WO2005121567A1

WO2005121567A1 - プラグ／ソケットアセンブリ

Info

Publication number: WO2005121567A1
Application number: PCT/JP2005/009649
Authority: WO
Inventors: Satoshi Tsujita
Original assignee: Nitto Kohki Co., Ltd.
Priority date: 2004-06-09
Filing date: 2005-05-26
Publication date: 2005-12-22
Also published as: US7331813B2; US20070087612A1; CN100516563C; TW200613648A; CN1985096A; JP4484143B2; TWI292457B; JP2005351348A

Abstract

【課題】プラグに過剰な引抜き外力が加わっても、プラグがソケットから抜け出ることがないプラグ／ソケットアセンブリを提供すること。【解決手段】プラグ／ソケットアセンブリ１０は、プラグ２０と、プラグ２０を受入れて固定するソケット３０とからなる。ソケット３０は、プラグ挿入孔３１１を有するソケット本体３１と、プラグ挿入孔３１１の半径方向で変位自在にしてソケット本体３１に取り付けられたボール３２と、プラグ挿入孔３１１の軸線方向に沿って変位自在にしてソケット本体３１の外側に装着されたスリーブ３３と、スリーブ３３を軸線方向に沿ってプラグ挿入孔の入口３１３側に付勢する圧縮スプリング３４とを有する。スリーブの内面に摺動面３３２が設けられている。摺動面は、第１－４部位Ｐ１－Ｐ４を有する。第４部位Ｐ４は、プラグに引抜き外力が加わった場合、ボールが摺動面に半径方向外向きの力を加えてもスリーブを押し戻す左方への力を生じない形状に形成されている。

Description

技術分野

[oooi] 本発明は、プラグ及びそのプラグを受入固定するソケットからなるプラグ Zソケットァセンプリに係り、特に、物品の固定具として用いられるのに適したプラグ Zソケットァセンブリに関するものである。

背景技術

[0002] 例えば、ソケットを壁に固定し、該ソケットにプラグを挿入固定することにより、該プラグに予め取り付けた照明器具のカバーなどの所要の物品を、当該壁に取り付けるようにした固定具が知られている。そして、そのような固定具では、プラグとソケットとがガタが無く確実に連結されるように、プラグの先端頭部の後面を後方に向うに従、半径方向内側に傾斜する傾斜面とし、その傾斜面にソケットに取り付けられた固定子を半径方向内向きに弾性力をもって押圧し、それによつて、プラグを前方へ変位させる（すなわち、ソケット内に引き込む)ようにしたものがある（例えば、特許文献 1参照)。しかし、このような形式の固定具では、プラグに過剰な引抜き力が加わると、プラグの上記傾斜面が固定子を半径方向外側に変位させるように作用し、該プラグカ^ケットから抜け出てしまう虞がある。

特許文献 1：特開 2001— 182726号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] 本発明の課題は、プラグに過剰な引抜き外力が加わっても、プラグがソケットから抜け出ることがないプラグ Zソケットアセンブリを提供することである。

課題を解決するための手段

[0004] すなわち、本発明に係るプラグ Zソケットアセンブリは、プラグ挿入孔を有するソケット本体と、プラグ挿入孔の半径方向に変位自在にソケット本体に取り付けられた固定子と、プラグ挿入孔の軸線方向に変位自在にしてソケット本体の外側に装着された固定子操作部材と、その固定子操作部材を軸線方向に付勢する弾性部材とを有する。プラグはソケットのプラグ挿入孔内に摺動挿入される先端頭部を有する。その先端頭部は、プラグ挿入方向に関して後方に向けて半径方向内側に傾斜する傾斜後面を有する。

ソケットの固定子操作部材は、その内面に固定子摺動面が設けられている。その固定子摺動面は、弾性部材による付勢方向に向けて半径方向外側に傾斜し、弾性部材によって軸線方向に付勢されることにより固定子に押圧係合するように形成されるソケットの固定子摺動面は、プラグがプラグ挿入孔内に挿入されていないとき、固定子に係合して固定子をプラグ挿入孔内の第 1位置まで突出させる第 1部位と、弾性部材による付勢方向において第 1部位力も所定距離だけ離れた第 2部位であって、その第 2部位に固定子が係合するとき、固定子が第 1位置よりも半径方向外側の第 2位置まで変位し、プラグの先端頭部が固定子を越えてプラグ挿入孔内に挿入されるのを可能にする第 2部位と、プラグの先端頭部が固定子を越えて挿入されたとき、ブラグの先端頭部の傾斜後面に係合する固定子に押圧係合する、第 2部位よりも第 1部位に近い第 3部位と、第 2部位と前記第 3部位の中間位置において固定子に係合し、固定子が固定子摺動面に半径方向外向きの力を加えても付勢方向と反対の向きに固定子操作部材を動かす力を生じない形状を形成された第 4部位とを有する。

[0005] 本発明に係るプラグ Zソケットアセンブリにおいては、プラグをソケットから引抜く過大な力が加わり、プラグの先端頭部の傾斜後面によって固定子が半径方向外側に動かされ、それによつて固定子操作部材が弾性部材の付勢力に抗して動力されたとしても、固定子が固定子摺動面の第 4部位に係合する位置となった時点で、該固定子から固定子操作部材を軸線方向に動かす力は作用しなくなり、従って、固定子の半径方向外側への動きは阻止され、それにより当該プラグの引抜きが阻止されることになる。

プラグをソケットから引抜くには、固定子操作部材を弾性部材の付勢力に抗して動かすことによって、両者は解除可能となる。

[0006] 第 1部位と第 4部位間の傾斜は、第 4部位と第 2部位間の傾斜よりも緩く形成されていることが好ましい。第 1部位と第 4部位との間の傾斜は、固定子操作部材を介しての固定子に伝達される弾性部材による半径方向内向きの力をなるベく大きくして、プラグのプラグ挿入孔内への引込力を大きくするためには、同傾斜は小さい方が好ましぐ一方、第 4部位と第 2部位との間の傾斜は、固定子操作部材の軸方向での小さな変位により、固定子が大きく半径方向外側へ変位できるようにするために (すなわち、固定子操作部材の軸線方向長さをなるベく短くするために）は、該傾斜が大きい方が好ましいからである。

[0007] また、後述するが、固定子操作部材を軸線方向に動かすことなしに、プラグをブラグ挿入孔に挿入することができるようにするために第 4部位と第 2部位との間の傾斜面に、プラグの先端頭部によって半径方向外側に変位されるボールを押圧して、固定子操作部材を軸線方向に動かすようにすることもできるが、プラグを挿入する力をできるだけ小さくするためにも、第 4部位と第 2部位との間の傾斜は大きくされる。

[0008] 第 4部位は、具体的には、ソケットのプラグ挿入孔の軸線方向に平行に延びるように形成したり、弾性部材による付勢方向とは反対向きにされた面形状にしたり、半径方向外側に湾曲した凹部とすることができる。

[0009] 前述したが、固定子操作部材を操作することなしに、プラグの挿入を可能とするために、プラグの先端頭部にプラグ挿入方向に向けて半径方向内側に傾斜する傾斜前面を設けるとともに、ソケット本体の固定子よりもプラグ挿入孔の入口側の位置に、半径方向で変位可能とされたボールを設けることができる。

[0010] プラグの傾斜前面は、プラグがプラグ挿入孔に挿入されるとき、ボールと係合して半径方向外側に変位させて、第 4部位と第 2部位間で固定子摺動面に係合押圧させ、それにより固定子操作部材を付勢方向と反対方向に変位させ、固定子が第 4部位と前記第 2部位間の位置となるようにし、この状態の固定子に、挿入されてきた先端頭部の傾斜前面が押圧係合することにより、固定子操作部材を軸線方向で変位させるものである。

[0011] 具体的には、固定子よりもプラグ挿入孔の入口側に設けた第 1ボールと、該第 1ボールよりも更にプラグ挿入孔の入口側に設けた第 2ボールとを備えたものとすることができる。

[0012] プラグの傾斜前面は、プラグがプラグ挿入孔に挿入されるときに、まず第 2ボールと係合して第 2ボールを半径方向外側に変位させて、第 4部位と第 2部位間で固定子摺動面に係合押圧させ、それにより固定子操作部材を付勢方向と反対の方向に変位させる。次に、第 1ボールと係合して第 1ボールを半径方向外側に変位させて、第 4部位と第 2部位間で固定子摺動面に係合押圧させ、それにより固定子操作部材を付勢方向と反対の方向に変位させる。最後に、固定子と係合して固定子を半径方向外側に変位させて、第 4部位と第 2部位の間で固定子摺動面に係合押圧させ、それにより固定子操作部材を付勢方向と反対の方向に変位させ、固定子が第 2部位と係合するようにする。

[0013] プラグがその後端部分に半径方向に延びるフランジを備えたものとし、プラグがブラグ挿入孔内に挿入されて先端頭部の傾斜後面に固定子が押圧係合された状態で、フランジがソケット本体の後端との間に所要の部材を挟持固定することができるようにする。また、プラグに所要の部材を連結固定したものとして、プラグをソケットに挿入連結することにより当該部材の取り付けを行うようにすることもできる。

[0014] また、前記ソケット本体に半径方向外側に伸びるフランジを設け、プラグが挿入されない状態において弾性部材により付勢される固定子操作部材の付勢方向先端 331 が該フランジに係合するようにすることが好ましい。これは、固定子操作部材を手動で引き戻した後に開放し、当該固定子操作部材が弾性部材により押し戻されるときに、固定子又は第 1ボール若しくは第 2ボールに対して当たらないようにするためである発明の効果

[0015] 本発明に係るプラグ Zソケットアセンブリにおいては、ソケットにプラグが挿入されたときに、該プラグの先端頭部の傾斜後面に係合する固定子に対し、固定子操作部材の傾斜した固定子摺動面を係合させて、ばねなどの弾性部材による押圧力を加えることにより、該プラグにプラグ挿入方向への引込力を加え、それによつて、プラグをソケットに対してガタのない状態で固定するとともに、プラグに過大な引抜き力が加わつたとしても、従来のもののように、固定子摺動面が固定子を解除するほどに変位されることはなく、固定子がプラグの先端頭部との係止位置に留まるようにすることにより、当該プラグのソケットからの引抜きを防止することができる。発明を実施するための最良の形態

図 1— 4Aを参照して、本発明にもとづくプラグ Zソケットアセンブリの第 1実施形態につ、て説明する。以下の説明にお、て「軸線方向」とは「プラグ挿入孔の長手軸線に沿った方向」若しくはそれに平行な方向を意味し、「半径方向」とは、「軸線方向」に対して「放射状に延びる方向」を意味する。

図 1はプラグ Zソケットアセンブリ 10の第 1実施形態の縦断面図、図 2A—2Cは該プラグ/ソケットアセンブリ 10の動作説明図、図 3は図 1の III— III線力も見た概略横断面図、図 4Aはスリーブの部分縦断面図である。

図 1に示すように、プラグ Zソケットアセンブリ 10は、プラグ 20と、プラグ 20を受入れて固定するソケット 30と力もなる。ソケット 30は、プラグ揷入孔 311を有するソケット本体 31と、プラグ揷入孔 311の半径方向で変位自在にしてソケット本体 31に取り付けられた固定子（図示の例では、ボールの形体をとる。以下、単に「ボール」と言う。） 32 と、プラグ挿入孔 311の軸線方向に沿って変位自在にしてソケット本体 31の外側に装着された固定子操作部材（図示の例では、スリーブの形体をとる。以下、単に「スリーブ」と言う。） 33と、スリーブ 33をプラグ挿入孔 311の入口 313側に付勢する弾性部材（図示の例では、圧縮コイルスプリングの形体をとる。以下、単に「圧縮スプリング」と言う。） 34とを有する。

ソケット 30は、ボルト B等によって壁 Wなど所要の箇所に固定されるようになっているスリーブ 33の内周とソケット本体 31の外周との間には環状の空間 341が形成されており、その空間に圧縮スプリング 34が設定され、ソケット本体 31に固定されたストツプリング 35により圧縮状態とされている。圧縮スプリング 34は、スリーブ 33をプラグ挿入孔 311の入口 313側の端部に設けられたストッパフランジ 314に当接するように付勢している。

ソケット本体 31には、当該ソケット本体の半径方向で貫通したボール受け孔 315力 S 設けられ、ボール 32が半径方向で変位可能に収納されている。該ボール受け孔 31 5は、図 3に示すように、円周方向に沿って複数箇所 (本実施形態では、 4箇所)等間隔に設けられる。ボール受け孔 315は、ボール 32の抜落ちを防止するために、ソケット本体 31の半径方向内側に向かって狭くなるテーパが付けられている。ボール 32は、プラグ 20がソケット 30に挿入されていないときには、後述するスリーブ 33の摺動面 332とほぼ接するようにされており、ソケット本体 31の半径方向内側に突出するようになされている（図 1参照)。

プラグ 20は、ソケット 30のプラグ挿入孔 311内に摺動挿入される先端頭部 21と、後端フランジ 22と、これらの中間にある縮径部 23とを有する。先端頭部 21は、前方及び後方に向けて半径方向内側にそれぞれ傾斜する傾斜前面 211及び傾斜後面 21 2と、それらの中間にある平坦面 213とを有する。

図 1及び図 4Aに示すように、ソケット 30のスリーブ 33は、その内面に固定子摺動面 (すなわち、ボール 32との摺動面、以下、単に「摺動面」と言う。） 332が設けられている。摺動面 332は、圧縮スプリング 34によるスリーブの付勢方向に向けて半径方向外側に傾斜している。

ソケット 30のスリーブ 33の摺動面 332は、プラグ 20がプラグ揷入孔 311内に挿入されていないときは（図 1)、ボール 32とほぼ接するような位置とされており、第 1部位 P1 (図 4A及び図 1)において該ボール 32と係合することにより、該ボールが揷入孔 311 内に所定量だけ突出するようにして、る。

プラグ 20をプラグ挿入孔 311内に挿入するためには、作業者がスリーブ 33を図 1 及び図 2で見て左方へ変位させ（図 2A)、ボール 32がプラグ揷入孔 311内に挿入されるプラグ 20の先端頭部 21の傾斜前面 211によって半径方向外側に変位され、該先端頭部 21の平坦面 213が該ボールを越えて挿入されるようにする。すなわち、図示の例では、摺動面 332は、ボール 32がそのように半径方向外側に変位するのを可能にするための第 2部位 P2 (図 4A及び図 2A)を有している。

プラグ 20の先端頭部 21がボール 32を越えて挿入されると、作業者はスリーブを離し、それによつて該スリーブが圧縮スプリング 34によって右方へ変位され、摺動面 33 2が上記第 1部位 P1及び第 2部位 P2との間に位置する第 3部位 P3でボール 32と押圧係合して（図 4A及び図 2B)、該ボールをプラグ 20の先端頭部 21の傾斜後面 212 に押圧係合するようにする。この状態では、プラグ 20はボール 32及び傾斜後面 212 を介してカ卩えられる圧縮スプリング 34の付勢力によってプラグ挿入孔 311内に引き込まれるようになっており、図示の例においては、プラグ後端のフランジ 22とソケットのストツパフランジ 314との間にプレート状の物品 40が挟着され、プラグに作用するこの引込力によって当該物品がガタがない状態でしっかりと保持されるようになされている。

摺動面 332は、第 2部位 P2と第 3部位 P3との間に水平とされた第 4部位 P4を有している (図 4A)。該部位は、プラグ 20に引抜き外力が加わり、該プラグの先端頭部の傾斜後面 212によって半径方向外側に押圧されるボール 32によってスリーブ 33が左方へ変位された場合、該ボール 32が第 4部位 P4と係合する状態になると (図 2C)、該ボール力も摺動面 332を介してスリーブ 33にカ卩えられる左方への力が無くなり、当該スリーブ 33が左方へ変位しないようにするためのものである。すなわち、これにより、プラグの引抜きが阻止されるようになって、る。

図 4 (B)、及び図 4 (C)は摺動面 332における第 4部位 P4の変形例を示している。すなわち、図 4 (B)における第 4部位 P4は半径方向外側に湾曲した凹部とされており、図 4 (C)における第 4部位 P4は圧縮スプリング 34による付勢方向と反対方向に向けられた傾斜面とされている。これらはいずれも、ボール 32が係合したときに、圧縮スプリング 34の付勢力と反対方向の力が該ボール 32からスリーブ 33へ伝達されないようにし、図 4 (A)における第 4部位 P4の上述のプラグ抜け防止作用と同様の作用をなすものである。

プラグ 20とソケット 30の鎖錠状態を解除するには、スリーブ 33を圧縮スプリング 34 の付勢力に抗して手動等によって左方へ押し込むことによって、両者は容易に解除される。

図 5— 9を参照して、本発明にもとづくプラグ/ソケットアセンブリ 10の第 2実施形態について説明する。図 5は本発明にもとづくプラグ/ソケットアセンブリ 10の第 2実施形態の縦断面図、図 6は図 5の VI— VI線から見た概略横断面図、図 7は図 5の VII— VII線から見た概略横断面図、図 8は図 5の VIII— VIII線力も見た概略横断面図、図 9は第 2実施形態のプラグ Zソケットアセンブリ 10の動作説明図である。

該プラグ Zソケットアセンブリ 10においては、基本的構成は前述した第 1実施形態のものと実質的に同じである。従って、相違点についてのみ以下に説明する。第 2実施形態のプラグ Zソケットアセンブリ 10においては、ソケット本体 31が、図 5 —7、 9に示すように、前述の固定子としてのボール 32の外に、プラグ揷入孔 311の入口 313側にスリーブ 33を変位させるための第 1及び第 2のスリーブ用ボール 32a、 32bを備えている（図 5、 7参照）。第 1のスリーブ用ボール 32aは、ボール 32よりもプラグ挿入孔の入口側に、第 2のスリーブ用ボール 32bは更にプラグ挿入孔の入口側に位置している。第 1スリーブ用ボール 32aは、ボール 32と干渉しないように、図 6、 7 に示すように、円周方向に所要の角度だけずらされて、る。

プラグ 20の傾斜前面 211は、プラグ 20がプラグ挿入孔 311に挿入されるときに（図 9 (A) ) ,まず第 2スリーブ用ボール 32bと係合して第 2スリーブ用ボール 32bを半径方向外側に変位させて (図 9 (B) )、第 4部位 P4と第 2部位間 P2で摺動面 332に係合押圧させ、それによりスリーブ 33を圧縮スプリング 34の付勢方向と反対の向きに変位させる（図 9 (C) )。次に、第 1スリーブ用ボール 32aと係合して（図 9 (D) )、第 1スリーブ用ボール 32aを半径方向外側に変位させて（図 9 (E) )、第 4部位 P4と第 2部位 P2 間で摺動面 332に係合押圧させ、それによりスリーブ 33を圧縮スプリング 34の付勢方向と反対の向きに変位させる。最後に、固定子としてのボール 32と係合してボール 32を半径方向外側に変位させて（図 9 (F) )、第 4部位 P4と第 2部位 P2との間で摺動面 332に係合押圧させ、それによりスリーブ 33を付勢方向と反対の向きに変位させ、ボール 32が第 2部位 P2と係合するようにし、プラグ 20の先端頭部 21の平坦面 2 13がボール 32を越えてプラグ挿入孔内に入るようにする。プラグ 20の先端頭部 21 の平坦面 213がボール 32を越えて挿入されると、圧縮スプリング 34の付勢力によつてスリーブ 33が右方へ押圧変位され、プラグ 20の先端頭部 21の傾斜後面 212と押圧係合し、それにより当該プラグに対し、プラグ挿入孔内への引込力を与えて連結固定状態とする。

すなわち、この実施形態に係るプラグ Zソケットアセンブリにおいては、プラグを挿入するのに、前もってスリーブを左方へ動かす必要は無ぐ単にプラグを挿入するだけで、スリーブが動力され当該プラグの挿入し連結することを可能とする。（図 9 (G) ) これら実施形態に限定されるものではなぐ特許請求の範囲に記載の本件発明の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、前述の第 2の実施形態においては、スリーブ 33を左方へ動かすために第 1及び第 2スリーブ用ボールを備えたものを示したが、これは摺動面における第 2部位と第 4部位との間の部分が固定子としてのボール 32と半径方向で整合する位置となるまで当該スリーブを動かすためのものであり、第 1若しくは第 2スリーブ用ボールの一方だけを用いて、摺動面とボール 32との上記のごとき半径方向での整合を行えるようにスリーブを動かすようにすることも可能である。また、前述の実施形態においては、プレート状の物品を、ソケットの後端に設けたフランジとプラグの後端に設けたフランジとの間に挟着するようにしているが、物品をそのように挟着するのではなぐ物品を何らかの手段によってプラグに直接取り付けるようにすることもできる。この場合は、プラグの後端のフランジはソケットの後端に当接するようにし、前述の圧縮スプリングによる当該プラグへのプラグ挿入孔内への引込力により、プラグ後端のフランジとソケット後端とをガタ無しにしっかりと固定することが可能となり、従って物品の取り付けも確実なものとすることができる。また、前述の実施形態においては、ソケットを壁などに固定するようにしている力プラグを壁に固定し、ソケットに取り付けるべき物品を固定するなどして、当該物品の取り付けを行うことも可能である。

産業上の利用可能性

[0017] 本発明のプラグ Zソケットアセンブリは、所要の物品を壁などに取り付けるためだけでなぐプラグ Zソケットアセンブリ形式の連結装置において、連結状態のプラグ及びソケットに意図しない過大な外力が加わることによりそれらの連結が解除されるのを防ぐ必要がある装置にお!、て利用可能である。

図面の簡単な説明

[0018] [図 1]本発明にもとづくプラグ Zソケットアセンブリの第 1実施形態の縦断面図である。

[図 2A]第 1実施形態のプラグ Zソケットアセンブリの動作説明図であり、プラグを挿入するのに、スリーブを手動で後退させ、それによつて固定子としてのボールが半径方向外側に変位可能として、挿入されるプラグの先端頭部が該ボールを押しのけてプラグ挿入孔の奥の方へ挿入されるようにした状態を示す。圆 2B]第 1実施形態のプラグ Zソケットアセンブリの動作説明図であり、図 2Aの状態力プラグが更に挿入され、先端頭部が固定子としてのボールを通過した時点で、スリーブを解放することにより、圧縮ばねにより右方へ戻され、ソケットの傾斜した内面（摺動面）がボールと係合して同ボールを半径方向内側に変位し、プラグの先端頭部の傾斜後面と係合するようにした状態を示す。

圆 2C]第 1実施形態のプラグ Zソケットアセンブリの動作説明図であり、図 2Bの状態にあったプラグに右方への弓 I抜き力が作用し、その力がボールを介してスリーブに伝達され該スリーブが左方へ動かされて、その傾斜した内面 (摺動面)の中間部分にある水平な第 4部位がボールと係合する状態となり、スリーブへの左方への力が伝達されな!ヽようなつた状態を示す。

[図 3]図 1の III— III線から見た概略横断面図であって、ボールの配置例を示す。圆 4A]プラグ Zソケットアセンブリの第 1の実施形態におけるスリーブの部分縦断面図を示す。

圆 4B]図 4Aに示したものと類似するが変形した摺動面を備えるスリーブの部分縦断面図を示す。

圆 4C]図 4Bとは別の変形摺動面を備えるスリーブの部分縦断面図を示す。

圆 5]本発明にもとづくプラグ Zソケットアセンブリの第 2実施形態の縦断面図である。

[図 6]図 5の VI— VI線から見た概略横断面図であって、ボールの配置例を示す。

[図 7]図 5の VII— VII線から見た概略横断面図であって、ボールの配置例を示す。

[図 8]図 5の VIII— VIII線から見た概略横断面図であって、ボールの配置例を示す。圆 9A]第 2実施形態のプラグ Zソケットアセンブリの動作説明図であり、プラグを挿入する前の状態を示す。

[図 9B]プラグの挿入を開始して、プラグの先端頭部が第 2ボールと係合してソケットを左方へ動かし始めた状態を示す。

圆 9C]プラグの挿入が進み、プラグの先端頭部が第 1ボールと係合始めた状態を示す。

圆 9D]第 1ボールがプラグの先端頭部により半径方向外側に押されてスリーブの摺動面に係合し、該スリーブを左方へ変位させ始めている状態を示す。 [図 9E]固定子としてのボールが半径方向外側に押されスリーブの摺動面と係合始めた状態を示す。

[図 9F]固定子としてのボールがプラグの先端頭部に係合されスリーブの摺動面の第 2部位と係合し、プラグの先端頭部が更に挿入されるのを許容する状態になって!/、ることを示す。

圆 9G]プラグの先端頭部が固定子としてのボールを越えて挿入された状態で、圧縮スプリングがスリーブを介して該ボールを半径方向内側に変位し、プラグの先端頭部の傾斜後面に係合するようにした状態を示す。

符号の説明

10: 20:プラグ

21:先端頭部 211:傾斜前面

212:傾斜後面 213:平坦面

30:ソケット 31:ソケット本体

32:ボール（固定子） 32a:第 1(スリーブ用）ボ

32b:第 2 (スリーブ用）ボ 33:スリーブ

332:摺動面 34:圧縮スプリング

P1:第 1部位 P2:第 2部位

P3:第 3部位 P4:第 4部位

Claims

請求の範囲

プラグ及び該プラグを受入れて固定するソケットからなるプラグ Zソケットアセンブリであって、

前記ソケットは、

プラグ挿入孔を有するソケット本体と、

前記プラグ挿入孔の半径方向で変位自在にして前記ソケット本体に取り付けられた固定子と、

前記プラグ挿入孔の軸線方向で変位自在にして前記ソケット本体の外側に装着された固定子操作部材と、

前記固定子操作部材を前記軸線方向で付勢する弾性部材とを有し、前記プラグは前記ソケットのプラグ挿入孔内に摺動挿入される先端頭部を有し、前記先端頭部は、プラグ挿入方向に関して後方に向けて半径方向内側に傾斜する傾斜後面を有し、

前記ソケットは内面に固定子摺動面が設けられ、該固定子摺動面は、前記弾性部材による付勢方向に向けて半径方向外側に傾斜し、該弹性部材によって前記軸線方向に付勢されることにより前記固定子に押圧係合するように形成され、

前記ソケットの前記固定子操作部材の固定子摺動面は、

前記プラグが前記プラグ挿入孔内に挿入されていないとき、前記固定子に係合して該固定子を前記プラグ挿入孔内の第 1位置まで突出させる第 1部位と、

前記付勢方向にお!、て前記第 1部位から所定距離だけ離れた第 2部位であって、該第 2部位に前記固定子が係合するとき、該固定子が前記第 1位置よりも半径方向外側の第 2位置まで変位し、前記プラグの先端頭部が該固定子を越えてプラグ挿入孔内に挿入されるのを可能にする第 2部位と、

前記プラグの先端頭部が前記固定子を越えて挿入されたとき、前記プラグの先端頭部の傾斜後面に係合する固定子に押圧係合する、前記第 2部位よりも前記第 1部位に近い第 3部位と、

前記第 2部位と前記第 3部位の中間位置において前記固定子に係合し、該固定子が前記固定子摺動面に半径方向外向きの力を加えても前記付勢方向と反対の向きに前記固定子操作部材を動かす力を生じない形状に形成された第 4部位とを有する、

[2] 前記第 1部位と前記第 4部位間の傾斜が、前記第 4部位と前記第 2部位間の傾斜よりも緩く形成されている、請求項 1に記載のプラグ Zソケットアセンブリ。

[3] 前記第 4部位が前記軸線方向に平行に延びるように形成されている、請求項 1又は

[4] 前記第 4部位が前記付勢方向とは反対側に向けられた面形状を有するように形成されている、請求項 1又は 2に記載のプラグ Zソケットアセンブリ。

[5] 前記第 4部位が前記半径方向外側に湾曲した凹部を形成されてなる、請求項 1又

[6] 前記弾性部材による前記固定子操作部材の付勢方向を、前記挿入方向と反対の方向とし、

前記プラグの先端頭部が前記プラグ挿入方向に向けて半径方向内側に傾斜する傾斜前面を有し、

前記ソケット本体が、前記固定子よりも前記プラグ挿入孔の入口側に第 1ボールを備え、

前記プラグの傾斜前面は、前記プラグが前記プラグ挿入孔に挿入されるとき、前記第 1ボールと係合して該第 1ボールを半径方向外側に変位させて、前記第 4部位と前記第 2部位間で前記固定子摺動面に係合押圧させ、それにより前記固定子操作部材を前記挿入方向に変位させ、前記固定子が前記第 4部位と前記第 2部位間の位置となるにょうにし、この状態の固定子に、挿入されてきた先端頭部の前記傾斜前面が押圧係合されるようにした、請求項 1に記載のプラグ Zソケットアセンブリ。

[7] 前記弾性部材による前記固定子操作部材の付勢方向を、前記挿入方向と反対の方向とし、

前記ソケット本体が、前記固定子よりも前記プラグ挿入孔の入口側に設けた第 1ボールと、該第 1ボールよりも更に入口側に設けた第 2ボールとを備え、

前記プラグの傾斜前面は、前記プラグが前記プラグ挿入孔に挿入されるときに、まず第 2ボールと係合して該第 2ボールを半径方向外側に変位させて、前記第 4部位と前記第 2部位間で前記固定子摺動面に係合押圧させ、それにより前記固定子操作部材を前記挿入方向に変位させ、次に、前記第 1ボールと係合して該第 1ボールを半径方向外側に変位させて、前記第 4部位と前記第 2部位間で前記固定子摺動面に係合押圧させ、それにより前記固定子操作部材を前記挿入方向に変位させ、最後に、前記固定子と係合して該固定子を半径方向外側に変位させて、前記第 4部位と前記第 2部位との間で前記固定子摺動面に係合押圧させ、それにより前記固定子操作部材を前記挿入方向に変位させ、該固定子が前記第 2部位と係合するようにした請求項 1に記載のプラグ Zソケットアセンブリ。

[8] 前記プラグがその後端部分に前記半径方向に延びるフランジを備え、該プラグが前記プラグ挿入孔内に挿入されて前記先端頭部の前記傾斜後面に前記固定子が押圧係合された状態で、前記フランジが前記ソケット本体の後端との間に所要の部材を挟持固定するようにした、請求項 1又は 2に記載のプラグ Zソケットアセンブリ。

[9] 前記プラグがその後端部分に前記半径方向に延びるフランジを備え、該プラグが前記プラグ挿入孔内に挿入されて前記先端頭部の前記傾斜後面に前記固定子が押圧係合された状態で、前記フランジが前記ソケット本体の後端に押圧係合されるようになされ、該プラグに所要の部材を連結固定するように構成した、請求項 1又は 2に

[10] 前記ソケット本体が半径方向外側に伸びるフランジを備え、プラグが挿入されない状態において前記弾性部材により付勢される前記固定子操作部材の付勢方向先端が該フランジに係合するようにした請求項 6又は 7に記載のプラグ Zソケットァセンブ