明 細 書
液体口腔用組成物
技術分野
[0001] 本発明は、浮遊菌に対して殺菌力を発揮すると共に、バイオフィルムに対して浸透 殺菌力を発揮し、かつ組成物の外観安定性の良好な液体口腔用組成物に関する。 背景技術
[0002] 従来、う蝕、歯肉炎、歯周病及び口臭等の原因とされている歯垢に対して、歯垢細 菌の殺菌が口腔内疾患の予防に重要であることから、カチオン性殺菌剤や非力チォ ン性殺菌剤が口腔用組成物に配合されてきた。し力しながら、これら殺菌剤は浮遊 菌に対しては殺菌効果があるものの、歯垢への浸透力が弱ぐ歯垢内部に存在する 病原性細菌に対して十分な効果が得られないという問題点があった。従って、歯垢 中へ浸透し、殺菌力を発揮する組成物の開発が望まれてきた。
[0003] また、液体口腔用組成物においては、特に油溶性の高い非力チオン性殺菌剤を配 合する場合、そのままでは水にほとんど溶けないため、その可溶化のために各種界 面活性剤を配合し、可溶化させている。そのため、殺菌剤の活性部位が界面活性剤 によって不活化され、十分に殺菌力を発揮できず、また殺菌力向上のために界面活 性剤の配合量を減じると、経時により液が白濁し、組成物の外観安定性が著しく損な われるという問題があった。従って、殺菌力を発揮させながら、長期保存においても 外観安定性の良好な液体口腔用組成物の開発が望まれてきた。
[0004] 特に、これまで提案されてきた非力チオン性殺菌剤を併用することにより殺菌力を 向上させる技術(特開平 5— 124943号公報、特開平 6— 92830号公報、特開平 7 — 126133号公報、特開平 7— 258050号公報、特開平 8— 3074号公報、特開平 8 12544号公報、特開平 10— 330230号公報、特開平 11 12141号公報、特開 平 11— 12142号公報、特開 2000— 281545号公報、特開 2000— 319153号公 報、特開 2002— 12536号公報、特開 2004— 26658号公報参照)では、浮遊菌に 対しては高い殺菌力があるものの、バイオフィルムの浸透殺菌力が不十分であり、更 にこれらの技術の中には、練歯磨では問題ないが、液体口腔用組成物では外観安
定性が悪かったり、非常に強レ、苦味の点で洗口できないとレ、う不具合を与えるものが あった。
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0005] 本発明は、浮遊菌に対して殺菌力を発揮すると共に、バイオフィルムに対して浸透 殺菌力を発揮し、かつ良好な外観安定性を有する液体口腔用組成物を提供すること を目的とする。
課題を解決するための手段
[0006] 本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、殺菌成分として イソプロピルメチルフエノールとトリクロサンを併用した液体口腔用組成物に、非ィォ ン性界面活性剤として特定のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及び/又はポリオキシ エチレンアルキルエーテルを配合すると、浮遊菌に対して殺菌力を発揮すると共に、 ノくィオフイルムに対して優れた浸透殺菌力を発揮すること、更に、エタノールを配合 すると、組成物の高温保存にぉレ、ても外観安定性の良好な液体口腔用組成物が得 られることを知見した。
また、液体口腔用組成物に上記非イオン性界面活性剤をカ卩えてラウリル硫酸ナトリ ゥムを配合すると、バイオフィルムへの浸透殺菌力が更に向上し、キシリトール、シン ナミックァノレデヒド、オレンジオイル、ァネトールの 1種又は 2種以上を配合すると、殺 菌剤由来の苦味を緩和し、嗜好性が向上することを知見し、本発明をなすに至った。
[0007] 従って、本発明は、
(B)トリクロサン、
(C)エチレンオキサイドの平均付加モル数カ 40〜100モルのポリオキシエチレン硬 化ヒマシ油及び Z又は炭素鎖長が 16〜: 18のアルキル鎖長でエチレンオキサイドの 平均付加モル数が 10〜40モルのポリオキシエチレンアルキルエーテル、
(D)エタノール
を含有することを特徴とする液体口腔用組成物を提供する。この場合、更に、(E)ラ ゥリル硫酸ナトリウム、及び/又は(F)キシリトール、シンナミックアルデヒド、オレンジ
オイル、ァネトールの 1種又は 2種以上を含有することが好適である。
発明の効果
[0008] 本発明の液体口腔用組成物は、浮遊菌に対して殺菌力を発揮すると共に、バイオ フィルムに対して浸透殺菌力を発揮し、しかも外観安定性の良好なものである。 発明を実施するための最良の形態
[0009] 本発明の液体口腔用組成物は、殺菌成分として (A)イソプロピルメチルフエノール と(B)トリクロサンを含有し、非イオン性界面活性剤として(C)特定のポリオキシェチレ ン硬化ヒマシ油及び/又はポリオキシエチレンアルキルエーテル、更に(D)エタノー ルを含有することを特徴とする。
[0010] 本発明で使用される成分 (A)のイソプロピルメチルフエノールの配合量は、バイオ フィルムへの浸透殺菌力を発揮させる点で組成物全体の 0. 01-0. 1% (質量%、 以下同じ)、特に殺菌力と外観安定性の点で 0. 02〜0. 08%とすること力好ましく、 0. 01%未満であるとバイオフィルムに対して殺菌力を発揮できない場合があり、 0. 1%を超えると白濁し、高温及び低温保存において外観安定性を損ねる場合がある
[0011] 本発明で使用される成分(B)のトリクロサンの配合量は、バイオフィルムへの浸透殺 菌カを発揮させる点で組成物全体の 0. 01〜0. 1%、特に殺菌力と外観安定性の 点、で 0. 02-0. 08%とすること力 S好ましく、 0. 01 %未満であると/くィ才フイノレムに対 して殺菌力を発揮できない場合があり、 0. 1%を超えると白濁し、高温及び低温保存 において外観安定性を損ねる場合がある。
[0012] なお、本発明は、このようにイソプロピルメチルフエノールとトリクロサンとを併用する ことが必要であり、イソプロピルメチルフエノール又はトリクロサンの単独使用では、浮 遊菌及びバイオフィルム両者に対して優れた殺菌効果を付与することができない。
[0013] 本発明で使用される成分 (C)の非イオン性界面活性剤としては、エチレンォキサイ ドの平均付加モル数カ 40〜100モルのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及び Z又は 炭素鎖長が 16〜 18のアルキル鎖長でエチレンオキサイドの平均付加モル数が 10 〜40モルのポリオキシエチレンアルキルエーテルを使用する。その中では、イソプロ ピルメチルフヱノール及びトリクロサンの可溶化及び外観安定性の向上の点で、ェチ
レンオキサイドの平均付加モル数が 60〜100モルのポリオキシエチレン硬化ヒマシ 油、炭素鎖長が 16〜: 18のアルキル鎖長でエチレンオキサイドの平均付加モル数が 20〜40モルのポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましレ、。ポリオキシエチレン 硬化ヒマシ油のエチレンオキサイド平均付加モル数が 40モル未満では、低温保存に おいて析出する場合があり、また 100モルを超えるものは一般には市販されていない 。ポリオキシエチレンアルキルエーテルの平均付加モル数が 10モル未満では、低温 保存において析出する場合があり、 40モルを超えるものは一般には市販されていな レ、。またそのアルキル鎖長が 16未満では、苦味や刺激が強い場合があり、 18を超え るものは低温保存において外観安定性が劣る場合がある。
[0014] その配合量は、イソプロピルメチルフエノール及びトリクロサンの可溶化及び外観安 定性の向上の点で組成物全体の 0. 1〜2%、特に 0. 2〜1 %とすること力 S好ましく、 0 . 1 %未満では高温及び低温保存において外観安定性を維持するのが難しぐ 2% を超えるとバイオフィルムに対して殺菌力を発揮できない場合がある。
[0015] 本発明で使用される成分 (D)のエタノールの配合量は、高温保存での外観安定性 向上の点で 3〜20%、特に 5〜: 15%とすることが好ましぐ 3%未満では外観安定性 を維持するのが難しくなる場合があり、 20%を超えると刺激が強く使用感が著しく損 なわれる場合がある。
[0016] 更に、本発明の液体口腔用組成物には、イソプロピルメチルフエノール及びトリクロ サンの浸透殺菌力を向上させる目的でラウリル硫酸ナトリウムを配合することができる 。その配合量は、組成物全体の 0. 05〜1 %、特に 0. 1〜0. 5%とすることが好ましく 、 0. 05%未満であるとバイオフィルムへの浸透殺菌力の上乗せ効果が少な 1 % を超えると液体口腔用組成物では味が悪 使用性が著しく損なわれる場合がある。
[0017] 更に、本発明の液体口腔用組成物には、殺菌剤由来の苦味を緩和させる目的で、 キシリトール、シンナミックアルデヒド、オレンジオイル、ァネトールの 1種又は 2種以上 を配合することができる。キシリトールの配合量は、組成物全体の 0.:!〜 10%、特に 1〜7%とすることが好ましぐ 0. 1 %未満であると殺菌剤由来の苦味を緩和させる効 果が少なぐ 10%を超えると効果が飽和してしまう場合がある。シンナミックアルデヒド の酉己合量は、糸且成物全体の 0. 0001〜0. 05%、特に 0. 0005〜0. 01 %とすること
が好ましぐ 0. 0001%未満であると殺菌剤由来の苦味を緩和させる効果が少な 0. 05%を超えると効果が飽和してしまう場合がある。オレンジオイルの配合量は、組 成物全体の 0. 0005〜0. 05%、特に 0. 001〜0. 01 %とすることカ好ましく、 0. 00 05%未満であると殺菌剤由来の苦味を緩和させる効果が少なぐ 0. 05%を超えると 効果が飽和してしまう場合がある。ァネトールの配合量は、組成物全体の 0. 0005- 0. 05%、特に 0. 001〜0. 01 %とすることカ好ましく、 0. 0005%未満であると殺菌 剤由来の苦味を緩和させる効果が少なぐ 0. 05%を超えると効果が飽和してしまう 場合がある。
[0018] 本発明の液体口腔用組成物は、洗ロ斉 lj、 口中清涼剤、濃縮タイプ洗口剤などとし て調製、適用することができるが、本発明の液体口腔用組成物には、上記成分以外 に、その剤型に応じて適宜な任意成分を配合することができ、例えば、湿潤剤、増粘 剤、 PH調整剤、防腐剤、甘味剤、香料、界面活性剤、有効成分、着色料等を配合で きる。
[0019] 湿潤剤としては、ソノレビトーノレ、プロピレングリコール、エチレングリコール、ポリェチ レンダリコール、マルチット、ラクチット等を配合することができる。その配合量は、組 成物全体の 1〜5%であることが好ましい。
[0020] 増粘剤としては、キサンタンガム、カラギーナン、ヒドロキシェチルセルロース、カル ボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビュルアルコール等を配合するこ とができる。その配合量は、組成物全体の 0. 01〜0. 5%であることが好ましい。
[0021] 防腐剤としては、安息香酸ナトリウム、メチルパラベン、ェチルパラベン、プロピルパ ラベン、ブチルパラベン、塩化セチルピリジニゥム、ソルビン酸カリウム等を挙げること ができる。
[0022] また、甘味剤としては、サッカリンナトリウム、ステビォサイド等を配合することができ る。
[0023] 上記した以外の香料としては、ペパーミント油、スペアミント油、ユーカリ油、ゥインタ 一グリーン油、クローブ油、タイム油、セージ油、力ノレダモン油、ローズマリー油、マジ ョラム油、レモン油、ナツメグ油、ラベンダー油、パラクレス油等の天然精油、及び 1_ メントール、 1一力ルボン、 1 , 8—シネオール、メチルサリシレート、オイゲノール、チモ
ール、リナロール、リモネン、メントン、メンチルアセテート、シトラール、カンファー、ボ ルネオール、ビネン、スピラントール等の上記天然精油中に含まれる香料成分、また 、ェチノレアセテート、ェチノレブチレート、イソアミノレアセテート、へキサナ一ノレ、へキセ ナール、メチルアンスラニレート、ェチルメチルフエニルダリシデート、ベンツアルデヒ ド、バニリン、ェチノレバニリン、フラネオ一ノレ、マノレトーノレ、ェチノレマノレトーノレ、ガンマ Zデルタデカラクトン、ガンマ Zデルタウンデカラクトン、 N ェチル _p—メンタン一 3 _カルボキサミド、メンチルラクテート、エチレングリコール _1_メンチルカーボネー ト等の香料成分、更には、いくつかの香料成分や天然精油を組み合わせてなる、ァ ップル、バナナ、ストロベリー、ブルーベリー、メロン、ピーチ、パイナップル、グレープ 、マスカット、ワイン、チェリー、スカッシュ、コーヒー、ブランデー、ヨーグルト等の調合 フレーバーの 1種又は 2種以上を、本発明の組成物中 0. 00001〜3%で、本発明の 効果を妨げない範囲で使用することができる。
[0024] 上記した以外の界面活性剤としては、ミリスチル硫酸ナトリウム、 N ラウロイルザノレ コシネート、ラウロイルメチルタウリン、ァシルアミノ酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸 ナトリウム、 ひ スルホ脂肪酸アルキルエステル 'ナトリウム、アルキルリン酸エステル 塩等のァニオン性界面活性剤、アルキルジメチルァミノ酢酸べタイン、脂肪酸アミドプ 口ピルジメチルァミノ酢酸べタインなどの酢酸べタイン型両性界面活性剤、 N 脂肪 酸アシノレー N—カノレボキシメチノレ一 N—ヒドロキシェチノレエチレンジァミン塩などのィ ミダゾリン型両性界面活性剤、 N -脂肪酸ァシル -L-アルギネート塩等のアミノ酸 型界面活性剤などを単独で又は組み合わせて用いることができ、配合量は 0〜5%と して用いることができる。
[0025] また、上記殺菌剤以外の有効成分として、トラネキサム酸、ィプシロン—ァミノ力プロ ン酸などの抗炎症剤、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ、リゾ チーム、溶菌酵素、リテックェンザィム等の酵素、フッ化ナトリウム、モノフルォロリン酸 ナトリウム、フッ化第一錫等のフッ化物、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、ァラ ントイン、ァズレン、塩化リゾチーム、ァスコルビン酸等のビタミン C類、ジヒドロコレステ ローノレ、グリチルレチン塩類、グリチルレチン酸類、ヒドロコレステロール、クロロフィノレ 、銅クロロフィリンナトリウム、タイム、ォゥゴン、チヨウジ、ハマメリス等の植物抽出物、
ダルコン酸銅、カロぺプタイド、ポリリン酸ナトリウム、水溶性無機リン酸化合物、ポリエ チレングリコール、ポリビュルピロリドン、ラウロイルサルコシンナトリウム、歯石防止剤 、歯垢防止剤、硝酸カリウム、乳酸アルミニウム等を添加することができる。なお、これ らの有効成分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲とすることができる。
[0026] 着色料として、青色 1号、緑色 3号、黄色 4号、赤色 105号など、安全性の高い水溶 性色素を添加することができる。
[0027] pH調整剤としては、フタル酸、リン酸、クェン酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、リンゴ 酸及び炭酸並びにそれらのカリウム塩、ナトリウム塩及びアンモニゥム塩、リボ核酸及 びその塩類、更に水酸化ナトリウムなどの 1種又は 2種以上を用いることができ、特に リン酸、クェン酸とそれらのナトリウム塩を組み合わせたものが好ましい。この場合、本 発明の液体口腔用組成物は、 25°Cにおける pHを 5. 5〜8. 5に調整することが好ま しぐこの付近の pH調整剤としてリン酸二水素ナトリウムとリン酸一水素ナトリウムある いはクェン酸とクェン酸ナトリウムを組み合わせたものを用いることができる。
[0028] 容器としては、 PET (ポリエチレンテレフタレート)、ガラス、ポリプロピレン、ポリェチ レンが使用できる力 イソプロピルメチルフエノール及びトリクロサン、及び香料の吸 着抑制の点から PET又はガラスの使用が好ましい。
実施例
[0029] 以下、実験例、実施例及び比較例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本 発明はこれらの実施例により制限されるものではない。これらの液体口腔用組成物の 調製には、イソプロピルメチルフエノール (大阪化成製)、トリクロサン (チバ 'スぺシャ ルティ'ケミカルズ製)、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油(日光ケミカルズ製)、ポ リオキシエチレン(30)セチルエーテル(日本ェマルジヨン製)、エタノーノレ(日本アル コール販売製)、ラウリル硫酸ナトリウム (東邦化学製)、クェン酸 (扶桑化学製)、クェ ン酸ナトリウム (扶桑化学製)、キシリトール(ロケット ·フルーレ製)シンナミックアルデヒ ド (ブランド名 シンナミックアルデヒド 永廣堂本店製)、オレンジオイル (ブランド名 オレンジカラブリア LD— 294 大洋香料製)、ァネトール(ブランド名 ANETHOLE 21/22 EXTRA 高砂香料工業製)を用いた。
なお、下記例に示す%は特にことわらない限り質量%を意味し、部は質量部を意味
する。また、表中の pHは、調整直後に東亜電波工業製の pHメーター(型番 HM— 3 OS)を用いて測定し、 25°C, 3分後の値を示した。
[0030] [実験例 1]
(1)浮遊菌に対する殺菌効果
使用した菌液は、培養液としてトリプチケースソィブロス(Dif co製) 30gを 1Lの精製 水に溶解したものを、口腔常在細菌としてァクチノマイセス ナエスランディ ATCC 51655株を用レ、、 37°C,嫌気条件下(5%炭酸ガス、 95%窒素)で 1日培養した液の 550nmでの透過度が 20になるように生理食塩水をカ卩えて調製した。表 1、表 2及び 表 3に示したサンプノレ 2. 7mLに菌液 0. 3mLを加え、撹拌後、 37°Cで 1分間反応さ せ、再び撹拌後、予め 2. 7mLの培養液の入った試験管を 5本用意し、その 1番目の 試験管に 0. 3mLをカ卩え、撹拌した。この液 0. 3mLを採取し、 2番目の試験管に加 え、撹拌した。この操作を同様に 3〜5番の試験管に順に行った。 1、 3、 5番の試験 管中の培養液を撹拌後、 10%綿羊脱繊血含有トリプチケースソィ寒天平板 (Dif co 製)に 50 μ L塗沫し、嫌気的条件下で培養した。生育したコロニーを計測し、残存す るァクチノマイセス ナエスランディ菌の菌数(cfu)を求め、下記の基準に則り、判定 した。
半 II
〇:生菌数が103未満
△:生菌数が 103以上 104未満
X:生菌数が 104以上
[0031] [実験例 2]
(1)モデル歯垢の作製方法
直径 7mm X厚さ 3. 5mmのハイドロキシアパタイト(HA)板(旭光学社製)を 0. 45 a mのフィルタ一で濾過したヒト無刺激唾液で 4時間処理したものをモデル歯垢作製 の担体に用レ、、培養液は、トリプチケースソィブロス(Difco製) 30gを 1Lの精製水に 溶解した液にへミン (シグマ社製) 5mg、メナジオン(シグマ社製) 0. 5mgを添カ卩した ものを用いた。モデル歯垢を作製するために、 口腔常在細菌としてストレプトコッカス ゴルドニアイ ATCC51656株及びァクチノマイセス ナエスランディ ATCC516
55株、病原性細菌としてボルフイロモナス ジンジバリス ATCC33277株を用いた 。これら 3菌種をそれぞれ 2 X 107cfu/mL (cfu : colony forming units)になるよ うに上述の培養液に接種し、唾液処理した HA担体と共に 37°C,嫌気条件下(5%炭 酸ガス、 95%窒素)で 2週間連続培養(培養液の置換率は 10Vol%とした)を行い、 HA表面に 3菌種混合のモデル歯垢を形成させた。
[0032] (2)モデル歯垢に対する浸透殺菌効果
形成させたモデル歯垢を表 1、表 2及び表 3に示したサンプル 2mLに 3分間浸漬し 、滅菌生理食塩水 lmLで 6回洗浄した。その後、滅菌生理食塩水 4mLで超音波処 理(200 μ Α、 10秒間)によりモデル歯垢を分散し、 10%綿羊脱繊血含有トリプチケ 一スソィ寒天平板(Dif co製)及び硫酸カナマイシン(200mg/L:シグマ社製)含有 トリプチケースソィ血液寒天平板に 50 / L塗沫し、嫌気的条件下で培養した。生育し たコロニーを計測し、残存するボルフイロモナス ジンジバリス菌の菌数(cfu)を求め 、下記の基準に則り、判定した。
半 II
© :生菌数が106未満
〇:生菌数が 106以上 107未満
△:生菌数が 107以上 108未満
X:生菌数が 108以上
[0033] [実験例 3]
(1)外観安定性
表 1、表 2及び表 3に示したサンプルを満注量 500mLの PET容器に 450mL充填 し、 50°C及び— 5°C恒温槽に 1ヶ月保存後の外観安定性を下記基準に則り、 目視判 定した。
観, 件-言平ィ ffi¾¾
〇:白濁、沈殿がなぐ透明である。
△:微濁もしくはオリが認められる。
X:かなりの白濁又は沈殿物が認められる。
[0034] [実験例 4]
(1)使用感評価
表 3に示したサンプル 10mLを口に含み、 30秒間すすいだ後、洗口後の苦味につ レ、て下記の 3段階で評価し、 10名の平均点を算出した。
洗口後の苦味
3:苦味が認められなかった。
2 :やや苦味が認められた。
1 :苦味が認められた。
[0035] [表 1]
[0036] [表 2]
比較例 比較例 比較例 比較例 成分(質量%)
6 7 8 9 ィガロピノレメチルフ
A ― 0. 05 0. 05 0. 05 ェノール
塩化べンゼトニゥム
0. 05 ― ― ― (比較品)
B トリクロサン 0. 05 0. 05 0. 05 0. 05 ポリオキシエチレン
0. 5 ― ― ― (60)硬化ヒマシ油
C
ポリオキシエチレン
― ― ― ― (30)セチノレエーテノレ
ポリオキシエチレン
― 0. 5 ― ― (20)硬化ヒマシ油
比
ポリオキシエチレン
較 ― ― 0. 5 ― (5)セチルエーテル
ポリオキシエチレン ― ― ― 0. 5 (30)ラウリルエーテル
D エタノーノレ 5 5 5 5
E ラウリル石雄ナトリウム ― ― ― ― クェン酸 0. 03 0. 03 0. 03 0. 03 クェン酸ナトリウム 0. 25 0. 25 0. 25 0. 25 香料 B 0. 3 0. 3 0. 3 0. 3 精製水 ランスパランスパランス ランス
100. 0 100. 0 100. 0 100. 0
ΡΗ 6. 3 6. 3 6. 3 6. 1 浮遊菌に対する殺
〇 〇 〇 〇 菌カ
評 パイオフイルムへの
X 〇 〇 〇 価 殺菌力
結 外観安定性
果 〇 Δ Δ Δ
(50°C)
外観安定性
〇 X X Δ (- 5°C)
表 3]
実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 成分 (質量%)
6 7 8 9 10 11 イソプロピルメチルフ
A 0. 05 0. 05 0. 05 0. 08 0. 05 0. 05 ェノール
B トリクロサン 0. 02 0. 05 0. 05 0. 05 0. 05
0. 5 0. 5 0. 5
(60)硬化ヒマシ油
C
ポリオキシエチレン
0. 5 0. 5 0. 5 (30)セチルエーテル
D エタノール 10 10 10 5 10 5
E ラウリル硫酸ナトリウム 0. 2 o 0. 2 0. 2 0. 2
O
キシリ 5 5 5 シンナミックアルデヒド 0. 005 0. 005
F
オレンジ才ィル 0. 005
ァネトール 0. 005 0. 005 クェン酸 0. 03 0. 03 0. 03 0. 03 0. 03 0. 03 クェン酸ナトリウム 0. 25 0. 25 0. 25 0. 25 0. 25 0. 25 香料 B 0. 3 0. 3 0. 3 0. 3 0. 3 0. 3 精製水 バランスバランスバランス ランスバランスバランス
A斗 I 100. 0 100. 0 100. 0 100. 0 100. 0 100. 0
PH 6. 4 6. 4 6. 3 6. 3 6. 4 6. 4 浮遊菌に対する殺菌力 〇 〇 〇 〇 〇 〇 バイオフ レムへの殺
評 菌カ ◎ ◎ 〇 〇 ◎ ◎ 価 外観安定性 (50°C) 〇 〇 〇 〇 〇 〇 結
果
外観安定性 (_5°C) 〇 〇 〇 〇 〇 〇 使用感評価 (洗口後
2. 7 2. 6 2. 9 2. 8 2. 9 2. 8 の苦味) [実施例 12]洗口剤
A イソプロピルメチルフエノール 0. 05%
B トリクロサン 0. 05
C ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0. 5
D エタノール 5
E ラウリル硫酸ナトリウム 0. 2
F シンナミックァノレデヒド 0. 01 プロピレングリコーノレ 2 トラネキサム酸 0. 06 グリチルリチン酸ジカリウム 0. 06 グリセリン 5
クェン酸 0. 06 クェン酸ナトリウム 0. 5 サッカリンナトリウム 0. 01 香料 A 0. 3 i m
計 100. 0% pH 6. 3
浮遊菌に対する殺菌力 〇 バイオフィルムへの殺菌力 ◎ 外観安定性 (50°C) 〇 外観安定性(一 5°C) 〇 使用感評価 (洗口後の苦味) 2. 7
[実施例 13]洗口剤
A イソプロピルメチルフエノール 0. 05%
B トリクロサン 0. 02
C ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0. 3
D エタノーノレ 10
E ラウリル硫酸ナトリウム 0. 1
F キシリトーノレ 4
F シンナミックァノレデヒド 0. 003 ε —アミノカプロン酸 0. 03 プロピレングリコール 2
グリセリン 2
クェン酸 0. 03 クェン酸ナトリウム 0. 3 香料 B 0. 2
残
計 100. 0% pH 6. 7
浮遊菌に対する殺菌力 〇 バイオフィルムへの殺菌力 ◎ 外観安定性 (50°C) O 外観安定性(一 5°C) 〇 使用感評価 (洗口後の苦味) 2. 8
[実施例 14]洗口剤
A イソプロピルメチルフエノール 0. 02%
B トリクロサン 0. 02
C ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油 0. 4
D エタノール 7
E ラウリル硫酸ナトリウム 0. 3
F キシリトーノレ 7
プロピレングリコール 3 カチオン化セルロース 0. 05 酢酸 dl_ ひ一トコフエノール 0. 05 グリセリン 5
クェン酸 0. 03 クェン酸ナトリウム 0. 3 フッ化ナトリウム 0. 05 パラォキシ安息香酸メチル 0. 1 パラォキシ安息香酸ェチル 0. 05
香料 C 0. 2 zis m
計 100. 0% pH 6. 6
浮遊菌に対する殺菌力 〇 バイオフィルムへの殺菌力 ◎ 外観安定性 (50°C) 〇 外観安定性(一 5°C) 〇 使用感評価 (洗口後の苦味) 2. 7
[実施例 15]洗口剤
A イソプロピルメチルフエノール 0. 08%
B トリクロサン 0. 04
C ポリオキシエチレン(80)硬化ヒマシ油 0. 3
C ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 0. 2
D エタノール 15
E ラウリル硫酸ナトリウム 0. 1
F オレンジオイノレ 0. 02 プロピレングリコーノレ 1 ピロジン酉変ナ卜];クム 0. 05 ポリリン酸ナトリウム 0. 05 クェン酸 0. 03 クェン酸ナトリウム 0. 3 香料 D 0. 4
2lS B
計 100. 0% pH 6. 7
浮遊菌に対する殺菌力 〇 バイオフィルムへの殺菌力 ◎
外観安定性 (50°C) 〇 外観安定性(一 5°C) 〇 使用感評価 (洗口後の苦味) 2. 6 [0042] [実施例 16]洗口剤
A イソプロピルメチルフエノール 0. 06%
B トリクロサン 0. 03
C ポリオキシエチレン(40)ステアリルエーテノレ 0. 5
D エタノール 3
E ラウリル硫酸ナトリウム 0· 05
F キシリトーノレ 3
F ァネトーノレ 0. 04
プロピレングリコール 2 同クロロフィリンナトリウム 0. 01 クェン酸 0· 03 クェン酸ナトリウム 0. 5 アスパルテーム 0. 02 キシリトール 5 デキストラナーゼ 0. 2 香料 E 0. 2
2lS B 計 100. 0% pH 6. 8 浮遊菌に対する殺菌力 〇 バイオフィルムへの殺菌力 ◎ 外観安定性 (50°C) 〇 外観安定性(一 5°C) 〇 使用感評価 (洗口後の苦味) 2. 7
[0043] [実施例 17]洗口剤
A イソプロピルメチルフエノール 0. 05%
B トリクロサン 0. 08
C ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油 2
D エタノーノレ 20
E ラウリル硫酸ナトリウム 0. 5 プロピレングリコール 2 ポリエチレングリコーノレ 600 3 クェン酸 0. 03 クェン酸ナトリウム 0. 5 サッカリンナ卜];ゥム 0. 005 塩化リゾチーム 0. 5 パラォキシ安息香酸メチル 0· 1 香料 F 0. 2
残
計 100. 0% pH 6. 8
浮遊菌に対する殺菌力 〇 バイオフィルムへの殺菌力 ◎ 外観安定性 (50°C) 〇 外観安定性(一 5°C) 〇
[表 4]
成分 (質量%) 香料 A 香料 B 香料 c 香料 D 香料 E 香料 F ペパーミント油 25 20 10 8 〇 5 ペパーミント油前溜部 20%カット 25 25 10 8 10 10 膜処理によるテルペン部 15%力
ットペパーミント油 〇 〇 10 〇 5 20 スペアミント油 1 5 1 0 0 1 スペアミント油前溜部 '後溜部 15
10 0 5 1 2 1
%カット
和種ハツ力油 1 1 0 20 0 1 和種ハツ力油前溜部 30%カット 1 1 10 10 2 4 メントール 15 15 40 20 50 30 力ノレボン 0 1 0 7 1 5 リナロール 1 1 1 〇 1 1
1 , 8—シネ才ール 1 1 1 1 10 1 メンソフラン 1 1 〇 2 〇 〇 カンファー 1 1 1 1 1 0 メン卜ン 1 1 1 0 1 0 オイゲノール 1 1 1 1 1 2 メンチルアセテート 1 0 0 1 1 1 メチルサリシレート 5 1 1 1 〇 10 フレーバー 1 (表 5) 0. 5 0. 5 0. 5 5 0. 5 0. 5 フレーバー 2(表 6) 1 1 1 10 1 1 フレーバー 3 (表 7) 1 10 1 1 1 1 フレーバー 4(表 8) 1 1 1 0. 1 10 1 フレーバー 5 (表 9) 0. 5 0. 5 0. 5 0. 5 0. 1 2 フレーバー 6 (表 10) 1 10 1 1 1 1 エタノール 1 0 3 1. 4 1. 4 0 プロピレングリコール 4 2 〇 〇 〇 1. 5
A斗 100 100 100 100 100 100 表 5]
フレーバー 1組成
レモン油 1部
レモン油前溜部 9 5 %力ット 1部
ライム油 1部
マンダリン油 1部
グレープフルーツ油 1部
スウイーティ一油 1部
柚油 1部
シトラール 1部
エタノール 2部
a π1 1 0部
なお、表中部はいずれも質量部である(以下、同様)。
[0046] [表 6]
フレーバー 2組成
[0047]
[0049] [表 9]
[0050] [表 10]
フレーバー 6組成
シス 3—へキセノーノレ 1部 トランス 2—へキセナ一ノレ 1部 ェチ Λ·^ブチレート 1部 ゥンデカラタ トン 1部 デカラタ トン 1部 ィソァミルァセテ一ト 1部 ベンズァルデヒ ド 1部 へキシ /レアセテート 1部 ェチルー 2—メチルブチレ一ト 1部 ベンジ /レア /レコ一/レ 1部 α テルピネオール 1部 リナリルアセテート 1部 フェニルェチルグリシデート 1部 フエニルエチルアルコール 1部 ァリルへキサノエ一ト 1部 ォクタノール 1部 メチルシンナメート 1部 メチノレへプチンカノレポネート 1部 ョノン 1部 ェチルー βーメチルチオプロピオネート 1部 シス一 6—ノネノール 1部 キヤローン 1部 メチノレジヤスモネ一ト 1部 エタノール 1部
H 2 4部