明細書 ァミノアルコール誘導体、 それを含有する医薬組成物およびそれらの用途 〔技術分野〕
本発明は、 3—アドレナリン受容体刺激作用を有する新規なァミノアルコー ル誘導体、 それを含有する医薬組成物およびそれらの用途に関する。
〔背景技術〕
交感神経の /3—アドレナリン受容体には、 い 2および /3 3として分類され る 3種類のサブタイプが存在し、 それらは特定の生体内組織に分布し、 それぞれ が特有の機能を有することが知られている。
^一アドレナリン受容体は、 主に心臓に存在し、 当該受容体を介する刺激は 心拍数の増加、 心収縮力の増強を引き起こす。 )3 2—アドレナリン受容体は、 主 に血管、 気管支および子宮の平滑筋に存在し、 当該受容体を介する刺激は、 それ ぞれ血管および気管支の拡張、 ならびに子宮収縮の抑制をもたらす。 これまでに 多くの /S —アドレナりン受容体剌激薬および <3 2—アドレナリン受容体刺激薬 が開発されており、 強心剤、 気管支拡張剤および切迫流 ·早産防止剤として医療 に供されている。
一方、 3 _アドレナリン受容体は、 脂肪細胞、 脳、 胆嚢、 前立腺、 膀胱、 腸 管などに存在することが知られており (例えば、 非特許文献 1、 非特許文献 2、 非特許文献 3、 非特許文献 4参照) 、 当該受容体を介する刺激により、 脂肪の分 解作用、 熱産生の促進作用、 血糖降下作用;抗高脂血症作用 (トリグリセライド 低下作用、 コレステロール低下作用、 HD L—コレステロール上昇作用など) ; 抗うつ作用;膀胱の弛緩作用;腸管運動の抑制などが引き起こされることが報告 されている (例えば、 非特許文献 2、 非特許文献 5、 非特許文献 6、 非特許文献 7参照) 。 従って、 —アドレナリン受容体作動薬は、 肥満症、 糖尿病、 高脂 血症、 うつ病、 胆道運動亢進に由来する疾患、 排尿障害、 または消化管機能亢進 に由来する疾患などの治療または予防剤として有用であると考えられている。
現在、 抗肥満 '糖尿病薬を中心に、 3—アドレナリン受容体作動薬の研究開 発が盛んに行われているが、 それらの多くは、 心拍数の増加、 筋肉振戦、 低カリ ゥム血症などの ]3 1受容体および/または /3 2受容体の刺激に由来する作用を有 しており、 副作用の点で問題があった。 また、 最近、 3 3受容体には種差が存在 することが確認され、 従来、 ラットなどのげつ歯類において /3 3受容体刺激作用 が確認された化合物であっても、 ヒトにおいては弱い刺激作用しか認められない ことが報告されている (例えば、 非特許文献 8参照) 。 このような観点から、 ヒ ト /3 3—ァドレナリン受容体に対して強力な刺激作用を有し、 β i受容体および β 2受容体の刺激に由来する副作用の少ない新規な i3 3—ァドレナリン受容体作 動薬の開発が望まれている。
Fi sher MH.らは、 下記一般式:
で表される化合物が開示されているが (例えば、 特許文献 1参照) 、 ]3 3—アド レナリン受容体に対する選択性が十分ではない。
Cox D. A.らは、 心筋収縮力を増加させ、 うつ血性心不全治療薬として有用であ る、 下記一般式: '
〔式中、 RAおよび R Bは、 それぞれ水素または水酸基を表し; R cおよび R Dは 、 それぞれ水素または低級アルキル基を表し; R Eは、 水素、 ハロゲン、 低級ァ ルキルまたは低級アルコキシ基を表し; R Fは、 ァシルァミノ基、 低級アルコキ シカルポニルァミノ基、 ァモイル基またはウレイド基を表し; aは、 0〜4の整 数を表し; Z 2は、 結合、 酸素、 硫黄またはイミノを表す〕 で表される化合物を 開示しているが (例えば、 特許文献 2参照) 、 ヒト /3 3—アドレナリン受容体剌 激作用については何ら記載されていない。
非特許文献
1. Berkowitz DE.ら, 「Eur. J. Pharmacol. J , 1995年, 289巻, .223-228
2. Howe R., rDrugs of the FutureJ , 1993年, 18巻, 6号, .529-549
3. Ponti FD.ら, 「Pharmacology」 , 1995年, 51巻, p.288- 297
4. Rodriguez M.ら, 「Brain Res. Mol. Brain Res. J , 1995年, 29巻, 2号 p.369-375
5. Simiand J.ら, 「Eur. J. Pharm.J , 1992年, 219巻, .193-201
6. Igawa Y.ら, 「日本泌尿器科学会雑誌」 , 1997年, 88巻, 2号, p.183
7. Igawa Y.ら, 「Neurourol. Urodyn. J , 1997年, 16巻, 5号, .363-365 8. Furutani Y., 「内分泌'糖尿病科」 , 2001年, 12巻, 4号, p.416-422 特許文献
1. 国際公開第 95 Z29159号パンフレット
2. 英国特許出願公開第 1301134号明細書 〔発明の開示〕
本発明者らは、 ヒト jS 3—アドレナリン受容体に対して強力な刺激作用を示し 、 好ましくは i—および Zまたは /32—アドレナリン受容体刺激作用の軽減さ れた、 新規な化合物について鋭意研究を重ねた結果、 一般式 (I) で表されるァ ミノアルコール誘導体が、 驚くべきことに ]3 i—および Zまたは /32—アドレナ リン受容体に比べて強力なヒト 3—アドレナリン受容体刺激作用を有すること を見出し、 本発明を完成するに至った。
すなわち、 本発明は、 一般式 (I) :
〔式中、
R1および R2は、 それぞれ独立して、 水素原子、 ハロゲン原子、 低級アルキ ル基、 ハロ低級アルキル基、 低級アルコキシ基、 水酸基、 シァノ基、 ニトロ基、 アミノ基、 モノもしくはジ低級アルキルアミノ基、 力ルバモイル基、 モノもしく
はジ低級アルキル力ルバモイル基、 または低級ァシルァミノ基であり ;
R 3は、 水素原子、 低級アルキル基、 または以下からなる群:カルポキシ基、 低級アルコキシカルポニル基、 力ルバモイル基およびモノもしくはジ低級アルキ ルカルバモイル基から選択される基で置換された低級アルキル基であり;
R 4、 R 5および R 6は、 それぞれ独立して、 水素原子、 ハロゲン原子、 低級ァ ルキル基、 ハロ低級アルキル基、 ヒドロキシ低級アルキル基、 シクロアルキル基 、 ヘテロシクロアルキル基、 低級アルコキシ基、 水酸基、 ジ低級アルキルアミノ 基、 環状アミノ基、 ジ低級アルキルアミノ低級アルキル基、 ァリ一ル基、 ァリー ルォキシ基、 ァラルキルォキシ基、 ヘテロァリール基、 シァノ基、 低級ァシル基 、 低級アルキルスルファニル基、 低級アルキルスルホニル基、 一 C (0) R 7、 一 A 1— C (0) R 7、 一 0— A2— C (〇) R 7、 一 NH C (〇) R 8、 または一 NH C (〇) NHR 9であり、
ここで、 R 7は、 水酸基、 低級アルコキシ基、 ァラルキルォキシ基、 アミノ基 、 モノもしくはジ低級アルキルアミノ基、 または環状アミノ基であり、
A 1は、 低級アルキレン基または低級アルケニレン基であり、
A 2は、 低級アルキレン基であり、
R 8は、 水素原子、 低級アルキル基または低級アルコキシ基であり、
R 9は、 低級アルキル基、 シクロアルキル基、 またはシクロアルキル低級アル キル基であり;
Xは、 結合または酸素原子であり;
nは、 2〜5の整数である〕
で表される化合物またはそのプロドラッグ、 あるいはそれらの薬理学的に許容さ れる塩に関する。
また別の局面において、 本発明は、 前記一般式 ( I ) で表される化合物または その薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物に関する。 さらに別の局面において、 本発明は、 前記一般式 ( I ) で表される化合物また はその薬理学的に許容される塩を含有する肥満症、 糖尿病、 高脂血症、 うつ病、 排尿障害、 胆石および胆道運動亢進に由来する疾患、 または消化管機能亢進に由 来する疾患の治療または予防剤に関する。
さらに別の局面において、 本発明は、 前記一般式 ( I ) で表される化合物また はその薬理学的に許容される塩と、 ]3 3—ァドレナリン受容体作動薬以外の抗肥 満薬、 抗糖尿病剤、 抗高脂血症用剤および排尿障害治療薬から選択される少なく とも 1種とを組み合わせてなる医薬に関する。
さらに別の局面において、 本発明は、 肥満症、 糖尿病、 高脂血症、 うつ病、 排 尿障害、 胆石およぴ胆道運動亢進に由来する疾患、 または消化管機能宂進に由来 する疾患の治療または予防剤を製造するための前記一般式 ( I ) で表される化合 物またはその薬理学的に許容される塩の使用に関する。
さらに別の局面において、 本発明は、 肥満症、 糖尿病、 高脂 iftL症、 うつ病、 排 尿障害、 胆石および胆道運動亢進に由来する疾患、 または消化管機能亢進に由来 する疾患の治療または予防方法に関し、 該方法は、 前記一般式 (I ) で表される 化合物またはその薬理学的に許容される塩の有効量を投与する工程を包含する。 本発明において、 下記の用語は、 特に断らない限り、 以下の意味を有する。 「ハロゲン原子」 とは、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子またはヨウ素原子を 表す。 R 1および R 2におけるハロゲン原子は、 好適にはフッ素原子または塩素 原子であり、 さらに好適には塩素原子である。 R 4、 R 5および R 6におけるハロ ゲン原子は、 好適には臭素原子またはヨウ素原子であり、 さらに好適には臭素原 子である。
「低級アルキル基」 とは、 直鎖または分岐鎖状の炭素数 1〜6のアルキル基を 意味し、 例えば、 メチル基、 ェチル基、 プロピル基、 イソプロピル基、 ブチル基 、 イソブチル基、 sec-ブチル基、 ter t-ブチル基、 ペンチル基、 イソペンチル基 、 ネオペンチル基、 iert-ペンチル基、 1一メチルブチル基、 2—メチルブチル 基、 1, 2—ジメチルプロピル基、 へキシル基、 イソへキシル基などが挙げられ る。 R 1 R 2、 R 3、 R 4、 R 5および R 6における低級アルキル基は、 好適には 炭素数 1〜 4のアルキル基であり、 さらに好適にはメチル基である。
「ハロ低級アルキル基」 とは、 1 ~ 3個の同種または異種のハロゲン原子で置 換された低級アルキル基を意味し、 例えば、 トリフルォロメチル基、 2—クロ口 ェチル基、 2—フルォロェチル基、 2 , 2 , 2—トリフルォロェチル基、 2 , 2 ,
2—トリクロ口ェチル基などが挙げられ、 好適にはトリフルォロメチル基である。
「ヒドロキシ低級アルキル基」 とは、 水酸基で置換された低級アルキル基を意 味し、 例えば、 ヒドロキシメチル基、 2—ヒドロキシェチル基、 1ーヒドロキシ ェチル基、 3—ヒドロキシプロピル基、 4ーヒドロキシブチル基などが挙げられ る。
「シクロアルキル基」 とは、 炭素数 3〜 7の飽和環状炭化水素基を意味し、 例 えば、 シクロプロピル基、 シクロブチル基、 シクロペンチル基、 シクロへキシル 基、 シクロヘプチル基が挙げられる。
「シクロアルキル低級アルキル基」 とは、 シクロアルキル基で置換された低級 アルキル基を意味し、 例えば、 2—シクロペンチルェチル基、 3—シクロブチル プロピル基、 3ーシク口ペンチルプロピル基、 3一シクロへキシルプロピル基な どが挙げられる。
「ヘテロシクロアルキル基」 とは、 環内に酸素原子および硫黄原子から選択さ れるヘテロ原子を含有する 4〜 7員の飽和複素環基を意味し、 例えば、 テトラヒ ドロフリル基、 テトラヒドロチェニル基、 テトラヒドロビラニル基などが挙げら れる。
「低級アルコキシ基」 とは、 直鎖または分岐鎖状の炭素数 1〜6のアルコキシ 基を意味し、 例えば、 メトキシ基、 エトキシ基、 プロポキシ基、 イソプロポキシ 基、 ブトキシ基、 イソブトキシ基、 sec-ブトキシ基、 ter t-ブトキシ基、 ペンチ ルォキシ基、 へキシルォキシ基などが挙げられる。
「低級アルキルアミノ基」 とは、 低級アルキル基で置換されたアミノ基を意味 し、 例えば、 メチルァミノ基、 ェチルァミノ基、 プロピルアミノ基、 イソプロピ ルァミノ基、 プチルァミノ基、 ペンチルァミノ基、 へキシルァミノ基などが挙げ られる。
「ジ低級アルキルアミノ基」 とは、 低級アルキル基で二置換されたアミノ基を 意味し、 例えば、 ジメチルァミノ基、 ジェチルァミノ基などが挙げられる。
「ジ低級アルキルアミノ低級アルキル基」 とは、 ジ低級アルキルアミノ基で置 換された低級アルキル基を意味し、 例えば、 ジメチルァミノメチル基などが挙げ られる。
「環状ァミンまたは環状アミノ基」 とは、 環内に酸素原子を含んでもよい 5〜 7員の飽和環状アミノ基を意味し、 例えば、 ピロリジル基、 ピペリジル基、 モル ホリニル基などが挙げられる。
「低級アルキル力ルバモイル基」 とは、 一 C (O) — NH (低級アルキル) で 表される基を意味し、 例えば、 N—メチルカルバモイル基、 N—ェチルカルバモ ィル基などが挙げられる。
「ジ低級アルキル力ルバモイル基」 とは、 — C (O) 一 N (低級アルキル) 2 で表される基を意味し、 例えば、 N, N—ジメチルカルバモイル基、 N, N—ジ ェチルカルバモイル基などが挙げられる。
「低級ァシル基」 とは、 (低級アルキル) 一 C (〇) 一で表される基を意味し、 例えば、 ァセチル基、 プロピオニル基、 プチリル基、 イソプチリル基、 ピバロイ ル基、 バレリル基、 イソバレリル基などが挙げられる。
「低級ァシルァミノ基」 とは、 (低級アルキル) — C (0) NH—で表される 基を意味し、 例えば、 ァセチルァミノ基、 'プロピオニルァミノ基、 プチリルアミ ノ基、 イソプチリルアミノ基、 ビバロイルァミノ基、 ノ レリルァミノ基、 イソバ レリルァミノ基、 へキサノィルァミノ基などが挙げられる。
「低級アルキルスルファニル基」 とは、 (低級アルキル) 一 S—で表される基 を意味し、 例えば、 メチルスルファニル基、 ェチルスルファニル基、 プロピルス ルファニル基、 イソプロピルスルファニル基、 ブチルスルファニル基、 ペンチル スルファニル基、 へキシルスルファニル基などが挙げられる。
「低級アルキルスルホニル基」 とは、 (低級アルキル) 一 s o 2—で表される 基を意味し、 例えば、 メタンスルホニル基、 エタンスルホニル基、 プロパンスル ホニル基、 ブタンスルホニル基、 ペンタンスルホニル基、 へキサンスルホニル基 などが挙げられる。
「低級アルコキシカルポニル基」 とは、 (低級アルコキシ) 一 C (〇) 一で表 される基を意味し、 例えば、 メトキシカルポニル基、 エトキシカルポニル基、 プ 口ポキシカルポニル基、 イソプロポキシカルポニル基、 ブトキシカルポニル基、 イソブトキシカルポニル基、 sec-ブトキシカルポニル基、 tert -ブトキシカルボ ニル基、 ペンチルォキシカルポニル基、 へキシルォキシカルボニル基などが挙げ
られ、 好適にはメトキシカルボニル基、 エトキシカルボニル基、 プロポキシカル ポニル基、 イソプロポキシカルポニル基、 またはブトキシカルポニル基である。
「ァリール基」 とは、 非置換もしくは以下からなる群:ハロゲン原子、 低級ァ ルキル基、 ハロ低級アルキル基、 低級アルコキシ基、 水酸基、 カルポキシ基およ び低級アルコキシカルポニル基から独立して選択される 1〜 3個の基で置換され る、 炭素数 6〜1 4の芳香族炭化水素基を意味し、 例えば、 フエニル基、 2—つ ルオロフェニル基、 3—フルオロフェニル基、 4一フルオロフェニル基、 2—ク ロロフェニル基、 3, 5—ジクロロフェニル基、 4—メチルフエニル基、 4ート リフルォロメチルフエニル基、 2ーメトキシフエ二ル基、 4ーメトキシフエ二ル 基、 4—ヒドロキシフエニル基、 4—カルポキシフエニル基、 4ーメトキシカル ポニルフエニル基、 ナフチル基、 アントリル基、 フエナン卜リル基などが挙げら れる。
「ァリ一ルォキシ基」 とは、 (ァリール) 一 O—で表される基を意味し、 例え ば、 フエノキシ基、 2—フルオロフエノキシ基、 3 _フルオロフエノキシ基、 4 —フルオロフエノキシ基、 2—クロロフエノキシ基、 4ークロロフエノキシ基、 3 , 5—ジクロロフエノキシ基、 4一メチルフエノキシ基、 4一トリフルォロメ チルフエノキシ基、 2—メトキシフエノキシ基、 4—メトキシフエノキシ基、 2 ーヒドロキシフエノキシ基、 4一力ルポキシフエノキシ基、 4—メトキシカルポ ニルフエノキシ基、 ナフチルォキシ基、 アントリルォキシ基、 フエナントリルォ キシ基などが挙げられる。
「ァラルキルォキシ基」 とは、 ァリール基で置換された低級アルコキシ基を意 味し、 例えば、 ベンジルォキシ基、 フエネチルォキシ基、 3—フエニルプロピル ォキシ基、 2—フルォ口べンジルォキシ基、 3—フルォ口べンジルォキシ基、 4 一フルォ口べンジルォキシ基、 2—クロ口べンジルォキシ基、 3, 5—ジクロロ ベンジルォキシ基、 4一メチルベンジルォキシ基、 4一トリフルォロメチルペン ジルォキシ基、 2—メトキシベンジルォキシ基、 2—ヒドロキシベンジルォキシ 基、 4一力ルポキシベンジルォキシ基、 4—メトキシカルポ二ルペンジルォキシ 基などが举げられる。
「ヘテロァリール基」 とは、 窒素原子、 酸素原子および硫黄原子からなる群か
ら独立して選択される 1〜 4個のへテロ原子を含有する 5または 6員の芳香族複 素環基を意味し、 但し、 これらの環は、 隣接する酸素原子および Zまたは硫黄原 子を含まない。 ヘテロァリール基の具体例として、 例えば、 ピロリル基、 フラニ ル基、 チェニル基、 イミダゾリル基、 ピラゾリル基、 1, 2, 4—トリァゾリル 基、 ォキサゾリル基、 イソキサゾリル基、 テトラゾリル基、 ピリジル基、 ピラジ ニル基、 ピリミジル基などが挙げられる。 これらの芳香族複素環基の全ての位置 異性体が考えられる (例えば、 2—ピリジル基、 3—ピリジル基、 4—ピリジル 基など) 。 またこれらの芳香族複素環は、 必要に応じてハロゲン原子、 低級アル キル基、 ハロ低級アルキル基、 シクロアルキル基、 シクロアルキル低級アルキル 基、 低級アルコキシ基、 水酸基、 カルボキシ基、 低級アルコキシカルポニル基お よびォキソ基からなる群から独立して選択される 1〜 3個の基で置換することが できる。 このような置換へテロァリ一ル基として、 例えば、 3—シクロペンチル プロピル一 5—ォキソ一4, 5—ジヒドロテトラゾールー 1—ィル基などが挙げ られる。
「低級アルキレン基」 とは、 直鎖または分岐鎖状の炭素数 1〜4の 2価の飽和 炭化水素鎖を意味し、 例えば、 — CH2—、 —CH2CH2—、 一 CH (CH3) ―、 一 CH2CH2CH2_、 — CH (CH3) CH2—、 一 CH2CH (CH3) 一、 一 C (CH3) 2 -、 一 CH (CH2CH3) 一、 — CH2CH2CH2CH2 - などの基が挙げられ、 好適には一 CH2—である。
「低級アルケニレン基」 とは、 少なくとも 1個の二重結合を有する直鎖または 分岐鎖状の炭素数 2〜4の 2価の不飽和炭化水素鎖を意味し、 例えば、 -CH = CH -、 一 C (CH3) =CH -、 一 CH=CHCH2 -、 一 CH2CH=CH - などの基が挙げられる。
本発明の前記一般式 (I) で表される化合物において 1つまたはそれ以上の不 斉炭素原子が存在する場合、 本発明は各々の不斉炭素原子が R配置の化合物、 S 配置の化合物、 およびそれらの任意の組み合せの化合物のいずれも包含する。 ま たそれらのラセミ化合物、 ラセミ混合物、 単一のェナンチォマー、 ジァステレオ マー混合物が本発明の範囲に含まれる。 本発明の前記一般式 (I) で表される化 合物において幾何学異性が存在する場合、 本発明はその幾何学異性体のいずれも
包含する。 さらに本発明の前記一般式 ( I ) で表される化合物には、 水和物ゃェ 夕ノール等の医薬品として許容される溶媒との溶媒和物も含まれる。
本発明の前記一般式 ( I ) で表される化合物は、 塩の形態で存在することがで きる。 このような塩としては、 塩酸、 臭化水素酸、 ヨウ化水素酸、 硫酸、 硝酸、 リン酸などの鉱酸との付加塩、 ギ酸、 酢酸、 メタンスルホン酸、 ベンゼンスルホ ン酸、 p—トルエンスルホン酸、 プロピオン酸、 クェン酸、 コハク酸、 酒石酸、 フマル酸、 酪酸、 シユウ酸、 マロン酸、 マレイン酸、 乳酸、 リンゴ酸、 炭酸、 グ ル夕ミン酸、 ァスパラギン酸等の有機酸との付加塩、 ナトリウム塩、 カリウム塩 、 カルシウム塩等の無機塩基との塩、 トリェチルァミン、 ピぺリジン、 モルホリ ン、 リジン等の有機塩基との塩を挙げることができる。
本発明において 「プロドラッグ」 とは、 生体内において前記一般式 ( I ) で表 される化合物に変換される化合物を意味し、 このようなプロドラッグはまた本発 明の範囲内である。 プロドラッグの様々な形態が当該分野において周知である。 例えば、 本発明の前記一般式 ( I ) で表される化合物が力ルポキシ基を有する 場合、 プロドラッグとして、 当該カルポキシ基の水素原子と、 以下のような基: 低級アルキル基 (例えば、 メチル基、 ェチル基、 プロピル基、 イソプロピル基、 ブチル基、 tert-ブチル基など) ;低級ァシルォキシメチル基 (例えば、 ピバロ ィルォキシメチル基など) ; 1一 (低級ァシルォキシ) ェチル基 (例えば、 1一 (ピバロィルォキシ) ェチル基など) ;低級アルコキシカルポニルォキシメチル 基 (例えば、 tert—ブトキシカルボニルォキシメチル基など) ; 1— (低級アル コキシ力ルポニルォキシ) ェチル基 (例えば、 1一 (tert-ブトキシカルポニル ォキシ) ェチル基など) ;または 3—フタリジル基との置換により形成されるェ ステルが挙げられる。
また本発明の前記一般式 ( I ) で表される化合物が水酸基を有する場合、 プロ ドラッグとして、 当該水酸基の水素原子と、 以下のような基:低級ァシル基 (例 えば、 ァセチル基、 プロピオニル基、 プチリル基、 イソプチリル基、 ピバロィル 基など) ;低級アルコキシカルボニル基 (例えば、 メトキシカルポニル基、 エト キシカルポニル基、 プロポキシカルボ二ル基、 イソプロポキシカルボ二ル基、 te r t -ブトキシカルポニル基など) ;スクシノィル基;低級ァシルォキシメチル基
(例えば、 ピバロィルォキシメチル基など) ; 1一 (低級ァシルォキシ) ェチル 基 (例えば、 1一 (ピバロィルォキシ) ェチル基など) ;または低級アルコキシ 力ルポニルォキシメチル基 (例えば、 tert—ブトキシカルポニルォキシメチル基 など) との置換により形成される化合物が挙げられる。
また本発明の前記一般式 (I) で表される化合物が、 — NHまたは一 NH2の ようなアミノ基を有する場合、 プロドラッグとして、 当該アミノ基の水素原子と 、 以下のような基:低級ァシル基 (例えば、 ァセチル基、 プロピオニル基、 プチ リル基、 イソプチリル基、 ピパロィル基など) ;または低級アルコキシカルボ二 ル基 (例えば、 メトキシカルボニル基、 エトキシカルボ二ル基、 プロポキシカル ポニル基、 イソプロポキシカルポニル基、 tert-ブトキシカルボニル基など) と の置換により形成される化合物が挙げられる。
これらのプロドラッグ化合物は、 自体公知の方法、 例えば、 T.W.Greenおよび P.G. H. Wuts, rprotective Groups in Organic Synthesis」 第 3版、 およびそこ に記載された参考文献に従って、 一般式 (I) で表される化合物から製造するこ とができる。 上記一般式 (I) で表される化合物において、
R1および R2は、 それぞれ独立して、 好ましくは水素原子、 ハロゲン原子ま たは低級アルキル基であり、 さらに好適には水素原子、 ハロゲン原子または _4アルキル基であり、 なおさらに好適には水素原子、 塩素原子またはメチル基 であり ;
R3は、 好適には水素原子、 低級アルキル基、 または以下からなる群:力ルポ キシ基および低級アルコキシカルポニル基から選択される基で置換された低級ァ ルキル基であり、 なおさらに好適には水素原子または低級アルキル基であり、 最 も好適には水素原子であり ;
R4および R5は、 それぞれ独立して、 好適には水素原子、 Λロゲン原子また は低級アルキル基であり、 さらに好適には水素原子であり ;
R6は、 好適には水素原子、 ハロゲン原子、 低級アルキル基、 ヘテロァリール 基、 —C (O) R7、 —〇CH2C (O) R7、 — NHC (O) R8、 または— N
HC (O) NHR9であり、 さらに好 にはハロゲン原子、 一 C (0) R7また は— NHC (O) NHR9であり、 なおさらに好適には— C (0) R7であり、 ここで、 R7は好適には水酸基または低級アルコキシ基であり、 R8は好適に は低級アルキル基であり、 R 9は好適には低級アルキル基であり ;
は、 一つの局面では酸素原子であり、 また別の局面では結合であり、
Xが結合である場合、 nは、 好適には 2または 3であり、 さらに好適には 2で あり、
Xが酸素原子である場合、 nは、 好適には 2または 3であり、 さらに好適には 2である。 一般式 (I) で表される化合物の好ましい実施態様は、 Xが、 結合である化合 物またはその薬理学的に許容される塩である。 一般式 (I) で表される化合物のさらに好ましい実施態様は、
Xが、 結合であり、
R1および R2が、 水素原子、 ハロゲン原子または低級アルキル基であり、 R3が、 水素原子、 低級アルキル基、 または以下からなる群:カルボキシ基お よび低級アルコキシカルポニル基から選択される基で置換された低級アルキル基 であり、
R 4および R 5が、 水素原子であり、
R6が、 水素原子、 ハロゲン原子、 低級アルキル基、 ヘテロァリール基、 一 C (O) R7、 一〇CH2C (O) R7、 -NHC (〇) R8、 または— NHC (O ) NHR9であり、
R7が、 水酸基、 低級アルコキシ基、 またはァラルキルォキシ基であり、 R8が、 水素原子、 低級アルキル基または低級アルコキシ基であり、
R9が、 低級アルキル基であり、
nが、 2または 3である化合物またはその薬理学的に許容される塩である。 一般式 (I) で表される化合物のなおさらに好ましい実施態様は、
Xが、 結合であり、
R1および R2が、 それぞれ独立して、 水素原子、 ハロゲン原子または低級ァ ルキル基であり、 好ましくは水素原子またはハロゲン原子であり、 さらに好まし くは、 R1が水素原子であり、 R 2がノ、ロゲン原子であり、
R3、 R4および R5が、 水素原子であり、
R6が、 ハロゲン原子、 一 C (〇) R7、 または— NHC (O) NHR9であり 、 好ましくは一 C (O) R7であり、
R7が、 水酸基または低級アルコキシ基であり、 好ましくは水酸基であり、 R9が、 低級アルキル基であり、
nが、 2である化合物またはその薬理学的に許容される塩である。 本発明の好ましい化合物の具体例は、 以下からなる群から選択される化合物ま たはその薬理学的に許容される塩である:
4一 (3—クロ口一 4— {2- [ (I S, 2 R) —2—ヒドロキシ _2— (4 ーヒドロキシフエニル) 一 1ーメチルェチルァミノ] ェチル } フエニルスルファ モイル) 安息香酸;
N— (3—クロロー 4一 {2- [ (I S, 2 R) 一 2—ヒドロキシ一 2— (4 ーヒドロキシフエニル) 一 1ーメチルェチルァミノ] ェチル } フエニル) 一 4一 (3—へキシルゥレイド) ベンゼンスルホンアミド;
N- (2—クロロー 4一 {2- [ (1 S, 2 R) 一 2—ヒドロキシ一 2— (4 ーヒドロキシフエニル) 一 1—メチルェチルァミノ] ェチル } フエニル) 一 4一 (3—へキシルゥレイド) ベンゼンスルホンアミド;
4一ブロモ一N— (3—クロロー 4— {2- [ (I S, 2R) —2—ヒドロキ シー 2— (4—ヒドロキシフエニル) — 1ーメチルェチルァミノ] ェチル } フエ ニル) ベンゼンスルホンアミド;および
4一ブロモ一N— (2—クロ口— 4一 {2- [ (1 S, 2R) —2—ヒドロキ シ一 2— (4—ヒドロキシフエニル) 一 1ーメチルェチルァミノ] ェチル } フエ ニル) ベンゼンスルホンアミド。
本発明の一般式 ( I ) で表される化合物は、 スキーム 1〜4に示す方法により 製造することができる。 スキーム 1
(式中、 R R 2、 R 3、 R 4、 R 5、 R 6、 Xおよび nは前記と同義であり、 Y 1は塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子、 メタンスルホニルォキシ基または ρ—ト ルエンスルホニルォキシ基などの脱離基を表す)
工程 1一 1
ァミノアルコール誘導体 (X) とアルキル化剤 (XI) とを、 不活性溶媒 (例え ば、 Ν, Ν—ジメチルホルムアミド、 ァセトニトリルなど) 中、 塩基 (例えば、 Ν, Ν—ジイソプロピルェチルァミン、 トリェチルァミンなど) の存在下または 非存在下に縮合させることにより、 一般式 ( I ) で表される化合物が得られる。
R 4、 R 5、 R 6中にカルボン酸エステル基を有する化合物 (I) は、 必要に応 じて、 適切な溶媒 (例えば、 エタノールなど) 中、 アルカリ水溶液を用いて加水 分解することにより対応するカルボン酸へ変換することができる。 また R 4、 R 5、 R 6中にカルボキシ基を有する化合物 (I) は、 不活性溶媒 (例えば、 テトラ ヒドロフラン、 塩化メチレン、 N, N—ジメチルホルムアミドなど) 中、 縮合剤 (例えば、 ジフエニルホスホリルアジド、 シァノリン酸ジェチル、 1— [ 3— (ジメチルァミノ) プロピル] —3—ェチルカルポジイミド塩酸塩など) の存在 下にアンモニア、 モノもしくはジ低級アルキルァミン、 または環状ァミンと反応 させることにより、 対応するカルボン酸アミドへ変換することができる。
スキーム 2
(式中、 R R2、 R3、 R4、 R5、 R6、 Xおよび nは前記と同義である) 工程 2 - 1
ァミノアルコール誘導体 (X) とアルデヒド誘導体 (XII) とを、 適切な溶媒中 、 還元剤の存在下に反応させることにより、 一般式 (I) で表される化合物が得 られる。 この還元アミノ化反応に使用できる溶媒としては、 例えば、 テトラヒド 口フラン、 1, 4一ジォキサンなどのエーテル類、 塩化メチレンなどのハロゲン 化炭素類、 酢酸などの有機カルボン酸類、 トルエンなどの炭化水素類、 メタノ一 ル、 エタノール類などのアルコール類、 ァセトニトリルなどが挙げられ、 必要に 応じて、 これらの溶媒を 2種以上組み合わせて使用することができる。 還元剤と しては、 例えば、 NaBH4、 NaBH3CN、 NaBH (OAc) 3などの水素 化ホウ素アルカリ金属類、 BH3 ·ピリジン、 BH3 · N, N—ジェチルァニリ ンなどのポラン類などが挙げられる。 また本反応は、 必要に応じて酢酸、 p—ト ルエンスルホン酸、 メタンスルホン酸、 硫酸、 塩酸などの酸を添加して行うこと ができる。
また本反応は、 上記還元剤を使用する代わりに、 触媒量の金属触媒 (例えば、 5〜10%パラジウム力一ボン、 ラネーニッケル、 酸化白金、 パラジウムブラッ ク、 10%白金力一ボン (硫黄被毒) など) の存在下に水素雰囲気下で反応を行 うことができる。
本還元アミノ化反応は、 化合物 (ΧΠ) 中の置換基の種類に応じて適切な還元 条件を選択して行われる。
スキーム 3
(式中、 R R 2、 R 3、 R 4、 R 5、 R 6、 Xおよび nは前記と同義である) 工程 3 - 1
ァミノアルコール誘導体 (X) とカルボン酸誘導体 (XI I I) とを、 不活性溶媒 (例えば、 テトラヒドロフラン、 塩化メチレン、 N, N—ジメチルホルムアミド など) 中、 縮合剤の存在下に反応させることにより、 一般式 (XIV) で表される アミド誘導体が得られる。 このアミド化反応に使用できる縮合剤としては、 例え ば、 ジフエニルホスホリルアジド、 シァノリン酸ジェチル、 1, 3—ジシクロへ キシルカルポジイミド、 1一 [ 3— (ジメチルァミノ) プロピル] 一 3—ェチル カルポジイミド塩酸塩、 ベンゾトリアゾールー 1一ィルォキシトリス (ジメチル ァミノ) ホスホニゥムへキサフルォロホスフェートなどが挙げられる。 また本反 応は、 必要に応じて、 N—ヒドロキシスクシンイミド、 1ーヒドロチシベンゾト リァゾールなどの活性化剤を添加して行うことができる。
またこのアミド誘導体 (XIV) は、 カルボン酸誘導体 (XI I I) を、 常法に基づ き活性エステル (例えば、 4一二トロフエニルエステル、 2, 5—ジォキサピロ リジンエステルなど) に変換した後、 ァミノアルコール誘導体 (X) と反応させ ることによつても得ることができる。
工程 3 - 2
この化合物 (XIV) を、 不活性溶媒 (例えば、 テトラヒドロフランなど) 中、 ジポラン、 ポラン'テトラヒドロフラン錯体、 ポラン'ジメチルスルフイド錯体 、 ポラン ·ピリジン錯体、 水素化ホウ素ナトリウム/酢酸などの還元剤を用いて 還元することにより、 一般式 (I) で表される化合物が得られる。
スキーム 4
(式中、 R1 R2、 R3、 R4、 R5、 R6、 Xおよび nは前記と同義であり、 Ac はァセチル基を、 Bocは tert-ブトキシカルボ二ル基を表す)
工程 4一 1および 4一 2
ァニリン誘導体 (XV) とベンゼンスルホニルクロリド誘導体 (XVI) とを、 不 活性溶媒 (例えば、 テトラヒドロフラン、 塩化メチレンなど) 中、 塩基 (例えば 、 ピリジン、 N, N—ジイソプロピルェチルァミン、 トリェチルァミンなど) の 存在下に縮合させることにより、 一般式 (XVII) で表されるベンゼンスルホンァ ミド誘導体が得られる。 続いて化合物 (XVII) の Boc基およびァセチル基を、 常 法に従って、 酸おょぴンまたは塩基を用いて除去することにより、 一般式 (I) で表される化合物が得られる。 一般式 (I) で表される化合物のうち、 R6がー NHC (〇) R8である化合物 (la) は、 スキーム 5に示す方法によっても製造することができる。
スキーム 5
(式中、 R R2、 R3、 R4、 R5, R8、 X、 n、 Acおよび Bocは前記と同義 であり、 Y2は、 塩素原子、 一 OC (〇) OR1。または水酸基であり、 R1Qは低 級アルキル基である)
工程 5— 1
ァニリン誘導体 (XV) とニトロベンゼンスルホニルクロリド誘導体 (XVIII) とを、 工程 4一 1と同様にして反応させることにより、 一般式 (XIX) で表され るベンゼンスルホンアミド誘導体が得られる。
工程 5 - 2
この化合物 (XIX) のニトロ基を、 適切な溶媒 (例えば、 メタノール、 ェ夕ノ ールなど) 中、 金属触媒 (例えば、 パラジウム炭素など) の存在下、 水素雰囲気 下で還元することにより、 一般式 (XX) で表されるァニリン誘導体が得られる。 工程 5 - 3
このァニリン誘導体 (XX) と化合物 (XXI) とを、 不活性溶媒中、 塩基および
Zまたは縮合剤の存在下に縮合させることにより、 一般式 (XXI I) で表される化 合物が得られる。 本反応に使用される不活性溶媒としては、 例えば、 N, N—ジ メチルホルムアミド、 塩化メチレン、 テトラヒドロフラン、 ァセトニトリルなど が挙げられる。 縮合剤としては、 例えば、 ジフエ二ルホスホリルアジド、 シァノ リン酸ジェチル、 1, 3—ジシクロへキシルカルポジイミド、 1一 [ 3— (ジメ チルァミノ) プロピル] 一 3—ェチルカルポジイミド塩酸塩、 ベンゾトリアゾ一 ルー 1一ィルォキシトリス (ジメチルァミノ) ホスホニゥムへキサフルォロホス フェートなどが挙げられ、 必要に応じて、 活性化剤 (例えば、 N—ヒドロキシス クシンイミド、 1—ヒドロキシベンゾトリアゾールなど) を添加して反応を行う ことができる。 塩基としては、 例えば、 ピリジン、 N, N—ジイソプロピルェチ ルァミン、 トリェチルァミンなどが挙げられる。
工程 5—4
この化合物 (XXI I) の Boc基およびァセチル基を、 工程 4— 2と同様にして除 去することにより、 一般式 (la) で表される化合物が得られる。 一般式 (I) で表される化合物のうち、 R 6がー NH C (0) NH R 9である化 合物 (lb) は、 スキーム 6に示す方法によっても製造することができる。
スキー厶 6
(式中、 R
1 R
2、 R
3、 R
4、 R
5、 R
9、 X、 n、 A cおよび Bocは前記と同義 である)
工程 6—1および 6— 2
ァニリン誘導体 (Π) とイソシアナ一ト誘導体 (XXIII) とを、 不活性溶媒 ( 例えば、 塩化メチレン、 テトラヒドロフランなど) 中で縮合させることにより、 一般式 (XXIV) で表されるゥレア誘導体が得られる。 続いてこのウレァ誘導体 ( XXIV) の Boc基およびァセチル基を、 工程 4一 2と同様にして除去することによ り、 一般式 (lb) で表される化合物が得られる。 スキーム 4および 5において用いられるァニリン誘導体 (XV) は、 スキーム 7 に示す方法により製造することができる。 スキーム 7 工程 7 - 1
(式中、 R R2、 R3、 X、 n、 Y1, Acおよび iBocは前記と同義である) 工程 7 - 1
アミノアルコ一ル誘導体 (X) と、 アルキル化剤 (XXV) 、 アルデヒド誘導体 ( XXVI) またはカルボン酸誘導体 (XXVII) とを、 スキーム 1〜3と同様にして反
応させることにより、 一般式 (XXVI I I) で表される化合物が得られる。
工程, 7 - 2
この化合物 απιπ) のァミノ基を、 不活性溶媒 (例えば、 テトラヒドロフラ ンなど) 中、 二炭酸ジ- tert-ブチルを用いて ter t-ブトキシカルボニル化し、 続 いてフエノール性水酸基を、 ァセチル化試薬 (例えば、 無水酢酸など) を用いて ァセチル化すると一般式 (XXIX) で表される化合物が得られる。
工程 7 - 3
この化合物 (XXIX) のニトロ基を、 適切な溶媒 (例えば、 メタノール、 ェタノ ールなど) 中、 金属触媒 (例えば、 パラジウム炭素など) の存在下、 水素雰囲気 下で還元することにより、 ァニリン誘導体 (XV) が得られる。 このァニリン誘導 体 (XV) は、 必要に応じて、 不活性溶媒 (例えば、 N, N—ジメチルホルムアミ ドなど) 中、 塩基 (例えば、 N, N—ジイソプロピルェチルァミン、 炭酸力リウ ムなど) の存在下にアルキル化剤 R 3— Y 1を用いてアルキル化することができ る。 またアルキル化剤の代わりに対応するアルデヒドを用い、 工程 2—1と同様 にして還元アミノ化反応を行うことによつても、 アルキル化することができる。 スキーム 1において用いられるアルキル化剤 (XI) は、 スキーム 8に示す方法 により製造することができる。
3) 必要に応じて N-アルキル化
(式中、 R
1 R
2、 R
3、 R
4、 R
5、 R
6、 X、 nおよび Y
1は前記と同義であり 、 P
1は水素原子または水酸基の保護基を表す)
工程 8 - 1および 8 _ 2
化合物 (XXX) の水酸基を、 必要に応じて、 適切な保護基 (例えば、 ァセチル 基など) を用いて保護した後、 工程 7— 3と同様にして、 ニトロ基の還元、 およ び必要に応じてアルキル化を行うことにより、 一般式 (XXXI) で表される化合物 が得られる。 この化合物 (XXXI) とベンゼンスルホエルクロリド誘導体 (XVI) とを、 工程 4—1と同様にして縮合させ、 さらに必要に応じて、 水酸基の保護基 を除去 (例えば、 アルカリ加水分解により) することにより、 一般式 (XXXI I) で表される化合物が得られる。
工程 8 - 3
この化合物 (XXXI I) を、 不活性溶媒 (例えば、 塩化メチレン、 クロ口ホルム など) 中、 ハロゲン化試薬、 または塩基 (例えば、 N, N—ジイソプロピルエヂ ルァミンなど) の存在下にスルホニルハライドと反応させることにより、 一般式 (XI) で表される化合物が得られる。 このようなハロゲン化試薬としては、 例え ば、 塩化チォニル、 三臭化リン、 トリフエニルホスフィン Z四臭ィ匕炭素などが挙 げられる。 スルホニルクロリドとしては、 例えば、 メタンスルホニルクロリド、 p—トルエンスルホニルクロリドなどが挙げられる。 スキーム 2において用いられるアルデヒド誘導体 (XI I) は、 スキーム 9に示 す方法により製造することができる。
スキー厶 9
(XXXII) (XII)
(式中、 R R2、 R3、 R4、 R5、 R6、 R1G、 Xおよび nは前記と同義であ る)
工程 9—1および 9一 2
化合物 (XXX) を、 不活性溶媒 (例えば、 塩化メチレンなど) 中、 適切な酸化 剤 (例えば、 ォキサリルクロリド /ジメチルスルホキシド、 または 1, 1, 1一 トリァセトキシー 1, 1ージヒドロー 1, 2—ベンズョ一ドキソ一ルー 3 (1H ) 一オンなど) を用いて酸化することによりアルデヒド誘導体が得られる。 この アルデヒド誘導体を、 酸触媒の存在下に、 R1QOHと反応させることにより、 一般式 (XXXIII) で表されるァセタール誘導体が得られる。 この化合物 αχχπι
) のニトロ基を、 工程 7— 3と同様にして還元し、 必要に応じてアルキル化する ことにより、 一般式 (XXXIV) で表されるァニリン誘導体が得られる。
工程 9一 3
このァニリン誘導体 (XXXIV) とベンゼンスルホニルクロリド誘導体 (XVI) と を、 工程 4一 1と同様にして縮合させ、 得られるスルホンアミド誘導体のァセタ ール基を、 常法に基づき、 酸を用いて加水分解することにより、 一般式 (XII) で表されるアルデヒド誘導体が得られる。
工程 9一 4
またアルデヒド誘導体 (ΧΠ) は、 化合物 (ΠΧΙΙ) を、 工程 9一 1と同様に酸
化することによつても得ることができる。 スキーム 3において用いられるカルボン酸誘導体 (XI I D は、 スキーム 1 0 示す方法により製造することができる。 スキーム 1 0
2) 加水分解
(式中、 R R 2、 R 3、 R 4、 R 5、 R 6、 R 1 0、 Xおよび nは前記と同義であ る)
工程 1 0 - 1および 1 0— 2
化合物 ( XV) のニトロ基を、 工程 7— 3と同様にして還元し、 必要に応じて アルキル化することにより、 一般式 (XXXVI) で表されるァニリン誘導体が得ら れる。 この化合物 (XXXVI) とベンゼンスルホニルクロリド誘導体 (XVI) とを、 工程 4一 1と同様にして縮合させ、 得られるスルホンアミド誘導体のエステル基 を、 適切な溶媒 (例えば、 エタノールなど)中、 アルカリ水溶液を用いて加水分解 することにより、 一般式 (XI I I) で表されるカルボン酸誘導体が得られる。 スキーム 7において用いられるアルキル化剤 (XXV)、 アルデヒド誘導体 (Πνΐ) およびカルボン酸誘導体 (XXVI I) 、 ならびにスキ一ム 8〜1 0において用いら れるアルコール誘導体 (XXX) およびアルコキシカルポニル誘導体 (XXXV) は、 市販の試薬を使用するか、 または常法に従って合成することができる。 例えば、 Xが酸素原子である化合物 (XXVa) 、 (XXV la) 、 (XXVI la) 、 (XXXa) および (XXXVa) は、 スキーム 1 1〜 1 3に示す方法により製造することができる。
(式中、 R R2、 Y1および nは前記と同義であり、 Y3は塩素原子、 臭素原子 またはヨウ素原子を表す)
工程 11一 1および 11一 2
フエノール誘導体 (XXXVII) とアルキル化剤 ( XVIII) とを、 不活性溶媒 ( 例えば、 Ν, Ν—ジメチルホルムアミド、 ァセトニトリル、 テトラヒドロフラン など) 中、 塩基 (水素化ナトリウム、 炭酸カリウム、 炭酸セシウムなど) の存在 下に縮合させることにより、 一般式 (XXXa) で表されるアルコール誘導体が得ら れる。 この化合物 (XXXa) を、 工程 8— 3と同様にして、 ハロゲン化試薬または スルホニル八ライドと反応させることにより、 一般式 (XXVa) で表されるアルキ ル化剤が得られる。 スキーム 1 2
(式中、 R R2、 R1D、 Y3および nは前記と同義である)
工程 12— 1〜 12 - 3
フエノール誘導体 (XXXVII) とアルキル化剤 (XXXIX) とを、 不活性溶媒 (例 えば、 Ν, Ν—ジメチルホルムアミド、 ァセトニトリル、 テトラヒドロフランな ど) 中、 塩基 (水素化ナトリウム、 炭酸カリウム、 炭酸セシウムなど) の存在下 に縮合させることにより、 一般式 (XXXII la) で表されるァセタール誘導体が得
られる。 この化合物 (XXXI I I a) を、 常法に基づき、 酸を用いて加水分解するこ とにより、 一般式 (XXVI a) で表されるアルデヒド誘導体が得られる。
また化合物 (XXVIa) は、 アルコール誘導体 (XXXa) を、 工程 9一 1と同様に して酸化することによつても得ることができる。 '
(式中、 R R 2、 R 1 Q、 Y 3および nは前記と同義である)
工程 1 3 - 1および 1 3 - 2
フエノール誘導体 (XXXVI I) とアルキル化剤 (XL) とを、 不活性溶媒 (例えば 、 N, N—ジメチルホルムアミド、 ァセトニトリル、 テトラヒドロフランなど) 中、 塩基 (水素化ナトリウム、 炭酸カリウム、 炭酸セシウムなど) の存在下に縮 合させることにより、 一般式 (XXXVa) で表される化合物が得られる。 この化合 物 (XXXVa) のエステル基を、 常法に基づき、 適切な溶媒 (例えば、 エタノール など) 中、 アルカリ水溶液を用いて加水分解することにより、 一般式 (XXVI la) で表されるカルボン酸誘導体が得られる。
工程 1 3 - 3
また化合物 (XXVI Ia) は、 化合物 (XXXa) を、 不活性溶媒 (例えば、 ァセトニ トリルノ四塩化炭素ノ水混液など) 中、 酸化剤 (例えば、 酸化ルテニウム (IV) /過ヨウ素酸ナトリウムなど) を用いて酸ィ匕することによつても得ることができ る。 ベンゼンスルホニルクロリド誘導体 (XVI) および (XVI I I) は、 市販の試薬を
使用するか、 または常法に基づき、 例えばベンゼン誘導体とクロロスルホン酸と を反応させることにより合成することができる。
上記スキームにおいて用いられるァミノアルコール誘導体 (X) は、 市販のェ ナンチォマ一混合物を常法に従って光学分割するか、 文献記載の方法 (例えば、 「J. Med. Chem. j 1977年, 20巻 7号, p. 978- 981) に従って合成することができ る。
上記に示したスキームは、 本発明の化合物またはその製造中間体を製造するた めの方法のいくつかの例示であり、 当業者には容易に理解され得るようにこれら のスキームの様々な改変が可能である。
本発明の一般式 ( I ) で表される化合物、 および当該ィ匕合物を製造するために 使用される中間体は、 必要に応じて、 当該分野の当業者には周知の単離 ·精製手 段である溶媒抽出、 結晶化、 再結晶、 クロマトグラフィー、 分取高速液体クロマ トグラフィ一などの操作を行うことにより、 単離 ·精製することができる。 このようにして製造される本発明の化合物は、 脂肪の分解作用および Zまたは 熱産生促進作用を有するので肥満症の治療または予防剤として有用である。 また 、 本発明の化合物は、 必要に応じて、 0 3—アドレナリン受容体作動薬以外の抗 肥満薬と組み合わせて使用することができる。 このような抗肥満薬としては、 例 えば、 食欲抑制剤が挙げられる。 当該食欲抑制剤としては、 例えば、 モノアミン 再取り込み阻害剤、 セロトニン作動薬、 ド一パミン作動薬、 ニューロペプチド Y アンタゴニスト、 レブチン、 または C CK一 A (コレシストキニン _ A) ァゴニ ストが挙げられる。 本発明の化合物と組み合わせて使用されるモノアミン再取り 込み阻害剤としては、 例えば、 シブトラミン、 ミルナシプラン、 デュロキセチン およびベンラフアキシンなどが挙げられる。 本発明の化合物と組み合わせて使用 されるセロトニン作動薬としては、 例えば、 フェンフルラミンおよびデキスフエ ンフルラミンなどが挙げられる。 本発明の化合物と組み合わせて使用されるドー パミン作動薬は、 例えば、 プロモクリブチンなどである。 本発明の化合物と組み 合わせて使用されるニューロペプチド Yアン夕ゴニストとしては、 例えば、 CP- 6 71906- 01および; [-115814などが挙げられる。 本発明の化合物と組み合わせて使用
7
28 されるレブチンとしては、 例えば、 ヒト遺伝子組換え型レブチンなどが挙げられ る。 本発明の化合物と組み合わせて使用される C C K一 Aァゴニストとしては、 例えば、 GW-7178および SR- 146131などが挙げられる。
また、 本発明の化合物は、 血糖降下作用を有し、 さらにはインスリン抵抗性改 善作用を有するので糖尿病、 特に I I型糖尿病、 および糖尿病に起因する疾患の 治療または予防剤として有用である。 また、 本発明の化合 は、 必要に応じて、 β 3—ァドレナリン受容体作動薬以外の抗糖尿病薬と組み合わせて使用すること ができる。 このような抗糖尿病薬としては、 例えば、 ーグリコシダ一ゼ阻害剤 、 インスリン感受性増強剤、 インスリン製剤、 インスリン分泌促進剤、 ビグアナ イド、 グルカゴン様ペプチド一 1、 DPPIV阻害剤、 および SGLT阻害剤が挙げられ る。 本発明の化合物と組み合わせて使用される a—グリコシダーゼ阻害剤の具体 例としては、 例えば、 ァカルポース、 ミグリトールおよびボグリポースなどが挙 げられる。 本発明の化合物と組み合わせて使用されるィンスリン感受性増強剤の 具体例としては、 例えば、 ピオダリ夕ゾン、 ロジグリタゾン、 エングリタゾン、 ダルグリタゾン、 ィサグリタゾン、 MCC- 555、 GI-262570, および JTT- 501などが 挙げられる。 本発明の化合物と組み合わせて使用されるィンスリン製剤としては 、 例えば、 遺伝子工学的に合成されたヒトインスリン、 およびゥシ、 ブ夕の勝臓 から抽出されたィンスリンなどが挙げられる。 本発明の化合物と組み合わせて使 用されるインスリン分泌促進剤の具体例としては、 例えば、 トルプタミド、 クロ ルプロパミド、 トラザミド、 ァセトへキサミド、 ダリベンクラミド、 ダリピシド およびグリクラシドなどのスルホニルゥレア剤、 ならびにミチグリニド (KAD - 12 29) 、 ナテグリニド (AY- 4166) およびグリメピリド (Hoe490) などが挙げられ る。 本発明の化合物と組み合わせて使用されるビグアナィドの具体例としては、 例えば、 フェンホルミン、 メトホルミンおよびブトホルミンなどが挙げられる。 本発明の化合物と組み合わせて使用されるグルカゴン様ペプチド— 1 (GLP-1) としては、 例えば、 GLP—1 1 - 36)アミド、 GLP- 1 (7 - 36)アミドおよび GLP- 1 (7- 37) などが挙げられる。 本発明の化合物と組み合わせて使用される D P P I V (dipep t i dyl pept idase IV)阻害剤の具体例としては、 例えば、 P - 32/98、 および NVP- D PP- 728などが挙げられる。 本発明の化合物と組み合わせて使用される SGLT (Na-de
pendent glucose cotransporter)阻害剤としては、 例えば、 W001/16147, W001/6 8660、 画 1/27128、 W001/74834, W001/74835, W002/28872, W002/44192, W002/5 3573、 W002/64606, W002/68439、 W002/68440, W002/98893, EP850948, JPl 2/080 041、 JPl 1/21243、 JP09/188625に開示された SGLT阻害剤が挙げられる。
また、 本発明の化合物は、 血清トリグリセリド低下作用および Zまたはコレス テロール低下作用を有するので高脂血症の治療または予防剤として有用である。 本発明の化合物は、 必要に応じて、 33—アドレナリン受容体作動薬以外の抗高 月 血症用剤と組み合わせて使用することができる。 このような抗高脂血症用剤と しては、 例えば、 HMG— C o A還元酵素阻害剤、 陰イオン交換樹脂、 フイブレ —ト剤、 MTP阻害剤、 CETP阻害剤および AC AT阻害剤が挙げられる。 ま た、 本発明の化合物と組み合わせて使用される HMG— C o A還元酵素阻害剤の 具体例としては、 例えば、 プラパス夕チン、 シンバス夕チン、 フルバス夕チン、 アト口バス夕チン、 セリバスタチンおよびニスバス夕チンなどが挙げられる。 本 発明の化合物と組み合わせて使用される陰イオン交換樹脂の具体例としては、 例 えば、 コレスチラミンおよびコレスチポールなどが挙げられる。 本発明の化合物 と組み合わせて使用されるフイブレート剤の具体例としては、 例えば、 ベザフィ ブラ一ト、 フエノフイブラート、 ゲムフイブ口ジル、 シンフイブラート、 シプロ フィブラ一トおよびクリノフイブラートなどが挙げられる。 本発明の化合物と組 み合わせて使用される MTP (microsomal triglyceride transfer protein)阻害剤とし ては、 例えば、 BMS-201038, BMS - 212122、 および R - 103757などが挙げられる。 本 発明の化合物と組み合わせて使用される CETP (cholesteryl ester transfer protein)阻害剤の具体例としては、 例えば、 CETi- 1、 JTT-705 および CP— 5 2 94 14などが挙げられる。 本発明の化合物と組み合わせて使用される AC A T (acyl-CoA:cholesterol 0-acyl transferase)阻害剤の具体例としては、 例え ば、 アバシミべ (CI- 1011) 、 およびエフルシミベ (F- 12511)などが挙げられる。 また、 本発明の化合物は、 脳における /33—アドレナリン受容体の刺激により 抗うつ作用を示すのでうつ病の治療または予防剤として有用である。
また、 本発明の化合物は、 膀胱排尿筋を弛緩させ、膀胱用量を増加させる作用を 有するので排尿障害 (例えば、神経性頻尿症、神経因性膀胱機能障害、夜間頻尿症、
不安定膀胱、膀胱痙攣、慢性膀胱炎、慢性前立腺炎、前立腺肥大などにおける頻尿 症、尿失禁など)の治療または予防剤として有用である。 また、 本発明の化合物 は、 必要に応じて、 ;3 3—アドレナリン受容体作動薬以外の排尿障害治療薬と組 み合わせて使用することができる。 このような排尿障害治療薬としては、 例え ば、 抗コリン剤、 ひェ—アドレナリン受容体アン夕ゴニスト、 ΝΚ^アン夕ゴニ ストおよび力リゥムチャネルオープナーが挙げられる。 本発明の化合物と組み合 わせて使用される抗コリン剤の具体例としては、 例えば、 ォキシプチニン、 プロ ピベリン、 トルテリジンなどが挙げられる。 本発明の化合物と組み合わせて使用 されるひェ—アドレナリン受容体アン夕ゴニストの具体例としては、 例えば、 夕 ムス口シン、 ゥラピジル、 ナフトピジルおよびシロドシン (KMD- 3213) などが挙 げられる。 本発明の化合物と組み合わせて使用される NK i (Neurokinin 1) ァ ン夕ゴニス卜の具体例としては、 例えば、 TAK-637などが挙げられる。 本発明の 化合物と組み合わせて使用されるカリウムチャネルォーブナ一の具体例として は、 例えば、 KW- 7158などが挙げられる。
また、 本発明の化合物は、 腸管運動の抑制作用を有するので消化管機能亢進に 由来する疾患 (例えば、 食道ァカラシァ、 胃炎、 胆嚢炎、 滕炎、 fl复膜炎、 感染性 腸炎、 潰瘍性大腸炎、 クロ一ン病、 過敏性腸症候群、 大腸憩室炎、 単純性下痢な ど) の治療または予防剤として有用である。
本発明の前記一般式 ( I ) で表される化合物またはその薬理学的に許容される 塩を有効成分として含有する医薬組成物は、 用法に応じ種々の剤型のものが使用 される。 このような剤型としては例えば、 散剤、 顆粒剤、 細粒剤、 ドライシロッ プ剤、 錠剤、 カプセル剤、 注射剤、 液剤、 軟膏剤、 坐剤、 貼付剤などを挙げるこ とができ、 経口または非経口的に投与される。
これらの医薬組成物は、 その剤型に応じ製剤学的に公知の手法により、 適切な 賦形剤、 崩壊剤、 結合剤、 滑沢剤、 希釈剤、 緩衝剤、 等張化剤、 防腐剤、 湿潤剤、 乳化剤、 分散剤、 安定化剤、 溶解補助剤などの医薬品添加物と適宜混合または希 釈 ·溶解することにより調剤することができる。
一般式 ( I ) で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩の投与量は 患者の年齢、 性別、 体重、 疾患および治療の程度等により適宜決定されるが、 経
口投与の場合成人 1日当たり約 0. 0 l m g〜約 1 0 O mgの範囲で、 非経口投 与の場合は、 成人 1日当たり約 0. 0 0 3 m g〜約 3 O mgの範囲で、 一回また は数回に分けて適宜投与することができる。
本発明の一般式 ( I ) で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩と、 _アドレナリン受容体作動薬以外の抗肥満薬、 抗糖尿病剤、 抗高脂血症用剤 および排尿障害治療薬から選択される少なくとも 1種とを組み合わせてなる医薬 は、 これらの有効成分を一緒に含有する製剤、 またはこれらの有効成分の各々を 別々に製剤化した製剤として投与することができる。 別々に製剤化した場合、 そ れらの製剤を別々にまたは同時に投与することができる。 また、 別々に製剤化し た場合、 それらの製剤を使用時に希釈剤などを用いて混合し、 同時に投与するこ とができる。
本発明の一般式 ( I ) で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩と 、 ι8 3—アドレナリン受容体作動薬以外の抗肥満薬、 抗糖尿病剤、 抗高脂血症用 剤および排尿障害治療薬から選択される少なくとも 1種とを組み合わせてなる医 薬において、 薬剤の投与量は、 患者の年齢、 性別、 および体重、 症状、 投与時間 、 剤形、 投与方法、 薬剤の組み合わせなどにより、 適宜選択することができる。 本発明の一般式 ( I ) で表される化合物は、 ヒ卜 |3 3—アドレナリン受容体に 対して強力な刺激作用を有する。 さらに本発明の化合物は、 3 3—アドレナリン 受容体刺激作用に比べて軽微な β i一および Ζまたは i3 2—アドレナリン受容体 刺激作用しか示さないので、 肥満症、 糖尿病、 高脂血症、 うつ病、 排尿障害、 胆 石および胆道運動亢進に由来する疾患、 または消化管機能亢進に由来する疾患の 治療または予防剤として好適である。
〔発明を実施するための最良の形態〕
本発明の内容を以下の参考例、 実施例および試験例でさらに詳細に説明するが、 本発明はこれらの内容に限定されるものではない。 参考例 1
3— (4—二トロフエノキシ) プロパン一 1一オール
3—ブロモプロパノール (1. 8g) 、 p—ニトロフエノール (1. 5 g) と 炭酸カリウム (2. 24 g) の N, N—ジメチルホルムアミド (40mL) 混合 物を 60°Cにて 3時間撹拌した。 反応混合物を酢酸ェチルと水で分配後、 有機層 を水および飽和食塩水で順次洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥した。 減圧下 に溶媒を留去し、 得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出 溶媒: n—へキサン Z酢酸ェチル =1ノ2) にて精製し、 表題化合物 (1. 09 g) を得た。
^-NMR (CDC 13) δ p pm: 2.09 (2H, septet, J=6.0Hz), 3.88 (2 H, dd, J=6.0, 8.5Hz), 4.22 (2H, t, J=6.0Hz), 6.97 (2H, d, J=9.3Hz), 8.20 (2H, d, J=9.3Hz) 参考例 2
4- { (1R, 2 S) 一 1ーヒドロキシー 2— [3— (4一二トロフエノキシ) プロピルァミノ] プロピル } フエノール
3— (4一二トロフエノキシ) プロパン一 1一ォ一ル (1. 09 g) とトリエ チルァミン (0. 839 g) の酢酸ェチル (10mL) 溶液に、 氷冷撹拌下、 メ タンスルホニルクロリド (0. 697 g) を加え、 同温度にて 30分間撹拌した。 反応混合物を酢酸ェチルと水で分配後、 有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄 し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥した。 減圧下に溶媒を留去し、 クルードのメタ ンスルホン酸 3— (4一二トロフエノキシ) プロピル (1. 3g) を得た。
続いて、 メタンスルホン酸 3— (4—二トロフエノキシ) プロピル (1. 3 g) 、 4— ( (1R, 2 S) 一 2—ァミノ一 1—ヒドロキシプロピル) フエノー ル (0. 79 g) と N, N—ジイソプロピルアミン (0. 993mL) の N, N ージメチルホルムアミド (10mL) 混合物を 60°Cにて終夜撹拌した。 反応混 合物を酢酸ェチルと水で分配後、 有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、 無水硫 酸マグネシウムで乾燥した。 減圧下に溶媒を留去し、 得られた残留物をシリカゲ ルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール =1 / 1) にて精製し、 表題化合物 (1. 34g) を得た。
^-NMR (DMSO— d6) δ p pm: 0.95 (3H, d, J=6.6Hz), 2.10-2.2
5 (2H, m), 3.10-3.25 (2H,m), 3.30-3.45 (1H, m), 4.20-4.30 (2H, m), 4.97 (1H, br), 6.76 (2H, d, J=8.5Hz), 7.10-7.20 (4H, m), 8.24 (2H, d, J=9.1Hz ), 9.37 (1H, s) 参考例 3
4一 { (1R, 2 S) 一 1—ヒドロキシー 2— [3— (4一二トロフエニル) ブ チルァミノ] プロピル } フエノール
4- (4一二トロフエニル) ブタン一 1一オールを用い、 参考例 2と同様にし て、 表題化合物を得た。
^-NMR (DMSO— d6) δ p pm: 0.92 (3H, d, J=6.6Hz), 1.60-1.7
5 (4H, m), 2.70-2.85 (2H, m), 2.90-3.05 (2H, m), 4.90-5.00 (1H, i), 5.92 (1H, d, J=3.8Hz), 6.75 (2H, d, J=8.7Hz), 7.16 (2H, d, J=8.7Hz),7.53 (2H
, d, J=8.8Hz), 8.15-8.45 (4H, m), 9.37 (1H, s) 参考例 4
4- { (1 R, 2 S) 一 1ーヒドロキシー 2— [2— (4一二トロフエノキシ) ェチルァミノ] プロピル } フエノール
4一 ( (1 R, 2 S) —2—ァミノ一 1ーヒドロキシプロピル) フエノール (1. 128 g) 、 (4一二トロフエノキシ) 酢酸 (1. 33 g) 、 1一ェチル 一 3— (3—ジメチルァミノプロピル) カルポジイミド塩酸塩 (1. 94g) お よび 1ーヒドロキシベンゾトリアゾール (1. 55 g) の N, N—ジメチルホル ムアミド (10mL) 混合物を室温下に 2時間撹拌した。 反応混合物を酢酸ェチ ルと lmo 1/L塩酸で分配後、 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネ シゥムで乾燥した。 減圧下に溶媒を留去し、 得られた残留物をシリカゲルカラム クロマトグラフィー (溶出溶媒: n—へキサン/酢酸ェチル =1ノ 2) にて精製 し、 N—[ (I S, 2R) —2—ヒドロキシ一 2— (4ーヒドロキシフエニル) . 一 1—メチルェチル ]— 3— (4—ニトロフエノキシ) プロピオン酸アミド (2. 61 g) を得た。
続いて、 N—[ (1 S, 2R) 一 2—ヒドロキシー 2— (4—ヒドロキシフエ
ニル) 一 1一メチルェチル ]—3— (4一二トロフエノキシ) プロピオン酸アミ ド (2. 61 ) のテトラヒドロフラン (25mL) 溶液にポランジメチルスル フイド錯体 (3. 76mL) を加え、 加熱還流下に 3時間撹拌した。 反応混合物 にトリエタノールァミン (1 1. 2 g) を加え、 更に加熱還流下に 1時間撹拌し た。 反応混合物を酢酸ェチルと水で分配後、 有機層を水および飽和食塩水で順次 洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥した。 減圧下に溶媒を留去し、 表題化合物 (1. 9 g) を得た。
^-NMR (CDC 13) 8 p pm: 0.95 (3H, d, J=6.5Hz), 2.90-3.00 (1 H, m), 3.00-3.10 (1H, m), 3.15-3.25 (1H, m), 4.70 (2H, d, J=4.5Hz), 6.80 (2H, d, J=8.3Hz), 6.95 (2H, d, J=9.5Hz), 7.20 (2H, d, J=8.3Hz), 8.22 (2 H, d, J=9.5Hz) 参考例 5
4— { (1 R, 2 S) 一 1ーヒドロキシー2— [2- (4一二トロフエニル) ェ チルァミノ] プロピル) フエノール
(4一二トロフエニル) 酢酸を用い、 参考例 4と同様にして、 表題化合物を得 た。
XH-NMR (DMSO— d6) d pm: 0.82 (3H, d, J=6.2Hz), 1.28 (IE br s), 2.60-2.90 (5H, m), 4.30-4.40 (1H, m), 4.88 (1H, d, J=4.4Hz) , 6.6 5 (2H, d, J=9.2Hz), 7.05 (2H, d, J=8.6Hz), 7.43 (2H, d, J=9.2Hz), 8.11 (2H, d, J=8.6Hz), 9.17 (1H, br) 参考例 6
酢酸 4一 ( (1R, 2 S) 一 2— { [2— (4—アミノフエノキシ) ェチル] 一 t e r t—ブトシキカルボニルァミノ } — 1ーヒドロキシプロピル) フエニル 4一 { (1 R, 2 S) 一 1ーヒドロキシ一2— [2 - (4一二トロフエノキ シ) ェチルァミノ] プロピル } フエノール (1. 9 g) と二炭酸ジー t e r t— ブチル (1. 87 g) のテトラヒドロフラン (10mL) 溶液を室温下に終夜撹 拌した。 減圧下に溶媒を留去し、 得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー (溶出溶媒: n—へキサン/酢酸ェチル ==1Z1) にて精製し、 [ (1 S, 2 R) 一 2—ヒドロキシー 2—(4ーヒドロキシフエニル)一 1ーメチルェチ ル]一 [2— (4一二トロフエノキシ) ェチル]力ルバミン酸 t e r t—ブチル (1. 36 g) を得た。
次いで、 [ (1 S, 2R) 一 2—ヒドロキシ— 2—(4ーヒドロキシフエニル) — 1ーメチルェチル]一 [2— (4—ニトロフエノキシ) ェチル]力ルバミン酸 t e r t—プチル (1. 36 g) と炭酸カリウム (0. 652 g) の N, N—ジメ チルホルムアミド (15mL) 混合物に無水酢酸 (0. 353 g) を加え、 室温 下に 2時間撹拌した。 反応混合物を酢酸ェチルと水で分配後、 有機層を水および 飽和食塩水で順次洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥した。 減圧下に溶媒を留 去し、 得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒: n— へキサン/酢酸ェチル =2 1) にて精製し、 酢酸 4一 ( (1R, 2 S) —2— t e r t—ブトシキカルポニル [2— (4一二トロフエノキシ) ェチル]ァミノ) 一 1—ヒドロキシプロピル) フエニル (1. 3 g) を得た。
続いて、 酢酸 4一 ( (1 R, 2 S) — 2— t e r t—ブトシキカルポニル [2 一 (4—ニトロフエノキシ) ェチル]ァミノ) 一 1ーヒドロキシプロピル) フエ ニル (1. 3 g) と 10%パラジウム炭素 (0. 2 g) のエタノール (1 5m L) 混合物を室温水素雰囲気下に 1時間撹拌した。 触媒をろ去後、 減圧下に溶媒 を留去し、 得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒: n—へキサン 酢酸ェチル =1Z1) にて精製し、 表題化合物 (1. 12g) を 得た。
'H-NMR (CDC 13) 6 p pm: 1.43 (9H, s), 1.50-1.60 (2H, m), 1. 80-1.95 (2H, m), 2.28 (3H, s), 3.00-3.60 (4H, m), 3.80-3.90 (2H, m), 4.6 5-4.80 (1H, m), 4.90-5.10 (1H, m), 6.63 (2H, d, J=8.8Hz), 6.71 (2H, d, J =8.8Hz), 7.03 (2H, d, J=8.8Hz), 7.38 (2H, d, J=8.8Hz) 参考例 7〜 9
対応するニトロベンゼン誘導体を用い、 参考例 6と同様にして、 以下の化合物 を得た。
〔表 1〕
(4一クロロスルホエルフエノキシ) 酢酸ェチル
クロロスルホン酸 (6. 64mL) に、 氷冷撹拌下、 フエノキシ酢酸ェチル (2 g) を加え、 同温度にて 30分間撹拌した。 反応混合物を氷水中に注ぎ、 酢 酸ェチルにて抽出後、 有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、 無水硫酸マグ ネシゥムで乾燥した。 減圧下に溶媒を留去し、 表題化合物(0. 984g)を得た。 XH-NMR (CDC 13) 6 ppm: 1.32 (3H, t, J=7.1Hz), 4.30 (2H, q , J=7.1Hz), 4.73 (2H, s), 7.05 (2H, d, J=9.3Hz), 7.99 (2H, d, J=9.3Hz) 参考例 11
[4- (2— { C (I S, 2 R) -2- (4ーァセトキシフエ二ル) 一 2—ヒド 口キシー 1ーメチルェチル] - t e r t—ブトキシカルポニルァミノ } ェチル) フエニルァミノ] 酢酸ェチル
酢酸 4一 [ (1R, 2S) -2- { [2- (4ーァミノフエニル) ェチル] ― t e r t—ブトキシカルポニルァミノ } 一 1ーヒドロキシプロピル] フエニル
(0. 20 g) の N, N—ジメチルホルムアミド (1. OmL) 溶液に、 炭酸力 リウム (0. 097 g) およびブロモ酢酸ェチル (0. 062mL) を加え、 室 温下に 3. 5時間撹拌した。 反応混合物を塩化メチレンで希釈し、 水で前処理し たケムェルートカラム (バリアン社製) で処理した。 カラムをさらに塩化メチレ ンで溶出し、 減圧下に溶媒を濃縮した。 残留物をシリカゲルカラムクロマトダラ フィー (溶出溶媒: n—へキサン/酢酸ェチル ,にて精製し、 表題化合 物 (0. 075 g) を得た。
1H— NMR (CDC 13) δ p pm: 1.22 (3H, d, J=6.5Hz), 1.29 (3H, t, J=7.1Hz), 1.46 (9H, s), 2.28 (3H, s), 2.55-2.80 (2H, m), 3.10-3.35 (2H, m), 3.45-3.55 (1H, m), 3.87 (2H, d, J=4.0Hz), 4.15-4.40 (3H, m), 4.68 ( 1H, br), 4.92 (1H, br), 6.55 (2H, d, J=8.5Hz), 6.95-7.05 (4H, m), 7.32 ( 2H, d, J=8.0Hz) 参考例 12
酢酸 4— ( (1 R, 2S) -2- i t e r t一ブトキシカルポ二ルー [2— (4 一プチルァミノフエニル) ェチル] アミノ} 一 1ーヒドロキシプロピル) フエ二 ル
酢酸 4一 ( (1R, 2 S) 一 2— { [2- (4ーァミノフエニル) ェチル] 一 t e r t—ブトキシカルポニルァミノ } — 1ーヒドロキシプロピル) フエニル (0. 07 g) 、 プロピオンアルデヒド (0. 012 g) および 10%パラジゥ ム炭素 (0. O l g) のテトラヒドロフラン (2mL) 混合物を室温水素雰囲気 下に終夜撹拌した。 触媒をろ去後、 減圧下に溶媒を留去し、 得られた残留物をシ リカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒: n—へキサンノ酢酸ェチル =2 /1) にて精製し、 表題化合物 (0. 046 g) を得た。
^-NMR (CDC 13) δ ppm : 0.95 (3H, t, J=7.4Hz), 1.22 (3H, d: J=6.6Hz), 1.37-1.49 (13H, m), 1.55-1.63 (2H, m), 2.28 (3H, s), 2.55-2.7 5 (2H, m), 3.06-3.18 (3H, m), 3.25-3.37 (1H, m), 3.43-3.60 (1H, m), 4.6 5-4.85 (1H, br), 4.85-5.00 (1H, m), 6.52-6.57 (2H, m), 6.93-6.99 (2H, m), 7.02 (2H, d, J=8.5Hz), 7.32 (2H, d, J=8.5Hz)
参考例 13
酢酸 4一 { (1R, 2S) -2- [ (t e r t一ブトキシカルポ二ルー {2— [4- (2—二トロベンゼンスルホニルァミノ) フエニル] ェチル } ァミノ) 一 1—ヒドロキシプロピル] フエニル
酢酸 4一 [ (1R, 2 S) —2— { [2- (4ーァミノフエニル) ェチル] 一 t e r t—ブトキシカルボニルァミノ } 一 1ーヒドロキシプロピル] フエニル (0. 20 g) の塩化メチレン (2. 5mL) 溶液に、 2—二トロベンゼンスル ホニルクロリド (0. 124 g) およびピリジン (0. 075mL) を加え、 室 温下に 6時間撹拌した。 反応液を 0. 5 mo 1ZL硫酸で前処理したケムエルー トカラム (バリアン社製) で処理し、 塩化メチレンで溶出した。 減圧下に溶媒を 濃縮し、 得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒: n 一へキサン Z酢酸ェチル =2/1— 1Z1) で精製し、 表題化合物 (0. 273 g) を得た。
^-NMR (CDC 13) δ p pm: 1.11 (3H, d, J=5.9Hz), 1.45 (9H, s),
2.29 (3H, s), 2.60-2.85 (2H, m), 3.10-3.35 (2H, in), 3.40-3.50 (1H, m), 4.38 (1H, br), 4.82 (1H, br), 7.03 (2H, d, J=8.1Hz), 7.06 (2H, d, J=8.1 Hz), 7.10-7.15 (2H, m), 7.21 (1H, br), 7.30 (2H, d, J=8.1Hz), 7.49-7.54 (1H, m), 7.62-7.67 (1H, m), 7.75-7.85 (2H, m) 参考例 14
対応するベンゼンスルホニルクロリドを用い、 参考例 13と同様にして、 以下 の化合物を得た。
酢酸 4一 { (1 R, 2 S) -2- [ (t e r t一ブトキシカルポ二ルー {2—
[4一 (3—ニトロベンゼンスルホニルァミノ) フエニル] ェチル } ァミノ) 一 1ーヒドロキシプロピル] フエニル
^-NMR (CDC 13) δ p pm: 1.17 (3H, d, J=6.9Hz), 1.45 (9H, s),
2.30 (3H, s), 2.60-2.80 (2H, m), 3.10-3.35 (2H, m), 3.45-3.55 (1H, m), 4.36 (1H, br), 4.86 (1H, br), 6.56 (1H, br), 6.98 (2H, d, J=8.4Hz), 7.0
0-7.10 (4H, in), 7.30 (2H, d, J=8.4Hz), 7.60-7.50 (1H, m), 8.01
=8.2Hz), 8.35-8.40 (1H, m), 8.55-8.60 (1H, m) 酢酸 4一 { (1 R, 2 S) 一 2— [ ( t e r t一ブトキシカルポ二ルー {2—
[4— (4一二トロベンゼンスルホニルァミノ) フエニル] ェチル } ァミノ) 一 1ーヒドロキシプロピル] フエニル
^-NMR (CDC 13) δ p m: 1.18 (3H, d, J=6.6Hz), 1.45 (9H, s), 2.30 (3H, s), 2.60-2.80 (2H, m), 3.05-3.30 (2H, m), 3.45-3.55 (1H, m),
4.85 (1H, br), 6.50-6.60 (1H, m), 6.90-7.10 (6H, m), 7.30-7.35 (2H, m), 7.89 (2H, d, J=8.8Hz), 8.26 (2H, d, J=8.8Hz) 参考例 15
4—ブロモー N— [3—クロ口一 4一 (2—ヒドロキシェチル) フエニル] ベン ゼンスルホンアミド
2— (4ーァミノ一 2—クロ口フエニル) エタノール (0. 5 g) とピリジン (0. 35 g) のテトラヒドロフラン (5mL) 溶液に、 氷冷撹拌下、 4一プロ モベンゼンスルホニルクロリド (0. 82 g) を加え、 同温度にて 30分間撹拌 した。 反応混合物を酢酸ェチルと 1 mo 1ZL塩酸で分配後、 有機層を水および 飽和食塩水で順次洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥した。 減圧下に溶媒を留 去し、 得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒: n— へキサンノ酢酸ェチル =2/1) にて精製し、 表題化合物 (1. 06 g) を得た。 XH-NMR (CDC 13) 6 p pm: 2.94 (2H, t, J=6.7Hz), 3.85 (2H, dd , J=6.7, 11.7Hz), 6.70-6.80 (1H, m), 6.90 (1H, dd, J=2.2, 8.2Hz), 7. i3 ( 1H, d, J=2.2Hz), 7.17 (1H, d, J=8.2Hz), 7.60(2H, d, J=9.0Hz), 7.64 (2H, d , J=9.0Hz) 参考例 16〜 20
対応するベンゼンスルホニルクロリドを用い、 参考例 15と同様にして、 以下 の化合物を得た。
) ^(zz-^ ( : 口/: ψ口 — " C一 {ί^^Λί-^ ί^-^ ^- -ΐ 3 ^ 一 [ΊΓΐ ( ^^^ ^ - ) -Ζ] } -Ζ - (S Ζ Ή Τ) ) - ΜΜ
ェ 7^0 (^ -^- Mf^ェ [ ミ ェ ^^一" [一 ( Γ"^ S 乙く、 ψ口 — ) -Ζ-^ ^ -Ζ - (¾2 'S O ] - Z] - ) -N
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"ん 900/tOO df/ェ: W 06Z90l/^00Z OAV
0. 15 g) とピリジン (0. 0415g) の塩化メチレン (4mL) 溶液に p 一トルエンスルホニルクロリド (0. 0667 g) を加え、 室温下に 30分間撹 拌した。 反応混合物に lmo 1/L塩酸 (2mL) を加え、 数分間撹拌した後、 有機層を lmo 1ZL塩酸 (lmL) で前処理されたケイソゥ土カラムに通し、 溶出物を減圧下に濃縮し、 [2— (4ーァミノフエニル) ェチル]— [ (1 S, 2 R) 一 2—ヒドロキシ一 2— (4—ヒドロキシフエニル) 一 1ーメチルェチル] カルバミン酸 t e r t—ブチル (0. 287 g) を得た。
工程 2
[2— (4ーァミノフエニル) ェチル]一 [ (I S, 2R) 一 2—ヒドロキシ一 2— (4ーヒドロキシフエニル) — 1ーメチルェチル]力ルバミン酸 t e r t— ブチル (0. 287 g) に 50%トリフルォロ酢酸—塩化メチレン溶液 (4mL ) を加え、 室温下に 30分間撹拌した。 反応混合物を減圧下に濃縮し、 得られた 残留物に 4mo 1/Lアンモニアメタノ一ル溶液 (5mL) を加え、 室温下に 2 時間撹拌した。 反応混合物を減圧下に濃縮し、 得られた残留物をメタノール (3 mL) に溶かし、 メタノール (3mL) で前処理した S CXイオン交換カラム ( ァルゴノート社製、 洗浄溶媒:メタノール、 溶出溶媒: 2 mo 1/Lアンモニア メタノール溶液) で処理した。 更に逆相分取カラムクロマトグラフィー (資生堂 社製 CAPCELL PAK C 18 ODS、 5 xm、 120 A, 20X 5 Omm、 リニアグラージェント、 0. 1%ギ酸水溶液 Zァセトニトリル =90Z 10— 60Z40) で精製し、 表題化合物 (0. 0293 g) を得た。
XH-NMR (DMSO-d6) δ p pm: 0.82 (3H, d, J=6.5Hz), 2.60-2.8 0 (5H, m), 4.50-4.60 (1H, m), 6.69 (2H, d, J=8.5Hz), 7.00 (2H, d, J=8.5H z), 7.06 (2H, d, J=8.5Hz), 7.08 (2H, d, J=8.5Hz), 7.32 (2H, d, J=8.5Hz) , 7.62 (2H, d, J=8.5Hz), 8.32 (1H, br) 実施例 2
対応するァニリン誘導体とスルホニルクロリド誘導体を用い、 実施例 1とほぼ 同様にして、 以下の化合物を得た。
LSL900/P00Zdr/13d 06Z90T/tO0Z O/A
( ) ε拏
8
LSL900/P00Zd£/lDd 06Ζ90ΐ/ΐ700ί OAV
(6 T Λ(^- Μ ^Λ(^ 二 く、 ψ口 ^l― ) 一 2—/^ ψ口 ^l—S— (H Z 'S O ] - Z ) 一,) 一 S] S ε画牽
^驟 ¾ *0)φ*¾
( ) ε拏
LSL900/P00Zdr/13d 06Ζ90Ϊ/1700Ζ OAV
工程 1
酢酸 4一 { (1R, 2S) -2- [ (t e r t—ブトキシカルポ二ルー {2— [4一 (2—二トロベンゼンスルホニルァミノ) フエニル] ェチル } ァミノ) 一 1—ヒドロキシプロピル] フエニル (0. 264g) と 10%パラジウム炭素 ( 0. 026 g) のメタノール (2mL) 混合物を、 室温水素雰囲気下に 2時間撹 拌した。 触媒をろ去後、 減圧下に溶媒を留去し、 {2— [4— (2—ァミノべンゼ ンスルホニルァミノ) フエニル]ェチリレ}一 [2—ヒドロキシー 2— (4—ヒドロ キシフエニル) — 1—メチルェチル]力ルバミン酸 t e r t一ブチル (0. 23 7 g) を得た。
工程 2
{2— [4一 (2—ァミノベンゼンスルホニルァミノ) フエニル]ェチル }ー[2 ーヒドロキシー 2— (4—ヒドロキシフエニル) 一 1ーメチルェチル]カルバミ ン酸 t e r t—ブチル (0. 035 g) の塩化メチレン (0. 6mL) 溶液に、 クロロギ酸ェチル (0. 006mL) とピリジン (0. O lmL) を加え、 室温 下に 3時間撹拌した。 反応混合物を lmo 1ZL塩酸 (0. 8 mL) で前処理し たケムェルートカラムで処理し、 塩化メチレンで溶出した。 減圧下に溶媒を留去 し、 クルードの {2— [4— (2- { t e r t一ブトシキカルボ二ルー [ (1 S, 2R) 一 2—ヒドロキシー 2— (4ーヒドロキシフエニル) 一 1—メチルェチル ]アミノ} ェチル) フエニルスルホニル]フエ二ル}力ルバミン酸ェチルを得た。 工程 3
工程 2で得られたクルードの { 2— [4一 (2— { t e r t—ブトシキカルボ二 ル— [ (1S, 2 R) 一 2—ヒドロキシ一 2— (4—ヒドロキシフエニル) 一 1 ーメチルェチル]アミノ} ェチル) フエニルスルホニル]フエ二ル}力ルバミン酸 ェチルに 50%トリフルォロ酢酸—塩化メチレン溶液 (1. OmL) を加え、 室 温下に 1時間撹拌した。 反応混合物を減圧下に濃縮し、 得られた残留物に 2mo 1ZLアンモニアメタノール溶液 (3. OmL) を加え、 室温下に 2時間撹拌し た。 反応混合物を減圧下に濃縮し、 得られた残留物をメタノール (2. 5mL) に溶かし、 メタノールで前処理した SCX固相抽出カラム (バリアン社製、 洗浄 溶媒:メタノール、 溶出溶媒: 2mo 1ZLアンモニアメタノール溶液) で精製
し、 表題化合物 (0. 022 g) を得た。
XH-NMR (DMSO— d6) δ p pm: 0.84 (3H, d, J=6.6Hz), 1.26 (3H, t, J=7.1Hz), 2.60-2.70 (2H, m), 2.80-3.05 (3H, m), 4.13 (2H, q, J=7.1H z), 4.70 (1H, br), 6.71 (2H, d, J=8.5Hz), 6.82 (2H, d, J=8.5Hz), 6.89 (2 H, d, J=8.5Hz), 7.00-7.05 (1H, m), 7.10 (2H, d, J=8.5Hz), 7.38 (1H, t, J =8.0Hz), 7.70-7.75 (1H, m), 8.02 (1H, d, J=8.0Hz), 9.24 (1H, br), 9.95 (1H, br)
MS (FAB, i/z): 514 (M+H) +
実施例 4
対応するァニリン誘導体とァシルハライド誘導体を用い、 実施例 3とほぼ同様 にして、 以下の化合物を得た。
R基中の *は結合部位を示す 実施例 5
3— (3—ェチルウレイド) — N— (4一 { 2 - [ (I S, 2R) 一 2—ヒドロ キシ— 2— (4—ヒドロキシフエニル) — 1ーメチルェチルァミノ] ェチル } フ ェニル) ベンゼンスルホンアミド (化合物 31)
工程 1
酢酸 4— { (1R, 2 S) -2- [ (t e r t一ブトキシカルボ二ルー {2— [4- (3—ニトロベンゼンスルホニルァミノ) フエニル] ェチル } ァミノ) 一 1ーヒドロキシプロピル] フエニルエステル (0. 60 g) と 10%パラジウム 炭素 (0. 060 g) のメタノール (5mL) 混合物を、 室温水素雰囲気下に 2
時間撹拌した。 触媒をろ去後、 減圧下に溶媒を留去し、 ί2— [4— (3—ァミノ ベンゼンスルホニルァミノ) フエニル]ェチル }一 [2—ヒドロキシー 2— (4- ヒドロキシフエニル) 一 1—メチルェチル]カルバンミン酸 t e r t—ブチル CO. 547 g) を得た。
工程 2
{2— [4— (3—ァミノベンゼンスルホニルァミノ) フエニル]ェチル }— [2 —ヒドロキシー 2— (4ーヒドロキシフエニル) 一 1ーメチルェチル]カルバン ミン酸 t e r t—ブチル (0. 035 g) の塩化メチレン (0. 6mL) 溶液に ェチルイソシアナート (0. 014mL) を加え、 封管中 60°Cで 2時間撹拌し た。 反応混合物を減圧下に濃縮し、 クル一ドの (2— {4一 [3— (3—ェチルゥ レイド) ベンゼンスルホニルァミノ]フエ二ル}ェチル) 一 [ (I S, 2R) -2 ーヒドロキシー 2— (4—ヒドロキシフエニル)— 1—メチルェチル]力ルバミン 酸 t e r t—ブチルを得た。 '
工程 3
工程 2で得られたクルードの (2— {4— [3— (3—ェチルウレイド) ベンゼ ンスルホニルァミノ]フエ二ル}ェチル) — [ (1 S, 2R) —2—ヒドロキシ— 2— (4—ヒドロキシフエニル)一 1ーメチルェチル]力ルバミン酸 t e r t—ブ チルに 50%トリフルォロ酢酸—塩化メチレン溶液 (1. OmL) を加え、 室温 下に 1時間撹拌した。 反応混合物を減圧下に濃縮し、 得られた残留物に 2mo 1 /mLアンモニアメタノール溶液 (3. OmL) を加え、 室温下に 2時間撹拌し た。 反応混合物を減圧下に濃縮し、 得られた残留物をメタノール (2. 5mL) に溶かし、 メタノールで前処理した SCX固相抽出カラム (パリアン社製、 洗浄 溶媒:メタノール、 溶出溶媒: 2mo lZmLアンモニアメタノール溶液) で処 理し、 減圧下に溶媒を留去した。 得られた残留物をプレパラティブァミノプロピ ル化シリカゲルプレート (フジシリシァ製、 展開溶媒:酢酸ェチル Zェ夕ノ一ル = 4/1) で精製し、 表題化合物 (0. 026 g) を得た。
— NMR (DMSO-d6) δ p m: 0.76 (3H, d, J=6.5Hz), 0.97 (3H, t, J=7.3Hz), 2.45-2.70 (5H, m), 3.05-3.15 (2H, ) , 4.41 (1H, d, J=4.2H z), 6.10-6.20 (1H, m), 6.67 (2H, d, J=8.5Hz), 6.95 (2H, d, J=8.5Hz) , 7.0
1 (2H, d, J=8.5Hz), 7.05 (2H, d, J=8.5Hz), 7.20-7.25 (1H, m), 7.33 (1H, t, J=8.1Hz), 7.40-7.50 (1H, m), 7.98 (1H, t, J=2.0Hz), 8.76 (1H, br) MS (FAB, m/z): 513 (M+H) + 実施例 6
対応するァニリン誘導体とイソシアナ一卜誘導体を用い、 実施例 5とほぼ同様 にして、 以下の化合物を得た。
R基中の *は結合部位を示す
実施例 7
4—ブロモー N— (3—クロロー 4一 {2- [ (1 S, 2 R) 一 2—ヒドロキシ
- 2 - (4ーヒドロキシフエニル) 一 1ーメチルェチルァミノ] ェチル } フエ二 ル) ベンゼンスルホンアミド (化合物 37)
工程 1
4—プロモー N— [ 3—クロ口 _ 4一 (2—ヒドロキシェチル) フエニル] ベ ンゼンスルホンアミド (1. 06 g) とトリエチルァミン (0. 412 g) のテ トラヒドロフラン (50mL) 溶液に、 氷冷撹拌下、 メ夕ンスルホニルク口リド (0. 342 g) を加え、 同温度にて 15分間撹拌した。 反応溶液を Imo lZ L塩酸で前処理されたケイソゥ土カラムに通し、 溶出物を減圧下に濃縮し、 メタ ンスルホン酸 2— [4— (4一ブロモベンゼンスルホニルァミノ) 一 2—クロ口 フエニル]ェチル (1. 21 g) を得た。
工程 2
メタンスルホン酸 2— [4一 (4一ブロモベンゼンスルホニルァミノ) - 2 - クロ口フエニル]ェチル (1. 2 1 g) と 4一 ( (1 R, 2 S) —2—ァミノ一 1ーヒドロキシプロピル) フエノ一ル (0. 433 g) 、 N, N—ジイソプロピ ルァミン (0. 545mL) の N, N—ジメチルホルムアミド (10mL) 混合 物を 70°Cにて終夜撹拌した。 反応混合物を酢酸ェチルと水で分配後、 有機層を 水および飽和食塩水で順次洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥した。 減圧下に 溶媒を留去し、 得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶 媒:塩ィヒメチレン Zメタノール =5Z1) にて精製し、 表題化合物(0. 171 g)を得た。
iH— NMR (DMSO— d6) δ p pm: 0.80 (3H, d, J=6.4Hz), 2.60-2.7 5 (2H, m), 2.75-2.95 (3H, m), 4.60-4.70 (1H, m), 6.69 (2H, d, J=8.6Hz), 6.82 (1H, dd, J=2.2, 8.6Hz) , 6.96 (1H, d, J=2.2Hz), 7.03 (1H, d, J=8.6H z), 7.08 (2H, d, J=8.6Hz), 7.63 (2H, d, J=8.8Hz), 7.68 (2H, d, J=8.8Hz) 実施例 8
対応するフエネチルアルコール誘導体を用い、 実施例 7とほぼ同様にして、 以 下の化合物を得た。
.S.900/l700Zdf/X3d 06Ζ90Ϊ請 OAV
試験例 1
ヒト ]3 -アドレナリン受容体ァゴニスト活性の測定
1. ヒト /33 -アドレナリン受容体ァゴニスト活性の測定
試験化合物を 50%ジメチルスルホキシドにて 1 0_2Mとなるよう溶解し、 さらに D-PBS (-) (Gibco-BRL:LIFE TECHNOLOGIES社製) にて 1 X 10-3Mを最 高用量とする 10倍希釈系列を作成し、 これを活性測定の検体とした。 SK- N - MC 細胞 (American Type Culture Col lection社, 1 x 105cel 1/mL) を 100 x Lずつ 96ゥエルプレートに入れて約 24時間培養した。 D- PBS (-) 40 ^ Lお よび CGP-201712A (フナコシ、 3 x 10— 6mol/L D-PBS (-) 溶液) 20 Lを 添加して 20分間反応させた。 その後、 3—イソプチルー 1ーメチルキサンチン (SIGMA, 1 x 10— 2mol/L D-PBS (-) 溶液) 20 Lと検体 20 Lを添加 して 37°C、 5 %C〇2の条件下で 30分間インキュベートした。 細胞内に蓄積 した cAMP濃度は cAMP- Screen (Applied Biosystems) にて反応させ、 Microplate LuminometerTR717 (Applied Biosystems) にて検出した。 陽性対照であるイソプ ロテレノールの最大反応を 100%とし、 その 50%の反応を与える被験化合物 の濃度を EC5。値として算出した。 またイソプロテレノールの最大反応に対する 各被験ィ匕合物の最大反応の比を内活性(I.A.)として算出した。 対照例としてイソ プロテレノ一ルを、 比較例として W〇 95/29159 実施例 103に記載の (R) _ N- [4- [2- [ [2 -ヒドロキシ- 2 - (4-ヒドロキシフエニル)ェチル]ァミノ]ェチル]フエ ニル]ベンゼンスルホンアミドを同様に試験した。 結果を表 7に示した。
2. ヒト /3 -および) 32 -アドレナリン受容体ァゴニスト活性の測定
1) ヒト -および i32 -アドレナリン受容体発現プラスミドベクターの作製 (1) ヒト —アドレナリン受容体
GenBank/EMBLデ一夕べ一スに Accession No. J03019 として登録されている DN A塩基情報を基に、 ヒト; 8ェ -アドレナリン受容体の全長を含む領域の両端を増 幅した。 増幅された DNA断片をクローニング用ベクターに挿入後、 大腸菌内で増 幅した。 クローニングされたプラスミドを蛋白質発現用べクタ一 pCI-neo (Prome ga社製) に組み込み、 プラスミド DNAを抽出精製し、 以下の発現細胞の調製に用
いた。
(2) ヒト )32—アドレナリン受容体
GenBank/EMBLデータベースに Accesion No. M15169 として登録されている塩 基情報を基に、 5' 末端に制限酵素認識部位を付加したプライマーを設計し、 ヒ ト膀胱由来 cDNAを铸型として PCRを行いクローンを得た。 そのクローンを pGEM- T vector に組込み、 プラスミドとして大腸菌で増幅した後、 精製を行い、 挿入配 列の全長とその前後に渡り 310 Genetic Analyzer (ABI 社製)を用いてシ一クェ ンスを決定した。 クロ一ニングされた DNA断片は GenB ank/EMBLデータベースに登 録された塩基情報との相違は認められなかつた。
2) ヒト i3 i -および /32 -ァドレナリン受容体発現細胞の調製
( 1 ) ヒト ]3ェ -アドレナリン受容体発現細胞の作成
10%ゥシ胎仔血清 (三光純薬) を含む DMEM培地(Gibco- BRL: LIFE TECHN0L0G IES社製)を加え懸濁した CH0細胞 5 x 1 04個あたり、 前項で得られた発現用の プラスミド 320 n gを Lipofectoamine2000(Invitrogen社)を用いてトランスフ ェクトした。 この細胞を 96ゥエルプレートに 1ゥエルあたり 5x 104個 /1 00 Lずつ分注した。 37°C、 5%C02の条件下で 24時間培養後、 測定に 用いた。
(2) ヒト ]32 -アドレナリン受容体発現細胞の作成
10 %ゥシ胎仔血清を含む DMEM培地を加え懸濁した CH0細胞 5 X 104個あた り、 前項で得られた発現用のプラスミド 8 Ongを Lipofectoamine2000を用いて トランスフエクトした。 この細胞を 96ゥエルプレートに 1ゥエルあたり 5x 1 04個ノ 1 00 Lずつ分注した。 37° (:、 5 %C〇2の条件下で 24時間培養 後、 測定に用いた。
3) ヒト ]3ェ -および32 -アドレナリン受容体ァゴニスト活性の測定
試験化合物を 50%ジメチルスルホキシドにて 10— 2Mとなるよう溶解し、 さらに D-PBS (-) にて 2 x 10—4Mを最高用量とする 10倍希釈系列を作成し、 これを活性測定の検体とした。 前項の CH0細胞の培養液を除去し、 D-PBS (-) を 用いて 1ゥエルあたり 200 Lで 2回洗浄した後、 3—イソブチル—1ーメチ ルキサンチン (SIGMA) ImMを 50 Lずつ加え、 室温下に 5分間静置後、 検
体を 50 Lずつ加え、 37°C、 5 %C02の条件下で 30分間インキュベート した。 細胞内に蓄積した cAMP濃度は cAMP- Screenにて反応させ、 Microplate Lumi nometerTR717にて検出した。 陽性対照であるイソプロテレノールの最大反応を 1 00%とし、 その 50%の反応を与える被験化合物の濃度を EC 5。値として算 出した。 またイソプロテレノールの最大反応に対する各被験化合物の最大反応の 比を内活性 (I. A. ) として算出した。
対照例としてイソプロテレノールを、 比較例として WO 95/29159 実 施例 103に記載の(R)- N- [4-[2-[[2 -ヒドロキシ -2- (4-ヒドロキシフエニル)ェチ ル]ァミノ]ェチル]フエニル]ベンゼンスルホンアミドを同様に試験した。 結果を 表 7に示した。
〔表 7〕
0 ; 10— 1DMから 2 X 10—4Mまでの全ての濃度において内活性が 50%以下を 示した。
このように比較例が、 ヒト 一アドレナリン受容体刺激作用と、 ヒト i—お よび )32—ァドレナリン受容体刺激作用との間に選択性が見られなかったのに比 ベて、 本発明の化合物は、 優れた選択的ヒト 一アドレナリン受容体刺激作用 を示した。 〔産業上の利用可能性〕
本発明の一般式 (I) で表される化合物はヒト /33—アドレナリン受容体に対 して強力な刺激作用を有するので、 肥満症、 糖尿病、 高脂血症、 うつ病、 排尿障 害、 胆石および胆道運動亢進に由来する疾患、 または消化管機能亢進に由来する 疾患の治療または予防剤として好適である。