粉末冶金用金属粉末及び鉄系焼結体
技術分野
本発明は、 焼結部品、 刷子等に製造に用いる粉末冶金用混合粉に関し、 特に固体潤滑剤等として使用する防鑌性に優れた鉄系焼結部品等の製造に 明
適した粉末冶金用金属粉末及び鉄系焼結体に関する。
細 背景技術
一般に、 焼結機械部品、 焼結含油軸受、 金属黒鉛刷子等の用途に使用さ れている鉄粉は、 鑌び易く、 一般にはべンゾトリアゾールなどの有機防鎗 剤を混ぜて使用されている。
しかし、 これらの有機防鑌剤は一時的な防鑌効果を有しているが、 5 0 0 ° C以上では分解又は揮発するため、 通常使用される 7 0 0 ° C以上の 焼結温度では無くなってしまう。 したがって、 焼結後は防鑌していない場 合と同様の状態となり、 非常に鐯び易くなるという問題がある。
一方、 焼結後の防鑌性を得るために、 微量の亜鉛、 ビスマス、 鉛等の金 属粉末を、 鉄を主成分とする焼結用粉末に混合又はこれらの蒸気を焼結時 のガスに混合して複合粉末焼結体とする提案がなされている。
しかし、 これらは新たな工程を増やすこととなり、 製造工程が複雑にな り、 またそれだけ品質にばらつきを生ずるという問題がある。 またビスマ スゃ鉛の金属粉末を混合しても、 小さな粒子が分散しているだけで均一に 分布しているとは言い難く、 さらに金属ィンジゥムは軟らかい金属である ために金属粉末とすることが困難であった。
従来の粉末冶金用添加剤として、 有機酸コバルト金属石けんを成分とす る添加剤があり、 これを 0. 1〜2. 0重量%添加して混合し、 この混合 粉末を金型成形焼結して焼結体を製造する技術が開示されている (例えば. 特開平 1 0— 46 20 1号公報参照) 。
また、 原子百分率で希土類元素 R (Yを含む希土類元素のうち 1種また は 2種以上の組み合わせ) が 1 0〜2 5 %、 ボロン Bが 1〜 1 2 %含み残 部が鉄 F eを主成分とし、 F eの一部を必要に応じて C o, N i , A l, Nb, T i , W, M o , V. G a , Z n, S iから選択される少なくとも 1種以上の元素で 0〜 1 5 %の範囲で置換した希土類一鉄一ボロン系永久 磁石合金粗粉にステアリン酸金属塩を添加混合した後乾式で微粉砕する技 術が開示されている (例えば、 特開平 6— 2 90 9 1 9号公報参照) 。 また、 ポリォキシエチレンアルキルエーテル、 ポリオキシエチレンモノ 脂肪酸エステル、 ポリオキシエチレンアルキルァリルエーテルから選択し た少なくとも 1種に、 ステアリン酸塩のうち少なくとも 1種を、 配合比 1 / 20〜 5 / 1にて配合してなる永久磁石用合金粉末の成型改良剤が開示 されている (例えば、 特開昭 6 1 - 34 1 0 1号公報 3参照) 。 発明の開示
本発明は、 従来の工程を殆ど変更せずに、 簡単に防錡効果を高めること ができる粉末冶金用金属粉末及びこれを焼結して得られた防鲭機能を有す る鉄系焼結体を得ることを課題とする。
本発明者らは、 上記問題点を解決するために種々検討した結果、 特定の 添加材を、 鉄を主成分とする焼結用粉末の成形時に混合することにより、 成形時の潤滑剤としての効果があり、 かつ金属成分を均一に分散させ、 さ らに焼結後の部品においても防鑌効果を著しく高めることができるとの知 見を得た。
本発明はこの知見に基づいて、
1 . ィンジゥムセッゲンを含有することを特徴とする鉄を主成分とする粉 末冶金用金属粉末
2 . ビスマスセッケン、 ニッケルセッゲン、 コバルトセッケン、 銅セッケ ン、 マンガンセッゲン、 アルミニウムセッゲンから選択した少なくとも 1 種類を、 さらに含有することを特徴とする上記 1記載の粉末冶金用金属粉 末
3 . 鉄を主成分とする粉末冶金用金属粉末に、 インジウムセッゲンを添加 して焼結した防錡機能を有する鉄系焼結体
4 . インジウムセッケン及び、 更にビスマスセッケン、 ニッケルセッゲン, コバルトセッケン、 銅セッケン、 マンガンセッケン、 アルミニウムセッケ ンから選択した少なく とも 1種類を、 さらに添加して焼結した防錡機能を 有する鉄系焼結体
を提供する。 発明の実施の形態
本発明をなすに当たって、 粉末を成形する際に潤滑剤として微量添加す るステアリン酸亜鉛に着目した。 しかし、 このステアリン酸亜鉛は焼結中 に散逸し、 腐蝕性が高いために焼結炉を傷めるという問題があり、 また防 錡効果は無添加の場合と殆ど変らないことが分かつた。
上記の通り、 このステアリン酸亜鉛は、 単に成形する際の潤滑剤として 専ら使用されるものであるが、 このステアリン酸亜鉛と同等の潤滑機能を 持つと同時に、 該ステアリン酸亜鉛にはない防鲭効果を高め得る材料を検 討した。
ここで、 得られたのがステアリン酸亜鉛と同等の成形用潤滑剤として の機能を持ち、 かつ焼結後においても防鲭効果を高めることができる焼結 温度で適度な蒸気圧を有する金属セッケンを粉末冶金用金属粉末に添加す ることである。
これによつて、 従来の焼結体製造の工程を変更することなく、 焼結体の 防鲭効果を飛躍的に高めることが可能となった。
この焼結温度で適度な蒸気圧を有するィンジゥムセッケンが非常に優れ た防鲭効果を得ることができることが分かった。 また、 さらに該インジゥ ムセッケンに、 ビスマスセッケン、 ニッケルセッケン、 コバルトセッケン、 銅セッケン、 マンガンセッゲン、 アルミニウムセッゲンから選択したセッ ケンをさらに添加することにより同様の防鑌効果を得ることができた。
また、 セッゲン類としては、 ステアリン酸金属セッケン、 プロピオン酸 金属セッゲン、 ナフテン酸金属セッケン等の金属セッケンが使用できる。
これらの金属セッケンは、 鉄を主成分とする粉末冶金用金属粉末 1 0 0 重量部に対して、 通常 0 . 1〜2 . 0重量部を添加するのが望ましい。
しかし、 焼結体の種類に応じてこの添加量を変えることができ、 必ずし も上記添加量に制限されなくても良い。 すなわち、 目的とする焼結体の特 性を維持できる範囲において、 任意に設定できる。
また、 これらの金属セッケンを添加する粉末冶金用粉末は必ずしも鉄粉 に制限されず、 他の金属粉に鉄をコ一ティングした粉末や鉄との混合粉末 にも、 防鑌効果を高めるために同様に適用できる。
実施例及び比較例
次に、 本発明の実施例について説明する。 なお、 本実施例はあくまで 1 例であり、 この例に制限されるものではない。 すなわち、 本発明の技術思 想の範囲内で、 実施例以外の態様あるいは変形を全て包含するものである (実施例 1 )
合成したステアリン酸インジウム ( I n含有量 1 2 . 0重量%) を細か く粉砕し、 篩いを通して 2 5 0メッシュ以下の微粉を得た。
鉄粉 (へガネス還元鉄粉) に対して、 前記ステアリン酸インジウム (下 記表 1において 「 I n」 と略記) を 0. 8 w t %、 黒鉛粉を 1. 0 w t % 混合した。 この混合粉 (充填量 1. 5〜 2. 5 g) を成形圧 6 t / c m 2 で、 約 1 0. 0 6 ηΐΓη φ Χ 2. 70〜4. 5 5 mmHの試験片に成形した c 成形性を判断するために、 各成形体の成形密度 (GD) と成形圧力の関 係等の詳細を表 1 (試料 No. 29 1〜2 9 8 ) に示す。
これらの試験片について混合粉の成形性の評価を行い、 さらに、 上記の 試験片に成形した成形体を、 バッチ式雰囲気炉にて焼結温度 1 1 5 0 ° C, 焼結時間 6 0 m i n、 水素ガス雰囲気下で焼結した。 焼結体の密度 (S D) 等を、 同様に表 1に示す。
この焼結体を恒温恒湿槽内にセッ トし、 温度 40 ° C、 湿度 9 5 %雰囲 気で 3 3 6時間暴露試験を行い、 耐湿酸化試験を実施した。 耐湿酸化性試 験結果を表 2に示す。
焼結前 焼結 1150UCJ .hr,H2焼結後 サン 充填量 圧力 フ ス圧 (装置側) Φ t w GD ノくッ Φ t w SD
No. フ。ル g t · cm - 2 kgf* cm— 2 mm mm g/cc チ mm mm s/cc
291 ⑨ In 1.5 6 420 10.1 2.71 1.48 6.86 4-4 10 2.69 1.46 6.86
292 ⑨ In 1.5 6 420 10.1 2.7 1.48 6.87 4-4 10.1 2.69 1.46 6.84
293 ⑨ In 2.5 6 420 10.1 4.52 2.46 6.83 4一 4 10.1 4.5 2.44· 6.84
294 ⑨ In 2.5 6 420 10.1 4.54 2.46 6.80 4-4 10.1 4.51 2.46 6.88
295 ⑨ In 2.5 6 420 10.1 4.5 2.47 6.88 4—4 10.1 4.47 2.45 6.91 '
296 ⑨ In 2.5 6 420 10.1 4.55 2.5 6.91 4-4 10.1 4.53 2.48 6.90
297 ⑨ In 2.5 6 420 10.1 4.52 2.47 6.87 4-4 10.1 4.51 2.46 6.86
298 ⑨ In 2.5 6 420 10.1 4.52 2.49 6.93 4-4 10.1 4.5 2.46 6.88
表 2
耐 酸 化 性
添 加 剤 9 6時間後 1 6 8時間後 3 3 6時間後 実施例 1 ステアリン酸 ◎変色無し 〇わずかに 〇わずかに
I n 変 色 変 色 実施例 2 ステアリン酸 ◎変色無し 〇わずかに 〇わずかに
I n + B i 変 色 変 色 実施例 3 ステアリン酸 ◎変色無し 〇わずかに 〇わずかに
I n + N i 変 色 変 色 実施例 4 ステアリン酸 ◎変色無し 〇わずかに 〇わずかに
I n + C o 変 色 変 色 実施例 5 ステアリン酸 ©変色無し 〇わずかに 〇わずかに
I n + C u 変 色 変 色 実施例 6 ステアリン酸 ◎変色無し 〇わずかに 〇わずかに
I n + M n 変 色 変 色 比較例 1 ステアリン酸 厶ゃや X激しく X激しく
Z n 変 色 変 色 変 色 比較例 2 ステアリン酸 X激しく X激しく X激しく
S r 変 色 変 色 変 色 比較例 3 ステアリン酸 △やや X激しく X激しく
B a 変 色 変 色 変 色 比較例 4 ステアリン酸 X激しく X激しく X激しく
R e 変 色 変 色 変 色 比較例 5 無添加 △やや X激しく X激しく 変 色 変 色 変 色
(実施例 2 )
合成したステアリン酸ビスマス (B i含有量 1 2. 0重量%) を細かく 粉碎し、 篩いを通して 2 50メッシュ以下の微粉を得た。
鉄粉 (へガネス還元鉄粉) に対して、'前記ステアリン酸ビスマス (下記 表 3において 「B i」 と略記) を 0. 4 w t %、 実施例 1で得られたステ アリン酸インジウムを 0. 4w t %、 黒鉛粉を 1. 0w t %混合した。 こ の混合粉 (充填量 1. 5〜2. 5 g) を成形圧 6 tノ c m2で、 約 1 0. 0 5 mmc/) X 2. 74〜4. 5 9 mmHの試験片に成形した。
成形性を判断するために、 各成形体の成形密度 (GD) と成形圧力の関 係等の詳細を表 3 (試料 No. 2 8 1〜 2 8 8 ) に示す。 なお、— 同表にお いて、 共添加したインジウムセッケンを表示していないが、 ステアリン酸 インジウムを 0. 4 w t %を含有するものである。
この試験片について実施例 1と同条件で混合粉の成形性の評価を行い、 さらに、 上記の試験片に成形した成形体を、 バッチ式雰囲気炉にて焼結温 度 1 1 5 0 ° ( 、 焼結時間 6 0m i n、 水素ガス雰囲気下で焼結した。 焼 結体の密度 (SD) 等を、 同様に表 3に示す。
この焼結体を恒温恒湿槽内にセッ トし、 温度 40 ° C、 湿度 9 5 %雰囲 気で 3 3 6時間暴露試験を行い、 耐湿酸化試験を実施した。 耐湿酸化性試 験結果を、 同様に表 2に示す。
(実施例 3)
合成したステアリン酸ニッケル (N i含有量 1 2. 0重量%) を細かく 粉碎し、 篩いを通して 2 50メッシュ以下の微粉を得た。
鉄粉 (へガネス還元鉄粉) に対して、 前記ステアリン酸ニッケル (下記 表 4において 「N i」 と略記) を 0. 4w t %、 実施例 1で得られたステ アリン酸インジウムを 0. 4w t %、 黒鉛粉を 1. 0 セ%混合した。 こ の混合粉 (充填量 1. 5〜2. 5 g) を成形圧 6 tノ c m2で、 約 9. 9 3ιηπι X 2. 5 9〜4. 48 mmHの試験片に成形した。
成形性を判断するために、 各成形体の成形密度 (GD) と成形圧力の関 係等の詳細を表 4 (試料 N o. 2 2 1〜 22 8) に示す。 なお、 同表 (こお いて、 共添加したインジウムセッケンを表示していないが、 ステアリン酸 インジウムを 0. 4w t %を含有するものである。
この試験片について実施例 1と同条件で混合粉の成形性の評価を行い、 さらに、 上記の試験片に成形した成形体を、 バッチ式雰囲気炉にて焼結温 度 1 1 5 0 ° C、 焼結時間 6 0m i n、 水素ガス雰囲気下で焼結した。 焼 結体の密度 (SD) 等を、 同様に表 4に示す。
この焼結体を恒温恒湿槽内にセットし、 温度 40 ° (:、 湿度 9 5 %雰囲 気で 3 3 6時間暴露試験を行い、 耐湿酸化試験を実施した。 耐湿酸化性試 験結果を、 同様に表 2に示す。
なお、 ステアリン酸ニッケル以外に、 同様の条件でプロピオン酸ニッケ ル及びナフテン酸ニッケルでも実施したが、 同様の結果が得られた。
焼結前 1150°C,]上 r,H2焼結後 サン 充填量 圧力 フ ス圧 (装置側) Φ t w GD Φ t w SD
No. ダル 石鹼 t · cm - 2 kgf · cm - 2 mm ram g mm mm g/cc
221 ⑤ Ni 1.5 6 420 9.93 2.59 1.5 7.48 4-1 9.88 2.54 1.48 7.60
222 ⑤ Ni 1.5 6 420 9.97 2.69 1.55 7.38 4-1 9.9 2.64 1.53 7.53
223 ⑤ Ni 2.5 6 420 9.94 4.44 2.5 7.26 4-1 · 9.89 4.43 2.48 7.29
224 ⑤ Ni 2.5 6 420 9.96 4.38 2.46 7.21 4-1 9.88 4.27 2.44 7.32
225 ⑤ Ni 2.5 6 420 9.95 4.48 2.5 7.18 4-1 9.9 4.35 2.47 7.44
226 ⑤ Ni 2.5 6 420 9.96 4.39 2.45 7.16 4-1 9.9 4.31 2.45 7.38
227 ⑤ Ni 2.5 6 420 9.95 4.48 2.51 7.21 4-1 9.89 4.44 2.51 7.36
228 ⑤ Ni 2.5 6 420 9.96 4.37 2.47 7.25 4-1 9.87 4.34 2.46 7.41
ϋ
¾4
(実施例 4)
合成したステアリン酸コバルト (C o含有量 1 2. 0重量%) を細かく 粉碎し、 篩いを通して 2 50メッシュ以下の微粉を得た。
鉄粉 (へガネス還元鉄粉) に対して、 前記ステアリン酸コバルト (下記 表 5において 「C o」 と略記) を 0. 4w t %、 実施例 1で得られたステ アリン酸インジウムを 0. 4w t %、 黒鉛粉を 1. 0w t %混合した。 こ の混合粉 (充填量 1. 5〜2. 5 g) を成形圧 6 t _ cm2で、 約 9. 9 6 ιηιη X 2. 64〜4. 47 mmHの試験片に成形した。
成形性を判断するために、 各成形体の成形密度 (GD) と成形圧力の関 係等の詳細を表 5 (試料 N o. 2 3 1〜2 3 8 ) に示す。 なお、 同表にお いて、 共添加したインジウムセッケンを表示していないが、 ステアリン酸 インジウムを 0. 4 w t %を含有するものである。
この試験片について実施例 1と同条件で混合粉の成形性の評価を行い、 さらに、 上記の試験片に成形した成形体を、 バッチ式雰囲気炉にて焼結温 度 1 1 5 0 ° C、 焼結時間 6 0 m i n、 水素ガス雰囲気下で焼結した。 焼 結体の密度 (SD) 等を、 同様に表 5に示す。
この焼結体を恒温恒湿槽内にセッ トし、 温度 40 ° C、 湿度 9 5 %雰囲 気で 3 3 6時間暴露試験を行い、 耐湿酸化試験を実施した。 耐湿酸化性試 験結果を、 同様に表 2に示す。
焼結前 焼結 1150°CJ .hr,H2焼結後 サン 充埴暈 圧力 フ。レス圧 (装置側) Φ t w GD ノ ッ Φ t w SD
No. ブル 石鹼 R t · cm- 2 kgf♦ cm- 2 j mm mm g/cc チ mm mm g/cc
231 ⑧ Co 1.5 6 420 9.96 2.64 1.5 7.29 4-1 9.87 2.59 1.5 7.57
232 ⑧ Co 1.5 6 420 9.96 2.68 1.53 7.33 4-1 9.87 2.57 1.5 7.63
233 ⑧ Co 2.5 6 420 9.96 4.43 2.49 7.21 4—1. 9.89 4.4 2.45 7.25
234 ⑧ Co 2.5 6 420 9.94 4.47 2.53 7.29 4-1 9.89 4.48 2.5 7.26
235 ⑧ Co 2.5 6 420 9.97 4.43 2.5 7.23 4-1 9.89 4.42 2.48 7.30
236 ⑧ Co 2.5 6 420 9.96 4.44 2.47 7.14 4-1 9.87 4.39 2.48 7.38
237 ⑧ Co 2.5 6 420 9.96 4.4 2.5 7.29 4-1 9.89 4.39 2.48 7.35
238 ⑧ Co 2.5 6 420 9.94 4.39 2.47 7.25 4-1 9.9 4.32 2.45 7.37
(実施例 5 )
合成したステアリン酸銅 (C u含有量 1 2. 0重量%) を細かく粉碎し、 篩いを通して 2 5 0メッシュ以下の微粉を得た。
鉄粉 (へガネス還元鉄粉) に対して、 前記ステアリン酸銅 (下記表 6に おいて 「C u」 と略記) を 0. 4w t %、 実施例 1で得られたステアリン 酸インジウムを 0. 4w t %、 黒鉛粉を 1. 0w t %混合した。 この混合 粉 (充填量 1. 5〜 2. 5 g) を成形圧 6 t Zcm2で、 約 1 0. 0 5m ιτι X 2. 64〜4. 43 mmHの試験片に成形した。
成形性を判断するために、 各成形体の成形密度 (GD) と成形圧力の関 係等の詳細を表 6 '(試料 N o. 2 6 1〜 2 6 8 ) に示す。 なお、 同表にお いて、 共添加したインジウムセッケンを表示していないが、 ステアリン酸 インジウムを 0. 4 w t %を含有するものである。
この試験片について実施例 1と同条件で混合粉の成形性の評価を行い、 さらに、 上記の試験片に成形した成形体を、 バッチ式雰囲気炉にて焼結温 度 1 1 5 0 ° C, 焼結時間 6 0 m i n、 水素ガス雰囲気下で焼結した。 焼 結体の密度 (SD) 等を、 同様に表 6に示す。
この焼結体を恒温恒湿槽内にセッ トし、 温度 40 ° C、 湿度 9 5 %雰囲 気で 3 3 6時間暴露試験を行い、 耐湿酸化試験を実施した。 耐湿酸化性試 験結果を、 同様に表 2に示す。
焼結前 焼結 1150°C,] .hr,H2焼結後 サン 充¾ ノくッ
里 圧力 フ°レス圧 (装置側) Φ t GD Φ t w SD
No. フ。ル 石験 g t ' cm-2 kgf · cm - 2 mm mm g/cc チ mm mm g/cc
261 © Cu 1.5 6 420 10.1 2.69 1.47 6.89 4-2 10 2.62 1.45 6.99
262 ⑥ Cu 1.5 6 420 10 2.64 1.46 6.99 4-2 10 2.57 1.43 7.04
263 ⑥ Cu 2.5 6 420 10 4.42 2.44 6.97 4-2 10 4.39 2.4 6.91
264 ⑥ Cu 2.5 6 420 10.1 4.43 2.45 6.97 4-2 10 4.41 2.41 6.92
265 ⑥ Cu 2.5 6 420 10 4.41 2.45 7.02 4-2 10 4.4 2.4 7.03
266 ⑥ Cu 2.5 6 . 420 10 4.38 2.42 6.98 4-2 10.1 4.31 2.38 6.96
267 ⑥ Cu 2.5 6 420 10.1 4.34 2.4 6.96 4-2 10 4.29 2.36 6.96
268 ⑥ Cu 2.5 6 420 10.1 4.4 2.43 6.96 4-2 10 4.36 2.39 6.92
(実施例 6 )
合成したステアリン酸マンガン (Mn含有量 1 2. 0重量%) を細かく 粉砕し、 篩いを通して 2 50メッシュ以下の微粉を得た。
鉄粉 (へガネス還元鉄粉) に対して、 前記ステアリン酸マンガン (下記 表 7において 「Mn」 と略記) を 0. 4w t %、 実施例 1で得られたステ アリン酸インジウムを 0. 4w t %、 黒鉛粉を 1. 0w t %混合した。 こ の混合粉 (充填量 1. 5〜 2. 5 g) を成形圧 6 t /cm2で、 約 1 0. 0 5mmci) X 2. 7 8〜4. 6 1 mmHの試験片に成形した。
成形性を判断するために、 各成形体の成形密度 (GD) と成形圧力の関 係等の詳細を表 7 (試料 N o. 2 5 1〜 2 5 8 ) に示す。 なお、 同表にお いて、 共添加したインジウムセッケンを表示していないが、 ステアリン酸 インジウムを 0. 4 w t %を含有するものである。
この試験片について実施例 1と同条件で混合粉の成形性の評価を行い、 さらに、 上記の試験片に成形した成形体を、 パッチ式雰囲気炉にて焼結温 度 1 1 50 ° C、 焼結時間 60m i n、 水素ガス雰囲気下で焼結した。 焼 結体の密度 (S D) 等を、 同様に表 7に示す。 , この焼結体を恒温恒湿槽内にセッ トし、 温度 40 ° C、 湿度 9 5 %雰囲 気で 3 3 6時間暴露試験を行い、 耐湿酸化試験を実施した。 耐湿酸化性試 験結果を、 同様に表 2に示す。
焼結前 焼結 1150°C,] .hr,H2焼結後
サン 充填量 圧力 プレス圧 (装置側) Φ t w GD ノくッ . Φ t w SD
No. ズル 石鹼 t - cm-2 kgf- cm- 2 mm mm g/cc チ mm mm g/cc
251 ③ Mn 1.5 6 420 10.1 2.78 1.54 6.96 4-2 10.1 2.77 1.51 6.87
252 ③ Mn 1.5 6 420 10.1 2.78 1.53 6.91 4-2 10 2.76 1.51 6.92
253 ③ Mn 2.5 6 420 10.1 4.61 2.54 6.95 4-2 10.1' 4.56 2.49 6.86
254 ③ Mn 2.5 6 420 10.1 4.6 2.55 6.97 4-2 10 4.56 2.51 6.97 1 ^
255 ③ Mn 2.5 6 420 10 •4.59 2.53 6.96 4-2 10 4.56 2.48 6.82
256 ③ Mn 2.5 6 420 10 4.58 2.51 6.92 4-2 10 4.59 2.47 6.80
257 ③ Mn 2.5 6 420 10.1 4.57 2.51 6.92 4-2 10 4.52 2.47 6.92
258 ③ Mn 2.5 6 420 10 4.57 2.5 6.91 4-2 10 4.53 2.47 6.89
(比較例 1)
ステアリン酸亜鉛 S Z - 2000 (堺化学工業製) を使用して、 実施例 1と同様に鉄粉に対して、 前記ステアリン酸亜鉛 (下記表 8において 「Z n J と略記) を 0. 8w t %、 黒鉛粉を 1. Ow t %混合した。 この混合 粉 (充填量 1. 5〜2. 5 g) を成形圧 6 t / c m2で、 約 1 0. 04m πιφ Χ 2. 7 3〜4. 58 mmHの試験片に成形した。
成形性を判断するために、 この試験片について実施例 1と同条件で混合 粉の成形性の評価を行った。 各成形体の成形密度 (GD) と成形圧力の関 係等の詳細を表 8 (試料 No. 24 1〜248) に示す。
この試験片について実施例 1と同条件で混合粉の成形性の評価を行い、 さらに上記の試験片に成形した成形体を、 バッチ式雰囲気炉にて焼結温度 1 1 5 0 ° (:、 焼結時間 6 Om i n、 水素ガス雰囲気下で焼結した。 焼結 体の密度 (SD) 等を、 同様に表 8に示す。
この焼結体を恒温恒湿槽内にセッ トし、 温度 40 ° C、 湿度 9 5 %雰囲 気で 3 36時間暴露試験を行い、 耐湿酸化試験を実施した。 耐湿酸化性試 験結果を表 2に示す。
焼結刖 焼結 1150°CJ上 r,H2焼結後
サン 充填量 圧力 ズレス圧 (装置側) Φ t w GD リ Φ t w SD .
No. フ。ル 石験 S t -cm-2 kgf · cm-2 mm mm g/cc チ mm mm g/cc
241 ① Zn 1.5 6 420 10.1 2.78 1.51 6.85 4-2 10 2.73 1.49 6.91
242 ① Zn 1.5 6 420 10 2.73 1.51 6.99 4-2 10 2.71 1.49 6.94
243 ① Zn 2.5 6 420 10 4.51 2.5 7.02 4-2 10 4.47 2.46 6.95
244 ① Zn 2.5 6 420 10 4.56 2.53 7.01 4-2 10 4.54 2.48 6.90 CD
245 ① Zn 2.5 6 420 10 4.5 2.5 7.02 4-2 10 4.47 2.45 6.94
246 ① Zn 2.5 6 420 10 4.53 2.52 7.03 4-2 10 4.53 2.48 6.93
247 ① Zn 2.5 6 420 10.1 4.58 2.53 6.96 4-2 10 4.54 2.49 6.94
248 ① Zn 2.5 6 420 10.1 4.52 2.5 6.97 4-2 10 4.47 2.46 6.95
¾8
(比較例 2)
ステアリン酸ストロンチウム (S r) を使用して、 実施例 1 と同様に鉄 粉に対して、 前記ステアリン酸ストロンチウム (下記表 9において 「S r j と略記) を 0. 8w t %、 黒鉛粉 1. 0 %を混合した。 この混合 粉 (充填量 1. 5〜 2. 5 g) を成形圧 5 t /cm2、 6 t /cm2、 7 t / c m2で、 約 1 0. 3 5 πΐΓηφ Χ 2. 47〜4. 3 0mmHの試験片に 成形した。
成形性を判断するために、 この試験片について実施例 1と同条件で混合 粉の成形性の評価を行った。 各成形体の成形密度 (GD) と成形圧力の関 係等の詳細を表 9 (試料 No. 3 1〜40) に示す。
この試験片について実施例 1と同条件で混合粉の成形性の評価を行い、 さらに、 これらの試験片に成形した成形体を、 バッチ式雰囲気炉にて焼結 温度 1 1 50 ° C、 焼結時間 6 Om i n、 水素ガス雰囲気下で焼結した。 焼結体の密度 (SD) 等を、 同様に表 9に示す。
実施例 1と同様に、 この焼結体を恒温恒湿槽内にセッ トし、 温度 40 °
C、 湿度 9 5 %雰囲気で 3 3 6時間暴露試験を行い、 耐湿酸化試験を実施 した。 耐湿酸化性試験結果を表 2に示す。
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T8'9 LVl S'Z 98'9 VI L 'Z ε'οτ 9 © τε oo/S UIUI UIUI 00/8 urai UIUI
as I Φ ao M I φ ¥5 4
(比較例 3)
ステアリン酸バリウム (B a) を使用して、 実施例 1 と同様に鉄粉に対 して、 前記ステアリン酸バリウム (下記表 1 0において 「B aj と略記) を 0. 8 w t %、 黒鉛粉を 1 · 0w t %混合した。 この混合粉 (充填量 1 5〜 2. 5 g) を成形圧 5 t / c m 2、 6 t Z c m 2、 7 t /cm2で、 約 1 0. 3 5 πιπιφ X 2. 5 2〜4. 3 3 mmHの試験片に成形した。
成形性を判断するために、 各成形体の成形密度 (GD) と成形圧力の関 係等の詳細を表 1 0 (試料 No . 4 1〜 5 0) に示す。
. この試験片について実施例 1 と同条件で混合粉の成形性の評価を行い、 さらに、 上記の試験片に成形した成形体を、 バッチ式雰囲気炉にて焼結温 度 1 1 5 0 ° C、 焼結時間 6 0m i n、 水素ガス雰囲気下で焼結した。 焼 結体の密度 (S D) 等を、 同様に表 1 0に示す。
実施例 1 と同様に、 この焼結体を恒温恒湿槽内にセッ トし、 温度 40 ° C、 湿度 9 5 %雰囲気で 3 3 6時間暴露試験を行い、 耐湿酸化試験を実施 した。 耐湿酸化性試験結果を表 2に示す。
充填量圧力 Φ t w GD Φ t w SD
サンプ
No. ル No. 石験 t · cm- 2 mm mm g/cc mm mm g g/cc
41 ⑤ Ba 1.5 6 10.4 2.52 1.48 6.98 10.34 2.5 1.47 7.00
42 ⑤ Ba 1.5 6 10.3 2.52 1.46 6.90 10.35 2.48 1.45 6.95
43 ⑤ Ba 2.5 6 10.4 4.28 2.5 6.94 10.38 4.22 2.47 6.92
44 ⑤ Ba 2.5 6 10.4 4.33 2.54 6.97 10.35 4.33 2.51 6.89
45 ⑤ Ba 2.5 6 10.4 4.29 2.48 6.87 10.34 4.24 2.46 6.91
GO
o
46 ⑤ Ba 2.5 6 10.4 4.31 2.51 6.92 10.35 4.29 2.48 6.87
47 ⑤ Ba 2.5 6 10.4 4.25 2.49 6.96
48 ⑤ Ba 2.5 6 10.4 4.22 2.47 6.96
49 ⑤ Ba 2.5 5 10.4 4.32 2.49 6.85 10.35 4.25 2.47 6.91
50 ⑤ Ba 2.5 7 10.4 4.26 2.53 7.06 10.35 4.25 2.5 6.99
(比較例 4)
ステアリン酸 (C e, L a, N d, P r ) (希土類) を使用して、 実施 例 1と同様に鉄粉に対して、 前記ステアリン酸 (C e, L a, N d, P r ) (下記表 1 1において 「R E」 と略記) を 0. 8 1; %、 黒鉛粉を 1 Ow t %混合した (C e 6. 2 w t %, L a 3. 4w t %, N d 1. 8 w t %, P r O . 6 w t %) 。 この混合粉 (充填量 1. 5〜2. 5 g) を成 形圧 5 t / c m2, 6 t /cm2, 7 t Zc m2で、 約 1 0. 3 5 mm p X 2. 5 5〜4. 2 9 mmHの試験片に成形した。
成形性を判断するために、 各成形体の成形密度 (GD) と成形圧力の関 係等の詳細を表 1 1 (試料 N o. 5 1〜6 0) に示す。
この試験片について実施例 1 と同条件で混合粉の成形性の評価を行い、 さらに、 上記の試験片に成形した成形体を、 バッチ式雰囲気炉にて焼結温 度 1 1 5 0 ° C、 焼結時間 6 0m i n、 水素ガス雰囲気下で焼結した。 焼 結体の密度 (S D) 等を、 同様に表 1 1に示す。
実施例 1と同様に、 この焼結体を恒温恒湿槽内にセッ トし、 温度 40 ° C, 湿度 9 0 %雰囲気で 3 3 6時間暴露試験を行い、 耐湿酸化試験を実施 した。 耐湿酸化性試験結果を表 2に示す。
LO'L wz 90' ε'οι 10Ί wz Vf VOl I 9'Z ⑨ 09
68·9 9VZ ε'οτ f8'9 LYZ 6Z' VOX 9 ⑨ 63
― 一 一 一 ZO'l 5Z'f VOl 9 an ⑨ 89 一 ― 一 一 66'9 VZ 9Yf VOl 9 'Z ⑨ 15
66'9 LYZ Z'f SS'OI 96'9 svz ¥01 9 'Z ⑨ 99
LT
TO'Z WZ 9l 'f ε·οΐ 86·9 LYZ z- fOl 9 S'S ⑨
66'9 9Z' SS'OI 8·9 WZ VOl 9 9'Z ⑨
Z6"9 QVZ LVf 9C0T S6"9 WZ fOl 9 9'2 HH ⑨
68*9 LYl S9'S 9C0T 06·9 w\ VOl 9 S'l ⑨ Z
Z8'9 8 · I 9Q-Z SS'OT f '9 9'Z VOl 9 S'T ay ⑨ IS
0つ rata UIUI oo/S raui UIUI -ON
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(比較例 5)
また、 無添加の鉄粉 (へガネス還元鉄粉 (充填量 1. 5〜2. 5 g) ) を成形圧 5 t /cm2, 6 t / c m 2、 7 t / c m2で、 約 9. 9 6 mm X 2. 6 1〜4. 46mmHの試験片に成形した。 同様に、 成形性を判断 するために、 各成形体の成形密度 (GD) と成形圧力の関係等の詳細を表 1 2 (試料 N o . 3 0 1 - 30 8 ) に示す。
さらに、 上記の試験片に成形した成形体を、 バッチ式雰囲気炉にて焼結 温度 1 1 5 0 ° C、 焼結時間 60m i n、 水素ガス雰囲気下で焼結した。 焼結体の密度 (SD) 等を、 同様に表 1 2に示す。
実施例 1と同様に、 この焼結体を恒温恒湿槽内にセッ トし、 温度 40 ° C、 湿度 95 %雰囲気で 33 6時間暴露試験を行い、 耐湿酸化試験を実施 した。 耐湿酸化性試験結果を表 2に示す。
焼 fe j 1150°CJ .hr,H2焼結後
サン 充填量 圧力 フ Vス圧 (装置側) Φ t w GD Φ t w SD
No. フ。ル 石験 g t · cm - 2 kgf- cm - 2 mm mm g/cc mm mm g/cc
301 ② 無し 1.5 6 420 10.1 2.72 1.47 6.79 4-3 10.1 2.7 1.5 6.99
302 ② 無し 1.5 6 420 10.1 2.66 1.44 6.80 4-3 10.1 2.64 1.48 7.05
303 ② ίκし 2.5 6 420 10.1 4.38 2.44 6.98 4-3 10.1 4.37 2.46 7.10
304 ② 赃し 2.5 6 420 10.1 4.48 2.49 7.01 4-3 10.1 4.45 2.52 7.14
305 ② 舰し 2.5 6 420 10.1 4.47 2.48 6.98 4-3 10.1 4.45 2.5 7.15
306 ② し 2.5 6 420 10.1 4.42 2.44 6.96 4-3 10.1 4.41 2.46 7.03
307 ② し 2.5 6 420 10.1 4.44 2.45 6.95 4-3 10 4.43 2.46 7.01
308 ② 無し 2.5 6 420 10.1 4.44 2.45 6.96 4-3 10 4.42 2.48 7.09
載く ^
21
表 1〜表 1 2から明らかなように、 圧縮性の評価結果から、 ほぼ同一の 圧粉密度を得ている。 また、 成形した後の抜き出し圧 (k g ) を表 1 3に 示すが、 本発明の金属セッケンを添加した成形体は、 添加しないものに比 ベ抜き出し圧が低く、 ステアリン酸亜鉛とほぼ同程度の抜き出し圧が得ら れている。
このように、 本発明の金属セッケンを添加した実施例 1〜実施例 6は、 ステアリン酸亜鉛潤滑剤を添加した比較例 1 とほぼ同等の潤滑性、 成形性 を有することが分かる。
表 1 3 抜き出し圧 (kg) · ·
成形圧 5 (t/cm2) 成形圧 6 (t/cm2) 成形圧 7 (t/cm2) 防鲭滑材 5 6 7
① ステアリン酸 Zn 301 384 431
② ステアリン酸 Μπ - 352 359 363
③ ス亍アリン酸 Bi 316 350 383
④ ステアリン酸 Ni 318 377 402
⑤ ステアリン酸 Cu 371 370 364 ステアリン酸 AI 343 361 372
Φ ステアリン酸 Co 322 382 429
⑧ ス亍アリン酸 in 345 • 340 396
⑨ 無し 639 812 914
次に、 表 2から明らかなように、 鉄粉に潤滑剤を添加していない比較例 5は焼結後の耐湿、 耐酸化性試験では、 9 6時間 (4日) 後に変色 (腐 食) を生じており、 さらに時間が経過するにしたがって、 次第に変色の程 度が増加し。 3 3 6時間後では激しく変色した。
一方、 比較例 2のステアリン酸ストロンチウムは、 上記無添加の比較例 5よりも変色し、 時間の経過と共に激しく変色した。 さらに比較例 4の比 較例 4のステアリン酸 (C e > L a , N d , P r ) (希土類) は、 9 6時 間 (4日) 後でも激しく変色した。 このように、 比較例 2のステアリン酸 ストロンチウムと比較例 4のステアリン酸 (C e, L a , N d, P r ) (希土類) は、 無添加の場合よりも、 防鑌効果がないことが分かった。 これらに対し、 比較例 1のステアリン酸亜鉛と比較例 3のステアリン酸 バリゥムの添加は、 3 3 6時間経過後でも無添加の比較例 5と同程度であ り、 ステアリン酸亜鉛とステアリン酸バリウムの添加は、 耐湿 *耐酸化性 に全く効果がないことが分かる。
これらに対し、 本発明の金属セッケンを添加した実施例 1〜実施例 6で は、 いずれも 3 3 6時間経過後、 上記耐湿、 耐酸化性試験で、 わずかに変 色する程度で、 耐湿、 耐酸化性があることが分かる。
なお、 アルミニウムセッケンを添加した場合及びィンジゥムセッケンに ビスマスセッゲン、 ニッケルセッゲン、 コバルトセッケン、 銅セッケン、 マンガンセッゲン、 アルミニウムセッゲンを複合添加した場合の実施例に ついては、 特に記載していないが、 いずれも実施例 1〜実施例 6と同様の 結果が得られた。
以上から、 鉄を主成分とする粉末冶金用金属粉末に、 本発明の金属セッ ケンを添加した粉末冶金用混合粉は成形性が良く、 さらに耐湿、 耐酸化性 が良好であることが確認できた。
さらに、 本発明のインジウムセッケン、 ビスマスセッケン、 マンガン セッケン、 亜鉛セッゲンを用いた場合の電極電位を測定した。 測定条件と しては、 溶液: 0. 0 3MF e S〇4+ 0. 47MK2 S 04、 p H : 4. 5 6、 液温: 2 3. 1、 参照電極: S S E (Ag/Ag C 1 ) を使用した c この結果、 ビスマス添加 : 一 604. 7 3mV、 インジウム添加: 一 6 1 4. 3 3 mV、 マンガン添加 : 一 6 2 8. 9 3 mV、 亜鉛添加 : 一 6 3 1. 8 7mVとなり、 電位の高いものほど環境試験での錡の発生が少ない という傾向が得られた。 これは、 表 2に示す焼結後の耐湿、 耐酸化性試験 の傾向と、 ほぼ一致するものであった。 発明の効果
以上に示す通り、 鉄を主成分とする粉末冶金用金属粉末に本発明の金属 セッケンを添加し粉末冶金用混合粉とすることにより、 従来の焼結体製造 の工程を変更することなく、 焼結機械部品、 焼結含油軸受、 金属黒鉛刷子 などの焼結体の防鐯効果を飛躍的に高めることが可能となった。