明細
内燃機関用液体燃料 技術分野
本発明は、 既存のガソ リ ン用内燃機関の構造または材質の変更を必要 とせずに、 従来のガソ リ ンと同程度またはそれ以上の効率と出力が得ら れる液体燃料の改良に関する。 背景技術
近年の環境問題への取り組みの一環と して、 自動車の排出ガスによる 大気汚染の問題がよ り一層重大視されるよう になってきてお り、 これら 自動車の排出ガス中の一酸化炭素 ( C O ) と炭化水素 (H C ) 濃度を著 し く 下げ、 従来のガソ リ ンに代わ り使用する こ とのできる内燃機関用燃 料と して軽質ナフサにアルコールを添加したアルコール系燃料が注目さ れてお り、 実用化の検討がなされている。
これら軽質ナフサとアルコールとを含む合成液体燃料は、 前述のよう に一酸化炭素 ( C O ) と炭化水素 ( H C ) と ともに、 アルコール等には 実質的に軽質ナフサ等に比較して硫黄成分が非常に少ないこ とから S 0 X 等も低減できるこ とから好ま しいものの、 アルコールを含有するため に、 これら合成液体燃料が燃料噴射装置等において、 高温 · 高圧にて金 属、 特にアルミやアルミ合金等と接触する と、 これらアルミやアルミ合 金等が長期の使用において腐食 (溶出) して故障の原因となって しまう という問題があつた。
よって、 本発明は前記問題点に着目 してなされたもので、 これらアル コールを含有する合成液体燃料による金属、 特にはアルミやアルミ合金 等の腐食 (溶出) が生じるこ とのない、 極めて実用性に優れた内燃機関 用液体燃料を提供するこ とを目的と している。
発明の開示
上記した目的を達成するために、 本発明の内燃機関用液体燃料は、 分 子中の炭素原子数が 2 〜 6である脂肪族一価のアルコール単体若し く は 混合アルコール成分を 2重量%〜 8 5重量%、 炭化水素成分を 1 5 〜 9 8重量%、 を含む内燃機関用液体燃料であって、
該内燃機関用液体燃料中の前記アルコール成分が N重量%である場合に 0 . 0 0 2 x N重量%以上或いは得られる内燃機関用液体燃料の 0 . 1 重量%のいずれか多い方の分量の水を添加したこ とを特徴と している。
この特徴によれば、 得られる内燃機関用液体燃料中の前記アルコール 成分が N重量%である場合に、 0 . 0 0 2 X N重量%以上或いは得られ る内燃機関用液体燃料の 0 . 1重量%のいずれか多い方の分量の水を添 加するこ とで、 金属、 特にはアルミやアルミ合金等の腐食 (溶出) が生 じるこ とのない、 極めて実用性に優れた内燃機関用液体燃料を得る こ と ができる。
本発明の内燃機関用液体燃料は、 分子中の炭素原子数が 2〜 6である 脂肪族一価のアルコール単体若し く は混合アルコール成分を 2重量%〜 8 5重量%、 炭化水素成分を 1 5〜 9 8重量%、 を含む内燃機関用液体 燃料であって、
得られる内燃機関用液体燃料が、 予め定められた所定温度におけるアル ミニゥム腐食を防止しう る量のアルミニウム腐食防止剤を含み、 該アル ミニゥム腐食防止剤が、 メタノール、 グリコ一ル類炭化水素、 ケ ト ン類 炭化水素、 エステル類炭化水素、 アルデヒ ド類炭化水素、 のすく なとも 1種であるこ とを特徴としている。
この特徴によれば、 アルミニウム腐食防止剤と して、 メタノール、 グ リ コール類炭化水素、 ケ ト ン類炭化水素、 エステル類炭化水素、 アルデ ヒ ド類炭化水素、 のすく なとも 1種を用いるこ とで、 金属、 特にはアル ミゃアルミ合金等の腐食 (溶出) が生じるこ とのない、 極めて実用性に
優れた内燃機関用液体燃料を得るこ とができるばかり か、 低温時におい てアルコールと炭化水素が分離した り するこ とを回避でき、 低温安定性 に優れた内燃機関用液体燃料を得るこ ともできる。
本発明の内燃機関用液体燃料は、 前記アルミニウム腐食防止剤と して 少なく とも水を含むこ とが好ま しい。
このよう にすれば、 アルミニウム腐食防止剤の一部と して安価な水を 使用するこ とで、 比較的高価な前記水以外のアルミニウム腐食防止剤の 量を少な く でき、 得られる内燃機関用液体燃料のコス ト上昇を防止でき る o
本発明の内燃機関用液体燃料は、 前記内燃機関用液体燃料中に、 分子 中の炭素原子数が 1 2以下であって該分子中に少な く とも 1つのェ一テ ル結合を有する少な く とも 1種類のエーテル成分を含むこ とが好ま しい このよう にすれば、 エーテル成分を含むこ とによ り、 得られる液体燃 料中のアルコール成分と炭化水素成分とが長期の保管等において分離す るこ とも防止できる。 図面の簡単な説明
第 1 図は、 本発明の実施例における内燃機関用液体燃料の製造方法を 示すフロー図である。
第 2 図は、 液体燃料中のアルコールと炭化水素成分の比率と排出ガス 中の汚染ガス濃度との関係を示すグラフである。
第 3 図は、 本実施例における各配合組成を示す図である。
第 4図は、 本実施例の配合 1 の試験結果を示す図である。
第 5図は、 本実施例の配合 2 の試験結果を示す図である。
第 6 図は、 本実施例の配合 3 の試験結果を示す図である。
第 7図は、 本実施例の配合 4の試験結果を示す図である。
第 8図は、 本実施例の配合 5 の試験結果を示す図である。
第 9図は、 本実施例の配合 6の試験結果を示す図である。
第 1 0図は、 本実施例の配合 Ί の試験結果を示す図である。
第 1 1図は、 本実施例の配合 8の試験結果を示す図である。
第 1 2図は、 本実施例の配合 9 の試験結果を示す図である。
第 1 3図は、 本実施例の配合 1 0の試験結果を示す図である。
第 1 4図は、 本実施例の配合 1 1 の試験結果を示す図である。
第 1 5図は、 本実施例の配合 1 2の試験結果を示す図である。
第 1 6図は、 本実施例の配合 1 3の試験結果を示す図である。
第 1 7図は、 本実施例の配合 1 4の試験結果を示す図である。
8図は- 本実施例の配合 1 5の試験結果を示す図である。
第 1 9図は- 本実施例の配合 1 6 配合 1 +エーテル) の試験結果を 示す図である ,
第 2 0図は. 本実施例の配合 1 7 配合 2 +エーテル) の試験結果を 示す図である ,
第 2 1図は 本実施例の配合 1 8 配合 3 +エーテル) の試験結果を 示す図である
第 2 2図は 本実施例の配合 1 9 配合 4 +エーテル) の試験結果を 示す図である
第 2 3図は 本実施例の配合 2 0 配合 5 +エーテル) の試験結果を 示す図である
第 2 4図は 本実施例の配合 2 1 配合 6 +エーテル) の試験結果を 示す図である
第 2 5図は 本実施例の配合 2 2 配合 7 +エーテル) の試験結果を 示す図である
第 2 6図は 本実施例の配合 2 3 配合 8 +エーテル) の試験結果を 示す図である
第 2 7図は 本実施例の配合 2 4 配合 9 +ェ一テル) の試験結果を 示す図である
第 2 8図は 本実施例の配合 2 5 配合 1 0 +エーテル) の試験結果
を示す図である。
第 2 9 図は、 本実施例の配合 2 6 (配合 1 1 +エーテル) の試験結果 を示す図である。
第 3 0 図は、 本実施例の配合 2 7 (配合 1 2 +エーテル) の試験結果 を示す図である。
第 3 1 図は、 本実施例の配合 2 8 (配合 1 3 +エーテル) の試験結果 を示す図である。
第 3 2 図は、 本実施例の配合 2 9 (配合 1 4 +エーテル) の試験結果 を示す図である。
第 3 3 図は、 本実施例の配合 3 0 (配合 1 5 +エーテル) の試験結果 を示す図である。
第 3 4図は、 本実施例の配合 0の試験結果を示す図である。
第 3 5図は、 本実施例の各配合における水及びアルミニウム腐食防止 剤の添加効果を示す図である。
第 3 6 図は、 アルコールの添加量とアルミ腐食との関係を示す図であ る。
第 3 7図は、 水の最低添加量の検証配合と検証結果を示す図である。
発明を実施するための最良の形態
以下に、 本発明に用いられる主原料と しての前記アルコール、 炭化水 素並びにエーテル並びにアルミ ニウム腐食防止剤と してのメタノール、 グリ コール類炭化水素、 ケ ト ン類炭化水素、 エステル類炭化水素、 アル デヒ ド類炭化水素、 並びに水の各々について、 得られる合成液体燃料中 の含有比率や好適に使用できるものとその理由を以下に説明する。
まず、 得られる合成液体燃料の主成分となる前記主原料アルコールと しては、 該アルコール分子中の炭素数が 2以上で 6以下の直鎖系或いは 非直鎖系のアルコールを好適に使用するこ とができる。 これら主原料ァ ルコールとして分子中の炭素数が 2であるエチルアルコールよ り も炭素
数の多いアルコールを使用し、 極性の著し く大きな炭素数 1のアルコー ルであるメタ ノールを多く含有しないようにするこ とで、 得られる合成 液体燃料全体の極性が大き く なつて しまう こ とや、 これら極性の大きな メタノールによ り燃料供給用のゴムパイ プ等を膨潤させて しまう こ とを 回避できるようになる。
これら主原料アルコールと しては、 2級や 3級の多価アルコールが存 在するが、 これらの高級アルコールは、 その価格が高いと ともに入手し 難いために、得られる合成液体燃料の価格も高く なつて しまう こ とから、 1級アルコール (一価) を使用するこ とが好ま しい。
また、 これらアルコール分子中に含まれる分子鎖の炭素数と しては、 これが 7以上、 特には 1 0 を越える と、 通常の室温や低温時における揮 発性が大き く低下して しまう と ともに、 燃焼において燃焼時間が長く な る傾向にあるこ とから、 炭化水素の燃焼速度との差が生じやすく なつて しまいガソ リ ン代替え燃料と して不適になって しまう こ とから、 その炭 素数は 1 0以下、 特に低温を考慮する場合には、 6以下とするこ とが好 ま しい。
また、 これら主原料アルコールと しては、 アルコール単体のみではな く、 価格や入手のしゃすさ、 プラン トの能力等によ り異なる適宜な 2種 以上のアルコールを混合して使用するこ とができる。 このよう に異なる 2種類以上のアルコールを併用するこ とによ り、 液体燃料として使用す る軽質ナフサやリサイ クル炭化水素の組成のばらつきによる合成燃料の 比重のばらつきを、 これらアルコールの比率を適宜に変化させるこ とで 調節できるよう になるばか りか、 その燃焼速度がそれぞれのアルコール で多少違いがあるため、 これらアルコールを組み合わせる ことで、 燃焼 速度をガソ リ ンに合わせるこ とができるよう になる と ともに、 これらガ ソ リ ン用の施設を利用する場合の作業上の観点からも好ま しく、 これら アルコールの組み合わせと しては、 価格や揮発性等の観点からェタノ一 ル、ノルマルプロノ ノール( N P A )、ィ ソプロ ピルアルコール( I P A )、
イ ソブチルアルコール ( I B A )、 ブチルアルコール、 ペン夕ノール、 へ キサノール等を適宜に組み合わせるこ とが好ま し く、 特に非直鎖系の脂 肪族ー価アルコールを用いるこ とは、 これによ り得られるオクタ ン価を 向上できるこ とから好ま しいが、 本発明はこれに限定されるものではな い o
これらアルコールの合成燃料中の比率と しては、 図 2 に示すよう に、 アルコールをガソ リ ン成分である軽質ナフサに添加してい く こ とで、 排 出ガス中の一酸化炭素 ( C O ) と炭化水素 ( H C ) とが漸減していき、 得られる燃料中のアルコール比率が 2 5重量%以上となる こ とで、 排出 ガス中の炭化水素 ( H C ) の濃度がほぼ一定となる一方、 排出ガス中の 一酸化炭素 ( C O ) の濃度は、 アルコール比率が約 8 5重量%程度まで 漸減してい く こ とが判る。 そして、 アルコール比率が約 8 5重量%を越 える と、 ほぼアルコール単体の場合と排出ガス中の一酸化炭素 ( C O ) と炭化水素 ( H C ) の濃度は同一となるこ とが判るが、 アルコール比率 が約 8 5重量%を越える と、 得られる燃料の燃焼速度が炭化水素の燃焼 速度ではな く、 アルコールの燃焼速度側とな り、 従来よ り ガソ リ ン用に 使用されている内燃機にあっては、 良好な燃焼が得られず、 特に高回転 での燃焼速度に不適切となって しまう不都合が生じるこ とから、 8 5重 量%以下とするこ とが好ま しい。
また、 アルコール比率の下限値は、 図 3 6 に示すように、 アルコール であるエタノールを軽質ナフサに添加した場合において、 エタノールを 2重量%しか含まないものでも、 1 2 0 °Cで 2 4 0時間の加熱において アルミの溶出による重量減少が見られる こ とから、 これら 2重量%以上 において、 本発明のアルミ腐食防止効果を得られるこ とから、 2重量% 以上とすれば良く、 前記上限値とから、 アルコールの合成燃料中の比率 と しては 2〜 8 5重量%の範囲とすれば良い。
また、 よ り好ま し く は、 図 3 6に示す結果から、 アルコール比率が 1 0重量%を越える と、 8 0 °Cで 2 4 0時間においてもアルミの溶出によ
る重量減少が生じる とともに、 図 2 に示す結果から、 アルコール比率が 1 5重量%を下回る と特に炭化水素 ( H C ) が著し く増加して しまい、 アルコール比率が 7 5重量%を越える と、 内燃機の機種によっては、 前 述のよう に、 炭化水素とアルコールとで燃焼速度に差があるために、 燃 焼の非同期現象によ り走行に支障を生じる場合があるこ とから、 これら アルコール比率と しては、 1 5〜 7 5重量%の範囲とすれば良い。
次いで、 前記炭化水素と しては飽和または不飽和炭化水素を好適に使 用するこ とができるが、 該炭化水素分子中に含まれる炭素数が 1 3 を越 える と、 その揮発性が低下して着火装置の着火能力を低下させた り、 燃 焼時の残査による排気ガス中の C Oや H Cの濃度が上昇してしまう こ と から、 これら燃焼時の残査による排気ガス中の C Oや H Cの濃度や着火 装置の着火能力等を考慮して適宜に選択すれば良く、 好ま し く は、 炭素 原子数が 9以下の飽和または不飽和炭化水素とすれば良い。その中でも、 飽和炭化水素の混合物である軽質ナフサは、 価格が安価であるこ とから 好適に使用するこ とができる。
これら軽質ナフサ中には、 B (ベンゼン)、 T ( トルエン)、 X (キシレン) 等の芳香族炭化水素を含有するものが多いが、 これら芳香族炭化水素の 濃度が高いと、 ガソ リ ン燃料の場合と同様に、 排気ガス中の C Oや H C の濃度が上昇した り、 これら有害な B (ベンゼン)、 T ( トルエン)、 X (キ シレン) 等の芳香族炭化水素自体が排気ガス中に排出されて しまう場合 があるこ とから、 これら B (ベンゼン)、 T ( トルエン)、 X (キシレン) 等の芳香族炭化水素の各々の含有率が低いものを使用するこ とが好ま し い o
また、 これら軽質ナフサと しては、 原油産地によ り 内在する硫黄分濃 度が大き く異なるが、 これら硫黄分濃度が高いと、 排気ガス中の S O x が増大して しまう こ とから、 0 . 0 1 %以下となるよう に脱硫するこ とが 好ま しい。
また、 これら軽質ナフサとともに、 昨今大量に処理に窮している廃プ
ラステイ ク類を リサイ クル処理の一貫である油化した リサイ クル油を初 留点 3 8〜 6 0 °C、終点 1 8 0〜 2 2 0 °Cまで分溜した再製油を使用する こ ともできる。 これらの再製油はプラステイ クの原料であるナフサの段 階で脱硫されているので、 排気ガス中の S O x をよ り一層低減する事も できる。 ' '
これら リサイ クル油を使用する場合は、 初留点が 6 0 °Cを上回る と、 気温が低い場合や寒冷地では始動性が著し く低下して しまい、 ガソ リ ン と同等の始動性が得られな く なつて しま う し、 終点が 2 2 0 °Cよ り高く なる と、 エンジン回転が高回転の時に、 エンジンのパヮ一を設計値通り に発生させるこ とができな く なって しまう こ とから、初留点 3 8〜 6 0 °C . 終点 1 8 0〜 2 2 0 °Cまで分溜した再製油とするこ とが好ま しい。
次いで、 エーテル成分と しては、 分子中の炭素原子数が 1 2以下であ つて該分子中に少なく とも 1 つのエーテル結合を有する少なく とも 1種 類のェ一テルを使用するこ とができる。
これらェ一テル成分は、 必ず必要なものではないが、 これらエーテル 成分を加えるこ とで、 経年変化等で炭化水素成分とアルコール成分とが 分離して しまう こ とを防止できるよう になる こ とから好ま しく、 これら エーテル成分を加える場合には、 その比率と しては、 使用するその他の 成分の比率組成にもよるが、 得よう とする保存安定性によって適宜に選 択すればよいが、 通常と して、 5重量%以下だと前記保存安定性の効果 が少なく、 一方、 エーテル比率が 3 0重量%以上だと燃料と してエーテ ル臭が発生するこ とと、 揮発性が大幅に上昇して燃料の蒸発量が多く な り燃料と しての備蓄における損失が多く なるこ とから、 5〜 3 0重量% とすれば良い。
これら、 配合するエーテルと しては、 ェ一テル結合を少な く とも分子 中に有するものであれば使用するこ とができるが、 これら使用するエー テル分子中の炭素数が多いと、 エーテルの揮発性が低下するばかり か、 アルコールと炭化水素との相溶性を向上させる能力が低下する とともに
その価格が高く、 且つ燃料と しての量の入手が難しいこ とから、 その炭 素数は 1 2以下とすれば良い。
また、 これら炭素数が比較的多いエーテルを用いる場合には、 前述の よう に、 炭化水素とアルコールとの分離が生じやすく なつてしまう こ と から、 例えばジエチレングリ コールジメチルェ一テルや、 エチレングリ コ一ルジェチルェ一テルのよう に、 その分子中にエーテル結合を 2っ以 上有する ものと した り、 エチレングリコ一ルモノエチルエーテルのよう に、 該分子中にェ一テル結合の他に水酸基 ( O H ) を有するものを用い るようにするこ とで、 極性の低下による炭化水素とアルコールとの分離 を回避するこ とが好ま し く 、 これらの分子中に複数のエーテル結合ゃ該 エーテル結合の他に水酸基 ( O H ) を有するものを用いるこ とで、 従来 の低炭素数のエーテルと同等或いはそれ以上の分離防止効果を得るよう にしても良い。
また、 これらェ一テルと しては、 単一のエーテルのみではな く、 価格 や、 揮発性並びに前記炭化水素とアルコールとの相溶性の観点から、 炭 素数の少ないエーテルと炭素数の多いエーテルとを混合して使用するよ う に しても良い。
次いで、 アルミ ニウム腐食防止剤としては、 メタ ノール、 グリ コール 類炭化水素、 ケ ト ン類炭化水素、 エステル類炭化水素、 アルデヒ ド類炭 化水素、 並びに水を使用するこ とができる。
このアルミニウム腐食防止剤と して使用するグリ コール類炭化水素と しては、 高分子のものは粘度が高く、 得られる合成燃料の粘度が上昇す るこ とから、 比較的分子量の少ないエチレングリ コールや、 プロ ピレン グリ コール等を好適に使用するこ とができる。
また、 アルミニウム腐食防止剤と して使用するケ ト ン類炭化水素と し ては、 分子中にケ ト ン結合を少なく とも 1 つ有する炭化水素であれば良 く、 内在する炭素数が多いケ ト ン類炭化水素は、 その価格が高いこ と等 から、 分子内に内在する炭素数が比較的少ないアセ ト ンやジメチルケ ト
ン、 メチルェチルケ ト ン、 ジェチルケ ト ン、 メチル nプロ ピルケ ト ン、 メチルイ ソプチルケ ト ン、 ァセチルァセ ト ン等を好適に使用するこ とが できる。
また、 アルミニウム腐食防止剤と して使用するエステル類炭化水素と しては、 分子中にエステル結合を少な く とも 1つ有する炭化水素であれ ば良 く、 内在する炭素数が多いエステル類炭化水素は、 その価格が高い こ と等から、 分子内に内在する炭素数が比較的少ない、 ギ酸メチルや、 ギ酸ェチル、酢酸メチル、酢酸ェチル等を好適に使用するこ とができる。
また、 アルミニウム腐食防止剤と して使用するアルデヒ ド類炭化水素 と しては、 分子中にアルデヒ ド結合を少な く とも 1つ有する炭化水素で あれば良く、 内在する炭素数が多いアルデヒ ド類炭化水素は、 その価格 が高いこ と等から、 分子内に内在する炭素数が比較的少ない、 ァセ トァ ルデヒ ドや、 プロ ピオンアルデヒ ド、 ブチルアルデヒ ド等を好適に使用 する こ とができる。
また、 これらアルミニウム腐食防止剤と しては、 メタノール、 グリ コ —ル類炭化水素、 ケ ト ン類炭化水素、 エステル類炭化水素、 アルデヒ ド 類炭化水素、 並びに水の添加量と しては、 これらアルミニウム腐食防止 剤は、 主原料となるアルコールやナフサよ り も価格が高いこ とから、 得 られる合成液体燃料の所定温度、 例えば 8 0度〜 1 2 0度における ドラ ィ コ ロージヨ ンによるアルミニウム腐食が発生しないよう になる最少量 とすれば良く、 これら添加量と しては、 後述する実施例に示すよう に、 使用するアルミ ニウム腐食防止剤の種類にも よるが、 多 く ても 1 0重 量%以下とすれば良い。
(実施例)
図 1 は、 本実施例の内燃機関用液体燃料の製造方法を示すフロー図で ある。本発明の内燃機関用液体燃料は、 少な く とも 1種の脂肪族一価(一 級) アルコール、 飽和或いは不飽和炭化水素、 分子中の炭素数が 1 2以 下であって、 該分子中にエーテル結合を有するエーテルを含む単一成分
または混合エーテル、 並びにアルミニウム腐食防止剤 (水を含む) とか ら主に構成されてお り、 これら各原燃料を所定重量%に計量した後、 比 較的重量比率の大き く、 極性の一番小さな前記炭化水素と しての軽量ナ フサに対し、 まず前記脂肪族一級アルコールよ り も極性の小さなエーテ ルを投入、 混合する。
次いで、 これら軽量ナフサとェ一テルの混合物に、 前記計量されたァ ルコールとアルミニウム腐食防止剤を投入、 混合する。
このアルコール並びにアルミニウム腐食防止剤を投入した後、 混合し た液体燃料の比重を測定し、該比重が 0 . 7 3 5以上の所定比重以下であ る場合には、 その比重が 0 . 7 5 5 となるよう に、 前記アルコールを適宜 に添加して比重を調整しても良い。
以下、 前記した製造方法によ り、 本実施例で作製される燃料組成の配 合例を以下に示す。 本実施例では、 図 3 に示すよう に、 ナフサに添加す るアルコールの比率と組み合わせで種々の基本配合を作製し、 各基本配 合に、 種々のアルミニウム腐食防止剤と してのメタノール、 グリ コール 類炭化水素、 ケ ト ン類炭化水素、 エステル類炭化水素、 アルデヒ ド類炭 化水素、 並びに水の各々を添加した配合を作製して、 各配合にアルミ二 ゥムを浸漬させて所定の高温と してアルミニウムの腐食試験を実施する と ともに、 各配合の低温 (本実施例では零下 1 0 °C ) での燃料の分離の 有無による低温安定性の評価を実施した。
以下に、 図 4〜図 3 4 に基づいて、 各配合にアルミニウム腐食防止剤 を添加した場合のアルミニウムの腐食試験結果、 並びに常温と低温の保 存安定性の結果を説明する。
尚、 アルミニウムの溶出量 (重量減) の試験方法、 並びに保存安定性 の試験方法は以下の通りである。
<アルミニウムの溶出量試験 >
① S U S製ボールミルポヅ ト ( 3 0 0 m l ) に試料燃料及び水 (蒸留水) を所定量秤量し、 全量で 1 0 0 m l とする。
②前記①容器に純アルミニゥムサンプル片 ( A 1 0 5 0 ) を浸積させ、 試料燃料に浸った条件でヤス リ でアルミニウムサンプル片に 5本程度の 傷をつける。 (アルミ ニウムサンプル片表面の酸化被膜を除去する た め。)
③ボールミルポッ トの雰囲気ガスを窒素に置換し、 素早くふたをする。
④ 8 0 °C〜 1 2 0 °Cの所定温度に設定した定温乾燥器の中にボールミル ポッ トを入れる。
⑤所定時間が経過したらボ一ルミルポヅ トを取り 出し、 ドラフ ト 内で放 冷する。
⑥アルミニウムサンプル片の重量減少を測定し、 部分変色、 或いは孔食 が見られて少しでも重量減少がある場合は、 重量減が 0 に満たな く ても 1 と表記した。
<保存安定性試験 >
燃料の配合後、 室温放置 1 時間後の燃料の状態並びに、 冷凍庫 (一 1 1 °C ) へ入れ、 1 日放置後取り だし、 燃料液の状態を観察し、 相溶して いるものは 1 0 0、 白濁しているものまたは燃料が分離しているものは 0 と して評価した。
まず、 配合例 0である E— 2 の基本組成は、 ナフサ 9 8重量%とエタ ノール 2重量%であ り、 アルコールがエタノールのみであって、 その比 率が、アルミ腐食を生じる最も少ない配合である。この E— 2のよう に、 アルコールの比率が少ないものであっても、 1 2 0 °Cにおいて 1 2 0時 間加熱する と、 図 3 4 に示すように、 ドライ コロ一ジョ ンによるアルミ ニゥム腐食での重量減少があるこ とが判る。
この E 2 に対して、 水を 0 . 1重量%添加する と、 1 2 0 °Cにおける アルミニウム腐食による重量減少は無く なつてお り、 耐腐食性が向上し ているこ とが判る。 そ して、 更に水を、 0 . 2重量%、 0 . 4重量%と 添加してい く と、 これら水を無添加のものや、 水を 0 . 1重量%添加し たものは、 低温であるマイナス 1 0 °Cにおける保存性には問題がないの
に対し、 0 . 2重量%では、 マイナス 1 0 °Cにおいて層分離が生じる と ともに、 0 . 4重量%の水添加では、 室温でも層分離が生じるこ とが判 り、 水の添加がアルミニウム腐食に効果があるが、 該水添加によ り保存 安定性が低下して しまう こ とが判る。
これに対し、 前記水に代えて、 メ タノールを添加した場合の結果が図 3 4 の配合名 「 E 2 — M e」 に示されている。 このメタノールを添加し た場合には、 0 . 5重量%の添加において、 アルミニウムの耐腐食性が 向上している こ とが判る。 更に、 メ タノールを 0 . 5重量%添加したも のは、 室温並びに低温でも層分離を生じるこ とが無く 、 常温並びに低温 保存性をこれらメタノールの添加によ り 向上でき、 よってこれらメ夕ノ
—ルをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用できるこ とが判る。
また、 グリ コール類としてエチレングリ コールを前記水に代えて添加 した場合の結果が図 3 4の配合名 「 E 2 — P G」 に示されている。 この エチレングリ コールを添加した場合には、 前記メタノールと同様の 0 . 5重量%の添加において、 アルミニウムの耐腐食性が向上しているこ と が判 り、 1 2 0 °Cでも良好なアルミニゥムの耐腐食性が得られる と とも に、 室温並びに低温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保 存性をこれらエチレングリ コールの添加によ り 向上でき、 よってこれら エチレングリ コールをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用できる ことが判る。
また、ケ ト ン類と してアセ ト ンを前記水に代えて添加した場合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 3 4の配合名 「 E 2 — A c」 に示されている。 このァセ トンを水無しにて単独に添加した場合には、 2 . 0重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの 耐腐食性が得られる と ともに、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果 が得られてお り、 これらアセ ト ンをアルミニウム腐食防止剤と して良好 に使用できるこ とが判る。
また、 図 3 4の 「 E 2— A c」 に示すアセ ト ンと水との双方を添加し
た場合の結果から、 水と併用するこ とで、 アセ ト ンの配合量が少な くて も、 アルミニウムの耐腐食性と常温安定性、 低温安定性とも良好な結果 が得られるこ とが判る とともに、 該アセ ト ンを配合するこ とで、 水単体 では低温保存性が得られなかった 0 . 2重量%の水を含む場合において も、 良好な低温保存性が得られるこ とが判か り、 これらアセ ト ンが、 低 温安定性の向上効果がある こ とが判る と ともに、 水が、 アセ ト ンの添加 量の低減効果を有するこ とが判る。
また、 エステル類と してギ酸ェチルを前記水に代えて単独添加した場 合の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 3 4の配合名 「 E 2 - G E」 に示されている。 このギ酸ェチルを水無しにて単独に添加し た場合には、 2 . 0重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なァ ルミ ニゥムの耐腐食性が得られると ともに、 常温安定性、 低温安定性と も良好な結果が得られてお り、 これらギ酸ェチルをアルミ ニウム腐食防 止剤と して良好に使用する こ とができるこ とが判る。
また、 図 3 4の 「E 2 — G E」 に示すギ酸ェチルと水との双方を添加 した場合の結果から、 水と併用する こ とで、 ギ酸ェチルの配合量が少な く ても、 アルミニウムの耐腐食性と常温安定性、 低温安定性とも良好な 結果が得られるこ とが判る とともに、 該ギ酸ェチルを配合する こ とで、 水単体では低温保存性が得られなかった 0 . 2重量%の水を含む場合に おいても、 良好な低温保存性が得られるこ とが判か り、 これらギ酸ェチ ルが、 低温安定性の向上効果があるこ とが判る とともに、 水が、 ギ酸ェ チルの添加量の低減効果を有するこ とが判る。
また、 アルデヒ ド類と してブチルアルデヒ ドを前記水に代えて単独添 加した場合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 3 4の配 合名 「 E 2 — B A」 に示されている。 このブチルアルデヒ ドを水無しに て単独に添加した場合には、 1 . 5重量%の添加において、 1 2 0 °Cに おける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる とともに、常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得られてお り、 これらブチルアルデヒ ドを
アルミニウム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る , また、 図 4の 「: E 2 — B A」 に示すブチルアルデヒ ド と水とを双方配 した場合の結果から、 水と併用するこ とで、 ブチルアルデヒ ドの配合量 が少な く ても、 アルミ ニウムの耐腐食性と常温安定性、 低温安定性とも 良好な結果が得られるこ とが判る と ともに、 該ブチルアルデヒ ドを配合 するこ とで、 水単体では低温保存性が得られなかった 0 . 2重量%の水 を含む場合においても、 良好な低温保存性が得られるこ とが判か り、 こ れらブチルアルデヒ ドが、 低温安定性の向上効果があるこ とが判る とと もに、水が、ブチルアルデヒ ドの添加量の低減効果を有する こ とが判る。 次いで、 配合例 1 である E 1 0の基本組成は、 ナフサ 9 0重量%とェ 夕ノール 1 0重量%であ り、 アルコールがエタノールのみであって、 そ の比率が比較的少ない配合である。 この E 1 0のよう に、 アルコールの 比率が少ないものであっても、 前述したアルミ腐食試験 (図 3 6 ) に示 した 8 0 °Cで 2 4 0時間で腐食した結果と同様に、 1 0 0 °Cで 1 2 0時 間、 1 2 0 °Cで 2 4時間加熱する と、 図 4 に示すよう に、 ドライ コロー ジョ ンによるアルミニウム腐食での重量減少があるこ とが判る。
この E 1 0 に対して、 1 0 0 °Cにおいては水を 0 . 1重量%まで、 1 2 ◦ °Cにおいては水を 0 . 4 %まで添加する と、 アルミニウム腐食によ る重量減少は無く なつてお り、耐腐食性が向上しているこ とが判る一方、 これらの水を無添加のものや 0 . 1重量%添加したものは、 低温である マイナス 1 0 °Cにおける保存性には問題がないのに対し、 1 2 0 °Cにお いてアルミ ニウム腐食による重量減少が起きない 0 . 4重量%まで水を 添加した場合には、これらマイナス 1 0 °Cにおける保存性試験において、 層分離が生じる と ともに、 腐食防止能に余裕を持たせるために 0 . 1重 量%過剰に水を加えた 0 . 5重量%の水添加では、 室温でも層分離が生 じるこ とが判り、 水の添加が ドライ コロージヨ ンによるアルミニウム腐 食に水が効果があるこ とが判る一方、 高い温度である 1 2 0 °Cにおいて も良好なアルミニウム腐食防止能を水にて得よう とする場合には、 該水
添加によ り保存安定性が低下して しまう こ とが判る。
これに対し、 前記水に代えて、 メタノールを添加した場合の結果が図
4の配合名 「 E 1 0 — M e」 に示されている。 このメタノールを添加し た場合には、 ほぼ水と同様の 0 . 4重量%の添加において、 アルミニゥ ムの耐腐食性が向上しているこ とが判 り、 1 0 0 °Cでも良好なアルミ二 ゥムの耐腐食性が得られる とともに、 低温安定性が水を 0 . 4重量%添 加した場合に比較して、 層分離が生じる こ とがな く 向上しているこ とが 判る。 更に、 メタノールを 0 . 5重量%添加したものは、 1 2 0 °Cにお けるアルミニウムの耐腐食性でも良好な結果が得られる と ともに、 室温 並びに低温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保存性をこ れらメ夕ノールの添加によ り 向上でき、 よってこれらメタノールをアル ミニゥム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。 また、 グリ コール類と してプロ ピレ ングリ コールを前記水に代えて添 加した場合の結果が図 4の配合名 「E 1 0 — P G」 に示されている。 こ のプロ ピレ ングリ コールを添加した場合には、 ほぼ水と同様の 0 . 4重 量%の添加において、 アルミニウムの耐腐食性が向上しているこ とが判 り、 1 0 0 °cでも良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる とともに、 低温安定性が水を 0 . 4重量%添加した場合に比較して、 層分離が生じ るこ とがな く 向上しているこ とが判る。 更に、 プロ ピレングリ コールを 0 . 5重量%添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるアルミニウムの耐腐食 性でも良好な結果が得られる とともに、 室温並びに低温でも層分離を生 じるこ とが無く、 常温並びに低温保存性をこれらメタノールの添加によ り 向上でき、 よってこれらプロ ピレ ングリ コールをアルミニウム腐食防 止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 ケ ト ン類と してジェチルケ ト ンを前記水に代えて添加した場合 の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 4の配合名 「 E 1 0 一 D E K」 に示されている。 このジェチルケ ト ンを水無しにて単独に添 加した場合には、 3 . 5重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良好
なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 4 . 5重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる とともに、 前 記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得られ てお り、 これらジェチルケ ト ンをアルミニウム腐食防止剤と して良好に 使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 4の 「 E 1 0 — D E K」 に示すジェチルケ ト ンと水との双方 を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ ニゥ ムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判るばか り か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加 した場合に、 ジェチルケ ト ンを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料 の低温安定性が向上しているこ とが判り、 これらジェチルケ ト ンが、 水 の添加量の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。 また、 エステル類と してギ酸ェチルを前記水に代えて単独添加した場 合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 4の配合名 「 E 1 0— G E」 に示されている。 このギ酸ェチルを水無しにて単独に添加し た場合には、 3 . 0重量%の添加において、 1 0 ◦ °Cにおける良好なァ ルミニゥムの耐腐食性が得られ、 4 . 0重量%の添加において、 1 2 0 °C における良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 前記両配 合においても、常温安定性、低温安定性とも良好な結果が得られてお り、 これらギ酸ェチルをアルミ ニウム腐食防止剤と して良好に使用する こ と ができるこ とが判る。
また、 図 4の 「 E 1 0— G E」 に示すギ酸ェチルと水との双方を添加 した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミニウムの腐 食防止能が得られる と ともに、これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判 るばかり か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加した場合 に、 ギ酸ェチルを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料の低温安定性
が向上しているこ とが判り、 これらギ酸ェチルが、 水の添加量の低減効 果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 アルデヒ ド類としてプロ ピオンアルデヒ ドを前記水に代えて単 独添加した場合の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 4の 配合名 「 E 1 0 — P A」 に示されている。 このプロピオンアルデヒ ドを 水無しにて単独に添加した場合には、 1 . 5重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 2 . 0重量% の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミ ニウムの耐腐食性が得 られる と ともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも 良好な結果が得られており、 これらプロ ピオンアルデヒ ドをアルミニゥ ム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 4の 「 E 1 0— P A」 に示すプロ ピオンアルデヒ ド と水とを 双方配した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ ニゥ ムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判るばかり か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加 した場合に、 プロ ピオンアルデヒ ドを更に添加するこ とで、 得られる液 体燃料の低温安定性が向上しているこ とが判 り、 これらプロピオンアル デヒ ドが、 水の添加量の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 これら E 1 0 にエーテルを含む基本配合である 「 E 1 0 — E」 に関して、 E 1 0 と同様に水、 メタノール、 プロ ピレングリ コ一ル、 ジ ェチルケ ト ン、 ギ酸ェチル、 プロ ピオンアルデヒ ドを添加してアルミ二 ゥムの腐食性並びに保存安定性についての試験を実施した結果を図 1 9 に示す。 この図 1 9 に示す結果から、 エーテルを添加した場合において も、前記 E 1 0の場合に得られた効果が同様に得られているこ とが判り、 これらエーテルを配合したものでも水、 メタノール、 プロ ピレングリ コ ール、 ジェチルケ ト ン、 ギ酸ェチル、 プロ ピオンアルデヒ ドが有効に使
用できるこ とが判る。
次いで、 配合例 2である E 2 0の基本組成は、 ナフサ 8 0重量%とェ 夕ノール 2 0重量%であ り、 前記配合例 1 の E 1 0 よ り もアルコールで あるエタノールが増加した配合である。 この E 2 0では、 アルコールの 比率上昇に伴って、前記 E 1 0 の場合におけるアルミニウム腐食よ り も、 図 5 に示すように、 1 0 0 °C並びに 1 2 0 °Cにおける重量減が大き く な つてお り、 これらアルコール増加によ り、 ドライ コロージヨ ンが発生し 易く なつて、 アルミニウム腐食での重量減少が大き く なる傾向があるこ とが判る。
この E 2 0 に対して、 1 0 0 °Cにおいては水を 0 . 1重量%まで、 1 2 0 °Cにおいては水を例えば 0 . 9重量%まで添加する と、 図 5 に示す よう に、 アルミニウム腐食による重量減少は無く なつてお り、 耐腐食性 が向上しているこ とが判る一方、 これらの水を無添加のものや 0 · 1重 量 %添加したものは、 低温であるマイナス 1 0 °Cにおける保存性には問 題がないのに対し、 1 2 0 °Cにおいてアルミ ニウム腐食による重量減少 が起きない 0 . 9重量%まで水を添加したものは、 マイナス 1 0 °Cにお ける低温保存性試験において、 層分離が生じる と ともに、 1 . 1 重量% の水添加では、 室温でも層分離が生じて しまう こ とが判り、 水の添加が ドライ コロージヨンによるアルミニウム腐食に効果があるこ とが判る一 方、 高い温度である 1 2 0 °Cにおいても良好なアルミニウム腐食防止能 を水にて得よう とする場合には、 該水添加によ り保存安定性が低下して しまう こ とが判る。
これに対し、 前記水に代えて、 メタノールを添加した場合の結果が図 5 の配合名 「 E 2 0 — M e」 に示されている。 このメタノールを添加し た場合には、 0 . 5重量%の添加においてアルミニウムの耐腐食性が向 上しているこ とが判り、 1 2 0 °Cでも良好なアルミニウムの耐腐食性が 得られる とともに、 低温安定性も良好であるこ とが判 り、 これらメ夕ノ —ルをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ と
が判る。
また、 グリ コール類と してエチレングリ コールを前記水に代えて添加 した場合の結果が図 5 の配合名 「E 2 0 — E G j に示されている。 この エチレングリ コールを添加した場合には、 前記メタ ノールと同様の 0 . 5重量%の添加において、 アルミニウムの耐腐食性が向上している こ と が判り、 1 2 0 °Cでも良好なアルミニウムの耐腐食性が得られると とも に、 低温安定性も良好であるこ とが判り、 これらエチレングリ コールを アルミニウム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る また、ケ ト ン類と してァセ ト ンを前記水に代えて添加した場合の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 5 の配合名 「 E 2 0 — A c」 に示されている。 このァセ ト ンを水無しにて単独に添加した場合には、 3 . 0重量%の添加において、 1' 0 0 °Cにおける良好なアルミニウムの 耐腐食性が得られ、 4 . 0重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良 好なアルミニウムの耐腐食性が得られる とともに、 前記両配合において も、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得られてお り、 これらァ セ ト ンをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 5 の 「E 2 0 — A c」 に示すアセ ト ンと水との双方を添加し た場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミニウムの腐食 防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上しているこ とが判 るばか り か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加した場合 に、 アセ ト ンを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料の低温安定性が 向上している こ とが判 り、 これらアセ ト ンが、 水の添加量の低減効果並 びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 エステル類と してギ酸メチルを前記水に代えて単独添加した場 合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 5の配合名 「 E 2 0— G M」 に示されている。 このギ酸メチルを水無しにて単独に添加し
た場合には、 6 . 0重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良好なァ ルミニゥムの耐腐食性が得られ、 8 . 0重量%の添加において、 1 2 0 °C における良好なアルミ ニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 前記両配 合においても、常温安定性、低温安定性とも良好な結果が得られてお り、 これらギ酸メチルをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用するこ と ができるこ とが判る。
また、 図 5の 「 E 2 0 — G M j に示すギ酸メチルと水との双方を添加 した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミニウムの腐 食防止能が得られる とともに、これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判 るばか り か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加した場合 に、 ギ酸メチルを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料の低温安定性 が向上しているこ とが判 り、 これらギ酸メチルが、 水の添加量の低減効 果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 アルデヒ ド類と してブチルアルデヒ ドを前記水に代えて単独添 加した場合の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 5 の配合 名 「 E 2 0 — B A」 に示されている。 このブチルアルデヒ ドを水無しに て単独に添加した場合には、 2 . 0重量%の添加において、 1 0 0 °Cに おける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 2 . 5重量%の添加に おいて、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミ ニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結 果が得られてお り、 これらブチルアルデヒ ドをアルミニウム腐食防止剤 と して良好に使用するこ とができる こ とが判る。
また、 図 5 の 「 E 2 0 — B A」 に示すブチルアルデヒ ドと水との双方 を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ ニゥ ムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判るばかり か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加
した場合に、 ブチルアルデヒ ドを更に添加するこ とで、 得られる液体燃 料の低温安定性が向上しているこ とが判 り、これらブチルアルデヒ ドが、 氷の添加量の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 これら E 2 0 にエーテルを含む基本配合である 「 E 2 0— E」 に関して、 E 2 0 と同様に水、 メタ ノール、 エチレングリ コール、 ァセ ト ン、 ギ酸メチル、 ブチルアルデヒ ドを添加してアルミニウムの腐食性 並びに保存安定性についての試験を実施した結果を図 2 0 に示す。 この 図 2 0 に示す結果から、 エーテルを添加した場合においても、 前記 E 2 0の場合に得られた効果が同様に得られているこ とが判 り、 これらエー テルを配合したものでも水、 メタノール、 エチレングリ コール、 ァセ ト ン、 ギ酸メチル、 プチルアルデヒ ドが有効に使用できる こ とが判る。 次いで、 配合例 3である E 5 0の基本組成は、 ナフサ 5 0重量%とェ 夕ノール 5 0重量%であ り、 前記配合例 2 の E 2 0 よ り も更にアルコー ルであるエタノールが増加した配合である。 この E 5 0では、 アルコー ルの比率上昇に伴って、 前記: E 2 0 の場合におけるアルミニウム腐食よ り も、 図 6 に示すよう に、 1 0 0 °C並びに 1 2 0 °Cにおける重量減が大 き く なつてお り、 これらアルコール増加によ り、 ドライ コロージヨ ンが 発生し易 く なつて、 アルミニウム腐食での重量減少が大き く なる傾向が あるこ とが判る。
この E 5 0 に対して、 1 0 0 °Cにおいては水を 0 . 1重量%まで、 1 2 0 °Cにおいては水を例えば 3 . 4重量%まで添加する と、 図 6 に示す よう に、 アルミニウム腐食による重量減少は無く なつてお り、 耐腐食性 が向上しているこ とが判る一方、 これらの水を無添加のものや 0 . 1重 量 %添加したものは、 低温であるマイナス 1 0 °Cにおける保存性には問 題がないのに対し、 1 2 0 °Cにおいてアルミニウム腐食による重量減少 が起きない 3 . 4重量%まで水を添加したものは、 マイナス 1 0 °Cにお ける低温保存性試験において、 層分離が生じると ともに、 3 . 6重量% の水添加では、 室温でも層分離が生じて しまう こ とが判 り、 水の添加が
ドライ コロージヨ ンによるアルミニウム腐食に効果があるこ とが判る一 方、 高い温度である 1 2 0 °Cにおいても良好なアルミ ニウム腐食防止能 を水にて得よう とする場合には、 該水添加によ り保存安定性が低下して しまう こ とが判る。
これに対し、 前記水に代えて、 メタノールを添加した場合の結果が図 6 の配合名 「E 5 0— M e」 に示されている。 このメタノールを添加し た場合には、 0 . 8重量%の添加において 1 0 0 °C、 1 . 0重量%の添 加において 1 2 0 °Cにおけるアルミ ニウムの耐腐食性が向上しているこ とが判る とともに、 低温安定性も良好であるこ とが判 り、 これらメタノ ールをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ と が判る。
また、 グリ コール類と してエチレングリ コ一ルを前記水に代えて添加 した場合の結果が図 6 の配合名 「 E 5 0 — E G」 に示されている。 この エチレングリ コールを添加した場合には、 前記メタノールとほぼ同様の 0 . 7重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおけるアルミニウムの耐腐食 性が向上している こ とが判 り、更に 1 . 0重量%の添加において 1 2 0 °C におけるアルミニウムの耐腐食性が向上しているこ とが判る と ともに、 低温安定性も良好であるこ とが判り、 これらエチレングリ コールをアル ミニゥム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。 また、 ケ ト ン類と してメチルェチルケ ト ンを前記水に代えて添加した 場合の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 6 の配合名 「 E 5 0— M E K」 に示されている。 このメチルェチルケ ト ンを水無しにて 単独に添加した場合には、 4 . 0重量%の添加において、 1 0 0 °Cにお ける良好なアルミ ニウムの耐腐食性が得られ、 6 . 0重量%の添加にお いて 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる と とも に、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が 得られており、 これらメチルェチルケ ト ンをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 6 の 「 E 5 0 — M E K」 に示すメチルェチルケ ト ンと水との 双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ 二ゥムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減でき るこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上して いることが判るばか り か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を 添加した場合に、 これらメチルェチルケ ト ンを更に添加するこ とで、 得 られる液体燃料の低温安定性が向上している こ とが判 り、 これらメチル ェチルケ ト ンが、 水の添加量の低減効果並びに低温安定性の向上効果が あることが判る。
また、 エステル類と してギ酸ェチルを前記水に代えて単独添加した場 合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 6 の配合名 「 E 5 0 — G E」 に示されている。 このギ酸ェチルを水無しにて単独に添加し た場合には、 6 . 0重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良好なァ ルミニゥムの耐腐食性が得られ、 1 0 . 0重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミ ニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 前記 両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得られて お り、 これらギ酸ェチルをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用す るこ とができるこ とが判る。
また、 図 6 の 「 E 5 0 — G E」 に示すギ酸ェチルと水との双方を添加 した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミニウムの腐 食防止能が得られる と ともに、これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上しているこ とが判 るばかり か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加した場合 に、 ギ酸ェチルを更に添加することで、 得られる液体燃料の低温安定性 が向上しているこ とが判り、 これらギ酸ェチルが、 水の添加量の低減効 果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 アルデヒ ド類としてァセ トアルデヒ ドを前記水に代えて単独添 加した場合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 6 の配合
名 「 E 5 0— A A」 に示されている。 このァセ トアルデヒ ドを水無しに て単独に添加した場合には、 3 . 0重量%の添加において、 1 0 0 °Cに おける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 4 . 0重量%の添加に おいて、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミ ニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結 果が得られてお り、 これらァセ トアルデヒ ドをアルミニウム腐食防止剤 と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 6 の 「 E 5 0— A A」 に示すァセ トアルデヒ ド と水との双方 を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ ニゥ ムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判るばか り か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加 した場合に、 ァセ トアルデヒ ドを更に添加するこ とで、 得られる液体燃 料の低温安定性が向上している こ とが判 り、これらァセ トアルデヒ ドが、 水の添加量の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 これら E 5 0 にエーテルを含む基本配合である 「E 5 0— E」 に関して、 E 5 0 と同様に水、 メタノール、 エチレングリ コール、 メチ ルェチルケ ト ン、 ギ酸ェチル、 ァセ トアルデヒ ドを添加してアルミ ニゥ ムの腐食性並びに保存安定性についての試験を実施した結果を図 2 1 に 示す。この図 2 1 に示す結果から、エーテルを添加した場合においても、 前記 E 5 0の場合に得られた効果が同様に得られているこ とが判り、 こ れらェ一テルを配合したものでも水、メタノール、エチレングリ コ一ル、 メチルェチルケ ト ン、 ギ酸ェチル、 ァセ トアルデヒ ドが有効に使用でき るこ とが判る。
次いで、 配合例 4である I N 4 0 の基本組成は、 ナフサ 6 0重量%、 イ ソプロ ピルアルコール 2 0重量%、 nブ夕ノール 2 0重量%であ り、 アルコールの種類がエタノールに比較して炭素数の多いイ ソプロ ピルァ ルコールと nブ夕ノールの 2種類である配合である。この I N 4 0でも、
図 7 に示すよう に、 前記 E 5 0 と同様の ドライ コロージヨ ンによるアル ミニゥム腐食での重量減少があるこ とが判る。
この I N 4 0 に対して、 9 0 °Cにおいては水を 0 . 1重量%まで、 1 2 0 °Cにおいては水を例えば 3 . 6重量%まで添加する と、 図 7 に示す よう に、 アルミニウム腐食による重量減少は無く なつてお り、 耐腐食性 が向上しているこ とが判る一方、 これらの水を無添加のものや 0 . 1重 量%添加したものは、 低温であるマイナス 1 0 °Cにおける保存性には問 題がないのに対し、 1 2 0 °Cにおいてアルミニウム腐食による重量減少 が起きない 3 . 6重量%水を添加したものは、 マイ ナス 1 0 °Cにおける 低温保存性試験において、 層分離が生じる と ともに、 3 . 8重量%の水 添加では、 室温でも層分離が生じる こ とが判 り、 水の添加が ドライ コロ 一ジョ ンによるアルミニウム腐食に効果があるこ とが判る一方、 高い温 度である 1 2 0 °Cにおいても良好なアルミ ニウム腐食防止能を水にて得 よう とする場合には、 該水添加によ り保存安定性が低下してしまう こ と が判る。
これに対し、 前記水に代えて、 メタノールを添加した場合の結果が図 7の配合名 「 I N 4 0— M e」 に示されている。 このメ夕 ノ一ルを添加 した場合には、 0 . 8重量%の添加において、 1 0 0 °Cでも良好なアル ミニゥムの耐腐食性が得られる と ともに、 低温安定性も良好な結果を示 している。 また、 1 . 7重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるァ ルミ 二ゥムの耐腐食性でも良好な結果が得られる とともに、 室温並びに 低温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保存性をこれらメ 夕ノールの添加によ り向上でき、 よってこれらメタノールをアルミニゥ ム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 7の 「 I N 4 0— M e」 に示すメタノールと水との双方を添 加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ ニウムの 腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できるこ とか ら、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上しているこ と
が判るばかり か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加した 場合に、 これらメタノールを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料の 低温安定性が向上しているこ とが判 り、 これらメ タノールが、 水の添加 量の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 グリ コール類と してエチレングリ コールを前記水に代えて添加 した場合の結果が図 7 の配合名 「 I N 4 0— E G」 に示されている。 こ のエチレングリ コールを添加した場合には、 1 . 5重量%の添加におい て、 アルミニウムの耐腐食性が向上しているこ とが判 り、 1 0 0 °Cでも 良好なアルミ ニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 低温安定性も良好 な結果を示している。 また、 3 . 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °C におけるアルミニゥムの耐腐食性でも良好な結果が得られると ともに、 室温並びに低温でも層分離を生じる こ とが無く、 常温並びに低温保存性 をこれらエチレングリ コールの添加によ り 向上でき、 よってこれらェチ レングリ コールをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用するこ とが できるこ とが判る。
また、 図 7 の 「 I N 4 0— E G」 に示すエチレングリ コールと水との 双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ 二ゥムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減でき るこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上して いることが判 り、 これらエチレングリ コールが、 水の添加量の低減効果 を有するこ とが判る。
また、ケ ト ン類と してアセ ト ンを前記水に代えて添加した場合の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 7 の配合名「 I N 4 0— A c」 に示されている。 このァセ ト ンを水無しにて単独に添加した場合には、 0 . 2重量%の添加において、 1 0 0 °C並びに 1 2 0 °Cにおける良好な アルミニウムの耐腐食性が得られる とともに、 常温安定性、 低温安定性 とも良好な結果が得られてお り、 これらアセ ト ンをアルミニウム腐食防 止剤と して良好に使用する こ とができることが判る。
また、 図 7 の 「 ェ N 4 0— A c」 に示すアセ ト ンと水との双方を添加 した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミニウムの腐 食防止能が得られる と ともに、これら水の添加量を低減できる こ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上しているこ とが判 るばかりか、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加した場合 に、 これらアセ ト ンを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料の低温安 定性が向上しているこ とが判り、 これらアセ ト ンが、 水の添加量の低減 効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 エステル類と してギ酸メチルを前記水に代えて単独添加した場 合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 7の配合名 「 I N 4 0— G M」 に示されている。 このギ酸メチルを水無しにて単独に添加 した場合には、 1 . 5重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良好な アルミ ニウムの耐腐食性が得られ、 3 . 0重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 前記 両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得られて お り、 これらギ酸メチルをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用す ることができるこ とが判る。
また、 図 7 の 「 I N 4 0— G M」 に示すギ酸メチルと水との双方を添 加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミニウムの 腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できるこ とか ら、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上しているこ と が判るばか り か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加した 場合に、 ギ酸メチルを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料の低温安 定性が向上しているこ とが判り、 これらギ酸メチルが、 水の添加量の低 減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 アルデヒ ド類と してブチルアルデヒ ドを前記水に代えて単独添 加した場合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 7の配合 名 「 I N 4 0— B A」 に示されている。 このブチルアルデヒ ドを水無し
にて単独に添加した場合には、 0 . 3重量%の添加において、 1 0 0 °C における良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 0 . 5重量%の添加 において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な 結果が得られており、 これらプチルアルデヒ ドをアルミニウム腐食防止 剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 7の 「 I N 4 0— B A」 に示すブチルアルデヒ ドと水との双 方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ二 ゥムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低減できる こ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上してい る こ とが判 り、 これらァセ トアルデヒ ドが、 水の添加量の低減効果を有 する こ とが判る。
また、 これら I N 4 0 にエーテルを含む基本配合である 「 I N 4 0— E」 に関して、 I N 4 0 と同様に水、 メ タノール、 エチレングリ コール、 アセ ト ン、 ギ酸メチル、 ブチルアルデヒ ドを添加してアルミニウムの腐 食性並びに保存安定性についての試験を実施した結果を図 2 2 に示す。 この図 2 2 に示す結果かち、 エーテルを添加した場合においても、 前記
1 N 4 0の場合に得られた効果が、 エチレングリ コールとプチルアルデ ヒ ドにおける低温安定性を除き、 ほぼ同様に得られているこ とが判 り、 これらエーテルを配合したものでも水、 メタノール、 エチレングリ コー ル、 アセ ト ン、 ギ酸メチル、 ブチルアルデヒ ドが有効に使用できるこ と が判る。
次いで、 配合例 5である I N 1 5の基本組成は、 ナフサ 8 5重量%、 イ ソプロ ピルアルコール 1 0重量%、 nブタノ一ル 5重量%であ り、 ァ ルコールの比率が前記 「 I N 4 0」 よ り も少ない配合である。
この I N 1 5 に対して、 9 0 °Cにおいては水を 0 . 1重量%まで、 1
2 0 °Cにおいては水を 0 . 6重量%まで添加する と、図 8 に示すよう に、 アルミニウム腐食による重量減少は無く なつてお り、 耐腐食性が向上し
ているこ とが判る一方、 これらの水を無添加のものや 0 . 1重量%添加 したものは、 低温であるマイナス 1 0 °cにおける保存性には問題がない のに対し、 1 2 0 °Cにおいてアルミニウム腐食による重量減少が起きな い 0 . 6重量%まで水を添加したものは、 マイ ナス 1 0 °Cにおける低温 保存性試験において、 層分離が生じるとともに、 0 . 8重量%の水添加 では、 室温でも層分離が生じるこ とが判り、 水の添加が ドライ コロージ ヨ ンによるアルミ ニウム腐食に効果があるこ とが判る一方、 高い温度で ある 1 2 0 °Cにおいても良好なアルミニウム腐食防止能を水にて得よう とする場合には、 該水添加によ り保存安定性が低下してしまう こ とが判 る。
これに対し、 前記水に代えて、 メタノールを添加した場合の結果が図
8の配合名 「 I N 1 5 — M e」 に示されている。 このメタノールを添加 した場合には、 0 . 5重量%の添加において 1 0 0 °Cでも良好なアルミ ニゥムの耐腐食性が得られる とともに、 低温安定性も良好な結果を示し ている。 また、 1 . 5重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるアル ミニゥムの耐腐食性でも良好な結果が得られる と ともに、 室温並びに低 温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保存性をこれらメ夕 ノールの添加によ り 向上でき、 よってこれらメタノールをアルミニウム 腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 8の 「 I N 1 5 — M e」 に示すメタノールと水との双方を添 加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミニウムの 腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できるこ とか ら、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上しているこ と が判るばかりか、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加した 場合に、 これらメタノールを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料の 低温安定性が向上しているこ とが判 り、 これらメタノールが、 水の添加 量の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 グリ コール類と してプロピレングリ コールを前記水に代えて添
加した場合の結果が図 8 の配合名 「 I N 1 5— P G」 に示されている。 このプロピレ ングリ コールを添加した場合には、 2 . 0重量%の添加に おいて、 アルミニウムの耐腐食性が向上しているこ とが判 り、 1 0 0 °C でも良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 低温安定性も 良好な結果を示している。 また、 4 . 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるアルミニウムの耐腐食性でも良好な結果が得られる ととも に、 室温並びに低温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保 存性をこれらプロ ピレングリ コールの添加によ り 向上でき、 よってこれ らプロピレングリ コールをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用す るこ とができるこ とが判る。
また、 図 8 の 「 I N 1 5— P G」 に示すプロ ピレングリ コールと水と の双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアル ミニゥムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低減で きるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上し ているこ とが判 り、 これらプロ ピレングリ コールが、 水の添加量の低減 効果を有する こ とが判る。
また、 ケ ト ン類と してメチルイ ソプチルケ ト ンを前記水に代えて添加 した場合の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 8の配合名 Γ I N 1 5 - M B K j に示されている。 このメチルイ ソブチルケ ト ンを 水無しにて単独に添加した場合には、 0 . 3重量%の添加において 1 0 0 °Cおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 0 . 5重量%の添 加において 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる とともに、 両配合共に常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得られ てお り、 これらメチルイ ソプチルケ ト ンをアルミニウム腐食防止剤と し て良好に使用する こ とができる ことが判る。
また、 図 8 の 「 I N 1 5— M B K:」 に示すメチルイ ソプチルケ ト ンと 水との双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好な アルミニウムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低
減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向 上しているこ とが判るばかりか、 前記水単体を添加した場合と同様の添 加量を添加した場合に、 これらメチルイ ソブチルケ ト ンを更に添加する ことで、 得られる液体燃料の低温安定性が向上しているこ とが判 り、 こ れらメチルイ ソプチルケ ト ンが、 水の添加量の低減効果並びに低温安定 性の向上効果があるこ とが判る。
また、 エステル類と してギ酸ェチルを前記水に代えて単独添加した場 合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 8の配合名 「 I N 1 5— G E」 に示されている。 このギ酸ェチルを水無しにて単独に添加 した場合には、 1 . 0重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良好な アルミ ニウムの耐腐食性が得られ、 5 . 0重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られると ともに、 前記 両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得られて おり、 これらギ酸ェチルをアルミ ニウム腐食防止剤と して良好に使用す るこ とができるこ とが判る。
また、 図 8 の 「 I N 1 5—G E」 に示すギ酸ェチルと水との双方を添 加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミニウムの 腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できるこ とか ら、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上しているこ と が判るばかり か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加した 場合に、 ギ酸ェチルを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料の低温安 定性が向上しているこ とが判り、 これらギ酸ェチルが、 水の添加量の低 減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 アルデヒ ド類と してプロ ピオンアルデヒ ドを前記水に代えて単 独添加した場合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 8 の 配合名 「 I N 1 5— P A」 に示されている。 このプロ ピオンアルデヒ ド を水無しにて単独に添加した場合には、 0 . 2重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 0 . 4重量%
の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニゥムの耐腐食性が得 られる と ともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも 良好な結果が得られてお り、 これらプロ ピオンアルデヒ ドをアルミニゥ ム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 8の 「 I N 1 5— P A」 に示すプロ ピオンアルデヒ ド と水と の双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアル ミニゥムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低減で きるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上し ているこ とが判 り、 これらプロ ピオンアルデヒ ドが、 水の添加量の低減 効果を有するこ とが判る。
また、 これら I N 1 5にエーテルを含む基本配合である 「 I N 1 5— E」 に関して、 I N 1 5 と同様に水、 メタノール、 プロピオングリ コ一 ル、 メチルイ ソプチルケ ト ン、 ギ酸ェチル、 プロピオンアルデヒ ドを添 加してアルミニウムの腐食性並びに保存安定性についての試験を実施し た結果を図 2 3に示す。 この図 2 3に示す結果から、 エーテルを添加し た場合においても、 前記 I N 1 5の場合に得られた効果が、 同様に得ら れているこ とが判 り、 これらエーテルを配合したものでも水、 メタノー ル、 プロ ピオングリ コ一ル、 メチルイ ソブチルケ ト ン、 ギ酸ェチル、 プ ロ ピオンアルデヒ ドが有効に使用できるこ とが判る。
次いで、 配合例 6である I N 7 5の基本組成は、 ナフサ 2 5重量%、 イ ソプロ ピルアルコール 3 5重量%、 nブ夕ノ一ル 4 0重量%であ り、 アルコールの比率が前記 「 I N 4 0」 よ り も多い配合である。 この I N 7 5でも、 図 9に示すよう に、 前記 I N 1 5 と同様の ドライ コロージョ ンによるアルミニウム腐食での重量減少があるこ とが判る。
この I N 7 5に対して、 9 0 °Cにおいては、 水を 0. 1重量%添加し ても、 燃料中に含まれるアルコールの総量が約 7 5重量%と大きいこ と から、 良好なアルミニウムの耐腐食性が得られず、 該アルコール総量に 0. 0 0 2を乗じた 0. 1 5重量%を上回る値である 0. 2重量%の水
を添加した場合には、 良好なアルミニウムの耐腐食性が得られるこ とが 判る。 また、 1 2 0 °Cにおいては、 水を 0. 8重量%まで添加する と、 1 2 0。Cで良好なアルミニウムの耐腐食性が得られるこ とが判 り、 水の 添加が ドライ コロージヨ ンによるアルミニウム腐食に効果があるこ とが 判る。
これに対し、 前記水に代えて、 メタノールを添加した場合の結果が図 9の配合名 「 I N 7 5— M e」 に示されている。 このメタノールを添加 した場合には、 1 . 0重量%の添加において 1 0 0 °Cでも良好なアルミ ニゥムの耐腐食性が得られる と ともに、 低温安定性も良好な結果を示し ている。 また、 2. 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるアル ミニゥムの耐腐食性でも良好な結果が得られる とともに、 室温並びに低 温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保存性をこれらメ夕 ノールの添加によ り向上でき、 よってこれらメタノールをアルミニウム 腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 9の 「 I N 7 5— M e」 に示すメ タノールと水との双方を添 カロした場合の結果から、 メタノールと水とを混合するこ とで、 よ り少な いメタノール量で良好なアルミニウムの腐食防止能が得られる とともに 良好な室温、 並びに低温の保存安定性が得られるこ とが判 り、 これら水 がメタノールの添加量の低減効果があるこ とが判る。
また、 グリ コール類と してエチレングリ コールを前記水に代えて添加 した場合の結果が図 9の配合名 「 I N 7 5— E G」 に示されている。 こ のエチレ ングリコールを添加した場合には、 3. 0重量%の添加におい て、 アルミニウムの耐腐食性が向上しているこ とが判 り、 1 0 0 °Cでも 良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 低温安定性も良好 な結果を示している。 また、 6. 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °C におけるアルミニゥムの耐腐食性でも良好な結果が得られる と ともに、 室温並びに低温でも層分離を生じる こ とが無く、 常温並びに低温保存性 をこれらエチレングリ コ一ルルの添加によ り 向上でき、 よってこれらェ
チレングリ コールをアルミ ニウム腐食防止剤と して良好に使用する こ と ができるこ とが判る。
また、 図 9の 「 I N 7 5— E G」 に示すエチレングリ コールと水との 双方を添加した場合の結果から、 エチレングリ コールと水とを混合する こ とで、 よ り少ないエチレングリ コール量で良好なアルミニウムの腐食 防止能が得られる とともに、 良好な室温、 並びに低温の保存安定性が得 られるこ とが判り、 これら水がエチレンダリ コールの添加量の低減効果 を有するこ とが判る。
また、 ケ ト ン類としてメチル nプロ ピルケ ト ンを前記水に代えて添加 した場合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 9の配合名 「 I N 7 5— MP K」 に示されている。 このメチル nプロ ピルケ ト ンを 水無しにて単独に添加した場合には、 0. 2重量%の添加において 1 0 0 °C並びに 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる とともに、 両配合共に常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得られ てお り、 これらメチル nプロ ピルケ ト ンをアルミ ニウム腐食防止剤と し て良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 9の 「 I N 7 5— MP K」 に示すメチル nプロ ピルケ ト ンと 水との双方を添加した場合の結果から、 メチル nプロ ピルケ ト ンと水と を混合するこ とで、 よ り少ないメチル nプロ ピルケ ト ン量で良好なアル ミニゥムの腐食防止能が得られる と ともに、 良好な室温、 並びに低温の 保存安定性が得られるこ とが判 り、 これら水がメチル nプロピルケ ト ン の添加量の低減効果を有するこ とが判る。
また、 エステル類と してギ酸ェチルを前記水に代えて単独添加した場 合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 9の配合名 「 I N 7 5— G E」 に示されている。 このギ酸ェチルを水無しにて単独に添加 した場合には、 2. 0重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良好な アルミニウムの耐腐食性が得られ、 3. 5重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニゥムの耐腐食性が得られる と ともに、 前記
両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得られて お り、 これらギ酸ェチルをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用す るこ とができるこ とが判る。
また、 図 9の 「 I N 7 5— G E」 に示すギ酸ェチルと水との双方を添 加した場合の結果から、 ギ酸ェチルと水とを混合する こ とで、 よ り 少な ぃギ酸ェチル量で良好なアルミニウムの腐食防止能が得られる とともに. 良好な室温、 並びに低温の保存安定性が得られる こ とが判 り、 これら水 がギ酸ェチルの添加量の低減効果を有するこ とが判る。
また、 アルデヒ ド類と してァセ トアルデヒ ドを前記水に代えて単独添 加した場合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 9の配合 名 「 I N 7 5— AA」 に示されている。 このァセ トアルデヒ ドを水無し にて単独に添加した場合には、 0. 3重量%の添加において、 1 0 0 °C における良好なアルミ ニウムの耐腐食性が得られ、 0. 6重量%の添加 において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミ ニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な 結果が得られてお り、 これらァセ トアルデヒ ドをアルミニウム腐食防止 剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 9の 「 I N 7 5—AA」 に示すァセ トアルデヒ ドと水との双 方を添加した場合の結果から、 ァセ トアルデヒ ド と水とを混合する こ と で、 よ り少ないァセ トアルデヒ ド量で良好なアルミニウムの腐食防止能 が得られる と ともに、 良好な室温、 並びに低温の保存安定性が得られる こ とが判 り、 これら水がァセ トアルデヒ ドの添加量の低減効果があるこ とが判る。
また、 これら I N 7 5にエーテルを含む基本配合である 「 I N 7 5— E」 に関して、 I N 7 5 と同様に水、 メタノール、 エチレングリ コ一ル、 メチル nプロ ピルケ ト ン、 ギ酸ェチル、 ァセ トアルデヒ ドを添加してァ ルミ二ゥムの腐食性並びに保存安定性についての試験を実施した結果を 図 2 4に示す。 この図 2 4に示す結果から、 エーテルを添加した場合に
おいても、 前記 I N 7 5の場合に得られた効果が、 同様に得られている こ とが判 り、 これらエーテルを配合したものでも水、 メタノール、 ェチ レングリ コール、 メチル nプロ ピルケ ト ン、 ギ酸ェチル、 ァセ トアルデ ヒ ドが有効に使用できるこ とが判る。
次いで、配合例 7である E I B 4 0の基本組成は、ナフサ 6 0重量%、 エタノール 2 0重量%、 イ ソブチルアルコール 2 0重量%であ り、 前記 I N 4 0の配合の場合と、 使用するアルコールが異なる配合である。 こ の E I B 4 0でも、 図 1 0に示すよう に、 前記 E 5 0並びに I N 4 0と 同様の ドライ コロージヨ ンによるアルミニウム腐食での重量減少がある こ とが判る。
この E I B 4 0に対して、 9 0°Cにおいては水を 0. 1重量%まで、 1 2 0 °Cにおいては水を例えば 4. 8重量%まで添加する と、 図 1 0に 示すよう に、 アルミニウム腐食による重量減少は無く なつてお り、 耐腐 食性が向上しているこ とが判る一方、 これらの水を無添加のものや 0. 1重量%添加したものは、 低温であるマイ ナス 1 0 °Cにおける保存性に は問題がないのに対し、 1 2 0 °Cにおいてアルミ ニウム腐食による重量 減少が起きない 4. 8重量%まで水を添加したものは、 マイナス 1 0 °C における低温保存性試験において、 層分離が生じる と ともに、 5. 1重 量%の水添加では、 室温でも層分離が生じる こ とが判 り、 水の添加が ド ライ コロ一ジョ ンによるアルミニウム腐食に効果があるこ とが判る一方 高い温度である 1 2 0 °Cにおいても良好なアルミ ニウム腐食防止能を水 にて得よう とする場合には、 該水添加によ り保存安定性が低下して しま う こ とが判る。
これに対し、 前記水に代えて、 メタノールを添加した場合の結果が図 1 0の配合名 「E I B 4 0— M e」 に示されている。 このメタノールを 添加した場合には、 1 . 5重量%の添加において 1 0 0 Cでも良好なァ ルミ二ゥムの耐腐食性が得られる と ともに、 低温安定性も良好な結果を 示している。 また、 2. 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおける
アルミニゥムの耐腐食性でも良好な結果が得られる とともに、 室温並び に低温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保存性をこれら メタノールの添加によ り 向上でき、 よってこれらメタノールをアルミ二 ゥム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 0 の 「 E I B 4 0 — M e」 に示すメ タノールと水との双方 を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミニゥ ムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判り、 これらメ タノールが、 水の添加量の低減効果を有するこ と が判る。
また、 グリ コール類と してエチレングリ コールを前記水に代えて添加 した場合の結果が図 1 0の配合名「 E I B 4 0 — E G」に示されている。 このエチレングリ コールを添加した場合には、 1 . 0重量%の添加にお いて、 アルミニウムの耐腐食性が向上しているこ とが判 り、 1 0 0 °Cで も良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる とともに、 低温安定性も良 好な結果を示している。 また、 2 . 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °C におけるアルミニウムの耐腐食性でも良好な結果が得られる とともに、 室温並びに低温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保存性 をこれらエチレングリ コールの添加によ り向上でき、 よってこれらェチ レングリ コ一ルをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用するこ とが できるこ とが判る。
また、 図 1 0の 「 E I B 4 0 — E G」 に示すエチレングリコールと水 との双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なァ ルミ 二ゥムの腐食防止能が得られるとともに、 これら水の添加量を低減 できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上 しているこ とが判り、 これらエチレングリ コールが、 水の添加量の低減 効果を有するこ とが判る。
また、ケ ト ン類と してアセ ト ンを前記水に代えて添加した場合の結果、
並びに水と ともに添加した場合の結果が図 1 0の配合名 「 E I B 4 0— A c」 に示されている。 このアセ ト ンを水無しにて単独に添加した場合 には、 0. 2重量%の添加において、 アルミニウムの耐腐食性が向上し ているこ とが判 り、 1 0 0 °Cでも良好なアルミニウムの耐腐食性が得ら れる とともに、 低温安定性も良好な結果を示している。 また、 3. 0重 量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるアルミニウムの耐腐食性でも 良好な結果が得られる とともに、 室温並びに低温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得られてお り、 こ れらァセ ト ンをアルミ ニウム腐食防止剤と して良好に使用する こ とがで きる こ とが判る。
また、 図 1 0の 「E I B 4 0—A c」 に示すアセ ト ンと水との双方を 添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミニゥム の腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できるこ と から、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上しているこ とが判るばか り か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加し た場合に、 これらアセ ト ンを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料の 低温安定性が向上しているこ とが判り、 これらアセ ト ンが、 水の添加量 の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 エステル類と してギ酸メチルを前記水に代えて単独添加した場 合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 1 0の配合名 「E I B 4 0— GM」 に示されている。 このギ酸メチルを水無しにて単独に 添加した場合には、 2. 5重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良 好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 5. 0重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニゥムの耐腐食性が得られる と ともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得ら れてお り、 これらギ酸メチルをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使 用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 0の 「E I B 4 0— GM」 に示すギ酸メチルと水との双方
を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ ニゥ ムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判るばか りか、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加 した場合に、 ギ酸メチルを更に添加する こ とで、 得られる液体燃料の低 温安定性が向上しているこ とが判 り、 これらギ酸メチルが、 水の添加量 の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 アルデヒ ド類と してブチルアルデヒ ドを前記水に代えて単独添 加した場合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 1 0 の配 合名 「 E ェ B 4 0— B A」 に示されている。 このブチルアルデヒ ドを水 無しにて単独に添加した場合には、 0 . 6重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 1 . 0重量%の 添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得ら れる と ともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良 好な結果が得られてお り、 これらブチルアルデヒ ドをアルミニウム腐食. 防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 0の 「 E I B 4 0— B A」 に示すブチルアルデヒ ド と水と の双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアル ミニゥムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低減で きる こ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上し ているこ とが判るばかり か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量 を添加した場合に、 ブチルアルデヒ ドを更に添加するこ とで、 得られる 液体燃料の低温安定性が向上しているこ とが判 り、 これらブチルアルデ ヒ ドが、 水の添加量の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ と が判る。
また、 これら E I B 4 0 にエーテルを含む基本配合である 「 E I B 4 0— E」 に関して、 E I B 4 0 と同様に水、 メタノール、 エチレングリ コール、 アセ ト ン、 ギ酸メチル、 ブチルアルデヒ ドを添加してアルミ二
ゥムの腐食性並びに保存安定性についての試験を実施した結果を図 2 5 に示す。 この図 2 5に示す結果から、 エーテルを添加した場合において も、 前記 E I B 4 0の場合に得られた効果が同様に得られているこ とが 判 り、 これらエーテルを配合したものでも水、 メタノール、 エチレング リ コ一ル、 アセ ト ン、 ギ酸メチル、 ブチルアルデヒ ドを有効に使用でき るこ とが判る。
次いで、配合例 8である E I B 1 5の基本組成は、ナフサ 8 5重量%、 エタノール 5重量%、 イ ソブチルアルコール 1 0重量%であ り、 前記 I N 1 5の配合の場合と、 使用するアルコールが異なる配合である。 この E I B 1 5でも、 図 1 1に示すよう に、 前記 E 1 0並びに I N 1 5 と同 様の ドライ コロージョ ンによるアルミニウム腐食での重量減少があるこ とが判る。
この E I B 1 5に対して、 9 0 °Cにおいては水を 0. 1重量%まで、 1 2 0 °Cにおいては水を 0. 6重量%まで添加する と、 図 1 1に示すよ う に、 アルミニウム腐食による重量減少は無く なつてお り、 耐腐食性が 向上しているこ とが判る一方、これらの水を無添加のものや 0.1重量% 添加したものは、 低温であるマイナス 1 0 °Cにおける保存性には問題が ないのに対し、 1 2 0 °Cにおいてアルミニウム腐食による重量減少が起 きない 0. 6重量%まで水を添加した場合には、 前記マイナス 1 0°Cに おける保存性試験において層分離が生じる と ともに、 0. 8重量%の水 添加では、 室温でも層分離が生じるこ とが判 り、 水の添加が ドライ コロ —ジョ ンによるアルミニウム腐食に効果があるこ とが判る一方、 高い温 度である 1 2 0 °Cにおいても良好なアルミ ニウム腐食防止能を水にて得 よう とする場合には、 該水添加によ り保存安定性が低下して しまう こ と が判る。
これに対し、 前記水に代えて、 メタノールを添加した場合の結果が図 1 1の配合名 「E I B 1 5— M e」 に示されている。 このメタノールを 添加した場合には、 1 . 0重量%の添加において、 アルミニウムの耐腐
食性が向上しているこ とが判 り、 1 0 0 °cでも良好なアルミニウムの耐 腐食性が得られる とともに、 低温安定性も良好な結果を示している。 ま た、 1 . 5重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるアルミ ニウムの 耐腐食性でも良好な結果が得られる とともに、 室温並びに低温でも層分 離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保存性をこれらメ タノールの添 加によ り 向上でき、 よってこれらメ タノールをアルミニウム腐食防止剤 と して良好に使用するこ とができる こ とが判る。
また、 図 1 1 の 「E I B 1 5 — M e」 に示すメタノールと水との双方 を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ ニゥ ムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判 り、 これらメタノールが、 水の添加量の低減効果を有する こ と が判るばかり か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加した 場合に、 これらメタノールを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料の 低温安定性が向上しているこ とが判 り、 これらメタノールが、 水の添加 量の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 グリ コール類としてプロ ピレ ングリ コールを前記水に代えて添 加した場合の結果が図. 1 1 の配合名 「E I B 1 5 — P G」 に示されてい る。 このプロ ピレングリ コールを添加した場合には、 1 . 5重量%の添 加において、 アルミニウムの耐腐食性が向上しているこ とが判 り、 1 0 0 °cでも良好なアルミ ニウムの耐腐食性が得られる とともに、 低温安定 性も良好な結果を示している。 また、 3 . 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるアルミニウムの耐腐食性でも良好な結果が得られる と ともに、 室温並びに低温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低 温保存性をこれらエチレングリ コールの添加によ り 向上でき、 よってこ れらプロ ピレ ングリコールをアルミ ニウム腐食防止剤と して良好に使用 するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 1 の 「 E I B 1 5 — P G」 に示すプロピレングリ コールと
水との双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好な アルミ ニウムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低 減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向 上しているこ とが判り、 これらプロ ピレングリ コールが、 水の添加量の 低減効果を有する こ とが判る。
また、 ケ ト ン類と してジェチルケ ト ンを前記水に代えて添加した場合 の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 1 1 の配合名 「 E I B 1 5 — D E K」 に示されている。 このジェチルケ ト ンを水無しにて単 独に添加した場合には、 1 . 0重量%の添加において、 アルミニウムの 耐腐食性が向上しているこ とが判り、 1 0 0 °cでも良好なアルミニウム の耐腐食性が得られる と ともに、低温安定性も良好な結果を示している。 また、 1 . 5重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるアルミ ニウム の耐腐食性でも良好な結果が得られる と ともに、 室温並びに低温でも層 分離を生じるこ とが無く、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得 られてお り、 これらジェチルケ ト ンをアルミニウム腐食防止剤と して良 好に使用するこ とができる こ とが判る。
また、 図 1 1 の 「E I B 1 5 — D E K」 に示すジェチルケ ト ンと水と の双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアル ミニゥムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低減で きるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上し ているこ とが判るばか りか、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量 を添加した場合に、 これらジェチルケ ト ンを更に添加するこ とで、 得ら れる液体燃料の低温安定性が向上しているこ とが判 り、 これらジェチル ケ ト ンが、 水の添加量の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 エステル類と して酢酸メチルを前記水に代えて単独添加した場 合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 1 1 の配合名 「E I B 1 5 — S M」 に示されている。 この酢酸メチルを水無しにて単独に
添加した場合には、 2. 0重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良 好なアルミ ニウムの耐腐食性が得られ、 3. 0重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミ ニウムの耐腐食性が得られると ともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得ら れてお り、 これら酢酸メチルをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使 用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 1の 「E I B 1 5— S M」 に示す酢酸メチルと水との双方 を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ ニゥ ムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判るばかり か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加 した場合に、 酢酸メチルを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料の低 温安定性が向上しているこ とが判り、 これら酢酸メチルが、 水の添加量 の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 アルデヒ ド類と してプロピオンアルデヒ ドを前記水に代えて単 独添加した場合の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 1 1 の配合名 「E I B 1 5— P A」 に示されている。 このプロ ピオンアルデ ヒ ドを水無しにて単独に添加した場合には、 0. 6重量%の添加におい て、 1 0 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 1 . 0 重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食 性が得られる とともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定 性とも良好な結果が得られてお り、 これらァセ トアルデヒ ドをアルミ二 ゥム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 1の 「E I B 1 5—P A」 に示すプロピオンアルデヒ ドと 水との双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好な アルミニウムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低 減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向 上しているこ とが判り、 これらプロ ピオンアルデヒ ドが、 水の添加量の
低減効果を有するこ とが判る。
また、 これら; E I B 1 5にエーテルを含む基本配合である 「E I B 1 5— E」 に関して、 E I B 1 5 と同様に水、 メタノール、 プロピレング リ コール、 ジェチルケ ト ン、 酢酸メチル、 プロピオンアルデヒ ドを添加 してアルミ二ゥムの腐食性並びに保存安定性についての試験を実施した 結果を図 2 6に示す。 この図 2 6に示す結果から、 エーテルを添加した 場合においても、 前記 E I B 1 5の場合に得られた効果が同様に得られ ている ことが判 り、これらェ一テルを配合したものでも水、メタノール、 プロピレングリ コール、 ジェチルケ ト ン、 酢酸メチル、 プロピオンアル デヒ ドを有効に使用できるこ とが判る。
次いで、配合例 9である E I B 7 5の基本組成は、ナフサ 2 5重量%、 エタノール 3 5重量%、 イ ソプチルアルコール 4 0重量%であ り、 E I B 4 0に対して、 アルコールの割合が増えた配合である。 この E I B 7 5でも、 図 1 2に示すよう に、 前記 E I B 4 0 と同様の ドライ コロージ ヨ ンによるアルミニゥム腐食での重量減少があるこ とが判る。
この E I B 7 5に対して、 9 0 °Cにおいては、 水を 0. 1重量%添加 しても、 燃料中に含まれるアルコールの総量が約 7 5重量%と大きいこ とから、 良好なアルミニウムの耐腐食性が得られず、 該アルコール総量 に 0. 0 0 2を乗じた 0. 1 5重量%を上回る値である 0. 2重量%の 水を添加した場合には、 良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる こ と が判る。 また、 1 2 0 °Cにおいては、 水を 1. 2重量%まで添加する と、 1 2 0 °Cで良好なアルミニゥムの耐腐食性が得られるこ とが判り、 水の 添加が ドライ コロージヨ ンによるアルミニウム腐食に効果があるこ とが 判る。
これに対し、 前記水に代えて、 メタノールを添加した場合の結果が図 1 2の配合名 「E I B 7 5— M e」 に示されている。 このメタノールを 添加した場合には、 1 . 5重量%の添加において、 アルミニウムの耐腐 食性が向上しているこ とが判 り、 1 0 0 °Cでも良好なアルミニウムの耐
腐食性が得られる と ともに、 低温安定性も良好な結果を示している。 ま た、 2. 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるアルミニウムの 耐腐食性でも良好な結果が得られる とともに、 室温並びに低温でも層分 離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保存性をこれらメタノ一ルの添 加によ り 向上でき、 よってこれらメタノールをアルミ ニウム腐食防止剤 と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 2の 「E I B 7 5— M e」 に示すメタノールと水との双方 を添加した場合の結果から、 メタノールと水とを混合するこ とで、 よ り 少ないメタノール量で良好なアルミニウムの腐食防止能が得られる とと もに、 良好な室温、 並びに低温の保存安定性が得られるこ とが判り、 こ れら水がメタ ノールの添加量の低減効果があるこ とが判る。
また、 グリ コール類としてエチレングリ コールを前記水に代えて添加 した場合の結果が図 1 2の配合名「: E I B 7 5— E G」に示されている。 このエチレングリ コールを添加した場合には、 3. 0重量%の添加にお いて、 アルミ ニウムの耐腐食性が向上しているこ とが判り、 1 0 0 °Cで も良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 低温安定性も良 好な結果を示している。 また、 5. 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °C におけるアルミニウムの耐腐食性でも良好な結果が得られる と ともに、 室温並びに低温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保存性 をこれらエチレングリ コールの添加によ り 向上でき、 よってこれらェチ レングリ コールをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用するこ とが できるこ とが判る。
また、 図 1 2の 「E I B 7 5— E G」 に示すエチレングリ コールと水 との双方を添加した場合の結果から、 エチレングリ コールと水とを混合 するこ とで、 よ り少ないエチレングリ コール量で良好なアルミニウムの 腐食防止能が得られる とともに、 良好な室温、 並びに低温の保存安定性 が得られるこ とが判 り、 これら水がエチレングリコールの添加量の低減 効果があるこ とが判る。
また、 ケ ト ン類と してメチルェチルケ ト ンを前記水に代えて添加した 場合の結果、並びに水とともに添加した場合の結果が図 1 2の配合名「 E I B 7 5— ME K」 に示されている。 このメチルェチルケ ト ンを水無し にて単独に添加した場合には、 3. 0重量%の添加において、 1 0 0 °C における良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 5. 0重量%の添加 において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる とともに、 両配合において常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得 られてお り、 これらメチルェチルケ ト ンをアルミニウム腐食防止剤と し て良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 2の 「E I B 7 5— ME K」 に示すメチルェチルケ ト ンと 水との双方を添加した場合の結果から、 メチルェチルケ ト ンと水とを混 合するこ とで、 よ り少なメチルェチルケ ト ン量で良好なアルミニウムの 腐食防止能が得られる とともに、 良好な室温、 並びに低温の保存安定性 が得られるこ とが判 り、 これら水がメチルェチルケ ト ンの添加量の低減 効果があるこ とが判る。
また、 エステル類と してギ酸メチルを前記水に代えて単独添加した場 合の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 1 2の配合名 「 E I B 7 5— GM」 に示されている。 このギ酸メチルを氷無しにて単独に 添加した場合には、 4. 0重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良 好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 8. 0重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得ら れてお り、 これらギ酸メチルをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使 用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 2の 「E I B 7 5— GM」 に示すギ酸メチルと水との双方 を添加した場合の結果から、 ギ酸メチルと水とを混合するこ とで、 よ り 少ないギ酸メチル量で良好なアルミニウムの腐食防止能が得られる と と もに、 良好な室温、 並びに低温の保存安定性が得られるこ とが判 り、 こ
れら水がギ酸メチルの添加量の低減効果があるこ とが判る。
また、 アルデヒ ド類と してァセ トアルデヒ ドを前記水に代えて単独添 加した場合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 1 2の配 合名 「E I B 7 5— AA」 に示されている。 このァセ トアルデヒ ドを水 無しにて単独に添加した場合には、 0. 8重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良好なアルミ ニウムの耐腐食性が得られ、 1 . ◦重量%の 添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニゥムの耐腐食性が得ら れる と ともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良 好な結果が得られてお り、 これらァセ トアルデヒ ドをアルミニウム腐食 防止剤と して良好に使用するこ とができる こ とが判る。
また、 図 1 2の 「E I B 7 5— AA」 に示すァセ ト アルデヒ ド と水と の双方を添加した場合の結果から、 ァセ トアルデヒ ド と水とを混合する こ とで、 よ り少ないァセ ト アルデヒ ド量で良好なアルミニウムの腐食防 止能が得られる と ともに、 良好な室温、 並びに低温の保存安定性が得ら れるこ とが判り、 これら水がァセ トアルデヒ ドの添加量の低減効果があ るこ とが判る。
また、 これら E I B 7 5にエーテルを含む基本配合である 「E I B 7 5— E」 に関して、 E I B 7 5 と同様に水、 メタ ノール、 エチレングリ コール、 メチルェチルケ ト ン、 ギ酸メチル、 ァセ トアルデヒ ドを添加し てアルミニウムの腐食性並びに保存安定性についての試験を実施した結 果を図 2 7に示す。 この図 2 7に示す結果から、 エーテルを添加した場 合においても、 前記 E I B 7 5の場合に得られた効果が同様に得られて いるこ とが判り、 これらエーテルを配合したものでも水、 メタノール、 エチレングリ コール、 メチルェチルケ ト ン、 ギ酸メチル、 ァセ トアルデ ヒ ドが有効に使用できるこ とが判る。
次いで、配合例 1 0である P N B 3 0の基本組成は、ナフサ 7 0重量%. イ ソプロ ピルアルコール 1 0重量%、 nブ夕ノール 1 0重量%、 イ ソプ チルアルコール 1 0重量%であ り、 アルコールの種類が、 3種類と増加
した配合である。
この P N B 3 0 に対して、 8 0 °Cにおいては水を 0 . 1重量%まで、 1 2 0 °Cにおいては水を例えば 1 . 8重量%まで添加する と、 図 1 3 に 示すよう に、 アルミニウム腐食による重量減少は無く なつてお り、 耐腐 食性が向上しているこ とが判る一方、 これらの水を無添加のものや 0 . 1重量%添加したものは、 低温であるマイナス 1 0 °Cにおける保存性に は問題がないのに対し、 1 2 0 °Cにおいてアルミニウム腐食による重量 減少が起きない 1 . 8重量%まで水を添加した場合には、 前記マイ ナス 1 0 °Cにおける保存性試験において、 層分離が生じる と ともに、 2 . 0 重量%の水添加では、 室温でも層分離が生じるこ とが判 り、 水の添加が ドライ コロ一ジョ ンによるアルミニウム腐食に効果がある こ とが判る一 方、 高い温度である 1 2 0 °Cにおいても良好なアルミニウム腐食防止能 を水にて得よう とする場合には、 該水添加によ り保存安定性が低下して しま う こ とが判る。
これに対し、 前記水に代えて、 メタノールを添加した場合の結果が図 1 3 の配合名 「 P N B 3 0 _ M e」 に示されている。 このメタ ノールを 添加した場合には、 1 . 0重量%の添加において 1 0 0 °Cでも良好なァ ルミニゥムの耐腐食性が得られる と ともに、 低温安定性も良好な結果を 示している。 また、 1 . 5重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおける アルミニウムの耐腐食性でも良好な結果が得られる とともに、 室温並び に低温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保存性をこれら メタ ノールの添加によ り 向上でき、 よってこれらメタノールをアルミ二 ゥム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 3 の 「P N B 3 0 — M e」 に示すメタノールと水との双方 を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ ニゥ ムの腐食防止能が得られるとともに、 これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判るばか りか、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加
した場合に、 これらメタノールを更に添加するこ とで、 得られる液体燃 料の低温安定性が向上しているこ とが判 り、 これらメ タノールが、 水の 添加量の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 グリ コール類と してエチレングリ コールを前記水に代えて添加 した場合の結果が図 1 3の配合名「P N B 3 0 — E G」に示されている。 このエチレングリ コールを添加した場合には、 2 . 0重量%の添加にお いて、 アルミニウムの耐腐食性が向上しているこ とが判り、 1 0 ◦ °Cで も良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる とともに、 低温安定性も良 好な結果を示している。 また、 2 . 5重量%の添加したものは、 1 2 0 °C におけるアルミニウムの耐腐食性でも良好な結果が得られる と ともに、 室温並びに低温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保存性 をこれらエチレングリ コールの添加によ り 向上でき、 よってこれらェチ レングリ コールをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用するこ とが できるこ とが判る。
また、 図 1 3の 「P N B 3 0 — E G」 に示すエチレングリ コールと水 との双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なァ ルミ 二ゥムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低減 できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上 しているこ とが判 り、 これらエチレングリ コールが、 水の添加量の低減 効果を有するこ とが判る。
また、ケ ト ン類と してアセ ト ンを前記水に代えて添加した場合の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 1 3の配合名 「 P N B 3 0 — A c」 に示されている。 このアセ ト ンを水無しにて単独に添加した場合 には、 0 . 2重量%の添加において 1 0 0 °C並びに 1 2 0 °Cにおける良 好なアルミニウムの耐腐食性が得られる とともに、 両配合共に常温安定 性、 低温安定性とも良好な結果が得られてお り、 これらアセ ト ンをアル ミニゥム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。 また、 図 1 3の 「P N B 3 0 — A c」 に示すアセ ト ンと水との双方を
添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミニウム の腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低減できる こ と から、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判るばかりか、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加し た場合に、 これらアセ ト ンを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料の 低温安定性が向上しているこ とが判 り、 これらアセ ト ンが、 水の添加量 の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 エステル類と してギ酸メチルを前記水に代えて単独添加した場 合の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 1 3 の配合名 「 P N B 3 0 — G M」 に示されている。 このギ酸メチルを水無しにて単独に 添加した場合には、 1 . 5重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良 好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 2 . 5重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニゥムの耐腐食性が得られる と とも に、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得ら れてお り、 これらギ酸メチルをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使 用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 3の 「 P N B 3 0 — G M」 に示すギ酸メチルと水との双方 を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ ニゥ ムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判るばかりか、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加 した場合に、 ギ酸メチルを更に添加する ことで、 得られる液体燃料の低 温安定性が向上しているこ とが判り、 これらギ酸メチルが、 水の添加量 の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 アルデヒ ド類と してブチルアルデヒ ドを前記水に代えて単独添 加した場合の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 1 3 の配 合名 「P N B 3 0— B A」 に示されている。 このブチルアルデヒ ドを水 無しにて単独に添加した場合には、 0 . 4重量%の添加において、 1 0
0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 0 . 5重量%の 添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得ら れると ともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良 好な結果が得られてお り、 これらプチルアルデヒ ドをアルミニウム腐食 防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 3 の 「P N B 3 0— B A」 に示すブチルアルデヒ ドと水と の双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアル ミニゥムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低減で きるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上し ている こ とが判 り、 これらブチルアルデヒ ドが、 水の添加量の低減効果 を有するこ とが判る。
また、 これら P N B 3 0 にエーテルを含む基本配合である 「 P N B 3 0— E」 に関して、 P N B 3 0 と同様に水、 メ タ ノ ール、 エチレングリ コール、 アセ ト ン、 ギ酸メチル、 ブチルアルデヒ ドを添加してアルミ 二 ゥムの腐食性並びに保存安定性についての試験を実施した結果を図 2 8 に示す。 この図 2 8 に示す結果から、 エーテルを添加した場合において も、 前記 P N B 3 0の場合に得られた効果が、 同様に得られている こ と が判り、 これらエーテルを配合したものでも水、 メタ ノール、 エチレン グリ コ一ル、 アセ ト ン、 ギ酸メチル、 ブチルアルデヒ ドが有効に使用で きるこ とが判る。
次いで、配合例 1 1 である P N B 1 5 の基本組成は、ナフサ 8 5重量%. イ ソプロピルアルコール 5重量%、 nブ夕ノール 5重量%、 イ ソブチル アルコール 5重量%であ り、 アルコールの種類が 3種類であるが、 その 比率が少ない配合である。 この P N B 1 5でも、 図 1 4に示すよう に、 他の配合と同様の ドライ コロージヨ ンによるアルミニウム腐食での重量 減少があるこ とが判る。
この P N B 1 5 に対して、 8 0 °C (処理時間 1 2 0時間) においては 水を 0 . 1重量%まで、 1 2 0 °C (処理時間 2 4時間) においては水を
0 . 5重量%まで添加する と、 図 1 4に示すよう に、 アルミニウム腐食 による重量減少は無く なつており、 耐腐食性が向上しているこ とが判る 一方、 これらの水を無添加のものや 0 . 1重量%添加したものは、 低温 であるマイ ナス 1 0 °Cにおける保存性には問題がないのに対し、 1 2 0 °Cにおいてアルミニウム腐食による重量減少が起きない 0 . 5重量% まで水を添加した場合には、 前記マイナス 1 0 °Cにおける保存性試験に おいて、 層分離が生じる と ともに、 0 . 7重量%の水添加では、 室温で も層分離が生じる こ とが判 り、 水の添加が ドライ コロージヨ ンによるァ ルミニゥム腐食に効果があることが判る一方、 高い温度である 1 2 0 °C においても良好なアルミニウム腐食防止能を水にて得よう とする場合に は、 該水添加によ り保存安定性が低下して しまう こ とが判る。
これに対し、 前記水に代えて、 メタノールを添加した場合の結果が図
1 4の配合名 「P N B 1 5 — M e」 に示されている。 このメタノールを 添加した場合には、 0 . 8重量%の添加において、 アルミニウムの耐腐 食性が向上しているこ とが判り、 1 0 0 °Cでも良好なアルミニウムの耐 腐食性が得られる と ともに、 低温安定性も良好な結果を示している。 ま た、 1 . 5重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるアルミ ニウムの 耐腐食性でも良好な結果が得られる とともに、 室温並びに低温でも層分 離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保存性をこれらメタノールの添 加によ り 向上でき、 よってこれらメタノールをアルミニウム腐食防止剤 として良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 4の 「P N B 1 5 — M e」 に示すメタノールと水との双方 を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ ニゥ ムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している ことが判るばかり か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加 した場合に、 これらメタノールを更に添加するこ とで、 得られる液体燃 料の低温安定性が向上しているこ とが判 り、 これらメタノールが、 水の
添加量の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 グリ コール類と してプロピレングリ コールを前記水に代えて添 加した場合の結果が図 1 4の配合名 「P N B 1 5— P G」 に示されてい る。 このプロ ピレングリ コールを添加した場合には、 3. 0重量%の添 加において、 アルミニウムの耐腐食性が向上しているこ とが判 り、 1 0 0 °Cでも良好なアルミニゥムの耐腐食性が得られる と ともに、 低温安定 性も良好な結果を示している。 また、 4. 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるアルミニウムの耐腐食性でも良好な結果が得られる と ともに、 室温並びに低温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低 温保存性をこれらプロピレングリ コールの添加によ り 向上でき、 よって これらプロピレングリ コールをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使 用するこ とができる こ とが判る。
また、 図 1 4の 「P N B 1 5— P G」 に示すプロピレングリ コールと 水との双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好な アルミニウムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低 減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向 上しているこ とが判 り、 これらプロ ピレングリ コールが、 水の添加量の 低減効果を有するこ とが判る。
また、 ケ ト ン類と してメチル nプロピルケ ト ンを前記水に代えて添加 した場合の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 1 4の配合 名 「P N B 1 5 _MP K」 に示されている。 このメチル nプロ ピルケ ト ンを水無しにて単独に添加した場合には、 0. 3重量%の添加において 1 0 0 °Cおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 0. 5重量% の添加において 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得ら れる とともに、 両配合共に常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得 られてお り、 これらメチル nプロピルケ ト ンをアルミニウム腐食防止剤 と して良好に使用するこ とができる こ とが判る。
また、 図 1 4の 「P NB 1 5— MP K」 に示すメチル nプロ ピルケ ト
ンと水との双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良 好なアルミニウムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量 を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性 が向上しているこ とが判るばか りか、 前記水単体を添加した場合と同様 の添加量を添加した場合に、 これらメチル nプロ ピルケ ト ンを更に添加 するこ とで、得られる液体燃料の低温安定性が向上しているこ とが判り、 これらメチル nプロ ピルケ ト ンが、 水の添加量の低減効果並びに低温安 定性の向上効果がある こ とが判る。
また、 エステル類と して酢酸メチルを前記水に代えて単独添加した場 合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 1 4の配合名 「 P N B 1 5— S M」 に示されている。 この酢酸メチルを水無しにて単独に 添加した場合には、 1 . 5重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良 好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 6 . 0重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミ ニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得ら れてお り、 これら酢酸メチルをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使 用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 4の 「 P N B 1 5 — S M」 に示す酢酸メチルと水との双方 を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミニゥ ムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できる こ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判るばかりか、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加 した場合に、 酢酸メチルを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料の低 温安定性が向上しているこ とが判り、 これら酢酸メチルが、 水の添加量 の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 アルデヒ ド類と してァセ トアルデヒ ドを前記水に代えて単独添 加した場合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 1 4の配 合名 「 P N B 1 5— A A」 に示されている。 このァセ トアルデヒ ドを水
無しにて単独に添加した場合には、 0. 3重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 0. 5重量%の 添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得ら れる とともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良 好な結果が得られてお り、 これらァセ トアルデヒ ドをアルミニウム腐食 防止剤として良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 4の 「P NB 1 5— AA」 に示すァセ トアルデヒ ド と水と の双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアル ミニゥムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減で きるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上し ているこ とが判り、 これらァセ トアルデヒ ドが、 水の添加量の低減効果 を有するこ とが判る。
また、 これら P NB 1 5にエーテルを含む基本配合である 「P NB 1 5— E」 に関して、 P N B 1 5 と同様に水、 メタノール、 プロ ピレング リ コール、 メチル nプロ ピルケ ト ン、 酢酸メチル、 ァセ トアルデヒ ドを 添加してアルミニウムの腐食性並びに保存安定性についての試験を実施 した結果を図 2 9に示す。 この図 2 9に示す結果から、 エーテルを添加 した場合においても、 前記 P N B 1 5の場合に得られた効果が、 同様に 得られているこ とが判 り、 これらエーテルを配合したものでも水、 メタ ノール、 プロ ピレングリ コール、 メチル nプロピルケ ト ン、酢酸メチル、 ァセ トアルデヒ ドが有効に使用できるこ とが判る。
次いで、配合例 1 2である P NB 7 5の基本組成は、ナフサ 2 5重量% イ ソプロピルアルコール 2 5重量%、 nブ夕ノール 2 5重量%、 イ ソブ チルアルコール 2 5重量%であ り、アルコールの種類が、 3種類であ り、 且つ高アルコール比率の配合である。
この P NB 7 5に対して、 8 0 °C (処理時間 1 2 0時間)においては、 水を 0. 1重量%添加しても、 燃料中に含まれるアルコールの総量が約 7 5重量%と大きいこ とから、 良好なアルミ二ゥムの耐腐食性が得られ
ず、 該アルコール総量に 0 . 0 0 2 を乗じた 0 . 1 5重量%を上回る値 である 0 · 2重量%の水を添加した場合には、 良好なアルミニウムの耐 腐食性が得られるこ とが判る。 また、 1 2 0 °C (処理時間 2 4時間) に おいては、 水を例えば 1 0 . 0重量%まで添加する と、 1 2 0 °Cで良好 なアルミニウムの耐腐食性が得られるこ とが判る一方、 これらの水を無 添加のものや 0 . 1重量%或いは 0 . 2重量%添加したものは、 低温で あるマイナス 1 0 °Cにおける保存性には問題がないのに対し、 1 2 0 °C においてアルミニウム腐食による重量減少が起きない 1 0 . 0重量%ま で水を添加したものは、 マイナス 1 0 °Cにおける低温保存性試験におい て、 層分離が生じる とともに、 1 0 . 5重量%の水添加では、 室温でも 層分離が生じて しま う こ とが判 り、 水の添加が ドライ コロ一ジョ ンによ るアルミニウム腐食に効果があるこ とが判る一方、 高い温度である 1 2
0 °Cにおいても良好なアルミニウム腐食防止能を水にて得よう とする場 合には、 該水添加によ り保存安定性が低下して しまう こ とが判る。
これに対し、 前記水に代えて、 メタノールを添加した場合の結果が図 1 5の配合名 「 P N B 7 5 — M e」 に示されている。 このメタ ノールを 添加した場合には、 1 · 0重量%の添加において 1 0 0 °Cでも良好なァ ルミニゥムの耐腐食性が得られる とともに、 低温安定性も良好な結果を 示している。 また、 2 . 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおける アルミニウムの耐腐食性でも良好な結果が得られる と ともに、 室温並び に低温でも層分離を生じる こ とが無く、 常温並びに低温保存性をこれら メタノールの添加によ り向上でき、 よってこれらメタノールをアルミ二 ゥム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 5 の 「 P N B 7 5— M e」 に示すメタノールと水との双方 を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミニゥ ムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判るばかり か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加
した場合に、 これらメ タノールを更に添加するこ とで、 得られる液体燃 料の低温安定性が向上している こ とが判 り、 これらメタノールが、 水の 添加量の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 グリ コール類と してエチレングリ コールを前記水に代えて添加 した場合の結果が図 1 5の配合名「 P N B 7 5 — E G」に示されている。 このエチレングリ コ一ルを添加した場合には、 4 . 0重量%の添加にお いて、 アルミニウムの耐腐食性が向上しているこ とが判り、 1 0 0 °Cで も良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる とともに、 低温安定性も良 好な結果を示している。 また、 6 . 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °C におけるアルミニウムの耐腐食性でも良好な結果が得られる と ともに、 室温並びに低温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保存性 をこれらエチレングリ コールの添加によ り 向上でき、 よってこれらェチ レングリ コールをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用するこ とが できるこ とが判る。
また、 図 1 5の 「P N .B 7 5 — E G」 に示すエチレングリ コールと水 との双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なァ ルミ 二ゥムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低減 できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上 しているこ とが判 り、 これらエチレングリ コールが、 水の添加量の低減 効果を有するこ とが判る。
また、 ケ ト ン類としてメチルェチルケ ト ンを前記水に代えて添加した 場合の結果、並びに水とともに添加した場合の結果が図 1 5の配合名「 P N B 7 5 — M E K」 に示されている。 このメチルェチルケ ト ンを水無し にて単独に添加した場合には、 0 . 3重量%の添加において 1 0 0 °Cに おける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 0 . 5重量%の添加に おいて 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニゥムの耐腐食性が得られる とと もに、 両配合共に常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得られてお り、 これらメチルェチルケ ト ンをアルミニウム腐食防止剤と して良好に
使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 5 の 「 P N B 7 5 — M E K」 に示すメチルェチルケ ト ンと 水との双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好な アルミニウムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低 減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向 上しているこ とが判るばか りか、 前記水単体を添加した場合と同様の添 加量を添加した場合に、 これらメチルェチルケ ト ンを更に添加するこ と で、 得られる液体燃料の低温安定性が向上しているこ とが判り、 これら メチルェチルケ ト ンが、 水の添加量の低減効果並びに低温安定性の向上 効果があるこ とが判る。
また、 エステル類と してギ酸ェチルを前記水に代えて単独添加した場 合の結果、 並びに氷と ともに添加した場合の結果が図 1 5 の配合名 「P N B 7 5 — G E」 に示されている。 このギ酸ェチルを水無しにて単独に 添加した場合には、 4 . 0重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良 好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 6 . 0重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる とともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得ら れてお り、 これらギ酸ェチルをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使 用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 5 の 「P N B 7 5 — G E」 に示すギ酸ェチルと水との双方 を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミニゥ ムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判るばか りか、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加 した場合に、 ギ酸ェチルを更に添加する こ とで、 得られる液体燃料の低 温安定性が向上しているこ とが判り、 これらギ酸ェチルが、 水の添加量 の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 アルデヒ ド類と してプロピオンアルデヒ ドを前記水に代えて単
独添加した場合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 1 5 の配合名 「: P NB 7 5— P A」 に示されている。 このプロ ピオンァルデ ヒ ドを水無しにて単独に添加した場合には、 0. 3重量%の添加におい て、 1 0 0°Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 0. 5 重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食 性が得られる とともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定 性とも良好な結果が得られてお り、 これらプロ ピオンアルデヒ ドをアル ミニゥム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。 また、 図 1 5の 「P NB 7 5— P A」 に示すプロピオンアルデヒ ド と 水との双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好な アルミニウムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低 減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向 上しているこ とが判り、 これらプロ ピオンアルデヒ ドが、 水の添加量の 低減効果を有するこ とが判る。
また、 これら P NB 7 5にエーテルを含む基本配合である 「P NB 7 5— E」 に関して、 P N B 7 5 と同様に水、 記メ タノール、 エチレング リ コール、 メチルェチルケ ト ン、 ギ酸ェチル、 プロピオンアルデヒ ドを 添加してアルミニウムの腐食性並びに保存安定性についての試験を実施 した結果を図 3 0に示す。 この図 3 0に示す結果から、 エーテルを添加 した場合においても、 前記 P N B 7 5の場合に得られた効果が、 同様に 得られているこ とが判 り、 これらエーテルを配合したものでも水、 メタ ノール、 エチレングリ コール、 メチルェチルケ ト ン、 ギ酸ェチル、 プロ ピオンアルデヒ ドを有効に使用できるこ とが判る。
次いで、 配合例 1 3である E I P P 3 0の基本組成は、 ナフサ 7 0重 量%、 エタノール 1 0重量%、 イ ソプロ ピルアルコール 1 0重量%、 1 一ペン夕ノール 1 0重量%であ り、 アルコールの種類を、 前記 P NB 3 0とは異なる組み合わせと した配合である。
この E I P P 3 0に対して、 8 0 °C (処理時間 1 2 0時間) において
は水を 0 · 1重量%まで、 1 2 0 °C (処理時間 2 4時間) においては水 を例えば 2 . 5重量%まで、 添加する と、 図 1 6 に示すように、 アルミ ニゥム腐食による重量減少は無くなつてお り、 耐腐食性が向上している こ とが判る一方、 これらの水を無添加のものや 0 . 1重量%添加したも のは、 低温であるマイ ナス 1 0 °Cにおける保存性には問題がないのに対 し、 1 2 0 °Cにおいてアルミニウム腐食による重量減少が起きない 2 . 5重量%まで水を添加したものは、 マイ ナス 1 0 °Cにおける低温保存性 試験において、 層分離が生じる とともに、 3 . 0重量%の水添加では、 室温でも層分離が生じてしまう こ とが判り、 水の添加が ドライ コ ロージ ヨ ンによるアルミ ニウム腐食に効果があるこ とが判る一方、 高い温度で ある 1 2 0 °Cにおいても良好なアルミニウム腐食防止能を水にて得よう とする場合には、 該水添加によ り保存安定性が低下して しまう こ とが判 o
これに対し、 前記水に代えて、 メタノールを添加した場合の結果が図 1 6の配合名 「 E I P P 3 0 — M e」 に示されている。 このメタ ノール を添加した場合には、 1 . 5重量%の添加において 1 0 0 °Cでも良好な アルミニウムの耐腐食性が得られる とともに、 低温安定性も良好な結果 を示している。 また、 2 . 5重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけ るアルミ ニウムの耐腐食性でも良好な結果が得られる と ともに、 室温並 びに低温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保存性をこれ らメタノールの添加によ り 向上でき、 よってこれらメタノールをアルミ ニゥム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 6 の 「E I P P 3 0 — M e」 に示すメタ ノールと水との双 方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ 二 ゥムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低減できる こ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上してい る こ とが判り、 これらメタノールが、 水の添加量の低減効果を有するこ とが判る。
また、 グリ コール類と してエチレングリ コールを前記水に代えて添加 した場合の結果が図 1 6の配合名 「 E I P P 3 0— E G」 に示されてい る。 このエチレングリ コールを添加した場合には、 2 . 0重量%の添加 において、アルミニゥムの耐腐食性が向上しているこ とが判り、 1 0 0 °C でも良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 低温安定性も 良好な結果を示している。 また、 5 . 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるアルミニウムの耐腐食性でも良好な結果が得られる と とも に、 室温並びに低温でも層分離を生じる こ とが無く、 常温並びに低温保 存性をこれらエチレングリ コールの添加によ り 向上でき、 よってこれら エチレングリ コールをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 6 の 「 E I P P 3 0— E G」 に示すエチレングリ コールと 水との双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好な アルミニウムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低 減できる こ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向 上しているこ とが判り、 これらエチレングリ コールが、 水の添加量の低 減効果を有するこ とが判る。
また、ケ ト ン類と してアセ ト ンを前記水に代えて添加した場合の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 1 6 の配合名 「 E I P P 3 0 一 A c」 に示されている。 このアセ ト ンを水無しにて単独に添加した場 合には、 3 . 0重量%の添加において 1 0 0 °Cにおける良好なアルミ二 ゥムの耐腐食性が得られ、 4 . 0重量%の添加において 1 2 0 °Cにおけ る良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 両配合共に常温 安定性、 低温安定性とも良好な結果が得られてお り、 これらアセ ト ンを アルミニウム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る また、 図 1 6 の 「 E I P P 3 0— A c」 に示すアセ ト ンと水との双方 を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミニゥ ムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できるこ
とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上している こ とが判るばか りか、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添加 した場合に、 これらアセ ト ンを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料 の低温安定性が向上しているこ とが判 り、 これらアセ ト ンが、 水の添加 量の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 エステル類と してギ酸メチルを前記水に代えて単独添加した場 合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 1 6の配合名 「 E I P P 3 0 _ GM」 に示されている。 このギ酸メチルを水無しにて単独 に添加した場合には、 1 . 5重量%の添加において、 1 0 0°Cにおける 良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 6.0重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミ ニウムの耐腐食性が得られる とともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得ら れてお り、 これらギ酸メチルをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使 用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 6の 「E I P P 3 0— GM」 に示すギ酸メチルと水との双 方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ二 ゥムの腐食防止能が得られる と ともに、 これら水の添加量を低減できる こ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上してい る こ とが判るばかり か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添 加した場合に、 ギ酸メチルを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料の 低温安定性が向上している こ とが判 り、 これらギ酸メチルが、 水の添加 量の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 アルデヒ ド類と してブチルアルデヒ ドを前記水に代えて単独添 加した場合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 1 6の配 合名 「E I P P 3 0— B A」 に示されている。 このブチルアルデヒ ドを 水無しにて単独に添加した場合には、 0. 6重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 1. 0重量% の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得
られる と ともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも 良好な結果が得られてお り、 これらブチルアルデヒ ドをアルミ ニウム腐 食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 6の 「 E I P P 3 0— B A」 に示すプチルアルデヒ ド と水 との双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なァ ルミ二ゥムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減 できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上 している こ とが判 り、 これらブチルアルデヒ ドが、 水の添加量の低減効 果を有するこ とが判る。
また、 これら E I P P 3 0にェ一テルを含む基本配合である 「E I P P 3 0— E」 に関して、 E I P P 3 0と同様に水、 メタノール、 ェチレ ングリ コ一ル、 アセ ト ン、 ギ酸メチル、 プチルァルデヒ ドを添加してァ ルミ二ゥムの腐食性並びに保存安定性についての試験を実施した結果を 図 3 1に示す。 この図 3 1に示す結果から、 エーテルを添加した場合に おいても、 前記 E I P P 3 0の場合に得られた効果が、 同様に得られて いるこ とが判 り、 これらエーテルを配合したものでも水、 メタノール、 エチレングリ コール、 アセ ト ン、 ギ酸メチル、 ブチルアルデヒ ドが有効 に使用できる こ とが判る。
次いで、 配合例 1 4である E I P P 1 5の基本組成は、 ナフサ 8 5重 量%、 エタノール 5重量%、 イ ソプロピルアルコール 5重量%、 1 —ぺ ンタノール 5重量%であ り、 アルコールの種類を、 前記 P NB 3 0とは 異なる組み合わせと しその比率が少ない配合である。
この E I P P 1 5に対して、 8 0 °C (処理時間 1 2 0時間) において は水を 0. 1重量%まで、 1 2 0°C (処理時間 2 4時間) においては水 を 0. 8重量%まで、 添加する と、 図 1 7に示すよう に、 アルミニウム 腐食による重量減少は無く なつてお り、 耐腐食性が向上しているこ とが 判る一方、 これらの水を無添加のものや 0. 1重量%添加したものは、 低温であるマイナス 1 0 °Cにおける保存性には問題がないのに対し、 1
2 0 °Cにおいてアルミ ニウム腐食による重量減少が起きない 0 . 8 重 量%まで水を添加したものは、 マイナス 1 0 °Cにおける低温保存性試験 において、 層分離が生じる と ともに、 1 . 0重量%の水添加では、 室温 でも層分離が生じるこ とが判 り、 水の添加が ドライ コロージヨ ンによる アルミ ニウム腐食に効果があるこ とが判る一方、 高い温度である 1 2 ◦ °Cにおいても良好なアルミ ニウム腐食防止能を水にて得よう とする場 合には、 該水添加によ り保存安定性が低下してしまう こ とが判る。
これに対し、 前記水に代えて、 メタノールを添加した場合の結果が図 1 7 の配合名 「 E I P P 1 5 — M e」 に示されている。 このメ タノール を添加した場合には、 1 . 0重量%の添加において、 アルミニウムの耐 腐食性が向上しているこ とが判り、 1 0 0 °cでも良好なアルミニウムの 耐腐食性が得られる とともに、 低温安定性も良好な結果を示している。 また、 2 . 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるアルミニウム の耐腐食性でも良好な結果が得られる と ともに、 室温並びに低温でも層 分離を生じる こ とが無く、 常温並びに低温保存性をこれらメタノールの 添加によ り向上でき、 よってこれらメタ ノールをアルミニウム腐食防止 剤として良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 7の Γ Ε Ι Ρ Ρ 1 5— M e」 に示すメタノールと水との双 方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ二 ゥムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できる こ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上してい るこ とが判り、 これらメタノールが、 水の添加量の低減効果を有するこ とが判る。
また、 グリ コール類と してプロ ピレングリ コールを前記水に代えて添 加した場合の結果が図 1 7の配合名 「 E I P P 1 5— P G」 に示されて いる。 このプロ ピレングリ コールを添加した場合には、 2 . 5重量%の 添加において、 アルミニウムの耐腐食性が向上しているこ とが判 り、 1 0 0 °Cでも良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる とともに、 低温安
定性も良好な結果を示している。また、 4 . 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるアルミニウムの耐腐食性でも良好な結果が得られる と ともに、 室温並びに低温でも層分離を生じる こ とが無く、 常温並びに低 温保存性をこれらプロ ピレ ングリ コールの添加によ り 向上でき、 よって これらプロピレングリ コールをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使 用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 7 の 「 E I P P 1 5— P G」 に示すプロ ピレ ングリ コール と水との双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好 なアルミニウムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を 低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が 向上している こ とが判 り、 これらプロ ピレングリ コールが、 水の添加量 の低減効果を有するこ とが判る。
また、 ケ ト ン類と してジェチルケ ト ンを前記水に代えて添加した場合 の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 1 7の配合名 「 E I P P 1 5 - D E K j に示されている。 このジェチルケ ト ンを水無しにて 単独に添加した場合には、 2 . 0重量%の添加において 1 0 0 °Cおける 良好なアルミ ニウムの耐腐食性が得られ、 3 . 0重量%の添加において 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 両配合共に常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得られてお り、 こ れらジェチルケ ト ンをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 7の 「 E I P P 1 5— D E K」 に示すジェチルケ ト ンと水 との双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なァ ルミ二ゥムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減 できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上 しているこ とが判るばかり か、 前記水単体を添加した場合と同様の添加 量を添加した場合に、 これらジェチルケ ト ンを更に添加するこ とで、 得 られる液体燃料の低温安定性が向上しているこ とが判 り、 これらジェチ
ルケ ト ンが、 水の添加量の低減効果並びに低温安定性の向上効果がある こ とが判る。
また、 エステル類と して酢酸メチルを前記水に代えて単独添加した場 合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 1 4の配合名 「 E I P P 1 5— S M」 に示されている。 この酢酸メチルを水無しにて単独 に添加した場合には、 1 . 2重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける 良好なアルミニゥムの耐腐食性が得られ、 4 . 0重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる とともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得ら れてお り、 これら酢酸メチルをアルミ ニウム腐食防止剤と して良好に使 用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 7 の 「 E I P P 1 5— S M」 に示す酢酸メチルと水との双 方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なアルミ二 ゥムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減できる こ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上してい るこ とが判るばか りか、 前記水単体を添加した場合と同様の添加量を添 加した場合に、 酢酸メチルを更に添加するこ とで、 得られる液体燃料の 低温安定性が向上しているこ とが判り、 これら酢酸メチルが、 水の添加 量の低減効果並びに低温安定性の向上効果があるこ とが判る。
また、 アルデヒ ド類と してプロ ピオンアルデヒ ドを前記水に代えて単 独添加した場合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 1 4 の配合名 「E I P P 1 5— P A」 に示されている。 このプロ ピオンアル デヒ ドを水無しにて単独に添加した場合には、 0 . 5重量%の添加にお いて、 1 0 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 0 . 8重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐 食性が得られる と ともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安 定性とも良好な結果が得られてお り、 これらプロ ピオンアルデヒ ドをァ ルミニゥム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 7の 「E I P P 1 5— P A」 に示すプロ ピオンアルデヒ ド と水との双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好 なアルミニウムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を 低減できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が 向上している こ とが判 り、 これらプロ ピオンアルデヒ ドが、 水の添加量 の低減効果を有するこ とが判る。
また、 これら E I P P 1 5にエーテルを含む基本配合である 「E I P P 1 5— E」 に関して、 E I P P 1 5 と同様に水、 メ タノール、 プロピ レングリ コール、 ジェチルケ ト ン、 酢酸メチル、 プロ ピオンアルデヒ ド を添加してアルミ ニウムの腐食性並びに保存安定性についての試験を実 施した結果を図 3 2に示す。 この図 3 2に示す結果から、 エーテルを添 加した場合においても、 前記 E I P P 1 5の場合に得られた効果が、 同 様に得られている こ とが判 り、 これらエーテルを配合したものでも水、 メタノール、 プロ ピレングリ コール、 ジェチルケ ト ン、 酢酸メチル、 プ ロピオンアルデヒ ドが有効に使用できるこ とが判る。
次いで、 配合例 1 5である E I P P 7 5の基本組成は、 ナフサ 2 5重 量%、 エタノール 2 5重量%、 イ ソプロ ピルアルコール 2 5重量%、 1 一ペン夕ノール 2 5重量%であ り、 アルコールの種類が、 前記 P N B 7 5 と異なる 3種類であ り、 且つ高アルコール比率の配合である。 この E I P P 7 5でも、 図 1 8に示すよう に、 前記 E I P P 1 5 と同様の ドラ ィ コロージヨ ンによるアルミニウム腐食での重量減少があるこ とが判る この E I P P 7 5に対して、 8 0 °C (処理時間 1 2 0時間) において は水を 0. 1重量%添加しても、 図 1 8に示すように、 燃料中に含まれ るアルコールの総量が約 7 5重量%と大きいこ とから、 良好なアルミ二 ゥムの耐腐食性が得られず、該アルコール総量に 0.0 0 2を乗じた 0. 1 5重量%を上回る値である 0. 2重量%の水を添加した場合には、 良 好なアルミニウムの耐腐食性が得られるこ とが判る。 また、 1 2 0 °Cに おいては、 水を 1 . 7重量%まで添加する と、 1 2 0 °Cで良好なアルミ
ニゥムの耐腐食性が得られるこ とが判 り、 水の添加が ドライ コロージョ ンによるアルミニウム腐食に効果があるこ とが判る。
これに対し、 前記水に代えて、 メタノールを添加した場合の結果が図
1 8の配合名 「E I P P 7 5— M e」 に示されている。 このメタノール を添加した場合には、 2. 0重量%の添加において、 アルミニウムの耐 腐食性が向上しているこ とが判り、 1 0 0 °Cでも良好なアルミニウムの 耐腐食性が得られる と ともに、 低温安定性も良好な結果を示している。 また、 3. 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるアルミニウム の耐腐食性でも良好な結果が得られる と ともに、 室温並びに低温でも層 分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保存性をこれらメタノールの 添加によ り 向上でき、 よってこれらメタ ノールをアルミニウム腐食防止 剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 8の 「E I P P 7 5—M e」 に示すメタノールと水との双 方を添加した場合の結果から、 メタノールと水とを混合するこ とで、 よ り少ないメタ ノール量で良好なアルミニウムの腐食防止能が得られる と ともに、 良好な室温、 並びに低温の保存安定性が得られるこ とが判 り、 これら水がメ タノールの添加量の低減効果があるこ とが判る。
また、 グリ コール類と してエチレングリ コールを前記水に代えて添加 した場合の結果が図 1 8の配合名 「E I P P 7 5— E G」 に示されてい る。 このエチレングリ コールを添加した場合には、 4. 0重量%の添加 において、アルミニウムの耐腐食性が向上しているこ とが判り、 1 0 0 °c でも良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 低温安定性も 良好な結果を示している。 また、 8. 0重量%の添加したものは、 1 2 0 °Cにおけるアルミニウムの耐腐食性でも良好な結果が得られる と とも に、 室温並びに低温でも層分離を生じるこ とが無く、 常温並びに低温保 存性をこれらエチレングリ コールの添加によ り 向上でき、 よってこれら エチレングリ コールをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 8の 「E I P P 7 5— E G」 に示すエチレングリ コールと 水との双方を添加した場合の結果から、 エチレングリ コールと水とを混 合するこ とで、 よ り少ないエチレングリ コール量で良好なアルミニウム の腐食防止能が得られる と ともに、 良好な室温、 並びに低温の保存安定 性が得られる こ とが判 り、 これら水がエチレングリ コールの添加量の低 減効果があるこ とが判る。
また、 ケ ト ン類と してメチルェチルケ ト ンを前記水に代えて添加した 場合の結果、並びに水と ともに添加した場合の結果が図 1 8の配合名「 E I P P 7 5— ME K」 に示されている。 このメチルェチルケ ト ンを水無 しにて単独に添加した場合には、 3. 0重量%の添加において 1 0 0 °C における良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 5. 0重量%の添加 において 1 2 0 °Cにおける良好なアルミ ニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 両配合共に常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得られて お り、 これらメチルェチルケ ト ンをアルミニウム腐食防止剤と して良好 に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 8の 「E I P P 7 5— ME K」 に示すメチルェチルケ ト ン と水との双方を添加した場合の結果から、 メチルェチルケ ト ンと水とを 混合するこ とで、 よ り少なメチルェチルケ ト ン量で良好なアルミニウム の腐食防止能が得られる と ともに、 良好な室温、 並びに低温の保存安定 性が得られる こ とが判り、 これら水がメチルェチルケ ト ンの添加量の低 減効果がある こ とが判る。
また、 エステル類と してギ酸メチルを前記水に代えて単独添加した場 合の結果、 並びに水とともに添加した場合の結果が図 1 8の配合名 「 E I P P 7 5— GM」 に示されている。 このギ酸メチルを水無しにて単独 に添加した場合には、 3. 0重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける 良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 9.0重量%の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られる と ともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも良好な結果が得ら.
れてお り、 これらギ酸メチルをアルミニウム腐食防止剤と して良好に使 用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 8の 「E I P P 7 5— GM」 に示すギ酸メチルと水との双 方を添加した場合の結果から、 ギ酸メチルと水とを混合するこ とで、 よ り少なギ酸メチル量で良好なアルミニウムの腐食防止能が得られる とと もに、 良好な室温、 並びに低温の保存安定性が得られるこ とが判 り、 こ れら水がギ酸メチルの添加量の低減効果があるこ とが判る。
また、 アルデヒ ド類と してァセ トアルデヒ ドを前記水に代えて単独添 加した場合の結果、 並びに水と ともに添加した場合の結果が図 1 5の配 合名 「E I P P 7 5— AA」 に示されている。 このァセ トアルデヒ ドを 水無しにて単独に添加した場合には、 0. 5重量%の添加において、 1 0 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得られ、 1. 0重量% の添加において、 1 2 0 °Cにおける良好なアルミニウムの耐腐食性が得 られる とともに、 前記両配合においても、 常温安定性、 低温安定性とも 良好な結果が得られてお り、 これらァセ トアルデヒ ドをアルミ ニウム腐- 食防止剤と して良好に使用するこ とができるこ とが判る。
また、 図 1 8の 「E I P P 7 5— AA」 に示すァセ トアルデヒ ド と水 との双方を添加した場合の結果から、 水の添加量を低減しても良好なァ ルミ二ゥムの腐食防止能が得られる とともに、 これら水の添加量を低減 できるこ とから、 得られる燃料の室温、 並びに低温の保存安定性が向上 しているこ とが判 り、 これらァセ トアルデヒ ドが、 水の添加量の低減効 果を有するこ とが判る。
また、 これら E I P P 7 5にエーテルを含む基本配合である 「E I P P 7 5— E」 に関して、 E I P P 7 5 と同様に水、 メタノール、 ェチレ ングリ コール、 メチルェチルケ ト ン、 ギ酸メチル、 ァセ トアルデヒ ドを 添加してアルミ二ゥムの腐食性並びに保存安定性についての試験を実施 した結果を図 3 3に示す。 この図 3 3に示す結果から、 エーテルを添加 した場合においても、 前記 E I P P 7 5の場合に得られた効果が、 同様
に得られているこ とが判り、 これらエーテルを配合したものでも水、 メ 夕ノール、 エチレングリ コール、 メチルェチルケ ト ン、 ギ酸メチル、 ァ セ トアルデヒ ドを有効に使用できる こ とが判る。
以上、 本発明の実施例を図 4〜図 3 4 に基づいて説明してきたが、 こ れら各配合における水や各アルミニウム腐食防止剤の添加効果について ま とめたものが図 3 5である。
この図 3 5 に示すよう に、 アルミ ニウム腐食防止剤と して、 メタノ一 ル、 グリ コール類、 ケ ト ン類、 エステル類、 アルデヒ ド類を使用する こ とで、 単体添加によるアルミニウム腐食防止効果、 或いは、 添加する水 の低減効果と添加水量の低減による保存安定性向上のいずれかの効果が 得られる ことが判 り、 これらを用いるこ とで、 よ り アルミニウム腐食防 止能に優れ、よ り安定した保存安定性を有する燃料を得る こ とができる。
また、 図 3 5 に示すよう に、 水を添加する こ とで、 アルミニウム腐食 防止効果が全ての配合において確認できるこ とが判り、 水の添加がァル ミニゥム腐食防止に有効であるこ とが確認できる。
これら添加する水の量は、 前記配合例 0〜配合例 1 5 における水添加 の例にも示すよう に、 得られる液体燃料中に含まれるアルコール比率が 5 0重量%未満のアルコール比率が低い領域においては、 0 . 1重量% 以上の水を添加するこ とで、 低温である 8 0 °C等における腐食に対して 効果を得るこ とができるが、 アルコール比率が 5 0重量%以上の場合、 例えば前記 I N 7 5や E I B 7 5、 P N B 7 5、 E I P P 7 5 に示すよ う に、 0 . 1 重量%の水の添加では腐食による重量減少を防止できない 場合があ り、 0 . 2重量%の水の添加では腐食による重量減少を防止で きている ことから、これらアルコール比率が 5 0重量%以上の場合には、 この 0 . 1重量%と 0 . 2重量%との間に、 アルコール比率に応じた水 の最低添加量が存在するこ とが考え られるこ とから、 図 3 7 に示す検証 試験を実施した。
この検証試験においては、 図 3 7 に示すよう に、 ナフサ 2 5重量%、
イ ソプロピルアルコール 3 5重量%、 イ ソブチルアルコール 3 5重量% から成る I P B 7 5の配合を用い、 水の添加量を 0. 0 5重量%単位に て変化させてアルミニウムの腐食試験を実施した。
その結果、 図 3 7に示すよう に、 アルコール比率である 7 5重量%に 対して 0. 1 3 %となる 0. 1重量%の水添加では、 前記 I N 7 5や E
1 B 7 5 , P N B 7 5 , E I P P 7 5と同様に、 腐食による重量減少が 生じて しまうのに対し、 アルコール比率である 7 5重量%に対して 0.
2 % ( =重量比率 X 0 . 0 0 2 ) となる 0 . 1 5重量%の水添加では、 腐食による重量減少が生じていないこ とから、 アルコール比率が 5 0重 量%以上の場合には、 アルコール比率に対して 0. 2 % ( =重量比率 X 0. 0 0 2 ) 以上の水を添加すれば良いこ とが判る。
また、添加する水の上限は、前述したよう に、水を単体で添加する と、 低温安定性や室温安定性が低下するこ とから、 得られる燃料の使用環境 等から、 水の添加量を、 アルミ腐食防止効果が得られる最小限に留める よう にすれば良い。
尚、 本発明の実施形態を前記実施例にて説明してきたが、 本発明はこ れら実施例に限定されるものではな く、 本発明の主旨を逸脱しない範囲 における変更や追加、 つま り は、 本発明の内燃機関用燃料の特性が大幅 に変わるこ とのない範囲にて他の原燃料や添加剤 (金属等を含む) を加 える事等は任意とされ、 これらの内燃機関用燃料も本発明に含まれるこ とは言う までもない。
また、 前記実施例では、 ガソ リ ン燃料を主体に説明したが、 本発明は これに限定されるものではなく、 これらの燃料と してジーゼル燃料等の その他の内燃機関にも適用可能である。