WO2006003909A1

WO2006003909A1 - 脂肪燃焼促進剤

Info

Publication number: WO2006003909A1
Application number: PCT/JP2005/011904
Authority: WO
Inventors: Hiroaki Tanaka; Yoshinobu Kiso; Taeko Iino
Original assignee: Suntory Limited
Priority date: 2004-06-30
Filing date: 2005-06-29
Publication date: 2006-01-12
Also published as: TW200602026A; CN1984649A; CA2572031A1; KR20070027645A; US20080124415A1; EP1767203A4; AU2005258551A1; EP1767203A1; JP2006016330A

Abstract

　本発明は、プロアントシアニジンを有効成分として含有することを特徴とする、総消費熱量を変えることなく、脂質代謝を亢進できる新規な脂肪燃焼促進剤を提供する。

Description

明細書

脂肪燃焼促進剤

技術分野

[0001] 本発明は、健康維持のために有用な脂肪燃焼促進剤、体脂肪軽減剤、脂肪蓄積防止剤、ならびに脂肪燃焼促進用、体脂肪軽減用または脂肪蓄積防止用飲食品に関する。

背景技術

[0002] プロアントシァ-ジンは植物中に含有されるポリフエノールの一種で、抗酸化作用などの種々の活性を有することが知られている (特許文献 1、非特許文献 1および非特許文献 2)。プロアントシァ-ジンは、その作用として、スーパーォキシドラジカル消去活性が知られ、抗酸ィ匕作用をもつビタミン Cとの相乗作用が報告されている (非特許文献 1)。また、臨床作用として、慢性膝炎に対する治療効果が知られている (非特許文献 1および非特許文献 2)。

[0003] 特許文献 1 :特公平 3— 7232号公報

非特許文献 1：バグチ ·ディー (Bagchi D. )ら、トキシコロジー（Toxicology)、 200 0年，第 148卷、 p. 187- 189

非特許文献 2：フレモント ·エル（Fremont L. )ら、ライフ ·サイエンス (Life Scienc es) , 1999年，第 64卷、 p. 2511 - 2521

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 本発明は、総消費熱量を変えることなぐ脂質代謝を亢進できる新規な脂肪燃焼促進剤、体脂肪軽減剤、脂肪蓄積防止剤、ならびに脂肪燃焼促進用、体脂肪軽減用または脂肪蓄積防止用飲食品を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0005] 本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、プロアントシァ-ジンを投与した場合とプロアントシァ-ジンを投与しな、場合とを比較したところ、両者の間に総消費熱量には差はないが、プロアントシァ-ジン投与の場合は、脂質代謝は亢進される、すなわち脂質がより効率的に消費されることを知見し、プロアントシァ-ジンが脂肪燃焼促進剤、体脂肪軽減剤、脂肪蓄積防止剤として有用であることを見出した。

また、本発明者らは、かかる種々の知見を得た後、さらに検討を重ねて本発明を完成させた。

[0006] すなわち、本発明は、

[1] プロアントシァニジンを有効成分として含有することを特徴とする脂肪燃焼促進剤、

[0007] [2] プロアントシァニジンが松榭皮由来抽出物であることを特徴とする前記 [1]に記載の脂肪燃焼促進剤、

[0008] [3] プロアントシァ-ジンがオリゴメリックプロアントシァ-ジンであることを特徴とする前記 [1]または [2]に記載の脂肪燃焼促進剤、

[0009] [4] 錠剤、ピル、カプセル、顆粒、粉末、散剤または液剤の形態である前記 [1]〜[

3]の、ずれかに記載の脂肪燃焼促進剤、

[0010] [5] プロアントシァ-ジンを有効成分として含有することを特徴とする体脂肪軽減剤

[0011] [6] プロアントシァニジンが松榭皮由来抽出物であることを特徴とする前記 [5]に記載の体脂肪軽減剤、

[0012] [7] プロアントシァ-ジンがオリゴメリックプロアントシァ-ジンであることを特徴とする前記 [5]または [6]に記載の体脂肪軽減剤、

[0013] [8] 錠剤、ピル、カプセル、顆粒、粉末、散剤または液剤の形態である前記 [5]〜[

7]の、ずれかに記載の体脂肪軽減剤、

[0014] [9] プロアントシァ-ジンを有効成分として含有することを特徴とする脂肪蓄積防止剤、

[0015] [10] プロアントシァ-ジンが松榭皮由来抽出物であることを特徴とする前記 [9]に記載の脂肪蓄積防止剤、

[0016] [11] プロアントシァ-ジンがオリゴメリックプロアントシァ-ジンであることを特徴とする前記 [9]または [10]に記載の脂肪蓄積防止剤、 [0017] [12] 錠剤、ピル、カプセル、顆粒、粉末、散剤または液剤の形態である前記 [9]〜

[ 11 ]の、ずれかに記載の脂肪蓄積防止剤、

[0018] [13] 前記 [1]〜[4]のいずれかに記載の脂肪燃焼促進剤を含有することを特徴とする飲食品、

[0019] [14] 前記 [5]〜 [8]のいずれかに記載の体脂肪軽減剤を含有することを特徴とする飲食品、

[0020] [15] 前記 [9]〜[12]のいずれかに記載の脂肪蓄積防止剤を含有することを特徴とする飲食品、

[0021] [16] プロアントシァ-ジンを有効成分として含有することを特徴とする脂肪燃焼用、体脂肪軽減用または脂肪蓄積防止用飲食品、

[0022] [17] 体脂肪燃焼用飲食品である前記 [16]記載の飲食品、

[0023] [18] 体脂肪軽減用飲食品である前記 [16]記載の飲食品、

[0024] [19] 体脂肪蓄積防止用飲食品である前記 [16]記載の飲食品、

[0025] [20] プロアントシァ-ジンが松榭皮由来抽出物であることを特徴とする前記 [16]

〜 [19]のいずれかに記載の飲食品、

[0026] [21] プロアントシァ-ジンがオリゴメリックプロアントシァ-ジンであることを特徴とする前記 [16]〜 [20]の、ずれかに記載の飲食品、

[0027] [22] 固形食品、ゲル状食品または飲料である前記 [16]〜[21]のいずれかに記載の飲食品、および

[0028] [23] 清涼飲料または茶飲料である前記 [16]〜[22]のいずれかに記載の飲食品に関する。

発明の効果

[0029] 本発明の脂肪燃焼促進剤、体脂肪軽減剤、脂肪蓄積防止剤、ならびに脂肪燃焼促進用、体脂肪軽減用または脂肪蓄積防止用飲食品は、健康維持のために有用であり、総消費熱量を変えることなぐ脂質代謝を亢進できるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

[0030] [図 1]試験例 1における総消費熱量、糖質消費熱量、脂質消費熱量の算出結果を示す線図である。

発明を実施するための最良の形態

[0031] 本発明の脂肪燃焼促進剤、体脂肪軽減剤、脂肪蓄積防止剤、ならびに脂肪燃焼促進用、体脂肪軽減用または脂肪蓄積防止用飲食品（以下、これらをまとめて「脂肪燃焼促進剤など」とも、う）は、プロアントシァ-ジンを有効成分として含有することを特徴とする。

[0032] 本発明の脂肪燃焼促進剤などの有効成分として用いられるプロアントシァ-ジンとは、フラバンー3—オールおよび/またはフラバン 3, 4—ジオールを構成単位とする重合度が 2以上、好ましくは 2〜： LO量体、さらに好ましくは 2〜4量体の縮重合体からなる化合物群、誘導体およびそれらの立体異性体を指称する。プロアントシァニジンのうち、フラバン 3—オールおよび Zまたはフラバン 3, 4—ジオールを構成単位とする重合度が 2〜4の縮重合体を OPC (オリゴメリックプロアントシァ-ジン； oligo meric proanthocyanidin) t 、う。 OPCは強力な抗酸化物質であり（参照：特公平 3— 7232)、植物の葉、榭皮、果物の皮もしくは種子の部分に豊富に含有されている。具体的には、ブドウ、松の榭皮、ピーナッツの薄皮、イチヨウ、 -セアカシアの果実、コケモモ、ブルーベリー、イチゴ、アポガド、大麦、小麦、大豆、黒大豆、カカオなどに含まれている。また、西アフリカのコーラナッツ、ペルーのラタ-ァの根にも OPCが含まれて!/、ることが知られて!/、る。 OPCはヒトの体内では生成することができな!/、物質である。

[0033] 本発明の脂肪燃焼促進剤などの有効成分として用いられるプロアントシァ-ジンについては、原料の由来あるいは原料の利用部分、製造法、精製法は何ら制限されないが、上記の榭皮、果実もしくは種子の粉砕物、またはこれらの抽出物のような食品原料を使用することができる。特に松榭皮、さらに好ましくは OPCが豊富に含まれて V、るフランス海岸松榭皮の抽出物を用いることが好ま、。フランス海岸松榭皮はプ口アントシァニジンの原料として好ましく用いられる。

[0034] プロアントシァ-ジンは、公知の方法 [例えば、特許文献 1に記載の方法ある、は松の榭皮からの抽出法；アール'ダブル 'ヘミングウェイ（R. W. Hemingway)ら、フイトケミストリー（Phytochemistry) , 1983年，第 22卷、 p. 275— 281]ある!/ヽ ίまそれ【こ準じた方法を採用することによって上記各種植物体力容易に得ることができる。

[0035] 以下、 OPCを豊富に含む松榭皮の抽出物を例に挙げて、プロアントシァ-ジンの調製方法を説明する。

[0036] 松榭皮抽出物は、松榭皮を水または有機溶媒で抽出して得られる。水を用いる場合には、温水または熱水が用いられる。抽出に用いる有機溶媒としては、食品あるいは薬剤製造に許容される有機溶媒が用いられ、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ブタン、アセトン、へキサン、シクロへキサン、プロピレングリコール、含水エタノール、含水プロピレングリコール、ェチルメチルケトン、グリセリンン、酢酸メチル、酢酸ェチル、ジェチルエーテル、ジクロロメタン、食用油脂、 1, 1, 1, 2 —テトラフルォロェタン、 1, 2—トリクロロェテンなどが挙げられる。これらの水および有機溶媒は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。特に、熱水、含水ェタノール、含水プロピレングリコールが好適に用、られる。

[0037] 松榭皮カもプロアントシァニジンを抽出する方法は、特に限定されないが、例えば、加温抽出法、超臨界流体抽出法などが用いられる。

[0038] 超臨界流体抽出法は、物質の気液の臨界点（臨界温度、臨界圧力）を超えた状態の流体である超臨界流体を用いて抽出を行う方法である。超臨界流体としては、二酸化炭素、エチレン、プロパン、亜酸ィ匕窒素（笑気ガス)などが用いられ、とりわけ二酸化炭素が好適に用いられる。

[0039] 超臨界流体抽出法は、目的成分を超臨界流体によって抽出する抽出工程および目的成分と超臨界流体とを分離する分離工程からなる。分離工程は、圧力変化による抽出分離、温度変化による抽出分離、または吸着剤、吸収剤を用いた抽出分離のいずれを行ってもよい。

[0040] また、ェントレーナー添加法による超臨界流体抽出を行ってもよい。この方法は、超臨界流体に、例えば、エタノール、プロパノール、 n キサン、アセトン、トルエンなどを 2 20%程度添加し、得られた抽出流体で超臨界流体抽出を行うことによって、 OPCなどの被抽出物の抽出流体に対する溶解度を飛躍的に上昇させる、あるいは分離の選択性を増強させる方法であり、効率的に松榭皮抽出物を得る方法である。

[0041] 松榭皮力の抽出は、上記の方法以外に、液体二酸化炭素回分法、液体二酸ィ匕炭素還流法、超臨界二酸ィ匕炭素還流法などにより行ってもよい。

[0042] 以上のようにして得られたプロアントシァ-ジンは、液状もしくは半固形状の形態で得られるが、このものから抽出溶媒を減圧留去、スプレードライ、凍結乾燥等の公知の方法によって除去すれば、そのままプロアントシァ-ジン含有濃縮物や乾燥物として使用することができる。さらに精製するには、カラムクロマトグラフィー、向流分配法等の公知の精製手段を採用して、目的を達成することができる。

[0043] 本発明の脂肪燃焼促進剤などに含まれるプロアントシァ-ジンは、水によく溶解し、生体への吸収性が高い。酸性、中性、アルカリ性のいずれの条件においても安定性が高ぐその機能を維持した状態で飲食品に配合することが容易である。また、摂取開始後短期間で効果が期待でき、少量の摂取でも十分な効果を得られるため、飲食品としての摂取許容量および摂取形態に制限のある幼児や老人等への食事素材として、利用価値が高い。そのため、本発明の飲食品は、例えば健康食品、保健機能食品 (特定保健用食品、栄養機能食品)等であってよ!ヽ。

[0044] 本発明の脂肪燃焼促進剤、体脂肪軽減剤、脂肪蓄積防止剤 (以下、まとめて本発明の製剤ともいう）は、錠剤、ピル、カプセル、顆粒、粉末、散剤、液剤等の固形または溶液の形態に公知の方法により適宜調製することができる。即ち、本発明の製剤として有用な固形製剤または液状製剤は、プロアントシァ-ジンと所望により添加剤とを混合し、従来充分に確立された公知の製剤製法を用いることにより製造される。添加剤としては、例えば賦形剤、 pH調整剤、清涼化剤、懸濁化剤、希釈剤、消泡剤、粘稠剤、溶解補助剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、抗酸化剤、コーティング剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、可塑剤または香料などが挙げられる。

[0045] 上記賦形剤としては、例えば、 D—ソルビトール、 D—マン-トール或いはキシリトールなどの糖アルコール、ブドウ糖、白糖、乳糖或いは果糖などの糖類、結晶セルロース、カルメロースナトリウム、リン酸水素カルシウム、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、デキストリン、 13ーシクロデキストリン、軽質無水ケィ酸、酸化チタン、またはメタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。

[0046] 上記 pH調整剤としては、例えばクェン酸、リンゴ酸、リン酸水素ナトリウムまたはリン酸二カリウムなどが挙げられる。上記清涼化剤としては、例えば 1 メントールまたはハツ力水などが挙げられる。上記懸濁化剤としては、例えば、カオリン、カルメロースナトリウム、キサンタンガム、メチルセルロースまたはトラガントなどが挙げられる。

上記希釈剤としては、例えば精製水、エタノール、植物油または乳化剤等が挙げられる。

上記消泡剤としては、例えばジメチルポリシロキサンまたはシリコン消泡剤などが挙げられる。

[0047] 上記粘稠剤としては、例えばキサンタンガム、トラガント、メチルセルロースまたはデキストリンなどが挙げられる。

上記溶解補助剤としては、例えばエタノール、ショ糖脂肪酸エステルまたはマクロゴールなどが挙げられる。

上記崩壊剤としては、例えば低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチまたは部分アルファ一化デンプンなどが挙げられる。

[0048] 上記結合剤としては、例えばメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニールピロリドン、ゼラチン、アラビアゴム、ェチルセルロース、ポリビュルアルコール、プルラン、アルファ一化デンプン、カンテン、トラガント、アルギン酸ナトリウムまたはアルギン酸プロピレングリコールエステルなどが挙げられる。

[0049] 上記滑沢剤としては、例えばステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ポリオキシル、セタノール、タルク、硬化油、ショ糖脂肪酸ェステル、ジメチルポリシロキサン、ミツロウまたはサラシミツロウなどが挙げられる。上記抗酸化剤としては、例えばァスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエン（BHT) 、？殳食子酸プロピル、ブチルヒドロキシァ-ソール（BHA)、トコフエロールまたはタエン酸などが挙げられる。

[0050] 上記コーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピノレセノレロース、メチノレセノレロース、ェチノレセノレロース、ヒドロキシプロピノレメチノレセルロースフタレート、ヒドロキシプロピノレメチノレセルロースアセテートサクシネート、カルボキシメチルェチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ポリビュルァセタールジェチルァミノアセテート、アミノアルキルメタアタリレートコポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メタアクリル酸コポリマー、ポリビュルァセタートジェチルァミノアセテートまたはセラックなどが挙げられる。

上記着色剤としては、例えばゥコン抽出液、リボフラビン、酸ィ匕チタンまたはカロチン液などが挙げられる。

[0051] 上記矯味矯臭剤としては、例えばクェン酸、アジピン酸、ァスコルビン酸、果糖、 D —ソルビトール、ブドウ糖、サッカリンナトリウム、単シロップ、白糖、ハチミツ、アマチヤ、カン、ノウ、オレンジ油、トウヒチンキ、ウイキヨゥ油、ノ、ッ力またはメントールなどが挙げられる。

上記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ポリオキシェチレンポリオキシプロピレン、ポリソルベート類、ラウリル硫酸ナトリウム、マクロゴール類またはショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられる。

上記可塑剤としては、例えばタエン酸トリエチル、ポリエチレングリコール、トリァセチンまたはセタノールなどが挙げられる。

上記香料としては、例えば、動物性香料或いは植物性香料等の天然香料、または単離香料或いは純合成香料等の合成香料などが挙げられる。

[0052] 本発明の製剤中のプロアントシァ-ジンの量は、製剤全体に対して、通常約 1〜80 重量％、好ましくは約 2〜50重量％である。

本発明の製剤の投与方法は、経口でも非経口であってもよい。また、本発明の有効成分であるプロアントシァ-ジンの投与量は、その種類、その剤型、また患者の年令、体重、適応症状などによって異なるが、例えば内月 β剤の場合は、成人 1日 1〜数回、 1回量約 l〜500mg、好ましくは 3〜300mg程度投与するのがよい。

[0053] 本発明の飲食品は、飲食品製造時にプロアントシァ-ジンまたは上記プロアントシァ-ジン含有製剤を飲食品材料に配合することにより製造される。例えば、パン、チユーインガム、クッキー、チョコレート、シリアル等の固形食品、ジャム、アイスクリーム、ヨーグルト、ゼリー等のジャム状、クリーム状またはゲル状食品、ジュース、コーヒー、ココア、緑茶、ウーロン茶、紅茶等の飲料等のあらゆる食品形態にすることが可能である。また、調味料、食品添加物等に配合することもできる。プロアントシァ-ジンまたは上記プロアントシァ-ジン含有製剤の飲食品材料への配合量は、特に限定されないが、通常約 0. 0001〜80重量⁰ /₀、好ましくは約 0. 005〜50重量⁰ /₀である。また、特に飲料の場合は、 lmgZL〜20gZL、好ましくは 2mgZL〜： LOgZLである。

[0054] また、本発明が飲食品である場合のプロアントシァ-ジンの摂取量は、副作用の心配がないことから上記内月 β剤の投与量と同等の量であってよい。

本発明の飲食品は、体脂肪燃焼用、体脂肪軽減用または体脂肪蓄積防止用に好適に用いられる。

実施例

[0055] 以下、 OPCを豊富に含む松榭皮抽出物を例に挙げて、実施例により本発明を詳しく説明する力本発明はこれに限定されるものではない。

[0056] (実施例 1)

プロアントシァ-ジンを 40重量％以上（OPCとして 20重量％以上）含有し、かつ力テキンを 5重量％以上含有するフランス海岸松榭皮抽出物を 8重量部、結晶セル口ース 22重量部、乳糖 66重量部、ショ糖エステル 3重量部、二酸ィ匕ケィ素 1重量部配合する錠剤（1錠あたり 250mg、プロアントシァ-ジンの含有量 9. 5mg)を製造した（サンプル錠)。

[0057] (比較例 1)

フランス海岸松榭皮抽出物を用いなカゝつたこと以外、実施例 1と同様にして錠剤（1 錠あたり 250mg)を製造した (プラセボ錠)。

[0058] (試験例 1)

成人男性 9名（年齢 22. 1 ± 1. 1歳）を対象として、二重盲検クロスオーバー法により、実施例 1で製造したサンプル錠または比較例 1で製造したプラセボ錠を 1週間摂取した後、固定負荷運動を行った。 1週間のゥォッシュ 'アウト (wash out)期間を設けた後、前回摂取しなかったいずれか一方を 1週間摂取し、再度固定負荷運動を行つた。固定負荷運動 3日前より食事は、タンパク質 +脂質:糖質が 1 : 1になるように調整した。プロアントシァニジンの投与は、 1日 1回、プロアントシァニジンの 1日の投与量は、被験者の体重に関係なぐ一律 2錠 Z日（19mgZ日）とした。固定負荷運動は、あら力じめ 4分 20ワット漸増の運動負荷試験を実施し、血中乳酸濃度 2mM相当の運動負荷を算出して、被験者ごとの固定負荷運動強度を決定した。固定負荷運動は 60 分間とした。

被験者を固定負荷運動開始 30分前から安静下に置き、運動開始 15分前、運動開始直前 (0分)、運動開始 15分後、 30分後、 45分後、運動終了時 (60分)、運動終了 15分後（75分）に呼気ガスをそれぞれ採取した。各時点における採取した呼気ガスの酸素摂取量 (mlZ分） (VO )

2および二酸化炭素生成量 (mlZ分） (VCO )

2を質量分析方式総合呼気ガス分析装置 (ARCO— 1000シリーズ、アルコシステム社製）により測定し、それぞれの時点での VO /VCOを算出して呼吸商 (RQ)とした。

2 2

[0059] 得られた値を用いて、以下の方法により、総消費量、糖質消費熱量および脂質消費熱量を算出した。

単位時間あたりの消費熱量については、 Zuntz Schmburg— Luskの計算式（計算式 1)により算出した。

総消費熱量については、得られた単位時間あたりの消費熱量のうち、運動開始 15 分後、 30分後、 45分後、運動終了時 (60分)の 4ポイントの平均値に 60分を乗じることにより算出した。

糖質消費熱量にっ、ては、下記計算式 2を用いて糖質消費熱量の比率 (新エス力 21シリーズ 16 新エス力 21運動生理学、同文書院、 P. 26 参照）を得た後、総消費熱量を積算することで算出した。

脂質消費熱量については、総消費熱量から糖質消費熱量を減じて算出した。総消費熱量、糖質消費熱量、脂質消費熱量の算出結果を図 1および表 1に示す。

[0060] (計算式 1) Zuntz Schmburg— Luskの計算式

[数 1] 単位時間あたりの消費熱量 [ k c a l /m i n ] =V0₂ [m I /m i n] X (308 1 7 + 1 . 23 X RQ) / 1 000

[0061] (計算式 2)糖質消費熱量の比率の計算式

[数 2] 糖質消費熱量の比率 [ % ] = 34 1 . 67 X RQ - 240. 52

[0062] [表 1]

[0063] 図 1および表 1に示すように、運動前の消費熱量はサンプル錠摂取時とプラセボ錠摂取時での差は認められなかった。運動開始時から運動終了時までの累積消費熱量をサンプル錠摂取時とプラセボ錠摂取時で比較したところ、総消費熱量に差は認められな力つた力糖質と脂質との消費熱量を比較したところ、サンプル錠摂取時はプラセボ錠摂取時に対して有意に糖質の消費熱量が少なく、脂質の消費熱量は多いことが確認された。このことにより、プロアントシァ-ジンが脂質代謝の亢進作用を有することが分かる。

産業上の利用可能性

[0064] 本発明により、脂質代謝を亢進する新規な脂肪燃焼促進剤、体脂肪軽減剤、脂肪蓄積防止剤、ならびに脂肪燃焼促進用、体脂肪軽減用または脂肪蓄積防止用飲食品を提供できる。

Claims

請求の範囲

[I] プロアントシァ-ジンを有効成分として含有することを特徴とする脂肪燃焼促進剤。

[2] プロアントシァ-ジンが松榭皮由来抽出物であることを特徴とする請求の範囲第 1 項に記載の脂肪燃焼促進剤。

[3] プロアントシァ-ジンがオリゴメリックプロアントシァ-ジンであることを特徴とする請求の範囲第 1項または第 2項に記載の脂肪燃焼促進剤。

[4] 錠剤、ピル、カプセル、顆粒、粉末、散剤または液剤の形態である請求の範囲第 1 項〜第 3項の、ずれかに記載の脂肪燃焼促進剤。

[5] プロアントシァ-ジンを有効成分として含有することを特徴とする体脂肪軽減剤。

[6] プロアントシァ-ジンが松榭皮由来抽出物であることを特徴とする請求の範囲第 5 項に記載の体脂肪軽減剤。

[7] プロアントシァ-ジンがオリゴメリックプロアントシァ-ジンであることを特徴とする請求の範囲第 5項または第 6項に記載の体脂肪軽減剤。

[8] 錠剤、ピル、カプセル、顆粒、粉末、散剤または液剤の形態である請求の範囲第 5 項〜第 7項の、ずれかに記載の体脂肪軽減剤。

[9] プロアントシァ-ジンを有効成分として含有することを特徴とする脂肪蓄積防止剤。

[10] プロアントシァ-ジンが松榭皮由来抽出物であることを特徴とする請求の範囲第 9 項に記載の脂肪蓄積防止剤。

[II] プロアントシァ-ジンがオリゴメリックプロアントシァ-ジンであることを特徴とする請求の範囲第 9項または第 10項に記載の脂肪蓄積防止剤。

[12] 錠剤、ピル、カプセル、顆粒、粉末、散剤または液剤の形態である請求の範囲第 9 項〜第 11項のいずれかに記載の脂肪蓄積防止剤。

[13] 請求の範囲第 1項〜第 4項のいずれかに記載の脂肪燃焼促進剤を含有することを特徴とする飲食品。

[14] 請求の範囲第 5項〜第 8項のいずれかに記載の体脂肪軽減剤を含有することを特徴とする飲食品。

[15] 請求の範囲第 9項〜第 12項のいずれ力に記載の脂肪蓄積防止剤を含有することを特徴とする飲食品。

[16] プロアントシァ-ジンを有効成分として含有することを特徴とする脂肪燃焼用、体脂肪軽減用または脂肪蓄積防止用飲食品。

[17] 体脂肪燃焼用飲食品である請求の範囲第 16項に記載の飲食品。

[18] 体脂肪軽減用飲食品である請求の範囲第 16項に記載の飲食品。

[19] 体脂肪蓄積防止用飲食品である請求の範囲第 16項に記載の飲食品。

[20] プロアントシァ-ジンが松榭皮由来抽出物であることを特徴とする請求の範囲第 16 項〜第 19項のいずれかに記載の飲食品。

[21] プロアントシァ-ジンがオリゴメリックプロアントシァ-ジンであることを特徴とする請求の範囲第 16項〜第 20項のいずれかに記載の飲食品。

[22] 固形食品、ゲル状食品または飲料である請求の範囲第 16項〜第 21項のいずれかに記載の飲食品。

[23] 清涼飲料または茶飲料である請求の範囲第 16項〜第 22項の、ずれかに記載の飲^;ロロ。