WO2006059690A1 - 投射型表示装置 - Google Patents

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Abstract

 本発明は、可視光を出射する光源と、入射される光を複数の波長帯域の光に分離する色分離手段と、前記色分離手段により分離され、必要に応じて配置された反射ミラーにより導かれて入射した各波長帯域の光を表示する画像に応じて変調する複数の液晶パネルと、各前記液晶パネルから出射された光を合成する光合成手段と、前記光合成手段によって合成された光を拡大投影する投影手段とを有し、前記光源から各前記液晶パネルまでの光路上に配置された第1の偏光手段と、各前記液晶パネルの出射側に配置された第2の偏光手段と、を備えた投射型表示装置において、前記第1の偏光手段および前記第2の偏光手段のうちの少なくとも一方が、第1の偏光方向に偏光した入射光を光軸上で直進透過させ、前記第1の偏光方向に直交する第2の偏光方向に偏光した入射光を回折させる偏光回折格子を複数積層した複層回折型偏光素子によって構成されることを特徴とする投射型表示装置を提供する。本発明によれば、安定して高い消光比が得られると共に、コンパクトで熱に強い投射型表示装置を提供することができる。

Description

明 細 書
投射型表示装置
技術分野
[0001] 本発明は、光源が出射した光を複数の色の光に分離した後に、表示する画像に応 じて変調し、変調した各色の光を合成して拡大投影する投射型表示装置に関する。 背景技術
[0002] 近年、 CRTを用いた映像表示装置の代わりに液晶パネルを用いた投射型表示装 置が開発され、急速に普及してきている。この投射型表示装置は、大画面で小型、 軽量の映像表示装置の要求に伴って開発されたもので、液晶パネルを用いることに よって、従来の CRTを用いた装置に比べて小型化、軽量ィ匕を可能にすると共に、大 画面表示を容易に実現することが可能であること、また面倒なコンパ一ゼンス調整、 すなわちカラー電子ビームの収束状態の微調整等が不要で地磁気の影響を受けな V、こと等の利点を有して 、る。
[0003] 液晶投射型表示装置の例としては、メタルノヽライドランプ等の白色光源、照明光学 系、色分離光学系、 R (赤)、 G (緑)、 B (青)用の液晶パネル、色合成光学系、投射 光学系等によって構成される 3板式の液晶プロジェクタがある。この 3板式の液晶プロ ジヱクタは、以下のように作用する。まず、色分離光学系中のダイクロイツクミラーが、 白色光源からの白色光を R、 G、 Bの 3色に分離し、 RGB用の 3枚の液晶パネルに照 射する。
次に、 RGB用の各液晶パネルが照射された各光を表示する画像に応じて画像変 調し、色合成光学系中のダイクロイツクプリズムが画像変調された各色光を合成し力 ラー画像の光学像にする。そして、投射レンズがこの光学像をスクリーン上に拡大投 影する。
[0004] このような従来の液晶投射型表示装置を構成する各液晶パネルの入射側および出 射側には偏光手段が設けられており、入射側の偏光手段 (偏光板)が特定方向に偏 光した光を取り出し、液晶パネルが特定方向に偏光した光を変調し、出射側の偏光 手段 (検光子)が予め決められた偏光方向の光だけを取り出すようになつている。ここ で、偏光手段 (偏光板)の消光比が高い程コントラストを高くできるため、この消光比 は液晶投射型表示装置の重要な性能の一つとされている。
[0005] 次に消光比について説明する。まず、偏光手段の偏光軸の方向を第 1の偏光方向 とし、第 1の偏光方向に直交する偏光方向を第 2の偏光方向とするとき、偏光手段を 透過する第 1の偏光方向に偏光した光の光量と、偏光手段を透過する第 2の偏光方 向に偏光した光の光量との比を消光比という。以下では、上記の比をデシベル単位 で表した値の絶対値のことを、消光比という。消光比の値が高い程、コントラストを高く でき、液晶投射型表示装置の性能が向上する。
[0006] 従来の液晶投射型表示装置においては、白色光源から出射された強い光が偏光 手段等で吸収されることによって、偏光手段が発熱して偏光手段の温度が上昇し、 偏光手段が劣化しやす 、と 、う問題があった。係る問題を解決し要望に応えるため に、偏光手段 (偏光板)として、高い消光比、すなわち高コントラストが得られると共に 、熱に強い構造複屈折型偏光板を使用することが提案されている (例えば、特許文 献 1参照)。また、上記の液晶パネルとして反射型液晶表示素子を用い、この反射型 液晶表示素子の入射側および出射側に、同一の特定方向に偏光した光に対して回 折格子として作用する反射型偏光手段を偏光子及び検光子として設けた、液晶投射 型表示装置が提案されて ヽる (例えば、特許文献 2参照)。
特許文献 1 :特開 2001— 281615号公報
特許文献 2 :特開 2004— 184889号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0007] し力しながら、特許文献 1に記載の構造複屈折型偏光板では、光を光軸に対して 斜めから入射させる必要があるため、偏光手段を光軸に対して斜めに配置しなけれ ばならず、その分のスペースが必要となり、小型化が難しいという問題があった。特に 、全面黒の表示を行う場合は、液晶パネルの出射側に置かれる検光子にも構造複屈 折型偏光板を使用する必要があり、上記検光子を光軸に対して斜めに配置しなけれ ばならず、ますます小型化が困難となっていた。
[0008] また、特許文献 2に記載の投射型表示装置においても、やはり反射型偏光板を光 軸に対して斜めに配置しなければならず、特許文献 1に記載の投射型表示装置と同 様に小型化が難し 、と 、う問題があった。
[0009] さらに、光源からの光が平行光でなぐ収束光や拡散光などの場合には、反射ミラ 一等の光学部品への入射角度がその反射面内で一様ではなく一定の分布が生じる ため、液晶パネルに入射する光の偏光方向は、光束断面内においてある分布をもつ た状態となる。したがって、光の偏光方向の乱れによって充分な消光比を有する光を 液晶パネルに入射させることができず、コントラストを低下させてしまうという問題があ つた o
[0010] 本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、安定して高い消光比が 得られると共に、コンパクトで熱に強い投射型表示装置を提供するものである。
課題を解決するための手段
[0011] 以上の点を考慮して、態様 1に係る発明は、可視光を出射する光源と、入射される 光を複数の波長帯域の光に分離する色分離手段と、前記色分離手段により分離さ れ、必要に応じて配置された反射ミラーにより導かれて入射した各波長帯域の光を 表示する画像に応じて変調する複数の液晶パネルと、各前記液晶パネルから出射さ れた光を合成する光合成手段と、前記光合成手段によって合成された光を拡大投影 する投影手段とを有し、前記光源から各前記液晶パネルまでの光路上に配置された 第 1の偏光手段と、各前記液晶パネルの出射側に配置された第 2の偏光手段と、を 備えた投射型表示装置において、前記第 1の偏光手段および前記第 2の偏光手段 のうちの少なくとも一方が、第 1の偏光方向に偏光した入射光を光軸上で直進透過さ せ、前記第 1の偏光方向に直交する第 2の偏光方向に偏光した入射光を回折させる 偏光回折格子を複数積層した複層回折型偏光素子である構成を有している。
[0012] この構成により、複層回折型偏光素子が第 1の偏光方向に偏光した光を光軸上に おいて直進透過させ、第 1の偏光方向に直交する第 2の偏光方向を有する光を回折 させて光軸力 外らせるため、複層回折型偏光素子を光軸に対して斜めに配置しな くとも、複層回折型偏光素子を透過する第 2の偏光方向を有する光の光量を低減で き、安定して高い消光比が得られると共に、コンパクトで熱に強い投射型表示装置を 実現できる。 [0013] また、態様 2に係る発明は、態様 1において、前記第 1の偏光手段が、前記複層回 折型偏光素子によって構成され、前記光路上の前記光源と前記色分離手段との間 に配置される構成を有して 、る。
[0014] この構成により、態様 1の効果に加え、光源と色分離手段との間の光路上に配置さ れた第 1の偏光手段としての複層回折型偏光素子によって、第 2の偏光方向に偏光 した各光を回折させるため、第 1の偏光手段を最小限の個数に抑えコンパクトィ匕を図 ることが可能な投射型表示装置を実現できる。
[0015] また、態様 3に係る発明は、態様 1において、前記第 1の偏光手段が、前記複層回 折型偏光素子によって構成され、前記光路上の前記色分離手段と前記液晶パネル との間に配置される構成を有している。
[0016] この構成により、態様 1の効果に加え、色分離手段によって分離された各色の光毎 に複層回折型偏光素子が配置されるので、いずれの色の光に対しても安定して高い 消光比を得ることが可能な投射型表示装置を実現できる。
[0017] また、態様 4に係る発明は、態様 2において、前記色分離手段が、前記可視光を波 長え Rで最大強度となる赤、波長 λ
Gで最大強度となる緑、および、波長 λ
Βで最大強 度となる青の 3原色の光に分離し、前記複層回折型偏光素子が、最も高い回折効率 の波長が相互に異なる少なくとも 3つの前記偏光回折格子を有し、前記偏光回折格 子のうち 3つの偏光回折格子の最も高い回折効率の波長え、 λ およびえ 力 それ r g b ぞれ、
λ - 50nm≤ λ ≤ λ + 70nm
R r R
λ -60nm≤ λ ≤ λ +60nm
G g G
λ - 70nm≤ λ ≤ λ + 50nm
B b B
を満たす構成を有して!ヽる。
[0018] この構成により、態様 2の効果に加え、色分離手段によって分離される各色の光の 波長域と消光比の高い波長域とを一致させることができるため、 3原色の色毎に高い コントラストと輝度を得ることが可能な投射型表示装置を実現でき、また、 4つ以上の 偏光回折格子を有する構成により、高い消光比が要求される波長域の消光比をさら に高くすることができる。また、この場合、前記の波長え 、え およびえ は、それぞれ
R G B 赤、緑、および青の各波長帯において最大強度となる波長に代えて、該波長帯域の 上限の波長と加減の波長とを平均した波長、あるいは、液晶パネルに入射する各色 成分の光の強度力 それぞれの波長帯域における最大強度の 50%となる最も長い 波長と最も短!ヽ波長とを平均した波長を用いてもよ!ヽ。
[0019] また、態様 5に係る発明は、態様 3において、前記複層回折型偏光素子が、最も高 い回折効率の波長が相互に異なる少なくとも 2つの前記偏光回折格子を前記複数の 色毎に有し、前記波長帯域の光の中心波長をえ とするとき、前記偏光回折格子のう
0
ち 2つの偏光回折格子の最も高い回折効率の波長え およびえ 力 それぞれ、
1 2
λ - 70nm≤ λ ≤ λ lOnm
0 1 0
λ + 10nm≤ λ ≤ λ + 70nm
0 2 0
を満たす構成を有して!ヽる。
[0020] この構成により、態様 3の効果に加え、対応する色の最大強度の波長が、各色の波 長帯域内で、回折効率が最も高い波長え 1および波長え 2によって挟まれるため、広 い波長範囲で消光比を向上することが可能な投射型表示装置を実現でき、また、 3 つ以上の偏光回折格子を有する構成により、複層回折型偏光素子に対して入射す る光が平行光でなくある角度分布を有する場合に、斜めに入射した光に対しても、さ らに高い消光比が得られる。
[0021] また、態様 6に係る発明は、態様 5において、前記可視光を出射する光源が赤、緑 および青の 3原色の波長帯域のうち少なくとも 1つ以上の波長帯域において輝線をも つ光源であって、前記輝線が含まれる波長帯域の複層回折型偏光素子が有する前 記偏光回折格子の少なくとも一方が、最も高い回折効率の波長が前記輝線の波長と 実質的に一致する偏光回折格子である構成を有している。
この構成により、態様 5の効果に加え、それぞれの波長帯域の輝線の波長の光に 対して消光比が高 、偏光回折格子が用いられて 、るので、高 、コントラストと輝度が 得られるとともに、高い消光比が得られる。
[0022] また、態様 7に係る発明は、態様 6において、可視光を出射する光源が、高圧水銀 ランプ力もなる光源であって、青の波長帯域の複層回折型偏光素子が、最も高い回 折効率の波長がそれぞれ、 440nm、 490nmと実質的に等しい偏光回折格子を備え ていて、緑の波長帯域の複層回折型偏光素子が、最も高い回折効率の波長がそれ ぞれ、 550nm、 580nmと実質的に等しい偏光回折格子である構成を有している。 この構成により、態様 6の効果に加え、青および緑の波長帯域においてより高いコ ントラストと輝度が得られるとともに、高い消光比が得られる。
[0023] また、態様 8に係る発明は、態様 2から 7までのいずれかの態様において、前記第 1 の偏光手段を構成する複層回折型偏光素子が、透過させる直線偏光の偏光方向が 前記光の入射する面内にお!ヽて光学軸が所定の分布を有する偏光子を備えて ヽる 構成を有している。
[0024] この構成により、態様 2から 7までのいずれかの態様の効果に加え、前記偏光子を 備えた第 1の偏光手段が、光路上の光源と反射ミラーとの間に配置されることによつ て、光源力もの光が平行光でない場合にも、反射ミラーなどによる偏光方向の光束断 面内における分布の影響を相殺させることができ、したがって、一様な偏光状態の光 を液晶パネルに入射させることができ、高 、消光比を得ることができる。
[0025] また、態様 9に係る発明は、態様 1から 8までのいずれかの態様において、 nを 2以 上の整数とするとき、前記複層回折型偏光素子が n層の前記偏光回折格子を備え、 前記偏光回折格子は、格子の長手方向が互いに 180Zn度の角度をなすように積 層されて 、る構成を有して!/、る。
[0026] この構成により、態様 1から 8までのいずれかの態様の効果に加え、不安定な回折 光による迷光の影響を抑えるとともに、後述の絞りをより有効に機能させることができ るので、高い消光比が要求される波長域の消光比をさらに高くでき、視感度が高い 波長域でのコントラストを大きくすることができる。
[0027] また、態様 10に係る発明は、態様 1から 9までのいずれかの態様において、前記液 晶パネルと前記投影手段との間の光路上に、前記液晶パネルから出射する光のうち の不要部分を遮光する絞り手段が配置された構成を有している。
[0028] この構成により、態様 1から 9までのいずれかの態様の効果に加え、絞り手段が複層 回折型偏光素子から出射する光のうちの不要な回折光を遮光するため、投射される 画像以外に発生する、好ましくない迷光を除去することが可能な投射型表示装置を 実現できる。 [0029] また、態様 11に係る発明は、態様 1から 10までのいずれかの態様において、前記 第 2の偏光手段が、前記複層回折型偏光素子によって構成され、前記複層回折型 偏光素子が、最も高い回折効率の波長が相互に異なる少なくとも 2つの前記偏光回 折格子を前記複数の色毎に有し、前記波長帯域の中心波長を λ
0とするとき、前記 偏光回折格子のうち 2つの偏光回折格子の最も高い回折効率の波長え およびえ
1 2 が、それぞれ、
λ - 70nm≤ λ ≤ λ lOnm
0 1 0
λ + 10nm≤ λ ≤ λ + 70nm
0 2 0
を満たす構成を有して!ヽる。
この構成により、態様 1から 10までのいずれかの態様の効果に加え、液晶パネルの 出射側に配置された第 2の偏光手段としての複層回折型偏光素子によって、第 2の 偏光方向に偏光した各光を回折させるため、第 2の偏光手段を最小限の個数に抑え コンパクトィ匕を図ることが可能となり、安定して高い消光比が得られるとともにコンパク トで熱に強 ヽ投射型表示装置を実現できる。
発明の効果
[0030] 本発明は、複層回折型偏光素子が第 1の偏光方向に偏光した光を光軸上におい て直進透過させ、第 1の偏光方向に直交する第 2の偏光方向を有する光を回折させ て光軸力 外らせるため、複層回折型偏光素子を光軸に対して斜めに配置しなくとも 、複層回折型偏光素子を透過する第 2の偏光方向を有する光の光量を低減でき、安 定して高!、消光比が得られると共に、コンパクトで熱に強 ヽと ヽぅ効果を有する投射 型表示装置を提供できる。
図面の簡単な説明
[0031] [図 1]図 1は本発明の第 1の実施の形態に係る投射型表示装置の構成を示す図であ る。
[図 2]図 2は図 1の投射型表示装置に設置される複層回折型偏光素子の構成を模式 的に示す断面図である。
[図 3]図 3は図 1の投射型表示装置に設置される絞りの作用を説明する概略図である 圆 4]図 4は図 2の複層回折型偏光素子における偏光回折格子のストライプ長手方向 の好ま 、配置を示す概略図である。
[図 5]図 5は図 3の絞りの位置における 0次透過光の像と、回折像および絞りの開口の 位置関係を示す概略図である。
[図 6]図 6は本発明の第 1の実施の形態に係る投射型表示装置の実施例を説明する 図である。
圆 7]図 7は本発明の第 2の実施の形態に係る投射型表示装置の構成を示す図であ る。
圆 8]図 8は図 7の投射型表示装置に設置される複層回折型偏光素子の構成を模式 的に示す断面図である。
[図 9]図 9は本発明の第 2の実施の形態に係る投射型表示装置の実施例を説明する 図で、 R (赤)成分の光の消光比と波長の関係を示す図である。
[図 10]図 10は本発明の第 2の実施の形態に係る投射型表示装置の実施例を説明す る図で、 G (緑)成分の光の消光比と波長の関係を示す図である。
[図 11]図 11は本発明の第 2の実施の形態に係る投射型表示装置の実施例を説明す る図で、 B (青)成分の光の消光比と波長の関係を示す図である。
圆 12]図 12は本発明の第 3の実施の形態に係る投射型表示装置において、反射ミラ 一で反射された光の偏光方向の光束断面内における分布の一例を示す模式図であ る。
[図 13]図 13は本発明の第 3の実施の形態に係る投射型表示装置において、複層回 折型偏光素子を透過した光の偏光方向の光束断面内における分布の一例を示す模 式図である。
[図 14]図 14は第 3の実施例の光源 1として用いるショートアーク超高圧水銀ランプの 分光強度分布を示す図である。
圆 15]図 15は第 3の実施例に係る投射型表示装置に用いられる、 G (緑)波長帯域 用の複層回折型偏向素子の消光比と波長の関係を示す図である。
圆 16]図 16は第 3の実施例に係る投射型表示装置に用いられる、 B (青)波長帯域 用の複層回折型偏向素子の消光比と波長の関係を示す図である。 [図 17]図 17は第 3の実施例に係る投射型表示装置において、 G (緑)波長帯域用の 複層回折型偏向素子に入射する光および直進透過される第 1の偏光の分光強度を 示す図である。
[図 18]図 18は第 3の実施例に係る投射型表示装置において、 B (青)波長帯域用の 複層回折型偏向素子に入射する光および直進透過される第 1の偏光の分光強度を 示す図である。
[図 19]図 19は第 3の実施例に係る投射型表示装置において、 G (緑)波長帯域用の 複層回折型偏向素子を透過する第 2の偏光の強度と波長の関係を、輝線の波長と 一致させな ヽ複層回折型偏光素子を用いた場合と比較して示す図である。
[図 20]図 20は第 3の実施例に係る投射型表示装置に用いられる、 B (青)波長帯域 用の複層回折型偏向素子を透過する第 2の偏光の強度と波長の関係を、輝線の波 長と一致させな!/、複層回折型偏光素子を用いた場合と比較して示す図である。 符号の説明
1 光源
2 複層回折型偏光素子 (第 1の偏光手段)
6 ダイクロイツクプリズム
7 絞り
8 投射レンズ系
9 スクリーン
21、 22、 23 複層回折型偏光素子 (第 1の偏光手段)
31、 32 ダイクロイツクミラー (色分離手段)
31a, 33a, 33b 反射ミラー(光誘導手段)
41、 42、 43 液晶ノ ネル
51、 52、 53 検光子 (第 2の偏光手段)
100 光
100 A 不要な回折光
101 投射型表示装置
102 投射型表示装置 110、 120、 130 偏光回折格子
140、 150 偏光回折格子
200 0次透過光の像
200A、 200B、 200C、 200D、 200E、 200F 回折像
201a, 201b, 201c 透光性基板
211 複屈折性材料層
212 等方性透明材料層
241 複屈折性材料層
242 等方性透明材料層
発明を実施するための最良の形態
[0033] 以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
[0034] (第 1の実施の形態)
図 1は、本発明の第 1の実施の形態に係る投射型表示装置の構成を示す図である 。図 1において、投射型表示装置 101は、可視光を発するメタルハライドランプ等の 白色の光源 1と、入射する光を R (赤)、 G (緑)、 B (青)の 3つの色成分の光に分離す る色分離手段としてのダイクロイツクミラー 31、 32と、表示する画像に応じて入射光を 変調する複数の液晶パネル 41、 42、 43と、ダイクロイツクミラー 31、 32が分離した各 色の光を対応する液晶パネル 41、 42、 43に導く反射ミラー 31a、 33a、 33bと、光源 1力も各液晶パネル 41、 42、 43までの光路上に配置された第 1の偏光手段としての 複層回折型偏光素子 2と、各液晶パネル 41、 42、 43の出射側に配置された第 2の 偏光手段としての検光子 51、 52、 53と、各検光子 51、 52、 53を透過する光を合成 する光合成手段としてのダイクロイツクプリズム 6と、ダイクロイツクプリズム 6によって合 成された光を拡大投影する投影手段としての投射レンズ系 8とを備える。ここで、投射 レンズ系 8から出射された光は、スクリーン 9上に投影される。
[0035] 光源 1から出射しランダムに偏光した白色の可視光は、複層回折型偏光素子 2に入 射する。複層回折型偏光素子 2は後述するような作用によって、第 1の偏光方向に偏 光した入射光を直進透過させ、前記第 1の偏光方向に直交する第 2の偏光方向に偏 光した入射光を回折させるようになって!/、る。 [0036] 次に、複層回折型偏光素子 2を透過した光は、ダイクロイツクミラー 31によって R (赤 )成分の光が透過 (分離)され、 R (赤)成分の光は反射ミラー 3 laで反射されて液晶 パネル 41に入射する。また、ダイクロイツクミラー 31によって R (赤)成分が分離され反 射された光は、ダイクロイツクミラー 32で G (緑)成分の光が反射して分離され、 G (緑) 成分の光は液晶パネル 42に直接入射する。さらに、ダイクロイツクミラー 32によって G (緑)成分が分離されて透過された B (青)成分の光は、反射ミラー 33a、 33bで反射さ れて液晶パネル 43に入射する。本発明の第 1の実施の形態では、複層回折型偏光 素子 2が、光源 1と色分離手段であるダイクロイツクミラー 31、 32との間に配置された 構成を有している。
[0037] 液晶パネル 41、 42、 43に入射した各色成分の光は、それぞれ、表示する画像に 応じて変調され、検光子 51、 52、 53を各々透過して特定方向に直線偏光した光が 取り出される。検光子 51、 52、 53を透過した光は、ダイクロイツクプリズム 6によって 再度合成された後、絞り 7を通過し、投射レンズ系 8を介してスクリーン 9に投射され、 カラー画像が表示される。なお、各色成分の光の波長帯域および中心波長は、使用 する光源や必要な表示特性等に応じて適宜決められる。波長帯域の中心波長は、 該波長帯域の上限の波長と加減の波長とを平均した波長としてもよぐあるいは、液 晶パネルに入射する各色成分の光の強度力 S、それぞれの波長帯域における最大強 度の 50%となる最も長い波長と最も短い波長とを平均した波長としてもよぐまたある いは、該波長帯域において最大強度となる波長としてもよい。各色成分の光に対して 光路長差がある場合には、必要に応じて光路長差による影響を補正する不図示の光 学素子を用いることができる。
[0038] 次に、複層回折型偏光素子 2の構成の一例について図 2を用いて詳細に説明する 。図 2は複層回折型偏光素子 2の構成を模式的に示す断面図である。図 2において 、 Z軸は光軸に平行であり、光の進行方向が Z軸の正の方向である。透光性基板 201 bの両面および透光性基板 201cの片面には、それぞれ、常光屈折率 nおよび異常 光屈折率 n (n≠n )の複屈折性材料層 211が、進相軸 (常光屈折率を示す方向) e o e
が後述の所望の方向となるように形成される。それぞれの複屈折性材料層は加工さ れて、断面形状が段差 dかつ格子ピッチ pの周期的な凹凸形状をなす縞状の形状( 以下、ストライプという)に形成された複屈折性材料層 211からなる偏光回折格子 11 0と、同様に形成された複屈折性材料層 211からなる断面形状が段差 dかつ格子ピ
2
ツチ pのストライプを有する偏光回折格子 120と、断面形状が段差 dかつ格子ピッチ
2 3 pのストライプを有する偏光回折格子 130とが形成される。偏光回折格子 110、 120
3
、 130のストライプの長手方向は、図 2に示す Y軸に平行としてもよいが、この 3つのス トライプの長手方向を互いに平行としない方力 後述する理由力 好ましい。
[0039] 偏光回折格子は LiN Oをイオン交換法により加工して作成することもできるが、ィ b 3
オン交換法では微細な領域のみにイオン交換することが難しいため、充分大きな回 折角を実現する 10 m以下のピッチの偏光回折格子が得られにくぐ不要な偏光方 向の光の除去が困難であった。これに対して、重合性の液晶組成物を重合硬化させ て形成した高分子液晶により複屈折性材料層 211を形成し、これを加工して各偏光 回折格子を作成する方法によれば、ピッチが 10 m以下の偏光回折格子が容易に 作成可能となり、不要な偏光方向の光を除去することができる。
[0040] 次に、偏光回折格子 110、 120、 130の各ストライプの凹部に屈折率 nの等方性透 s 明材料を充填し、等方性透明材料層 212が形成される。但し、等方性透明材料とは 、屈折率が等方的な透明材料のことをいい、等方性透明材料層 212の屈折率 nは s 複屈折性材料層 211の常光屈折率 nまたは異常光屈折率 nに等しいとする。以下 o e
では、説明を簡単にするために、 n =nの
s o 場合について説明する。さらに、透光性基 板 201a、 201b, 201cが、透光性基板 201b表面の偏光回折格子 120と透光性基 板 201c表面の偏光回折格子 130とが対向するようにして積層される。上記のようにし て複層回折型偏光素子 2が形成される。
[0041] 複屈折性材料層 211に用いられる材料の例にっ ヽて説明する。有機物材料として は、液晶や、液晶を重合し高分子化した高分子液晶、延伸することなどで複屈折発 生させた複屈折樹脂フィルムなどを用いることができる。また、無機物材料としては、 LiN Oや水晶、方解石などの複屈折性単結晶などを用いることができる。但し、カロ b 3
工性の観点力もは、高分子液晶を用いることが最も好ましい。また、利用する可視光 線の光に加え、紫外線も若干漏れて照射される可能性があるために、有機物材料を 用いる場合は、紫外線による劣化を防ぐため、短波長の吸収波長が 370nm以下で ある有機物材料を用いることが好ま 、。
[0042] 等方性透明材料層 212を形成する場合には、図 2に示すようにストライプの凹部に 充填した後さらにその表面に一定の厚みとなるように形成してもよいし、ストライプの 凹部のみに充填してもよい。また、上記では、偏光回折格子 120と偏光回折格子 13 0とが対向するように積層された構成について説明したが、本発明の適用は上記の 構成に限られるものではなぐ偏光回折格子 110と偏光回折格子 120とが対向する ように積層される構成でも、 3つの偏光回折格子 110、 120、 130が透光性基板 201 a、 201b, 201c上に対向しないように積層される構成でもよい。
[0043] 複層回折型偏光素子 2に、複屈折性材料層 211の異常光方向に偏光した光、すな わち第 2の偏光方向に偏光した光 (以下、異常光線という)が入射する場合には、偏 光回折格子 110、 120、 130が屈折率 nと屈折率 nの偏光回折格子として作用する e s
ことによって、入射した異常光線は一部が直進透過し、大部分が回折光となる。偏光 回折格子 110によって回折されずに直進透過した一部の異常光線は、次に偏光回 折格子 120によって順次回折され、偏光回折格子 120によって回折されずに直進透 過した一部の異常光線は、偏光回折格子 130によってさらに回折される。したがって 、複層回折型偏光素子 2を透過する異常光線の光量は、 3回の回折によって大幅に 減少する。
[0044] 一方、複層回折型偏光素子 2に、複屈折性材料層 211の常光方向に偏光した光、 すなわち第 1の偏光方向に偏光した光(以下、常光線と 、う)が入射する場合には、 偏光回折格子 110、 120、 130がストライプ構造を有しているにも拘らず、常光線に 対しては複屈折性材料層 211も等方性透明材料層 212も共に屈折率 n (=n )の等 s 0 方的な透明材料として振舞うため、入射した常光線は回折されず直進透過する。 また、 n =nの場合には、複屈折性材料層 211の常光方向に偏光した光、すなわ s e
ち常光線が入射する場合には、偏光回折格子が回折格子として作用するので、入射 した常光線は積層された偏光回折格子により順次回折されて、複層回折型偏光素 子 2を透過する常光線の光量は大幅に減少する。異常光線が入射する場合には、偏 光回折格子が偏光回折格子として作用せず、入射した異常光線は回折されず直進 透過する。 [0045] 本実施の形態の複層回折型偏光素子 2の構成は、常光線に対しては回折格子とし て作用せず直進透過させ、異常光線に対しては回折格子として作用して回折させる 偏光回折格子 110、 120、 130を、 3つ積層した構成となっている。
[0046] 上記のような複層回折型偏光素子 2において、偏光回折格子 110、 120、 130の最 も回折効率の高い波長を、それぞれえ、え 、 λ とし、ダイクロイツクミラー 31、 32に r g b
よって分離された R (赤)、 G (緑)、 B (青)各成分の光強度の最も高い波長ピークを、 それぞれえ 、え 、 λ とするとき、
R G B
λ - 50nm≤ λ ≤ λ + 70nm
R r R
λ -60nm≤ λ ≤ λ +60nm
G g G
λ - 70nm≤ λ ≤ λ + 50nm
B b B
を満たすように構成するのが好ましい。このように構成することによって、光強度が高 V、波長と複層回折型偏光素子 2の消光比の高 、波長域とを一致させるように構成す ることができ、投射型表示装置 101をシステムとしてみた場合の高い消光比が得られ る。
[0047] また、複層回折型偏光素子 2について、 λ より長波長の光の消光比を高めると共
R
に、 λ Βより短波長の光の消光比を高めるためには、
λ ≤λ ≤λ + 50nm
R r R
λ - 30nm≤ λ ≤ λ + 30nm
G g G
λ -60nm≤ λ ≤ λ
B b B
を満たすように構成するのがより好ま 、。
[0048] 以上、偏光回折格子を 3層積層した構成についてについて説明した力 さらに積層 数を増やして、 4層以上の積層数とすることによって、さらに消光比を高くできる。例え ば、偏光回折格子を 4層積層する場合には、上述の 3層積層する場合の条件に加え 、第 4層目の最も回折効率の高い波長 λ を、?見感度が最も高ぐ高い消光比が要求
4
される λ
G付近の波長、好ましくは、
λ - 30nm≤ λ ≤ λ + 30nm
G 4 G
を満たす波長にすることによって、視感度が高い λ
G付近の波長域でのコントラストを 大きくすることができる。 [0049] また、液晶パネル 41、 42、 43と投影手段としての投射レンズ系 8との間の光路上に 、絞り 7が配置されることによって、絞り 7が液晶パネル 41、 42、 43から出射する光の うちの不要な回折光を遮光するため、投射される画像以外に発生する、好ましくない 迷光を除去することが可能な投射型表示装置を実現できる。
[0050] 次に、絞り 7の作用について、図 3を用いて説明する。図 3において、説明の都合上 、光源 1、ダイクロイツクミラー 31、 32、反射ミラー 31a、 33a、 33b、ダイクロイツクプリ ズム 6等は省略されている。光源力ゝらの光 100は、複層回折型偏光素子 2を透過し、 液晶パネル 41、検光子 51を透過して絞り 7に入射する。図 3は、 R (赤)成分の光に 対応する液晶パネル 41および検光子 51が配置された部分を示す図であるが、 G (緑 )成分の光に対応する液晶パネル 42および検光子 52、または、 B (青)成分の光に 対応する液晶パネル 43および検光子 53が配置される部分についても同様である。
[0051] 複層回折型偏光素子 2によって不要な回折光 100Aが発生し、回折光 100Aが消 光比を低下させたり、好ましくない迷光を発生させたりする。しかし、絞り 7を検光子 5 1の出射側に配置することによって、不要な回折光 100Aを遮光することができる。こ れによって、消光比がさらに高められ、好ましくない迷光を除去することができる。な お、図 3では、 R (赤)成分の光に対する絞り 7の作用を説明したが、 G (緑)成分の光 および B (青)成分の光につ!ヽても絞り 7の作用は同様である。
[0052] 絞り 7と複層回折型偏光素子 2との距離は、なるべく大きくなるように配置することが 好ましい。この理由は、以下の通りである。絞り 7を複層回折型偏光素子 2に近い位 置に配置して不要光を遮光しょうとすると、複層回折型偏光素子 2による不要な回折 光 100Aの回折角度が大きくなるように偏光回折格子 110、 120、 130のピッチを小 さくする必要がある。しかしながら、格子のピッチが小さくなつて各色の光の波長に近 くなると、消光比を悪ィ匕させる異常光線の 0次光の光量を小さくできない恐れがある。 このため、格子のピッチは各色の光の波長の 2倍以上とすることが好ましい。このとき 、絞り 7と複層回折型偏光素子 2との距離をなるベく大きくなるように絞り 7を配置する と、不要な回折光 100Aの回折角度が小さくても絞り 7によって不要光を充分に遮光 できるので好ましい。上記理由から、絞り 7は、図 3のように、液晶パネル 41と投影手 段としての投射レンズ系 8との間の光路上に配置する力、あるいは、投射レンズ系 8が 複数のレンズ力 なる場合に投射レンズ系 8内のレンズとレンズの間に配置するのが 好ましい。力かる構成により、偏光回折格子 110、 120、 130のピッチを波長の 2倍以 上とすることができて、異常光線の 0次光の強度を小さく抑えることができる。さらに、 小さ 、ピッチの偏光回折格子を形成するための微細な加工を行う必要がなくなると!ヽ う効果もある。
第 2の偏光手段として複層回折型偏向素子を用いる場合には、絞り 7は、上述と同 様の理由により、絞り 7と複層回折型偏光素子からなる第 2の偏光手段との距離がな るべく大きくなるように配置することが好ましい。すなわち絞り 7は上述の場合と同様に 配置されることが好ましい。また、複層回折型偏光素子からなる第 2の偏光手段は、 各液晶パネルの出射側、すなわち各液晶パネルにぉ 、て液晶パネルにより変調され た光が出射される出射面と投影手段との間の光路上に配置されるが、絞り 7と複層回 折型偏光素子からなる第 2の偏光手段との距離がなるべく大きくなるように、各前記 液晶パネルの出射側に直接積層することが好ましい。
[0053] 次に、偏光回折格子のストライプの方向について説明する。偏光回折格子によって 回折された回折光はストライプの長手方向に直交する方向に進行する。したがって、 複層回折型偏光素子 2を構成する複数の偏光回折格子のストライプの長手方向が互 いになす角度を所定の角度とすると、積層された偏光回折格子によって回折された 光が他の偏光回折格子によって順次回折されて生じる回折光、すなわち不要な回折 光が液晶パネルに入射することを防止でき、消光比の劣化を防ぐことができる。このと き各偏光回折格子の複屈折性材料層は、積層されたときに進相軸 (常光屈折率を示 す方向)が同一方向になるよう形成する。
[0054] 図 4は、 3つの偏光回折格子 110、 120、 130を備えた複層回折型偏光素子 2にお けるストライプ長手方向の好ましい配置を示す概略図である。図 4においては、左か ら順に偏光回折格子 110、 120、 130のストライプ長手方向を表している。偏光回折 格子 110、 120、 130のストライプ長手方向は、図 4のように互いに 60度毎の角度を もって配置し積層するのが好ましい。この理由を図 5を用いて説明する。図 5は、偏光 回折格子 110、 120、 130のストライプ長手方向が 60度毎の角度をもっとともに、各 偏光回折格子の複屈折性材料層が、積層されたときに進相軸が同一方向になるよう に形成して配置したときの、絞り 7の位置における 0次透過光の像 200と、回折像 200 A、 200B、 200C、 200D、 200E、 200Fの位置関係を示す図である。偏光回折格 子 110、 120、 130のストライプ長手方向を 60度毎の角度をもって配置されることが 好ましい。さらに、各偏光回折格子が積層されたときに、各々の複屈折性材料層の進 相軸(常光屈折率を示す方向)が同一方向となるように形成される。また、例えば図 1 に示す投射型表示装置に組み込まれたときに、各々の複屈折性材料層の進相軸が 紙面に垂直方向となるよう形成されることが好ましい。力かる構成とすることにより、図 5に示すように、 0次透過光(必要な偏光方向の光)の像 200の周りに、不要な回折 光の回折像 200A〜200Fが配置される。この回折像 200A〜200Fは 0次透過光の 像 200から等間隔に配置される。したがって、絞り 7の開口は、図 5に 70で示したよう に 0次透過光の像 200の位置に簡単に配置でき、不要な回折光を絞り 7によって遮 光しやすい。一方、偏光回折格子 110、 120、 130のストライプ長手方向の角度が 60 度以外の時は、多重回折像が、 0次透過光 (必要な偏光方向の光)の像に近づいて 迷光を生じ、コントラストを低下させる恐れがある。
[0055] また、複層回折型偏光素子を、 n層 (nは 2以上の整数とする)の偏光回折格子を積 層して形成する場合には、隣り合う層における偏光回折格子のストライプ長手方向が 互いに 180Zn度の角度をなすように配置され積層されるようにすることが好ま U、。 この場合、前述の 3層の偏光回折格子を積層する場合と同様の理由から、複層回折 型偏光素子を構成する各々の偏光回折格子の複屈折性材料層の進相軸 (常光屈 折率を示す方向)は、各偏光回折格子が積層されたときに同一方向となるように形成 される。また、例えば図 1に示す投射型表示装置に組み込まれたときに、複屈折性材 料層の進相軸が紙面に垂直方向となるように形成されることが好ましい。また、偏光 回折格子を、長手方向に直交する方向の断面形状が鋸歯状のブレーズド格子とす ることは、多重回折による迷光を低減できるので好まし 、。
[0056] 以上説明したように、本発明の第 1の実施の形態に係る投射型表示装置では、複 層回折型偏光素子 2が第 1の偏光方向に偏光した常光線を透過させ、第 1の偏光方 向に直交する第 2の偏光方向を有する異常光線を回折させるため、複層回折型偏光 素子 2を光軸に対して斜めに配置しなくとも第 2の偏光方向を有する異常光線を回折 させて光軸力 外らせ、光量を低減できるので、安定して高い消光比が得られると共 に、コンパクトで熱に強い投射型表示装置を実現できる。
[0057] また、光源 1と色分離手段としてのダイクロイツクミラー 31との間の光路上に配置さ れた第 1の偏光手段としての複層回折型偏光素子 2によって、第 2の偏光方向に偏 光した各光を回折させるため、第 1の偏光手段としての複層回折型偏光素子 2を最 小限の個数に抑えることができ、コンパクトな投射型表示装置を実現できる。
[0058] また、色分離手段としてのダイクロイツクミラー 31、 32が、光源 1からの可視光を波 長え λ
Rで最大強度となる赤、波長 λ
Gで最大強度となる緑、および、波長 Βで最大強 度となる青の 3原色の光に分離し、複層回折型偏光素子 2が、最も高い回折効率の 波長が相互に異なる少なくとも 3つの偏光回折格子 110、 120、 130を備え、各偏光 回折格子 110、 120、 130の最も高い回折効率の波長え、 λ およびえ 力 それぞ r g b れ、
λ - 50nm≤ λ ≤ λ + 70nm
R r R
λ -60nm≤ λ ≤ λ +60nm
G g G
λ - 70nm≤ λ ≤ λ + 50nm
B b B
を満たすように構成することによって、色分離手段としてのダイクロイツクミラー 31、 32 によって分離される各色の光の波長域と消光比の高い波長域とを一致させることが できるため、 3原色の色毎に高いコントラストと輝度を得ることが可能な投射型表示装 置を実現できる。また、 4層以上の偏光回折格子を積層することによって、高い消光 比が要求される波長域での消光比をさらに高くすることができ、例えば視感度が高い 緑色の波長域でのコントラストを大きくすることができる。
[0059] (第 2の実施の形態)
図 7は、本発明の第 2の実施の形態に係る投射型表示装置の構成の一例を示す図 である。本発明の第 2の実施の形態に係る投射型表示装置の構成は、複層回折型 偏光素子(図 1に示す複層回折型偏光素子 2)の個数及びその配置場所を除!、ては 、本発明の第 1の実施の形態に係る投射型表示装置 101の構成と同様である。図 7 において、図 1と同一の構成部については同一の符号を付してある。
[0060] 本発明の第 2の実施の形態に係る投射型表示装置 102では、複層回折型偏光素 子 21がダイクロイツクミラー 31と反射ミラー 3 laとの間に、複層回折型偏光素子 22が ダイクロイツクミラー 32と液晶パネル 42との間に、複層回折型偏光素子 23が反射ミラ 一 33aと反射ミラー 33bとの間に、各々配置されている。すなわち、複層回折型偏光 素子 21、 22、 23が、色分離手段としてのダイクロイツクミラー 31、 32と液晶パネル 41 、 42、 43との間に各々配置された構成を有している。
[0061] このような構成において、ダイクロイツクミラー 31によって R (赤)成分の光が透過(分 離)され、 R (赤)成分の光は複層回折型偏光素子 21を透過し、反射ミラー 31aで反 射されて液晶パネル 41に入射する。また、ダイクロイツクミラー 31によって R (赤)成分 が分離され反射された光は、ダイクロイツクミラー 32で G (緑)成分の光が反射して分 離され、 G (緑)成分の光は複層回折型偏光素子 22を透過して液晶パネル 42に直 接入射する。さらに、ダイクロイツクミラー 32によって G (緑)成分が分離されて透過さ れた B (青)成分の光は、反射ミラー 33aで反射され、複層回折型偏光素子 23を透過 し、反射ミラー 33bで反射されて液晶パネル 43に入射する。
[0062] 上記以外の構成及び動作は、本発明の第 1の実施の形態に係る投射型表示装置 101の構成と同様であるため、その説明を省略する。
[0063] 次に、複層回折型偏光素子 21、 22、 23の構成の一例について図 8に示す構成図 を用いて説明する。図 8において、 Z軸は光軸に平行であり、光の進行方向が Z軸の 正の方向である。但し、複層回折型偏光素子 21、 22、 23は、偏光回折格子の段差 および格子ピッチの寸法を除いては、いずれも同様の構成を有している。透光性基 板 201d、 201eの片面には、それぞれ、常光屈折率 nおよび異常光屈折率 n (n≠ n )の複屈折性材料層 241が後述の所望の方向となるように形成される。次に、複屈 e
折性材料層 241は加工されて、断面形状が段差 dかつ格子ピッチ pのストライプを
4 4
有する偏光回折格子 140と、断面形状が段差 dかつ格子ピッチ pのストライプを有
5 5
する偏光回折格子 150とが形成される。
[0064] 次に、偏光回折格子 140、 150の各ストライプの凹部に屈折率 nの等方性透明材 s
料を充填し、等方性透明材料層 242を形成する。但し、等方性透明材料層 242の屈 折率 nは、複屈折性材料層 241の常光屈折率 nまたは異常光屈折率 nに等しいと s o e する。以下では、説明を簡単にするために、 n =nの場合について説明する。さらに s o 、透光性基板 201d、 201eが、透光性基板 201d表面の偏光回折格子 140と透光性 基板 201e表面の偏光回折格子 150とが対向するようにして積層される。上記のよう にして複層回折型偏光素子 21が形成される。なお、上記では、偏光回折格子 140と 偏光回折格子 150とが対向するように積層された構成について説明したが、本発明 の適用は上記の構成に限られるものではなぐ 2つの偏光回折格子 140、 150が対 向しな 、ように積層される構成でもよ 、。
[0065] 本実施の形態の複層回折型偏光素子 21、 22、 23の構成は、常光線に対しては回 折格子として作用せず直進透過させ、異常光線に対しては回折格子として作用して 回折させる偏光回折格子 140、 150を備えた構成となっている。なお、特開 2003— 66232号公報に、上記のような複層回折型偏光素子と同様の構成を有するものが開 示されている。
また、 n =nの場合には、複屈折性材料層 241の常光方向に偏光した光、すなわ s e
ち常光線が入射する場合には、偏光回折格子が回折格子として作用するので、入射 した常光線は積層された偏光回折格子により順次回折されて、複層回折型偏光素 子 21、 22、 23を透過する常光線の光量は大幅に減少する。異常光線が入射する場 合には、偏光回折格子が偏光回折格子として作用せず、入射した異常光線は回折 されず直進透過する。
[0066] 複層回折型偏光素子 21においては、偏光回折格子 140および 150の最も高い回 折効率の波長が互いに異なる値であって、対応する R (赤)の波長帯域の光の中心 波長をえ とするとき、偏光回折格子 140、 150の最も高い回折効率となる波長え 、
0 1 λ 力 それぞれ、
2
λ - 70nm≤ λ ≤ λ lOnm
0 1 0
λ + 10nm≤ λ ≤ λ + 70nm
0 2 0
を満たすように設定されることが好ましい。また、 G (緑)および B (青)のそれぞれ波長 帯域に対応する複層回折型偏光素子 22、 23も、 R (赤)に対応する複層回折型偏光 素子 21と同様に構成されることが好ましい。このように構成することによって、各色の 波長帯域内の広い波長範囲で消光比を向上することが可能な投射型表示装置を実 現できる。 [0067] この場合、波長え およびえ は、それらの差(λ - λ )が 40nm以上とすると、各
1 2 2 1
色の波長範囲の全域で高 、消光比が実現されるので、より好まし 、。
[0068] また、この場合、 λ とえ の差が λ とえ の差より大きくなるように、すなわち、
0 2 0 1
I % - X \ < \ % - X
1 0 2 0 I
となるように、 λ とえ とを選ぶと、複層回折型偏光素子に対して入射する光が平行
1 2
光でなくある角度分布を有する場合に、斜めに入射した光に対してより高い消光比 が得られるようになり、さらに好ましい。
[0069] 以上、各複層回折型偏光素子として、偏光回折格子を 2層積層した構成について 説明したが、さらに積層数を増やして、 3層以上の積層数とすることによって、複層回 折型偏光素子に対して入射する光が平行光でなくある角度分布を有する場合に、斜 めに入射した光に対しても、さらに高い消光比が得られるようになり、さらに好ましい。 例えば、偏光回折格子を 3層積層する場合には、上述の 2層積層する場合の条件に 加え、第 3層目の回折効率が最も高い波長え 1S λ 付近の波長、すなわち、
3 0
λ - 35nm≤ λ ≤ λ + 35nm
0 3 0
を満たすように、複層回折型偏光素子を積層することが好ましい。さらには、 λ iS
3 λ - 10nm≤ λ ≤ λ + 35nm
0 3 0
を満たすように、複層回折型偏光素子を積層することによって、該波長帯域の全域に 渡って、斜めに入射した光に対してもさらに高い消光比が実現されるので、より好まし い。
[0070] また、複層回折型偏光素子を、 n層 (nは 2以上の整数)の偏光回折格子を積層して 形成し、隣り合う層における偏光回折格子のストライプ長手方向を互いに 180Zn度 の角度をなすように配置することによって、さらに消光比を高くでき、視感度が高い波 長域でのコントラストを大きくすることができる。とくに η= 2とすると迷光の影響を小さく 抑えられて高 、消光比が得られるので好まし 、。
[0071] 以上説明したように、本発明の第 2の実施の形態に係る投射型表示装置では、色 分離手段としてのダイクロイツクミラー 31、 32によって分離された各色の光毎に複層 回折型偏光素子 21、 22、 23が配置されるので、複層回折型偏光素子 21、 22、 23と して各色の光毎に最も高い回折効率を有する偏光回折格子 140、 150を積層したも のを用いることができ、 V、ずれの色の光に対しても安定して高 、消光比を得ることが 可能な投射型表示装置を実現できる。
[0072] また、複層回折型偏光素子 21、 22、 23は、各色毎に、最も高い回折効率の波長 が前述の関係を満たす 2つの偏光回折格子 140、 150を積層する構成とすることによ つて、広い波長範囲で消光比を向上することが可能な投射型表示装置を実現できる 力 3つ以上の偏光回折格子を積層する構成とすることにより、複層回折型偏光素子 に対して入射する光が平行光でなくある角度分布を有する場合に、斜めに入射した 光に対しても、さらに高い消光比が得られる。
[0073] 本発明の第 2の実施の形態とは異なり、複層回折型偏光素子を 1つの偏光回折格 子によって構成し、その最も回折効率の高い波長を、各色の光強度の最も高い波長 ピークに合わせるようにする場合には、消光比が本実施の形態に比べて低くなり、実 用に向く値には足りなくなる。これに対し、本発明の第 2の実施の形態では、 2つの偏 光回折格子を積層することによって複層回折型偏光素子を構成したため、各色の光 の波長帯域内全体の消光比を高くすることができ、実用上充分な消光比値 (35dB超 )を実現することができる。
[0074] 上記第 1および第 2の実施の形態においては、液晶パネルとして、透過型の液晶素 子が用いられる場合について説明したが、本発明の適用は上記の構成に限られるも のではなぐ反射型の液晶パネルが用いられる場合にも適用され得る。また、液晶パ ネルは、液晶素子で構成されることに限らず、それ以外の表示手段で構成されるよう にしてもよい。
[0075] なお、実用的に消光比が不足するような場合には、複層回折型偏光素子を、液晶 パネルに入射する光のプレ偏光子として用い、従来から用いられて 、る熱吸収型の 偏光子を液晶パネルに別途貼り付けることによって、高い消光比を確保することも可 能である。
[0076] 本発明の第 2の実施の形態に係る投射型表示装置においても、本発明の第 1の実 施の形態に係る投射型表示装置と同様に、液晶パネル 41、 42、 43と、投影手段とし ての投射レンズ系 8との間の光路上に配置する力、投射レンズ系 8が複数のレンズか らなる場合に投射レンズ系 8内のレンズとレンズの間に絞り 7を配置することは、本発 明の第 1の実施の形態で説明した理由と同様の理由により好ま 、。
[0077] また、偏光回折格子を複数積層して複層回折型偏光素子を形成する場合、第 1の 実施の形態において説明した積層の方法と同様に、偏光回折格子のストライプ長手 方向が互いに 180Zn度 (nは積層する偏光回折格子の数で 2以上の整数。)の角度 をなすように配置して積層することが、本発明の第 1の実施の形態で説明した理由と 同様の理由により好ましい。
[0078] また、偏光回折格子を複数積層して複層回折型偏光素子を形成する場合、本発明 の第 1の実施の形態で説明した理由と同様の理由により、各偏光回折格子の複屈折 性材料層は、複屈折材料の進相軸 (常光屈折率を示す方向)が同一方向になるよう に形成される。例えば図 7に示す投射型表示装置に組み込まれた場合は、各々の複 屈折性材料層の進相軸が紙面に垂直な方向を向くように形成される。
[0079] また、本発明の第 2の実施の形態に係る投射型表示装置において、光源 1として、 R (赤)、 G (緑)、および、 B (青)の 3原色の波長帯域の少なくとも 1つ以上の波長帯 域において輝線をもつ光源を用いることができる。その場合、輝線の波長 λ 力 該
Εし 波長帯域の中心波長をえ としたときに(λ — 70)〜(え 10) nmまたは(λ + 10
0 0 0 0
)〜(え + 70) nmの範囲である場合は、該波長帯域に対する複層回折型偏光素子
0
を構成する偏光回折格子のうちの 1枚の回折効率が最も高い波長を、輝線の波長 λ lOnm
ELと実質的に等しくする、すなわち輝線の波長 λ
ELに対して ± の範囲とするこ とが好まし 、。また、該波長帯域における( λ — 70)〜(え 10) nmの範囲および(
0 0
λ + 10)〜(え + 70) nmの範囲のそれぞれの範囲に輝線がある場合には、回折
0 0
効率が最も高い波長がそれぞれの範囲の輝線の波長と実質的に等しくされた偏光 回折格子を積層して、該波長帯域に対する複層回折型偏光素子を構成することが 好ましい。これらの構成とすると、該波長帯域に対して高いコントラストと輝度が得られ るとともに、高い消光比が得られる。
本発明の投射型表示装置に用いることができる、輝線をもつ光源としては、高圧水 銀ランプが例示される。高圧水銀ランプは、 G (緑)波長帯域において波長 550nm、 580nm、 B (青)波長帯域において波長 440nm、 490nmの輝線をもつ。また、本明 細書における輝線とは、励起された原子力 放射される特定の波長の光に限定され ず、各色の波長帯域中にぉ 、て光の強度が高 、波長範囲があればその波長範囲の 光を用いてもよい。
[0080] (第 3の実施の形態)
本発明の第 3の実施の形態に係る投射型表示装置について説明する。本発明の 第 3の実施の形態に係る投射型表示装置の構成は、複層回折型偏光素子の構成を 除いては、本発明の第 2の実施の形態に係る投射型表示装置 102の構成と同様で あるため、その説明を省略する。
[0081] 光源力 の光が平行光でなぐ収束光や発散光などの場合には、反射ミラーへの 入射角度が反射面内で一様ではなく一定の分布が生じるため、反射ミラーで反射さ れた光の偏光方向は、光束断面内においてある分布をもった状態となる。図 12は、 光源 1からの光が発散光である場合における、反射ミラーで反射された光の偏光方 向の光束断面内における分布の一例を示す模式図である。図 12においては、反射 ミラーに入射する光の偏光状態が直線偏光であり、その偏光方向が紙面横方向であ るとした。光源 1からの光が平行光でない場合、光が反射ミラーに斜め方向から入射 することになるために、図 12に示すように、光束の周辺部では光の偏光方向が中央 力も両端に向力つて徐々に回転するような分布となる。
[0082] したがって、消光比の高い複層回折型偏光素子を用いても、複層回折型偏光素子 を透過した光が反射ミラーで反射された後には、光の偏光方向が図 12のような分布 となり、偏光方向の乱れによって充分な消光比を有する光を液晶パネルに入射させ ることができず、コントラストを低下させてしまう。
[0083] し力しながら、本実施の形態においては、複層回折型偏光素子の光の入射する面
(以下、入射面という)内における光学軸が所定の分布となるように構成することによ つて、複層回折型偏光素子がかかる光学軸の所定分布を備えな!、場合に生じる図 1 2に示すような偏光方向の分布を相殺させることができる。すなわち、複層回折型偏 光素子を透過後の偏光方向の光束断面内における分布が、図 13に模式図で示すよ うな分布となるように複層回折型偏光素子を構成することによって、図 12のような偏 光状態に対応させてその偏光方向の分布を相殺させることができる。複層回折型偏 光素子を透過する光の偏光方向は、その複屈折性材料に対する異常光方向または 常光方向に平行になるため、複層回折型偏光素子の透過後の光にぉ 、て図 13に 示すような偏光方向の分布が得られるようにするためには、複屈折性材料の異常光 方向、すなわち光学軸の方向に所定の分布を付与する。上記のように、反射ミラーで 反射された光の偏光方向の分布を相殺させることによって、光源 1からの光が平行光 でなくとも、反射ミラーによる偏光方向の分布の影響を受けず、一様に直線偏光した 光を液晶パネルに入射させることができ、高 、消光比を得ることができる。
すなわち、複層回折型偏向素子を透過後の偏光方向の光束断面内における図 12 のような分布を相殺するように、複層回折型偏向素子の複屈折性材料の光学軸を図 13の四隅に対応する部分において中央部に対して 1° 以上分布させた分布を付与 することが好ましい。
[0084] 次に、複層回折型偏光素子の入射面内における光学軸に所定の分布を付与する 方法の一例を、高分子液晶を用いた複層回折型偏光素子の例により説明する。高 分子液晶を用いた複層回折型偏光素子の場合には、透過する光の偏光方向は、偏 光回折格子のストライプ長手方向には依存せず、高分子液晶の配向方向に依存す る。したがって、例えば図 13に示すような偏光方向の分布に対応するように、複層回 折型偏光素子における高分子液晶の配向方向を分布させる。
[0085] 高分子液晶の配向方向に所定の分布を付与する方法の例としては、
(1)高分子液晶の配向膜のラビング方向を入射面内で湾曲するように分布させ、配 向膜のラビング方向の分布に沿って液晶分子を配向させ、その状態で高分子液晶を 重合させ高分子化させる方法
(2)高分子液晶の基板表面に微細な凹凸状のストライプ構造を湾曲するように作成 しておき、そのストライプ長手方向に液晶分子が体積排除効果によって沿うことを利 用して、上記微細な凹凸状のストライプ長手方向に沿った液晶分子の配向分布を付 与し、重合させる方法
(3)光配向を利用して、液晶分子の配向方向に所定の分布を付与する方法 などがある。
[0086] 上記の説明においては、複層回折型偏光素子に、透過後の偏光方向の分布が図 13に示す分布となるような機能を付与したが、本発明の適用は上記の構成に限られ るものではなぐ複層回折型偏光素子とは別に、光路上の反射ミラーの入射側に、透 過後の偏光方向の分布が図 13に示す分布となるような機能を付与した偏光子を配 置してちょい。
[0087] また、偏光方向の分布が一定の分布となるような機能を付与する偏光子としては、 偏光回折格子を有する偏光子に限定されず、他の構成を有する偏光子を用いてもよ い。例えば、吸収型偏光子、構造複屈折型偏光子、金属ワイヤーグリッド型偏光子な どを用いることができる。
[0088] 構造複屈折型偏光子に入射した光は、特開 2001— 281615号公報の [0094]段 に記載されているように、構造複屈折型偏光子に形成されたストライプに平行な偏光 成分は反射され、ストライプに垂直な偏光成分は透過する。したがって、図 13の偏光 方向の分布と平行になるようにストライプ方向を湾曲させることにより、透過後の偏光 方向の分布が図 13に示す分布となる構造複屈折型偏光子を実現することができる。
[0089] また、金属ワイヤーグリッドを用いた金属ワイヤーグリッド型偏光子は、格子がアルミ -ゥムなどの金属力もなり、 lOOnmまたはそれ以下の幅の金属細線を基板上に形成 して作製され、入射した光は、この金属細線に平行な偏光成分は透過される。したが つて、透過後に図 13に示す偏光方向の分布が得られるようにするためには、光の入 射する面内における金属細線の方向を図 13の偏光方向の分布と平行になるように 湾曲させて配置すればよい。
[0090] 偏光方向の分布が所定の分布となるような機能を有する上記の偏光子において、 偏光方向の分布は、図 12に示す偏光方向の分布に応じ、これを相殺するように決め られる。面内の偏光方向の分布を、図 13に示すように弓形に湾曲した分布とすること が好ましぐ光が入射する面内における偏光方向を、周辺部と中心部とで 1度以上角 度を変えることが好ましい。
[0091] 以上説明したように、本発明の第 3の実施の形態に係る投射型表示装置では、複 層回折型偏光素子の入射面内における光学軸が所定の分布となるように構成するこ とによって、光源からの光が平行光でない場合にも、反射ミラーによる偏光方向の光 束断面内における分布の影響を相殺させることができ、したがって、一様な偏光状態 の光を液晶パネルに入射させることができ、高 、消光比を得ることができる。 実施例
[0092] (第 1の実施例)
以下、本発明の第 1の実施の形態に係る投射型表示装置の実施例について説明 する。本実施例で用いられる複層回折型偏光素子 2の消光比の波長依存性を、図 6 の矢印 Aの太線で示す。複層回折型偏光素子 2は、最も回折効率の高い波長が、各 、 λ =650nm、 λ = 520nm、 λ =415nmである偏光回折格子 110、 120、 13 r g b
0を積層して形成されている。また、 R (赤)、 G (緑)、 B (青)各成分の光強度の最も高 ヽ波長ピーク波長え 、 、 ίま、各々、 630nm、 540nm、 460nmである。本実
R G B
施例では、可視光波長帯域の全域に渡って消光比が 30dB以上を実現でき、特に人 間の網膜視感度の高 、G (緑)の波長帯域では 37dB以上と、高 、値を実現できる。
[0093] また、図 6において、矢印 Bで示す細線は比較例を示しており、 2層の偏光回折格 子が積層されたタイプの回折型偏光素子を適用した場合の特性である。但し、 2層の 偏光回折格子の最も回折効率の高い波長え 、 λ は、各々 420nm、 690nmである
1 2
。なお、この比較例は、特開平 6— 27320号公報に開示されているものと同様の例で ある。
[0094] 比較例の場合は、 540nm付近を中心とする G (緑)の波長帯域において、消光比 力^ 7dB程度であり、充分な消光比が得られていない。特に、緑は視感度が高いため 、 17dBという消光比は、実用上不充分な値である。
[0095] (第 2の実施例)
以下、本発明の第 2の実施の形態に係る投射型表示装置の実施例について説明 する。図 9は、投射型表示装置 102の R (赤)成分の光の消光比と波長の関係を示す 図、図 10は、投射型表示装置 102の G (緑)成分の光の消光比と波長の関係を示す 図、図 11は、投射型表示装置 102の B (青)成分の光の消光比と波長の関係を示す 図である。
[0096] 本実施例では、 R (赤)の波長帯域力 635±45nmのとき、図 9に示すように、偏光 回折格子 140の回折効率が最も高い波長え を 595nm、偏光回折格子 150の回折 効率が最も高い波長え を 670nmとした。また、 G (緑)の波長帯域力 545±45nm
2
のとき、図 10に示すように、偏光回折格子 140の回折効率が最も高い波長え を 515 nm、偏光回折格子 150の回折効率が最も高い波長え を 585nmとした。また、 B (青
2
)の波長帯域が、 460±40nmのとき、図 11に示すように、偏光回折格子 140の回折 効率が最も高い波長え を 425nm、偏光回折格子 150の回折効率が最も高い波長 λ を 485nmとした。
2
[0097] 図 9〜図 11から明らかなように、本実施例では、いずれの色(R、 G、 B)の光の波長 帯域においても、え とえ の間の波長帯域内で最低 37dB以上で概ね 40dB以上の
1 2
良好な消光比が得られる。
[0098] なお、複層回折型偏光素子における 2つの偏光回折格子の最も回折効率の高い 波長え 、 λ 力 共に各色 (R、G、B)の最大強度の波長と同一になるように構成した
1 2
場合には、それぞれの色の光の波長帯域内での消光比が不足する。したがって、 2 つの偏光回折格子の最も回折効率の高い波長え 1、 λ 2力 対応する色を有する光の 最大強度の波長を挟むと共に、対応する色の波長帯域内に入るように、偏光回折格 子 140、 150を構成することが好ましい。例えば、回折効率の最も高い波長が 455η mの偏光回折格子が 2枚積層され形成されている複層回折型偏光素子の場合には 、 B波長帯域の波長 460±40nmの範囲において消光比は 34dB以上である力 回 折効率の最も高い波長がそれぞれ 425nm、 485nmの偏光回折格子が積層され形 成されている複層回折型偏光素子の場合には、同波長範囲において 37dB以上と優 れた消光比が得られる。
[0099] (第 3の実施例)
以下、本発明の第 3の実施例に係る投射型表示装置の実施例について説明する。 本例の投射型表示装置は、光源 1として点灯時の水銀動作蒸気圧を 200気圧に高 めたショートアーク超高圧水銀ランプを用いていること、および、 G (緑)波長帯域用 および B (青)波長帯域用の複層回折型偏光素子が備える偏光回折格子の回折効 率が最も高い波長が、高圧水銀ランプの輝線の波長と実質的に一致されている(以 下、これらの複層回折型偏光素子を、輝線の波長と一致させた複層回折型偏光素子 という。)こと以外は、第 2の実施形態にかかる投射型表示装置と同様の構成を有す る。すなわち、本例の投射型表示装置の G (緑)波長帯域用の複層回折型偏光素子 22は、回折効率が最も高い波長がそれぞれ 550nm、 580nmである 2枚の偏光回折 格子を積層して形成されており、 B (青)波長帯域用の複層回折型偏光素子 23は、 回折効率が最も高 、波長がそれぞれ 440nm、 490nmである 2枚の偏光回折格子を 積層して形成されている。それぞれの複層回折型偏光素子 22、 23の消光比と波長 の関係を図 15、図 16に示す。
[0100] 本例の投射型表示装置において、ショートアーク超高圧水銀ランプの光源 1から出 射された光は、色分離手段 31、 32により G (緑)波長帯域および B (青)波長帯域に 分離され、図 17および 18の分光強度をもつランダム偏光として、それぞれの波長帯 域用の複層回折型偏光素子 22および 23に入射する。光源 1として用 、るショートァ ーク超高圧水銀ランプの分光強度分布を図 14に示す。
[0101] それぞれの波長帯域用の複層回折型偏光素子 22および 23に入射した G (緑)波 長帯域および B (青)波長帯域の光のうち、第 1の偏光方向に偏光した光は、入射光 と同様の分光強度をもつ光として直進透過される。すなわち図 17および 18の分光強 度をもつ第 1の偏光方向に偏光した光が直進透過される。また、第 1の偏光方向と直 交する第 2の偏光方向に偏光した光は、大部分が回折されて光軸力 外され、それ ぞれ図 19および 20に実線で示す分光強度をもつ光のみが直進透過される。また、 図 19および 20中の点線は、それぞれの波長帯域用の複層回折型偏光素子 22、 23 において、 2枚の偏光回折格子の回折効率が最も高い波長を輝線波長と一致させず 、それぞれ 515nm、 585nm、および 425nm、 485nmとしたときに複層回折型偏光 素子を直進透過する第 2の偏光の分光強度を示す。以下、これらの複層回折型偏光 素子を、輝線の波長と一致させな!/ヽ複層回折型偏光素子と!/ヽぅ。
[0102] 図 19から、本例の投射型表示装置において、輝線の波長と一致させた G (緑)波長 帯域用の複層回折型偏光素子 22に対して、光源 1からの出射光を色分離手段で分 離して得られた G (緑)波長帯域のランダム偏光を入射させたときに直進透過した第 2 の偏光は、 G (緑)波長帯域用の複層回折型偏光素子として、回折効率が最も高い 波長を輝線波長と一致させずそれぞれ 515nm、 585nmとした、 2枚の偏光回折格 子を積層した複層回折型偏光素子を用いた場合に直進透過する第 2の偏光より、 G ( 緑)波長帯域のほぼ全域において強度が小さぐより優れた消光比が得られることが ゎカゝる。 [0103] このとき直進透過する光のうち、第 1の偏光に対する第 2の偏光の強度比、すなわ ち投射型表示装置の消光比を、 G (緑)波長帯域の中心波長 550〜565nmの帯域 で比較すると、本例の輝線の波長と一致させた複層回折型偏光素子を用いる構成で は 55dB以上であって、輝線の波長と一致させない複層回折型偏光素子を用いる構 成での 40dB以上と比較して優れた値が得られる。
[0104] また、図 20から、本例の投射型表示装置において、輝線の波長と一致させた B (青 )波長帯域用の複層回折型偏光素子 23に対して、光源 1からの出射光を色分離手 段で分離して得られた B (青)波長帯域のランダム偏光を入射させたときに直進透過 した第 2の偏光は、 B (青)波長帯域用の複層回折型偏光素子として、回折効率が最 も高い波長を輝線波長と一致させずそれぞれ 425nm、 485nmとした、 2枚の偏光回 折格子を積層した複層回折型偏光素子を用いた場合に直進透過する第 2の偏光よ り、 B (青)波長帯域のほぼ全域において強度が小さぐより優れた消光比が得られる ことがわ力ゝる。
[0105] このとき直進透過する光のうち、第 1の偏光に対する第 2の偏光の強度比、すなわ ち投射型表示装置の消光比を B (青)波長帯域の中心波長 455〜465nmの帯域で 比較すると、本例の輝線の波長と一致させた複層回折型偏光素子を用いる構成では 43dB以上であって、輝線の波長と一致させな 、複層回折型偏光素子を用いる構成 での 39dB以上と比較して優れた値が得られる。すなわち、それぞれの波長帯域の 輝線の波長の光に対して消光比が高 、偏光回折格子が用いられて 、るので、高 ヽ コントラストと輝度が得られるとともに、高い消光比が実現される。
[0106] 本発明の第 2の実施例および第 3の実施例の構成の投射型表示装置において、光 源 1と複層回折型偏光素子 21、 22、 23との間の光路上に、 R (赤)、 G (緑)およびの (青)成分の波長帯域の、第 1の偏光方向に偏光した直線偏光を透過させる偏光子 や、入射した第 2の偏光方向の直線偏光を第 1の偏光方向の直線偏光に変換して、 入射した第 1の偏光方向の直線偏光とともに透過させる偏光変換素子を、さらに配置 した構成とすると、より高 、消光比が得られて好ま 、。
[0107] 本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲 を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明ら かである。
本出願は、 2004年 12月 2日出願の日本特許出願 2004— 349899に基づくものであり 、その内容はここに参照として取り込まれる。
産業上の利用可能性
本発明に係る投射型表示装置は、安定して高い消光比が得られると共に、コンパク トで熱に強いという効果が有用な、投射型表示装置の用途にも適用できる。

Claims

請求の範囲
[1] 可視光を出射する光源と、入射される光を複数の波長帯域の光に分離する色分離 手段と、前記色分離手段により分離され、必要に応じて配置された反射ミラーにより 導かれて入射した各波長帯域の光を表示する画像に応じて変調する複数の液晶パ ネルと、各前記液晶パネルから出射された光を合成する光合成手段と、前記光合成 手段によって合成された光を拡大投影する投影手段とを有し、前記光源から各前記 液晶パネルまでの光路上に配置された第 1の偏光手段と、各前記液晶パネルの出射 側に配置された第 2の偏光手段と、を備えた投射型表示装置において、
前記第 1の偏光手段および前記第 2の偏光手段のうちの少なくとも一方が、第 1の 偏光方向に偏光した入射光を光軸上で直進透過させ、前記第 1の偏光方向に直交 する第 2の偏光方向に偏光した入射光を回折させる偏光回折格子を複数積層した複 層回折型偏光素子によって構成されることを特徴とする投射型表示装置。
[2] 前記第 1の偏光手段が、前記複層回折型偏光素子によって構成され、前記光路上 の前記光源と前記色分離手段との間に配置される請求項 1に記載の投射型表示装 置。
[3] 前記第 1の偏光手段が、前記複層回折型偏光素子によって構成され、前記光路上 の前記色分離手段と前記液晶パネルとの間に配置される請求項 1に記載の投射型 表示装置。
[4] 前記色分離手段が、前記可視光を波長 λ で最大強度となる赤、波長 λ で最大
R G
強度となる緑、および、波長 λ で最大強度となる青の 3原色の波長帯域の光に分離
Β
し、前記複層回折型偏光素子が、最も高い回折効率の波長が相互に異なる少なくと も 3つの前記偏光回折格子を有し、前記偏光回折格子のうち 3つの偏光回折格子の 最も高い回折効率の波長え、 λ およびえ 力 それぞれ、
r g b
λ - 50nm≤ λ ≤ λ + 70nm
R r R
λ -60nm≤ λ ≤ λ +60nm
G g G
λ - 70nm≤ λ ≤ λ + 50nm
B b B
を満たす請求項 2に記載の投射型表示装置。
[5] 前記複層回折型偏光素子が、最も高い回折効率の波長が相互に異なる少なくとも 2つの前記偏光回折格子を前記複数の色毎に有し、前記波長帯域の中心波長をえ
0 とするとき、前記偏光回折格子のうち 2つの偏光回折格子の最も高い回折効率の波 長え およびえ 力 それぞれ、
1 2
λ - 70nm≤ λ ≤ λ lOnm
0 1 0
λ + 10nm≤ λ ≤ λ + 70nm
0 2 0
を満たす請求項 3に記載の投射型表示装置。
[6] 前記可視光を出射する光源が赤、緑および青の 3原色の波長帯域のうち少なくとも 1つ以上の波長帯域において輝線をもつ光源であって、
前記輝線が含まれる波長帯域の複層回折型偏光素子が有する前記偏光回折格子 の少なくとも一方が、最も高い回折効率の波長が前記輝線の波長と実質的に一致す る偏光回折格子である請求項 5記載の投射型表示装置。
[7] 可視光を出射する光源が、高圧水銀ランプ力 なる光源であって、
青の波長帯域の複層回折型偏光素子が、最も高い回折効率の波長がそれぞれ、 4 40nm、 490nmと実質的に等 、偏光回折格子を備えて 、て、
緑の波長帯域の複層回折型偏光素子が、最も高い回折効率の波長がそれぞれ、 5 50nm、 580nmと実質的に等しい偏光回折格子を備えている請求項 6記載の投射 型表示装置。
[8] 前記複層回折型偏光素子が、透過させる直線偏光の偏光方向が前記光の入射す る面内において光学軸が所定の分布を有する偏光子を備えている請求項 2から 7ま での 、ずれか 1項に記載の投射型表示装置。
[9] nを 2以上の整数とするとき、前記複層回折型偏光素子が n層の前記偏光回折格子 を備え、前記偏光回折格子は、格子の長手方向が互いに 180Zn度の角度をなすよ うに積層されて 、る請求項 1から 8までの 、ずれか 1項に記載の投射型表示装置。
[10] 前記液晶パネルと前記投影手段との間の光路上に、前記液晶パネルから出射する 光のうちの不要部分を遮光する絞り手段が配置された請求項 1から 9までのいずれか 1項に記載の投射型表示装置。
[11] 前記第 2の偏光手段が、前記複層回折型偏光素子によって構成され、
前記複層回折型偏光素子が、最も高い回折効率の波長が相互に異なる少なくとも 2つの前記偏光回折格子を前記複数の色毎に有し、前記波長帯域の中心波長をえ とするとき、前記偏光回折格子のうち 2つの偏光回折格子の最も高い回折効率の波 長え およびえ 力 それぞれ、
1 2
λ -70nm≤ λ ≤ λ lOnm
0 1 0
λ +10nm≤ λ ≤ λ +70nm
0 2 0
を満たす請求項 1から 10までのいずれか 1項に記載の投射型表示装置。
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