JP2002356683A - ガソリンエンジン用燃料組成物 - Google Patents
ガソリンエンジン用燃料組成物Info
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Abstract
Ox の増加を抑制でき、しかも燃料供給系統の閉塞トラ
ブル等の生じることのない、含酸素基材を主とするガソ
リンエンジン用燃料を提供する。 【解決手段】 下記式(1)及び下記式(2) I≦39.9 ・・・ 式(1) 【数1】 〔式中、nはガスクロマトグラフィー分析により確認さ
れた成分の数、Ti 及びVi は、それぞれi番目の成分
の沸点(℃)及び含有量(容量%)を示す。また、mは
ガスクロマトグラフィー分析により確認された含酸素基
材成分の数、tj、vj 及びQj は、それぞれj番目の
含酸素基材成分の沸点(℃)、含有量(容量%)及び該
成分1kgが燃焼するときに発生する真発熱量(kca
l/kg)を示す。〕で表される空燃比応答性指数Iを
有すると共に、含酸素基材を50容量%以上含有するこ
とを特徴とするガソリンエンジン用燃料組成物である。
Description
燃料組成物に関し、さらに詳しくは、空燃比応答性にす
ぐれ、また排ガス中の窒素酸化物(NOx )濃度を低減
させることのできる含酸素基材を多量に含有するガソリ
ンエンジン用燃料組成物に関するものである。
炭化水素(H/C)を低減させて大気汚染を防止するた
め、及びガソリン基材の多様化を計るために、メチルタ
ーシャリーブチルエーテル(MTBE)や各種アルコー
ル等の含酸素基材を多量に含有するガソリンエンジン用
燃料が注目されている。このような含酸素基材を主とす
る燃料は、従来のガソリン燃料に比べて若干発熱量が劣
るものの実用的には充分な発熱量を有し、また排ガス中
のCOやH/C、さらには硫黄酸化物(SOx )を低減
させることには有効であるが、排ガス中のNOx につい
ては、通常のガソリン燃料に比べて、むしろ増加し、さ
らにアルコールを多量に含む燃料にあっては、燃料供給
系統の蒸気閉塞等のトラブルを招きやすいという問題が
ある。
減させつつ、NOx の増加を抑制でき、しかも燃料供給
系統の閉塞トラブル等の生じることのない、含酸素基材
を主とするガソリンエンジン用燃料の開発が望まれてい
る。
らなされたもので、排ガス中のCOやH/Cを低減させ
という従来からの長所を維持しつつ、NOx の発生を抑
制し、また燃料供給系統の閉塞トラブル等を有効に防止
でき、しかも空燃比応答性に優れたガソリンエンジン用
燃料を提供することを目的とするものである。
から鋭意研究を重ねた結果、燃料中の各成分の含有量と
該各成分の沸点、含酸素基材成分の含有量と該成分の沸
点及び真発熱量で表される空燃比応答性指数が特定の範
囲にある燃料油が、上記目的を達成することを見出し
た。さらに、燃料供給系統の閉塞を抑制するには、アル
コール基材の性状を選定することによって達成できるこ
とをも見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成
したものである。
記式(2) I≦39.9 ・・・ 式(1)
により確認された成分の数、Ti 及びVi は、それぞれ
i番目の成分の沸点(℃)及び含有量(容量%)を示
す。また、mはガスクロマトグラフィー分析により確認
された含酸素基材成分の数、tj、vj 及びQj は、そ
れぞれj番目の含酸素基材成分の沸点(℃)、含有量
(容量%)及び該成分1kgが燃焼するときに発生する
真発熱量(kcal/kg)を示す。〕で表される空燃
比応答性指数Iを有すると共に、含酸素基材を50容量
%以上含有することを特徴とするガソリンエンジン用燃
料組成物を提供するものである。
材を50容量%以上含有するもの、即ち含酸素基材を多
量に含有するものである。ここで含酸素基材の含有量が
50容量%未満では、含酸素基材の特徴が発揮できず、
本発明の目的に沿わないものとなる。ここで含酸素基材
とは、様々なものがあげられるが、例えば、ジエチルエ
ーテル(DEE)、メチルターシャリーブチルエーテル
(MTBE)、ターシャリーアミルメチルエーテル(T
AME)、エチルターシャリーブチルエーテル(ETB
E)、ターシャリーアミルエチルエーテル(TAE
E)、ジイソプロピルエーテル(DIPE),ジメチル
カーボネート(DMC)等の含酸素化合物あるいはメタ
ノール,エタノール,イソプロピルアルコール,イソブ
チルアルコール,ターシャリーブチルアルコール(TB
A),ペンチルアルコール,ヘキシルアルコール、2−
エチルー1−ヘキサノールなどの炭素数1〜10のアル
コールなどを挙げることができる。
てアルコールを含む場合、沸点80℃未満のアルコール
基材の含有量が、20容量%以下、好ましくは15容量
%以下、最も好ましくは10容量%以下の範囲で選定す
ることが望まれる。沸点80℃未満のアルコール基材の
含有量が多すぎると、燃料供給系統の蒸気閉塞の恐れが
生ずる。
するとともに、前述した式(1)及び式(2)で表され
る空燃比応答性指数Iを有するものである。ここで空燃
比応答性指数Iは、式(1)で示されるように、39.
9以下であるが、好ましくは38.5以下、特に好まし
くは36.0以下である。空燃比応答性指数Iが39.
9を超える場合には、燃料組成物の空燃比応答性が低下
し、その結果、排ガス中のNOx が増加することとな
る。
答性指数Iは、上記式(2)で表されるものである。こ
の式(2)における空燃比応答性指数Iは、第1項のΣ
と第2項のΣの和として規定されているが、その式の意
味するところは、第1項のΣは全燃料成分の燃焼系統壁
面への付着割合を示し、第2項のΣは含酸素基材による
発熱量低下量を示すと考えられる。つまり、第1項のΣ
は、燃焼に使用されない燃料成分量を直接示し、第2項
のΣは、発熱低下量に相当する、いわば燃焼に使用され
ないと見做される燃料成分量を間接的に示している。
て、吸気ポートや吸気バルブに付着する燃料の割合は増
加し、また、含酸素基材は、通常のガソリン基材に比べ
て発熱量が低く、含酸素基材の増加に伴い、燃費は一般
に低下する。本発明においては、上述した燃焼に使用さ
れない燃料成分量に対応する空燃比応答性指数Iは、3
9.9以下であることを要し、この範囲に選定すること
によって、排ガス中のNOx の発生を効果的に抑制する
ことができる。
のガソリンエンジン用燃料に要求される性状を有するこ
とが望ましく、例えばノッキングによるエンジン破損を
防ぐためには、リサーチオクタン価を89以上、モータ
ーオクタン価を80以上に確保することが望ましい。
含酸素基材を50容量%以上含有するものであればよ
い。したがって、含酸素基材100%からなるものでも
よいが、50容量%以上の含酸素基材と他のガソリン基
材の混合物でもよい。この際に用いられる含酸素基材以
外のガソリン基材については、特にその起源については
制限はなく、要するに含酸素基材と混合したときに、上
述の条件を満足するものであればよい。このようなガソ
リン基材としては、例えば、原油の常圧蒸留によるナフ
サ留分を分留して得られる軽質ナフサ、接触分解法や水
素化分解法などで得られる分解ガソリン、接触改質法な
どで得られる改質ガソリン、オレフィンの重合により得
られる重合ガソリン、イソブタンなどの炭化水素にプロ
ピレンやブテンなどの低級オレフィンを付加(アルキル
化)することによって得られるアルキレート、さらには
アイソメレート、脱n−パラフィン油、及びこれらの製
造過程で得られるブタン、又はこれらの特定範囲の留分
や芳香族炭化水素などを挙げることができる。
じて、通常のガソリン燃料に使用される各種の添加剤を
適宜配合することができる。このような添加剤として
は、例えば、フェノール系やアミン系化合物などの酸化
防止剤、シッフ型化合物やチオアミド型化合物などの金
属不活性剤、有機リン系化合物などの表面着火防止剤、
コハク酸イミド、ポリアルキルアミン、ポリエーテルア
ミンなどの清浄分散剤、多価アルコールやエーテルなど
の氷結防止剤、有機酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類
金属塩、高級アルコールの硫酸エステルなどの助燃剤、
アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界
面活性剤などの帯電防止剤、アゾ染料などの着色剤な
ど、公知の燃料油添加剤が挙げられ、これらを一種ある
いは二種以上添加することができる。また、これらの添
加剤の添加量は状況に応じて適宜選定すればよいが、通
常は添加剤の合計量として燃料組成物の0.1重量%以
下とすることが望ましい。
説明するが、本発明はこれらの例によってなんら制限さ
れるものではない。 実施例1〜5及び比較例1〜3 第1表に示す組成の燃料組成物について、三菱ギャラン
(平成8年型)、走行距離66000km、三元触媒装
着、プレミアム使用車、排気量1.8リットル(GD
I)なる乗用車を用いて、試験モードとして10・15
モード(3回測定での平均値)にて、燃焼試験を行い、
排ガス中のNOx 濃度を測定した。また、その際に燃料
系統の上記閉塞の有無についても観察した。それらの結
果を第1表に示す。
メチルエステル化して得た燃料成分であり、密度0.8
8g/cm3 、沸点162℃、真発熱量9200kca
l/kgである。また、市販ガソリンとは、出光ゼアス
(出光興産(株)製、商品名)である。
は、排ガス中のCOやH/Cを低減させると共に、NO
x の発生を抑制し、また燃料供給系統の閉塞トラブル等
を有効に防止できるものであり、しかも、含酸素基材は
その由来から硫黄を殆ど含んでいないため、排ガス中に
SOx の発生は認められず、その上、空燃比応答性に優
れたものである。したがって、本発明の燃料組成物は、
優れたガソリンエンジン用燃料として、その価値は極め
て高い。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記式(1)及び下記式(2) I≦39.9 ・・・ 式(1) 【数1】 〔式中、nはガスクロマトグラフィー分析により確認さ
れた成分の数、Ti 及びVi は、それぞれi番目の成分
の沸点(℃)及び含有量(容量%)を示す。また、mは
ガスクロマトグラフィー分析により確認された含酸素基
材成分の数、tj、vj 及びQj は、それぞれj番目の
含酸素基材成分の沸点(℃)、含有量(容量%)及び該
成分1kgが燃焼するときに発生する真発熱量(kca
l/kg)を示す。〕で表される空燃比応答性指数Iを
有すると共に、含酸素基材を50容量%以上含有するこ
とを特徴とするガソリンエンジン用燃料組成物。 - 【請求項2】 沸点80℃未満のアルコール基材の含有
量が、20容量%以下である請求項1記載のガソリンエ
ンジン用燃料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001296887A JP2002356683A (ja) | 2001-03-29 | 2001-09-27 | ガソリンエンジン用燃料組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001094652 | 2001-03-29 | ||
JP2001-94652 | 2001-03-29 | ||
JP2001296887A JP2002356683A (ja) | 2001-03-29 | 2001-09-27 | ガソリンエンジン用燃料組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002356683A true JP2002356683A (ja) | 2002-12-13 |
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ID=26612473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001296887A Pending JP2002356683A (ja) | 2001-03-29 | 2001-09-27 | ガソリンエンジン用燃料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002356683A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003066781A1 (fr) * | 2002-02-05 | 2003-08-14 | Sangi Co., Ltd. | Carburant liquide peu polluant pour moteur a combustion interne |
WO2004058926A1 (ja) * | 2002-12-24 | 2004-07-15 | Sangi Co., Ltd. | 内燃機関用液体燃料 |
JP2005054103A (ja) * | 2003-08-06 | 2005-03-03 | Nippon Oil Corp | ガソリン |
JP2005054102A (ja) * | 2003-08-06 | 2005-03-03 | Nippon Oil Corp | ガソリン |
JP2011520011A (ja) * | 2008-05-08 | 2011-07-14 | ビュータマックス・アドバンスド・バイオフューエルズ・エルエルシー | 良好なドライバビリティ性能を有する含酸素ガソリン組成物 |
-
2001
- 2001-09-27 JP JP2001296887A patent/JP2002356683A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003066781A1 (fr) * | 2002-02-05 | 2003-08-14 | Sangi Co., Ltd. | Carburant liquide peu polluant pour moteur a combustion interne |
WO2004058926A1 (ja) * | 2002-12-24 | 2004-07-15 | Sangi Co., Ltd. | 内燃機関用液体燃料 |
WO2004058925A1 (ja) * | 2002-12-24 | 2004-07-15 | Sangi Co., Ltd. | 内燃機関用低公害液体燃料 |
JP2005054103A (ja) * | 2003-08-06 | 2005-03-03 | Nippon Oil Corp | ガソリン |
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JP2011520011A (ja) * | 2008-05-08 | 2011-07-14 | ビュータマックス・アドバンスド・バイオフューエルズ・エルエルシー | 良好なドライバビリティ性能を有する含酸素ガソリン組成物 |
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