WO2005116474A1 - クラッチ機構及びこのクラッチ機構に用いられるリテーナ - Google Patents

クラッチ機構及びこのクラッチ機構に用いられるリテーナ Download PDF

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Abstract

 クラッチ押圧機構部が摩擦板を押圧する力を維持しエンジンの全回転数域で摩擦板とクラッチプレートとの圧着を確保した上で、体力の如何に拘わらず多くの人が自動車の運転を楽しむことを可能とするためのクラッチ機構であり、摩擦板とクラッチプレートとの圧着力を減少させてドライバーがクラッチレバーを握る力を低減し、遠心機構部の質量体に加わる遠心力の増大を利用することによって、弾性荷重の低減を遠心力として補うことができ、摩擦板とクラッチプレートとの滑りを防止する圧着力を確保する。      

Description

クラッチ機構及びこのクラッチ機構に用いられるリテーナ
技術分野
[0001] 本発明は、自動二輪車や自動四輪車等の自動車に適用されるクラッチ機構及びこ のクラッチ機構に用いられるリテーナに関するものである。
背景技術
[0002] クラッチ機構は、回転駆動力入力系(以下、「入力系」と称する。 )を介して入力され る回転駆動力を回転駆動力出力系(以下、「出力系」と称する。)に伝達すると共にそ の伝達の解除を行う。このクラッチ機構は、入力系に連結された摩擦板と、出力系に 連結され摩擦板と圧着するクラッチプレートとを有する。すなわち、入力系と出力系の 連結および解除は、摩擦板とクラッチプレートとの圧着および解除によって行われる
[0003] 以上の摩擦板とクラッチプレートとの圧着は、摩擦板をクラッチプレートに押圧する ことによって行われ、その摩擦板の押圧はクラッチ押圧機構部によって行われる。こ のクラッチ押圧機構部は、摩擦板を直接押圧するプレッシャープレートと、プレツシャ 一プレートに押し付け力を与える弾性部材と、弾性部材のスプリング部に荷重を加え るリテーナとを有してなる。
[0004] この弾性部材のスプリング荷重は、以下のように決定される。まず、自動車、例えば 自動二輪車の最大トルク値力も摩擦板とクラッチプレートとが滑りを起こさな 、ために 必要となる必要クラッチ荷重を求める。そして、プレッシャープレートが摩擦板を押圧 する荷重が必要クラッチ荷重以上の値となるように弾性部材のスプリング荷重が決定 される。
[0005] 以上のように弾性部材のスプリング荷重は最大トルク値を基準として決定され、ェン ジン回転数には関係なく一定に設定される。これにより、全ての回転数領域で摩擦板 とクラッチプレートの滑りを防止することができる。
[0006] しかし、その反面、最大トルク値を基準として弾性部材のスプリング荷重が決定され るため、エンジントルクの大きい自動車の場合には、必然的にスプリング荷重は大きく なる。
[0007] ここで、特に自動二輪車の場合、クラッチ押圧機構部に備えられて摩擦板を直接押 圧するプレッシャープレートはドライバーが操作するクラッチレバーによって操作され る。すなわち、ドライバーがクラッチレバーを握ることによって、プレッシャープレートが 弾性部材のスプリング荷重に抗して移動し、プレッシャープレートによる摩擦板に対 する押圧が解除される。これによりクラッチプレートと摩擦板との圧着が解除されて、 入力系を介して入力される回転駆動力の出力系への伝達の解除、すなわちいわゆ る「クラッチの切断」が行われる。このように、ドライバ一は、「クラッチの切断」を行うと きには、弾性部材のスプリング荷重に打ち勝つ力でクラッチレバーを握り、クラッチ操 作を行わなければならな ヽ。
[0008] したがって、エンジントルクが大き ヽ自動二輪車を運転する場合、ドライバ一はクラ ツチレバーの手動操作に大きな力を必要とする傾向にあり、ドライバーにとっては大 きな負担となる。
実際、エンジントルクの大きい自動二輪車を長時間運転する場合や、ギアチェンジ を繰り返さなければならな 、交通量の多!、道路を運転する場合には、ドライバーの握 力は低下し易くなる。このような場合に対応するためには、握力その他の体力が充実 し、さらに円滑なギアチェンジが可能であるような高い運転技術が必要とされる。この ような事情から、自動二輪車を楽しむことができる人は一部の人に限定されるというこ とがあった。また、特に、女性の場合には、握力が弱いことが多いためクラッチレバー 操作自体の困難性に起因して、楽しむことができる車種が限定されてしまうことがあつ た。
[0009] そこで、クラッチレバーの操作に要する力を低減させる方法として、プレッシャープ レートの移動幅を従来よりも短くする方法がある。しかし、この方法では、プレッシャー プレートによる摩擦板に対する押圧を解除し、摩擦板とクラッチプレートとの圧着が確 実に解除された状態を確保するための精度の実現が容易ではな力つた。
[0010] 例えば従来のクラッチ機構として、特許文献 1には、「一端に錘を取り付けると共に 駆動軸の回転によるこの錘の遠心力がスプリングの押圧力と同じ方向でプレッシャー プレートを押圧するように作用する作用端を設けたレバーを' · ·のレバー軸にそれぞ れ回転自在に取り付けた自動車等のクラッチ。」によって「プレッシャープレートにス プリングと共に遠心力による押圧力をカ卩えることにより強い動力を伝えることができし 力も動力を断つ操作が軽くて済む自動車等のクラッチを提供する」旨が記載されてい る。
[0011] し力しこの特許文献 1に示される自動車等のクラッチではただ単に「エンジン 2の回 転数が高い場合には、錘 15に大きな力が加わる · · 'エンジン 2の回転数が低い場合 には、錘 15に加わる遠心力が小さくなるのでプレッシャープレート 6への押圧力はほ とんどダイヤフラムスプリング 5によるものだけになる。」という構成を採用するものでし かなかった。
[0012] ま 7こ特 §午文献 2には、 he invention relates to a clutch device and, more specifica lly, to an automobile clutch utilizing centrilugal forces to increase and distribute pre ssure to the pressure plate witn increasing engine speed.すなわち「ェンンン速度の 増加に伴 、圧力を増加すると共にプレッシャープレートに圧力を印加する遠心力を 利用する自動車クラッチのクラッチ装置に関する発明」が記載されている。
[0013] し力しこの特許文献 2に示される遠心力を利用する自動車クラッチのクラッチ装置に 関する発明でもただ単に「遠心力を発生する錘は、前記プレッシャープレートの内部 の周囲と前記ダイアフラムスプリングの前記外部の周囲間にお 、て前記プレッシャー プレートに軸支され' · 'クラッチの回転によって第 1と第 2の位置間に移動可能で、 · · · ダイアフラムスプリングに押圧して前記プレッシャープレートに増加し' · ·、前記遠心 力を発生する錘の移動を制限する手段をさらに含むこと、前記遠心力を発生する錘 の回転を制限するためにさらに停止点を含み、前記停止点は、前記遠心力を発生す る錘の回転による直立を防ぎ、前記遠心力を発生する錘の移動を制限する前記手段 が前記プレッシャープレートに設けられたガイド溝をさらに含む等」という構成を採用 するものでしかなかった。
[0014] 特許文献 3には「遠心力作用下で、ダイヤフラムスプリングが押圧ディスクに与える 押圧力の補助力をダイヤフラムスプリングに付加可能とする、遠心おもりをダイヤフラ ムスプリングに設けたことを特徴とするダイヤフラムスプリング式クラッチ装置」が開示 され、係るクラッチ装置によれば「クラッチ装置における動力伝達が小動力伝達時の みならず大動力伝達時においてもすべりを生ぜしめることなく確実に行え、力つクラッ チ解除の操作力を増大せしめない様なダイヤフラムスプリング式クラッチ装置を提供 する」目的が達成できるものとされている。
[0015] し力しこの特許文献 3に示されるダイヤフラムスプリング式クラッチ装置でもただ単に 「補助力をダイヤフラムスプリングに付加可能とする、遠心おもりをダイヤフラムスプリ ングに設けた」という構成を採用したことは認められるとしても、「クラッチ解除の操作 力を増大せしめな 、」構成、特には「エンジンの低速回転域」で「クラッチ解除の操作 力を増大せしめな ヽ」ための構成は明らかにされて ヽな ヽ。
[0016] 特許文献 4には「摩擦クラッチの重量を増加させることなく高速回転時においての みクラッチ接合力を高める」ことを目的として「ダイヤフラムスプリングに対し、摩擦クラ ツチの回転に伴い遠心力によってこのダイヤフラムスプリングの径方向へ移動可能に ウェイトを取り付け、しかもこのウェイトはこれを引き戻す方向のスプリング力を作用さ せたことを特徴とするダイヤフラムスプリング式摩擦クラッチ。」が開示されている。
[0017] しカゝしこの特許文献 4に示されるダイヤフラムスプリング式摩擦クラッチで kもただ単 に「ダイヤフラムスプリングの径方向へ移動可能にウェイトを取り付け、しかもこのゥェ イトはこれを引き戻す方向のスプリングカを作用させた」 t 、う構成を採用するもので めつに。
[0018] 特許文献 5には「回転数が上昇するにつれてクラッチスプリング付勢力が大きくなる 様にして、高回転域で大きな伝達トルクを確保すると共に、低回転域でのクラッチ操 作力を小さく」することを目的として「回転による遠心力を受けて変位される遠心錘に より、前記クラッチスプリングの付勢力を変化させるようにしたクラッチ」が開示された。
[0019] し力しこの特許文献 5のクラッチでは「 · · ·回転数が比較的小さ!、と、遠心錘に作用 する遠心力も小さいため · · 'プレツシャディスクにはクラッチスプリングの付勢力のみ が作用する。したがって、クラッチの操作力も小さいものとなる」という手段を採用する だけであり、これはただ単に相対的に高回転時よりも低回転時のクラッチの操作力が 小さいとするだけであって、積極的に低回転時のクラッチ操作力を小さくする手段を 採用したものではない。
[0020] すなわちこの特許文献 5のクラッチでもエンジン低回転域でクラッチレバーを操作 する際に必要以上の力が必要となることを防止し、それと同時にエンジン出力に関係 なく回転駆動力出力部と回転駆動力入力部との圧着力を確保することができるもの ではない。
[0021] 特許文献 6には「クラッチパネよりも径方向内則に位置する重錘をー且側に備えた 制御レバーを、被動側に遠心力に応じて回動自在に設け」て「急激にエンジンブレ ーキが掛かっても、クラッチのスリップによってその負荷を吸収し、伝動機構に大きな 負荷が加わらない様にし」た過負荷防止クラッチが開示された。
[0022] また、特許文献 7には、弾性部材であるダイヤフラムスプリングを有するクラッチ押圧 組立体におけるクラッチペダルの荷重を軽減させる構造として、クラッチ連結時には、 レバー機構によって押圧部材の押圧力が倍力され、より大きな押圧力がプレッシャー プレートに作用し、レバー機構のレバー部材のレバー比を調整することによって、ダ ィャフラムスプリングの押圧力を小さく設定し、クラッチペダルの踏力を低減させる構 造が開示されている。
[0023] しかし、このクラッチ押圧組立体では定荷重のダイヤフラムスプリング力もなる弾性 部材のみが用いられ、その定荷重のスプリング荷重を小さく設定すれば、プレツシャ 一プレートが摩擦板を押圧する荷重はエンジンの全回転数域で減少する。従って、 エンジン回転数が大きくなつた場合等、エンジンの全回転数域で摩擦板とクラッチプ レートとの圧着が確保されて!、ると!/、うことはできな!、。
[0024] したがって以上の特許文献 1〜特許文献 7に示されたいずれのクラッチ機構も、ェ ンジン低回転域でクラッチレバーを操作する際に必要以上の力が必要となることを防 止し、それと同時にエンジン出力に関係なく回転駆動力出力部と回転駆動力入力部 との圧着力を確保することができるものではな力つた。
特許文献 1 :実開昭 58— 52341号の願書に添付した明細書及び図面の内容を撮影 したマイクロフイノレム
特許文献 2 :米国特許第 5575367号明細書
特許文献 3:特開昭 59— 131033号公報
特許文献 4:実公平 04 - 30428号公報
特許文献 5:特開昭 55— 44166号公報 特許文献 6:実公平 02 - 32894号公報
特許文献 7:特開平 08— 61389号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0025] 以上のように、クラッチレバーの操作に要する力を低減すると!/、う要請と、クラッチ押 圧機構部が摩擦板を押圧する力を大きくするという要請とを同時に充足し、さらには エンジンの全回転数域で摩擦板とクラッチプレートとの圧着を確保するということは必 ずしも容易ではな力つた。
[0026] そこで、本発明は、クラッチ押圧機構部が摩擦板を押圧する力を維持しエンジンの 全回転数域で摩擦板とクラッチプレートとの圧着を確保した上で、体力の如何に拘わ らず多くの人が自動車の運転を楽しむことを可能とするクラッチ機構を提供することを 目的とする。
課題を解決するための手段
[0027] 本発明に係るクラッチ機構は、回転駆動力入力系に取り付けられた回転駆動力出 力部と、回転駆動力出力系に取り付けられた回転駆動力入力部と、前記回転駆動力 出力部と前記回転駆動力入力部相互を押圧して前記回転駆動力出力部と前記回転 駆動力入力部相互を当接させる押圧機構部と、前記回転駆動力出力部と前記回転 駆動力入力部相互を当接させる押圧力を解除する解除手段とを有し、前記押圧機 構部が前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力入力部相互を当接させる押圧力を 発生する定荷重手段と可変荷重手段とを有してなり、前記定荷重手段と前記可変荷 重手段によって発生される押圧荷重値が前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力 入力部相互間が当接状態で保持されて回転駆動力が伝達されるために必要となる 滑り不発生限界値を超える値に維持され、かつ前記定荷重手段によって発生される 荷重値が前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力入力部相互間が当接状態で保 持されて回転駆動力が伝達されるために必要となる最大滑り不発生限界値未満に設 定されてなることを特徴とする。
[0028] また、本発明に係るクラッチ機構は、回転駆動力入力系に取り付けられた回転駆動 力出力部と、回転駆動力出力系に取り付けられた回転駆動力入力部と、前記回転駆 動力出力部と前記回転駆動力入力部相互を押圧して前記回転駆動力出力部と前記 回転駆動力入力部相互を当接させる押圧機構部と、前記回転駆動力出力部と前記 回転駆動力入力部相互を当接させる押圧力を解除する解除手段とを有し、前記押 圧機構部が前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力入力部相互を当接させる押 圧力を発生する弾性荷重手段と遠心荷重手段とを有してなり、前記弾性荷重手段と 前記遠心荷重手段によって発生される押圧荷重値が前記回転駆動力出力部と前記 回転駆動力入力部相互間が当接状態で保持されて回転駆動力が伝達されるために 必要となる滑り不発生限界値を超える値に維持され、かつ前記弾性荷重手段によつ て発生される荷重値が前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力入力部相互間が 当接状態で保持されて回転駆動力が伝達されるために必要となる最大滑り不発生限 界値未満に設定されてなることを特徴とする。
[0029] ここで、滑り不発生限界値としては、回転駆動力出力部と回転駆動力入力部相互 間に滑りを生じさせな 、ために必要となる前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力 入力部相互の押圧力の下限値として設定される荷重とするのが好ましい。具体的に は、エンジンのトルク値を基準としてエンジンやクラッチ等の特性に基づいて算出さ れる荷重とするのが好まし 、。
また、最大滑り不発生限界値としては、回転駆動力入力系から回転駆動力出力系 に伝達される回転駆動力が最大時における滑り不発生限界値とするのが好ましい。
[0030] 本発明によれば、そのような定荷重手段によって発生される荷重値を最大滑り不発 生限界値未満に設定することによって、ドライバーがクラッチレバーを操作するのに 必要な力を低減させることができる。かつ定荷重手段および可変荷重手段によって 発生される荷重値を滑り不発生限界値を超える値に設定することによって、エンジン 出力に関係なく回転駆動力出力部と回転駆動力入力部との圧着力を確保することが できる。
[0031] 本発明に係るクラッチ機構にあっては、前記押圧機構部が前記回転駆動力出力部 に対向して当接可能に配置された第一の押圧部材と、前記回転駆動力入力部に連 結された第二の押圧部材とを有し、前記弾性荷重手段が前記第一の押圧部材と前 記第二の押圧部材との間に圧縮して配置されるようにするのが好ましい。 [0032] 本発明に係るクラッチ機構にあっては、前記遠心荷重手段が前記第二の押圧部材 に環状位置に配列された複数の支持部と、前記各支持部に支持された遠心機構部 とよりなり、前記遠心機構部は前記支持部にて支持されて揺動可能な揺動部材を有 し、前記揺動部材は前記第一の押圧部材側の一端部に形成された作用部と、反対 側の端部に備え付けられた質量体とを有するようにするのが好ましい。
係る構成を備えることで、第二の押圧部材が回転することによって、質量体に遠心 力が働き、揺動部材が支持部にて揺動する。そして、揺動部の一端に形成された作 用部が第一の押圧部に当接する。これによつて、遠心荷重手段によって発生される 荷重値が設定される。
[0033] 本発明に係るクラッチ機構にあっては、前記第一の押圧部材、前記第二の押圧部 材は同心上に配置され、前記弾性荷重手段はダイヤフラムスプリングであり、そのダ ィャフラムスプリングは環状部と、当該環状部から内側方向に延び先端が自由端とさ れた複数のレバー部とを有し、前記環状部の外周縁は前記第一の押圧部材の外周 縁に設けられた突起部にて支持されると共に、前記複数のレバー部が前記第二の押 圧部材に支持され、前記第二の押圧部材の前記各遠心機構部の各揺動部材の各 作用部が隣合う各レバー部間のスリット部を揷通して前記第一の押圧部材を付勢可 能にしてなるようにするのが好まし!/、。
[0034] 係る構成を備えることで、弾性荷重手段であるダイヤフラムスプリングは第一の押圧 部材と第二の押圧部材との間で圧縮して配置される。また、第二の押圧部材に備え 付けられた遠心機構部の作用によって遠心荷重を発生させることができる。
[0035] 本発明に係るクラッチ機構にあっては、前記第一の押圧部材と前記ダイヤフラムス プリングとの間に遠心荷重伝達部材が配置され、前記第二の押圧部材の前記各遠 心機構部の各作用部が前記遠心荷重伝達部材を介して前記第一の押圧部材を付 勢可能にしてなるようにするのが好ま 、。
[0036] また、本発明に係るクラッチ機構にあっては、前記遠心荷重伝達部材は環状部と、 当該環状部の外周縁から外側に向力つて延びる複数のプレート部とを有し、前記プ レート部が前記ダイヤフラムスプリングの前記各スリット部に対応する位置に配置され るようにするのが好ましい。 [0037] 係る構成を備えることで、遠心機構部の作用部がプレート部を介して第一の押圧部 材を付勢することができる。したがって、作用部のみによって直接第一の押圧部材を 付勢するよりも第一の押圧部材に当接する面積が大きくなり、遠心荷重手段が効率 良く第一の押圧部材を付勢することが可能となる。
[0038] 本発明に係るクラッチ機構にあっては、前記第二の押圧部材における前記ダイヤフ ラムスプリングに対向する側面には隆起部が環状に形成され、前記隆起部が前記レ バー部の前記自由端近傍に当接することによって前記ダイヤフラムスプリングが圧縮 して配置されるようにするのが好まし 、。
[0039] 係る構成を備えることで、弾性荷重手段は第一の押圧部材の外周縁に設けられた 突起部とダイヤフラムスプリングに形成された隆起部とによって固定され圧縮された 状態となる。これによつて、ダイヤフラムスプリングが第一の押圧部材を回転駆動力出 力部側に付勢し、ダイヤフラムスプリングによって発生される荷重値が設定される。
[0040] 本発明に係るクラッチ機構にあっては、前記隆起部の内径は、前記弾性荷重手段 によって発生される荷重値が前記最大滑り不発生限界値未満となるように決定され てなるようにするのが好ましい。
[0041] 係る構成を備えることで、弾性荷重手段によって発生する荷重の低減は、隆起部の 内径を小さくすることによって実現される。このように、極めて簡易な構造によって、ド ライバーがクラッチレバーを操作するのに必要な力を低減できるクラッチ機構を得るこ とがでさる。
[0042] すなわち、本発明のクラッチ機構にあっては、回転駆動力出力部に対する押圧機 構部の押圧力を必要な時にだけ必要な押圧力となるように可変とするのが好ましい。 これによつて、回転駆動力出力部に対する押圧機構部の押圧力を最大トルク発生時 を基準として常に一定に設定した従来の自動二輪車と比較して、クラッチレバーを操 作するのに必要な力を大幅に低減することが可能となる。
[0043] さらに本発明のクラッチ機構は、摩擦板を押圧することによって摩擦板にエンジン 力もの動力を伝達しまたは押圧を解除することによってエンジンからの動力を切断す るクラッチ機構であって、前記摩擦板と圧着するプレッシャープレートと、前記プレツ シャープレートに押し付け力を与えるダイヤフラムスプリングと、前記ダイヤフラムスプ リングに所定の荷重を加えるリテーナとを備え、前記ダイヤフラムスプリングは前記プ レッシャープレートと前記リテーナとの間に弹性的に支持されるとともに前記プレツシ ヤープレートの移動によって弾性変形し、前記リテーナは環状部と、当該環状部の一 側面に環状に形成された隆起部と、当該環状部を貫通し当該環状部に設けられた 支持部に揺動自在に取り付けられた複数の L字型アームとを有し、前記隆起部が前 記ダイヤフラムスプリングを押圧する押圧力と前記ダイヤフラムスプリングが前記プレ ッシャープレートを押圧する押圧力とが重畳されて生じるダイヤフラム荷重と、前記 L 字型アームがエンジン回転数の上昇に伴って増加する荷重で前記プレッシャープレ 一トを押圧する遠心荷重とによって前記摩擦板に対する前記プレッシャープレートの 圧着力を設定することを特徴とする。
[0044] 前記ダイヤフラムスプリングは環状部と、当該環状部の内周から円中心方向へ先細 に延びる複数のレバー部と、中心部の開口部から放射状に延びる複数のスリット部と を有し、前記 L字型アームは前記支持部を介する両側の一側に設けられた作用部と 、他側に備え付けられた質量体とを有し、前記ダイヤフラム荷重は前記隆起部が前 記ダイヤフラムスプリングのレバー部を押圧し前記レバー部がプレッシャープレートを 押圧することによって発生し、前記遠心荷重はエンジン回転数の上昇に伴って前記 質量体に作用する遠心力によって前記 L字型アームの前記作用部が前記スリット部 を挿通して前記プレッシャープレートを押圧することによって発生するようにするのが 好ましい。
[0045] また本発明のクラッチ機構にあっては、リング状の板部とそのリング状の板部の外周 部分力も外側に向力つて延びるプレート部を備えるベースプレートを有し、前記べ一 スプレートは前記プレート部が前記ダイヤフラムスプリングのスリット部に対応するよう に配置され、前記遠心荷重は前記 L字型アームの前記作用部が前記プレート部を介 して前記プレッシャープレートを押圧することによって発生するようにするのが好まし い。
[0046] 前記ダイヤフラム荷重は最大トルク値力 算出される摩擦板とプレッシャープレート との滑り不発生限界値未満とされるのが好まし 、。
[0047] 前記ダイヤフラム荷重が最大トルク値力 算出される摩擦板とプレッシャープレート との滑り不発生限界値未満となるように前記隆起部の内径が決定されるのが好ましい
[0048] 前記ダイヤフラム荷重と前記遠心荷重との合計荷重が最大トルク発生時のエンジン 回転数にて滑り不発生限界値を超える値となるようにエンジン回転数に対して可変に 設定されてなるのが好ましい。
[0049] また本発明のクラッチ機構にあっては、リテーナの環状部が高剛性軽量材の環状 部本体とこの高剛性軽量材よりも大なる比重の高剛性材料を用いてなる高剛性材料 部分とを接合して構成され、高剛性材料部分に隆起部が形成されるのが好まし ヽ。
[0050] また本発明のクラッチ機構にあっては、リテーナの環状部が高剛性軽量材の環状 部本体にこの高剛性軽量材よりも大なる比重の高剛性材料を用いてなるリベットを埋 め込んでなり、ダイヤフラムスプリングのレバー部にリベットの端面が当接するようにリ テーナが配置されてなるのが好ま U、。
[0051] 本発明のクラッチ機構に用いられるリテーナは、環状部が高剛性軽量材の環状部 本体とこの高剛性軽量材よりも大なる比重の高剛性材料を用いてなる高剛性材料部 分とを接合して構成され、高剛性材料部分に隆起部が形成されるのが好ま ヽ。
[0052] また本発明のクラッチ機構に用いられるリテーナは、環状部が高剛性軽量材の環 状部本体にこの高剛性軽量材よりも大なる比重の高剛性材料を用いてなるリベットを 埋め込んでなり、ダイヤフラムスプリングのレバー部にリベットの端面が当接するように 配置されるのが好ましい。
発明の効果
[0053] 本発明に係るクラッチ機構を自動二輪車に採用することによって、摩擦板に対する クラッチ押圧機構部の押圧力を確保した上で、体力の如何に拘わらず多くの人が自 動二輪車の運転を楽しむことが可能となる。
[0054] また本発明のクラッチ機構に用いられるリテーナによれば、ダイヤフラムスプリング のレバー部にリベットの端面が当接するように配置されるリテーナが回転駆動力出力 部に対する押圧機構部の押圧力がそれほど必要のないエンジン回転数の低い状態 では、その押圧力を低減させ、押圧力が必要になるエンジン回転数の高い状態にて 、回転駆動力入力部の回転数の上昇に伴って押圧力が補われる。 発明を実施するための最良の形態
[0055] 以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[0056] (実施の形態 1)
図 1 (a)は、本発明の実施の形態 1であるクラッチ機構 100の平面図であり、図 1 (b) は図 1 (a)の 1(b)— 1(b)断面図である。
[0057] 図 1 (b)において、 A— A力クラッチ機構 100の回転軸線である。このクラッチ機構 1 00は、トランスミッション入力軸 7の先端に装着されており、エンジン側のクランタシャ フト(図示せず)からトルクが伝達される入力部 8と、トランスミッション入力軸 7に固定 された出力部部材であるインナーハブ 5と、入力部 8とインナーハブ 5との間に配置さ れたクラッチ本体 101と、クラッチ本体 101を圧接するためのクラッチ押圧機構部 102 とカゝら構成されている。
[0058] このクラッチ機構 100は、回転駆動力入力系を構成するエンジン側のクランクシャフ トからトルクが伝達される入力部 8を介して入力される回転駆動力を回転駆動力出力 系を構成するトランスミッション入力軸 7に固定された出力部部材であるインナーハブ 5に伝達すると共にその伝達の解除を行う。ここで本発明において回転駆動力入力 系とは、エンジンおよびエンジンに駆動連結されてエンジンの回転駆動力をクラッチ 機構 100に伝達する周知の一連の機構部分から構成される。また回転駆動力出力 系とは、エンジンの駆動力をクラッチ機構 100を介して入力して駆動輪の駆動として 出力する周知の一連の機構部分力 構成される。
[0059] クラッチ本体 101は図 1 (b)、図 2及び図 3に示すようにクラッチアウターケース 9の 円筒部 91とインナーハブ 5の円筒部 51との間の環状の空間内に配置される。このク ラッチ本体 101は、複数の摩擦板 1と同じく複数のクラッチプレート 10とから構成され ている。
[0060] 図 4に示されるように摩擦板 1の外周にはスプライン歯 11が形成されており、このス プライン歯 11がクラッチアウターケース 9のスプライン溝 92に嚙み合っている。このよ うにして、摩擦板 1はクラッチアウターケース 9に対して円周方向には相対回転不能 に固定され、軸方向には移動自在となっている。一方、図 5に示されるように摩擦板 1 の間にそれぞれ配置される各クラッチプレート 10の内周側には複数のスプライン歯 1 Oaが形成されている。このスプライン歯 10aは、インナーハブ 5の円筒部 51に形成さ れたスプライン溝 52に嚙み合っている。これにより、クラッチプレート 10は、インナー ハブ 5に対して相対回転不能に固定され、軸方向に移動自在となって!/、る。
[0061] クラッチ押圧機構部 102は、第一の押圧部材としてのプレッシャープレート 2と定荷 重手段であるところの弾性荷重手段としてのダイヤフラムスプリング 3及び第二の押 圧部材としてのリテーナ 4とをクラッチ機構 100の回転軸線 A— Aに対し同軸上に配 置してなる。プレッシャープレート 2は解除手段としてのアジヤスタースクリュー 6に相 対回転不能にかつ軸方向に相対移動不能に固定して取り付けられて摩擦板 1に対 向して配置され摩擦板 1を直接押圧する。一方、リテーナ 4は円環状であり、インナー ハブ 5の突出部 53に設けられたボルト締結部であるボルト穴 54にボルト(図示せず) によって固定されている。また、ダイヤフラムスプリング 3はプレッシャープレート 2とリ テーナ 4との間に圧縮して配置され、プレッシャープレート 2を摩擦板 1側に付勢する
[0062] アジヤスタースクリュー 6は、ドライバーが手動操作するクラッチレバー(図示せず) によって作動される。ドライバーがクラッチレバーを操作することによって、クラッチ機 構 100の回転軸線 A— A方向、すなわちアジヤスタースクリュー 6の軸と平行な方向 にプレッシャープレート 2はダイヤフラムスプリング 3の弾性力に抗して移動する。これ によって、摩擦板 1とクラッチプレート 10相互を当接させる押圧力が解除される。
[0063] 図 6 (a)はプレッシャープレート 2の平面図であり、図 6 (b)はプレッシャープレート 2 の背面図である。
プレッシャープレート 2は、環状の部材であり、インナーハブ 5に形成されたボルト締 結部である突出部 53と対応する位置に六角形の各頂点に位置する態様で 6個の貫 通孔部 22を有する。またその中央にはアジヤスタースクリュー 6の外径に比して大な る内径を有する開口部 23を有する。さらにこのプレッシャープレート 2の一側面には 図 6 (a)に示されるように外周縁に沿って環状縁部 21が形成されている。またその他 側面には図 6 (b)に示されるように外周に環状縁部 21よりも幅広の突出部の態様で 押圧部 24が形成されている。さらに 6個の貫通孔部 22の外側方であって押圧部 24 の内側方には円環状の突起 25が設けられる。この円環状突起 25には押圧部 24側 に突出する態様で径方向外側に突出するスプライン歯 26が形成されている。このス プライン歯 26は各貫通孔部 22が位置する六角形の各頂点に相当する位置にお!/、 て円環状突起 25から押圧部 24側に突出する態様で形成されている。
[0064] このプレッシャープレート 2は開口部 23に取り付けられる連結部材 27を介してアジ ヤスタースクリュー 6に取り付けられる。連結部材 27はその中央部に六角平面形状の アジヤスタスクリュー揷通部 28を備え、アジヤスタスクリュー 6先端部がこの揷通部 28 に挿通されて、この揷通部 28において連結部材 27がアジヤスタスクリュー 6先端部に 一体に形成された六角断面部分 61に固定される。
一方、連結部材 27はプレッシャープレート 2の開口部 23においてプレッシャープレ ート 2の内側縁にスナップリング(図示せず)によって固定され、これによつて連結部 材 27を介してアジヤスタスクリュー 6とプレッシャープレート 2と力 相互に A-A方向に 移動不可に固定される
[0065] 同時にその連結部材 27の外縁に設けられたフック部 29がプレッシャープレート 2の 開口部 23内縁に設けられた切り欠き部 29aに嵌合して、プレッシャープレート 2に対 して固定され、これによつて連結部材 27を介してアジヤスタースクリュー 6とプレツシャ 一プレート 2とが相互に A— A方向を軸とする回転方向に固定される。
以上の様にプレッシャープレート 2を連結部材 27を介してアジヤスタスクリュー 6に 取り付ける結果、プレッシャープレート 2とアジヤスタスクリュー 6とは、相互に相対回転 不能にかつ軸方向に相対移動不能に固定して取り付けられる。
[0066] 図 7 (a)はリテーナ 4の平面図、図 7 (b)はリテーナ 4の背面図、図 7 (c)はリテーナ 4 の側面図、図 7 (d)はリテーナ 4において L字型アームが揺動する状態を表す側面図 である。
リテーナ 4は、環状部 41を有する環状の部材であり、環状部 41に環状に配列され た複数の支持部 48と、各支持部 48に支持された遠心機構部 49とを遠心荷重手段( 可変荷重手段)として有する。
環状部 41の一側面 42には環状部 41の外周縁より内側位置にボルト挿入穴 47及 び支持部 48を間欠部分とする環状位置に配列する態様で複数の隆起部 43が形成 される。 また各遠心機構部 49間の領域には、プレッシャープレート 2の 6個の貫通孔部 22 に連通し、インナーハブ 5に形成された突出部 53と対応する位置に六角形の各頂点 に位置する態様で、インナーハブ 5の突出部 53に設けられたボルト穴 54に締結され るボルト(図示せず)が揷通されるボルト挿入穴 47が形成されて!、る。
この各ボルト挿入穴 47とプレッシャープレート 2の各貫通孔部 22に揷通されたイン ナーハブ 5の各突出部 53に設けられた各ボルト穴 54とにボルトを揷通して締結する ことによってリテーナ 4はインナーハブ 5に固定される。
以上の結果、リテーナ 4とインナーハブ 5とは相互に相対回転不能にかつ軸方向に 相対移動不能に連結される。
[0067] また、遠心機構部 49は、図 7 (d)に示すように支持部 48にて支持されて揺動する揺 動部材としての L字型アーム 44と、 L字型アーム 44の一端部に固定される円筒状の おもりである質量体 46と、 L字型アーム 44の他端部に形成された作用部 45とよりなる 。作用部 45は環状部 41の側面 42側において L字型アーム 44端部に形成され、一 方質量体 46は環状部 41の側面 42とは反対側の側面 43側において L字型アーム 4 4端部に固定される。なお作用部 45の端面は滑らかな端面とされる。
以上の遠心機構部 49は、環状部 41の円周方向に等間隔に配置されておりこれに よって円周方向に均一な可変の押圧荷重を発生させることができる。
[0068] 図 8はダイヤフラムスプリング 3の平面図であり、図 9は図 8の IX— IX断面図である。
ダイヤフラムスプリング 3は、環状部 31と環状部 31の内周から円中心方向へ先細に 延びスプリング機能を有する複数のレバー部 32とを有する。レバー部 32は円周方向 に等間隔に設けられ、先端は自由端 32aとなっている。また、レバー部 32の先端自 由端 32aの内側方のダイヤフラムスプリング 3中心部には開口部 33が形成される。さ らにレバー部 32が円周方向に等間隔に設けられる結果、各レバー部 32間にはレバ 一部 32を介して等間隔にスリット部 34が開口部 33から外側に放射状に延びる態様 で形成される。ダイヤフラムスプリング 3は図 9に示す断面図からわ力る様にダイヤフ ラムスプリング 3の外周縁 35を円周として開口部 33を頂部として湾曲したお椀状の形 状とされ、それによつて、このダイヤフラムスプリング 3によって適宜設定される弾性カロ 重が発生される。 [0069] 以上のように構成されたクラッチ押圧機構部 102のプレッシャープレート 2、ダイヤフ ラムスプリング 3及びリテーナ 4はクラッチ機構 100の回転軸線 A— Aを軸として次の ように配置される。
前述したようにダイヤフラムスプリング 3はプレッシャープレート 2とリテーナ 4との間 に圧縮して配置され、その配置に際しては、図 1 (b)の断面図に示されるように、開口 部 33を頂部として湾曲したお椀の凹部側をプレッシャープレート 2側として配置され る。そのようにリテーナ 4との間にダイヤフラムスプリング 3を圧縮して配置した状態で プレッシャープレート 2は環状縁部 21が形成された一の面においてダイヤフラムスプ リング 3に対向し、一方、押圧部 24、円環状突起 25及びスプライン歯 26が形成され た他側面にぉ 、て摩擦板 1に対向する様に配置される。そのように配置された状態 で押圧部 24は摩擦板 1を押圧する位置に摩擦板 1に対向して位置し、同時にインナ ーハブ 5の外郭内側に形成される溝 55に勘合可能にスプライン歯 26が位置する。
[0070] また、そのように配置された状態で、プレッシャープレート 2の 6個の貫通孔部 22に インナーハブ 5の突出部 53が揷通されて、プレッシャープレート 2とインナーハブ 5と は相互に相対回転不能にかつ軸方向に相対移動可能に組み付けられる。それと共 にダイヤフラムスプリング 3によってプレッシャープレート 2は摩擦板 1側に付勢される 以上のようにダイヤフラムスプリング 3とプレッシャープレート 2とが配置される結果、 ダイヤフラムスプリング 3に負荷が力かっていない状態では、ダイヤフラムスプリング 3 とプレッシャープレート 2とはダイヤフラムスプリング 3の外周縁 35とプレッシャープレ ート 2の環状縁部 21のみが接触した状態とされ、ダイヤフラムスプリング 3の外周縁 3 5は、プレッシャープレート 2の環状縁部 21に支持される。
[0071] 一方、リテーナ 4は、図 10に示される様に、遠心機構部 49の L字型アーム 44およ びボルト挿入穴 47がダイヤフラムスプリング 3のスリット部 34に対向して位置するよう に交互に等間隔に位置し、それと同時に図 1 (b)に示すようにダイヤフラムスプリング 3のレバー部 32に隆起部 43が当接するように配置される。これによつて、 L字型ァー ム 44の作用部 45は、ダイヤフラムスプリング 3のスリット部 34を揷通してそのその滑ら かに形成された端面において、プレッシャープレート 2に当接する。 [0072] また、そのように配置されてリテーナ 4がインナーハブ 5にボルトによって固定される ことによって、ダイヤフラムスプリング 3はリテーナ 4とプレッシャープレート 2との間に 圧縮して配置される。その結果、ダイヤフラムスプリング 3のレバー部 32は、弾性変形 した状態となり、その様に弾性変形した状態でレバー部 32がリテーナ 4の隆起部 43 に支持される。これにより、ダイヤフラムスプリング 3の外周縁 35を支持する環状縁部 21を介してプレッシャープレート 2に弹性的な定荷重が加えられ、係る弹性的な定荷 重によってプレッシャープレート 2は摩擦板 1に付勢される。
[0073] なお、プレッシャープレート 2に形成された複数のスプライン歯 26は、プレッシャー プレート 2による摩擦板 1の押圧時には、インナーハブ 5に形成された溝 55に嵌合し 、その結果、プレッシャープレート 2、ダイヤフラムスプリング 3、およびリテーナ 4は、ィ ンナーハブ 5とともに一体となって回転し、インナーハブ 5に対して相対回転不能とさ れる。
[0074] 以上のように、この実施の形態では押圧機構部が回転駆動力出力部と回転駆動力 入力部相互を当接させる押圧力を発生する定荷重手段はダイヤフラムスプリング 3に よって構成される。
[0075] 本発明のクラッチ機構においては、定荷重と可変荷重の合計が滑り不発生限界値 を超える値であり、定荷重は、最大滑り不発生限界値未満とされる。すなわち本発明 のクラッチ機構にあっては定荷重と可変荷重の合計で滑り不発生限界値を超える値 として滑りを防止できるので、定荷重は、最大滑り不発生限界値未満とすることができ 、クラッチレバーを握る負担が軽減される。
[0076] 具体的にはプレッシャープレート 2が摩擦板 1を押圧する定荷重は最大滑り不発生 限界値すなわち、回転駆動力入力系から回転駆動力出力系に伝達される回転駆動 力が最大時における滑り不発生限界値の 60%以上 98%以下とするのが好ましい。 さらには最大滑り不発生限界値の 65%以上 95%以下とするのが好ましぐもっとも好 ましくは 70%以上 90%以下とするのが良い。
[0077] 定荷重が最大滑り不発生限界値の 60%未満である場合には可変荷重によって滑 り不発生限界値を超える値の合計押圧荷重とするための依存範囲が過大となり可変 荷重の設定が困難となる。また定荷重が最大滑り不発生限界値の 98%を超える場 合にはクラッチレバー操作性の向上がほとんど見られない。
定荷重が最大滑り不発生限界値の 65%未満である場合には可変荷重によって滑 り不発生限界値を超える値の合計押圧荷重とするための依存範囲が大きく可変荷重 の設定が簡易ではない。また定荷重が最大滑り不発生限界値の 95%を超える場合 にはクラッチレバー操作性の向上が認められるとしても不十分である。
[0078] 定荷重が最大滑り不発生限界値の 70%未満である場合には可変荷重によって滑 り不発生限界値を超える値の合計押圧荷重とするための依存範囲が小さくなく可変 荷重の設定精度が厳しくなる。また定荷重が最大滑り不発生限界値の 90%を超える 場合にはクラッチレバー操作性の向上が不十分ではないとしても充分に快適なクラッ チレバー操作性を得ることができな 、。
また本発明のクラッチ機構においては、プレッシャープレート 2が摩擦板 1を押圧す る可変荷重は、次のように設定される。
[0079] すなわち回転駆動力入力系から回転駆動力出力系に伝達される回転駆動力が最 大時におけるエンジン回転数の時の可変荷重値と定荷重値との加算値を Wとして W が下式 Iを充足するように、可変荷重は設定される。
1. 01≤WZ最大滑り不発生限界値≤1. 10…… I
この場合に、 WZ最大滑り不発生限界値が 1. 01未満になると、滑りを確実に防止 するための安全率が必ずしも充分ではない。一方、 wZ最大滑り不発生限界値が 1
. 10を越える場合にはクラッチ操作の快適性が損なわれる。
また本発明のクラッチ機構においては、プレッシャープレート 2が摩擦板 1を押圧す る可変荷重は、エンジン回転数が 1000rpm〜5000rpmにおいて 0. 0045≤可変 荷重 Zエンジン回転数 (lbZrpm)≤0. 025に設定される。
この場合に、可変荷重 Zエンジン回転数値が 0. 0045未満になると、滑りを確実に 防止するための安全率が必ずしも充分ではない。一方、可変荷重 Zエンジン回転数 値が 0. 025を越える場合にはクラッチ操作の快適性が損なわれる。
[0080] また本発明のクラッチ機構においては、リテーナ 4の遠心機構部 49の L字型アーム 44及び作用部 45には例えばアルミ合金等の高剛性軽量材を適用するのが好ましい 。一方質量体 46には特には高い剛性は必要はなぐむしろ真鍮等の比重の大きな 材料とするのが好ましい。
そのようにすることによって遠心機構部 49の遠心力の発生効率が向上し、エンジン 回転数に応じて的確に遠心力に起因する押圧荷重を発生させることができる。
[0081] なお、質量体 46の形状および取り付け方は本実施の形態の態様に限定されるもの ではなぐ質量体 46が遠心力を受け L字型アーム 44が揺動する構造であればょ ヽ。
[0082] 図 1 (b)および図 11を参照して、実施の形態 1におけるクラッチ機構 100の動作に ついて説明する。図 11は、図 1 (a)の XI— XI断面図であり、本発明の実施の形態 1の クラッチ機構 100においてプレッシャープレート 2に可変荷重が作用している状態を 表す図である。
[0083] エンジンのクランクシャフト(図示せず)からのトルクは、クラッチアウターケース 9に 伝達される。クラッチアウターケース 9に伝達されたトルクは、互いに圧接している摩 擦板 1及びクラッチプレート 10を介してインナーハブ 5に伝達され、さらにトランスミツ シヨン入力軸 7に出力される。
[0084] ドライバーがクラッチレバーを握るとクラッチレバーに連結されたアジヤスタースクリ ユー 6はリテーナ 4側へ移動し、それによつてプレッシャープレート 2が摩擦板 1から離 れる方向へ移動する。これによつて、プレッシャープレート 2の摩擦板 1に対する押圧 力が解除されるため、摩擦板 1とクラッチプレート 10との圧着が解除され、「クラッチの 切断」が行われる。
[0085] この時、プレッシャープレート 2は、ダイヤフラムスプリング 3によって摩擦板 1側に付 勢されているため、プレッシャープレート 2を摩擦板 1から離れる方向に移動させるた めには、ドライバ一はダイヤフラムスプリング 3のスプリング荷重を凌ぐ力でクラッチレ バーを握らなければならない。すなわち、「クラッチの切断」を行うには、ドライバ一は 弾性荷重手段の弾性荷重に打ち勝つ力でクラッチレバーを握らなければならない。
[0086] ここで、図 1 (b)に示すように、ダイヤフラムスプリング 3は、一側であるプレッシャー プレート 2側では、外周縁 35がプレッシャープレート 2の外周縁に設けられた環状縁 部 21によって支持される。また、他側であるリテーナ 4側では、レバー部 32がリテー ナ 4の隆起部 43によって支持されてプレッシャープレート 2とリテーナ 4との間に配置 されている。 [0087] したがって、「クラッチの切断」を行うには、リテーナ 4の隆起部 43によるダイヤフラム スプリング 3のレバー部 32の押さえ位置を支点とし、ダイヤフラムスプリング 3の外周 縁 35を力点として、湾曲しているダイヤフラムスプリング 3を平板状にするようにレバ 一部 32をさらに圧縮弾性変形させなければならない。
このように、「クラッチの切断」を行うには、ダイヤフラムスプリング 3のレバー部 32の 剛性に打ち勝つ力でプレッシャープレート 2を移動させなければならない。つまり、ド ライバーはダイヤフラムスプリング 3のレバー部 32を弾性変形させる力でクラッチレバ 一を握らなければならな 、。
[0088] なお、これに対して、入力系を介して入力される回転駆動力の出力系への伝達、す なわちいわゆる「クラッチの接続」は、ドライバーが握ったクラッチレバーを開放するこ とによって行われる。つまり、ドライバーがクラッチレバーを開放することによって、アジ ヤスタースクリュー 6からプレッシャープレート 2への拘束が解除される。これによつて、 プレッシャープレート 2とリテーナ 4との間で圧縮弾性変形されていた弾性荷重手段 によってプレッシャープレート 2が摩擦板 1側へ付勢されることによって「クラッチの接 続」が行われる。
[0089] ここで、リテーナ 4の隆起部 43によるダイヤフラムスプリング 3の押さえ付け位置 (支 点)がレバー部 32の根元に近い位置である場合、つまり複数の隆起部 43が成す環 の内径 (以下、「隆起部 43の内径」と略称する)が大きい場合、支点とダイヤフラムスプ リング 3の外周縁 35である力点との距離が短くなる。したがって、この場合ダイヤフラ ムスプリング 3のレバー部 32を弾性変形させるための必要荷重は大きくなり、「クラッ チの切断」を行うにはドライバ一はクラッチレバーをより強い力で握らなければならな い。
[0090] このことから、クラッチレバーを操作するのに必要な力を低減させるために、ダイヤ フラムスプリング 3のレバー部 32の弾性荷重を低減させるには、支点と力点の距離を 長くすることが有効であり、これはリテーナ 4の隆起部 43によるダイヤフラムスプリング 3の押さえ付け位置をレバー部 32の先端側に変更することによって可能となる。すな わち、リテーナ 4の隆起部 43の内径を小さくすることが有効となる。
[0091] リテーナ 4の隆起部 43の内径が小さくなれば、プレッシャープレート 2を移動させダ ィャフラムスプリング 3のレバー部 32を弾性変形させるための必要荷重は低減され、 ドライバーがクラッチレバーを握る力も低減される。
このように、リテーナ 4の隆起部 43の内径を小さくすると、クラッチレバーを操作する のに必要な力を低減できるのに対して、摩擦板 1とクラッチプレート 10との圧着力は 減少してしまう。これは、リテーナ 4の隆起部 43がダイヤフラムスプリング 3を押さえ付 ける位置である支点と力点との距離が大きくなることになり、ダイヤフラムスプリング 3 のプレッシャープレート 2を摩擦板 1側に付勢する力、つまり弾性荷重が減少するた めである。
[0092] そこで、弾性荷重が減少した分を補う構造として、図 11に示すリテーナ 4に取り付け られた遠心機構部 49が機能する。
上述したように、入力系を介して入力される回転駆動力が出力系へ伝達された場 合、すなわち「クラッチの接続」状態では、出力系の回転とともにリテーナ 4も回転する このように、リテーナ 4が回転することによって L字型アーム 44に取り付けられた質 量体 46には、リテーナ 4の外側に向力う遠心力が作用する。この遠心力によって質 量体 46はリテーナ 4の中心力 離れる方向に移動し、 L字型アーム 44は支持部 48を 中心として揺動する。そして、 L字型アーム 44の作用部 45がダイヤフラムスプリング 3 のスリット部 34を揷通してプレッシャープレート 2に当接する。
したがって、出力系の回転数が上昇すれば、それに連結されたリテーナ 4の回転数 も上昇し、質量体 46にはリテーナ 4の外側に向力 遠心力が増大する。これにより、 L 字型アーム 44の作用部 45がプレッシャープレート 2を付勢する力が増大する。この プレッシャープレート 2を付勢する力が可変に設定される遠心荷重である。
[0093] このように、出力系の回転数上昇に伴い質量体 46に加わる遠心力の増大を利用 することによって、弾性荷重の低減を遠心力によって生じる付勢荷重として補うことが でき、摩擦板 1とクラッチプレート 10との滑りを防止する圧着力を確保することができ る。
以上のように、クラッチ機構 100によれば、ダイヤフラムスプリング 3の弾性荷重の低 減は、リテーナ 4の隆起部の内径を小さくすることによって実現され、極めて簡易な構 造によって、ドライバーがクラッチレバーを操作するのに必要な力を低減したクラッチ 機構を得ることができる。さらに、弾性荷重の低減を遠心荷重によって補うことができ るため、エンジン回転数が高い状態においても摩擦板 1とクラッチプレート 10との間 の必要圧着力を確保することが可能となる。
[0094] また、本発明に係るクラッチ機構を採用した自動二輪車を運転する場合にお!ヽて、 ギアチェンジを行う際の「クラッチの切断」後にドライバーがクラッチレバーを握って維 持する力はさほど大きいものとはならない。これについて、図 7のリテーナ 4の側面図 を参照して説明する。
図 7 (d)は、「クラッチの接続」状態、つまりドライバーがクラッチレバーを握っていな い時のリテーナ 4の状態を表す側面図であり、図 7 (c)は、「クラッチの切断」状態、つ まりドライバーがクラッチレバーを握っている時のリテーナ 4の状態を表す側面図であ る。
[0095] まず、「クラッチの接続」状態では、図 7 (d)に示すように L字型アーム 44の質量体 4 6には、リテーナ 4の回転によってリテーナ 4の外側に向かう遠心力が作用して 、るた め、作用部 45はプレッシャープレート 2に当接した状態となっている。
次に、ドライバーがクラッチレバーを握った「クラッチの切断」状態、つまりプレツシャ 一プレートがダイヤフラムスプリング側に移動し、ダイヤフラムスプリングがリテーナ 4 側に圧縮された状態では、リテーナ 4に備え付けられた L字型アーム 44はプレツシャ 一プレート 2力も逆に押される状態となる。このとき、 L字型アーム 44は図 7 (c)に示す ように、支持部 48を中心として質量体 46がリテーナ 4の中心に向力つて移動するよう に揺動する。このように、「クラッチの切断」状態では、質量体 46は図 7 (d)の「クラッチ の接続」状態と比較して、リテーナ 4中心側に位置するため、慣性に起因するリテー ナ 4の回転によって質量体 46に作用する遠心力は小さくなる。
[0096] 以上のように、本発明のクラッチ機構においては、エンジン回転数がある一定の領 域より高くなると、遠心荷重の増加によってクラッチレバー操作必要荷重は大きくなる 。しかし、ー且クラッチレバーを握ってしまえば、遠心荷重が小さくなるように作用する ため、クラッチレバーを握った後に維持する力はそれほど大きいものとはならない。 また、自動二輪車が停止する過程では、出力系の回転数の低下に伴って、リテー ナ 4の回転数も低下し遠心荷重が低下する。そして、自動二輪車が完全に停止した 状態では、遠心荷重は作用せず弾性荷重のみが作用した状態となる。
したがって、次の発進までにクラッチレバーを握って維持する力は、従来と比較して 格段に低減される。
以上にて説明したように、本発明に係るクラッチ機構によれば、クラッチ押圧機構部 が摩擦板を押圧する力を維持しつつ、つまり摩擦板とクラッチプレートとの圧着力を 確保した上で、体力の如何に拘わらず多くの人が自動二輪車の運転を楽しむことが 可能となる。
[0097] (実施の形態 2)
図 12 (a)は、本発明の実施の形態 2であるクラッチ機構 200の断面図であり、図 12 (b)は、ベースプレート 201の平面図である。
実施の形態 1の構造は、リテーナ 4の L字型アーム 44の作用部 45が、プレッシャー プレート 2に対して直接当接して荷重をカ卩えるものである。これに対して、クラッチ機 構 200は、図 12 (a)に示すように L字型アーム 44の作用部 45とプレッシャープレート 2との間に図 12 (b)に示すような遠心荷重伝達部材としてのベースプレート 201を装 着させる構造のものである。その他の構造については実施の形態 1と同様である。
[0098] ベースプレート 201は、環状部 202とその環状部 202の外周縁から外側に向かって 延びるプレート部 203とを有する。
プレート部 203はダイヤフラムスプリング 3のスリット部 34のうち L字型アーム 44に対 応するスリット部 34に配置され、かつスリット部 34とほぼ同じ形状である。
このベースプレート 201を設けることによって、 L字型アーム 44の作用部 45がプレ ート部 203を介してプレッシャープレート 2を付勢することができる。これによつて、プ レッシャープレート 2が遠心荷重を受ける面積は、 L字型アーム 44の作用部 45のみ でプレッシャープレート 2を付勢するよりも大きくなる。
したがって、 L字型アーム 44の揺動によって発生する遠心荷重が効率良くプレツシ ヤープレート 2に伝わることとなる。
[0099] (実施の形態 3)
図 13は、本発明の実施の形態 3であるクラッチ機構 300の断面図である。 上記で説明したように、実施の形態 1におけるクラッチ機構 100および実施の形態 2 におけるクラッチ機構 200は、ともに弾性荷重手段としてダイヤフラムスプリングを使 用する構造のものである。これに対して実施の形態 3におけるクラッチ機構 300は、 弾性荷重手段としてコイルスプリング 301を使用するものである。その他の構成につ いては、クラッチ機構 100と同様である。
リテーナ 4は、ボルト 302によってインナーハブ 5に固定されており、コイルスプリング 301は、そのボルト 302を囲むように配置されている。リテーナ 4の固定によってコィ ルスプリング 301は、リテーナ 4力も荷重を受けている。そして、コイルスプリング 301 は、スプリングカップ 303を介してプレッシャープレート 2に対して押し付け力を与えて いる。つまり、コィノレスプリング 301は、リテーナ 4とプレッシャープレート 2との間で圧 縮して配置される。
[0100] クラッチ機構 300における弾性荷重手段によって発生する荷重値は、コイルスプリ ング 301が、プレッシャープレート 2を摩擦板 1側に付勢することによって設定される。 したがって、この実施の形態では押圧機構部が回転駆動力出力部と回転駆動力入 力部相互を当接させる押圧力を発生する定荷重手段はコイルスプリング 301によつ て構成される。
また、遠心荷重手段によって発生する荷重値は、出力系の回転によるリテーナ 4の 回転によって質量体 46のリテーナ 4の外側に向力う遠心力によって設定される。つま り、質量体 46に作用する遠心力によって L字型アーム 44の作用部 45がプレッシャー プレート 2を付勢することによって設定される。
[0101] (実施の形態 4)
次に本発明の実施の形態 4のクラッチ機構につき説明する。この実施の形態 4のク ラッチ機構は他は実施の形態 1と同様であり、リテーナ 4が固有の特徴を有してなる。 図 14は本発明の実施の形態 4のクラッチ機構に用いられるリテーナ 4の斜視図、図 15はリテーナ 4の平面図、図 16はリテーナ 4の背面図、図 17はリテーナ 4の側面図、 図 18はリテーナ 4において L字型アームが揺動する状態を表す側面図である。
[0102] この実施の形態 4のクラッチ機構におけるリテーナ 4にあっては、環状部 41は環状 部 41 aと環状部 4 lbとが接合されて構成される。 環状部 41aはその素材がアルミ合金等の高剛性軽量材であって、一方環状部 41b にはステンレススティール等の鉄基高剛性材料が適用される。
以上の環状部 41aと環状部 41bとはその相互がリベット 50、 · · ·によって接合されて 環状部 41が構成される。
[0103] この実施の形態 4のクラッチ機構にあってはこのステンレススティール等の鉄基高剛 性材料が適用されてなる環状部 41bに複数の支持部 48が環状に配列され、各支持 部 48に遠心機構部 49が支持される。またこの環状部 41bがダイヤフラムスプリング 3 に対向する側面 42を有し、その側面 42に複数の隆起部 43が環状に配列する態様 で形成される。
[0104] この実施の形態 4のクラッチ機構にあってもリテーナ 4は、図 1 (b)に示すようにダイ ャフラムスプリング 3のレバー部 32に隆起部 43が当接するように配置される。
また、この実施の形態 4のクラッチ機構にあっても、リテーナ 4がボルトによってイン ナーハブ 5のボルト穴に固定されることによって、ダイヤフラムスプリング 3はリテーナ 4 とプレッシャープレート 2の間に圧縮して配置される。つまり、ダイヤフラムスプリング 3 のレバー部 32は、弾性変形した状態となり、その様に弾性変形した状態でレバー部 32がリテーナ 4の隆起部 43に支持される。その結果、ダイヤフラムスプリング 3の外周 縁 35を支持する環状縁部 21を介してプレッシャープレート 2に弹性的な定荷重が加 えられる。係る弹性的な定荷重によってプレッシャープレート 2は摩擦板 1を付勢する
[0105] その状態で環状部 4 lb及びこれと一体な隆起部 43はステンレススティールであるこ とから、耐摩耗性が高ぐダイヤフラムスプリング 3のレバー部 32が弾性変形した状態 で当接して配置されても、隆起部 43の摩耗によってダイヤフラムスプリング 3による弹 性荷重が変化することなぐしたがってクラッチレバー操作必要荷重が経時的に変化 することはない。
また、それと同時に環状部 41aはその素材がアルミ合金等の高剛性軽量材である ためリテーナ 4全体は軽量に構成することができる。
[0106] (実施の形態 5)
次に本発明の実施の形態 5のクラッチ機構につき説明する。この実施の形態 5のク ラッチ機構においてもリテーナ 4が固有の特徴を有し、その他は実施の形態 1と同様 に構成されてなる。
[0107] 図 19は本発明の実施の形態 5のクラッチ機構に用いられるリテーナ 4の斜視図、図 20は実施の形態 5のクラッチ機構に用いられるリテーナ 4の平面図、図 21 (a)は実施 の形態 5のクラッチ機構に用いられるリテーナの背面図、図 21 (b)は図 21 (a) b -b 断面図、図 22は実施の形態 5のクラッチ機構に用いられるリテーナ 4の側面図、図 2 3は実施の形態 5のクラッチ機構に用いられるリテーナ 4において L字型アームが摇 動する状態を表す側面図である。
この実施の形態 5のクラッチ機構におけるリテーナ 4にあっては、環状部 41はその 素材がアルミ合金等の高剛性軽量材であって、環状部 41に複数の支持部 48が環状 に配列され、各支持部 48に遠心機構部 49が支持される。またこの環状部 41がダイ ャフラムスプリング 3に対向する側面 42を有し、その側面 42の各支持部 48の両側に ステンレススティール製のリベット 50a、 50b力埋め込まれ、そのリベット 50a、 50bの ダイヤフラムスプリング 3が配置される側の端面が側面 42とほぼ面一に露出される。
[0108] したがつてこの実施の形態 5では以上の各実施の形態とは異なり、環状部 41がダイ ャフラムスプリング 3に対向する側面 42には例えば図 15に示される実施の形態 4のク ラッチ機構に用いられるリテーナ 4における隆起部 43は特には形成されず、この実施 の形態 5のクラッチ機構にあってはリテーナ 4は、ダイヤフラムスプリング 3のレバー部 32にリベット 50a、 50bの端面が当接するように配置される。
この実施の形態 5のクラッチ機構にあっても、リテーナ 4がボルトによってインナーハ ブ 5のボルト穴に固定されることによって、ダイヤフラムスプリング 3はリテーナ 4とプレ ッシャープレート 2の間に圧縮して配置される。
[0109] し力しこの実施の形態 5のクラッチ機構にあっては環状部 41は実質的にその全体 の素材がアルミ合金等の高剛性軽量材であるためリテーナ 4全体を大変に軽量に構 成することができる。し力もダイヤフラムスプリング 3のレバー部 32にその端面が当接 するリベット 50a、 50bはステンレススティール製であることから、耐摩耗性が高ぐリベ ット 50a、 50bの摩耗によってダイヤフラムスプリングによる弾性荷重が変化する様な ことはなぐしたがってクラッチレバー操作必要荷重が経時的に変化することはない。 [0110] なお、以上の実施の形態 4及び実施の形態 5のクラッチ機構では図 14、図 15若しく は図 19、図 20に示されるように、各支持部 48に支持される遠心機構部 49は 2個の 質量体 46を有して構成される遠心機構部 49aと 1個の質量体 46を有して構成される 遠心機構部 49bが交互に配置されてなる。
[0111] このように各支持部 48に支持される遠心機構部 49の質量体 46の数を適宜設定す ることによって、発生される遠心力を調整することができる。しかも、各支持部 48に支 持される遠心機構部 49はリテーナ 4上に六角形の頂点に位置する位置関係で設け られるので、 2個の質量体 46を有して構成される遠心機構部 49aと 1個の質量体 46 を有して構成される遠心機構部 49bとを交互に配置することができ、リテーナ 4全体と して偏りのな 、可変荷重が発生されるように構成することができる。
[0112] さらにまた、以上の各実施の形態のクラッチ機構に関し、実施の形態 1におけるクラ ツチ機構は、弾性荷重手段としてダイヤフラムスプリングを使用したものであり、実施 の形態 3におけるクラッチ機構は弾性荷重手段としてコイルスプリングを使用したもの である。
ここで、図 24のクラッチレバー操作荷重一クラッチレバー移動量曲線を用いてダイ ャフラムスプリングとコイルスプリングとの特性の違いについて説明する。図 24の横軸 はクラッチレバー移動量を示し、縦軸はクラッチレバー操作荷重を示す。
コイルスプリングを使用する場合には、クラッチレバーの移動量すなわちドライバー 力 Sクラッチレバーを握る量に比例してコイルスプリングは圧縮される。したがって、図 2
4に示すように、ドライバーがクラッチレバーを深く握るほどクラッチレバーを握る力、 すなわち「クラッチレバー操作荷重」は増加し、クラッチレバーを限界まで握った状態 でそれを維持するには大きな力を必要とする。
[0113] これに対して、ダイヤフラムスプリングを使用する場合について説明する。クラッチレ バーの握り始めの段階、すなわち湾曲したダイヤフラムスプリングが弾性変形してい る過程では、図 24に示すようにドライバーがクラッチレバーを握る力はコイルスプリン グを使用した場合とほぼ同じである。しかし、ドライバ一力 クラッチレバーを限界まで 握りダイヤフラムスプリングが平板状に弾性変形した状態では、クラッチレバーを握つ て維持するための力は、コイルスプリングを使用する場合と比較して格段に小さい。 このように、ダイヤフラムスプリングはコイルスプリングと比較して、クラッチレバーの 操作性にお!、て優れた特性を有する。
[0114] (実施例)
以下に、本発明実施の形態 2のクラッチ機構の実施例を従来のクラッチ機構と比較 して示す。なお、本実施例における自動二輪車は、ハーレーダビッドソン (登録商標) 2004年式 FLSTFZl455ccである。
[0115] 本発明実施例のデータを表 1に示す。
本実施例に係るクラッチ機構は、出力系の回転数に関係なく一定の荷重でプレツ シャープレートを摩擦板側に付勢する弾性荷重手段としてのダイヤフラムスプリングと 、出力系の回転数上昇に伴って増加する荷重でプレッシャープレートを摩擦板側に 付勢する遠心荷重手段とを有する。したがって、最大トルクが発生するエンジン回転 数 3000rpmにお 、て、ダイヤフラムスプリングによる弾性荷重と遠心荷重との合計荷 重が最大滑り不発生限界値である 2461b以上となるように、弾性荷重および遠心荷 重をそれぞれ設定した。
具体的には弾性荷重を 2201bに設定した。この 2201bという数値は最大滑り不発生 限界値である 2461bの、 89%の荷重である。そして、その設定した弾性荷重である 2 201bとなるように、リテーナに形成された環状の隆起部の内径 (以下、「リテーナリン グ直径」と称する。)を 75mmに決定した。
[0116] また本実施例のクラッチ機構においては、プレッシャープレート 2が摩擦板 1を付勢 する可変荷重である遠心荷重力 s1000rpmで 4. 81b、 2000rpmで 19. 21b、 3000rp mで 43. 21b、 4000rpmで 76. 71b、 5000rpmで 119. 91bとした。
これは最大滑り不発生限界値が決定されるエンジン回転数が 3000rpmであり、最 大滑り不発生限界値が 2461bであることから、 WZ最大滑り不発生限界値 = (220 + 43. 2) /246 = 1. 070に設定したものである。
また同時にエンジン回転数が 1000rpm〜5000rpmにお!/、て 0. 0048≤可変荷 重 Zエンジン回転数 (lbZrpm)≤0. 024の設定とした。
以上の定荷重及び可変荷重の設定によって滑りを確実に防止するための安全率が 得られかつ快適なクラッチ操作が達成できる。 クラッチ機構はその揺動部材をアルミ合金とし、質量体を真鍮により製作した
[0117] [表 1]
Figure imgf000031_0001
[0118] (比較例)
表 2に従来のクラッチ機構におけるデータを示す。また、表 1に示すデータと表 2に 示すデータとを比較したグラフを図 25に示す。
ここに比較例として示す従来のクラッチ機構は、プレッシャープレートと、ダイヤフラ ムスプリングと、リテーナとを備え、実施例とは異なりリテーナが遠心機構部を有さな いものである。したがって、この比較例における従来のクラッチ機構は、ダイヤフラム スプリングがエンジン回転数に関係なく一定の荷重でプレッシャープレートを押圧す る弾性荷重のみを有するものである。
[0119] 比較例のクラッチ機構のリテーナリング直径は 95mmである。この点を前述の実施 例のクラッチ機構と比較すると、実施例のクラッチ機構ではリテーナの隆起部によるダ ィャフラムスプリングのレバー部押さえ位置が比較例のクラッチ機構と比較して 20m m内側に変更されていることが分かる。
[0120] 図 26に示すダイヤフラムスプリング 3おけるレバー部 32に示した一点鎖線部 Aが本 実施例におけるリテーナ 4の隆起部 43によるダイヤフラムスプリング 3のレバー部 32 の押さえ位置であり、点線部 Bが比較例のクラッチ機構におけるリテーナ 4の隆起部 4 3によるダイヤフラムスプリング 3のレバー部 32の押さえ位置である。 図 26に示されるように、一点鎖線部 Aは点線部 Bよりもレバー部 32の先端側に位 置する。このように、リテーナの隆起部によるダイヤフラムスプリング 3のレバー部 32の 押さえ位置がレバー部 32の先端側になるように調整することによって、レバー部 32 はより弾性変形し易くなる。
また比較例のクラッチ機構における弾性荷重はエンジンの回転数に関係なく 3001b で一定である。このときのドライバーが実際にクラッチレバーを操作するのに必要な荷 重(以下、「クラッチレバー操作必要荷重」と称する。)は、 8. Okg—定である。
[0121] 弾性荷重が 3001bに設定される根拠は、本自動二輪車は最大トルクが 11. Okg— mZ3000rpmであり、この値から摩擦板とプレッシャープレートとの間に滑りが起こら ないための必要最低限の荷重、すなわち最大滑り不発生限界値は 2461bと算出され る。この最大滑り不発生限界値 2461bに余裕をもたせ弾性荷重が 3001bに設定され る。
[0122] このように比較例の自動二輪車におけるクラッチ機構にぉ 、ては、最大トルク値か ら弾性荷重を決定し、エンジン回転数に関係なく一定に設定されていたため、最大ト ルクが発生していない領域、特にエンジン回転数の低い領域では、必要以上の弾性 荷重となる。このような事情から、エンジントルクの大きい比較例の自動二輪車では、 クラッチレバー操作必要荷重が大きくなつて 、た。
[0123] [表 2]
クラツチレバ '一
ェンンン回転数 弾性荷重
操作必要荷重
(rpm) (lb) (Kg)
1000 300 8.0
2000 300 8.0
3000 300 8.0
4000 300 8.0
5000 300 8.0 [0124] ここで、表 1および図 25から、実施例のクラッチ機構では、定荷重と可変荷重との合 計荷重は、
(1) エンジン回転数の全回転数域で滑り不発生限界値を超えている。
(2) 2000rpm以下では最大滑り不発生限界値未満であり、最大トルクが発生する 3 OOOrpm以降にて遠心荷重の増加によって最大滑り不発生限界値を超える値になつ ている。
[0125] このように、本発明に係るクラッチ機構は、エンジン回転数上昇に伴って増加する 遠心荷重を発生する遠心機構部を有するため、弾性荷重と遠心荷重との合計荷重 が最大トルク発生時のエンジン回転数にて滑り不発生限界値に達するように可変と することができる。これによつて、弾性荷重を低減することが可能となるとともに、摩擦 板とプレッシャープレートとの圧着力も両者に滑りが生じない荷重を確保することが可 能となる。
弾性荷重を最大滑り不発生限界値未満に低減することによって、すなわちリテーナ リング直径を従来と比較して小さくすることによって、表 1からかわるように、クラッチレ バー操作必要荷重はエンジン回転数 4000rpmまでは従来のものと比較して低減さ れている。
[0126] そして、図 25からわかるように、エンジン回転数 4000rpmを越えたところで本実施 例における合計荷重と従来の弾性荷重とは一致し、 5000rpmでは逆に本実施例に おける合計荷重が遠心荷重の増加によって、従来の弾性荷重を上回っている。そし て、表 1からわ力るように、クラッチレバー操作必要荷重も従来の荷重よりも大きくなつ ている。
[0127] しかし、本発明が主な対象とする自動二輪車は、エンジントルクが大きいものであり 、そのような自動二輪車の場合、通常の走行時にはエンジン回転数は高くても 3000 rpm程度である。
したがって、通常の走行時においては、本発明に係るクラッチ機構を採用すること によって、従来のものと比較してクラッチレバー操作必要荷重が低減できることは明ら かである。
産業上の利用可能性 [0128] 以上のように、本発明は、 自動二輪車、自動四輪車等の自動車のクラッチ機構に 適用することができる。
図面の簡単な説明
[0129] [図 1]図 1 (a)は、本発明の実施の形態 1のクラッチ機構の平面図であり、図 1 (b)は、 図 1 (a)の 1(b)— 1(b)断面図である。
[図 2]本発明の実施の形態 1のクラッチ機構のクラッチ本体の斜視図である。
[図 3]本発明の実施の形態 1のクラッチ機構のクラッチ本体の平面図である。
[図 4]本発明の実施の形態 1のクラッチ機構のクラッチ本体を構成する摩擦板の平面 図である。
[図 5]本発明の実施の形態 1のクラッチ機構のクラッチ本体を構成するクラッチプレー トの平面図である。
[図 6]図 6 (a)は、本発明の実施の形態 1のクラッチ機構におけるプレッシャープレート の平面図であり、図 6 (b)は、本発明の実施の形態 1のクラッチ機構におけるプレツシ ヤープレートの背面図である。
[図 8]本発明の実施の形態 1のクラッチ機構におけるダイヤフラムスプリングの平面図 である。
[図 9]図 8における IX— IX断面図である。
[図 7]図 7 (a)は、本発明の実施の形態 1のクラッチ機構におけるリテーナの平面図で あり、図 7 (b)は、本発明の実施の形態 1のクラッチ機構におけるリテーナの背面図で あり、図 7 (c)は、本発明の実施の形態 1のクラッチ機構におけるリテーナの側面図で あり、図 7 (d)は、本発明の実施の形態 1のクラッチ機構におけるリテーナにおいて L 字型アームが揺動する状態を表す側面図である。
[図 10]本発明の実施の形態 1のクラッチ機構に適用されるダイヤフラムスプリングにリ テーナを載置し組み付けた状態を示す斜視図である。
[図 11]図 1 (a)の XI— XI断面図である。
[図 12]図 12 (a)は、本発明の実施の形態 2のクラッチ機構の断面図であり、図 12 (b) は、本発明の実施の形態 2のクラッチ機構におけるベースプレートの平面図である。
[図 13]本発明の実施の形態 3のクラッチ機構の断面図である。 [図 14]本発明の実施の形態 4のクラッチ機構に用いられるリテーナの斜視図である。
[図 15]実施の形態 4のクラッチ機構に用いられるリテーナの平面図である。
[図 16]実施の形態 4のクラッチ機構に用いられるリテーナの背面図である。
[図 17]図 17は実施の形態 4のクラッチ機構に用いられるリテーナの側面図である。
[図 18]実施の形態 4のクラッチ機構に用いられるリテーナにおいて L字型アームが摇 動する状態を表す側面図である。
[図 19]本発明の実施の形態 5のクラッチ機構に用いられるリテーナの斜視図である。
[図 20]実施の形態 5のクラッチ機構に用いられるリテーナの平面図である。
[図 21]図 21 (a)は実施の形態 5のクラッチ機構に用いられるリテーナの背面図である 。図 21 (b)は図 21 (a) b— b断面図である。
[図 22]実施の形態 5のクラッチ機構に用いられるリテーナの側面図である。
[図 23]実施の形態 5のクラッチ機構に用いられるリテーナにおいて L字型アームが揺 動する状態を表す側面図である。
[図 24]ダイヤフラムスプリングとコイルスプリングの特性を表すクラッチレバー操作荷 重 クラッチレバー移動量曲線図である。
[図 25]本発明の実施の形態 2のクラッチ機構を実際に構成して得られた実施例のデ ータに対し従来のクラッチ機構におけるデータを比較例として比較した図である。
[図 26]ダイヤフラムスプリングのレバー部押さえ付け位置を表す図である。
符号の説明
100、 200、 300…クラッチ機構
1…摩擦板
2. . ·プレッシャープレート
21…環状縁部
22 · · ·穴部
23 · ·,開口部
25 · · ·突起部
3 · · ·ダイヤフラムスプリング
31 · · ·環状部 2···レバー部
2a…自由端
3··,開口部
5…外周縁
···リテーナ
1···環状部
8···支持部
9···遠心機構部7…ボルト挿入穴8···支持部
3···隆起部
4· "L字型アーム6···質量体
5···作用部
···インナーハブ·· 'アジヤスタースクリュー· "コイルスプリング1···ボノレト
···クラッチプレート

Claims

請求の範囲
[1] 回転駆動力入力系に取り付けられた回転駆動力出力部と、回転駆動力出力系に取 り付けられた回転駆動力入力部と、前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力入力 部相互を押圧して前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力入力部相互を当接させ る押圧機構部と、前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力入力部相互を当接させ る押圧力を解除する解除手段とを有し、
前記押圧機構部が前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力入力部相互を当接さ せる押圧力を発生する定荷重手段と可変荷重手段とを有してなり、前記定荷重手段 と前記可変荷重手段によって発生される押圧荷重値が前記回転駆動力出力部と前 記回転駆動力入力部相互間が当接状態で保持されて回転駆動力が伝達されるため に必要となる滑り不発生限界値を超える値に維持され、かつ前記定荷重手段によつ て発生される荷重値が前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力入力部相互間が 当接状態で保持されて回転駆動力が伝達されるために必要となる最大滑り不発生限 界値未満に設定されてなることを特徴とするクラッチ機構。
[2] 回転駆動力入力系に取り付けられた回転駆動力出力部と、回転駆動力出力系に取 り付けられた回転駆動力入力部と、前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力入力 部相互を押圧して前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力入力部相互を当接させ る押圧機構部と、前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力入力部相互を当接させ る押圧力を解除する解除手段とを有し、
前記押圧機構部が前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力入力部相互を当接さ せる押圧力を発生する弾性荷重手段と遠心荷重手段とを有してなり、前記弾性荷重 手段と前記遠心荷重手段によって発生される押圧荷重値が前記回転駆動力出力部 と前記回転駆動力入力部相互間が当接状態で保持されて回転駆動力が伝達される ために必要となる滑り不発生限界値を超える値に維持され、かつ前記弾性荷重手段 によって発生される荷重値が前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力入力部相互 間が当接状態で保持されて回転駆動力が伝達されるために必要となる最大滑り不発 生限界値未満に設定されてなることを特徴とするクラッチ機構。
[3] 前記最大滑り不発生限界値は、前記回転駆動力出力部と前記回転駆動力入力部 相互間に滑りを生じさせない押圧力であって、前記回転駆動力入力系から前記回転 駆動力出力系に伝達される回転駆動力が最大時の前記回転駆動力出力部と前記 回転駆動力入力部相互間の押圧力の下限値として設定される請求項 1または請求 項 2に記載のクラッチ機構。
[4] 前記押圧機構部は前記回転駆動力出力部に対向して当接可能に配置された第一 の押圧部材と、前記回転駆動力入力部に連結された第二の押圧部材とを有し、 前記弾性荷重手段が前記第一の押圧部材と前記第二の押圧部材との間に圧縮し て配置されることを特徴とする請求項 2に記載のクラッチ機構。
[5] 前記遠心荷重手段は前記第二の押圧部材に環状位置に配列された複数の支持部 と、前記各支持部に支持された遠心機構部とよりなり、
前記遠心機構部は前記支持部にて支持されて揺動可能な揺動部材を有し、前記 揺動部材は前記第一の押圧部材側の一端部に形成された作用部と、反対側の端部 に備え付けられた質量体とを有することを特徴とする請求項 4に記載のクラッチ機構
[6] 前記第一の押圧部材、前記第二の押圧部材は同心上に配置され、前記弾性荷重手 段はダイヤフラムスプリングであり、そのダイヤフラムスプリングは環状部と、当該環状 部から内側方向に延び先端が自由端とされた複数のレバー部とを有し、前記環状部 の外周縁は前記第一の押圧部材の外周縁に設けられた突起部にて支持されると共 に、前記複数のレバー部が前記第二の押圧部材に支持され、
前記第二の押圧部材の前記各遠心機構部の各揺動部材の各作用部が隣合う各レ バー部間のスリット部を揷通して前記第一の押圧部材を付勢可能にしてなることを特 徴とする請求項 5に記載のクラッチ機構。
[7] 前記第一の押圧部材と前記ダイヤフラムスプリングとの間に遠心荷重伝達部材が配 置され、前記第二の押圧部材の前記各遠心機構部の各作用部が前記遠心荷重伝 達部材を介して前記第一の押圧部材を付勢可能にしてなることを特徴とする請求項 6に記載のクラッチ機構。
[8] 前記遠心荷重伝達部材は環状部と、当該環状部の外周縁から外側に向力つて延び る複数のプレート部とを有し、 前記プレート部が前記ダイヤフラムスプリングの前記各スリット部に対応する位置に 配置されることを特徴とする請求項 7に記載のクラッチ機構。
[9] 前記第二の押圧部材における前記ダイヤフラムスプリングに対向する側面には隆起 部が環状に形成され、
前記隆起部が前記レバー部の前記自由端近傍に当接することによって前記ダイヤ フラムスプリングが圧縮して配置されることを特徴とする請求項 6乃至請求項 8のいず れか一に記載のクラッチ機構。
[10] 前記隆起部の内径は、前記弾性荷重手段によって発生される荷重値が前記最大滑 り不発生限界値未満となるように決定されてなることを特徴とする請求項 9に記載のク ラッチ機構。
[11] 摩擦板を押圧することによって摩擦板にエンジンからの動力を伝達しまたは押圧を解 除することによってエンジンからの動力を切断するクラッチ機構であって、
前記摩擦板と圧着するプレッシャープレートと、前記プレッシャープレートに押し付 け力を与えるダイヤフラムスプリングと、前記ダイヤフラムスプリングに所定の荷重を 加えるリテーナとを備え、
前記ダイヤフラムスプリングは前記プレッシャープレートと前記リテーナとの間に弹 性的に支持されるとともに前記プレッシャープレートの移動によって弾性変形し、 前記リテーナは環状部と、当該環状部の一側面に環状に形成された隆起部と、当 該環状部を貫通し当該環状部に設けられた支持部に揺動自在に取り付けられた複 数の L字型アームとを有し、
前記隆起部が前記ダイヤフラムスプリングを押圧する押圧力と前記ダイヤフラムス プリングが前記プレッシャープレートを押圧する押圧力とが重畳されて生じるダイヤフ ラム荷重と、
前記 L字型アームがエンジン回転数の上昇に伴って増加する荷重で前記プレツシ ヤープレートを押圧する遠心荷重とによって前記摩擦板に対する前記プレッシャープ レートの圧着力を設定することを特徴とするクラッチ機構。
[12] 前記ダイヤフラムスプリングは環状部と、当該環状部の内周から円中心方向へ先細 に延びる複数のレバー部と、中心部の開口部から放射状に延びる複数のスリット部と を有し、
前記 L字型アームは前記支持部を介する両側の一側に設けられた作用部と、他側 に備え付けられた質量体とを有し、
前記ダイヤフラム荷重は前記隆起部が前記ダイヤフラムスプリングのレバー部を押 圧し前記レバー部がプレッシャープレートを押圧することによって発生し、
前記遠心荷重はエンジン回転数の上昇に伴って前記質量体に作用する遠心力に よって前記 L字型アームの前記作用部が前記スリット部を揷通して前記プレッシャー プレートを押圧することによって発生することを特徴とする請求項 11に記載のクラッチ 機構。
[13] リング状の板部とそのリング状の板部の外周部分力も外側に向力つて延びるプレート 咅を備えるベースプレートを有し、
前記ベースプレートは前記プレート部が前記ダイヤフラムスプリングのスリット部に 対応するように配置され、
前記遠心荷重は前記 L字型アームの前記作用部が前記プレート部を介して前記プ レッシャープレートを押圧することによって発生することを特徴とする請求項 12に記 載のクラッチ機構。
[14] 前記ダイヤフラム荷重が最大トルク値力 算出される摩擦板とプレッシャープレートと の滑り不発生限界値未満であることを特徴とする請求項 11乃至請求項 13のいずれ か一に記載のクラッチ機構。
[15] 前記ダイヤフラム荷重が最大トルク値力 算出される摩擦板とプレッシャープレートと の滑り不発生限界値未満となるように前記隆起部の内径が決定されてなることを特徴 とする請求項 11乃至請求項 13のいずれか一に記載のクラッチ機構。
[16] 前記ダイヤフラム荷重と前記遠心荷重との合計荷重が最大トルク発生時のエンジン 回転数にて滑り不発生限界値を超える値となるようにエンジン回転数に対して可変に 設定されてなることを特徴とする請求項 11乃至請求項 13のいずれか一に記載のクラ ツチ機構。
[17] リテーナの環状部が高剛性軽量材の環状部本体とこの高剛性軽量材よりも大なる比 重の高剛性材料を用いてなる高剛性材料部分とを接合して構成され、高剛性材料 部分に隆起部が形成される請求項 11〜請求項 16のいずれか一に記載のクラッチ機 構。
[18] リテーナの環状部が高剛性軽量材の環状部本体にこの高剛性軽量材よりも大なる比 重の高剛性材料を用いてなるリベットを埋め込んでなり、ダイヤフラムスプリングのレ バー部にリベットの端面が当接するようにリテーナが配置されてなる請求項 11〜請求 項 16のいずれか一に記載のクラッチ機構。
[19] 環状部が高剛性軽量材の環状部本体とこの高剛性軽量材よりも大なる比重の高剛 性材料を用いてなる高剛性材料部分とを接合して構成され、高剛性材料部分に隆 起部が形成される請求項 11〜請求項 16のいずれか一に記載のクラッチ機構に用い られるリテーナ。
[20] 環状部が高剛性軽量材の環状部本体にこの高剛性軽量材よりも大なる比重の高剛 性材料を用いてなるリベットを埋め込んでなり、請求項 11〜請求項 16のいずれか一 に記載のクラッチ機構に用いられ、ダイヤフラムスプリングのレバー部にリベットの端 面が当接するように配置されるリテーナ。
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