WO2004029398A1

WO2004029398A1 - 横引き網戸

Info

Publication number: WO2004029398A1
Application number: PCT/JP2003/013260
Authority: WO
Inventors: Hirofumi Moriya; Takashi Moriya
Original assignee: Seiki Sogyo Co., Ltd.
Priority date: 2003-10-16
Filing date: 2003-10-16
Publication date: 2004-04-08
Also published as: US7730926B2; TW200514910A; AU2003273026A1; EP1674654B1; CN1860280A; EP1674654A4; EP1674654A1; US20070029053A1; CA2541147C; CN1860280B; CA2541147A1; TWI221500B

Abstract

本発明は、ネットが張設状態にあるときのワイヤの張力を簡単に調節でき、ネットの張設操作のための操作框の操作力を大きくすることなく、風等によるネットの膨らみを適度に抑制できる横引き網戸を提供するもので、一端を縦枠部材１２ａに固定したワイヤ１４ａ～１４ｄをネット１１中に挿通したうえで操作框１３に設けたガイド部材２５を介して該操作框１３中に垂下させ、その先端に重り２６を吊下し、上記重り２６とその上昇限となる当接部２８との間にばね部材２９を介装し、上記縦枠部材１２ａに上記ワイヤの長さ及び張力を調節するワイヤ調節機構３０を装着することにより構成される。

Description

明細書横引き網戸技術分野

本発明は、建物開口部に防虫のために取り付けられ、アコーディオン式に伸縮自在のネットを横引きにより開閉自在とした網戸に関するものである。背景技術

多数の平行で等間隔な折曲部において交互に逆方向に折曲することによりアコ一ディオン式に伸縮自在としたネットを、枠体内において横引き式に開閉自在とし、上記ネットの一端を上記枠体の縦枠部材に固定すると共に、該ネットの他端を上記枠体に沿って摺動する開閉操作用の操作框に取り付けた横引き網戸において、一端を上記縦枠部材に固定したワイヤを、上記ネット中に水平に揷通したうえで、上記操作框に設けたガイド部材を介して該操作框中に垂下させ、そのワイャの先端に重りを吊下し、上記ネットが張設状態にあるときの上記重りとその上昇限となる当接部との間にばね部材を介装した横引き網戸は、特開 2 0 0 2 - 3

7 1 7 7 6号公報に示されているように、従来公知である。

上記公知の横引き網戸は、上述したばね部材の設置により、ワイヤに吊下する重りを必要以上に大きくすることなしに、ネットが張設状態にあるときだけワイャに作用する張力を高め、それによつて、張設したネットにある程度強い風などの外力が作用したときのネットの膨らみを抑制でき、結果的に、ネット上下端の横枠部材からの脱出を可及的に抑制することができるものである力ネットが張設状態にあるときのワイヤの張力を調節できないため、ばね部材の設置によりネットが張設状態にあるときのワイヤの張力が強すぎた場合には、風等によるネッ • トの膨らみを一層抑制できるが、ネットの張設操作のために操作框を張設位置に移動させる際に大きな操作力が必要になるばかりでなく、ラツチ機構により操作框のロックを解除したときに、重りの作用力に強レ、ばね部材の作用力が付加されて操作框が異常な速さで移動することになり、また、ネットが張設状態にあるときのワイヤの張力が弱すぎた場合には、ネットの張設操作のための操作框の操作力は少なくてすむが、風等によるネットの膨らみを十分に抑制できないという問題があった。

また、上記横引き網戸は、それを設置すべき建物開口に合わせて横枠部材の長さを決めるため、ワイャの長さも簡易に広範囲の調節を行えるようにすることが望まれる。発明の開示

本発明の課題は、このような問題を解決し、ネットが張設状態にあるときのヮィャの張力を簡単に広範囲に調節でき、ネットの張設操作のための操作框の操作力を大きくすることなく、風等によるネットの膨らみも十分に抑制できる横引き網戸を提供することにある。

本発明の他の課題は、ワイヤ調節機構の調整駒をスライドさせてその取付位置を調整するだけで、上記ワイヤの張力を簡単に調節でき、該調整駒の移動距離が短くても上記ワイヤの張力を十分に増大または減少させることができる横引き網戸を提供することにある。

本発明の他の課題は、上記ネットが張設状態にあるときのワイヤの張力を簡単に調節できることに加えて、縦枠部材を建物開口部に固定するためのねじや縦枠部材に装着されるワイヤ調節機構をネット取付け用の端板を利用して隠すことができ、それに伴ってネットの交換も容易に行えるようにした横引き網戸を提供すると fし。

本発明の他の課題は、操作框を閉鎖位置に移動させただけで操作框を縦枠部材に装着したラツチ機構に自動係合させることができ、しかも操作框とラツチ機構の係合位置を簡単に調整することができる横引き網戸を提供することにある。本発明の他の課題は、上記重り及びばね部材の作用力でネットを収容できるようにした横引き網戸において、上記ラツチ機構による縦枠部材への操作框の係合が不用意に解除されると、不意にネットが畳まれて危険な事態が生じないとも限らないので、構造が簡単でありながら、比較的不用意な操作でラッチが解除されないようにした横引き網戸を提供することにある。上記課題を解決するため、本発明の横引き網戸は、多数の平行な折曲部において交互に逆方向に折曲することによりアコ一ディオン式に伸縮自在としたネットを、枠体内において横引き式に開閉自在とし、上記ネットの一端を上記枠体の縦枠部材に固定すると共に、該ネットの他端を上記枠体に沿って摺動する開閉操作用の操作框に取り付けた横引き網戸において、一端を上記縦枠部材に固定したヮィャを、上記ネット中に水平に揷通したうえで、上記操作框に設けたガイド部材を介して該操作框中に垂下させ、該操作框中においてそのワイヤの先端に重りを吊下し、上記重りとその上昇限となる当接部との間に、上記ネットが張設状態にあるときに若干圧縮された状態となるばね部材を介装し、上記縦枠部材に、上記ワイヤの長さを調節して上記ネットが張設状態にあるときの上記ばね部材の反発力を調節することにより、上記ネットが張設状態にあるときの上記ワイヤの張力を調節するワイヤ調節機構を装着したことを特徴とするものである。

上記横引き網戸の好ましい実施形態においては、上記ワイヤ調節機構を、上記縦枠部材に取付けられたガイド部品と、該縦枠部材にその長手方向に沿ってスラィド可能でそのスライドした位置で該縦枠部材に取付け可能な調整駒とを有するものとし、該ワイヤ調節機構を、上記ガイド部品を通って折返されたワイヤを調整駒に結束固定し、あるいは、該調整駒で更に折返してから再び上記ガイド部品に戻して結束固定した状態において、上記調整駒をスライドさせてその取付位置を調整することにより上記ワイヤの長さを調節する機構として構成される。これにより、上記ワイヤが上記ガイド部品と調整駒との間に結束固定されている状態で、上記調整駒をスライドさせてその取付位置を調整することにより、上記ワイャの長さを調節することができる。

また、上記横引き網戸の他の好ましい実施形態においては、上記縦枠部材が、上記調整駒をスライド可能に収容する長手方向のスライド溝を有し、上記ガイド部品が、それを貫通して設けた上記ワイヤが通るガイド孔と、上記ワイヤをガイドしまたは結束固定するためのワイヤ連結部とを有し、スライド溝に固定された略板状の部材であり、上記調整駒が、上記ワイヤをガイドしまたは結束固定するワイヤ連結部と、該調整駒を上記スライド溝に着脱自在に固定するための固定ねじが螺入されるねじ孔とを有する略板状の部材であるのが望ましく、更に、縦枠部材における上記スライド溝が断面略凹状であって、その一対の溝側壁に内方に突出する突出壁を有し、上記調整駒とそのねじ孔を通して固定ねじが螺揷されるナットとの間に上記突出壁を挟持することにより、該調整駒が上記スライド溝に着脱自在に固定されるものとすることができる。

更に、上記横引き網戸の他の好ましい実施形態においては、上記ネットが長板状の側枠側端板を有し、該側枠側端板が、少なくとも上記縦枠部材に設けられたスライド溝内のガイド部品及びガイド駒を覆うようにして、着脱自在に固定されたものとすることができる。

また、上記横引き網戸の他の好ましい実施形態においては、上記ネットが固定されていない側の縦枠部材に、上記操作框を閉鎖位置に移動させた際に該操作框に形成した受け穴に自動係合して該操作框を閉鎖位置で口ック.し、重力に抗する操作部材の上動操作により上記係合を離脱するラツチ機構が装着される。上記ラツチ機構は、上記縦枠部材に一定範囲内で上下に摺動自在のスライド片と、該スライド片に連結されたラッチ本体と、該ラッチ本体の自重による下降位置を調整する位置調整手段とを有するものとすることができる。

上記横引き網戸の更に他の好ましい実施形態においては、上記ラツチ機構が装着される縦枠部材が、上記ラツチ機構が装着される箇所に切欠部を有する長手方向に延びる一対の側壁と、該一対の側壁を連結すると共に長手方向に延びるスラィド溝を有する連結壁とを有し、上記スライド片が、上記スライド溝に摺動自在に挿入されると共に上記操作框に形成した受け穴に係合するフック部を有し、上記ラツチ本体が、上記側壁の切欠部から外方に突出する操作部材を有するものとして構成される。

上記構成を有する横引き網戸は、上記縦枠部材に、上記ワイヤの長さを調節して上記ネットが張設状態にあるときの上記ばね部材の反発力を調節するワイヤ調節機構を装着したため、ネットが張設状態にあるときのワイヤの張力を簡単に調節することができ、そのため、ネットの張設操作のための操作框の操作力を大きくすることなく、風等によるネッ小の膨らみを適切に抑制できる横引き網戸を提供することができる。また、上記ワイヤ調節機構は、上記ばね部材が上記ネットの張設状態で若干圧縮された状態となるため、上記ワイヤの長さを少し短くしたり長くするだけで、上記ばね部材の反発力を増大または減少させることができ、そのため、ネットが張設状態にあるときのワイヤの張力を簡単に調節することができる。

更に、上記横引き網戸では、上記ワイヤ調節機構が、縦枠部材に取付けられたガイド部品と、該縦枠部材にその長手方向に沿ってスライド可能でそのスライドした位置で該縦枠部材に着脱自在に取付けた調整駒とを有し、該ガイド部品と調整駒に結束固定されたワイヤの長さを、上記調整駒をスライドさせてその取付位置を調整するだけで調節しているため、該ワイヤの長さを簡単に調節することができ、また、該調整駒が移動する距離またはその 2倍の長さで上記ワイヤの長さを調整することができるため、調整駒の移動距離が短くても上記ワイヤの張力を十分に増大または減少させることができる。

また、上記縦枠部材に、操作框を張設位置に移動させた際に該操作框に形成した受け穴に自動係合し、該操作框を閉鎖位置でロックするラッチ機構を装着しているので、操作框を閉鎖位置に移動させただけでラッチ機構が自動係合し、操作框を閉鎖位置でロックすることができる。しかも、上記ラッチ機構は、ラッチ本体の自重による下降位置を調整する位置調整手段を有しているため、操作框とラツチ機構の係合位置を簡単に調整することができる。

また、上記重り及びばね部材の作用力でネッ卜を収納できるようにした横引き網戸において、ラツチ機構による縦枠部材への操作框の係合が不用意に解除されると、不意にネットが畳まれて危険な事態が生じないとも限らない。ラッチ解除のための操作部材は、一般的に、上方から押し下げることによりラッチを解除できるようにしておくのが比較的操作しやすいが、この場合には逆に不用意にラッチが解除される可能性が大である。しかるに、上記ラッチ機構では、操作部材を下方から一定距離だけ持ち上げることによってラツチを解除するようにしているので、操作部材の傍で動かした手が当たるとか、手に持っている何らかのものが操作部材に当たったりするなどの、比較的不用意な操作でラツチが解除されることがなく、しかも操作部材を上動することによってラッチを解除するので、ラッチ機構のフック部を重力により係合させておくことができ、操作部材をばね等で係合させる必要がなく、構造を簡単化することができる。図面の簡単な説明

図 1は、本発明に係る横引き網戸の一実施例を示す部分破断正面図である。図 2は、同、平断面図である。

図 3は、同実施例における操作框の側面図である。

図 4は、同実施例における要部拡大正面図である。

図 5は、同、部分拡大平断面図である。

図 6は、同、ラッチ機構を側枠部材に装着した状態を示す部分破断正面図である。

図 7は、側枠部材に装着したラツチ機構を操作框に係合させる状態を示す斜視図である。

図 8は、操作框の要部斜視図である。

図 9は、側枠部材に装着したラツチ機構の位置の調整状態を示す斜視図である。図 1 0は、ワイヤ調節機構によりワイヤの長さを調節している状態を示す斜視図である。

図 1 1は、ワイヤ調節機を装着した側枠部材の凹溝に、ネットの側枠側端板を収容する状態を示す斜視図である。

図 1 2は、側枠部材の酣冓にネットの側枠側端板を収容した状態を示す斜視図である。

図 1 3は、側枠部材の凹溝に収容したネットの側枠側端板を、固定部材により該凹溝に固定した状態を示す斜視図である。

図 1 4は、側枠部材の凹溝にネットの側枠側端板を収容しようとしている状態を示す部分拡大平断面図である。

図 1 5は、側枠部材の凹溝に収容したネットの側枠側端板を、固定部材により該凹溝に固定した状態を示す部分拡大平断面図である。

図 1 6は、側枠部材に装着したワイヤ調節機構のワイヤ結束の状態を示す平面図である。

図 1 7は、別のワイヤ結束の状態を示す平面図である。発明を実施するための最良の形態

図 1〜図 1 7は、本発明に係る横引き網戸の実施例を示している。

該横引き網戸は、図 1〜2に示すように、多数の平行で等間隔な折曲部 1 1 a において交互に逆方向に折曲することによりアコーディオン式に伸縮自在とした防虫用のネット 1 1を、建物開口部に固定される枠体 1 2内において横引き式に開閉自在としたものである。上記枠体 1 2は、アルミニウムあるいは合成樹脂からなる一対の縦枠部材 1 2 a , 1 2 b、及び上下の横枠部材 1 2 c , 1 2 dを四隅にぉレ、て相互に連結することにより構成されたものである。

上記ネット 1 1は、その一端を上記枠体 1 2の一方の縦枠部材 1 2 aに固定すると共に、該ネット 1 1の他端を上記枠体 1 2の上下の横枠部材 1 2 c , 1 2 d に沿って摺動する開閉操作用の操作框 1 3に取り付けている。該操作框 1 3は、その上端部に取り付けられた転輪 2 0を上部の横枠部材 1 2 c内に設けたレール上において走行させるようにしている。また、該ネット 1 1の上下端は上記横枠部材 1 2 c， 1 2 dに設けた溝によってガイドさせている。

上記横引き網戸においては、ネット 1 1中の上下部及びそれらの中間部の各水平方向に略等間隔でワイヤ 1 4 a〜l 4 dを多段に揷通し、該ワイヤ 1 4 a〜l 4 dの各一端を上記縦枠部材 1 2 aに固定すると共に、それらのワイヤ 1 4 a〜 1 4 dの他端を、ネット 1 2中に揷通したうえで操作框 1 3内に揷通し、最上位のワイヤ 1 4 aを除く他のワイヤ 1 4 b〜l 4 dを、図示を省略している転向子を介して操作框 1 3内を上方に導き、それらを最上位のワイヤ 1 4 aと共に操作框 1 3の上部に設けたガイド部材（ローラ） 2 5を介して、操作框 1 3中に垂下させ、該操作框 1 3中において、それらのワイヤ 1 4 a〜 1 4 dの先端に重り 2 6を吊下している。

操作框 1 3中に垂下させる上記ワイヤ 1 4 a〜l 4 dは、それらを個別的に垂下させて先端に重り 2 6を取り付けることもできるが、それらを一纏めにして垂下させることもできる。このように、ワイヤ 1 4 a〜l 4 dの複数をネット 1 1 に多段に揷通し、操作框 1 3内においてそれらのワイヤに重り 2 6を吊下すると、各ワイヤに略均等に作用する張力によつて操作框 1 3を平行移動させることができる。また、風圧等の作用によりネット 1 1が風下側に膨らんだりするのが抑制される。

また、上記横引き網戸は、上記重り 2 6とその上昇限となる当接部 2 8との間に介在するように、ばね部材 2 9を設けている。上記重り 2 6と当接部 2 8との間に介装したばね部材 2 9は、ネット 1 1が張設状態にあるときに若干圧縮された状態になるように設けられている。上記ばね部材 2 9としては、ワイヤの周囲に外嵌するコイルばねを用いるのが望ましいが、スポンジ状その他の弾性体を用いることもできる。

上記横引き網戸では、図 1 0〜図 1 1、図 1 6〜図 1 7に示すように、上記縦枠部材 1 2 a内に、上記ワイヤ 1 4 a〜l 4 d (以下、ワイヤ 1 4 a〜1 4 dのうちの 1つまたは複数のワイヤを「ワイヤ 1 4」と略記する。）の長さを調節することにより、上記ネット 1 1が張設状態にあるときの上記ばね部材 2 9の反発力を調節して上記ネット 1 1が張設状態にあるときの上記ワイヤ 1 4の張力を調節するワイヤ調節機構 3 0を装着している。

更に詳述すると、上記縦枠部材 1 2 aは、図 1 4及ぴ図 1 5に示すように、長手方向に延びる一対の側壁 4 1と、該一対の側壁 4 1を連結すると共に長手方向に延びるスライド溝 4 4を有する連結壁 4 2と、上記一対の側壁 4 1の一端側から内方に突出して長手方向に延び、その内側に長手方向の凹溝 4 5を形成する一対の突出壁 4 1 aとを有している。上記スライド溝 4 4は、上記縦枠部材 1 2 a の一対の側壁 4 1と平行する一対の溝側壁 4 4 bと、該一対の溝側壁 4 4 bを連結する溝底壁 4 4 aとを有する断面略凹状の溝であり、該一対の溝側壁 4 4 bは内方に突出する突出壁 4 4 cを有している。

上記ワイヤ調節機構 3 0は、上記スライド溝 4 4内をスライド可能で、そのスライドした位置で上記スライド溝 4 4に固定可能なガイド部品 3 1及び調整駒 3 2とを有している。

上記ガイド部品 3 1は、該ガイド部品 3 1を貫通して設けた上記ワイヤ 1 4が通るガイド孔 3 1 aと、上記ワイヤ 1 4をガイドしたり結束固定するために調整駒 3 2側と反対の向きに切り起しにより折曲突出させたワイヤ連結部 3 1 bと、該ガイド部品 3 1を上記スライド溝 4 4に着脱自在に固定するための固定ねじ 3 4が揷入されるねじ孔（図示せず）とを有する略板状の部材であり、一方、上記調整駒 3 2は、上記ワイヤ 1 4をガイドしたり結束固定するためにガイド部品 3 1と反対の向きに切り起しにより折曲突出させたワイヤ連結部 3 2 aと、該整駒 3 2を上記スライド溝 4 4に着脱自在に固定するための固定ねじ 3 5が揷入されるねじ孔（図示せず）とを有する略板状の部材である。

上記ガイド部品 3 1及び調整駒 3 2の固定ねじ 3 4 , 3 5は、上記スラィド溝 4 4の上記突出壁 4 4 cの溝底壁 4 4 a側に収容したナット 3 1 c， 3 2 cに螺挿され（図 1 , 図 1 4参照）、上記ガイド部品 3 1及び調整駒 3 2とナット 3 1 c , 3 2 cとの間でスラィド溝 4 4の両側の突出壁 4 4 cを挟持することにより固定されるが、他の手段、例えばガイド部品 3 1及び調整駒 3 2における固定ねじ 3 4 , 3 5を揷入するねじ孔を雌ねじを付したものとし、ガイド部品 3 1及び調整駒 3 2を突出壁 4 4 cの溝底壁 4 4 a側に収容して、上記ねじ孔に螺入された固定ねじ 3 4 , 3 5が上記スライド溝 4 4の溝底壁 4 4 aを押圧する反力で上記ガイド部品 3 1及び調整駒 3 2が上記突出壁 4 4 cに押付けることにより、上記スライド溝 4 4にそのスライドした任意に位置で着脱自在に固定することもできる。なお、上記ガイド部品 3 1を固定した固定ねじ 3 4の頭部には、使用者ら力 Sそれを螺脱するのを防止する隠蔽用シール片 3 1 dが貼着される。

上記ワイヤ調節機構 3 0は、図 1 6に示すように、上記ガイド部品 3 1のガイド孔 3 1 aを通して折り返されたワイヤ 1 4を上記調整駒 3 2のワイヤ連結部 3

2 aに結束固定し、あるいは、図 1 7に示すように、上記ガイド部品 3 1のガイド孔 3 1 aを通して折り返されたワイヤ 1 4を、上記調整駒 3 2のワイャ連結部

3 2 aで更に折り返してから、再び上記ガイド部品 3 1に戻して、該ガイド部品 3 1のワイヤ連結部 3 1 bに結束固定される。

上記ヮィャ調節機構 3 0は、上記ワイヤ 1 4が上記調整駒 3 2あるいは上記ガィド部品 3 1に結束固定されている状態で上記調整駒 3 2をスライドさせて、その取付位置を調整することにより、上記ワイヤ 1 4の長さを調節することができるものであり、そのため、上記調整駒 3 2をスライドさせてその取付位置を調整するだけで上記ワイヤ 1 4の長さ、すなわち、ネット 1 1が張設状態にあるときのワイヤ 1 4の張力を簡単に調節することができる。

図 1 6に示すワイヤの結束状態では、上記調整駒 3 2が移動する距離だけ上記ワイヤ 1 4の長さを調整することができるが、図 1 7に示す結束状態では、上記ガイド部品 3 1のガイド孔 3 1 aを通って折り返されたワイヤ 1 4を上記調整駒 3 2のワイヤ連結部 3 2 aで更に折り返してから上記ガイド部品 3 1のワイヤ連結部 3 1 bで結束固定しているため、上記調整駒 3 2が移動する距離の 2倍の長さでワイヤ 1 4の長さを調整することができる。従って、調整駒 3 2の移動距離が短い場合ワイヤの長さを広い範囲で調節することができる。

そして、上記ワイヤ調節機構 3 0は、ワイヤ 1 4の先端に吊下した重り 2 6とその上昇限となる当接部 2 8との間に介装したばね部材 2 9をワイヤ 1 4を介して圧縮するため、上記調整駒 3 2をスライドさせてその取付位置を変えて、上記ワイヤ 1 4の長さを調節するだけで、上記ばね部材 2 9の反発力、即ちワイヤの張力を簡単に調節することができ、そのため、ネットの張設操作のための操作框の操作力が過大になったりことなく、風等によるネットの膨らみを適度に抑制することができる。

また、上記横引き網戸は、図 1 1〜図 1 5に示すように、上記ネット 1 1が長板状の側枠側端板 1 1 bを有し、該側枠側端板 1 1 bは、上記縦枠部材 1 2 aの —対の突出壁 4 1 aの間を通って上記縦枠部材 1 2 aに設けられた長手方向に延びる対向する一対の凹溝 4 5の間に収容され、該凹溝の一方の側壁を構成する連結壁 4 2と該一対の凹溝 4 5に着脱自在に固着される複数の固定部材 4 8との間で挟まれることにより該凹溝 4 5に着脱自在に固定されるものである。

上記固定部材 4 8は、一対の係止突条 4 8 bを有する略矩形状の本体部 4 8 a と、該本体部 4 8 aの両側から延びる一対の弾性脚部 4 8 cとを有している。上記固定部材 4 8は、上記弾性脚部 4 8 cを一方の囬溝 4 5に挿入し、弾性脚部 4 8 cを圧縮しながら本体部 4 8 aを他方の凹溝 4 5に揷入し、弾性脚部 4 8 cの弾性力で四溝 4 5に着脱自在に固着されるものである。

上記横引き網戸は、上記ネット 1 1が長板状の側枠側端板 1 1 bを有し、該側枠側端板 1 1 bが上記縦枠部材 1 2 aに着脱自在に取付けられるため、上記縦枠部材 1 2 aを建物開口部に固定するためのねじ 4 9 (図 1または図 1 1参照）や上記縦枠部材 1 2 aに装着される上記ワイヤ調節機構 3 0を隠すことができると共に、上記固定部材 4 8によって側枠側端板 1 1 bを簡単に外すことができるので、ネット 1 1の交換を容易に行うことができる。

また、上記横引き網戸は、図 1、図 2、図 6、図 7、図 9に示すように、ネット 1 1が固定されていない側の縦枠部材 1 2 bにラッチ機構 1 5を設けている。該ラッチ機構 1 5は、操作框 1 3が縦枠部材 1 2 bに突き当たる閉鎖位置に移動した際に、操作框 1 3に形成した受け穴 1 3 a (図 3、図 7 , 図 8参照）に自動係合し、操作框 1 3を閉鎖位置でロックするものである。

したがって、操作権 1 3は、ネット 1 1が張設状態になる閉鎖位置で、重り 2 6によるワイヤ 1 4 a〜l 4 dの張力に抗して上記ラッチ機構 1 5により閉鎖位置に保持される。

上記縦枠部材 1 2 bは、図 9に示すように、長手方向に延びる一対の側壁 5 1 と、該一対の側壁 5 1を連結すると共に長手方向に沿ったスライド溝 5 3を有する連結壁 5 2とを有し、上記ラッチ機構 1 5が装着される箇所において、側壁 5 1に長手方向に沿った切欠部 5 1 aを設けている。また、上記スライド溝 5 3を形成する一対の突壁 5 4を、一対の側壁 5 1から内方に突設している。

上記ラッチ機構 1 5は、図 6〜図 9に示すように、上記スライド溝 5 3に、両側端がその突壁 5 4の内側に係合するように揷入されたスライド片 1 6と、該スライド片 1 6に連結されてその外面を覆う基板部 1 7 aに、上記一対の側壁 5 1 の切欠部 5 1 aから外方に突出する一対の操作部材 1 7 bが連設されていて、一定範囲内で上記スライド片 1 6と共に上下に摺動自在のラッチ本体 1 7とを備え、更に該スライド片 1 6及びラッチ本体 1 7の下降位置を調整する位置調整手段 5 5を有している。

更に具体的に説明すると、上記スライド片 1 6は、上記操作框 1 3に形成した受け穴 1 3 aに係合するフック部 1 6 aを有すると共に、該フック部 1 6 aに、上記操作框 1 3が閉鎖位置に移動する際に、上記操作框 1 3の受け穴 1 3 aの下縁が衝突する傾斜部 1 6 bを有し、更に、ラツチ本体 1 7の長手方向両端に設けた係止鈎部 1 7 eを係止させるための係止穴 1 6 cを有している。

—方、上記ラッチ本体 1 7は、上記基板部 1 7 aに、一対の側壁 5 1の切欠部 5 1 aからそれぞれ外方に突出する一対の操作部材 1 7 bを備えると共に、上記フック部 1 6 aが通る貫通孔 1 7 c、下方位置に設けられた長孔 1 7 d、並びにスライド片 1 6の係止穴 1 6 cに係止させるための上記係止鈎部 1 7 eを有している。

また、上記位置調整手段 5 5は、中央にねじ孔を有していて上記スライド溝 5 3における突壁 5 4の内側に係合するように揷入されたストッパ部材 5 6と、上記ラツチ本体 1 7に設けられた長孔 1 7 dを通して上記ストッパ部材 5 6のねじ孔に螺入される調節ねじ 5 7とを備えている。このストッパ部材 5 6は、ねじ孔に螺入された上記調節ねじ 5 7がスライド溝 5 3の底壁を螺入により押圧する反力で、スライド溝 5 3の突壁 5 4に押付けて位置調節自在に固定されるものである。上記ストッパ部材 5 6は、スライド片 1 6及びラッチ本体 1 7の自重による下降位置を規制するものであり、その上端部に上記スライド片 1 6またはラッチ本体 1 7の設定下降位置でそれらに係止する係止部が形成されている。

上記ラッチ機構 1 5は、上記ストッパ部材 5 6が上記突壁 5 4に位置調節可能に固定されるため、上記ラッチ本体 1 7の自重による下降位置を簡単に調整することができ、そのため、上記ラッチ本体 1 7が下降位置にあるときに上記フック部 1 6 aが上記操作框 1 3の受け穴 1 3 aと係合可能な位置にあるようにすることが簡単にできる。

上記ラッチ機構 1 5は、上記操作框 1 3が閉鎖位置に移動すると、上記操作框 1 3の受け穴 1 3 aの周壁が上記フック部 1 6 aの傾斜部 1 6 bを押し上げながら通過し、上記操作框 1 3の受け穴 1 3 aの周壁が上記フック部 1 6 aの傾斜部 1 6 bを通過し終わると、上記ラッチ本体 1 7が自重により落下して上記フック部 1 6 aが上記操作框 1 3の受け穴 1 3 aの周壁に自動的に係合するため、上記操作框 1 3を閉鎖位置に移動させただけで上記フック部 1 6 aを上記操作框 1 3 の受け穴 1 3 aに自動係合させることができ、そのため、上記操作框 1 3を閉鎖位置で口ックすることができる。

上記ラッチ機構 1 5のロックを解除するには上記操作部材 1 7 bを重力に抗して押し上げるだけでよく、上記操作部材 1 7 bを押し上げると、上記フック部 1 6 aが上昇して上記操作框 1 3の受け穴 1 3 aとの係合が解除されるため、上記ワイヤ 1 4を介して上記操作框 1 3に作用する上記重り 2 6の作用力により上記操作框 1 3は開方向に移動する。以上、本発明の実施の形態の横引き網戸について詳述したが、本発明は、上記実施の形態記載の横引き網戸に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において種々の変更ができるものである。

Claims

. 請求の範囲

1 . 多数の平行な折曲部において交互に逆方向に折曲することによりアコーデイオン式に伸縮自在としたネットを、枠体内において横引き式に開閉自在とし、上記ネットの一端を上記枠体の縦枠部材に固定すると共に、該ネットの他端を上記枠体に沿って摺動する開閉操作用の操作框に取り付けた横引き網戸において、一端を上記縦枠部材に固定したワイヤを、上記ネット中に水平に挿通したうえで、上記操作框に設けたガイド部材を介して該操作框中に垂下させ、該操作框中においてそのワイヤの先端に重りを吊下し、

上記重りとその上昇限となる当接部との間に、上記ネットが張設状態にあるときに若干圧縮された状態となるばね部材を介装し、

上記縦枠部材に、上記ワイヤの長さを調節して上記ネットが張設状態にあるときの上記ばね部材の反発力を調節することにより、上記ネットが張設状態にあるときの上記ワイヤの張力を調節するワイャ調節機構を装着した、

ことを特徴とする横引き網戸。

2 . 上記ワイヤ調節機構を、上記縦枠部材に取付けられたガイド部品と、該縦枠部材にその長手方向に沿ってスライド可能でそのスライドした位置で該縦枠部材に取付け可能な調整駒とを有するものとし、

該ワイヤ調節機構を、上記ガイド部品を通って折返されたワイヤを調整駒に結束固定し、あるいは、該調整駒で更に折返してから再び上記ガイド部品に戻して結束固定した状態において、上記調整駒をスライドさせてその取付位置を調整することにより上記ワイヤの長さを調節する機構とした、

ことを特徴とする請求項 1に記載の横引き網戸。

3 . 上記縦枠部材が、上記調整駒をスライド可能に収容する長手方向のスライド溝を有し、

上記ガイド部品が、それを貫通して設けた上記ワイヤが通るガイド孔と、上記ワイヤをガイドしまたは結束固定するためのワイヤ連結部とを有し、スライド溝に固定された略板状の部材であり、上記調整駒が、上記ワイヤをガイドしまたは結束固定するワイヤ連結部と、該調整駒を上記スライド溝に着脱自在に固定するための固定ねじが螺入されるねじ孔とを有する略板状の部材である、

ことを特徴とする請求項 2に記載の横引き網戸。

4 . 縦枠部材における上記スライド溝が断面略凹状であって、その一対の溝側壁に内方に突出する突出壁を有しており、

上記調整駒とそのねじ孔を通して固定ねじが螺揷されるナツトとの間に上記突出壁を挟持することにより、該調整駒が上記スライド溝に着脱自在に固定されてレヽる、

ことを特徴とする請求項 3に記載の横引き網戸。

5·. 上記ネットが長板状の側枠側端板を有し、該側枠側端板が、少なくとも上記縦枠部材に設けられたスライド溝内のガイド部品及びガイド駒を覆うようにして、着脱自在に固定されている、

ことを特徴とする請求項 2に記載の横弓 Iき網戸。

6 . 上記ネットが固定されていない側の縦枠部材に、上記操作框を閉鎖位置に移動させた際に該操作框に形成した受け穴に自動係合して該操作框を閉鎖位置で口ックし、重力に抗する操作部材の上動操作により上記係合を離脱するラッチ機構が装着されている、

ことを特徴とする請求項 1〜 5のいずれかに記載の横引き網戸。

7. 上記ラッチ機構が、上記縦枠部材に一定範囲内で上下に摺動自在のスラィド片と、該スライド片に連結されたラッチ本体と、該ラッチ本体の自重による下降位置を調整する位置調整手段とを有している、

ことを特徴とする請求項 6に記載の横引き網戸。

8 . 上記ラッチ機構が装着される縦枠部材が、上記ラッチ機構が装着される箇所に切欠部を有する長手方向に延びる一対の側壁と、該一対の側壁を連結すると共に長手方向に延びるスライド溝を有する連結壁とを有し、

上記スライド片が、上記スライド溝に摺動自在に挿入されると共に上記操作框に形成した受け穴に係合するフック部を有し、

上記ラツチ本体が、上記側壁の切欠部から外方に突出する操作部材を有している、

ことを特徴とする請求項 8に記載の横引き網戸。