JP3256678B2 - レンズの収差測定方法 - Google Patents
レンズの収差測定方法Info
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Description
に用いられるレンズの収差測定方法に関するものであ
る。
れる縮小転写露光装置の投影レンズ収差を評価する方法
として、現在様々な方法が提案され、実際の評価に用い
られている。代表的な収差としては、以下に示す球面収
差、非点収差、コマ収差があげられる。
よってフォーカスがずれる現象である。従って、球面収
差の評価には、例えば0.25μmパターンに対するフ
ォーカス位置と2.0μmパターンに対するフォーカス
位置を測定し、両フォーカス差を球面収差の大きさを表
す指標として用いることが多い。しかし、大きなパター
ンはフォーカス裕度が広い、即ち、広いフォーカス範囲
で均一なパターン形成ができる為、逆に正確にベストフ
ォーカス位置を決定することが難しい。
トフォーカス位置がずれる現象である。この収差を評価
する方法としては、[SPIE Vol.1463(1
991), p.294]で示される評価法が一般的に
用いられている。この測定方法は、縦、横、斜め方向に
向いたパターンをフォーカス条件を徐々に変えながら微
少ステップで露光し、光学顕微鏡を用いて各方向で最も
良好に解像しているフォーカス条件を比較する方法であ
る。しかし、この評価法も球面収差の評価と同様に、パ
ターンサイズが大きくなると高精度な測定が困難になる
傾向がある。従って、限界解像度付近のサイズのパター
ンに対してしか有効ではない。
写位置がずれる現象である。この収差の評価には、5本
棒パターンの両端パターンで転写後のサイズに差が出る
現象を利用し、このサイズ差を指標として一般に用いて
いる。また、近年では、大きなパターンと小さなパター
ンの相対転写位置ずれを、重ね合せ検査装置を用いて測
定する方法も行われている(特願平9−30591
7)。
スパターンを露光する時に採用される照明条件や露光条
件を用いて、実際のデバイスパターンに採用されるデザ
インルールに近い評価パターンを露光し、実際のデバイ
スパターンへの影響を評価する為に行われることが一般
的である。
収差が複雑に影響し合い、そこから得られた評価結果
は、「パターンAよりもパターンBの方が収差の影響が
小さい」とか「露光装置Aよりも露光装置Bの方が収差
が小さい」と言った相対評価を示すことに止まっている
のが現実である。
視できない状況にきている。従って、高精度な評価技術
による投影レンズの性能強化もさることながら、収差を
考慮した光学シミュレーションによるプロセスマージン
予測に対する要求が大きくなりつつあり、従来の相対評
価ではなく、絶対評価が収差評価にも強く求められてい
る。ここで言う収差の絶対評価とは、何らかの収差の表
現理論に基いて、各収差を表わす係数の絶対値を測定
し、シミュレーションへの導入を可能にすることであ
る。
ンズ収差の測定方法は、収差の相対評価を行うに止ま
り、絶対評価を行うことができなかった。本発明は上記
従来の課題に対してなされたものであり、レンズ収差の
絶対評価を精度良く行うことが可能な測定方法を提供す
ることを目的とする。
レンズの収差測定方法は、照明光を、照明光学系を介し
てホトマスクに照射し、前記ホトマスクに形成され、周
期パターンを含むマークを、投影光学系を介して基板上
に投影し、前記ホトマスクに形成されたマークの周期パ
ターンに対応し、下記式1の条件を満たす周期パターン
を含む評価マークを、前記基板上に形成し、前記評価マ
ークを測定し、この結果に基づいて、前記投影レンズの
収差を測定する。 λ/{NA(1−σ)} ≦ P1 ≦ 3λ/{NA(1+σ)} (式1) P1:評価マークの周期パターンの周期 NA:投影レンズの開口数 λ:照明光の波長 σ:照明光学系のコヒーレンスファクター
は、パターンのサイズや形状の違いによって予想される
転写位置と実際に転写される位置の間にずれが生じる、
パターンの大きさや密度によって解像できるフォーカス
範囲がシフトする、パターンの向きによって解像できる
フォーカス範囲がシフトする等の問題が予想される。し
かし、これらの問題は、投影レンズの収差,2次光源の
強度むら,照明テレセンずれ,照明コヒーレンスファク
ター等が複雑に関わり合っているため、実際のデバイス
パターンでどのような変化が生じるのかを事前に予想す
ることが難しい。
因のうち、投影レンズの収差のみに帰着した絶対評価を
短時間に高精度に行なうことが可能である。すなわち、
波面収差の偶関数成分と奇関数成分を分離して測定する
ことができ、簡単な測定と簡単な計算式によって、コマ
収差、球面収差、非点収差を算出することができ、実際
のデバイスパターンのシミュレーションにフィードバッ
クできる形でのレンズ収差係数を算出することができ
る。また、特定の条件内で任意の波面収差の測定が可能
となるため、従来では不可能であった高次の収差に対し
ても評価が可能となる。
参照して説明する。まず、パターン転写の基本構成と、
パターン形成におけるレンズ収差の様子を説明する。
に転写する様子を示した模式図である。照明光学系1に
よってホトマスク2を照明し、投影光学系3を介してホ
トマスク2上のパターンを基板4上へ転写している。
ような収差が存在し、フォーカスずれ、パターンのボケ
や変形、或いは位置ずれが発生する。図2において、1
1および15は理想波面、12および16は収差がある
場合の波面、13はレンズ、14および20は結像位
置、17は波面収差、18は理想光線、19は収差があ
る場合の光線、21は縦収差、22は横収差を表してい
る。すなわち、収差の無い理想的な波面11および15
に対して、実際の波面12および16はずれていること
が考えられる。この理想波面15と実際の波面16の差
が波面収差17であり、この波面収差の形状が収差関数
である。
は、 P(R,θ)=Pideal (R) exp{2πiW(R,θ)} (式3) と表すことができる。ここで示すW(R,θ)は波面収
差の収差関数と呼ばれ、瞳面上の点(R,θ)で、波面
が理想波面からどの位前後しているかを表している。た
だし、RはNAで規格化されている。
ルの5収差(球面収差、非点収差、コマ収差、像面わん
曲、歪曲)と言われる現象に分けることができる。(式
3)では、像面上の特定の位置における瞳関数として表
現したが、実際の収差関数は、瞳面上の位置(R,θ)
と像面上の位置(r,φ)の関数である。従って、ザイ
デルの5収差は、局所的な評価を必要とするものと、露
光領域全体での評価を必要とするものに分けることがで
きる。前者は、球面収差、非点収差、コマ収差で、後者
は、像面わん曲、歪曲である。像面わん曲は、露光領域
内でのフォーカス測定から、その面内分布として表現す
ることができる。一方、歪曲は露光領域内での転写位置
ずれ分布として測定することができる。
収差)は、収差関数を級数展開で表した時のRに関する
各項に相当している。方向性の無いR4 の項の係数は球
面収差を表し、直交する2方向でR2 の項の係数に差が
ある場合は非点収差を表している。また、R3 の項の係
数はコマ収差を表している。さらに高次の係数に関して
は、高次の球面収差、高次の非点収差、高次のコマ収差
として表現されている。収差を評価することは、収差関
数を級数展開した時のRに関する各項の係数を測定する
ことである。
ンを限定することにより、高精度な収差測定を可能にし
ている。ラインアンドスペースパターンによる回折光の
分布を瞳面上で図示すると、照明コヒーレンスファクタ
ーσとの関係から、図3のように表すことができる。図
3において、31は投影レンズの開口数、32は照明光
学系の開口数、36は0次回折光、37、38、39は
それぞれ+1次回折光、+2次回折光、+3次回折光、
35、34、33はそれぞれ−1次回折光、−2次回折
光、−3次回折光を表している。照明光学系のコヒーレ
ンスファクターσは、投影光学系の開口数31(NA
obj )と照明光学系の開口数32(NAill )より、 σ=NAill /NAobj ( 4) 。
ラインアンドスペースパターンでは、回折の原理により
零次以外の偶数次の回折光は存在しない。従って、この
ようなパターンによる回折光の次数は、・・・・,−
5,−3,−1,0,+1,+3,+5,・・・・とな
るため、0次光と±1次光の3光束のみでパターンを形
成しようとすると、±3次光が投影光学系の開口数(N
Aobj 、以降NAとする)の外側に存在し、±1次光が
NAの内側に存在すればよいことになる。このような条
件は、パターンの周期Pが、 λ/{NA(1−σ)}≦P≦3λ/{NA(1+σ)} (式1) で表される範囲である。ただし、λは照明光の波長であ
る。
以外のラインアンドスペースパターンでは、±2次光も
存在するため、3光束のみでパターンを形成しようとす
ると、±2次光が投影光学系の開口数NAの外側に存在
し、±1次光がNAの内側に存在すればよいことにな
る。このような条件は、パターンの周期Pが、 λ/{NA(1−σ)}≦P≦2λ/{NA(1+σ)} (式2) で表される範囲である。
心が到達する瞳面上での中心からの距離Rは、パターン
の周期Pに反比例するので、σとPの代わりにσとRの
関係を図4に示す。σの値が0.5以上では式1を満た
す条件が存在しないことがわかる。また、この領域内で
パターンの周期Pが小さくなり、式2の領域に入ると、
ライン幅とスペース幅の比が1対1である必要はない。
これは、式2の領域では、マスクの寸法制御が必要ない
ことを表している。
プトンフロライドエキシマレーザー)、NA=0.6と
すると、適用可能なラインアンドスペースパターンの周
期は、図13のようになる。
下の小σ条件で露光することは、従来の半導体デバイス
の製造ではあまり用いられていない。また、現実的な値
で最も小さい0.15σで考えると、0.25μm以下
のデザインルールの半導体デバイス製造をターゲットに
している露光装置に対して、収差評価にデザインルール
よりも大きなパターンを用いることは従来にはない方法
である。
ドスペースパターンによる回折光の分布を図5に示す。
0次光42と±1次光43、44は投影レンズの開口数
に対応した円41の内部に存在し、各光束の内部では波
面収差はほぼ一定であると仮定すると、3光束の波面収
差はそれぞれ3点(P-1,O,P+1)で代表することが
できる。
して図6に示す関係が得られる。デフォーカスは、元々
の波面収差の波面関数に、R2 デフォーカス量に相当す
る係数を掛けた項を加えることと等価であり、また、定
数項を加えることは収差的には何の意味も持たない。従
って、元々の波面収差51が如何なる形状であっても、
デフォーカス52を変化させることで、0次光の波面収
差53と±1次光の波面収差54,55の関係が直線状
に並ぶ条件を得ることができる。この時がフォーカスが
最も合った状態、即ちこのパターンに対するベストフォ
ーカス( ジャストフォーカス) である。また、これら3
点から最小2乗フィッティングした直線56の傾きがこ
のときのパターン位置ずれ量に比例し、この直線からの
標準偏差がパターンのボケ具合を反映している。
ペースパターンを結像させることにより、基準フォーカ
ス位置を予め決めておけば、基準フォーカスとジャスト
フォーカスとの差から、0次光の波面収差を零としたと
きの±1次光の波面収差の平均値を決定することができ
る。また、パターンの位置ずれ量から、±1次光の波面
収差の差を決定することができる。
成分(特に、球面収差や非点収差)を表し、波面収差の
差は収差関数の奇関数成分(特に、コマ収差)を表わし
ている。
ンズの中心付近での波面収差はほとんど零であり、リソ
グラフィ特性の低下の原因となる波面収差は専らレンズ
の周辺部に集中しているものと考えられる。従って、動
径距離R(最大値は1)ができる限り大きな範囲まで含
まれる条件ほど、収差評価には優れた条件であると言え
る。
ーンを転写し、このレジストパターンを用いて測定する
場合は、レジストを可能な限り薄膜にした方が好まし
い。超薄膜のレジストを使用することで、レジストの化
学的な特性による測定結果への影響を低減し、レジスト
の種類によらず一定の結果が得られる利点がある。
定についてそれぞれ説明する。まず、コマ収差の測定に
ついて説明する。図7に示すパターンを全面に配置した
ホトマスクをシフトさせて二重露光すると、図8に示す
評価用パターンを得ることができる。1回目に露光した
パターン61は幅2.0μmのパターン62と照明コヒ
ーレンスファクターσ及び式1から限定されるラインア
ンドスペースパターン63で構成され、2回目に露光し
たパターン64はパターン62を覆うパターン65と、
ラインアンドスペースパターン63の一部分を覆うパタ
ーン66で構成されている。図8に示す評価パターンに
対しては、通常の重ね合せ評価装置を用いて、外側の
2.0μmパターン71とラインアンドスペースパター
ン72の相対的な転写位置ずれ量を測定することができ
る。
次コマ収差Z7 及びZ8 は W(R,θ)=Z7 (3R2 −2)R cosθ +Z8 (3R2 −2)R sinθ (式5) で表わされる。
は、式5の原点付近の傾きに相当するため、2.0μm
パターン71に対するラインアンドスペースパターン7
2の相対的な転写位置ずれ量に相当する収差関数は、式
5の原点での傾きを零とした式で表される。このときの
直行する2方向での収差関数は、 WX (R)=Z7 (3R2 −2)R WY (R)=Z8 (3R2 −2)R (式6) のように表される。
点付近での傾きに相当するため、大きなパターンからの
相対位置から収差を測定するためには、式6の原点での
接線を式6から引いた形を用いると都合がよい。したが
って、 WX (R)=Z7 ・3R3 、 WY (R)=Z8 ・3R3 (式7) 上記式7を式6の代わりに用いる。
に対する動径距離Rは、以下に示す周期Pの関数 R=λ/(P・NA) (式8) で示され、その時の波面収差Wも相対位置ずれを(δX
,δY )とすると、 (WX ,WY )=(δX /2P,δY /2P) (式9) で表わされる。
す係数は、 Z7 〜(4P2 /3)(NA/λ)3 δx Z8 〜(4P2 /3)(NA/λ)3 δy (式10) で表すことができる。
ラインアンドスペースパターン63の周期を式1及び式
2に示す条件内で変えた複数の評価パターンを用意し、
測定結果を以下の式 W(R)=aR3 +bR5 +cR7 +・・・ (式11) に最小自乗フィッティングを行なうようにすればよい。
図10に示すパターンを露光量を固定したままマイクロ
ステップで徐々にフォーカス位置を変えながらレジスト
を塗布した基板上に露光する。このパターンは、照明コ
ヒーレンスファクターσと式1から限定される範囲内
で、周期の異なる2種類のパターン(小さい方の周期を
P1 とし、大きい方の周期をP2 とする)で構成され、
それぞれ縦と横に並んだパターンとなっている。露光量
は、すべてのパターンでライン幅とスペース幅の比が1
対1に形成される露光量よりもやや少ない値に設定す
る。
いて測定すると、各パターンのスペース幅は、フォーカ
スの変化に従い極大値を持ち、±デフォーカスに対して
対称な変化が観測される。この傾向は、照明コヒーレン
スファクターを小さく設定するほど、或いはレジスト膜
厚を薄くするほど顕著になることがわかっている。この
スペース幅の寸法変動をフォーカス位置に対する2次関
数で最小自乗フィッティングし、その極大値をこのパタ
ーンに対するジャストフォーカスとして決定することが
できる。デフォーカス時の寸法変動は、必ずしも±デフ
ォーカスで対称に変化するとは限らない。むしろ一般的
には対称に変化しない。しかし、σを小さくすると±デ
フォーカスでの寸法変動の対称性が増す傾向がある。こ
の現象は図5と図6を用いると容易に理解することがで
きる。
ぞれの回折次数に対応し、照明σと同一形状の回折光分
布を持つ。0次光と±1次光の三光束のみで転写パター
ンが結像される場合、各回折光において照明σ形状内で
波面収差がほぼ一定であると仮定すると、各回折光を代
表する点O,点P+1,点P-1での波面収差はフォーカス
位置の変化に伴い、図6に示すような変化を示す。即
ち、どこかのフォーカス位置で点O,点P+1,点P-1の
3点の波面収差は必ず直線状に並び、±デフォーカスに
伴い点P+1と点P-1の波面収差が対称に変化する。この
直線状に並んだ時のフォーカス位置がジャストフォーカ
スである。また、パターンの解像性は3点の波面収差を
直線で近似した時の近似直線からの分散にほぼ反比例し
ているため、同じだけプラスマイナスにデフォーカスし
た時の解像性は常に等しい。しかし、同一σ内での波面
収差に分布がある場合は、この条件から外れるため、±
デフォーカス時の対称性が劣化してくることがわかる。
従って、同一σ内での波面収差を一定値に近づけるため
にはσを小さく絞れば良く、すなわちσを小さくすると
±デフォーカスでの寸法変動の対称性が増すことがわか
る。
囲で表わされるフォーカス裕度は、パターンの周期が大
きくなるほど急激に広くなる。すなわちこれは、パター
ンが大きくなるとジャストフォーカス決定精度が急激に
低下することを表わしている。しかし、σを小さくして
ゆくと、ジャストフォーカス位置でのパターンコントラ
ストは増加するが、フォーカス裕度が狭くなる傾向があ
る。このようにσを小さく設定することによって、ジャ
ストフォーカス位置の決定精度は良くなることがわか
る。例えば、シミュレーションによると、σを0.15
とした場合、測定可能なパターン周期の最大値は約0.
95μmであると言える。
うと試みるには、式12の第2項、すなわちR2 の項は
フォーカスと区別がつきにくいため、 W(R)=Z9 ・6R4 +C (式13) 上記式13を式12の代わりに用いると都合がよい。た
だし、Cは任意定数である。
インアンドスペースパターンに対する±1次光の動径距
離を±R1 、周期P2 のラインアンドスペースパターン
に対する±1次光の動径距離±R2 、測定されたフォー
カス位置をδ1 、δ2 とすると、 (NA2 /2λ)δ1 R1 2 =6Z9 R1 4 +C (NA2 /2λ)δ2 R2 2 =6Z9 R2 4 +C (式14) という関係が得られる。
1 であるため、式14からZ9 は以下の式 Z9 =(δF /12λ)(NA2 /(R2 2 −R1 2 )) (式15) で表すことができる。
ラインアンドスペースパターンの周期を式1或いは式2
に示す条件内で変えた2種類以上の評価パターンを用意
し、測定結果を以下の式 W(R)=aR4 +bR6 +cR8 +・・・ (式16) に最小自乗フィッティングすることで可能である。
図12に示すパターンを露光量を固定したままマイクロ
ステップで徐々にフォーカス位置を変えながらレジスト
を塗布した基板上に露光する。このパターンは、照明コ
ヒーレンスファクターσと式1或いは式2から限定され
る周期パターンを縦に並べたパターン111、横に並べ
たパターン112、斜め45度方向に並べたパターン1
13、斜め−45度方向に並べたパターン114で構成
されている。
項は以下の式 W(R,θ)=Z5 ・R2 cos2θ+Z6 ・R2 sin2θ (式17) で表わされる。
ターンでのジャストフォーカス位置を測定し、縦パター
ン111と横パターン112のフォーカス差をδF5 、
+45度パターン113と−45゜パターン114のフ
ォーカス差をδF6 とすると、Z5 、Z6 は Z5 =(δF5 /4λ)(NA2 ) Z6 =(δF6 /4λ)(NA2 ) (式18) で表わすことができる。
パターンの周期を式1に示す条件内で変えた複数種類の
評価パターンを用意し、測定結果を以下の式 W(R)=aR2 +bR4 +cR6 +・・・ (式19) に最小自乗フィッティングすることで可能である。
明する。まず、第1の具体例について説明する。クリプ
トンフロライドエキシマレーザー光を光源とし、投影レ
ンズの開口数NAが0.6の露光装置を用い、照明光学
系のコヒーレンスファクターσを0.3として、図7に
示すパターンを全面に配置したホトマスクを用いて露光
位置をシフトさせて二重露光した。反射防止膜(シプレ
ー製AR3)を60nm厚で塗布し、ポジ形ホトレジス
ト(JSR製S210J)を0.3μm厚で塗布したウ
エハ基板上に、パターン61を露光量16mJ/cm2
で露光し、続けてパターン64を重ねて露光量10mJ
/cm2 で露光し、二重露光後に0.21規定のTMA
H現像液を用いて現像を行い、図8に示す評価用パター
ンを得た。
mの露光領域内で33点(11×3)用意されており、
通常のオーバーレイ検査装置を用いて測定した。その結
果を図9に示す。位置ずれベクトルは最大20nmを示
した。この最大値δx =20nmを式9に代入し、本露
光装置のコマ収差を0.12λと算出できた。
射防止膜(シプレー製AR3)を60nm厚、ポジ型ホ
トレジスト(JSR製S210J)を0.3μm厚で塗
布したウエハ基板上に、図10に示すパターンを露光量
10mJ/cm2 で固定したままマイクロステップで露
光した。具体的には、クリプトンフロライドエキシマレ
ーザー光を光源とし、投影レンズの開口数NAが0.6
の露光装置を用い、照明光学系のコヒーレンスファクタ
ーσを0.15として、フォーカスを0.01μmずつ
変化させながら露光した。10mJ/cm2 の露光量
は、0.30μmラインアンドスペースパターンや0.
45μmラインアンドスペースパターンを1:1で形成
する露光量よりもやや少なめである。
ーカス変化による寸法変動をフォーカス位置に対する2
次関数で最小自乗フィッティングし、その極大値をこの
パターンに対するジャストフォーカスとした。全種類の
パターンでジャストフォーカスを比較すると、パターン
91とパターン92のジャストフォーカスの平均値とパ
ターン93とパターン94の平均値の差δFが120n
mであった。この測定結果を式15へ代入することによ
って、Z9 は0.02λと計算することができた。
射防止膜(シプレー製AR3)を60nm厚、ポジ型ホ
トレジスト(JSR製S210J)を0.3μm厚で塗
布したウエハ基板上に、図12に示すパターンを露光量
10mJ/cm2 で固定したままマイクロステップで露
光した。具体的には、クリプトンフロライドエキシマレ
ーザー光を光源とし、投影レンズの開口数NAが0.6
の露光装置を用い、照明光学系のコヒーレンスファクタ
ーσを0.15として、フォーカスを0.01μmずつ
変化させながら露光した。
縦パターン111と横パターン112のフォーカス差δ
F5 は60nmで、+45度パターン113と−45度
パターン114のフォーカス差δF6 は80nmであっ
た。この測定結果を式18に代入して、それぞれZ5 =
0.02λ、Z6 =0.03λと算出できた。
が、本発明はこれらの実施形態に限定されるものでな
く、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形して
実施することが可能である。
算式によって、コマ収差、球面収差、非点収差を算出す
ることができ、投影レンズの収差のみに帰着したレンズ
収差の絶対評価を短時間で高精度に行なうことが可能と
なる。
子を模式的に示した図。
様子を模式的に示した図。
コヒーレンスファクターσのときの回折光の関係を示し
た図。
囲を示した図。
た図。
関係を模式的に示した図。
のパターンを示した図。
示した図。
いて示した図。
マスク上のパターンを示した図。
カス位置が示す波面収差と球面収差との関係について示
した図。
マスク上のパターンを示した図。
ンドスペースパターンの適用可能な周期の範囲について
示した図。
ン 111、112、113、114…ラインアンドスペー
スパターン
Claims (14)
- 【請求項1】 照明光を、照明光学系を介してホトマス
クに照射し、 前記ホトマスクに形成され、周期パターンを含むマーク
を、投影光学系を介して基板上に投影し、 前記ホトマスクに形成されたマークの周期パターンに対
応し、下記式1の条件を満たす周期パターンを含む評価
マークを、前記基板上に形成し、 λ/{NA(1−σ)} ≦ P1 ≦ 3λ/{NA(1+σ)} (式1) P1:評価マークの周期パターンの周期 NA:投影レンズの開口数 λ:照明光の波長 σ:照明光学系のコヒーレンスファクター 前記評価マークを測定し、この結果に基づいて、前記投
影レンズの収差を測定する ことを特徴とするレンズの収
差測定方法。 - 【請求項2】 前記ホトマスクに形成されたマークの周
期パターンは、ライン アンド スペースパターンである
ことを特徴とする請求項1に記載のレンズの収差測定方
法。 - 【請求項3】 前記ホトマスクに形成されたマークの周
期パターンのライン幅とスペース幅とは、ほぼ等しいこ
とを特徴とする請求項2に記載のレンズの収差測定方
法。 - 【請求項4】 前記評価マークの周期パターンの周期P
1は、 λ/{NA(1−σ)} ≦ P1 ≦ 2λ/{NA(1+σ)} の条件を、さらに満たすことを特徴とする請求項1に記
載の レンズの収差測定方法。 - 【請求項5】 前記ホトマスクに形成されたマークの周
期パターンは、ライン アンド スペースパターンであ
り、 前記ホトマスクに形成されたマークの周期パターンのラ
イン幅とスペース幅とは、異なることを特徴とする請求
項4に記載の レンズの収差測定方法 - 【請求項6】 前記ホトマスクに形成されたマークは、
前記周期パターンが形成された開口を有する開口パター
ンをさらに含み、 前記評価マークは、前記ホトマスクに形成されたマーク
の開口パターンに対応した開口パターンをさらに含むこ
とを特徴とする請求項1に記載の レンズの収差測定方法 - 【請求項7】 前記評価マークの開口パターンの位置
と、この評価マークの周期パターンの位置との差を測定
し、この結果に基づいて、前記投影レンズのコマ収差を
測定することを特徴とする請求項6に記載のレンズの収
差測定方法 - 【請求項8】 前記ホトマスクに形成されたマークは、
第2の周期パターンをさらに含み、 前記評価マークは、前記ホトマスクに形成されたマーク
の第2の周期パターンに対応し、下記式2の条件を満た
す第2の周期パターンをさらに含むことを特徴とする請
求項1に記載の レンズの収差測定方法 λ/{NA(1−σ)} ≦ P2 ≦ 3λ/{NA(1+σ)} (式2) P2:評価マークの第2の周期パターンの周期。ただ
し、P2はP1と異なる。 - 【請求項9】 前記評価マークの周期パターンの位置
と、この評価マークの第2の周期パターンの位置との差
を測定し、この結果に基づいて、前記投影レンズのコマ
収差を測定することを特徴とする請求項8に記載のレン
ズの収差測定方法。 - 【請求項10】 前記評価マークを、前記基板上にフォ
ーカスを変えて複数形成することを特徴とする請求項8
に記載のレンズの収差測定方法。 - 【請求項11】 前記評価マークの周期パターンのジャ
ストフォーカスと、この評価マークの第2の周期パター
ンのジャストフォーカスとの差を測定し、この結果に基
づいて、前記投影レンズの球面収差を測定することを特
徴とする請求項10に記載のレンズの収差測定方法。 - 【請求項12】 前記ホトマスクに形成されたマーク
は、第3の周期パターンをさらに含み、 前記評価マークは、前記ホトマスクに形成されたマーク
の第3の周期パターンに対応し、前記周期P1とほぼ同
じ周期P3を有し、方向が異なる第3の周期パターンを
さらに含むことを特徴とする請求項1に記載の レンズの
収差測定方法 - 【請求項13】 前記評価マークを、前記基板上にフォ
ーカスを変えて複数形成することを特徴とする請求項1
2に記載のレンズの収差測定方法 - 【請求項14】 前記評価マークの周期パターンのジャ
ストフォーカスと、前記評価マークの第3の周期パター
ンのジャストフォーカスとの差を測定し、この結果に基
づいて、前記投影レンズの非点収差を測定することを特
徴とする請求項13に記載のレンズの収差測定方法。
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