JPH09227880A

JPH09227880A - 燃料

Info

Publication number: JPH09227880A
Application number: JP6697396A
Authority: JP
Inventors: Kunio Nishimura; 九二夫西村
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1996-02-19
Filing date: 1996-02-19
Publication date: 1997-09-02

Abstract

(57)【要約】【目的】ガソリン用内燃機関に何ら改造を加えることな
く、本発明による燃料を使用することができる。その場
合、排気ガス中に含まれるＣＯやＨＣ等の公害要因とな
る有害ガス成分の含有がガソリンの場合よりも、低く抑
えられて低公害化を達成することができる。【構成】アルコール５３重量％（内訳メタノール４４重
量％、イソプロピルアルコール３重量％、イソブタノー
ル６重量％）と、トルオール２９重量％と、改質ガソリ
ンを１８重量％含む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、燃料、特に低公害内燃
機関用燃料として、好適に採用できる燃料に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、内燃機関等の燃料として、広範に
使用されているガソリンについては、その燃焼により発
生するＣＯ、ＮＯＸ、ＳＯ_２、ＨＣなどを含む排気ガス
による公害が問題となっている。

【０００３】此のような状況下で、例えば特公昭５７−
５０８３９号公報に掲載されているように、メタノール
等のアルコールを使用した燃料組成物が提案されてい
る。

【０００４】他方、特開平５−１４０５６８号には、メ
タノールと改質ガソリン（トリートナフサ）の他に、防
錆剤としてのラッカーシンナー等を添加剤として含むガ
ソリン代替燃料が提案されている。そして、この燃焼組
成物をガソリン用の内燃機関の燃料として用いたときの
排気ガス中に含まれるＣＯやＨＣの含有量はがそりんの
場合に比べてＣＯが１１％程度、ＨＣが４０％以下に抑
えられている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、特公昭５７−
５０８３９号公報に掲載されている燃料組成物を、ガソ
リン代替燃料としてガソリン用の内燃機関に用いる場合
には、その内燃機関のインレットマニホルドの吸入口等
を改良して空気混合比を調整することを余儀なくされる
という問題があった。

【０００６】また、特開平５−１４０５６８号公報で提
案されているガソリン代替燃料は、その公報に記載され
ている実施例１の成分と配合量で実験してみると、燃焼
温度が高いためエンジン温度が高くなりすぎ、内燃機関
の機構部品であるパッキングを早期に劣化させると云う
問題や、内燃機関によってはノッキングを起こしやすい
と云う問題、さらには内燃機関の機構部が早期に故障を
起こしやすいという問題が発生した。

【０００７】本発明は、以上の問題に鑑みてなされたも
のであり、ガソリン用の内燃機関を何ら改造を加える事
無くそのまま使用することができ、その場合に、排気ガ
ス中に含まれるＣＯやＨＣ含有が上記の特開平５−１４
０５６８号公報や願平７−１２８２２９号で提案されて
いるガソリン代替の燃料組成物と同等程度に抑えられて
低公害化が達成され、なおかつ内燃機関の構成部品であ
るパッキングの早期劣化や、ノッキングを起こしやすい
という問題、及び内燃機関の機構部が早期に故障を起こ
しやすいという問題を生じにくい燃料であり、また願平
７−１２８２２９号で提案されているガソリン代替の燃
料組成物より、排気ガス中のＣＯやＨＣ含有が低減する
燃料を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の燃料において
は、メタノールと、イソプロピルアルコールと、イソブ
タノールと、トルオールと、改質ガソリンとを含み、メ
タノール、イソプロピルアルコール及び、イソブタノー
ルの３種類のアルコールの総量に対して、メタノールの
重量比Ｘが９〜６、イソプロピルアルコールの重量比Ｙ
が１．５〜０．５、イソブタノールの重量比Ｚが２〜１
であり、当該燃料の総量に対して、３種類の上記アルコ
ールが５３±５重量％、トルオールが３０±３重量％、
改質ガソリンが２０±３重量％含まれる。

【０００９】本発明に用いる改質ガソリンとしては、特
に制限はなく、プラットフォーミング、レニフォーミン
グ等の各種改質法によるものを用いることができる。そ
して、その具体例として、トリートナフサ、トルエン、
白ガソリンなどが挙げられる。

【００１０】

【作用】本発明の燃料において、メタノール、イソプロ
ピルアルコール及び、イソブタノールの３種類のアルコ
ールの重量％が、当該燃料の総量に対して５２＋５重量
％より多いと、内燃機関の排気量の差により、すべての
内燃機関に使用できない。一方、５２−５重量％より少
ないと、分類上、揮発油と同類品とみなされ合成燃料の
分類から除外されると、いった問題が生じる。メタノー
ル、イソプロピルアルコール及びイソブタノールの３種
類のアルコールの総量に対して、メタノールとイソプロ
ピルアルコールとイソブタノールとの重量比Ｘ：Ｙ：Ｚ
は（９〜６）：（１．５〜０．５）：（２〜１）である
ことが適切であり、この重量比が満たされていないと、
燃料の総量に対してのアルコールの重量％が５３±５重
量％であるという条件が満たされないことがあり、すべ
ての内燃機関に使用出来ない問題が生じ、さらに税法及
び法令の規制対象となる問題がある。上記３種類が混合
されたアルコールを５３±５重量％、トルオールを３０
±３重量％、改質ガソリンを２０±３重量％にしておけ
ば、排気量の異なるガソリン用の内燃機関に対しても全
て、何ら改造を加えることなくそのままで使用すること
ができた。

【００１１】本発明において、改質ガソリンの含有重量
％は、燃料のオクタン価や排気ガス中に含まれるＣＯ、
ＨＣ、ＮＯ_２、などの含有に関係する。

【００１２】本発明の燃料は、汎用的なガソリン用内燃
機関のガソリン代替燃料として、あるいは家庭用燃料や
産業用燃料として広く用いられる。

【００１３】

【実施例】以下、実施例および、試験例により、本発明
をさらに詳細に説明するが、本発明の燃料における各成
分の配合は、下記の実施例に示すものが、願平７−１２
８２２９号よりも、さらに好ましいものであることが判
明した。

【００１４】以下の組成からなる燃料を製造し、これを
発明品とした。アルコール５３重量％アルコールの内訳：メタノール４４重量％：イソプロピルアルコール３重量％：イソブタノール６重量％トルオール２９重量％改質ガソリン（トリートナフサ）１８重量％

【００１５】試験例１本発明品の燃料について、オクタン価をガソリン基準値
と比較したところ、オクタン価についてのガソリン基準
値がハイオクガソリンで９５、レギュラーガソリンで８
５であるのに対して、本発明品のオクタン価はハイオク
ガソリンと比較して３高い９８であった。

【００１６】試験例２本発明の燃料について、ガソリン用内燃機関を搭載した
自動車の１０モード法によりテストし、その排気ガス中
のＣＯ及びＨＣ含有量を同じ自動車でテストした場合の
ガソリン燃料と比較した。その結果、次の結果が得られ
た。本発明品：ＣＯ含有量０．３％、ＨＣ含有量４５０ｐｐｍガソリン：ＣＯ含有量３．５％、ＨＣ含有量１２００ｐｐｍこの試験結果により、本発明品はガソリンと比べて、Ｃ
Ｏが約１／１０程度、ＨＣが約１／３程度に抑えられる
ことが判明した。

【００１７】本発明の燃料について、熱量、エンジン回
転数及び、そうこう距離をガソリンと比較したところ、
すべての項目について遜色の内燃機関結果が得られた。
尚、走行距離は１Ｌ当たりの走行距離（走行速度８０Ｋ
ｍ／時）と比較して、ともに１２Ｋｍであった。

【００１８】

【発明の効果】本発明によれば、汎用的なガソリン用内
燃機関に何らの改造を加えること無く、そのままの状態
で使用することができ、その場合の排気ガス中の公害要
因となるＣＯ、ＮＯＸ、ＳＯ_２、ＨＣなどの排気ガス成
分の発生量はガソリンで走行の場合よりも極端に少なく
なり、熱量、エンジン回転数、走行距離等についても、
ガソリンの場合と遜色のないものが得られる燃料を提供
することが可能となる。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】メタノールと、イソプロピルアルコール
と、イソブタノール、トルオール及び、改質ガソリンを
含む燃料で、基本的には、「願平７−１２８２２９号」
出願人西村九二夫の発明の改良型燃料で、メタノール、
イソプロピルアルコール及びイソブタノールの３種のア
ルコールの総量に対して、メタノールの重量比Ｙ９〜
６、イソプロピルアルコールの重量比Ｙが１．５〜０．
５、イソブタノールの重量比Ｚが、２〜１であり、当該
燃料の総量に対して、上記アルコールが５３重量％、ト
ルオールが３０±３重量％、改質ガソリンが２０±３重
量％含まれていることを特徴とする燃料である。