WO2004076873A1 - センサ付き転がり軸受ユニット - Google Patents

Abstract

センサ装置2は、固定側軌道部材3に設けられて回転側軌道部材4との間にあるギャップを検出する磁歪センサ8と、磁歪センサ8の出力を処理する処理手段とを有している。処理手段は、磁歪センサ8の出力の変化の繰り返し数から回転側軌道部材4の回転速度を求める回転検出部と、磁歪センサ8の出力を平均化するアベレージング部と、アベレージング部において平均化された出力から転がり軸受にかかる荷重を求める荷重演算部とを備えている。

Description

明細書 センサ付き転が り 軸受ュニッ ト 技術分野

こ の発明は、 転が り 軸受と転が り 軸受の各種情報を検出す るセンサ装置とが一体化されたセンサ付き転が り 軸受ュニ ッ トに関する。 背景技術

鉄道車両や自動車においては、 車軸あるいは車軸に回転を 伝達する回転軸を支持する と と もに軸の回転速度 · 回転角度 等の回転を検出するために、 転が り軸受、 ならびにそれに設 け られたセ ンサ装置および被検出部材を備えたセンサ付き転 力 S り 軸受ユニッ トが使用 されている。

こ の種のセンサ付き転が り 軸受ュ - ッ ト と して、 特許文献 1 (実開平 6 — 4 7 8 6 7号公報） には、 センサ装置が電磁 誘導式の回転速度検出器で、 被検出部材が所定形状の凹凸を 有する環状体 (パルサ リ ング） と されたものが開示され、 特 許文献 2 (特開平 1 1 — 1 7 4 0 6 9号公報） には、 セ ンサ 装置が磁気センサで、 被検出部材が等間隔で N極および S極 を有する環状磁石 （着磁パルサ） と されたものが開示されて いる。

また、 自動車においては、 その制御を行う ために種々 の情 報が必要である こ とから、 車輪が取 り付けられる回転側軌道 部材、 車体側に固定される固定側軌道部材、 およぴ両軌道部 材の間に配置された二列の転動体を有するハプユニッ トに、 センサ装置を設ける こ とが提案されている。 例えば、 特許文 献 3 (特開平 3 — 2 0 9 0 1 6 号公報） には、 固定側軌道部 材の内端面に環状の支持部材を取り 付け、 この環状支持部材 に歪みセンサを貼 り 付けたセンサ付きハブュニ ッ トが開示さ れている。

上記特許文献 1 および特許文献 2 のセンサ付き転が り 軸受 ュニッ ト によ る と 、 両者間に磁極の有無の違いはあっても、 いずれも、 回転側軌道部材に被検出部材を取り 付ける必要が あ り 、 組立て工数おょぴ部品点数が増加し、 高コス ト と なる とレ、 う 問題があった。

また、 近年、 自動車の制御手段と して、 A B S制御 （アン チロ ッ ク ブレーキシステム） に加えて、 発進時や加速時に駆 動輪をス ピンさせない駆動力制御やコーナリ ング時の横滑り を抑制するブレーキ力制御な どが実施されている。 よ り 精度 のよい制御を行う ためには、 これらの制御に有効に使用でき るデータ の検出が重要である が、 上記特許文献 3 のセンサ付 きハブュニッ トでは、 環状支持部材の歪みを測定する もので ある ので、 こ の歪みから接地荷重を求める場合に、 誤差が大 き く な り 、 歪みセ ンサの測定値から精度よ く 接地荷重を得る こ と ができなレヽと レヽ ぅ 問題があった。

この発明の 目的は、 従来必要であった被検出部材を不要と し、 簡易な構成で回転速度を検出する こ と ができ るセンサ付 き転が り 軸受ュニッ ト を提供する こ と にある。

この発明の他の 目 的は、 軸受にかかる荷重を簡単な構成で かつ精度よ く 求める こ とができ、 しかも、 軸受の回転側軌道 部材の回転速度も検出でき 、 したがって、 自動車のハプュ二 ッ ト に使用 された場合に、 接地荷重おょぴ車輪の回転速度を 簡単な構成でかつ精度よ く 求める こ と ができ るセンサ付き転 が り 軸受ュ - ッ ト を提供する こ と にある。 発明の開示

こ の発明によ るセンサ付き転が り 軸受ュニ ッ ト は、 固定側 軌道部材、 回転側軌道部材およぴ両部材間に配置された転動 体を有する転が り 軸受 と 、 転が り 軸受に設け られたセンサ装 置と を備えているセンサ付き転が り 軸受ユニ ッ ト において、 セ ンサ装置は、 固定側軌道部材に設け られて回転側軌道部材 と の間にある ギャ ッ プを検出する磁歪セ ンサ と 、 磁歪センサ の出力を処理する処理手段 と を有してお り 、 処理手段は、 磁 歪セ ンサの出力の変化の繰 り 返 し数から回転側軌道部材の回 転速度を求める回転検出部を備えている こ と を特徴とする も のである。

こ の発明によ るセンサ付き転が り 軸受ュニ ッ ト は、 自 動車 のハブュニ ッ ト に好適に使用 されるが、 モータ な どにおいて その回転体を支持する軸受部分に使用する こ と もでき る。

回転側軌道部材周面 と の間に形成される ギャ ップは、 1 回 転ご と の周期的な変化と な り 、 このギヤ ップの変化の繰 り 返 し数を使用する こ と に よ り 、 転が り 軸受の回転側軌道部材の 回転速度を求める こ と ができ る。

ギャ ップは、 例えば、 回転側軌道部材の偏心によ って生 じ る もので、 回転側軌道部材の偏心は、 その周面の一部または 全部を偏心円筒面 とする加工によ って も得る こ と ができ るが 従来同様の加工および組立てを行った場合に、 その加工およ び組立て誤差によって芯ずれが生じる こ とから、 この芯ずれ を従来の被検出部材に代えて使用する こ と によ り 、 被検出部 材の省略が可能と なる。 なお、 回転側軌道部材の周方向に等 間隔でまたは周上の 1 力所に設け られたボル ト等の突出面と の距離をギャ ップと して検出する よ う に しても よい。

磁歪セ ンサは、 逆磁歪効果 （物質が歪むあるいは変形する と磁力が現れる現象） を計測するセンサであ り 、 磁歪センサ と しては、 例えば、 透磁率の高い磁性線に高周波電流を印加 した と き の磁性線両端間のィ ンピーダンスが外部磁場によつ て変化する電磁気現象を利用 して外部磁場を計測する磁気ィ ン ピーダンスセンサ ( M I セ ンサ） 、 イ ンピーダンスが応力 によ り 変化する こ と を利用 した応力ィ ンピーダンスセンサ ( S I セ ンサ） などが挙げられる。 M I センサによる と 、 例 えば、 l / mの変位量を l m V〜 3 m Vの電圧と して検出す る こ と ができ る。

回転側軌道部材は、 高炭素ク ロ ム軸受鋼等の磁性体によつ て形成される。 固定側軌道部材および転動体は、 回転側軌道 部材と 同材質であっても よいが、 転動体については、 転動体 が磁歪センサに近づいた り 遠ざかった り しても磁場に影響を 及ぼさないよ う に、 窒化ケィ素ゃ炭化ケィ素な どのセラ ミ ッ ク または非磁性の鋼材等の非磁性材料と しても よい。

磁歪センサが磁気イ ンピーダンスセンサである場合には、 回転側軌道部材に、 同センサに対向する環状の着磁部が設け られている こ とがある。 このよ う な着磁部は、 例えば、 N極 と S極と が交互にかつ等間隔で配列する よ う にゴム磁性体に 着磁したもの と されても よ く 、 また、 フ ィ ルムに磁気イ ンク 列を印刷したものと されても よい。

この発明のセンサ付き転が り 軸受ュニッ トによる と、 回転 側軌道部材の偏心等によって生じるギャ ップの変化を磁歪セ ンサによって検出する こ と によ り 、 パルサ リ ングゃ着磁パル サなどと称されている被検出部材を不要と して、 回転を検出 する こ と ができ、 組立て工数および部品点数が減少し、 コス ト を低減する こ と ができ る。

処理手段は、 磁歪セ ンサの出力を平均化するアベレージン グ部と 、 平均化された出力から荷重を求める荷重演算部と を さ らに備えている こ と が好ま しい。

自動車のハブュニッ トに使用 された場合には、 走行する車 両の速度変化や姿勢変化に伴って、 各タイヤに掛かる接地荷 重が変動するが、 この際、 回転側軌道部材と 固定側軌道部材 と のギャ ップが接地荷重に応じて変化する こ と と な り 、 こ の ギヤ ップの変化によって磁歪センサ近傍の磁場が変化し、 磁 歪センサは、 この磁場の変化を磁歪変動量と して計測する こ と ができ る。 そ して、 この磁歪変動量と軸受の荷重またはタ ィ ャの接地荷重の変動量との関係を予め求めておく こ と によ り 、 磁歪変動量から逆算して、 軸受にかかる荷重またはタイ ャの接地荷重の変動量を求める こ とができ る。

磁歪セ ンサの出力を平均化するアベ レージング部と 、 平均 ィ匕された出力から荷重を求める荷重演算部と を備えている処 理手段を有するセンサ付き転が り 軸受ュニッ ト による と 、 回 転側軌道部材と 固定側軌道部材と の間のギヤ ップを磁歪セン サで検出する と と もに、 磁歪センサの出力である電圧を平均 化する こ と によ り 、 電圧平均と軸受にかかる荷重との比例関 係が確保され、 これによ り 、 磁歪センサの出力から軸受の荷 重を精度よ く 求める こ と ができ る。

したがって、 このセンサ付き転が り 軸受ュニッ トを自動車 のハブユニッ ト に使用 した場合に、 回転側軌道部材と 固定側 軌道部材と の間のギヤ ップから回転側軌道部材が接地面から 受けている力すなわち接地荷重を精度よ く 検出する こ とがで き る。 こ う して得られたタイヤ接地荷重は、 A B S制御にお けるス リ ップ率の代替えデータ と して使用 されるほか、 駆動 力制御やブレーキ力制御などにおいて使用 され、 車両制御の 精度向上に資する こ とができ る。 磁歪センサの出力の変化の 繰り返し数から回転側軌道部材の回転速度を求める回転検出 部を備えている こ と によ り 、 上記タイ ヤ接地荷重に加えて、 ギヤ ップの変化の繰り 返し数から車輪の回転数、 回転速度な どを検出する こ と ができ、 こ う して、 1 つのセンサを使用 し て、 2種類の重要な車両制御データを得る こ と ができ る。

固定側軌道部材は、 車体に固定される取付け部を有する外 輪と され、 回転側軌道部材は、 車輪が取り 付け られる内軸お ょぴ内軸に外嵌された内輪からな り 、 磁歪センサは、 内輪の 外周面に対向する よ う に固定側軌道部材の端部に固定されて いる こ と がある。 このよ う にする と、 こ のセンサ付き転が り 軸受ュニッ ト を自動車のセンサ付きハブュニッ ト と して好適 に使用する こ とができ る。

センサ付きハブユニッ ト とする際には、 磁歪センサは、 内 輪の抜けを防止するかしめ部の外周面に対向する よ う に設け ても よ く 、 また、 内軸の外周面に対向する よ う に設けても よ いが、 これを内輪の外周面に対向する よ う に固定側軌道部材 の端部に固定する こ と によ り 、 磁歪セ ンサの信号線の取り 出 しを固定側軌道部材の端部から行う こ とができ、 センサ付き 軸受ュニッ トの組立てを容易に行 う こ とができ る。 磁歪セ ン サは、 例えば、 これを樹脂に埋設し、 その樹脂を固定側軌道 部材またはこれに固定されたカバー等に一体化させる こ と に よ り 、 容易に固定側部材に取 り付ける こ とができ る。 図面の簡単な説明

図 1 は、 この発明によ るセンサ付き転が り 軸受ユニッ トの 第 1 実施形態を示す縦断面図である。

図 2 は、 この発明によるセンサ付き転が り軸受ュニッ ト の 第 2 実施形態を示す縦断面図である。

図 3 は、 この発明によるセンサ付き転が り軸受ュニッ トの 第 3 実施形態を示す縦断面図である。

図 4 は、 磁歪センサの出力の一例を示す図であ り 、 ( a ) は、 正転時を、 ( b ) は、 逆転時をそれぞれ示している。

図 5 は、 磁歪セ ンサの出力の計測例を示す図である。

図 6 は、 磁歪センサの出力 と荷重と の関係を示すグラ フで ある。

図 7 は、 第 1 から第 3 実施形態までのこの発明によるセ ン サ付き転が り軸受ュニッ トのセンサ装置のブロ ッ ク 図である 発明を実施するための最良の形態 こ の発明の実施の形態を、 以下図面を参照して説明する。 図 1 は、 この発明のセンサ付き転が り 軸受ュニッ トの第 1 実施形態を示している。 以下の説明において、 左右および上 下は、 図の左右おょぴ上下をい う もの とする。 なお、 左が車 両の内側に、 右が車両の外側と なっている。

図 1 に示すよ う に、 センサ付き転が り 軸受ユニッ トは、 転 が り軸受と してのハブユニッ ト （1)と、 その回転おょぴ接地荷 重を検出するセンサ装置（2)と を備えている。

ハブュニッ ト （ 1 )は、 車体側に固定される固定側軌道部材

(3)、 車輪が取 り 付けられる回転側軌道部材（4)、 両部材（3)

(4)の間に 2列に配置された複数の転動体である玉（5)、 およ び各列の玉（5)をそれぞれ保持する保持器（6)を備えている。

固定側軌道部材（3)は、 内周面に 2列の外輪軌道が形成され ている円筒部（12)と、 円筒部（12)の左端部近く に設けられて 懸架装置 (車体） にボル トで取 り 付け られるフラ ンジ部（13) と を有している。

回転側軌道部材（4)は、 第 1 の軌道溝（15a)を有する大径部 (15)および第 1 の軌道溝（15a)の径ょ り も小さい外径を有する 小径部 (16)を有している内軸 (14)と 、 内軸 (14)の小径部 (16) 外径に嵌め止め られて右面が内軸（ 14)の大径部（ 15)左面に密 接させられている内輪（17)と からなる。 内軸（14)の右端近く には、 車輪を敢 り 付けるための複数のボル ト （ 19)が固定され たフランジ部（ 18)が設けられている。 内輪（ 17)の右部には、 内軸（14)の軌道溝（15a)と並列する よ う に、 軌道溝（17a)が形 成されてお り 、 内輪（17)の左部に肩部（17b)が形成されている 固定側軌道部材（3)の右端部と 内軸（14) と の間には、 シール装 置（20)が設けられている。 固定側軌道部材（3)の左端部には、 カバー（21)が被せ止め られている。 センサ装置（2)は、 固定側軌道部材（3)に取り 付けられた磁 歪センサ（7)と、 磁歪センサ（7)の出力を処理する処理手段（1 0) (図 1 には現れず、 図 7参照） と を備えている。 処理手段 (10)は、 図 7 に示すよ う に、 磁歪センサ（7)の出力の変化の繰 り 返し数から回転側軌道部材（4)の回転速度を求める回転検出 部（10a)と、 磁歪センサ （7)の出力を平均化するアベレージン グ部（10b)と、 アベレージング部（10b)において平均化された 出力からハブュニッ ト （1)にかかる荷重を求める荷重演算部 (10c)と を備えている。 磁歪センサ（7)が磁気ィ ンピーダンス センサである場合には、 処理手段（10)は、 磁気イ ンピーダン ス （M l ) 素子と、 M l 素子に高周波電流を供給する発振回 路と を含み、 さ らに、 検出信号増幅用の増幅回路を含むこ と

7J ある。

この実施形態では、 磁歪センサ（7)は、 磁気イ ンピーダンス センサと.されてお り 、 金属製のカバー（21)の内部に樹脂（22) によ り 埋設されている。 磁歪センサ（7)の先端のセンサ面は、 内軸 (14)の小径部 (16)端部に設けられて内輪 (17)の抜けを防 止 してレヽるかしめ部（16a)に臨ま されている。 樹脂 (22)には、 車体側に設け られた処理手段 (11)とセンサ装置（2)と を結ぶハ 一ネスを取り 付けるためのコネク タ部（27)が一体に成形され ている。 コネク タ部 (27)には信号用のコネク タ ピン (23)が設 けられてお り 、 磁歪センサ（7)と コネク タ ピン (23)と が、 コネ ク タ （24)およびリ ー ド線 （または リ ー ド線のみ） を介して接 続されている。 磁歪センサ（7)の検出面とかしめ部（16a)の外 周面は径方向のギャ ップ（S)を介して対向 している。 固定側軌 道部材（3)の中心軸に対して回転側軌道部材（4)の中心軸が (例えば、 製造時の誤差に伴 う芯ずれによ り ） わず'カゝに偏心 している こ と によ り 、 ギャ ップ（S)は、 径方向の幅が回転側軌 道部材（4)の回転に伴い変化する。 磁歪センサ（7)は、 図 4 に 示すよ う に、 ギャ ップ（S)の径方向の幅に応じた電圧値を出力 する。 同図の T i は、 回転側軌道部材（4)の回転周期であ り 、 ギャ ップ（S)は、 1 回転ごと の周期的な変化と なっている。 こ の電圧は、 同図 （ a ) に示す正転時だけでなく 、 同図 （ b ) に示す逆転時にも検出可能である。 したがって、 こ の磁歪セ ンサ（7)の出力から回転速度を求める こ とができ る。

上記のギャ ップ（S)の幅は、 タイヤ接地荷重によ り 変化し、 磁歪センサ（7)は、 図 5 に示すよ う に、 タイ ヤ接地荷重の変化 をギヤ ップ（S)の電圧値変化と して出力する。

磁歪セ ンサを取 り付ける位置は、 適宜変更可能であ り 、 図 2 に示すよ う に、 磁歪センサ（8)は、 カバー（21)の内部に固定 される と と もに、 そのセンサ面が内輪（17)の肩部（17b)の外周 面に径方向のギャ ップ（S)を介 して臨ま されている よ う に して も よい。 図 2 のその他の点は図 1 と 同 じであ り 、 同 じ構成に 同 じ符号を付して、 その説明は省略する。

また、 図 3 に示すよ う に、 磁歪センサ（9)は、 固定側軌道部 材（3)の軸方向略中央部に固定される と と もに、 その先端のセ ンサ面が内軸（14)の大径部（15)外周面に径方向のギヤ ップ (S)を介して臨ま されている よ う にしても よい。 同図において 磁歪セ ンサ （9)は、 発振回路と と もに、 樹脂製のケース （25)内 に埋設成形されている。 また、 ケース （25)には、 車体側に設 け られた処理手段（11)とセンサ装置（2)と を接続するハーネス を取 り 付けるためのコネク タ部（27)およびケース （25)を固定 側軌道部材（3)の外周面に固定するためのフ ラ ンジ部（25a)が 一体に形成されている。 コネク タ部（27)内部には信号用のコ ネク タ ピン（23)が設けられてお り 、 磁歪センサ（9)と コネク タ ピン （23)とが、 リ ー ド線（24)を介して接続されている。 ケー ス （25)は、 固定側軌道部材（3)に形成された取付け孔（3a)に揷 入され、 フ ラ ンジ部（25a)がボル ト （26)によ り 固定側軌道部材 (3)に固定されている。

なお、 磁歪センサは、 図 1 、 図 2 または図 3 に示したよ う に力パー （21)やケース （25)に樹脂によって支持させるのでは なく 、 固定側軌道部材（3)に直接取り付ける よ う にしても よい 図 2およぴ図 3 に示すよ う に磁歪センサ（8) (9)を取 り 付け た場合であっても、 磁歪センサ（8) (9)の出力は、 図 4 および 図 5 のよ う にな り 、 したがって、 こ の磁歪センサ（8) (9)の出 力から回転速度を求める こ とができ る。

上記図 1 から図 3 までに示したセンサ付き転が り 軸受ュニ ッ ト によ る と 、 タイ ヤの接地荷重が変動する と 、 図 7 に示す よ う に、 固定側軌道部材（3)に取 り 付け られた磁歪センサ （7·) (8) (9)と 回転側軌道部材（4)との間のエアギヤ ップが変動する エアギャ ップは、 図 4および図 5 に示 したよ う に周期的に変 化する こ とから、 処理手段（10)の回転検出部（10a)において、 ギヤ ップの変化の繰り 返し数から回転側軌道部材（4)の回転数 を求める こ とができ る。 一方、 ギヤ ップの振幅は、 処理手段

( 10)のアベレージング部（ 1 Ob)において平均化される。 平均化 された磁歪センサ（7) (8) (9)の電圧と接地荷重と の関係は、 図 6 に示すよ う に、 直線関係にあ り 、 この直線式を予めメ モ リ

(11)に記憶させておく こ と によ り 、 処理手段（10)の接地荷重 演算部（10 c )において、 磁歪センサ（7 ) ( 8 ) ( 9 )の電圧平均値か ら接地荷重を求める こ と ができ る。 得られた接地荷重の変動 量は、 車両制御手段に出力され、 車両に適正な制御が施され る。

なお、 上記においては、 ハプユニッ ト （1 )の回転側軌道部材 ( 4 )の回転速度を求める例を示したが、 ハブュニッ ト以外の種 々 の転が り 軸受について、 上記の実施形態に基づきその回転 側軌道部材の回転速度を求める こ とができ る。 この場合に、 転が り軸受は、 玉軸受の他、 ころ軸受、 ニー ドル軸受等が使 用可能であ り 、 また、 単列であっても よ く 、 複列であっても よい。 産業上の利用可能性

こ の発明によ るセ ンサ付き転が り 軸受ュニッ トは、 各種装 置で使用 されている転が り 軸受に代えて使用する こ と によ り 、 簡易な構成で回転速度を検出する こ とができ る。 また、 自動 車のハブユニッ トに使用 された場合に、 接地荷重および車輪 の回転速度を簡単な構成でかつ精度よ く 求める こ とができ る。

Claims

請求の範囲

1 . 固定側軌道部材、 回転側軌道部材および両部材間に配置 された転動体を有する転が り軸受と、 転が り 軸受に設け られ たセンサ装置と を備えているセンサ付き転が り 軸受ユニッ ト において、

センサ装置は、 固定側軌道部材に設けられて回転側軌道部 材と の間にあるギャ ップを検出する磁歪セ ンサ と 、 磁歪セン サの出力を処理する処理手段と を有してお り 、 処理手段は、 磁歪センサの出力の変化の繰り 返し数から回転側軌道部材の 回転速度を求める回転検出部を備えている こ と を特徴とする センサ付き転が り軸受ュニッ ト。

2 . 処理手段は、 磁歪セ ンサの出力を平均化するアベ レージ ング部と 、 アベレージング部において平均化された出力から 転が り 軸受にかかる荷重を求める荷重演算部と をさ らに備え ている請求項 1 のセ ンサ付き転が り 軸受ュニッ ト。

3 . ギャ ップの変化は、 固定側軌道部材に対する回転側軌道 部材の偏心によ る こ と を特徴とする請求項 1 のセンサ付き転 が り 軸受ュニッ ト。

4 . 固定側軌道部材は、 車体に固定される取付け部を有する 外輪と され、 回転側軌道部材は、 車輪が取り 付けられる内軸 および内軸に外嵌された内輪からなる請求項 1 から 3 までの いずれカゝ 1 項のセンサ付き転が り軸受ュニッ ト。

5 . 磁歪センサは、 内軸端部に設けられて内輪の抜けを防止 するかしめ部の外周面に対向する よ う に設けられている請求 項 4 のセンサ付き転が り 軸受ユニッ ト。

6 . 磁歪センサは、 内輪の外周面に対向する よ う に固定側軌 道部材の端部に固定されている請求項 4 のセンサ付き転が り 軸受ュエツ ト。

7 . 磁歪センサは、 内軸の外周面に対向する よ う に固定側軌 道部材に固定されている請求項 4 のセンサ付き転が り 軸受ュ ニッ ト。

8 . 磁歪センサは、 樹脂に埋設されてお り 、 樹脂は、 固定側 軌道部材またはこれに固定された力パーに一体化されている 請求項 4 のセンサ付き転が り 軸受ュニッ ト。