明細書
硬化性組成物 技術分野
本発明は、 反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系有機重合体を含有 する新規な硬化性組成物に関する。 背景技術
反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系有機重合体をベースにした室 温硬化性組成物は、 例えば建築物のシーラント (変成シリコーン系シーリング材 と呼ばれている) に利用でき、 安価で優れた性能を有してい 。 これらは種々の 特性が要求されるが、 モジュラス、 破断伸び、 破断強度などの機械物性に加え、 長期にわたる耐候性は重要な特性であり、 これまでにも多くの検討が行われてき ている。 その結果、 モジュラス、 破断伸び、 破断強度などの機械物性は硬化性組 成物中にフタル酸エステルやポリエーテル系可塑剤等を添カ卩することによりシー リング材に好適な物性を得ることができることが知られている。 また、 耐候性は 反応性ケィ素基を有するポリォキシアルキレン系有機重合体に反応性ケィ素基を 有するビニル系重合体をプレンドすることにより、 反応性ケィ素基を有するポリ ォキシアルキレン系有機重合体のみで用いた場合に^較して改良できる.ことが特 開昭 5 9— 1 2 2 5 4 1号、 同 6 0— 0 3 1 5 5 6号等に開示されている。 本発明者らは公知技術に基づき、 機械物性、 および長期にわたる耐侯性を満足 するような硬化性組成物を得るために、 反応性ケィ素基を有す ビュル系重合体 をブレンドしてなる反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系有機重合体 に、 フタノレ酸エステルやポリエーテル系可塑剤を添加した硬化性糸且成物を検討し たところ、 機械物性は改良されたが耐侯性は未だ不十分であった。 発明の要約
本発明の目的は、 これまで一般建築用シーリング材組成物として要求される引 張り物性やゴム弾性を有するものであって、 長期にわたる耐候性が著しく改良さ
れた硬化性組 物を得ることにある。
本発明者らは、 長期にわたる耐候性の改善につき鋭意検討を重ねた結果、 反応 性ケィ素基を有するビュル系重合体 (a) 、 反応性ケィ素基を有するポリオキシ アルキレン系重合体 (b) 、 及びアクリル成分を有する可塑剤 (c) を含有する 組成物により本目的の目的が達せられることを見出し、 本発明に到達した。
'即ち、 本発明は次の発明に関する。
(1) 反応性ケィ素基を有するビニル系重合体 (a) 、 反応性ケィ素基を有する ポリオキシアルキレン系重合体 (b) 、 及ぴアクリル成分を有する可塑剤 (c) を含有することを特徴とする硬化性組成物。 '
(2) 反応性ケィ素基を有するビニル系重合体 (a) 力 (メタ) アクリル系重' 合体である (1) 記載の硬化性組成物。
(3) ポリオキシアルキレン系重合体 (b) がポリエチレンォキシド、 ポリプロ ピレンォキシド、 ポリプロピレンォキシド一エチレンォキシド共重合体、 および ポリブチレンォキシドから選ばれる少なくとも 1種である、 (1) 〜 (2) のい ずれかに ffi載の硬化性組成物。
(4) ポリオキシアルキレン系重合体 (b) の主鎖骨格が複合金属シアン化物錯 体触媒を用いて得られる重合体である (1) 〜 (3) のいずれかに記載の硬化性 組成物。
(5) ポリオキシアルキレン系重合体 (b) の数平均分子量が 500〜 50 , 0 00である (1) 〜 (4) のいずれかに記載の硬化性組成物。
(6) ポリオキシアルキレン系重合体 (b) の数平均分子量が 1, 000〜30, 000である ( 5 ) 記載の硬化性組成物。
(7) ポリオキシアルキレン.系重合体 (b) の数平均分子量が 1 2, 000以上 である (1) 〜 (4) のいずれかに記載の硬化性組成物。
(8) ポリオキシア^^キレン系重合体 (b) の数平均分子量が 1 5, 000以上 である (7) 記載の硬化性組成物。 ,
(9) ポリオキシアルキレン系 ¾合体 (b) の数平均分子量が 1 6, 000以上 である (8) 記載の硬化性組成物。
(1 0) ポリオキシアルキレン系重合体 (b) がポリオキシプロピレン系重合体
である (3) 〜 (9) のいずれかに記載の硬化性組成物。
(1 1) ポリオキシアルキレン系重合体 (b) の主鎖骨格が実質的に直鎖状重合 萍である (1 0) 記載の硬化性組成物。
(1 2) ポリオキシアルキレン系重合体 (b) の反応性ケィ素基が 1俾のケィ素 原子からなりこのケィ素原子に 2個の加水分解性基が結合している基である (1
) 〜 (i 1) のいずれかに記載の硬化性組成物。
(1 3) ポリオキシアルキレン系重合体 (b) の反応性ケィ素基がジメ トキシメ チルシリル基である (1 2) 記載の硬化性組成物。
(14) 反応性ケィ素基を有するビニル系重合体 (a) の数平均分子量が 5, 0 00以上 30, ,000以下である (1) 〜 (1 3) のいずれかに記載の硬化性組 成物 0
(1 5) 反応性ケィ素基を有するビニル系重合体 (a) と反応性ケィ素基を有す るポリオキシアルキレン系重合体 (b) の重量組成比が 25Z75〜45/5 5 である (1) 〜 (14) のいずれかに記載の硬化性組成物。
(1 6) アクリル成分を有する可塑剤 (G) の数平均分子量が 500〜1 5, 0 00である (1) 〜 (1 5) のいずれかに記載の硬化性組成物。
(1 7) アクリル成分を有する可塑剤 (c) の繫平均分子量が 1, 000〜8, 000である ( 1 6 ) 記載の硬化性組成物。
(1 8) アクリル成分を有する可塑剤 (c) の使用量が、 反応性ケィ素基を有す るビニル系重合体 (a) と反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系重合 体 (b) との合計 1 00重量部に対して 5〜1 50重量部である (1) 〜 (1 7
) のいずれかに記載の硬化性組成物。
(1 9) アクリル成分を有する可塑剤 (c) の使用量が、 反応性ケィ素基を有す. るビニル系重合体 (a) と反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系重合 体 (b) との合計 1 00重量部に対して 1 0〜1 20重量部である (1 8) 記載 の硬化性組成物。 、
(20) アクリル成分を有する可塑剤 (c) の使用量力 S、 反応性ケィ素基を有す るビュル系重合体 (a) と反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系重合' 体 (b) との合計 1 00重量部に対して 20〜: 100重量部である (1 9) 記載
の硬化性組成物。
(2 1) アク リル成分を有する可塑剤 (e) に加えさらに他の可塑剤を併用する (1) 〜 (2.0) のいずれかに記載の硬化性組成物。
(22) アクリル成分を有する可塑剤 (c) と他の可塑剤の重量比が 70/30 以上である (2 1) に記載の硬化性組成物。
(23) サイジングボードの目地用シーラントとして使用される (1) 〜 (22 ) のいずれかに記載の硬化性組成物。
(24) サイジングボードが窯業系サイジングボードである (23) に記載の硬 化性組成物。
(25) 直径力 0. 1mm以上の鱗状または粒状の物質がさらに配合されている (1) 〜 (24) のいずれかに記載の硬化性組成物。
(26) バルーンがさらに配合されている (1) 〜 (24) のいずれかに記載の 硬化性組成物。
(2 7) バルーンの粒径が 0. 1 mm以上である ( 26 ) に記載の硬化性組成物。 発明の詳細な開示
本発明の硬化性組成物は、 反応性ケィ素基を有するビニル系重合体 (a) 、 反 応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体 (b) 、 及びアクリル成分 を有する可塑剤 (c) を含有してなるものである。 以下に本発明の硬化性組成物 について詳述する。
本発明の反応性ケィ素基を有するビニル系重合体 (a) と、 反応性ケィ素基を 有するポリオキシアルキレン系重合体 (b) とをブレンドする方法は、 特開昭 5 9— 1 22541号、 同 6 3— 1 1 2642号、 特開平 6— 1 726 3 1号、 特 開昭 6 0— 228 5 1 7号等の各公報に具体的に開示されているが、 これらに限 定されるものではなレ、。
本発明のビニル系重合体 (a) に用いられる単量体としては、 例えば、 アタリ ル酸メチル、 メタタリル酸メチル、 アタリル酸ェチル、 メタタリル酸ェチル、 ァ クリル酸ブチノレ、 メタクリル酸ブチル、 アタリル酸 2—ェチルへキシル、 メタク リル酸 2 -ェチルへキシル、 アタリル酸べンジル、 メタクリル酸べンジル等のァ
タリ 酸エステルゃメタクリル酸エステル類 (以下、 アクリル酸エステルやメタ クリル酸エステルを (メタ) アクリル酸エステル類ともいう) ;アクリルアミ ド、 メタクリルアミ ド、 Ν—メチロールアクリルアミ ド、 Ν—メチロールメタクリル 了ミド等のァミ ド化合物; グリシジルァクリレート、 ダリシジルメタクリレート 等のエポキシ化合物;ジェチルアミノエチルァクリレート、 ジェチルアミノエチ ルメタタリレート、 アミノエチルビュルエーテル等のアミノ化合物;その他ァク リロ二トリル、 スチレン、 ο;—メテルスチレン、 アルキルビュルエーテル、 塩化 ビニル、 酢酸ビュル、 プロピオン酸ビュル、 エチレン等があげられる。 特に、 硬 化物がゴム弾性を要し、 さらに耐候性を窭求される場合は、 (メタ) アクリル酸 エステル類、 特に (メタ) アクリル酸アルキルエステル類、 を含むことが望まし く、 5 0重量%以上用いるのが良い。 また、 反応性ケィ素基を有するポリオキシ アルキレン系重合体 (b ) との相溶性の観点から、 炭素数 1 0以上のアルコール に由来するアクリル酸エステル単量体および Zまたはメタクリル酸エステル単量 体 (以下、 ァクリル酸エステル単量体および/またはメタクリル酸エステル単量 体を (メタ) アクリル酸エステル単量体ともいう) を用いることが好ましいが、 必ずしも炭素数 1 0以上のアルコールに由来する (メタ) アクリル酸エステル単 量体を用いなくてもよく、 炭素数 1 0以上のアルコールに由来する (メタ) ァク リル酸エステル単量体を含有しないァクリル酸ブチルゃァクリル酸ブチルとァク リル酸ェチルの併用系などの (メタ) アクリル酸エステル単量体も用いることが できる。
該ビニル系重合体 ( a ) は、 数平均分子量で 5 0 0〜 1 0 0, 0 Q 0のものが 取り扱いの容易さの点から好ましい。 さらに 5 , 0 0 0〜 3 0, 0 0 0のものが 硬化物の伸ぴ物性が改善されかつ耐候性、 作業性が良好であることからより'好ま しい。 ビュル系重合体 (a ) の数平均分子量は G P Cによるポリスチレン換算分 子量として測定することができる。
該ビニル系重合体 (a ) が有する反応性ケィ素基は、 一般式 (1 ) :
(1)
(式中、 R
1および R
2は、 いずれも炭素数 1〜2 0の置換もしくは非置換の 1 価の有機基またはトリオルガノシロキシ基、 Xは水酸基または異種もレくは同種 の加水分解性基、 aは 0、 1または 2の整数、 bは 0、 1、 2または 3の整数で
( aの和) + b≥ 1を満足するものとする。 nは 0〜1 9の整数) で表される。 経済性等の点から好ましい反応性ケィ素基は、 一般式 (2 ) :
(式中、 R 2、 Xは前記に同じ、 bは 1、 2、 または 3の整数)
で表される基である。 '
該ビニル系重合体 (a ) 中の反応性ケィ素基の個数は充分な硬化" ¾を得る点か ら平均 1個以上、 さらには 1 . 1個以上、 とくには 1 . 5個以上が好ましい。 式 (1 ) における加水分解性基の具体例としては、 例えばハロゲン原子、 水素 原子、 アルコキシ基、 ァシルォキシ基、 ケトキシメート基、 アミノ基、 アミ ド基、 アミノォキシ基、 メルカプト基、 アルケニルォキシ基等があげられる。 これらの うちでも加水分解性の緩やかさの点からメ トキシ.基、 エトキシ基等のアルコキシ 基が好ましい。
また式 (1 ) における R 1および R 2の具体例としては、 例えばメチル基、 ェ チル基等のァノレキル基、 シクロへキシル基等のシクロアルキル基、 フエ二ル基等 ( ァリール基、 ベンジル基等のァラルキル基等があげられる。 さらに R 1および R 2は R 3 3 S i O— (R 3は前記 R 1に同じ) で示されるトリオルガノシロキシ基 であってもよい。 これらのうちではメチノレ基がとくに好ましい。
反応性ケィ素基のより具体的な例示としては、 トリメ トキシシリル基、 トリエ トキシシリル基、 トリイソプロポキシシリル基、 ジメ トキシメチルシリル基、 ジ エトキシメチノレシリノレ基、 ジィソプロポキシメチルシリル基等が挙げられる。 ケィ素原子、 特に同一のケィ秦原子、 に結合している加水分解性基の数が多く なるほど、 反応性ケィ素基の反応性が大きくなり、 本発明の組成物の硬化速度が 大きくなる傾向にある。 但し、 硬化物の破断伸びは低下することがある。 例えば トリメ トキシシリル基はジメ トキシメチルシリル基より反応性が大きく、 トリメ
トキシシリル基を有する重合体はジメ トキシメチルシリル基を有する重合体より 反応性が大きく硬化速度が大きくなるが硬化物の破断伸びは小さくなる傾向にあ る。 トリメ トキシシリル基を有するビュル重合体をビニル系重合体 ( a ) として 用いたり、 トリメ トキシシリル基を有するビュル重合体とジメ トキシメチルシリ ル基を有する重合体を併用することにより硬化速度が大きい硬化性組成物を得る ことができる。 また、 同じ重合体に両方の基を導入することによつても硬化速度 が大きい硬化性組成物を得ることができる。 トリメ トキシシリル基を有する重合 体など、 反応性が大きい重合体の使用量や同じ重合体中の両方の基の割合などは 所望の硬化物の破断伸びや硬化速度が得られるように適宜定められる。 ビュル系 重合体にトリメ トキシシリル基など反応性が大きい官能基を導入することは容易 であるので好ましい。 ビニル系重合体 (a ) における反応性ケィ素基の導入法は 特開昭 6 3 - 1 1 2 6 4 2号公報などに記載されている。
ビュル系重合体 (a ) の骨格重合体は通常ラジカル開始剤を用いた一般的なラ ジカル重合法により製造されるが、 特開 2 0 0 0— 1 7 8 4 5 6号公報に開示さ れているように、 リビングラジカル重合法などにより得ることもできる。 一般的 なラジカル重合法では数平均分子量 1 0, 0 0 0以上において、 分子量分布 (M wZMn ) が通常 1 . 8以上になり、 リビングラジカル重合法では分子量分布 ( Mw/Mn ) が 1 . 8未満のもの、 さらには 1 . 7以下や 1 . 6以下のものが得 られる。 分子量分布 (MwZMn ) は G P C (ポリスチレン換算) を用いて測定 することができる。
通常のラジカル重合法、 典型的にはァゾ系あるいはパーォキシ系のラジカル開 始剤を用いる重合法で得られる分子量分布が広いビュル系重合体を反応性ケィ素 基含有ポリオキシアルキレン系重合体 (b ) とともに用いた硬ィ匕性組成物は反応. 性ケィ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体 ( b ) のみを用いた硬化性組成物 より粘度が上昇し作業性が悪化するが、 シーリング材に用いることができる粘度 を有する^化性組成物を得ることができる。 反応性ケィ素基を有するビニル系重 合体のうち反応性ケィ素基を有する (メタ) アクリル系重合体が好ましいが、 通 常のラジカル重合法でこの重合体を得る場合、 単量体として炭素数 1 0以上のァ ルキル基を有する (メタ) アクリル酸アルキルエステル単量体、 炭素数 1〜8の
アルキル基を有する (メタ) アクリル酸アルキルエステル単量体おょぴ反応性ケ ィ素基を有するアクリル系おょぴノまたはメタクリル系単量体を用い、 これらの ランダム共重合体を得るのが好ましい。 また、 単量体として炭素数 1 0以上のァ ルキル基を有する (メタ) アクリル酸アルキルエステル単量体を用いずに、 炭素 数 1〜8のアルキル基を有する (メタ) アクリル酸アルキルエステル単量体と反 応性ケィ素基を有するアクリル系および Zまたはメタクリル系単量体を用い、 こ れらのランダム共重合体を得るのが好ましい。 これらの共重合体はもちろん他の 単量体単位を含んでいてもよい。 さらに反応性ケィ素基を有するランダム共重合 体としてアクリル系および/またほメタクリル系単量体にかえて氷酵基などの官 能基を有するアクリル系および /またはメタクリル系単量体を用い、 同様の重合 法でランダム共重合体を製造し、 その官能基を利用して反応性ケィ秦基を導入し たアクリル系および Zまたはメタクリノレ系ランダム共重合体を用いることもでき る。
ポリオキシアルキレン系重合体 (b ) としては、 ポリオキシエチレン、 ポリオ キシプロピレン、 ポリオキシブチレン、 ポリオキシテトラメチレン、 ポリオキシ エチレン一ポリオキシプロピレン共重合体、 ポリオキシプロピレン一ポリオキシ プチレン共重合体等が例示される。
本質的に一般式 (3 ) :
—FT—— 0—— (3)
(式中、 R 4は 2価の有機基であり、 炭素数 1〜1 4の直鎖状もしくは分岐アル キレン基が好ましい。 ) で示される繰り返し単位を有するポリオキシアルキレン 系重合体は比較的ガラス転移温度が低く、 得られる硬化物が耐寒性に镡れること から特に好ましい。 ~
—般式 (3 ) における R 4は、 炭素数 1〜1 4の、 さらには 2 ~ 4の、 直鎖状 もしくは分岐状アルキレン基が好ましい。 一般式 (3 ) で示される繰り返し単位 の具体例としては、
GH3 C2H5
CH20- — CH2CH20—— —— -CH2CHO— CH2CHO
CH3
-CH2-CO—— —— CH2GH2CH2CH2O-
CH3 等が挙げられる。 ポリオキシアルキレン系重合体の主鎖骨格は、 1種類だけの繰 り返し単位からなってもよいし、 2種類以上の繰り返し単位からなつてもよい。 特にシーラントゃ接着剤等に使用される場合には、 プロピレンォキシド系重合体、 特にプロピレンォキシド単位を 80重量%以上、 好まレくは 90重量%以上、 を 含有するプロピレンォキシドを主成分とする重合体が非晶質であることや比較的. 低粘度である点から好ましい。
ポリオキシアルキレン系重合体の合成法としては、 たとえば KOHのようなァ ルカリ触媒による重合法、 たとえば特開昭 61-215623号に示される有機 アルミニウム化合物とポルフィリンとを反応させて得られる錯体のような遷移金 属化合物一ポルフィリン錯体触媒による童合法、 たとえば特公昭 46-2725 0号、 特公昭 59— 1 5336号、 米国特許 3278457号、 米国特許 327
8458号、 米国特許 3, 278459号、 米国特許 3427256号、 米国特許
3427334号、 米国特許 3427335号に示される複合金属シアン化物錯 体触媒による重合法、 たとえば特開平 1 1一 60723号に示されるフォスフ; Γ ゼンを用いた重合法等があげられるが、 特に限定されるものではない。
数平均分子量 10, 000以上のポリオキシプロピレンなどのポリオキシアル キレンは製造コストなどの理由から複合金属シアン化物錯体触媒により製造され るのが好ましい。
反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体 (b) 成分中に含有さ れる反応性ケィ素基は、 ケィ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し硬 化触媒によって触媒される反応によりシロキサン結合を形成することにより架橋 しうる基である。 代表例としては、 一般式 (4) :
,
(式中、 R
5および R
6は、 いずれも炭素数 1〜2 0のアルキル基、 炭素数 6〜 2 0のァリール基、 炭素数 7〜2 0のァラルキル基または R
7 3 S i O— (R
7は 炭素数 1〜2 0の 1価の炭化水素基であり、 3個の R
7は同一であってもよく、 異なっていてもよい) で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、 R
5または R 6が 2個以上存在するとき、 それらは同一であってもよく、 異なっていてもよい。 Xは水酸基または加水分解性基を示し、 Xが 2個以上存在するとき、 .それらは同 一であってもよく、 異なっていてもよい。 cは 0、 1または 2を、 dは 0、 1、 2または 3,を,、 それぞれ示す。 また m個の一般式 (5 ) :
(5)
で表される基における cは同一である必要はない。 mは 0〜1 9の整数を示す。 但し、 (cの和) + d≥.lを満足するものとする。 ) で表わされる基があげられ
,る0 '
上記 Xで示される加水分解性基としては、 特に限定されず、 従来公知の加水分 解性基であればよい。 具体的には、 例えば水素原子、 ハロゲン原子、 アルコキシ 基、 ァシルォキシ基、 ケトキシメート基、 'ァミノ基、 アミド基、 酸アミド基、 ァ ミノォキシ基、 メルカプト基、 アルケニルォキシ基等が挙げられる。 これらの内 では、 水素原子、 アルコキシ基、 ァシルォキシ基、 ケトキシメート基、,アミノ基、 アミド基、 アミノォキシ基、 メルカプト基おょぴァルケエルォキシ基が好ましく、 加水分解性が穏やかで取扱いやすいという観点からアルコキシ基が特に好ましい。 該加水分解性基や水酸基は 1個のケィ素原子に 1〜 3個の範囲で結合すること ができ、 (cの和) + dは 1〜5の範囲が好ましい。 加水分解性基や水酸基が反 応性ケィ素基中に 2個以上結合する場合には、 それらは同一であってもよく、 異
なっていてもよい。
前記反応性ケィ素基を形成するケィ素原子は 1個でもよく、 2個以上であって もよレ、が、 シロキサン結合等により連結されたケィ素原子の場合には、 2 0個程 度あってもよい。
(式中、 R 6, Xは前記と同じ、 dは 1 , 2または 3の整数) で表わされる反応 性ゲイ素基が、 入手が容易である点から好ましい。
また上記一般式 (4 ) 、 ( 5 ) 、 ( 6 ) における R 5および R 6の具体例とし ては、 たとえばメチル基、 ェチル基等のアルキル基、 シクロへキシル基等のシク 口アルキル基、 フエニル基等のァリール基、 ベンジル基等のァラルキル基や、 R 7がメチル基、 フエニル基等である R 7 3 S i O—で示されるトリオルガノシロキ シ基等があげられる。 これらの中ではメチル基が特に好ましい。
反応性ケィ素基のより具体的な例示 しては、 トリメトキシシリル基、 トリエ トキシシリル基、 トリイソプロボキシシリル基、 ジメ トキシメチルシリル基、 ジ エトキシメチルシリル基、 ジイソプロボキシメチルシリル基が挙げられる。
トリメ トキシシリル基など反応性が大きい反応 i4ケィ素基をポリオキシアルキ レン系重合体に導入し組成物の硬化速度を大きくすることができる。 詳細につい てはすでに説明したとおりである。
反応性ケィ素基の導入は公知の方法で行えばよい。 すなわち、 例えば以下の方 法が挙げられる。
- (ィ) 分子中に水酸基等の官能基を有する有機重合体に、 この官能基に対して 反応性を示す活性基および不飽和基を有する有機化合物を反応させ、 不飽和基を 含有する有機重合体を得る。 もしくは、 不飽和基含有エポキシ化合物との共重合 により不飽和基含有有機重合体を得る。 ついで得られた反応生成物に反応性ケィ 素基を有するヒ ドロシランを作用させてヒドロシリル化する。
(口) (ィ) 法と同様にして得られた不飽和基を含有する有機重合体にメルカ
ブト基およぴ反応性ケィ素基を有する化合物を反応させる。
(ハ) 分子中に水酸基、 エポキシ基やイソシァネート基等の官能基を有する有 機重合体に、 この官能基に対して反応性を示す官能基および反応性ケィ素基を有 する化合物を反応させる。 以上の方法のなかで、 反応性ケィ素基を有する化合物 を有機重合体の末端において反応させる方法が好ましい。
'反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体 (b ) は直鎖状、 また は分岐を有してもよい。 分子量が同じであれば直鎖状の重合体を用いると分岐を 有する重合体に比較し硬化物の破断伸びが大きいものになるが、 硬化前の組成物 の粘度が大きくなり取り扱いにくくなる傾向にある。 反応性ケィ素基を有するポ リオキシアルキレン系重合体 (b ) の数平均分子量は下限が 5 0 0であることが 好ましく、 1, 0 0 0であることがより好ましく、 1 2, 0 0 0であることがさ らに好ましい。 上限は 5 0 , 0 0 0であることが好ましく、 3 0, 0 0 0である がより好ましく、 2 5, 0 0 0であることがさらに好ましい。 数平均分子量が 5 0 0未満では得られる反応性ケィ素基含有ポリアルキレン系重合体の硬化物が脆 くなり、 5 0, 0 0 0を越えると官能基濃度が低くなりすぎ、 硬化速度が低下す る、 また、 重合体の粘度が高くなりすぎ、 取扱いが困難となるため好ましくない。 さらに、 数平均分子量が 1 , 0 0 0から 3 0 , 0 0 0であること力 得られる反 応性ケィ素基含有ポリォキシアルキレン系重合体の粘度の点から特に好ましい。 近年住宅等建築物の性能保証期間の長期化に伴い、.シーリング材にも性能の経 時劣化がないことが求められているが、 本発明の組成物は耐候性に優れたシーリ ング材などに好適に用いることができる。 建築用シーリング材を含め、 シーリン グ材には一般に高い破断伸びが求められる。 特に、 経時的に大きい収縮がおきる 窯業系サイジングポード用のシーリング材こは高い破断伸びが求められる。
• たとえば、 日本窯業外装材協会が制定した窯業系サイディング用シーリング材' 試験法によれば 2 5 0 %以上の破断伸びが求められる。 しかし、 経時劣化などを 見込みこの倍の値、 すなわち 5 0 0 %以上、 好ましくは 6 0 0 %以上、 の破断伸 ぴが望ましい。 反応性ケィ素基を有するビニル系重合体 (a ) と反応性ケィ素基 を有するポリオキシアルキレン系重合体 (b ) を 有する組成物の硬化物は優れ た耐候性を有するものの、 反応性ケィ素基を有するビニル系重合体 (a ) を含有
しなレ、,袓成物に比較し硬化物の破断伸びが劣ることが判明した。 硬化物の破断伸 びが劣る反応性ケィ素基を有するビニル系重合体を用いると十分な破断伸びを得 るために可塑剤を大量に使用しなければならないなど配合組成が制限されるとい う不都合がある。
本発明者らは反応性ケィ素基を有するビニル系重合体 (a ) と反応性ケィ素基 を'有するポリオキシアルキレン系重合体 (b ) を含有する硬化性組成物の硬化物 の破断伸ぴを改善するには反応性ケィ素基を有するポリォキシアルキレン系重合 体 (b ) の数平均分子量を 1 6 , 0 0 0以上にすることが最も有効であることを 見出した。 反応性ケィ素基を有するビニル系重合体 (a ) の分子量を増加させる よりも反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体 (b ) の分子量を 増加させる方が、 硬化物の破断伸びの改善に効率的である。 一般に反応性ケィ素 基の種類、 重合体 1分子あたりの量が同じであれば重合体の分子量を増加させれ ば反応性ケィ素基の密度が減少するので反応性ケィ素華の反応速度が低下し硬化 性組成物の硬化速度が低下することが予測される。 しかしながら本発明の組成物. において、 反応性ケィ素基を有するポリオキシ.アルキレン系重合体 (b ) の数平 均分子量を: 1 6 , 0 0 0以上にしても硬化速度の低下はほとんどない。
さらに、 反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体 (b ) の分子 量を大きくすると架橋点が減少するため耐候性が低下する傾向にあるが本発明の 組成物ではサンシャインゥェザオメ一ターの評価で少なくとも 2 0 0 0時間の照 射後において、 耐候性の低下における差はほとんど認められないという利点も有 . している。 破断伸びの点から反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系重 合体 (b ) の数平均分子量は 1 7 , 0 0 0以上、 さらには 1 8, 0 0 0以上、 特 には 1 9, 0 0 0以上が好ましい。 分子量の上限は 2 5, 0 0 0、 さらには 2 3 , 0 0 0、 特には 2 2, 0 0 0が組成物の粘度の点から好ましい。
硬化物の破断伸ぴを改善するため、 ポリオキシアルキレン系重合体 (b ) の数 平均分子量を 1 6, 0 0 0以上にする場合、 十分な破断伸ぴを得るためにポリォ キシアルキレン系重合体は実質的に分岐を有しない直鎖状の重合体であることが 好ましい。
さらに、 ポリオキシアルキレン系重合体 (b ) の反応性ケィ素基は、 ジメ トキ
シメチルシリル基のような、 1個のケィ素原子に 2個の加水分解性基が結合した 基であることが好ましい。
反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体 (b ) の数平均分子量 とは次の通りである。
J I S K 1 5 5 7の水酸基価の測定方法と、 J I S K 0◦ 7 0のよう素価の測 定方法の原理に基づいた滴定分析により、 直接的に末端基濃度を測定し、 ポリエ 一テルオリゴマーの構造を考慮して求めた数平均分子量 (末端基分子量) と定義 している。 また、 数平均分子量の相対測定法として一般的な G P C測定により求 めたポリスチレン換算分子量と上記末端基分子量の検量線を作成し、 G P C分子 量を末端基分子量に換算して求めることも可能である。 不飽和基含有ポリオキシ アルキレンなど反応性ケィ素基導入前の重合体分子量と反応性ケィ素基が導入さ れた重合体の分子量を比較すると、 通常反応性ケィ素基が導入された重合体の分 子量が少し大きくなる傾向にあるが、 大きい差はない。
本発明で用いられるポリオキシアルキレン系重合体 (b ) の反応性ケィ素基は 重合体 1分子中に平均して少なくとも 1個、 好ましくは 1 . 1〜5個存在するの がよい。 分子中に含まれる反応性ケィ素基の数が平均して 1個未満に ると、 硬 化性が不充分になり、 また多すぎると網目構造があまりに密となるため良好な機 械特性を示さなくなる。
本発明で用いられるポリオキシアルキレン系重合体 (b ) の反応性ケィ素基は ポリエーテル分子鎖の内部に側鎖として存在してもよく、 末端に存在してもよい 力 反応性ケィ素基が側鎖として存在すると、 最終的に形成される硬化物に含ま' れる有効網目鎖量が小さくなるため、 高弾性率で低 断伸ぴを示すゴム状硬化物 が得られやすくなる。 一方、 反応性ケィ素基が分子鎖の末端近傍に存在すると最 終的に形成される硬化物に含まれる有効網目鎖量が多くなるため、.高強度、 高破 断伸びで低弾性率を示すゴム状硬化物が得られやすくなる。 特に、 反応性ケィ素 基が分子鎖の末端に存在すると最終的に形成される硬化物に含まれる有効網目鎖 量が最も多くなるため、 引張り物性として大きい破断伸びと柔軟性に富むゴム弹 性を有することが望ましい建築物のシ一ラント用途等には好ましい。
反応性ケィ素基を有するポリオキシァ /レキレン系重合体 (b ) の具体例として
は、 特公昭 45— 363 1 9号、 同 46— 12154号、 特開昭 50— 1565 99号、 同 54— 6096号、 同 55— 13767号、 同 55— 13468号、 同 57— 1 641 23号、 特公平 3— 245' 0号、 米国特許 3632557号、 米国特許 4345053号、 米国特許 4366307号、 米国特許 496084 4号等の各公報に提案されているもの、 また特開昭 61— 19763 1号、 同 6 1一 215622号、 同 61— 215623号、 同 61— 218632号の各公 報に提案されている数平均分子量 6, 000以上、 Mw/Mnが 1. 6以下の高 分子量で分子量分布が狭いポリォキシアルキレン系重合体にヒドロシリル化等に よりジメトキシメチルシリル基等の反応性ケィ素基を導入した重合体ゃ特開平 3 -72527号に開示された高分子量で分子量分布が狭い重合体が例示できるが、 特にこれらに限定されるものではなレ、。
反応性ケィ素基を有するビニル系重合体 (a) は、 得 'られる組成物の粘度上昇 に^"する寄与が大きく作業性を低下させる傾向にあるが、 MwZMnが 1. 6以 下、 好ましくは 1. 5以下、 の反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系 重合体 (b) を用いることによって、 得られる組成物の粘度の上昇を抑え作業性 を向上させることができる。 このような重合体は複合金属シアン化物錯体触媒を 用レヽて得られるポリオキシアルキレン系重合体から得ることができる。 反応性ケ ィ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体 (b) としてこのような分子量分 布が狭い重合体を用いても数平均分子量が 16, 000以上の直鎖状の重合体を 用い、 反応性ケィ素基を有するビニル系重合体 (a) として (メタ) アクリル系 ランダム共重合体などのリビングラジカル重合法でないラジカル重合法によって 得られる重合体を用いると、 組成物の粘度が非常に大きくなることが予測される 力 シーリング材組成物として使用できる 100 P a · sあるいは 80 P a ♦ s 程度の範囲内に収まる。 従って、 粘度を低下させるため溶剤や過剰の可塑剤を使 用するなど特別な配合処方を使用する必要がなく、 また使用しても量を少なくす ることができる。
反応性ケィ素基を有するビニル系重合体 (a) と反応性ケィ素基を有するポリ ォキシアルキレン系重合体 (b) の組成比 (a) / (b) (重量比) は下限が 1 0/90であることが好ましく、 25Z75であることがより好ましく、 30Z
70であることが更に好ましい。 上限は 90/10であるこどが好ましく、 45 /55であることがより好ましい。 10Z90より小さくなり、 反応性ケィ素基 を有するポリオキシアルキレン系重合体 (b) の量が多くなると、 変成シリコー ン系シーリング材の耐候性として、 サンシャインゥェザオメ一ターで 2000時 間経過後の劣化がないことを基準とした場合、 耐候性が不充分な場合がある。 一 方、 90Z 10を超え、 反応性ケィ素基を有するビニル系重合体 (a) の量が多 くなると耐候性は改善されるが組成物の粘度が高くなり組成物の取り扱い作業性 が悪くなることがある。
反応性ケィ素基を有するビュル系重合体 (a) として、 反応性ケィ素基を有す るァクリル酸アルキルエステル系重合体および/またはメタクリル酸アルキルェ ステル系重合体を用い、 反応性ケィ素基を有するポリォキシアルキレン系重合体
(b) として反応性ケィ素基を有するポリオキシプロピレン系重合体を用いた場 合、 (a) ノ (b) は 25/75〜45 55の範囲が好ましい。 特に、 数平均 分子量 10, 000以上、 さらには 16, 000以上、 特には 18, 000以上 であって、 分子量分布 MwZMnが 1. 5以下の反応性ケィ素基を有するポリオ キシプロピレン系重合体を用いる場合、 (a) / (b) は 25Z75〜45/5 5の範囲が好ましい。 (a) Z (b) が 25/75〜45/55の範囲であると 十分な耐候性と作業性が両立しうる。 さらに好ましくは 30Z70〜45Z55 の範囲である。
本発明で用いるアクリル成分を有する可塑剤 (c) は、 アクリル酸エステルや アクリルアミ ドなどのアクリル系単量体の重合体である。 アクリル酸エステルの 共重合体を含めた重合体、 アクリル酸エステルと他の単量体との共重合体が好ま しい。 アクリル酸エステルの具体例としては本発明の (a) 成分の製造に用いる アタリル酸エステルを例示できる。 アタリル酸アルキルエステルが好ましく、 特 にアタリル酸ブチルゃァクリル酸ェチルなどの炭素数 1〜 8のアルキル基を有す るアクリル酸アルキルエステルが好ましい。 この可塑剤の添カ卩により、 該硬化性 組成物の粘度ゃスランプ性およぴ該組成物を硬化して得られる硬化物の引張強度、 :破断伸びなどの機械特性が調整できるとともに、 アタリル成分を分子中に含まな い可塑剤を使用した場合に比較して、 良好な耐候性を長期にわたり維持できる。
また、 アクリル成分を有する可塑剤 (c) 、 特に後記する プロセスによる アクリル系ポリマー、 を用いるとアクリル成分を有する可塑剤以外の可塑剤を使 用した場合に比較し、 硬化物の破断伸びが大きくなるという効果がある。 従って、 前記したようにポリオキシアルキレン重合体 (b) として数平均分子量が 16, 000以上の重合体を用い、 特にサイジングポード用シーリング材に必要な硬化 物の破断伸びが大きいシーリング材を製造する際には、 アタリル成分を有する可 塑剤 (c) はきわめて好適な可塑剤となる。
上記アクリル成分を有する可塑剤 (c) の数平均分子量は、 500〜15, 0 00が好ましく、 さらに好ましくは 800〜10, 000であり、 より好ましく は 1, 000〜8, 000である。 分子量が低すぎると熱や降雨により可塑剤が ,経時的に流出し、 初期の物性を長期にわたり維持できず、 耐候性も改善できない 傾向にある。 また、 分子量が高すぎると粘度が高くなり、 作業性が悪くなる傾向 にある。 アクリル成分を有する可塑剤 (c) は可塑剤として作用するので、 反応 性ケィ素基を有するビニル系重合体 (a) や反応性ケィ素基を有するポリオキシ アルキレン系重合体 (b) いずれかあるいは双方より粘度が小さいのが通常であ る。 特に、 アクリル成分を有する可塑剤 (c) は反応性ケィ素基を有するポリオ キシアルキレン系重合体 (b) より粘度が小さいことが望ましい。 数平均分子量 に関し、 アクリル成分を有する可塑剤 (c) は反応性ケィ素基を有するビニル系 重合体 (a) や反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体 (b) い ずれかあるいは双方より、 数平均分子量として 1, 000以上、 さらには 2, 0 00以上、 特には 3, 000以上、 小さいことが望ましい。 アクリル成分を有す る可塑剤 (c) の数平均分子量は GPCによるポリスチレン換算分子量として測 定できる。 また、 分子量分布 (Mw/Mn) は GPC (ポリスチレン換算) を用 いて測定することができる。 ' アクリル成分を有する可塑剤 (c) の具体例としては、 特閼平 2000— 1 7 8456号等に提案されているリビングラジカル重合により製造した分子量分布 が 1. 8以下の (メタ) アクリル系重合体が例示できるが、 特にこれらに限定さ れるものではない。 また、 「工業材料」 1998年 8月号 P. 1 10に記載の東 亜合成 (株) やジョンソンポリマー (株) により製造されている SGOプロセス
よるポリマーも使用できる。 S G Oポリマーはアクリル酸エステル系単量体を 高温、 高圧で連続塊状重合によって得るこノとができる。 通常常温で液状で官能基 を有しないものを用いる。 これらは単独で使用してもよく、 2種以上を併用して もよい。 また必要によつては物性に悪影響を与えない範囲で低分子可塑剤と併用 してもよい。
'これらのアクリル成分を有する可塑剤は反応性ケィ素基を有しないアクリル系 重合体であってもよいし、 反応性ケィ素基を有するァクリル系重合体であっても よレ、。 水酸基を含有する S G Oプロセスによるポリマーの水酸基を利用し、 反応 性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体 (b ) における反応性ケィ素 基の導入方法と同様の方法で反応性ケィ素基を導入できる。 反応性ケィ素基を有 するアクリル系重合体は反応性可塑剤として作用し、 硬化物において可塑剤のブ リードがなくなるなどの効果がある。 反応性ケィ素基が平均して 1分子中に 1個 を超えて存在すると硬化物の引張特性への影響が大きくなる。 分子中に平均して
1個以下の反応性ケィ素基を有するアクリル系重合体などのアクリル成分を有す る可塑剤 (c ) が反応性可塑剤としては好ましい。
アクリル成分を有する可塑剤 ( c ) の使用量は、 反応性ケィ素基を有するビニ ル系重合体 (a ) と、 反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体 ( b ) との合計 1 0 0重量部に対して下限は 5重量部が好ましく、 1 0重量部がよ り好ましく、 2 0重量部がさらに好ましい。 上限は 1 5 0重量部が好ましく、 1 2 0重量部がより好ましく、 1 0 0重量部がさらに好ましレ、。 5重量部未満では ' 可塑剤としての効果が発現しにくくなり、 1 5 0重量部を越えると硬化物の機械 , 強度が不足する傾向にある。 なおこれら可塑剤は、 重合体製造時に配合すること も可能である。 .
• 本発明の組成物を硬化させるにあたっては、 硬化触媒を使用してもしなくても よい。 硬化触媒を使用する場合には、 従来公知のものを広く使用することができ る。 その具体例としては、 テトラブチルチタネート、 テトラプロピルチタネート、 チタンテトラァセチノレアセトナートなどのチタン化合物;ジブチルスズジラゥレ ート、 ジプチ/レスズマレエート、 ジプチ/レスズフタレート、 ジブチ/レスズジオタ 'テート、 ジブチノレスズジェチノレへキサノレート、 ジブチ /レスズジメチノレマレエ一
ト、 ジブチルスズジェチ/レマレエ一ト、 ジブチノレスズジブチノレマレエ一ト、 ジブ チルスズジォクチルマレエ一ト、 ジブチルスズジトリデシルマレエ一ト、 ジブチ ズレスズジベンジルマレエート、 ジブチルスズジアセテート、 ジォクチルスズジェ チルマレエ一ト、 ジォクチルスズジオタチルマレエ一ト、 ジブチルスズジメ トキ サイド、 ジブチルスズジノユルフェノキサイド、 ジブテニルスズオキサイド、 ジ プチルスズジァセチルァセトナート、 ジブチルスズジェチルァセトァセトナート、 ジブチルスズォキサイドとフタル酸エ^テルとの反応物等の 4価のスズ化合物; ォクチル酸スズ、 ナフテン酸スズ、 ステアリン酸スズなどの 2価のスズ化合物; ァノレミニゥムトリスァ チルァセトナート、 アルミユウムトリスェチルァセトァ セテート、 ジイソプロポキシアルミニウムェチルァセトアセテートなどの有機ァ ルミニゥム化合物類;ジルコニウムテトラァセチルァセト"^ "一トなどのジルコ二 ゥム化合物類;ォクチル酸鉛;プチルァミン、 オタチルァミン、 ジブチルァミン、 モノエタノー^/アミン、 ジエタノー 7レアミン、 トリエタノーズレアミン、 ジェチレ ントリアミン、 トリエチレンテトラミン、 ォレイルァミン、 シクロへキシ^/アミ ン、 ベンジルァミン、 ジェチルァミノプロピルァミン、 キシリレンジァミン、 ト リエチレンジァミン、 グァニジン、 ジフエ二ノレグァニジン、 2 , 4 , 6—トリス (ジメチルァミノメチル) フエノール、 モルホリン、 N—メチルモルホリン、 2 一ェチル一4ーメヂルイミダゾール、 1 , 8—ジァザビシクロ (5, 4 , 0 ) ゥ ンデセン一 7 (D B U) などのアミン系化合物、 あるいはこれらアミン系化合物 のカルボン酸などとの塩;過剰のポリアミンと多塩基酸と ら得られる低分子量 ポリアミ ド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物; y—アミ ノプロビルトリメ トキシシラン、 N— ( β—アミノエチル) ァミノプロピルメチ ルジメ トキシシラ などのアミノ基を有するシラ カツプリング剤;などのシラ ノ一ル縮合触媒、 さらには他の酸性触媒、 塩基性触媒などの公知のシラノール縮 合触媒等が挙げられる。 これらの触媒は単独で使用してもよく、 2種類以上併 してもよい。 »
これらの硬化触媒の使用量は、 反応性ケィ素基を有するビニル系重合体 (a ) と、 反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体 (b ) の合計量 1 0 0重量部に対して、 0 . 1〜 2 0重量部程度が好ましく、 1〜 1 0重量部程度が
更に好ましい。 硬化触媒の使用量が少なすぎると、 硬化速度が遅くなり、 また硬 化反応が充分に進行しにくくなるので、 好ましくない。 一方、 硬化触媒の使用量 が多すぎると、 硬化時に局部的な発熱や発泡が生じ、 良好な硬化物が得られにぐ くなるので、 好ましくない。
本発明の硬化性組成物においては、 縮合触媒の活性をより高めるために、 一般 式 R a S i (O R) 4— a
(式中、 Rはそれぞれ独立に、 炭素数 1〜 2 0の置換あるいは非置換の炭化水素 基である。 さらに、 aは 0、 1、 2、 3のいずれかである。 ) で示されるシラノ 一ル基をもたないケィ素化合物を添加しても構わない。 前記ケィ素化合物として は、 限定はされないが、 フエニルトリメ トキシシラン、 フエ二ルメチルジメ トキ シシラ ?/、 フエ二ルジメチルメ トキシシラン、 ジフエ二ルジメ トキシシラン、 ジ フエ二ルジェトキシシラン、 トリフエニルメ トキシシラン等の一般式中の尺が、 炭素数 6〜 2 0のァリール基であるものが、 組成物の硬化反応を加速する効果が 大きいために好ましい。 特に、 ジフエ二ルジメ トキシシランゃジフエ二ルジェト キシシランは、 低コストであ,り、 入手が容易であるために特に好ましい。 このケ ィ素化合物の配合量は、 反応性ケィ素基を有するビニル系重合体'(a ) と、 反応 性ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体 (b ) の合計量 1 0 0重量部 に対して 0 . 0 1〜2 0重量部程度が好ましく、 0 1〜 1 0重量部が更に好ま しい。 ケィ素化合物の配合量がこの範囲を下回ると硬化反応を加速する効果が小 さくなる場合がある。 一方、 ケィ素化合物の配合量がこの範囲を上回ると、 硬ィ匕 物の硬度や引張強度が低下することがある。
本発明の組成物には、 シランカップリング剤、 シランカップリング剤の反応物、 またはシランカップリング剤以外の化合物を接着性付与剤として添加することが できる。 シランカップリング剤の具体例としては、 y—イソシァネートプロピル トリメ トキシシラン、 γ—イソシァネートプロピルトリエトキシシラン、 γ—ィ ソシァネートプロピルメチルジェトキシシラン、 0/—イソシァネートプロピルメ チルジメ トキシシラン等のイソシァネート基含有シラン類; γ—ァミノプロピル トリメ トキシシラン、 y—ァミノプロピルトリエトキシシラン、 γ—ァミノプロ ピルメチルジメ トキシシラン、 γ—ァミノプロピルメチルジェトキシシラン、 γ
一 ( 2—アミノエチル) ァミノプロビルトリメトキシシラン、 γ— (2—ァミノ ェチル) ァミノプロピルメチルジメ トキシシラン、 Ί— ( 2—アミノエチル) ァ ミノプロピルトリエトキシシラン、 γ— ( 2—アミノエチル) ァミノプロピルメ チルジェトキシシラン、 γ—ウレイドプロビルトリメ トキシシラン、 Ν—フエ二 ノレ一 yーァミノプロピノレトリメ トキシシラン、 N—ベンジ^/レー γ—ァミノプロピ ルトリメトキシシラン、 Ν—ビュルべンジルー γ—アミノプ trピルトリエトキシ シラン等のアミノ基含有シラン類; γ—メルカプトプロビルトリメトキシシラン、 γ—メルカプトプロピルトリエトキシシラン、 γ—メルカプトプロピルメチルジ メ トキシシラン、 γ—メルカプトプロピルメチルジェトキシシラン等のメルカプ ト基含有シラン類; γ—グ、リシドキシプロピルトリメ トキシシラン、 γ—グリシ ドキシプロピルトリエトキシシラン、 γ—グリシドキシプロピルメチルジメ トキ シシラン、 β— ( 3, 4—エポキシシクロへキシル) ェチルトリメトキシシラン、 β— ( 3 , 4—エポキシシクロへキシル) ェチルトリエトキシシラン等のェポキ シ基含有シラン類; β—カルボキシェチルトリエトキ、:シラン、 β—カルボ'キシ ェチルフエニルビス (2—メ トキシエトキシ) シラン、 Ν— β— (力ルポキシメ チレ) アミノエチル一 y—ァミノプロビルトリメ トキシシラン等の力ルポキシシ ラン類; ビニノレトリメトキシシラン、 ビュルトリエトキシシラン、 γ—メタクリ ロイノレォキシプロピルメチルジメ トキシシラン、 y—ァクリロイルォキシプロピ ノレメチルトリエトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類; γ—クロロプ 口ピルトリメ トキシシラン等のハ口ゲン含有シラン類; トリス (トリメ トキシシ リル) イソシァヌレート等のィンシァヌレートシラン類等を挙げることができる。 また、 これらを変性した誘導体である、 ァミノ変性シリルポリマー、 シリル化ァ ミノポリマー、 不飽和アミノシラン錯体、 フエニルァミノ長鎖アルキルシラン、 アミノシリル^ ί匕シリコーン、 シリノレ化ポリエステノレ等もシランカツプリング剤と して用いることができる。 本発明に用いるシランカップリング剤は、 通常、 反応 性ケィ素基を有するビエル系重合体 (a ) と、 反応性ケィ素基を有するポリオキ シアルキレン系重合体 (b ) の合計量 1 0 0重量部に対して、 0 . 1〜2 0重量 部の範囲で使用される。 特に、 0 . 5〜 1 0重量部の範囲で使用するのが好まし い。 -
本発明の硬化性組成物に添加されるシランカツプリング剤の効果は、 各種被着 体、 すなわち、 ガラス、 アルミ^ウム、 ステンレス、 亜鉛、 銅、 モルタルなどの ■ 無機基材や、 塩ビ、 アクリル、 ポリエステル、 ポリエチレン、 ポリプロピレン、
' - '
ポリカーボネートなどの有機基材に用いた場合、 ノンプライマー条件またはブラ イマ一処理条件下で、 著しい接着性改善効果を示す。 ノンプライマー条件下で使 用した場合には、 各種被着体に対する接着性を改善する効果が特に顕著である。 シランカップリング剤以外の具体例としては、 特に限定されないが、 例えば、 ェ ポキシ樹脂、 フエノール樹脂、 硫黄、 アルキルチタネート類、 芳香族ポリイソシ ァネート等が挙げられる。 上記接着性付与剤は 1種類のみで使用しても良いし、 2種類以上混合使用しても良い。 これら接着性付与剤は添加することにより被着 体に対する接着性を改善することができる。 ·
本発明の糸且成物は、 種々の充填剤を配合するこどができる。 充填剤としては、 フュームシリカ、 沈降性シリカ、 結晶性シリカ、 溶融シリカ、 ドロマイ ト、 無水 ケィ酸、 含水ケィ酸、 およびカーボンブラックの如き補強性充填剤;重質炭酸力 ルシゥ 'ム、 膠質炭酸カルシウム、 炭酸マグネシウム、 ケイソゥ土、 焼成クレー、 クレー、 タルク、 酸化チタン、 ベントナイ ト、 有機ベントナイ ト、 酸化第二鉄、 アルミニウム微粉末、 フリント粉末、 酸化亜鉛、 活性亜鉛華、 シラスバルーン、 ガラスミクロバルーン、 フエノール樹脂や塩化ビニリデン樹脂の有機ミクロバル ーン、 P V C粉末、 P MM A粉末など樹脂粉末の如き充填剤;石綿、 ガラス繊維 およびフィラメントの如き繊維状充填剤等が挙げられる。
これら充填剤の使用により強度の高い硬化物を得たい場合には、 主に ューム シリカ、 沈降性シリカ、 結晶性シリカ 溶融シリカ、 ドロマイト、 無水ケィ酸、 含水ケィ酸およびカーボンブラック、 表面処理微細炭酸カルシウム、 焼成クレー、 ' クレー、 および活性亜鉛華などから選ばれる充填剤が好ましく、 反応性ケィ素基 を有するビニル系重合体 (a ) と、 反応性ケィ素基を有するポリオキシアルキレ ン系重合体 (b ) との合計 1 0 0重量部に対し、 1〜1 0 0重量部の範囲で使用 すれば好ましい結果が得られる。 また、 低強度で破断伸ぴが大である硬化物を得 たい場合には、 主に酸化チタン、 炭酸カルシウム、 炭酸マグネシウム、 タルク、 酸化第二鉄、 酸化亜鉛、 およびシラスバルーンなどから選ばれる充填剤を反応性
ケィ素基を有するビニル系重合体 (a) と、 反応性ケィ素基を有するポリオキシ アルキレン系重合体 (b) との合計 100重量部に対して 5〜200重量部の範 : 囲で使用すれば好ましい結果が得られる。 なお、 一般的に炭酸カルシウムは、 比 表面積の値が大きいほど硬化物の破断強度、 破断伸び、 接着性の改善効果は大き くなる。 もちろんこれら充填剤は 1種類のみで使用してもよいし、 2種類以上混 合使用してもよい。
組成物の作業性 (キレなど) 向上や硬ィ匕物表面を艷消し状にするために、 有機 バルーン、 無機バルーンの添加が好ましい。 これらの充填剤は表面処理すること もでき、 1種類のみで使用しても良いし、 2種類以上混合使用することもできる。 作業性 (キレなど) 向上には、 バルーンの粒径は 0. 1鹏以下が好ましい。 硬 化物表面を艷消し状にするためには、 5〜300 μπιが好ましい。
本発明の組成物は硬化物の耐侯性が良好であるなどの理由により、 サイジング ボード、 特に窯業系サイジングボード、 など住宅の外壁の目地に好適に用いられ るが、.外壁の意匠とシーリング材の意匠が調和することが望ましい。 特に、 外壁 としてスパッタ塗装、 着色骨材などの混入により高級感のある外壁が用いられる ようになつている。 本発明の組成物が直径が 0. 1mm以上、 好ましくは 0. 1 〜5. Omm程度の鱗片状または粒状の物質が配合されていると、 硬化物はこの ような高級感のある外壁と調和し、 耐候性がすぐれるためこの硬ィ匕物の外観は長 期にわたって持続するすぐれた組成物となる。 粒状の物質を用いると砂まき調あ るいは砂岩調のざらつき感がある表面となり、 鱗片状物質を用いると鱗片状に起 因する凹 ώ状の表面どなる。
鱗片状または粒状の物質の好ましい直径、 配合量、 材料などは特開平 9一 53 063号公報に記載されているように次の通りである。
直径は 0. 1mm以上、 好ましくは 0. 1〜5. 0 mm程度であり、 外壁の材 質、 模様等に合わせて^当な大きさのものが使用される。 0. 2mm〜5. Om πι程度や 0. 5mn!〜 5. Omm程度のものも使用可能である。 鱗片状の物質の 場合には、 厚さが直径の 1Z10〜: L/5程度の薄さ (0. 01〜1. 00mm 程度) とされる。 鱗片状または粒状の物質は、 シーリング主材内に予め混合され ' てシーリング材として施工現場に運搬される力、 使用に際して、 施工現場にてシ
ト ,
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一リング主材内に混合される。
鱗片状または粒状の物質は、 シーリング材組成物 1 0 0重量部に対して、 1〜 2 0 0重量部程度が配合される。 配合量は、 個々の鱗片状または粒状の物質の大 きさ、 外壁の材質、 模様等によって、 適当に選定される。
5 鱗片状または粒状の物質とじては、 ケィ砂、 マイ力等の天然物、 合成ゴム、 合 成樹脂、 アルミナ等の無機物が使用される。 目地部に充填した際の韋匠性を高め るために、 外壁の材質、 模様等に合わせて、 適当な色に着色される。
好ましい仕上げ方法などは特開平 9 一 5 3 0 6 3号公報に記載されている。 ' また、 同様の目的でバルーン (好ましくは平均粒径が 0 . l mm以上のもの)0 を用いれば砂まき調あるいは砂岩調のざらつき感がある表面になり、 かつ軽量化 を図ることができる。 バルーンの好ましい直径、 配合量、 材料などは特開平 1 0 - 2 5 1 6 1 8号公報に記載されているように次の通りである。
バルーンは、 球状体充填剤で内部が中空のものである。 このバルーンの材料と • しては、 ガラス、 シラス、 シリカなどの無機系の材料、 および、 フエノール樹脂、5 尿素樹脂、 ポリスチレン、 サランなどの有機系の材料があげられるが、 これらの みに限定されるものではなく、 無機系の材料と有機系の材料とを複合させたり、 また、 積層して複数層を形成させたりすることもできる。 無機系の、 あるいは有 機系の、 またはこれらを複合させるなどしたバルーンを使用することができる。 また、 使用するバルーンは、 同一のバルーンを使用しても、 あるいは異種の材料0 のバルーンを複数種類混合して使用しても'差し支えがない 9 さらに、 バルーンは、 その表面を加工ないしコーティングし ものを使用することもできるし、 またそ の表面を各種の表面処理剤で処理したものを使用することもできる。 たとえば、 有機系のバルーンを炭酸カルシウム、 タルク、 酸化チタンなどでコーティングし たり、 無機系のバルーンをシラン力ップリング剤で表面処理することなどがあげ5■ られる。
砂まき調あるいは砂岩調のざらつき感がある表面を得るには、 バル一ンは粒径 が 0 . 1 mm以上であることが好ましい。 0 . 2 mn!〜 5 . 0 111111程度ゃ0 . 5 mn!〜 5 . O mm程度のものも使用可能である。 0 . 1 mm未満のものでは、 多 量に配合しても組成物の粘度を上昇させるだけで、 ざらつき感が発揮されない場
合がある。 バルーンの配合量は目的とする砂まき調あるいは砂岩調のざらつき感 の程度によって容易にさだめることができる。 通常、 粒径が 0. 1mm以上のも のを組成物中の容積濃度で 5〜 25 V o 1 %の範囲となる割合で配合すること力 S 望ましい。 バルーンの容積濃度が 5 V o 1 %未満であるとざらつき感がなく、 ま た 25 v o 1 %を超えると、 シーリング材の粘度が高くなり作業性が悪く、 硬化 物のモジュラスも高くなり、 シーリング材の基本性能が損なわれる傾向にある。
シーリング材の基本性能とのパランスが特に好ましい容積濃度は 8〜 22 V o 1 %である。
バルーンを用いる際には特開 2000-154368号公報に記載されている ようなスリップ防止剤、 特開 2001— 164237号公報に記載されているよ うな硬化物の表面を凹凸状態に加えて艷消し状態にするためのァミン化合物、 特 に融点 35 °C以上の第 1級およびノまたは第 2級ァミンを添加することができる。
バルーンの具体例は特開平 2— 129262号、 特開平 4一 8788号、 特開 平 4— 173867号、 特開平 5— 1225号、 特開平 7— 1 13073号、 特 開平 9一 53063号、 特開平 10— 251618号、 特開 2000— 1543 68号、 特開 2001— 164237号、 WO 97/05201号などの各公報 に記載されている。
本努明の組成物がシーリング材硬化物粒子を含むと硬化物は表面に凹凸を形成 し意匠性を向上させることができる。 シーリング材硬化物粒子の好ましい直径、 配合量、 材料などは特開 2001— 115142号公報に記載されているように 次の通りである。 直径は 0. lmm〜lram、 さらには 0. 2〜0. 5 mm程度 が好ましい。 配合量は硬化性,袓成物中に 5〜: L 00重量%、 さらには 20〜 50 重量%が好ましい。 材料は、 ウレタン樹脂、 シリコーン、 変成シリコーン、 多硫 化ゴム等を挙げることができシーリング材に用いられるものであれば限定されな いが、 変成シリコーン系のシーリング材が好ましい。
本発明の組成物は、 ァクリル成分を有する可塑剤の他に適宜他の可塑剤成分を 添加することができる。 可塑剤としては特に限定されないが、 物性の調整、 性状 の調節等の目的により、 例えば、 ジブチルフタレート、 ジヘプチルフタレート、 ジ (2—ェチルへキシル) フタレート、 ブチルベンジルフタレート等のフタル酸 '、,
エステル類;ジォクチルアジペート、 ジォクチルセパケート、 ジブチルセバケー ト、 コハク酸イソデシル等の非芳香族二塩基酸ェステル類;ォレイン酸ブチル、 ァセチルリシリノール酸メチル等の脂肪族エステル類; ジエチレングリコールジ ベンゾエート、 トリエチレングリコー/レジベンゾエート、 ペンタエリスリ トーノレ ェズテノレ等のポリアルキレ グリコーノレのエステ/レ類; トリクレジ/レホスフエー ト'、 トリブチルホスフエ一ト等のリン酸エステル類; トリメリツト酸エステル類 ;塩素化パラフィン類;アルキルジフエ二ル、 部分水添ターフェニル、 等の炭化 水素系油 ; プロセスオイル類;ポリエチレングリコール、 ポリプロピレングリコ ール等のポリエーテル類;エポキシ化大豆油、 エポキシステアリン酸ベンジル等 のエポキシ可塑剤類;ポリエステル系可塑剤類等を単独、 または 2種以上混合し て使用することができるが、 必ずしも必要とするものではない。 なおこれら可塑 剤は、 重合体製造時に配合することも可能である。 アクリル成分を有する可塑剤 ( c ) は一般に高価な場合が多く、 他の可塑剤を併用するとコストダウンになる ことが多い。 本発明の組成物にァクリル成分を有する可塑剤以外の可塑剤を併用 する場合、 アクリル成分を有する可塑剤とアクリル成分を有する可塑剤以外の可 塑剤との重量比が 7 0 / 3 0以上の場合、 7 0 / 3 0未満の場合に比較して特異 的に耐候性が優れたものになる。 アクリル成分を有する可塑剤 (C ) 以外の可塑 剤としては、 相溶性の点からフタル酸エステル類やポリエーテル類が好ましい。 本発明の硬化性組成物には、 必要に応じて生成する硬化物の引張特性を調整す る物性調整剤を添加しても良い。 物性調整剤としては特に限定されないが、 例え ば、 メチルトリメ トキシシラン、 ジメチルジメ トキシシラン、 トリメチルメ トキ シシラン、 n—プロビルトリメ トキシシラン等のアルキルアルコキシシラン類; ジメチルジイソプロぺノキシシラン、 メチルトリイソプロぺノキ シラン、 γ— グリシドキシプロピルメチルジィソプロぺノキシシラン等のアルキルイソプロぺ ノキシシラン、 y—グリシドキシプロピルメチルジメ トキシシラン、 γ—グリシ ドキシプロビルトリメ トキシシラン、 ビニルトリメ トキシシラン、 ビニルジメチ ルメ トキシシラン、 一ァミノプロビルトリメ トキシシラン、 Ν— ( β—ァミノ ェチル) ァミノプロピルメチルジメ トキシシラン、 γ—メルカプトプロピルトリ メ トキシシラン、 y—メルカプトプロピルメチルジメ トキシシラン等の官能基を
有するアルコキシシラン類;シリコーンワニス類;ポリシロキサン類等が挙げら れる。 前記物性調整剤を用いることにより、 本発明の組成物を硬化させた時の硬 度を上げたり、 逆に硬度を下げ、 破断伸びを出したりし得る。 上記物性調整剤は 単独で用いてもよく、 2種以上併用してもよい。
本発明の硬化性組成物には、 必要に応じて垂れを防止し、 作業性を良くするた めにチクソ性付与剤 (垂れ防止剤) を添加しても良レ、。 また、 垂れ防止剤として は特に限定されないが、 例えば、 ポリアミドワックス類;水添ヒマシ油誘導体類 ;ステアリン酸カルシウム、 ステアリン酸アルミニウム、 ステアリン酸バリウム 等の金属石鹼類等が挙げられる。 これらチクソ性付与剤 (垂れ防止剤) は単独で 用いて よく、 2種以上併用してもよい。
本発明の組成物には、 エポキシ樹脂を添加し、 弾性接着剤などとして用いるこ ともできる。 エポキシ樹脂としては、 ェピクロルヒドリン一ビスフエノール A型 エポキシ樹脂、 ェピクロルヒドリン一ビスフエノール F型エポキシ樹脂、 テトラ ブロモビスフエノール Aのグリシジルエーテルなどの難燃型エポキシ樹脂、 ノポ ラック型エポキシ樹脂、 水添ビスフヱノール A型エポキシ樹脂、 ビスフエノール Aプロピレンォキシド付加物のグリシジルエーテル型ェポキシ樹脂、 p—ォキシ 安息香酸グリシジ エーテルエステル型エポキシ樹脂、 m—アミノフエノール系 エポキシ樹脂、 ジアミノジフエ二ルメタン系エポキシ樹脂、 ウレタン変性ェポキ シ樹脂、 各種脂環式エポキシ樹脂、 N, N—ジグリシジルァ二リン、 N, N—ジ グリシジルー o—トルイジン、 トリグリシジルイソジァヌレート、 ポリアルキレ ングリコールジグリシジルエーテル、 グリセリンなどのごとき多価アルコールの グリシジルエーテル、 ヒダントイン型エポキシ樹脂、 石油樹脂などのごとき不飽 和重合体のエポキシ化物などが例示されるが、 これらに限定されるものではなく、 一般に使用されているエポキシ榭脂が使用されうる。 エポキシ基を少なくとも分 子中に 2個含有するものが、 硬化に際し反応性が高く、 また硬化物が 3次元的網 目をつく りやすいなどの点から好ましい。 さらに好ましいものとしてはビスフエ ノール A型ェポキシ樹脂類またはノ ラック型ェポキシ樹脂などがあげられる。 これらのエポキシ樹脂と反応性ケィ素基を有するビエル系重合体 (a ) と反応性 ケィ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体 (b ) の合計量の使用割合は、
重量比で ( (a) + (b) ) Zエポキシ樹脂 = 1 00/1〜: L/l 00の範囲で ある。 ( (a) + (b) ) Zエポキシ樹脂の割合が 1/1 00未満になると、 工 ポキシ樹脂硬化物の衝撃強度ゃ強靱性の改良効果がえられがたくなり、 ( (a) + (b) ) エポキシ樹脂の割合が 1 0 Q/1をこえると、 ォキシアルキレン系 重合体硬化物の強度が不十分となる。 好ましい使用割合は、 硬化性樹脂組成物の 用途などにより異なるため一概には決められないが、 たとえばエポキシ樹脂硬化 物の耐衝撃性、 可撓性、 強靱性、 剥離強度などを改善する場合には、 エポキシ樹 脂 1 00重量部に対して (a) 成分 + (b) 成分を 1〜1 00重量部、 さらに好 ましくは 5〜1 00重量部使用するのがよい。 一方、 (a) 成分 + (b) 成分の 硬化物の強度を改善する場合には、 (a) 成分 + (b) 成分 100重量部に対し てエポキシ樹脂を 1〜200重量部、 さらに好ましくは 5〜1 00重量部使用す るのがよい。
本発明の組成物には、 エポキシ榭脂を硬化させる硬化剤を併用できることは当 然である。 使用し得るエポキシ樹脂硬化剤としては、 特に制限はなく、 一般に使 用されているエポキシ樹脂硬化剤を使用できる。 具体的には、 例えば、 トリェチ レンテトラミン、 テトラエチレンペンタミン、 ジェチルァミノプロピルアミ 、 N—アミノエチ^^ビペリジン、 m—キシリ レンジァミン、 m—フエ二レンジアミ ン、 ジアミノジフエ二ノレメタン、 ジアミノジフエニノレス ホン、 イソホロンジァ ミン、 ァミン末端ポリエーテル等の一級、 二級アミン類; 2, 4, 6—トリス ( ジメチルアミノメチル) フエノール、 トリプロピルァミンのような三級アミン類、 及ぴ、 これら三級ァミン類の塩類;ポリアミ ド樹脂類;ィミダゾール類;ジシァ ンジアミド類;三弗化硼素錯化合物類、 無水フタル酸、 へキサヒドロ無水フタル 酸、 テトラヒ ドロ無水フタル酸、 ドデシ二ル無水琥珀酸、 無水ピロメリット酸、 無水ク口レン酸等のような無水.カルボン酸類; アルコール類; フエノール類;力 ルボン酸類;アルミニウム又はジルコニウムのジケトン錯化合物等の化合物を例 示することができるが、 これらに限定されるものではない。 また、 硬化剤も単独 でも 2種以上併用してもよい。
エポキシ樹脂の硬化剤を使用する場合、 その使用量はエポキシ樹脂 1 00重量 部に対し、 0. 1〜300重量部の範囲である。 -
エポキシ樹脂の硬化剤としてケチミンを用いることができる。 ケチミンは、 水 分のない状態では安定に存在し、 水分によって一級ァミンとケトンに分解され、 生じた一級ァミンがエポキシ樹脂の室温硬化性の硬化剤となる。 ケチミンを用い ると 1液型の組成物を得ることができる。 このようなケチミンとしては、 ァミン 化合物とカルボニル化合物との縮合反応により得ることができる。
ノグチミンの合成には公知のァミン化合物、 カルボニル化合物を用いればよいが、 たとえばァミン化合物としてはエチレンジァミン、 プロピレンジァミン、 トリメ チレンジァミン、 テトラメチレンジァミン、 1 , 3—ジアミノブタン、 2, 3— : ジァミノブタン、 ペンタメチレンジァミン、 2, 4—ジァミノペンタン、 へキサ, メチレンジァミン、 p—フエ二レンジァミン、 p, ' ービフエ二レンジァミン などのジァミン; 1 , 2, 3—トリアミノプロパン、 トリアミノベン,ゼン、 トリ ス (2—アミノエチル) ァミン、 テトラ (アミノメチル) メタンなどの 価ァ.ミ ン;ジエチレントリアミン、 トリエチレントリアミン、 テトラエチレンペンタミ ンなどのポリアルキレンポリアミン;ポリオキシアル^ 'レン系ポリアミン; <y— ァミノプロピノレトリエトキシ^ラン、 N— ( β—アミノエチ /レ) — y—アミノプ 口ビルトリメ トキシシラン、 N— ( —アミノエチル) 一 V—ァミノプロピルメ チルジメ トキシシランなどのアミノシラン;などが使用されうる。 また、 カルボ ニル化合物としてはァセトアルデヒ ド、 プロピオンアルデヒ ド、 η—ブチルアル デヒ ド、 イソブチルアルデヒ ド、 ジェチルァセトアルデヒド、 グリオキサーノレ、 ベンズアルデヒ ド等のアルデヒ ド類;シクロペンタノン、 トリメチルシクロペン タノン、 シクロへキサノン、 トリメチルシクロへキサノン等の環状ケトン類;ァ セトン、 メチルェチルケトン、 メチルプロピルケトン、 メチルイソプロピルケト ン、 メチルイソプチルケトン、 ジェチルケトン、 ジプロピルケトン、 ジィソプロ ピルケトン、 ジプチルケトン、 ジィソプ、チルケトン等の脂肪族ケトン類;ァセチ ルアセトン、 ァセト酢酸メチル、 ァセト酢酸ェチル、 マロン酸ジメチル、 マロン 酸ジェチル、 マ口ン酸メチルェチル、 ジベンゾィルメタン等の 3—ジカルボニル 化合物;などが使用できる。
ケチミン中にィミノ基が存在する場合には、 ィミノ基をスチレンォキサイド; ブチルダリシジノレエーテル、 ァリルグリシジルエーテルなどのグリシジルエーテ
ル;グリシジルエステルなどと反応させてもよい。 これらのケチミンは、 単独で 用いてもよく、 二種類以上を併用して用いてもよく、 エポキシ樹脂 1 0 0重量部 に対し、 1〜1 0 0重量部使用され、 その使用量はエポキシ樹脂およびケチミン の種類によって異なる。
本発明の硬化性組成物には、 硬化性組成物又は硬化物の諸物性の調整を目的と して、 必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。 このような添加物の例として は、 たとえば、 難燃剤、 硬化性調整剤、 分子内に 1個のシラノール基を有する化 合物などのモジュラス調整剤、 老化防止剤、 ラジカル禁止剤、 紫外線吸収剤、 金 属不活性化剤、 オゾン劣化防止剤、 光安定剤、 リン系過酸化物分解剤、 滑剤、 顔 料、 発泡剤、 溶剤、 多官能ァグリル系樹脂などの光硬化性樹脂、 桐油、 アマ二油 などの乾性油などの酸素硬化性化合物、 防かび剤などがあげられる。 これらの各 種添加剤は単独で用いてもよく、 2種類以上を併用してもよい。 このような添加 物の具体例は、 たとえば、 特公平 4— 6 9 6 5 9号、 特公平 7— 1 0 8 9 2 8号、 特開昭 6 3— 2 5 4 1 4 9号、 特開昭 6 4— 2 2 9 0 4号、 特開 2 0 0 1— 7 2 8- 5 4号の各公報などに記載されている。
本発明の硬化性組成物は、 すべての配合成分を予め配合密封保存し、 施工後空 気中の湿気により硬化する 1成分型として調製することも可能であり、 硬化剤と して別途硬化触媒、 充填材、 可塑剤、 水等の成分を配合しておき、 該配合材と重 合体組成物を使用前に混合する 2成分型として調製することもできる。
前記硬化性組成物が 1成分型の場合、 すべての配合成分が予め配合されるため、 水分を含有する配合成分は予め脱水乾燥してから使用する力、 また配合混練中に 減圧などにより脱水するのが好ましい。 前記硬化性組成物が 2成分型の場合、 反 応性ケィ素基を有する重合体を含有する主剤に硬化触媒を配合する必要がないの で配合剤中には若干の水分が含有されていてもゲル化の心配は少ないが、,長期間 の貯蔵安定性を必要とする場合には脱水乾燥するのが好ましい。 脱水、 乾燥方法 としては粉状などの固状物の場合は加熱乾燥法、 液状物の場合は減圧脱水法また は合成ゼォライト、 活性アルミナ、 シリカゲルなどを使用した脱水法が好適であ る。 また、 イソシァネート化合物を少量配合してイソシァネート基と水とを反応 させて脱水してもよい。 かかる脱水乾燥法に加えてメタノール、 エタノールなど
の低級ァノレコール; n—プロピルトリメ トキシシラン、 ビニルトリメ トキシシラ ン、 ビニルメチルジメ トキシシラン、 y メルカプトプロピルメチルジメ トキシ シラン、 γ —メルカプトプロピルメチルジェトキシシラン、 T/—グリシドキシプ 口ピルトリメ トキシシランなどのアルコキシシラン化合物を添加することにより、 さらに貯蔵安定性は向上する。
'宇発明の硬化性組成物を使用するに際しては、 更に、 必要に応じて、 滑剤、 顔 料、 発泡剤などの各種添加剤を適宜添加することが可能である。
本発明の硬化性組成物は弹性シ一ラントとして特に有用であり、 建造物、 船舶、 自動車、 道路などの密封剤として使用しうる。 特に耐候性や作業性を要求される . サイジングボードの目地用シーラントとして有用である。 更に、 単独あるいはプ ライマーの助けをかりてガラス、 磁器、 木材、 金属、 樹脂成形物などの如き広範 囲め基質に密着しうるので、 種々のタイプの密封組成物および接着組成物として も使用可能である。 接着剤として通常の接着剤の他、 コンタクト接着剤としても 使用できる。 更に、 食品包装材料、 注型ゴム材料、 型取り用材料、 塗料としても 有用である。
特に、 ランダム共重合体であって反応性ゲイ素基を有するアクリル酸アルキル エステルおよびノまたはメタクリル酸アルキルエステル重合体、 数平均分子量が 1 6, 0 0 0〜 2 5 , 0 0 0であり、 分子鎖が実質的に直鎖状である反応性ケィ 素基を有するポリォキシプ bピレン系重合体と、 上記反応性ケィ素基を有するァ タリル酸アルキルエステルおよび/またはメタクリル酸アルキルエステル重合体 成分よりも分子量が小さいアクリル酸アルキルエステル重合体である可塑剤を含 有する硬ィ匕性組成物は窯業系サイジングボード用のシーリング材としてきわめて 好適である。 すなわち、 この組成物の硬化物は窯業系サイジングボード用のシー リング材として耐候性はきわめてすぐれており、 さらに従来使用されていた可塑 剤を用いた場合に比較し硬化物は大きレ、破断伸びを有している。 そして、 この硬 化性組成物は反応性ケィ素基を有するビュル系重合体として粘度が大きいランダ ム共重合 (メタ) アクリル系重合体を用い、 反応性ケィ素基を有するポリオキシ アルキレン系重合体として同じく粘度が大きい分子量 1 6, 0 0 0以上の高分子 量で直鎖状のポリォキシプロピレン系重合体を用いているにもかかわらず、 シ
リング材として使用可能な粘度範囲にあり、 硬化速度も分子量が小さいポリオキ シプロピレン系重合体を用いた場合に比較し大差がない。 この組成物における反 応性ケィ素基を有するポリオキシプロピレン系重合体のさらに好ましい数平均分 子量範囲は下限が 17, 000、 さらには 18, 000、 特には 19, 000で あり、 上限は 23, 000、 特には 22, 000である。 最も好ましい範囲は 1 9, 000〜22, 000であるが、 他の下限と上限の組合せも好ましい。
また、 この組成物においては分子量が小さいアクリル酸アルキルエステル重合 体である可塑剤としてアクリル酸エステル系単量体を高温、 高圧で連続塊状重合 によって得た、 いわゆる S GOプロセスによる重合伴を用いるのが好ましい。 発明を実施するための最良の形態
本発明をより一層明らかにするために、 以下に具体的な実施例をあげて説明す るが、 本発明はこれらに限定されるものではない。
(合成例 1 )
105 °Cに加熱した下記単量体混合物のトルエン溶液に、 重合開始剤として 2, 2, ーァゾビス (2—メチルブチロニトリル) を溶かした溶液を 5時間かけて滴 下し、 その後 1時間 「後重合」 を行なってビュル系共重合体を得た。
メチルメタクリレート · 14. 5重量部、 ブチルアタリレート · 68. 5重量 部、 ステアリ メタクリレート · 15重量部、 y—メタタリロキシプロピルメチ 7レジメ トキシシラン · 2重量部、 2, 2' —ァゾビス (2—メチルプチ口-トリ ル) · 0. 5重量部。
' (合成例 2)
攪拌機付耐圧ガラス製反応容器に、 末端がァリル基である数平均分子量 9, 4 00の直鎖状ポリプロピレンォキシド 500 g、 へキサン 10 gを加えて 90°C で共沸脱水を行った。 へキサンを減圧下留去し 後、 窒素置換し、 これに対して 白金ビニル触媒 40μ 1 (白金換算で 5重量%のイソプロパノール溶液) を加え、 撹拌しながら DMS (ジメ トキシメチルシラン) 9.· 8 gをゆっくりと滴下した。
その混合溶液を 90°Cで 2時間 S応させた後、 未反応の DM Sを減圧下留去して シリル化ポリマーを得た。 このポリマーと合成例 1で得られた共重合体を固形分 重量比 7 OZ 30でブレンドした後、 溶剤を留去して無溶剤ポリマー (A) を得 た。
(合成例 3 )
攪拌機付耐圧ガラス製反応容器に、 主鎖骨格が複合金属シアン化物錯体触媒を 用いて得られたものであり、 末端がァリル基である数平均分子量 17, 000の 分岐状ポリプロピレンォキシド 500 g、 へキサン 10 gを加えて 90°Cで共沸 脱水を行った。 へキサンを減圧下留去した後、 窒素置換し、 これに対して塩化白 金酸触媒 40 μ 1 (白金換算で 5重量%のイソプロパノー/レ溶液) を加え、 撹拌 しながら DMS (ジメ トキシメチルシラン) 5. 8 gをゆっくりと滴下した。 そ の混合溶液を 90°Cで 2時間反応させた後、 未反応の DM Sを減圧下留去してシ リル化ポリマーを得た。 このポリマーと合成例 1で得られた共重合体を固形分重 量比 70 30でブレンドした後、 溶剤を留去して無溶剤ポリマー (B) を得た。
(合成例 4)
攪拌機付耐圧ガラス製反応容器に、 主鎖骨格が複合金属シアン化物錯体触媒を 用いて得られたものであり、 末端がァリル基である数平均分子量 20, 000の 直鎖状ポリプロピレンォキシド 500 g、 へキサン 10 gを加えて 90 で共沸 脱水を行った。 へキサンを減圧下留去した後、 窒素置換し、 これに対して塩化白 金酸触媒 20 μ 1 (白金換算で 5重量%のイソプロパノール溶液) を加え、 撹拌 しな.がら DMS (ジメ トキシメチルシラン) 4. 6 gをゆっくりと滴下した。 そ の混合溶液を 90°Cで 2時間反応させた後、 未反応め DM Sを碎圧下留去してシ リル化ポリマーを得だ。 このポリマーと合成例 1で得られた共專合体を固形分重 量比 70Z30でブレンドした後、 溶剤を留去して無溶剤ポリマー (C) を得た。 ブレンド比を 75/25にした時のポリマー粘度は 49. 8 P a ' s であり、 . 70/30でブレンドすると 60. 7 P a ' s、 65 Z 35でブレンドすると 8 6. 2 P a ' sであった (BM型粘度計、 ローター No. 4使用、 23 °C) 。
(合成例 5)
攪拌機付耐圧ガラス製反応容器に末端がァリル基である数平均分子量 8, 00 0の直鎖状ポリプロピレンォキシド 500 g、 へキサン 10 gを加えて 90°Cで 共沸脱水を行った。 へキサンを減圧下留去した後、 窒素置換し、 これに対して白 金ビエル触媒 40 ^ 1 (白金換算で 5重量0 /0のイソプロパノール溶液) を加え、 撹拌しながら DMS (ジメトキシメチルシラン) 7. 6 gをゆっくりと滴下した。 その混合溶液を 90°Cで 2時間反応させた後、 未反応の DM Sを滅圧下留去して シリル化ポリマー (D) を得た。
(合成例 6)
<アクリル系可塑剤の合成 >
還流管および攪拌機付きの 2 Lのセパラブルフラスコに、 CuB r (22. 4 g、 0. 156mo 1 ) を仕込み、 反応容器内を窒素置換した。 ァセトニトリル
(1 12mL) を加え、 オイルバス中 70°Cで 30分間攪拌した。 これにアタリ ル酸プチノレ (0. 20k g) 、 2—ブロモプロピオン酸メチノレ (86. 9 g、 0. 52 Omo 1 ) 、 ペンタメチルジェチレントリアミン (0. 1 9mL、 0. 18 g、 1. 04mmo 1) (これ以降トリアミンと表す) を加え、 反応を開始した。 70 °Cで加熱攪拌しながら、 アタリノレ酸プチル (0. 80 k g) を 150分かけ て連続的に滴下した。 アクリル酸ブチルの滴下途中にトリアミン (1. 81mL、 1. 71 g、 9. 88mmo 1 ) を追加した。 引き続き 70 で 230分加熱攪 拌した。 反応混合物をトルエンで希釈し、 活性アルミナカラムを通した後、 揮努 分を減圧留去することにより重合体 (PBA) を得た。 重合体の数平均分子量は 2, 600、 分子量分布は 1. 18であった。
(実施.例 1 )
く主剤〉
合成例 2で得られたポリマー (A) 100重量部に対して、 合成例 6で得られ たアクリル系可塑剤.96重量部、 膠質炭酸カルシウム (丸尾カルシウム工業 (株
) 製、 商品名:カルファイン 200M) 160重量部、 重質炭酸カルシウム (丸 尾カルシウム工業 (株) 製、 商品名:スーパー S) 50重量部、 垂れ防止剤 (楠 本化成 (株) 製、 商品名:デイスバロン 305) 3重量部、 表面改質剤 (東亜合 成 (株) 製、 商品名:ァロニックス M309) 3重量部、 ヒンダードアミン系光 安定剤 (三共 (株) 製、 商品名:サノール LS 770) 1重量部、 およびべンゾ ト'リアゾール系紫外線吸収剤 (チパ ·スペシャルティ ·ケミカルズ (株) 製、 商 品名:チヌビン 327) 1重量部を添加し混練した後、' 3本ロールに 3回通して 主剤 414重量部を得た。 <硬化剤 > '
重質炭酸カルシウム (丸尾カルシウム工業 (株) 製、 商品名:スーパー S) 2 1重量部、 カオリン (土屋カオリン (株) 製、 商品名: ASP 170) 2重量部、 数平均分子量 3 p 00のポリプロピレングリコール (武田薬品 (株) 製、 商品名 :ァクトコール P— 23) 16重量部を混合して事前に乾燥させた後、 ビュルト リメ トキシシラン 0. 18重量部、 アミノシラン化合物 (日本ュニカー (株) 製、 商品名: A— 1 120) 1重量部、 ォクチル酸錫 3重量部、 ラウリルアミン 0. 75重量部、 4価錫 (三共有機 (株) 製、 商品名: No. 918) 1重量部を混 合して充分混練りした後、 小型 3本ペイントロールに 3回通し、 50 °Cで約 5分 間減圧脱水を行って硬化剤 44. 93重量部を得た。 この硬化剤を防湿性の容器 に密閉した。
上記の主剤と硬化剤を混練して厚さ 250 μιαのシ ト状硬化サンプルを作製 した。
(実施例 2) '
主剤中のポリマー (Α) の代りに、 合成例 3で得られたポリマー (Β) 100 重量部を使用した以外は実施例 1と同様の方法で主剤を得た。 この主 と、 実 例 1に記載の硬化剤を混練して厚さ 250 mのシート状硬化サンプルを作製し た。
(実施例 3)
主剤中のポリマー (A) の代りに、 合成例 4で得られたポリマー (C) 100 重量部を使用した以外は実施^ 1と同様の方法で主剤を得た。 この主剤と、 実施 例 1に記載の硬化剤を混練して厚さ 250 μ mのシート状硬化サンプルを作製し た。
(実施例 4)
合成例 4で得られたポリマー (C) 100重量部と、 アクリル成分を有する可 塑剤として東亞合成 (株) の UP— 1020 (粘度 40 OmPa - s/25°C, 重量平均分子量 1, 500、 ガラス転移温度一 66 °C/D S Cの低分子量ァクリ . ル系ポリマーである) を 55重量部、 膠質炭酸カルシウム (白石工業 (株) 製、 商品名 ·· CCR) 120重量部、 酸化チタン (石原産業 (株) 製、 商品名 R82; 0) 2 重量部、 垂れ防止剤 (楠本化成 (株) 製、 商品名 :ディスパロン 650 0) 2重量部、 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 (チバ ·スペシャルティ ·ケ ミカルズ (株) 製、 商品名 :チヌビン 327) 1重量部、 ヒンダードアミン系光 安定剤 (三共 (株) 製、 商品名 :サノール LS 770) 1重量部、 カーボンブラ ック (旭カーボン (株) 製、 商品名 : # 55) 0. 45重量部を計量、 混合して 充分混練り後、 小型 3本ペイントロールに 3回通した。 この後、 ビュルトリメ ト キシシラン 2重量部、 アミノシラン化合物 (日本ュニカー (株) 製、 商品名 : A -1 120) 3重量部、 4価錫 (日東化成 (株) 製、 商品名 : U— 220) 2重 量部を添加し、 よく混合して硬化性組成物を作製した。 この組成物を 250 μιη のシート状として硬化サンプルを作製した。
• (比較例 1 )
主剤中のァクリル系可塑剤の代りに、 ジィソデシルフタレート (以下 D I D Ρ :協和発酵 (株) 製、 商品名: D I DP) 96重量部を使用した以外は実施例 1 と同様の方法で主剤を得た。 この主剤と、 実施例 1に記載の硬化剤を混練して厚 さ 250 / mのシート状硬化サンプルを作製した。
(比較例 2 )
主剤中のアクリル系可塑剤の代りに、 数平均分子量 3 , 0 0 0のポリプロピレ ングリコール (以下 P P G 3 0 0 0 :武田薬品 (株) 製、 商品名 :ァクトコール P - 2 3 ) 9 6重量部を使用した以外は実施例 1と同様の方法で主剤を得た。 こ の主剤と、 実施例 1に記載の硬化剤を混練して厚さ 2 5 0 μ mのシート状硬化サ ンプルを作製した。 ,
(比較例 3 )
主剤中のアクリル系可塑剤の代りに、 ジイソデシルフタレート (協和発酵 (株 ) 製、 商品名 : D I D P ) 9 6重量部を使用した以外は実施例 2と同様の方法で 主剤を得た。 この主剤と、 実施例 1に記載の硬化剤を混練して厚さ 2 5 0 μ mの シート状硬化サンプルを作製した。
(比較例 4 )
主剤中のアクリル系可塑剤の代りに、 数平均分子量 3, 0 0 0のポリプロピレ ングリコール (武田薬品 (株) 製、 商品名 :ァクトコール P— 2 3 ) 9 6重量部 を使用した以外は実施例 2と同様の方法で主剤を得た。 この主剤と、 実施例 1に 記載の硬化剤を混練して厚さ 2 5 0 μ mのシート状硬化サンプルを作製した。
(比較例 5 )
主剤中のアクリル系可塑剤の代りに、 ジイソデシルフタレート (協和発酵 (株 ) 製、 商品名 : D I D P ) 9 6重量部を使用した以外は実施例 3と同様の方法で 主剤を得た。 この主剤と、 実施例 1に記載の硬化剤を混練して厚さ 2 5 0 μ mの シート状硬化サンプルを作製した。
(比較例 6 )
主剤中のァクリル系可塑剤の代りに、 数平均分子量 3, 0 0 0のポリプロピレ ングリコール (武田薬品 (株) 製、 商品名 :ァクトコール P— 2 3 ) 9 6重量部 を使用した以外は実施例 3と同様の方法で主剤を得た。 この主剤と、 実施例 1に
記載の硬化剤を混練して厚さ 2 5 0 μ πιのシート状硬化サンプルを作製した。 ' (比較例 7 )
主剤中のポリマー (Α) の代りに、 ポリマー (D) 1 0 0重量部を使用した以 外は実施例 1と同様の方法で主剤を得た。 この主剤と、 実施例 1に記載の硬化剤 を混練して厚さ 2 5 0 μ πιのシート状硬化サンプルを作製した。
(比較例 8 )
主剤中のァクリル系可塑剤の代りに、 ジィソデシルフタレー卜 (協和発酵 (株 ) 製、 商品名 : D I D P ) 9 6重量部を使用した以外は比較例 7と同様の方法で 主剤を得た。 この主剤と、 実施例 1に記载の硬化剤を混練して厚さ 2 5 0 mの シート状硬化サンプルを作製した。 '
(比較例 9 )
主剤中のアクリル系可塑剤の代りに、 数平均分子量 3, 0 0 0のポリプロピレ ングリコール (武田薬品 (株) 製、 商品名 :ァクトコール p一 2 3 ) 9 6重量部 を使用した以外は比較例 7と同様の方法で主剤を辱た。 この主剤と、 実施例 1に 記載の硬化剤を混練して厚さ 2 5 0 /z mのシート状硬化サンプルを作製した。 ' 実施例 1〜4および比較例:!〜 9の各耐候性試験用サンプノレを用いてサンシャ インゥェザオメ一ターによる促進耐候性試験を行ない、 時間経過に伴う劣化具合 を評価した。 結果を表 1に示す。
0:«化無し, 厶:劣化 Β始(クラック発生) するが、 あまりひどくない状《8, X:ひどく劣化
0:R化無し、 厶:劣化面始(クラック 生) するが、 あまリひどくない状 ME, X:ひどく劣化
表 1から明らかなように、 実施例 1〜4の硬化物の耐侯性は、 比較例 9の ■ 耐候性よりも著しぐ良好になっている。
(実施例 5〜 9 )
主剤中の可塑剤として、 合^;例 6で得られたァクリル系可塑剤 P B A、 及び D
I DPを合計量で 96重量部とし、 1>6 と01013を重量比で8.0720、 7 0/30, 50/50, 30/70、 10 90の割合で混合使用した以外は実 施例 1と同様の方法で主剤を得た。 この主剤と実施例 1に記載の硬化剤を混練し て厚さ 250 mのシート状硬化サンプルを作製した。 実施例 5〜9の各耐候性 試験用サンプルを用いてサンシャインゥヱザオメ一ターによる促進耐候性試験を 行ない、 時間経過に伴う劣化具合を評価した。 実施例 1、 比較例 1の結果ととも に結果を表 2に示す。
s
嫌 2
表 2から明らかなように全可塑剤中のアクリル系可塑剤の含量が 70重量%以 上になると耐侯性が非常に改善されることがわかる。 ' ,
(実施例 10)
合成例 4で得られたポリマー 100重量部に対して、 アクリル成分を有する可 塑'剤 (東亜合成 (株) 製、 商品名: UP— 1020) 55重量部、 炭酸カルシゥ ム (白石工業 (株) 製、 商品名: CCR) 120重量部、 酸化チタン (石原産業
(株) 製、 商品名: R—820) 20重量部、 チクソ性付与剤 (楠本化成 (株) 製、 商品名 : D— 6500) 2重量部、 ベンゾトリァゾール系紫外線吸収剤 (チ バ · スペシャルティ ·ケミカルズ (株) 製、 商品名:チヌビン 327) 1重量部、 ヒンダードアミン系光安定剤 (三共 (株) 製、 商品名:サノール L S 770 ) 1 重量部を計量、 混合して充分混練りした後、 小型 3本ペイントロールに 3回通し た。 この後、 ビュルトリメ トキシシラン 2重量部、 アミノシラン化合物 (日本ュ 二カー (株) 製、 商品名: A— 1 120) 3重量部、 硬化促進剤 (日東化成 (株 ) 製、 商品名: U— 220) 2重量部を加えて混練し、 J I S A 5758に 規定された厚さ 3 mmのシート状硬化サンプルを作製し、 引張試験用ダンベル ( J I S A型) を作製した。
(実施例 1 1)
実施例 10中の合成例 4で得られたポリマーの代りに、 反応性ケィ素基を有する ポリオキシアルキレン系重合体 (b) 成分として、 主鎖骨格が複合金属シアン化 物錯体触媒を用いて得られる数平均分子量 10, 000の直鎖状ポリプロピレン ォキシドを使用した以外は実施例 10と同様の方法でポリマー (E) や硬化性組 成物を得て、 引張試験用ダンベル (J I S A型) を作製した。 なおこの '(b) 成分の原料となる末端ァリル基のポリプロピレンォキシドの分子量と、 末端が反 応性ケィ素基であるポリプロピレンォキシドの分子量は、 ほぼ同程度であった。 実施例 10および実施例 1 1の各引張試験用ダンベルを用いてオートグラフ ( 島津製作所製、 AG500C型) により引張試験を行ない、 破断伸ぴ (Eb) を 測定した。 また各配合物の表面硬化時間と残留タックも測定した。 結果を表 3に
示す。 表 3
残留 タ ッ ク の評価
© : タ ッ ク ほ と ん ど無 し 〇 : ·少 し タ ッ ク あ り
.表 3から数平均分子量の増大と共に破断伸ぴ物性が向上すること、 及び硬化性 についてはほぼ同等であることがわかる。
(比較例 10)
実施例 10中のアクリル成分を有する可塑剤である UP— 1020のかわりに D I D P (ジィソデシルフタレ一ト) を用いたほかは実施例 10と同様に引張試験 用ダンベル (J I S A型) を作製した。
(比較例 1 1)
実施例 10中のアクリル成分を有する可塑剤である UP— 1020のかわりに数 平均分子量 3, 000の PPGを用いたほかは実施例 10と同様に引張試験用ダ ンベル (J I S A型) を作製した。
,実施例 10、 比較例 10、 1 1の各引張試験用ダンベルを用いてオートグラフ (島津製作所製、 AG500C型) により引張試験を行ない、 引張特性を測定し た。 結果を表 4に示す。
表 4
'表 4から本発明の組成物の硬化物は従来の可塑剤を用いた同様の組成物の硬化 物に比較し優れた破断伸び特性を有することがわかる。 '
ァクリル成分を有する可塑剤の 1種である S GOポリマーとしてジョンソンポ リマー (株) 製の J DX— P 1000が知られている。 JDX— P 1000は粘 度 1, 00 OmPa · sZ25°C、 重量平均分子量 3, 000、 ガラス転移温度 — 60°C/D S Cの低分子量アクリル系ポリマーである。 実施例 1〜1 1におい て可塑剤 PBAや UP—1020にかえて JD — P 1000を用いる とがで きる。
また水酸基を有する S GOポリマーであるジョンソンポリマー (株) 製 JDX -H2030 (粘度 3, 00 OmP a · sZ25°C、 重量平均分子量 2, 000、 ガラス転移温度ー63°0 DSC、 水酸基価 12 Omg—KOHZg) と y—^ f ソシァネートプロピルジメ トキシメチルシラン (OCNCH2CH2CH2S i ( CH3) (OCH3) J を反応させ 1分子当たり約 1個の反応性ケィ素基を有す る S GOポリマーを合成できる。 実施例 1〜1 1において可塑剤 PB Aや UP— 1020の一部あるいは全部にかえてこの反応性ケィ素基を有する S GOポリマ 一を可塑剤として用いることができる。
また、 実施例 1〜 3、 5〜 9の組成物の主剤において融点 35 以上の第 1級 ァミンであるステアリルァミン (ファーミン 80、 花王 (株) 製) を無溶剤ポリ マー (A) 、 (B) あるいは (C) 100重量部に対して 3重量部おょぴセラミ ックバルーン (E— SPHERES S L 350、 平均粒子径 25 Q μ m、 太平 洋セメント (株) 製) を主剤全体に対し 20容積%になるように添加できる。 硬 化物の表面は砂まき調になり光沢もないものになる。 セラミックバルーンにかえ て表面を炭酸カルシウムで処理したポリアクリロエトリルバルーン (商品名 M FL— 80CA、 平均粒径 100 /im、 比重 0. 13、 松本油脂製薬 (株) 製)
を用いると硬化物の表面はざらつきがあり光沢もないものになる。
また、 実施例 4、 10〜 1 1の組成物においてセラミックバルーン (E— SP HERE S SL 350、 平均粒子径 250 μ m、 太平洋セメント (株) 製) や 表面を炭酸カルシウムで処理したポリアクリロニトリルバルーン (商品名 MF L一 80CA、 平均粒径 Ι Ο Ο μιη 、 比重 0. i 3、 松本油脂製薬 (株) 製) 組成物全体に対し 20容積%になるように添加できる。 硬化物の表面は砂まき 調やざらつきのあるものとなる。
また、 実施例 4、 10〜11の組成物においてその 100重量部に対し、 鱗片 状物質として、 合成樹脂製の 14メッシュ (約 1. 8 mm以下) の円形状の薄片 (厚さ 0. 3 m 程度) を 20重量部程度配合できる。 得られるシーリング材を 目地に充填しへらで同一方向に数回こすりつけると鱗片状物質が浮き出た表面を 得ることができる。
以上の実施例、 比較例において、 合成例 1の重合体にかえて、 特開 2000— 1 78456号公報製造例 1に記載されている G PC測定による数平均分子量 ( ポリスチレン換算) 15, 000、 分子量分布 (Mw/Mn) 1. 4、 1分子当 たりの平均シリル基の個数が 2 , 0であるァクリル酸ブチル系重合体を用いるこ とができる。 すなわち、 合成例 2〜4において合成例 1の共重合体にかえて、 特 開 2000— 178456号公報製造例 1の重合体を用い、 合成例 2〜 4と同様 に製造して得られる重合体をそれぞれポリマー (A2) 、 ポリマー (B 2) 、 ポ リマー (C 2) とする。 また実施例 11において、 ポリマー (E) の反応性ケィ 素基を有するビニル系重合体成分 (a) を、 合成例 1の重合体にかえて特開 20 00- 178456号公報製造例 1の重合体を用い得られたポリマーをポリマー (E 2) とする。 実施例 1〜11、 比較例 1〜1 1においてポリマー (A) 、 ポ リマー (B) 、 ポリマー (C) 、 ポリマー (E) にかえてそれぞれポリマー (A 2) 、 ポリマー (B 2) 、 ポリマー (C2) 、 ポリマー (E2) を用いることが できる。 さらに、 実施例 1〜3、 5〜9においてポリマー (A) 、 ポリマー (B ) 、 ポリマー (C) にかえてそれぞれポリマー (A2) 、 ポリマー (B 2) 、 ポ リマー (C 2) を用いた組成物の主剤に融点 35 °C以上の第 1級ァミンであるス テアリルアミン (ファーミン 80、 花王 (株) 製) をポリマー (A2) 、 (B 2
) あるいは (C2) 100重量部に対して 3重量部およびセラミックバルーン ( E-S PHERES S L 350、 平均粒子径 250 μηι、 太平洋セメント (株 ) 製) を主 全体に対し 20容量%になるように添加できる。 硬化物の表面は砂 まき調になり光沢もないものになる。 セラミックバルーンにかえて表面を炭酸力 ルシゥムで処理したボリアクリロニトリルバルーン (商品名 MFL— 80CA、 丰均粒径 1 Ο 0 μπι、 比重 0. 13、 松本油脂製薬 (株) 製) を用いると硬化物 の表面はざらつきがあり光沢もないものになる。 さらに、 実施例 1〜1 1におい てポリマー (Α) 、 ポリマー (Β) 、 ポリマー (C) 、 ポリマー (Ε) それぞれ にかえてポリマー (Α2) 、 ポリマー (Β 2) 、 ポリマー (C2) 、 ポリマー ( Ε 2) を用い、 可塑剤 ΡΒΑや UP— 1020にかえて J DX— Ρ 1000を用 いることができる。 産業上の利用可能性
本発明の硬化性組成物の硬化物は、 非常に優れた耐候性を有している。