明細書 帯電防止剤 技術分野 本発明は、 帯電防止剤、 及びそれを含有する樹脂組成物に関する。 従来の技術 スチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂からなる射出成形品は電気的抵抗が大きく、 かつ容易に静電気を発生するために、 摩擦による帯電が生じやすく、 そのために、 ホコリが付着しやすい等の欠点を有する。 このような、 ホコリの付着は、 射出成 形品の外観を損ねるばかりでなく、 電気,電子部品等の静電破損を引き起こす要 因にもなり得るため、 近年、 熱可塑性樹脂の帯電防止性を高める研究が行われて いる。 特開昭 6 2 - 1 2 1 7 1 7号公報には、 ァミン系くし型共重合体が、 熱可塑性 樹脂用帯電防止剤として提案されている。 また、 特開昭 6 2 - 1 4 1 0 3 8号公報には、 高分子単量体および親水性官能 基およびノまたはイオン性官能基を有するビニル系単量体を含有する単量体成分 からなるくし型共重合体の使用が提案されている。
発明の開示
本発明は、 ポリオキシアルキレン基を有するピニル系単量体 (a) 、 ァニオン 性基を有するビニル系単量体 (b) 、 及びカチオン性基を有するビニル系単量体
(c) を含むモノマー成分を重合して得られる共重合体を含有する帯電防止剤、 並びに熱可塑性樹脂と、 この帯電防止剤を含有する樹脂組成物を提供する。 また本発明は、 ポリオキシアルキレン基を有するビニル系単量体 (a) 、 ァニ オン性基を有するビニル系単量体 (b) 、 及びカチオン性基を有するビニル系単 量体 (c) を含むモノマー成分を重合して得られる共重合体を含有する練り込み 型帯電防止剤を提供する。 また本発明は、 ポリオキシアルキレン基を有するビニル系単量体 (a) 、 ァニ オン性基を有するビニル系単量体 (b) 、 及びカチオン性基を有するビニル系単 量体 (c) を含むモノマー成分を重合して得られる共重合体を含有する熱可塑性 樹脂用帯電防止剤であって、 該熱可塑性樹脂がスチレン系樹脂、 ポリオレフイン 系樹脂、 ポリアミド樹脂、 ポリアセ夕一ル樹脂、 ポリ力一ポネート樹脂、 変性ポ リフエ二レンエーテル樹脂、 アクリル樹脂、 塩化ピニル系樹脂から選ばれる少な くとも 1種である熱可塑性樹脂用帯電防止剤を提供する。 本発明は、 上記共重合体の帯電防止剤用途または上記共重合体を用いて樹脂の 帯電を防止する方法も提供する。 発明の詳細な説明 特開昭 6 2 - 1 2 1 7 1 7号公報のようなァミン系くし型共重合体を配合した 熱可塑性樹'脂組成物は、 耐熱性が劣るという欠点を有する。
特開昭 6 2 - 1 4 1 0 3 8号公報記載のくし型共重合体は樹脂への相溶性の面 から、 高分子量単量体成分を必要とし、 高分子量単量体成分がないと熱可塑性樹 脂との相溶性および分散性が低下し、 十分な帯電防止効果を付与できないという 欠点を有する。 本発明は、 帯電防止性に優れ、 かつ耐衝撃性及び耐熱性にも優れる、 帯電防止 剤、 及び樹脂組成物に関する。 本発明の帯電防止剤は、ポリオキシアルキレン基を有するビニル系単量体(a ) 、 ァニオン性基を有するビニル系単量体 (b ) 、 及びカチオン性基を有するビニル 系単量体 (c ) を含むモノマ一成分を重合して得られる共重合体を含有すること により、 熱可塑性樹脂への相溶性、 分散性が良好で、 帯電防止性に優れ、 かつ耐 衝撃性及び耐熱性にも優れるものである。 特許文献 1のようなァミン系くし型共 重合体や、 特許文献 2のような高分子単量体を必須成分とするくし型共重合体を 使用した場合、 それぞれ、 耐熱性および、 熱可塑性樹脂への相溶性、 分散性に課 題を有する。 本発明の共重合体ではイオン性基としてァニオン性基とカチオン性 基を併用することにより、 イオンコンプレックスを形成し、 耐熱性、 熱可塑性樹 脂への相溶性、 分散性の向上に寄与しているため、 本発明のような顕著な効果を 発現できるものと考えられる。
[モノマー成分] 本発明に用いられるモノマー成分は、 ポリオキシアルキレン基を有するビニル 系単量体 (a ) 、 ァニオン性基を有するビニル系単量体 (b ) 、 及びカチオン性 基を有するビニル系単量体 (c ) を含むものである。
ビエル系単量体 (a) としては、 式 ( I ) 一 (R'-O) n - R2 ( I )
(式中、 R1は、 炭素数 2〜4の直鎖又は分岐鎖アルキレン基、 R2は水素原子又は 炭素数 1〜 30の直鎖又は分岐鎖アルキル基、 nは平均値で 1〜 500の数を示 し、 n個の R1は同一でも異なっていても良い。 ) で表されるポリォキシアルキレン基を有する化合物が挙げられる。 式 ( I ) において、 R1としては、 エチレン基又はプロピレン基が好ましく、 ェ チレン基が更に好ましい。 R2は水素原子又は炭素数 1〜 1 8の直鎖又は分岐鎖ァ ルキル基が好ましい。 nは平均値で 2〜 300の数が好ましく、 4〜20 0の数 が更に好ましい。 また 、 ポリオキシアルキレン基は、 エチレンオキサイド、 プロ ピレンォキサイド等の 2種以上のアルキレンォキサイドがランダム若しくはプロ ックで混在して付加していても良い。 ビニル系単量体 (a) の具体例としては、 ポリエチレングリコールモノ (メタ) ァクリレート、 メ卜キシポリエチレングリコールモノ (メタ) ァクリレー卜、 ポ リプロピレングリコ一ルモノ (メタ) ァクリレート、 メ卜キシポリプロピレング リコールモノ (メタ) ァクリレート、 2—ェチルへキソキシポリエチレングリコ 一ルポリプロピレングリコールモノ (メタ) ァクリレート等のポリオキシアルキ レン基を有する (メタ) 7クリル酸エステル類;ポリエチレングリコ一ルモノ (メ 夕) ァリルエーテル、 メトキシポリエチレングリコールモノ (メタ) ァリルエー テル、 ポリプロピレングリコールモノ (メタ) ァリルエーテル、 メトキシポリブ
ロピレンダリコールモノ (メタ) ァリルエーテル等のポリアルキレングリコ一ル モノ (メタ) ァリルエーテル類等を例示できる。 また、 これらのピニル系単量体
( a ) は、 単独又は組み合わせて用いることができる。 ビニル系単量体 (b ) のァニオン性基としては、 力ルポキシル基、 スルホン酸 基、 リン酸基及びこれらの塩基から選ばれる少なくとも 1種が挙げられる。 塩基 としては、 アルカリ金属塩基、 アルカリ土類金属塩基又はアンモニゥム塩基が挙 げられる。 ビニル系単量体 (b ) の具体例としては、 (メタ) アクリル酸、 マレイン酸 (無 水マレインを含む) 、 ィタコン酸 (無水ィタコン酸を含む) 、 クロトン酸、 2— (メタ) ァクリロイルォキシェチルコハク酸、 2一 (メタ) ァクリロイルォキシ ェチルフタル酸、 2— (メタ) ァクリロイルォキシェチルへキサヒドロフタル酸、 これらのナトリゥム塩、 アンモニゥム塩等のカルボキシル基及びカルボン酸塩基 の少なくとも 1種を有する単量体;ビニルスルホン酸、 スチレンスルホン酸、 (メ 夕) ァリルスルホン酸、 (メタ) ァリルォキシベンゼンスルホン酸、 2—ァクリ ルアミド一 2—メチルプロパンスルホン酸、 2—スルホキシェチル (メタ) ァク リレート、 これらのナトリウム塩、 アンモニゥム塩等のスルホン酸基及びスルホ ン酸塩基の少なくとも 1種を有する単量体; 2— (メタ) ァクリロイルォキシェ チルアシッドホスフェート、 これらのナトリウム塩、 アンモニゥム塩等のリン酸 基及びリン酸塩基の少なくとも 1種を有する単量体が挙げられる。 これらのビニ ル系単量体 (b ) は、 単独又は組み合わせて用いることができる。 ビニル系単量体 (c ) のカチオン性基としては、 アミノ基、 アンモニゥム塩基、
ピリジル基、 及びピリジニゥム塩基から選ばれる少なくとも 1種が挙げられ、 ァ ミ ノ基及びアンモニゥム塩基が好ましい。 ビニル系単量体 (c) の具体例としては、 ァリルァミン、 3— (N, N—ジメ チルァミノ) プロピル (メタ) アクリルアミド、 2— (N, N—ジメチルァミノ) ェチル (メタ) ァクリレート、 2 - (N, N—ジェチルァミノ) ェチル (メタ) ァクリレート、 3一 (N, N—ジメチルァミノ) プロピル (メタ) アクリルアミ ド等のアミノ基を有する単量体; N, N, N—トリメチル—N— (3— (メタ) ァクリルアミドプロピル) アンモニゥムクロライド、 N— (3 - (メタ) ァクリ ルアミ ド) プロピル— N, N—ジメチル— N— (2—ヒドロキシプロピル) アン モニゥムアセテート、 N— ( 3一 (メタ) アクリルアミド) プロピル一 N, N, N—トリメチルアンモニゥムサルフェイト、 N, N, N—トリメチルー N— (2 一 (メタ) ァクリルォキシェチル) アンモニゥムクロライド、 N— (2 - (メタ) ァクリロイルォキシ) ェチルー N, N, N—トリメチルアンモニゥムメチルサル フェイト、 N- (2— (メタ) ァクリロイルォキシ) ェチル _N, N—ジメチル 一 N—ェチルアンモニゥムェチルサルフェイ ト、 N— ( 2 - (メタ) ァクリロイ ルォキシ) ェチル— N, N, N_トリメチルアンモニゥム p—トルエンスルホネ 一ト、 N— ( 3一 (メタ) ァクリロイルォキシ一 2—ヒドロキシ) ェチル一 N, N, N—トリメチルアンモニゥムァセテート、 N, N—ジメチル— N, N—ジァ リルアンモニゥムクロライ ド等のアンモニゥム塩基を有する単量体が挙げられる。 これらのビエル系単量体 (c) は、 単独又は組み合わせて用いることができる。 ピニル系単量体 (c) は、 上記のものを使用できるが、 耐熱性の面からエステ
ル結合を有するものより、 アミド結合を有するものが好ましい。 尚、 本明細書において、 (メタ) ァクリレートとは、 ァクリレート又はメタク リレートを意味し、 (メタ) アクリルとは、 アクリル又はメ夕クリルを意味し、
(メタ) ァクリロイルとは、 ァクリロイル又はメタクリロイルを意味し、 (メタ) ァリルとは、 ァリル又はメタリルを意味する。 本発明のモノマー成分中の各単量体の含有量は、 ビニル系単量体 (a ) の含有 量は 2 0〜 9 9 . 8重量%が好ましく、 4 0〜 9 5重量%が更に好ましく、 6 0 〜 9 0重量%が特に好ましい。 ピニル系単量体 (b ) の含有量は 0 . 1〜4 0重 量%が好ましく、 0 . 5〜 3 0重量%が更に好ましく、 1〜2 0重量%が特に好 ましい。 ビニル系単量体 (c ) の含有量は 0 . 1〜4 0重量%が好ましく、 0 . 5〜 3 0重量%が更に好ましく、 1〜 2 0重量%が特に好ましい。 また、 本発明のモノマー成分は、 上記ビニル系単量体 (a ) 〜 (c ) 以外の単 量体 (以下単量体 (d ) という) を含むことができる。 単量体 (d ) の含有量は、 本発明の性能を低下させない範囲あれば特に限定されないが、全モノマー成分中、 3 0重量%以下が好ましく、 2 0重量%以下が更に好ましい。 単量体 (d ) の具体例としては、 (メタ) アクリル酸メチル、 (メタ) ァクリ ル酸ェチル、 (メタ) アクリル酸プロピル、 (メタ) アクリル酸プチル、 (メタ) アクリル酸へキシル、 (メタ) アクリル酸ォクチル、 (メタ) アクリル酸 2—ェ チルへキシル、 (メタ) アクリル酸デシル、 (メタ) アクリル酸ドデシル等の (メ 夕) アクリル酸アルキルエステル類; (メタ) アクリル酸ヒドロキシェチル、 (メ 夕) アクリル酸ヒドロキシプロピル等の (メタ) アクリル酸ヒドロキシアルキル
エステル類; (メタ) アクリル酸アミド、 (メタ) アクリル酸メチロールアミ ド 等の (メタ) アクリル酸アミド類; (メタ) アクリル酸グリシジル等のエポキシ 基を有する (メタ) アクリル酸エステル類;スチレン、 ビニルトルエン等のスチ レン及びスチレンの誘導体類;エチレン、 プロピレン等のォレフィン類; ブ夕ジ ェン、 イソプレン等のジェン類;酢酸ビニル、 プロピオン酸ビニル等のカルボン 酸ビニルエステル類;塩化ビニル、 塩化ビニレン等の塩素化ビニル化合物類; ァ クリロニトリル等のシァノ基を有する単量体等を例示することができる。 これら の単量体 (d ) は、 単独又は組み合わせて用いることができる。 本発明のモノマー成分中のビニル系単量体 (b ) のァニオン性基とビニル系単 量体 (c ) のカチオン性基の割合は、 帯電防止性、 耐衝撃性及び耐熱性の観点か ら、 当量比で、 ( b ) ノ ( c ) = 0 . 0 1〜 5 0が好ましく、 0 . 0 3〜 3 0が 更に好ましく、 0 . 0 5〜 2 0が特に好ましい。
[帯電防止剤] 本発明の帯電防止剤は、 上記のようなモノマー成分を重合して得られる共重合 体を含有する。 共重合体の製造方法は、 上記モノマー成分を重合開始剤を用いて重合すること が好ましい。 重合は、 溶媒中において、 溶液重合、 乳化重合、 及び懸濁重合等の 方法を用いて行うことができる。 また各モノマー成分を重合させる順序は特に制 限されるものではなく、 全てのモノマ一成分の重合を一度に行ってもよいし、 予 め加熱した一部のモノマーに他のモノマ一を加えることによって、 重合を行って もよい。
重合は溶媒中で行うことができ、 溶媒として、 例えば、 水;メチルアルコール、 ェチルア レコール、 イソプロピルアルコール等の低級アルコール;ベンゼン、 ト ルェン、 キシレン等の芳香族炭化水素; シクロへキサン、 n—へキサン等の脂肪 族炭化水素;酢酸ェチル等のエステル;アセトン、 メチルェチルケトン等のカル ポニル化合物等を用いることができるが、 各々のモノマーの溶媒への溶解性、 得 られる共重合体の溶解性等を考慮すると、 溶媒として、 特に水性溶媒が好ましい。 重合開女台剤としては、 例えば、 過硫酸アンモニゥム、 過硫酸ナトリウム、 過硫 酸カリウム、 過酸化水素、 tーブチルヒドロペルォキシド、 t 一ブチルペルォキ シベンゾェ一ト等の過酸化物; 2 , 2, ーァゾビスィソブチロニトリル、 2 , 2 ' —ァゾビス (2—アミジノプロパン) ジヒドロクロリ ド、 2 , 2 ' —ァゾビス (2, 4—ジメチル) バレロ二ト Uル等のァゾ化合物等を例示することができる。 また連 ϋ移動剤としては、 例えば、 メルカプトエタノール、 チォグリセロール、 チォグリコール酸、 チォグリコール酸ォクチル、 メルカプトプロピオン酸メチル、 η—ドデシルメルカブタン等を例示することができ、 特に、 メルカプトエタノー ル、 チォグリセロール、 及びチォグリコ一ル酸が好ましい。 また、 重合後に必要に応じて、 更にアルカリ性物質又は酸性物質で中和しても よい。 中^]は、 例えば、 上述の重合反応の終了後に、 反応混合物を攪拌しながら 室温で冷却しつつ、 例えば、 水酸化ナトリウム、 水酸化カリウム、 アンモニア、 水酸化カ レシゥム等のアルカリ性物質、 又は塩酸、 酢酸、 硫酸、 クェン酸等の酸 性物質の水溶液を加えることによって行うことができる。 中和反応の終了は、 反 応混合物の Ρ Ηが 6〜 8になったことによって判断することができる。
本発明の共重合体の重量平均分子量は、 1, 000〜1 , 000, 000が好 ましく、 3 , 0 00〜 7 00, 0 0 0が更に好ましく、 5, 000〜 500, 0 00が特に好ましい。 尚、 ここで重量平均分子量 (Mw) は、 実施例に記載された測定法により測定 された値である。 本発明の帯電防止剤は、 帯電防止効果向上の観点から、 更にアルカリ金属塩及 びアル力リ土類金属塩から選ばれる少なくとも 1種を含有させることが好ましレ^ 本発明に用いられるアル力リ金属塩及びアル力リ土類金属塩としては、 アル力リ 金属又はアル力リ土類金属であるカチオン、 及びイオン解離可能なァニオンとに よって構成されている化合物である。 構成要素のカチオンとなるアル力リ金属又 はアルカリ土類金属としては、 L i, N a, K, Ma, C a等が挙げられる。 力 チオンとして好ましくは、 イオン半径の小さ^ L i+, N a+, K+、 特に好ましく は、 L i+である。 また、 構成要素であるイオン解離可能なァニオンとしては、 C 1 -, B r -, F -, I -, N03-, S CN -, C 1〇4 -, C F3S03 -, BF4- , (C F3 S 02) 2N— , (CF3S02) 3C-, ρ— CH3_C6H4— S〇3— (ρ—トルエンスル ホン酸イオン) 等が挙げられる。 好ましくは、 C 104―, C F3S03— , (C F3S 02) 2N -, (C F3S 02) 3C", p— CH3— C6H4— S O であり、 更に好ましく は C F3S 03-, (C F3S〇2) 2N -, (C F3S 02) 3C", p— C H3— C 6H4— S O 3_等であり、 環境性の観点から、 特に好ましくは!)一 CH3— C6H4— S〇3—である。 これらのアル力リ金属塩及びアル力リ土類金属塩から選ばれる少なくとも 1種 は、 本発明の帯電防止剤に用いる共重合体の合成時に配合しても、 共重合体の合
成後に配合しても良い。 本発明の帯電防止剤中の共重合体と、 アルカリ金属塩及 びアルカリ土類金属塩から 選ばれる少なくとも 1種との割合は、添加する樹脂に よって異なるのでー概には決定することができないため、 その種類に応じて適宜 調整することが望ましい。 本発明の帯電防止剤には、 樹脂組成物の吸湿性抑制の観点から、 ポリアミドを 配合することが望ましい。 また、 本発明の共重合体にポリアミドを併用すること で、 より少量の本発明の共重合体で帯電防止効果を発現することができる。 ポリアミドとしては、 公知のものを用いることができる。 例えば、 ナイロン 6、 ナイ.ロン 1 1、 ナイロン 1 2、 ナイロン 4 6、 ナイロン 6 6、 ナイロン 6 1 0、 ナイロン 6 1 2等の脂肪族ポリアミド、 ナイロン M X D 6等の芳香族系ポリアミ ド、 ダイマー酸モノマーを原料に用いたダイマー酸系ポリアミド、 更には、 ポリ ェ一テルュニットを含有したポリアミ ド化合物等を用いることができる。 また、 ポリアミドの軟化点は、 成形性の観点から 5 0〜 3 5 0 °Cが好ましく、 6 0〜 2 8 0 °Cが更に好ましく、 7 0〜 2 0 0 °Cが特に好ましい。 尚、 ここで軟化 点は実施例に記載された測定法により測定された値である。 ポリアミドは、 本発明の共重合体と予め溶融混練混合しマスタ一パッチ化した 後、 熱可塑性樹脂と混合する方法や、 本発明の共重合体と同時に熱可塑性樹脂へ 添加して混練混合する方法等により配合することができる。 また、 合成時に本発 明の共重合体と混合する方法で配合することもできる。 本発明の帯電防止剤は、 本発明の共重合体、 更に必要に応じてアルカリ金属塩
及びアルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも 1種や、 ポリアミドを含有し、 その他、 本発明の共重合体の製造時に副生する化合物や未反応物等を含有しても 良い。 本発明の帯電防止剤中の、 本発明の共重合体の含有量は、 70〜1 00重量% が好ましく、 8 0〜 1 0 0重量%が更に好ましい。 また本発明の帯電防止剤中、 本発明の共重合体とポリアミドの重量比率は、 5 Zl〜 l/4が好ましく、 4/1〜 1/3が更に好ましく、 3Z1〜; L 2が特 に好ましい。
[樹脂組成物] 本発明の帯電防止剤は、 各種の熱可塑性樹脂に配合して、 その帯電性、 耐衝撃 性及び耐熱性を改良した樹脂組成物を得ることができる。 本発明の樹 J§旨組成物中の本発明の共重合体の配合量は、 熱可塑性樹脂 1 0 0重 量部に対して、 0. 1〜 25重量部が好ましく、 0. 5〜 20重量部が更に好ま しく、 1〜 1 5重量部が特に好ましい。 本発明の樹 S旨組成物が、 更にアルカリ金属塩及びアル力リ土類金属塩から選ば れる少なくとも 1種を含有する場合、 本発明の樹脂組成物中のアル力リ金属塩及 びアルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも 1種の配合量は、 熱可塑性樹脂 1 00重量部に対して、 0. 0 1〜7. 5重量部が好ましく、 0. 03〜5重量部 が更に好ましく、 0. 0 5〜 3重量部が特に好ましい。 本発明の樹 β旨組成物が、 更にポリアミドを含有する場合、 本発明の樹脂組成物
中、 ポリアミ ドの配合量は、 熱可塑性樹脂 1 0 0重量部に対して、 0 . 1〜1 5 重量部が好ましく、 0 . 5〜1 2重量部が更に好ましく、 1〜1 0重量部が特に 好ましい。 本発明に用いられる熱可塑性樹脂としては、 特に限定はされないが、 ポリスチ レン、 A B S樹脂等のスチレン系樹脂、 ポリエチレン、 T P O (ォレフイン系熱 可塑性エラストマ一) 、 ポリプロピレン、 プロピレン—エチレン共重合体等のポ リオレフイン系樹脂、 ポリエステル樹脂、 ポリアミド樹脂、 ポリアセ夕一ル樹脂、 ポリ力一ポネート樹脂、 変性ポリフエ二レンエーテル樹脂、 アクリル樹脂、 熱可 塑性ポリウレタン樹脂、 塩化ビニル系樹脂、 シリコーン樹脂、 フッ素樹脂等が挙 げられ、 これらの 1種又は 2種以上を用いることができる。 上記のうち、 帯電防 止性の観点から好ましいのは、 スチレン系樹脂、 ポリオレフイン系樹脂、 ポリア ミド樹脂、 ポリアセタ一ル樹脂、 ポリカーボネート樹脂、 変性ポリフエ二レンェ 一テル樹脂、 アクリル樹脂及び塩化ビニル系樹脂であり、 さらに好ましいのは、 スチレン系樹脂である。 本発明の用いられるスチレン系樹脂としては、 スチレン、 a—メチルスチレン、 p—メチルスチレン、 p - t e r t 一プチルスチレン、 3 , 4一ジメチルスチレ ン等の芳香族ビニル系単量体の単独重合体、 あるいはこれら芳香族ビニル系単量 体と、 該芳香族ビニル系単量体に共重合可能な他のピニル系単量体との共重合体 等が挙げられる。 芳香族ビニル系単量体と共重合可能なビニル系単量体としては、 ァクリロニト リル、 メ夕クリ ロニトリル等のシアン化ビニル単量体; アクリル酸又はメタクリ
ル酸の炭素数 1〜 1 8のァリレキルエステル及びエチレングリコール、 プロピレン グリコール、 ブタンジォー Jレ等のエステル;酢酸、 プロピオン酸等の炭素数 1〜 6のカルボン酸のビニルエステル; アクリル酸、 メタクリル酸、 マレイン酸等の 不飽和カルボン酸;無水マレイン酸等の不飽和ジカルボン酸無水物; アクリルァ ミ ド、 メタクリルアミ ド、 N , N—ジメチルアクリルアミド等の (メタ) ァクリ ルアミド類;マレイミド、 N—メチルマレイミド、 N—ェチルマレイミド、 N— フエニルマレイミド、 N—シクロへキシルマレイミド等の N置換マレイミド ; ブ 夕ジェン等の共役ジェン等が好ましく挙げられ、 なかでもアクリロニトリル、 メ タクリル酸メチル、 ァクリ レ酸プチル、 N—フエニルマレイミド、 無水マレイン 酸及びブタジェンが好ましレ また、 スチレン系樹脂は、 ゴム質重合体を含有したゴム含有ポリスチレン樹脂 であってもよい。 ゴム質重合体としては、 ポリブタジエン、 スチレン Zブ夕ジェ ン共重合体、 3 0重量%までの (メタ) アクリル酸低級アルキルエステルを含有 するスチレン/ブタジエン系共重合体、 ポリイソプレン、 ポリクロ口プレン等の ジェン系ゴム、 ポリアクリ レ酸ブチル系ゴム、 エチレン/プロピレン Z非共役ジ ェン共重合体等が挙げられる。 スチレン系樹脂の好ましい具体例としては、 ポリスチレン、 ゴム含有ポリスチ レン、 ァクリロニトリル/スチレン共重合体、 ゴム含有アクリロニトリルノスチ レン共重合体、 スチレン/スタクリル酸メチル共重合体、 ゴム含有スチレン Zメ タクリル酸メチル共重合体、 スチレン Zアクリル酸ブチル共重合体、 ゴム含有ス チレン アクリル酸プチル共重合体、 スチレン一ブタジエンプロック共重合体、
スチレン一ブタジエン一スチレンブロック共重合体、 スチレン一イソプレンース チレンブロック共重合体等のスチレン/ジェンブロック共重合体およびその水添 物が挙げられる。 これらの樹脂は 1種又は 2種以上をブレンドして使用しても良 い。 本発明の樹脂組成物中には、 本発明の効果を阻害しない範囲で他の添加剤を配 合することができる。 具体的には、 非イオン性、 ァニオン性、 カチオン性もしく は両性の界面活性剤を併用することが出来る。 非ィォン性界面活性剤としては、 例えば、 多価アルコールおよびその脂肪酸部分エステルが挙げられ、 多価アルコ ールとしてはグリセリン、 ジグリセリン、 ポリグリセリン、 ソルピタン、 ソルビ トール、 ポリエチレングリコール、 ポリプロピレングリコール、 アルキルアミン のポリオキシエチレン付加物などが挙げられ、その脂肪酸部分エステルとしては、 グリセリンモノステアレー卜、 グリセリンモノラウレー卜、 ジグリセリンモノス テアレート、 ジグリセリンモノラウレート、 テトラグリセリンモノステアレート、 デカグリセリンモノステアレート、 ソルビタンモノステアレート、 ソルビタンモ ノラウレート、 ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、 ポリオキシェ
ァレート、 ポリオキシプロピレンモノステアレート、 ポリォキシプロピレンジス テアレートなどが挙げられる。 ァニオン性界面活性剤としては、 例えば、 アルキ ルスルホン酸塩、 アルキルベンゼンスルホン酸塩、 アルキルサルフェート、 アル キルフォスフェートなどが挙げられる。 カチオン性界面活性剤としては、 例えば、 テトラアルキルアンモニゥム塩、 卜リアルキルべンジルアンモニゥム塩などが挙
げられる。 両性界面活性剤としては、 アルキルべ夕イン、 イミダゾリン型両性化 合物などが挙げられる。 界面活性剤の中では、 耐熱性の面から、 非イオン性、 ァ 二オン性、 両性が好ましい。 本発明の樹脂組成物中には、 その他、 エチレン一プロピレン系ゴム、 エチレン ーブテン系ゴム等のォレフィン系ゴム ; タルク等の無機フィラー;有機系、 無機 系の顔料; フエノール系、 リン系等の酸化防止剤; アミン系、 トリァゾール系等 の光安定剤;有機系、 無機系の造核剤;滑剤;金属不活性化剤;分子量調整剤; 抗菌剤;ブロッキング防止剤等を配合することもできる。 本発明の樹脂組成物を成形体とする場合、 帯電防止剤の樹脂への添加方法は、 練り込み方法、 塗布方法の制限はないが、 本発明の帯電防止剤の帯電防止性能を 発現する観点からは、 練り込み方法が好ましい。 また、 あらかじめ作成したマス 夕一バッチにより添加しても同镔の優れた効果を得ることができる。製造方法は、 通常の方法によって行うことができる。 例えば粉末の熱可塑性樹脂に、 本発明の 帯電防止剤と必要により添加される他の機能付与剤等とをヘンシェルミキサー等 で混合後、 一軸又は二軸押出機にてペレット化する。 このようにして得られたぺ レットを射出成形や、 シート成形を行い、 目的の成形物を得ることができる。
実施例 次の実施例は本発明の実施について述べる。 実施例は本発明の例示について 述べるものであり、 本発明を限定するためではない。
合成例 1 ぐ重合 > 還流冷却管、 攪拌機、 滴下漏斗、 温度計を備えた 2 Lの 5口フラスコに、 ィォ ン交換水 500 gを仕込み、 窒素置換後 7 0°Cに昇温する。 ビニル系単量体 (a) としてメトキシポリエチレングリコール (エチレンオキサイド 2 3モル付加) モ ノメタクリレー卜 (Me PEG (23) MA) 40 0. 0 g、 ビニル系単量体(b) としてメタクリル酸 (MAA) 3 3. 5 g、 ビニル系単量体 (c) として N— [3 - (ジメチルァミノ) プロピル] メタクリルアミ ド (DMAPMAm) 66. 5 g、 連鎖移動剤 (2—メルカプトエタノール) 0. 7 5 g (全てのモノマー成分 1 00重量部に対して 0. 1 5重量部) 及びイオン交換水 500 gのモノマー水 溶液、 及びイオン交換水 1 0 0 g、 V— 50 (和光純薬工業製、 2, 2 ' —ァゾ ビス (2, 4ージメチルバレロニ卜リル) ) 8. 7 5 g (全てのモノマー成分 1 00重量部に対して 1. 7 5重量部) を含む重合開始剤水溶液を、 それぞれ 9 0 分、 1 20分かけて滴下漏斗より滴下した。 滴下終了後、 更に 7 0 °Cで 1 20分 熟成し重合反応を終了し、 冷却後、 ポリマー水溶液を取り出した。 N a塩化を行 わない共重合体については、 この水溶液を凍結乾燥し、 共重合体を得た。 ぐ N a塩化 > 取り出したポリマー水溶液 1 500 gに 1 0 %の N &〇11水溶液145 g (ビ 二ル系単量体 (b) 中のァニオン性基と当量) を 3 0分かけて滴下し、 さらに 3 0分攪拌した。 得られた Na塩化ポリマー水溶液を凍結乾燥し、 共重合体を得た。
実施例 1〜 1 2、 比較例 1〜9 表 1及び表 2に示す各モノマー成分を用い、 合成例 1と同様にして表 1及び表 2に示す仕込み組成にて共重合体を合成した。 但し、 実施例 8及び 1 2は、 合成 例 1の 「イオン交換水」 を 「イオン交換水ノイソプロピルアルコール = 1Z1 (重 量比) 」 に変更し、 得られた共重合体溶液中のイソプロピルアルコールを減圧留 去後、 水溶液を凍結乾燥して共重合体を得た。 尚、 共重合体の重量平均分子量は以下の方法で測定した。 く共重合体の重量平均分子量の測定法 > 実施例 1〜 7及び 9〜 1 1の共重合体は以下の測定法 1により、 また、 実施例 8及び 1 2のように、 モノマー成分中、 末端に炭素数 8以上の直鎖又は分岐鎖ァ ルキル基を有するモノマーを 1 0モル%以上含有するものについては以下の測定 法 2により測定した。 測定法 1 : GP C (ゲルパーミエ一シヨンクロマトグラフィー) により、 下記 条件で測定した。 カラム : ひ一M (東ソ一 (株) 製) X 2
カラム温度: 40°C
検出器: R I
溶離液: 5 Ommo 1 ZL L i B r、 1 %CH3C〇OH、 エタノール 水= 3 流速: 0. 6 m.L·/ i n
注入量: 0. lmL (濃度: S gZrnL)
標準:ポリエチレングリコール 測定法 2 : GP C (ゲルパ一ミエーシヨンクロマトグラフィー) により、 下記 条件で測定した。 カラム : α—Μ (東ソ一 (株) 製) X 2
カラム温度: 40°C
検出器: R I
溶離液: 6 0mmo l /L H3P〇4、 50 mm o 1 L L i B rZDMF流 速: 1. 0 m L /m i n
注入量: 0. 1 mL (濃度: 5m gZmL) 標準:ポリスチレン。 得られた共重合体を、 表 3に示す割合で、 AB S樹脂 (トヨラック 1 00 :東 レ (株) 製) とドライブレンドしたものを 2 1 0でに設定した二軸押出機 (ラボ プラストミル、 (株) 東洋精機製作所製) を用いてペレット化し、 シリンダー温 度 245で、 金型温度 50 に設定した射出成形機( J 7 5 E— D型射出成形機、
(株) 日本製鋼所製) により、 テストピースを作成し、 下記方法で帯電防止性、 耐衝擊性及び耐熱性の評価を行った。 尚、 実施例 1 2は、 ドライブレンド時にト リフルォロメタンスルホン酸リチウムを 1重量部配合した。 結果を表 3に示す。 ぐ帯電防止性の評価法 >
40醒 X 7 0匪 X 3匪のテストピースを洗剤水溶液 (花王 (株) 製ファミリ一 フレッシュ) で洗浄処理し、 次いでイオン交換水で十分すすいだ後、 表面水分を
乾燥除去してから、 25°C、 50 %RHの恒温恒湿室内に保管し、 1日後に、 横 河ヒユーレツトパッカード社製、型番 4329Aのハイレジスタンスメ一夕により表面 固有抵抗値を測定した (測定電圧 100 V) 。
<耐衝撃性の評価法 >
U— F IMPACT TESTER (UESHIMA SEISAKUSHO製) を用い、 J I S K71 10に基づいて、 64mmX 12. 7 mmX 5 mmのテストピースの I z o d衝撃値を測定した。
<耐熱性の評価法 >
4 OmmX 70匪 X 3匪のテストピースの着色を目視観察し、 下記の基準で評価 した。
〇: ブランク (帯電防止剤無添加品) と変わらず
X :着色あり
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表 2
モノマー組成 * 5 モノマー組成 * 6 単量体 (b)/
重量平均 卓¾体 (a) 単量体 (b) *2 単量体 (c) *3 単量体 (d) *4 (a) /(b) /(c) /(d) (a) /(b) /(c) /(d) 単量体 (C)
分子量 (重量比) (モル比) (当量比) ^
1 MePEG (23) MA 隠 ― 一 80/20/-/- 23.6/76.4/-/- ― 11.0万
2 MePEG (23) MA 陽 ― AAm 80/6.7/-/13.3 21.3/23.1/-/55.6 ― 7.5万
3 MePEG (23) MA p-NaSS ― 一 80/20/-/- ' 42.6/57.4/-/- ― 6.2万 比
4 MePEG (23) MA ― MAPTAC ― 80/-/20/- 44.3/-/55.11- ― 2.6万 較 5 MePEG (90) MA ― MAPTAC 一 50/ -/ 50/- 5.2Λ/94.8/- ― 2.4万
6 MePEG (90) MA ― QDM ― 50/-/50/- . 4.9Λ/95.11- ― 15.8万 例 7 ― 陽 D AP Am AAm -/21.6/42.7/35.7 -/25.0/25.0/50.0 1.0 4.1万
8 MePEG (23) MA ― 瞧隱 m 一 95.0/-/5.0/- 74.4/-/25.6/— ― 3.9万
9 ― 陽 DMAPMAm 一 -/14.4/85.6/- 一 /25.0/85.0/- 0.33 14.5万
*1 単量体 (a)
Me P EG (n) MA :エチレンォキサイドの平均付加モル数 nのメトキシポ リエチレンダリコールモノメタクリレ一ト
C8E〇 (8) PO (6) MA:エチレンオキサイドの平均付加モル数 8、 プロ ピレンォキサイ ドの平均付加モル数 6の 2—ェチルへキソキシポリアルキレング リコールモノメタクリレ一ト
C18P EG (3 0) MA:エチレンォキサイ ドの平均付加モル数 30のステア口 キシポリエチレングリコールモノメタクリレート 単量体 (b)
MA A : メ夕クリル酸
MAA (Na塩) : メタクリル酸 N a塩 p -N a S S : p—スチレンスルホン酸 N a塩 *3 単量体 (c)
DMAPMAm: N- [3― (ジメチルァミノ) プロピル] メタクリルアミド
MAPTAC : メタクリロイルァミノプロピルトリメチルアンモニゥムクロラ ィド ·
QDM: メタクリロイルォキシェチルトリメチルアンモニゥムクロライド
U 単量体 (d)
A Am : ァクリリレアミ ド
*5 モノマ一成分の仕込み重量比を表す。 但し、 単量体 (b ) が塩化されたもの については、 塩化した際の重量比を表す。
* 6 モノマー成分の仕込みモル比を表す。 但し、 単量体 (b ) が塩化されたもの については、 塩化した際のモル比を表す。
*7 ビニル系単量体 (b ) のァニオン性基 Zビニル系単量体 (c ) のカチオン性 基 (当量比) を表す。
*8 ドライブレンド時にトリフルォロメタンスルホン酸リチウムを 1重量部配合 した。
表 3
帯電防止性 耐衝撃性
添加量 4: 1 表面固有抵抗値 Izod衝撃値 耐熱性 (重量部) Ω/D kgf · cm/cm2
1 8 1.1E+10 20.4 〇
2 10 2.0E+10 18.9 〇
3 8 3.2E+09 19.4 〇
4 10 9.0E+08 18.0 〇
5 8 2.4E+10 23.7 〇
6 8 9.6E+10 20.4 〇 施
7 8 1.1E+11 18.8 〇 例
8 8 8.0E+10 23.2 〇
9 8 8.7E+10 24.2 〇
10 10 2.5ΕΠ1 18.0 〇
11 8 4.8E+10 19.7 〇
12 8+1 8.6E+8 23.3 〇
1 8 5.1E+13 6.2 〇
2 8 8.6E+14 5.0 〇
3 8 1.2E+12 4.3 〇 比 4 8 1.2E+13 13.5 X 荦乂 5 8 >E15 14.9 X 例 6 8 3.9E+12 13.2 X
7 8 >E15 7.0 X
8 10 5. OE+12 15.8 X
9 10 >E15 5.3 X
*1 : AB S樹脂 1 00重量部に対する共重合体の量、 但し実施例 1 2は、 AB S 樹脂 1 0 0重量部に対し、 共重合体 8重量部、 トリフルォロメ夕ンスルホン酸リ チウム 1重量部を添加。 実施例 1 3〜1 5 本発明の共重合体として、 実施例 1と同様の組成を有する共重合体 (以下共重 合体 ( 1 ) という) 、 ポリアミドとして、 UBE STA 30 24U (宇部興産 (株) 製、 ナイロン 1 2、 以下の方法で測定した軟化点 = 226 °C、 ポリアミド (1) という) を用い、 これらを表 4に示す割合でドライブレンドしたものを 2 0 0°Cに設定した二一ダ一 (ラボフラストミル 30 C、 (b) 東洋精機製作所製) を用いて 1 0分間混練し、 表 4に示す組成 のポリアミドマスターバッチ (A) 及 び (B) を製造した。 得られたポリアミドマスターバッチ (A) 及び (B) を粉砕後、 表 5に示す割 合で AB S樹脂 (トヨラック 1 00 :東レ (株) 製) とドライブレンドし、 1 8 5tに設定した 4インチロール混練機 (西村マシナリー製) を用いて 5分間混練 し、 粉砕後、 成形温度 260°C、 金型温度 25 Cに設定した射出成形機 (ハンデ イ トライ、 (株) 新興セルビック製) により、 テストピースを作成し、 下記方法 で帯電防止性及び吸湿性の評価を行った。 また、 共重合体 (1) 単独の系につい ても同様に評価を行った。 結果を表 5に示す。 ぐポリアミド軟化点の測定法 > 高下式フローテスター 「CFT— 50 0 C」 (島津製作所製) を用い、 樹脂の
半分が流出する温度を軟化点とした(試料: 1 g、 昇温速度: 1 0DCZ分、 荷重: 490 k P a、 ノズル: 1 mm X 1 mm) ぐ帯電防止性の評価法 > '
3 5mmX 3 5皿 X 2腿のテストピースを洗剤水溶液 (花王 (株) 製ファミリー フレッシュ) で洗浄処理し、 次いでイオン交換水で十分すすいだ後、 表面水分を 乾燥除去してから、 25°C、 50 %RHの恒温恒湿室内に保管し、 1 日後に、 横 河ヒユーレツトパッカード社製、型番 4329Aのハイレジスタンスメータにより表面 固有抵抗値を測定した (測定電圧 1 00 V) 。 ぐ吸湿性評価法 >
3 5匪 X 3 5mmX 2 mmのテストピースを 25°C、 飽和蒸気圧下に 24時間静置 後の重量増加量を測定し、 吸湿率を算出した。
配合割合 (重量%) ポリアミド
マスターバッチ
共重合体 ( 1 ) ポリアミド (1 )
(A) 66. 7 33. 3
(B) 50 50
*1 : AB S樹脂 1 0 0重量部に対する量