WO2002050506A1 - Appareil de mesure de surface d'onde et son utilisation, procede et appareil pour determiner des caracteristiques de mise au point, procede et appareil pour corriger des caracteristiques de mise au point, procede pour gerer des caracteristiques de mise au point, et procede et appareil d'exposition - Google Patents

Appareil de mesure de surface d'onde et son utilisation, procede et appareil pour determiner des caracteristiques de mise au point, procede et appareil pour corriger des caracteristiques de mise au point, procede pour gerer des caracteristiques de mise au point, et procede et appareil d'exposition Download PDF

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Description

明 細 書
波面計測装置及びその使用方法、 結像特性計測方法及び装置、 結像特性補正方 法及び装置、 結像特性管理方法、 並びに露光方法及び装置 技術分野
本発明は、 波面計測装置及びその使用方法、 結像特性計測方法及び装置、 結 像特性補正方法及び装置、 結像特性管理方法、 並びに露光方法及び装置に係リ 、 更に詳しくは、 所定のパターン像を投影する光学系の結像特性を計測する結 像特性計測方法及び結像特性計測装置、 前記結像特性計測方法に好適に用いる ことができる波面計測装置及びその使用方法、 前記結像特性計測方法を含む結 像特性補正方法及び前記結像特性計測装置を含んで構成される結像特性補正装 置、 前記光学系の結像特性を管理する結像特性管理方法、 並びに前記結像特性 補正装置を含んで構成される露光装置及び前記結像特性補正方法を含む露光方 法に関する。 背景技術
従来より、 半導体素子、 液晶表示素子等を製造するリソグラフイエ程では、 ステップ ·アンド · リピ一卜方式の縮小投影露光装置 (いわゆるステツパ) や 、 ステップ,アンド,スキャン方式の走査型投影露光装置 (いわゆるスキヤ二 ング■ステツパ) などの露光装置が用いられている。
近年、 これらの露光装置では、 半導体素子等の高集積化に伴って回路パター ンが微細化し、 これに対応して解像力の向上を図るため様々な超解像技術が用 いられるようになつてきた。 これに伴い、 使用される投影光学系に対し、 その 収差を極限まで抑えることが要求されてきている。 このため、 計測用パターン を投影光学系を介して基板上に投影し、 その投影像 (空間像) を計測した計測 結果や、 前記計測用パターンを基板上に焼き付けて得られるレジス卜像の線幅 等の計測結果に基づく投影光学系の結像特性の評価だけではなく、 投影光学系 の波面収差を計測し、 その結果により、 厳密に収差の調整を行う必要が出てき た。
このため、 従来においても、 投影光学系を露光装置に組み付ける前の投影光 学系単体での調整工程において、 投影光学系を専用の波面計測機 (例えば、 干 渉計などを用いて、 投影光学系の波面収差を計測する大型の計測機) に搭載し て、 その波面収差を計測し、 その計測結果に基づいて厳密に収差を調整するこ とがなされていた。
しかしながら、 その後の半導体素子の更なる高集積化に伴い、 最近では、 投 影光学系単体での状態と露光装置本体に組み込んだ後の状態との環境の変化や 、 露光装置本体に組み込む際の不慮の事故、 あるいは出荷直前に計測すること による品質保証の観点から、 投影光学系を露光装置本体に組み込んだ後に投影 光学系の波面収差を計測する必要が生じてきた。
かかる必要性に応えるべく、 投影光学系を露光装置本体に組み込んだ後にそ の波面収差を計測可能な波面計測装置の研究 ·開発が露光装置メーカーなどで 現在盛んに行われている。
投影光学系を露光装置に搭載した状態 (いわゆるオン,ボディ) で、 その投 影光学系の波面収差を計測できる波面計測装置としては、 基板 (ウェハ) が載 置される基板ステージ (ウェハステージ) に装着するタイプ、 あるいはウェハ ステージと交換するタイプ等が考えられる。
しかるに、 波面計測はそれほど頻繁に行う必要はないため、 波面計測装置は 、 通常は殆ど使用されないものである一方、 波面計測装置は、 それ自体のキヤ リブレ一シヨンを所定間隔で行う必要があるのに加え、 高価である。 従って、 複数の露光装置間で 1つの波面計測装置を共用できることが望ましい。 かかる 理由により、 基板ステージに着脱自在に取付け可能なタイプや、 基板ステージ と交換して使用するタイプなどの、 計測時にのみ露光装置に装着する小型の波 面計測器が、 昨今の開発の主流となっている。
しかしながら、 上記の計測時にのみ露光装置に装着する波面計測器は、 着脱 自在であるが故に、 露光装置の通常の使用時には、 波面収差を容易、 かつ迅速 に計測することは難しいことになる。
また、 上記の波面計測器は、 投影光学系の波面収差を厳密に計測できるが、 パターン像の結像位置の計測、 具体的には、 光軸に垂直な方向の結像位置ずれ の計測 (いわゆるデイス! ^一シヨン計測) 、 及び光軸方向の結像位置ずれの計 測 (いわゆる像面計測) を精度良くできる構成とはなっていない。 その理由は 、 次の通りである。
すなわち、 上記の波面計測器を用いて例えば上記のディストーション計測を 行う場合には、 投影光学系の物体面にピンホールが形成されたレチクルを配置 し、 そのレチクルを露光光で照明し、 ピンホールから射出された光を投影光学 系及び波面計測器内の受光光学系を介して受光素子で受光しなければならない 。 このため、 ピンホールの位置と波面計測器内の受光光学系を構成する対物レ ンズの光軸中心とが合っていないと、 波面が傾いていないにもかかわらず、 波 面計測器では波面の傾きとして計測される。 すなわち、 波面計測器でディスト ーション計測を高精度に行うためには、 波面の傾きを精度良く計測することが 不可欠となる。
しかし、 波面計測器は、 波面の形状を計測するためのものであって、 波面全 体の傾きを計測するためのものではない。 このため、 デイス! ^一シヨン計測を 行うために必要とされる精度で波面の傾きを計測するほどの性能を有していな い。 従って、 上記ピンホールの結像位置を、 十分に高い精度で計測することは 難しく、 上記のような性能を満足させるためには、 波面計測器が必然的に大型 ィ匕、 重量化し、 基板ステージに着脱するという本来の目的の達成が困難となる 。 また、 計測性能を上げるために高価となる。 また、 上述した波面計測器を用いて上記の像面計測を行う場合を考えると、 露光装置に備えられる、 基板上の複数の計測点における投影光学系の光軸方向 に関する位置を計測する多点焦点検出系 (多点 A F系) を用いて波面計測器の 光軸方向位置を検出しつつ、 計測を行うことが考えられる。
しかしながら、 多点焦点検出系の計測ポイントは、 所定の間隔を隔てて設定 されているため、 投影光学系の像面を広範囲にわたって検出している。 そのた め、 投影光学系の像面の任意の位置を正確に計測することは困難である。
かかる理由により、 波面計測器は、 投影光学系のパターン像の結像位置の計 測には、 不向きな構成となっている。
また、 特にウェハステージに装着するタイプの場合、 投影光学系のウェハ側 の端面とゥェハステージとの間の狭い空間に取り付けなければならず、 そのた めには、 波面計測装置を小型化して、 この狭い空間に入れなければならない。 その場合、 波面計測装置を構成する C C D等の光電検出器の光電変換時の発熱 、 あるいは該光電検出器の駆動回路、 例えば電荷転送制御回路等の電気回路の 発熱が、 波面収差の計測に与える影響が問題となる。 かかる発熱が波面収差の 計測に与える影響は、 ウェハステージと交換するタイプにおいても、 程度の差 こそあれ、 同様に問題となる。
上述した発熱が波面収差の計測へ与える影響としては、 次の (a) ~(c)が代表 的に挙げられる。
(a) 投影光学系の収差が本来の使用時 (露光時) と収差計測時とで異なり、 露光時における投影光学系の収差を正確に求めることができなくなる。
(b) 前記の空間の近傍には、 ウェハの水平面内の位置を計測するレーザ干渉 計や、 ウェハの光軸方向の位置を検出するフォーカス位置検出系などの光学的 な位置計測装置が設けられており、 波面計測に際しては、 これらの位置計測装 置が波面計測装置の位置計測に用いられる。 しかし、 上記の発熱により、 それ らの位置計測装置の計測ビームにいわゆる空気揺らぎ (温度の揺らぎ) が発生 し、 結果的に波面収差の計測精度を低下させてしまう。
(c) 波面計測装置自体の温度が変化し、 安定な波面収差の計測が困難になつ てしまう。
上記のような熱による、 波面計測への影響は、 従来の波面計測機においては 、 発熱源となる構成部分を波面計測に与える影響が問題とならなくなる位置ま で遠ざける等して解決していたが、 オン ·ボディで投影光学系の波面収差を計 測する場合には、 露光装置の構成上かかる手法を採用することは困難である。 本発明は、 かかる事情の下になされたもので、 その第 1の目的は、 被計測光 学系の波面収差を高精度に計測することが可能な波面計測装置を提供すること にある。
また、 本発明の第 2の目的は、 精度の高い波面収差の計測を実現する波面計 測装置の使用方法を提供することにある。
また、 本発明の第 3の目的は、 光学系の結像特性を精度良く計測することが 可能な結像特性計測方法を提供することにある。
また、 本発明の第 4の目的は、 光学系の結像特性を精度良く計測することが 可能な結像特性計測装置を提供することにある。
また、 本発明の第 5の目的は、 光学系の結像特性を高精度に補正することが 可能な結像特性補正方法を提供することにある。
また、 本発明の第 6の目的は、 光学系の結像特性を高精度に補正することが 可能な結像特性補正装置を提供することにある。
また、 本発明の第 7の目的は、 光学系の結像特性を高精度に維持する効率的 な結像特性管理方法を提供することにある。
また、 本発明の第 8の目的は、 高精度な露光が可能な露光方法を提供するこ とにある。
また、 本発明の第 9の目的は、 高精度な露光が可能な露光装置を提供するこ とにある。 発明の開示
本発明は、 第 1の観点からすると、 被計測光学系の波面収差を計測する波面 計測装置であって、 計測時に前記被計測光学系を通った光が入射する受光光学 系と;該受光光学系を介して前記光を受光する受光素子を含む受光部と;前記 受光光学系と前記受光部とを所定の位置関係で保持する筐体と;前記受光部と 前記受光光学系との間に配置される断熱部材と;を備える第 1の波面計測装置 である。
これによれば、 筐体により、 受光光学系と受光部とが所定の位置関係で保持 されている。 また、 受光部と受光光学系との間には、 断熱部材が配置されてい る。 このため、 波面収差の計測に際し、 被計測光学系を通った光が、 受光光学 系を通過した後、 受光部を構成する受光素子で受光され光電変換される際に該 受光素子が発熱したリ、 受光部内の電気回路が発熱したりして、 受光部から熱 が発生するが、 この熱が受光光学系に伝達されるのが、 断熱部材によって有効 に抑制される。 従って、 受光光学系の温度変化を抑制することができ、 これに より波面収差の高精度な計測を長期に渡って安定して行うことが可能となる。 この場合において、 前記筐体は、 前記受光部からの輻射熱が外部に伝達され るのを防止する遮熱部を有することとすることができる。 本明細書において、 「遮熱部」 とは、 筐体とは別の遮熱板などの遮熱部材、 及び筐体の少なくとも 一部が断熱性を有する材質 (例えばセラミック等) で形成された場合における その筐体の一部の、 いずれをも包含する概念である。
本発明の第 1の波面計測装置では、 前記受光光学系を構成する光学素子の近 傍の前記筐体に固定された少なくとも 1つの温度センサと;前記被計測光学系 及び前記受光光学系全体の波面収差の計測を行うとともに、 その計測中の前記 温度センサの測定結果に基づいて所定のタイミングで前記受光光学系単独の波 面収差の計測を実行する制御装置と;を更に備えることとすることができる。 この場合において、 前記筐体は、 前記受光部からの輻射熱が外部に伝達され るのを防止する遮熱部を有していても良い。
本発明は、 第 2の観点からすると、 被計測光学系の波面収差を計測する波面 計測装置であって、 計測時に前記被計測光学系を通った光が入射する受光光学 系と;該受光光学系を介して前記光を受光する受光素子を含む受光部と;前記 受光光学系と前記受光部とを所定の位置関係で保持する筐体と;前記筐体に設 けられ、 前記受光部からの輻射熱が外部に伝達されるのを防止する遮熱部と; を備える第 2の波面計測装置である。
これによれば、 筐体により、 受光光学系と受光部とが所定の位置関係で保持 されている。 また、 筐体に、 受光部からの輻射熱が外部に伝達されるのを防止 する遮熱部が設けられている。 このため、 波面収差の計測に際し、 前述のよう にして受光部から熱が発生した際に、 この熱が輻射熱となって外部に伝達され るのが、 遮熱部によって阻止される。 この場合、 受光部の一側 (遮熱部側) に 被計測光学系を配置することにより、 その被計測光学系の温度上昇による波面 収差の変動や、 受光部の一側の空間内の気体の温度揺らぎ等を効果的に抑制す ることができる。 従って、 所望の状態における被計測光学系の波面収差を精度 良く計測することが可能となる。
この場合において、 前記受光光学系を構成する光学素子の近傍の前記筐体に 固定された少なくとも 1つの温度センサと;前記被計測光学系及び前記受光光 学系全体の波面収差の計測を行うとともに、 その計測中の前記温度センサの測 定結果に基づいて所定の夕イミングで前記受光光学系単独の波面収差の計測を 実行する制御装置と;を更に備えることとすることができる。
本発明は、 第 3の観点からすると、 被計測光学系の波面収差を計測する波面 計測装置であって、 計測時に前記被計測光学系を通った光が入射する受光光学 系と;該受光光学系を介して前記光を受光する受光素子を含む受光部と;前記 受光光学系と前記受光部とを所定の位置関係で保持する筐体と;前記筐体に固 定された少なくとも 1つの温度センサと;前記被計測光学系及び前記受光光学 系全体の波面収差の計測を行うとともに、 その計測中の前記温度センサの測定 結果に基づいて所定のタイミングで前記受光光学系単独の波面収差の計測を実 行する制御装置と;を備える第 3の波面計測装置である。
これによれば、 筐体によリ受光光学系と受光部とが所定の位置関係で保持さ れており、 筐体には少なくとも 1つの温度センサが固定されている。 被計測光 学系及び前記受光光学系全体の波面収差を計測する際には、 被計測光学系を通 つた光が受光光学系を通過し、 受光部を構成する受光素子に受光され光電変換 される。 この際に、 該受光素子が発熱したり、 受光部内の電気回路が発熱して 、 受光部から熱が発生する。 そして、 受光光学系や被計測光学系の温度が変化 し、 計測される波面収差が変動する。 この場合、 計測される波面収差の変動は 、 被計測光学系及び受光光学系の変動が混在したものとなっている。 しかるに 、 上記の波面収差の計測の際に、 受光部の発熱により生じた筐体の温度上昇は 温度センサにょリ検知されるので、 制御装置では、 その温度センサの計測値に 基づいて所定の夕イミング、 例えば筐体すなわち受光光学系の温度の変化が所 定の閾値を超えたタイミング毎に受光光学系単独の波面収差の計測を実行する ことが可能である。 この場合、 前回の受光光学系単独の波面収差の計測が行わ れてから次に受光光学系単独の波面収差の計測が行われるまでの間は、 受光光 学系の波面収差は殆ど変化しないものとみなせる。 従って、 被計測光学系の波 面収差の計測の際に、 上記の所定の夕イミングで受光光学系単独の波面収差の 計測を行い、 計測された波面収差 (被計測光学系及び受光光学系全体の波面収 差) から受光光学系単独の波面収差を差し引くことにより、 温度変化の影響を 受けず、 被計測光学系の波面収差を精度良く計測することが可能となる。
本発明は、 第 4の観点からすると、 上記第 1〜第 3の波面計測装置のいずれ かの使用方法であって、 波面収差の計測に先立って、 前記受光部の温度をほぼ 飽和状態にする工程を含む使用方法である。
これによれば、 被計測光学系の波面収差の計測に先立ち、 受光部の温度がほ ぼ飽和状態にされるので、 温度が飽和状態に近い状態、 すなわち温度がほぼ一 定値に収束した状態で被計測光学系の波面収差の計測が開始される。 このため 、 温度変化の影響を殆ど受けず、 精度の高い波面収差の計測を実現することが できる。
本発明は、 第 5の観点からすると、 マスクのパターンを投影光学系を介して 基板上に転写する露光装置であって、 上記第〗〜第 3の波面計測装置のいずれ かを構成する前記筐体が着脱自在に装着され、 前記基板が載置される基板ステ ージを備える第 1の露光装置である。
これによれば、 発生する熱が波面収差計測に与える影響の少ない、 上記いず れかの波面計測装置が、 基板が載置される基板ステージに着脱自在に装着され る。 このため、 投影光学系の波面収差を高精度に計測することができ、 この計 測結果を利用することにより、 投影光学系を介してマスクのパターンを基板上 に精度良く転写することが可能となる。 この場合、 計測された波面収差に基づ いて投影光学系の結像特性を精度良く調整し、 その調整後の投影光学系を用い てマスクのパターンを基板上に転写しても良いし、 計測された波面収差を考慮 してマスクのパターンと基板との位置合わせを行うようにしても良い。
また、 波面計測装置は、 基板ステージに対して着脱自在であるので、 波面収 差を計測するときにのみ波面計測装置を基板ステージに装着し、 露光時には取 リ外すことにより、 露光時における基板ステージの位置制御性を向上すること が可能となる。 この点においても、 露光精度の向上が可能である。
本発明は、 第 6の観点からすると、 マスクのパターンを投影光学系を介して 基板上に転写する露光装置であって、 筐体及び遮熱板を備えた上記第 1〜第 3 の波面計測装置を構成する前記筐体が前記遮熱部を前記投影光学系側に向けた 状態で着脱可能であるとともに、 前記基板が載置される基板ステージと;前記 基板ステージに装着された前記筐体の位置を計測する位置計測装置と;を備え る第 2の露光装置である。 これによれば、 波面計測装置を構成する筐体が遮熱部を投影光学系側に向け た状態で基板ステージに装着される。 このため、 この状態では、 受光部の一側 に位置する投影光学系の温度上昇による波面収差の変動や、 受光部の一側の空 間内の気体の温度揺らぎ等を効果的に抑制することができる。 また、 筐体の位 置が位置計測装置によって計測されるが、 この計測時における位置計測装置の 計測ビームの温度による揺らぎが抑制される。 従って、 本来の使用時 (露光時 ) と同様の状態における投影光学系の波面収差を精度良く計測することが可能 となる。 このため、 この測定結果を利用することにより、 投影光学系を介して マスクのパターンを基板上に精度良く転写することが可能となる。 この場合、 計測された波面収差に基づいて投影光学系の結像特性を精度良く調整し、 その 調整後の投影光学系を用いてマスクのパターンを基板上に転写しても良いし、 計測された波面収差を考慮してマスクのパターンと基板との位置合わせを行う ようにしても良い。 また、 波面計測装置は、 基板ステージに対して着脱自在で あるので、 波面収差を計測するときにのみ波面計測装置を基板ステージに装着 し、 露光時には取リ外すことにより、 露光時における基板ステージの位置制御 性を向上することが可能となる。 この点においても、 露光精度の向上が可能で ある。
本発明は、 第 7の観点からすると、 光学系の結像特性を計測する結像特性計 測方法であって、 前記光学系による所定のパターンの投影像を計測する第 1ェ 程と;前記光学系の波面収差を計測する第 2工程と;前記第 1及び第 2工程の 計測結果に基づいて、 前記光学系の結像特性を算出する第 3工程と;を含む結 像特性計測方法である。
これによれば、 第 1工程で光学系による所定のパターンの投影像が計測され 、 第 2工程で光学系の波面収差が計測される。 そして、 第 3工程では第 1及び 第 2工程の計測結果に基づいて光学系の結像特性が算出される。 ここで、 第 1 工程で行われる投影像計測 (空間像計測) にあっては、 収差の影響を受けるこ とで空間像を正確に計測できないという欠点があり、 第 2工程で行われる波面 計測にあっては、 それだけでは空間像の計測は正確に行なえないという欠点が あるが、 第 3工程において、 第 1、 第 2工程の計測結果に基づいて光学系の 像特性が算出されるので、 空間像計測と波面計測とのお互いの欠点が補われ、 光学系の結像特性を精度良く求めることが可能となる。
この場合において、 前記第 3工程では、 前記波面収差の計測結果に基づいて 、 前記投影像の計測結果に含まれる、 異なる結像特性成分を分離することとす ることができる。
この場合において、 前記分離される結像特性成分には、 歪曲収差成分とコマ 収差成分とが含まれることとしても良いし、 像面湾曲成分と球面収差成分とが 含まれることとしても良い。
本発明は、 第 8の観点からすると、 光学系の結像特性を補正する結像特性補 正方法であって、 前記光学系の結像特性を、 本発明の結像特性計測方法により 計測する計測工程と;前記計測工程における計測結果に基づいて、 前記光学系 の結像特性を補正する補正工程と;を含む第 1の結像特性補正方法である。 これによれば、 計測工程で、 本発明の結像特性計測方法により光学系の結像 特性が計測され、 補正工程では、 この計測結果に基づいて光学系の結像特性が 補正される。 この場合、 計測工程では、 光学系の結像特性を精度良く計測する ことができるので、 この計測結果に基づいて補正工程で光学系の結像特性を高 精度に補正することが可能となる。
本発明は、 第 9の観点からすると、 エネルギビームによりパターンが形成さ れたマスクを照明し、 前記パターンを投影光学系を介して基板に転写する露光 方法であって、 本発明の第 1の結像特性補正方法により、 前記投影光学系の結 像特性を補正する結像特性補正工程と;前記結像特性補正工程の後に、 前記投 影光学系を介して前記パターンを前記基板に転写する転写工程と;を含む第 1 の露光方法である。 ' これによれば、 本発明の第 Ίの結像特性補正方法により、 投影光学系の結像 特性が精度良く補正され、 しかる後、 エネルギビ一厶によりマスクを照明して そのマスク上のパターンを結像特性が精度良く補正された投影光学系を介して 基板上に転写されるので、 基板上にはパターンが精度良く転写される。 すなわ ち、 高精度な露光が可能となる。
本発明は、 第 1 0の観点からすると、 光学系の結像特性を補正する結像特性 補正方法であって、 前記光学系による所定のパターンの投影像を、 第 1の結像 条件の下で計測する第 1計測工程と;前記光学系の波面収差の計測を行う第 2 計測工程と;前記第 1の結像条件とは異なる第 2の結像条件下におけるパター ンの投影像を、 前記第 2計測工程の計測結果に基づいて推測し、 該推測結果に 応じて、 前記第 2の結像条件下における前記光学系の結像特性を補正する補正 工程と;を含む第 2の結像特性補正方法である。
これによれば、 第 1計測工程で、 第 1の結像条件の下で、 光学系による所定 のパターンの投影像が計測され、 第 2計測工程では光学系の波面収差が計測さ れる。 そして、 補正工程では、 第 1の結像条件とは異なる第 2の結像条件下に おけるパターン (第 1計測工程で計測されたパターンあるいはその他のパター ン) の投影像を、 第 2計測工程の計測結果 (波面収差の計測結果) に基づいて 推測し、 この推測結果に応じて、 第 2の結像条件下における光学系の結像特性 を補正する。 すなわち、 第 1計測工程で計測されたパターンの投影像の計測結 果に基づいてその第 1の結像条件下における光学系の結像特性を演算により求 めることができ、 この結像特性と波面収差の計測結果とを考慮することにより 、 第 2の結像条件下における光学系の結像特性を推測することができ、 この推 測結果に応じて、 第 2の結像条件下における光学系の結像特性を補正する。 従 つて、 結像条件毎に光学系の空間像計測を行うことなく、 結像条件の変更に影 響されることなく、 光学系の結像特性を高精度に補正することが可能になる。 この場合において、 前記第 1の結像条件と前記第 2の結像条件とでは、 照明 条件、 前記光学系の開口数、 及び前記パターンのいずれかが異なることとする ことがでさる。
本発明は、 第 1 1の観点からすると、 エネルギビームによりパターンが形成 されたマスクを照明し、 前記パターンを投影光学系を介して基板に転写する露 光方法であって、 本発明の第 2の結像特性補正方法にょリ、 前記投影光学系の 結像特性を補正する結像特性補正工程と;前記結像特性補正工程の後、 前記投 影光学系を介して前記パターンを前記基板に転写する転写工程と;を含む第 2 の露光方法である。
これによれば、 本発明の第 2の結像特性補正方法により、 投影光学系の結像 特性が補正され、 しかる後、 エネルギビームによりマスクを照明してそのマス ク上のパターンが結像特性が精度良く補正された投影光学系を介して基板上に 転写されるので、 基板上にはパターンが精度良く転写される。 すなわち、 高精 度な露光が可能となる。 これに加え、 結像条件の変更に影響を受けることなく 、 光学系の結像特性を高精度に補正することができるので、 結像条件の変更に よらず、 高精度な露光が可能になる。
本発明は、 第 1 2の観点からすると、 光学系の結像特性を管理する結像特性 管理方法であって、 前記光学系によるパターンの投影像を計測する空間像計測 を第 1のインタ一バルで実行する空間像計測工程と;前記光学系の波面収差を 計測する波面計測を前記第 1のインターバルに比べて大きい第 2のインターバ ルで実行する波面計測工程と;を含む結像特性管理方法である。
これによれば、 光学系によるパターンの投影像を計測する空間像計測が第 1 のィン夕一バルで実行され、 光学系の波面収差を計測する波面計測が第 1のィ ンターバルに比べて大きい第 2のインターバルで実行される。 すなわち、 光学 系の結像特性の変化を、 簡易に実行できる空間像計測結果に基づいて管理し、 一定期間が経ったときに波面収差の計測を行うことで、 計測に手間が掛かる波 面収差の計測を、 高い頻度で行うことなく、 光学系の結像特性を高精度に維持 できる。 従って、 光学系の結像特性を高精度に維持する効率的な結像特性管理 が可能となる。
この場合において、 直前に行われた前記空間像計測の計測結果と最後に行わ れた波面収差の計測結果とに基づいて、 前記空間像計測結果の変動を予測する 予測工程と;前記予測した空間像の計測結果と直後に行われた空間像の計測結 果との比較結果に応じて、 前記波面収差の計測必要性の有無を判断する判断ェ 程とを更に含み、 前記波面収差の計測が必要と判断した場合に、 前記波面収差 の計測を実行することとすることができる。
本発明は第〗 3の観点からすると、 光学系の結像特性を計測する結像特性計 測装置であって、 前記光学系による所定のパターンの投影像を計測する空間像 計測器と;前記光学系の波面収差を計測する波面計測器と;前記空間像計測器 による計測結果と、 前記波面計測器による計測結果とに基づいて、 前記光学系 の結像特性を算出する演算装置と;を備える結像特性計測装置である。
これによれば、 演算装置により、 所定のパターンの光学系による投影像の空 間像計測器による計測結果と、 光学系の波面収差の波面計測器による計測結果 とに基づいて、 光学系の結像特性が算出される。 ここで、 空間像計測器により 計測される空間像は、 収差の影響を受けた空間像である。 従って、 所定のパタ —ンの空間像の計測結果に基づいてその結像位置、 ひいては結像特性を求める ことができるが、 その結像特性は収差の影響を受けている。
そこで、 演算装置は、 空間像の計測結果に含まれる収差の影響を、 波面収差 の計測結果に基づいて補正することによリ、 結果的に光学系の結像特性を精度 良く算出することができる。 すなわち、 .本発明の結像特性補正装置では、 前述 した波面の計測結果と空間像の計測結果とを組み合わせることにより、 それぞ れの計測の欠点を互 L、に補うことができる。
この場合において、 前記波面計測器としては、 例えば、 前述の第 1〜第 3の 波面計測装置のいずれをも用いることができる。 本発明は、 第 1 4の観点からすると、 本発明の結像特性計測装置と;前記結 像特性計測装置による計測結果に基づいて、 前記光学系の結像特性を補正する 補正装置;とを備える結像特性補正装置である。
これによれば、 光学系の結像特性を高精度に計測することが可能な結像特性 計測装置による計測結果に基づいて、 補正装置によリ光学系の結像特性が補正 されるので、 光学系の結像特性を高精度に補正することが可能となる。
本発明は、 第 1 5の観点からすると、 エネルギビームによりパターンが形成 されたマスクを照明し、 前記パターンを投影光学系を介して基板に転写する露 光装置であつて、 前記投影光学系の結像特性を補正する本発明の結像特性補正 装置と;前記結像特性補正装置が備える前記空間像計測器及び前記波面計測器 を搭載可能で、 前記基板を保持する基板ステージと;を備える第 3の露光装置 である。
これによれば、 結像特性補正装置を構成する空間像計測器及び波面計測器が 、 基板を保持する基板ステージに搭載可能となっている。 このため、 基板ステ —ジ上に搭載された空間像計測器により、 所定のパターンの投影光学系による 空間像を空間像計測器で計測し、 また、 波面計測器により投影光学系の波面収 差を計測する。 また、 これらの計測結果に基づいて演算装置により投影光学系 の結像特性を算出する。 これにより、 投影光学系の結像特性が精度良く算出さ れる。 そして、 この算出結果に基づいて補正装置により投影光学系の結像特性 を補正することにより、 投影光学系の結像特性が高精度に補正される。 従って 、 この結像特性の補正が行われた状態で、 エネルギビームによりマスクを照明 してそのマスク上のパターンを投影光学系を介して基板上に転写することによ リ、 基板上にはパターンが精度良く転写される。 すなわち、 高精度な露光が可 能となる。
この場合において、 前記波面計測器は、 前記基板ステージに対して着脱自在 であることとすることができる。 この場合において、 前記マスクが載置されるとともに、 前記空間像計測器で 計測される計測用パターンが形成された基準部材が設けられた、 マスクステー ジを更に備えることとすることができる。 図面の簡単な説明
図 1は、 本発明の第 1の実施形態に係る露光装置の概略構成を示す図である 図 2は、 Zチル卜ステージを示す概略平面図である。
図 3は、 波面計測器を断面して示す図である。
図 4 A〜図 4 Cは、 空間像計測器による計測を説明するための図である。 図 5 Aは、 波面収差を計測するときの状態を示す図であり、 図 5 Bは、 投影 光学系によるパターンの投影像を計測するときの状態を示す図である。
図 6 Aは、 光学系に収差が存在しない場合においてマイクロレンズアレイか ら射出される光束を示す図であり、 図 6 Bは、 光学系に収差が存在する場合に おいてマイクロレンズアレイから射出される光束を示す図である。
図 7 A、 図 7 Bは波面計測器を用いて計測される収差を示す図である。
図 8は、 本発明の第 2の実施形態に係る Zチル卜ステージを示す概略平面図 である。
図 9は、 第 2の実施形態に係る波面計測器を断面して示す図である。
図 1 O A , 図 1 0 Bは、 第 2の実施形態における投影光学系の波面収差を計 測する方法を説明するための図である。
図 1 1は、 本発明の第 3の実施形態に係る波面計測器を断面して示す図であ る。
図 1 2 Aは、 第 1筐体の微小な温度変化をも抑制するための波面計測シ一ケ ンスを説明するための図であり、 図 1 2 Bは、 波面計測器を Zチル卜ステージ に取り付けてから計測を開始するまでの時間を短縮するための計測シーケンス を説明するための図である。
図 1 3 A、 図 1 3 Bは波面計測器の変形例を示す図である。
図 1 4は、 Zチル卜ステージに対する波面計測器の別の配置例を示す図であ る。 発明を実施するための最良の形態
《第 1の実施形態》
以下、 本発明の第 1の実施形態を図 1〜図 7に基づいて説明する。
図 1には、 第〗の実施形態に係る露光装置 1 0の概略構成が示されている。 この露光装置〗 0は、 ステップ,アンド ·スキャン方式の走査型露光装置であ る。
この露光装置 1 0は、 光源 1 6及び照明光学系 1 2等を含む照明系、 この照 明系から射出されるエネルギビームとしての露光光 I Lによって照明されるマ スクとしてのレチクル Rを保持するレチクルステージ R S T、 レチクル Rから 射出された露光光 I Lを基板としてのウェハ W上に投射する光学系としての投 影光学系 Ρし、 ウェハ Wを保持する基板ステージとしてのウェハステージ W S Τ、 及びこれらの制御系等を備えている。
光源 1 6としては、 例えば波長 1 9 3 n mの紫外パルス光を出力する A r F エキシマレーザ光源 (あるいは、 波長 2 4 8 n mの紫外パルス光を出力する K r Fエキシマレーザ光源) が用いられている。 この光源 1 6は、 実際には、 照 明光学系 1 2の各構成要素及びレチクルステージ R S T、 投影光学系 Pし、 及 びウェハステージ W S T等から成る露光装置本体が収容された不図示のチャン バが設置されたクリーンルームとは別のクリーン度の低いサービスルームに配 置されている。 この光源 1 6は、 実際には、 照明光学系 1 2に、 ビームマッチ ングュニッ卜と呼ばれる光軸調整用の光学系及びリレー光学系 (いずれも図示 省略) を含む送光光学系を介して接続されている。 なお、 光源として F2レ一 ザ光源 (出力波長 1 5 7 n m) 、 その他のパルス光源を用いても良い。
前記照明光学系 1 2は、 ビーム整形光学系 1 8、 オプティカルインテグレー 夕 (ホモジナイザ) としてのフライアイレンズ 2 2、 照明系開口絞り板 2 4、 第 1 リレーレンズ 2 8 A、 第 2リレーレンズ 2 8 B、 固定レチクルブラインド 3 0 A、 可動レチクルブラインド 3 0 B、 光路折り曲げ用のミラー M、 及びコ ンデンサレンズ 3 2等を備えている。
前記ビ一厶整形光学系 1 8内には、 光源 1 6でパルス発光されたレーザビー ム L Bの断面形状を、 該レーザビーム L Bの光路後方に設けられたフライアイ レンズ 2 2に効率良く入射するように整形するための、 例えばシリンダレンズ やビームエキスパンダ (いずれも図示省略) 等が含まれている。 また、 このビ ー厶整形光学系 1 8内には、 後述する照明系開口絞り板 2 4による照明開口絞 りの設定に応じて、 レーザビームの断面積を連続的に変更可能なズーム光学系 も含まれている。
前記フライアイレンズ 2 2は、 ビーム整形光学系 1 8から出たレーザビーム L Bの光路上に配置され、 レチクル Rを均一な照度分布で照明するためにその 射出側焦点面に多数の点光源 (光源像) から成る面光源、 即ち 2次光源を形成 する。 この 2次光源から射出されるレーザビームを本明細書においては、 「露 光光 I し」 とも呼ぶものとする。 なお、 オプティカルインテグレ一夕として、 フライアイレンズに代えて、 ロッド型 (内面反射型) インテグレー夕、 あるい は回折光学素子などを用いても構わない。
フライアイレンズ 2 2の射出側焦点面あるいはその近傍に、 円板状部材から 成る照明系開口絞り板 2 4が配置されている。 この照明系開口絞り板 2 4には 、 ほぼ等角度間隔で、 例えば通常の円形開口より成る開口絞り (通常照明絞り ) 、 小さな円形開口より成りコヒーレンスファクタであるび値を小さくするた めの開口絞り (小 σ絞り) 、 輪帯照明用の輪帯状の開口絞り (輪帯絞り) 、 及 び変形光源法用に複数の開口を偏心させて配置して成る変形開口絞り (図 1で は、 このうちの 2種類の開口絞りのみが図示されている) 等が配置されている 。 この照明系開口絞り板 2 4は、 主制御装置 5 0により制御されるモ一夕等の 駆動装置 4 0により回転されるようになっており、 これによりいずれかの開口 絞りが露光光 I Lの光路上に選択的に設定される。 この開口絞りの選択に応じ て、 主制御装置 5 0では、 前述したビ一厶整形光学系〗 8内部のズームレンズ を制御する。 これは、 例えば、 小び絞りを選択する場合に、 それに合わせてレ 一ザビームの断面の大きさを絞ることにより、 エネルギロスを防止する等のた めである。
照明系開口絞り板 2 4から出た露光光 I Lの光路上に、 固定レチクルブライ ンド 3 O A及び可動レチクルブラインド 3 0 Bを介在させて第 1 リレーレンズ 2 8 A及び第 2リレーレンズ 2 8 Bから成るリレ一光学系が配置されている。 固定レチクルブラインド 3 O Aは、 レチクル Rのパターン面に対する共役面 から僅かにデフォーカスした面に配置され、 レチクル R上の照明領域 I A Rを 規定する矩形開口が形成されている。 また、 この固定レチクルブラインド 3 0 Aの近傍に走査方向に対応する方向及び走査方向に垂直な非走査方向に対応す る方向の位置及び幅が可変の開口部を有する可動レチクルブラインド 3 0 Bが 配置され、 走査露光の開始時及び終了時にその可動レチクルブラインド 3 0 B を介して照明領域 I A Rを更に制限することによって、 不要な部分の露光が防 止されるようになっている。
リレ一光学系を構成する第 2リレーレンズ 2 8 B後方の露光光 I Lの光路上 には、 当該第 2リレーレンズ 2 8 Bを通過した露光光 I Lをレチクル Rに向け て反射する折り曲げミラー Mが配置され、 このミラー M後方の露光光 I Lの光 路上にコンデンサレンズ 3 2が配置されている。
このようにして構成された照明系の作用を簡単に説明すると、 光源 1 6から パルス発光されたレーザビーム L Bは、 ビーム整形光学系 1 8に入射して、 こ こで後方のフライアイレンズ 2 2に効率よく入射するようにその断面形状が整 形された後、 フライアイレンズ 2 2に入射する。 これにより、 フライアイレン ズ 2 2の射出側焦点面 (照明光学系 1 2の瞳面) に 2次光源が形成される。 こ の 2次光源から射出された露光光 I Lは、 照明系開口絞り板 2 4上のいずれか の開口絞りを通過した後、 第 1 リレーレンズ 2 8 Aを経て固定レチクルブライ ンド 3 O Aの矩形の開口部及び可動レチクルブラインド 3 0 Bを通過した後、 第 2リレーレンズ 2 8 Bを通過してミラー Mによって光路が垂直下方に折り曲 げられた後、 コンデンサレンズ 3 2を経て、 レチクルステージ R S T上に保持 されたレチクル R上の照明領域 I A Rを均一な照度分布で照明する。
前記レチクルステージ R S T上にレチクル Rが載置され、 不図示のバキュー 厶チャック等を介して吸着保持されている。 レチクルステージ R S Tは、 水平 面 (X Y平面) 内で微小駆動可能であるとともに、 レチクルステージ駆動部 4 9によって走査方向 (ここでは図 1の紙面左右方向である Y軸方向とする) に 所定ス卜ローク範囲で走査されるようになっている。 この走査中のレチクルス テージ R S Tの位置及び回転量は、 レチクルステージ R S T上に固定された移 動鏡 5 2 Rを介して外部のレーザ干渉計 5 4 Rによって所定の分解能、 例えば 0 . 5〜1 n m程度の分解能で計測され、 このレーザ干渉計 5 4 Rの計測値が 主制御装置 5 0に供給されるようになっている。
ここで、 実際には、 レチクルステージ R S T上には Y軸方向に直交する反射 面を有する移動鏡と X軸方向に直交する反射面を有する移動鏡とが設けられ、 これらの移動鏡に対応してレチクル Y干渉計とレチクル X干渉計とが設けられ ているが、 図 1ではこれらが代表的に移動鏡 5 2 R、 レーザ干渉計 5 4 Rとし て示されている。 なお、 例えば、 レチクルステージ R S Tの端面を鏡面加工し て反射面 (移動鏡 5 2 Rの反射面に相当) を形成しても良い。 また、 レチクル ステージ R S Tの走査方向 (本実施形態では Y軸方向) の位置検出に用いられ る X軸方向に伸びた反射面を設けても良いし、 この代わりに、 少なくとも 1つ のコーナーキュープ型ミラーを用いても良い。 また、 レチクルステージ R S T上の所定の位置には、 後述する空間像計測に 用いられる基準部材としてのレチクル ·フイデュ一シャル ·マーク板 (以下、
「R F M板」 と略述する) 6 8が設けられている。 この R F M板 6 8としては 、 照明領域 I A Rとほぼ同一形状かつほぼ同一面積のガラス基板が用いられ、 そのパターン面の所定の位置には、 複数の基準マークの他、 後述する空間像計 測に用いられる計測用マークなどが形成されている。
なお、 レチクル R及び R F M板 6 8に用いる材質は、 使用する光源によって 使い分ける必要がある。 すなわち、 K r Fエキシマレーザ光源や A r Fエキシ マレ一ザ光源を光源とする場合は、 ホ夕ル石などの他、 合成石英などを用いる ことができるが、 F 2レーザ光源を用いる場合は、 ホタル石、 フッ素がドープ された合成石英、 あるいは水晶などで形成する必要がある。
前記投影光学系 P Lは、 例えば両側テレセン卜リックな縮小系であり、 共通 の Z軸方向の光軸を有する複数枚のレンズエレメント 7 0 a、 7 0 b、 ……か ら構成された屈折光学系が用いられている。 この投影光学系 P Lの瞳面は、 前 記フライアイレンズ 2 2により形成される 2次光源面と互いに共役な位置関係 となっており、 レチクルのパターン面とはフーリエ変換の位置関係となってい る。 また、 投影光学系 P Lとしては、 投影倍率 が例えば 1ノ4、 1ノ 5、 1 6などのものが使用されている。 このため、 前記の如くして、 露光光 I しに よりレチクル R上の照明領域 I A Rが照明されると、 そのレチクル Rに形成さ れたパ夕一ンが投影光学系 P Lによつて投影倍率 βで縮小された像が表面にレ ジス卜 (感光剤) が塗布されたウェハ W上のスリッ卜状の露光領域 I Αに投影 され転写される。
投影光学系 P Lの瞳面近傍には開口絞り 6 9が設けられている。 この開口絞 り 6 9の開口の大きさは可変となっており、 投影光学系 P Lの開口数 (N . A . ) を自在に調整することができる。 開口絞り 6 9としては、 ここでは虹彩絞 りが用いられ、 不図示の絞り駆動機構により開口絞り 6 9の開口を変更するこ とにより、 投影光学系 P Lの開口数 N . A . を所定範囲で連続的に変更するこ とができる。 絞り駆動機構は、 主制御装置 5 0により制御される。 開口絞り 6 9の開口を通過した回折光が、 レチクル Rと互いに共役な位置関係に置かれた ウェハ W上での結像に寄与することになる。
上記複数のレンズエレメントのうち、 レチクル Rに最も近いレンズエレメン 卜 7 0 aを含む複数のレンズエレメン卜が独立に駆動可能となっている。 例え ば、 レンズエレメント 7 0 aは、 リング状の支持部材 7 6 aにより支持され、 この支持部材 7 6 aは、 伸縮可能な駆動素子、 例えばピエゾ素子 7 4 a , 7 4 b , 7 4 c (図面奥側の駆動素子 7 4 cについては不図示) によって、 3点支 持されるとともに鏡筒部 7 6 bと連通されている。 上記の駆動素子 7 4 a, 7 4 b , 7 4 cによって、 レンズエレメント 7 0 aの周辺 3点を独立に、 投影光 学系 P Lの光軸 A X方向に移動させることができるようになつている。 すなわ ち、 レンズエレメント 7 0 aを 3つの駆動素子 7 4 a, 7 4 b , 7 4 cの変位 量に応じて光軸 A Xに沿って平行移動させることができるとともに、 光軸 A X と垂直な平面に対して任意に傾斜させることもできる。 その他の駆動可能なレ ンズエレメントもレンズエレメント 7 0 aと同様の駆動機構を介して、 光軸 A X方向及び傾斜方向に微小駆動可能な構成となっている。 本実施形態の場合、 レンズエレメント 7 0 a等の駆動により、 例えばザイデルの 5収差 (デイス卜 ーシヨン、 非点収差、 コマ収差、 球面収差、 像面湾曲 (フォーカス)) などを 調整できるようになつている。 この場合、 駆動可能なレンズエレメントの数だ け、 独立な結像特性の補正が可能である。
この場合、 上記のレンズエレメント 7 0 a等を駆動する駆動素子に与えられ る電圧が、 主制御装置 5 0からの指令に基づいて結像特性補正コントローラ 7 8によつて制御され、 これによつて駆動素子の変位量が制御されるようになつ ている。 また、 結像特性補正コントローラ 7 8は、 投影光学系 P Lの収差を調 整するだけではなく、 気圧変化、 照明光線の吸収などによる投影光学系 Pしの 収差変動に対して、 収差を一定に保つ働きをも有している。 なお、 図 1中、 投 影光学系 P Lの光軸 A Xとは鏡筒部 7 6 bに固定されているレンズエレメント 7 0 bその他のレンズエレメント (図示省略) の光軸を指す。
なお、 露光光 I Lとして K r Fエキシマレ一ザ光や A r Fエキシマレーザ光 を用いる場合には、 投影光学系 P Lを構成する各レンズエレメントとしては合 成石英ゃホタル石等を用いることができるが、 F2 レーザ光を用いる場合には 、 この投影光学系 P Lに使用されるレンズ等の材質は、 全てホタル石等のフッ 化物結晶が用いられる。
前記ウェハステージ W S Tは、 X Yステージ 1 4と、 該 X Yステージ 1 4上 に搭載された Zチル卜ステージ 5 8とを含んで構成されている。
前記 X Yステージ 1 4は、 ウェハステージ駆動部 5 6によって走査方向であ る Y軸方向 (図 1 における紙面内左右方向) 及びこれに直交する X軸方向 (図 1における紙面直交方向) に 2次元駆動されるようになっている。 この X Yス テージ 1 4上に搭載された Zチル卜ステージ 5 8上にウェハホルダ 2 5を介し てウェハ Wが真空吸着等により保持されている。 Zチル卜ステージ 5 8は、 例 えば 3つのァクチユエ一夕 (ピエゾ素子又はボイスコイルモータなど) によつ てウェハ Wの Z軸方向の位置 (フォーカス位置) を調整すると共に、 X Y平面 に対するウェハ Wの傾斜角を調整する機能を有する。 また、 Zチルトステージ 5 8の位置は、 鏡面加工された Zチル卜ステージ 5 8の側面を介して外部のレ 一ザ干渉計 5 4 Wによリ計測され、 このレーザ干渉計 5 4 Wの計測値が主制御 装置 5 0に供給されるようになっている。
ここで、 Zチル卜ステージ 5 8は、 図 2の平面図に示されるように、 上方か ら見てほぼ正方形の形状を有しており、 その— X側及び一 Y側の側面に、 鏡面 加工により反射面 5 5 X、 5 5 Yがそれぞれ形成され、 これに対応してレーザ 干渉計は、 X軸位置計測用の干渉計 5 4 W x、 Y軸位置計測用干渉計 5 4 W y がそれぞれ設けられている。 また、 Zチル卜ステージ 5 8の + Y側側面の一 X 側端部には、 + Y側に所定量突出した凸部 5 〗が形成されている。 この凸部 5 1の一 X側の側面は、 前述した反射面 5 5 Xの一部を構成している。
なお、 前述の反射面 5 5 X、 5 5 Yに代えて、 X軸に直交する反射面を有す る X移動鏡と、 Y軸に直交する反射面を有する Y移動鏡とを設けても良い。 X 軸位置計測用の干渉計 5 4 W X及び Y軸位置計測用干渉計 5 4 W yは測長軸を 複数有する多軸干渉計でぁリ、 Zチル卜ステージ 5 8の X、 Y位置の他、 回転 (ョ一イング (Z軸回りの回転である 0 z回転)、 ピッチング (X軸回りの回 転である 0 x回転)、 口一リング (丫軸回りの回転である 0 y回転)) も計測可 能となっている。 従って、 以下の説明ではレーザ干渉計 5 4 W x, 5 4 W yに よって、 Zチル卜ステージ 5 8の X、 Υ、 Θ z Θ y , 0 xの 5自由度方向の 位置が計測されるものとする。 また、 多軸干渉計は 4 5 ° 傾いて Zチル卜ステ ージ 5 8の反射面を介して、 投影光学系 P Lが載置される架台 (不図示) に設 置される反射面にレーザビームを照射し、 投影光学系 P Lの光軸方向 (Z軸方 向) に関する相対位置情報を検出するようにしても良い。
また、 Zチル卜ステージ 5 8の + Y側側面の + X側端部には、 投影光学系 P Lの波面収差を計測するための波面計測装置としての波面計測器 8 0が、 ネジ 止めあるいはマグネッ卜等を介して取り外し可能に設けられている。 この波面 計測器 8 0は、 露光時には、 Zチル卜ステージ 5 8から取り外され、 波面収差 計測時に限り Zチル卜ステージ 5 8に取り付けられるものである。 なお、 波面 計測器 8 0の構成等については後述する。
前述の凸部 5 1を設けたのは、 図 2からも分かるように、 波面計測器 8 0を Zチル卜ステージ 5 8に取り付けた際に、 波面計測器 8 0の 2次元位置のうち 、 X軸方向の位置を、 レーザ干渉計 5 4 W xにより計測できるようにしたもの である。 これに応じて Zチル卜ステージ 5 8の Y軸方向のス卜ロークが長く設 定されている。
次に、 波面計測器 8 0の構成等について、 波面計測器 8 0を断面して示す図 3に基づいて説明する。 この図 3に示されるように、 波面計測器 8 0は、 X Z 断面が L字状の内部空間を有する筐体 6 2と、 該筐体 6 2の内部に所定の位置 関係で配置された複数の光学素子から成る受光光学系 4 4と、 筐体 6 2の内部 の— X側端部に配置された受光部 4 2とを備えている。 この波面計測器 8 0と しては、 ここでは、 シャツクーハルトマン (Shack-Hartman) 方式の波面計 測器が用いられている。
これを更に詳述すると、 前記筐体 6 2は、 X Z断面 L字状の内部空間が形成 された中空部材から成り、 その最上部 (+ Z方向端部) には、 筐体 6 2の上方 からの光が筐体の内部空間に向けて入射するように、 平面視円形の開口 6 2 a が形成されている (図 2参照) 。 また、 この開口 6 2 aを下側から覆うように カバーガラス 8 2が設けられている。 カバーガラス 8 2の上面には、 クロム等 の金属の蒸着にょリ中央部に円形の開口を有する遮光膜が形成され、 該遮光膜 によって投影光学系 P Lの波面収差の計測の際に周囲からの不要な光が受光光 学系 4 4に入射するのが遮られている。
前記受光光学系 4 4は、 筐体 6 2の内部のカバーガラス 8 2の下方に、 上か ら下に順次配置された、 対物レンズ 6 4 a, リレーレンズ 6 4 b, 折り曲げミ ラー 3 9と、 該折り曲げミラ一 3 9の一 X側に順次配置されたコリメータレン ズ 6 4 c、 及びマイクロレンズアレイ 6 6等から構成されている。 折り曲げミ ラー 3 9は、 4 5 ° で斜設されており、 該折り曲げミラ一 3 9によって、 上方 から鉛直下向きに対物レンズ 6 4 aに対して入射した光の光路がコリメ一夕レ ンズ 6 4 cに向けて折り曲げられるようになつている。 なお、 この受光光学系 4 4を構成する各光学部材は、 筐体 6 2の壁の内側に不図示の保持部材を介し てそれぞれ固定されている。 前記マイクロレンズアレイ 6 6は、 複数の小さな 凸レンズ (レンズエレメント) が光路に対して直交する面内にアレイ状に配置 されて構成されている。
前記受光部 4 2は、 光を光電変換方式で検出する 2次元 C C D等から成る受 光素子 4 0 aと、 該受光素子 4 0 aを駆動する電気回路 4 0 bとを含む。 受光 素子 4 0 aは、 対物レンズ 6 4 aに入射し、 マイクロレンズアレイ 6 6から射 出される光束のすべてを受光するのに十分な面積の受光面を有している。 また 、 前記電気回路 4 O bは、 その機能上、 受光素子 4 0 aの近傍に配置せざるを 得ない回路、 例えば電荷転送制御回路等の電気回路である。 受光素子 4 0 aか ら物理的に切り離すことが可能な電気回路 3 3は、 筐体 6 2から離れた位置に 設けられ、 電気回路 4 0 bとフラットケーブルで接続されている。 なお、 受光 部 4 2による計測データは電気回路 3 3を介して波面計測制御装置 4 8に出力 されるようになつている (図 1参照)。
このようにして構成された受光光学系 4 4及び受光部 4 2等の作用を簡単に 説明すると、 開口 6 2 aを介して筐体 6 2の内部に入射した光束は、 対物レン ズ 6 4 aに上方から入射し、 リレーレンズ 6 4 bを介してミラ一 3 9に達する 。 そして、 この光束は、 ミラー 3 9で光路が 9 0 ° 折り曲げられ、 コリメ一夕 レンズ 6 4 cで平行光束に変換され、 マイクロレンズアレイ 6 6に入射する。 このマイクロレンズアレイ 6 6に入射した光束は、 マイクロレンズアレイ 6 6 を構成する各レンズエレメントを介して受光部 4 2を構成する受光素子 4 0 a 上にそれぞれ集光される。 そして、 受光素子 4 0 a上の各集光点に入射した光 が受光素子 4 0 aでそれぞれ光電変換され、 該光電変換信号が電気回路 4 0 b 、 3 3等を介して図 1の波面計測制御装置 4 8に送られ、 該波面計測制御装置 4 8では、 その光電変換信号に基づいて結像位置を算出するようになっている 図 2に戻リ、 Zチル卜ステージ 5 8上の 4つのコーナーの内、 + X方向端部 かつ + Y方向端部のコーナーには、 ウェハ Wの露光面と同じ高さの受光面を有 し、 投影光学系 P Lを通過した露光光 I Lによる投影像を計測するための空間 像計測器 5 9が設けられている。
この空間像計測器 5 9は、 図 2に示されるように、 平面視ほぼ円形の円筒状 ハウジングを有し、 ハウジングの天井面には、 合成石英等から成る受光ガラス 5 7が設けられている。 受光ガラス 5 7の受光面は、 十分な大きさでかつ平面 度 (平坦度) が高く形成されている。 これは、 空間像計測器 5 9は、 前述した 波面計測器 8 0と比べて構造が簡易で、 光学系の精度もほとんど要求されない こと、 及び小型で Zチル卜ステージ 5 8に対する重量の影響が少なく、 取り外 しをする必要がないことから、 受光ガラス 5 7の加工面精度を高く設定するこ とが容易だからである。 また、 この受光ガラス 5 7の上面には、 図 4 Aに示さ れるように、 クロム等の金属が蒸着されて遮光膜が形成されている。 この遮光 膜の中央部に、 スリット状の開口 (開口パターン) 5 7 aが形成されている。 また、 この受光ガラス 5 7の下方には、 空間像計測器 5 9の内部構成を概略的 に示す図 4 Bに示されるように、 集光レンズ 8 1 と、 この集光レンズ 8 1の下 方に設けられたフォ卜ダイ才ードあるいはフォ卜マルチプライヤ等の光センサ 8 3とが配置されている。 なお、 空間像計測器 5 9の構成各部の作用等につい ては、 空間像計測方法とともに後に詳述する。
図 1に戻り、 本実施形態の露光装置 1 0では、 主制御装置 5 0によってオン オフが制御される光源を有し、 投影光学系 Pしの結像面に向けて多数のピンホ ール像またはスリツ卜の像を形成するための結像光束を、 光軸 A Xに対して斜 め方向より照射する照射系 6 0 aと、 それらの結像光束のウェハ W表面での反 射光束を受光する受光系 6 0 bとからなる斜入射方式の多点焦点位置検出系 ( フォーカスセンサ) が設けられている。 主制御装置 5 0では、 受光系 6 O b内 の図示しない平行平板の反射光束の光軸に対する傾きを制御することにより、 投影光学系 P Lのフォーカス変動に応じて焦点検出系 (6 0 a、 6 0 b ) に才 フセットを与えてそのキャリブレーションを行う。 これにより、 前述の露光領 域 I A内で投影光学系 P Lの像面とウェハ Wの表面とがその焦点深度の範囲 ( 幅) 内で合致することになる。 なお、 本実施形態と同様の多点焦点位置検出系 (フォーカスセンサ) の詳細な構成は、 例えば特開平 6— 2 8 3 4 0 3号公報 及びこれに対応する米国特許第 5, 4 4 8, 3 3 2号等に開示されている。 本 国際出願で指定した指定国又は選択した選択国の国内法令が許す限りにおいて 、 上記公報及び米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする また、 主制御装置 5 0では、 後述する波面収差の計測の際に、 焦点検出系 ( 6 0 a , 6 0 b ) を用いて波面計測器 8 0の Z位置の計測及び位置合わせを行 ラ。
すなわち、 これまでの説明から分かるように、 ウェハ干渉計 5 4 W x, 5 4 W y及び焦点検出系 (6 0 a, 6 0 b ) とにより、 本発明の位置計測装置が構 成されている。
走査露光時等に、 主制御装置 5 0では、 受光系 6 0 bからの焦点ずれ信号 ( デフォーカス信号) 、 例えば Sカーブ信号に基づいて焦点ずれが零となるよう に Zチル卜ステージ 5 8の Z位置を不図示の駆動系を介して制御することによ り、 オートフォーカス (自動焦点合わせ) 及び才ートレべリングを実行する。 なお、 焦点検出系 (6 0 a, 6 0 b ) によると、 ウェハ Wの光軸方向の位置だ けではなく、 ウェハ Wのうねリ成分も含めた傾斜分も計測でき、 これに基づい てその傾斜分を考慮したウェハ Wの傾斜制御 (才一トレべリング) が行われる また、 不図示ではあるが、 前記投影光学系 P Lの側面には、 オファクシス ( off-axis) 方式のァライメン卜検出系が設けられている。 このァライメン卜検 出系としては、 ここでは、 ウェハ上のレジス卜を感光させないブロードバンド な検出光束を対象マークに照射し、 その対象マークからの反射光により受光面 に結像された対象マークの像と不図示の指標の像とを撮像素子 (C C D ) 等を 用いて撮像し、 それらの撮像信号を出力する画像処理方式の F I A ( Filed Image Alignment) 系のァライメン卜センサが用いられている。 このァライメ ン卜検出系の出力に基づき、 不図示の基準マーク板上の基準マーク、 波面計測 器 8 0上の位置合わせマーク、 及びウェハ上のァライメン卜マークなどの X、 Y 2次元方向の位置計測を行なうことが可能である。
なお、 ァライメン卜検出系としては、 F I A系のみでなく、 例えばコヒーレ ン卜な検出光を対象マークに照射し、 その対象マークから発生する散乱光又は 回折光を検出したり、 その対象マークから発生する 2つの回折光 (例えば同次 数) を干渉させて検出するァライメン卜センサを単独であるいは適宜組み合わ せて用いることは勿論可能である。
さらに、 これも不図示ではあるが、 レチクル Rの上方に、 投影光学系 P Lを 介してレチクル R上のレチクルマークと不図示の基準マーク板のマークとを同 時に観察するための露光波長を用いた T T R (Through The Reticle) ァライ メン卜光学系から成る一対のレチクルァライメン卜顕微鏡 (以下、 便宜上 「R A顕微鏡」 と呼ぶ) が設けられている。 なお、 本実施形態では、 例えぱ特開平 7— 1 7 6 4 6 8号公報及びこれに対応する米国特許第 5, 6 4 6 , 4 1 3号 などに詳細に開示された R A顕微鏡と同様の構成のものが用いられる。 本国際 出願で指定した指定国又は選択した選択国の国内法令が許す限りにおいて、 上 記公報及び米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。 制御系は、 図 1中、 制御装置としての主制御装置 5 0によって主に構成され る。 主制御装置 5 0は、 C P U (中央演算処理装置) 、 R O M (リード ·オン リ ·メモリ) 、 R A M (ランダム ·アクセス ·メモリ) 等から成るいわゆるマ イク口コンピュータ (又はワークステーション) を含んで構成される。 主制御 装置 5 0では、 上述した種々の制御を行う他、 露光動作が的確に行われるよう に、 例えぱレチクル Rとウェハ Wの同期走査、 ゥ'ェハ Wのステッピング、 露光 タイミング等を制御する。
具体的には、 前記主制御装置 5 0は、 例えば走査露光時には、 レチクル Rが レチクルステージ R S Tを介して + Y方向 (又は一 Y方向) に速度 VR= Vで 走査されるのに同期して、 ウェハステージ W S Tを介してゥェ八 Wが露光領域 I Aに対して一 Y方向 (又は +丫方向) に速度 Vw= j8 · V ( j8はレチクル R からウェハ Wに対する投影倍率) で走査されるように、 レーザ干渉計 5 4 R、 5 4 Wの計測値に基づいてレチクルステージ駆動部 4 9、 ウェハステージ駆動 部 5 6をそれぞれ介してレチクルステージ R S丁、 ウェハステージ W S Tの位 置及び速度をそれぞれ制御する。 また、 ステッピングの際には、 主制御装置 5 0ではレーザ干渉計 5 4 Wの計測値に基づいてウェハステージ駆動部 5 6を介 してウェハステージ W S Tの位置を制御する。
また、 本実施形態では、 主制御装置 5 0は、 後述するように、 空間像計測器 5 9により計測マーク (マークパターン) の投影像 (空間像) の検出を行った リ、 波面計測制御装置 4 8を介して波面計測器 8 0を用いて波面収差の計測を 行ったり、 あるいはそれらの計測結果に基づいて投影光学系 P Lの結像特性の 変動量の演算を行ったり、 演算結果に基づいて結像特性補正コントローラ 7 8 を介して投影光学系 P Lの結像特性を調整する等の他、 装置全体を統括制御す る。
次に、 本実施形態の露光装置 1 0における投影光学系 P Lの波面収差の計測 方法について説明する。 なお、 以下の説明においては、 説明の簡略化のため、 波面計測器 8 0内の受光光学系 4 4の収差は無視できる程小さいものとする。 まず、 通常の露光時には、 波面計測器 8 0は、 Zチル卜ステージ 5 8から取 リ外されているため、 波面計測に際しては、 才ペレ一夕により Zチル卜ステー ジ 5 8の側面に対して波面計測器 8 0を取り付ける作業が行われる。 この取付 けに際しては、 波面計測時に波面計測器 8 0が、 ウェハステージ W S T ( Zチ ル卜ステージ 5 8 ) の移動ストローク内に収まるように、 所定の基準面 (ここ では + Y側の面) にボル卜あるいはマグネッ卜等を介して固定される。
上記の取付け終了後、 才ペレ一夕による計測開始のコマンドの入力に応じて 、 主制御装置 5 0では、 前述のァライメン卜検出系の下方に波面計測器が位置 するように、 ウェハステージ駆動部 5 6を介してウェハステージ W S Tを移動 させる。 そして、 主制御装置 5 0では、 ァライメン卜検出系により波面計測器 8 0に設けられた不図示の位置合わせマークを検出し、 その検出結果とそのと きのレーザ干渉計 5 4 Wの計測値とに基づいて位置合わせマークの位置座標を 算出し、 波面計測器 8 0の正確な位置を求める。 そして、 波面計測器 8 0の位 置計測後、 主制御装置 5 0を中心として以下のようにして波面収差の計測が実 行される。
a . まず、 主制御装置 5 0は、 不図示のレチクルローダによりピンホールパ ターンが形成された計測用レチクル R P (以下、 適宜 「レチクル R p j と略述 する) をレチクルステージ R S T上にロードする (図 5 A参照)。 このレチク ル R pは、 そのパターン面の照明領域 I A Rと同一の領域内の複数点にピンホ ール (ほぼ理想的な点光源となって球面波を発生するピンホール) が形成され た専用のレチクルである。 なお、 波面収差の計測に際しては、 上記の計測用レ チクル R pに代えて、 前述した R F M板 6 8に複数のピンホールを予め形成し 、 これを用いても良い。 この他、 通常のデバイス用レチクルに、 同様のピン木 ールパターンを配置可能な場合には、 これを用いても良い。
なお、 ここで用いられるレチクル R pには、 上面に拡散面を設けるなどして 、 投影光学系 P Lの全ての N . A . を通過する光線の波面を求めることができ るように、 すなわち、 投影光学系 P Lの全 N . A . に亘る波面収差が計測され るようになっているものとする。
b . レチクル R pのロード後、 主制御装置 5 0では、 前述の R A顕微鏡を用 いて、 レチクル R pに形成されたレチクルァライメン卜マークを検出し、 その 検出結果に基づいて、 レチクル R Pを所定の位置に位置合わせする。 これによ り、 レチクル R pの中心と投影光学系 P Lの光軸とがほぼ一致する。
c . この後、 主制御装置 5 0では、 光源 1 6に制御情報 T Sを与えてレーザ 光を発光させる。 これにより、 照明光学系 1 2からの露光光 I Lが、 レチクル R pに照射される。 そして、 レチクル R pの複数のピンホールから射出された 光が投影光学系 P Lを介して像面上に集光され、 ピンホールの像が像面に結像 される。
d . 次に、 主制御装置 5 0は、 レチクル R p上のいずれかのピンホール (以 下においては、 着目するピンホールと呼ぶ) の像が結像する結像点に波面計測 器 8 0の開口 6 2 aのほぼ中心が一致するように、 ウェハレーザ干渉計 5 4 W の計測値をモニタしつつ、 ウェハステージ駆動部 5 6を介してウェハステージ W S Tを移動する。 この際、 主制御装置 5 0では、 焦点検出系 (6 0 a , 6 0 b ) の検出結果に基づいて、 ピンホール像が結像される像面に波面計測器 8 0 のカバーガラス 8 2の上面を一致させるベく、 ウェハステージ駆動部 5 6を介 してウェハステージ W S Tを Z軸方向に微少駆動する。 これにより、 着目する ピンホールの像光束がカバ一ガラス 8 2の中央の開口を介して受光光学系 4 4 に入射し、 受光部 4 2を構成する受光素子によって受光される。 図 5 Aには、 このようにして波面収差の計測が開始された後の状態が示されている。
これを更に詳述すると、 レチクル R p上の着目するピンホールからは球面波 が発生し、 この球面波が、 投影光学系 Pし、 及び波面計測器 8 0の受光光学系 4 4を構成する対物レンズ 6 4 a、 リレーレンズ 6 4 b、 ミラー 3 9、 コリメ 一夕レンズ 6 4 cを介して平行光束となって、 マイクロレンズアレイ 6 6を照 射する。 これにより、 投影光学系 Pしの瞳面における波面がマイクロレンズァ レイ 6 6にリレーされ、 分割 (波面分割) される。 そして、 このマイクロレン ズアレイ 6 6の各レンズエレメントによってそれぞれの光が受光素子の受光面 に集光され、 該受光面にピンホールの像がそれぞれ結像される。
このとき、 投影光学系 P Lが、 波面収差の無い理想的な光学系であるならば 、 投影光学系 P Lの瞳面における波面は理想的な波面 (ここでは平面) になり 、 その結果マイクロレンズアレイ 6 6に入射する平行光束が平面波となり、 そ の波面は理想的な波面となる簧である。 この場合、 図 6 Aに示されるように、 マイクロレンズアレイ 6 6を構成する各レンズエレメントの光軸上の位置にス ポット像 (以下、 「スポッ卜 J とも呼ぶ) が結像する。
しかるに、 投影光学系 P Lには通常、 波面収差が存在するため、 マイクロレ ンズアレイ 6 6に入射する平行光束の波面は理想的な波面からずれ、 そのずれ 、 すなわち波面の理想波面に対する傾きに応じて、 図 6 Bに示されるように、 各スポッ卜の結像位置がマイクロレンズアレイ 6 6の各レンズエレメントの光 軸上の位置からずれることとなる。 この場合、 各スポットの基準点 (各レンズ エレメントの光軸上の位置) からの位置のずれは、 波面の傾きに対応している d . そして、 受光部 4 2を構成する受光素子上の各集光点に入射した光 (ス ポッ卜像の光束) が受光素子でそれぞれ光電変換され、 該光電変換信号が電気 回路 4 0 b、 3 3等を介して波面計測制御装置 4 8に送られ、 該波面計測制御 装置 4 8では、 その光電変換信号に基づいて各スポッ卜の結像位置を算出し、 さらに、 その算出結果と既知の基準点の位置データとを用いて、 位置ずれ (Δ , Δ 77 ) を算出して内部のメモリに格納する。 このとき、 主制御装置 5 0か ら波面計測制御装置 4 8に対してそのときのレーザ干渉計 5 4 Wの計測値 (X i, Yi) が供給されている。
e . 上述のようにして、 1つの着目するピンホール像の結像点における波面 計測器 8 0による、 スポット像の位置ずれの計測が終了すると、 波面計測制御 装置 4 8からの通知により、 主制御装置 5 0では、 次のピンホール像の結像点 に、 波面計測器 8 0の開口 6 2 aのほぼ中心が一致するように、 ウェハステー ジ W S Tを移動する。 この移動が終了すると、 前述と同様にして、 主制御装置
5 0により、 光源 1 6からレーザ光の発光が行われ、 同様にして波面計測制御 装置 4 8によって各スポットの結像位置が算出される。 以後、 他のピンホール 像の結像点で同様の計測が順次行われる。
このようにして、 必要な計測が終了した段階では、 波面計測制御装置 4 8の メモリには、 前述した各ピンホール像の結像点における位置ずれデータ (Δ έ , △?? ) と、 各結像点の座標データ (各ピンホール像の結像点における計測を 行った際のレーザ干渉計 5 4 Wの計測値 (Xi, Yi)) とが格納されている。 そこで、 波面計測制御装置 4 8では、 メモリ内に格納されたピンホール像の 結像点に対応する投影光学系 P Lの瞳面における波面の傾きに対応する位置ず れ (Δ ξ , Δ ?7 ) に基づいて、 例えば、 周知のツェルニケ多項式を用いて、 波 面を復元する、 すなわち波面収差を算出する。 なお、 この波面収差の算出方法 は、 周知であるから、 詳細な説明は省略するが、 位置ずれのみでしか与えられ ていない波面の傾きをそのまま微分するのは容易ではないため、 面形状を級数 に展開して、 これにフィットすることとしたものである。 この場合、 級数は直 交系 (ツェルニケ多項式) を選ぶこと、 ツェルニケ多項式は軸対称な面の展開 に適した級数であり、 円周方向は三角級数に展開すること、 波面を極座標系 ( Ρ , Θ ) で表すこと、 及び波面の微分が上記の位置ずれとして検出されるので 、 フィッティングは微係数について、 最小自乗法で行うことなどが、 効率的な 演算のためのポイントとなる。
なお、 ツェルニケ多項式のそれぞれの項はディストーション、 フォーカス成 分、 非点収差、 コマ収差、 球面収差などの各光学収差に対応しており、 しかも 低次の項はザイデル収差にほぼ対応することが知られている。 従って、 ツェル ニケ多項式を用いることにより、 投影光学系 P Lの結像性能に起因する各収差 を求めることができる。
そして、 波面計測制御装置 4 8では、 算出した投影光学系 P Lの波面収差を 、 主制御装置 5 0に供給する。 そして、 主制御装置 5 0では、 上記波面計測制 御装置 4 8から供給された投影光学系 P L単独の波面収差のデータ、 すなわち ツェルニケ多項式のそれぞれの項が対応する各光学収差の情報に基づいて、 結 像特性補正コントローラ 7 8に指令を与えて、 投影光学系 P Lの結像特性、 例 えば、 ディストーション、 非点収差、 コマ収差、 球面収差、 像面湾曲 (フォー カス) などを調整する。 以上のような波面収差の計測及びこれに基づく投影光学系 P Lの結像特性の 微調整は、 例えば、 露光装置メーカー内で、 出荷前に投影光学系 P Lの最終的 な微調整に際しても行われる。 すなわち、 投影光学系 P Lは、 露光装置 1 0に 搭載される前に、 ある程度の調整は終了しており、 露光装置 1 0に搭載した後 は最後の微調整を行うのみとなっているので、 上述したような波面収差の計測 及びこれに基づく投影光学系 P Lの結像特性の微調整 (レンズエレメントの微 調整) により最終調整が可能である。 その後、 波面計測器 8 0は Zチル卜ステ ージ 5 8から取り外された後、 露光装置 1 0が出荷される。
前述の如く、 波面計測器 8 0は、 Zチル卜ステージ 5 8の側面に常時設置さ れているわけではない。 従って、 本実施形態の露光装置 1 0では、 通常の使用 時における投影光学系 P Lの結像特性の補正は、 Zチル卜ステージ 5 8に取り 付けられている空間像計測器 5 9による空間像の計測結果に基づいて、 主とし て行われるようになつている。
次に、 空間像計測器 5 9を用いた空間像の計測方法について説明する。 まず 、 最初に、 計測用パターン、 ここでは、 ラインアンドスペースパターン (以下 、 「し/ Sパターン」 と略述する) 用いて、 その空間像の X Y面内の投影位置 (結像位置) の計測を行う場合について説明する。
まず、 主制御装置 5 0では、 レチクルステージ駆動部 4 9を介してレチクル ステージ R S Tを図 5 Bに示される位置まで移動するとともに、 ウェハステ一 ジ駆動部 5 6を介して、 Zチル卜ステージ 5 8を図 5 Bに示される位置の近傍 まで移動する。 ここで、 前述した R F M板 6 8には、 Y軸方向に周期性を有す る L Z Sパターンから成る計測用マーク (以下、 便宜上 「マーク P M」 と記述 する) を含む複数の計測用マークが所定の位置関係で形成されているものとす る。
この状態で、 主制御装置 5 0では、 光源 1 6に制御情報 T Sを与えてレーザ 光を発光させる。 これにより、 照明光学系〗 2からの露光光 I しが、 R F M板 6 8に照射される。 これにより、 R F M板 6 8の例えばマーク P Mで発生する 回折光が投影光学系 P Lを介して像面上に集光され、 マーク P Mの空間像 (投 影像) P M ' が図 4 Aに示されるように像面に形成される。
次に、 主制御装置 5 0では、 ウェハステージ駆動部 5 6を介して、 Zチル卜 ステージ 5 8を図 4 Aにおける左方向 (図 1 におけるー丫方向) に移動するこ とにより、 空間像 P M ' に対して空間像計測器 5 9の開口 5 7 aが走査され、 いわゆるスリツ卜スキヤン方式で空間像 P M ' が計測される。
この計測中に、 受光ガラス 5 7の開口 5 7 aを透過した露光光 I Lが集光レ ンズ 8 1を通って光センサ 8 3の受光面に到達し、 該光センサ 8 3で光電変換 が行われる。 この光電変換により、 光センサ 8 3から例えば図 4 Cに示される ような光量信号 (空間像の像強度信号) が出力される。 なお、 図 4 Cの横軸は 、 Zチル卜ステージ 5 8の Y軸方向位置であり、 前述のウェハ干渉計 5 4 W y により計測される座標である。 光センサ 8 3からの光量信号は、 主制御装置 5 0に供給される。
主制御装置 5 0では、 上記の光量信号を関数フィッティング等して空間像 P M ' を計測し、 その空間像 P M ' の計測結果に公知のスライス法その他の処理 方法を適用して空間像 P M ' の投影光学系 P Lの光軸に直交する X Y面内の結 像位置を求める。 ここで、 スライス法とは、 図 4 Cのような空間像の像強度信 号を所定のスライスレベルでスライスし、 像強度信号とスライスレベルとの交 点に基づいてマーク P Mの各ラインのエッジを検出するエッジ検出の手法であ る。
主制御装置 5 0では、 前述と同様の手順で、 R F M板 6 8上の異なる計測用 マークについて空間像の計測、 及び結像位置の計測を 次行うことによリ、 複 数の計測用マーク (投影光学系 P Lの有効投影視野内に対応する上記照明領域 I A R内に分布する計測用マーク) の結像位置の情報を得て、 その結果に基づ いて所定の演算を行うことにより、 例えば投影光学系 P Lの倍率やディスト一 シヨン等の結像特性を求める。 なお、 かかる空間像計測の結果に基づく投影光 学系 P Lの倍率やディストーション等の演算は、 例えば、 米国特許第 5, 8 4 1 , 5 2 0号などに詳細に開示されている。 本国際出願で指定した指定国又は 選択した選択国の国内法令が許す限りにおいて、 上記米国特許における開示を 援用して本明細書の記載の一部とする。
次に、 空間像計測により、 投影光学系 P Lの像面位置 (ベストフォーカス位 置) を求める方法について、 簡単に説明する。 この像面位置の検出に際し、 主 制御装置 5 0では、 焦点検出系 (6 0 a, 6 0 b ) の検出結果に基づいて、 Z チル卜ステージ 5 8の Z位置を所定のステップピッチで変化させな;^ら、 上記 と同様にしてスリッ卜スキャン方式により計測用マーク P Mの空間像 P M ' 等 を計測する。 そして、 各 Z位置について得られた空間像の像強度信号のうち、 例えばコン卜ラス卜が最大になる像強度信号に対応する Z位置を像面位置とす る。 また、 主制御装置 5 0では、 かかる像面位置の計測を、 異なる計測用マー クについて繰り返し行うことで、 各計測用マークに対応する点の像面位置を求 めることができる。 ここで、 各点の像面位置の計測に際し、 焦点検出系 (6 0 a, 6 0 b ) の検出点 (計測点) と計測用マークの結像点とがー致しない場合 には、 焦点検出系 (6 0 a , 6 0 b ) の計測点間に像面計測点 (ポイン卜) が 設定された際に、 その点における波面計測器 8 0の Z軸方向位置を隣接する計 測点における計測結果に基づく補間計算で正確に求めることにより、 任意の点 における像面を求めることができる。 このためには、 波面計測器 8 0の表面 ( 例えばカバーガラス 8 2 ) が十分な平面度を有する面となっているとともに、 波面計測器 8ひの表面の傾斜成分 (レべリング) が正確に把握されていること が前提となる。 なお、 補間計算を行わない場合、 すなわち、 波面計測器 8 0が 波面計測のみを目的とする場合には、 上記の平面度や傾斜成分を考慮する必要 はない。
また、 主制御装置 5 0では、 このようにして得られた各点についての像面位 置を最小自乗法などを適用して近似曲面を求めることにより、 像面湾曲をも求 めることができる。
これまでの説明から容易に想像されるように、 空間像計測器 5 9を構成する 集光レンズ 8 Ίは単に光を集めるだけのものであり、 また、 光センサ 8 3も単 に光量を測定するだけのものであるから、 波面計測器 8 0を構成する受光光学 系 4 4、 及び受光部 4 2を構成する受光素子に比べ精度、 大きさ、 安定性とも に簡易的であるので、 全露光装置に搭載することが可能である。
主制御装置 5 0では、 通常使用時、 具体的には連続運転中などは、 上述のよ うにして、 空間像計測器 5 9を用いて、 デイス! ^一シヨン (倍率を含む)、 コ マ収差、 球面収差、 像面等の収差 (低次収差) を、 例えばロット先頭のウェハ の露光の度毎、 あるいは 1 日に 1回などというように、 定期的な間隔で計測し 、 その計測結果に基づき、 必要に応じて結像特性補正コントローラ 7 8に指令 を与えて、 投影光学系 P Lの結像特性、 具体的には上記の低次収差を調整する ところで、 空間像計測器 5 9は、 パターンの像の結像位置を直接的に計測す るものであり、 空間像計測器 5 9で計測される結像位置は、 投影光学系 P Lの 複数の収差による複合的な影響を受けた空間像 P M ' から求められるものであ る。 また、 一般に、 照明光学系 1 2内の照明系開口絞り板 2 4等によって設定 された照明条件が異なれば、 空間像計測器 5 9を用いた空間像計測結果は異な る。 これは、 例えば照明系開口絞り板 2 4の開口絞りの設定が異なれば、 照明 光学系 1 2の瞳面における光源面の形状が異なり、 該光源面からの照明光で照 明される R F M板 6 8上の計測用パターンから発生する回折光が投影光学系 P L内を通る光路が、 光源面の形状に応じて異なるためである。 すなわち、 投影 光学系 P Lの一部を通過した光線のみが結像に寄与し、 この結像に寄与する光 線が光源面の形状によって異なり、 しかも実際の投影光学系 P Lには、 必ず収 差が存在するためである。 同様に、 投影光学系 P Lの N . A . 絞り 6 9の開口 の変更や、 R F M板 6 8上又はレチクル上のパターンの変更等により結像条件 が変更される場合には、 同様に空間像の計測結果が異なることになる。
ここで、 例えば、 図 7 Aに示されるように投影光学系 P Lにコマ収差がある 場合を考えてみる。 この場合、 結像条件が異なると、 上述した理由により、 空 間像計測では結像位置が異なって計測される。 一方、 投影光学系 Pしのディス I ^一シヨンが異なれば、 図 7 A及び前述の説明から明らかなように、 空間像計 測では結像位置が異なって計測される。 従って、 空間像計測による結像位置計 測だけでは、 コマ収差とディストーションが分離できないこととなる。
また、 例えば、 図 7 Bに示されるように投影光学系 P Lに球面収差がある場 合を考えてみる。 この場合、 結像条件が異なると空間像計測では光軸方向の結 像位置 (像面) が異なって計測される。 一方、 投影光学系 P Lの球面収差が異 なると、 図 7 Bからも明らかなように、 空間像計測では光軸方向の結像位置が 異なって計測される。 従って、 空間像計測だけでは、 f象面湾曲成分と球面収差 成分とを区別することが困難である。
上述したような種々の理由から、 空間像計測結果のみに基づいて投影光学系 Pしの結像特性を管理する場合には、 結像条件が変更される度毎に、 空間像計 測を行い、 その計測結果に基づいて投影光学系 P Lの結像特性を調整すること が必要となる。 そこで、 本実施形態では、 波面収差計測と空間像計測とを併用 することにより、 空間像計測による収差成分を区別可能にし、 さらに、 上述し た結像条件の変更の度毎の空間像計測を不要としている。 以下、 この点につい て説明する。
まず、 才ペレ一夕により Zチルトステージ 5 8の側面に対して波面計測器 8 0を取り付ける作業が行われる。 この取付け終了後、 オペレータによる計測開 始のコマンドの入力に応じて、 主制御装置 5 0により、 前述した手順で、 波面 収差の計測が行われる。 これにより、 前述したように、 投影光学系 P Lの全 N . に に亘る波面収差が計測され、 その計測結果が、 主制御装置 5 0内のメモ リに記憶される。
しかる後 (あるいは所定時間経過後)、 主制御装置 5 0は、 オペレータが予 め設定した露光条件の設定ファイル (プロセスプログラムとも呼ばれる) の設 定に応じて、 照明光学系 1 2内の照明系開口絞り板 2 4の開口絞りを選択して 照明条件の設定を行い、 N . A . 絞り 6 9を調整することにより投影光学系 P しの開口数を設定し、 また、 転写対象のレチクル又はパターンとして最適なも のを選択設定する。 すなわち、 主制御装置 5 0では、 このようにしてオペレー 夕の設定した結像条件の設定を行う。
上記の照明条件、 開口数の設定により、 投影光学系 P Lの内部を通過する光 線の光路が異なる。 さらに、 レチクルのパターン (パターンの形状、 あるいは 位相シフタの有無、 種類等) により発生する回折光が異なるため、 これらの組 み合わせで投影光学系内 P L内を通過する光線の光路が決定する。
主制御装置 5 0では、 その結像条件の設定の下で、 ウェハステージ W S T上 の空間像計測器 5 9を用いて、 前述した手順で空間像計測を実行し、 その計測 結果をメモリ内に記憶する。
ここで、 再度、 投影光学系 P Lにコマ収差がある場合を考える。 この場合に は、 投影光学系 P Lの全 N . に に渡る波面収差が予め計測され、 その計測結 果にはコマ収差が含まれている。 従って、 コマ収差の量は、 その波面計測結果 、 すなわちツェルニケ多項式の各項のうち、 コマ収差成分の項に基づいて空間 像計測条件及びその計測結果とは無関係に、 すなわち結像条件とは無関係に精 度良く求められている。 従って、 主制御装置 5 0では、 波面計測結果と上記の 空間像の計測結果とにより、 コマ収差成分とディス卜ーション成分とを分離し て、 両成分を精度良く算出することができる。
同様に、 投影光学系 P Lに球面収差がある場合にも、 球面収差は、 波面計測 結果、 すなわちツェルニケ多項式の各項のうち球面収差成分の項から、 結像条 件とは無関係に精度良く求められているので、 主制御装置 5 0では、 波面計測 結果と上記の空間像の計測結果とにより、 像面湾曲成分と球面収差成分とを分 離して、 両成分を精度良く算出することができる。
従って、 主制御装置 5 0では、 以上のようにして算出した投影光学系 Pしの 結像特性 (各種収差) に基づいて、 結像特性補正コントローラ 7 8を介して、 投影光学系 P L内の各レンズエレメントを上下動させることにより、 投影光学 系 P Lの結像特性を高精度に調整することができる。
また、 この場合、 上記の波面計測の結果として、 投影光学系 P Lの全 N . A . に亘る波面収差が予め計測されているので、 主制御装置 5 0では、 オペレー 夕の指示あるいはプロセスプログラムの設定に従って結像条件を変更した場合 であっても、 メモリ内に記憶されている上記の空間像の計測結果 (結像条件の 変更前の空間像の計測結果) と波面収差の計測結果とに基づいて、 その結像条 件の変更後における空間像、 すなわち、 パターンの結像状態 (及びそれに基づ く投影光学系 P Lの結像特性 (諸収差) ) を計算により求める (推測する) こ とができる。 従って、 主制御装置 5 0では、 その結像条件の変更後における投 影光学系 P Lの諸収差に基づいてディス I ^一ション等の収差が最小となるよう に、 結像特性補正コントローラ 7 8を介して、 投影光学系 P L内の各レンズェ レメン卜を上下動させることにより、 投影光学系 P Lの結像特性を高精度に調 整することができる。
また、 投影光学系 Pしの結像特性の調整は、 投影光学系 P L内のレンズエレ メン卜を移動させる他、 これに代えて、 あるいはこれに加えて、 例えば主制御 装置 5 0が、 ウェハ W及びレチクル Rの少なくとも一方をウェハステージ駆動 部 5 6、 レチクルステージ駆動部 4 9を介してを光軸方向に移動させたり、 あ るいは光軸に対して傾斜させたりすることによつても行うことができる。 さら に、 上記各動作に代えて、 あるいは上記各動作に加えて、 主制御装置 5 0ある いは結像特性補正コン卜ローラ 7 8が、 光源 1 6から出力されるレーザ光 L B (露光光 I L ) の波長をシフトさせることによつても、 投影光学系 P Lの結像 特性の調整は可能である。
以上説明した波面収差計測と空間像計測とを併用する方法によると、 結像条 件の変更の度毎に、 空間像の計測を行うことなく、 しかも、 結像条件の変更に 影響を受けることなく、 投影光学系 P Lの結像特性を精度良く調整することが 可能となる。 また、 一つの結像条件下で、 十分繰り返して空間像計測を行って その平均値等を用いて空間像を求めておくことにより、 平均化効果により計測 精度が向上し、 各回の計測結果に含まれる誤差も低減される。
ところで、 投影光学系 P Lは、 露光装置製造時に一度調整を行えば、 長期に 渡って安定的に使用することができることが望ましく、 そのように設計■製造 が行われている。 しかし、 製造時の応力が徐々に解放されたり、 工場の用カ検 査時に空調を停止する等に起因する温度変動及び、 装置の振動によって、 長期 的に見ると結像特性が変化する場合がある。 従って、 例えば波面収差等の結像 特性を頻繁に計測して問題とならないうちに結像特性の調整を行うことが望ま しい。
しかし、 波面計測器 8 0は、 上述のように Zチル卜ステージ 5 8の側面に常 時設けられているわけではないため、 頻繁に波面計測を行うことは困難である 。 一方、 空間像計測器は常時 Zチル卜ステージ 5 8上に固定されており、 また 、 空間像計測に用いる計測用パターンが形成された R F M板 6 8も常設されて いるので、 頻繁な空間像計測は可能である。
本実施形態の露光装置 1 0では、 かかる点を考慮して、 主制御装置 5 0では 、 次のようにして投影光学系 P Lの結像特性の管理を行っている。 以下、 この 結像特性管理方法について説明する。
すなわち、 主制御装置 5 0では、 通常の使用状態、 例えば連続運転中には、 例えばロッ卜の先頭のウェハの露光開始直前毎、 あるいは 1 日 1回などの比較 的高い頻度で、 Zチル卜ステージ 5 8に常設されている空間像計測器 5 9を用 いて、 前述した手順で空間像計測を実行し、 この計測結果に基づいて、 投影光 学系 P Lの結像特性の変化を監視し、 必要に応じてその空間像の計測結果に基 づいて投影光学系 P Lの結像特性を補正する。 この程度の頻度で空間像計測を 行えば、 投影光学系 P Lの結像特性が変化したかどうかの判断を行うのには十 分である。 また、 倍率、 ディストーション、 像面湾曲等の空間像計測器で精度 良く計れる収差は、 低次でより変化しやすいので空間像計測器 5 9による空間 像計測結果のみに基づいて補正しても、 問題が無い場合が多い。
但し、 結像特性の変動の積算値がある一定の値を超えた場合には、 空間像の 計測結果のみに基づいて十分な結像特性の補正が困難とな 可能性がある。 そ こで、 主制御装置 5 0では、 計測された結像特性の変動の積算値が、 ある一定 の値を超えた場合に、 不図示の表示装置にその旨を表示し、 オペレータに波面 収差の計測を促す。 これにより、 オペレータにより波面計測器 8 0が Zチル卜 ステージ 5 8の側面に取り付けられ、 前述のようにして波面収差の計測が実行 される。 主制御装置 5 0では、 波面収差の計測結果に基づいて投影光学系 P L の結像特性を補正 (調整) する。 この場合において、 万一、 補正が不可能な場 合には、 例えば、 その旨を不図示の表示装置に表示することとしても良い。 こ れにより、 オペレータは、 投影光学系 P Lの結像特性が異常であることを認識 し、 その後の適切な対応が可能となる。
また、 例えば、 前述した結像条件の変更を行う場合などには、 主制御装置 5 0では、 直前に行われた空間像計測の計測結果と最後に行われた (前回行われ た) 波面収差の計測結果とに基づいて、 すなわち空間像計測で求められる収差 成分と、 波面計測で求められた上記収差成分と同一の収差成分 (ツェルニケ多 項式の項) とを比較することで、 その結像条件の変更後の空間像の計測結果を 予測する。 そして、 主制御装置 5 0では、 結像条件の変更を行い、 その変更直 後に空間像の計測を実行し、 その空間像の計測結果と予測した空間像の計測結 果との比較を行い、 これら両者の誤差が許容値を超えている場合に、 不図示の 表示装置にその旨を表示し、 オペレータに波面収差の計測を促す。 このようにして、 主制御装置 5 0により、 投影光学系 P Lの結像特性の管理 が行われるので、 投影光学系 P Lの結像特性を精度良く維持することができる とともに、 波面収差の計測に伴う装置のダウンタイムを極力抑えることができ る。
なお、 波面収差の計測のタイミングとしては、 定期的に行うこととしても良 く、 例えば半年、 あるいは 1年に 1回の保守のときに行うこととしても良い。 これまでの説明から明らかなように、 本実施形態では、 主制御装置 5 0によ つて演算装置が構成され、 結像特性補正コントローラ 7 8によって補正装置が 構成されている。 また、 主制御装置 5 0、 波面計測制御装置 4 8、 空間像計測 器 5 9、 及び波面計測器 8 0等を含んで結像特性計測装置が構成され、 この結 像特性計測装置と結像特性補正コントローラ 7 8とによって結像特性補正装置 が構成されている。
以上、 詳細に説明したように、 本実施形態の露光装置〗 0によると、 主制御 装置 5 0により、 計測用パターンの投影光学系 P Lによる投影像 P M ' を空間 像計測器 5 9を用いて計測した結果と、 投影光学系 P Lの波面収差を波面計測 器 8 0を用いて計測した結果とに基づいて、 投影光学系 P Lの結像特性が算出 される。 この際に、 主制御装置 5 0では、 空間像の計測結果に含まれる収差の 影響を、 波面収差の計測結果に基づいて補正することにより、 投影光学系 P L の結像特性を精度良く算出することができる。
また、 上記のようにして高精度に計測された投影光学系 P Lの結像特性に基 づいて、 主制御装置 5 0により結像特性補正コントローラ 7 8を介して投影光 学系 P Lの結像特性が補正されるので、 投影光学系 P Lの結像特性を高精度に 補正することが可能となる。
また、 本実施形態に係る露光装置 1 0によると、 露光の際には、 上記のよう にして投影光学系 P Lの結像特性の補正が精度良く行われた状態で、 前述した 走査露光が行われ、 露光光 I しによりレチクル Rを照明してそのレチクル R上 のパターンが投影光学系 P Lを介してウェハ W上に転写される。 従って、 ゥェ ハ W上にはパターンが精度良く転写される。 すなわち、 高精度な露光が可能と なる。
なお、 上記実施形態では、 説明の簡略化のため、 波面計測器 8 0内の受光光 学系 4 4の収差は無視できる程小さいものとした。 しかしながら、 かかる収差 でさえ無視できない精度高い結像特性の計測が要請される場合には、 受光光学 系 4 4単独の波面収差を計測する必要が生じる。 かかる観点からなされたのが 、 次の第 2の実施形態である。
《第 2の実施形態》
次に、 本発明の第 2の実施形態を、 図 8〜図 1 0 Bに基づいて説明する。 こ こで、 前述した第 1の実施形態と同一若しくは同等の構成部分については、 同 一の符号を用いるとともに、 その説明を簡略し若しくは省略するものとする。 この第 2の実施形態は、 波面計測器の構成及びこれに応じて波面収差の計測 方法などが前述した第 1の実施形態と相違するのみである。 従って、 以下では 、 かかる相違点を中心として、 説明する。
図 8には、 本第 2の実施形態に係る波面計測装置としての波面計測器 8 0 ' が装着された Zチル卜ステージ 5 8の平面図が示されている。 また、 図 9には 、 波面計測器 8 0 ' の断面図が示されている。
図 9に示されるように、 波面計測器 8 0 ' は、 X Z断面が L字状の内部空間 を有する第 1筐体 6 2 Aと、 該第 1筐体 6 2 Aの内部に所定の位置関係で配置 された複数の光学素子から成る受光光学系 4 4と、 第 1筐体 6 2 Aの + Y側端 部に固定された断熱部材 3 8と、 該断熱部材.3 .8の + Y側に接続された第 2筐 体 6 2 Bと、 該第 2筐体 6 2 Bの内部に設けられた受光部 4 2とを備えている この場合、 第〗筐体 6 2 Aと第 2筐体 6 2 Bと断熱部材 3 8とによって、 波面 計測器 8 0 ' の筐体 6 2 ' が構成されている。 この波面計測器 8 0 ' は、 前述 の波面計測器 8 0と同様のシャック—ハル卜マン (Shack-Hartman) 方式の 波面計測器である。
これを更に詳述すると、 前記第 1筐体 6 2 Aは、 L字状の筒部材から成り、 その最上部 (+ Z方向端部) には、 第 1筐体 6 2 Aの上方からの光が筐体内部 に入射するように、 平面視円形 (図 8参照) の開口 6 2 a ' が形成されている 。 また、 この開口 6 2 a ' を筒部内側から閉塞するように前述と同様に遮光膜 が形成されたカバーガラス 2 8が設けられている。
また、 カバ一ガラス 2 8上方の第 1筐体 6 2 Aの上面には、 開口 6 2 a, を 覆うような状態で着脱自在のピンホールマスク P H Mが装着されている。 この ピンホールマスク P H Mは、 実際には、 前述の波面計測制御装置 4 8によって 制御される不図示のスライド機構によって着脱されるようになっている。 なお 、 スライド機構に代えてピンホールマスク P H Mをカバーガラス 2 8上方の第 1筐体 6 2 Aの上面に着脱する回転機構、 その他の機構を設けても良い。 ここ で、 ピンホールマスク P H Mのパターン面 (下面) には、 上方から光が照射さ れた場合に、 ほぼ理想的な点光源となって球面波を発生するピンホールが形成 されている。 本実施形態では、 このピンホールマスク P H Mは、 後述するキヤ リブレーシヨンの際に用いられるものである。
前記受光光学系 4 4は、 第 1筐体 6 2 Aの内部に、 前述の第 1の実施形態と 同様の位置関係で配置された対物レンズ 6 4 a, リレーレンズ 6 4 b, 折り曲 げミラ一 3 9、 =1リメ一夕レンズ 6 4 c、 及びマイクロレンズアレイ 6 6から 構成されている。 なお、 この受光光学系 4 4を構成する各光学部材は、 第 1筐 体 6 2 Aの壁の内側に不図示の保持部材を介してそれぞれ固定されている。 前記断熱部材 3 8としては、 樹脂、 セラミック等から成る環状のものが用い られている。 この断熱部材 3 8の形状は、 第 1筐体 6 2 Aの断面形状及び第 2 筐体 6 2 Bの断面形状に対応している。
前記第 2筐体 6 2 Bは、 有底筒状部材から成り、 前記第 1筐体 6 2 Aの + Y 側に断熱部材 3 8を介して接続されている。 この第 2筐体 6 4の内部には、 受 光部 4 2が設けられている。 この場合も、 受光素子 4 0 aから物理的に切り離 すことが可能な電気回路 3 3は、 第 2筐体 6 2 Bから離れた位置に設けられ、 電気回路 4 2 bとフラットケーブルで接続されている。 なお、 受光部 4 2によ る計測データは電気回路 3 3を介して前述の波面計測制御装置 4 8に出力され るようになっている。
更に、 第 1筐体 6 2の外面の上側には、 図 9に示されるように、 遮熱部とし ての遮熱板 1 4 4が、 第 2筐体 6 2 Bの上方を覆う状態で取り付け部材 4 5を 介して固定されている。 この遮熱板 1 4 4としては、 断熱部材 3 8と同様に、 樹脂、 セラミック等からなる板状のものが用いられている。 なお、 この遮熱板 1 4 4を、 筐体 6 2 ' の外周部をほぼ全周にわたって覆うような構成とするこ とも可能である。 この他、 筐体 6 2 ' の全体、 あるいは一部、 例えば第 2筐体 6 2 B、 あるいはその一部 (受光部 4 2の上方部) を、 樹脂、 セラミック等の 断熱性の素材により形成しても良い。
上述のようにして構成された受光光学系 4 4及び受光素子 4ひによると、 開 口 6 2 a ' を介して第 1筐体 6 2 Aの内部に入射した光束は、 対物レンズ 6 4 a、 リレーレンズ 6 4 b、 ミラー 3 9を順次介してコリメータレンズ 6 4 c入 射し、 該コリメ一夕レンズ 6 4 cで平行光束に変換され、 マイクロレンズァレ ィ 6 6に入射する。 このマイクロレンズアレイ 6 6に入射した光束は、 マイク 口レンズアレイ 6 6を構成する各レンズエレメントを介して受光素子 4 0 a上 にそれぞれ集光される。 そして、 受光素子 4 0 a上の各集光点に入射した光が 受光素子 4 0 aでそれぞれ光電変換され、 該光電変換信号が電気回路 4 0 b、 3 3等を介して波面計測制御装置 4 8に送られ、 該波面計測制御装置 4 8では 、 前述と同様にその光電変換信号に基づいて結像位置を算出する。
すなわち、 本実施形態では、 波面計測器 8 0 ' が、 ピンホールマスク P H M 、 断熱材 3 8、 遮熱板 1 4 4を備えている点が前述の第 1の実施形態に係る波 面計測器 80と異なり、 波面計測器のその他の構成部分、 及び露光装置の構成 などは第 1の実施形態と同様になつている。
次に、 本第 2の実施形態の露光装置における投影光学系 P Lの波面収差の計 測方法について説明する。
まず、 通常の露光時には、 波面計測器 80' は、 ウェハステージ WS丁から 取リ外されているため、 波面計測に際しては、 前述と同様にして、 オペレータ により Zチル卜ステージ 58の側面に対して波面計測器 80 ' を取り付ける作 業が行われる。
上記の取付け終了後、 オペレータによる計測開始のコマンドの入力に応じて 、 主制御装置 50では、 前述のァライメン卜検出系下方に波面計測器 80' が 位置するように、 ウェハステージ WST (XYステージ 1 4) を移動させる。 そして、 主制御装置 50では、 ァライメン卜検出系により波面計測器 80' に 設けられた不図示の位置合わせマークを検出し、 その検出結果とそのときのレ —ザ干渉計 54 Wの計測値とに基づいて位置合わせマークの位置座標を算出し 、 波面計測器 80' の正確な位置を求める。 そして、 波面計測器 80' の位置 計測後、 主制御装置 50を中心として以下のようにして波面収差の計測が実行 される。
まず、 主制御装置 50では、 図 1 OAに示されるように、 投影光学系 P Lの 光軸のほぼ真下に波面計測器 80 ' の開口 62 a' の中心 (すなわち、 対物レ ンズ 64 aの光軸とほぼ一致) が位置決めされるように、 ウェハステージ WS T (XYステージ 1 4) を移動させる。
次いで、 主制御装置 50からの指示に応じて、 波面計測制御装置 48が不図 示のスライド機構を介して波面計測器 80 ' にピンホールマスク P HMを装着 する。 そして、 主制御装置 50では、 照明系内の光源 1 6からのレーザ光の発 光を開始する。 この時点では、 レチクルステージ R ST上には、 レチクルが搭 載されていないものとする。 上記のレーザ光の発光開始にょリ、 照明系からの露光光 I Lが投影光学系 P Lを介してピンホールマスク P H Mに照射される。 このとき、 投影光学系 P L は単にピンホールマスク P H Mを照明するための光学系として機能する。 この 露光光 I しの照射により、 ピンホールマスク P H Mのピンホールから球面波が 発生する。 そして、 この球面波が対物レンズ 6 4 a、 リレーレンズ 6 4 b、 ミ ラー 3 9、 コリメ一夕レンズ 6 4 cを介して平行光束となって、 マイクロレン ズアレイ 6 6を照射する。 そして、 このマイクロレンズアレイ 6 6の各レンズ エレメントによってそれぞれ光が受光素子 4 0 aの受光面に集光され、 該受光 面にピンホールの像がそれぞれ結像される。
このとき、 受光素子 4 0 aに至る光路の途中に配置された受光光学系 4 4が 、 波面収差の無い理想的な光学系であるならば、 マイクロレンズアレイ 6 6に 入射する平行光束は平面波であり、 その波面は理想的な波面となる簧である。 この場合、 前述と同様に、 マイクロレンズアレイ 6 6を構成する各レンズエレ メン卜の光軸上の位置にスポッ卜が結像する。
しかるに、 受光光学系 4 4には通常、 波面収差が存在するため、 マイクロレ ンズアレイ 6 6に入射する平行光束の波面は理想的な波面 (ここでは平面) か らずれ、 そのずれ、 すなわち波面の理想波面に対する傾きに応じて、 各スポッ 卜の結像位置がマイクロレンズアレイ 6 6の各レンズエレメントの光軸上の位 置からずれる。 この場合、 各スポットの基準点 (各レンズエレメントの光軸上 の位置) からの位置のずれは、 波面の傾きに対応している。
前述の如く、 受光素子 4 0 a上の各集光点に入射した光 (スポッ卜像の光束 ) が受光素子 4 0 aでそれぞれ光電変換され、 該光電変換信号が電気回路 4 0 b、 3 3等を介して波面計測制御装置 4 8に送られ、 該波面計測制御装置 4 8 では、 その光電変換信号に基づいて各スポットの結像位置を算出し、 さらに、 その算出結果と既知の ¾準点の位置デ一夕とを用いて、 前述した位置ずれ (△ X , A y ) を算出して内部のメモリに格納する。 次いで、 波面計測制御装置 4 8では、 不図示のスライド機構を介して波面計測器 8 0 ' からピンホールマス ク P H Mを取り外す (図 1 0 B参照)。 これにより、 波面計測器 8 0 ' のキヤ リブレ一シヨンが終了し、 この終了が波面計測制御装置 4 8から主制御装置 5 0に通知される。
上記の通知を受けると、 主制御装置 5 0は、 図 1 0 Bに示されるように、 不 図示のレチクルローダにより前述の計測用レチクル R pをレチクルステージ R S T上にロードする。 ここでは、 計測専用のレチクル R pを用いるものとする レチクル R pのロード後、 主制御装置 5 0では、 前述の R A顕微鏡を用いて 、 レチクル R pに形成されたレチクルァライメン卜マークを検出し、 その検出 結果に基づいて、 レチクル R pを所定の位置に位置合わせする。 これにより、 レチクル R pの中心と投影光学系 Pしの光軸とがほぼ一致する。
この後、 前述した第 1の実施形態中の c . 〜e . と同様の手順で、 主制御装 置 5 0及び波面計測制御装置 4 8により、 レチクル R p上の複数のピンホール のそれぞれについて、 波面計測器 8 0 ' を用い、 マイクロレンズアレイ 6 6に よリ受光素子 4 0 aの受光面上に結像されるスポッ卜像の位置ずれ量 (Δ Χί 、 Δ Υϊ) の計測が、 行われる。
このようにして、 必要な計測が終了した段階では、 波面計測制御装置 4 8の メモリには、 前述したキャリブレーション時の位置ずれデ一夕 (Δ χ, A y ) と、 各ピンホール像の結像点における位置ずれデ一夕 (A Xi, Δ Υΐ) と、 各 結像点の座標データ (各ピンホール像の結像点における計測を行った際のレー ザ干渉計 5 4 Wの計測値 (Xi, Yi)) とが格納されている。
但し、 この場合は、 波面計測器 8 0 ' 内部の受光光学系 4 4の収差をも問題 とするので、 マイクロレンズアレイ 6 6に入射する平行光束の波面の理想的な 波面からのずれは、 分割された投影光学系 P Lの瞳面における波面の理想的な- 波面からのずれと、 受光光学系 4 4の波面の理想的な波面からのずれとが重ね 合わされたずれとなっている。 すなわち、 各スポットの基準点 (各レンズエレ メン卜の光軸上の位置) からの位置のずれ (AXi, Δ Yi) は、 分割された投 影光学系 P Lの瞳面における波面の傾きに対応する位置ずれ (Δέ, Αν) と 、 受光光学系 44の波面の傾きに対応する位置ずれ (Δχ, Δ y) との和にな つている。
そこで、 波面計測制御装置 48では、 メモリ内に格納された位置ずれデータ (ΔΧϊ, Δ Yi) とキャリブレーション時の位置ずれデータ (Δχ, Ay) と の差に基づいて、 ピンホール像の結像点に対応する投影光学系 P Lの瞳面にお ける波面の傾きに対応する位置ずれ (Δξ, Δη) を、 各ピンホール像毎に算 出する。 そして、 波面計測制御装置 48では、 この位置ずれに基づいて、 例え ば、 前述と同様に、 ツェルニケ多項式を用いて、 波面を復元する、 すなわち波 面収差を算出する。
なお、 上記の説明では、 位置ずれデータ (AXi, ΔΥΐ) とキヤリブレーシ ヨン時の位置ずれデータ (Δχ, Ay) との差に基づいて、 ピンホール像の結 像点に対応する投影光学系 Pしの瞳面における波面の傾きに対応する位置ずれ
(Δ , Δ77) を求め、 この位置ずれ (Δέ, Δτ?) に基づいて、 投影光学系 P L単独の波面収差を算出することとしたが、 これに限らず、 位置ずれデータ
(ΔΧί, Δ Yi) に基づいて、 上記と同様に、 投影光学系 P Lと受光光学系 3 2との全体の波面収差を算出し、 また、 キャリブレーション時の位置ずれデ一 夕 (Δχ, Ay) に基づいて受光光学系 44単独の波面収差を算出し、 両者の 差により、 投影光学系 P L単独の波面収差を算出することとしても良い。
そして、 波面計測制御装置 48では、 算出した投影光学系 P L単独の波面収 差を、 主制御装置 50に供給する。 そして、 主制御装置 50では、 上記波面計 測制御装置 48から供給された投影光学系 P L単独の波面収差のデータ、 すな わち、 ツェルニケ多項式のそれぞれの項が対応する各光学収差の情報に基づい て、 結像特性補正コントローラ 78に指令を与えて、 投影光学系 P Lの結像特 性、 例えば、 デイス! ^一シヨン、 非点収差、 コマ収差、 球面収差、 像面湾曲 ( フォーカス) などを調整する。 すなわち、 これまでの説明から明らかなように 、 波面計測制御装置 4 8及び主制御装置 5 0により、 本発明の制御装置が構成 されている。
本実施形態の露光装置では、 露光処理ルーチンに際しては、 不図示のレチク ル顕微鏡、 不図示のオフ ·ァクシス 'ァライメン卜系、 及びウェハステージ W S T上の基準マーク等を用いたレチクルァライメン卜、 ベースライン計測等の 準備作業が行われた後に、 ァライメン卜検出系を用いたウェハ Wのファインァ ライメン卜 (E G A (ェンハンス卜 'グローバル 'ァライメン卜) 等) が行わ れた後、 ステップ'アンド 'スキャン方式でレチクル Rのパターンがウェハ W 上の各ショット領域に順次転写される。 すなわち、 通常のスキャニング ·ステ ツバと同様の手順で、 同様の処理が行われるので、 詳細説明は省略する。
但し、 本第 2の実施形態の露光装置では、 露光条件の設定の際に、 上で説明 した投影光学系 P Lの波面収差の測定及び結像特性の補正が行われる。 また、 所定枚数のウェハに対する露光が終了する度毎に、 上記と同様にして投影光学 系 P L単独の波面収差の計測及び波面収差の補正が行われるようになつている ところで、 本第 2の実施形態の露光装置では上述した波面計測の際に、 その 波面計測精度を向上させるための種々の工夫がなされている。 以下、 この点に ついて説明する。
すなわち、 波面計測器 8 0 ' を用いた波面収差の計測、 すなわち前述したス ポッ卜像の結像位置の位置ずれの計測の際には、 受光素子 4 0 aの光電変換の 際の発熱及び電気回路 4 0 bの発熱にょリ受光部 4 2から熱が発生する。 しか るに、 図 9に示されるように、 本実施形態では、 第 1筐体 6 2 Aと第 2筐体 6 2 Bとの間に断熱部材 3 8が設けられているので、 該断熱部材 3 8によって第 2筐体 6 2 B内の受光部 4 2から発生した熱が第 1筐体 6 2 Aから第 2筐体 6 2 B側に伝達されるのが抑制されている。 これにより、 第 1筐体 6 2 A及びそ の内部に設けられた光学部材 (6 4 a, 6 4 b , 6 6等) を保持する不図示の 保持部材を介して、 それらの光学部材へ熱が伝わるのが抑制され、 それらの光 学部材の温度変動が抑制されている。 従って、 温度変化に起因する受光光学系 4 4の波面収差の変動が抑制されている。
また、 前述した受光部 4 2の発熱は、 第 2筐体 6 2 Bからその周囲の空間内 の物体に対して輻射熱となって伝達される可能性がある。 しかるに、 図 9に示 されるように、 本実施形態では、 第 2筐体 6 2 Bの外面の上方に取り付け部材 4 5を介して遮熱板 1 4 4が固定されているので、 該遮熱板 1 4 4によって、 少なくとも第 2筐体 6 2 B上方の部材に対しては輻射熱が伝達されないように なっている。 従って、 露光光 I Lを用いた収差計測 (図 1 0 B参照) を行う場 合に、 波面計測器 8 0 ' が投影光学系 P Lの直下に位置しても、 投影光学系 P Lに対する熱の伝達が抑制されるので、 投影光学系 P Lの収差の変動を抑制す ることが可能となっている。 また、 投影光学系 P Lの近傍に設けられた、 ゥェ ハ Wの Z方向位置を計測する焦点位置検出系 (6 0 a、 6 0 b ) からの計測ビ —厶に対する温度の影響も抑制されるので、 計測ビームの揺らぎによる位置検 出精度の低下を抑制することができるようになつている。
また、 図 9に示されるように、 第 1筐体 6 2 Aの形状が L字状に形成されて いるので、 受光部 4 2の上側には受光光学系 4 4を構成する光学系は一切存在 しない。 このため、 受光光学系 4 4への空気を媒介した熱の伝達が抑制されて いる。 また、 計測時においても、 熱源である受光部 4 2が投影光学系 P Lの直 下に位置するの.を防止することができる。.この点においても、 投影光学系 P L へ与える熱の影響を低減することができる。
以上のような工夫により、 本第 2の実施形態では、 波面計測器 8 0 ' により 、 本来の使用時 (露光時) とほぼ同様の投影光学系 P Lの波面収差を、 正確か つ安定して計測することが可能となっている。 また、 波面計測器 8 0 ' は、 ウェハステージ W S T ( Zチルトステージ 5 8 ) に着脱自在となっているので、 露光時には、 これを取り外すことにより、 そ の分ウェハステージ W S Tの軽量化を図ることができ、 これによりウェハステ ージの位置制御性の向上が可能である。
従って、 本実施形態の露光装置によると、 結像特性 (収差) が精度良く調整 された投影光学系 P Lを用いて、 レチクル Rのパターンをウェハ W上の各ショ ッ卜領域に高精度に転写することが可能となっている。
また、 波面計測器 8 0 ' は、 Zチル卜ステージ 5 8に装着可能であることか ら、 特別な駆動装置等を用意しなくても、 波面計測器 8 0 ' を X Y平面内で自 在に移動することができるとともに、 Z軸方向の位置決めも容易になっている 。 従って、 投影光学系 P Lの焦点位置に波面計測器 8 0 ' の計測面を合わせる ことができるとともに、 投影光学系 P Lの露光ェリァ (照明領域 I A Rに対応 する領域) 内の各点の波面収差を計測することが可能となっている。
また、 本第 2の実施形態の露光装置では、 前述の第 1の実施形態と同様に、 主制御装置 5 0により、 計測用パターンの投影光学系 P Lによる投影像 P M ' を空間像計測器 5 9を用いて計測した結果と、 投影光学系 P Lの波面収差を波 面計測器 8 0 ' を用いて計測した結果とに基づいて、 投影光学系 P Lの結像特 性を算出することができる。 この際、 主制御装置 5 0では、 空間像の計測結果 に含まれる収差の影響を、 波面収差の計測結果に基づいて補正することにより 、 前述の第 1の実施形態と比べて投影光学系 P Lの結像特性をより精度良く算 出することができる。 これは、 投影光学系 P Lの波面収差をより高精度に求め ることができるからである。
また、 上記のようにして高精度に計測された投影光学系 Pしの結像特性に基 づいて、 主制御装置 5 0により結像特性補正コントローラ 7 8を介して投影光 学系 P Lの結像特性が補正することにより、 投影光学系 P Lの結像特性を高精 度に補正することが可能となる。 なお、 断熱部材 3 8は、 前述したように環状のものであるが、 その開口部の 大きさは、 マイクロレンズアレイ 6 6によって集光される光束を遮らなければ 如何なる形状であっても良い。 従って、 断熱部材 3 8は、 上記第 2の実施形態 のように第 1筐体 6 2 Aと第 2筐体 6 2 Bとの接続部を必ずしも構成する必要 はない。 例えば第 1筐体 6 2 Aと第 2筐体 6 2 Bとから成る筐体、 あるいは前 述の筐体 6 2と同様の単一の筐体の内側あるいは外側から溝を形成し、 該溝に 断熱部材を設けるようにしても良い。 要は、 断熱部材は、 受光部 4 2と受光光 学系 4 4との間の位置で筐体に固定されていれば良い。
《第 3の実施形態》
次に、 本発明の第 3の実施形態を図 1 1、 図 1 2 A及び図 1 2 Bに基づいて 説明する。 この第 2の実施形態は、 波面計測器及び波面計測器の使用方法が異 なるのみで, その他の部分の構成は前述した第 1及び第 2の実施形態と同一で あるから, 重複説明を回避するため、 同一若しくは同等の構成部分については 同一の符号を用いるとともにその説明を簡略化し若しくは省略する。
図 1 1 には、 第 3の実施形態に係る波面計測器 1 8 0を断面し、 + Y方向か ら見た図が示されている。 この図 1 1 と上記第 2の実施形態に係る波面計測器 8 0 ' を示す図 9とを比較すると分かるように、 波面計測器 1 8 0には、 第 1 筐体 6 2 A外部の対物レンズ 6 4 a及びリレーレンズ 6 4 bの近傍に設けられ 、 ケーブルを介して第 1筐体 6 2 Aから離れた位置に存在する電気回路 3 3に 接続された第 1温度センサ 4 6 aと、 第 1筐体 6 2 A外部のコリメ一夕レンズ 6 4 c近傍に設けられ、 前記第〗温度センサ 4 6 aと同様、 ケーブルを介して 電気回路 3 3に接続された第 2温度センサ 4 6 bとを備えているところに特徴 を有している。 また、 波面計測器 1 8 0では、 断熱部材が省略されている。 前記第 1、 第 2温度センサ 4 6 a , 4 6 bは、 サーミス夕、 抵抗体、 あるい は熱伝体等から成り、 波面計測器 1 8 0の第 1筐体 6 2の温度を効率良く伝え るように、 かつ外気の影響を受けないようにサーマルコンパウンド等で覆われ た構成となっている。 また、 これら第 1、 第 2温度センサ 4 6 a, 4 6 bは、 温度に敏感な光学部材 (レンズ) の近くにそれぞれ設置されており、 これらの 温度センサ 4 6 a, 4 6 bからのデータは、 外部の電気回路 3 3を介して波面 計測制御装置 4 8 (図〗参照) へと送られる。
この波面計測器 1 8 0では、 受光部 4 2を構成する電気回路 4 0 bに駆動電 流が供給されると、 受光部 4 2で熱が発生し、 その熱が第 2筐体 6 2 . Bを介し て第 1筐体 6 2 Aに伝達される。 従って、 第 1筐体 6 2 Aの温度が時間ととも に図 1 2 Aに示されるような曲線を描くように変化する。 そして、 このような 温度変化が第 1、 第 2温度センサ 4 6 a , 4 6 bによってそれぞれ計測される 以下、 これら第 1、 第 2温度センサ 4 6 a, 4 6 bを用いることにより、 上 記第 1筐体 6 2 Aの微小な温度変化による計測精度への影響をも抑制すること が可能な計測シーケンスについて図 1 2 A及び図 1 2 Bに基づいて説明する。 なお、 上述のように本実施形態では、 波面計測器 1 8 0に温度センサが 2っ設 けられているが、 各温度センサの計測値の変化はほぼ同じ挙動を示すことから 、 以下の説明においては、 便宜上、 第 1温度センサ 4 6 a、 第 2温度センサ 4 6 bを纏めて 「温度センサ 4 6 J として表すものとする。
図 1 2 Aに示されるように、 時間 t 0において波面計測器 1 8 0を構成する 電気回路 4 0 bに対して電流供給を開始すると、 初期温度 T Oから、 実線で示 されるように温度が上昇し、 この温度変化が温度センサ 4 6で計測される。 こ の温度上昇により波面計測器 1 8 0を構成する受光光学系 4 4の収差が変化す ることが問題であるが、 前述した第 2の実施形態と同様にして受光光学系 4 4 単独の波面収差の計測を行うことにより、 その影響を相殺することができる。 すなわち、 受光光学系 4 4単独の波面収差を計測した後、 温度変化が十分小さ く、 波面が殆ど変化しなければ計測誤差にはならない。
このため、 図 1 2 Aの実線が十分に飽和される領域まで待ってから、 前述し たキャリブレーションを行えば良い。 しかし、 温度が飽和するまで待つと、 待 ち時間が長くなる可能性もある。
そこで、 図 1 2 Aに示されるように、 波面が殆ど変化しないと思われる許容 温度変化量 Δ Τを設定し、 温度が Δ Τ上昇する毎に受光光学系 4 4単独の波面 収差を計測し直す (キャリブレーションする) こととしても良い。 また、 この 図 1 2 Aから分かるように、 電流を供給開始した直後は、 温度が Δ Τだけ上昇 する時間が短く、 キャリブレーションを行うだけの時間を確保することができ ないので、 ある程度温度変化が緩やかになった時間 t 1 (温度 T 1 ) のときに 受光光学系単独の波面収差の計測 (キャリブレーション) を行った後、 前述し た投影光学系 P Lの波面収差の計測を開始する。 そして、 その計測中に、 温度 が Δ Τ上昇した時間 t 2で、 再度受光光学系単独の波面収差を計測 (キヤリブ レーシヨン) した後、 投影光学系 P Lの波面収差の計測を再び開始する。 そし て、 更に温度が Δ Τ上昇した時間!: 3で更にキャリブレーションを行うことと している。 この方法によると、 温度が飽和するまでの時間を待たなくても、 キ ャリブレーシヨンを行うことで比較的高精度な投影光学系 Pしの波面収差の計 測が可能となる。
なお、 図 1 2 Aに示される時間 t 0〜!: 1までの時間を短縮することが可能 な計測シーケンスを採用することもできる。 図 1 2 Bには、 その計測シーケン スにより計測を行った場合の温度変化が実線にて示されている。.
図 1 2 Bに示されるように、 波面計測器 1 8 0を Zチル卜ステージ 5 8に取 リ付ける前に、 時間!: sから波面計測器 1 8 0の温度がほぼ飽和状態になるま で、 受光部を構成する電気回路 4 0 bに対して電流を供給しておく。 次に、 波 面計測器 1 8 0の温度がほぼ飽和状態になった時点で、 Zチル卜ステージ 5 8 に波面計測器 1 8 0がオペレータにより取り付けられるが、 この取り付けの際 には、 実際には波面計測器 1 8 0からフラットケーブルを一旦はずさなければ ならないため、 電流の供給が一時ストップされ、 図〗 2 Bに示されるように温 度がやや低下する。 その後、 Zチル卜ステージ 5 8に対する波面計測器 1 8 0 の取り付けが終了した時点 (t O ) で、 波面計測器 1 8 0に再度電流を供給す る。
すなわち、 Zチル卜ステージ 5 8に対する波面計測器 1 8 0の取付けが終了 したときには、 温度センサ 4 6の計測値は温度 T sとなっているので、 Zチル 卜ステージ 5 8に波面計測器 1 8 0を取り付けた後、 受光部 4 2に再度電流を 供給し、 波面収差の計測が可能となるまでには時間 (t 0〜t 1 ' ) だけかか る。 一方で、 Zチル卜ステージ 5 8に波面計測器 1 8 0を取り付けた後、 はじ めて電流の供給を開始した場合 (1点鎖線で示されている) には、 波面収差の 計測が可能となる温度 T 1となるまでに時間 (t 0 ~ t 1 ) だけかかる。 従つ て、 両者を比べると、 先に電流を供給しておくことにより、 波面計測器 1 8 0 を Zチル卜ステージ 5 8に取り付けてから波面計測を実行できるまでの時間を 短縮することが可能となる。
なお、 このようにして、 波面計測を実行するまでの時間を短縮した場合にも 、 図 1 2 Aで説明したように、 温度が Δ Τ変化する毎に、 受光光学系 4 4単独 の波面収差のキヤリブレーシヨンを行うようにすることが望ましい。
以上説明したように、 本第 3の実施形態に係る波面計測器 1 8 0は、 温度セ ンサ 4 6 a, 4 6 bを備えていることから、 その計測値 (温度) に基づいて波 面計測のキヤリブレーションを行うことにより、 より高精度な波面収差計測を 行うことが可能となる。 また、 温度がほぼ飽和状態となる前に計測を行うこと ができるので、 波面計測にかかる時間を短縮することも可能となる。
なお、 波面計測器 1 8 0に設けられる温度センサの個数、 位置については、 上記実施形態に掲げる場合に限らず、 任意であって、 各光学部材それぞれの近 傍に設けても良いし、 第 1筐体の何処か 1箇所に設けるようにしても良い。 なお、 本実施形態では、 キャリブレーションの実行を管理する基準として温 度センサにより計測される温度の変化量を用いるものとしたが、 これに限らず 、 一度温度特性を計測した後は、 温度センサではなく時間を計測して、 時間を 基準とした管理をしても良い。
また、 本実施形態のようなシーケンスで波面収差の計測を行う場合には、 受 光光学系 4 4の波面収差の変化が大きくなつても、 温度に応じてキヤリプレー シヨンを行うことにより、 投影光学系 P Lの波面収差の計測結果に与える影響 を小さくすることができるので、 本第 3の実施形態では、 断熱部材を省略した ものである。 但し、 本第 3の実施形態でも、 断熱部材 3 8を第 1筐体と第 2筐 体の間に設けても構わない。 但し、 このようにする場合には、 図 1 2 Bに対応 するシーケンスを採用することが、 計測時間の短縮という点からは望ましい。 波面計測器 1 8 0の他の部分、 及びその他の部分は、 前述した第 1、 第 2の 実施形態の露光装置と同様に構成されている。 従って、 本第 3の実施形態によ つても、 前述した第 1、 第 2の実施形態と同等の効果を得ることができる。 なお、 上記各実施形態では、 空間像の計測結果、 波面収差の計測結果に基づ いて、 露光の際の投影光学系の結像特性を補正 (あるいは調整) する場合につ いて説明したが、 これに限らず、 例えば波面収差の計測結果を考慮して、 レチ クル Rとウェハ Wとのいずれかの目標位置にオフセッ卜を与える等により、 レ チクル Rとウェハ Wとの相対位置を調整しても良く、 かかる場合にもレチクル パターンとウェハ上の各ショッ卜領域との重ね合せ精度の向上が可能である。 なお、 上記各実施形態では、 波面計測器として、 シャツクーハル卜マン ( Shack-Hartman) 方式の波面計測器、 すなわちマイクロレンズアレイ 6 6を 用いた波面計測器を採用したが、 本発明がこれに限られるものではなく、 図 1 3 A , 図 1 3 Bに示されるような波面計測器を採用することも可能である。 な お、 図〗 3 A , 図 1 3 Bでは、 説明を簡略化するため、 光軸を折り曲げず一直 線とし、 受光部についても受光素子のみが図示されている。 また、 受光光学系 についても実際は複数の光学部材を含むものであるが、 単一のレンズとして図 示されている。 図 1 3 Aには、 波面計測器の第 1の変形例が示されている。 この波面計測器 2 8 0は、 上記各実施形態の波面計測器に採用したマイクロレンズァレイ 6 6 に代えて、 シェアリング素子 6 6 ' を採用したところに特徴を有している。 こ の波面計測器 2 8 0について簡単に説明すると、 受光光学系 4 4により、 投影 光学系 P Lの瞳面における波面がシェアリング素子 6 6 ' にリレーされ、 シェ ァリング素子 6 6 ' により微小にシフ卜した像が互いに干渉し合い、 受光素子 4 0 a上に干 縞が形成される。 そして、 隣接した波面同士の干渉は、 波面の 微分量に相当することから、 その計測された値を積分することで、 波面を再現 することが可能である。
また、 図 1 3 Bには、 波面計測器の第 2の変形例が示されている。 この波面 計測器 3 8 0は、 受光光学系 4 4を通過後、 複数 (図 Ί 3 Bでは 2つ) のレン ズ 6 6 A , 6 6 Bから成る拡大レンズ系 6 6 " によリピンホール像を結像し、 受光素子 4 0 a上で計測するものである。 この場合、 ピンホール像の焦点を微 小にずらしながらピンホール像を計測することによリ、 ピンホール像の点像分 布関数 (ポイントスプレッドファンクション) が得られるので、 これにより波 面を求めることが可能となっている。
なお、 上記の各波面計測器が採用する方式には、 一長一短があり、 例えば入 手可能な受光素子、 光学素子の性能、 あるいは波面計測器の大きさ、 重量等を 考え最適な波面収差計測器を選択すれば良い。 いずれも、 受光光学系及び受光 素子を使う構成であるため、 上記実施形態と同様にして高精度な収差計測、 収 差の調整、 ひいては高精度な露光を行うことが可能となる。
なお、 波面計測器の Zチルトステージ 5 8への取り付け位置についても、 上 記各実施形態のものに限らず、 図〗 4に示されるような配置とすることもでき る。 すなわち、 図 2, 図 8に示される Zチル卜ステージ 5 8のうちの 1つの角 を切り落とし、 図 1 4に示されるような 5角形形状とし、 新たにできた面に対 して波面計測器 8 0 ( 8 0 '、 1 8 0 ) を設けるようにしても良く、 このよう な配置とすることにより、 図 2, 図 8に示されるように、 ストロークを得るた めに Zチル卜ステージ 5 8の一部に凸部 5 1を設ける必要が無く、 しかも Zチ ル卜ステージ 5 8、 ひいてはウェハステージ W S Tの小型化が可能となる。 更に、 波面計測器の露光装置への取り付け方についても、 上記各実施形態に とらわれず、 ウェハステージ (Zチル卜ステージ) に直接設けず、 露光装置内 にウェハステージとは別の計測用のステージを設置し、 これに搭載するように しても良い。 このように計測用のステージを設けることで、 各ステージが移動 する範囲が大きくなり、 装置の床面積 (フットプリン卜) が増えることになる が、 波面計測器の取り外し作業が不要となって、 調整時間、 メンテナンス時間 の短縮を図ることができる。 また、 この計測用のステージとしては、 露光用の ステージと同様、 自ら駆動可能としても良いし、 露光用のステージと接続し、 必要な時にのみ引っ張られる構成としても良い。 更に、 計測時に露光用のステ ージをはずして、 波面計測器が設けられたステージと入替えるようにしても良 く、 この場合には、 波面計測器の小型化に対する要求を緩めることができる。 更に、 ステージの重量の増加を抑制するため、 精度が要求される光学系のみ 常時露光用のステージに搭載し、 精度が要求されない、 又はキヤリブレーショ ン可能である受光部のみ計測時に取り付ける方法や、 受光部をステージ外部に 取付け、 空中あるいはファイバで光線をリレーする方法を採用することも可能 である。
なお、 上記実施形態において、 A r Fエキシマレーザ光、 あるいは F2 レー ザ光などの波長 2 0 0 n m〜 1 5 0 n mの帯域に属する真空紫外と呼ばれる波 長域の光束を露光光として用いる場合には、 酸素や有機物 (F2レーザ光の場 合には、 それ以外に水蒸気, 炭化水素ガス等も含む) による吸収が極めて大き いため、 露光光が通る光路上の空間中のこれらのガスの濃度を数 P p m以下の 濃度にまで下げるべく、 その光路上の空間の気体を、 吸収の少ない、 窒素や、 ヘリウム等の不活性ガスで置換する (パージする) 必要がある。 なお、 上記実施形態では、 光源として F2 レーザ、 A r Fエキシマレーザ、 K r Fエキシマレーザ等のパルスレーザ光源を用いるものとしたが、 これに限 らず、 A r 2レーザ光源 (出力波長 1 2 6 n m) などの他の真空紫外光源を用 いても良い。 また、 例えば、 真空紫外光として上記各光源から出力されるレー ザ光に限らず、 D F B半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外 域、 又は可視域の単一波長レーザ光を、 例えばエルビウム (E r ) (又はエル ビゥ厶とイツテノレビゥ厶 (Y b ) の両方) がドープされたファイバーアンプで 増幅し、 非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い なお、 上記実施形態では、 ステップ■アンド ·スキャン方式等の走査型露光 装置に本発明が適用された場合について説明したが、 本発明の適用範囲がこれ に限定されないことは勿論である。 すなわちステップ 'アンド · リピート方式 の縮小投影露光装置にも本発明は好適に適用できる。
なお、 複数のレンズから構成される照明光学系、 投影光学系を露光装置本体 に組み込み、 光学調整をするとともに、 多数の機械部品からなるレチクルステ ージゃウェハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、 更に 総合調整 (電気調整、 動作確認等) をすることにより、 上記実施形態の露光装 置を製造することができる。 なお、 露光装置の製造は温度及びクリーン度等が 管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
なお、 本発明は、 半導体製造用の露光装置に限らず、 液晶表示素子などを含 むディスプレイの製造に用いられる、 デバイスパターンをガラスプレー卜上に 転写する露光装置、 薄膜磁気ヘッドの製造に用いられるデバイスパターンをセ ラミックウェハ上に転写する露光装置、 及び撮像素子 (C C Dなど) の製造に 用いられる露光装置などにも適用することができる。 また、 半導体素子などの マイクロデバイスだけでなく、 光露光装置、 E U V露光装置、 X線露光装置、 及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、 ガラス基板又はシリコンウェハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本 発明を適用できる。 ここで、 D U V (遠紫外) 光や V U V (真空紫外) 光など を用いる露光装置では一般的に透過型レチクルが用いられ、 レチクル基板とし ては石英ガラス、 フッ素がドープされた石英ガラス、 螢石、 フッ化マグネシゥ 厶、 又は水晶などが用いられる。
なお、 半導体デバイスは、 デバイスの機能 ·性能設計を行うステップ、 この 設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、 シリコン材料からゥェ 八を製作するステップ、 前述した実施形態の露光装置によりレチクルのパター ンをウェハに転写するステップ、 デバイス組み立てステップ (ダイシング工程 、 ボンディング工程、 パッケージ工程を含む)、 検査ステップ等を経て製造さ れる。 産業上の利用可能性
以上、 説明したように、 本発明の波面計測装置は、 被計測光学系の波面収差 の計測に適している。 また、 本発明の波面計測装置の使用方法は、 精度の高い 波面収差の計測に適している。 また、 本発明の結像特性計測方法及び装置は、 光学系の結像特性を計測するのに適している。 また、 本発明の結像特性補正方 法及び装置は、 光学系の結像特性を補正するのに適している。 また、 本発明の 結像特性管理方法は、 効率的な結像特性の管理に適している。 また、 本発明の 露光方法及び装置は、 基板上に微細パターンを転写するのに適している。

Claims

請 求 の 範 囲
Ί . 被計測光学系の波面収差を計測する波面計測装置であって、
計測時に前記被計測光学系を通った光が入射する受光光学系と;
該受光光学系を介して前記光を受光する受光素子を含む受光部と; 前記受光光学系と前記受光部とを所定の位置関係で保持する筐体と; 前記受光部と前記受光光学系との間に配置される断熱部材と;を備える波面 計測装置。
2 . 請求項 1 に記載の波面計測装置において、
前記筐体は、 前記受光部からの輻射熱が外部に伝達されるのを防止する遮熱 部を有することを特徴とする波面計測装置。
3 . 請求項〗に記載の波面計測装置において、
前記受光光学系を構成する光学素子の近傍の前記筐体に固定された少なくと も 1つの温度センサと;
前記被計測光学系及び前記受光光学系全体の波面収差の計測を行うとともに 、 その計測中の前記温度センサの測定結果に基づいて所定のタイミングで前記 受光光学系単独の波面収差の計測を実行する制御装置と;を更に備えることを 特徴とする波面計測装置。
4 . 被計測光学系の波面収差を計測する波面計測装置であって、
計測時に前記被計測光学系を通った光が入射する受光光学系と;
該受光光学系を介して前記光を受光する受光素子を含む受光部と; 前記受光光学系と前記受光部とを所定の位置関係で保持する筐体と; 前記筐体に設けられ、 前記受光部からの輻射熱が外部に伝達されるのを防止 する遮熱部と;を備える波面計測装置。
5 . 請求項 4に記載の波面計測装置において、
前記受光光学系を構成する光学素子の近傍の前記筐体に固定された少なくと も 1つの温度センサと;
前記被計測光学系及び前記受光光学系全体の波面収差の計測を行うとともに 、 その計測中の前記温度センサの測定結果に基づいて所定のタイミングで前記 受光光学系単独の波面収差の計測を実行する制御装置と;を更に備えることを 特徴とする波面計測装置。
6 . 被計測光学系の波面収差を計測する波面計測装置であつて、
計測時に前記被計測光学系を通った光が入射する受光光学系と;
該受光光学系を介して前記光を受光する受光素子を含む受光部と; 前記受光光学系と前記受光部とを所定の位置関係で保持する筐体と; 前記筐体に固定された少なくとも 1つの温度センサと;
前記被計測光学系及び前記受光光学系全体の波面収差の計測を行うとともに 、 その計測中の前記温度センサの測定結果に基づいて所定のタイミングで前記 受光光学系単独の波面収差の計測を実行する制御装置と;を備える波面計測装
7 . 請求項 1〜 6のいずれか一項に記載の波面計測装置の使用方法であって 波面計測に先立って、 前記受光部の温度をほぼ飽和状態にする工程を含む波 面計測装置の使用方法。
8 . マスクのパターンを投影光学系を介して基板上に転写する露光装置であ つて、
請求項〗〜 6のいずれか一項に記載の波面計測装置を構成する前記筐体が着 脱自在に装着され、 前記基板が載置される基板ステージを備える露光装置。
9 . マスクのパターンを投影光学系を介して基板上に転写する露光装置であ つて、
請求項 2、 4、 5のいずれか一項に記載の波面計測装置を構成する前記筐体 が前記遮熱部を前記投影光学系側に向けた状態で着脱可能であるとともに、 前 記基板が載置される基板ステージと;
前記基板ステージに装着された前記筐体の位置を計測する位置計測装置と; を備える露光装置。
1 0 . 光学系の結像特性を計測する結像特性計測方法であって、
前記光学系による所定のパターンの投影像を計測する第〗工程と; 前記光学系の波面収差を計測する第 2工程と;
前記第 1及び第 2工程の計測結果に基づいて、 前記光学系の結像特性を算出 する第 3工程と;を含む結像特性計測方法。
1 1 . 請求項〗 0に記載の結像特性計測方法において、
前記第 3工程では、 前記波面収差の計測結果に基づいて、 前記投影像の計測 結果に含まれる、 異なる結像特性成分を分離することを特徴とする結像特性計 測方法。
1 2 . 請求項 1 1に記載の結像特性計測方法において、
前記分離される結像特性成分には、 歪曲収差成分とコマ収差成分とが含まれ ることを特徴とする結像特性計測方法。
1 3 . 請求項 1 1に記載の結像特性計測方法において、
前記分離される結像特性成分には、 像面湾曲成分と球面収差成分とが含まれ ることを特徴とする結像特性計測方法。
1 4 . 光学系の結像特性を補正する結像特性補正方法であって、
前記光学系の結像特性を、 請求項 1 0〜1 3のいずれか一項に記載の結像特 性計測方法により計測する計測工程と;
前記計測工程における計測結果に基づいて、 前記光学系の結像特性を補正す る補正工程と;を含む結像特性補正方法。
1 5 . エネルギビームによりパターンが形成されたマスクを照明し、 前記パ 夕一ンを投影光学系を介して基板に転写する露光方法であつて、
請求項 1 4に記載の結像特性補正方法によリ、 前記投影光学系の結像特性を 補正する結像特性補正工程と;
前記結像特性補正工程の後に、 前記投影光学系を介して前記パターンを前記 基板に転写する転写工程と;を含む露光方法。
1 6 . 光学系の結像特性を補正する結像特性補正方法であつて、
前記光学系による所定のパターンの投影像を、 第 1の結像条件の下で計測す る第 1計測工程と;
前記光学系の波面収差の計測を行う第 2計測工程と;
前記第 1の結像条件とは異なる第 2の結像条件下におけるパターンの投影像 を、 前記第 2計測工程の計測結果に基づいて推測し、 該推測結果に応じて、 前 記第 2の結像条件下における前記光学系の結像特性を補正する補正工程と;を 含む結像特性補正方法。 Ί 7 . 請求項 1 6に記載の結像特性補正方法において、
前記第 1の結像条件と前記第 2の結像条件とでは、 照明条件、 前記光学系の 開口数、 及び前記パターンのいずれかが異なることを特徴とする結像特性補正 方法。
1 8 . エネルギビームによりパターンが形成されたマスクを照明し、 前記パ 夕一ンを投影光学系を介して基板に転写する露光方法であつて、
請求項 1 6又は 1 7に記載の結像特性補正方法により、 前記投影光学系の結 像特性を補正する結像特性補正工程と;
前記結像特性補正工程の後、 前記投影光学系を介して前記パターンを前記基 板に転写する転写工程と;を含む露光方法。
1 9 . 光学系の結像特性を管理する結像特性管理方法であつて、
前記光学系によるパターンの投影像を計測する空間像計測を第 1のインター バルで実行する空間像計測工程と;
前記光学系の波面収差を計測する波面計測を前記第 1のィンターバルに比べ て大きい第 2のインターバルで実行する波面計測工程と;を含む結像特性管理 方法。
2 0 . 請求項 1 9に記載の結像特性管理方法において、
直前に行われた前記空間像計測の計測結果と最後に行われた波面収差の計測 結果とに基づいて、 前記空間像計測結果の変動を予測する予測工程と; 前記予測した空間像の計測結果と直後に行われた空間像の計測結果との比較 結果に応じて、 前記波面収差の計測必要性の有無を判断する判断工程とを更に 含み、 前記波面収差の計測が必要と判断した場合に、 前記波面収差の計測を実行す ることを特徴とする結像特性管理方法。
2 1 . 光学系の結像特性を計測する結像特性計測装置であって、
前記光学系による所定のパターンの投影像を計測する空間像計測器と; 前記光学系の波面収差を計測する波面計測器と;
前記空間像計測器による計測結果と、 前記波面計測器による計測結果とに基 づいて、 前記光学系の結像特性を算出する演算装置と;を備える結像特性計測
2 2 . 請求項 2 1に記載の結像特性計測装置において、
前記波面計測器は、
計測時に前記光学系を通った光が入射する受光光学系と;
該受光光学系を介して前記光を受光する受光素子を含む受光部と; 前記受光光学系と前記受光部とを所定の位置関係で保持する筐体と; 前記受光部と前記受光光学系との間に配置される断熱部材と;を有すること を特徴とする結像特性計測装置。
2 3 . 請求項 2 1に記載の結像特性計測装置において、
前記波面計測器は、
計測時に前記被計測光学系を通った光が入射する受光光学系と;
該受光光学系を介して前記光を受光する受光素子を含む受光部と; 前記受光光学系と前記受光部とを所定の位置関係で保持する筐体と; 前記筐体に設けられ、 前記受光部からの輻射熱が外部に伝達されるのを防止 する遮熱部と;を有することを特徴とする結像特性計測装置。
2 4 . 請求項 2 1に記載の結像特性計測装置において、
前記波面計測器は、
計測時に前記被計測光学系を通った光が入射する受光光学系と;
該受光光学系を介して前記光を受光する受光素子を含む受光部と; 前記受光光学系と前記受光部とを所定の位置関係で保持する筐体と; 前記筐体に固定された少なくとも 1つの温度センサと;
前記被計測光学系及び前記受光光学系全体の波面収差の計測を行うとともに 、 その計測中の前記温度センサの測定結果に基づいて所定のタイミングで前記 受光光学系単独の波面収差の計測を実行する制御装置と;を有することを特徴 とする結像特性計測装置。
2 5 . 請求項 2 1に記載の結像特性計測装置と;
前記結像特性計測装置による計測結果に基づいて、 前記光学系の結像特性を 補正する補正装置と;を備える結像特性補正装置。
2 6 . エネルギビームによりパターンが形成されたマスクを照明し、 前記パ ターンを投影光学系を介して基板に転写する露光装置であって、
前記投影光学系の結像特性を補正する請求項 2 5に記載の結像特性補正装置 と;
前記結像特性補正装置が備える前記空間像計測器及び前記波面計測器を搭載 可能で、 前記基板を保持する基板ステージと;を備える露光装置。
2 7 . 請求項 2 6に記載の露光装置において、
前記波面計測器は、 前記基板ステージに対して着脱自在であることを特徴と する露光装置。
2 8 . 請求項 2 7に記載の露光装置において、
前記マスクが載置されるとともに、 前記空間像計測器で計測される計測用パ ターンが形成された基準部材が設けられた、 マスクステージを更に備えること を特徴とする露光装置。
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