WO2006057445A1 - 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

 融点が200℃以上である熱可塑性樹脂(A)と、エステル基含有モノマー由来の構成単位を有するエラストマー(B)と、を含む混合物を、架橋剤(C)として、重量平均分子量Mwが1000~30000、分子量分布Mw/Mnが1.0~4.0であり、(メタ)アクリル酸エステル(c−1)単位のみからなる重合体(C−1)、及び/又は、重量平均分子量Mwが1000~30000、分子量分布Mw/Mnが1.0~4.0であり、(メタ)アクリル酸エステル(c−1)単位5~35質量%及び芳香族ビニル単量体(c−2)単位65~95質量%を構成単位として含有する重合体(C−2)、の存在下に動的に熱処理してなる熱可塑性エラストマー組成物である。全体として良好な海島構造を有し、耐寒性に優れ、アクリルゴムの代替品として有用である。

Description

明 細 書
熱可塑性エラストマ一組成物及ぴその製造方法
技惯分野
[0001] 本発明は熱可塑性エラストマ一組成物、及びその製造方法に関し、更に詳しくは、 全体として良好な海島構造を有する、アクリルゴムの代替品として有用な熱可塑性ェ ラストマ一組成物、及ぴその製造方法に関する。
背景技術
[0002] 従来から、柔軟性、ゴム弾性に優れる高分子材料としては、ゴム材料の他、熱可塑 性エラストマ一組成物が広く用いられている。このうち、熱可塑性エラストマ一組成物 については、通常の熱可塑性樹脂の成形方法である射出成形、異形押出成形、力 レンダー加工、ブロー成形等により成形品を得ることができる。そのため、近年、省ェ ネルギー、省資源、リサイクルといった観点力 自動車部品、工業用品、電気電子部 品、建材等に加硫ゴムや塩化ビニル樹脂の代替材用途として需要が拡大してレ、る。
[0003] しかしながら、製造プロセスカ複雑であること、使用できる架橋剤が高価であること や、使用する架橋剤などによる汚染のために用途が限られるなど解決すべき課題を 多く抱えている。
[0004] 関連する従来技術として、 180〜350°Cの温度条件下で混練及び熱処理されてな る、熱可塑性コポリエステルエラストマ—マトリックス中にアクリルゴムのカロ硫ゴム粒子 が分散した構造 ( 、わゆる海島構造)を有する熱可塑性エラストマ一組成物、及ぴそ の製造方法が開示されている (例えば、特許文献 1参照)。この特許文献 1で開示さ れた製造方法にぉ ヽては、脂肪族若しくは芳香族ポリカルボン酸又はこれらの酸無 水物等の、一般的な架橋剤として知られて 、る化合物が架橋剤として用いられて!/ヽ る。
[0005] 一般的な架橋剤の使用温度は、 150〜200°Cの範囲内が好適であることが知られ ている。このため、融点が 200°C以上の熱可塑性樹脂をマトリックスとする熱可塑性 エラストマ一組成物を製造しょうとして 200°Cを超える温度条件下で架橋を実施する と、架橋剤が瞬時に反応してしまい、良好な海島構造を有する熱可塑性エラストマ一 組成物を得ることができないといった問題がある。従って、融点の高い熱可塑性樹脂 をマトリックスとするような であっても、安定した状態で動的架橋を実施することが でき、全体として良好な海島構造を有する熱可塑性エラストマ一組成物を提供するこ とが可能な熱可塑性エラストマ一組成物の製造方法を開発することが必要とされてい る。
特許文献 1 :特開平 9— 272788号公報
発明の開示
[0006] 本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その 課題とするところは、全体として良好な海島構造を有し、耐寒性に優れ、アクリルゴム の代替品として有用な熱可塑性エラストマ一組成物、及び比較的融点の高!/ヽ熱可塑 性樹脂存在下であっても安定した状態で動的架橋を実施することができ、全体として 良好な海島構造を有する、耐寒性に優れた熱可塑性エラストマ一組成物を製造する ことが可能な熱可塑性エラストマ一組成物の製造方法を提供することにある。
[0007] 本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、所定の熱可塑性樹脂とェ ラストマ一を含む混合物を、架橋剤を用いて動的に熱処理するに際し、架橋剤として 特定の重合体を用!/ヽることによって、上記課題を達成することが可能であることを見 出し、本発明を完成するに至った。
[0008] 即ち、本発明によれば、以下に示す熱可塑性エラストマ 祖成物、及びその製造 方法が提供される。
[0009] [1]融点が 200°C以上である熱可塑性樹脂 (A)と、エステル基含有モノマー由来 の構成単位を有するエラストマ一 (B)と、を含む混合物を、架橋剤 (C)として、重量平 均分子量 Mwが 1000〜30000、分子量分布 Mw/Mn力 . 0〜4. 0であり、(メタ) アクリル酸エステル (c— 1)単位のみからなる重合体 (C— 1)、及び/又は、重量平 均分子量]^ カ 000〜30000、分子量分布1^ /1^11が1. 0〜4. 0であり、(メタ) アクリル酸エステノレ (c— 1)単位 5〜35質量0 /0及ぴ芳香族ビニル単量体 (c— 2)単位 65〜95質量%を構成単位として含有する重合体 (C— 2)、の存在下に動的に熱処 理してなる熱可塑性エラストマ一組成物。
[0010] [2]前記熱可塑性樹脂 (A)が、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及びポリエステ ルエラストマーからなる群より選択される少なくとも一種である前記 [1]に記載の熱可 塑性エラストマ一組成物。
[0011] [3]前記エラストマ一 (B)力 アクリルゴム、ァクリロュトリル'アクリルゴム、及ぴェチ レン ·アクリルゴムからなる群より選択される少なくとも一種である前記 [1 ]又は [2]に 記載の熱可塑性エラストマ一組成物。
[0012] [4]前記エラストマ一 (B)が、(B1)アクリル酸アルキルエステル及ひン又はアタリノレ 酸アルコキシァノレキルエステル単量体由来の構成単位 20〜99. 99質量%、 (B2) 炭素一炭素二重結合を側鎖に有する単量体由来の構成単位 0. 01〜20質量%、 ( B3)不飽和アタリロニトリノレ単量体由来の構成単位 0〜40質量%、及ぴ (B4)これら と共重合可能な単量体由来の構成単位 0〜30質量% (但し、 (Bl) + (B2) + (B3) + (B4) = 100質量0 /0)からなるものである前記 [1;]〜 [3]のレヽずれかに記載の熱可 塑性エラストマ一組成物。
[0013] [5]前記エラストマ一 (B)が、カルボキシル化、ヒドロキシ化、アミノ化、又はエポキシ 化されてなるものである前記 [1]〜 [4]の!/、ずれかに記載の熱可塑性エラストマ一組 成物。
[0014] [6]前記混合物に占める、前記熱可塑性樹脂 (A)と前記エラストマ一 (B)の含有割 合力 質量比で、 (A): (B) =60:40〜15 : 85である前記 [1]〜[: 5]のいずれかに記 載の熱可塑性エラストマ一組成物。
[0015] [7]前記 (メタ)アクリル酸エステル (c— 1)力 メタクリル酸ダリシジルエステルを含む ものである前記 [1:]〜 [6]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマ一組成物。
[0016] [8]前記架橋剤 (C)のエポキシ価力 0, l〜20meqZgである前記 [1]〜!: 7]のい ずれかに記載の熱可塑性エラストマ一組成物。
[0017] [9]メチルハイドロジェンシリコーンオイルを更に存在させて動的に熱処理してなる 前記 [1:!〜 [8]の!/、ずれかに記載の熱可塑性エラストマ一組成物。
[0018] [10]エーテル系可塑剤、エーテルエステル系可塑剤、トリメリット酸系可塑剤からな る群より選択される少なくとも一種である可塑剤を、 0〜50質量%含有する前記 [1]
〜 [9]の!/、ずれかに記載の熱可塑性エラストマ一組成物。
[0019] [11]前記 [1]〜!: 10]のレ、ずれかに記載の熱可塑性エラストマ一組成物を成形し てなる成形品。
[0020] [12]前記 [1:!〜 [10]の 、ずれかに記載の熱可塑性エラストマ一組成物力 なる等 速ジョイント (CVJ)ブーツ。
[0021] [13]融点が 200°C以上である熱可塑性樹脂 (A)と、エステル基含有モノマー由来 の構成単位を有するエラストマ一 (B)と、 ¾ ^む混合物を、架橋剤 (C)として、重量平 均分子量 Mwが 1000〜30000、分子量分布 MwZMn力 S1. 0〜4.。であり、(メタ) アクリル酸エステル (c— 1)単位のみからなる重合体 (C一 1)、及び/又は、重量平 均分子量 Mwが 1000〜30000、分子量分布 Mw/Mnが 1. 0〜4.。であり、(メタ) アクリル酸エステル (c— 1)単位 5〜35質量%及ぴ芳香族ビュル単量体 (c—2)単位 65〜95質量%を構成単位として含有する重合体 (C一 2)、の存在下に動的に熱処 理して熱可塑性エラストマ一組成物を得る熱可塑性エラストマ一組成物の製造方法
[0022] [14]連続式混練機及び/又は連続式押出機によって動的に熱処理する前記 [13 ]に記載の熱可塑性エラストマ一組成物の製造方法。
[0023] 本発明の熱可塑性エラストマ一組成物は、全体として良好な海島構造を有し、耐寒 性に優れ、アクリルゴムの代替品として有用であるという効果を奏するものである。ま た、本発明の熱可塑性エラストマ一組成物の製造方法によれば、比較的融点の高い 熱可塑性樹脂存在下であっても安定した状態で動的架橋を実施することができ、全 体として良好な海島構造を有する、耐寒性に優れた熱可塑性エラストマ一組成物を 製造することが可能である。
図面の簡単な説明
[0024] [図 1]実施例 1の熱可塑性エラストマ一組成物の微構造を示す電子顕微鏡写真であ る。
[図 2]比較例 2の熱可塑性エラストマ一組成物の微構造を示す電子顕微鏡写真であ る。
発明を実施するための最良の形態
[0025] 以下、本発明の実施の最良の形態にっ ヽて説明するが、本発明は以下の実施の 形態に限定されるものではなぐ本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常 の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等力加えられたものも 本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
[0026] 本発明の熱可塑性エラストマ一組成物の一実施形態は、融点が 200°C以上である 熱可塑性樹脂 (A)と、エステル基含有モノマー由来の構成単位を有するエラストマ -(B)とを含む混合物を、架橋剤 (C)として、重量平均分子量 Mwが 1000〜30000 、分子量分布 MwZM が 1. 0〜4. 0であり、(メタ)アクリル酸エステノレ (c—l)単位 のみカゝらなる重合体(C—l)、及ぴ 又は、重量平均分子量 Mwが 1000〜30000 、分子量分布 Mw/Mnが 1. 0〜4. 0であり、(メタ)アクリル酸エステル (c—l)単位 5〜35質量%及び芳香族ビュル単量体 (c-2)単位 65〜95質量%を構成単位とし て含有する重合体 (C— 2)、の存在下に動的に熱処理することを含む製造方法であ る。以下、その詳細について説明する。
[0027] (A)熱可塑性樹脂
本実施形態の熱可塑性エラストマ一組成物における、動的に熱処理される混合物 に含まれる熱可塑性樹脂は、その融点が 200°C以上のものであり、好ましくは 210°C 以上、更に好ましくは 210~300°Cのものである。熱可塑性樹脂の融点が 200°C未 満であると、得られる成形体の強度が不十分になることがある。なお、熱可塑性樹脂 は、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及びポリステルエラストマーカ なる群より選 択される少なくとも一種であることが好まし ヽ。
[0028] (ポリエステル樹脂)
ポリエステル樹脂とは、一般に飽和ジカルボン酸と飽和 2価アルコールとの重縮合 反応、ラタトンの開環反応、一分子内に水酸基とカルボキシル基を持つ化合物の重 縮合反応等により得られる熱可塑性樹脂のことをいう。例えば、ポリエチレンテレフタ レート、ポリトリメチレンテレフタレ一ト(ポリプロピレンテレフタレ—ト)、ポリテトラメチレ ンテレフタレート (ポリブチレンテレフタレート)、ポリへキサメチレンテレフタレート、ポリ シクロへキサン一 1、 4—ジメチロールテレフタレート、ポリネオペンチルテレフタレート 、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポ リカプロラクトン、 p—ヒドロキシ安息香酸ポリエステル、ポリアリレート等を挙げることが できる。本実施形態の熱可塑性エラストマ一においては、 2種類以上のポリエステル 樹脂を併用してもよい。これらの中でポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレ フタレート、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。また、テレフタル酸部分は、アルキ ル基、ノヽロゲン基等で置換されていてもよい。
[0029] (ポリアミド樹脂)
ポリアミド樹脂としては、公知の種々のものを用いることができる。具体例としては、 ナイロン 6 (N6)、ナイロン 66 (N66)、ナイロン 11 (Nil)、ナイロン 12 (N12)、芳香 環を有する脂肪族ポリアミド (ナイロン MXD6)等を挙げることができる。また、上記の ポリアミド樹脂の共重合体を用いることもできる。具体例としては、ナイロン 6とナイロン 66との共重合体(N6ZN66)、ナイロン 6とナイロン 10との交互共重合体 (ナイロン 6 10:N610)、ナイロン 6とナイロン 12との交互共重合体(ナイロン 612:N612)等を挙 げることができる。
[0030] また、これらのポリアミド樹脂は、単独で、又は二種以上のブレンド物として用いるこ とができる。ブレンド物の具体例としては、ナイロン 6とナイロン 66とのブレンド物(N6 ZN66)、ナイロン 6とナイロン 11とのブレンド物(N6/N11)、ナイロン 6とナイロン 1 2とのブレンド物(N6ノ N12)、ナイロン 6とナイロン 610とのブレンド物(N6ZN610) 、ナイロン 6とナイロン 612とのブレンド物(N6/N612)、ナイロン 66とナイロン 11と のブレンド物 (N66/N11)、ナイロン 66とナイロン 12とのブレンド物(N66/N12)、 ナイロン 66とナイロン 610とのブレンド物(N66ZN610)、ナイロン 66とナイロン 612 とのブレンド物(N66/N612)、ナイロン 11とナイロン 12とのブレンド物(N11ZN1 2)、ナイロン 11とナイロン 610とのブレンド物(N11ZN610)、ナイロン 11とナイロン 612とのブレンド物(NllZN612)、ナイロン 12とナイロン 610とのブレンド物 (N12 1^610)、ナイロン 12とナイロン 612とのブレンド物(ΝΙ^ΖΝδΙΖ) ナイロン 610と ナイロン 612とのブレンド物(Ν610ZN612)等の 2成分系のブレンド物、ナイロン 6と ナイロン 11とナイロン 610とのブレンド物 (N6/N11/N610)、ナイロン 6とナイロン 11とナイロン 612とのブレンド物(Νδ/ΝΙΙ,Νδ^ ナイロン 6とナイロン 12とナイ ロン 610とのブレンド物(ΝδΖΝΙΖ/ΝΘΙΟ) ナイロン 6とナイロン 12とナイロン 612 とのブレンド物(NSZNIS/NeiS)、ナイロン 6とナイロン 610とナイロン 612とのブ レンド物(N6ZN610ZN612)、ナイロン 66とナイロン 11とナイロン 610とのブレンド 物(N66ZN11/N610)、ナイロン 66とナイロン 11とナイロン 612とのブレンド物(N 66/N11/N612)、ナイロン 66とナイロン 12とナイロン 610とのブレンド物(N66ノ N12ノ N610)、ナイロン 66とナイロン 12とナイロン 612とのブレンド物(N66ZN12 ZN612)、ナイロン 66とナイロン 610とナイロン 612とのブレンド物(N66ZN610/ N612)等の 3成分系のブレンド物、ナイロン 6とナイロン 66とナイロン 11とナイロン 61 0とのブレンド物 (N6/N66/N11/N610)、ナイロン 6とナイロン 66とナイロン 11 とナイロン 612とのブレンド物(N6ZN66/N11/N612)、ナイロン 6とナイロン 66 とナイロン 66とナイロン 12とナイロン 612とのブレンド物 (N6/N66/N12/N612) 、ナイロン 6とナイロン 66とナイロン 610とナイロン 612とのブレンド物 (N6/N66/N 610/N612)、ナイロン 6とナイロン 11とナイロン 12とナイロン 610とのブレンド物 (N 6/N11/N12/N610)、ナイロン 6とナイロン 11とナイロン 12とナイロン 612とのブ レンド物(N6/N 11/N 12/N612)、ナイロン 6とナイロン 11とナイロン 610とナイ口 ン 612とのブレンド物(ΝδΖΝΙΙ/ΝδΙθΖΝδ ) ナイロン 6とナイロン 12とナイ口 ン 610とナイロン 612とのブレンド物(N6ZN12ZN610ZN612)等の 4成分系の ンド物(N6/N66/Nll N610ZN612)、ナイロン 6とナイロン 66とナイロン 12と ナイロン 610とナイロン 612とのブレンド物(ΝδΖΝδθΖΝΙ^/ΝΘΙθ/ΝΘΙ^)等 の 5成分系のブレンド物、ナイロン 6とナイロン 66とナイロン 11とナイロン 12とナイロン
6成分系のブレンド物を挙げることができる。
(ポリエステノレエラストマ一)
ポリエステルエラストマ一は、ポリエステノレとポリエーテルとを主たる反復単位とする 多元ブロック共重合体として知られている。本実施形態においては、結晶性芳香族 ポリエステルを含有する高融点結晶性重合体ノ、ードセグメントと、脂肪族ポリエーテ ルを含む芳香族及び 又は脂肪族ポリエステル単位 ¾: ^有する低融点重合体ソフト セグメントとを含有する多元ブロック共重合体を、ポリエステルエラストマ一として好適 に用いることができる。 [0032] 結晶性芳香族ポリエステルを含有する高融点結晶性重合体ノヽ一ドセグメントは、主 として芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体と、ジオール又はそのェ ステル形成性誘導体とから形成されるポリエステルである。芳香族ジカルボン酸とし ては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン一2, 6—ジカルボン酸、ナフ タレン一 2, 7—ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、ジフエ二ルー 4, 4,ージカ ルボン酸、ジフエノキシエタンジカルボン酸、 4, 4'ージフエニルエーテルジカルボン 酸、 5—スルホイソフタル酸、 3—スルホイソフタル酸ナトリウム等を挙げることができる 主として芳香族ジカルボン酸が用いられるが、芳香族ジカルボン酸の一部を、必要 に応じて 1, 4ーシクロへキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、 4, 4,一 ジシクロへキシルジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、アジピン酸、コハク酸、シュ ゥ酸、セパシン酸、デカンジカルボン酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸に置換 してもよレ、。もちろん、ジカルボン酸のエステル形成性誘導体、例えば低級アルキル エステル、ァリールエステル、炭酸エステル、酸ハロゲン化物等も同等に用いることが できる。
[0033] ジオールとしては、分子量 400以下のジオール、例えば 1, 4—ブタンジオール、ェ チレングリコーノレ、トリメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、へキサメチレン グリコール、ネオペンチルダリコール、デカメチレングリコール等の脂肪族ジオール、 1, 1—シクロへキサンジメタノール、 1, 4ージシクロへキサンジメタノール、トリシクロ デカンジメタノール等の脂環族ジオール、キシリレングリコール、ビス(p—ヒドロキシ) ジフエ二ノレ、ビス(p—ヒドロキシフエニル)プロパン、 2, 2—ビス [4— (2—ヒドロキシェ トキシ)フエニル]プロパン、ビス [4— (2—ヒドロキシ)フエニル]スルホン、 1, 1—ビス [ 4— (2—ヒドロキシエトキシ)フエ二ノレ]シクロへキサン、 4, 4,ージヒドロキシー p—ター フエニル、 4, 4,一ジヒドロキシ一 p—クォータ一フエュノレ等の芳香族ジオールが好ま しい。このようなジオールも、エステル形成性誘導体、例えばァセチル体、アルカリ金 属塩等の状態で使用することができる。これらのジカルボン酸及びその誘導体、又は ジオール成分は、二種以上併用してもよい。そして、最も好ましい高融点結晶性重合 体セグメントの例は、テレフタル酸及ぴ 又はジメチルテレフタレートと、 1, 4—ブタ ンジオールとから誘導されるポリブチレンテレフタレートである。 [0034] ポリエステルエラストマ一を構成する低融点重合体ソフトセグメントは、脂肪族ポリエ —テルを含む芳香族及び _ 又は脂肪族ポリエステル単位を含有する。脂肪族ポリエ
—テルとしては、ポリ(エチレンォキシド)グリコール、ポリ(プロピレンォキシド)グリコー ル、ポリ(テトラメチレン^シド)グリコール、ポリ(へキサメチレンォキシド)グリコール 、エチレンォキシドとプロピレンォキシドの共重合体、ポリ(プロピレンォキシド)グリコ ールのエチレンォキシド付加重合体、エチレンォキシドとテトラヒドロフランの共重合 体等を挙げることができる。このような脂肪族ポリエーテルを含有させることで、ポリエ ステルエラストマーにゴム弾性を付与することができ、熱可塑性エラストマ一組成物の 機械的物性を損なうことなく柔軟性を向上させることができる。
[0035] また、芳香族ポリエステルとしては、前述した高融点結晶性重合体ハードセグメント の結晶性芳香族ポリエステルと同様のものを挙げることができる。更に、脂肪族ポリエ ステルとしては、ポリ( ε一力プロラクトン)、ポリエナントラクトン、ポリカプリロラクトン、 ポリブチレンアジペート等を拳げることができる。これらの脂肪族ポリエーテルを含む 芳香族及ぴ Ζ又は脂肪族ポリエステル単位を含有するものの中で、得られるポリエス テルブロック共重合体の弾性特性から、ポリ (テトラメチレンォキシド)グリコール、ポリ ( プロピレンォキシド)グリコールのエチレンォキシド付加物、ポリ 一力プロラクトン)、 ポリブチレンアジペート等が好まし 1/、。
[0036] (Β)エラストマ一
本実施形態の熱可塑性エラストマ一組成物における、動的に熱処理される混合物 に含まれるエラストマ一 (Β)は、エステル基含有モノマー由来の構成単位を有するも のである。エステル基含有モノマーとしては、例えば、アルキルアタリレート、アルコキ シアルキルアタリレート等を挙げることができる。また、これらのエステノレ基含有モノマ 一に由来する構成単位を有する (Β)エラストマ一としては、例えば、アクリルゴム、ァ クリロニトリル.アクリルゴム(以下、併せて「(Β1)アクリル系ゴム」ともいう)、(Β2)ェチ レン ·アクリルゴムを挙げることができる。
[0037] (B1)アクリル系ゴム
(B1)アクリル系ゴムとしては、公知のアクリル酸アルキルエステル及び/若しくはァ クリル酸アルコキシアルキノレエステルを主成分とするアクリルゴム、又はこのアクリルゴ ムと不飽和アクリロニトリル単量体との共重合体である、アクリロニトリル 'アクリルゴム を挙げることができる。
[0038] (B1)アクリル系ゴムを構成するアクリル酸アルキルエステル (b— 1)としては、例え ば、メチルアタリレート、ェチルアタリレート、プロピルアタリレート、プチルァクリレート、 ォクチルアタリレート等を挙げることができる。これらの中でも、ェチルアタリレート、プ 口ピルアタリレート、プチルアタリレート等が好ましい。また、アルコキシアルキルアタリ レートとしては、例えば、メトキシメチルアタリレート、メトキシェチルアタリレート、ェトキ シェチノレアタリレート、ブトキシェチルアタリレート、メトキシェトキシェチルアタリレート 等を挙げることができる。これらの中でも、メトキシェチルァクリレート、エトキシェチル アタリレート等が好ましレ、。これらのアルキルアタリレートやアルコキシアルキルアタリレ ートは、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
[0039] (B1)アクリル系ゴムに占める、アクリル酸アルキルエステル (b— 1)の構成割合((B 1)アクリル系ゴム中の共重合割合)は、 20~99. 99質量%であることが好ましぐ 60 〜94. 98質量%であることが更に好ましく、 70〜90質量%であることが特に好まし い。この割合が 20質量%未満であると、得られる熱可塑性エラストマ一組成物の硬 度が過大となって、好適な弾性状態を有するものとならなくなる傾向にある。一方、こ の割合が 99. 99質量%超であると、得られる熱可塑性エラストマ一組成物の耐油性 が乏しくなる傾向にある。
[0040] 炭素—炭素二重結合を側鎖に有する単量体 (b_2)としては、具体的には、アタリ ル酸ジヒドロジシクロペンテュル、メタクリノレ酸ジヒドロジシクロペンテニル、ィタコン酸 ジヒドロジシクロペンテニル、マレイン酸ジヒドロジシクロペンテュル、フマル酸ジヒドロ ジシクロペンテュル、アクリル酸ジヒドロジシクロペンテュルォキシェチル (DCPEA) 、メタクリル酸ジヒドロジシクロペンテュルォキシェチル、ィタコン酸ジヒドロジシクロべ ンテュルォキシェチル、マレイン酸ジヒドロジシクロペンテニノレオキシェチル、フマル 酸ジヒドロジシクロペンテニルォキシェチル、メタクリル酸ビエル(CAS No. 4245- 38—8)、アクリル酸ビュル(CAS No. 2177— 18— 6)、メタクリル酸 1, 1—ジメチ ノレプロぺエル、アクリル酸 1, 1—ジメチルプロぺニル、メタクリル酸 3, 3—ジメチルブ テュル、アクリル酸 3, 3—ジメチルブテュル、ィタコン酸ジビュル、マレイン酸ジビニ ノレ、フマル酸ジビエル、ジシクロペンタジェン、メチ 7レジシクロペンタジェン、ェチリデ ンノルポルネン、 1, 1—ジメチルプロぺニルメタクリレート、 1, 1一ジメチルプロぺニル アタリレート、 3, 3—ジメチルブテニルメタクリレート、 3, 3—ジメチルブテニノレアクリレ —ト、ビニノレ 1, 1ージメチルプロぺニルエーテル、ビニノレ 3, 3—ジメチルブテュルェ 一テル、 1ーァクリロイルォキシ一 1—フエエルェテン、 1—ァクリロイルォキシ一 2—フ ェニルェテン、 1ーメタクリロイルォキシ _ 1一フエニルェテン、 1—メタクリロイルォキ シ一2—フエニルェテン等を挙げることができる。なお、これらは単独で、又は二種以 上組み合わせて用いることができる。この中で、特にアクリル酸ジヒドロジシクロペンテ ニル、メタクリル酸ジヒドロジシクロペンテニル、アクリル酸ジヒドロジシクロペンテニル ォキシェチル、メタクリル酸ジヒドロジシクロペンテニルォキシェチル、メタクリル酸ビュ ル、アクリル酸ビニルが好ましい。
[0041] (B1)アクリル系ゴムに占める、炭素一炭素二重結合を側鎖に有する単量体 (b— 2 )の構成割合((B1)アクリル系ゴム中の共重合割合)は、 0, 01〜20質量%であるこ とが好ましぐ 0. 02〜8質量%であることが更に好ましい。この割合が 0. 01質量% 未満であると、得られる熱可塑性エラストマ一組成物の架橋度が不十分となり、引張 強度が過小となって好適な機械的強度を有するものとならなくなる傾向にある。一方 、この割合が 20質量%超であると、得られる熱可塑性エラストマ一組成物の硬度が 過度に高くなる傾向にある。
[0042] 不飽和アクリロニトリル単量体 (b— 3)としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニト リル、エタクリロニトリル、 α—クロロアクリロニトリノレ、 α—フルォロアクリロニトリル等を 挙げることができる。なお、これらは単独で、又は二種以上組み合わせて用いること ができる。この中で、特にアクリロニトリルが好ましい。
[0043] (B1)アクリル系ゴムに占める、不飽和アクリロニトリル単量体 (b— 3)の構成割合(( B1)アクリルゴム中の共重合割合)は、 0〜40質量%であることが好ましく、 5〜35質 量%であることが更に好ましく、 10〜30質量%であることが特に好ましい。この割合 が 40質量%超であると、得られる熱可塑性エラストマ一組成物の硬度が過度に高く なる傾向にある。なお、この割合が 5質量%以上であると、得られる熱可塑性エラスト マ一組成物の耐油性が向上する傾向にある。 [0044] 上記のアクリル酸アルキルエステル (b— 1)、炭素一炭素二重結合を側鎖に有する 単量体 (b— 2)、及ぴ不飽和アクリロニトリル単量体 (b— 3)と共重合可能な単量体 (b —4)は、これらと共重合可能な単量体であれば特に限定されるものではないが、官 能基を有するモノマーであることが好ましい。具体的には、メチルメタクリレート、ベン ジルメタクリレート、フエニルメタクリレート、 1ーメチノレシクロへキシルメタクリレート、シ クロへキシルメタクリレート、クロ口べンジルメタクリレート、 1一フエニルェチルメタクリレ ート、 1, 2—ジフエニルェチルメタタリレート、ジフヱニルメチルメタクリレート、フノレフリ ノレメタクリレー卜、 1 _フエニノレシクロへキシノレメタクリレー卜、ペンタクロロフェニルメタク リレート、ペンタブロモフエニルメタクリレート等の単官能メタクリレート類;スチレン、ビ ニノレトノレェン、ビュルピリジン、 aーメチノレスチレン、ビュルナフタレン、ハロゲン化ス チレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、 N—メチロールアクリルアミド、酢酸ビュル、塩 化ビュル、塩化ビニリデン、脂環式アルコールの (メタ)アクリル酸エステル (例えばァ クリル酸シクロへキシル)、芳香族アルコールの(メタ)アクリル酸エステル (例えばァク リル酸ベンジル)等を挙げることができる。単官能メタクリレート類を用いることにより、 ( B1)アクリル系ゴムを重合後に得られるクラムのブロッキングがなくなり、ハンドリング が容易になる。
[0045] 「これらと共重合可能な単量体 (b—4)」としては、更に、エチレングリコールジ (メタ) アタリレート、プロピレングリコールジ (メタ)アタリレート、 1, 4ブタンジォーノレジ (メタ) ァクリレート、 1, 6へキサンジオール一ジ (メタ)アタリレート、トリメチロールプロパン一 ジ (メタ)アタリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アタリレート、ペンタエリスリトール テトラ(メタ)アタリレート、ジビュルベンゼン、ジイソプロぺニルベンゼン、トリビュルべ ンゼン、へキサメチレンジ (メタ)アタリレート等の多官能不飽和単量体を拳げることが できる。
[0046] 多官能不飽和単量体を共重合した場合には、得られる (B1)アクリル系ゴムは部分 架橋されたゴムとなり、成形品の肌が改良され、動的架橋時の架橋剤、架橋助剤の 添加量を低減することができ、コスト低減に効果的である。共重合後の「(B4)これらと 共重合可能な単量体由来の構成単位」となる単量体としては、メチルメタタリレート、 ベンジルメタクリレート、フエニルメタクリレートが好ましぐ特にメチルメタクリレートが 好まし!/、。(Bl)アクリル系ゴムにおける「これらと共重合可能な単量体 (b-4) jの構 成割合は、 0〜30質量0 /0であることが好ましく、 0〜: LO質量%であることが更に好まし い。この割合が 30質量%超であると、過度に架橋が進み機械的物性が低下する傾 向にある。
[0047] (B1)アクリル系ゴムは官能化されて 、ることが好まし 、。具体的には、アクリルゴム 力 力ルポキシル化、ヒドロキシ化、アミノ化、又はエポキシ化されていることが好まし い。(B1)アクリル系ゴム中にカルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、又はェポキ シ基を導入するための共重合性単量体としては、これらの官能基の!/ヽずれかを有す る、以下に示すような単量体を挙げることができる。
[0048] カルボキシル基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、 ィタコン酸、テトラコン酸、けい皮酸等の不飽和カルボン酸類、フタル酸、こはく酸、ァ ジピン酸等の非重合性多価カルボン酸と、(メタ)ァリルアルコール、 2—ヒドロキシェ チル (メタ)アタリレート等の水酸基含有不飽和化合物とのモノエステル等の遊離カル ボキシル基含有エステル類、及ぴその塩等を挙げることができる。これらのうち不飽 和カルボン酸類が好ましい。また、これらのうち一種のみを用いてもよいし、二種以上 を併用してもよい。
[0049] ヒドロキシル基を有する単量体としては、 2—ヒドロキシェチル (メタ)ァクリレート、 2 —ヒドロキシプロピル (メタ)アタリレート、 3—ヒドロキシプロピル (メタ)ァクリレート、 2— ヒドロキシブチル (メタ)アタリレート、 3—ヒドロキシブチル (メタ)アタリレート、 4ーヒドロ キシブチル (メタ)アタリレート等のヒドロキシアルキル (メタ)アタリレート類、ポリエチレ ングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール (アルキレングリ コール単位数は、例えば、 2〜23)のモノ (メタ)アタリレート類、 N—ヒドロキシメチル( メタ)アクリルアミド、 N- (2—ヒドロキシェチル)(メタ)アクリルアミド、 , N—ビス(2 ーヒドロキシェチル)(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシル基含有不飽和アミド類、。一 ヒドロキシスチレン、 m—ヒドロキシスチレン、 p—ヒドロキシスチレン、 o—ヒドロキシ一 a—メチルスチレン、 m—ヒドロキシー —メチルスチレン、 p—ヒドロキシー α—メチ ルスチレン、 ρ -ビニノレべンジルアルコ一ノレ等のヒドロキシル基含有ビュル芳香族化 合物類、(メタ)ァリルアルコール等を挙げることができる。これらのうちヒドロキシアル キル (メタ)ァクリレート類、ヒドロキシル基含有ビエル芳香族化合物類が好ましい。ま た、これらのうち一種のみを用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
アミノ基を有する単量体としては、一級アミノ基、二級アミノ基、及ぴ三級ァミノ基の うちの少なくとも一種を有する単量体が挙げられる。これらのうち三級アミノ基を有す る単量体が好ましく、ジメチルァミノメチル (メタ)アタリレート、ジェチルァミノメチル (メ タ)アタリレート、 2—ジメチルアミノエチル (メタ)アタリレート、 2—ジェチルアミノエチ ル (メタ)アタリレート、 2—(ジ—n—プロピルァミノ)ェチル (メタ)アタリレート、 2—ジメ チルァミノプロピル (メタ)アタリレート、 2—ジェチルァミノプロピル (メタ)アタリレート、 2—(ジ一n—プロピノレアミノ)プロピル (メタ)アタリレート、 3—ジメチルァミノプロピル( メタ)アタリレート、 3—ジェチルァミノプロピル (メタ)ァクリレート、 3— (ジ一 n—プロピ ルァミノ)プロピル (メタ)アタリレート等のジァルキノレアミノアルキル (メタ)アタリレート 類、 N—ジメチルァミノメチル (メタ)アクリルアミド、 N—ジェチルァミノメチル (メタ)ァク リルアミド、 N- (2—ジメチルアミノエチル)(メタ)アクリルアミド、 - (2—ジェチルァ ミノェチル)(メタ)アクリルアミド、 N- (2—ジメチルァミノプロピル)(メタ)アクリルアミド 、 N— (2—ジェチルァミノプロピル)(メタ)アクリルアミド、 - (3—ジメチルァミノプロ ピル)(メタ)アクリルアミド、 N— (3—ジェチルァミノプロピル)(メタ)アクリルアミド等の N—ジァルキルアミノアルキル基含有不飽和アミド類の他、 N, N—ジメチノレ— p—ァ ミノスチレン、 N, N—ジェチノレ一 p—アミノスチレン、ジメチル(p—ビエルべンジル)ァ ミン、ジェチル (p—ビニルベンジル)ァミン、ジメチノレ (p -ビニルフエネチル)ァミン、 ジェチル (p -ビエルフヱネチル)ァミン、ジメチル (p—ビュルべンジルォキシメチル) ァミン、ジメチル〔2— (p—ビュルべンジルォキシ)ェチル〕ァミン、ジェチル (p—ビニ ルペンジルォキシメチル)ァミン、ジェチノレ〔2—(p—ビエルべンジルォキシ)ェチル〕 ァミン、ジメチル (p—ビニノレフエネチルォキシメチル)ァミン、ジメチル〔2— (p—ビニ ルフエネチルォキシ)ェチル〕ァミン、ジェチル (p—ビュルフエネチルォキシメチル) ァミン、ジェチル〔2—(p_ビュノレフエネチルォキシ)ェチル〕ァミン、 2—ビュルピリジ ン、 3—ビュルピリジン、 4—ビュルピリジン等の三級アミノ基含有ビュル芳香族化合 物等を挙げることができる。これらのうちジァルキルアミノアルキル (メタ)アタリレート類 、三級アミノ基含有ビニル芳香族化合物類が好ましい。また、これらのうち一種のみを 用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
[0051] エポキシ基を有する単量体としては、(メタ)ァリルグリシジルエーテル、グリシジル ( メタ)アタリレート、 3, 4—ォキシシクロへキシル (メタ)アタリレート等を挙げることがで きる。これらのうち一種のみを用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
[0052] 単量体混合物を共重合させる際に使用するラジカル重合開始剤は、特に限定され るものではない。例えば、過硫酸カリウム、 p—メンタンハイド口パーオキサイド、メチル イソプロピルケトンパーオキサイド等の過酸化物、ァゾビスイソブチロニトリル等のァゾ ィ匕合物を挙げることができる。ラジカル重合開始剤の使用量としては、単量体混合物 100質量部当たり、 0. 001-1. 0質量部とすればよい。
[0053] (B1)アクリル系ゴムを得るための共重合反応は、懸濁重合法、? W匕重合法、溶液 重合法等の通常の重合法によって行うことができる。乳化重合法に際して用いる乳 ィ匕剤としては、前述の単量体混合物を乳化分散可能な物質であれば使用可能であ る力 例えばアルキルサルフェート、アルキルァリールスルホネート、高級脂肪酸の塩 力 S使用可能である。また、反応温度は通常 0〜80°Cであり、反応時間は通常 0. 01 〜30時間程度である。このようにして得られる(B1)アクリル系ゴムは、そのムーニー 粘度(ML , 100°C)が 10~150であることが好ましい。
1+4
[0054] (B2)エチレン ·アクリルゴム
(B2)エチレン 'アクリルゴムとしては、例えば、エチレンとアクリル酸エステノレの共重 合体や、エチレンとアクリル酸エステルの共重合体に、更に架橋サイトモノマーが重 合された共重合体を挙げることができる。より具体的には、 VAMAC (商品名(三井' デュポンポリケミカル社製) )等を挙げることができる。
[0055] 本実施形態の熱可塑性エラストマ一組成物中のエラストマ一 (B)の割合は、融点が 200°C以上である熱可塑性樹脂 (A)とエラストマ一 (B)の合計量を 100質量%とした 場合、 40〜85質量0 /0であることが好ましく、 43〜83質量%であることが更に好ましく 、 45〜80質量0 /0であることが特に好ましい。エラストマ一 (B)が 40質量%未満である と、最終的に得られる熱可塑性エラストマ一組成物のゴム弾性が低下する傾向にある 。一方、 85質量%超であると、熱可塑性樹脂 (A)が少ないために、最終的に得られ る熱可塑性エラストマ一組成物の相構造 (モルホロジー)が、動的架橋型熱可塑性ェ ラストマー組成物の特徴である良好な海島構造 (熱可塑性樹脂力 S海 (マトリックス)、 架橋したアクリルゴムの粒子が島(ドメイン))になり難く、成形加工性、機械物性が低 下する傾向にある。
[0056] (C)架橋剤
本実施形態の熱可塑性エラストマ一組成物を得るに際して用 1/ヽられる架橋剤 (C) は、重量平均分子量 Mwが 1000〜30000、分子量分布 MwZMnが 1. 0〜4· 0で あり、(メタ)アクリル酸エステル (c—l)単位のみからなる重合体 (C—1)、及び/又 は、重量平均分子量 Mwが 1000〜30000、分子量分布 Mw/Mnが 1. 0〜4. 0で あり、(メタ)アクリル酸エステル (c_ 1)単位 5〜35質量%及び芳香族ビュル単量体 ( c一 2)単位 65〜95質量%を構成単位として含有する重合体 (C一 2)である。
[0057] (メタ)アクリル酸エステル(c— 1)としては、例えば炭素数が 1〜 20のアルキル基を 有する (メタ)アクリル酸アルキルエステル (アルキル基は直鎖、分岐鎖、又は環状鎖 のいずれでもよい)、(メタ)アクリル酸ポリアルキレングリコールエステル、(メタ)アタリ ル酸アルコキシアルキルエステル、 (メタ)アクリル酸ヒドロキシァノレキルエステル、 (メ タ)アクリル酸グリシジルエステル、 (メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルエステ ル、(メタ)アクリル酸べンジルエステル、(メタ)アクリル酸フエノキシアルキルエステル 、(メタ)アクリル酸シクロへキシルエステル、 (メタ)アクリル酸イソボルエルエステル、 ( メタ)アクリル酸ァノレコキシシリルアルキルエステル等を挙げることができる。これらは、 一種又は二種以上を用いることができる。
[0058] 熱可塑性エラストマ一組成物の流動性及び相溶性を考慮すると、炭素数が 1〜6の アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル (アルキル基は直鎖、分岐鎖 、又は環状鎖のいずれでもよい)、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、(メタ)アタリ ル酸ポルアルキレングリコールエステルが更に好ましい。
[0059] 芳香族ビュル単量体(c一 2)の具体例としては、スチレン、 a—メチルスチレン、 p —メチルスチレン、 a—メチル一 p—メチルスチレン、 p—メトキシスチレン, o—メトキ シスチレン、 2, 4ージメチノレスチレン、クロロスチレン、プロモスチレン等を挙げること ができる。これらは一種又は二種以上を併用できる。アクリルゴムとの相溶性を考慮 すると、スチレン、 α—メチルスチレンが好ましい。 [0060] 重合体 (C— 2)の共重合成分である、(メタ)アクリル酸エステル (c一 1)と、芳香族 ビニル単量体 (c一 2)の割合は、(メタ)アクリル酸エステル (c—l)が 5〜35質量%、 芳香族ビュル単量体 (c-2)が 65〜95質量%である。芳香族ビュル単量体 (c-2) が 95質量%超であると、アクリルゴムとの架橋反応性が悪化し、機械的物性が低下 する傾向にある。一方、 65質量%未満であると、ゴムと相溶性が低下し、機械的物性 の低下を引き起こす。また、(メタ)アクリル酸エステル (c—l)が 5質量%未満であると 、アクリルゴムとの架橋反応性が悪化し、機械的物性が低下する傾向がある。(メタ) アクリル酸エステル (C— 1)が 35質量%超であると相溶性が低下し、機械的物性の低 下が引き起こされる。よりバランスのとれた熱可塑性エラストマ一組成物を得るには、 ( メタ)アクリル酸エステル (c一 1)が 5〜33質量%、及び芳香族ビエル単量体 (c— 2) 力 S67〜95質量0 /0であることが好ましぐ(メタ)アクリル酸エステル (c— 1)が 5〜30質 量0ん及び芳香族ビュル単量体 (c-2)が 70〜95質量%であることが更に好まし!/ヽ
[0061] 本発明で用いる重合体 (C— 2)の共重合成分は (メタ)アクリル酸エステル (c— 1)、 芳香族ビュル単量体 (c— 2)が主であるが、これらとラジカル共重合可能なその他の ビエル単量体も含まれてもよく、該その他のビュル単量体の割合は 0〜30質量%で あることが好ましい。その他のビュル単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸、無 水マレイン酸、フマル酸、 (メタ)アクリルアミド、 (メタ)アクリルジァルキノレアミド、ビニ ルエステル類、ビュルエーテル類、(メタ)ァリルエーテル類が挙げられる。
[0062] 架橋剤 (C)は、通常のラジカル重合によって得ることができるものである力 180〜 300°Cの高温連続重合方法により得られるものであることが好まし ヽ。この高温連続 重合方法によれば、高温重合であるために高分子鎖からの水素引き抜き反応に始ま るラジカル分岐反応が起こり難く、切断反応が優先するために分岐成分の少ない、 直鎮成分の多い架橋剤 (C)を得ることができる。また、切断反応が優先することにより 多量の開始剤や連鎖移動剤等の不純物を含まない低分子量ポリマーが容易に製造 できる。更に、反応器に撹拌槽型反応器を用いれば、組成分布や分子量分布の狭 V、ビュル系共重合体 (架橋剤 (C) )を得ることができるため特に好ましレヽ。
[0063] 高温連続ラジカル重合法は、特表昭 57— 502171号公報、特開昭 59— 6207号 公報、又は特開昭 60— 21 S007号公報等に開示された公知の方法に従えばよい。 例えば、加圧可能な反応器を加圧下で所定温度に設定した後、この反応器に、ビュ ル系単量体混合物を一定の供給速度で供給し、ビエル系単量体混合物の供給量に 見合う量の重合液を抜き出す方法を挙げることができる。なお、反応器には、必要に 応じて重合溶媒を添加してもよい。また、ビニル系単量体混合物には、必要に応じて 重合開始剤を配合することもできる。重合開始剤を配合する場合における重合開始 剤の配合量は、ビエル系単量体混合物 100質量部に対して 0. 001〜3質量部であ ることが好ましい。圧力は、反応温度と使用するビニル系単量体混合物及び重合溶 媒の沸点に依存する。従って、反応に影響を及ぼさないが、反応温度を維持できる 圧力であればよい。
[0064] 上記のビニル系単量体を重合させるに際しての反応温度は、 180〜300°Cが好ま しく、 200〜270°Cが更に好ましい。 300°C超であると、着色や熱劣化の問題が生じ る場合があり、 180°C未満であると、分岐反応が起こり易く、分子量分布が広がる傾 向にある。従って、分子量を下げるのに多量の開始剤や連鎖移動剤が必要となり、 最終的に得られる熱可塑性エラストマ一組成物の耐候性、耐熱性、耐久性に悪影響 を与える場合がある。また、除熱が難しい等の生産上の問題が起こる場合もある。ま た、重合反応におけるビニル系単量体混合物の滞留時間は、:!〜 60分であることが 好ましく、 5〜30分であることが更に好ましい。滞留時間が 1分未満であると、ビュル 系単量体が十分に反応しない恐れがあり、滞留時間が 60分超であると、生産性が悪 ぐ着色や熱劣化が起こる場合がある。また、管状型反応器よりも連続撹拌槽型反応 器を用いるプロセスの方が、得られる架橋剤 (C)の組成分布、分子量分布が狭くなり 易いので好ましい。
[0065] 架橋剤 (C)の重量平均分子量 Mwは、 1000〜30000である。架橋剤 (C)の重量 平均分子量 Mwが 1000未満であると、表面ブリードが引き起こされる傾向にある。一 方、架橋剤(C)の重量平均分子量 Mwが 30000超であると、相溶性が乏しくなり、ェ ラストマ一 (B)との架橋反応性が低下する傾向にある。なお、架橋剤 (C)の重量平均 分子量 Mwは、 1500〜15000が好ましい。また、流動性、機械的物性、耐熱性を考 慮すると、架橋剤 (C)の重量平均分子量 Mwは、 2000〜30000が更に好ましぐ 25 00〜20000カ特に好まし 、。
[0066] 重合体 (B)の分子量分布 MwZMn (重量平均分子量 Mwと数平均分子量 Mnの 比)は 1. 0〜4. 0である。架橋剤(C)の分子量分布 Mw/Mnが 4. 0超であると、高 分子量成分の影響で相溶性が乏しくなり、熱可塑性樹脂 (A)との架橋反応性が低下 する傾向にあるとともに、低分子量成分によっても表面ブリードが引き起こされ易くな る傾向にある。架橋剤(C)の分子量分布 MwZMnは、 1. 2〜3. 5以下であることが 好ましく、 1. 2〜3. 0以下であることが更に好ましい。なお、 1. 2より小さくても特に問 題はないが、通常得られる架橋剤 (C)の分子量分布 Mw/Mnは 1. 2以上である。
[0067] 架橋剤 (C)は、一種類を単独で用いてもよ!、し、二種以上の混合物として用いても よい。また、(メタ)アクリル酸エステル (c_ l)や芳香族ビュル単量体 (c— 2)は、ダリ シジル基等を含むことが好ましレ、。(メタ)アクリル酸エステル (c— 1)や芳香族ビュル 単量体 (C— 2)は、グリシジル基等を含むものである場合における、架橋剤 (C)のェ ポキシ価は、 0. 01〜20meqZgであることが好ましく、 0. l〜15meq/gであること が更に好ましく、 0. 5〜10meq/gであることが特に好ましい。架橋剤 (C)のェポキ シ価が 0. lmeqZg未満であると、架橋反応性低くなる傾向にある。一方、エポキシ 価が 20meqZg超であると、安定した状態で架橋が制御できな Vヽ傾向にある。
[0068] 架橋剤 (C)の使用量は、熱可塑性樹脂 (A)とエラストマ一 (B)の合計 100質量部 に対し、 0. 1〜20質量部であることが好ましく、 0. 3〜15質量部であることが更に好 ましく、 0. 5〜: 10質量部であることが特に好ましい。架橋剤 (C)の使用量が 20質量 部超であると、安定した状態で架橋を制御し難ぐまた、得られる架橋ゴムの硬度が 過大となり、好適なゴム弾性を示さなくなる傾向にある。一方、架橋剤 (C)の使用量 力 SO. 1質量部未満であると、架橋反応性が低ぐ得られる架橋ゴムの架橋密度が低く なり、好適なゴム弾性を示さなくなる傾向にある。
[0069] 本実施形態の熱可塑性エラストマ一組成物を得るために用!/ヽられる架橋剤 (C)とし ては、例えば、 ARUFON UG (商品名(東 合成社製))シリーズ (ARUFON U G4010、 UG4030 (商品名(東亞合成社製))等)を挙げることができる。架橋剤 (C) は、エラストマ一 (B)の架橋点の種類に左右されず非選択的に架橋することができる [0070] また、本実施形態のアクリルゴム組成物は、メチルハイドロジェンシリコーンオイル ( 以下、「SiHオイル」ともいう)を架橋助剤として更に含むことが好ましい。架橋助剤と して SiHオイルを含有させることにより、架橋反応速度を向上することが可能となる。
[0071] SiHオイルの含有量は、エラストマ一 (B) 100質量部に対し、 0. 01〜20質量部で あることが好ましく、 0. 05〜15質量部であることが更に好ましく、 0.:!〜 10質量部で あることが特に好ましい。 SiHオイルの含有量が 20質量部超であると、安定した状態 で架橋が制御できない傾向にある。一方、 0. 01質量部未満であると、 SiHオイルを 使用する効果が十分に発揮されず、熱可塑性エラストマ一の架橋密度が低下し機械 物性が悪化する傾向にある。
[0072] 架橋剤 (C)以外に、一般的にエラストマ一の架橋剤として用いられるものを併用し てもよ!/ヽ。架橋剤 (C)以外の架橋剤は、熱可塑性エラストマ一組成物中の少なくとも 一種のエラストマ一を架橋し得る化合物であればよ!/、。このような架橋剤としては、例 えば硫黄、有機含硫黄化合物、有機過酸化物、樹脂、キノン誘導体、ポリハロゲン化 物、ビス (ジォキソトリァゾリン)誘導体、アルデヒド、エポキシ化合物、アミンーボランコ ンプレックス、双極性化合物等を挙げることができる。更に、白金触媒の存在下、ヒド ロシリル化反応による白金架橋に使用されるメチルハイドロジェンシロキサンを挙げる ことができる。これらの架橋剤の中で硫黄、有機含硫黄化合物、有機過酸化物、メチ ルハイドロジェンシロキサンが好ましく、有機過酸化物が更に好ましい。これらの架橋 剤は、単独で、又は二種以上を組み合わせて用いることができる。これらの架橋剤の 使用量は、通常、エラストマ一 (B) 100質量部に対して、 0. 1〜20質量部であること が好ましぐ 1〜: L0質量部であることが更に好ましい。
[0073] 有機過酸化物としては、 1分半減期(半減期が 1分間)を得るための^^温度が 15 0°C以上のものが好ましい。具体的には、 1, 1—ビス (t—ブチルパーォキシ)シクロ へキサン、 2, 2—ビス(4, 4—ジ一 t—ブチルパーォキシシクロへキシル)プロパン、 1 , 1一ビス (t—ブチルパーォキシ)シクロドデカン、 t一へキシルパ一ォキシイソプロピ ノレモノカーボネート、 tーブチノレパーォキシマレイン酸、 t—プチノレパーォキシ一 3, 5 , 5—トリメチルへキサノエート、 t一ブチルパーォキシラウレート、 2, 5—ジメチノレー 2 , 5—ジ (m—トルオイルパーォキシ)へキサン、 t一ブチルパーォキシイソプロビルモ ノカ一ポネート、 tーブチルバ一ォキシ 2—ェチルへキシルモノカーボネート、 t一へキ シルパーォキシベンゾエート、 2, 5—ジメチル— 2, 5—ジ(ベンゾィルバーオキシ)へ キサン、 t—ブチルパーォキシアセテート、 2, 2—ビス(t—ブチルパーォキシ)ブタン 、 t一ブチルパーォキシベンゾェ一ト、 n—プチル一 4, 4—ビス(t—ブチルバ一ォキ シ)パレレート、ジ一 t一ブチルバーオキシイソフタレート、 α , α '—ビス(t_プチノレ パーォキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、 2, 5—ジメチルー 2, 5—ジ (t—ブチルパーォキシ)へキサン、 t—ブチルクミルパ一オキサイド、ジ— tープ チルバ一オキサイド、 p—メンタンヒドロパ一オキサイド、 2, 5—ジメチルー 2, 5—ジ (t 一ブチルバーオキシ)へキシン一 3、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、 t ーブチルトリメチルシリルパーオキサイド、 1, 1, 3, 3—テトラメチルブチルヒドロパー オキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、 t一へキシルヒドロパーオキサイド、 t—ブチノレ ヒドロパーオキサイド等を挙げることができる。有機過酸化物の添加量は、エラストマ 一 (B) 100質量部に対して、 0. 1〜15質量部であることが好ま IX、 0. 3〜: L0質量 部であることが更に好ましい。 0. 3質量部未満であると、架橋時間が非常に長くなる 上、架橋が不十分となる傾向にある。添加量が 15質量部超であると、架橋物が硬く なり、脆くなる傾向にある。
有機過酸化物は、単独で、又は二種以上を混合して使用することができる。なお、 有機過酸化物と適当な架橋助剤とを併用することにより、均一かつ穏ゃ力な架橋反 応を行うことができる。このような架橋助剤としては、例えば粉末硫黄、コロイド硫黄、 沈降硫黄、不溶性硫黄、表面処理硫黄、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフイド等 の硫黄又は硫黄化合物; P—キノンォキシム、 , P '—ジベンゾィルキノンォキシム等 のォキシムィ匕合物;エチレングリコールジ (メタ)アタリレート、ジエチレングリコールジ( メタ)アタリレート、トリエチレングリコ一ルジ (メタ)アタリレート、テトラエチレングリコー ノレジ (メタ)アタリレート、ポリエチレングリコールジ (メタ)アタリレート、トリメチロールプ 口パントリ(メタ)アタリレート、ジァリルフタレート、テトラァリルォキシェタン、トリアリル シァヌレート、 N, N,一m—フエ二レンビスマレイミド、 N, N,一トルイレンビスマレイミ ド、無水マレイン酸、ジビュルベンゼン、ジ (メタ)アクリル酸亜鉛等の多官能性モノマ 一類等を挙げることができる。これらの架橋助剤のうち、 p, p'ージベンゾィルキノンォ キシム、 N, N,一 m—フエ二レンビスマレイミド、ジビュルベンゼンが好ましい。なお、 N, N,—m—フエ二レンビスマレイミドは、単独でも架橋剤として作用し得る化合物で める。
[0075] 架橋助剤は、単独で、又は二種以上を混合して使用することができる。架橋助剤の 使用量は、エラストマ一 (B) 100質量部に対して 0〜20質量部であることが好ましぐ 1〜10質量部であることが更に好ましい。架橋剤として硫黄を使用する には、メ ルカプトべンゾチアゾール等のチアゾ一ル類、テトラメチルチウラムジスルフイド等の チウラム類、ジフエ二ルグァ二ジン等のグァェジン類、ジメチルジチォカルバミン酸亜 鉛等のジチォカルパミン酸塩等が架橋促進剤として有効に使用できる。架橋剤として 有機含硫黄化合物を使用する場合には、例えばチウラム系促進剤であるテトラメチ ルチウラムジスルフイドや 4, 4'—ジチオモルホリン等が架橋促進剤として有効に使 用できる。これらの架橋促進剤の使用量は、通常、エラストマ一 (B) 100質量部に対 して 0. 1〜 20質量部であることが好ましく、 1〜 10質量部であることが更に好ましい。
[0076] 本実施形態の熱可塑性エラストマ一組成物には、可塑剤、伸展油、無機充填剤、 金属酸化物、老ィ匕防止剤、補強剤、熱可塑性樹脂、ゴム等の高分子化合物、各種 添加剤を含有させることができる。
[0077] (可塑剤)
可塑剤としては、例えば、耐熱性に優れたポリエーテル系、ポリエーテルエステル 系、トリメリット酸系可塑剤を挙げることができる。
[0078] ポリエーテル系可塑剤としては、脂肪族ジカルボン酸にアルコキシポリオキシェチ レンアルコールを縮合させたものを挙げることができる。具体的には、アデ力サイザ一 RS— 705 (商品名(旭電化工業社製))、モノサイザ一 W— 264 (商品名(大日本 インキ化学工業社製) )等が該当する。ポリエーテルエステル系可塑剤の製造方法に 関しては特に限定されるものではな 、が、 2—ェチルへキシル酸とエーテルグリコ一 ルとを、 2: 1のモル比で反応させることにより容易に得ることができる。例えば、ペンタ エチレングリコール、へキサエチレングリコール、又はヘプタエチレングリコール等を 所定 ft^"む混合エーテルグリコールと、 2一ェチルへキシル酸とを常法により反応さ せて得ることができる力 ペンタエチレングリコール、へキサエチレングリコール、又は ヘプタエチレングリコール等をそれぞれ別々に 2 _ェチルへキシル酸と常法により反 応させて得られたジエステルを使用し、ポリエチレングリコール平均重合度が、 5〜1 0となるように混合することによつても製造できる。具体的には、アデ力サイザ一 RS 一 107、 RS— 1000、 RS— 735、 RS— 700等(いずれも商品名(旭電化工業社製) )が該当する。
[0079] トリメリット酸系可塑剤としては、トリメリット酸の 3つのカルボン酸がそれぞれアルコー ルと縮合してなるトリメリット酸エステルを挙げることができる。例えば、トリメリット酸トリ メチル、トリメリット酸トリェチル、トリメリット酸トリプロピル、トリメリット酸トリプチル、トリメ リット酸トリァミル、トリメリット酸トリへキシル、トリメリット酸トリへプチル、トリメリット酸トリ 一 n—ォクチル、トリメリット酸トリー 2—ェチルへキシル、トリメリット酸トリノニル、トリメリ ット酸トリス (デシル)、トリメリット酸トリス (ドデシル)、トリメリット酸トリス (テトラデシル)、 トリメリット酸トリス (C8〜C12混合アルキル)、トリメリット酸トリス (C7〜C9混合アルキ ル)、トリメリット酸トリラウリル等を挙げることができる。具体的には、アデ力サイザ一 C— 8、 C-880, C一 79、 C810、 C一 9N、 C— 10等(いずれも商品名(旭電化工業 社製))が該当する。なお、可塑剤は、単独で、又は二種以上を組み合わせて使用す ることができる。また、可塑剤は、熱可塑性エラストマ一組成物の製造時に、熱可塑 性樹脂 (A)とエラストマ一 (B)との混合物に添加してもよ 、し、予めエラストマ一 (B) に添加してもよい。
[0080] 可塑剤の配合量は、熱可塑性樹脂 (A)とエラストマ一 (B)の合計量 100質量部当 たり、 0〜: L00質量部とすることが好ましく、 5〜70質量部とすることが更に好ましぐ 1 0〜50質量部とすることが特に好ましい。 100質量部超とすると、最終的に得られる 熱可塑性エラストマ 組成物力 可塑剤がブリードアウトし、機械的強度及びゴム弾 性が低下する傾向にある。
[0081] (伸展油)
伸展油としては、ゴム組成物に配合される通常の伸展油を使用することができるが 、ァロマティック系又はナフテン系伸展油が好ましい。特に、 ASTM D3238— 95 ( 2000年再承認)記載の n—d—M法による環分析のァロマ炭素 (CA(%;) )、ナフテ ン炭素(CN(%) )、パラフィン炭素 (CF(%) )がそれぞれ 3〜60%、 20〜50%、 0〜 60% (但し、 CA+CN+CF= 100%)であることがより好ましい。 CFが 60%超であ ると、熱可塑性エラストマ一組成物の機械的強度及び成形品の表面肌が不良になる がある。伸展油の配合量は、熱可塑性樹脂 (A)とエラストマ一 (B)の合計量 100 質量部当たり、 0〜50質量部であることが好ましぐ 1〜20質量部であることが更に好 ましい。
[0082] (無機充填剤)
本実施形態の熱可塑性エラストマ一組成物には、無機充填剤を配合することがで きる。無機充填剤としては、ゴム組成物に配合される通常のものを使用することができ る。例えば、シリカ、重質炭酸カルシウム、胡粉、軽微性炭酸カルシウム、極微細活性 ィ匕炭酸カルシウム、特殊炭酸カノレンゥム、塩基性炭酸マグネシウム、カオリン、焼成ク レ一、パイ口フライトクレー、シラン処理クレー、合成ケィ酸カルシウム、合成ケィ酸マ グネシゥム、合成ケィ酸アルミニウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸 ィ匕マグネシウム、酸化マグネシウム、カオリン、セリサイト、タルク、微粉タルク、ウォラス ナイト、ゼォライト、ベントナイト、マイ力、アスベスト、 PMF (Processed Mineral Fi ber)、セピオライト、チタン酸カリウム、エレスタダイト、石膏繊維、ガラスパルン、シリ カパルン、ハイド口タルサイト、フライアシュパルン、シラスパルン、カーボン系パルン、 アルミナ、硫酸パリゥム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、二硫化モリブデン等を 挙げることができる。これらは、一種単独で又は二種以上を混合して使用することが できる。この中でも、吸油性が高いことから特にシリカが好ましい。
[0083] 無機充填剤の配合量は、熱可塑性樹脂 (A)とエラストマ一 (B)の合計量 100質量 部当たり、 0〜50質量部とすることが好ましぐ 0. 5〜30質量部とすることが更に好ま しぐ 1〜20質量部とすることが特に好ましい。 50質量部超とすると、混合物の粘度 が過度に高くなり、又は得られる熱可塑性エラストマ一組成物の柔軟性の指標である 圧縮永久歪が大きくなる傾向にある。
[0084] 無機充填剤としてシリカを使用する には、通常、シリカの表面処理にシランカツ プリング剤が用いられる。用いられるシランカップリング剤は特に限定されるものでは なぐ例えば、ビエルトリメトキシシラン、ビュルトリエトキシシラン、ビュルトリス(3—メト キシエトキシ)シラン、ビエルトリクロロシラン、ビニノレトリァセトキシシラン、 N— ( —ァ ミノェチル)一 yーァミノプロピルトリメトキシシラン、 Ί—ァミノプロピルトリメトキシシラ ン、 Ίーァミノプロピルトリエトキシシラン、 γ—グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、 yーグリシドキシプロピルメチノレジメトキシシラン、 β - (3, 4一エポキシシクロへキシ ル)ェチルトリメトキシシラン、 γ—メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、 γ—メタク リロキシプロピノレトリス ーメトキシェトキシ)シラン、 Ί—メルカプトプロピルトリメトキ シシラン、メチルトリメトキシラン、メチルトリエトキシラン、へキサメチノレジシラザン、 γ ーァニリノプロピルトリメトキシシラン、 Ν—〔 /3—(Ν—ビュルベンザノレアミノ)ェチル〕 ― 7一ァミノプロピルトリメトキシシラン'塩酸塩等を挙げることができる。これらのシラ ンカップリング剤は、一種単独で又は二種以上を混合して使用することができる。
[0085] シランカップリング剤の配合量は、熱可塑性樹脂 (Α)とエラストマ一 (Β)の合計量 1 00質量部当たり、 0. 1〜: L0質量部とすることが好ましく、 0. 5〜5質量部とすることが 更に好ましい。 0. 1質量部未満であると、得られる熱可塑性エラストマ一組成物の引 張特性、圧縮永久歪等が不十分となる傾向にある。一方、 10質量部超であると、得ら れる熱可塑性エラストマ一組成物のゴム弾性が低下する傾向にある。
[0086] シリカの ρΗは、 2〜10であることが好ましぐ 3〜8であることが更に好ましく、 4〜6 であることが特に好ましい。 ρΗが 2未満であると、架橋速度が遅くなる傾向にある。一 方、 ρΗが 10超であると、スコーチ安定性が低下する傾向にある。また、シリカの吸油 量 (ml/lOOg)は、 150〜300であることが好ましぐ 200〜300であることが更に好 ましい。吸油量が 150未満であると、製造工程におけるエラストマ一 (B)と伸展油との 混合時の粘度が低下して粘着力が上昇し、取り扱い性が低下する傾向にある。一方 、吸油量が 300超であると、粘度が過度に高くなる傾向にある。
[0087] 本実施形態の熱可塑性エラストマ一組成物の製造方法にぉ ヽて、熱可塑性樹脂 ( A)とエラストマ一 (B)を含む混合物を、架橋剤 (C)の存在下、更に必要に応じて配 合することのできる可塑剤、伸展油等の存在下に混練するに際して使用する機械に は特に限定はない。具体的には、溶融混練装置を用いて混練することができる。より 具体的な混練を行うための装置としては、連続式押出機、密閉式混練機等の装置を 挙げることができる。これらのうち、経済性、処理効率等の観点から連続式押出機を 用!/、ることが好まし 、。この混練装置で行う処理はパッチ式でも連続式であってもよ レ、
[0088] 連続式押出機としては、熱可塑性エラストマ一組成物を架橋剤の存在下で溶融混 練することができるものであれば特に限定されない。例えば、一軸押出機、二軸押出 機、二軸ローター型押出機等を挙げることができる。これらのうち、二軸押出機、又は 二軸ローター型押出機を好適に用いることができる。更には、 L,D (スクリユー有効 長さ Lと外径 Dとの比)が、 5以上である装置が好ましく、 L/Dが 10〜60である装置 が更に好ましく用いられる。二軸押出機としては、例えば、 2本のスクリューが嚙み合 うもの、嚙み合わないもの等任意の二軸押出機を使用することができるが、 2本のスク リューの回転方向が同一方向でスクリューが嚙み合うものがより好ま Ι 、。このような 二軸押出機としては、池貝社製 GT、祌戸製鋼所社製 KTX、日本製鋼所社製 ΤΕΧ、 東芝機械社製 ΤΕΜ、ワーナ一社製 ZSK ( ヽずれも商品名)等を挙げることができる。 二軸ロータ一式押出機としては、 2本のスクリューが嚙み合うもの、嚙み合わないもの 等任意の二軸口一ター式押出機を使用することができるが、 2本のスクリューの回転 方向が異方向でスクリューが嚙み合わなレ、のがより好まし 、。このような二軸ロータ一 式押出機としては、例えば、日本製鋼所社製 CIM、神戸製鋼所社製ミクストロン FC M/NCM/LCM/ACM (V、ずれも商品名)等を挙げることができる。
[0089] 連続式押出機で熱可塑性エラストマ一組成物を製造する場合における、可塑剤や 伸展油の供給方法としては、ミキサーを用いて架橋反応に供される熱可塑性樹脂 (A )、エラストマ一 (B)と予め混合して連続式押出機のフィードホッパーに供給する方法 、又はフィードホッパーとダイとの間に設けられたパレル開口部から直接供給する方 法等がある。
[0090] 密閉式混練機としては、熱可塑性樹脂 (A)、エラストマ一 (B)を、架橋剤 (C)の存 在下で溶融混練することができるならば特に限定されない。例えば、加圧型ニーダー 、バンパリ一ミキサー、ブラベンダーミキサー等を挙げることができる。
[0091] 上述してきた各種装置を用いた混練加工方法としては、例えば、以下に示す第一
〜第三の方法を挙げることができる。
[0092] (第一の方法)
架橋剤 (C)以外の成分を、密閉型混練機 (エーダー、パンパリミキサー等)に投入 するとともに加熱条件下にて混練した後、フィーダ一ルーダーを用いてペレット状に 加工してもよいし、一旦、ロールミルにてシート化したものをシートペレタイザ一でペレ ット加ェしてもよい。次に、得られたペレット状の成形体と、動的架橋のための架橋剤 (C)とを、必要に応じて架橋助剤を添加して、連続式押出機に供給し、加熱溶融しな 力 Sらェラストマー (B)を動的に架橋する。
[0093] (第二の方法)
連続式押出機 (一軸押出機、二軸押出機、二軸ロータ一型押出機等)に、熱可塑 性樹脂 (A)、エラストマ一 (B)、及び架橋剤 (C)等のすべての原料成分を供給し、加 熱溶融しながらエラストマ一 (B)を動的に架橋する。
[0094] (第三の方法)
熱可塑性樹脂 (A)、エラストマ一 (B)、及び架橋剤 (C)を 2台の連結した連続式押 出機のうちの第 1連続式押出機に供給し、第 1連続式押出機内で架橋剤の存在下で 、熱可塑性樹脂 (A)とエラストマ一 (B)とを溶融混練し、実質的に動的架橋反応が進 行してレ、な V、段階で第 2連続式押出機に供給して、エラストマ一 (B)を動的に架橋す る。
[0095] このようにして、エラストマ一 (B)の架橋を行うことにより、エラストマ一 (B)を熱可塑 性樹脂 (A)に十分に分散させた状態で、しかもエラストマ一 (B)を十分に微細な状態 に保持したまま架橋することができ、連続相 (マトリックス)をなす熱可塑性樹脂 (A)中 に、分散相(ドメイン)としてエラストマ一 (B)の粒子が安定に分散してなる熱可塑性ェ ラストマー組成物を調製することができる。このような熱可塑性エラストマ一組成物に お!/、ては、分散相である架橋したアクリルゴム (エラストマ一)の粒子の粒子径は 50 μ m以下であることが好ましぐ 1〜10 μ mであることが更に好まし!/、。
[0096] このようにして得られる本実施形態の熱可塑性エラストマ一組成物は、全体として良 好な海島構造を有し、耐寒性に優れ、アクリルゴムの代替品として有用であるという 効果を奏するものである。従って、その用途が限定されるものではないが、本実施形 態の熱可塑性エラストマ—組成物のこのような特性を生力し、例えば、自動車等の輸 送機械、一般機器'装置、電子'電気、建築等の幅広い分野において、 O—リング、 オイルシール、ベアリングシール等のシール材の他、 CVJブーツ、緩衝'保護材、電 線被覆材、工業用べノレト類、ホース類、シート類等の各種成形品を構成する材料とし て好適である。
実施例
[0097] 以下、本発明を実施例に基づ ヽて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例 に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及ぴ「%」は、特に断ら ない限り質量基準である。
[0098] (熱可塑性エラストマ一組成物の調製)
以下に示す熱可塑性樹脂、アクリルゴム、可塑剤、架橋剤、及ぴその他添加剤を用 いた。
[0099] く融点 200°C以上の熱可塑性樹脂 (A) >
ポリブチレンテレフタレート樹脂 (PBT) (ウィンテックポリマー社製、商品名「ジユラネ ックス 500FP」(MFR(235°C, 21N) =23g/10分, Tm=230°C))を使用した。
[0100] くエラストマ一(B) >
以下の記載の方法により、エステル基含有モノマー由来の構成単位を有するエラス トマ一 (B)であるアクリルゴム (ACM- 1〜ACM— 4)を合成した。
[0101] (ACM-1)
窒素置換されたオートクレ一ブ内に、イオン交換水 200部を入れ、更にアクリル酸 プチル 38. 4部、アクリル酸メトキシェチル 38. 4部、メタクリル酸メチル 19. 2部、及 ぴアクリル酸ジヒドロジシクロペンテニルォキシェチル 4. 0部からなる単量体混合物と 、ラウリル酸ナトリウム 4部と、 p—メンタンハイド口パーオキサイド 0· 04部と、硫酸第一 鉄 0. 01部と、エチレンジァミン四酢酸ナトリウム 0. 025部と、ソジゥムホルムアルデヒ ドスルホキシレート 0. 04部とを仕込み、反応温度 15°Cで乳ィ匕重合させた。重合転化 率がほぼ 100%に達したところで、 N, N—ジェチルヒドロキシルァミン 0. 5部を反応 系に添加して共重合反応を停止させた (反応時間 7時間)。次いで、反応生成物 (ラ テックス)を取り出し、反応生成物に塩化カルシウム水溶液 (0. 25%)を添加して不 飽和基含有アクリルゴムを凝固させた。この凝固物を十分に水洗した後、約 90°Cで 3 〜4時間乾燥させることにより、ムーニー粘度 [MS (100°C) ]45の炭素-炭素二
1+4
重結合を側鎖に有するアクリルゴム (ACM-1)を得た。 [0102] (ACM- 2)
窒素置換されたオートクレープ内に、イオン交換水 200部を入れ、更にアクリル酸 プチル 37. 6部、アクリル酸メトキシェチル 37. 6部、メタクリル酸メチル 18. 8部、 2— ヒドロキシェチル (メタ)アタリレート 2, 0部、及ぴアクリル酸ジヒドロジシクロペンテュル ォキシェチル 4. 0部力 なる単量体混合物と、ラウリル酸ナトリウム 4部と、 P—メンタ ンハイド口パーオキサイド 0. 04部と、硫酸第一鉄 0. 01部と、エチレンジァミン四酢 酸ナトリウム 0. 025部と、ソジゥムホノレムアルデヒドスルホキシレート 0. 04部とを仕込 み、反応温度 15°Cで乳化重合させた。重合転化率がほぼ 100%に達したところで、 N, N—ジェチルヒドロキシルァミン 0. 5部を反応系に添加して共重合反応を停止さ せた (反応時間 7時間)。次いで、反応生成物 (ラテックス)を取り出し、反応生成物に 塩化カノレンゥム水溶液 (0. 25%)を添加して不飽和基含有アクリルゴムを凝固させた 。この凝固物を十分に水洗した後、約 90°Cで 3〜4時間乾燥させることにより、ム一二 —粘度 [MS (100°C) ]45の炭素—炭素二重結合を側鎖に有するアクリルゴム (A
1+4
CM— 2)を得た。
[0103] (ACM-3)
窒素置換されたォ一トクレーブ内に、イオン交換水 200部を入れ、更にアクリル酸 プチノレ 38. 2部、アクリル酸メトキシェチル 38. 2部、グリシジルメタクリレート 0. 5部、 メタクリル酸メチル 19. 1部、及ぴアクリル酸ジヒドロジシクロペンテ二ルォキシェチノレ 4部からなる単量体混合物と、ラウリル酸ナトリウム 4部と、 p—メンタンハイド口パーォ キサイド 0. 04部と、硫酸第一鉄 0. 01部と、エチレンジァミン四酢酸ナトリウム 0. 025 部と、ソジゥムホルムアルデヒドスルホキシレート 0. 04部とを仕込み、反応温度 15°C で乳化重合させた。重合転化率がほぼ 100%に達したところで、 N, N—ジェチルヒ ドロキシノレアミン 0. 5部を反応系に添加して共重合反応を停止させた (反応時間 7時 間)。次いで、反応生成物 (ラテックス)を取り出し、反応生成物に塩化カノレンゥム水 溶液 (0. 25%)を添加して不飽和基含有アクリルゴムを凝固させた。この凝固物を十 分に水洗した後、約 90°Cで 3〜4時間乾燥させることにより、ムーニー粘度 [MS (1
1+4
00°C) ] 47の炭素—炭素二重結合を側鎖に有するアクリルゴム (ACM— 3)を得た。
[0104] (ACM-4) 窒素置換されたオートクレープ内に、イオン交換水 200部を入れ、更にアクリル酸 ェチル 100部からなる単量体混合物と、ラウリル酸ナトリウム 4部と、 p—メンタンハイド ロパ一オキサイド 0. 04部と、硫酸第一鉄 0. 01部と、エチレンジァミン四酢酸ナトリウ ム 0. 025部と、ソジゥムホルムァノレデヒドスノレホキシレート 0. 04部とを仕込み、反応 温度 15°Cで乳化重合させた。重合転化率がほぼ 100%に達したところで、 N, N- ジェチルヒドロキシノレアミン 0· 5部を反応系に添加して共重合反応を停止させた (反 応時間 7時間)。次いで、反応生成物 (ラテックス)を取り出し、反応生成物に塩化力 ノレンゥム水溶液 (0. 25%)を添加して不飽和基含有アクリルゴムを凝固させた。この 凝固物を十分に水洗した後、約 90°Cで 3〜4時間乾燥させることにより、ムーニー粘 度 [MS (100°C) ]47のアクリルゴム (ACM— 4)を得た。
1+4
[0105] ォレフィン Zアクリル酸共重合体ゴムとして、エチレン 'アクリル酸共重合ゴム (三井 デュポンケミカル社製、商品名「ベーマック G」(エチレン 73モル0んアクリル酸メチノレ 26モル0ん及ぴカルボン酸 1モル0 /0のターポリマー))を使用した。
[0106] く架橋剤 (C) >
以下の記載の方法により、架橋剤 (C)を合成した。
[0107] オイルジャケットを備えた容量 1リットルの加圧式撹拌槽型反応器のオイノレジャケット 温度を、 225°Cに保った。次いで、スチレン 38部、メタクリル酸メチル 28部、グリシジ ルメタタリレート 25部、ブチルアタリレート 8部、芳香族系溶剤としてキリレン 10部、及 ぴ重合開始剤であるジターシャリーブチルバ一オキサイド 2. 5部からなる単量体混 合液を調製し原料タンクに仕込んだ。一定の供給速度 (48gZ分、滞留時間: 12分) で単量体混合液を原料タンクから反応器に連続供給し、反応器内の混合液質量が 5 80g—定になるように反応液を反応器出口から連続的に抜き出した。その時の反応 器内温は、 235°Cに保持した。更に、抜き出した反応物を減圧度 30kPa、温度 250 °Cに保った薄隱発機で連続的に揮発成分を分離し、揮発成分をほとんど含まな 、 共重合体を回収した。単量体混合物の供給開始後、反応器内部の温度が安定して 力も更に 36分後をほぼ 状態に達したと判断し、薄膜蒸発後の重合体の回収開 始点とし、それから 180分反応を継続した結果、約 8kgの架橋剤 (C)を回収した。ゲ ルパーミエ一シヨンクロマトグラフより求めたポリスチレン換算による架橋剤 (C)の重量 平均分子量 Mwは 11500、数平均分子量 Mnは 5000、分子量分布 MwZMnは 2. 3であった。また、ガスクロマトグラフによる架橋剤 (C)中の揮発成分量は 1%以下で あった。ガラス転移温度 (Tg)は 70°C、エポキシ価は 1. 8meq/gであった。
[0108] くその他添加剤 >
メチノレハイドロジェンシリコーンとして、 SH1107 (東レ 'ダウコーニング 'シリコーン 社製)、有機過酸化物架橋剤として、 2, 5—ジメチル一 2, 5—ジ (t—プチノレパーォ キシ)へキシン一 3 (日本油脂社製、商品名「パーへキシン 25B— 40」 )を使用した。 また、架橋助剤として、ジビュルベンゼン (三共化成社製、商品名「ジビュルベンゼン (56%品)」)、老化防止剤として、 4, 4'一ビス( α , ージメチルベンジル)ジフエ- ルァミン (大內新興化学工業社製、商品名「ノクラック CDJ )を使用した。
[0109] (実施例 1)
ACM— 1、 PBT、架橋剤 (C)、及ぴ老ィ匕防止剤を、表 1に示す配合処方に従って ヘンシェルミキサーを用いて 30秒間混合し、添加剤混合物を得た。次に、同じく表 1 に示す配合処方に従って、同方向回転二軸押出機 (同方向非嚙み合い型スクリュー 、 LZD=49、日本製鋼所社製、商品名「ΤΕΧ44 α ΙΙ」)に、 1台は添加剤混合物用 、もう 1台はポリプチレンテレフタレート樹脂用の、計 2台の重量式フィーダ一 (クボタ 社製、商品名「KF- C88」)を用いて、吐出量 40kg7hで同方向二軸押出機の原料 導入口よりそれぞれ供給し、シリンダー温度設定 230°C、スクリュー回転数 400rpm で動的熱処理による架橋反応を施して、熱可塑性エラストマ一組成物を得た。
[0110] (実施例 2〜5、比較例 1, 2)
表 1に示す配合処方とすること以外は、上述した実施例 1の場合と同様にして、熱 可塑性エラストマ—組成物を得た。
[0111] (熱可塑性エラストマ一組成物の試験片 (成形シート)の作製)
得られた熱可塑性エラストマ一組成物 (実施例:!〜 5、比較例 1, 2)のペレットを射 出成形機(日本製鋼社製、商品名「N— 100」)を用いて射出成形を行い、厚み 2mm 、長さ 120mm、幅 120mmの成形シートを作製し各種評価に供した。
[0112] (熱可塑性エラストマ一組成物の評価)
得られた熱可塑性エラストマ一組成物の混練性を、容量 10リットルのニーダ一にて 測定し、流動性をメルトフローレート (MFR)として 230°C、 10kg荷重にて測定した。 結果を表 1に示す。また、得られた熱可塑性エラストマ一組成物の成形シートを用い て、常温 (25°C)、及び 140°Cにおける機械的物性 (表面硬度、引張破断強度 (T )、
B
引張破断伸ぴ (E )等)、耐油性、耐熱性、及び圧縮永久歪みを以下に示す方法に
B
より各々測定'評価した。結果を表 1に示す。また、耐熱性の指標として、 140°Cにお ける機械的物性評価後サンプルの測定機治具掴み部の熱変形を目視で観察した。
[0113] [表面硬度 (デュ口 D) ]: JIS— K6253に準拠して測定した。
[0114] [引張破断強度 (T )、及ぴ引張破断伸ぴ (E )] :JIS—K6251に準拠して測定した
B B
[0115] [TEM写真の撮影]:実施例 1、及び比較例 2の熱可塑性エラストマ一組成物を凍結 ミクロトームにて薄片とした後、四酸化ルテニウムを使用して染色したものを、透過型 電子顕微鏡 (日立製作所社製、「H— 7500」型)を用いて倍率 2000倍に拡大して写 真撮影した。図 1に、実施例 1の熱可塑性エラストマ一組成物の微構造を示す電子 顕微鏡写真を示す。また、図 2に、比較例 2の熱可塑性エラストマ一組成物の微構造 を示す電子顕微鏡写真を示す。なお、図 1中、黒色〜濃灰色で表される部分がポリ ブチレンテレフタレート樹脂であり、白色〜淡灰色で表される部分がアクリルゴムであ る。
[0116] [表 1]
Figure imgf000034_0001
表 1に示す結果から、実施例 1〜5の熱可塑性エラストマ一組成物は、比較例 1, 2 の熱可塑性エラストマ一組成物に比して高強度で耐熱性を有するものであることが明 らかである。比較例 1は架橋しないため、機械物性及ぴ耐熱性に劣る。比較例 2は有 機過酸化物架橋したため、 PBTが有機過酸化物によって分子切断され、機械物性 に劣る。従って、本発明の実施形態である熱可塑性エラストマ一組成物の有用性を 確認することができた。また、図 1に示す実施例 1の電子顕微鏡写真から、本発明の 実施形態である熱可塑性エラストマ一組成物は、 3 m以下のアクリルゴム架橋粒子 が均一に分散した海島構造 (ポリブチレンテレフタレート樹脂が海 (マトリックス)、架 橋したアクリルゴムの粒子が島 (ドメイン))となっていることが明らかである。一方、図 2 に示す比較例 2の電子顕微鏡写真から、海島構造を有しているものの、アクリルゴム 架橋粒子の粒子径が不均一で、且つ 3 m以上の粗大な粒子が多数存在すること が明ら力である。
産業上の利用可能性
本発明の熱可塑性エラストマ一組成物は、高強度であるとともに優れたゴム弾性、 耐熱性、及ぴ耐油性を有するものであるため、 CVJブーツ等の部材を構成するため の材料として好適である。

Claims

請求の範囲 [1] 融点が 200°C以上である熱可塑性樹脂 (A)と、 エステル基含有モノマー由来の構成単位を有するエラストマ一 (B)と、を含む混合 物を、 架橋剤 (C)として、重量平均分子量 Mwが 1000〜30000、分子量分布 MwZMn が 1. 0〜 0であり、(メタ)アクリル酸エステル (c—1)単位のみからなる重合体 (C — 1)、及び/又は、 重量平均分子量 Mwが 1000~30000、分子量分布 MwZMnが 1. 0〜4. 0であ り、(メタ)アクリル酸エステル (c— 1)単位 5〜35質量0 /0及び芳香族ビエル単量体 (c -2)単位 65〜95質量%を構成単位として含有する重合体 (C— 2)、の存在下に動 的に熱処理してなる熱可塑性エラストマ一組成物。 [2] 前記熱可塑性樹脂 (A)が、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及ぴポリエステルエ ラストマーカ、らなる群より選択される少なくとも一種である請求項 1に記載の熱可塑性 エラストマ一組成物。 [3] 前記エラストマ一 (B)力 アクリルゴム、アクリロニトリル 'アクリルゴム、及びエチレン 'アクリルゴムからなる群より選択される少なくとも一種である請求項 1又は 2に記載の 熱可塑性エラストマ一組成物。 [4] 前記エラストマ一 (B)が、
(B1)アクリル酸アルキルエステル及びノ又はアクリル酸アルコキシアルキルエステ ル単量体由来の構成単位 20〜99. 99質量%、
(B2)炭素—炭素二重結合を側鎖に有する単量体由来の構成単位 0. 01~20質 量0
(B3)不飽和アタリロニトリル単量体由来の構成単位。〜 40質量0 /0、及ぴ
(B4)これらと共重合可能な単量体由来の構成単位 0〜30質量% (但し、 (B1) + (
B2) + (B3) + (B4) =100質量0 /0)からなるものである請求項 1〜3のいずれか一項 に記載の熱可塑性エラストマ一組成物。
[5] 前記エラストマ一 (B)力 カルボキシル化、ヒドロキシ化、アミノ化、又はエポキシ化 されてなるものである請求項 1〜4のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマ一組 成物。
[6] 前記混合物に占める、前記熱可塑性樹脂 (A)と前記エラストマ一 (B)の含有割合 力 質量比で、 (A): (B) =60 :40〜15: 85である請求項 1〜5のいずれか一項に記 載の熱可塑性エラストマ一組成物。
[7] 前記 (メタ)アクリル酸エステル (c— l)が、メタクリル酸グリシジルエステルを含むも のである請求項 1〜6のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマ一組成物。
[8] 前記架橋剤 (C)のエポキシ価が、 0. l SOmeqZgである請求項 1〜7の!/、ずれ 一項に記載の熱可塑性エラストマ一組成物。
[9] メチルハイドロジェンシリコーンオイルを更に存在させて動的に熱処理してなる請求 項 1〜8のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマ一組成物。
[10] エーテル系可塑剤、エーテルエステル系可塑剤、トリメリット酸系可塑剤力もなる群 より選択される少なくとも一種である可塑剤を、 0〜50質量。 /0含有する請求項:!〜 9の いずれか一項に記載の熱可塑性エラストマ一組成物。
[11] 請求項 1〜10の!/、ずれか一項に記載の熱可塑性エラストマ一組成物を成形してな る成形品。
[12] 請求項 1〜: L0の ヽずれか一項に記載の熱可塑性エラストマ一組成物からなる等速 ジョイント(CVJ)ブーツ。
[13] 融点が 200°C以上である熱可塑性樹脂 (A)と、
エステル基含有モノマー由来の構成単位を有するエラストマ一 (B)と、を含む混合 物を、
架橋剤(C)として、重量平均分子量 Mwが 1000〜30000、分子量分布 Mw/Mn が 1. 0〜4. 0であり、(メタ)アクリル酸エステル (c—l)単位のみ力もなる重合体 (C —1)、及び/又は、
重量平均分子量 Mwが 1000〜30000、分子量分布 MwZMnが 1. 0〜4. 0であ り、(メタ)アクリル酸エステル (c— 1)単位 5〜35質量%及び芳香族ビエル単量体 (c —2)単位 65〜95質量%を構成単位として含有する重合体 (C— 2)、の存在下に動 的に熱処理して熱可塑性エラストマ一組成物を得る熱可塑性エラストマ一組成物の 製造方法。 連続式混練機及び/又は連続式押出機によって動的に熱処理する請求項 13に 記載の熱可塑性エラストマ一糸且成物の製造方法。
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