WO2005117803A1 - 塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法および塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤 - Google Patents

塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法および塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤 Download PDF

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Abstract

 塊状物質の存在により表面に凹凸がある可食性層同士を、当該凹凸表面を互いに対向させて圧着する場合に、塊状物質が実質的に存在しない可食性層を介在させるようにする。これにより、極めて薄い可食性層が積層された多層構造を有する塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤を製造することができる。かような圧着法による多層構造によれば、医薬口腔内投与剤等に要求される量的精度を満たすことができ、しかも乾燥工程にも時間的制約が生ずることがないため生産性に優れた製造方法を提供することができる。

Description

明 細 書
塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法および 塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤
技術分野
[0001] 本発明は、医薬品、医薬部外品、化粧品、食品等のうちの可食性の口腔内投与物 に係わる極めて薄い層が積層された多層構造を有する新規かつ改良された積層フィ ルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法、およびその可食性口腔内投与剤に関 する。
具体的には、食品および食品添加物として認められている物質及び Z又は経口投 与が認められている医薬品および医薬品添加物のみ力もなり、例えば上顎や歯茎の 粘膜や鼻腔粘膜等の口腔内における経粘膜貼付剤、口腔内の患部に貼付して治療 •保護を行う口腔内疾患予防貼付剤、口腔内治療貼付剤、口臭予防貼付剤、口臭 防止貼付剤、および口腔内において溶解し主に消化管で吸収させる経口投与用の 医薬口腔内投与剤、さらには消臭作用や健康維持効果等の作用を有する医薬部外 品、食品等の口腔内投与物において、塗工溶媒に不溶または溶けにくい粉末、粒体 、粉体、粉粒体等を基剤成分と共に懸濁状態で塗工する場合に、塗工層中に粒状ま たは粉末状の塊状物質が存在し、結果的に塗工層表面に凹凸が形成されるような極 めて薄い層を相互に積層した塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤 の製造方法、およびその塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤に関 する。
背景技術
[0002] 医薬品、医薬部外品、化粧品、食品等の口腔内投与物をシート状あるいはフィルム 状にして口腔内投与剤化する技術は、従来から種々提案されて 、る。
例えば特許文献 1および特許文献 2には、仕切板で仕切られたホッパーに種類や 配合の異なる可食性素材をそれぞれ投入し、ホッパー下の第 1次圧延ロールで帯状 の第 1次圧延シートを複数形成し、それを搬送過程でシートの長手方向と垂直な方 向に一定間隔を保持して重ね合わせて、第 2次ローラで圧延接着することによって多 層体構造の食品を製造する方法が記載されている。しかし、この方法は、圧延可塑 性を有する厚手の多層シートを形成するもので、医薬品や食品等の可食性口腔内 投与剤のような数百 μ m〜数十 μ mの厚さの可食性素材を圧着して数千 μ m〜数 十 μ mの厚さの多層体構造を製造できるものではな 、。
[0003] 数千/ z m〜数十/ z mの厚さの医薬品や食品等のフィルム状可食性多層構造物を 得る技術に係わる特許文献として次のものがある。
特許文献 3には、口腔粘膜部にブプレノルフィンを投与するためのシート状又はテ 一プ状製剤が記載されており、第一工程において、ブプレノルフィンまたは薬理学上 同等の作用物質をフィルム形式の可能な水溶性ポリマーと共に、オプションとして更 なる溶解又は懸濁補助剤の存在のもとで、適切な親水性溶剤に溶解し、第二工程に おいて、前記溶液又は懸濁液を連続工程において均一な厚さで、テープ又は加工 シート又はフオイルに塗付し、第三工程において、前記溶剤を大部分除去すること〖こ よってシート状、又はテープ状の出発材料を形成し、その出発材料から、第四工程に おいて、投薬単位又は複数投薬単位に切断又は穴開けによって分離することを特徴 とする製造方法 (請求項 13)、およびこれら複数のシート状又はテープ状材料を多層 材料を形成するように組み合わせて多層とする製造方法 (請求項 15)が記載されて V、るが、具体的な多層構造の製造方法にっ 、ては一切教示されて 、な!/、。
[0004] 特許文献 4には、水溶性高分子を主たる基剤成分とする薬物含有層と、難水溶ィ匕 されており且つ上記薬物含有層の一方に位置している非接着層 (難水溶化層)と、 上記薬物含有層の他方の面に位置して 、る粉末状接着性物質とを有して 、る多層 構造のフィルム状口腔内投与剤が記載されている。この粉末状接着性物質としては 、カルボキシビ二ルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム等のポリアクリル酸またはその薬 学的に許容される非毒性塩、アクリル酸共重合体またはその薬学的に許容される非 毒性塩、カルボキシメチルセルロースおよびナトリウム塩等の親水性セルロース誘導 体、プルラン、ポビドン、カラャガム、ぺクチン、キサンタンガム、トラガント、アルギン 酸、アラビアゴム、酸性多糖類またはその誘導体若しくはその非毒性塩等が挙げられ ている。
またその製造方法としては、ポリ四フッ化工チレン製シャーレ上で、可食性層溶液の 塗布または噴霧と、塗布または噴霧した可食性層溶液の乾燥とを繰り返し行って、所 要の多層構造を有するフィルム状口腔内投与剤を得る方法が実施例に開示されて いるが、力 うな製造方法は、実験室規模では使用できるが工業的には採用し得な い方法である。し力も多層にするために、形成した可食性層の上に、別の薬物を含 有する可食性層溶液や粘着性高分子を粉末状態に維持した可食性層溶液さらには 粉末自体を手で塗布または噴霧する場合には、口腔内投与剤溶液や粉末を量的に 正確に塗布または噴霧することが困難で、薬剤成分等の正確な量が制御できず、得 られた多層フィルム状口腔内投与剤は、医薬製剤に要求される量的精度を満たすこ とはできない。
[0005] 本願と同一出願人により特許出願された特許文献 5には、コーティング層 (a)、薬物 層 1 (b)、薬物層 11 (c)の 3種の層を、 a、 b、 c、 b、 aの順に積層してなるフィルム状トロ ーチ口腔内投与剤が提案されている。このフィルム状トローチ口腔内投与剤の製造 方法としては、各可食性層溶液 (塗工液)のポリエステル剥離フィルム上への展延乾 燥を繰り返すことにより、所望の多層積層構造を形成する方法が記載されている。
[0006] 本願と同一出願人による上記特許文献 5に記載の多層積層構造のフィルム状トロ ーチ口腔内投与剤を製造するに際しては、出願人は図 9に図示したような、連続的 に移動して 、る榭脂フィルムの上に、塗工液を連続的に塗布乾燥する塗工装置 50 を採用している。この塗工装置 50は、榭脂フィルム巻き出し軸 51にセットした榭脂フ イルム 52を、ガイドロール 53とドクターロール 54の間を通して乾燥炉 55内に導き、榭 脂フィルム巻き取り軸 56で巻き取ることにより、榭脂フィルム 52を連続的に移動させ る。この間に、塗工液供給用ダム部 57に供給した塗工液 58が榭脂フィルム上に塗布 され、この際、ガイドロール 53上の榭脂フィルム 52とドクターロール 54とのクリアラン スを所定寸法に調整することにより所定の塗布量とすることができる(部分拡大図参 照)。カゝくして形成された榭脂フィルム 52上の塗布層 58aは、乾燥炉 55を通過するこ とにより、熱風吹き出し装置 59から均一に吹き出された熱風により乾燥され、可食性 層が形成された榭脂フィルム 60が巻き取り軸 56にロール状に巻き取られる。
[0007] 次いで、この巻き取り軸 56にロール状に巻き取った可食性層形成榭脂フィルム 60 を、再度巻き出し軸 51に取り付け、同じ組成または異なる組成の塗工液 58をダム部 57に供給して再び塗布と乾燥を施し、巻き取り軸 56に巻き取ることにより、二層の可 食性層が積層形成された榭脂フィルムを製造することができ、カゝような塗布と乾燥を 繰り返し行うことによって、所要の多層構造を有するフィルム状トローチ口腔内投与剤 を、上記した従来方法より良好な生産性で製造することができる。
[0008] し力しながら、図 9に図示したような塗工方法を採用しても、上記従来方法と同様に 、塗布と乾燥を繰り返し行って多層構造を有するフィルム状可食性口腔内投与剤を 製造する場合には、塗工液 58の塗布量の正確な制御が困難となり、医薬製剤に要 求される量的精度を満たすことはできないことが判明した。
すなわち、一回目の塗布は、ドクターロール 54と榭脂フィルム 52のクリアランスを所 定寸法にすることにより所定の塗布量を正確に制御できる。しかし、一回目の塗布後 の乾燥工程によって形成される乾燥可食性層の厚さが、乾燥工程の微細な条件変 動やその日の気温、湿度等の外乱によって変動する。その結果、二回目の塗布にお いては、ドクターロール 54と榭脂フィルム 52のクリアランス寸法をいくら正確にしても、 実際に塗工液 58が塗布される厚さは、一回目に形成された乾燥可食性層の上面と ドクターロール 54との間隙となるため、二回目の可食性層の塗布厚は一回目の可食 性層塗布厚の変動によってさらに変動することになる。一回目に塗布した可食性層 5 8aの乾燥工程後の厚さの変動を測定するのは非常に困難である。
[0009] 力ような塗工液の塗布量の不正確さは、塗布'乾燥の回数が増せば増すほど増大 する傾向にある。しかも、この塗布 ·乾燥の回数が増せば増すほど、乾燥に力かる時 間が長くなり、二回目の可食性層の乾燥には一回目の 1. 5倍の時間がかかり、三回 目には 2倍の時間がかかる。
[0010] 特許文献 1 :W098Z56266号公報
特許文献 2:特開 2002— 191343号公報
特許文献 3:特表 2001— 506640号公報
特許文献 4:特許 2791317号公報
特許文献 5:特開 2001 - 288074号公報
発明の開示
[0011] 力かる状況において、本発明者は、多層構造の可食性口腔内投与剤を得るために 、可食性層溶液 (塗工液)を榭脂フィルム上に展延して乾燥することにより所定厚さの 可食性層を形成した榭脂フィルム同士を、可食性層を互いに対向させた状態で榭脂 フィルムの他方の面から加圧して可食性層を圧着させ、相互に密着させられた可食 性層を挟む榭脂フィルムの一方を剥ぎ取ることを試みた。
[0012] すなわち、少なくとも熱可塑性の性質を呈する可食性物質を 1種類以上含み、かつ その熱可塑性可食性物質のガラス転移点よりわずかに高い温度に加温すると、可食 性層がゴム状弾性域に至る。この状態で可食性層を互いに対向させた状態で榭脂フ イルムの他方の面から加圧すると、可食性層同士が確実に密着するようになり、多層 構造の可食性口腔内投与剤を得ることが出来ることを見出した。
かような圧着法を、多層構造を有するフィルム状可食性口腔内投与剤を製造する に際して採用することによって、医薬製剤等に要求される量的精度を満たすことがで き、し力も乾燥工程等にも時間的制約が生ずることのない、生産性に優れた、極めて 薄い層が積層された多層構造を有する積層フィルム状の可食性口腔内投与剤を提 供することが可能になった。
[0013] 特に、この圧着法を用いた積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法によ り得られる積層構造は、積層された各可食性層が個々に明確に区分されていること が特徴である。すなわち、「デジタルマイクロスコープ BS— D8000II」(ソニック (株) 製商品名)を用いて観察した図 8の断面顕微鏡写真に示されているように、この圧着 法で得られた積層構造では、可食性層と可食性層との境界 Xが明瞭に見え、積層さ れた各可食性層を明確に識別することができる。これに対して、塗布 ·乾燥を繰り返し て積層する従来の積層塗布法で得られた積層構造では、各可食性層の境界 Yが不 明瞭でぼやけて見え、積層された各可食性層を明確に判別できない。すなわち、積 層塗布法では、各可食性層の境界域において、各可食性層の成分が浸出して互い に混合してしまうことを示しているのに対して、圧着法においては各可食性層の成分 が浸出せず、互いに混合してしまうことがないことが判る。この圧着法の利点は、上記 量的精度や乾燥工程等の時間的制約が生ずることのない利点と共に、各可食性層 の一部成分が混じり合うことによって生ずる薬物分解や意図しない反応等を抑えて保 存安定性などを向上出来る利点がある。 [0014] し力しながら、可食性層中に塗工溶媒に不溶または溶けにく 、粉末、粒体、粉体、 粉粒体等の塊状物質が存在して表面に凹凸が形成された可食性層同士を、当該凹 凸状表面を相互に対向させて圧着した場合には、当該可食性層同士は密着せずに 、すぐに剥離してしまうことが判明した。この剥離現象は、凹凸の高低差が 20 m以 上で生じやすぐ 30 m以上でより顕著に生ずる。可食性層表面が凹凸に形成され る因子となる塊状物質は、主に生理活性を有する有効成分であるため、この問題は 医薬品や機能性食品等では見過ごすことの出来ない問題である。
[0015] そこで本発明の目的は、多層構造を有するフィルム状可食性口腔内投与剤を製造 するに際して、可食性層中に粒状または粉末状の塊状物質が存在し、結果的に表 面に凹凸が形成された極めて薄い可食性層同士であっても確実に圧着出来て、医 薬製剤等に要求される量的精度を満たすことができ、しかも乾燥工程等にも時間的 制約が生ずることのない、生産性に優れた、極めて薄い層が積層された多層構造を 有する塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の新規かつ改良された 製造方法、およびその方法によって得られた多層構造を有する塊状物質含有積層フ イルム状可食性口腔内投与剤を提供することにある。
[0016] すなわち本発明の請求項 1に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内 投与剤の製造方法は、塊状物質の存在により表面に凹凸がある可食性層同士を、 当該凹凸表面を互いに対向させて圧着するに際して、塊状物質が実質的に存在し な!ヽ可食性層を介在させて圧着することを特徴とする。
また、本発明の請求項 14に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投 与剤は、塊状物質が存在している二つの可食性層の間に塊状物質が実質的に存在 しな 、可食性層が介在して 、ることを特徴とする。
[0017] 力ような製造方法によれば、塊状物質が実質的に存在しない可食性層を介在させ ることで、榭脂フィルムの上に塗工液の塗布と乾燥を繰り返し行って所望の数の可食 性層を形成させることなぐ塊状物質の存在により表面に凹凸がある可食性層同士を 確実に圧着できる。この圧着法を利用して極めて薄い複数の可食性層を積層するこ とによって、塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤を生産性よく製造 することができ、しかも医薬製剤等に要求される量的精度を満たすことが可能となる。 また、力 うな可食性口腔内投与剤によれば、塊状物質が実質的に存在しない可 食性層を介在させることで、塊状物質の存在により表面に凹凸がある可食性層の凹 凸表面同士であっても確実な圧着、積層が可能となり、塊状物質含有積層フィルム 状の可食性口腔内投与剤とすることができる。極めて薄い複数の可食性層の圧着、 積層が可能となることによって、医薬製剤等に要求される量的精度を満たすことがで きると共に、各可食性層の一部成分が混じり合うことによって生ずる薬物分解や意図 しない反応等を抑えて保存安定性などを向上出来る利点がある。
[0018] 上記した"塊状物質が実質的に存在しない可食性層"とは、可食性層の表面を視覚 的に見た場合に略平滑であることを意味しており、塗工溶媒に不溶または溶けにくい 粉末、粒体、粉体、粉粒体等の塊状物質が極微量存在していても、単層成形塗工し た場合に表面が略平滑になるものも含まれ、実質的に層表面が凹凸にならないよう な量の塊状物質が存在していてもよい。また、酸ィ匕チタンの如き溶媒に不溶な粒子( 塊状物質)が存在していても、その粒径が極めて微小の場合には、層表面が凹凸に ならないため、微小な粒径の塊状物質が存在していてもよい。しかし、粒径が極めて 微小の場合であっても、塗工液中で凝集するようなものは、可食性層表面が凹凸に なってしまう。いずれにしても、本発明における塊状物質が実質的に存在しない可食 性層は、単層成形塗工した場合に凹凸が高低差 10 m以下、より好ましくは 5 m 以下となるようにするのが好ましい。
[0019] 本発明の請求項 2に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の 製造方法は、
(A)塊状物質が存在する塗工液を榭脂フィルム上に直接または間接に塗布して表 面に凹凸がある所定厚さの凹凸表面可食性層を形成する凹凸表面可食性層形成ェ 程と、
(B)表面が略平滑な所定厚さの可食性層を塗布により榭脂フィルム上に形成する 平滑表面可食性層形成工程と、
(C)上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)と上記平滑表面可食性層形成工程 (B)と でそれぞれ得られた各榭脂フィルム上に形成された可食性層を互いに対向するよう に重ね合わせて榭脂フィルムの裏面から加圧することにより、可食性層を相互に密着 させる圧着工程と、
(D)上記圧着工程 (C)で得られた密着可食性層の両側にある榭脂フィルムのうち の上記平滑表面可食性層形成工程 (B)で使用した榭脂フィルムのみを剥離する榭 脂フィルム剥離工程と、
(E)上記榭脂フィルム剥離工程 (D)で得られた榭脂フィルム上に形成された表面 が略平滑な密着可食性層と、上記凹凸表面可食性層と同一成分または異種成分か らなり上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)により榭脂フィルム上に形成された塊状 物質の存在により表面に凹凸のある凹凸表面可食性層とを、互いに対向するように 重ね合わせて榭脂フィルムの裏面から加圧することにより、当該可食性層相互を密 着させる多重可食性層圧着工程と、
(F)上記多重可食性層圧着工程 (E)で得られた密着可食性層の両側にある榭脂 フィルムのうちの少なくとも一方の榭脂フィルムを剥離する榭脂フィルム分離工程と を含むことを特徴とする。
本発明の請求項 3に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤 の製造方法は、
(A)塊状物質が存在する塗工液を榭脂フィルム上に直接または間接に塗布して表 面に凹凸がある所定厚さの凹凸表面可食性層を形成する凹凸表面可食性層形成ェ 程と、
(B)表面が略平滑な所定厚さの可食性層を塗布により榭脂フィルム上に形成する 平滑表面可食性層形成工程と、
(C)上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)と上記平滑表面可食性層形成工程 (B) とでそれぞれ得られた各榭脂フィルム上に形成された可食性層を互いに対向するよ うに重ね合わせて榭脂フィルムの裏面から加圧することにより、可食性層を相互に密 着させる圧着工程と、
(D)上記圧着工程 (C)で得られた密着可食性層の両側にある榭脂フィルムのうち の上記平滑表面可食性層形成工程 (B)で使用した榭脂フィルムのみを剥離する榭 脂フィルム剥離工程と、
(G)上記榭脂フィルム剥離工程 (D)で得られた榭脂フィルム上に形成された表面 が略平滑な密着可食性層と、当該密着可食性層と同一成分または異種成分力 なり 上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)と平滑表面可食性層形成工程 (B)と圧着工程 (C)と榭脂フィルム剥離工程 (D)とを経て榭脂フィルム上に形成された表面が略平 滑な密着可食性層とを、互いに対向するように重ね合わせて榭脂フィルムの裏面か ら加圧すること〖こより、当該可食性層相互を密着させる多重密着可食性層圧着工程 と、
(H)上記多重密着可食性層圧着工程 (G)で得られた密着可食性層の両側にある 榭脂フィルムのうちの少なくとも一方の榭脂フィルムを剥離する榭脂フィルム分離除 去工程と
を含むことを特徴とする。
[0021] 本発明の請求項 4に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤 の製造方法は、
(A)塊状物質が存在する塗工液を榭脂フィルム上に直接または間接に塗布して表 面に凹凸がある所定厚さの凹凸表面可食性層を形成する凹凸表面可食性層形成ェ 程と、
(I)上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)で得られた榭脂フィルム上に形成された 可食性層の凹凸表面に、表面が略平滑な所定厚さの可食性層を塗布により形成す る塗布平滑表面可食性層形成工程と、
ω上記塗布平滑表面可食性層形成工程 (I)で得られた榭脂フィルム上に形成さ れた表面が略平滑な塗布積層可食性層と、上記凹凸表面可食性層と同一成分また は異種成分カゝらなり上記凹凸表面可食性層形成工程 (Α)により榭脂フィルム上に形 成された塊状物質の存在により表面に凹凸のある凹凸表面可食性層とを、互いに対 向するように重ね合わせて榭脂フィルムの裏面から加圧することにより、当該可食性 層相互を密着させる塗布可食性層圧着工程と、
(κ)上記塗布可食性層圧着工程 ωで得られた密着可食性層の両側にある榭脂フ イルムのうちの少なくとも一方の榭脂フィルムを剥離する榭脂フィルム剥離工程と を含むことを特徴とする。
[0022] 本発明の請求項 5に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤 の製造方法は、
(A)塊状物質が存在する塗工液を榭脂フィルム上に直接または間接に塗布して表 面に凹凸がある所定厚さの凹凸表面可食性層を形成する凹凸表面可食性層形成ェ 程と、
(I)上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)で得られた榭脂フィルム上に形成された 可食性層の凹凸表面に、表面が略平滑な所定厚さの可食性層を塗布により形成す る塗布平滑表面可食性層形成工程と、
(L)上記塗布平滑表面可食性層形成工程 (I)で得られた榭脂フィルム上に形成さ れた表面が略平滑な塗布積層可食性層と、当該塗布積層可食性層と同一成分また は異種成分からなり上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)と上記塗布平滑表面可食 性層形成工程 (I)とを経て榭脂フィルム上に形成された表面が略平滑な塗布積層可 食性層とを、互いに対向するように重ね合わせて榭脂フィルムの裏面から加圧するこ と〖こより、当該可食性層相互を密着させる多重塗布積層可食性層圧着工程と、
(M)上記多重塗布積層可食性層圧着工程 (L)で重ね合わせた密着可食性層の 両側にある榭脂フィルムのうちの少なくとも一方の榭脂フィルムを剥離する榭脂フィル ム剥離除去工程と
を含むことを特徴とする。
本発明の請求項 6に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤 の製造方法は、
(A)塊状物質が存在する塗工液を榭脂フィルム上に直接または間接に塗布して表 面に凹凸がある所定厚さの凹凸表面可食性層を形成する凹凸表面可食性層形成ェ 程と、
(B)表面が略平滑な所定厚さの可食性層を塗布により榭脂フィルム上に形成する 平滑表面可食性層形成工程と、
(C)上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)と上記平滑表面可食性層形成工程 (B) とでそれぞれ得られた各榭脂フィルム上に形成された可食性層を互いに対向するよ うに重ね合わせて榭脂フィルムの裏面から加圧することにより、可食性層を相互に密 着させる圧着工程と、 (D)上記圧着工程 (C)で得られた密着可食性層の両側にある榭脂フィルムのうち の上記平滑表面可食性層形成工程 (B)で使用した榭脂フィルムのみを剥離するフィ ルム剥離工程と、
(N)上記榭脂フィルム剥離工程 (D)で得られた榭脂フィルム上に形成された表面が 略平滑な密着可食性層と、当該密着可食性層と同一成分または異種成分からなり上 記凹凸表面可食性層形成工程 (A)により榭脂フィルム上に形成された可食性層の 凹凸表面に、表面が略平滑な所定厚さの可食性層を塗布により形成した塗布積層 可食性層とを、互いに対向するように重ね合わせて榭脂フィルムの裏面から加圧する こと〖こより、当該可食性層相互を密着させる多重塗布密着可食性層圧着工程と、
(O)上記多重塗布密着可食性層圧着工程 (N)で重ね合わせた密着可食性層の 両側にある榭脂フィルムのうちの少なくとも一方の榭脂フィルムを剥離する榭脂フィル ム除去工程と
を含むことを特徴とする。
[0024] 上記した請求項 2乃至請求項 6に係る本発明の製造方法によれば、塊状物質が存 在して表面に凹凸がある可食性層同士を、表面が略平滑な所定厚さの可食性層を 挟んで圧着することによって、従来では積層塗布法でしかできなかった多層構造を 有する塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤を効率よく製造すること が可能となる。請求項 2乃至請求項 6の製造方法における"表面が略平滑な可食性 層"とは、可食性層中に塗工溶媒に不溶または溶けに 、粒状または粉末状の塊状 物質が実質的に存在しておらず、結果的に表面が略平滑となっている可食性層を意 味している。
[0025] 上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)においては、榭脂フィルム上に直接凹凸表面 可食性層を塗布(直接塗布)して形成もよぐあるいは必要に応じて榭脂フィルム上に まずコーティング層、支持層または粘着層等を塗布して形成したのち、その上に凹凸 表面可食性層を塗布(間接塗布)して形成してもよ ヽ。
[0026] 上記平滑表面可食性層形成工程 (B)や塗布平滑表面可食性層形成工程 (I)で形 成する表面が略平滑な可食性層の成分は、可食性の熱可塑性物質が含有されて 、 れば特に限定されないが、上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)で形成する表面に 凹凸がある可食性層の塊状物質を除いた成分とほぼ同じにするのが好ましぐその 組成割合も塊状物質を除いた残りの成分比率とほぼ同じにするのがより好ましい。ま た、上記平滑表面可食性層形成工程 (B)や塗布平滑表面可食性層形成工程 (I)で 形成する表面が略平滑な可食性層の厚さは、好ましくは 10 /z m以上、さらに好ましく は 10〜50 πιである。
[0027] なお、請求項 4乃至請求項 6における"塗布積層可食性層"は、榭脂フィルム上に 形成された凹凸表面可食性層の上に、さらに平滑表面可食性層が積層塗布された 表面が略平滑な積層可食性層を意味する用語として使用している。
[0028] さらに、上述した本発明における好ましい実施形態を述べると、本発明の請求項 7 に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法は、上記し た請求項 1〜6のいずれか 1項において、上記各可食性層面を互いに重ね合わせて 圧着する際の圧力を 0. 05-1. 5MPaとし、その際の可食性層の温度を 30°C〜70 °Cとすることを特徴とする。
[0029] 本発明の請求項 8に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製 造方法は、上記した請求項 7において、上記可食性層相互を圧着させた後、榭脂フ イルムを当該密着可食性層から剥離するまでに、当該密着可食性層を、圧着する際 の可食性層の温度より 10°C以上冷却し、かつ、その冷却された可食性層の温度が 0 °C以下にならな 、ようにすることを特徴とする。
[0030] 本発明の請求項 9に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の 製造方法は、上記した請求項 1〜8のいずれ力 1項において、層中に塊状物質が存 在して表面に凹凸が形成された可食性層の厚さが 25〜300 μ mの範囲にあることを 特徴とする。
[0031] 本発明の請求項 10に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の 製造方法は、上記した請求項 1〜9のいずれ力 1項において、上記塊状物質が生理 活性を有する有効成分であることを特徴とする。
[0032] 本発明の請求項 11に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の 製造方法は、上記した請求項 1〜: LOのいずれか 1項において、相互に密着させる上 記可食性層の各層には、可食性の熱可塑性物質を含有させることを特徴とする。 [0033] 本発明の請求項 12に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の 製造方法は、上記した請求項 11において、上記可食性の熱可塑性物質は、アミロー ス、カルボキシメチルセルロースカリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、力 ルボキシメチルセルロースカルシウム、アルギン酸アルキルエステル、アルギン酸ナト リウム、ェチルセルロース、オイドラキット、カルボキシメチルェチルセルロース、カル ボキシメチルスターチ、カルボキシメチルセルロース、カンテン、ゼラチン、セラック、 デキストラン、デキストリン、デンプン、トラガント、ヒドロキシェチルセルロース、ヒドロキ シプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチ ルセルロースフタレート、ポリビュルピロリドン、メタクリル酸共重合体およびメチルセ ルロースフタレートからなる群より選択された少なくとも一つであることを特徴とする。
[0034] 本発明の請求項 13に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の 製造方法は、上記した請求項 1〜: LOのいずれか 1項において、相互に密着させる上 記可食性層の各層には、可食性の非熱可塑性物質と可食性の熱可塑性付与物質と を含有させることを特徴とする。
[0035] 本発明の請求項 15に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤は、 上記した請求項 14にお 、て、上記塊状物質が生理活性を有する有効成分であるこ とを特徴とする。
[0036] 本発明の請求項 16に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤は、 上記した請求項 14または 15において、上記塊状物質が存在している可食性層の少 なくとも一方の層と塊状物質が実質的に存在しない可食性層には、可食性の熱可塑 性物質を含有して!/ヽることを特徴とする。
[0037] 本発明の請求項 17に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤は、 上記した請求項 16において、上記可食性の熱可塑性物質は、アミロース、カルボキ シメチルセルロースカリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチ ルセルロースカルシウム、アルギン酸アルキルエステル、アルギン酸ナトリウム、ェチ ルセルロース、オイドラキット、カルボキシメチルェチルセルロース、カルボキシメチル スターチ、カルボキシメチルセルロース、カンテン、ゼラチン、セラック、デキストラン、 デキストリン、デンプン、トラガント、ヒドロキシェチルセルロース、ヒドロキシプロピルセ ノレロース、ヒドロキシプロピノレメチノレセノレロース、ヒドロキシプロピノレメチノレセノレロース フタレート、ポリビュルピロリドン、メタクリル酸共重合体およびメチルセルロースフタレ ートからなる群より選択された少なくとも一つであることを特徴とする。
[0038] 本発明の請求項 18に係る塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤は、 上記した請求項 14または 15において、上記塊状物質が存在している可食性層の少 なくとも一方の層と塊状物質が実質的に存在しない可食性層には、可食性の非熱可 塑性物質と可食性の熱可塑性付与物質とを含有していることを特徴とする。
図面の簡単な説明
[0039] [図 1]本発明の方法を実施するための圧着装置の実施例を示す説明図。
[図 2]図 1の圧着装置における押圧ロール力 送出される圧着品の搬送方向の説明 図。
[図 3]図 1の圧着装置における剥離されるフィルムの剥離ロールと巻き取り軸の位置 関係の説明図。
[図 4]図 1の圧着装置の動作の一例を示す説明図。
[図 5]図 1の圧着装置と連接して配置されたスリツター装置の実施例を示す説明図。
[図 6]本発明の方法で得られた最終圧着製品の口腔内投与剤化装置の実施例を示 す斜視図。
[図 7]本発明の方法で得られた最終圧着製品の口腔内投与剤化装置の別な実施例 を示す斜視図。
[図 8]圧着法で得られた最終圧着製品および従来の積層塗布法で得られた同様な 積層製品の断面を示す顕微鏡写真 (800倍)。
[図 9]可食性層を塗布 ·乾燥するための塗工装置の一例を示す説明図。
発明を実施するための最良の形態
[0040] 本発明の塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法におい て、好ましく使用できる塗工装置と圧着装置についてまず説明する。
榭脂フィルム表面上に可食性層を塗布 ·乾燥して形成する塗工装置としては、図 9 に図示したごとき塗工装置 50が好ましく使用できる。この塗工装置 50においては、 榭脂フィルム巻き出し軸 51から巻き出された榭脂フィルム 52は乾燥炉 55を通って榭 脂フィルム巻き取り軸 56で巻き取られることにより、榭脂フィルム 52が連続的に移動 されるようになっており、この間に、塗工液供給用ダム部 57に貯められた塗工液 58が 榭脂フィルム 52上に塗布されて乾燥されることで可食性層が榭脂フィルム表面上に 形成される。可食性層の塗布量の制御は、ダム部 57におけるドクターロール 54と榭 脂フィルム 52とのクリアランスを調整することにより行うことができる。
[0041] 力 うな塗工装置 50を用いて、塗工液の塗布 ·乾燥を複数回繰り返すことによって 、榭脂フィルム表面上に複数層の可食性層を形成することができる。また、同一成分 または異種成分の塗工液の塗布 ·乾燥を複数回繰り返すことにより、同一成分の可 食性層の厚さを増加させたり、各種成分からなる複数層の可食性層を形成させること も可能である。
し力しながら、前述したように、塗布 '乾燥の回数が増すほど、塗工液の塗布量が不 正確となるとともに、乾燥に要する時間が長くなるため、塗布 *乾燥の繰り返し回数は 2〜3回程度、好ましくは 1回に止めることが望ましい。
[0042] 図 9の塗工装置 50を用いて、単一の塗布あるいは同一成分または異種成分による 複数の塗布を施し、所望の可食性層が形成された可食性層形成榭脂フィルム 60を 製造することができる。このようにして製造された数種類の可食性層形成榭脂フィル ム 60は、それぞれ巻き取り軸 56でロール状に巻かれてロールフィルムとされた後、図 1に図示した圧着装置 10を用いて二つの可食性層形成榭脂フィルムを圧着し、積層 フィルム状の可食性口腔内投与剤が製造される。
[0043] すなわち、図 1に図示した圧着装置 10は、例えば図 9の塗工装置 50を用いて製造 された所定厚さの可食性層が表面上に形成された 2枚の榭脂フィルム同士を、可食 性層が互 、に対向するように重ね合わせた状態で引き込み、各榭脂フィルムの裏面 から加圧する一対の押圧ロール 15、 15と、押圧ロール力 送出され相互に密着され た複数可食性層を挟む 2枚の榭脂フィルム (圧着品) 16の 1枚 16aのみを剥離する剥 離ロール 17と、剥離したフィルムを巻き取る巻き取り軸 18と、剥離後に残される複数 可食性層保持榭脂フィルム (圧着製品) 16bを巻き取る巻き取り軸 19とを備えている
[0044] この巻き取り軸 19を駆動ロールとするとともに、押圧ロール 15、 15の 1つのロール を駆動ロールとし、さらに剥離ロール 17と巻き取り軸 19との間に別途駆動ロール 34 を配設し、これら 3つの駆動ロールが、複数可食性層保持榭脂フィルムの搬送機構と なり、押圧ロール 15、 15から送出された複数可食性層保持榭脂フィルム 16bを巻き 取り軸 19へ搬送することができる。
[0045] 搬送機構により複数可食性層保持榭脂フィルム 16bが搬送される方向は、図 1に示 したように、一対の押圧ロール 15、 15の加圧部における接線方向と一致させている 力 必ずしも接線方向と正確に一致させなくても、図 2に図示したように、接線方向 T と搬送方向 Cとのズレが 30° 以内、好ましくは 15° 以内、さらに好ましくは 10° 以内 といった程度に略一致させる。換言すれば、搬送方向を図 2の矢印 Y1と矢印 Y2との 間の範囲内とされる。
[0046] 複数層からなる可食性層は、それだけで自立したフィルムを形成できる程度の強度 を持つているため、剥離すべき一方の榭脂フィルム 16aの方に可食性層が付着して しまい、他方の榭脂フィルム 16bの方に可食性層を保持させることができなくなる事 態が生ずることがある。そのため、剥離ロール 17は、押圧ロール 15、 15から送出され る複数可食性層保持榭脂フィルムの搬送方向に沿った位置に設置されており、相互 に密着された複数可食性層を挟む 2枚の榭脂フィルム 16の 1枚 16aのみを、複数可 食性層保持榭脂フィルム 16bの搬送方向とは異なる方向に引き込む巻き取り軸 18で 巻き取るようになつている。この剥離ロール 17は剥離される一方の榭脂フィルム 16a の移動に伴って伴回りするように回動自在に設けられて 、る。
[0047] さらに、図 3に示したように、剥離ロール 17の直径 Dを 6cm以下、好ましくは 5cm以 下と小さくされ、直径の小さい剥離ロール 17の周面に沿ってできるだけ急角度で剥 離することにより、意図した他方の榭脂フィルム 16bに複数可食性層が確実に保持残 留されるようになつている。また、剥離される榭脂フィルム 16aを巻き取る巻き取り軸 1 8は、剥離ロール 17を起点として、剥離される榭脂フィルム 16aを、複数可食性層保 持榭脂フィルム 16bの搬送方向 Cと 45° 以上、好ましくは 60° 以上の角度をなして 引き込む位置に設けられている。なお、図 3に示した例では、搬送方向 Cと約 80° の 角度で剥離榭脂フィルム 16aを引き込む位置に巻き取り軸 18が設けられて 、る。
[0048] 図 1に示した本発明の圧着装置 10の動作は以下の通りである。表面上に可食性層 が形成されたロールフィルムの一つ 11を、圧着装置 10の上部巻き出し軸 13にセット し、可食性層が形成されたロールフィルムのもう一つ 12を下部巻き出し軸 14にセット する。これらのロールフィルム 11、 12をそれぞれ所定速度で巻き出し、各可食性層 面が互いに対向するように重ね合わせて、一組の押圧ロール 15、 15の間を通過させ ることにより、榭脂フィルムの裏面力 加圧されて、可食性層相互が密着する。
押圧ロール 15、 15により加圧するに際しては、押圧ロール 15、 15や該押圧ロール 15、 15の前段のガイドローラを該ローラ内に内蔵した電気ヒーターやスチームヒータ 一等により加熱されるが、その温度条件や加圧条件については後述する。
[0049] 押圧ロール 15、 15を通過した圧着品 16は、その両面が榭脂フィルムで覆われ、そ れらの間に複数層の可食性層が密着して積層された構造を有して!/、る。この圧着品 16がフィルム剥離ロール 17を通過した時点で、上面を覆つて!、る榭脂フィルム 16a が連続的に剥離され、剥離した榭脂フィルム先端部を剥離フィルム巻き取り軸 18によ り巻き取られる。
力べして得られた圧着品 16b、すなわち複数層の可食性層を保持している榭脂フィ ルムは、巻き取り軸 19によりロール状に巻き取られ、複数可食性層保持ロールフィル ム 20が形成される。
[0050] 可食性層を保持した二つの榭脂フィルムを押圧ロール 15、 15の間に通して圧着す る際に、二つの榭脂フィルムの間に空気を巻き込んだ場合には、貼り合わせ不良が 生じる。この場合には、圧着装置 10の運転を停止することなぐ図 4に示したように、 押圧ロール 15、 15下流に設置した一組のロール 21、 21の間隙を狭めて閉じるととも に、押圧ロール 15、 15の間隙を開けて開放する。この操作により、二つの榭脂フィル ム間に巻き込まれた空気は閉じられたロール 21、 21により容易に押し出されて除去 される。空気が除去された後に、押圧ロール 15、 15を閉じてロール 21、 21を開放す ることにより、正常な圧着運転に戻すことができる。
[0051] 力かる塗工装置 50 (図 9)と圧着装置 10 (図 1)を用いて、本発明の塊状物質含有 積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法を説明する。
本発明の塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法におい ては、少なくとも次の 5通りの実施形態がある。第 1の実施形態は、下記に述べる凹凸 表面可食性層形成工程 (A)と平滑表面可食性層形成工程 (B)と圧着工程 (C)と榭 脂フィルム剥離工程 (D)と多重可食性層圧着工程 (E)と榭脂フィルム分離工程 (F) とを含む製造方法である。
[0052] <凹凸表面可食性層形成工程 (A) >
塗工装置 50 (図 9)の塗工液供給用ダム部 57に貯めた、塗工溶媒に不溶または溶け にくい粉末、粒体、粉体、粉粒体等の塊状物質が存在する塗工液 58を、ダム部 57に おけるドクターロール 54と榭脂フィルム 52とのクリアランスを介して、榭脂フィルム 52 上に直接または間接に塗布して、表面に凹凸がある所定厚さの凹凸表面可食性層 を形成する。表面の凹凸の高低差は、 20 /z m以上であり、 30 /z m以上ある場合もあ る。
[0053] この凹凸表面可食性層形成工程 (A)においては、榭脂フィルム上にまずコーティン グ層、支持層または粘着層を塗布して形成し、その上に凹凸表面可食性層を形成し てもよい。その場合は、コーティング層、支持層または粘着層を塗布形成した榭脂フ イルムを榭脂フィルム巻き取り軸 56に巻き取ったのち、これを再度榭脂フィルム巻き 出し軸 51に取り付け、所要成分の塗工液の塗布を繰り返せばよ!/、。
また当然、榭脂フィルム上に凹凸表面可食性層を直接設けて単層の可食性層を形 成してちょい。
1回の塗布で榭脂フィルム表面上に形成する可食性層の厚さは、 25〜300 m程度 とすることが望ましい。 1回の塗布厚を 300 mより厚くした場合には、乾燥時間が長 くなりすぎて生産性が悪くなる。
[0054] <平滑表面可食性層形成工程 (B) >
上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)で使用したものと別の新たな榭脂フィルム 52 上に、塗工装置 50の塗工液供給用ダム部 57に貯めた塗工液 58を、ダム部 57にお けるドクターロール 54と榭脂フィルム 52とのクリアランスを介して、塗布して表面が略 平滑な所定厚さの可食性層を形成する。
[0055] この場合の塗工液 58は、塗工溶媒に不溶または溶けにくい粉末、粒体、粉体、粉粒 体等の塊状物質が存在しな 、ものや、酸ィ匕チタンの如き溶媒に不溶な粒子 (塊状物 質)が存在していても、その粒径が極めて微小で、塗工液中で凝集しないものである 。なお、塗工溶媒に不溶または溶けにくい粉末、粒体、粉体、粉粒体等の塊状物質 が極微量存在していても、表面が略平滑になるものであれば本発明方法における" 表面が略平滑な可食性層"に該当するものであり、実質的に層表面が凹凸にならな いような量の塊状物質が存在してもよい。いずれにしても、この平滑表面可食性層形 成工程 (B)で形成する表面が略平滑な可食性層は、凹凸が高低差 10 m以下、よ り好ましくは 5 m以下になるような組成にするのが好ましい。また、表面が略平滑な 可食性層の厚さは、 10 m以上が好ましぐさらには 10〜50 mがより好ましい。
[0056] 表面が略平滑な可食性層の成分は、特に限定されないが、可食性の熱可塑性物 質が含有されていることが好ましぐ上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)で形成す る"表面に凹凸がある可食性層"に含まれる塊状物質を除いた成分とほぼ同じにする のがより好ましい。またその場合の組成割合も塊状物質を除いた残りの成分比率とほ ぼ同じであるのがさらに好ましい。
[0057] く圧着工程 (C) >
圧着装置 10 (図 1)の下部巻き出し軸 14に上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)で 形成した可食性層形成榭脂フィルムを取り付け、上部巻き出し軸 13に上記平滑表面 可食性層形成工程 (B)で形成した可食性層形成榭脂フィルムを取り付け、各榭脂フ イルム上に形成された可食性層を互いに対向するように重ね合わせて、一組の押圧 ロール 15、 15の間を通過させることにより、榭脂フィルムの裏面から加圧して可食性 層を相互に密着させる。
[0058] 押圧ロール 15、 15により加圧するに際しては、押圧ロール 15、 15や該押圧ロール 15、 15の前段のガイドローラを該ローラ内に内蔵した電気ヒーターやスチームヒータ 一等により加熱して、加圧時の可食性層の温度を好ましくは 30〜70°Cとする。この 温度は、可食性層の熱可塑性可食性物質のガラス転移点よりわずかに高 、温度で あり、その熱可塑性可食性物質がゴム状弾性域に至り若干軟化して密着しやすくな る温度である。その温度は、榭脂フィルムの種類や、可食性層に用いる物質の種類 等により適宜選定する必要がある。過度の高温は、可食性層が溶融して可食性層が 流動し積層構造が崩れたり、有効成分が分解する等の支障が生じ、また可食性層内 の溶媒が揮発し突沸する危険があるため避けるべきであり、温度が低すぎると密着が 十分になされなくなる場合がある。また、押圧ロールによる加圧圧力は、 0. 05〜: L 5 MPa、好ましくは 0. 1〜0. 7MPaとする。過度の圧力は、可食性層が展延されてし まい単位面積当たりの量的精度に影響を及ぼし好ましくない。また、圧力が低すぎる と十分な密着が得られない。
[0059] <榭脂フィルム剥離工程 (D) >
上記圧着工程 (C)で得られた密着可食性層の両側にある榭脂フィルムのうちの上記 平滑表面可食性層形成工程 (B)で使用した榭脂フィルム 16aのみを、フィルム剥離 ロール 17を通過した時点で、榭脂フィルム 16aの先端部を剥離フィルム巻き取り軸 1 8に巻き取ることにより剥離する。
力べして得られた密着可食性層を保持して!/、る榭脂フィルム 16bは、巻き取り軸 19 によりロール状に巻き取られ密着可食性層保持ロールフィルム 20が形成される。
[0060] なお、押圧ロール 15、 15の間を通過させて可食性層相互を密着させた後、密着可 食性層から榭脂フィルム 16aを剥離するまでに、密着可食性層の温度を、押圧ロー ル 15、 15で加圧する際の可食性層の温度より、好ましくは 10°C以上冷却される。こ の冷却は過度に行う必要はなぐ冷却された可食性層の品温が 0°C以下にならない ように、好ましくは常温 (若しくは室温)を下まわらないようにする。したがって、この冷 却は、押圧ロール 15、 15とフィルム剥離ロール 17との距離を長くして放熱による自 然冷却が行われるようにしてもよぐまた、無菌空気等の常温の空気や冷却された空 気を吹き付けて積極的に冷却してもよい。これにより、圧着品 16から榭脂フィルム 16 aを確実に連続的に剥離することができる。
[0061] <多重可食性層圧着工程 (E) >
圧着装置 10の下部巻き出し軸 14に、上記榭脂フィルム剥離工程 (D)で得られた表 面が略平滑な密着可食性層を保有する榭脂フィルムを取り付け、上部巻き出し軸 13 に、上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)で得られた表面に凹凸のある凹凸表面可 食性層を保有する榭脂フィルムの残りのもの、またはこれと同一成分または異種成分 カゝらなり新たに上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)で別途得られた表面に凹凸の ある凹凸表面可食性層を保有する榭脂フィルムを取り付ける。そして、各榭脂フィル ム上に形成された可食性層を互いに対向するように重ね合わせ、一組の押圧ロール 15、 15の間を通過させて、上述した圧着工程 (C)と全く同様な温度圧力条件で、榭 脂フィルムの裏面から加圧して可食性層を相互に密着させ、密着可食性層を形成さ せる。
[0062] なお、多重可食性層圧着工程 (E)において、圧着装置 10の下部巻き出し軸 14と 上部巻き出し軸 13とに取り付ける各可食性層成形榭脂フィルムを、上述した場合と 逆にしても差し支えないが、後述する可食性層から榭脂フィルムを剥離しやすくする 剥離処理を施す場合、上述したようにすると、下部巻き出し軸 14に取り付けた上記榭 脂フィルム剥離工程 (D)で得られた可食性層形成榭脂フィルムの可食性層接触面 には剥離処理を施さず、上部巻き出し軸 13に新たに上記凹凸表面可食性層形成ェ 程 (A)で得た可食性層形成榭脂フィルムの可食性層接触面に剥離処理を施すこと で、工程 (A)力ゝら次工程 (F)に至る工程全体に整合性が取れて好都合である。
[0063] <榭脂フィルム分離工程 (F) >
上記多重可食性層圧着工程 (E)で得られた密着可食性層の両側にある榭脂フィル ムのうちの少なくとも一方の榭脂フィルム 16aを、フィルム剥離ロール 17を通過した時 点で、榭脂フィルム 16aの先端部を剥離フィルム巻き取り軸 18に巻き取ることにより、 前述の榭脂フィルム剥離工程 (D)と同様の温度条件で剥離する。
[0064] 本発明の塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法にける第 2の実施形態は、上述した凹凸表面可食性層形成工程 (A)と平滑表面可食性層形 成工程 (B)と圧着工程 (C)と榭脂フィルム剥離工程 (D)、および下記に述べる多重 密着可食性層圧着工程 (G)と榭脂フィルム分離除去工程 (H)とを含む製造方法で ある。
[0065] <多重密着可食性層圧着工程 (G) >
上記榭脂フィルム剥離工程 (D)で得られた表面が略平滑な密着可食性層を保有 する榭脂フィルムと、上記榭脂フィルム剥離工程 (D)で得られた表面が略平滑な密 着可食性層を保有する榭脂フィルムの残りのもの、またはこれと同一成分または異種 成分カゝらなり新たに上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)と平滑表面可食性層形成 工程 (B)と圧着工程 (C)と榭脂フィルム剥離工程 (D)とを経て別途形成された表面 が略平滑な密着可食性層を保有する榭脂フィルムとを、一方を図 1の圧着装置 10の 上部巻き出し軸 13に、他方を下部巻き出し軸 14にセットし、密着可食性層を互いに 対向するように重ね合わせて、一組の押圧ロール 15、 15の間を通過させ、上述した 圧着工程 (C)と全く同様な温度圧力条件で、榭脂フィルムの裏面から加圧することに より密着可食性層同士を相互に密着させて、密着可食性層を形成する。
[0066] この場合、上部巻き出し軸 13にセットされた一方のものと、下部巻き出し軸 14にセ ットされた他方のものとは、凹凸表面可食性層形成工程 (A)において、榭脂フィルム 上にコーティング層、支持層または粘着層を塗布形成したのち、その上に凹凸表面 可食性層を形成する場合 (間接塗布)と、これらコーティング層、支持層または粘着 層の形成を行わずに榭脂フィルム上に直接凹凸表面可食性層を形成する場合 (直 接塗布)とがあり、間接塗布を行う場合でも、一方の榭脂フィルムには支持層の上に 凹凸表面可食性層を形成し、他方の榭脂フィルムには粘着層の上に凹凸表面可食 性層を形成する等の場合もあり、同一の多層構造を有する密着可食性層同士を圧 着させるとは限らない。
[0067] <榭脂フィルム分離除去工程 (H) >
上記多重密着可食性層圧着工程 (G)で得られた密着可食性層の両側にある榭脂 フィルムのうちの少なくとも一方の榭脂フィルム 16aを、フィルム剥離ロール 17を通過 した時点で、榭脂フィルム 16aの先端部を剥離フィルム巻き取り軸 18に巻き取ること により、前述の榭脂フィルム剥離工程 (D)と同様の温度条件で剥離する。
[0068] 本発明の塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法にける第 3の実施形態は、上述した凹凸表面可食性層形成工程 (A)と、下記に述べる塗布平 滑表面可食性層形成工程 (I)と塗布可食性層圧着工程 ωと榭脂フィルム剥離工程 (Κ)とを含む製造方法である。
[0069] <塗布平滑表面可食性層形成工程 (I) >
塗工装置 50の榭脂フィルム巻き取り軸 56に巻き取った上記凹凸表面可食性層形 成工程 (Α)で得られた凹凸表面可食性層形成榭脂フィルムを、再度榭脂フィルム卷 き出し軸 51に取り付け、前述の第 1実施形態における平滑表面可食性層形成工程( Β)で使用したものと同様な塗工液 58を塗工液供給用ダム部 57に貯める。この塗工 液 58を、ダム部 57におけるドクターロール 54と榭脂フィルム 52とのクリアランスを介し て、上記凹凸表面可食性層成形榭脂フィルムの凹凸表面上に塗布し、表面が略平 滑な所定厚さの可食性層を形成することにより、表面が略平滑な塗布積層可食性層 を形成する。
[0070] 上記塗布平滑表面可食性層形成工程 (I)で凹凸表面可食性層の上に塗布形成さ れる表面が略平滑な可食性層は、凹凸が高低差 10 m以下、より好ましくは 以下になるような組成にするのが好ましい。また、表面が略平滑な可食性層の厚さは 、 10 m以上が好ましぐさらには 10〜50 /ζ πιがより好ましい。
[0071] 表面が略平滑な可食性層の成分は、特に限定されないが、前述の第 1実施形態に おける平滑表面可食性層形成工程 (Β)で使用した可食性層の成分と同様に、可食 性の熱可塑性物質が含有されていることが好ましぐ上記凹凸表面可食性層形成ェ 程 (Α)で形成する表面に凹凸がある可食性層に含まれる塊状物質を除いた成分と ほぼ同じにするのがより好ましぐまたその場合の組成割合も塊状物質を除いた残り の成分比率とほぼ同じであるのがさらに好ましい。
[0072] <塗布可食性層圧着工程 ω >
圧着装置 10の下部巻き出し軸 14に上記塗布平滑表面可食性層形成工程 (I)で得 られた表面が平滑な塗布積層可食性層を保有する榭脂フィルムを取り付け、上部卷 き出し軸 13に、上記凹凸表面可食性層形成工程 (Α)で得られた表面に凹凸のある 可食性層を保有する榭脂フィルムの残りのもの、またはこれと同一成分または異種成 分力ゝらなり新たに上記凹凸表面可食性層形成工程 (Α)で別途得られた表面に凹凸 のある可食性層を保有する榭脂フィルムを取り付ける。そして、各榭脂フィルム上に 形成された可食性層を互いに対向するように重ね合わせて、一組の押圧ロール 15、 15の間を通過させ、上述した圧着工程 (C)と全く同様な温度圧力条件で、榭脂フィ ルムの裏面カゝら加圧し、上記塗布積層可食性層と上記可食性層とを相互に密着させ て密着可食性層を形成する。
[0073] なお、塗布可食性層圧着工程 C において、圧着装置 10の下部巻き出し軸 14と上 部巻き出し軸 13とに取り付ける各可食性層成形榭脂フィルムを、上述した場合と逆 にしても差し支えな ヽ点や、後述する可食性層から榭脂フィルムを剥離しやすくする 剥離処理を施す場合、上述したようにすると、工程全体に整合性が取れて好都合で ある点は、前述の第 1実施形態における多重可食性層圧着工程 (E)と同様である。
[0074] <榭脂フィルム剥離工程 (K) >
上記塗布可食性層圧着工程 ωで得られた密着可食性層の両側にある榭脂フィル ムのうちの少なくとも一方の榭脂フィルム 16aを、フィルム剥離ロール 17を通過した時 点で、榭脂フィルム 16aの先端部を剥離フィルム巻き取り軸 18に巻き取ることにより、 前述の第 1実施形態における榭脂フィルム剥離工程 (D)と同様の温度条件で剥離 する。
[0075] 本発明の塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法にける第 4の実施形態は、上述した凹凸表面可食性層形成工程 (A)と塗布平滑表面可食性 層形成工程 (I)および下記に述べる多重塗布積層可食性層圧着工程 (L)と榭脂フィ ルム剥離除去工程 (M)とを含む製造方法である。
[0076] <多重塗布積層可食性層圧着工程 (L) >
上記塗布平滑表面可食性層形成工程 (I)で得られた表面が略平滑な塗布積層可 食性層を保持する榭脂フィルムと、上記塗布平滑表面可食性層形成工程 (I)で得ら れた表面が略平滑な塗布積層可食性層を保有する榭脂フィルムの残りのもの、また はこれと同一成分または異種成分力 なり新たに上記凹凸表面可食性層形成工程( A)と上記塗布平滑表面可食性層形成工程 (I)とを経て別途形成された表面が略平 滑な塗布積層可食性層を保有する榭脂フィルムとを、一方を図 1の圧着装置 10の上 部巻き出し軸 13に、他方を下部巻き出し軸 14にセットし、塗布積層可食性層を互い に対向するように重ね合わせて、一組の押圧ロール 15、 15の間を通過させ、上述し た第 1実施形態における圧着工程 (C)と全く同様な温度圧力条件で榭脂フィルムの 裏面から加圧することにより、塗布積層可食性層同士を相互に密着させて、密着可 食性層を形成する。
[0077] この場合、上部巻き出し軸 13にセットされた一方のものと、下部巻き出し軸 14にセッ トされた他方のものとは、凹凸表面可食性層形成工程 (A)において、榭脂フィルム上 にコーティング層、支持層または粘着層を塗布形成したのち、その上に凹凸表面可 食性層を形成する場合(間接塗布)と、これらコーティング層、支持層または粘着層の 形成を行わずに榭脂フィルム上に直接凹凸表面可食性層を形成する場合 (直接塗 布)とがあり、間接塗布を行う場合でも、一方の榭脂フィルムには支持層の上に凹凸 表面可食性層を形成し、他方の榭脂フィルムには粘着層の上に凹凸表面可食性層 を形成する等の場合もあり、同一の多層構造を有する密着可食性層同士を圧着させ るとは限らないのは、前述の第 2実施形態における多重密着可食性層圧着工程 (G) と同様である。
[0078] <榭脂フィルム剥離除去工程 (M) >
上記多重塗布積層可食性層圧着工程 (L)で得られた密着可食性層の両側にある 榭脂フィルムのうちの少なくとも一方の榭脂フィルム 16aを、フィルム剥離ロール 17を 通過した時点で、榭脂フィルム 16aの先端部を剥離フィルム巻き取り軸 18に巻き取る ことにより、前述の第 1実施形態における榭脂フィルム剥離工程 (D)と同様の温度条 件で剥離する。
[0079] 本発明の塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法における 第 5の実施形態は、上述した凹凸表面可食性層形成工程 (A)と平滑表面可食性層 形成工程 (B)と圧着工程 (C)と榭脂フィルム剥離工程 (D)および下記に述べる多重 塗布密着可食性層圧着工程 (N)と榭脂フィルム除去工程 (O)とを含む製造方法で ある。
[0080] <多重塗布密着可食性層圧着工程 (N) >
上記榭脂フィルム剥離工程 (D)で得られた表面が略平滑な密着可食性層を保持す る榭脂フィルムを、図 1の圧着装置 10の上部巻き出し軸 13または下部巻き出し軸 14 の一方にセットする。
[0081] 一方、前述の第 3実施形態における塗布平滑表面可食性層形成工程 (I)と同様にし て得られ、上記榭脂フィルム剥離工程 (D)の上記密着可食性層と同一成分または異 種成分カゝらなり表面が略平滑な塗布積層可食性層を保持する榭脂フィルムを、圧着 装置 10の上部巻き出し軸 13または下部巻き出し軸 14の他方にセットする。すなわち 、上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)で得られた凹凸表面可食性層形成榭脂フィ ルムを、塗工装置 50の榭脂フィルム巻き出し軸 51に再度取り付け、塗工液供給用ダ ム部 57に貯めた上記平滑表面可食性層形成工程 (B)で使用したものと同様な塗工 液 58を、ダム部 57におけるドクターロール 54と榭脂フィルム 52とのクリアランスを介し て、上記凹凸表面可食性層成形榭脂フィルムの凹凸表面上に塗布し、表面が略平 滑な所定厚さの可食性層を形成することにより、表面が略平滑な塗布積層可食性層 を形成する。このとき、榭脂フィルム巻き出し軸 51に取り付ける凹凸表面可食性層形 成榭脂フィルムは、上記圧着工程 (C)で用いた凹凸表面可食性層形成榭脂フィルム の残りのものでもよぐまたはこれと同一成分または異種成分力もなり新たに上記凹 凸表面可食性層形成工程 (A)で別途得られた表面に凹凸のある可食性層を保有す る榭脂フィルムでもよい。
[0082] 圧着装置 10の上部巻き出し軸 13と下部巻き出し軸 14から巻き出された密着可食性 層と塗布積層可食性層とを互いに対向するように重ね合わせて、一組の押圧ロール 15、 15の間を通過させ、上述した圧着工程 (C)と全く同様な温度圧力条件で榭脂フ イルムの裏面から加圧することにより、密着可食性層ど塗布積層可食性層とを相互に 密着させて、密着可食性層を形成する。
[0083] この場合、上部巻き出し軸 13にセットされた一方のものと、下部巻き出し軸 14にセ ットされた他方のものとは、凹凸表面可食性層形成工程 (A)において、榭脂フィルム 上にコーティング層、支持層または粘着層を塗布形成したのち、その上に凹凸表面 可食性層を形成する場合 (間接塗布)と、これらコーティング層、支持層または粘着 層の形成を行わずに榭脂フィルム上に直接凹凸表面可食性層を形成する場合 (直 接塗布)とがあり、間接塗布を行う場合でも、一方の榭脂フィルムには支持層の上に 凹凸表面可食性層を形成し、他方の榭脂フィルムには粘着層の上に凹凸表面可食 性層を形成する等の場合もあり、同一の多層構造を有する密着可食性層と塗布積層 可食性層とを圧着させるとは限らない。
[0084] <榭脂フィルム除去工程 (O) >
上記多重塗布密着可食性層圧着工程 (N)で得られた密着可食性層の両側にある 榭脂フィルムのうちの少なくとも一方の榭脂フィルム 16aを、フィルム剥離ロール 17を 通過した時点で、榭脂フィルム 16aの先端部を剥離フィルム巻き取り軸 18に巻き取る ことにより、前述の榭脂フィルム剥離工程 (D)と同様の温度条件で剥離する。
[0085] 以上、本発明の塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法に 係わる 5つの実施形態について説明したが、本発明方法の特徴を簡単に述べるなら ば、塊状物質の存在により表面に凹凸がある可食性層同士を、当該凹凸表面を互い に対向させて圧着するに際して、塊状物質が実質的に存在しない可食性層を介在さ せて圧着するのである。これによつて、塊状物質が存在している二つの可食性層の 間に塊状物質が実質的に存在しない可食性層が介在している多層構造を有する塊 状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤が得られるのである。
[0086] 次に、圧着装置 10により、所望の多層構造からなる密着可食性層を保持した最終 的な圧着製品が得られた後の工程について述べる。すなわち、圧着装置 10により得 られた塊状物質含有積層フィルム状の可食性層を保持した最終的な圧着製品は、 圧着装置 10の下流に連接して配設されて 、るスリツター装置 30を用いて細幅に裁 断される。すなわち、図 5に示したように、押圧ロール 15、 15により圧着された圧着品 31は、上面の榭脂フィルムを剥離除去され、最終圧着製品 31a (図 1、図 4の圧着品 16bが最終圧着製品となる場合もある)となる。この最終圧着製品 31a (例えば可食 性層幅 460mm)は、スリツター 32により例えば幅 36mmの 12本の細幅圧着製品 31 bに裁断され、 12個のリール 33a、 33bに細幅圧着製品 31bが 1本ずつ別々に巻き 取られるようになつている。スリツター 32は、 1本のロール 32aの外周に 13本の刃 32b が周方向に突出して互いに平行に設けられてなり、図 1および図 4に図示されて 、る ように圧着品 16を圧着中間品として巻き取り軸 19に巻き取る際には、スリツター 32と その下のロール 34との間隙が開いて開放された状態とされてスリツター 32は機能せ ず、最終圧着製品 31aを細幅に裁断する際には、スリツター 32とその下のロール 34 との間隙が閉じられて、ここを通過する最終圧着製品 31aが 12本の細幅圧着製品 3 lbに裁断される。
[0087] 図 5に示した例では、最終圧着製品 31aがスリツター 32を通過して、 12本の細幅圧 着製品 31bとされ、そのうちの奇数列の 6本の細幅圧着製品 31bが前方に配置した 製品巻き取り軸 35に同軸状にセットされた 6個のリール 33aにそれぞれ 1本ずつ巻き 取られ、偶数列の 6本の細幅圧着製品 31bが後方に配置した製品巻き取り軸 19に同 軸状にセットされた 6個のリール 33bにそれぞれ 1本ずつ巻き取られる。なお、スリツタ 一 32で裁断された最終圧着製品 31aの両端切断カス 31cは、カス巻き取り軸 36で 巻き取られる。 [0088] このようにして裁断された細幅圧着製品 31b (幅 36mm)は、例えば図 6または図 7 に示したような口腔内投与剤化装置を用いて例えば円形の塊状物質含有積層フィ ルム状の可食性口腔内投与剤とすることができる。
図 6の口腔内投与剤化装置 70においては、図 5のリール 33a, 33bにロール状に 巻かれた細幅圧着製品 31b、すなわち一方の榭脂フィルムが剥離され、残された榭 脂フィルム 71の表面に密着可食性層 72が保持されている圧着製品が間欠的に巻き 出され、残された榭脂フィルム 71をフィルム剥離ロール 73によって剥離して密着可 食性層 72のみとする。次いでこの密着可食性層 72は打ち抜き装置 74により例えば 直径 15mmの円形に打ち抜かれる。打ち抜き装置 74は、上下に往復移動する切断 刃 74aとこの切断刃が貫通する貫通孔を備えた固定板 74bとからなり、間欠移動して きた密着可食性層 72が打ち抜き装置 74の位置で静止したときに、切断刃 74aが上 方に移動して固定板 74bの貫通孔を貫通することで、密着可食性層 72から直径 15 mmの円形が打ち抜かれる。打ち抜かれた円形密着可食性層は、固定板 74bの上 方に配設された吸着パッド 75により吸い取られ、コンベア(図示せず)上に落とされて 包装工程へ送られる。円形密着可食性層が引き剥がされた後の残りの密着可食性 層カス 72bは、カス巻き取りロール 76として巻き取られる。
[0089] 図 7の口腔内投与剤化装置 80においては、図 5のリール 33a, 33bにロール状に 巻かれた細幅圧着製品 31b、すなわち一方の榭脂フィルムが剥離され、残された他 方の榭脂フィルム 71の表面に密着可食性層 72が保持されている圧着製品が連続し て巻き出され、打ち抜き装置 81へ送られる。打ち抜き装置 81は、回転するロール外 周面に例えば直径 15mmの円形の切断刃 82aが突出している切断刃ロール 82と、 アンビルロール 83とカゝらなり、これらのロール 82、 83の間に圧着製品が連続して揷 入され、ロール 82と 83の間に挟まれた状態で圧着製品が静止したときに、切断刃口 ール 82から突出する切断刃 82aにより、榭脂フィルム 71の裏面まで到達しないように 密着可食性層 72のみを打ち抜く。切断刃 82aによる切断深さは、切断刃ロール 82と アンビルロール 83とのクリアランスを調整することで制御することができる。図 7におい ては、理解しやすくするために切断刃ロール 82とアンビルロール 83との距離を離し て図示しているが、実際の切断動作は切断刃ロール 82を一点鎖線で示す位置に配 置して行われる。切断刃 82aで密着可食性層のみが打ち抜かれた状態では、切断 刃の形状に対応する円形の切り込み 72aが密着可食性層 72に形成されているだけ で、密着可食性層 72は榭脂フィルム 71表面に保持された状態のままである。この状 態で、榭脂フィルムと密着可食性層がアンビルロール 83の回転に伴って回動し、吸 着パッド 84の配設位置まで移動したときに、吸着パッド 84がアンビルロール 83方向 に移動し、円形の切り込み 72aで囲まれた密着可食性層 72を吸い取って榭脂フィル ム 71から引き剥がし、コンベア(図示せず)上に落とされて包装工程へ送られる。円 形密着可食性層が弓 Iき剥がされた後の残りの可食性層カス 72bは、榭脂フィルム 71 とともにカス巻き取りロール 85として巻き取られる。
[0090] 口腔内投与剤化装置 70や 80により製造される塊状物質含有積層フィルム状の可 食性口腔内投与剤の最終製品は、その両面力 榭脂フィルムが剥離された状態とさ れている。したがって、圧着工程で重ね合わせた二つの榭脂フィルムは最終的にそ の両方が剥離されることになる。
しかしながら、塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の最終製品形 状としては、所定寸法の密着可食性層が榭脂フィルム表面上に付着されていて、口 腔内投与剤服用者が榭脂フィルムから密着可食性層を剥がして服用するような製品 形状とする場合もある。カゝような最終製品形状とする場合には、圧着工程で重ね合わ せた二つの榭脂フィルムの一方のみを剥離除去すればよいことになる。
[0091] 以上の説明では、単層または複数層の可食性層を保持した榭脂フィルムを一旦口 ール状に巻いてロールフィルムとしたもの同士を圧着するバッチ式操作を例に挙げ て本発明を説明した。しかしながら、複数の塗工装置を使用して、各塗工装置で得ら れた可食性層形成榭脂フィルムをロールフィルムとすることなくそのまま圧着したり、 さら〖こは、このようにして得られた複数層の可食性層を保持した榭脂フィルムをロール フィルムとすることなくそのまま、単層または複数層からなる可食性層が形成されたも う一つの榭脂フィルムと圧着する連続式操作によっても本発明を実施することが可能 である。
[0092] 上述の圧着装置 10においては、それぞれ可食性層を保持している二つの榭脂フィ ルムを圧着した後に一方の榭脂フィルムを剥離する。この剥離をよりスムーズにする ために、剥離される榭脂フィルムには、少なくとも可食性層が形成される面 (表面)に 、疎水性物質をコーティングすることにより予め剥離処理を施して、可食性層力ゝら榭 脂フィルムを剥離しやすくしておくことが望ましい。また、可食性層を保持している榭 脂フィルムをロール状に卷 、てロールフィルムとする場合は、ロール状に卷 、た状態 では、可食性層が形成されて ヽな ヽ榭脂フィルム面 (裏面)も可食性層と接すること になる。このとき、榭脂フィルム裏面が可食性層力 容易に剥がれないと、ロールフィ ルムを巻き戻し難くなる。そのため、可食性層を保持している榭脂フィルムをロールフ イルムとする場合、剥離される榭脂フィルムには、可食性層が形成される表面とその 反対側の裏面との両面に予め剥離処理を施しておくことが望ましぐ一方、剥離され ずに可食性層を保持して ヽる榭脂フィルムには、少なくとも可食性層が形成されな ヽ 裏面に予め剥離処理を施しておくことが望ましい。
剥離処理するに際して榭脂フィルムにコーティングする疎水性物質としては、食品 添加物の規格基準に適合するシリコーン榭脂ゃワックス (蜜ロウ)等が使用できるほか 、アルミ箔ゃ錫箔等の金属箔でコーティングすることもできる。
[0093] 可食性層を保持するためのベースフィルムとなる榭脂フィルムとしては、ポリエチレ ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、共重合ポリエステル、ポリイミド、ポリプロ ピレン、セルローストリアセテート、酢酸ビ-ル榭脂、エチレン 酢酸ビュル共重合体 、ポリエチレン、ポリ塩化ビュル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、トリアセテート、フ ッ素榭脂 (ETFE, PFA, FEP)等の榭脂からなるフィルムカゝら適宜選択して使用す ることができる。特に、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましく使用できる。
[0094] 本発明により得られる塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の積層 構造は特に限定されるものではなぐ所望の薬効あるいは機能を発現させるのに好 適な各種の層を適宜の数で積層させることができる。一般的なフィルム状口腔内投 与剤の積層構造は、最外層を構成するコーティング層、 口腔内投与剤の基剤と有効 成分を含有する薬物層、さらに要すれば支持層等が順次積層されて構成されている 。本明細書で"可食性"とは、食品および食品添加物として認められている物質及び
Z又は経口投与が認められている医薬品および医薬品添加物のみ力 なることを意 味しており、可食性のコーティング層、可食性の薬物層、可食性の支持層等を総称 する用語として"可食性層"と 、う用語を使用して 、る。
本発明による塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤においては、口 腔内投与剤の基剤と有効成分を含有する可食性の薬物層に、可食性層表面が凹凸 に形成される因子となる塗工溶媒に不溶または溶けにくい粉末、粒体、粉体、粉粒 体等の塊状物質が含有されており、力 うな塊状物質の例としては、下記のごとき生 理活性を有する有効成分として使用できる不溶性薬剤や結晶性の高い薬剤などが 挙げられる。
塩酸ァゼラスチン (アレルギー性疾患治療剤)、アデニン(白血球減少症用プリン塩 基)、ァトルパスタチンカルシウム水和物(HMG— CoA還元酵素阻害剤)、アフロクァ ロン CFP14) (筋緊張性疾患治療剤)、塩酸ァモスラロール(ひ 1 , β—遮断薬)、ァリ ピプラゾール (ドノくミン自己受容体作動薬:統合失調症)、塩酸ァロチノロール ( α , β 遮断薬)、塩酸アンブロキソール (気道潤滑去痰剤)、マレイン酸ィルソグラジン (粘 膜防御性胃炎'胃潰瘍治療剤)、エストリオール (卵胞ホルモン)、ォキサゾラム (ベン ゾジァゼピン系マイナートランキライザー)、カルボコン (抗悪性腫瘍アルキル化剤)、 カンデサルタンシレキセチル (アンギオテンシン一 II受容体拮抗剤)、クァゼバム (ベ ンゾジァゼピン系睡眠障害改善剤)、ダリベンクラミド (スルホ-ル尿素系血糖降下剤 )、グリメピリド (スルホ-ル尿素系血糖降下剤)、フマル酸クレマスチン (ベンツヒドリル エーテル系抗ヒスタミン剤)、クロキサゾラム(マイナートランキライザー)、クロナゼパム (ベンゾジァゼピン系抗てんかん剤)、塩酸クロルへキシジン(口腔内感染予防 '治療 剤)、酢酸クロルマジノン'メストラノール(黄体'卵胞混合ホルモン)、サントニン(回虫 駆除剤)、ジァゼバム (マイナートランキライザー)、ジゴキシン (ジキタリス強心配糖体 )、シサプリド (ベンザミド系消化管運動賦活調整剤)、メシル酸ジヒドロエルゴタミン( a—刺激'遮断剤)、リン酸ジメモルフアン (鎮咳剤)、ゾピクロン (シクロピロロン系睡 眠障害改善剤)、タエン酸タモキシフェン (抗エストロゲン剤)、チアミンジスルフイド (ビ タミン B1誘導体)、チォタト酸アミド (代謝性剤)、テノキシカム (ォキシカム系消炎鎮 痛剤)、トリパミド (血管 '腎作動性降圧剤)、トレチノイン (ビタミン A活性代謝物 'APL 治療剤)、ドンペリドン (消化管運動改善剤)、塩酸-カルジピン (ジヒドロピリジン系 C a拮抗剤)、ニトラゼパム (ベンゾジァゼピン系催眠剤)、二フエジピン (ジヒドロピリジン 系 Ca拮抗剤)、二プラジロール( —遮断剤)、二メタゼパム(ベンゾジァゼピン系不 眠症治療剤)、ノクロフェン (抗痙縮 GABA誘導体)、ピオチン (ビタミン H)、臭化工 チルピぺタナート (抗コリン'鎮痙剤)、ビペリデン (抗パーキンソン剤)、ピモジド (抗精 神病薬)、ピロキシカム (ォキシカム系消炎鎮痛剤)、ピンドロール(ι8—遮断剤)、ファ モチジン (H2—受容体拮抗剤:胃潰瘍)、塩酸ブナゾシン 1—遮断剤)、塩酸ブ プラノロール ( β 遮断剤)、塩酸プラゾシン( a 1 遮断剤)、フル-トラゼパム(睡眠 及び麻酔導入剤)、プロチゾラム(チェノトリアゾロジァゼピン系睡眠導入剤)、プロパ ゲルマニウム(B型慢性肝炎治療.ゲルマニウム剤)、ブロマゼパム(ベンゾジァゼピン 系精神神経用剤)、塩酸ブロムへキシン (気道粘液溶解剤)、ブロムペリドール (プチ 口フエノン系精神安定剤)、ベハイド RA錠 (血圧降下剤)、ペルフエナジン (フエノチア ジン系精神安定剤)、ヘレ-ェン(暗順応改善カロチノイド)、ベンチルヒドロクロロチ アジド (チアジド系降圧利尿剤)、硫酸ペンブトロール( j8—遮断剤)、マロン酸ボピン ドロール 遮断 .プロドラッグ)、マジンドール (食欲抑制剤)、塩酸マ-ジピン (ジ ヒドロピリジン系 Ca拮抗剤)、メキサゾラム (ォキサゾ口べンゾジァゼピン系抗不安剤) 、メスタノロン (タンパク同ィ匕ステロイド)、メチクロチアジド (チアジド系降圧利尿剤)、メ チルプレドニゾロン(副腎皮質ホルモン)、メトキサレン (尋常性白斑治療剤)、メトトレ キサート (葉酸代謝拮抗剤 '抗リウマチ剤)、メピチォスタン (アンドロスタン系腎性貧 血 '抗乳腺腫瘍剤)、臭化メペンゾラート (過敏大腸症治療抗コリン剤)、メルファラン( 抗多発性骨髄腫アルキル化剤)、クェン酸モサプリド (消化管運動促進剤)、葉酸 (ビ タミン B)、リボフラビン'塩酸ピリドキシン(ビタミン B2、 B6剤)、ロフラゼプ酸ェチル( ベンゾジァゼピン系持続性心身安定剤)、ロルメタゼパム(睡眠導入剤)等。
また、薬物層に含有させる有効成分として使用できる食品としての塊状物質の例と しては、桑の葉 (食後高血糖の抑制:糖尿病予防)等の天然物由来による繊維質など が挙げられる。
可食性の薬物層において有効成分とともに用いる基剤としては、例えば下記のごと き物質が単独または適宜組み合わせて使用できる。
ポリビュルピロリドン、ポリビュルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメ チルセルロース、デンプン、キサンタンガム、カラャガム、アルギン酸ナトリウム、メチ ルセルロース、カノレボキシビニノレポリマー、カンテン、ヒドロキシプロピルセルロース、 ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、酢酸フタル酸セルロース( 別名:セルロースアセテートフタレート、 CAP)、カルボキシメチルェチルセルロース( CMEC)、ェチルセルロース、ヒドロキシェチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル セルロース、カルボキシビュルポリマー(商品名:カーボポール)、トラガント、アラビア ゴム、ローカストビーンズガム、グァーガム、カラギーナン(力ラゲナン)、デキストリン、 デキストラン、アミロース、カルボキシメチルセルロースカリウム、カルボキシメチルセ ルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、プルラン、キトサン、カル ボキシメチルスターチ、プランタゴ種皮、ガラタトマンナン、オイドラギット、カゼイン、ァ ルギン酸アルキルエステル等。
[0097] 可食性のコーティング層は、フィルム状口腔内投与剤の表面を保護する機能、ある いは貼付剤として用いる場合の口腔内粘膜への粘着機能をもたらすものであり、例え ば下記のごとき物質が単独または適宜組み合わせて使用できる。
ポリビュルピロリドン、ゼラチン、ポリビュルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、デ ンプン、キサンタンガム、カラャガム、ヒドロキシプロピルセルロース、水不溶性メタタリ ル酸共重合体、メタクリル酸ェチル 'メタクリル酸塩ィ匕トリメチルアンモ-ゥムェチル共 重合体、メタクリル酸ジメチルアミノエチル 'メタクリル酸メチル共重合体、カルボキシ ビュルポリマー(商品名:カーボポール)、トラガント、アラビアゴム、ローカストビーンズ ガム、グァーガム、デキストリン、デキストラン、アミロース、プルラン、キトサン、カゼィ ン、アルギン酸アルキルエステル等。
[0098] 可食性の支持層は、口腔内の非ターゲット部分に有効成分が溶出しないようにする ためのものであり、例えば下記のごとき物質を単独または適宜組み合わせて、口腔内 で難溶解性または不溶解性の層にすることにより目的を達成することができる。
ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシビュルポリマ 一、カンテン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタ レート(HPMCP)、酢酸フタル酸セルロース(別名:セルロースアセテートフタレート、 CAP)、カルボキシメチルェチルセルロース(CMEC)、ェチルセルロース、ヒドロキシ ェチノレセノレロース、ヒドロキシプロピノレメチノレセノレロース、セノレロースアセテートフタレ ート、ローカストビーンズガム、グァーガム、カラギーナン(力ラゲナン)、カルボキシメ チルセルロースカリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセ ルロースカルシウム、セラック系榭脂(セラック、 白色透明セラック)、デンプン、酢酸セ ルロース、ポリビニルアルコール、ヒドロキシェチルメチルセルロース、カノレボキシメチ ルスターチ、プランタゴ種皮、ガラタトマンナン、オイドラギット等。
[0099] 本発明により得られる塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤におい ては、相互に密着させる各可食性層(可食性のコーティング層、薬物層、支持層等) の各層には、上述のごとき可食性の物質のうち、少なくとも熱可塑性の性質を呈する 物質を 1種類以上含むことが望ましい。熱可塑性物質を含むことによって、圧着工程 における加温により可食性層が若干軟ィ匕して確実に密着するようになる。特に熱可 塑性の顕著な可食性の物質としては、例えば下記のごとき物質が挙げられ、これら可 食性の熱可塑性物質力 選択して単独または適宜組み合わせて密着させる相互の 各可食性層に含まれるようにするのが望ま 、。
アミロース、カルボキシメチルセルロースカリウム、カルボキシメチルセルロースナトリ ゥム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、アルギン酸アルキルエステル、アルギ ン酸ナトリウム、ェチルセルロース、オイドラキット、カルボキシメチルェチルセルロー ス、カルボキシメチルスターチ、カルボキシメチルセルロース、カンテン、ゼラチン、セ ラック、デキストラン、デキストリン、デンプン、トラガント、ヒドロキシェチルセルロース、 ヒドロキシプロピノレセルロース、ヒドロキシプロピノレメチノレセルロース、ヒドロキシプロピ ルメチルセルロースフタレート、ポリビュルピロリドン、メタクリル酸共重合体、メチルセ ルロースフタレート等。
[0100] なお、デキストリンやデンプンは上記の如く可食性の熱可塑性物質であるが、同じ 多糖類であってもデンプンを原料とするプルランは熱可塑性を有して 、な 、。プルラ ンの如き熱可塑性を有していない可食性の物質 (非熱可塑性物質)は、 70°C前後に 加熱圧縮しても、粉体のままでフィルム状にならない。密着させる各可食性層にかよ うな非熱可塑性物質を含有させる場合には、非熱可塑性物質に熱可塑性を付与す る可食性の熱可塑性付与物質を併用することにより、可食性層の圧着が可能となる。 可食性の熱可塑性付与物質としては、例えば下記のごとき物質が挙げられる。可食 性の熱可塑性物質が密着させる相互の各可食性層に含まれな!/、場合や、その含有 量が少な!/、場合にも、これら可食性の熱可塑性付与物質から選択して単独または適 宜組み合わせて、密着させる相互の各可食性層に含ませるようにすることが望ま ヽ ポリエチレングリコール (マクロゴール(日本薬局方) )、グリセリン(日本薬局方)、濃グ リセリン(日本薬局方)、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール、ジメチルポ リシロキサン'二酸ィ匕ケィ素混合物 (別名:シリコーン榭脂)、カリオン 83 (日本薬局方 )、タエン酸トリエチル、 D ソルビトール、中鎖脂肪酸トリグリセリド(医薬品添加物規 格)、ポリオキシエチレン(105)、ポリオキシプロピレン(5) (グリコール医薬品添加物 規格)、モノステアリン酸グリセリン(日本薬局方)等。これらの物質は可塑剤としても 使用でき、特にポリエチレングリコール (マクロゴール)、グリセリン、濃グリセリン、プロ ピレンダリコールが好ましく使用できる。
本発明により得られる塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の各可 食性層である可食性のコーティング層、薬物層、支持層は、上述の成分を例えば下 記のごとき溶媒に溶解または分散させたものを用いて、可食性層形成工程において 塗布乾燥させることにより形成できる。
水、エタノール、酢酸、アセトン、ァ-ソール、 1ーブタノール、 2—ブタノール、酢酸 n—ブチル、 t ブチルメチルエーテル、タメン、ジメチルスルホキシド、酢酸ェチル、 ジェチルエーテル、ギ酸ェチル、ギ酸、ヘプタン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル 、酢酸メチル、 3—メチルー 1ーブタノール、メチルェチルケトン、メチルイソブチルケト ン、 2—メチルー 1 プロパノール、ペンタン、 1 ペンタノール、 1 プロパノール、 2 —プロパノール、酢酸プロピル、テトラヒドロラン、ァセトニトリル、クロ口ベンゼン、クロ 口ホルム、シクロへキサン、 1, 2—ジクロロェテン、ジクロロメタン、 1, 2—ジメトキシェ タン、 N, N ジメチルァセトアミド、 N, N ジメチルホルムアミド、 1, 4 ジォキサン 、 2—エトキシエタノール、エチレングリコール、ホルムアミド、へキサン、メタノール、 2 ーメトキシエタノール、メチルブチルケトン、メチルシクロへキサン、 N メチルピロリド ン、ニトロメタン、ピリジン、スルホラン、テトラリン、トルエン、 1, 1, 2—トリクロロェテン 、キシレン、 1, 1ージエトキシプロパン、 1, 1ージメトキシメタン、 2, 2—ジメトキシプロ パン、イソオクタン、イソプロピルエーテル、メチルイソプロピルケトン、メチルテトラヒド 口フラン、石油エーテル、トリクロ口酢酸、トリフルォロ酢酸、塩化メチレン等。これらの 溶媒の中では、エタノール、水、酢酸ェチルまたはこれら溶媒を組み合わせたもの( 例えば、エタノール一水混合物、エタノール 酢酸ェチル混合物)が最も好ましく使 用される。
[0102] また、本発明により得られる塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤 の各可食性層には、必要に応じて可塑剤、矯味剤、矯臭剤、着色剤等の可食性の 添加剤を添加することができる。可塑剤としては、ポリエチレングリコール (マクロゴー ル)、グリセリン(日本薬局方)、濃グリセリン(日本薬局方)、プロピレングリコール等が 使用できる。矯味剤としては、サッカリン、グリチルリチン酸、白糖、果糖、マン-トー ル等の甘味剤、メントール、ハツ力油等の清涼化剤、クェン酸、酒石酸、フマール等 の酸味を与える有機酸ィ匕合物等が使用できる。矯臭剤としては、天然または合成の 香料が使用できる。着色剤としては、食用レーキ等の通常製剤に用いられるものが使 用できる。
実施例
[0103] [実施例 1]
本発明の製造方法により、塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤とし てのファモチジン含有速溶性フィルム製剤を作成した。
<コ一ティング層溶液の調製 >
適量のエタノール Z水混合溶媒(エタノール 40質量部含有)にマルチトール 17. 0質 量部およびポリエチレングリコール [マクロゴール 400 (日本薬局方)] 8. 0質量部を 加えて攪拌溶解後、酸化チタン 15. 0質量部(平均粒子径 0. 45〜0. 50 /z m:粒度 分布 10%パス 0. 21 ^ m, 90%ノ ス 0. 72 m)をカ卩ぇ十分に分散させ、これにヒド ロキシプロピルメチルセルロース [HPMC] 60. 0質量部をカ卩えて攪拌溶解しコーティ ング層溶液とする。
[0104] <凹凸表面可食性層 (薬物層)溶液の調製 >
適量のエタノール 100%溶媒にスクラロース 0. 5質量部を加えて攪拌溶解後、ショ糖 脂肪酸エステル 1. 0質量部を加えて攪拌溶解させ、さらにファモチジン (平均粒子径 20〜40 /ζ
Figure imgf000039_0001
て十分に分散させる。これにグレープフルーツオイル 0. 14質量部および Lーメントー ル 0. 3質量部をカ卩ぇ溶解後、ヒドロキシプロピルセルロース [HPC] 58. 06質量部を 加えて攪拌溶解し薬物層溶液とする。
[0105] <平滑表面可食性層溶液の調製 >
適量のエタノール Z水混合溶媒(エタノール 40質量部含有)にトレハロース 29. 1質 量部およびスクラロース 0. 5質量部をカ卩えて攪拌溶解後、グレープフルーツオイル 0 . 1質量部および L メントール 0. 3質量部を加え溶解させる。これにヒドロキシプロピ ルセルロース [HPC] 70. 0質量部を加えて攪拌溶解し平滑表面可食性層溶液とす る。
[0106] <凹凸表面可食性層形成工程 (A) >
図 9の塗工装置 50の巻き出し軸 51に、裏面をシリコーン剥離処理したポリエチレンテ レフタレ一トフイルム(PETフィルム)をセットし、ダム部 57にコーティング層溶液を供 給して、 PETフィルムの表面(シリコーン剥離処理していない面)にコーティング層溶 液を塗布した後、乾燥温度 70°Cで乾燥して厚さ 15 mの可食性のコーティング層 を形成した。
コーティング層を形成した PETフィルムを再度巻き出し軸 51にセットし、そのコーティ ング層上に薬物層溶液を塗布した後、乾燥温度 70°Cで乾燥して厚さ 40 mの表面 に凹凸がある薬物層(二層で 55 m)を形成した(中間製品 (a))。
この中間製品 (a)の凹凸をデジタルシックネスゲージ SMD— 565 (株式会社テクロッ ク製)で測定したところ、凹凸の高低差が最大 20 mあった。
[0107] <平滑表面可食性層形成工程 (B) >
図 9の塗工装置 50の巻き出し軸 51に、上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)で用い たものとは別の、両面をシリコーン剥離処理した PETフィルムをセットし、ダム部 57に 平滑表面可食性層溶液を供給して、 PETフィルムの表面に平滑表面可食性層溶液 を塗布した後、乾燥温度 70°Cで乾燥して厚さ 15 mの表面が平滑な可食性層を形 成した(中間製品 (b))。
[0108] く圧着工程 (C) > 図 1の圧着装置 10の上部巻き出し軸 13にロール状に巻かれた中間製品 (b)をセット し、下部巻き出し軸 14にロール状に巻かれた中間製品 (a)をセットし、巻き出した中間 製品 (a)の表面に凹凸がある可食性層と中間製品 (b)の表面が平滑な可食性層とが対 向するようにして一組の押圧ロール 15、 15の間に通し、可食性層の圧着温度 40°C、 圧力 1. OMPaで可食性層同士を密着させて積層した。
[0109] く榭脂フィルム剥離工程 (D) >
押圧ロール 15、 15を通過した後の圧着品の上面に位置する中間製品 (b)の PETフ イルムのみを、フィルム剥離ロール 17の周面に沿って引き込み、剥離フィルム巻き取 り軸 18により巻き取って圧着品から剥離した後、圧着品(中間製品 (c))を巻き取り軸 1 9でロール状に巻き取った。 PETフィルムを剥離した際の圧着品の温度は、自然放 熱により 30°Cであった。
[0110] <多重密着可食性層圧着工程 (E) >
上記榭脂フィルム剥離工程 (D)終了後、得られたロール状に巻かれた中間製品 (c) ( PETフィルム上にコーティング層 +薬物層 +平滑表面層の 3層からなる密着可食性 層が形成されているもの)を、図 1の圧着装置 10の上部巻き出し軸 13にセットした。 下部巻き出し軸 14にはロール状に巻かれた中間製品 (a) (PETフィルム上にコーティ ング層 +薬物層力 なる可食性層が塗布されているもの)の残りがセットされたままに なっている。
この状態で、巻き出した中間製品 (c)の表面が平滑な密着可食性層と中間製品 (a) の表面に凹凸がある可食性層とが対向するようにして、上記圧着工程 (C)と同じ温度 圧力条件で、一組の押圧ロール 15、 15の間に通し、可食性層同士を密着させて積 層した。
[0111] <榭脂フィルム分離工程 (F) >
上記押圧ロール 15、 15を通過した後の圧着品の上面に位置する中間製品 (c)の P ETフィルムのみを、フィルム剥離ロール 17の周面に沿って引き込み、剥離フィルム 巻き取り軸 18により巻き取って圧着品から剥離した後、圧着品 (中間製品 (d)) (PETフ イルム上にコーティング層 +薬物層 +平滑表面層 +薬物層 +コーティング層力 な る 5層が積層されているもの)を巻き取り軸 19でロール状に巻き取った。剥離の際の 温度も上記榭脂フィルム剥離工程 (D)とほぼ同じであった。
<製品化工程 >
上記中間製品 (d)として得られた塊状物質含有フィルム状積層品を、 14 X 20 mm ( 角が r = 3mm)の刃を用いて、 PETフィルムの裏面まで到達しな!、ようにして積層可 食性層のみを打ち抜く方法(図 7参照)、あるいは、中間品 (d)として得られた塊状物 質含有フィルム状積層品から裏面の PETフィルムを剥離して積層可食性層のみとし た後、角丸長方形状刃で打ち抜く方法 (図 6参照)により、ファモチジン含有速溶性フ イルム製剤を得た。表 1に成分割合を示す。
【表 1】
Figure imgf000042_0001
HPMC : ヒドロキシプロピルメチルセルロース
HP C : ヒドロキシプロピルセルロース
[比較例 1]
下記製造方法により、平滑表面可食性層を形成せずにファモチジン含有速溶性フィ ルム製剤を作成しようと試みた。
<コ一ティング層溶液の調製 > 適量のエタノール Z水混合溶媒(エタノール 40質量部含有)にマルチトール 17. 0質 量部およびポリエチレングリコール [マクロゴール 400 (日本薬局方)] 8. 0質量部を 加えて攪拌溶解後、酸化チタン酸化チタン 15. 0質量部(平均粒子径 0. 45-0. 50 /z m:粒度分布 10%パス 0. 21 ^ m, 90%ノ ス 0. 72 m)を加え十分に分散させ、 これにヒドロキシプロピルメチルセルロース [HPMC] 60. 0質量部を加えて攪拌溶解 しコーティング層溶液とする。
[0115] <凹凸表面可食性層 (薬物層)溶液の調製 >
適量のエタノール 100%溶媒にスクラロース 0. 5質量部を加えて攪拌溶解後、ショ糖 脂肪酸エステル 1. 0質量部を加えて攪拌溶解させ、さらにファモチジン (平均粒子径 20〜40 μ 111 : 100/0ノ ス10 μ m、 900/0ノ ス 100 μ m) 25. O ^Mx. て十分に分散させる。これにグレープフルーツオイル 0. 12質量部および Lーメントー ル 0. 3質量部をカ卩ぇ溶解後、ヒドロキシプロピルセルロース [HPC] 73. 06質量部を 加えて攪拌溶解し薬物層溶液とする。
[0116] <凹凸表面可食性層成形工程 >
図 9の塗工装置 50の巻き出し軸 51に、裏面をシリコーン剥離処理した PETフィルム をセットし、ダム部 57にコーティング層溶液を供給して、 PETフィルムの表面(シリコ ーン剥離処理していない面)にコーティング層溶液を塗布した後、乾燥温度 70°Cで 乾燥して厚さ 15 mの可食性のコーティング層を形成した。
コーティング層を形成した PETフィルムを再度巻き出し軸 51にセットし、そのコーティ ング層上に薬物層溶液を塗布した後、乾燥温度 70°Cで乾燥して厚さ 65 mの表面 に凹凸がある薬物層(二層で 80 μ m)を形成した(中間製品 (a))。この中間製品 (a)の 凹凸をデジタルシックネスゲージ SMD— 565 (株式会社テクロック製)で測定したとこ ろ、凹凸の高低差が最大 20 mあった。
[0117] <圧着 ·樹脂フィルム剥離工程 >
図 1の圧着装置 10の上部巻き出し軸 13と下部巻き出し軸 14とにロール状に巻かれ た中間製品 (a)をそれぞれセットし、巻き出した中間製品 (a)の表面に凹凸がある可食 性層が互いに対向するようにして一組の押圧ロール 15、 15の間に通し、可食性層の 圧着温度 40°C、圧力 1. OMPaで可食性層同士を密着させて積層した。 押圧ロール 15、 15を通過した後、自然放熱により 30°Cとなった密着可食性層の上 面に位置する PETフィルムのみを、フィルム剥離口ール 17の周面に沿って引き込み 、剥離フィルム巻き取り軸 18により巻き取って密着可食性層から剥離し、密着可食性 層を保持する PETフィルムを巻き取り軸 19でロール状に巻き取るように試みた。しか しながら、フィルム剥離ロール 17では密着可食性層が元の状態に分離してしまい、 剥離フィルム巻き取り軸 18により巻き取られた榭脂フィルム 16aには圧着前のコーテ イング層と薬物層が保持されたままで、巻き取り軸 19により巻き取られた榭脂フィルム 16bも圧着前のコーティング層と薬物層が保持されたままであり、圧着ができなかつ た。
表 2にその製剤の成分割合を示す。
【表 2】
Figure imgf000044_0001
H P M C : ヒドロキシプロピルメチルセルロース
H P C : ヒドロキシプロピルセルロース [0119] [実施例 2]
本発明の製造方法により、塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤とし てのァリピブラゾール含有速溶性フィルム製剤を作成した。
<コ一ティング層溶液の調製 >
適量のエタノール Z水混合溶媒(エタノール 40質量部含有)にマルチトール 17. 0質 量部、ポリエチレングリコール [マクロゴール 400 (日本薬局方)] 8. 0質量部および食 用赤色 1号 0. 1質量部を加えて攪拌溶解後、酸ィ匕チタン 14. 9質量部 (平均粒子径 0. 45〜0. 50 /z m: 100/0ノ ス 0. 21 ^ m, 900/0ノ ス 0. 72 ,u m) ^¾Ρχ.+ 分に分散させ、これにヒドロキシプロピルメチルセルロース [HPMC] 60. 0質量部を 加えて攪拌溶解しコーティング層溶液とする。
[0120] <凹凸表面可食性層 (薬物層)溶液の調製 >
適量のエタノール 100%溶媒にサッカリンナトリウム 2. 0質量部をカ卩えて攪拌溶解後 、ァリピプラゾール(平均粒子径 21. 7 μ m:粒度分布 90%パス粒子径 45. 1 m) 6 0. 0質量部を加えて十分に分散させる。これにチェリーオイル 0. 14質量部および L メントール 0. 3質量部をカ卩ぇ溶解後、ヒドロキシプロピルセルロース [HPC] 37. 56 質量部を加えて攪拌溶解し薬物層溶液とする。
[0121] <平滑表面可食性層溶液の調製 >
適量のエタノール Z水混合溶媒(エタノール 40質量部含有)にトレハロース 27. 6質 量部およびサッカリンナトリウム 2. 0質量部をカ卩えて攪拌溶解後、チェリーオイル 0. 1 質量部および L—メントール 0. 3質量部をカ卩ぇ溶解させる。これにヒドロキシプロピル セルロース [HPC] 70. 0質量部を加えて攪拌溶解し平滑表面可食性層溶液とする。
[0122] <凹凸表面可食性層形成工程 (A) >
図 9の塗工装置 50の巻き出し軸 51に、裏面をシリコーン剥離処理したポリエチレンテ レフタレ一トフイルム(PETフィルム)をセットし、ダム部 57にコーティング層溶液を供 給して、 PETフィルムの表面(シリコーン剥離処理していない面)にコーティング層溶 液を塗布した後、乾燥温度 70°Cで乾燥して厚さ 15 mの可食性のコーティング層を 形成した。
コーティング層を形成した PETフィルムを再度巻き出し軸 51にセットし、そのコーティ ング層上に薬物層溶液を塗布した後、乾燥温度 70°Cで乾燥して厚さ 40 mの表面 に凹凸がある薬物層(二層で 55 m)を形成した(中間製品 (a))。
この中間製品 (a)の凹凸をデジタルシックネスゲージ SMD— 565 (株式会社テクロッ ク製)で測定したところ、凹凸の高低差が最大 20 mあった。
[0123] <平滑表面可食性層形成工程 (B) >
図 9の塗工装置 50の巻き出し軸 51に、上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)で用 いたものとは別の、両面をシリコーン剥離処理した PETフィルムをセットし、ダム部 57 に平滑表面可食性層溶液を供給して、 PETフィルムの表面に平滑表面可食性層溶 液を塗布した後、乾燥温度 70°Cで乾燥して厚さ 15 mの表面が平滑な可食性層を 形成した(中間製品 (b))。
[0124] く圧着工程 (C) >
図 1の圧着装置 10の上部巻き出し軸 13にロール状に巻かれた中間製品 (b)をセット し、下部巻き出し軸 14にロール状に巻かれた中間製品 (a)をセットし、巻き出した中間 製品 (a)の表面に凹凸がある可食性層と中間製品 (b)の表面が平滑な可食性層とが対 向するようにして一組の押圧ロール 15、 15の間に通し、可食性層の圧着温度 40°C、 圧力 1. OMPaで可食性層同士を密着させて積層した。
[0125] く榭脂フィルム剥離工程 (D) >
押圧ロール 15、 15を通過した後の圧着品の上面に位置する中間製品 (b)の PETフ イルムのみを、フィルム剥離ロール 17の周面に沿って引き込み、剥離フィルム巻き取 り軸 18により巻き取って圧着品から剥離した後、圧着品 (中間製品 (c))を巻き取り軸 1 9でロール状に巻き取った。 PETフィルムを剥離した際の圧着品の温度は、自然放 熱により 30°Cであった。
[0126] <多重密着可食性層圧着工程 (E) >
上記榭脂フィルム剥離工程 (D)終了後、得られたロール状に巻かれた中間製品 (c) ( PETフィルム上にコーティング層 +薬物層 +平滑表面層の 3層からなる密着可食性 層が形成されているもの)を、図 1の圧着装置 10の上部巻き出し軸 13にセットした。 下部巻き出し軸 14にはロール状に巻かれた中間製品 (a) (PETフィルム上にコーティ ング層 +薬物層力 なる可食性層が塗布されているもの)の残りがセットされたままに なっている。
この状態で、巻き出した中間製品 (c)の表面が平滑な密着可食性層と中間製品 (a) の表面に凹凸がある可食性層とが対向するようにして、上記圧着工程 (C)と同じ温度 圧力条件で、一組の押圧ロール 15、 15の間に通し、可食性層同士を密着させて積 層した。
[0127] <榭脂フィルム分離工程 (F) >
上記押圧ロール 15、 15を通過した後の圧着品の上面に位置する中間製品 (c)の P ETフィルムのみを、フィルム剥離ロール 17の周面に沿って引き込み、剥離フィルム 巻き取り軸 18により巻き取って圧着品から剥離した後、圧着品 (中間製品 (d)) (PETフ イルム上にコーティング層 +薬物層 +平滑表面層 +薬物層 +コーティング層力 な る 5層が積層されているもの)を巻き取り軸 19でロール状に巻き取った。剥離の際の 温度も上記榭脂フィルム剥離工程 (D)とほぼ同じであった。
[0128] <製品化工程 >
上記中間製品 (d)として得られた塊状物質含有フィルム状積層品を、 14 X 20mm (角 力 = 3mm)の刃を用いて、 PETフィルムの裏面まで到達しな!、ようにして積層可食 性層のみを打ち抜く方法 (図 7参照)、あるいは、中間品 (d)として得られた塊状物質 含有フィルム状積層品から裏面の PETフィルムを剥離して積層可食性層のみとした 後、角丸長方形状刃で打ち抜く方法 (図 6参照)により、ァリピブラゾール含有速溶性 フィルム製剤を得た。表 3に成分割合を示す。
[0129]
【表 3】
Figure imgf000048_0001
HPMC : ヒドロキシプロピルメチルセルロース
HP C : ヒドロキシプロピルセルロース
[0130] [比較例 2]
下記製造方法により、平滑表面可食性層を形成せずにァリピブラゾール含有速溶性 フィルム製剤を作成しようと試みた。
<コ一ティング層溶液の調製 >
適量のエタノール Z水混合溶媒(エタノール 40質量部含有)にマルチトール 17. 0質 量部、ポリエチレングリコール [マクロゴール 400 (日本薬局方) ] 8. 0質量部および 食用赤色 1号 0. 1質量部を加えて攪拌溶解後、酸ィ匕チタン 14. 9質量部(平均粒子 0. 45〜0. 50 /z m: 100/0ノ ス 0. 21 ^ m, 900/0ノ ス 0. 72 ^ πι) ^¾Ρχ. 十分に分散させ、これにヒドロキシプロピルメチルセルロース [HPMC] 60. 0質量部 を加えて攪拌溶解しコーティング層溶液とする。
[0131] <凹凸表面可食性層 (薬物層)溶液の調製 >
適量のエタノール 100%溶媒にサッカリンナトリウム 2. 0質量部をカ卩えて攪拌溶解後 、ァリピプラゾール(平均粒子径 21. 7 μ m:粒度分布 90%パス粒子径 45. 1 m) 3 7. 5質量部を加えて十分に分散させる。これにチェリーオイル 0. 12質量部および L メントール 0. 3質量部をカ卩ぇ溶解後、ヒドロキシプロピルセルロース [HPC] 60. 08 質量部を加えて攪拌溶解し薬物層溶液とする。
[0132] <凹凸表面可食性層成形工程 >
図 9の塗工装置 50の巻き出し軸 51に、裏面をシリコーン剥離処理した PETフィルム をセットし、ダム部 57にコーティング層溶液を供給して、 PETフィルムの表面(シリコ ーン剥離処理していない面)にコーティング層溶液を塗布した後、乾燥温度 70°Cで 乾燥して厚さ 15 mの可食性のコーティング層を形成した。
コーティング層を形成した PETフィルムを再度巻き出し軸 51にセットし、そのコーティ ング層上に薬物層溶液を塗布した後、乾燥温度 70°Cで乾燥して厚さ 65 mの表面 に凹凸がある薬物層(二層で 80 μ m)を形成した(中間製品 (a))。この中間製品 (a)の 凹凸をデジタルシックネスゲージ SMD— 565 (株式会社テクロック製)で測定したとこ ろ、凹凸の高低差が最大 20 mあった。
[0133] <圧着 ·樹脂フィルム剥離工程 >
図 1の圧着装置 10の上部巻き出し軸 13と下部巻き出し軸 14とにロール状に巻かれ た中間製品 (a)をそれぞれセットし、巻き出した中間製品 (a)の表面に凹凸がある可食 性層が互いに対向するようにして一組の押圧ロール 15、 15の間に通し、可食性層の 圧着温度 40°C、圧力 1. OMPaで可食性層同士を密着させて積層した。
押圧ロール 15、 15を通過した後、自然放熱により 30°Cとなった密着可食性層の上 面に位置する PETフィルムのみを、フィルム剥離口ール 17の周面に沿って引き込み 、剥離フィルム巻き取り軸 18により巻き取って密着可食性層から剥離し、密着可食性 層を保持する PETフィルムを巻き取り軸 19でロール状に巻き取るように試みた。しか しながら、フィルム剥離ロール 17では密着可食性層が元の状態に分離してしまい、 剥離フィルム巻き取り軸 18により巻き取られた榭脂フィルム 16aには圧着前のコーテ イング層と薬物層が保持されたままで、巻き取り軸 19により巻き取られた榭脂フィルム 16bも圧着前のコーティング層と薬物層が保持されたままであり、圧着ができなかつ た。
表 4にその製剤の成分割合を示す。
[0134]
[表 4】
Figure imgf000051_0001
H P M C : ヒドロキシプロピルメチルセルロース
H P C : ヒドロキシプロピルセルロース
[0135] [実施例 3]
本発明の製造方法により、塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤とし ての桑の葉含有徐放型食品シートを作成した。
くコーティング層溶液の調製 >
適量の水に濃グリセリン 15. 0質量部をカ卩えて攪拌する。別に少量のエタノールにシ ョ糖脂肪酸エステル 1. 0質量部を加えて攪拌溶解し先のグリセリン水溶液に添加す る。これにプルラン 84. 0質量部をカ卩えて攪拌溶解しコーティング層溶液とする。
[0136] <凹凸表面可食性層 (薬物層)溶液の調製 >
適量の水にトレハロース 5. 0質量部をカ卩えて攪拌溶解後、濃グリセリン 9. 9質量部を 加え攪拌する。別に桑の葉粉末 (平均粒子径 20〜30 m:粒度分布 99 mすべて パス) 25. 0質量部、 α化デンプン 35. 0質量部、酵素変性デンプン 25. 0質量部お よびスクラロース 0. 1質量部を加えてこれら粉体を十分に混合させる。十分に混合さ せた粉体を先の水溶液に加えて攪拌混合し薬物層溶液とする。
[0137] <平滑表面可食性層溶液の調製 >
適量の水にトレハロース 5.0質量部をカ卩えて攪拌溶解後、濃グリセリン 9. 9質量部を 加え攪拌する。別に α化デンプン 35.0質量部、酵素変性デンプン 50.0質量部および スクラロース 0.1質量部を加えてこれら粉体を十分に混合させる。十分に混合させた 粉体を先の水溶液に加えて攪拌溶解し平滑表面可食性層溶液とする。
[0138] <凹凸表面可食性層形成工程 (Α) >
図 9の塗工装置 50の巻き出し軸 51に、裏面をシリコーン剥離処理したポリエチレンテ レフタレ一トフイルム(PETフィルム)をセットし、ダム部 57にコーティング層溶液を供 給して、 PETフィルムの表面(シリコーン剥離処理していない面)にコーティング層溶 液を塗布した後、乾燥温度 80°Cで乾燥して厚さ 32 mの可食性のコーティング層を 形成した。
コーティング層を形成した PETフィルムを再度巻き出し軸 51にセットし、そのコーティ ング層上に薬物層溶液を塗布した後、乾燥温度 80°Cで乾燥して厚さ 45 mの表面 に凹凸がある薬物層(二層で 77 m)を形成した(中間製品 (a))。
この中間製品 (a)の凹凸をデジタルシックネスゲージ SMD— 565 (株式会社テクロッ ク製)で測定したところ、凹凸の高低差が最大 20 mあった。
[0139] <塗布平滑表面可食性層成形工程 (I) >
中間製品 (a)のコーティング層と薬物層の二層からなる表面に凹凸がある可食性層 を形成した PETフィルムを、再度巻き出し軸 51にセットし、その薬物層上に平滑表面 可食性層溶液を塗布した後、乾燥温度 80°Cで乾燥して厚さ 27 mの表面が平滑な 可食性層(三層で 104 μ m)を形成した(中間製品 (b))。 [0140] <多重塗布積層可食性層圧着工程 (L) >
図 1の圧着装置 10の上部巻き出し軸 13と下部巻き出し軸 14とにロール状に巻かれ た中間製品 (b) (PETフィルム上にコーティング層 +薬物層 +平滑表面層の 3層から なる可食性層が塗布形成されているもの)をそれぞれセットし、巻き出した中間製品 (b )の表面が平滑な可食性層が互いに対向するようにして一組の押圧ロール 15、 15の 間に通し、可食性層の圧着温度 40°C、圧力 1. OMPaで可食性層同士を密着させて 責屑し 7こ。
[0141] <榭脂フィルム剥離除去工程 (M) >
押圧ロール 15、 15を通過した後、自然放熱により 30°Cとなった密着可食性層の上 面に位置する PETフィルムのみを、フィルム剥離口ール 17の周面に沿って引き込み 、剥離フィルム巻き取り軸 18により巻き取って密着可食性層から剥離し、密着可食性 層を保持する PETフィルムを巻き取り軸 19でロール状に巻き取とつた(中間製品 (c))
[0142] <密着多重可食性層圧着工程 >
上記榭脂フィルム剥離除去工程 (M)終了後、得られたロール状に巻かれた中間製 品 (c) (PETフィルム上にコーティング層 +薬物層 +平滑表面層 +平滑表面層 +薬 物層 +コーティング層の 6層力もなる可食性層が積層されているもの)を、図 1の圧着 装置 10の上部巻き出し軸 13と下部巻き出し軸 14とにそれぞれセットする。
この状態で、巻き出した中間製品 (c)の表面が平滑なコーティング層が互いに対向 するようにして、上記多重塗布積層可食性層圧着工程 (L)と同じ温度圧力条件で、 一組の押圧ロール 15、 15の間に通し、密着多重可食性層同士を密着させて積層し た。
[0143] <榭脂フィルム分離工程 >
上記押圧ロール 15、 15を通過した後の圧着品の上面に位置する中間製品 (c)の P ETフィルムのみを、フィルム剥離ロール 17の周面に沿って引き込み、剥離フィルム 巻き取り軸 18により巻き取って圧着品から剥離した後、圧着品 (中間製品 (d))を巻き 取り軸 19でロール状に巻き取った。剥離の際の温度も上記榭脂フィルム剥離除去ェ 程 (M)とほぼ同じであった。 <製品化工程 >
上記中間製品 (d) (PETフィルム上にコーティング層 +薬物層 +平滑表面層 +平滑 表面層 +薬物層 +コ一ティング層 +コ一ティング層 +薬物層 +平滑表面層 +平滑 表面層 +薬物層 +コ一ティング層の 12層からなる圧着品)として得られた塊状物質 含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤を、直径 15mmの円形状刃を用いて、 P ETフィルムの裏面まで到達しな 、ようにして積層可食性層のみを打ち抜く方法(図 7 参照)、あるいは、中間品 (d)として得られたフィルム状積層品力も裏面の PETフィル ムを剥離して積層可食性層のみとした後、円形状刃で打ち抜く方法 (図 6参照)により 、桑の葉含有徐放型食品シートを得た。表 5に成分割合を示す。
[0145]
【表 5】
Figure imgf000055_0001
[0146] [比較例 3]
下記製造方法により、平滑表面可食性層を成形せずに桑の葉含有徐放型食品シー トを作成しようと試みた。
<コーティング層溶液の調製 > 適量の水に濃グリセリン 15. 0質量部をカ卩えて攪拌する。別に少量のエタノールにシ ョ糖脂肪酸エステル 1. 0質量部を加えて攪拌溶解し先のグリセリン水溶液に添加す る。これにプルラン 84. 0質量部をカ卩えて攪拌溶解しコーティング層溶液とする。
[0147] <凹凸表面可食性層 (薬物層)溶液の調製 >
適量の水にトレハロース 5. 0質量部をカ卩えて攪拌溶解後、濃グリセリン 9. 9質量部を 加え攪拌する。別に桑の葉粉末 (平均粒子径 20〜30 m:粒度分布 99 mすべて パス) 15. 0質量部、 α化デンプン 35. 0質量部、酵素変性デンプン 30. 0質量部お よびスクラロース 0. 1質量部を加えてこれら粉体を十分に混合させる。十分に混合さ せた粉体を先の水溶液に加えて攪拌混合し薬物層溶液とする。
[0148] <凹凸表面可食性層成形工程 >
図 9の塗工装置 50の巻き出し軸 51に、裏面をシリコーン剥離処理した PETフィルム をセットし、ダム部 57にコーティング層溶液を供給して、 PETフィルムの表面(シリコ ーン剥離処理していない面)にコーティング層溶液を塗布した後、乾燥温度 80°Cで 乾燥して厚さ 32 μ mの可食性のコーティング層を形成した。
コーティング層を形成した PETフィルムを再度巻き出し軸 51にセットし、そのコーティ ング層上に薬物層溶液を塗布した後、乾燥温度 80°Cで乾燥して厚さ 80 mの表面 に凹凸がある薬物層(二層で 112 /z m)を形成した (中間製品 (a))。この中間製品 (a)の 凹凸をデジタルシックネスゲージ SMD— 565 (株式会社テクロック製)で測定したとこ ろ、凹凸の高低差が最大 20 mあった。
[0149] <圧着 '榭脂フィルム剥離工程 >
図 1の圧着装置 10の上部巻き出し軸 13と下部巻き出し軸 14とにロール状に巻かれ た中間製品 (a)をそれぞれセットし、巻き出した中間製品 (a)の表面に凹凸がある可食 性層が互いに対向するようにして一組の押圧ロール 15、 15の間に通し、可食性層の 圧着温度 40°C、圧力 1. OMPaで可食性層同士を密着させて積層した。
押圧ロール 15、 15を通過した後、自然放熱により 30°Cとなった密着可食性層の上 面に位置する PETフィルムのみを、フィルム剥離口ール 17の周面に沿って引き込み 、剥離フィルム巻き取り軸 18により巻き取って密着可食性層から剥離し、密着可食性 層を保持する PETフィルムを巻き取り軸 19でロール状に巻き取るように試みた。しか しながら、フィルム剥離ロール 17では密着可食性層が元の状態に分離してしまい、 剥離フィルム巻き取り軸 18により巻き取られた榭脂フィルム 16aには圧着前のコーテ イング層と薬物層が保持されたままで、巻き取り軸 19により巻き取られた榭脂フィルム 16bも圧着前のコーティング層と薬物層が保持されたままであり、圧着ができなかつ た。
表 6にこの製剤の成分割合を示す。
【表 6】
Figure imgf000057_0001
産業上の利用可能性
塊状物質の存在により表面に凹凸がある可食性層同士を、塊状物質が実質的に 存在しな!ヽ可食性層を介在させて密着させる圧着法を用いた本発明の塊状物質含 有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法および、それにより得られた可 食性口腔内投与剤によれば、塊状物質の存在により表面に凹凸がある可食性層同 士を確実に圧着出来て、塗工液の塗布 ·乾燥を繰り返し行って多層構造とする従来 の積層塗布法に比べて、医薬製剤等に要求される量的精度が向上し、しかも乾燥ェ 程等にも時間的制約が生ずることがなぐ生産性に優れた、極めて薄い層が積層さ れた多層構造を有する積層フィルム状の可食性口腔内投与剤となる。
さらに、従来の積層塗布法により得られた積層構造が、積層された各可食性層の 境界が不明瞭でぼやけ、境界域において各可食性層の成分が浸出して互いに混合 してしまうのに対して、圧着法を用いる本発明の方法により得られた積層構造は、各 可食性層の境界が明確に識別でき、各可食性層の成分が浸出せず、互いに混合し てしまうことがない。これによつて、各可食性層の一部成分が混じり合うことによって生 ずる薬物分解や意図しない反応等を抑えて保存安定性などを向上させたり、各可食 性層での有効成分濃度の制御を精度よく行うことが可能となる。

Claims

請求の範囲
[1] 塊状物質の存在により表面に凹凸がある可食性層同士を、当該凹凸表面を互いに 対向させて圧着するに際して、塊状物質が実質的に存在しない可食性層を介在させ て圧着することを特徴とする塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の 製造方法。
[2] (A)塊状物質が存在する塗工液を榭脂フィルム上に直接または間接に塗布して表 面に凹凸がある所定厚さの凹凸表面可食性層を形成する凹凸表面可食性層形成ェ 程と、
(B)表面が略平滑な所定厚さの可食性層を塗布により榭脂フィルム上に形成する 平滑表面可食性層形成工程と、
(C)上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)と上記平滑表面可食性層形成工程 (B) とでそれぞれ得られた各榭脂フィルム上に形成された可食性層を互いに対向するよ うに重ね合わせて榭脂フィルムの裏面から加圧することにより、可食性層を相互に密 着させる圧着工程と、
(D)上記圧着工程 (C)で得られた密着可食性層の両側にある榭脂フィルムのうち の上記平滑表面可食性層形成工程 (B)で使用した榭脂フィルムのみを剥離する榭 脂フィルム剥離工程と、
(E)上記榭脂フィルム剥離工程 (D)で得られた榭脂フィルム上に形成された表面 が略平滑な密着可食性層と、上記凹凸表面可食性層と同一成分または異種成分か らなり上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)により榭脂フィルム上に形成された塊状 物質の存在により表面に凹凸のある凹凸表面可食性層とを、互いに対向するように 重ね合わせて榭脂フィルムの裏面から加圧することにより、当該可食性層相互を密 着させる多重可食性層圧着工程と、
(F)上記多重可食性層圧着工程 (E)で得られた密着可食性層の両側にある榭脂 フィルムのうちの少なくとも一方の榭脂フィルムを剥離する榭脂フィルム分離工程と を含むことを特徴とする塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造 方法。
[3] (A)塊状物質が存在する塗工液を榭脂フィルム上に直接または間接に塗布して表 面に凹凸がある所定厚さの凹凸表面可食性層を形成する凹凸表面可食性層形成ェ 程と、
(B)表面が略平滑な所定厚さの可食性層を塗布により榭脂フィルム上に形成する 平滑表面可食性層形成工程と、
(C)上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)と上記平滑表面可食性層形成工程 (B) とでそれぞれ得られた各榭脂フィルム上に形成された可食性層を互いに対向するよ うに重ね合わせて榭脂フィルムの裏面から加圧することにより、可食性層を相互に密 着させる圧着工程と、
(D)上記圧着工程 (C)で得られた密着可食性層の両側にある榭脂フィルムのうち の上記平滑表面可食性層形成工程 (B)で使用した榭脂フィルムのみを剥離する榭 脂フィルム剥離工程と、
(G)上記榭脂フィルム剥離工程 (D)で得られた榭脂フィルム上に形成された表面 が略平滑な密着可食性層と、当該密着可食性層と同一成分または異種成分力 なり 上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)と平滑表面可食性層形成工程 (B)と圧着工程 (C)と榭脂フィルム剥離工程 (D)とを経て榭脂フィルム上に形成された表面が略平 滑な密着可食性層とを、互いに対向するように重ね合わせて榭脂フィルムの裏面か ら加圧すること〖こより、当該可食性層相互を密着させる多重密着可食性層圧着工程 と、
(H)上記多重密着可食性層圧着工程 (G)で得られた密着可食性層の両側にある 榭脂フィルムのうちの少なくとも一方の榭脂フィルムを剥離する榭脂フィルム分離除 去工程と
を含むことを特徴とする塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造 方法。
(A)塊状物質が存在する塗工液を榭脂フィルム上に直接または間接に塗布して表 面に凹凸がある所定厚さの凹凸表面可食性層を形成する凹凸表面可食性層形成ェ 程と、
(I)上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)で得られた榭脂フィルム上に形成された 可食性層の凹凸表面に、表面が略平滑な所定厚さの可食性層を塗布により形成す る塗布平滑表面可食性層形成工程と、
ω上記塗布平滑表面可食性層形成工程 (I)で得られた榭脂フィルム上に形成さ れた表面が略平滑な塗布積層可食性層と、上記凹凸表面可食性層と同一成分また は異種成分カゝらなり上記凹凸表面可食性層形成工程 (Α)により榭脂フィルム上に形 成された塊状物質の存在により表面に凹凸のある凹凸表面可食性層とを、互いに対 向するように重ね合わせて榭脂フィルムの裏面から加圧することにより、当該可食性 層相互を密着させる塗布可食性層圧着工程と、
(κ)上記塗布可食性層圧着工程 ωで得られた密着可食性層の両側にある榭脂フ イルムのうちの少なくとも一方の榭脂フィルムを剥離する榭脂フィルム剥離工程と を含むことを特徴とする塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造 方法。
(Α)塊状物質が存在する塗工液を榭脂フィルム上に直接または間接に塗布して表 面に凹凸がある所定厚さの凹凸表面可食性層を形成する凹凸表面可食性層形成ェ 程と、
(I)上記凹凸表面可食性層形成工程 (Α)で得られた榭脂フィルム上に形成された 可食性層の凹凸表面に、表面が略平滑な所定厚さの可食性層を塗布により形成す る塗布平滑表面可食性層形成工程と、
(L)上記塗布平滑表面可食性層形成工程 (I)で得られた榭脂フィルム上に形成さ れた表面が略平滑な塗布積層可食性層と、当該塗布積層可食性層と同一成分また は異種成分からなり上記凹凸表面可食性層形成工程 (Α)と上記塗布平滑表面可食 性層形成工程 (I)とを経て榭脂フィルム上に形成された表面が略平滑な塗布積層可 食性層とを、互いに対向するように重ね合わせて榭脂フィルムの裏面から加圧するこ と〖こより、当該可食性層相互を密着させる多重塗布積層可食性層圧着工程と、
(Μ)上記多重塗布積層可食性層圧着工程 (L)で重ね合わせた密着可食性層の 両側にある榭脂フィルムのうちの少なくとも一方の榭脂フィルムを剥離する榭脂フィル ム剥離除去工程と
を含むことを特徴とする塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造 方法。 [6] (A)塊状物質が存在する塗工液を榭脂フィルム上に直接または間接に塗布して表 面に凹凸がある所定厚さの凹凸表面可食性層を形成する凹凸表面可食性層形成ェ 程と、
(B)表面が略平滑な所定厚さの可食性層を塗布により榭脂フィルム上に形成する 平滑表面可食性層形成工程と、
(C)上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)と上記平滑表面可食性層形成工程 (B) とでそれぞれ得られた各榭脂フィルム上に形成された可食性層を互いに対向するよ うに重ね合わせて榭脂フィルムの裏面から加圧することにより、可食性層を相互に密 着させる圧着工程と、
(D)上記圧着工程 (C)で得られた密着可食性層の両側にある榭脂フィルムのうち の上記平滑表面可食性層形成工程 (B)で使用した榭脂フィルムのみを剥離するフィ ルム剥離工程と、
(N)上記榭脂フィルム剥離工程 (D)で得られた榭脂フィルム上に形成された表面 が略平滑な密着可食性層と、当該密着可食性層と同一成分または異種成分力 なり 上記凹凸表面可食性層形成工程 (A)により榭脂フィルム上に形成された可食性層 の凹凸表面に、表面が略平滑な所定厚さの可食性層を塗布により形成した塗布積 層可食性層とを、互いに対向するように重ね合わせて榭脂フィルムの裏面から加圧 すること〖こより、当該可食性層相互を密着させる多重塗布密着可食性層圧着工程と
(O)上記多重塗布密着可食性層圧着工程 (N)で重ね合わせた密着可食性層の 両側にある榭脂フィルムのうちの少なくとも一方の榭脂フィルムを剥離する榭脂フィル ム除去工程と
を含むことを特徴とする塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造 方法。
[7] 上記各可食性層面を互いに重ね合わせて圧着する際の圧力を 0. 05〜: L 5MPa とし、その際の可食性層の温度を 30°C〜70°Cとすることを特徴とする請求項 1〜6の いずれか 1項に記載の塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造 方法。 [8] 上記可食性層相互を圧着させた後、榭脂フィルムを当該密着可食性層から剥離する までに、当該密着可食性層を、圧着する際の可食性層の温度より 10°C以上冷却し、 かつ、その冷却された可食性層の温度が 0°C以下にならないようにすることを特徴と する請求項 7に記載の塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造 方法。
[9] 層中に塊状物質が存在して表面に凹凸が形成された可食性層の厚さが 25〜300 mの範囲にあることを特徴とする請求項 1〜6のいずれか 1項に記載の塊状物質含 有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法。
[10] 上記塊状物質が生理活性を有する有効成分であることを特徴とする請求項 1〜6の いずれか 1項に記載の塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造 方法。
[11] 相互に密着させる上記可食性層の各層には、可食性の熱可塑性物質を含有させる ことを特徴とする請求項 1〜6のいずれか 1項に記載の塊状物質含有積層フィルム状 の可食性口腔内投与剤の製造方法。
[12] 上記可食性の熱可塑性物質は、アミロース、カルボキシメチルセルロースカリウム、力 ルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、アルギ ン酸アルキルエステル、アルギン酸ナトリウム、ェチルセルロース、オイドラキット、力 ルボキシメチルェチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、カルボキシメチルセル ロース、カンテン、ゼラチン、セラック、デキストラン、デキストリン、デンプン、トラガント 、ヒドロキシェチノレセノレロース、ヒドロキシプロピノレセノレロース、ヒドロキシプロピノレメチ ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ポリビュルピロリドン、メ タクリル酸共重合体およびメチルセルロースフタレートからなる群より選択された少な くとも一つであることを特徴とする請求項 11に記載の塊状物質含有積層フィルム状 の可食性口腔内投与剤の製造方法。
[13] 相互に密着させる上記可食性層の各層には、可食性の非熱可塑性物質と可食性 の熱可塑性付与物質とを含有させることを特徴とする請求項 1〜6のいずれか 1項に 記載の塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤の製造方法。
[14] 塊状物質が存在している二つの可食性層の間に塊状物質が実質的に存在しない 可食性層が介在して 、ることを特徴とする塊状物質含有積層フィルム状の可食性口 腔内投与剤。
[15] 上記塊状物質が生理活性を有する有効成分であることを特徴とする請求項 14に記 載の塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤。
[16] 上記塊状物質が存在している可食性層の少なくとも一方の層と塊状物質が実質的に 存在しな!ヽ可食性層には、可食性の熱可塑性物質を含有して!/、ることを特徴とする 請求項 14または 15に記載の塊状物質含有積層フィルム状の可食性口腔内投与剤
[17] 上記可食性の熱可塑性物質は、アミロース、カルボキシメチルセルロースカリウム、力 ルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、アルギ ン酸アルキルエステル、アルギン酸ナトリウム、ェチルセルロース、オイドラキット、力 ルボキシメチルェチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、カルボキシメチルセル ロース、カンテン、ゼラチン、セラック、デキストラン、デキストリン、デンプン、トラガント 、ヒドロキシェチノレセノレロース、ヒドロキシプロピノレセノレロース、ヒドロキシプロピノレメチ ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ポリビュルピロリドン、メ タクリル酸共重合体およびメチルセルロースフタレートからなる群より選択された少な くとも一つであることを特徴とする請求項 16に記載の塊状物質含有積層フィルム状 の可食性口腔内投与剤。
[18] 上記塊状物質が存在している可食性層の少なくとも一方の層と塊状物質が実質的に 存在しな!、可食性層には、可食性の非熱可塑性物質と可食性の熱可塑性付与物質 とを含有していることを特徴とする請求項 14または 15に記載の塊状物質含有積層フ イルム状の可食性口腔内投与剤。
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