JP4753009B2 - 計測方法、露光方法、及び露光装置 - Google Patents
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本発明は、斯かる点に鑑み、できるだけ実際の使用条件に合わせた条件で、露光光の照射による投影光学系の収差の変化量を計測できる計測技術及び露光技術を提供することを目的とする。
本発明において、一例として、その計測用パターンは、異なる2方向に沿って配列されたそれぞれ6種類以上のピッチのマークを含むものである。これによって、波面収差をツェルニケ多項式で表した場合に、Z16までの0θ、1θ、cos2θ成分の収差が計測可能である。
また、本発明による露光方法は、露光ビームで第1物体(R)及び投影光学系(PL)を介して第2物体(W)を露光する露光方法において、その露光ビームで、少なくとも異なる2方向のうち一方の方向に配列され互いに異なるピッチを持つ複数のマークよりなる第1のマーク群と、その少なくとも異なる2方向のうち他方の方向に配列されその第1のマーク群のピッチ間隔よりも小さいピッチ間隔でかつ互いに異なるピッチを持つ複数のマークよりなる第2のマーク群とを含む計測用パターン(5A〜5F)を照明し、その計測用パターンのその投影光学系による像に基づいて、その露光ビームの照射による、その投影光学系の波面収差の変動量を計測する計測工程と、その計測工程で計測される波面収差の変動量に基づいて、その投影光学系の光学特性を補正する補正工程とを有するものである。
また、その計測用パターンは、異なる6方向に沿って配列されたそれぞれ6種類以上のピッチのマークを含むものでもよい。これによって、Z36までの収差が計測可能である。
本発明において、その計測用パターンは、異なる6方向に沿って配列されたそれぞれ6種類以上のピッチのマークを含むものでもよい。
また、本発明の露光方法及び露光装置によれば、計測される波面収差の変動量に基づいて、投影光学系の結像特性を補正できるため、例えば波面収差を所定次数までのツェルニケ多項式で表すことによって、目的に応じて実質的に種々の組み合わせの収差を補正できる。
以下、本発明の好ましい第1の実施形態につき図面を参照して説明する。
図1は、本例の投影露光装置10の概略構成を示す。本発明の露光装置に対応する投影露光装置10は、ステップ・アンド・スキャン方式の走査露光型の投影露光装置、即ちスキャニングステッパーである。
固定レチクルブラインド30Aは、レチクルRのパターン面に対する共役面から僅かにデフォーカスした面に配置されており、その固定レチクルブラインド30Aには、レチクルR上での照明領域IARを規定する矩形開口が形成されている。また、この固定レチクルブラインド30Aの近傍には、走査露光時の走査方向、及びこれに直交する非走査方向に光学的にそれぞれ対応して位置及び幅が可変の開口部を有する可動レチクルブラインド30Bが配置されている。また、本例では、可動レチクルブラインド30Bは、必要に応じて後述する空間像計測の際の照明領域の設定にも用いられる。
そして、露光時に光源14から射出されたレーザビームLBは、照明光学系12内で照明光ILとなり、照明光ILは、ミラーMによって光路が垂直下方に折り曲げられた後、コンデンサレンズ32を経て、レチクルRのパターン面(下面)の非走査方向に細長いスリット状の照明領域IARを均一な照度分布で照明する。
その照明光ILのもとで、レチクルRの照明領域IAR内のパターンの、両側(又はウエハ側に片側)テレセントリックの投影光学系PLによって形成された像は、感光材料としてのフォトレジストが塗布されたウエハWの一つのショット領域上の露光領域IAに投影される。露光領域IAは照明領域IARと共役であり、投影光学系PLは、レチクルR(第1物体)のパターン面(第1面)のパターンの像をウエハW(第2物体)の上面(第2面)に形成している。投影光学系PLの投影倍率は、例えば1/4又は1/5等の縮小倍率であるが、以下の説明では、投影光学系PLの投影倍率は1/4であるとする。本例の投影光学系PLは、屈折系であるが、投影光学系PLとしては、反射屈折系なども使用できる。また、図3に示すように、投影光学系PLの瞳面PPの近傍には、投影光学系PLの開口数NAを制御するための可変開口絞りASが配置されている。
図2は、図1中の投影光学系PLの結像特性補正装置を示す一部を断面とした図であり、この図2において、説明の便宜上、投影光学系PLを構成するように光軸AXに沿って配置された多数のレンズエレメントのうちの8枚のレンズエレメント131、132、…、138 のみを図示している。この場合、レンズエレメント131、132、…、138 のうち、その一部、例えばレンズエレメント131、132は、それぞれ複数の駆動素子(例えばピエゾ素子など)20によって光軸AX方向及びXY平面に対する傾斜方向に微小駆動可能に構成されている。
図3は、空間像計測装置59を示す一部を切り欠いた図であり、この図3において、空間像計測装置59は、Zチルトステージ38に設けられたステージ側構成部分、即ちパターン形成部材としてのスリット板90、レンズ84,86から成るリレー光学系、光路折り曲げ用のミラー88、送光レンズ87と、ウエハステージWST外部に設けられたステージ外構成部分、即ちミラー96、受光レンズ89、光電変換素子から成る光センサ94(光電センサ)等とを備えている。
図3には、空間像計測装置59を用いて、レチクルマーク板RFMに形成された計測用マークPMの空間像が計測されている状態が示されている。なお、レチクルマーク板RFMに代えて、空間像計測専用のテストレチクル、あるいはデバイスの製造に用いられる実露光用のレチクルRに専用の計測用パターンを形成したものなどを用いることも可能である。ここで、レチクルマーク板RFMには、所定の箇所にY方向に周期性を有しライン部の幅とスペース部の幅との比(デューティ比)が1:1のラインアンドスペースパターン(以下、「L&Sパターン」と呼ぶ)から成る計測用マークPMが形成されているものとする。なお、このような計測用マークPMは、実際にはレチクルマーク板RFM上に複数個設けられているマークのうちの一つである。
図5は、本例のスリット板90上に形成された開口パターンとしての複数のスリットの配置を示し、この図5において、スリット板90上には、Y方向に伸びるスリット幅2Dで長さLのスリット122bと、このスリット122bを90°回転した形状のX方向に伸びるスリット122aとが形成されている。更に、スリット板90上には、それぞれ幅2Dで長さL1の6個の収差計測用のスリット9A,9B,9C,9D,9E,9Fが形成されている。この場合、スリット9A及び9Dはそれぞれスリット122b及び122aの延長上に配置され、残りの4個のスリット9B,9C,9F,9Eはほぼ正方形の4個の頂点の位置にあり、1組のスリット122b及び9Aと、別の1組のスリット122a及び9Dとはほぼその正方形の隣り合う2辺を構成している。また、その正方形のほぼ中心に直径がほぼ4Dのピンホール123が形成されている。これらのスリット122a,122b,9A〜9F、及びピンホール123を通過した照明光は、図3の光センサ94で受光される。この場合、スリット122a及び9D、スリット122b及び9A、スリット9B、スリット9C、スリット9E、スリット9F、並びにピンホール123を通過した照明光を個別に検出するために、例えばスリット板90の底面にスリット選択部材としての液晶パネルを設けて、選択された1組若しくは一つのスリット、又はピンホールを通過した照明光のみが光センサ94に入射するようにしてもよい。
そして、偶関数成分の収差を計測する際にはデフォーカスの収差、ツェルニケ多項式の第4項Z4 、第9項Z9 、第16項Z16などの偶関数成分の1つ又は複数の項の収差量を変化させながら、上記のスリット板90を用いて対象マークの基本周波数成分の振幅を計測しる。このとき、最大振幅を与える偶関数収差量から、波面内の対応する点の偶関数収差量を算出することができる。なお、収差Z4 、Z9 、Z16などは、図2の結像特性補正装置を用いて投影光学系PLの対応するレンズエレメントを移動させることによって制御できる。
以上の収差計測方法では、奇関数収差と偶関数収差とを個別に検出した。以下では、収差を投影光学系PLの射出瞳(又は瞳面)での位相分布と見なすことによって、奇関数収差と偶関数収差とを統一して計算する方法につき説明する。先ず、その射出瞳上の規格化された動径ρ及び角度θを用いて、位置(ρ,θ)での偶関数収差をH_even(ρ,θ)とする。このとき、一例として、上記の9次のツェルニケ多項式f9(ρ,θ)(=6ρ4−6ρ2+1)によって表される収差Z9 に換算して偶関数収差を計測する方法を用いると、偶数次数のツェルニケ多項式feven(ρ,θ)によって表される偶関数収差H_even(ρ,θ)は次のように表わすことができる。この場合、その収差(位相)を計測する位置は、所定ピッチPmesの周期的マークからの回折光が通過する位置(ρ=ρp ,θ=Ψp)であるとする。偶関数収差量はρ=0の瞳面中心からの相対的収差量である。収差Z9 以外にも制御可能な偶関数収差、例えばデフォーカスなどによって瞳中心と計測点の収差を計測することができる。
=[f9(ρp,Ψp)−1]λmes=(6ρp 4−6ρp 2)λmes …(18)
ここで、ツェルニケ多項式feven(ρ,θ)は、例えばf16、f25等であり、λeven-mesは、その偶数次数のツェルニケ多項式feven(ρ,θ)によって表される収差の量(係数)である。また、λevenは、そのピッチPの周期的マークの空間像をフーリエ変換した1次成分の振幅またはコントラスト(=1次成分の振幅/0次振幅)が最大になるときの収差Z9 の量である。
一方、射出瞳上の位置(ρ,θ)での奇関数収差をH_odd(ρ,θ)とすると、この奇関数収差は、上記の奇関数収差の計測方法で述べたように、例えば複数のピッチの異なるL&Sパターンの空間像の基本波成分の相対的な位相差Φを計測することによって求めることができる。また、奇関数収差は、基本波成分のパターン設計位置からの位相差Φを計測することによって求めることもできる。この計測を行うにあたって、レチクルのパターン描画誤差が問題になる場合は、製造誤差よりパターン設計位置を補正することが望ましい。また、その位相差Φに対応する空間像の横シフト量をΔとする。このとき、その位相差Φ(横シフト量Δ)及び照明光の波長λを用いると、所定ピッチPmesの周期的マークからの回折光が通過する位置(ρ=ρp ,θ=Ψp)での奇関数収差H_odd(ρp,Ψp)は、次式で表わすことができる。奇関数収差量は、H_odd(ρp,Ψp)=−H_odd(ρp,Ψp+180°)の関係がある。位相差Φは空間像をフーリエ変換して得られる一次成分の設計値からの位相ズレとして求めてもよい。
そして、投影光学系PLの射出瞳上の位置(ρp ,Ψp)での位相分布である波面収差H(ρp,Ψp)は、次のように(18)式の偶関数収差、(19)式の奇関数収差、及びオンボディでは計測しない高次収差よりなるオフセットH_off(ρp,Ψp)の総和である。なお、オフセットH_off(ρp,Ψp)は、例えば予め計算によって求められており、その情報は図1のメモリ51内に記憶されている。
+H_off(ρp,Ψp) …(20)
次に、(20)式の投影光学系PLの射出瞳(又は瞳面)上の波面収差H(ρp,Ψp)を、(1)式のようにn次(nは9より大きい整数)までのツェルニケ多項式fj(ρp,Ψp)(j=1〜n)とその係数Zj との積の和で表わすものとする。即ち、ツェルニケ多項式を用いて、波面収差H(ρp,Ψp)の関数フィッティングを行う。投影光学系PLの波面収差の関数フィッティングは、通常は37次までのツェルニケ多項式を用いて行われる。この場合、実際の投影光学系PLの波面収差は、16次以上のツェルニケ多項式で表される高次の収差成分を含むが、17次以上の成分は実質的に経時変化が生じないので、投影光学系PLの17次以上のツェルニケ多項式で表される収差に依る位相分布は予め計算で求めておき、本例の投影露光装置の固有のオフセットH_off(ρp,Ψp)として記憶しておいてもよい。
図1の主制御装置50は、(22)式を解いてベクトルAのn個の元(係数aj)を求める。これらの係数aj が、投影光学系PLの波面収差をn次までのツェルニケ多項式で表した場合のj次(j=1〜n)のツェルニケ多項式fjの係数となる。これによって、投影光学系PLの波面収差が求められたことになる。
(DTD)A=DTG …(23)
そして、この式の両辺にn行×n列の行列(DTD)の逆行列(DTD)-1を乗じることによって、ベクトルAは次のように求めることができる。
従って、ベクトルAが解けるための条件は、逆行列(DTD)-1が存在することである。原則として、m=nであれば、ベクトルAは(24)式から一意的に求めることができる。一方、m>nのときは、(22)式は過剰決定体系(overdetermined sysytem)となり、ベクトルAは最小二乗法によって解くことが出来る。(22)式に最小二乗法を適用するためには、ベクトル(H−DA−ε)と、この転置ベクトルとの内積が最小になるようにベクトルAの各元を定めればよい。
条件数=(行列Dの最大の特異値/行列Dの最小の特異値)1/2 …(24D)
このようにして任意のn次までのツェルニケ多項式で表される波面収差を求めることができる(波面収差の変動量の計測工程)。
本例では、このように計測されたツェルニケ多項式の各項の係数を各計測時点においてそれぞれ最小にするように、投影光学系PLの制御対象のレンズエレメントの位置を照射量に応じて変化させるように制御する。実際には最小2乗法によって各係数の2乗の合計が最小になるように、制御対象のレンズエレメントが制御される。この際、特定の係数だけ小さくするように重み付けを行うことも可能であり、特定の収差だけを最小にすることも可能である。
Z=K・D …(26)
例えば、投影光学系PLに照射される照明光の熱によって発生した各ツェルニケ多項式の係数Zj を打ち消すようにレンズ駆動を行うためには、上記の計測工程で計測された収差量を(25)式に代入し、感度行列Kの逆行列を両辺に乗ずることにより収差補正に必要なレンズエレメントの駆動量Diを求める。なお、m>nのとき、感度行列Kの逆行列は最小2乗法を用いて求めることになる。
以上の説明は、照明光学系の有効光源が十分に小さくコヒーレント照明と見なせる場合に適用できるが、有効光源の大きさが或る程度大きい場合は、(21)式中のツェルニケ多項式によって決まる値fj(ρk,Ψk)は、その有効光源の面積内の平均値を用いればよい。
先ず、図7(A)及び(B)は具体的な計測点の配置を示し、図7(A)の配置では、(Xof,Yof)=(0,0)、rr=0.166、rof=0.1、rr2=0.046、rof2=0.7と設定されている。この場合、図6の方向D3及びD6の計測点はなく、方向D2及びD5の計測点SP2はそれぞれ方向D1(0°)及び方向D4(90°)の計測点SP1に重なって設定されている。
低次コマ:Z7 ,Z8 (1θ)
高次コマ:Z14,Z15,Z23,Z24,Z34,Z35(1θ)
低次アス:Z5 (cos2θ),Z6 (sin2θ)
低次球面:Z4 ,Z9 (0θ)
高次球面:Z16,Z25,Z36,Z37(0θ)
ディストーション:Z2 ,Z3 (1θ)
次に、図6の投影光学系PLの規格化瞳座標上の全部の計測点SP1,SP2の位相情報を計測するためには、図3のレチクルマーク板RFM上に、それらの全部の計測点を通過するような回折光を発生する計測用パターンを形成しておけばよい。なお、図6の6方向の計測点を設定することができれば、図7(A)及び図7(B)の2方向の計測点は容易に設定できる。図9は、図6の6個の方向に沿って配列された計測点を通過する回折光を発生するための計測用パターンの一例を示している。
先ず、ステップ101において、オペレータは図1の主制御装置50に対して、露光条件を設定するための種々のパラメータを入力する。パラメータの一例は、照明条件(通常照明、ダイポール照明(2極照明)、4極照明又は輪帯照明等の選択、照明光の偏光条件、及び輪帯照明時の輪帯の形状等)、露光対象のレチクル(品番、種類(位相シフト等)、及び分類(デバイスの種類等)等)、補正対象の収差の重み付け(Z9 ,Z16,…のどれを重点的に補正するか等)、収差補正対象の線幅の重み付け(どの線幅のパターンに対する収差補正を目標にするか等)、及び諸収差(コマ収差、倍率、非点収差、球面収差等)に対する補正時の重み付けである。
具体的に、図1において照明光ILの照射領域に実露光用のレチクルRを移動して、照明光学系12の照明条件をステップ101で設定された条件に設定して、レチクルRを介して投影光学系PLに照明光ILを照射する。投影光学系PLの照明光ILの照射による収差変動は通常2時間程度で飽和する。従って、その間に適当な間隔で、図9のレチクルマーク板RFMの計測用パターンを実露光用のレチクルRに代えて照明光ILの照射領域に移動して投影光学系を介して計測用パターンの空間像計測を行い、例えば(21)式を解いて投影光学系PLの波面収差をn次までのツェルニケ多項式の係数で求める。この波面収差の計測時には、図1の照明系開口絞り板24を用いて、照明光ILのσ値を例えば0.068〜0.044程度の極小輪帯照明か、又は極小σ値に切り替えて、図5のスリット板90中の所定スリットの走査による空間像の位相及び振幅の計測を行い、この計測結果を用いてツェルニケ多項式の係数を求める。レチクルマーク板RFMの照明領域への移動、照明σの変更は、投影光学系PLが冷えないように最短の時間内で完了させる必要がある。
次に、本発明の第2の実施形態につき説明する。本例の投影露光装置の構成は図1〜図3の第1の実施形態とほぼ同じである。そして、本例においても、図10のステップ102と同様に、照射量に応じた投影光学系PLの収差変動量を求めるために、実露光用のレチクルRを用いて調整対象の照明条件で投影光学系PLを加熱する。但し、本例ではその加熱の間の収差計測時には、波面収差のn次のツェルニケ多項式の係数への分離は行わず、図9のレチクルマーク板RFM内の特定の評価用マークを用いて、ベストフォーカス位置及び倍率の照射量に対する変化量を計測する。この収差計測時の照明条件は、調整対象の条件をそのまま用い、小σ照明への切り替えは行わない。この例でも実露光用のレチクルを用いて投影光学系PLに照明光を照射することにより、飛躍的に収差補正制御精度を向上させることが可能である。
次に、本発明の第3の実施形態につき説明する。本例の投影露光装置の構成は基本的に図1〜図3の第1の実施形態と同じである。但し、本例では、図3の空間像計測装置59において、空間像を走査するスリットを2対設け、対応する光電変換素子も2対として、複数の像高で同時に収差計測が行えるように構成した。これにより、投影光学系PLの収差の計測時間をほぼ半減させることが可能である。もちろん、2対以上にしても構成可能であり、この場合さらなる計測時間の短縮が可能である。
また、例えば半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいてレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、前述した実施形態の投影露光装置(露光装置)によりレチクルのパターンをウエハに転写するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、及び検査ステップ等を経て製造される。
Claims (8)
- 投影光学系の収差を計測する計測方法において、
露光ビームで転写用パターンの形成されたマスクを介して前記投影光学系を照射する第1工程と、
前記第1工程の後、同一方向に配列され互いに異なるピッチを持つ複数のマークよりなる第1のマーク群と、同一方向に配列され前記第1のマーク群のピッチ間隔よりも小さいピッチ間隔でかつ互いに異なるピッチを持つ複数のマークよりなる第2のマーク群とを含む計測用パターンの像を前記投影光学系を介して投影し、該投影される像に基づいて前記転写用パターンを介した前記露光ビームの照射による前記投影光学系の波面収差の変動量を計測する第2工程とを有することを特徴とする計測方法。 - 前記計測用パターンにおいて、前記第1のマーク群は異なる2方向のうち少なくとも一方の方向に配列され、前記第2のマーク群は前記異なる2方向のうち少なくとも他方の方向に配列され、
前記第1及び第2のマーク群は、それぞれ少なくとも6種類のピッチのマークを含むことを特徴とする請求項1に記載の計測方法。 - 前記計測用パターンにおいて、前記第1のマーク群は異なる6方向のうち少なくとも一方の方向に配列され、前記第2のマーク群は前記異なる6方向のうち少なくとも前記一方の方向とは異なる方向に配列され、
前記第1及び第2のマーク群は、それぞれ少なくとも6種類のピッチのマークを含むことを特徴とする請求項1に記載の計測方法。 - 露光ビームで第1物体及び投影光学系を介して第2物体を露光する露光方法において、
前記露光ビームで、少なくとも異なる2方向のうち一方の方向に配列され互いに異なるピッチを持つ複数のマークよりなる第1のマーク群と、前記少なくとも異なる2方向のうち他方の方向に配列され前記第1のマーク群のピッチ間隔よりも小さいピッチ間隔でかつ互いに異なるピッチを持つ複数のマークよりなる第2のマーク群とを含む計測用パターンを照明し、前記計測用パターンの前記投影光学系による像に基づいて、前記露光ビームの照射による、前記投影光学系の波面収差の変動量を計測する計測工程と、
前記計測工程で計測される波面収差の変動量に基づいて、前記投影光学系の光学特性を補正する補正工程とを有することを特徴とする露光方法。 - 前記第1のマーク群及び前記第2のマーク群はそれぞれ前記異なる2方向に配列され、
前記第1のマーク群及び前記第2のマーク群は、それぞれ少なくとも6種類のピッチのマークを含むことを特徴とする請求項4に記載の露光方法。 - 前記第1のマーク群は異なる6方向のうち少なくとも一方の方向に配列され、前記第2のマーク群は前記異なる6方向のうち少なくとも前記一方の方向とは異なる方向に配列され、
前記第1及び第2のマーク群は、それぞれ少なくとも6種類のピッチのマークを含むことを特徴とする請求項4に記載の露光方法。 - 露光ビームで第1物体及び投影光学系を介して第2物体を露光する露光装置において、
少なくとも異なる2方向のうち一方の方向に配列され互いに異なるピッチを持つ複数のマークよりなる第1のマーク群と、前記少なくとも異なる2方向のうち他方の方向に配列され前記第1のマーク群のピッチ間隔よりも小さいピッチ間隔でかつ互いに異なるピッチを持つ複数のマークよりなる第2のマーク群とを含む計測用パターンが形成された基準部材と、
前記露光ビームの前記投影光学系に対する照射量を計測する照射量計測系と、
前記計測用パターンの前記投影光学系による像に基づいて、前記露光ビームによる前記投影光学系による波面収差の変動量を求める演算装置と、
前記演算装置によって求められる波面収差の変動量に基づいて、前記投影光学系の光学特性を補正する結像特性補正装置と
を有することを特徴とする露光装置。 - 前記第1のマーク群は異なる6方向のうち少なくとも一方の方向に配列され、前記第2のマーク群は前記異なる6方向のうち少なくとも前記一方の方向とは異なる方向に配列され、
前記第1及び第2のマーク群は、それぞれ少なくとも6種類のピッチのマークを含むことを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
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