JP2022154529A - 液体口腔用組成物 - Google Patents

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Kana Naito
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Abstract

【課題】高温保存後も外観安定性を有し、かつ口腔バイオフィルムに対しても高い殺菌力を与える、使用感も良いオウバクエキス配合の液体口腔用組成物を提供する。【解決手段】(A)オウバクエキス 粉末エキスとして0.01~0.3質量%、(B)イソプロピルメチルフェノール 0.03~0.15質量%、(C)アニオン性界面活性剤 0.02~0.4質量%及び(D)エチレンオキサイドの平均付加モル数が40~100であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.1~1質量%を含有し、{(C)+(D)}/{(A)+(B)}が質量比として2~15、かつ(C)/{(C)+(D)}が質量比として0.05~0.6であることを特徴とする液体口腔用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、高温保存後も外観安定性を有し、かつ高い殺菌力を与えるオウバクエキス配合の液体口腔用組成物に関する。
オウバクエキスは、ミカン科植物のキハダの樹皮等から抽出され、アルカロイドのベルベリンを含むことから抗炎症効果や抗菌効果を有し、歯周病予防等の有効成分として口腔用組成物に配合されているが、他の配合成分の影響を受け、経時において製剤外観の悪化を招き易く、特に洗口剤等の液体口腔用組成物では外観安定性を確保することが難しかった。口腔用組成物にオウバクエキスやベルベリンを安定に配合する技術は、多数提案されている(特許文献1~4)。
ところで、イソプロピルメチルフェノールは、口腔バイオフィルム浸透殺菌力を有し、歯周病やう蝕等の口腔用疾患の原因菌の殺菌に有効な油溶性の非イオン性殺菌剤であり、オウバクエキスに併用することで殺菌力の向上が期待できるが、オウバクエキスに油溶性成分を併用すると可溶化力低下の懸念がある。特に、オウバクエキスが配合された洗口剤等の液体口腔用組成物に油溶性の殺菌剤を添加することによる外観安定性の確保及び殺菌力の向上の両立は困難であった。
特開2005-187329号公報 特開2001-97837号公報 特開昭62-155209号公報 国際公開第2014/157547号
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、高温保存後も外観安定性を有し、かつ口腔バイオフィルムに対しても高い殺菌力を与えるオウバクエキス配合の液体口腔用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、オウバクエキスを特定量配合した液体口腔用組成物に、油溶性の殺菌剤であるイソプロピルメチルフェノールを特定量で配合し、かつアニオン性界面活性剤と特定の非イオン性界面活性剤とを特定量及び特定量比で併用して配合すると、高温保存後も外観安定性を確保し、かつ殺菌力を向上し、高い口腔バイオフィルム(以下、口腔バイオフィルムをBFと略記することもある。)浸透殺菌力を与えることができ、また、口腔内刺激が抑制されて良い使用感が得られることを知見した。即ち、本発明では、(A)オウバクエキスと、(B)イソプロピルメチルフェノールと、(C)アニオン性界面活性剤と、(D)エチレンオキサイドの平均付加モル数が40~100であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油とを特定量で含有し、{(C)+(D)}/{(A)+(B)}の質量比、(C)/{(C)+(D)}の質量比がそれぞれ特定範囲内である液体口腔用組成物とすることによって、高温保存後も外観安定性に優れ、かつ口腔バイオフィルムに対しても高い殺菌力を与えることができ、また、使用感も良好となることを知見し、本発明をなすに至った。
更に詳述すると、オウバクエキスは、抗炎症効果、抗菌効果、収斂効果を有する歯周病予防成分であるが、天然物由来のエキスであるが故にその原料中には夾雑物が多数混在し、その夾雑物には一部油溶性のものが含有されているため、液体口腔用組成物、特に洗口剤にオウバクエキスを配合し、高温保存すると経時でにごりが認められて外観安定性が低下傾向にあった。
また、上述したようにイソプロピルメチルフェノールは、歯周病バイオフィルムに対してもBF浸透殺菌力を有するが、オウバクエキス配合の液体口腔用組成物に、殺菌力を向上するために油溶性のイソプロピルメチルフェノールを添加すると、可溶化力が低下し、高温保存時に、にごりや変色の発生が顕著となり、外観安定性が一層悪化した。
その一方で、オウバクエキス配合の液体口腔用組成物において、外観安定性を確保するために、可溶化剤として比較的多量の非イオン性界面活性剤を添加すると、殺菌剤の殺菌力低下が危惧された。
しかしながら、本発明によれば、(A)及び(B)成分に(C)及び(D)成分を組み合わせることで、各成分量、{(C)+(D)}/{(A)+(B)}の質量比及び(C)/{(C)+(D)}の質量比がそれぞれ特定範囲内において、(A)及び(B)成分の併用系に(C)及び(D)成分の併用系が特異的に作用し、液体口腔用組成物において、高温保存安定性及びBF浸透殺菌力を両立することができた。これにより、本発明の液体口腔用組成物は、(A)成分に油溶性殺菌剤である(B)成分が併用して配合され、澄明外観の洗口剤に調製されても、高温保存後もにごりや変色が抑制され、外観安定性に優れ、しかも、このように外観安定性を確保して、(A)成分による抗炎症等の作用効果と共に、(B)成分によって高いBF浸透殺菌力を与えることができ、歯周病等の口腔疾患に対して一層高い予防又は抑制効果も期待でき、また、(C)成分由来の口腔内刺激を緩和して良い使用感を確保することができる。
本発明の作用効果は、(A)、(B)、(C)及び(D)成分の組み合わせによって得られるものである。
後述の比較例にも示すように、(D)成分が配合されていないと、(A)及び(B)成分と共に(C)成分が配合され、更に、非イオン性界面活性剤のグリセリン脂肪酸エステル、オレイン酸ポリエチレングリコール(PEG)等が添加されていても高温保存(50℃で1ヶ月間保存)後の外観安定性が悪かった(比較例5、8~11)。また、(A)、(B)、(C)及び(D)成分が配合されていても、いずれかの配合量が不適切であるか、{(C)+(D)}/{(A)+(B)}の質量比又は(C)/{(C)+(D)}の質量比が不適切である比較例1~3、6、7、12~14は、高温保存後の外観安定性又はBF浸透殺菌力が劣り、また、(C)成分量が多すぎる比較例4は、口腔内刺激が強く、(C)/{(C)+(D)}の質量比が大きすぎる比較例15は、口腔内刺激が強かった。これに対して、実施例に示す(A)、(B)、(C)及び(D)成分が特定量で配合され、{(C)+(D)}/{(A)+(B)}の質量比及び(C)/{(C)+(D)}の質量比が特定範囲内である液体口腔用組成物は、高温保存後の外観安定性及びBF浸透殺菌力に優れ、口腔内刺激がほとんど無いものであった。
従って、本発明は、下記の液体口腔用組成物を提供する。
〔1〕
(A)オウバクエキス 粉末エキスとして0.01~0.3質量%、
(B)イソプロピルメチルフェノール 0.03~0.15質量%、
(C)アニオン性界面活性剤 0.02~0.4質量%
及び
(D)エチレンオキサイドの平均付加モル数が40~100であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.1~1質量%
を含有し、{(C)+(D)}/{(A)+(B)}が質量比として2~15、かつ(C)/{(C)+(D)}が質量比として0.05~0.6であることを特徴とする液体口腔用組成物。
〔2〕
(C)アニオン性界面活性剤が、アシルアミノ酸、アシルタウリン、アルキル硫酸及びこれらの塩から選ばれる1種以上である〔1〕記載の液体口腔用組成物。
〔3〕
(C)アニオン性界面活性剤が、アシルアミノ酸及びその塩から選ばれる〔2〕記載の液体口腔用組成物。
〔4〕
洗口剤である〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の液体口腔用組成物。
本発明によれば、高温保存後も外観安定性を有し、かつ高いBF浸透殺菌力を与え、使用感も良好なオウバクエキス及び油溶性の殺菌剤配合の液体口腔用組成物を提供できる。この口腔用組成物は、(A)成分由来の抗炎症等の作用効果と共に(B)成分由来のBF浸透殺菌力を兼ね備え、歯周病等の口腔疾患の予防又は抑制に有効である。
以下、本発明につき更に詳述する。本発明の液体口腔用組成物は、(A)オウバクエキス、(B)イソプロピルメチルフェノール、(C)アニオン性界面活性剤、及び(D)特定のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含有する。
(A)オウバクエキスは、抗炎症、抗菌、収斂等の作用を有し、また、破骨細胞の形成を抑制することによる歯槽骨吸収抑制作用も有し、歯周病の予防又は抑制の有効成分である。
オウバクエキスは、オウバク(黄柏)を含む植物の溶媒抽出物であり、公知の方法によって得られたものを用いることができる。
オウバクエキスは、液状でもよいが、乾燥させた固体状のものでもよく、粉末状にした粉末エキスを用いることもできる。
具体的に原料は、キハダ等のミカン科植物の樹皮等を使用し得る。
抽出溶媒は親水性溶媒が使用でき、水や、エタノール、プロパノール等の低級1価アルコール、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコールといった親水性溶媒が挙げられ、これらから選ばれる1種の単独溶媒又は2種以上の混合溶媒を使用できる。抽出条件、後処理は、通常の方法を採用できる。
オウバクエキスは、医薬部外品原料規格に収載されているオウバクエキス、医薬品添加物規格に収載されているオウバク末を用いることができ、市販品を使用することもできる。市販品としては、キハダの樹皮を熱水抽出し、噴霧乾燥して粉末エキスとしたものとして、小城製薬(株)製の商品名「オウバクエキスS」、また、エタノールを含有する液状エキスとして、丸善製薬(株)製の商品名「オウバク抽出液-J」等が挙げられる。
(A)オウバクエキスの配合量は、粉末エキスとして組成物全体の0.01~0.3%(質量%、以下同様)であり、好ましくは0.02~0.2%である。配合量が上記範囲内であると、オウバクエキス由来の効果が得られると共に、高温保存後も外観安定性に優れ、BF浸透殺菌力に優れる。配合量が0.3%を超えると、高温保存後の外観安定性が低下する。
(B)イソプロピルメチルフェノールは、BF浸透殺菌力を有する。
イソプロピルメチルフェノールは、4-イソプロピル-3-メチルフェノールを用いることができ、大阪化成(株)から販売されている市販品等を使用できる。
(B)イソプロピルメチルフェノールの配合量は、組成物全体の0.03~0.15%であり、好ましくは0.04~0.1%である。配合量が0.03%未満であると、BF浸透殺菌力が低く、0.15%を超えると、高温保存後の外観安定性が低下する。また、味が悪くなることがある。
(C)アニオン性界面活性剤は、(D)特定のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油と併用することで、(A)及び(B)成分の併用系の高温保存安定性を向上する作用を奏し、また、BF浸透殺菌力を向上する作用を有する。
(C)アニオン性界面活性剤は、高温保存後の外観安定性及びBF浸透殺菌力の点で、アシルアミノ酸、アシルタウリン、アルキル硫酸やこれらの塩が好ましく、特に口腔粘膜刺激の抑制の点から、アシルアミノ酸又はその塩が好ましい。
アシルアミノ酸、アシルタウリンは、それぞれ、炭素数8~18、好ましくは12~14の飽和又は不飽和のアシル基を有するアミノ酸又はタウリンが好ましい。上記特定炭素数の飽和又は不飽和のアシル基としては、具体的にオクチル基、デシル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアリル基等が例示される。
また、アシルアミノ酸、アシルタウリンは、塩の形態で使用されてもよく、上記アシル基を有するアミノ酸又はタウリンの塩を用いることもできる。塩は、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン塩が挙げられる。
アルキル硫酸又はその塩は、アルキル基の炭素数が12~14のものが好ましく、塩は、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩が好ましい。
具体的にアシルアミノ酸又はその塩としては、ラウロイルサルコシンナトリウム等が挙げられ、アシルタウリン又はその塩としては、ラウロイルメチルタウリンナトリウム等が挙げられ、アルキル硫酸又はその塩としては、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
上記アニオン性界面活性剤は、1種単独でも2種以上を併用してもよい。
(C)アニオン性界面活性剤の配合量は、組成物全体の0.02~0.4%であり、好ましくは0.03~0.3%である。配合量が0.02%未満であると、高温保存後の外観安定性が低下し、また、BF浸透殺菌力が十分に確保されなくなる。0.4%を超えると、口腔内刺激が強くなり、使用感が低下する。
(D)成分は、エチレンオキサイドの平均付加モル数が40~100、好ましくは60であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油であり、高温保存安定性を向上する作用を奏する。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油のエチレンオキサイドの平均付加モル数が40未満であると、高温保存後の外観安定性が低下し、100を超えると、BF浸透殺菌力が低下する。
(D)成分の配合量は、高温保存後の外観保存安定性及びBF浸透殺菌力の点から、組成物全体の0.1~1%であり、好ましくは0.2~0.8%である。配合量が0.1%未満であると、高温保存後の外観安定性が低下し、1%を超えると、BF浸透殺菌力が低下する。
(A)成分の粉末エキスとしての配合量と(B)成分の配合量との合計量に対する、(C)及び(D)成分の合計配合量の割合(量比)を示す{(C)+(D)}/{(A)+(B)}は、高温保存安定性の向上とBF浸透殺菌力の確保との点から、2~15であり、好ましくは2.5~12、より好ましくは3~10である。量比が上記範囲内であると、高温保存安定性とBF浸透殺菌力が両立し、両者が共に優れる。2未満であると、高温保存後の外観安定性が低下し、15を超えると、BF浸透殺菌力が低下する。また、口腔内刺激が強くなることがある。
また、(C)及び(D)成分の合計配合量に対する、(C)成分の配合量の割合(量比)を示す(C)/{(C)+(D)}は、質量比として0.05~0.6であり、好ましくは0.09~0.35である。量比が上記範囲内であると、高温保存安定性と口腔内刺激の緩和が両立し、高いBF浸透殺菌力も得られる。0.05未満であると、BF浸透殺菌力が低下し、0.6を超えると、口腔内刺激が強くなり、使用感が悪くなる。
本発明の液体口腔用組成物は、洗口剤、口中清涼剤等の剤型に調製することができ、特に洗口剤として調製、適用することが好ましく、濃縮タイプの洗口剤に調製することもできる。この場合、上記成分に加えて、これら以外にも、その剤型に応じた適宜な公知成分を必要に応じて任意に配合できる。例えば、湿潤剤、増粘剤、防腐剤、甘味剤、香料、(C)及び(D)成分以外の界面活性剤、(A)及び(B)成分以外の有効成分、着色料、pH調整剤、溶剤等を配合することができる。なお、下記に示す配合量は、組成物全体に対する配合量である。
湿潤剤は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール、ソルビット、キシリット、マルチット、ラクチット等の糖アルコールが挙げられる。湿潤剤の配合量は、通常、5~50%である。
増粘剤は、キサンタンガム、カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール等が挙げられる。増粘剤の配合量は、通常、1.4~10%である。
防腐剤は、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム等の安息香酸又はその塩、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、ソルビン酸カリウムが挙げられる。
甘味剤は、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、スクラロース、還元パラチノース、エリスリトールが挙げられる。
香料は、ペパーミント油、スペアミント油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、クローブ油、タイム油、セージ油、カルダモン油、ローズマリー油、マジョラム油、レモン油、ナツメグ油、ラベンダー油、パラクレス油等の天然精油や、L-カルボン、1,8-シネオール、メチルサリシレート、オイゲノール、チモール、リナロール、リモネン、メントン、メンチルアセテート、シトラール、カンファー、ボルネオール、ピネン、スピラントール等の上記天然精油中に含まれる香料成分、エチルアセテート、エチルブチレート、イソアミルアセテート、ヘキサナール、ヘキセナール、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、ベンツアルデヒド、バニリン、エチルバニリン、フラネオール、マルトール、エチルマルトール、ガンマ/デルタデカラクトン、ガンマ/デルタウンデカラクトン、N-エチル-p-メンタン-3-カルボキサミド、メンチルラクテート、エチレングリコール-l-メンチルカーボネート、更には、いくつかの香料成分や天然精油を組み合わせてなる(エタノールを含まないことが好ましい)、アップル、バナナ、ストロベリー、ブルーベリー、メロン、ピーチ、パイナップル、グレープ、マスカット、ワイン、チェリー、スカッシュ、コーヒー、ブランデー、ヨーグルト等の調合フレーバーが挙げられる。
任意の界面活性剤は、(D)成分以外の非イオン性界面活性剤や、両性界面活性剤を配合できる。
具体的に、非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ショ糖脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル;グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等の多価アルコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ラウリン酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミドが挙げられる。
両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタイン型両性界面活性剤、N-脂肪酸アシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン塩等のイミダゾリン型両性界面活性剤が挙げられる。
任意の界面活性剤の配合量は、0~10%、特に0.001~5%がよい。
任意の有効成分は、例えば、タイム、オウゴン、チョウジ、ハマメリス等の(A)成分以外の植物抽出物;フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズ等のフッ素化合物;トリクロサン等の(B)成分以外の殺菌剤;トラネキサム酸、イプシロン-アミノカプロン酸等の抗炎症剤;デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、溶菌酵素、リテックエンザイム等の酵素、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、アラントイン等のアラントイン又はその誘導体;アズレン;塩化リゾチーム;アスコルビン酸又はその誘導体;トコフェロール酢酸エステル等のトコフェロール又はその誘導体、更には、ジヒドロコレステロール、グリチルレチン塩類、グリチルレチン酸類、ヒドロコレステロール、クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム、グルコン酸銅、カロペプタイド、ポリリン酸ナトリウム、水溶性無機リン酸化合物、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、歯石防止剤、歯垢防止剤、硝酸カリウム、乳酸アルミニウムが挙げられる。これら任意の有効成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができる。
着色料は、青色1号、緑色3号、黄色4号、赤色105号等の安全性の高い水溶性色素が挙げられる。
pH調整剤は、クエン酸、リン酸、フタル酸、酢酸、フマル酸、炭酸や、これらのカリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩等の塩、リボ核酸又はその塩が挙げられる。
溶剤は、精製水、炭素数2~4の低級1価アルコール等のアルコールが挙げられる。
本発明の液体口腔用組成物は、公知の容器に充填することができる。例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ガラス、ポリプロピレン、ポリエチレン等の材質の容器が使用できるが、香料の吸着抑制の点から、PET、ガラスの材質の容器が好ましい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%は特に断らない限りいずれも質量%を示す。
[実施例、比較例]
表1~5に示す組成の液体口腔用組成物(洗口剤)を常法によって調製し、下記方法で評価した。結果を表に併記した。
なお、実施例の液体口腔用組成物は、(A)オウバクエキス由来の抗炎症、抗菌及び歯槽骨吸収抑制の作用効果を有しており、また、澄明外観であった。
表中の(A)オウバクエキスの配合量を示す数値は、粉末エキスとしての配合量である。また、{(C)+(D)}/{(A)+(B)}は、(A)成分の粉末エキスとしての配合量と(B)成分の配合量との合計量に対する、(C)及び(D)成分の合計配合量の割合(質量比)である。
(1)高温保存後の外観安定性(にごり・変色の有無)の評価方法
調製直後の液体口腔用組成物を、満注量250mLの透明なPET容器に250mL充填し、50℃で1ヶ月間保存後に室温(25℃)に戻し、外観のにごりや変色について、精製水を充填した透明なPET容器(対照品)と比較し、下記の評価基準によって、目視判定した。◎及び○を合格とした。
評価基準
◎:にごり・変色が全く認められない
○:にごり・変色が僅かに認められるが、対照品がなければ判別できないレベルであり
、問題ない
△:にごり・変色が明らかに認められ、対照品がなくてもややにごり・変色が認められ

×:対照品と比較しなくても明らかににごり・変色が認められ、PET容器の向こう側
を透かし見るのが困難な程にごっている
(2)BF浸透殺菌力の評価方法
モデルバイオフィルム作製担体として、口腔内環境と近しい条件にすべく、直径7mm×厚さ3.5mmのハイドロキシアパタイト(HA)板(旭光学工業(株)製)を、ヒト無刺激唾液(0.45μmフィルターにてろ過済)で4時間浸漬したものを用い、培養液は、トリプチケースソイブロス(Difco社製)30gを1Lの精製水に溶解した液にヘミン(Sigma社製)5mg/L、ビタミンK(富士フイルム和光純薬(株)製)1mg/Lを添加したものを用いた。
モデルバイオフィルムの作製に用いた口腔細菌は、いずれもアメリカン タイプ カルチャー コレクション(ATCC)より購入したもので、口腔常在細菌としてストレプトコッカス ゴルドニアイ ATCC51656株及びアクチノマイセス ナエスランディ ATCC51655株、病原性細菌としてポルフィロモナス ジンジバリスATCC33277株を用いた。これら3菌種をそれぞれ2×107cfu/mL(colony forming units)になるように上述の培養液に接種し、唾液処理したHA担体と共に37℃、嫌気条件下(80vol%窒素、10vol%二酸化炭素、10vol%水素)で2週間連続培養(培養液の置換率は10vol%とした)を行い、HA表面に3菌種混合のモデルバイオフィルムを形成させた。
形成させたモデルバイオフィルムを、液体口腔用組成物2mLに3分間浸漬し、滅菌生理食塩水1mLで6回洗浄した。その後、滅菌生理食塩水4mLで超音波処理(200μA、10秒間)により、モデルバイオフィルムを滅菌生理食塩水中に分散し、分散液を得た。続いて、バクテロイデス寒天平板に、分散液50μLを塗沫し、肉眼でコロニーが確認できるまで嫌気培養(80vol%窒素、10vol%二酸化炭素、10vol%水素)した。生育したコロニー数を計測し、残存するポルフィロモナス ジンジバリス菌の生菌数(cfu)を求め、下記の評価基準によって、歯周病原性バイオフィルムへの浸透殺菌力(BF浸透殺菌力)を判定した。
評価基準(cfu/Biofilm)
◎:107未満
○:107以上107.5未満
△:107.5以上108未満
×:108以上
(3)口腔内刺激の評価方法
液体口腔用組成物10mLを口に含み、20秒間すすぎ、口腔内で使用中の刺激の無さを下記の評点基準によって、4段階で判定した。
評点基準
4点:刺激をほとんど感じない
3点:刺激をやや感じる
2点:刺激を感じる
1点:刺激を非常に感じる
10名の平均点を算出し、下記の評価基準で評価した。
評価基準
◎:3.5点以上4.0点以下
○:3.0点以上3.5点未満
△:2.0点以上3.0点未満
×:1.0点以上2.0点未満
使用原料の詳細を下記に示す。
(A)オウバクエキス;商品名「オウバクエキスS」、小城製薬(株)製
(B)イソプロピルメチルフェノール;商品名「ビオゾール」、大阪化成(株)製
(C)成分
ラウロイルサルコシンナトリウム;
商品名「ソイポンSLP」、川研ファインケミカル(株)製
ラウリル硫酸ナトリウム;
商品名「Texapon OC-P」、PT BASF Indonesia社製
ラウロイルメチルタウリンナトリウム;
商品名「NIKKOL LMT-p」、日光ケミカルズ(株)製
(D)成分
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40)
商品名「NIKKOL HCO-40」、日光ケミカルズ(株)製
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60);
商品名「NIKKOL HCO-60」、日光ケミカルズ(株)製
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(100);
商品名「NIKKOL HCO-100」、日光ケミカルズ(株)製
グリセリン脂肪酸エステル(比較成分);
商品名「サンソフトQ-14Y-C」、太陽化学(株)製
オレイン酸PEG(比較成分);
商品名「NIKKOL MYO-6V」、日光ケミカルズ(株)製
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(5)(比較成分);
商品名「NIKKOL HCO-5」、日光ケミカルズ(株)製
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20)(比較成分);
商品名「NIKKOL HCO-20」、日光ケミカルズ(株)製
Figure 2022154529000001
Figure 2022154529000002
Figure 2022154529000003
Figure 2022154529000004
Figure 2022154529000005

Claims (4)

  1. (A)オウバクエキス 粉末エキスとして0.01~0.3質量%、
    (B)イソプロピルメチルフェノール 0.03~0.15質量%、
    (C)アニオン性界面活性剤 0.02~0.4質量%
    及び
    (D)エチレンオキサイドの平均付加モル数が40~100であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.1~1質量%
    を含有し、{(C)+(D)}/{(A)+(B)}が質量比として2~15、かつ(C)/{(C)+(D)}が質量比として0.05~0.6であることを特徴とする液体口腔用組成物。
  2. (C)アニオン性界面活性剤が、アシルアミノ酸、アシルタウリン、アルキル硫酸及びこれらの塩から選ばれる1種以上である請求項1記載の液体口腔用組成物。
  3. (C)アニオン性界面活性剤が、アシルアミノ酸及びその塩から選ばれる請求項2記載の液体口腔用組成物。
  4. 洗口剤である請求項1~3のいずれか1項記載の液体口腔用組成物。
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