JP3861901B2 - 静電噴霧装置 - Google Patents

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本発明は、電気流体力学により液体を霧化して噴霧する静電噴霧装置に関するものである。
従来より、電気流体力学(EHD:Electro Hydrodynamics)により液体を霧化して噴霧する静電噴霧装置が知られている。この静電噴霧装置は、例えば細径管の開口端の近傍に電界を形成し、その電界の不平等性を用いて細径管内の液体を霧化して噴霧するものである。
例えば、特許文献1や特許文献2には、静電噴霧装置で構成された吸入器が開示されている。この吸入器は、例えば喘息や気管支炎等の治療薬を霧化し、微細な液滴状になった薬剤を鼻から吸入させるために用いられる。また、特許文献3には、静電噴霧装置で構成された手持ち式のスプレー装置が開示されている。このスプレー装置は、液状ファンデーションや香水等の化粧品を霧化し、微細な液滴状になった化粧品を肌に付着させるために用いられる。
これらの特許文献に開示された吸入器やスプレー装置では、ノズルの先端近傍に電界が形成され、ノズルの先端に存在する液体が霧化されて放出される。
特開昭62−197071号公報 特表2002−532163号公報 特表2003−507166号公報
ここで、静電噴霧装置で液体を霧化する際には、ノズルの先端の気液界面が電界によって引き伸ばされて円錐状になる。そして、従来の静電噴霧装置では、円錐状となった気液界面の形状が一定しないため、噴霧量が安定しないという問題があった。(円錐状となった気液界面をコーンと呼ぶ。)すなわち、ノズルの先端に形成されるコーンは、ノズルの先端面の濡れ具合などの変化によって、図15に示すようなノズルの内面に連続する形状になったり、図16に示すようなノズルの外面に連続する形状になったりと、底面の直径が変化して、形状が連続して一定にならなかった。そして、大きいコーンの時は噴霧量が大きくなり、小さいコーンの時は噴霧量が小さくなっていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、管状のノズルの先端付近に電界を形成して該ノズルの先端の液体を霧化する静電噴霧装置において、噴霧変動量の少ない静電噴霧装置を提供することにある。
第1及び第2の各発明は、液体を貯留する容器部材(20)と、上記容器部材(20)の内部空間に連通する管状のノズル部材(31)と、上記ノズル部材(31)内の液体に接する第1電極(31,37)と、上記ノズル部材(31)内の液体から絶縁された第2電極(35)とを備え、上記第1電極(31,37)と上記第2電極(35)との間に電位差が与えられると上記ノズル部材(31)の先端から液体が噴霧される静電噴霧装置を対象とする。
第1の発明において、上記ノズル部材(31)の先端面(31b)には、親水処理が施されている。
第1の発明では、ノズル部材(31)の先端面(31b)に親水処理が施されているので、該先端面(31b)は、その全体がほぼ確実に濡れた状態となる。従って、ノズル部材(31)の先端にコーンが形成される時に、該ノズル部材(31)の先端面(31b)の全体が濡れた状態となって、気液界面(52)が図16に示すようなノズル部材(31)の外面に連続する形状になり、そのままの形状で安定するので、該コーンの大きさはほとんど変化しなくなる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記ノズル部材(31)の先端面(31b)に施された親水処理が、該先端面(31b)を粗面化する粗面加工であるものである。
第2の発明では、上記ノズル部材(31)の先端面(31b)に粗面加工が施されているので、該先端面(31b)はその全体がほぼ確実に濡れた状態となる。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記ノズル部材(31)の先端面(31b)に施された親水処理が、該先端面(31b)に径方向に延びる溝(19)を形成する加工であるものである。
第3の発明では、ノズル部材(31)の先端にコーンが形成される時に、液体が毛細管現象によって溝(19)の全体へ行き渡る。このため、ノズル部材(31)の先端面(31b)はその全体が濡れた状態になりやすい。
第4の発明は、上記第1の発明において、上記ノズル部材(31)の先端面(31b)に施された親水処理が、該先端面(31b)に親水性材料による被膜を形成する被膜加工であるものである。
第4の発明では、ノズル部材(31)の先端面(31b)に親水性材料による被膜が形成されているので、該先端面(31b)はその全体がほぼ確実に濡れた状態となる。
第5の発明において、上記ノズル部材(31)の先端面(31b)には、撥水処理が施されている。
第5の発明では、ノズル部材(31)の先端面(31b)に撥水処理が施されているので、該先端面(31b)は、その全体がほぼ確実に濡れていない状態となる。従って、ノズル部材(31)の先端にコーンが形成される時に液体が該ノズル部材(31)の先端面(31b)によってはじかれるので、上記コーンは、底面が広がりにくくなって、図15に示すようなノズル部材(31)の内面に連続する形状で安定し、大きさがほとんど変化しなくなる。
上記第1の発明によれば、ノズル部材(31)の先端にコーンが形成される時に、該ノズル部材(31)の先端面(31b)の全体が濡れた状態となる。そして、ノズル部材(31)の先端に形成されるコーンは、図16に示すようなノズル部材(31)の外面に連続する形状になり、そのままの形状で安定する。従って、上記コーンの大きさはほとんど変化しなくなり、本発明の静電噴霧装置(10)では噴霧変動量が小さくなる。
上記第5の発明によれば、ノズル部材(31)の先端にコーンが形成される時に、該ノズル部材(31)の先端面(31b)の全体が濡れていない状態となる。そして、ノズル部材(31)の先端に形成されるコーンは、図15に示すようなノズル部材(31)の内面に連続する形状になり、そのままの形状で安定する。従って、上記コーンの大きさはほとんど変化しなくなり、本発明の静電噴霧装置(10)では噴霧変動量が小さくなる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
参考技術
本発明の参考技術について説明する。
図1に示すように、本参考技術の静電噴霧装置(10)は、噴霧カートリッジ(15)と電源(16)とを備えている。
図2及び図3に示すように、噴霧カートリッジ(15)は、溶液タンク(20)と、ノズルユニット(30)と、電極ホルダー(40)と、リング電極(35)とを備えている。
上記溶液タンク(20)は、容器部材を構成するものであって、タンク本体(21)を備えている。タンク本体(21)は、やや扁平な直方体形状に形成された中空の容器である。タンク本体(21)の天板には、空気抜き孔(25)が形成されている。タンク本体(21)の底面(22)は、タンク本体(21)の背面(図1における右側面、図2及び図3における奥側の側面)からタンク本体(21)の前面(図1における左側面、図2及び図3における手前側の側面)へ向かって傾斜した傾斜面となっている。そして、タンク本体(21)では、その背面側よりも前面側の方が深くなっている。また、タンク本体(21)の側面は、概ね鉛直面となっている。
上記タンク本体(21)の前面には、管部(23)が設けられている。この管部(23)は、比較的短い円管状に形成されており、タンク本体(21)の前面から概ね水平方向へ突出している。タンク本体(21)の前面において、管部(23)は、該前面の下端寄りで、且つ該前面の幅方向の概ね中央に配置されている。また、タンク本体(21)の前面を形成する壁には貫通孔(24)が形成されており、この貫通孔(24)を介してタンク本体(21)の内部空間と管部(23)とが連通する。貫通孔(24)の下端は、タンク本体(21)の底面(22)よりも僅かに上方に位置している(図1を参照)。
図3及び図4に示すように、上記ノズルユニット(30)は、噴霧ノズル(31)とノズルホルダー(32)とを備えている。
上記噴霧ノズル(31)は、ステンレス製の円管であって、ノズル部材を構成している。この噴霧ノズル(31)は、全長に亘って内径が一定になっている。また、外径も先端部(31a)を除いて一定になっている。噴霧ノズル(31)の先端部(31a)の外径は、先端に近づくに従って徐々に小さくなっている。そして、最先端で内径と外径とが一致して同じ大きさになっている。すなわち、噴霧ノズル(31)の先端部(31a)はテーパ状になっており、その最先端がエッジ状になって肉厚が実質的に0mmとなっている。
上記噴霧ノズル(31)の詳細な形状について、図5を参照しながら説明する。噴霧ノズル(31)は、その外径が0.7mmであり、その内径(D)が0.4mmである。噴霧ノズル(31)の肉厚(t)は、0.15mmとなっている。また、図5の断面視において噴霧ノズル(31)の先端部(31a)の外周面(31c)を表す上側の線と下側の線と挟まれた頂点角度(θ)は20度になっている。つまり、噴霧ノズル(31)の先端部(31a)の外周面(31c)は、頂角が20度の円錐面になっている。
上記ノズルホルダー(32)は、円筒型で有底のキャップ状に形成されている。ノズルホルダー(32)は、その内径が管部(23)の外径と概ね等しくなっており、該管部(23)へ被せられている。つまり、ノズルホルダー(32)には、溶液タンク(20)の管部(23)が挿入されている。ノズルホルダー(32)では、その底部(図3における手前側の端部)の中央に噴霧ノズル(31)の基端部が挿入されている。噴霧ノズル(31)の基端部は、ノズルホルダー(32)の底部を貫通している。溶液タンク(20)にノズルユニット(30)を取り付けると、噴霧ノズル(31)がタンク本体(21)の前面から概ね水平方向へ突出した状態となり、更には、噴霧ノズル(31)が管部(23)及び貫通孔(24)を介してタンク本体(21)の内部空間に連通した状態となる。
上記ノズルホルダー(32)には、端子部(33)が設けられている。この端子部(33)は、ノズルホルダー(32)の外周面から突出しており、ノズルホルダー(32)の開口端側(図3における奥側)に配置されている。ノズルホルダー(32)は、端子部(33)を含む全体が導電性樹脂によって構成されている。そして、ノズルホルダー(32)の底部に挿入された噴霧ノズル(31)は、ノズルホルダー(32)と電気的に接続されており、第1電極を構成している。
上記電極ホルダー(40)は、内筒部(41)と外筒部(42)とを備えている。内筒部(41)と外筒部(42)とは、共に円筒状に形成されている。外筒部(42)の内径は、内筒部(41)の外径よりも大きくなっている。内筒部(41)と外筒部(42)とは、互いに同軸に配置されており、それぞれの基端側で互いに連結されて一体化されている。内筒部(41)の内径は、ノズルホルダー(32)の外径と概ね等しくなっている。電極ホルダー(40)は、内筒部(41)及び外筒部(42)の基端側が溶液タンク(20)のタンク本体(21)側を向く姿勢で、その内筒部(41)がノズルホルダー(32)と嵌合することによって、該ノズルホルダー(32)に取り付けられている。この電極ホルダー(40)は、その全体が非導電性の樹脂で構成されている。
上記リング電極(35)は、円環状に形成されている。リング電極(35)には、端子部(36)が設けられている。この端子部(36)は、リング電極(35)の外周からその径方向の外側へ突出している。リング電極(35)は、端子部(36)を含む全体が導電性樹脂によって構成されており、第2電極を構成している。このリング電極(35)は、電極ホルダー(40)の外筒部(42)に取り付けられている。具体的には、外筒部(42)の先端側(図4における左端側)の外周縁部に嵌め込まれている。上述したように、電極ホルダー(40)は、その材質が非導電性の樹脂となっている。従って、リング電極(35)は、噴霧ノズル(31)から電気的に絶縁されている。
上記溶液タンク(20)のタンク本体(21)内には、人体に有益な物質の水溶液、例えばアミノ酸の一種であるテアニンの水溶液が貯留されている。タンク本体(21)内における液面(51)の位置は、タンク本体(21)の下部から水平方向へ延びる噴霧ノズル(31)の先端よりも高くなっている。タンク本体(21)内の液面(51)と噴霧ノズル(31)の先端との間にはヘッド差があり、このヘッド差によってタンク本体(21)内の水溶液が噴霧ノズル(31)の先端へ供給される。
上記電源(16)は、直流高電圧電源である。この電源(16)は、その正極端子がノズルホルダー(32)の端子部(33)を介して噴霧ノズル(31)に電気的に接続され、その負極端子がリング電極(35)の端子部(36)に電気的に接続されている。電源(16)の負極端子は、接地(アース)されている。この電源(16)をオンすると、噴霧ノズル(31)に電圧が印加される。なお、図1は、ノズルホルダー(32)の端子部(33)の図示を省略したものであり、便宜的に電源(16)を噴霧ノズル(31)に接続した図となっている。
−運転動作−
上記静電噴霧装置(10)の運転動作について説明する。この静電噴霧装置(10)では、いわゆるコーンジェットモードのEHD噴霧が行われる。
上述したように、噴霧カートリッジ(15)では、溶液タンク(20)内の液面(51)が噴霧ノズル(31)の先端よりも上に位置しており、溶液タンク(20)内の液面(51)と噴霧ノズル(31)の先端との間にヘッド差がある状態となっている。このため、噴霧ノズル(31)の先端に形成される気液界面(52)には、ヘッド差に起因する液圧が作用している。
電源(16)がオフになった状態(即ち噴霧ノズル(31)とリング電極(35)とが同電位である状態)において、噴霧ノズル(31)の先端に形成された気液界面(52)では、表面張力とヘッド差に起因する液圧とが均衡した状態となっている。このため、電源(16)をオフした状態でも、噴霧ノズル(31)の先端から水溶液が流出することはない。
電源(16)がオンになった状態(即ち噴霧ノズル(31)とリング電極(35)との間に電位差が付与された状態)では、噴霧ノズル(31)の先端近傍に電界が形成される。また、噴霧ノズル(31)内の水溶液が分極し、噴霧ノズル(31)の先端の気液界面(52)近傍に+(プラス)の電荷が集まる。そして、噴霧ノズル(31)の先端では、図6に示すように、気液界面(52)が引き延ばされて円錐状となり、この円錐状となった気液界面(52)の頂部から一部の水溶液が引きちぎられるようにして液滴化する。
噴霧ノズル(31)の先端からは、テアニン水溶液の微細な液滴が放出され、この液滴が室内の空気中へ供給される。在室者は、呼吸する際に空気中の液滴を空気と共に吸い込む。在室者に吸い込まれた液滴は、肺胞の粘膜に付着する。液滴に含まれるテアニンは、肺胞の粘膜を通って在室者の体内に取り込まれる。なお、テアニンは、興奮を抑えてリラックスさせる作用があるといわれている。
ここで、噴霧ノズル(31)の先端部(31a)の頂点角度を20度、40度、180度とした場合の一定時間における噴霧変動量を図7に示す。なお、頂点角度が20度の噴霧ノズル(31)は、本参考技術と同じ噴霧ノズル(31)である。頂点角度が40度の噴霧ノズル(31)は、頂点角度のみ本参考技術と異なる噴霧ノズル(31)である。頂点角度が180度の噴霧ノズル(31)は、本参考技術とは異なり、全長に亘って肉厚が一定になっている噴霧ノズル(31)である。噴霧変動量は、各々の角度の噴霧ノズル(31)で5回ずつ計測が行われている。これによると、先端部(31a)がテーパ状の噴霧ノズル(31)(頂点角度が20度若しくは40度の噴霧ノズル(31))は、テーパ状になっていない噴霧ノズル(31)(頂点角度が180度噴霧ノズル(31))に比べて大幅に噴霧変動量のバラツキが小さいことがわかる。また、頂点角度が40度の噴霧ノズル(31)より20度の噴霧ノズル(31)の方がバラツキが小さいことがわかる。
参考技術の効果−
上記参考技術によれば、噴霧ノズル(31)の先端で肉厚が実質的に0mmになっているので、液体が霧化される時に該噴霧ノズル(31)の先端に形成されるコーン底面の直径はほぼ一定になり、該コーンの大きさもほぼ一定になる。従って、本参考技術の静電噴霧装置(10)では、噴霧変動量が小さくなる。これによって、所定の噴霧量以上の液体が霧化されて液体が無駄に消費されたり、十分な噴霧量が得られなかったりといった不具合を解消することができる。このことは、図7に示す計測結果でも検証されている。
参考技術の変形例1−
参考技術の変形例1について説明する。この変形例1では、噴霧ノズル(31)の先端部(31a)の形状が上記参考技術と異なっている。この変形例1の噴霧ノズル(31)の断面図を図8に示す。
上記噴霧ノズル(31)は、全長に亘って内径が一定になっている。また、外径も先端部(31a)を除いて一定になっている。噴霧ノズル(31)の先端部(31a)の外径は、上記参考技術と同様に先端に近づくに従って徐々に小さくなっているが、上記参考技術と異なり最先端で内径と外径とが同じ大きさになっていない。すなわち、噴霧ノズル(31)の最先端では、肉厚が0mmになっておらず、内径と外径との差から先端面(31b)が形成されている。
参考技術の変形例2−
参考技術の変形例2について説明する。この変形例2では、噴霧ノズル(31)の先端部(31a)の形状が上記参考技術と異なっている。この変形例2の噴霧ノズル(31)の断面図を図9に示す。
上記噴霧ノズル(31)は、全長に亘って外径が一定になっている。また、内径も先端部(31a)を除いて一定になっている。噴霧ノズル(31)の先端部(31a)の内径は、先端に近づくに従って徐々に大きくなっている。そして、最先端で内径と外径とが一致して同じ大きさになり、肉厚が実質的に0mmとなっている。
参考技術の変形例3−
参考技術の変形例3について説明する。この変形例3では、噴霧ノズル(31)の先端部(31a)の形状が上記参考技術と異なっている。この変形例3の噴霧ノズル(31)の断面図を図10(A)に示す。
上記噴霧ノズル(31)は、全長に亘って内径が一定になっている。また、外径も先端部(31a)を除いて一定になっている。噴霧ノズル(31)の先端部(31a)の外径は、該先端部(31a)に亘って一定になっており、その基端部側より小さくなっている。この噴霧ノズル(31)では、先端部(31a)における内径と外径との差が他の部分よりも小さくなっている。
なお、図10(B)に示すように、この変形例3の噴霧ノズル(31)の先端部(31a)において、外径が先端に近づくに従って徐々に小さくなるようにしてもよい。
《発明の実施形態1
本発明の実施形態1について説明する。この実施形態1では、噴霧ノズル(31)の形状が上記参考技術と異なり、全長に亘って内径と外径とが一定に形成されている。また、噴霧ノズル(31)の先端面(31b)には、親水処理が施されている。この実施形態1の噴霧ノズル(31)の斜視図を図11(A)、断面図を図11(B)に示す。
この噴霧ノズル(31)の先端面(31b)には、親水処理として径方向に延びる溝(19)が形成されている。この溝(19)は、等間隔に8本形成されている。この溝(19)の幅は、内周長又は外周長に比べて極めて細く形成されている。従って、噴霧ノズル(31)の先端にコーンが形成される時に液体が毛細管現象によって溝(19)の全体へ行き渡るので、噴霧ノズル部(31)の先端面(31b)はその全体が濡れた状態になりやすい。
実施形態1の効果−
上記実施形態1によれば、噴霧ノズル(31)の先端面(31b)に親水処理を施しているので、該噴霧ノズル(31)の先端にコーンが形成される時に該先端面(31b)の全体が濡れた状態となる。従って、噴霧ノズル(31)の先端に形成されるコーンは図11(B)に示すような噴霧ノズル(31)の外面に連続する形状になり、そのままの形状で安定するので、該コーンの大きさはほとんど変化しなくなる。よって、本実施形態1の静電噴霧装置(10)では、噴霧変動量が小さくなる。
なお、上記参考技術の変形例1又は変形例3における噴霧ノズル(31)の先端面(31b)に親水処理を施してもよい。これによって、噴霧変動量をより小さくすることができる。
実施形態1の変形例1−
実施形態1の変形例1では、上記実施形態1と異なり親水処理として、噴霧ノズル(31)の先端面(31b)に粗面加工が施されている。
実施形態1の変形例2−
実施形態1の変形例2では、上記実施形態1と異なり親水処理として、噴霧ノズル(31)の先端面(31b)に親水性材料による被膜を形成する被膜加工が施されている。親水性材料としては、光触媒として広く用いられている酸化チタン(TiO2)などを使用することができる。
《発明の実施形態2
本発明の実施形態2について説明する。この実施形態2では、上記実施形態1と異なり、噴霧ノズル(31)の先端面(31b)に撥水処理が施されている。この撥水処理は、撥水性材料による被膜を形成する被膜加工である。この実施形態2の噴霧ノズル(31)の断面図を図12に示す。噴霧ノズル(31)の先端面(31b)に施された被膜は、液体をはじくので、該先端面(31b)はその全体が濡れていない状態になる。
実施形態2の効果−
上記実施形態2によれば、噴霧ノズル(31)の先端面(31b)に撥水処理を施しているので、該噴霧ノズル(31)の先端にコーンが形成される時に該先端面(31b)の全体が濡れていない状態となる。従って、噴霧ノズル(31)の先端に形成されるコーンは図12に示すような噴霧ノズル(31)の内面に連続する形状になり、そのままの形状で安定するので、該コーンの大きさはほとんど変化しなくなる。よって、本実施形態2の静電噴霧装置(10)では、噴霧変動量が小さくなる。
なお、上記参考技術の変形例1又は変形例3における噴霧ノズル(31)の先端面(31b)に撥水処理を施してもよい。これによって、より噴霧変動量を小さくすることができる。
実施形態および参考技術の変形例
上記実施形態および参考技術については、以下のような構成としてもよい。
−第1変形例−
上記実施形態および参考技術の静電噴霧装置(10)は、空気清浄機(90)や空調機に設けられていても良い。ここでは、この静電噴霧装置(10)を空気清浄機(90)に取り付けた場合について、図13を参照しながら説明する。
この場合、静電噴霧装置(10)の電源は、空気清浄機(90)のケーシング(91)内に収納される。一方、静電噴霧装置(10)の噴霧カートリッジ(15)は、空気清浄機(90)のケーシング(91)に対して着脱自在となっている。空気清浄機(90)のケーシング(91)に噴霧カートリッジ(15)を取り付けた状態では、噴霧ノズル(31)の先端が空気清浄機(90)の吹出口(92)の上方に位置する。そして、噴霧ノズル(31)の先端から噴霧された水溶液の液滴は、空気清浄機(90)から吹き出された空気と共に室内へ供給される。溶液タンク(20)が空(カラ)になった場合には、噴霧カートリッジ(15)が新しいものに交換される。
−第2変形例−
上記実施形態および参考技術の噴霧カートリッジ(15)では、電源(16)の正極に接続される電極を、噴霧ノズル(31)とは別に設けるようにしてもよい。例えば、図14に示すように、第1電極を構成する針電極(37)を、噴霧ノズル(31)の内部に噴霧ノズル(31)と同軸に配置してもよい。なお、図14は、上記参考技術の噴霧カートリッジ(15)に本変形例を適用したものである。
この場合には、針電極(37)とリング電極(35)とが導電性の材料で構成され、噴霧ノズル(31)は非導電性の材料で構成される。そして、噴霧ノズル(31)内の水溶液と接触する針電極(37)に電圧を印加すると、噴霧ノズル(31)の先端付近に電界が形成され、噴霧ノズル(31)の先端で水溶液が霧化する。
−第3変形例−
上記実施形態および参考技術の静電噴霧装置(10)では、噴霧する液体として様々なものを用いることができる。
例えば、噴霧する液体として、アミノ酸の一種であるγ−アミノ酪酸(GABA)の水溶液を用いてもよい。γ−アミノ酪酸は、神経伝達物質の一種であり、精神安定作用があると言われている。また、カテキンやプロアントシアニジン等の抗酸化剤の水溶液を用いてもよい。また、微生物の繁殖を抑制したり微生物を死滅させる機能の有る物質を含んだ液体を用いてもよい。また、空気中の臭気分子を中和などによる化学変化で無臭化する物質を含んだ液体を用いてもよい。また、アレルゲンとなるタンパク質の抗原部位を化学的に変化させる物質を含んだ液体を用いてもよい。また、空気中の有害成分を化学変化によって無害化する物質を含んだ液体を用いてもよい。また、各種の香料や害虫の忌避剤等を含んだ液体を用いてもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、電気流体力学により液体を霧化して噴霧する静電噴霧装置について有用である。
参考技術における静電噴霧装置の概略構成図である。 参考技術における噴霧カートリッジの斜視図である。 参考技術における噴霧カートリッジの分解斜視図である。 参考技術における噴霧カートリッジの要部を示す断面図である。 参考技術における噴霧ノズルの先端を図示する断面図である。 噴霧中における参考技術の噴霧ノズルの先端を図示する断面図である。 噴霧ノズルの先端部の頂点角度を20度、40度、180度とした時の噴霧変動量を表すグラフである。 参考技術の変形例1の噴霧ノズルの先端を図示する断面図である。 噴霧中における参考技術の変形例2の噴霧ノズルの先端を図示する断面図である。 (A)は参考技術の変形例3の噴霧ノズルの先端を図示する断面図であり、(B)は参考技術の変形例3の噴霧ノズルをさらに変形した噴霧ノズルの先端を図示する断面図である。 (A)は実施形態1の噴霧ノズルの先端を図示する斜視図であり、(B)は噴霧中における実施形態1の噴霧ノズルの先端を図示する断面図である。 噴霧中における実施形態2の噴霧ノズルの先端を図示する断面図である。 第1変形例における静電噴霧装置が取り付けられる空気清浄機の概略斜視図である 第2変形例の噴霧ノズルの先端を図示する断面図である。 従来の噴霧ノズルの先端に形成されたコーンの形状(その1)を図示する断面図である。 従来の噴霧ノズルの先端に形成されたコーンの形状(その2)を図示する断面図である。
符号の説明
10 静電噴霧装置
15 噴霧カートリッジ
16 電源
19 溝
20 溶液タンク(容器部材)
30 ノズルユニット
31 噴霧ノズル(ノズル部材、第1電極)
31a 噴霧ノズルの先端部
31b 噴霧ノズルの先端面
35 リング電極(第2電極)
37 針電極(第1電極)
40 電極ホルダー
51 液面
52 気液界面

Claims (5)

  1. 液体を貯留する容器部材(20)と、
    上記容器部材(20)の内部空間に連通する管状のノズル部材(31)と、
    上記ノズル部材(31)内の液体に接する第1電極(31,37)と、
    上記ノズル部材(31)内の液体から絶縁された第2電極(35)とを備え、
    上記第1電極(31,37)と上記第2電極(35)との間に電位差が与えられると上記ノズル部材(31)の先端から液体が噴霧される静電噴霧装置であって、
    上記ノズル部材(31)の先端面(31b)には、親水処理が施されていることを特徴とする静電噴霧装置。
  2. 請求項1において、
    上記ノズル部材(31)の先端面(31b)に施された親水処理は、該先端面(31b)を粗面化する粗面加工であることを特徴とする静電噴霧装置。
  3. 請求項1において、
    上記ノズル部材(31)の先端面(31b)に施された親水処理は、該先端面(31b)に径方向に延びる溝(19)を形成する加工であることを特徴とする静電噴霧装置。
  4. 請求項1において、
    上記ノズル部材(31)の先端面(31b)に施された親水処理は、該先端面(31b)に親水性材料による被膜を形成する被膜加工であることを特徴とする静電噴霧装置。
  5. 液体を貯留する容器部材(20)と、
    上記容器部材(20)の内部空間に連通する管状のノズル部材(31)と、
    上記ノズル部材(31)内の液体に接する第1電極(31,37)と、
    上記ノズル部材(31)内の液体から絶縁された第2電極(35)とを備え、
    上記第1電極(31,37)と上記第2電極(35)との間に電位差が与えられると上記ノズル部材(31)の先端から液体が噴霧される静電噴霧装置であって、
    上記ノズル部材(31)の先端面(31b)には、撥水処理が施されていることを特徴とする静電噴霧装置。
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