導電性組成物、導電性成形体ならびにゲル状導電性組成物およびその 製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、一般的に不溶 ·不融であることで知られる導電性高分子力イオン性液体 に分散および Zまたは溶解している導電性組成物に関する。また、本発明は、かか る導電性組成物を含む導電性成形体ならびにかかる導電性組成物とゲル化剤とを 含むゲル状導電性組成物およびその製造方法に関する。
[0002] 本発明により、導電性高分子の皮膜 (もしくは被膜)形成性、成形性および加工性 が著しく向上し、プラスチックの導電性化、固体コンデンサ用電解質や二次電池の電 解質用の電気化学素子、その化学反応を利用した防鲭び、汚染防止塗料、ドープ 脱ドープを利用した表示素子、ァクチユエ一ターなどの電気 Z機械変換素子、太陽 電池や高分子 LEDなどの電気 Z光変換素子、 FETなどの半導体素子などの幅広 い応用展開が可能となる。
背景技術
[0003] 導電性高分子は 1977年にポリアセチレンに対してヨウ素ドーピングすることにより、 高導電性が発現することが見出されたことに始まる。ポリアセチレンは不溶 ·不融であ り、その実用的な用途は実現されな力 た。溶媒溶解性や溶融性を有する導電性高 分子が開発されれば、プラスチックの導電性化、固体コンデンサ用電解質や二次電 池の電解質用の電気化学素子、その化学反応を利用した防鲭び、汚染防止塗料、 ドープ脱ドープを利用した表示素子、ァクチユエ一ターなどの電気 Z機械変換素子 、太陽電池や高分子 LEDなどの電気 Z光変換素子、 FETなどの半導体素子などの 幅広い応用展開が期待される。そのため溶媒溶解性を有する導電性高分子を作ると いう多くの試みが成されてきた。
[0004] 溶媒溶解性を有する高分子としては 1986年に開発されたポリ(3—アルキルチオフ ェン)があるがこれは脱ドープ状態で溶媒溶解性を有する高分子であって、導電性の 発現には別のプロセスでドーピング処理をする必要がある。ドーピングされた状態で
溶媒溶解性を有する高分子としては、 1992年に開発されたポリア-リンが最初の例 である。これはドデシルベンゼンスルフォン酸をドーパントとして溶媒溶解性を持たせ たものである。
[0005] また、 1993年には特許第 3426637号公報 (特許文献 1)に見られるように、水およ び Zまたは有機溶媒に可溶なポリア-リンの製造方法が開発されている。この場合、 ァ-リンを等モルの界面活性剤と反応させて、ァ-リン 界面活性剤塩を両親媒性 構造のァ-リンモノマーとして形成し、次に、酸ィ匕重合することによって、クロ口ホルム ゃキシレン等の各種有機溶媒や水に可溶なポリア二リンまたはその誘導体を合成す ることを可能としている。
[0006] 水に分散された導電性高分子としては、 1993年に開発された、水に分散された 1.
3質量0 /0のエチレンジォキシチォフェンの例がある。この様なポリチォフェンの応用例 は、たとえば特開平 11— 312626号公報 (特許文献 2)などに記載されている。しか しながら現在でも溶媒溶解性を有する導電性高分子の例は、以上の例に限られてお り、例えば導電性高分子の代表であるポリアセチレン、ポリピロール、ポリチォフェン などは不溶 ·不融であると考えられている。そのため導電性高分子は多くの応用展開 の可能性を持ちながらその範囲は限られたものであった。
[0007] 一方、以上の様な電気化学素子に関連した技術とは全く別の分野で、近年常温で 液体状である溶融塩が開発され注目されている。これらはイオン性液体とも言われィ ミダゾリゥムゃピリジ-ゥムなどの 4級塩をカチオンと適当なァ-オン(Br―、 A1C1―、 B
4
F―、 PF—など)の組合せで構成され、ハロゲンを含むことが多い。
4 6
[0008] これらは、不揮発性、不燃性、化学的安定性、高イオン伝導性などの特徴を持ち、 合成や触媒反応などの化学反応に用いる再利用可能なグリーンソルベントとして注 目され、一方で Liイオン電池の電解質としての検討や二重層コンデンサ(二重層キヤ パシタ)としての可能性も検討されている。二重層コンデンサとしての応用はイオン性 液体の電位窓が比較的大き ヽ事を利用したもので、イオン性液体を電解液として用 V、る事により二重層容量を大きくする事を目指したものである。
[0009] ところが、液体状態の電解質では、電池などからの電解質の漏洩の問題が存在す ることから、イオン性液体を含む固体電解質を形成するため、イオン性液体をゲルイ匕
することが提案されている(たとえば、特開 2002— 003478号公報 (特許文献 3)を参 照)。また、導電性のあるゲル状材料は、固体電解質としての用途の他、生体電極、 センサとしての用途などにも期待されている。
[0010] しかし、イオン性液体をそのままゲルイ匕したゲル化イオン性液体 (イオン伝導体)で あっても、ゲルィ匕によりその導電率 (電気伝導率)は低減するため、固体電解質、生 体電極またはセンサとしての用途を拡大するためには、さらなる導電率の向上が求め られている。
特許文献 1:特許第 3426637号公報
特許文献 2 :特開平 11 312626号公報。
特許文献 3:特開 2002— 003478号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0011] 本発明は、一般的に不溶 '不融とされていた導電性高分子の皮膜形成性、成形性 および加工性を高めることを課題とした。より具体的には、導電性高分子とイオン性 液体とを含み、皮膜形成性、成形性および加工性が高い導電性組成物を提供する ことを課題とした。
課題を解決するための手段
[0012] 本発明は、導電性高分子と、イオン性液体とを含む導電性組成物であって、前記 導電性高分子は前記イオン性液体に分散および Zまたは溶解している部分を含む ことを特徴とする導電性組成物である。
[0013] 本発明にかかる導電性組成物において、導電性高分子の少なくとも一部は前記ィ オン性液体に溶解しているものとすることができる。また、イオン性液体に対する導電 性高分子の濃度は、イオン性液体に対する前記導電性高分子濃度の飽和濃度の 0
. 6倍以上とすることができる。
[0014] また、本発明に力かる導電性組成物にお!、て、導電性高分子は、ポリピロールおよ びその誘導体、ポリチォフェンおよびその誘導体、ポリパラフエ-レンビ-レンおよび その誘導体、ポリア-リンおよびその誘導体ならびにポリキノンおよびその誘導体から なる群カゝら選ばれる少なくとも 1種類を含むことができる。
[0015] また、本発明に力かる導電性組成物にぉ 、て、イオン性液体のカチオン成分は、ァ ンモ -ゥムおよびその誘導体、イミダゾリ-ゥムおよびその誘導体、ピリジ-ゥムおよ びその誘導体、ピロリジニゥムおよびその誘導体、ピロリニゥムおよびその誘導体、ピ ラジュゥムおよびその誘導体、ピリミジ -ゥムおよびその誘導体、トリァゾ -ゥムおよび その誘導体、トリアジ-ゥムおよびその誘導体、トリァジン誘導体カチオン、キノリュウ ムおよびその誘導体、イソキノリュウムおよびその誘導体、インドリ-ゥムおよびその 誘導体、キノキサリュウムおよびその誘導体、ピぺラジュゥムおよびその誘導体、ォキ サゾリ-ゥムおよびその誘導体、チアゾリ-ゥムおよびその誘導体、モルフオリ-ゥム およびその誘導体ならびにピぺラジンおよびその誘導体力 なる群力 選ばれる少 なくとも 1種類を含むことができる。
[0016] また、本発明に力かる導電性組成物にぉ 、て、イオン性液体のァ-オン成分は、ス ルホン酸基ァ-オン(一 SO―)、硫酸基ァ-オン(一 SO―)、カルボキシル基ァ-オン
3 4
(― COO— )、 BF―、 PF―、ビス(トリフルォロメチルスルホ -ル)イミドア-オン((CF S
4 6 3
O ) C―)、 NO—および-トロ基ァ-オン(—NO―)力 なる群力 選ばれる少なくとも 1
2 3 3 2
種類を含むことができる。
[0017] また、本発明にカゝかる導電性組成物は、イオン性液体に導電性高分子を分散およ び/または溶解させる工程を経てつくられたものとできる。
[0018] また、本発明にカゝかる導電性組成物は、上記の導電性組成物から、イオン性液体 の少なくとも一部が取り除かれているものであってもよい。たとえば、本発明にかかる 導電性組成物は、上記の導電性組成物と、イオン性液体と相溶する液体とを接触さ せて、導電性組成物からイオン性液体の少なくとも一部を取り除 、たものであっても よい。
[0019] また、本発明は、上記の ヽずれかの導電性組成物を含む導電性成形体である。た とえば、本発明にかかる導電性成形体は、上記の導電性組成物の少なくともいずれ かを用いて製造されたものとできる。
[0020] また、本発明は、上記の導電性組成物とゲル化剤とを含むゲル状導電性組成物で ある。
本発明にカゝかるゲル状導電性組成物にぉ ヽて、イオン性液体に対する導電性高
分子の濃度は、イオン性液体に対する導電性高分子の飽和濃度の 0. 2倍以上とす ることができる。また、イオン性液体に対するゲル化剤の濃度は、 0. 03gZml以上 0 . 5gZml以下とすることができる。
[0021] 本発明に力かるゲル状導電性組成物にぉ 、て、ゲル化剤は、少なくとも 2以上の極 性基または 2以上の反応性官能基を含む化合物とすることができる。
[0022] 本発明は、上記のゲル状導電性組成物の製造方法であって、導電性高分子の少 なくとも一部をイオン性液体に溶解させる溶解工程と、ゲル化剤を用いて導電性高分 子の少なくとも一部が溶解しているイオン性液体をゲルイ匕するゲルイ匕工程とを含むゲ ル状導電性組成物の製造方法である。
[0023] 本発明にカゝかるゲル状導電性組成物の製造方法にぉ ヽて、ゲル化工程は、導電 性高分子の少なくとも一部が溶解しているイオン性液体にゲル化剤を溶解または分 散させる工程を含むことができる。また、ゲル化工程は、ゲル化剤として 2以上の第 1 の反応性官能基を含む第 1のゲル化剤と 2以上の第 2の反応性官能基を含む第 2の ゲル化剤とを準備する工程と、導電性高分子の少なくとも一部が溶解しているイオン 性液体に第 1のゲル化剤と第 2のゲル化剤とを溶解または分散させる工程と、第 1の ゲル化剤と第 2のゲル化剤とを重合させる工程とを含むことができる。
発明の効果
[0024] 本発明によれば、一般的に不溶 ·不融とされていた導電性高分子の皮膜形成性、 成形性および加工性を高めることができる。より具体的には、導電性高分子とイオン 性液体とを含み、皮膜形成性、成形性および加工性が高い導電性組成物を提供す ることがでさる。
発明を実施するための最良の形態
[0025] <導電性組成物 >
本発明にかかる導電性組成物は、導電性高分子と、イオン性液体とを含む導電性 組成物であって、導電性高分子は前記イオン性液体に分散および Zまたは溶解して いる部分を含むことを特徴とする。カゝかる導電性組成物は、導電性高分子の皮膜形 成性、成形性および力卩ェ性を高めることができる。
[0026] (イオン性液体)
本発明にお 、て用いられるイオン性液体は、カチオンとァ-オンとから形成されて おり、少なくとも室温 (たとえば、 10°C〜30°Cで)において液体であるものをいい、常 温溶融塩とも呼ばれている。イオン性液体には、 100°C以上、 150°C以上でも液体で あるものがある。イオン性液体は、通常の有機溶媒のように溶媒の一部カイオンィ匕し ているものではなぐイオン (カチオンおよびァ-オン)のみ力も形成されている、すな わち 100%イオン化して!/、るものと考えられる。
[0027] このイオン性液体を形成するカチオン成分としては、特に制限はな!/ヽが、イオン性 液体の化学的安定性および導電性を高める観点から、各種 4級窒素を含むカチオン を用いることが好ましい。たとえば、アンモ-ゥムおよびその誘導体、イミダゾリ-ゥム およびその誘導体、ピリジ-ゥムおよびその誘導体、ピロリジ -ゥムおよびその誘導体 、ピロリュウムおよびその誘導体、ピラジュゥムおよびその誘導体、ピリミジ -ゥムおよ びその誘導体、トリァゾニゥムおよびその誘導体、トリアジ-ゥムおよびその誘導体、ト リアジン誘導体カチオン、キノリュウムおよびその誘導体、イソキノリュウムおよびその 誘導体、インドリニゥムおよびその誘導体、キノキサリニゥムおよびその誘導体、ピぺ ラジュゥムおよびその誘導体、ォキサゾリ-ゥムおよびその誘導体、チアゾリ-ゥムぉ よびその誘導体、モルフオリ-ゥムおよびその誘導体ならびにピぺラジンおよびその 誘導体力 なる群力も選ばれる少なくとも 1種類を用いることが好ましい。ここで、誘導 体とは、その基本形となる化合物において置換可能な水素原子のうち少なくとも 1つ を、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、水酸基、カルボ二 ル基、カルボキシル基、エーテル基、エステル基、ァシル基またはアミノ基などの置 換基に置換したィ匕合物を 、う。
[0028] このイオン性液体を形成するァ-オン成分としては、特に制限はな ヽが、イオン性 液体の導電性を高める観点から、スルホン酸基ァニオン(一 SO ")、硫酸基含有ァニ
3
オン(一 OSO―)、カルボキシル基ァニオン(一COO—)、 BF―、 PF―、ビス(トリフルォ
3 4 6
ロメチルスルフォニル)イミドア二オン((CF SO ) N―)、(トリス(トリフルォロメチルスル
3 2 2
フォニル)カルボア二オン((CF SO ) C―)、 NO―、ニトロ基ァニオン(一NO―)からな
3 2 3 3 2 る群力も選ばれる少なくとも 1種類を用いることが好ま U、。
[0029] 本発明に好ましく用いられるァ-オン成分として、スルホン酸基ァ-オン(一 SO ")、
硫酸基ァ-オン(一 OSO―)を含む原子団が挙げられる。これらは、それぞれ R SO―
3 A 3
、 R OSO—と記載される (ここで、 R、 Rは、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基
B 3 A B
、芳香族炭化水素基、エーテル基、エステル基、ァシル基などを含む置換基を示す 、また、フッ素原子を含んでもよい)。
[0030] R SO—としては、たとえば、 p-CH C H SO—(p トルエンスルホン酸ァ-オン)、
A 3 3 6 4 3
C H SO—(ベンゼンスルホン酸ァ-オン)などが挙げられる。また、 R SO—において
6 5 3 A 3 は、 Rにフッ素原子を含むものがより好ましい。たとえば、 CF SO―、 CHF CF CH
A 3 3 2 2 2
SO―、 CHF― (CF )― CH SO—などが挙げられる。
3 2 2 3 2 3
[0031] R OSO—としては、たとえば、 CH CH OCH CH OSO―、 C H OCH CH OSO―
B 3 3 2 2 2 3 6 5 2 2 3 などが挙げられる。また R OSO—においては、 Rにフッ素原子を含むものがより好ま
B 3 B
しい。たとえば、 CHF CF CH OSO―、 CHF― (CF )― CH OSO―、 CF― (CF )
2 2 2 3 2 2 3 2 3 3 2 2
-CH OSO―、 CF― (CF ) -CH OSO—などが挙げられる。
2 3 3 2 6 2 3
[0032] また、本発明に好ましく用いられるァ-オン成分として、カルボキシル基ァ-オン(
— COO—)を含む原子団が挙げられる。たとえば、 R COO—、 HOOCR COO—、― OO c c
CR COO—、 NH CHR COO—などが挙げられる(ここで、 Rは、脂肪族炭化水素基
C 2 C C
、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、エーテル基、エステル基、ァシル基など を含む置換基を示す、また、フッ素原子を含んでもよい)。具体的には、具体的には、 ギ酸、酢酸、マレイン酸、アジピン酸、シユウ酸、フタル酸、コハク酸、アミノ酸などを用
V、て合成されるカルボキシル基ァ-オン( COO を含むイオン性液体が好ま U、。
[0033] また、本発明に好ましく用いられるァ-オン成分として、ニトロ基ァ-オン(一 NO ")
2 を含む原子団が挙げられる。たとえば、 R NO—などが挙げられる(ここで、 Rは、脂
D 2 D 肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、エーテル基、エステル 基、ァシル基などを含む置換基を示す、また、フッ素原子を含んでもよい)。
[0034] また、本発明に好ましく用いられるァ-オン成分として、 BF―、 PF―、ビス(トリフルォ
4 6
ロメチルスルホニル)イミドア二オン((CF SO ) N―)、 (トリス(トリフルォロメチルスルフ
3 2 2
ォニル)カルボア二オン((CF SO ) C—)など挙げられる。
3 2 3
[0035] 本発明にお 、て用いられるイオン性液体は、上記のカチオン成分とァ-オン成分と を組み合わせたィ匕学物質であり、公知の方法、たとえば、ァ-オン交換法、酸エステ
ル法、中和法などの方法により合成することができる。
[0036] (導電性高分子)
本発明にお ヽて用いられる導電性高分子としては、導電性を有する高分子であれ ば特に制限はないが、導電性が高い観点から、ポリピロールおよびその誘導体、ポリ チォフェンおよびその誘導体、ポリパラフエ-レンビ-レンおよびその誘導体、ポリア 二リンおよびその誘導体、ポリキノンおよびその誘導体力 なる群力 選ばれる少なく とも 1種類を用いることが好ましい。ここで、誘導体とは、その基本形となる化合物に おいて置換可能な水素原子のうち少なくとも 1つを、脂肪族炭化水素基、脂環式炭 化水素基、芳香族炭化水素基、水酸基、カルボニル基、カルボキシル基、エーテル 基、エステル基、ァシル基またはアミノ基などの置換基に置換したィ匕合物をいう。誘 導体の代表例としては、ポリ(1, 4 ジォキシチォフェン)、ポリ(3 アルキルチオフ ェン) (アルキル基としてはブチル基、へキシル基、ォクチル基、ドデシル基など)、ポ リ(1, 5 ジァミノアントラキノン)などが挙げられる。
[0037] また、これらの導電性高分子は、化学重合法または電解重合法などにより合成され る。化学重合法とは、適当な酸化剤の存在下で、たとえばピロールなどの原料モノマ 一を酸化脱水して重合する方法である。酸化剤としては、過硫酸塩、過酸化水素、ま たは鉄、銅、マンガンなどの遷移金属元素の塩が用いられる。酸化剤のァ-オン成 分がドーパントとして重合過程でポリマー中に取り込まれるため、一段階の反応で導 電性を有するポリマーが得られる。電解重合法とは、たとえば、ピロールなどの原料 モノマーを電解質とともに溶媒に溶解し、陽極上で酸ィ匕重合を行なう方法である。一 般的に、ポリマーの酸ィ匕還元電位はモノマーの酸ィ匕還元電位に比べて低いため、重 合過程でポリマー骨格の酸ィ匕重合が進みそれに伴って、溶媒中の電解質がドーパ ントとしてポリマー中に取り込まれる。
[0038] 導電性高分子に添加されるドーパントとしては、特に制限はないが、 p トルエンス ルホン酸ァ-オン、ベンゼンスルホン酸ァ-オン、アントラキノン一 2—スルホン酸ァ -オン、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸ァ-オン、ポリビュルスルホン酸ァ-ォ ン、ドデシルベンゼンスルホン酸ァ-オン、アルキルスルホン酸ァ-オン、 n—プロピ ルリン酸ァ-オン、 CIO―、 BF―、 PF—などが挙げられる。
[0039] ここで、「導電性高分子はイオン性液体に分散および Zまたは溶解して ヽる部分を 含む」とは、(A)「導電性高分子はイオン性液体に分散している部分を含む」場合で あってもよいし、 (B)「導電性高分子は、イオン性液体に分散している部分、および、 溶解している部分を含む」場合であってもよいし、 (C)「導電性高分子はイオン性液 体に溶解して 、る部分を含む」場合であってもよ ヽ。また、(A)〜(C)の分散および Zまたは溶解している部分の他に、(D)導電性高分子は、イオン性液体に分散も溶 解もして!/、な 、部分を含んで 、てもよ 、。 (A)〜(C)の 、ずれの場合にぉ 、ても、導 電性高分子の皮膜形成性、成形性および加工性を高めることができる。
[0040] また、導電性高分子をイオン性液体に分散および Zまたは溶解させる方法は、特 に制限はなぐ通常の方法が用いられる。たとえば導電性高分子の一つであるポリピ ロールをイオン性液体に分散および Zまたは溶解させる工程は、ポリピロールの溶解 性を高める観点から、 50°C以上に加熱されたイオン性液体にポリピロールを分散お よび Zまたは溶解させることが好まし 、。力かる分散および Zまたは溶解工程にぉ ヽ て、イオン性液体は、沸点以下であれば、 100°C以上加熱されることがより好ましぐ 150°C以上に加熱されることがさらに好ましい。イオン性液体は温度を上げるとその 導電性高分子の溶解性は高くなるが、高温のイオン性液体に溶解した導電性高分 子は室温に戻しても析出することはな 、。このことはイオン性液体における導電性高 分子の溶解現象が通常の溶媒における溶解ではなぐ導電性高分子におけるドーピ ング作用のような強い相互作用に基づくものであることを示唆している。
[0041] 上記のようなイオン性液体における導電性高分子の分散および Zまたは溶解は他 の導電性高分子においても同様で、たとえばポリチォフェンをイオン性液体に分散お よび Zまたは溶解させる工程においても、 50°C以上のイオン性液体にポリチォフェン を分散および Zまたは溶解させることが好ましぐイオン性液体の液温は 100°C以上 力 り好ましぐ 150°C以上がさらに好ましい。
[0042] 本発明にかかる導電性組成物においては、上記導電性高分子の少なくとも一部が イオン性液体に溶解して 、ることが好ま 、。導電性高分子の少なくとも一部がィォ ン性液体に溶解することにより、導電性高分子の皮膜形成性、成形性および加工性 力 り高められる。
[0043] ここで、高分子力 オン性液体に溶解した力どうかの確認は以下の 3つの方法で行 つた。すなわち、(1)ろ紙によるろ過で残渣のないこと、(2)遠心分離により分離され ないこと、および (3)紫外 ·可視吸収スペクトルで導電性高分子による吸収強度が、 導電性高分子の添加量と比例することである。ここで、(3)の紫外'可視吸収スぺタト ルによる方法は、基本的に分子吸収によるものであり、仮に導電性高分子の溶解度 が飽和に達し、ろ過や遠心分離による分離ができないほどの微粒子として存在して いるとしても、その吸収強度は分子状に溶解した場合に比較して小さくなると言う原 理に基づくものである。
[0044] また、本発明にかかる導電性組成物においては、導電性高分子の膜形成性、成形 性および加工性を高く維持しながら導電性組成物中の導電性高分子の含有量を高 くする観点から、イオン性液体に対する導電性高分子の濃度が、イオン性液体に対 する導電性高分子の飽和濃度の 0. 6倍以上であることが好ましい。たとえば、導電 性組成物を塗布して使用する場合、 1回の塗布による導電性高分子の塗布量が多く なるという観点から、導電性高分子の濃度は高い方が好ましい。かかる観点から、ィ オン性液体に対する導電性高分子の濃度は、飽和濃度の 0. 7倍以上がより好ましく 、 0. 8倍以上がさらに好ましい。
[0045] ここで、イオン性液体に対する導電性高分子の飽和濃度は、たとえば以下のように して算出される。よく乾燥した 100ml (cm3)の二口フラスコに、攪拌ペラとリービッヒ還 流管を取り付け、 Xmlのイオン性液体に Ygの導電性高分子を加えて、攪拌しながら 150°Cで 30分間加熱して、イオン性液体に導電性高分子を溶解または分散させる。 この溶解液または分散液を、室温 (たとえば 10°C〜30°C)に冷却した後、ろ紙 (東洋 濾紙社製 No. 2)でろ過すると、ろ紙上にイオン性液体に溶解していない導電性高 分子が残る。この未分散または未溶解の導電性高分子を水およびメタノールで洗浄 して乾燥した質量を Zgとすると、飽和濃度 Mは、式(1)
S
M (g/ml) = (Y-Z) /X · ' · (1)
s
で算出される。なお、イオン性液体に対する導電性高分子の溶解量は、イオン性液 体の種類および導電性高分子の種類によって変動するため、 Z>0となるよう〖こ、 お よび Yの値を設定する必要がある。
[0046] また、紫外 ·可視吸収スペクトルにおける導電性高分子による吸収強度が、イオン 性液体に溶解した導電性高分子量に比例することから、吸収強度が最大になるとき のイオン性液体における導電性高分子の濃度を上記の飽和濃度とすることができる 。たとえば、 n個の Xmlのイオン性液体に、それぞれ Y g、 Y g、 Y g、 · · · Y gの導電
1 2 3 n 性高分子を溶解または分散させてそれぞれの導電性組成物を作製し、それぞれの 導電性組成物について紫外 ·可視吸収スペクトルを測定する。測定波長は、その溶 液の極大吸収波長が好ま U、。紫外'可視吸収スペクトルの吸収強度と濃度とをダラ フ化し、吸収強度が飽和するまでの濃度においては、溶解していると考える。
[0047] すなわち、イオン性液体に対する導電性高分子の濃度 Mと、イオン性液体に対す る導電性高分子の飽和濃度 Mとの関係は、(MZM )≥0. 6であることが好ましい。
s s
[0048] ここで、上記の「ろ紙」は、同メーカーのホームページ(下記の URL) (http://www.a dvantec.co.jp/jaポリア-リン ese/hinran/seihin_index.html)によると、保留粒子径のカ タログ値は 5 m (ただし、 JISP3801で規定された硫酸バリウムなどを自然濾過した ときの漏洩粒子径より求めたもの)である。
[0049] また、本発明にカゝかる導電性組成物にぉ ヽて、導電性高分子がイオン性液体に分 散および Zまたは溶解して ヽる導電性組成物から、その導電性組成物中のイオン性 液体の少なくとも一部が取り除かれることも、導電性高分子を含む導電性成形体を製 造する観点力 好ましい。導電性組成物からイオン性液体の少なくとも一部を取り除 く方法には、特に制限はないが、導電性組成物と、イオン性液体と相溶する液体とを 接触させる方法が好ましい。また、導電性組成物と、イオン性液体と相溶する液体と を接触させる方法には、特に制限はないが、イオン性液体中に導電性組成物を浸漬 または振とうする方法などが好ましく挙げられる。ここで、イオン性液体と相溶する液 体は、特に制限はないが、水、アセトン、へキサンおよびジクロロェタンなどが好ましく 用いられる。
[0050] 本発明にカゝかる導電性組成物、すなわち、イオン性液体に導電性高分子が部分的 に分散および Zまたは溶解して ヽる導電性組成物は、導電性インクや高分子への導 電性付与など幅広 、分野への応用が可能である。本発明に力かる導電性組成物の 特徴の一つはイオン性液体が不揮発性であり事実上沸点を持たな!ヽことである。そ
のため、たとえば、このままでは基板上に塗布、溶媒蒸発をさせて導電性高分子膜を 作製することはできない。し力しながら、本発明にかかる導電性組成物を天然高分子
(たとえば、紙や、綿 '麻'絹など力 選ばれる 1以上の天然有機高分子力もなる布)ま たは有機化合物力もなる媒体 (グラフアイトシート、高分子フィルム)などに含浸させ、 その後イオン性液体と相溶するような液体で洗浄してイオン性液体のみを抽出するこ とにより、容易に導電性の紙状物や導電性の布状物を作ることができる。このような手 法は各種の高分子に対しても同様に実施する事ができ、容易に導電性高分子と高 分子力 なる皮膜を作製することができる。
[0051] なお、本発明にカゝかる導電性組成物は、導電性高分子をイオン性液体に分散およ び Zまたは溶解させたものであるが、導電性高分子をフッ素化アルコールに分散お よび Zまたは溶解させた導電性組成物も、本発明と同様の効果を有する。
[0052] すなわち、導電性高分子とフッ素化アルコールとを含む導電性組成物であって、導 電性高分子はフッ素化アルコールに分散および Zまたは溶解している部分を含むこ とを特徴とする導電性組成物は、本発明にかかる導電性組成物と同様に導電性高 分子の皮膜形成性、成形性および加工性を高めることができる。
[0053] また、導電性高分子の皮膜形成性、成形性および加工性をより高めるために、導電 性高分子とフッ素化アルコールとを含む導電性組成物は、導電性高分子の少なくと も一部がフッ素化アルコールに溶解していることが好ましい。また、フッ素化アルコー ルに対する導電性高分子の濃度は、フッ素化アルコールに対する導電性高分子濃 度の飽和濃度の 0. 6倍以上であることが好ましい。
[0054] また、導電性高分子をフッ素化アルコールおよび塩素化炭化水素に分散および Z または溶解させた導電性組成物もまた、本発明と同様の効果を有する。
[0055] すなわち、導電性高分子とフッ素化アルコールと塩素化炭化水素とを含む導電性 組成物であって、導電性高分子はフッ素化アルコールおよび塩素化炭化水素力 形 成される混合溶媒に分散および Zまたは溶解している部分を含むことを特徴とする 導電性組成物は、本発明にかかる導電性組成物と同様に導電性高分子の皮膜形成 性、成形性および加工性を高めることができる。
[0056] また、導電性高分子の皮膜形成性、成形性および加工性を高めるより高めるため
に、導電性高分子とフッ素化アルコールと塩素化炭化水素とを含む導電性組成物は
、導電性高分子の少なくとも一部がフッ素化アルコールおよび塩素化炭化水素から 形成される混合溶媒に溶解していることが好ましい。また、フッ素化アルコールおよび 塩素化炭化水素から形成される混合溶媒に対する導電性高分子の濃度は、フッ素 化アルコールおよび塩素化炭化水素から形成される混合溶媒に対する導電性高分 子濃度の飽和濃度の 0. 6倍以上であることが好まし 、。
[0057] ここで、上記導電性組成物に用いられるフッ素化アルコールとしては、特に制限は ないが、一価アルコールおよび多価アルコールを挙げることができる。一価アルコー ルの場合、本発明のフッ素化アルコールをィ匕学構造式で R—OHと記載したとき、 R
E E
は、特に制約を受けるものでは無いが、たとえば導電性高分子の溶解性を高める観 点からは Rが炭素数 2〜6のアルカン、アルケン、または単環式炭化水素であってフ
E
ッ素の原子が水素原子数よりも多いことが望ましい。具体的には、アルカンの場合、 たとえば Rがェチル基である場合には—C H F以上にフッ素原子が存在するもの、
E 2 2 3
すなわち一 C H Fの他一 C H F 、 一 C Fなどが望ましいことを意味する。同様に、
2 2 3 2 1 4 2 5
Rがプロピル基である場合には、 C H F以上にフッ素原子が存在するもの、すな
E 3 3 4
わち C H F以上の他 C H F 、 一 C H F 、 一 C Fなどが望ましいことを意味す
3 3 4 3 2 5 3 1 6 3 7
る。たとえば、特に好ましいフッ素化アルコールとしてへキサフルォロイソプロパノー ルを挙げることができる力 これらに限定されるものではない。
[0058] 上記のフッ素化アルコール溶媒は他の溶媒との混合溶媒として用いることができる 。フッ素化アルコールおよび他の溶媒とは、導電性高分子を分散および Zまたは溶 解して 、る部分を含む限りにお 、ては、特に制約を受けるものではな 、。
[0059] フッ素化アルコールとの混合溶媒の相手として、特に塩素化炭化水素溶媒が好ま しい。カゝかる塩素化炭化水素溶媒としては、クロ口ホルム、ジクロルメタン、四塩化炭 素などが挙げられる。たとえば、特に好ましい溶媒としてクロ口ホルムを挙げることがで きるが、これらに限定されるものではない。これらの塩素化炭化水素溶媒は上記フッ 素化アルコールと混合して用いられる。たとえば、クロ口ホルムはへキサフルォロイソ プロパノールとの混合溶媒として用いられ、その比率がクロ口ホルム 1質量部に対して へキサフルォロイソプロパノール 4質量部である場合もっとも好ましい溶解性をしめす
力 これらに限定されるものではない。たとえば、塩化炭化水素 1質量部に対してフッ 素化アルコールが 0. 5質量部〜 100質量部などの範囲が好ましい。また、塩化炭化 水素 1質量部に対してフッ素化アルコールが 1質量部〜 50質量部などの範囲がより 好ましい。また、塩ィ匕炭化水素 1質量部に対してフッ素化アルコールが 2質量部〜 6 質量部などの範囲がさらに好ましい。
[0060] <導電性成形体 >
本発明にかかる成形体は、上記の導電性組成物を含む。ここで、本発明にいう成 形体とは、導電性組成物を含む素材を紙状、布状、フィルム状、ペレット状、発泡体 状、ブロック状などに成形したものを言い、特に制約を受ける物ではない。成形の方 法は、押し出し成形、ブロー成形、真空成形、射出成形、ダイ押し出しなどが含まれ る。
[0061] 成形体の素材は、特に制限はなぐたとえば有機繊維、無機繊維などで構成されて いても良い。有機繊維としては、植物繊維、動物繊維、再生繊維、半合成繊維およ び合成繊維力も選ばれる繊維を単独あるいは混合したものが使用されうる。無機繊 維としては、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維およびウイスカーカゝら選ばれる繊 維を単独あるいは混合したもの、金属繊維が使用されうる。植物繊維としては、綿 (コ ットン)、麻 (亜麻、ラミー)が、例示される。動物繊維としては、絹、羊毛 (カシミヤ、ゥ ール、モヘア、キャメル)などの繊維が挙げられる。再生繊維としては、レーヨン、キュ ブラが、例示される。半合成繊維としては、アセテート、トリアセテート、プロミックスが、 例示される。合成繊維としては、ナイロン、ァラミド、アクリル、ビニロン、ビ-リデン、ポ リ塩化ビニル、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ベンゾエート、ポリクラ一 ル、フエノール系、ポリウレタンなどの繊維力 例示される。上記の繊維の他に、植物 繊維として、広葉樹パルプ針葉樹パルプ、などの木材パルプや藁パルプ、竹パルプ 、ケナフノルプなどの木本類、草本類を含むものとする。さらに、古紙、損紙などから 得られるノルプ繊維も含まれる。なお、上記の各種繊維の定義は、繊維ハンドブック (日本ィ匕学繊維協会 1993年度版)などを用いた。
[0062] また、上記は繊維の例である力 本発明の成形体は、上記の繊維を構成する素材 と同一である繊維以外の形態であってもよい。本発明の成形体は、本発明の導電性
組成物だけ力もなるものでも良いし、導電性高分子そのものであっても良い。また、 本発明の成形体とは、上記の 1以上の化学組成を有するものである限りにおいては、 単一の組成であってもよ 、し、複合の組成であっても良 、。
[0063] たとえば、上記で例示したとおり、本発明により導電性高分子の膜形成性が著しく 向上し、プラスチックの導電性化、固体コンデンサ用電解質や二次電池の電解質用 の電気化学素子、その化学反応を利用した防鲭び、汚染防止塗料、ドープ脱ドープ を利用した表示素子、ァクチユエ一ターなどの電気 Z機械変換素子、太陽電池や高 分子 LEDなどの電気 Z光変換素子、 FETなどの半導体素子などの幅広い応用展 開が可能となる。
[0064] 上記の通り、本発明の導電性組成物を利用した用途については、非常に広い。た とえば、 1)塗布することによりフィルムなどを作製する(導電性シート、帯電防止、アル ミ固体電解コンデンサの作製など)、 2)導電性インクとして用い、たとえばインクジエツ ト技術などを利用して電子回路などを印刷する (有機トランジスタの作製など)、 3)繊 維に染み込ませて導電性繊維を作る、などの用途が考えられうるが、これらに限定さ れるものではない。
[0065] エレクトロニクス関連だけに限っても、たとえば、導電性組成物を部分的に被覆した リジッドプリント配線板、導電性組成物を部分的に被覆したフレキシブルプリント配線 板、導電性組成物を部分的に被覆したリジッドフレキプリント配線板などの材料として の応用例を挙げることができる。
[0066] <ゲル状導電性組成物 >
本発明にかかるゲル状導電性組成物は、導電性組成物とゲル化剤とを含み、すな わち、導電性高分子とイオン性液体とゲル化剤とを含み、導電性高分子は、イオン性 液体に分散および Zまたは溶解している部分を含む。導電性高分子が部分的に分 散または溶解して ヽるイオン性液体をゲルイ匕することにより、導電性の高 ヽゲル状導 電性組成物が得られる。
[0067] 本発明に力かるゲル状導電性組成物にぉ ヽて、導電性高分子の少なくとも一部は イオン性液体に溶解して ヽることが、ゲル状導電性組成物の導電性を高める観点か ら、好ましい。
[0068] 本発明にカゝかるゲル状導電性組成物にお 、て、ゲル状導電性組成物の導電性を さらに高める観点から、イオン性液体に対する導電性高分子の濃度が、イオン性液 体に対する前記導電性高分子の飽和濃度の 0. 2倍以上であることが好ま 、。
[0069] イオン性液体に導電性高分子を溶解すると、通常高分子を溶媒に溶解した場合と 同様にその溶液の粘度は大きくなる。通常、溶液やゲル状導電性組成物の電気伝 導はイオン伝導によるものであると考えられ、イオン伝導は分子運動に支配される要 因が大きいため粘度の低い液体やゲルでは比抵抗も小さぐ粘度が高くなるに従つ て、比抵抗も大きくなる。したがって、導電性高分子を溶解することによって粘度が著 しく上昇する場合には結果として比抵抗の低減効果が期待できない場合が発生する 。単純にイオン性液体と導電性導電性高分子カゝらなる系においては、溶解による比 抵抗低減の効果は高分子の種類やイオン性液体の種類によって異なるが、一般的 には、イオン性液体に対する導電性高分子の濃度が、イオン性液体に対する導電性 高分子の飽和濃度の 0. 2倍以上であることが好ましぐ 0. 5倍以上であることがより 好ましぐ 0. 6倍以上がさらに好ましい。
[0070] しかし、本発明にカゝかるゲル状導電性組成物にぉ ヽては、単純にイオン性液体と 導電性高分子からなる組成ではなぐゲル化剤という第 3の組成要素が加わる。すな わち、ゲルィ匕によって組成物の粘度はさらに高くなり、比抵抗も大きくなる。この様な 3 元系にお 、てはゲルィ匕の程度を制御することにより、ゲル状導電性組成物の比抵抗 値や機械的強度、柔軟性を制御することができる。したがって、イオン性液体と導電 性導電性高分子からなる組成物の場合に比較して、導電性高分子の溶解による比 抵抗低減の効果を出現させるための許容範囲は広くなる。無論これらの範囲は高分 子の種類やイオン性液体の種類によって異なる力 一般的には、イオン性液体に対 する導電性高分子の濃度が、イオン性液体に対する導電性高分子の飽和濃度の 0. 2倍以上であることが好まし 、。
[0071] なお、イオン性液体に対する導電性高分子の濃度が飽和濃度の 0. 2倍未満である 場合には、溶解した導電性高分子による粘度増加効果のため、結果として同じ温度 で測定した場合の比抵抗 (電気抵抗率)低減効果は小さ!ヽ。
[0072] (ゲル化剤)
本発明にカゝかるゲル状導電性組成物におけるゲル化剤は、特に制限はな ヽが、 2 以上の極性基または 2以上の反応性官能基を含む化合物であることが好まし 、。ここ で、極性基とは、極性を有する官能基をいい、水酸基、ハロゲンィ匕物基、カルボニル 基、カルボキシル基、エーテル基、エステル基、アミド基、アミノ基、酸アミド基、糖アミ ド基、ビニル基などが挙げられる。 2以上の極性基は、互いに同じものであっても異な るものであってもよい。また、反応性官能基とは、化学反応によりゲル化剤の分子鎖 を架橋する官能基をいう。反応性官能基としては、イソシァネート基、不飽和二重結 合を有する基、活性水素を有する求核基、エポキシ基、アミン基、カルボキシル基な どを挙げられる。ここで、イソシァネート基と活性水素を有する求核基とが反応し、不 飽和二重結合を有する基と活性水素を有する求核基とが反応し、エポキシ基とアミン 基またはカルボキシル基とが反応して架橋する。 2以上の極性基または 2以上の反応 性官能基を含むゲル化剤は、 2以上の極性基間に生じる水素結合などの分子間結 合または 2以上の反応性官能基によって生じる共有結合によって 3次元網目構造を 形成し、この 3次元網目構造により導電性高分子の少なくとも一部が溶解しているィ オン性液体が容易にゲル化する。ゲル化剤が 3次元網目構造を形成することにより、 ゲル状導電性組成物を形成して ヽることは、暗視野光学顕微鏡などにより観察するこ とがでさる。
2以上の極性基を含む化合物としては、ペンタエリトリオール、 13—D—グルコース 、 a—シクロデキストリン、ポリビュルアルコール、ポリビュル系高分子(ポリフッ化ビ- リデン、ポリ(フッ化ビ-リデン)—へキサフルォロプロピレン共重合体など)、ポリエー テル系高分子 (ポリエチレンォキシド誘導体など)、ポリエステル系高分子、ポリウレタ ン系高分子、ポリアミド系高分子、ポリアクリロニトリル系高分子、ポリカーボネート系 高分子、蛋白質 (グルコースォキシターゼなど)、多糖類、糖誘導体、分子集合体 (C
8
AzoC N+Br—またはジァゾアルキルアンモニゥム塩などからなる二分子膜など)など
10
が挙げられる。また、 2以上の反応性官能基を含む化合物としては、イソシァネート基 を 2以上有するイソシァネートイ匕合物、不飽和二重結合を有する基を 2以上有するィ匕 合物、活性水素を有する求核基を 2以上有する化合物、エポキシ基を 2以上有する エポキシィ匕合物、アミン基を 2以上有するアミンィ匕合物、カルボキシル基を 2以上有
するカルボキシ化合物などが挙げられる。
[0074] 本発明に力かるゲル状導電性組成物にお 、て、イオン性液体に対するゲル化剤の 濃度は、 0. 03gZml以上 0. 5gZml以下であることが好ましい。 0. 03gZml未満で あるとゲルイ匕が不十分となり、 0. 5gZmlを超えるとゲル状導電性組成物としての弹 力性や柔軟性が失われて硬くなり、その導電率も低下する(すなわち、比抵抗も増大 する)。かかる観点から、 0. 05g/ml以上 0. 4g/ml以下がより好ましい。
[0075] <ゲル状導電性組成物の製造方法 >
本発明にかかるゲル状導電性組成物の製造方法は、特に制限はないが、導電性 高分子の少なくとも一部をイオン性液体に溶解させる溶解工程と、ゲル化剤を用いて 導電性高分子の少なくとも一部が溶解して ヽるイオン性液体をゲルイ匕するゲルィ匕ェ 程とを含むことが好ましい。力かる工程を含むことにより、導電性高分子の少なくとも 一部が溶解して 、るイオン性液体をそのままゲルィ匕することができ、導電性の高 ヽゲ ル状導電性組成物を得ることができる。
[0076] 導電性高分子の少なくとも一部をイオン性液体に溶解させる溶解工程においては 、所定量のイオン性液体に導電性高分子を加えて、イオン性液体の沸点未満の温度 (たとえば、 150°C)まで加温して攪拌などにより混合させて、イオン性液体に導電性 高分子を溶解させる。このとき、未溶解の導電性高分子をろ紙などにより分別除去す ることにより、導電性高分子 (の全部)が溶解しているイオン性液体を得ることができる
[0077] ゲル化剤を用いて導電性高分子の少なくとも一部が溶解して ヽるイオン性液体を ゲル化するゲル化工程は、特に制限はないが、ゲル化剤の種類によっては、このィ オン性液体にゲル化剤を溶解または分散させる工程を含むことが好まし ヽ。このよう なゲル化剤としては、イオン性液体と相溶性または親和性の高いゲル化剤、たとえば 、 2以上の極性基をもつ化合物であって、その極性基とイオン性液体のカチオンおよ びァ-オンの少なくとも 、ずれとの親和性が高 、ィ匕合物が好ましく用いられる。たとえ ば、ペンタエリトリオール、 13—D—グルコース、 at—シクロデキストリン、ポリビュルァ ルコール、ポリビュル系高分子(ポリフッ化ビ-リデン、ポリ(フッ化ビ-リデン)一へキ サフルォロプロピレン共重合体など)、ポリエーテル系高分子(ポリエチレンォキシド
誘導体など)、ポリエステル系高分子、ポリウレタン系高分子、ポリアミド系高分子、ポ リアクリロニトリル系高分子、ポリカーボネート系高分子、蛋白質 (グルコースォキシタ ーゼなど)、多糖類、糖誘導体、分子集合体 (C AzoC N+Br—またはジァゾアルキル
8 10
アンモ-ゥム塩など力もなる二分子膜など)などが好ましく用いられる。
[0078] また、ゲル化剤を用いて導電性高分子の少なくとも一部が溶解して 、るイオン性液 体をゲルイ匕するゲルイ匕工程は、ゲル化剤の種類によっては、ゲル化剤として 2以上の 第 1の反応性官能基を含む第 1のゲル化剤と 2以上の反応性官能基を含む第 2のゲ ル化剤とを準備する工程と、導電性高分子の少なくとも一部が溶解しているイオン性 液体に、第 1のゲル化剤と第 2のゲル化剤とを溶解または分散させる工程と、第 1のゲ ル化剤と第 2のゲル化剤とを重合させる工程とを含むことが好ま Uヽ。第 1のゲル化剤 と第 2のゲル化剤とを重合させることにより、導電性高分子の少なくとも一部が溶解し たイオン性液体を容易にゲルイ匕することができる。イオン性液体に第 1のゲル化剤と 第 2のゲル化剤とを溶解または分散させる工程において、第 1のゲル化剤と、第 2の ゲル化剤とをイオン性液体に溶解または分散させる順序には特に制限はないが、第 1のゲル化剤原料と第 2のゲル化剤原料とを直接混合するのは急激な反応が起こり そのまま固化してしまうおそれがあり好ましくない。
[0079] このような第 1のゲル化剤と第 2のゲル化剤との組み合わせとしては、(a)イソシァネ 一ト基を 2以上有する化合物と活性水素を有する求核基を 2以上有する化合物の組 み合わせ、 (b)不飽和二重結合と 2以上有する化合物と活性水素を有する求核基を 2以上有する化合物の組み合わせ、(c)エポキシ基を 2以上有するエポキシ化合物と ポリアミンおよび Zまたは酸無水物との組み合わせが好ましく挙げられる。
[0080] たとえば、(a)の組み合わせにおいては、イソシァネート基を 2以上有する化合物と を有する求核基を 2以上有する化合物とが重付加反応により重合して、導電性高分 子の少なくとも一部を溶解して 、るイオン性液体をゲルイ匕する。イソシァネート基を 2 以上有する化合物としては、たとえば、 2, 4 トルエンジイソシァネート、 4, 4'ージフ ェ-レンジイソシァネート、へキメチレンジイソシァネート、水添 4, 4,ージフエ-レンジ イソシァネート、へキメチレンジイソシァネート、へキメチレンジイソシァネートの三量 体、イソシァネートェチルメタタリレートの重合体などが挙げられる。また、活性水素を
有する求核基を 2以上有する化合物としては、ジオール、トリオール、テトラオールな どのポリオール化合物、ジァミン、トリアミン、テトラアミンなどのポリアミンィ匕合物、ジカ ルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸などのポリカルボン酸などが挙げられる。 第 1のゲル化剤であるイソシァネート基を 2以上有する化合物と第 2のゲル化剤であ る活性水素を有する求核基を 2以上有する化合物との配合比は、特に制限はないが 、化学当量比で 2 : 1〜1: 2が好ましい。また、第 1のゲル化剤および第 2のゲル化剤 の合計のイオン性液体に対する濃度は 0. 05gZml以上 0. 4gZml以下が好ましい
[0081] また、上記重付加反応を効率よく進行させるために触媒を用いることができる。かか る触媒としては、ポリウレタン合成用の触媒である錫系触媒 (ジブチル錫ジラウリレー ト)および Zまたはアミン系触媒が好ましく用いられる。かかる触媒は、第 1のゲルイ匕 剤であるイソシァネート基を 2以上有する化合物と第 2のゲル化剤である活性水素を 有する求核基を 2以上有する化合物との合計に対して 0. 1質量%〜5質量%である ことが好ましぐ 0. 2質量%〜2質量%であることがより好ましい。
[0082] たとえば、(b)の組み合わせにお 、ては、不飽和二重結合と 2個以上有する化合物 と活性水素を有する求核基を 2個以上有する化合物とがマイケル付加反応により重 合して、導電性高分子の少なくとも一部を溶解して ヽるイオン性液体をゲル化する。 ここで、不飽二重結合とは、活性水素を有する求核基とマイケル付加反応を起こすも のであれば特に制限はないが、 a , j8—不飽和カルボニル基、 a , j8—不飽和スル ホニル基、 a , j8—二トリル基が好ましぐその中でも a , j8—不飽和カルボニル基が より好ましい。また、活性水素を有する求核基を 2個以上有する化合物については、 上記 (a)の組み合わせにお 、て既に説明したとおりである。第 1のゲル化剤である不 飽和二重結合を 2以上有する化合物と第 2のゲル化剤である活性水素を有する求核 基を 2以上有する化合物との配合比は、特に制限はないが、化学当量比で 2 : 1〜1: 2が好ましい。また、第 1のゲル化剤および第 2のゲル化剤の合計のイオン性液体に 対する濃度は 0. 05gZml以上 0. 4gZml以下が好ましい。
[0083] たとえば、(c)の組み合わせにお 、ては、エポキシ基を 2以上有するエポキシィ匕合 物とポリアミンおよび Zまたは酸無水物とが重合して、 2以上の架橋点を有するゲル
ィ匕剤が形成される。ここで、エポキシィ匕合物としては、特に制限はないが、ビスフエノ ール A系エポキシ化合物、ビスフエノール F系エポキシ化合物、ノボラック型エポキシ 化合物、ハロゲン化エポキシ化合物、変性ビスフエノール A系エポキシ化合物などが 好ましく用いられる。また、ポリアミンとしては、ジァミン、トリアミン、テトラアミンなどが 好ましく用いられる。アミンは、第 1級ァミン、第 2級ァミン、第 3級ァミンのいずれであ つてもよい。また、脂肪族ァミン、芳香族ァミンのいずれであってもよい。また、酸無水 物としては、芳香族酸無水物、環状脂肪族酸無水物、脂肪族酸無水物、ハロゲンィ匕 酸無水物などが好ましく用いられる。第 1のゲル化剤であるエポキシィ匕合物と第 2の ゲル化剤であるポリアミンおよび Zまたは酸無水物との配合比は、化学当量比で 2 : 1 〜1 : 2が好ましい。また、第 1のゲル化剤および第 2のゲル化剤の合計の濃度は 0. 0 5gZml以上 0. 4gZml以下が好ましい。
実施例
[0084] (イオン性液体)
最初に本発明で用いたイオン性液体についてのベる。以下、合成方法の記載の有 るものはその合成方法により合成したものを用い、合成方法の記載無いものは巿販 のものを用いた。用いたイオン性液体の分子式と物性、略称 (ILS— 1〜ILS— 17)を 下記に記す。なお、式中 Imはイミダゾリゥム、 Pyはピリジ-ゥムである。
[0085] (ILS - 1) (1 -C H— 3— C H Im) + (p— CH—C H SO )—
2 5 2 5 3 6 4 3
乾燥した 200ml丸底フラスコに 4. 02g (41. 7mmol)の N ェチルイミダゾールと 2 Omlの DMFとを入れ、よく攪拌した。 8. 35g (41. 7mmol)のェチル p トルエンス ルフオナートを、氷冷下、上記フラスコ中にすばやく加えた。添加終了後、さらに 23 時間攪拌した。この反応液を氷冷した 200mlのエーテル中に滴下した。エーテルを デカンテーシヨンによって取り除き 8. lgの黄色の液体を回収した。収率は 65. 5%で あった。 ^H—NMR ^ベクトルより回収した液体を同定した。得られた生成物は— 59 . 5°Cのガラス転移温度 (Tg)を有していた。化学式を、式(1)に示す。
[0087] [スペクトルデータ]: 500MHzゝ H— NMR(DMSO d )
6
σ =1.35(triplet、J = 5Hz、 3H)、 2.23 (singlet, 3H)、4.15(quarlet、 J = 5H z、 2H), 7.06 (doublet, J = 5Hz, 2H), 7.44 (doublet, J = 5Hz, 2H), 7.74 ( singlet, 2H)、 9.04 (singlet, 3H)。
[0088] (ILS-2) (1-CH—3— C H—Im) + (p— CH—C H SO )—
3 2 5 3 6 4 3
上記方法と同じ方法で ILS— 2を合成した。生成物は黄色の液体で、収率は 74.4 %であった。 ^H—NMRスペクトルより回収した液体を同定した。生成物は— 85.7°C のガラス転移温度 (Tg)、 -12.7°Cの融点を有していた。化学式を、式(2)に示す。
[0089] [化 2]
[0090] [スペクトルデータ]: 500MHzゝ 'H— NMR(DMSO d )
6
σ =1.33 (triplet, J = 5Ηζ, 3H)、 2.22 (singlet, 3H)、 3.77 (singlet, 3H)、 4 . 12(quarlet、J = 5Hz、 2H) , 7.06 (doublet, J = 5Hz, 2H) , 7.44 (doublet, J = 5Hz、 2H)、 7.65 (singlet, 2H)、 7.72 (singlet, 2H)、 9.08 (singlet, 3H)。
[0091] (ILS -3) (1-CH =CH— Im) + (p— CH— C H SO )—
2 3 6 4 3
上記方法と同様な手法で ILS— 3を合成した。生成物は白色固体で、融点 97°C であった。化学式を、式(3)に示す。
[0092] [化 3]
式 (3)
[0093] (ILS— 4) (1 nCH— 3— CH— Im) (BF )
無色液体、融点 71°C、広栄化学製。化学式を、式 (4)に示す。
[0095] (ILS - 5) (1 -C H - 3-CH Im) (BF )
2 5 3 4
無色液体、融点— 87°C、広栄化学製。化学式を、式 (5)に示す。
[0096] [化 5]
式 (5 )
[0097] (ILS -6) (1 -C H - 3-CH Im) + ( (CF SO ) N)—
2 5 3 3 2 2
無色液体 (mp、 一 18. 2°C)広栄化学製。化学式を、式 (6)に示す。
(TFSI) 式 (6 )
[0099] なお、式(6)の((CF SO ) N)—とは、ビス(トリフルォロメチルスルホ -ル)イミドア-
3 2 2
オン (TFSI)である。
[0100] (ILS - 7) (1 C H— Im) + (C H SO )—
2 5 6 5 3
4. 02g (41.7mmol)の Nェチルイミダゾールを 50mlのエタノールに溶解した。次 に、 8.35g (41.7mmol)の p—トルエンスルフォン酸 '一水和物を、氷冷下、前記 N— ェチルイミダゾールエタノール溶液中にすばやく加え、 23時間攪拌した。エタノール をエバポレーターで留去したのち、残った反応液をドライアイスで冷却した 200mlの エーテル中に滴下した。混合物をガラスフィルターを取り付けた吸引ヌッチェ上です ばやく吸引し、ガラスフィルター上にろ別することで、 8.10gの生成物を回収した。収 率は 65. 5%であった。 1H—NMR ^ベクトルより、生成物は 1ーェチルーイミダゾリ ゥムー pトルエンスルフオナートと同定できた。生成物は無色透明の液体で 65. 1
°Cのガラス転移点、 9.5°Cの融点を有していた。化学式を、式(7)に示す。
[0101] [化 7]
03—
、
.: ,.N] H 式 )
[0102] [スペクトルデータ]: 500MHzゝ H— NMR(DMSO— d6、 σ)
σ =1.35(triplet、J = 5Hz、 3H)、 2.23 (singlet, 3H)、4.15(quarlet、 J = 5H z、 2H), 7.06 (doublet, J = 5Hz, 2H), 7.44 (doublet, J = 5Hz, 2H), 7.74 ( singlet, 2H)、 9.04 (singletゝ 1H)。
[0103] (ILS-8) (1-CH -3-CH—Im) + (C F H SO— )
2 5 3 3 4 3 4
無色液体、融点一 65.1°C、広栄化学製。化学式を、式 (8)に示す。
[0105] (ILS-9) (1-C H Im) (p— CH— C H SO )
2 5 3 6 4 3
上記 ILS— 7と同様の方法で ILS— 9を合成した。生成物は無色透明の液体で 327 5°Cのガラス転移点、 0°Cの融点を有していた。化学式を、式(9)に示す。
[0106]
[0107] (ILS-10) (1-CH Im) + (p— CH— C H SO )—
3 3 6 4 3
上記 ILS— 7と同様の方法で ILS— 9を合成した。生成物は無色透明の液体で 331 °Cのガラス転移点、—14.4°Cの融点を有していた。化学式を、式(10)に示す。
[0108] [化 10]
式 (l◦)
[0109] (ILS— 11) (1 CH— 3— C H— Im) (CF SO )—
3 2 5 3 3
無色液体、融点 9°C、関東化学製。化学式を、式(11)に示す。
[0111] (ILS-12) (1-CH— Im) + (CH CH CH CH SO)—
2 5 3 2 2 2 3
まず、 5.30g(55. lmmol)の N ェチルイミダゾールを 50mlのアセトンに溶解し た。次に、 7.61g(55.9ml)のプロパンサルトンを 100mlのアセトンに溶解した後、 これを室温下上記 N -ェチルイミダゾールのアセトン溶液に滴下し、さらに攪拌しな がら室温で 91時間反応させた。得られた反応混合物を、ガラスフィルターを取り付け た吸引ヌッチェ上で吸引'ろ別した。ガラスフィルター上にろ別された生成物を過剰の アセトンで十分に洗浄した後、真空乾燥し、 1.42gの生成物を得た。収率は 11.1% であった。 1H—NMR ^ベクトルより生成物は 1一 (N ェチルイミダゾリオ)ブタン一 4—スルフォネートと同定できた。また、示差走査熱量分析 (DSC)で測定した結果、 融点は— 10°Cであった。化学式を、式(12)に示す。
[0112] [化 12] CH3(CH2)3S03
[0113] [スペクトルデータ]: 500MHz, — NMR(DMSO— d6)
σ =1.36 (triplet, 3H)、 1.48 (triplet, 2H)、 1.84 (triplet, 2H)、 2.36 (tripl et、 2H)、 4.13(multiplet、 4H), 7.77 (d. d.2H), 9.20 (singlet, 1H;)。
[0114] (ILS-13) (1-nCH— Im) + (p— CH— CHSO)—
4 9 3 6 4 3
3.80g (30.6mmol)の N—ブチルイミダゾールを 20mlの DMF (ジメチルホルムァ
ミド)に溶解した。次に、 5. 20g(30. 6mmol)の p トルエンスルフォン酸 '一水和物 を、氷冷下、前記 N ブチルイミダゾールー DMF溶液中にすばやく加え、 23時間攪 拌した。この反応液をドライアイスで冷却した 200mlのエーテル中に滴下した。混合 物をガラスフィルターを取り付けた吸引ヌッチ工上で吸引し、ガラスフィルター上にろ 別することで、 6.40gの白色固体を回収した。収率は 70. 6%であった。 iH—NMR スペクトルより、回収した生成物は、 1ーブチルーイミダゾリゥム p トルエンスルフォナ ートと同定できた。得られたイミダゾリゥム塩は、—38.4°Cのガラス転移温度 (Tg)、 2 . 6°Cの結晶化温度 (Tc)を有していた。化学式を、式(13)に示す。
[0116] [スペクトルデータ]: 500MHz, H-NMR(DMSO-d6)
σ =0. 84(triplet J = 5Hz 3H)、 1. 16 (multiplet 2H)、 1. 71 (multiplet 2 H), 2. 23 (singlet, 3H)、 4. 11 (trilet J = 5Hz 2H), 7. 07 (doublet, J = 5Hz 2H)、 7.44 (doublet, J = 5Hz, 2H)、 7. 60 (singlet, 1H)、 7. 71 (singlet, 1 H)、 9. 04 (singlet 3H)。
[0117] (ILS-14) (1-nCH — 2— CH— 3— CH — Im) + (C H OC H OSO )—、褐色
4 9 3 3 2 5 2 4 3 液体、融点 4. 2°C。化学式を、式(14)に示す。
[0118] [化 14]
C2H5OC2H4OSOつ
n-C,H9-N- 式 (1 4)
[0119] (ILS-15) (1-nCH — 3— CH— Im) + (CHF CF CF CF CH SO )—、黄色液
4 9 3 2 2 2 2 2 3 体、融点 62°C。化学式を、式(15)に示す。
[0120] [化 15]
CHF2CF2CF2CF2CH2S03 _
n-C4H9 N
式 (1 5 )
[0121] (ILS - 16) (1 -nC H — 3— CH— Im) (PF )"
6 13 3 6
無色液体、融点 73°C、関東化学製。化学式を、式(16)に示す。
[0122] [化 16]
[0123] (ILS - 17)
褐色液体、融点 61°C、化学式を、式(17)に示す。
[0124] [化 17] 6
[0125] (導電性高分子)
(合成例 1)
(ポリピロールの重合方法)
重合方法は Synthetic Metals, 79, (1996) , pl7— 22に記載されている方法 を参考とした。
[0126] 3. 3質量%の界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム) 100mlに 2. 2g の硫酸第二鉄を溶解した酸化剤水溶液に、 3. 3質量%の界面活性剤(アルキルべ ンゼンスルホン酸ナトリウム) 100mlに 20. lgのピロールを溶解した水溶液を加え、 8 0°Cで、 24時間良く攪拌した。それを濾紙 (東洋濾紙製、 No. 2)にて濾過、洗浄し、 乾燥させてポリピロールを得た。
[0127] (合成例 2)
(ポリ(3, 4—エチレンジォキシチォフェン)の重合方法)
重合方法は、特開平 1 313521号公報の実施例 1に記載されている方法を参考
とした。
[0128] 8. l lgの塩化第二鉄を 100mlのァセトニトリルを溶解させたァセトニトリル溶液に 2 . 84gの 3, 4—エチレンジォキシチォフェンをカ卩え、 0°Cで、 24時間良く攪拌した。そ れを濾紙 (東洋濾紙製、 No. 2)にて濾過、洗浄し、乾燥させてポリ(3, 4—エチレン ジォキシチォフェン)を得た。
[0129] <導電性組成物 >
(実施例 1)
(ポリピロールのイオン性液体への溶解)
よく乾燥した 100cm3の二口フラスコに、攪拌ペラとリービッヒ還流管を取りつけ、 0. 50gの合成例 1のポリピロールを 10mlのイオン性液体 1 (ILS— 1)に力!]え、 150°Cで 攪拌し、イオン性液体にポリピロールを溶解させた。液は直ちに黒紫色となった。 15 0°Cで 30分間加熱後室温に冷却し、イオン性液体をろ過した。ろ紙 (東洋濾紙製、 N o. 2)上に炉別された、溶解しきれていないポリピロールを水とメタノールで洗浄し乾 燥後、質量を測定したところ 0. 30gであった。
[0130] 次に炉液を遠心分離器にかけたが分離されるものはな力つた。この事からイオン性 液体 1 (ILS— 1) 10mlに対して約 0. 2gのポリピロールが溶解したものと推定された。
[0131] このような濾過作業の結果、濾紙に残らな力つた溶解している導電性高分子の質 量を用いて「イオン性液体に対する飽和濃度」と、この明細書中では呼ぶことにする。 この実施例 1においては、 0. 2gZl0ml力 「イオン性液体に対する飽和濃度」であ る。
[0132] 溶解したものと推定されるこの事実を確認するために 10mlのイオン性液体に 0. 05 g、 0. lg、 0. 15g、 0. 2g、 0. 25gの合成例 1のポジピロールを溶解し、その紫外 '可 視吸収スペクトルを測定した。ポリピロールが 0. 15gまでは紫外'可視吸収スペクトル の吸収強度とポリピロール溶質の濃度が比例した。 0. 2g、 0. 25gでは吸収強度が ポリピロール溶質の濃度と比例しなくなった。この事から、イオン性液体 1 (ILS— 1) に対するポリピロールの溶解度は 15gZ ( 1000ml)〜 20gZ ( 1000ml)程度である と判断した。
[0133] (実施例 2)
ILS 1の代わりにイオン性液体 2 (ILS 2)を用いた以外は実施例 1と同じ条件で 実験を行った。ポリピロールの ILS— 2に対する飽和濃度は、 0. 15gZlOmlだった。
[0134] (実施例 3)
ILS 1の代わりにイオン性液体 3 (ILS 3)を用いた以外は実施例 1と同じ条件で 実験を行った。ポリピロールの ILS— 3に対する飽和濃度は、 0. 04gZl0mlだった。
[0135] (実施例 4)
ILS - 1の代わりにイオン性液体 4 (ILS -4)を用いた以外は実施例 1と同じ条件で 実験を行った。ポリピロールの ILS— 4に対する飽和濃度は、 0. OlgZlOmlだった。
[0136] (実施例 5)
ILS 1の代わりにイオン性液体 5 (ILS 5)を用いた以外は実施例 1と同じ条件で 実験を行った。ポリピロールの ILS— 5に対する飽和濃度は、 0. OlgZlOmlだった。
[0137] (実施例 6)
ILS 1の代わりにイオン性液体 6 (ILS -6)を用いた以外は実施例 1と同じ条件で 実験を行った。ポリピロールの ILS— 6に対する飽和濃度は、 0. OlgZlOmlだった。
[0138] (実施例 7)
ILS 1の代わりにイオン性液体 7 (ILS 7)を用いた以外は実施例 1と同じ条件で 実験を行った。ポリピロールの ILS— 7に対する飽和濃度は、 0. 05gZlOmlだった。
[0139] (実施例 8)
ILS 1の代わりにイオン性液体 8 (ILS -8)を用いた以外は実施例 1と同じ条件で 実験を行った。ポリピロールの ILS— 8に対する飽和濃度は、 0. 05gZlOmlだった。
[0140] (実施例 9)
ILS 1の代わりにイオン性液体 9 (ILS 9)を用いた以外は実施例 1と同じ条件で 実験を行った。ポリピロールの ILS— 9に対する飽和濃度は、 0. lOgZlOmlだった。
[0141] (実施例 10)
ILS - 1の代わりにイオン性液体 10 (ILS - 10)を用いた以外は実施例 1と同じ条 件で実験を行った。ポリピロールの ILS— 10に対する飽和濃度は、 0. lOg/lOml たった。
[0142] (実施例 11)
ILS - 1の代わりにイオン性液体 11 (ILS - 11)を用いた以外は実施例 1と同じ条 件で実験を行った。ポリピロールの ILS— 11に対する飽和濃度は、 0. 05g/10ml たった。
[0143] (実施例 12)
ILS 1の代わりにイオン性液体 12 (ILS 12)を用 、た以外は実施例 1と同じ条 件で実験を行った。ポリピロールの ILS— 12に対する飽和濃度は、 0. 05g/10ml たった。
[0144] (実施例 13)
ILS 1の代わりにイオン性液体 13 (ILS 13)を用 、た以外は実施例 1と同じ条 件で実験を行った。ポリピロールの ILS— 13に対する飽和濃度は、 0. lOg/lOml たった。
[0145] (実施例 14)
ILS - 1の代わりにイオン性液体 14 (ILS - 14)を用いた以外は実施例 1と同じ条 件で実験を行った。ポリピロールの ILS— 14に対する飽和濃度は、 0. 05g/10ml たった。
[0146] (実施例 15)
ILS 1の代わりにイオン性液体 15 (ILS 15)を用 、た以外は実施例 1と同じ条 件で実験を行った。ポリピロールの ILS— 15に対する飽和濃度は、 0. 05g/10ml たった。
[0147] (実施例 16)
ILS - 1の代わりにイオン性液体 16 (ILS - 16)を用いた以外は実施例 1と同じ条 件で実験を行った。ポリピロールの ILS— 16に対する飽和濃度は、 0. Olg/lOml たった。
[0148] (実施例 17)
ILS 1の代わりにイオン性液体 17 (ILS 17)を用 、た以外は実施例 1と同じ条 件で実験を行った。ポリピロールの ILS— 17に対する飽和濃度は、 0. 03g/10ml たった。
[0149] (実施例 18)
(ポリ(3, 4—エチレンジォキシチォフェン)のイオン性液体への溶解) ポリピロールの代わりにポリ(3, 4—エチレンジォキシチォフェン)を用いた以外は 実施例 1と同じ条件で実験を行った。ポリ(3, 4 エチレンジォキシチォフェン)の IL S—1に対する飽和濃度は、 0. 15gZl0mlだった。
[0150] (実施例 19)
ILS - 1の代わりにイオン性液体 2 (ILS - 2)を用いた以外は実施例 18と同じ条件 で実験を行った。ポリ(3, 4 エチレンジォキシチォフェン)の ILS— 2に対する飽和 濃度は、 0. 15gZlOmlだった。
[0151] (実施例 20)
ILS - 1の代わりにイオン性液体 3 (ILS - 3)を用いた以外は実施例 18と同じ条件 で実験を行った。ポリ(3, 4 エチレンジォキシチォフェン)の ILS— 2に対する飽和 濃度は、 0. 15gZl0mlだった。
[0152] <導電性成形体 >
(実施例 21)
実施例 1で得られたポリピロールを濾紙で濾過された直後の「ポリピロールを溶解さ せたイオン性液体 1 (ILS— 1)」に、ろ紙 (東洋濾紙製、 No. 2)を浸漬し、次にそのろ 紙を水に浸漬した後、乾燥した。ろ紙の中でポリピロールが析出し、ろ紙とポリピロ一 ルとからなる導電性成形体が得られた。
[0153] (実施例 22)
実施例 1で得られた「ポリピロールを溶解させたイオン性液体 1 (ILS - 1)」に、木綿 の布を浸漬し、次にその木綿の布を水に浸漬した後、乾燥した。木綿の布の中でポリ ピロールが析出し、木綿の布とポリピロールとからなる導電性成形体が得られた。
[0154] (実施例 23)
実施例 1と同様にして、実施例 1の飽和濃度 (0. 2gZl0ml)の 0. 65倍の濃度の 溶液を作製した。具体的には、実施例 1と同様にして、ポリピロール 0. 13gを 10mlの ILS 1に溶解させた溶液を調製した。この溶液は、実施例 1で紫外 ·可視吸収スぺ タトルで確認したとおり、ポリピロールが完全に溶解しているものであると、推定される 。この飽和濃度の 0. 65倍の濃度の溶液を用いた以外は、実施例 22と同様にして、
木綿の布とポリピロールとからなる導電性成形体が得られた。
[0155] (比較例 1)
(ポリピロールのァセトニトリルへの溶解)
よく乾燥した 100cm3の二口フラスコに、攪拌ペラとリービッヒ還流管を取りつけ、指 定量のポリピロール 0. 03gを 6mlのァセトニトリルに加え、 150°Cで攪拌した力 ポリ ピロールはァセトニトリルに溶解しなかった。
[0156] (比較例 2)
(ポリ(3, 4—エチレンジォキシチォフェン)のァセトニトリルへの溶解)
よく乾燥した 100cm3の二口フラスコに、攪拌ペラとリービッヒ還流管を取りつけ、指 定量のポリ(3, 4—エチレンジォキシチォフェン) 0. 03gを 6mlのァセトニトリノレにカロ え、 150°Cで攪拌した力 ポリ(3, 4—エチレンジォキシチォフェン)はァセトニトリル に溶解しな力 た。
[0157] <ゲル状導電性組成物 >
次に、導電性高分子が溶解して 、るイオン性液体をゲル化剤をもち 、てゲル化さ せたゲル状導電性組成物について、具体的に説明する。なお、以下の実施例およ び比較例にぉ 、ては、導電性高分子の少なくとも一部を溶解して 、るイオン性液体 およびそのイオン性液体をゲルイ匕したゲル状導電性組成物の導電性の評価につい ては、それらの比抵抗率を測定することによって行なった。導電率は比抵抗の逆数で あり、比抵抗の値が小さいほど、導電率の値が大きいことを意味する。
[0158] ここで、ゲル化剤を用いて導電性高分子が溶解して ヽるイオン性液体をゲルイ匕する 前に、イオン性液体であるェチルメチルイミダゾリゥム · p—トルエンスルホン酸(EMI mTsOという、以下同じ)に、導電性高分子であるポリピロールまたはポリア-リンを溶 力 たときの導電率を通常の二端子測定法 (測定装置:(株)ビー 'エー.エス社製、 E lectro Chemical Analyzer Model ALS608B)により 25°Cの雰囲気下で測定 した。なお、ここで用いたポリピロールは p—トルエンスルホン酸鉄塩をもちいて化学 重合したものであり、ポリア-リンはアルドリッチ社製 (製品番号 42832)のものである
[0159] 10mlの EMImTsOに対して、ポリピロールおよびポリア-リンのそれぞれを 0. 05g
(濃度: 0. 005gZml)、0. lg (濃度 : 0. OlgZml)溶解させた試料を作成した。ここ で、 EMImTsOに対するポリピロールの飽和濃度は 0. Olg/ml,ポリア-リンの飽 和濃度は 0. 012gZmlである。したがって、これらの溶液はいずれも導電性高分子 力 ¾MImTsOに完全溶解した試料である。得られた比抵抗の値を表 1にまとめた。
[0160] [表 1]
[0161] この結果から明らかなように、ポリピロールおよびポリア-リンのいずれの試料でも 導電性高分子を 0. 005gZml溶解させた試料では、 EMImTsO単独の比抵抗より も大きくなつた。一方、ポリピロールおよびポリア-リンのいずれの試料でも導電性高 分子を 0. OlgZml溶解させた試料では、 EMImTsO単独の比抵抗よりも小さくなつ た。
[0162] 液体状の試料における比抵抗は液体の粘度に大きく影響され、粘度が大きくなると 比抵抗が大きくなることが知られている。導電性高分子の濃度が 0. 005gZmlの場 合は、導電性高分子の添カ卩による比抵抗低下の効果よりも粘度上昇による比抵抗上 昇の効果の方が大きぐそのために全体の比抵抗が大きくなつたものと思われる。一 方、導電性高分子の濃度が 0. OlgZmlの場合は、導電性高分子の添カ卩による比抵 抗低下の効果が粘度上昇による比抵抗上昇の効果を上回り、そのために全体の比 抵抗が小さくなつたものと考えられる。
[0163] ゲル状導電性組成物にお!ヽても、ゲル化剤と液体の種類や比率によって、極めて やわらか!/、物から機械的強度に優れ強靭なものまで 、ろ 、ろな物性の物が得られる ことが知られており、その使用目的によって制御されている。したがって、本発明の目 的のひとつは、同じ機械的強度や柔軟性を得る処方としたときに、より電気伝導度の 高 ヽゲル状導電性組成物を得ることにある。
[0164] (実施例 24)
上記の 0. 05gのポリピロールが溶解している 10mlの EMImTsO (ポリピロールの 濃度 : 0. 005gZml、 r= (導電性高分子の濃度: M) Z (導電性高分子の飽和濃度:
M ) =0. 5)を、ゲル化剤としてポリ(フッ化ビ-リデン)一へキサフルォロプロピレン s
共重合体 (PFV— HFPと 、う、以下同じ)を溶解させたテトラヒドロフラン (THFと 、う 、以下同じ)溶液を用いてゲルィ匕させ、ゲル状導電性組成物を得た。ゲル化条件は、 EMImTsOに対する PFV— HFPの濃度を 0. 12gZmlとし、還流冷却器を取り付け た反応器中、 60°Cで 3時間加熱し均一溶液を得た。この溶液をドクターブレードをも ちいてポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルムという、以下同じ)に塗布し、 THFを蒸発させてシート状のゲル状導電性組成物を得た。このゲルシートは PETフ イルムからはがしても自立性のあるシートであった。得られたゲル状導電性組成物の 比抵抗を上記の二端子測定法により 25°Cの雰囲気下で測定したところ、 2 Χ 104 Ω · cmであった。結果を表 2にまとめた。
[0165] (実施例 25)
0. 005gZmlのポリピロールが溶解 (r=0. 5)している EMImTsOに替えて 0. 01 g/mlのポリピロールが溶解 (r= 1. 0)している EMImTsOを用いたことおよび EMI mTsOに対する PFV— HFPの濃度を 0. lgZmlとしたこと以外は、実施例 24と同様 にして、ゲル状導電性組成物を得た。得られたゲル状導電性組成物の比抵抗は、 2 X 103 Ω 'cmであった。結果を表 2にまとめた。ここで、 EMImTsOに対する PFV— HFPの濃度を 0. lgZmlとしたのは、本実施例で得られるゲルシートを実施例 24で 得られるゲルシートとほぼ同じ柔軟性を持つ自立性のあるシートとするためである。
[0166] (実施例 26)
0. 005gZmlのポリピロールが溶解している EMImTsOに替えて 0. 005gZmlの ポリア-リンが溶解 (r = 0. 42)して!/、る EMImTsOを用いたことおよび EMImTsOに 対する PFV— HFPの濃度を 0. 12gZmlとしたこと以外は、実施例 24と同様にして、 ゲル状導電性組成物を得た。得られたゲル状導電性組成物の比抵抗は、 4 X 104 Ω •cmであった。結果を表 2にまとめた。ここで、 EMImTsOに対する PFV—HFPの濃 度を 0. 12gZmlとしたのは、実施例 25と同じ理由による。
[0167] (実施例 27)
0. 005g/mlのポリピロールが溶解している EMImTsOに替えて、 0. 01g/mlの ポリア-リンが溶解 (r = 0. 83)して!/、る EMImTsOを用いたことおよび EMImTsOに 対する PFV— HFPの濃度を 0. lgZmlとしたこと以外は、実施例 24と同様にして、 ゲル状導電性組成物を得た。得られたゲル状導電性組成物の比抵抗は、 5 Χ 103 Ω •cmであった。結果を表 2にまとめた。ここで、 EMImTsOに対する PFV—HFPの濃 度を 0. lgZmlとしたのは、実施例 25と同じ理由による。
[0168] (比較例 3)
0. 005g/mlのポリピロールが溶解して!/、る EMImTsOに替えて EMImTsOを用 いたことおよび EMImTsOに対する PFV—HFPの濃度を 0. 15gZmlとしたこと以 外は、実施例 24と同様にして、ゲル状導電性組成物を得た。得られたゲル状導電性 組成物の比抵抗は、 8 Χ 104Ω 'cmであった。結果を表 2にまとめた。ここで、 EMIm TsOに対する PFV— HFPの濃度を 0. 15gZmlとしたのは、実施例 25と同じ理由に よる。
[0169] [表 2]
* 1 ) = M/MS 表 2より明らかなように、 EMImTsOのゲル状導電性組成物の比抵抗が 8 X 104 Ω · cmであるのに対して、 0. 005g/mlのポリピロールが溶解している EMImTsOのゲ ル状導電性組成物の導電率は 2 X 104 Ω 'cm、 0. OlgZmlのポリピロールが溶解し
ている EMImTsOのゲル状導電性組成物の導電率は 2 X 103 Ω 'cmであった。同様 に、 0. 005gZmlのポリア-リンが溶解している EMImTsOのゲル状導電性組成物 の導電率は 4 X 104 Ω 'cm、 0. 01g/mlのポリア-リンが溶解している EMImTsOの ゲル状導電性組成物の導電率は 5 X 103 Ω 'cmであった。このことから、導電性高分 子が溶解して ヽるイオン性液体をゲルイ匕したゲル状導電性組成物は、イオン性液体 のみをゲルイ匕したゲル状導電性組成物に比べて、高 、導電性を有することがわかつ た。
[0171] (実施例 28)
0. 005gZmlのポリピロールが溶解している EMImTsOに替えて 0. OOlgZmlの ポリピロールが溶解 (r = 0. 1)して!/、る EMImTsOを用いたことおよび EMImTsOに 対する PFV— HFPの濃度を 0. 14gZmlとしたこと以外は、実施例 24と同様にして、 ゲル状導電性組成物を得た。得られたゲル状導電性組成物の比抵抗は 7 X 104Ω · cmであった。結果を表 3にまとめた。ここで、 EMImTsOに対する PFV—HFPの濃 度を 0. 14gZmlとしたのは、実施例 25と同じ理由による。
[0172] (実施例 29)
0. 005g/mlのポリピロールが溶解している EMImTsOに替えて、 0. 002g/ml のポリピロールが溶解 (r=0. 2)している EMImTsOを用いたことおよび EMImTsO に対する PFV— HFPの濃度を 0. 13gZmlとしたこと以外は、実施例 24と同様にし て、ゲル状導電性組成物を得た。得られたゲル状導電性組成物の比抵抗は 4 X 104 Ω 'cmであった。結果を表 3にまとめた。ここで、 EMImTsOに対する PFV—HFPの 濃度を 0. 13gZmlとしたのは、実施例 25と同じ理由による。
[0173] (実施例 30)
0. 005g/mlのポリピロールが溶解している EMImTsOに替えて 0. 03gZmlに相 当するポリピロール (r= 3. 0)を含む EMImTsOを用いたことおよび EMImTsOに対 する PFV—HFPの濃度を 0. lgZmlとしたこと以外は、実施例 24と同様にして、ゲ ル状導電性組成物を得た。得られたゲル状導電性組成物の比抵抗は 8 X 102 Ω 'cm であった。結果を表 3にまとめた。本実施例においては、 EMImTsOに対して 0. 03g /ml相当のポリピロールのうち、 0. 01g/mlのポリピロールは EMImTsOに溶解し
た状態で存在し、 0. 02gZml相当のポリピロールは微粉末状態で EMImTsOに分 散した状態で存在しているものと考えられる。また、得られたゲル状導電性組成物は 、 自立性を有するものの機械的強度が弱ぐ実施例 24で得られたゲル状導電性組 成物に比べて柔軟性が小さ力つた。
[0174] (実施例 31)
EMImTsOに対する PFV—HFPの濃度を 0. 12gZmlとしたこと以外は、実施例 3 0と同様にして、ゲル状導電性組成物を得た。得られたゲル状導電性組成物の比抵 抗は、 7 X 103 Ω 'cmであった。結果を表 3にまとめた。このゲル状導電性組成物の 機械的特性は改良され強靭なゲルとなった力 PFV—HFPの濃度が 0. 12gZmlで ある実施例 24のゲル状導電性組成物に比べて柔軟性が小さカゝつた。
[0175] (実施例 32)
イオン性液体として EMImTsOの代わりに、 EMIm- ( (CF SO ) N) (EMImTFSI
3 2 2
という、以下同じ)を用いたこと以外は、実施例 25と同様にしてゲル状導電性組成物 を得た。得られたゲル状導電性組成物は実施例 25と同等の柔軟性を有する自立性 のあるシートであった。また、得られたゲル状導電性組成物の比抵抗は、 3 X 104Ω · cmであり、この値は実施例 25で得られた比抵抗値の 15倍であった。結果を表 3にま とめた。本実施例において、 EMImTFSIはポリピロールをほとんど溶解せず、 0. 01 gZmlのポリピロール (r= 5. 0)のうちで EMImTFSIに溶解している部分は 0. 002 gZmlである。このことから、イオン性液体に対する溶解性の高い導電性高分子が、 比抵抗の低減 (導電性の向上)に大きく寄与することがわかる。
[0176] (実施例 33)
本実施例は、上記の実施例 24〜32において用いたゲル化剤 (PFV-HEP)以外 のゲル化剤を用いた実施例である。まず、 0. 005gZmlのポリピロール (r=0. 5)が 溶解して!/、る EMImTsOに触媒のジブチル錫ジラウリン酸を 1 OOppm添カ卩した後、 ポリオキシエチレングリセリン (分子量 1200) (POEGという、以下同じ)を混合し、次 いでモル比で 1: 1となるようにトルエンジイソシァネート(TDIという、以下同じ)をカロえ 混合容液を調製した。 POEGと TDIとの合計量が EMImTsOに対して 0. 06g/ml になるように混合した。そして、上記混合溶液を 80°Cの温度で 30分間静置すること
により、ゲル状導電性組成物を得た。得られたゲル状導電性組成物の比抵抗は、 1 X 104Ω 'cmであった。結果を表 3にまとめた。
[表 3]
* 1 ) r = M/ S
[0178] 表 2の実施例 24, 25および表 3の実施例 28, 29から明らかなように、 r≥0. 2 (すな わち、イオン性液体 (EMImTsO)に対して導電性高分子 (ポリピロール)の濃度が、 導電性高分子 (ポリピロール)の飽和濃度の 0. 2倍以上)のとき、比抵抗の低減効果 が大きくなることがわ力つた。また、 r≥0. 5 (すなわち、イオン性液体 (EMImTsO)に 対して導電性高分子 (ポリピロール)の濃度が、導電性高分子 (ポリピロール)の飽和 濃度の 0. 5倍以上)のとき、比抵抗の低減効果がより大きくなることがわ力つた。
[0179] また、表 2の実施例 24, 25および表 3の実施例 30, 31から明らかなように、イオン 性液体 (EMImTsO)に未溶解の微粉末状のポリピロールの存在は、ゲル状導電性 組成物の機械的特性は悪くする力 比抵抗の低減には効果があることがわ力つた。
[0180] また、表 2および表 3の実施例 24〜33に示すように、イオン性液体に溶解した導電 性高分子ゃ微粉末状態で存在する導電性高分子を組みあわせることにより、比抵抗 、機械的強靭性、柔軟性などの特性がそれぞれ異なるゲル状導電性組成物を得るこ とがでさる。
[0181] 上記の実施例および比較例で説明したように、導電性高分子の少なくとも一部が溶
解して ヽるイオン性液体をゲルイ匕したゲル状導電性組成物は、イオン性液体のみを ゲルイ匕したゲル状導電性組成物に比べて、高い導電性を有している。また、導電性 高分子の少なくとも一部が溶解していることはゲル状導電性組成物の機械的な特性 を劣化させることなくゲル状導電性組成物の比抵抗の低減に極めて有効である。
[0182] このように、本発明によれば、従来のゲル状導電性組成物に比べてより導電性の高 Vヽゲル状導電性組成物が得られる。本発明にかかる導電性の高!、ゲル状導電性組 成物は、固体電解質、生体電極またはセンサとしての幅広い用途に応用が可能とな る。
[0183] なお、導電性高分子をフッ素化アルコールに分散および Zまたは溶解させた導電 性組成物、ならびに導電性高分子をフッ素アルコールおよび塩素化炭化水素力 形 成される混合溶媒に分散および Zまたは溶解させた導電性組成物に関する例を参 考例として挙げておく。
[0184] (参考例 1)
ポリピロールのへキサフルォロイソプロパノール(正式名: 1, 1, 1, 3, 3, 3へキサフ ルォロ 2—プロパノール)への溶解
よく乾燥した 100cm3の二口フラスコに、攪拌ペラとリービッヒ還流管を取りつけ、 0. 50gのポリピロールを 10mlのへキサフルォロイソプロパノールに加え、 150°Cで攪拌 し、へキサフルォロイソプロパノールにポリピロールを溶解させた。液は直ちに黒紫色 となった。 150°Cで 30分間加熱後室温に冷却し、へキサフルォロイソプロパノールを ろ過した。ろ紙上にろ別されたポリピロールを水とメタノールで洗浄し乾燥後、質量を 測定したところ 0. 39gであった。
[0185] 次にろ液を遠心分離器にかけたが分離されるものはな力つた。この事力もへキサフ ルォロイソプロパノール 10ml対して約 0. 1 lgのポリピロールが溶解したものと推定さ れた。
[0186] このような濾過作業の結果、濾紙に残らな力つた、分散および Zまたは溶解して ヽ る導電性高分子の質量を用いて「フッ素化アルコール(ここではへキサフルォロイソプ ロパノール)に対する飽和濃度」と、この明細書中では呼ぶことにする。この参考例 1 においては、 0. l lg/10mlが、「フッ素化アルコール(ここではへキサフルォロイソ
プロパノール)に対する飽和濃度」である。
[0187] 溶解したものと推定される事実を確認するために 1 Omlのへキサフルォロイソプロパ ノーノレに 0. 05g、 0. lg、 0. 15g、 0. 2gのポジピロ一ノレを溶解し、その紫外 ·可視吸 収スペクトルを測定した。ポリピロールが 0. lgまでは吸収強度とポリピロール溶質の 濃度が比例した。しかし、 0. 15g、 0. 2gでは吸収強度が溶質の濃度と比例しなくな つた。この事から、へキサフルォロイソプロパノールに対するポリピロールの溶解度は 、約 l lgZL (1000ml)程度であると判断した。
[0188] (参考例 2)
参考例 1と同様の実験を、へキサフルォロイソプロパノールとクロ口ホルムの混合溶 媒(質量比 4 : 1)を用いて行った。ポリピロールの、へキサフルォロイソプロパノールと クロ口ホルムの混合溶媒 (質量比 4 : 1)に対する飽和濃度は、 0. 16gZl0mlだった
[0189] (参考例 3)
参考例 1と同様の実験を、 2, 2, 3, 3—テトラフルオロー 1 プロパノールを用いて 行った。ポリピロールの、 2, 2, 3, 3—テトラフルオロー 1 プロパノールに対する飽 和濃度は、 0. 08gZl0mlだった。
[0190] (参考例 4)
参考例 1と同様の実験を、 2, 2, 3, 4, 4, 4一へキサフルオロー 1ーブタノールを用 いて行った。ポリピロールの、 2, 2, 3, 3—テトラフルオロー 1 プロパノールに対す る飽和濃度は、 0. 06gZl0mlだった。
[0191] (参考例 5)
ポリ(3, 4—エチレンジォキシチォフェン)のへキサフルォロイソプロパノール(正式 名: 1, 1, 1, 3, 3, 3 へキサフルォロ 2 プロパノール)への溶解
よく乾燥した 100cm3の二口フラスコに、攪拌ペラとリービッヒ還流管を取りつけ、 0. 50gのポリ(3, 4 エチレンジォキシチォフェン)を 10mlのへキサフルォロイソプロパ ノールに加え溶解させた。液は直ちに黒紫色となった。 50°Cで 30分間加熱後室温 に冷却しろ過した。ろ紙上にろ別されたポリ(3, 4—エチレンジォキシチォフェンリピ ロール)を水とメタノールで洗浄し乾燥後、質量を測定したところ 0. 40gであった。
[0192] 次にろ液を遠心分離器にかけたが分離されるものはな力つた。この事力もへキサフ ルォロイソプロパノール 10ml対して約 0. 10gのポリ(3, 4 エチレンジォキシチオフ ェン)が溶解したものと推定された。
[0193] このような濾過作業の結果、濾紙に残らな力つた、分散および Zまたは溶解して ヽ る導電性高分子の質量を用いて「フッ素化アルコール(ここではへキサフルォロイソプ ロパノール)に対する飽和濃度」と、この明細書中では呼ぶことにする。この参考例 5 においては、 0. 10g/10mlが、「フッ素化アルコール(ここではへキサフルォロイソ プロパノール)に対する飽和濃度」である。
[0194] 溶解したものと推定される事実を確認するために 1 Omlのへキサフルォロイソプロパ ノールに 0. 05g、 0. lg、 0. 15g、 0. 2g、のポリ(3, 4 エチレンジォキシチォフェン )を溶解し、その紫外'可視吸収スペクトルを測定した。ポリ(3, 4—エチレンジォキシ チォフェン)が 0. lgまでは吸収強度とポリ(3, 4 エチレンジォキシチォフェン)溶質 の濃度がほぼ比例した。しかし、 0. 15gでは吸収強度が溶質の濃度と比例しなくな つた。この事から、へキサフルォロイソプロパノールに対するポリ(3, 4—エチレンジォ キシチォフェン)の溶解度は約 lOgZL (1000ml)であると判断した。
[0195] (参考例 6)
参考例 5と同様の実験を、へキサフルォロイソプロパノールとクロ口ホルムの混合溶 媒 (質量比 4: 1)を用いて行った。ポリ(3, 4 エチレンジォキシチォフェン)の、へキ サフルォロイソプロパノールとクロ口ホルムの混合溶媒 (質量比 4: 1)に対する飽和濃 度は、 0. 12gZ 10mlだった。
[0196] (参考例 7)
参考例 5と同様の実験を、 2, 2, 3, 3,テトラフルォロ 1 プロパノールを用いて行 つた。ポリ(3, 4 エチレンジォキシチォフェン)の、 2, 2, 3, 3,テトラフルォロ 1ープ ロパノールに対する飽和濃度は、 0. 06gZl0mlだった。
[0197] (参考例 8)
参考例 5と同様の実験を、 2, 2, 3, 4, 4, 4,へキサフルォロ 1ーブタノールを用い て行った。ポリ(3, 4 エチレンジォキシチォフェン)の、 2, 2, 3, 4, 4, 4,へキサフ ルォロ 1—ブタノールに対する飽和濃度は、 0. 04gZl0mlだった。
[0198] (参考例 9)
参考例 2と同じ溶媒 (へキサフルォロイソプロパノールとクロ口ホルムの混合溶媒 (質 量比 4 : 1) ) 10mlを用いて、ポリア-リン (アルドリッチ社製ポリア-リン、商品番号 47 670— 6、平均分子量 10000)の溶解実験を行った。その結果、ポリア-リンの、(へ キサフルォロイソプロパノールとクロ口ホルムの混合溶媒 (質量比 4 : 1) )に対する飽 和濃度は、 0. lOgZlOmlだった。
[0199] (参考例 10)
参考例 1で得られた、ポリピロールを溶解したへキサフルォロイソプロパノールにろ 紙を浸漬し、次にそのろ紙を乾燥した。その結果、ろ紙とポリピロ一ルカ なる導電性 の紙が得られた。
[0200] (参考例 11)
参考例 1で得られた、ポリピロールを溶解したへキサフルォロイソプロパノールに木 綿の布を浸漬し、次にその布を乾燥した。その結果、布とポリピロ一ルカ なる導電 性のコンポジットが得られた。
[0201] (参考例 12)
実験 1で得られた、ポリピロールを溶解したへキサフルォロイソプロパノール 10mlに ポリエステル 0. 5gを溶解し、キャストして導電性高分子とプラスチックの複合フィルム を得た。得られたフィルムの電気伝導度は 103 Ω cmであった。
[0202] 一方、同量 (0. 15g)の粉体状ポリピロールをポリエステルに分散させた場合には 得られたフィルムの電気伝導度は 108 Ω cm以上であり、本発明の方法で得られた複 合フィルムが優れた電気伝導性を示すことが分力つた。
[0203] (参考例 13)
(ポリピロールのァセトニトリルへの溶解)
よく乾燥した 100cm3の二口フラスコに、攪拌ペラとリービッヒ還流管を取りつけ、指 定量のポリピロール 0. 03gを 6mlのァセトニトリルに加え、 150°Cで攪拌した力 ポリ ピロールはァセトニトリルに溶解しなかった。
[0204] (参考例 14)
(ポリ(1. 4—ジォキシチォフェンのァセトニトリル)への溶解)
よく乾燥した 100cm3の二口フラスコに、攪拌ペラとリービッヒ還流管を取りつけ、指 定量のポリチォフェン 0. 03gを 6mlのァセトニトリルに加え、 150°Cで攪拌した力 ポ リチォフェンはァセトニトリルに溶解しな力つた。