JP4582306B2 - 光学系及び露光装置 - Google Patents

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本発明は、マウント部と光学部材とを備えた光学系に関し、例えば半導体デバイス、撮像素子(CCD等)、及び液晶ディスプレイ等の各種デバイスを製造する際に使用される露光装置の投影光学系に適用できるものである。さらに本発明は、その光学系を用いる露光技術に関する。
例えば半導体デバイスの製造工程の一つであるリソグラフィ工程においては、マスクとしてのレチクル(又はフォトマスク等)に形成されているパターンを、所定倍率の投影光学系を介して基板としてのフォトレジストが塗布されたウエハ(又はガラスプレート等)上に転写露光するために、露光装置が使用されている。露光装置としては、ステッパー等の一括露光型(静止露光型)の投影露光装置やスキャニングステッパー等の走査露光型の投影露光装置(走査型露光装置)などが使用されている。
これらの露光装置に搭載される投影光学系は、諸収差が所定の許容範囲内に収まるように組立調整が行われる。この際に、例えば歪曲収差や倍率誤差等の回転対称で、かつ低い次数の収差成分が残存していても、これらの収差は投影光学系に装着されている通常の結像特性補正機構(例えば所定のレンズの光軸方向の位置や傾斜角を制御する機構)によって補正することができる。これに対して、光軸上での非点収差(以下、「センターアス」と言う。)のような非回転対称な収差成分が残存している場合には、従来の通常の結像特性補正機構ではその補正は困難である。
そこで、そのような非回転対称な収差成分を補正するために、投影光学系中の所定のレンズに対して側面から非回転対称な応力を加えるようにした機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、非回転対称な収差成分を補正するために、所定のレンズを変形可能なリング内に収納し、外部からの力によってそのリングを介してそのレンズを変形させるようにした機構も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特表2002−519843号公報 特開2000−195788号公報
従来のセンターアスのような非回転対称な収差成分の補正機構は、実質的に側面からの非回転対称な応力によって所定のレンズを変形させていた。そのため、応力を大きくすると、そのレンズが損傷する恐れがあった。また、側面からの応力によるレンズの変形状態の正確な予測は困難であるため、収差補正を再現性のある状態で行うことが困難であった。従って、或る収差を補正するための応力分布は、最終的には試行錯誤的に決定することになるため、収差補正に時間を要するという問題があった。
本発明は斯かる点に鑑み、実質的に光学部材の損傷の恐れがなく、かつ再現性のある状態で、非回転対称な収差の補正を行うことができる光学系を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、非回転対称な収差の補正を迅速に行うことができる露光技術を提供することを第2の目的とする。
本発明による光学系は、マウント部(25)とこの近傍に配置された光学部材(L1)とを有する光学系において、その光学部材の周縁部を支持する一端を有する板ばね(32A)と、その光学部材の光軸に交差する方向に変位可能な第1変位部(31a)と、その板ばねの他端が取り付けられ、かつその第1変位部のその光軸に交差する方向の変位に連動して、その光軸の方向に変位する第2変位部(31c)とを備え、そのマウント部に固定されるヒンジブロック(31)と、その第1変位部に変位力を与え、その第2変位部を介してその板ばねの一端をその光軸の方向に変位させる部材(33,34)とを備えたものである。そのヒンジブロック及びその変位させる部材から駆動機構が構成されている。
本発明によれば、その板ばねを介してその光学部材の周縁部の一部をその光軸の方向に変位させることによって、その光学部材は非回転対称に変形するため、非回転対称な収差を補正できる。この際に、その光学部材は、光軸に平行な方向には弾性変形し易いとともに、板ばねには可撓性があるため、その光学部材は実質的に損傷する恐れがない。また、その板ばねの変位に対するその光学部材の変形状態は再現性を有している。さらに、その駆動機構に対する光軸に交差する方向の変位は、その光学系の側面から容易に与えることができる。
この場合、その光学部材は、その板ばね上に自重によって載置してもよい。これによって、その光学部材はほぼ自重のみで変形するため、損傷する恐れはほぼなくなる。
本発明においてその駆動機構は、そのマウント部に固定された固定部(31a)と、この固定部に対してその光軸に交差する方向に可撓性を持つ第1変位部(31b)と、その固定部に対してその光軸の方向に可撓性を持つとともに、その第1変位部のその光軸に交差する方向の変位に連動して実質的にその光軸の方向に変位する第2変位部(31c)とを有し、その第2変位部がその板ばねの一部に固定されている。これによって、簡単な機構でその光軸に交差する方向の変位をその光軸の方向の変位に変換できる。
また、その板ばねの一端(32Aa)がその光学部材を支持し、その板ばねの他端(32Ac)がその駆動機構に連結されている。さらに、一例として、その板ばねのその他端よりもその一端に近い固定部(32Ab)がそのマウント部に固定されており、その駆動機構によるその板ばねのその他端の変位に対して、その光学部材の変位は逆方向で、かつ変位量が少ない。このように一種の「てこの原理」によって、その板ばねの変位を縮小することによって、その光学部材の変位をより小さい分解能で制御できる。
また、一例として、その光学部材は回転対称な部材であり、そのマウント部はその光学部材を囲むように配置された枠状の部材であり、その板ばね及びその駆動機構は、その光学部材の周縁部に実質的に等角度間隔で少なくとも2箇所に配置されている。このように少なくとも2箇所の変位を制御することで、例えばセンターアスのような非回転対称な収差を補正できる。
また、一例として、その光学系を支持するためのコラム機構(22)に支持されるフランジ部(24)をさらに備え、そのマウント部は、そのフランジ部の近傍に組み込まれている。これによって、その駆動機構の一部がそのマウント部の外側にはみ出した場合に、そのはみ出した部分をそのフランジ部の内部又は近傍に配置できる。
次に、本発明の露光装置は、パターン(R)の像を投影光学系(PL)を介して基板(W)上に投影する露光装置において、その投影光学系は、本発明の光学系を含むものである。
この場合、その投影光学系の結像特性を補正するために、その駆動機構によってその光学部材を変形させることができる。その光学部材は再現性のある状態で変形するため、例えば予めその光学部材の変形の状態と補正できる収差量との関係を求めておくことによって、種々の非回転対称な収差の補正を迅速に行うことができる。
本発明によれば、板ばねを介して光学部材の周縁部を光軸方向に変位させることができるため、実質的に光学部材の損傷の恐れなく、かつ再現性のある状態で、非回転対称な収差の補正を行うことができる。
また、駆動機構によって、光学系の光軸に交差する方向の変位をその光軸の方向の変位に変換することによって、その光学系の側面方向から容易にその駆動機構を操作できる。
また、本発明の露光装置によれば、投影光学系の非回転対称な収差の補正を迅速に行うことができる。
以下、本発明の好ましい実施形態の一例につき図面を参照して説明する。本例は、スキャニングステッパーよりなる走査露光型の投影露光装置(走査型露光装置)に搭載される投影光学系の結像特性を補正するために本発明を適用したものである。その結像特性の補正は、その投影光学系の単体としての組立調整時、又はその投影光学系を投影露光装置に搭載した状態での調整時若しくはメンテナンス時に行うことができる。以下では、その投影光学系を投影露光装置に搭載した状態で調整を行う場合につき説明する。
図1は、本例の投影露光装置を構成する各機能ユニットをブロック化して表した図であり、この図1において、投影露光装置を収納するチャンバーは省略されている。図1において、露光用の光源としてKrFエキシマレーザ(波長248nm)又はArFエキシマレーザ(波長193nm)よりなるレーザ光源1が使用されている。その露光用の光源としては、その他のF2 レーザ(波長157nm)のような発振段階で紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からの近赤外域のレーザ光を波長変換して得られる真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの、或いはこの種の露光装置でよく使われている水銀放電ランプ等も使用できる。
レーザ光源1からの露光ビームとしての露光用の照明光(露光光)ILは、レンズ系とフライアイレンズ系(オプティカル・インテグレータ)とで構成される均一化光学系2、ビームスプリッタ3、光量調整用の可変減光器4、ミラー5、及びリレーレンズ系6を介してレチクルブラインド機構7を均一な照度分布で照射する。レチクルブラインド7でスリット状又は矩形状に制限された照明光ILは、結像レンズ系8を介してマスクとしてのレチクルR上に照射され、レチクルR上にはレチクルブラインド7の開口の像が結像される。均一化光学系2、ビームスプリッタ3、光量調整用の可変減光器4、ミラー5、リレーレンズ系6、レチクルブラインド機構7、及び結像レンズ系8を含んで照明光学系9が構成されている。
レチクルRに形成された回路パターン領域(パターン)のうち、照明光によって照射される部分の像は、両側テレセントリックで投影倍率βが縮小倍率の投影光学系PLを介して基板(感応基板)としてのフォトレジストが塗布されたウエハW上に結像投影される。一例として、投影光学系PLの投影倍率βは1/4、像側開口数NAは0.7、視野直径は27〜30mm程度である。投影光学系PLは屈折系であるが、その他に反射屈折系等も使用できる。レチクルR及びウエハWはそれぞれ第1物体及び第2物体とみなすこともできる。以下、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で図1の紙面に平行な方向にX軸を、図1の紙面に垂直な方向にY軸を取って説明する。本例では、Y軸に沿った方向(Y方向)が、走査露光時のレチクルR及びウエハWの走査方向であり、レチクルR上の照明領域は、非走査方向であるX軸に沿った方向(X方向)に細長い形状である。
先ず、投影光学系PLの物体面側に配置されるレチクルRは、走査露光時にレチクルベース(不図示)上をエアベアリングを介して少なくともY方向に定速移動するレチクルステージRSTに保持されている。レチクルステージRSTの移動座標位置(X方向、Y方向の位置、及びZ軸の周りの回転角)は、レチクルステージRSTに固定された移動鏡Mrと、これに対向して配置されたレーザ干渉計システム10とで逐次計測され、その移動はリニアモータや微動アクチュエータ等で構成される駆動系11によって行われる。なお、移動鏡Mr、レーザ干渉計システム10は、実際には少なくともX方向に1軸及びY方向に2軸の3軸のレーザ干渉計を構成している。レーザ干渉計システム10の計測情報はステージ制御ユニット14に供給され、ステージ制御ユニット14はその計測情報及び装置全体の動作を統轄制御するコンピュータよりなる主制御系18からの制御情報(入力情報)に基づいて、駆動系11の動作を制御する。
一方、投影光学系PLの像面側に配置されるウエハWは、不図示のウエハホルダを介してウエハステージWST上に保持され、ウエハステージWSTは、走査露光時に少なくともY方向に定速移動できるとともに、X方向及びY方向にステップ移動できるように、エアベアリングを介して不図示のウエハベース上に載置されている。また、ウエハステージWSTの移動座標位置(X方向、Y方向の位置、及びZ軸の周りの回転角)は、投影光学系PLの下部に固定された基準鏡Mfと、ウエハステージWSTに固定された移動鏡Mwと、これに対向して配置されたレーザ干渉計システム12とで逐次計測され、その移動はリニアモータ及びボイスコイルモータ(VCM)等のアクチュエータで構成される駆動系13によって行われる。なお、移動鏡Mw及びレーザ干渉計システム12は、少なくともX方向に1軸及びY方向に2軸の3軸のレーザ干渉計を構成している。また、レーザ干渉計システム12は、実際には更にX軸及びY軸の周りの回転角計測用の2軸のレーザ干渉計も備えている。レーザ干渉計システム12の計測情報はステージ制御ユニット14に供給され、ステージ制御ユニット14はその計測情報及び主制御系18からの制御情報(入力情報)に基づいて、駆動系13の動作を制御する。
また、ウエハステージWSTには、ウエハWのZ方向の位置(フォーカス位置)と、X軸及びY軸の周りの傾斜角とを制御するZレベリング機構も備えられている。そして、投影光学系PLの下部側面に、ウエハWの表面の複数の計測点にスリット像を投影する投射光学系(不図示)と、その表面からの反射光を受光してそれらのスリット像の再結像された像の横ずれ量の情報を検出して、ステージ制御ユニット14に供給する受光光学系(不図示)とから構成される斜入射方式の多点のオートフォーカスセンサが配置されている。ステージ制御ユニット14は、そのスリット像の横ずれ量の情報を用いてそれら複数の計測点における投影光学系PLの像面からのデフォーカス量を算出し、走査露光時にはこれらのデフォーカス量が所定の制御精度内に収まるように、オートフォーカス方式でウエハステージWST内のZレベリング機構を駆動する。なお、斜入射方式の多点オートフォーカスセンサの詳細な構成については、例えば特開平1−253603号公報に開示されている。
また、ステージ制御ユニット14は、レーザ干渉計システム10による計測情報に基づいて駆動系11を最適に制御するレチクル側のコントロール回路と、レーザ干渉計システム12による計測情報に基づいて駆動系13を最適に制御するウエハ側のコントロール回路とを含み、走査露光時にレチクルRとウエハWとを同期走査するときは、その両方のコントロール回路が各駆動系11,13を協調制御する。また、主制御系18は、ステージ制御ユニット14内の各コントロール回路と相互にコマンドやパラメータをやり取りして、オペレータが指定したプログラムに従って最適な露光処理を実行する。そのために、オペレータと主制御系18とのインターフェイスを成す不図示の操作パネルユニット(入力デバイスと表示デバイスとを含む)が設けられている。
更に、レーザ光源1がエキシマレーザ光源であるときは、主制御系18の制御のもとにあるレーザ制御ユニット15が設けられ、この制御ユニット15は、レーザ光源1のパルス発振のモード(ワンパルスモード、バーストモード、待機モード等)を制御するとともに、放射されるパルスレーザ光の平均光量を調整するためにレーザ光源1の放電用高電圧を制御する。また、光量制御ユニット17は、ビームスプリッタ3で分割された一部の照明光を受光する光電検出器16(インテグレータセンサ)からの信号に基づいて、適正な露光量が得られるように可変減光器4を制御するとともに、パルス照明光の強度(光量)情報をレーザ制御ユニット15及び主制御系18に送る。
そして、図1において、レチクルRへの照明光ILの照射を開始して、レチクルRのパターンの一部の投影光学系PLを介した像をウエハW上の一つのショット領域に投影した状態で、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとを投影光学系PLの投影倍率βを速度比としてY方向に同期して移動(同期走査)する走査露光動作によって、そのショット領域にレチクルRのパターン像が転写される。その後、照明光ILの照射を停止して、ウエハステージWSTを介してウエハWをX方向、Y方向にステップ移動する動作と、上記の走査露光動作とを繰り返すことによって、ステップ・アンド・スキャン方式でウエハW上の全部のショット領域にレチクルRのパターン像が転写される。
この露光に際しては、予めレチクルRとウエハWとのアライメントを行っておく必要がある。そこで、図1の投影露光装置には、レチクルRを所定位置に設定するためのレチクルアライメント系(RA系)21と、ウエハW上のマークを検出するためのオフアクシス方式のアライメント系19とが設けられている。
次に、本例の投影光学系PL(光学系)の結像特性としてのセンターアス等の非回転対称な収差を補正するための補正機構について説明する。なお、本例の投影光学系PLの光軸AX(Z軸に平行)は鉛直線に平行である。
図1において、投影光学系PLは、多数の光学部材としてのレンズや収差補正板等を収納するための円筒状の鏡筒23と、この鏡筒23の側面に固定されたリング状のフランジ24(フランジ部)とを備えている。また、投影光学系PLを支持するための支持板22(コラム機構の一部)が不図示のコラム及び防振台を介して不図示のベース部材上に設置され、支持板22に設けられた開口中に鏡筒23が配置され、フランジ24がその開口を囲む支持板22上に固定されている。
また、投影光学系PLの鏡筒23の内部において、投影光学系PLの瞳面(物体面に対する光学的フーリエ変換面)の近傍にレンズL1(光学部材)が配置され、レンズL1はリング状の鋼製のレンズ枠25(マウント部)内に収納され、レンズ枠25が鏡筒23内に固定されている。鏡筒23内にはレンズ枠25を上下から挟んで固定するようにレンズ枠26及び27が固定され、レンズ枠26及び27内にもそれぞれレンズL2及びL3が収納されている。本例のフランジ24はほぼ投影光学系PLの瞳面の近傍、即ちレンズL1が収納されたレンズ枠25の近傍に配置されており、レンズL1の周縁部の支持状態を制御することによって非回転対称な収差を補正する補正機構の一部が、フランジ24の内側の切り欠き部及び上面に配置されている。
その補正機構は、レンズL1の周縁部の一部を底面側から可変の高さで支持する駆動ユニット30Aと、この駆動ユニット30Aに対向するように配置されてレンズL1の周縁部を底面側から実質的に一定の高さで支持する小型のリーフスプリング28E(板ばね)とを備えている。後者のリーフスプリング28Eは、レンズ枠25の底面に2本のボルト(不図示)によって固定されている。前者の駆動ユニット30Aは、レンズL1の周縁部に一端が接触しており、その周縁部を底面側から支持する大型のリーフスプリング32A(板ばね)と、リーフスプリング32Aの他端を光軸AXに平行な方向(Z方向)に変位させるための鋼製のヒンジブロック31と、ヒンジブロック31に光軸AXにほぼ直交する方向の変位を与えるためのスピンドル34と、スピンドル34をフランジ24上に保持するフレーム33とを備えている。フレーム33はフランジ24上に固定されているが、スピンドル34を保持するフレーム33を、レンズ枠25又は鏡筒23に固定することも可能である。
ヒンジブロック31は、そのスピンドル34による光軸AXにほぼ直交する方向の変位を光軸AXにほぼ平行な方向(ほぼZ方向)の変位に変換して、リーフスプリング32Aの他端をほぼZ方向に変位させる。ヒンジブロック31、スピンドル34、及びフレーム33を含んで、リーフスプリング32A(板ばね)の一部を変位させる駆動機構が構成されている。実際には、レンズL1を等角度間隔で囲むように、駆動ユニット30Aと同じ構成の駆動ユニットが3個配置されており、これらの駆動ユニットの間に等角度間隔でそれぞれリーフスプリング28Eと同じ形状の3個のリーフスプリングが配置されている。
図2は、図1の投影光学系PLの鏡筒23を断面としてレンズL1の3個の駆動ユニット(収差の補正機構)を示す平面図であり、この図2において、第1の駆動ユニット30AはレンズL1に対して+X方向側に配置されている。そして、レンズ枠25の底面から鏡筒23に設けた開口部23a及びフランジ24の内側に設けた切り欠き部24aにかけてヒンジブロック31が配置され、ヒンジブロック31は底面側から2本のボルト37を用いてレンズ枠25に固定されている。また、リーフスプリング32Aの一端がレンズL1の底面を支持し、その他端が2本のボルト36を用いてヒンジブロック31の底面に固定され、リーフスプリング32Aのその他端よりもその一端に近い固定部が、2本のスタッド35(上下にねじ部の形成された部材)及び2個のナット(不図示)を用いてレンズ枠25の底面に固定されている。
そして、第1の駆動ユニット30Aを光軸AXの周りに反時計方向及び時計方向に120°回転した位置に、それぞれ駆動ユニット30Aと同じ構成の第2の駆動ユニット30B及び第3の駆動ユニット30Cが配置されている。第2の駆動ユニット30Bは、ヒンジブロック31、スピンドル34、及びフレーム33を含む駆動機構によってレンズL1の周縁部を支持するリーフスプリング32B(板ばね)を変位させる。同様に、第3の駆動ユニット30Cは、ヒンジブロック31、スピンドル34、及びフレーム33を含む駆動機構によってレンズL1の周縁部を支持するリーフスプリング32C(板ばね)を変位させる。駆動ユニット30Bのヒンジブロック31を配置するために鏡筒23の開口部23b及びフランジ24の切り欠き部24bが設けられ、駆動ユニット30Cのヒンジブロック31を配置するために鏡筒23の開口部23c及びフランジ24の切り欠き部24cが設けられている。
また、駆動ユニット30Aと駆動ユニット30Bとの間に等角度間隔でリーフスプリング28A,28B,28Cが配置され、駆動ユニット30Bと駆動ユニット30Cとの間に等角度間隔でリーフスプリング28D,28E,28Fが配置され、駆動ユニット30Cと駆動ユニット30Aとの間に等角度間隔でリーフスプリング28G,28H,28Iが配置されている。同一形状の9個のリーフスプリング28A〜28Iはそれぞれ一端でレンズL1の周縁部を支持するとともに、他端が2本のボルト38によってレンズ枠25の底面に固定されている。リーフスプリング32A〜32C及びリーフスプリング28A〜28Iは、一例としてステンレス鋼に時効硬化処理(age-hardening) を施した材料から形成されている。
この場合、レンズL1は3個の変位可能なリーフスプリング32A〜32C及び9個の高さが固定されているリーフスプリング28A〜28Iの上に保持されており、各リーフスプリングによって、レンズL1の自重を支えている。なお、本例では、変位可能なリーフスプリング32A〜32C(板ばね)は3個であるため、後述のように非回転対称な収差としてのセンターアスを補正することができる。ただし、補正する収差の種類により変位可能なリーフスプリング32A〜32Cを含む駆動ユニット30A〜30Cの個数を等角度間隔又は非等角度間隔の2個以上としてもよい。
次に、図2中の駆動ユニット30Aの構成につき図3を参照して詳細に説明する。なお、図3では、図2の鏡筒23及びフランジ24が省略されている。また、図1及び図2ではヒンジブロック31を簡略化して表しているため、図3のヒンジブロック31の形状は図1及び図2とは異なっている。この場合、ヒンジブロック31と図1の鏡筒23及びレンズ枠26とが機械的に干渉する恐れがあるときには、その鏡筒23及びレンズ枠26の部分に切り欠き部を設ければよい。
図3は、駆動ユニット30Aの構成を示す一部を切り欠いた図であり、この図3において、レンズ枠25の円筒状の内面25aに回転対称のレンズL1の外周面が、レンズL1がZ方向に摺動できる程度の余裕をもって内接している。レンズL1の周縁部L1aはほぼ平行平板状に形成され、この周縁部L1aの底面が図2のリーフスプリング32A〜32C及びリーフスプリング28A〜28Iの先端部によって支持されている。
図3において、リーフスプリング32Aの先端部32Aa(一端)がレンズL1の周縁部L1aを支持している。また、レンズ枠25の底面は、レンズL1のZ方向の位置を設定する際の基準面A3とされ、その底面をレンズL1の周縁部L1aの厚さ程度の幅でZ方向に切り欠いて形成された面A2がリーフスプリング32Aの取り付け面であり、レンズ枠25の外側面から底面にかけて形成された切り欠き部25bの+Z方向の面A1がヒンジブロック31の取り付け面であり、その切り欠き部25bにヒンジブロック31の一部が収納されている。ヒンジブロック31は、側面の形状がほぼJ字状の鋼製の部材の内側に、ほぼZ方向に伸びる溝部31dと、この溝部31dにほぼ平行な第1スリット部とほぼX方向に伸びる第2スリット部とを合わせた形状の開口部31eとを形成したものである。そして、ヒンジブロック31の内側に突き出た取り付け部31a(固定部)がレンズ枠25の面A1にボルト37によって固定されている。この際に、基準面A3に対するヒンジブロック31のZ方向の位置を所定の目標値に設定するために、例えば1μm単位で異なる厚さが選択できる間隔設定用のワッシャであるクリアランス・アジャスト・ワッシャ(以下、「CAW」と言う。)39Bが、面A1と取り付け部31aとの間に介装されている。
図4は、図3のヒンジブロック31及びリーフスプリング32Aのレンズ枠25に対する取り付け状態を示す斜視図であり、この図4において、ヒンジブロック31のボルト37が通過する位置にはボルト37を通す開口部31fが形成されている。これによって、ヒンジブロック31はレンズ枠25に底面側から容易に取り付けることができる。
図3に戻り、ヒンジブロック31の溝部31d及び開口部31eの周囲の弾性変形可能なヒンジ構造によって、ヒンジブロック31の上端部31b(第1変位部)は取り付け部31aに対してほぼX方向に変位可能であり、ヒンジブロック31の底部の先端部31c(第2変位部)は取り付け部31aに対してほぼZ方向に変位可能である。言い換えると、上端部31b及び先端部31cはそれぞれ取り付け部31aに対してほぼX方向及びZ方向に可撓性を有しており、スピンドル34によって上端部31bを所定の中立位置からほぼ−X方向(又は+X方向)に変位させると、上記のヒンジ構造の弾性変形によって、上端部31bに連動して先端部31cはほぼ−Z方向(又は+Z方向)に変位する。
スピンドル34は、フレーム33に対して螺合しており、スピンドル34を回転することによってフレーム33に対する上端部31bのX方向への変位を制御できる。この場合、上端部31bの変位を高精度に制御(管理)するために、スピンドル34の+X方向の直径の大きい上端部とフレーム33との間に、厚さの粗調用の複数枚のシム42Bと、厚さの微調用の馬蹄ワッシャ42Aとが介装されている。この際に、複数枚のシム42Bと馬蹄ワッシャ42Aとで、スピンドル34の上端部とフレーム33との間隔を例えば10μm程度の分解能で2mm程度の範囲内で制御することができる。この際に、スピンドル34をフレーム33側に締め付けると、その間隔の変化量とヒンジブロック31の上端部31bの−X方向への変位の変化量とはほぼ同じである。これによって、その上端部31bのX方向への変位を例えば10μm程度の分解能で2mm程度の範囲内で高精度に制御できる。
また、ヒンジブロック31の先端部31cの底面に1対のワッシャ41及びボルト36を用いてリーフスプリング32Aの連結部32Ac(他端)が固定され、リーフスプリング32AのレンズL1を支持する先端部32Aa(一端)に近い固定部32Abが、1対の固定ブロック40A,40B及び1対のナット35Nを用いてレンズ枠25の面A2に固定されている。固定ブロック40A,40BにはY方向の中央部に対向するように「逃げ部」が形成され、固定ブロック40A,40B内にその逃げ部をY方向に挟むように形成された1対の開口にスタッド35が配置され、スタッド35の上端のねじ部は面A2のねじ穴に連結され、スタッド35の下端のねじ部にナット35Nが螺合している。この際に、基準面A3に対する固定部32AbのZ方向の位置を所定の目標値に設定するために、CAW39Bと同様の間隔設定用のCAW(クリアランス・アジャスト・ワッシャ)39Aが、面A2と固定部32Ab(固定ブロック40B)との間に介装されている。図4に示すように、リーフスプリング32Aの固定部32Abと連結部32Acとの間には、細長い部材を折り畳んだ構造が設けられている。これによって、先端部31cがほぼZ方向に変位する際に、固定部32Abと連結部32AcとのX方向の間隔が僅かに変化しても、リーフスプリング32Aが塑性変形を起こさないように構成されている。なお、図4では図3の固定ブロック40A,40Bは図示省略されている。
図3に戻り、リーフスプリング32Aの固定部32Abは「てこ」の支点として作用するとともに、固定部32Abの中心と先端部32Aaの先端までの距離と、固定部32Abの中心と連結部32Acの先端までの距離との比はほぼ1:3であるため、連結部32AcのZ方向への変位に対して先端部32Aaの変位方向は逆方向でその量はほぼ1/3である。ただし、実際には固定部32AbはX方向に所定幅を有しており、先端部32Aaの実質的な作用点は先端よりも内側に位置しているため、先端部32Aaの変位は連結部32Acの変位の1/3よりも少ない。以下では、一例として、先端部32Aaの変位は連結部32Acの変位の1/5程度であるとする。
図5は、図3の要部の拡大図を示し、この図5において、スピンドル34によってヒンジブロック31の上端部31bが−X方向(又は+X方向)にΔXだけ位置P1まで変位すると、先端部31cは−Z方向(又は+Z方向)にΔZ1だけ変位する。これに連動して、リーフスプリング32Aの連結部32Acも−Z方向(又は+Z方向)にΔZ1だけ位置P2まで変位する。これに応じて「てこの原理」によって、リーフスプリング32Aの先端部32Aaは+Z方向(又は−Z方向)にΔZ2だけ変位する。この際に、ヒンジブロック31での変位変換(速度で考えた場合には減速)によって、変位ΔZ1は変位ΔXのほぼ1/3に等しく、てこの原理によって変位ΔZ2は変位ΔZ1のほぼ1/5である。従って、ヒンジブロック31の上端部31bの変位ΔXに対して、リーフスプリング32Aの先端部32Aa(レンズL1)の変位ΔZ2は、ほぼ1/15(=(1/3)×(1/5))まで小さくなり、ヒンジブロック31の上端部31bの変位の分解能のほぼ1/15の分解能でレンズL1のZ方向への変位を制御できる。一例として、上端部31bの変位の分解能はほぼ10μm程度であるため、レンズL1のZ方向への変位の分解能はほぼ0.7μm程度である。また、上端部31bの変位の範囲は例えば2mm程度であるため、レンズL1のZ方向への変位の範囲はほぼ130μmである。
この際に、本例ではヒンジブロック31によってスピンドル34によるほぼX方向の変位をリーフスプリング32AのほぼZ方向への変位に変換しているため、スピンドル34の操作を投影光学系PLの側面から容易に行うことができる。図2において、他の2つの駆動ユニット30B及び30Cも駆動ユニット30Aと同じ構成であり、駆動ユニット30B及び30Cはそれぞれリーフスプリング32B及び32CのZ方向への変位を制御することができる。また、他の駆動ユニット30B及び30Cにおいても、スピンドル34の操作は投影光学系PLの側面から容易に行うことができる。
次に、図2の収差の補正機構を用いてセンターアスを補正する動作の一例につき説明する。その前提として、図1において、投影光学系PLのセンターアスを計測するには、図7(A)の拡大図に示すように、X方向に所定ピッチで配列されたライン・アンド・スペースパターン(以下、「L/Sパターン」と言う。)60X及びY方向に所定ピッチで配列されたL/Sパターン60Yが形成されたテストレチクルを、図1のレチクルRの代わりにレチクルステージRST上にロードする。そして、ウエハステージWST上にはフォトレジストの塗布された未露光のウエハWをロードする。次に、図7(A)のL/Sパターン60X及び60Yの中心をほぼ図1の投影光学系PLの光軸AX上に移動して、ウエハステージWSTによってウエハWのZ方向の位置を次第に変えて、かつX方向及びY方向へのステップ移動を行いながら、ウエハW上の一連のショット領域に投影光学系PLを介してL/Sパターン60X及び60Yの像を露光する。次に、そのウエハWの現像を行って、L/Sパターン60Xの像が最も高い解像度で転写されるときのウエハWのフォーカス位置F1と、L/Sパターン60Yの像が最も高い解像度で転写されるときのウエハWのフォーカス位置F2とを求めると、その差分(=F1−F2)がセンターアスとなる。
そのセンターアスが所定の許容範囲を超えている場合には、図1の投影光学系PLの瞳面付近のレンズL1上では、図7(B)の波面43で示すように、本来は同心円状となる波面(例えば物体面上の1点から出た光の波面)が、例えばX方向に細長い楕円状となる。そこで、その波面をほぼ同心円状に戻すために、本例ではレンズL1を自重によって変形させる。
図6は、そのレンズL1を支持する図2のリーフスプリング32A〜32C及びリーフスプリング28A〜28Iを示し、収差補正を行わない状態では、リーフスプリング32A〜32C及びリーフスプリング28A〜28Iは互いにほぼ等しい力でレンズL1を支持しており、2点鎖線で示すようにレンズL1は回転対称な形状を維持している。これに対して、図7(B)のような収差を補正するためには、一例として図6において、駆動ユニット30B及び30Cによるリーフスプリング32B及び32CのZ方向への変位を大きくして、レンズL1の+Y方向の部分B1及び−Y方向の部分B2を+Z方向に変位させる。この際に、他のリーフスプリング32Aの位置は変化しないとともに、他のリーフスプリング28A〜28Iのうちでリーフスプリング32B及び32Cに近い部分のリーフスプリングは弾性変形によって+Z方向に追従して変位するだけであるため、レンズL1の自重によって、レンズL1の光軸を通りX軸に平行な直線B3に沿う部分は殆ど変位しない。従って、僅かではあるが自重によって、レンズL1は直線B3を中心として両側の部分B1及びB2が上方に変位した状態に非回転対称に変形するため、図7(B)に示すセンターアスのような非回転対称な収差を補正できる。
この場合、本例ではレンズL1は自重によって弾性変形するだけであるため、図6の3個のリーフスプリング32A〜32CのZ方向への変位によって、レンズL1は再現性のある状態で変形する。また、レンズL1が損傷する恐れは実質的にない。従って、例えば予めリーフスプリング32A〜32CのZ方向への変位を種々に変えた状態で、図7(A)の計測用パターンを用いてセンターアスの発生量の計測を行っておくことで、実際の収差補正時には、センターアスの発生量から必要なリーフスプリング32A〜32CのZ方向への変位を容易に求めることができる。従って、投影光学系PLのセンターアスのような非回転対称な収差を迅速に補正することができる。
このように投影光学系PLの非回転対称な収差の補正を行うことによって、その後の露光工程では、レチクルのパターンを高精度にウエハ上に転写することができる。
なお、上記の実施形態では投影光学系PLの瞳面の近傍のレンズL1の周縁部の変位分布を制御していたが、例えば投影光学系PLの瞳面の近傍の複数枚のレンズの周縁部の変位分布を独立に制御することで、より高精度に非回転対称な収差を補正することも可能である。また、投影光学系PLの物体面又は像面の近傍の光学部材の周縁部の変位分布を制御することも可能であり、これによって、種々の非回転対称な収差の補正を行うことが可能である。
また、上記の実施形態では、駆動ユニット30A〜30Cのスピンドル34は例えばマニュアル操作されているが、スピンドル34の操作を駆動モータを用いて自動的に行うようにしてもよい。投影光学系PLの非回転対称な収差は、例えばレチクルRの照明領域が非回転対称であることや、2極照明等の瞳面での光量分布が非回転対称となる照明条件でも発生することがある。このような場合に、駆動ユニット30A〜30Cを駆動モータで駆動することによって、露光中に発生する非回転対称な収差を補正することも可能となる。
なお、上述の実施形態の投影露光装置は、複数のレンズから構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をして、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより製造することができる。なお、その露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
また、上記の実施形態の投影露光装置を用いて半導体デバイスを製造する場合、この半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、このステップに基づいてレチクルを製造するステップ、シリコン材料からウエハを形成するステップ、上記の実施形態の投影露光装置によりアライメントを行ってレチクルのパターンをウエハに露光するステップ、エッチング等の回路パターンを形成するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、及び検査ステップ等を経て製造される。
なお、本発明は、例えば国際公開(WO)第99/49504号などに開示される液浸型露光装置の投影光学系の収差補正を行う場合にも適用することができる。また、本発明は、波長数nm〜100nm程度の極端紫外光(EUV光)を露光ビームとして用いる投影露光装置の投影光学系の収差補正を行う場合にも適用できる。
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
本発明を露光装置に適用した場合には、非回転対称な収差の補正を迅速に行うことができ、パターンを高精度に基板上に転写することができる。
本発明の実施形態の一例の投影露光装置の概略構成を示す一部を切り欠いた図である。 図1の投影光学系PL中の鏡筒23を断面として収差の補正機構を示す平面図である。 図2中の駆動ユニット30Aを示す一部を切り欠いた図である。 図3のレンズ枠25に対するヒンジブロック31及びリーフスプリング32Aの連結状態を示す斜視図である。 図3のヒンジブロック31を変形させた場合のレンズL1の変位状態の一例を示す一部を切り欠いた図である。 非回転対称な収差補正を行う際のレンズL1の変形状態の一例を示す斜視図である。 (A)はセンターアス計測用のパターンの一例を示す拡大平面図、(B)はレンズL1上での波面収差の一例を示す図である。
符号の説明
9…照明光学系、R…レチクル、PL…投影光学系、W…ウエハ、L1…レンズ、22…支持板、23…鏡筒、24…フランジ、25…レンズ枠、28A〜28I…リーフスプリング、30A〜30C…駆動ユニット、31…ヒンジブロック、32A〜32C…リーフスプリング、33…フレーム、34…スピンドル

Claims (7)

  1. マウント部とこの近傍に配置された光学部材とを有する光学系において、
    前記光学部材の周縁部を支持する一端を有する板ばねと、
    前記光学部材の光軸に交差する方向に変位可能な第1変位部と、前記板ばねの他端が取り付けられ、かつ前記第1変位部の前記光軸に交差する方向の変位に連動して、前記光軸の方向に変位する第2変位部とを備え、前記マウント部に固定されるヒンジブロックと、
    前記第1変位部に変位力を与え、前記第2変位部を介して前記板ばねの一端を前記光軸の方向に変位させる部材とを備えたことを特徴とする光学系。
  2. 前記ヒンジブロックは、
    前記マウント部に固定された固定部を有し
    前記第1変位部は、前記固定部に対して前記光軸に交差する方向に可撓性を持ち、
    前記第2変位部は、前記固定部に対して前記光軸の方向に可撓性を持つことを特徴とする請求項1に記載の光学系。
  3. 前記板ばねは、前記他端よりも前記一端に近い部分が前記マウント部に固定されており、
    前記板ばねの前記他端の変位に対して、前記板ばねの前記一端の変位は逆方向で、かつ変位量が少ないことを特徴とする請求項1又はに記載の光学系。
  4. 前記光学部材は回転対称な部材であり、前記マウント部は前記光学部材を囲むように配置された枠状の部材であり、
    前記板ばね前記ヒンジブロック及び前記変位させる部材は、前記光学部材の周縁部に実質的に等角度間隔で少なくとも2箇所に配置されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の光学系。
  5. 前記光学系を支持するためのコラム機構に支持されるフランジ部をさらに備え、
    前記マウント部は、前記フランジ部の近傍に組み込まれていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の光学系。
  6. パターンの像を投影光学系を介して基板上に投影する露光装置において、
    前記投影光学系は、請求項1からのいずれか一項に記載の光学系を含むことを特徴とする露光装置。
  7. 前記投影光学系の結像特性を補正するために、前記駆動機構によって前記光学部材を変形させることを特徴とする請求項に記載の露光装置。
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