 0.7mmであり、その内径 (D)が 0.4mm である。噴霧ノズル (31)の肉厚 (t)は、 0.15mmとなっている。噴霧ノズル (31)は、そ の全長に亘つて肉厚が一定となっている。噴霧ノズル (31)の先端の外周縁からリング 電極 (35)の前面までの直線距離、即ち噴霧ノズル (31)の先端とリング電極 (35)との 距離 (L )は、 5.0mmとなっている。また、リング電極 (35)は、噴霧ノズル (31)の先端
1
よりもタンク本体 (21)寄りに配置されて 、る。噴霧ノズル (31)の先端面とリング電極 (3 5)の前面との距離、即ち水平方向における噴霧ノズル (31)の先端とリング電極 (35) との距離 (L )は、 5.0mmとなっている。
2
[0083] 上記電源(16)は、直流高電圧電源である。この電源(16)は、その正極端子がノズ ルホルダー (32)の端子部(33)を介して噴霧ノズル (31)に電気的に接続され、その 負極端子がリング電極 (35)の端子部(36)に電気的に接続されている。電源(16)の 負極端子は、接地 (アース)されている。この電源(16)をオンすると、噴霧ノズル (31) に 6kV程度の印加される。なお、図 1は、ノズルホルダー(32)の端子部(33)の図示 を省略したものであり、便宜的に電源(16)を噴霧ノズル (31)に接続した図となってい る。
[0084] 上記制御器(17)は、電源(16)のスイッチングを行うものであって、制御手段を構成 している。具体的に、この制御器(17)は、電源(16)のオン Zオフを交互に繰り返すよ うに構成されている。また、制御器(17)は、電源(16)をオンしている時間(オン時間) と電源(16)をオフしている時間(オフ時間)の比率、すなわちデューティー比を、溶液 タンク (20)内の液面 (51)の高さに応じて調節するように構成されて 、る。
[0085] 運転動作
上記静電噴霧装置(10)の運転動作につ!、て説明する。この静電噴霧装置(10)で は、 V、わゆるコーンジェットモードの EHD噴霧が行われる。
[0086] 上述したように、噴霧カートリッジ(15)では、溶液タンク(20)内の液面 (51)が噴霧ノ ズル (31)の先端よりも上に位置しており、溶液タンク(20)内の液面(51)と噴霧ノズル (31)の先端との間にヘッド差がある状態となっている。このため、噴霧ノズル (31)の 先端に形成される気液界面 (52)には、ヘッド差に起因する液圧が作用している。
[0087] 電源(16)がオフになった状態 (即ち噴霧ノズル (31)とリング電極 (35)とが同電位で ある状態)において、噴霧ノズル (31)の先端に形成された気液界面 (52)では、図 6( B)に示すように、表面張力とヘッド差に起因する液圧とが均衡した状態となっている 。このため、電源(16)をオフした状態でも、噴霧ノズル (31)の先端カゝら水溶液が流出 することはな ヽ。内径が 0.4mmの噴霧ノズル (31)を用いる本実施形態の静電噴霧 装置(10)において、テアニン水溶液の濃度が 10質量%である場合は、噴霧ノズル( 31)の先端の気液界面 (52)に 20mmH Oの液圧が作用しても、噴霧ノズル (31)の先
2
端からの水溶液の漏洩が阻止される。
[0088] 電源(16)がオンになった状態 (即ち噴霧ノズル (31)とリング電極 (35)との間に電位 差が付与された状態)では、噴霧ノズル (31)の先端近傍に電界が形成される。また、 噴霧ノズル (31)内の水溶液が分極し、噴霧ノズル (31)の先端の気液界面 (52)近傍 に + (プラス)の電荷が集まる。そして、噴霧ノズル (31)の先端では、図 6(A)に示すよ うに、気液界面 (52)が引き延ばされて円錐状となり、この円錐状となった気液界面 (5 2)の頂部力も一部の水溶液が引きちぎられるようにして液滴化する。
[0089] 噴霧ノズル (31)の先端からは、テアニン水溶液の微細な液滴が放出され、この液 滴が室内の空気中へ供給される。在室者は、呼吸する際に空気中の液滴を空気と 共に吸い込む。在室者に吸い込まれた液滴は、肺胞の粘膜に付着する。液滴に含ま れるテアニンは、肺胞の粘膜を通って在室者の体内に取り込まれる。なお、テアニン は、興奮を抑えてリラックスさせる作用があると 、われて!/、る。
[0090] ここで、吸気中に含まれる液滴を在室者の肺胞へ到達させるには、液滴の直径を 所定の範囲内にすることが必要である。つまり、液滴の直径が大きすぎると、在室者 に吸い込まれた液滴は、気道の粘膜に捕捉されてしまって肺胞まで到達しない。逆 に、液滴の直径力 S小さすぎると、在室者に吸い込まれた液滴は、肺胞の粘膜に捕捉 されずに呼気と共に排出されてしまう。これらの事情を考慮すると、上記静電噴霧装 置(10)力 噴霧される液滴の直径は、 lOnm以上 5 m以下であるのが望ましぐ更 には 50nm以上 2 μ m以下であるのがー層望ま ヽ。
[0091] 上述したように、噴霧カートリッジ(15)では、噴霧ノズル (31)の先端力も液滴化され た水溶液が放出されてゆく。このため、噴霧ノズル (31)内へ水溶液が補給されなけ れば、噴霧ノズル (31)内の水溶液の量が減少してしまって噴霧を継続できなくなる。 一方、この噴霧カートリッジ(15)では、噴霧ノズル (31)の先端が溶液タンク (20)内の 液面 (51)よりも低い位置に設けられており、溶液タンク (20)内の液面 (51)と噴霧ノズ ル (31)の先端との間にヘッド差がある。そのため、このヘッド差によって噴霧ノズル (3 1)内へ溶液タンク (20)内の水溶液が噴霧ノズル (31)へ補給され、噴霧ノズル (31)か らの噴霧が継続的に行われる。つまり、本実施形態の静電噴霧装置(10)において、 溶液タンク (20)内の水溶液を噴霧ノズル (31)へ供給するためのポンプ等の部材は 不要である。
[0092] 制御器の動作
上記制御器(17)は、電源(16)のオン Zオフを一定の周期で交互に繰り返し行う。 この制御器(17)の動作について、図 7を参照しながら説明する。
[0093] 上記制御器(17)は、電源(16)をオンした時刻から時間 T が経過すると電源(16)
ON
をオフし、その後は電源(16)をオフ状態に保持し、電源(16)をオフした時刻から時 間 T が経過すると電源(16)を再びオンする。制御器(17)は、この動作を周期的に
OFF
繰り返す。このような制御器(17)が行う動作の周期、即ち電源(16)のオン時間 T と
ON
オフ時間 T との和 Τ(=Τ +Τ )は、一定である。
OFF ON OFF
[0094] ここで、噴霧カートリッジ(15)にお 、て噴霧を続けると、溶液タンク (20)内での液面
(51)が低下してゆく。そして、噴霧カートリッジ(15)では、溶液タンク (20)内における 液面 (51)の高さが変化すると、噴霧ノズル (31)の先端と溶液タンク(20)内の液面 (51 )との間のヘッド差が変化する。このため、何の対策も講じなければ、溶液タンク (20) 力ゝら噴霧ノズル (31)へ向カゝぅ水溶液の流量が変化し、それに伴って噴霧ノズル (31) 力もの噴霧量も変化してしまう。
[0095] そこで、上記制御器(17)は、電源(16)のオン時間とオフ時間に関するデューティー 比 r(=T ZT)を、溶液タンク(20)内の液面 (51)の高さの変化に応じて調節する。具
ON
体的に、この制御器(17)は、溶液タンク(20)内の液面(51)が低下するのにつれて、 デューティー比 rを増大させてゆく。つまり、制御器(17)は、制御器(17)による電源(1 6)のオン Zオフの周期 Tに対する電源(16)のオン時間 T の比を次第に大きくして
ON
ゆき、電源(16)がオン状態となって噴霧ノズル (31)力ゝら液滴が放出されている時間 を延長してゆく。 [0096] このように、上記制御器(17)は、溶液タンク (20)内の液面 (51)の低下に伴って溶 液タンク(20)力 噴霧ノズル (31)へ向力う水溶液の流量が減少すると、それに応じて デューティー比 rを増大させ、噴霧カートリッジ(15)で噴霧が行われて ヽる時間を延 ばしている。その際、この制御器(17)は、溶液タンク (20)内の液面 (51)が低下しても 噴霧ノズル (31)力ゝらの噴霧量が一定に保たれるように、デューティー比 rを調節する。
[0097] 上記制御器(17)がデューティー比 rを調節するためには、溶液タンク (20)内の液面
(51)高さに関する情報が必要である。一方、噴霧ノズル (31)からの噴霧量が一定に 保たれているとすれば、溶液タンク(20)内の液面 (51)が低下する速度も一定となる。 つまり、溶液タンク(20)内における液面 (51)の高さは、噴霧カートリッジ(15)で噴霧 が行われている時間(噴霧時間)の積算値に比例することとなる。このような噴霧時間 の積算値と液面 (51)の高さとの関係を利用し、制御器 (17)は、噴霧カートリッジ (15) における噴霧時間の積算値に応じてデューティー比 rを調節する。
[0098] 噴霧カートリッジの各部の寸法
上記噴霧カートリッジ(15)において、噴霧ノズル (31)の先端の肉厚(図 4の長さ t)、 噴霧ノズル (31)の内径(同図の長さ D)、水平方向における噴霧ノズル (31)の先端と リング電極 (35)の距離(同図の長さ L )、及び噴霧ノズル (31)の先端とリング電極 (35
2
)の距離(同図の長さ L )は、それぞれ下記のような範囲に設定されるのが望ましい。
1
[0099] 先ず、噴霧ノズル (31)の先端の肉厚 tについて説明する。噴霧ノズル (31)の先端 における水溶液の霧化を安定して行うには、噴霧ノズル (31)の先端面における内周 側のエッジ付近に電界が集中している方が望ましい。図 8に示すように、噴霧ノズル( 31)の先端の肉厚が 0.2mm以下であれば、噴霧ノズル (31)の先端で水溶液の霧化 が安定して行われる。これに対し、噴霧ノズル(31)の先端の肉厚が 0.5mm以上にな ると、噴霧ノズル (31)とリング電極 (35)の電位差を大きくしなければ水溶液を安定し て霧化させることができなくなる。このような事情を考慮すると、噴霧ノズル (31)の先 端の肉厚 tは、 0.2mm以下であるのが望ましい。
[0100] 次に、噴霧ノズル (31)の内径 Dについて説明する。噴霧ノズル (31)の先端の気液 界面 (52)における表面張力は、水溶液の粘度が同じであれば、その大きさが噴霧ノ ズル (31)の内径に応じて決まる。一般に、気液界面 (52)における表面張力は、噴霧 ノズル (31)の内径が小さ ヽほど大きくなり、噴霧ノズル (31)の内径が大き ヽほど小さ くなる。図 9に示すように、噴霧ノズル (31)の内径が 0.2mm以下になると、気液界面( 52)における表面張力が過大となり、噴霧ノズル (31)の先端で水溶液を安定して霧 ィ匕させるのが困難となる。また、噴霧ノズル (31)の目詰まりが起こりやすくなり、静電 噴霧装置(10)の信頼性を損なうおそれがある。一方、噴霧ノズル (31)の内径が 1.5 mm以上になると、気液界面 (52)における表面張力が過小となり、この場合も噴霧ノ ズル (31)の先端で水溶液を安定して霧化させるのが困難となる。このような事情を考 慮すると、噴霧ノズル(31)の内径 Dは、 0.3mm以上 l.Omm以下であるのが望ましい
[0101] 続いて、水平方向における噴霧ノズル (31)の先端とリング電極 (35)の距離、即ち噴 霧ノズル (31)の先端に対するリング電極 (35)の後退距離 Lについて説明する。図 1
2
0に示すように、リング電極 (35)が噴霧ノズル (31)の先端よりも前方、あるいは該先端 と同 Cf立置に設けられた状態では、噴霧ノズル (31)の先端力ゝら噴霧された液滴がリン グ電極 (35)へ引き寄せられてしまい、霧化した水溶液を室内へ供給できなくなつてし まう。また、リング電極 (35)が噴霧ノズル (31)の先端より後退した位置に設けられてい ても、噴霧ノズル (31)の先端に対するリング電極 (35)の後退距離 Lが短すぎると、噴
2
霧に適した電界を噴霧ノズル (31)の先端近傍に形成するのが困難となる。逆に、噴 霧ノズル (31)の先端に対するリング電極 (35)の後退距離 Lが長すぎると、噴霧ノズ
2
ル (31)とリング電極 (35)の電位差を大きくしなければ水溶液を安定して霧化させるこ とができなくなる。このような事情を考慮すると、水平方向における噴霧ノズル (31)の 先端に対するリング電極 (35)の後退距離 Lは、 3.0mm以上 10.0mm以下であるの
2
が望ましい。
[0102] 最後に、噴霧ノズル (31)の先端とリング電極 (35)の距離 Lについて説明する。噴
1
霧ノズル (31)の先端とリング電極 (35)の距離 Lが短すぎると、噴霧ノズル (31)とリン
1
グ電極 (35)の間でコロナ放電が起こり始める電位差が小さくなる。そして、オゾンの 発生を抑えるためにコロナ放電を避けようとすると、噴霧ノズル (31)とリング電極 (35) の間に充分な電位差を与えることができなくなり、噴霧ノズル (31)の先端で水溶液を 安定して霧化させるのが困難となる。逆に、噴霧ノズル (31)の先端とリング電極 (35) の距離 Lが長すぎると、噴霧ノズル (31)とリング電極 (35)の電位差を大きくしなけれ
1
ば水溶液を安定して霧化させることができなくなる。このような事情を考慮すると、噴 霧ノズル(31)の先端とリング電極(35)の距離 Lは、 5.0mm以上 20.0mm以下であ
1
るのが望ましい。
[0103] 噴霧ノズルとリング電極の電位差
噴霧ノズル (31)とリング電極 (35)の間に与える電位差は、次のような範囲内の値で あるのが望ましい。
[0104] 具体的に、噴霧ノズル (31)とリング電極 (35)の間の電位差が小さすぎると、噴霧ノ ズル (31)の先端で水溶液を安定して霧化させることができない。このため、噴霧ノズ ル (31)とリング電極 (35)の間に与える電位差は、 3kV以上であるのが望ましい。一方 、噴霧ノズル (31)とリング電極 (35)の間の電位差が大きくなると、コロナ放電が生じる おそれがある。大気中でコロナ放電が生じると、それに伴って人体に有害なオゾンが 発生してしまう。このため、噴霧ノズル (31)とリング電極 (35)の間に与える電位差は、 コロナ放電が生じ始める値未満であるのが望ましい。
[0105] なお、コロナ放電が生じ始める電位差の値は、噴霧ノズル (31)とリング電極 (35)の 距離によって異なる。本実施形態の静電噴霧装置(10)では、噴霧ノズル (31)とリン グ電極 (35)の間の電位差が 7kV以上になると、コロナ放電が生じるおそれがある。従 つて、この静電噴霧装置(10)では、噴霧ノズル(31)とリング電極 (35)の間に与える電 位差を 3kV以上 7kV未満とするのが望まし 、。
[0106] 一実施形態 1の効果
本実施形態では、噴霧ノズル (31)の先端を溶液タンク (20)内の液面 (51)よりも低く 配置し、噴霧ノズル (31)の先端と溶液タンク (20)内の液面 (51)との間のヘッド差によ つて噴霧ノズル (31)の先端へ溶液タンク(20)内の液体を供給している。このため、ポ ンプゃモータを用いた押し出し機構などを用いずに、溶液タンク(20)内から噴霧ノズ ル (31)の先端へ液体を供給することができる。従って、本実施形態によれば、溶液タ ンク (20)内から噴霧ノズル (31)の先端へ液体を送り込むためのポンプ等を省略する ことができ、静電噴霧装置(10)の構成の簡素化や製造コストの低減を図ることができ る。 [0107] ここで、ポンプ等を用いてノズルへ液体を供給する従来の静電噴霧装置では、ボン プ等が故障すると液体を霧化できなくなる。これに対し、本実施形態の静電噴霧装置 (10)では、ポンプ等の液体を供給するための部材を設ける必要が無くなる。このため 、本実施形態によれば、ポンプ等の故障によって静電噴霧装置(10)の機能が失わ れる可能性を小さくすることができ、静電噴霧装置(10)の信頼性を向上させることが できる。
[0108] また、本実施形態では、噴霧ノズル (31)とリング電極 (35)が同電位になると噴霧ノ ズル (31)の先端に形成された気液界面 (52)で液圧と表面張力が均衡し、それによつ て噴霧ノズル (31)力ゝらの液体の流出が阻止される。このため、本実施形態の静電噴 霧装置(10)では、電源(16)をオフして噴霧ノズル (31)とリング電極 (35)と同電位とす るだけで、噴霧ノズル (31)力もの液体の流出を停止させることができる。従って、本実 施形態によれば、静電噴霧装置(10)の停止中に噴霧ノズル (31)から水溶液が漏洩 するのを防ぐための構成が不要となり、静電噴霧装置(10)の構成を一層簡素化する ことができる。
[0109] また、本実施形態において、制御器(17)は、噴霧の継続中に溶液タンク (20)内の 液面 (51)高さが低下してゆくのに対応して、電源(16)のオン時間とオフ時間に関す るデューティー比を増大させている。このため、溶液タンク(20)内における液面(51) の低下に伴い、噴霧ノズル (31)の先端と溶液タンク(20)内の液面 (51)との間のへッ ド差が変化して溶液タンク (20)から噴霧ノズル (31)へ向カゝぅ水溶液の流量が減少し ても、噴霧ノズル (31)力もの噴霧量を一定に保つことができる。
[0110] 本実施形態では、第 2電極としてのリング電極 (35)を噴霧ノズル (31)の先端よりも 後方に配置している。このため、噴霧ノズル (31)の先端から噴霧された液体がリング 電極 (35)に付着するのを防ぐことができる。ここで、液体の付着によってリング電極 (3 5)が汚れると、リング電極 (35)と噴霧ノズル (31)との間の電界が不安定になり、噴霧 ノズル (31)力もの噴霧を安定して続けることができなくなるおそれがある。これに対し 、本実施形態によれば、リング電極 (35)を清浄な状態に保つことができるため、リング 電極 (35)と噴霧ノズル (31)との間に安定した電界を形成し続けることができ、噴霧ノ ズル (31)力もの液体の噴霧を安定して継続させることができる。 [0111] 実施形態 1の変形例
本実施形態の噴霧カートリッジ(15)では、リング電極 (35)の代わりに複数の電極用 部材 (38)が第 2電極として設けられて 、てもよ 、。
[0112] 例えば、図 11に示すように、上記噴霧カートリッジ(15)は、円弧形の線状に形成さ れた複数の電極用部材 (38)を第 2電極として備えていてもよい。この場合、各電極用 部材 (38)は、それぞれの曲率半径が同じになっており、 1つのピッチ円上に配置され ている。これら電極用部材 (38)のピッチ円の中心は、噴霧ノズル (31)の中心軸上に 位置している。各電極用部材 (38)の内周から噴霧ノズル (31)の外周面までの距離は 、それぞれ同じ長さ Lとなっている。
1
[0113] また、図 12に示すように、上記噴霧カートリッジ(15)は、断面が楕円形の小片状に 形成された複数の電極用部材 (38)を第 2電極として備えて 、てもよ 、。この場合も、 各電極用部材 (38)は、 1つのピッチ円上に配置されている。これら電極用部材 (38) のピッチ円の中心は、噴霧ノズル (31)の中心軸上に位置している。各電極用部材 (3 8)の内周力ゝら噴霧ノズル (31)の外周面までの距離は、それぞれ同じ長さ Lとなって
1 いる。
[0114] このように、上記の各実施形態の噴霧カートリッジ(15)では、複数の電極用部材 (3 8)が第 2電極として設けられており、これらの電極用部材 (38)が噴霧ノズル (31)と同 心のピッチ円上に配置されていてもよい。その場合、複数の電極用部材 (38)のピッ チ円は、その半径が上記実施形態 1のリング電極 (35)の半径と概ね等しくなつている のが望ましい。また、このピッチ円の噴霧ノズル (31)の先端からの後退距離は、リング 電極 (35)の後退距離と概ね等しくなつて 、るのが望ま U、。
[0115] 《発明の実施形態 2》
本発明の実施形態 2について説明する。ここでは、本実施形態の静電噴霧装置(1 0)について、上記実施形態 1と異なる点を説明する。
[0116] 図 13から図 16までの各図に示すように、本実施形態の静電噴霧装置(10)では、 上記実施形態 1のリング電極 (35)に代えて、棒状電極 (60)が第 2電極として設けられ ている。棒状電極 (60)は、断面が円形の棒状に形成された部材であって、金属等の 導電性の材料で構成されて!、る。 [0117] 棒状電極(60)は、電極ホルダー(40)の外筒部(42)の先端面(図 13,図 15におけ る左端面)に突設されている。外筒部 (42)力 突出した棒状電極 (60)の先端部分は 、突端部(65)を構成して!/、る。棒状電極 (60)の突端部(65)は、噴霧ノズル (31)の先 端よりも溶液タンク (20)寄りに位置している。即ち、棒状電極 (60)は、噴霧ノズル (31 )の先端よりも後退した位置に設けられている。また、棒状電極 (60)の突端部 (65)は 、噴霧ノズル(31)の側方に位置している。そして、この棒状電極(60)は、電源(16)の 負極端子と電気的に接続されている。
[0118] 本実施形態において、噴霧ノズル (31)の先端の外周縁から棒状電極 (60)の突端 部(65)の外周縁までの直線距離、即ち噴霧ノズル (31)の先端と棒状電極 (60)の先 端との距離 L (図 15を参照)は、 5.0mm以上 20.0mm以下であるのが望ましい。ま
1
た、水平方向における噴霧ノズル (31)の先端から棒状電極 (60)の突端部(65)まで の距離、即ち噴霧ノズル (31)の先端力ゝらの棒状電極 (60)の後退距離 L (図 15を参
2
照)は、 3.0mm以上 10.0mm以下であるのが望ましい。これら距離 L及び距離 Lを
1 2 上記の範囲に設定するのが望まし 、理由は、実施形態 1にお 、て述べた通りである
[0119] 本実施形態の静電噴霧装置(10)において、電源(16)がオンにして噴霧ノズル (31 )と棒状電極 (60)の間に電位差を与えると、噴霧ノズル (31)の先端と棒状電極 (60) の突端部 (65)との間に電界が形成される。つまり、本実施形態の静電噴霧装置(10) では、比較的狭い領域同士の間に電界が形成される。そして、噴霧ノズル (31)の先 端付近の空間では、棒状電極 (60)の突端部(65)と噴霧ノズル (31)の先端との間の 比較的狭い領域に電界が集中することになる。
[0120] ここで、静電噴霧装置(10)の運転中には、第 1電極である噴霧ノズル (31)よりも電 位の低いもの(例えば人間の手)等が噴霧ノズル (31)に接近してくる場合がある。こ のような場合には、人間の手などと噴霧ノズル (31)の間にも電界が形成され、それに よって噴霧ノズル (31)の先端付近に形成された電界が乱れるため、噴霧ノズル (31) 力もの噴霧が不安定ィ匕するおそれがある。
[0121] これに対し、本実施形態では、突端部(65)を有する棒状電極 (60)を第 2電極として 用い、噴霧ノズル (31)の先端付近に形成される電界を狭!ヽ領域に集中させるように している。このため、例えば人間の手などが噴霧ノズル(31)に接近することによって 噴霧ノズル (31)の先端付近が外乱を受けてたとしても、その乱れの大きさは噴霧ノズ ル (31)の先端付近に形成されて!ヽる電界に比べて充分小さ!/、ため、噴霧ノズル (31) 力 液体を安定して噴霧させ続けることができる。
[0122] また、本実施形態では、噴霧ノズル (31)の先端よりも後方に棒状電極 (60)を配置し て!ヽるため、噴霧ノズル (31)の先端力ゝら噴霧された液体が棒状電極 (60)に付着する のを防ぐことができる。このため、液体の付着によって棒状電極 (60)が汚れ、それに 起因して棒状電極 (60)と噴霧ノズル (31)との間の電界が不安定ィ匕するのを回避でき る。従って、本実施形態によれば、棒状電極 (60)を清浄な状態に保つことによって棒 状電極 (60)と噴霧ノズル (31)との間の電界を安定化でき、上記実施懈怠 1の場合と 同様に、噴霧ノズル (31)からの液体の噴霧を安定して継続させることができる。
[0123] 一実施形態 2の変形例
本実施形態の静電噴霧装置(10)では、棒状電極 (60)に代えて、三角板電極 (61) が第 2電極として設けられて 、てもよ 、。
[0124] 図 17に示すように、三角板電極 (61)は、三角形の板状に形成されている。棒状電 極 (60)と同様に、三角板電極 (61)は、電極ホルダー (40)の外筒部 (42)の先端面に 突設されている。この三角板電極 (61)は、その底辺に相当する部分が外筒部 (42)に 埋め込まれ、その頂点に相当する部分が外筒部 (42)の先端面力 前方へ突き出て いる。そして、三角板電極 (61)では、頂点に相当する部分が突端部(65)を構成して いる。
[0125] 噴霧ノズル (31)と三角板電極 (61)の間に電位差を与えると、噴霧ノズル (31)の先 端と三角板電極 (61)の突端部 (65)との間に電界が形成される。そして、噴霧ノズル( 31)の先端付近の空間では、三角板電極 (61)の突端部(65)と噴霧ノズル (31)の先 端との間の比較的狭い領域に電界が集中することになり、外的な要因によって電界 が多少乱れたとしても、噴霧ノズル (31)の先端からの噴霧を安定して継続させること ができる。
[0126] このように、本実施形態では、第 2電極として設けられる部材に突出した部分 (即ち 突端部 (65) )が形成されて!ヽればよぐ第 2電極として設けられる部材の全体形状は どの様な形状であってもよ 、。
[0127] 《発明の実施形態 3》
本発明の実施形態 3について説明する。本実施形態は、上記実施形態 1の噴霧力 ートリッジ(15)において、噴霧ノズル (31)の形状を変更したものである。なお、本実施 形態の噴霧ノズル (31)は、上記実施形態 2の噴霧カートリッジ(15)にも適用可能で ある。
[0128] 本実施形態の噴霧ノズル (31)は、その全長に亘つて内径が一定になっている。一 方、噴霧ノズル (31)の先端付近は、その外径が噴霧ノズル (31)の最先端に近づくに 従って徐々に小さくなる形状、即ちテーパー形状になっている。噴霧ノズル (31)では 、テーパー状に形成された部分が先端部(31a)を構成している。そして、噴霧ノズル( 31)の先端部 (31a)は、その最先端がエッジ状になっており、最先端における肉厚が 実質的に Ommとなっている。
[0129] 上記噴霧ノズル (31)の詳細な形状について、図 18を参照しながら説明する。噴霧 ノズル(31)は、その外径が 0.7mmであり、その内径(D)が 0.4mmである。噴霧ノズ ル (31)の肉厚 (t)は、 0.15mmとなっている。また、テーパー状に形成された先端部 (31a)の外周面(31c)の頂角(図 18に示す角度 Θ )は 20度になっている。つまり、噴 霧ノズル (31)の先端部(31a)の外周面 (31c)は、頂角が 20度の円錐面になって 、る
[0130] 噴霧ノズル (31)に電圧を印可すると、噴霧ノズル (31)の先端付近に電界が形成さ れ、噴霧ノズル (31)カゝら液体が噴霧される。その際、噴霧ノズル (31)の先端では、図 19に示すように、気液界面 (52)が引き延ばされて円錐状となる。
[0131] ここで、噴霧ノズル (31)の先端部(31a)の頂角 Θを 20度とした理由について、図 20 を参照しながら説明する。
[0132] 図 20は、単位時間あたりに噴霧ノズル (31)から噴霧される液量の変動量 (噴霧変 動量)を、先端部(31a)の頂角 Θを 20度にした場合と、 40度にした場合と、 180度に した場合のそれぞれについて示したものである。なお、頂角 Θが 180度の噴霧ノズル (31)とは、全長に亘つて肉厚が一定になっていて、先端付近にテーパー面が形成さ れて ヽな ヽものである(図 4や図 6を参照)。 [0133] 噴霧変動量は、 3種類の噴霧ノズル (31)のそれぞれについて、 5回ずつ計測され ている。これによると、先端部(31a)がテーパ状の噴霧ノズル (31) (頂角 Θが 20度ま たは 40度の噴霧ノズル (31) )は、テーパ状になっていない噴霧ノズル (31) (頂角 Θ 力 S 180度噴霧ノズル (31) )に比べて大幅に噴霧変動量のバラツキが小さいことがわ かる。また、頂角 Θが 20度の噴霧ノズル (31)は、頂角 Θ力 0度の噴霧ノズル (31)に 比べて噴霧変動量のバラツキが小さいことがわかる。そこで、本実施形態では、噴霧 ノズル (31)の先端部(31a)の頂角 Θを、噴霧変動量のバラツキが最も小さい 20度に 設定している。
[0134] 一実施形態 3の効果
本実施形態では、噴霧ノズル (31)の最先端における肉厚が実質的に Ommになつ ている。このため、噴霧中に該噴霧ノズル (31)の先端に形成される気液界面 (52)の 直径を概ね一定に保つことができ、静電噴霧装置(10)における噴霧変動量を小さく することができる。従って、本実施形態によれば、所定の噴霧量以上の液体が霧化さ れて液体が無駄に消費されたり、十分な噴霧量が得られな力つたりといった不具合を 解消することができる。
[0135] 一実施形態 3の変形例 1
本実施形態の噴霧ノズル (31)では、図 21に示すように、その最先端がエッジ状で はなく平面状になっていてもよい。具体的には、噴霧ノズル (31)の先端部(31a)の外 径は、噴霧ノズル (31)の先端に近づくに従って徐々に小さくなつている力 噴霧ノズ ル (31)の最先端においても内径より大きくなつている。すなわち、噴霧ノズル (31)の 最先端では、肉厚が Ommになっておらず、平坦な環状の先端面 (31b)が形成されて いる。
[0136] 一実施形態 3の変形例 2—
本実施形態の噴霧ノズル (31)では、図 22に示すように、その先端部(31a)の内周 面が噴霧ノズル (31)の最先端へ向かって広がるテーパー面となって 、てもよ 、。具 体的に、噴霧ノズル (31)の先端部(31a)では、その外径が一定になる一方、その内 径が噴霧ノズル (31)の最先端に近づくに従って徐々に大きくなつている。そして、噴 霧ノズル (31)の先端部(31a)は、その最先端がエッジ状になっており、最先端におけ る肉厚が実質的に Ommとなっている。
[0137] 一実施形態 3の変形例 3—
本実施形態の噴霧ノズル (31)では、図 23に示すように、その先端部 (31a)が先端 部(31a)以外の部分に比べて一段細くなつていてもよい。具体的に、噴霧ノズル (31) では、先端部 (31a)の外径が先端部 (31a)以外の部分の外径よりも小さくなつて 、る。 先端部 (31a)の外径では、先端部 (31a)の全長に亘つて一定となっている。また、噴 霧ノズル (31)の内径は、その全長に亘つて一定となっている。そして、この噴霧ノズ ル (31)では、先端部 (31a)における内径と外径の差が、先端部 (31a)以外の部分に おける内径と外径の差に比べて小さくなる。
[0138] なお、本変形例では、図 24に示すように、先端部(31a)の外径が噴霧ノズル (31)の 先端に近づくに従って徐々に小さくなつて 、てもよ 、。
[0139] 《発明の実施形態 4》
本発明の実施形態 4について説明する。本実施形態は、上記実施形態 1の噴霧力 ートリッジ(15)において、噴霧ノズル (31)の構成を変更したものである。なお、本実施 形態の噴霧ノズル (31)は、上記実施形態 2の噴霧カートリッジ(15)にも適用可能で ある。
[0140] 図 25及び図 26に示すように、本実施形態の噴霧ノズル (31)の先端面 (31b)には、 細い溝(19)を形成する加工が親水処理として施されている。具体的に、この噴霧ノズ ル (31)の先端面 (31b)には、径方向に延びる溝(19)が形成されている。この溝(19) は、等間隔に 8本形成されている。この溝(19)の幅は、内周長又は外周長に比べて 極めて細くなつている。このため、噴霧中に噴霧ノズル (31)の先端に円錐状の気液 界面 (52)が形成される際には、液体が毛細管現象によって溝(19)の全体へ行き渡 ることになり、噴霧ノズル部(31)の先端面 (31b)の全体が濡れた状態になり易くなる。
[0141] なお、上記実施形態 3の変形例 1 (図 21を参照)又は変形例 3 (図 23を参照)の噴 霧ノズル (31)において、その先端面(31b)に親水処理を施してもよい。
[0142] 本実施形態では、噴霧ノズル (31)の先端面 (31b)に親水処理を施しているので、 噴霧ノズル (31)力ゝらの噴霧中に先端面 (31b)の全体が濡れた状態になり易くなる。そ して、噴霧ノズル (31)の先端に形成される円錐状の気液界面 (52)は、図 26に示すよ うな噴霧ノズル (31)の外面に連続する形状になり、そのままの形状で安定する。従つ て、噴霧ノズル (31)の先端に形成される気液界面 (52)の大きさがほとんど変化しなく なり、静電噴霧装置(10)における噴霧変動量を小さくすることができる。このため、噴 霧中に該噴霧ノズル (31)の先端に形成される気液界面 (52)の大きさを概ね一定に 保つことができ、静電噴霧装置(10)における噴霧変動量を小さくすることができる。
[0143] 実施形態 4の変形例 1
本実施形態では、噴霧ノズル (31)の先端面 (31b)に親水処理として粗面加工を施 してもよい。噴霧ノズル (31)の先端面 (31b)に粗面加工を施すと、先端面 (31b)に多 数の微細な凹凸が形成され、先端面 (31b)が液体で濡れた状態になり易くなる。
[0144] 一実施形態 4の変形例 2—
本実施形態では、図 27に示すように、噴霧ノズル (31)の先端面 (31b)に親水性の 被膜 (71)を形成してもよい。つまり、噴霧ノズル (31)の先端面 (31b)には、親水性材 料カゝらなる被膜 (71)を形成する被膜加工を、親水処理として施してもよい。親水性材 料としては、光触媒として広く用いられている酸ィ匕チタン (ΉΟ )などを使用することが
2
できる。
[0145] 《発明の実施形態 5》
本発明の実施形態 5について説明する。本実施形態は、上記実施形態 1の噴霧力 ートリッジ(15)において、噴霧ノズル (31)の構成を変更したものである。なお、本実施 形態の噴霧ノズル (31)は、上記実施形態 2の噴霧カートリッジ(15)にも適用可能で ある。
[0146] 本実施形態の噴霧ノズル (31)では、図 28に示すように、その先端面 (31b)に撥水 性の被膜 (72)が形成されている。つまり、噴霧ノズル (31)の先端面 (31b)には、撥水 性材料カゝらなる被膜 (72)を形成する被膜加工を、撥水処理として施されている。
[0147] 噴霧中には、噴霧ノズル (31)の先端面 (31b)に形成された撥水性の被膜 (72)が水 をはじくため、先端面 (31b)の全体が濡れていない状態 (即ち、乾いた状態)になる。 そして、噴霧ノズル (31)の先端に形成される円錐状の気液界面 (52)は、図 28に示 すような噴霧ノズル (31)の内面に連続する形状になり、そのままの形状で安定する。 従って、噴霧ノズル (31)の先端に形成される気液界面 (52)の大きさがほとんど変化 しなくなり、静電噴霧装置(10)における噴霧変動量を小さくすることができる。このた め、噴霧中に該噴霧ノズル (31)の先端に形成される気液界面 (52)の直径を概ね一 定に保つことができ、静電噴霧装置(10)における噴霧変動量を小さくすることができ る。
[0148] 《その他の実施形態》
上記実施形態にっ 、ては、以下のような構成としてもょ 、。
[0149] 第 1変形例
上記の各実施形態の噴霧カートリッジ(15)では、溶液タンク(20)を下記のような構 成としてもよい。ここでは、本変形例の溶液タンク(20)について、図 29及び図 30を参 照しながら説明する。なお、図 29は上記実施形態 1の噴霧カートリッジ(15)に本変形 例を適用したものを示し、図 30は上記実施形態 2の噴霧カートリッジ(15)に本変形 例を適用したものを示して 、る。
[0150] 本変形例の溶液タンク (20)には、膨出部(26)が設けられて 、る。この膨出部(26) は、タンク本体 (21)の底部から下方へ膨出した部分であって、タンク本体 (21)の前面 側(図 29,図 30における左側)の側壁部に隣接して配置されている。また、膨出部(2 6)は、タンク本体 (21)の底部の一部を窪ませることによって形成されており、その内 部空間がタンク本体 (21)の底面 (22)よりも一段下がって 、る。
[0151] 本変形例の溶液タンク (20)では、管部(23)の位置が上記各実施形態のものより低 くなつている。また、管部(23)とタンク本体 (21)の内部とを連通させる貫通孔 (24)は、 膨出部(26)の内部空間に臨む位置に開口している。この貫通孔 (24)は、その最上 部がタンク本体 (21)の底面 (22)よりも低くなつている。上記各実施形態と同様に、本 変形例の溶液タンク(20)でも、ノズルユニット(30)は管部(23)に取り付けられて 、る 。そして、本変形例の溶液タンク (20)では、噴霧ノズル (31)の先端の位置がタンク本 体 (21)の底面(22)よりも低くなつて 、る。
[0152] 本変形例の溶液タンク (20)では、タンク本体 (21)内の水溶液が殆ど無くなって膨 出部(26)の内部空間にしか水溶液が残存していない状態でも、噴霧ノズル (31)の先 端を水溶液で満たされた状態に保つことができる。従って、本変形例によれば、タン ク本体 (21)内に貯留された水溶液の殆ど全部を噴霧することができ、噴霧されずに 無駄になる水溶液の量を最小限に抑えることができる。
[0153] 第 2変形例
上記の各実施形態の静電噴霧装置(10)は、電源(16)と制御器 (17)とが本体ュニ ットを構成し、この本体部分に対して噴霧カートリッジ(15)が着脱自在となる構造にな つていてもよい。本変形例において、溶液タンク (20)が空 (カラ)になった場合には、 使用済みの噴霧カートリッジ(15)が本体ユニットから取り外され、溶液タンク (20)に液 体が充填された新品の噴霧カートリッジ(15)が本体ユニットに取り付けられる。
[0154] 本変形例では、噴霧カートリッジ(15)の全体ではなぐその一部だけが本体部分に 対して着脱自在になって!/ヽてもよ ヽ。例えば、溶液タンク(20)とノズルユニット(30)が 一体化されており、この一体ィ匕された溶液タンク(20)及びノズルユニット(30)だけが 本体ユニットに着脱自在となっていてもよい。つまり、第 1電極を構成する噴霧ノズル (31)と溶液タンク (20)だけが本体ユニットに着脱される構成としてもよい。
[0155] この場合、噴霧カートリッジ(15)のうち溶液タンク (20)及びノズルユニット(30)以外 の部分は、本体ユニットに取り付けられたままとなる。つまり、溶液タンク (20)が空 (力 ラ)になった時には、溶液タンク (20)とノズルユニット (30)だけを交換すればよ!、こと になる。従って、交換を要する部品の点数が少なくなり、交換部品の価格を抑えてュ 一ザ一の負担を軽減することができる。また、溶液タンク(20)と共に噴霧ノズル (31)も 交換されることになるため、噴霧ノズル (31)を清潔な状態に保つことができる。
[0156] 第 3変形例
上記の各実施形態の静電噴霧装置 (10)は、空気清浄機 (90)や空調機に設けられ ていても良い。ここでは、これら実施形態の静電噴霧装置(10)を空気清浄機 (90)に 取り付けた場合について、図 31を参照しながら説明する。
[0157] この場合、静電噴霧装置(10)の電源と制御器は、空気清浄機 (90)のケーシング (9 1)内に収納される。一方、静電噴霧装置(10)の噴霧カートリッジ(15)は、空気清浄 機 (90)のケーシング (91)に対して着脱自在となって 、る。空気清浄機 (90)のケーシ ング (91)に噴霧カートリッジ(15)を取り付けた状態では、噴霧ノズル (31)の先端が空 気清浄機 (90)の吹出口(92)の上方に位置する。そして、噴霧ノズル (31)の先端から 噴霧された水溶液の液滴は、空気清浄機 (90)カゝら吹き出された空気と共に室内へ 供給される。溶液タンク (20)が空 (カラ)になった場合には、噴霧カートリッジ(15)が 新しいものに交換される。
[0158] 本変形例では、噴霧カートリッジ(15)の全体ではなぐその一部だけが空気清浄機
(90)や空調機に対して着脱自在になっていてもよい。例えば、上記第 2変形例の場 合と同様に、溶液タンク (20)とノズルユニット (30)が一体化され、この一体化された溶 液タンク (20)及びノズルユニット (30)だけが空気清浄機 (90)に着脱自在となって 、 てもよい。この場合は、上記第 2変形例の場合と同様に、交換部品の価格を抑えてュ 一ザ一の負担を軽減することができる。また、溶液タンク(20)と共に噴霧ノズル (31)も 交換されることになるため、噴霧ノズル (31)を清潔な状態に保つことができる。
[0159] 第 4変形例
上記の各実施形態の噴霧カートリッジ(15)では、電源(16)の正極に接続される電 極を、噴霧ノズル(31)とは別に設けるようにしてもよい。例えば、図 32に示すように、 第 1電極を構成する針電極 (37)を、噴霧ノズル (31)の内部に噴霧ノズル (31)と同軸 に配置してもよい。この場合には、針電極 (37)とリング電極 (35)とが導電性の材料で 構成され、噴霧ノズル (31)は非導電性の材料で構成される。そして、噴霧ノズル (31) 内の水溶液と接触する針電極 (37)に電圧を印加すると、噴霧ノズル (31)の先端付近 に電界が形成され、噴霧ノズル (31)の先端で水溶液が霧化する。
[0160] 第 5変形例
上記の各実施形態の静電噴霧装置(10)では、噴霧する液体として様々なものを用 いることがでさる。
[0161] 例えば、噴霧する液体として、アミノ酸の一種である γ—ァミノ酪酸 (GABA)の水溶 液を用いてもよい。 yーァミノ酪酸は、神経伝達物質の一種であり、精神安定作用が あると言われている。また、カテキンやプロアントシァ-ジン等の抗酸化剤の水溶液を 用いてもよい。また、微生物の繁殖を抑制したり微生物を死滅させる機能の有る物質 を含んだ液体を用いてもよい。また、空気中の臭気分子を中和などによる化学変化 で無臭化する物質を含んだ液体を用いてもよい。また、アレルゲンとなるタンパク質の 抗原部位をィ匕学的に変化させる物質を含んだ液体を用いてもよい。また、空気中の 有害成分をィ匕学変化によって無害化する物質を含んだ液体を用いてもよい。また、 各種の香料や害虫の忌避剤等をを含んだ液体を用いてもょ 、。
[0162] なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、 あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
産業上の利用可能性
[0163] 以上説明したように、本発明は、電気流体力学により液体を霧化して噴霧する静電 噴霧装置につ 、て有用である。

Claims

請求の範囲
[1] 液体を貯留する容器部材 (20)と、上記容器部材 (20)の内部空間に連通する管状 のノズル部材 (31)と、上記ノズル部材 (31)内の液体に接する第 1電極 (31,37)と、上 記ノズル部材(31)内の液体から絶縁された第 2電極(35,38,60,61)とを備え、 上記第 1電極(31,37)と上記第 2電極(35,38,60,61)の間に電位差が与えられると上 記ノズル部材 (31)の先端カゝら液体が噴霧される静電噴霧装置であって、
上記ノズル部材 (31)は、その先端が上記容器部材 (20)内における液面 (51)よりも 低い位置に設けられている
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[2] 請求項 1において、
上記第 1電極 (31,37)と上記第 2電極 (35,38,60,61)が同電位となった状態では、上 記ノズル部材 (31)の先端の気液界面 (52)において液圧と表面張力が均衡すること によって該ノズル部材 (31)の先端力 の液体の流出が阻止されるように構成されて いる
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[3] 請求項 1において、
上記ノズル部材 (31)の先端は、上記容器部材 (20)の底面 (22)よりも低 、位置に設 けられている
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[4] 請求項 1において、
少なくとも上記第 1電極 (31,37)に電圧を印加して該第 1電極 (31,37)と上記第 2電 極(35,38,60,61)の間に電位差を与える電源(16)と、
上記電源(16)のオンオフを繰り返すと共に、該電源(16)をオンして ヽる時間とオフ している時間に関するデューティー比を上記容器部材 (20)内における液面 (51)の 高さに応じて調節する制御手段(17)とを備えている
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[5] 請求項 1において、
上記第 2電極 (35)は、円環状に形成されて上記ノズル部材 (31)と同軸に配置され ている
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[6] 請求項 1において、
上記第 2電極 (60,61)は、突端部(65)を備えており、該突端部(65)が上記ノズル部 材 (31)の側方に位置するように配置されて!、る
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[7] 請求項 6において、
上記第 2電極 (60)は、棒状に形成されており、その先端が上記突端部 (65)となつ ている
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[8] 請求項 1において、
少なくとも上記第 1電極 (31,37)に電圧を印加して該第 1電極 (31,37)と上記第 2電 極(35,38,60,61)の間に電位差を与える電源(16)を備え、
上記電源(16)をオンした状態では、上記第 1電極 (31,37)と上記第 2電極 (35,38)と の電位差が 3kV以上でコロナ放電が起こり始める値未満となっている
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[9] 請求項 1において、
上記ノズル部材 (31)は導電性材料で構成されており、該ノズル部材 (31)が上記第 1電極を兼ねている
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[10] 請求項 9において、
上記ノズル部材(31)の先端と上記第 2電極(35,38,60,61)との距離が 5mm以上 20 mm以下となっている
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[11] 請求項 9において、
上記ノズル部材(31)は、その先端の肉厚が 0.2mm以下となっている
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[12] 請求項 9において、 上記ノズル部材(31)は、その内径が 0.3mm以上 1.0mm以下となっている ことを特徴とする静電噴霧装置。
[13] 請求項 9において、
上記第 2電極 (35,38,60,61)は、上記ノズル部材 (31)の先端力 基端側へ後退した 位置に設けられている
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[14] 請求項 13において、
上記ノズル部材(31)の先端からの上記第 2電極(35,38,60,61)の後退距離が 3mm 以上 10mm以下となっている
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[15] 請求項 1において、
上記ノズル部材 (31)は、その先端部(31a)の肉厚が他の部分より薄くなつている ことを特徴とする静電噴霧装置。
[16] 請求項 1において、
上記ノズル部材 (31)の先端部(31a)の肉厚は、該ノズル部材 (31)の先端に近づく に従って徐々に薄くなつている
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[17] 請求項 16において、
上記ノズル部材 (31)の先端部(31a)は、その内径が一定となる一方で、その外径が 該ノズル部材 (31)の先端に近づくに従って徐々に小さくなつている
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[18] 請求項 1において、
上記ノズル部材 (31)の先端面 (31b)には、親水処理が施されている
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[19] 請求項 18において、
上記ノズル部材 (31)の先端面 (31b)には、該先端面 (31b)を粗面化する粗面加工 が親水処理として施されて ヽる
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[20] 請求項 18において、
上記ノズル部材 (31)の先端面 (31b)には、該先端面 (31b)の径方向に延びる溝(1 9)を形成する加工が親水処理として施されて!/ヽる
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[21] 請求項 18において、
上記ノズル部材 (31)の先端面 (31b)には、親水性材料カゝらなる被膜 (71)を該先端 面 (31b)に形成する被膜加工が親水処理として施されて!/ヽる
ことを特徴とする静電噴霧装置。
[22] 請求項 1において、
上記ノズル部材 (31)の先端面 (31b)には、撥水処理が施されている
ことを特徴とする静電噴霧装置。
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