WO2003067069A1

WO2003067069A1 - Filtre a combustible et dispositif de distribution de combustible

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Publication number: WO2003067069A1
Application number: PCT/JP2002/001061
Authority: WO
Inventors: Hiroshi Yoshioka
Original assignee: Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha
Priority date: 2002-02-08
Filing date: 2002-02-08
Publication date: 2003-08-14
Also published as: EP1473459A1; US7069912B2; EP1473459A4; US20040222142A1; CN1543537A; TW558605B; JPWO2003067069A1

Description

明細 '書フューエルフィルタおよび燃料供給装置技術分野

この発明は、例えば、自動車の燃料タンク内に設置される燃料供給装置に使用するフユ一エルフィルタ（fuel fi l ter：燃料濾過装置）およびこれを用いた燃料供給装置に関し、特に長寿命化 ■ 小型化を可能とするためのフユ一エルフィル夕の構造に係るものである。背景技術

第 9図は、例えば、特開平 1 0— 4 3 5 1 3号公報に示された従来のフューエルフィルタを用いた燃料供給装置の構成を示す断面図である。図において、 1 は燃料供給装置であり、燃料タンク取付プレー卜 2は燃料タンク 3に取り付けられている。

燃料タンク取付プレー卜 2には、ブラケヅ卜（bracket ) 4が溶接され、ブラケッ卜 4は燃料ポンプ吸入口 5に取り付けられた燃料タンク内フィル夕（インタンクフィルタ） 6およびカバ一ゴム 7の近傍を保持して、燃料ポンプ 8を支えている。

燃料ポンプ 8のケ一シング（casi ng ) 外周には、濾過体と、該濾過体を収納する熱可塑性樹脂で造られた容器とで構成されるフユ一エルフィルタ（燃料濾過装置） 9が配設され、燃料ポンプ 8の吐出口 1 0とフユ —エルフィルタ 9の接続口 1 1 とが嵌合して接続されている。

燃料ポンプ 8は、銅製の整流子（図示せず）とカーボン製のブラシ（図示せず）を持つ直流モータ（図示せず）とポンプ（図示せず）とにより構成され、直流モータによりポンプを駆動して燃料タンク 3内の燃料を吸引し、吐出する。

なお、燃料ポンプ 8の直流モータを冷却するため、燃料は燃料ポンプ 8の内部を通過させて吐出させる構造としている。

燃料ポンプ 8の吸引力によって、燃料は燃料タンク内フィル夕 6を介して燃料ポンプ吸入口 5より吸い上げられ、燃料ポンプ 8の吐出口 1 0 からフユ一エルフィルタ 9の接続口 1 1 を経て、フユ一エルフィルタ 9 の内部に送入され、濾過される。

そして、濾過された燃料は該フユ一エルフィルタ 9の燃料送出管 1 2 から燃料供給管 1 3へ送出され、自動車エンジン等の内燃機関内の燃料噴射装置（図示せず）へ供給される。

なお、燃料送出管 1 2と燃料供給管 1 3との間には、内燃機関が停止した際に、燃料供給管 1 3内の燃料が燃料ポンプ 8側に戻らないようにした逆止弁 1 4が設けられている。

第 1 0図は第 9図に示されたフユ一エルフィルタ 9の上面図、第 1 1 図はフユ一エルフィルタ 9の側面図である。

第 1 0図および第 1 1 図を用いて、第 9図に示された従来のフユ一ェルフィルタ 9の外観構造について説明する。

フユ一エルフィルタ 9の外観構造は、中央部が略円柱状中空の蒲鮮型をしており、第 1 0図あるいは第 1 1 図の符号 Sで示した略円柱状の中空部に燃料ポンプ 8が配置される。

第 1 0図および第 1 1 図において、 1 6はフユ一エルフィルタ 9の主容器、 2 3は主容器 1 6の蓋体である副容器であり、主容器 1 6と副容器 2 3とでフューエルフィルタ 9の容器を構成している。

そして、フユ一エルフィルタ 9の上部（即ち、副容器 2 3 ) には、燃料ポンプ 8の吐出口 1 0と嵌合する接続口 1 1 を有する燃料吸入管 1 5 と、濾過した燃料を燃料供給管 1 3へ送出するための燃料送出管 1 2が配設されている。

また、第 1 2図は、第 1 0図の IV— IV線におけるフユ一エルフィルタ 9の断面図、第 1 3図は第 1 1図の V— V線あるいは第 1 2図の VI— VI 線におけるフユ一エルフィルタ 9の断面図、第 1 4図は第 9図あるいは第 1 2図に示した従来のフューエルフィルタの要部を拡大した斜視図でめる。

次に、第 1 2図から第 1 4図を用いて、従来のフユ一エルフィルタ 9 の構造について説明する。

従来のフユ一エルフィルタ 9は、その中央部に略円柱状の空間部を有した蒲鋅形をしており、その中央部の略円柱形状をした空間部 Sに燃料ポンプ 8が配置される。

中央部が略円柱状中空の蒲蛑形をしたフユ一エルフィルタ 9は、内壁 1 7、外壁 1 8、側壁 1 9および底壁 2 0とからなる主容器 1 6と、接続口 1 1 および流入口 2 2を有する燃料吸入管 1 5と燃料送出管 1 2とが配設された副容器（即ち、主容器 1 6の蓋体） 2 3とからなる容器によって、蒲鋅形の濾過室 2 1 を区画形成し、この濾過室 2 1 内に濾過体 2 4が配設される構成となっている。

濾過室 2 1 内に配設される濾過体 2 4は、金属薄板をプレスすることによって内壁 1 7の壁面に沿うように形成した略円筒状のプレート 2 5 (熱可塑性樹脂によって成形する場合も含む）と、プリーツ（pl eat :襞）状に折られた不織布からなる濾過部材 2 6とで構成されている。

そして、プレー卜 2 5と濾過部材 2 6は、主容器 1 6の底壁 2 0側の端部では、断面が略 U字状の下部端板 2 9が接着剤によって接着され、副容器 2 3側の端部では、濾過燃料流入口 3 0と濾過燃料流出口 3 1 を有する濾過燃料送出パイプ 3 2を配設した断面略 U字状の上部端板 3 3 が接着剤によって接着された構成となっている。即ち、濾過室 2 1 内のプレー卜 2 5と濾過部材 2 6は、主容器 1 6の底壁 2 0側の端部において固定部材である断面略 U字状の下部端板 2 9 によって固着され、副容器 2 3側の端部において固定部材である断面略 U字状の上部端板 3 3によって固着されている。

なお、プレー卜 2 5には、プリーツ状に折られた濾過部材 2 6の V字状の山がプレー卜 2 5に密着しても、確実に燃料送出パイプ 3 2が揷入された V字状山部へ濾過された燃料が流通するように、累計で、濾過燃料流入口 3 0、若しくは燃料送出管 1 2の入口の開口面積以上になる溝 3 4を、周方向に少なくとも一本以上設けている。

以上の構成により、燃料ポンプ 8の上部にある吐出口 1 0より吐出された燃料は、副容器 2 3の燃料吸入管 1 5を通り、流入口 2 2から濾過室 2 1内へ入る。

副容器 2 3側の固定部材である上部端板 3 3の断面形状が単なる略 U 字状であるために、図 1 4の矢印 Aに示すように、濾過室 2 1内に流入した燃料は上部端板 3 3によって旋回されることなく、重力により濾過室 2 1の軸線方向（即ち、主容器 1 6によって形成されるフューエルフィルタ 9の略円柱状中空部 Sの中心軸に平行な方向）に直進して、濾過体 2 4を構成する濾過部材 2 6に直接流れ込む。

その後、燃料は濾過部材 2 6によって濾過され、濾過燃料送出パイプ 3 2から燃料送出管 1 2へ流入するようになっている。

以上のように構成された従来のフューエルフィルタでは、プレート 2 5と濾過部材 2 6の副容器 2 3側の固定部材である上部端板 3 3の形状が単なる略 U字状であるために、燃料ポンプ 8から濾過室 2 1内に流入した燃料は軸線方向（即ち、主容器 1 6によって形成されるフューエルフィルタ 9の略円柱状の中空部 Sの中心軸に平行な方向）に直進し、濾過部材 2 6に直接流れ込む。ところが、燃料ポンプ 8から排出される燃料（即ち、濾過 2 1 内に流入する燃料）には直流モ一夕を構成する整流子とブラシが接触する時に発生する金属性の磨耗粉（異物）が混在しており、この金属性の磨耗粉（異物）も濾過室 2 1 内の燃料の流れに沿って流れ、濾過部材 2 6に捕捉される。

これらの金属性の磨耗粉（異物）の粒径は、燃料ポンプ 8の燃料ボンプ吸入口 5に取り付けされた燃料タンク内フィルタ 6のメッシュ径よりも大きいため、濾過部材 2 6を目詰まりさせるコンタミネ一シヨン ( contami nati on ：汚染 Z汚れ）の大部分を占め、フユ一エルフィルタ 9の寿命を低下させるという問題点があった。

また、フユ一エルフィルタ 9の寿命延長のためには濾過部材 2 6の濾過面積を拡大することが必要となり、フユ一エルフィルタ 9が大型化するため、燃料タンク内の燃料の収納（貯留）容量が少なくなるとい問題 ^もめった。

この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、長寿命化および小型化を図ることが可能なフューエルフィルタを提供すると共に、このフユ一エルフィルタを用いることにより長寿命化され、かつ、燃料タンク内に貯留される燃料の容量を増加させることのできる燃料供給装置を提供することを目的とするものである。発明の開示

この発明に係るフューエルフィルタは、所定の間隔を有して同心状に配置された内筒と外筒と、内筒と外筒の一端側の開放端部を塞ぐ底壁部と、燃料吸入管と燃料送出管が配設され、内筒と外筒の他端側の開放端部を塞ぐ蓋体とで構成された濾過室、該濾過室に収納され、燃料吸入管から濾過室に流入してくる燃料を濾過する濾過部材を備えたフューエルフィルタにおいて、濾過室に流入してくる燃料に遠心力を付与する遠心力付与部材を濾過部材の蓋体側の端部に設ける共に、外筒の内壁面に延在する溝部を底壁部に形成したものである。

このような構成のフユ一エルフィルタによれば、濾過室に流れ込んだ燃料は遠心力付与部材により旋回して遠心力を付与され、燃料に混在する粒径の大きな磨耗粉は、比重差によって分離されて濾過室を構成する外筒の内壁面に集められ、重力により外筒の内壁面に沿って流れ落ち、底壁部に設けられた溝部に収納されるので、粒径の大きな磨耗粉が濾過部材に捕捉され難くなり、濾過部材の目詰まりを大幅に低減し、フユ一エルフィルタの寿命低下を防止することができる。

また、フユ一エルフィルタの寿命延長により、濾過部材を大きくする必要がなくなり、フユ一エルフィルタを小型化することができ、燃料夕ンク内の燃料の収納容量を大きくすることができる。

また、この発明に係るフユ一エルフィル夕の濾過部材は、遠心力付与部材によって遠心力を付与された燃料が流れる方向と略同方向に形成されたプリ一ッ状の折り目を有したものである。

このような構成のフユ一エルフィルタによれば、濾過室内に流入し、遠心力付与部材によって旋回された燃料は、濾過部材に形成されたプリ —ッ状の折り目によって旋回を維持しながら濾過室内を流れる。

このため、燃料に含まれた整流子とブラシの接触により発生する粒径の大きな金属性の磨耗粉は、燃料からさらに分離され易くなり、濾過部材の目詰まりをさらに低減し、フユ一エルフィルタのさらなる長寿命化が図れる。

また、この発明に係るフユ一エルフィルタは、外筒の内壁面に、遠心力付与部材によって遠心力を付与された燃料が流れる方向と略同方向に形成された螺旋状の案内突起を有したものである。このような構成のフユ一エルフィルタによれば、濾過室内に流入した燃料は、遠心力付与部材によって遠心力を付与されて旋回すると共に、さらに、旋回した燃料は外筒の内壁面に形成された螺旋状の案内突起によって同じ方向に旋回を維持しながら傾斜して流れる。

このため、燃料に含まれた整流子とブラシの接触によって発生する金属性の磨耗粉は、燃料からさらに分離され易くなり、濾過部材の目詰まりをさらに低減することが可能となり、フユ一エルフィルタのより一層の長寿命化が図れる。

また、この発明に係るフユ一エルフィルタの濾過部材は、遠心力付与部材によって遠心力を付与された燃料が流れる方向と略同方向に形成されたプリーツ状の折り目を有すると共に、外筒の内壁面に、遠心力付与部材によって遠心力を付与された燃料が流れる方向と略同方向に形成された螺旋状の案内突起を有するものである。

このような構成のフューエルフィルタによれば、濾過室内に流入した燃料は、遠心力付与部材によって遠心力を付与されて旋回すると共に、さらに、旋回した燃料は、濾過部材に形成されたプリーツ状の折り目と外筒の内壁面に形成された螺旋状の案内突起との両方によって同じ方向に旋回を維持しながら傾斜して流れる。

このため、燃料に含まれた整流子とブラシの接触によって発生する金属性の磨耗粉は、燃料からより一層分離され易くなり、濾過部材の目詰まりをさらに低減することが可能となり、フユ一エルフィル夕のより一層の長寿命化が図れる。

また、この発明に係る燃料供給装置は、濾過前の燃料が貯留される燃料タンクと、請求の範囲第 1項から第 4項のいずれか 1項に記載のフユ —エルフィルタと、フユ一エルフィルタの内筒が形成する空間部に配置され、燃料タンク内の燃料をフユ一エルフィル夕に送入すると共に、フユーエルフィルタで濾過された燃料を内燃機関側に送出する燃料ポンプとを備えたものである。

このような構成の燃料供給装置によれば、用いられるフューエルフィル夕の寿命低下の防止と小型化を図ることが可能となるので、長寿命化され、かつ、燃料タンク内の燃料の収納容量を大きくした燃料供給装置を実現することができる。図面の簡単な説明

第 1 図は、実施の形態 1 によるフユ一エルフィルタを用いた燃料供給装置の構成を示す断面図である。

第 2図は、第 1 図に示した実施の形態 1 によるフューエルフィルタの上面図である。

第 3図は、第 1 図に示した実施の形態 1 によるフユ一エルフィルタの側面図である。

第 4図は、第 2図の I一 I線における断面図である。

第 5図は、第 3図の II— I I線あるいは第 4図の III一 IIIにおける断面図でる。

第 6図は、第 1図あるいは第 4図に示した実施の形態 1 によるフューエルフィル夕の要部を拡大した斜視図である。

第 7図は、実施の形態 2によるフューエルフィルタの要部を拡大した斜視図である。

第 8図は、実施の形態 3によるフューエルフィルタの要部を拡大した斜視図である。

第 9図は、従来のフユ一エルフィルタを用いた燃料供給装置の構成を示す断面図である。

第 1 0図は、第 9図に示した従来のフユ一エルフィルタの上面図である o

第 1 1 図は、第 9図に示した従来のフユ一エルフィルタの側面図であ

¾ o

第 1 2図は、第 1 0図の IV— IV線における断面図である。

第 1 3図は、第 1 1 図の V— V線あるいは第 1 2図の VI— VI線における断面図である。

第 1 4図は、第 1 2図に示した従来のフューエルフィルタの要部を拡大した斜視図である。発明を実施するための最良の形態。

以下、この発明をより詳細に説明するために、添付の図面に基づいて、この発明を実施するための最良の形態について説明する。

実施の形態 1 .

第 1'図は、この発明の実施の形態 1 によるフユ一エルフィルタを用いた燃料供給装置の構成を示す断面図である。

また、第 2図は第 1 図に示した実施の形態 1 によるフューエルフィル夕の上面図、第 3図は第 1 図に示した実施の形態 1 によるフユ一エルフィルタの側面図である。

また、第 4図は、第 2図の I一 I線における断面図、第 5図は第 3図の I I一 I I線あるいは第 4図の III一 III線における断面図、第 6図は第 1 図あるいは第 4図に示した本実施の形態によるフユ一エルフィルタの要部を拡大した斜視図である。

第 1図から第 4図において、 1 0 0は燃料供給装置、 2は燃料タンク取付プレート、 3は燃料タンク、 4はブラケット（bracket )、 5は燃料ポンプ吸入口、 6は燃料タンク内フィルタ（インタンクフィルタ）、 7はカバ—ゴム、 8は燃料ポンプ、 1 0は吐出口、 1 3は燃料供給管、 1 4 は逆止弁、 4 9はフユ一エルフィルタ、 5 1は接続口、 5 2は燃料送出管、 5 5は燃料吸入管、 5 6は主容器、 5 7は内壁（内筒）、 5 8は外壁

(外筒）、 6 0は底壁部、 6 1 は濾過室、 6 2は流入口、 6 3は副容器（蓋体）、 6 4は濾過体、 6 5はプレー卜、 6 6は濾過部材、 6 6 aはプリ— ッ（襞）、 6 7はプレー卜 6 5に形成された溝、 6 9は下部端板、 7 0は濾過燃料流入口、 7 .1 は濾過燃料流出口、 7 2は濾過燃料送出パイプ、 7 3は上部端板、 7 4は斜行流路、 7 5は底壁部 6 0に形成された溝部

(異物収納部）である。

第 1 図において、 1 0 0は本実施の形態によるフユ一エルフィルタを用いた燃料供給装置であり、燃料タンク取付プレート 2は、燃料タンク 3に取り付けられている。

燃料タンク取付プレー卜 2には、ブラケヅ卜 4が溶接され、ブラケット 4は燃料ポンプ吸入口 5に取り付けられた燃料タンク内フィルタ 6およびカバ一ゴム 7近傍を保持して、燃料ポンプ 8を支えている。

燃料ポンプ 8のケ一シング（casi ng ) 外周には、濾過体 6 4と、この濾過体 6 4を収納する熱可塑性樹脂で造られた容器とで構成された本実施の形態によるフユ一エルフィルタ（燃料濾過装置） 4 9が配設され、燃料ポンプ 8の吐出口 1 0とフユ一エルフィルタ 4 9の接続口 5 1 とが嵌合して接続されている。

燃料ポンプ 8は銅製の整流子（図示しない）とカーボン製のブラシ（図示しない）を持つ直流モータ（図示しない）とポンプ（図示しない）により構成され、直流モータによりポンプを駆動して燃料を吸引し、吐出する。

なお、直流モータを冷却するために、吸入された燃料は燃料ポンプ 8 の内部を通過させてフユ一エルフィルタ 4 9に吐出させる構造としてい。燃料ポンプ 8の吸引力によって、燃料は燃料タンク内フィルタ 6を介して燃料ポンプ吸入口 5より吸い上げられ、燃料ポンプ 8の吐出口 1 0 からフューエルフィルタ 4 9の接続口 5 1 を経て、フユ一エルフィルタ 4 9の内部に入る。

そして、濾過体 6 4の濾過部材 6 6によって濾過された燃料はフユ— エルフィルタ 4 9の燃料送出管 5 2から燃料供給管 1 3へ流れ、自動車エンジン等の燃料噴射装置（図示せず）へ供給される。

なお、燃料送出管 5 2と燃料供給管 1 3との間には、内燃機関が停止した際に、燃料供給管 1 3内の燃料が燃料ポンプ 8側に戻らないようにした逆止弁 1 4が設けられている。

第 2図および第 3図に示すように、本実施の形態によるフユ一エルフィルタ 4 9は、中央部が略円柱状の中空を有した略円筒形状をしており、符号 Sで示した略円柱状の中空部に燃料ポンプ 8が配置される。

なお、 5 6はフューエルフィルタ 4 9の主容器、 6 3は主容器 5 6の蓋体である副容器であり、主容器 5 6と主容器 5 6の蓋体である副容器 (以下、蓋体と称す） 6 3とでフユ一エルフィルタ 4 9の容器を構成している。

そして、フュ一エルフィルタ 4 9の副容器 6 3には、燃料ポンプ 8の吐出口 1 0と嵌合する接続口 5 1 を有する燃料吸入管 5 5と、濾過した燃料を燃料供給管 1 3へ送出するための燃料送出管 5 2が配設されてい o

次に、第 1 図から第 4図を用いて、本実施の形態によるフューエルフィルタ 4 9の具体的な構成について説明する。

中央部が円柱状中空の略円筒形状をしたフユ一エルフィルタ 4 9は、内壁（即ち、内筒） 5 7、外壁（即ち、外筒） 5 8および底壁部 6 0とからなる主容器 5 6と、接続口 5 1 および流入口 6 2を有する燃料吸入管 5 5と燃料送出管 5 2が配設された.副容器（蓋体） 6 3によって、断面が 0字状（リング状）の濾過室 6 1 が区画形成さている。

即ち、濾過室 6 1 は、所定の間隔を有して同心状に配置された内壁（以下、内筒と称す） 5 7と外壁（以下、外筒と称す） 5 8と、内筒 5 7と外筒 5 8の一端側の開放端部を塞ぐ底壁部 6 0と、燃料吸入管 5 5と燃料送出管 5 2が配設され、内筒 5 7と外筒 5 8の他端側の開放端部を塞ぐ蓋体 6 3とで構成されている。

そして、この濾過室 6 1 の内部には濾過体 6 4が配設（収納）される構成となっている。

プレー卜 6 5は、金属薄板をプレス成形することにより（熱可塑性樹脂などにより成形したものでも良い）、内筒 5 7の外と壁面に沿うように円筒状に形成されている。

また、濾過部材 6 6は、例えば、プリーツ（pl eat :襞）状に多数の折り目を形成して折られた不織布からなっており、プレー卜 6 5に沿ってリング状（円筒状）に形成されている。

また、図 5あるいは図 6に示したように、濾過部材 6 6のプリーツ状の折り目 6 6 aは濾過室 6 1の軸線方向（即ち、濾過室 6 1 を構成する内筒 5 7および外筒 5 8の中心軸に平行な方向）に互いに略平行に形成されている。

そして、濾過体 6 4を構成するプレー卜 6 5と濾過部材 6 6は、濾過室 6 1 を構成する底壁部 6 0側の端部において断面が略 U字状の下部端板 6 9が接着剤によって接着されており、また、蓋体 6 3側の端部において濾過燃料流入口 7 0と濾過燃料流出口 7 1 を有する濾過燃料送出パイブ 7 2を配設した上部端板 7 3が接着剤によって接着されている。即ち、プレート 6 5と濾過部材 6 6の両端部は、固定部材である下部端板 6 9と上部端板 7 3とにより固着されている。なお、プレート 6 5には、プレーッ状に折られた濾過部材 6 6の V字状の山がプレー卜 6 5に密着しても濾過燃料送出パイプ 7 2が挿入された V字状山部へ濾過された燃料が確実に流通するように、累計で、濾過燃料流入口 7 0、若しくは燃料送出管 5 2の入口の開口面積以上になる溝 6 7を、周方向に少なくとも一本以上設けている。

第 6図は、本発明の実施の形態 1 によるフユーエルフィル夕の要部を拡大した斜視図である。

本実施の形態によるフユ一エルフィルタは、第 6図に示したように、蓋体 6 3側（即ち、燃料吸入管 5 5が配設されている側）の固定部材である上部端板 7 3の外周面には、濾過室 6 1内に送入されてきた燃料に遠心力を付与するための斜行流路 7 4が形成されていると共に、第 4図に示したように、濾過室 6 1 を構成する底壁部 6 0には、外筒 5 8の内壁面に延在して形成され、かつ、軸線方向（即ち、濾過室 6 1 を構成する内筒 5 7および外筒 5 8の中心軸方向）に平行な方向に所定の深さを有するリング状の溝部（即ち、異物収納部） 7 5を設けた構成としたことを特徴とする。

なお、斜行流路 7 4は、例えば、固定部材である断面が略 U字形状の上部端板 7 3の外周面において濾過部材 6 6の折り目 6 6 aに対して所定の角度を有して傾斜する複数の溝部あるいは切り欠き部を形成することにより実現できる。

ここで、濾過室 6 1内に送入されてきた燃料に遠心力を付与するための斜行流路 7 4が外周面に形成された上部端板 7 3を遠心力付与部材と称することとする。

また、外筒 5 8の内壁面に延在して形成されたリング状の溝部（即ち、異物収納部） 7 5は、捕捉した磨耗粉が再び濾過室 6 1 に戻り難いように、その開口幅よりも溝深さを十分大きくした形状としている。燃料ポンプ 8の上部にある吐出口 1 0より吐出された燃料は、蓋体 6 3に配設された燃料吸入管 5 5を通り、流入口 6 2から濾過室 6 1 内へ达八れる o

第 6図の符号 Bで示した矢印は、燃料が濾過室 6 1 内に流入したときの流れを示している。

濾過室 6 1 内に流入した燃料は、上部端板 7 3の斜行流路 7 4を通過することによって（即ち、遠心力付与部材によって）旋回を始め、濾過室 6 1 内を第 6図の矢印 Bに示すように、円周方向に還流しながら濾過体 6 4を構成する濾過部材 6 6に流れ込む。

この結果、燃料ポンプ 8から排出され、燃料に含まれた整流子とブラシとの摺動によって発生する金属性の磨耗粉（異物）も、濾過室 6 1 内の燃料の旋回流により遠心力を受け、燃料との比重差により燃料から分離されて濾過室 6 1 を構成する外筒 5 8の内壁面に集まり、自重によつて外筒 5 8の内壁面を伝って落下し、外筒 5 8の内壁面に延在して底壁部 6 0に形成した異物収納部であるリング状の溝部 7 5に捕捉される。従って、フユ一エルフィルタ 4 9の寿命低下の主原因である整流子とブラシとの接触よつて発生する磨耗粉が、選択的にリング状の溝部（異物収納部） 7 5に捕捉され、磨耗粉が濾過部材 6 6に流れ込むのを大幅に軽減できる。

以上説明したように、実施の形態 1 によるフューエルフィルタ 4 9によれば、燃料ポンプ 8内で発生する粒径の大きな金属製の磨耗粉が濾過部材 6 6に捕捉され難くなり、リング状の溝部（異物収納部） 7 5に粒径の大きなこれらの磨耗粉が収納されるようになるので、濾過部材 6 6 を目詰まりさせる頻度が大幅に減り、フューエルフィルタ 4 9の寿命低下を防止することができる。

また、フユ一エルフィルタ 4 9の寿命延長により、濾過部材 6 6を拡大する必要がなくなり、フューエルフィルタ 4 9を小型化することができ、燃料タンク 3内の燃料の収納容量を大きくすることができる。また、フューエルフィルタ 4 9が長寿命化、小型化されることにより、このフユ一エルフィルタ 4 9を用いた燃料供給装置の長寿命化、小型化も図れる。

実施の形態 2 .

第 7図は、この発明の実施の形態 2によるフユ一エルフィル夕の要部を拡大した斜視図である。

図において、 6 9は濾過室 6 1 を構成する底壁部 6 0側の固定部材である下部端板、 7 3は蓋体 6 3側（即ち、燃料吸入管 5 5が配設されている側）の固定部材である上部端板、 7 4は上部端板 7 3の外周面に形成された斜行流路、 8 6は不織布がプリ一ッ状に折られて形成された濾過部材、 8 6 aは濾過部材 8 6の折り目である。

また、符号 Bで示した矢印は、燃料が流れる方向を示している。なお、実施の形態 1 の場合と同様に、濾過室 6 1 内に送入されてきた燃料に遠心力を付与するための斜行流路 7 4が外周面に形成された上部端板 7 3は、遠心力付与部材と称することとする。

前述の実施の形態 1 によるフユ一エルフィルタでは、不織布がプリ一ッ状に折られた濾過部材 6 6の折り目 6 6 aは、軸線方向（即ち、、濾過室 6 1 を構成する内筒 5 7および外筒 5 8の中心軸に平行な方向）に沿つて並行に形成しているのに対して、本実施の形態によるフユ一エルフィルタでは、濾過部材 8 6のプリーッ状の折り目 8 6 aは固定部材である上部端板 7 3に設けた斜行流路 7 4との傾斜方向とほぼ同じ方向に傾斜させたことを特徴とする。

即ち、本実施の形態によるフユ一エルフィルタの濾過部材は、遠心力付与部材によって遠心力を付与された燃料が流れる方向と略同方向に形成されたプリーツ状の折り目を有したことを特徴とするものである。その他の構成は、実施の形態 1 によるフユ一エルフィルタと同様であるので、説明は省略する。

以上のように、本実施の形態によるフューエルフィルタでは、プリ一ッ状の折り目 8 6 aは斜行流路 7 4と同じ方向に傾斜させているので、斜行流路 7 4で旋回された燃料は、折り目 8 6 aによって旋回を維持しながら濾過室 6 1 内を流れる。

従って、燃料に含まれた整流子とブラシの接触により発生する金属性の磨耗粉を燃料からさらに分離し易くなる。

実施の形態 3 .

第 8図は、実施の形態 3によるフユ一エルフィルタの要部を拡大した斜視図である。

図において、 9 0は実施の形態 1 あるいは実施の形態 2によるフユ一エルフィルタの主容器 5 6に相当する主容器、 9 1は主容器 9 0の外壁であって図示しない濾過室 6 1 を構成する外筒、 9 2は外筒 9 1の内壁面に形成された螺旋状の案内突起である。

上述した実施の形態 1 および実施の形態 2では、フユ一エルフィルタの濾過室 6 1 を構成する外筒 5 8の内壁面がほぼ平滑な面であるのに対して、本実施の形態によるフユ一エルフィルタでは、濾過室 6 1 を構成する外筒 9 1 の内壁面において、上部端板 7 3の斜行流路 7 4と略同方向に傾斜させた螺旋形状の案内突起 9 2をさらに形成したことを特徴とする。

即ち、濾過室 6 1 を構成する外筒の内壁面に、遠心力付与部材によつて遠心力を付与された燃料が流れる方向と略同方向に形成された螺旋状の案内突起を有していることを特徴とするものである。

その他の構成は、実施の形態 1 あるいは実施の形態 2によるフユ一ェルフィルタと同様であるので、説明は省略する。

このような構造をした実施の形態 3によるフユ一エルフィルタにおいては、濾過室 6 1内に流入した燃料は、蓋体 6 3側の固定部材である上部端板 7 3の外周面に形成された斜行流路 7 4によって（即ち、濾過部材 6 6の蓋体 6 3側の端部に設けられた遠心力付与部材によって）旋回すると共に、さらに、旋回した燃料は案内突起 9 2によっても同じ方向に旋回を維持しながら傾斜して流れる。

従って、燃料に含まれた整流子とブラシの接触によって発生する金属性の磨耗粉を燃料からさらに分離し易くなる。

なお、上述の説明では、濾過部材の蓋体側の端部に遠心力付与部材を設けると共に、濾過室を構成する外筒の内壁面に、遠心力付与部材によつて遠心力を付与された燃料が流れる方向と略同方向に形成された螺旋状の案内突起を有した場合について述べているが、濾過部材の蓋体側の端部に遠心力付与部材を設けると共に、濾過部材には遠心力付与部材によって遠心力を付与された燃料が流れる方向と略同方向にプリーツ状の折り目を形成し、かつ、濾過室を構成する外筒の内壁面には遠心力付与部材によって遠心力を付与された燃料が流れる方向と略同方向に形成された螺旋状の案内突起を形成してもよい。

このような構成のフユ一エルフィルタによれば、濾過室内に流入した燃料は、遠心力付与部材によって遠心力を付与されて旋回すると共に、さらに、旋回した燃料は、濾過部材に形成されたプリーツ状の折り目と外筒の内壁面に形成された螺旋状の案内突起との両方によって同じ方向に旋回を維持しながら傾斜して流れる。

このため、燃料に含まれた整流子とブラシの接触によって発生する金属性の磨耗粉は、燃料からより一層分離され易くなり、濾過部材の目詰まりをさらに低減することが可能となり、フューエルフィル夕のより一層の長寿命化が図れる。

また、上記の実施の形態 1 から実施の形態 3では、燃料タンク 3内に配設されて、燃料ポンプ 8から吐出された燃料を濾過するフユ一エルフィルタについて述べたが、燃料夕ンク 3の外に配設される方式のものについても同様の効果を有することは言うまでもない。産業上の利用可能性

この発明に係るフユ一エルフィルタによれば、燃料ポンプ内で発生する摩耗粉に起因する濾過部材の目詰まりを大幅に軽減することが可能であり、フューエルフィルタの長寿命化 . 小型化が図れ、自動車エンジンなどの内燃機関に最適なフューエルフィルタあるいはこれを用いた燃料供給装置を提供できる。

Claims

請求の範囲

1 . 所定の間隔を有して同心状に配置された内筒と外筒と、上記内筒と外筒の一端側の開放端部を塞ぐ底壁部と、燃料吸入管と燃料送出管が配設され、上記内筒と外筒の他端側の開放端部を塞ぐ蓋体とで構成された濾過室、

上記濾過室に収納され、上記燃料吸入管から上記濾過室に流入してくる燃料を濾過する濾過部材を備えたフユ一エルフィルタにおいて、上記濾過室に流入してくる燃料に遠心力を付与する遠心力付与部材を上記濾過部材の上記蓋体側の端部に設ける共に、

上記外筒の内壁面に延在する溝部を上記底壁部に形成したこと特徴とするフユ一エルフィルタ。

2 . 上記濾過部材は、上記遠心力付与部材によって遠心力を付与された燃料が流れる方向と略同方向に形成されたプリーツ状の折り目を有していることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のフユ一エルフィルタ。

3 . 上記外筒の内壁面に、上記遠心力付与部材によって遠心力を付与された燃料が流れる方向と略同方向に形成された螺旋状の案内突起を有していることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のフユ一エルフィルタ ₍

4 . 上記外筒の内壁面に、上記遠心力付与部材によって遠心力を付与された燃料が流れる方向と略同方向に形成された螺旋状の案内突起を有していることを特徴とする請求の範囲第 2項に記載のフユ一エルフィルタ ₍

5 . 濾過前の燃料が貯留される燃料タンクと、

請求の範囲第 1項から第 4項のいずれか 1項に記載のフューエルフィルタと、

上記フューエルフィル夕の内筒が形成する空間部に配置され、上記燃料タンク内の燃料を上記フユ一エルフィルタに送入する.と共に、上記フユーエルフィルタで濾過された燃料を内燃機関側に送出する燃料ポンプとを備えたことを特徴とする燃料供給装置。