WO1997009729A1 - Soupape a vide - Google Patents

Soupape a vide Download PDF

Info

Publication number
WO1997009729A1
WO1997009729A1 PCT/JP1996/002498 JP9602498W WO9709729A1 WO 1997009729 A1 WO1997009729 A1 WO 1997009729A1 JP 9602498 W JP9602498 W JP 9602498W WO 9709729 A1 WO9709729 A1 WO 9709729A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
electrode
magnetic flux
flux density
vacuum valve
center
Prior art date
Application number
PCT/JP1996/002498
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
Kenji Watanabe
Kumi Uchiyama
Kiyoshi Kagenaga
Junichi Sato
Eiji Kaneko
Mitsutaka Homma
Hiromichi Somei
Original Assignee
Kabushiki Kaisha Toshiba
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kabushiki Kaisha Toshiba filed Critical Kabushiki Kaisha Toshiba
Priority to EP96929516A priority Critical patent/EP0790629B1/en
Priority to US08/836,520 priority patent/US6376791B1/en
Priority to KR1019970702935A priority patent/KR100252839B1/ko
Priority to DE69635605T priority patent/DE69635605T2/de
Priority to US08/836,520 priority patent/US20020050485A1/en
Publication of WO1997009729A1 publication Critical patent/WO1997009729A1/ja

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H33/00High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
    • H01H33/60Switches wherein the means for extinguishing or preventing the arc do not include separate means for obtaining or increasing flow of arc-extinguishing fluid
    • H01H33/66Vacuum switches
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H33/00High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
    • H01H33/60Switches wherein the means for extinguishing or preventing the arc do not include separate means for obtaining or increasing flow of arc-extinguishing fluid
    • H01H33/66Vacuum switches
    • H01H33/664Contacts; Arc-extinguishing means, e.g. arcing rings
    • H01H33/6644Contacts; Arc-extinguishing means, e.g. arcing rings having coil-like electrical connections between contact rod and the proper contact
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H33/00High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
    • H01H33/02Details
    • H01H33/04Means for extinguishing or preventing arc between current-carrying parts
    • H01H33/18Means for extinguishing or preventing arc between current-carrying parts using blow-out magnet
    • H01H33/185Means for extinguishing or preventing arc between current-carrying parts using blow-out magnet using magnetisable elements associated with the contacts
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H33/00High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
    • H01H33/60Switches wherein the means for extinguishing or preventing the arc do not include separate means for obtaining or increasing flow of arc-extinguishing fluid
    • H01H33/66Vacuum switches
    • H01H33/664Contacts; Arc-extinguishing means, e.g. arcing rings
    • H01H33/6644Contacts; Arc-extinguishing means, e.g. arcing rings having coil-like electrical connections between contact rod and the proper contact
    • H01H33/6645Contacts; Arc-extinguishing means, e.g. arcing rings having coil-like electrical connections between contact rod and the proper contact in which the coil like electrical connections encircle at least once the contact rod
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H1/00Contacts
    • H01H1/02Contacts characterised by the material thereof
    • H01H1/0203Contacts characterised by the material thereof specially adapted for vacuum switches
    • H01H1/0206Contacts characterised by the material thereof specially adapted for vacuum switches containing as major components Cu and Cr

Landscapes

  • High-Tension Arc-Extinguishing Switches Without Spraying Means (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Description

明 細 書
真空バルブ 技術分野
この発明は、 真空バルブに関する。 背景技術
従来から真空バルブにはその遮断性能を向上させるために、 電極間に発生した 真空アークと平行に磁界を印加してアークを消弧するアーク制御法が採用されて いる。 このような制御法がとられる真空バルブには縦磁界形真空バルブがあり、 その電極構造にはいくつかの種類のものが実施され、 また提案されているが、 こ こでは、 第 1 1図に示した縦磁界電極構造のものを基に説明する。 なお、 第 1 1 図には可動側の電極構造だけが示してあるが、 固定側の電極構造も同一であり、 これと相対向するように配置される。
第 1 1図において、 銅棒で製作された可動側通電軸 6 Bの先端には円形の座ぐ り部 6 aが形成され、 この座ぐり部 6 aには縦断面が略 T字状で図示しない平面 図では環状のステンレス鋼製の補強部材 1 8の下部に突設された軸部 1 8 aが嵌 合し、 ろう付けされている。 この軸部 1 8 aの外周には鋼材で製作され、 以下に 説明するコイル電極 1 4の中心部に突設された環状の軸部 1 4 aが挿入され、 軸 部 1 8 aと可動側通電軸 6 Bにろう付けされている。
このコイル電極 1 4は、 軸部 1 4 aの外周から 4本の腕部 1 4 bが図示しない 平面図において放射状に 9 0 ° 間隔に、 且つ、 軸方向と直交する方向に突設され、 それらの腕部 1 4 bの先端には図示しない平面図では弧状のコイル部 1 4 cの基 端がろう付けされている。 このコイル部 1 4 cの先端には貫通穴 1 4 dが軸方向 に形成されている。 貫通穴 1 4 dには略 T字状で、 図示しない平面図では円形の 銅材製の接続子 1 3の軸部が挿入され、 コイル部 1 4 cの先端にろう付けされて いる。
補強部材 1 8の上端面には銅板から円板状に形成され、 中心部から外周方向に 放射状に溝が形成された電極板 2 Bが載置されている。 この電極板 2 Bは、 補強 部材 8と接続子 1 3の表面にろう付けされている。 電極板 2 Bの上面にはタンダ ステン合金から円板状に形成され、 電極板 2 Bと同様に中心部から外周方向に放 射状に溝が形成され、 外周が弧状に面取りされた接触子 1 Aがろう付けで接合さ れている。
このように構成された真空バルブの電極において、 可動側通電軸 6 Bから接触 子 1 Aに流れる遮断電流の大部分は、 コイル電極 1 4の軸部 1 4 a力 ら腕部 1 4 bを経て、 この腕部 1 4 bの先端のコイル部 1 4 cに流れる。 そして一部の電流 は、 補強部材 1 8を経て電極板 2 Bに流入する。
このうち、 コイル部 1 4 cに流入した電流はそこを円周方向に 1 Z 2回転ほど 流れて縦磁界を発生してから、 コイル部 1 4 cの先端の接続子 1 3から電極板 2 Bの外周の裏面を経て電極板 2 Bに流入し、 この電極板 2 Bの表面から接触子 1 Aに流出する。 この接触子 1 Aに流出した電流は、 接触子 1 Aからこの接触子 1 Aの表面と接触した固定側電極 (図示せず) の接触子に流入し、 以下、 この固定 側電極の電極板と接続子及びコイル電極を経て、 固定側通電軸に流出する。
このコイル電極 1 4によって電極間 (可動側と固定側の電極が規定のギャップ 長まで開離された時の中間地点) に発生する磁束密度分布を第 1 2図に示す。 電 極間の軸方向磁束密度は電極中心で最も強く、 電極の外周部に向かうにしたがつ て小さくなつていく。 この場合、 電極板 2 B及び接触子 1 Aにはコイル電極 1 4 による渦電流の発生を十分抑制するためにスリッ卜が切り込んであるものとする。 また電極外周部近くまで磁束密度は各遮断電流値に対してアーク電圧が最低とな る磁束密度 B crよりも大きくなるようにコイル電極 1 4が設計されている。
このような磁束密度分布により、 電極間に発生する真空アークを制御すると、 磁界のない条件に比べて、 アークが集中し始める遮断電流値が飛躍的に向上し、 遮断性能を大幅に改善することできる。 しかしながら、 電極径が決まるといくら でも大きな電流値までアークが集中しないというわけではなく、 ある臨界電流値 以上では、 磁界の強い電極中心付近 (陽極側近傍) でアークが集中してしまう。 加えて、 電極間の電流密度分布は臨界電流値以下の領域でも、 第 1 2図の磁束 密度分布のグラフから明らかなように電極中心部の電流密度が高いことがこれま でに測定されている。 そのため、 電流密度の高い中心部で臨界電流密度に達し、 アークが拡散状態から集中状態に移行し、 ついには遮断不能に陥ってしまうこと がある。
この臨界電流値を大きくするためには制御する磁束密度の大きさ及び分布を変 化させて電流密度分布の均一化を図ることが考えられる。 しかし、 磁界強度につ いては、 発生磁界強度を増加させた試作電極を用いた遮断試験により、 その効果 は顕著ではないことが本願発明者らの実験から分かっている。
そこで磁束密度分布を改善することが臨界電流値を引き上げるための解決策と なると考えられるが、 このようなアプローチをした提案が過去にいくつか見られ る。 ここでその代表的な磁束密度の分布の改善例を説明する。
第 1 3図は、本願出願人に属する技術者が以前に報告した論文(IEEE Transs. on Power De l i very, Vo l. PWTD-1 , No. 4, Oc t. 1986) から引用した電極の半径方向 の位置に対する電極間の磁束密度の分布の一例を示すグラフである。 このグラフ から、 電極間のギャップ長によって磁束密度の分布が異なるが、 いずれの場合に も電極の外周部に磁束密度の極大値が存在することが分かる。 しかし、 磁束密度 が極大となる半径位置は、 電極半径 (2 8 . 5 mm) の約 5 5 %の位置であり、 本発明の提示する真空バルブの磁束密度分布特性の範囲外である。 しかもこのよ うな磁束密度分布では、 電極間に点弧するアークが電極外周部にも十分に広がる ことが難しく、 本発明のような顕著な効果を期待することはできない。
さらに電極中心付近の磁束密度を低下させる方法には従来、 次の 3つの方法が 知られている。
( 1 ) 電極板 2 B及び接触子 1 Aにスリットを形成せず、 電極板や接触子に流 れる渦電流によって逆方向の磁界を発生させる方法。
( 2 ) 逆方向の磁界を発生させるための第 2のコイル電極を、 電極の中心部に 備える方法。
( 3 ) 可動側と固定側との磁界発生コイル電極 1 4の間の距離をできる限り接 近させる方法。
このうち (1 ) の方法によるものの一例として、 特開昭 5 7— 2 1 2 7 1 9号 公報に示されている電極がある。 この電極の磁束密度分布を第 1 4図 (a ) に示 し、 構造を同図 (b ) に示す。 可動側通電軸 6 Cの先端に接合されたコイル電極 1 1には接続部 1 5が設けられ、 中心部にはスぺ一サ 1 8が接合されている。 コ ィル電極 1 1に対して電極板 1 2が、 これらの接続部 1 5とスぺ一サ 1 8とを介 して接合されている。 この電極板 1 2の表面 3 5には純鋼材の磁界制御板 3 6が 埋設されており、 この磁界制御板 3 6に発生する渦電流によって逆方向の磁界を 発生させるようにしている。 磁界制御板 3 6の上面には接触子 3 7が接合されて いる。
このような構造の真空バルブにおける磁束密度分布は、 第 1 4図 (a ) に曲線 F 2で示す特性である。 同図 (a ) において破線の曲線 F 1は磁界制御板 3 6が ない場合の磁束密度分布特性である。 これから明らかなように、 磁界制御板 3 6 で発生する逆方向の磁束によって電極外周部に磁束密度の極大値が存在するが、 極大となる半径位置が電極半径の 4 0 %程度であり、 本発明の範囲外である。 また磁束密度分布の改善を目的とした構造の電極ではない、 類似の磁束密度分 布を開示している技術として、 特公平 4 _ 3 6 1 1号公報に開示されたものがあ る。 第 1 5図にその電極構造と磁束密度分布特性を示しているが、 外部に配置し た磁界発生コイル 3 1を励磁した場合、 電極 3 2の磁束密度分布は接触子 1 Bに よつて発生する渦電流により、 曲線 G 2に示すように外周部に磁束密度の極大値 が存在するものとなる。 なお、 第 1 5図において曲線 G 1は磁界発生コイル 3 1 のみによる磁束密度分布特性を示している。
この例の場合、 磁束密度の具体的な数値が明らかでないので断言することはで きないが、 極大値をとる半径位置及び電極中心の磁束密度と極大値との比のみを 考慮すれば、 本発明の提示する真空バルブの磁束密度分布特性の範囲に含まれて いるように見える。
しかし、 この公報の明細書に記載されている内容から判断すると、 本発明の範 囲外であると考えられる。 それは、 第 1 5図に示した磁束密度分布では、 電極中 心の磁束密度が著しく低減され、 縦磁界の効果が十分発揮されなかったことが述 ベられていて、 電極中心部の磁束密度が本発明の磁束密度特性の範囲以下になつ ているからである。 また第 1 5図の特性グラフから明らかなように、 電極端での 磁束密度がほとんど零となっているように描かれているので、 本発明に対応する 従来技術の基準としている条件 (電極端で 2 mTZK A以上の磁束密度があるも の) を満足していない。
上記 (2 ) の方法によるものの一例として、 特開昭 5 7— 2 0 2 0 6号公報に 開示された方法がある。 この方法による電極間の磁束密度分布特性を第 1 6図に 示している。 この従来例の磁束密度分布では、 極大となる位置が本発明の磁束密 度分布特性の範囲内に存在すると考えられるが、 電極の中心部に配置した磁界発 生コイルによって電極中心部での磁束密度が逆向きになっていて、 本発明が電極 中心部に要求するような磁束密度の値とは相違している。
このような電極中心部に逆向きの磁界を発生させる電極構造については、 これ 以外にもいくつか提案されているものがあるが、 すべてのものが電極中心部で磁 界の向きが逆方向となっていて、 本発明とは相違するものである。
( 3 ) の方法によるものの一例として、 特公平 2— 3 0 1 3 2号公報に記載さ れたものがある。 この方法による電極間の磁束密度分布は第 1 7図に示すもので ある。 この場合には (2 ) の方法に比べて、 電極中心部での磁界がマイナスには なっていない。 また磁束密度が極大となる半径位置は、 本発明の要求する範囲内 にあるものと考えられる。 しかしながら、 磁束密度の極大値が電極半径の 4 0 % の位置での磁束密度に対して約 2 . 5倍になっていて、 本発明の提示する範囲外 である。 また軸方向磁束密度が電極中心から外周に向かって単調に増加するよう な分布になっておらず、 この点からも本発明とは相違する。
このように従来の真空バルブによれば、 電極の中心部の磁束密度が大きいか、 あるいは電極中心部の磁束密度が小さすぎてアークが陽極側電極の中心部に集中 する問題点があった。 またアークが集中する箇所が 1箇所となるため、 集中した 時に陽極側電極表面に流入するエネルギ密度が高くなり、 電極表面の熱的なダメ ージが大きくなり、 そのために電流遮断時でも陽極側電極表面の温度が高温状態 となってしまい、 遮断不能に至る問題点もあった。 発明の開示
本発明は、 電流密度を電極面に対して均一化することによってアークが集中し 始める臨界電流値を向上させる真空バルブを提供することを目的とする。
本発明はまた、 電極面の電流密度が臨界電流値以上になって電流が集中したと しても、 電極外周部の複数点に分散して集中するようにすることによつて電流が 集中した領域の電流密度を小さくし、 遮断性能を向上させる真空バルブを提供す ることを目的とする。
一般にアークコラム内の電圧降下 V co lmは、軸方向磁束密度 B z及び電流密度 J Zと次の関係がある。
V co lm oc j z / B z … ( 1 )
そのため、 電極中心で磁束密度が大きいと、 同じ電流密度の電流が流れても電 圧降下 V co lmの値が小さくなつてしまう。 電極間の電圧降下 V co lmの値は、 電 極面全体に対して一定となるので、電極外周部領域での V co lmの値と釣り合うた めに、 磁束密度の大きい電極中心部では電流密度 J Zが大きくなつてしまう。 こ のことが原因で従来では、 第 1 2図に示したように電極間の電流密度分布が磁界 分布と同様に電極中心部で高くなり、 電極外周部に向かっていくにしたがって小 さくなつていたのである。
電極面に対して電流密度を均一化するためには電極中心部の電流密度を抑え、 電極外周部の電流密度を増加させる必要がある。 そこで、 電極中心部の電流密度 を抑えるために中心部の軸方向磁束密度を低くし、 電極中心部のアークコラム内 の電圧降下を大きくし、 電流を流れにくくする。 これによつて電極の外周部は、 電極中心部に対して相対的に磁束密度を強くし、 アークコラム内の電圧降下が小 さくなるようにして電流が流れやすい状態にする。 真空アークはそのほとんどの 電流が電子電流によって運ばれ、 磁束密度が強い領域では電子のラーマ一半径は 小さく、 磁力線に強く捕捉される。 そのため、 磁界の強い電極外周部領域に安定 に電流が流れるようになり、 従来に比べて電極間の電流密度の均一化を図ること ができる。
また臨界電流値以上になった時にアークが電極中心に集中しないように、 電極 外周部での磁束密度の円周方向分布について磁束密度の強弱が数力所に現れるよ うにして電流密度が若干高くなる領域を設けることにより、 その領域でアークが 分散して集中するようにすれば、 アークが集中した領域が複数箇所になり、 その 各領域の電流密度が従来のようにアークが 1箇所に集中した場合よりも低く抑え ることができる。 そこで上記目的を達成するために、 請求項 1の発明の真空バルブは、 接離自在 に近接して相対向する可動側電極と固定側電極との間に発生するアークと平行な 軸方向の磁界を発生させ、 前記電極間での軸方向の磁束密度の大きさが前記電極 中心から外周部に向かっていく程に増加し、 前記電極の半径の 7 0 %以上外側の 領域に軸方向磁束密度が極大値 (B p ) を持ち、 前記電極の外周端で 2 mTZK A以上の磁束密度を持ち、 かつ、 前記電極中心から外周端へ延ばした任意の放射 線上での前記極大値 (B p ) を前記電極中心の磁束密度 (B e t) に対してし 4 〜2 . 4倍にしたものである。
請求項 2の発明は、 請求項 1の真空バルブにおいて、 前記電極中心の磁束密度 ( B c t) を、 前記電極の半径と遮断電流とによって決まるアーク電圧と軸方向磁 束密度との関係においてアーク電圧が最低となる磁束密度 (B cr) の 0 . 7 5〜 0 . 9倍にしたものである。
請求項 3の発明は、 請求項 2の真空バルブにおいて、 前記アーク電圧が最低と なる磁束密度 (B cr) が印加される半径方向の位置を前記電極半径の 2 0〜4 0 %の範囲にしたものである。
請求項 4の発明は、 請求項 1〜3の真空バルブにおいて、 前記電極の前記軸方 向磁束密度の極大値 (B p ) を示す半径位置における円周方向の複数箇所に、 当 該極大値のうちの最大値 (B max) を示すものに対して 0 . 6〜0 . 9倍だけ低 くなる部分を設けたものである。
請求項 5の発明は、 請求項 4の真空バルブにおいて、 前記電極の前記軸方向磁 束密度の極大値 (B p ) の示す半径位置における円周方向に対する軸方向磁束密 度分布を、 その磁束密度の最大値を B max、 最小値を B minとするときに、 当該 円周方向全周において 5 0 %以上の部分で(B max+ B min) Z 2よりも大きい値 を持たせたものである。
請求項 6の発明は、 外部と電気的に接続する一対の導電軸それぞれに接続され、 互いに接離する一対の電極を真空容器内に備えた真空バルブにおいて、 前記電極 それぞれの互いに対向する面に、 中心部から外周に向かって接触子材料の陰極降 下電圧が連続的、 若しくは段階的に減少する傾斜特性を有する接触子を設けたも のである。 請求項 7の発明は、 請求項 6の真空バルブにおいて、 前記接触子材料を銅クロ ム (CuC r) とし、 クロム (C r) の重量%を接触子の中心から外周に向かつ て漸増させたものである。
請求項 8の発明は、 外部と電気的に接続する一対の導電軸それぞれに接続され、 互いに接離する一対の電極を真空容器内に備えた真空バルブにおいて、 前記電極 の外周部に複数の磁界発生手段を設けたものである。
請求項 9の発明は、 請求項 8の真空バルブにおいて、 前記磁界発生手段をコィ ルにより形成したものである。
請求項 10の発明は、 請求項 8の真空バルブにおいて、 前記磁界発生手段を電 極ピンとその周囲に配置された磁性体とにより形成したものである。 図面の簡単な説明
第 1図は、 本発明の第 1の実施例の電極間の軸方向磁束密度の電極半径方向の 分布特性を示すグラフ。
第 2図は、 上記の実施例の電極間の軸方向磁束密度の電極円周方向の分布特性 を示すグラフ。
第 3図は、 上記の実施例の電極間アーク電圧と軸方向磁束密度との関係を示す グラフ。
第 4図 (a) , (b) それぞれは、 上記の実施例で用いる接触子を示す斜視図。 第 5図は、 一般的な平板電極の正面図。
第 6図は、 上記の実施例に採用された電極の断面図。
第 7図は、 上記の実施例の遮断特性を示すグラフ。
第 8図 (a) は、 本発明の第 2の実施例に採用された電極の分解斜視図、 第 8 図 (b) は、 その動作を説明する平面図。
第 9図 (a) は、 本発明の第 3の実施例に採用された電極の分解斜視図、 第 9 図 (b) は、 その動作を説明する平面図。
第 10図 (a) は、 本発明の第 4の実施例の電極間の軸方向磁束密度の電極半 径方向の分布特性を示すグラフ、 第 10図 (b) は上記の第 4の実施例で採用さ れた磁性体の斜視図。 第 1 1図は、 第 1の従来の真空バルブの縦磁界電極の断面図。
第 1 2図は、 第 1の従来の真空バルブの縦磁界電極の磁束密度分布特性を示す グラフ。
第 1 3図は、 第 2の従来の真空バルブの縦磁界電極の磁束密度分布特性を示す グラフ。
第 1 4図 (a ) は、 第 3の従来の真空バルブの縦磁界電極の磁束密度分布特性 を示すグラフ。
第 1 4図 (b ) は、 上記第 3の従来の真空バルブの電極構造を示す一部破断正 面図。
第 1 5図は、 第 4の従来の真空バルブの縦磁界電極の磁束密度分布特性を示す グラフ。
第 1 6図は、 第 5の従来の真空バルブの縦磁界電極の磁束密度分布特性を示す グラフ。
第 1 7図は、 第 6の従来の真空バルブの縦磁界電極の磁束密度分布特性を示す グラフ。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明の実施例を図に基づいて詳説する。 第 1図は、 本発明の一実施例 の真空バルブの電極の半径方向の位置に対する電極間の軸方向磁束密度の分布を 示している。 本発明では、 後述する第 5図に示す電極構造を採用することによつ て電極中心部における低い軸方向磁束密度 B c tに対して、電極の外周方向に行く にしたがって軸方向磁束密度を増加させ、 電極の外周端部近くで極大値 B とな る磁束密度分布を実現する。 また第 2図は、 本発明の真空バルブの電極の前述の 極大値 B pを示す半径位置における軸方向磁束密度の円周方向分布を示すグラフ であり、 ここでは円周方向の 3箇所で凹凸する特性を示している。 これらの特性 の詳しい説明は後述する。
まず第 3図に基づいて真空バルブの電極間のアーク電圧と軸方向磁束密度との 関係について説明する。 一般に電極半径及び遮断電流が決まると、 電極間のァー ク電圧と軸方向磁束密度との間は第 3図に示すような関係を示し、 軸方向磁束密 度を変化させた場合、アーク電圧が最低 V minとなる軸方向磁束密度 B crが存在 する。 なおこの磁束密度の値そのものは、 遮断電流、 電極径及び接触子材料によ つて変化するが、 傾向はほぼ共通する。
この点を考慮して、 本発明の真空バルブは第 1図に示すように、 電極中心では 各遮断電流に対して電極間のアーク電圧が最低となる軸方向磁束密度 B cr (第 3 図参照) の 0 . 7 5〜0 . 9倍の範囲 Aにある磁束密度 B c tを印加する。 そして 電極中心から電極の外周部に向かって、 軸方向磁束密度を単調に増加させる。 こ こで最低アーク電圧 V min を与える軸方向磁束密度 B crが印加される半径位置 は電極半径の 2 0〜4 0 %の範囲 Bとする。
軸方向磁束密度はこの範囲 Aよりも外部に向かっても単調に増加させ、 電極半 径の 7 0 %以上外の領域において極大値 B pをとらせる。 この極大値 B pは電極 中心の磁束密度 B c tに対して 1 . 4〜2 . 4倍の範囲 Cにする。
また、 電極の外周領域で軸方向磁束密度が極大となる半径位置における電極の 円周方向に対する磁束密度分布は第 2図に示すように凹凸に変化させる。 この円 周方向における軸方向磁束密度は、 全周内に少なくとも 2つのピークが現れるよ うに分布させる。 ここで円周方向における磁束密度分布の最大値 B ma と最小値 B mi nとは、 電極中心部での軸方向磁束密度 B c tに対して 1 . 4〜2 . 4倍の範 囲 Cにあり、 かつ、 磁束密度の値が (B max + B mi n) / 2以上となる範囲 Dがそ の半径位置の全周の 5 0 %以上あるようにする。
このように電極間の軸方向磁束密度の分布を制御することにより、 電極中心部 では、最低アーク電圧 V mi nを与える磁束密度 B よりも低い磁束密度が印加さ れているため、 中心部に点弧しているアークコラム内の電圧降下は電極外周領域 よりも大きくなる。 このため、 アークコラム内の電圧降下を低くし、 電極外周部 の領域のアーク電圧降下と等しくなろうとする。 この結果、 前述の式 (1 ) の関 係より電極中心部に流れる電流密度が低く抑えられることになり、 従来のように 電極中心部の電流密度が外周部に対して高くなることが抑制される。
また第 1図に示したように電極中心から外周部に向かって軸方向磁束密度は増 加していくので、 アークは電極の外周部にも点弧しやすくなる。 例えば、 接触子 として C u C r接触子を用いた場合、 軸方向磁束密度が最低アーク電圧 V minを 与える磁束密度 B crよりも高くなつてもあまりアーク電圧が上昇しないので、電 極の最外周までアークがよく広がる。 しかし、 遮断電流が上昇すると、 第 3図に 示したアーク電圧と磁束密度の関係のように磁束密度の大きい領域でアーク電圧 が大きくなる場合がある。 そのため、 接触子として電極中心部から電極外周部に 向かって陰極降下電圧が減少するような特性を持った傾斜特性接触子を組み合わ せることにより、 電極外周部においてアークをさらに容易に点弧させることがで きる。 この結果、 電極中心部の電流密度が抑えられ、 電極外周部に電流密度が増 加することから電流密度分布の均一化を図ることができる。
例えば、 第 4図 (a ) に示すように接触子材料を銅クロム (C u C r ) とし、 接触子 1の中心部でクロム C rを 2 5重量%程度含み、 外周部でクロム C rを 5 0重量%程度含むようにクロム C rの含有重量%を中心から外周に向かって 5 0 重量%程度まで漸増させた組成のものを用いるのである。 また接触子 1の別の組 成としては、 第 4図 (b ) に示すように接触子材料を同じく銅クロム (C u C r ) とし、接触子 1の中心部でクロム C rを 2 5重量%程度含み、中間部で 3 5重量%、 外周部で 4 5重量%程度含むようにクロム C rの含有重量%を中心から外周に向 かつて段階的に増加させた組成のものを用いることもできる。
遮断電流が漸増すると、 陽極側電極近傍でアークコラムが電極中心に向かって 収縮しょうとする力が働く。 この力は自己電流により発生するアークコラムの円 周方向の磁力線とアーク電流との相互作用によって発生するピンチ力である。 い ま、 電極外周部には従来のアーク制御による磁束密度より強い磁束が印加されて いるので、 電流を運ぶ電子はこの磁力線に強く捕捉されており、 このため、 ァー クコラムが収縮するのを効果的に抑えることができる。
また電極の軸方向磁束密度の円周方向の分布には強い所と弱い所とが現れるこ とが避けられず、 遮断電流が大きくなると磁束密度の弱い領域の電流は磁束密度 の大きい領域の所に集中する。 そのため、 電極外周部の軸方向磁束密度の円周方 向分布が一定になるように制御する場合、 電極面のある一部にアークが集中し始 めるとその 1箇所に集中することになる。 そこで、 軸方向磁束密度の円周方向の 分布にあらかじめ積極的に複数箇所に強弱をつけておくことが重要となる。 これ によって、 さらに電流が大きくなるとアークが磁束密度の大きい電極外周部の複 数箇所で集中し始めるが、 電流が集中しても従来のように集中箇所が 1箇所では なく、 複数箇所に分散されるために集中した領域それぞれの電流密度は比較的低 くなり、 集中が激しくなる臨界電流値を引き上げることができることになる。 加 えて、 集中が激しくなつても集中した位置が電極の外周部となることから、 集中 する面積も中心部に比べて広く、 陽極電極表面に与えるアークのエネルギによる ダメージを効果的に抑えることができる。
第 6図は本発明の一実施例のモデル電極の構造を示している。 またこのモデル 電極の遮断性能の比較のために、 第 1 1図に示した従来の縦磁界電極と第 5図に 示す平板電極についても比較実験を行った。 第 5図に示す平板電極は、 通電軸 6 に接触子 1を取り付けた単純な構造のものであり、 遮断実験を実施する時には電 極間に一様な磁界を発生させるために外部磁界コイル 9を用いた。
第 6図に示す本発明の真空バルブのモデル電極は、 第 1 1図に示した従来の縦 磁界電極と大きく異なるところは、 接触子と通電軸を結ぶ電路がコイル状に製作 された銅線で形成されていることであり、 その他の部分の仕様は第 1 1図に示し た電極と共通する。 この第 6図に示したモデル電極の構成について説明すると、 可動側通電軸 6の上端に軸部 1 8 aがろう付けされた補強部材 1 8の上端には銅 ' 材から環状に製作されたコイル支持環 5が、 このコイル支持環 5の中心に形成さ れた位置決め穴 5 aを介して載置され、 補強部材 1 8の上端にろう付けされてい る。 コイル支持環 5の上面には位置決め穴 5 aの外側に幅の狭い環状の溝が形成 され、 この溝のさらに外側には円形の座ぐり部 5 b力、 図示しない横断面図にお いて 6 0 ° 間隔に合計 6箇所形成されている。
補強部材 1 8の上端面には無酸素銅の線材からコイル状に形成された中心コィ ル 7が載置され、 補強部材 1 8の上端にろう付けされている。 またコイル支持環 5の上面の 6箇所に形成された位置決め用の各座ぐり部 5 bにも中心コイル 7と 同一品の外周部コイル 3が載置され、 各座ぐり部 5 bにろう付けされている。 さ らにコイル支持環 5の位置決め穴 5 aの外側に形成された幅の狭い環状の溝には 薄肉のステンレス鋼管から製作された支持管 8の下端が挿入されろう付けされて いる。 これらの支持管 8及び外周部コイル 3の上端面には円板状の電極板 2が載 置されている。 この電極板 2の中心部には貫通穴 2 aが形成され、 この貫通穴 2 aの外側の下面には支持管 8の上端が嵌合する位置決め用の幅の狭い環状の溝が 同軸に形成されている。 この溝に上端が挿入された支持管 8も電極板 2にろう付 けされている。
電極板 2の内面側には、 コイル支持環 5の上面に形成された座ぐり部 5 bと同 一外径で浅い座ぐり部 2 bが座ぐり部 5 bと対向するように 6箇所形成されてい る。 そしてコイル支持環 5の座ぐり部 5 bに下端がろう付けされた外周部コイル 3それぞれの上端が、 これらの電極板 2に形成された座ぐり部 2 bそれぞれに挿 入され、 ろう付けされている。 電極板 2の中心に形成された貫通穴 2 aには略凸 字状で、 図示しない平面図では円板状のステンレス鋼製の座 4の上端が挿入され、 電極板 2にろう付けされている。 中心コイル 7の上端は座 4の下面に当接し、 こ の座 4にろう付けされている。
接触子 1はその外径が第 1 1図に示した従来例の接触子 1 Aと同一であるが、 上端面の中心部に逆円錐台状の浅い凹部 1 aが形成されている。 この凹部 1 aの 上端の外周は弧状に面取りされている。
このような構造のモデル電極を採用した組み立てられる真空バルブは、 次のよ うに動作する。第 6図において、可動側電極の接触子 1と固定側電極の接触子(図 示せず。 可動側電極 1と相対向するように配置され、 可動側電極 1と接離する) との間に発生したアーク電流の大部分は、 接触子 1から電極板 2とコイル支持環 5との間に挿入されている各外周部コイル 3を流れ、 一部は中心コイル 7に流れ る。 なお、 中心コイル 7に流れる電流は、 この中心コイル 7と電極板 2との間に 介在している座 4の抵抗値によって、 各外周部コイル 3に流れる電流値の 4分の 1程度としてある。
上述した第 1 1図、 第 5図及び第 6図それぞれに示した 3種類の電極に対する 遮断実験の結果は第 7図に示すものであった。 なお、 この実験では、 上記構造の 平板電極、 モデル電極についてそれらの電極だけでは電極間の磁束密度分布の細 かな制御ができないので、 外部磁界コイル 9を用意してモデル電極の発生する磁 界とこの外部磁界コイル 9の発生する一様磁界を重畳させることによって最適な 磁束密度分布を得るようにした。
第 7図から分かるように、 従来の第 1 1図に示した縦磁界電極による遮断性能 D lを 1とした時、 第 5図に示した平板電極については、 外部磁界コイル 9によ つて一様磁界を印加する条件の下で、 その外部磁界の強さを様々に変化させた場 合の最大遮断限界 D 2が 1 . 1 5倍となった。 そして第 6図に示した本発明にか かるモデル電極については、 最大遮断限界 D 3が 1 . 4倍となり、 遮断性能が向 上していること力確認できた。
さらに本発明の真空バルブの他の電極構造について第 8図〜第 1 0図に基づい て説明する。 本発明の真空バルブに採用することができる電極の構造は、 第 6図 に示したのものの他に、 第 8図に示すものがある。 この実施例の電極は、 接触子 1と通電軸 6との間に、 2個以上の複数個の小径の通電棒 2 1とその周辺領域に 磁性体 2 2とを配置している。 通電棒 2 1は環状の位置に配置し、 各通電棒 2 1 の外側側面の位置は電極半径の 9 0 %の位置である。 磁性体 2 2は直角〜 1 2 0 ° 程度の直角形あるいは弧状とし、 各通電棒 2 1に対してその周辺領域に、 各 通電棒 2 1に対して円周方向の同一方向に配置してある。
そこで電極として電流が通電軸 6から接触子 1を通じて相対向する他方の電極 に流れる時、 通電棒 2 1に軸方向の電流が流れると、 第 8図 (b ) に示すように 通電棒 2 1の周辺に円周方向の磁束 2 3が発生し、 通電棒 2 1の周辺に配置され ている磁性体 2 2の中をこの磁束 2 3が通る。 この磁性体 2 2は閉ル一プではな く、 空隙部を有する形状であるので、 その端部 2 1 a , 2 1 bが磁極の働きをす る。 つまり、 相対向する他方の電極も同じ構造であるので電流が流れる時に同様 に磁性体の端部に磁極が発生する。 このため相手方の電極の磁性体の磁極との間 に軸方向の磁束を発生し、 これによつてアークを安定化させ、 接触子 1の消耗を 抑制して遮断性能を向上させる。
さらにこの実施例の電極構造を採用することにより、 接触子 1の表面のほぼ全 域において軸方向磁界を発生させ、 接触子 1の表面を有効に利用することができ るようになる。 また電流経路が短くなつて端子間抵抗を低く抑えることができ、 優れた通電性能を示す。
第 9図は本発明の第 3の実施例の真空バルブの電極構造を示しており、 この実 施例の電極は、 接触子 1と通電軸 6との間に、 2個以上の複数個の小径の通電棒 2 1を円周方向に離間して配置し、 これらの通電棒 2 1の周辺領域に歯 2 5 aが 位置するように中央の円盤部 2 5 bから複数箇所で円周方向の同一方向に歯 2 5 aが突出した形状の磁性体 2 5を配置した構造である。
この実施例の場合には、 電極として電流が通電軸 6から接触子 1を通じて相対 向する他方の電極に流れる時、 通電棒 2 4に軸方向の電流 2 6が流れると、 第 9 図 (b ) に示すように通電棒 2 4の周辺に円周方向の磁束 2 7が発生し、 通電棒 2 4の周辺に位置する磁性体 2 5の歯 2 5 aと中央の円盤部 2 5 bとに互いに逆 向きの磁極を形成する。 このため、 第 8図に示した実施例と同様に、 相対向する 他方の電極とのギャップ間に軸方向の磁束を発生し、 これによつてアークを安定 化させ、 接触子 1の消耗を抑制して遮断性能を向上させる。 またこの第 3の実施 例の場合、 磁性体を一体ものとしたので第 2の実施例の構造よりも組み立てがし やすくなる。
さらに第 4の実施例として第 1 0図 (b ) に示す構造の磁性体 2 5を第 3の実 施例の磁性体に代えて用いることができる。 この磁性体 2 5はその円盤部 2 5 b の中央部に穴 2 5 cを設けることにより、 同図 (a ) に示すように軸方向の磁束 密度分布 B Zを改善することができる。 つまり、 電極中心部の磁束密度を外周部 に比べて相対的に低い分布とし、 中心部の磁束密度が高い場合に起こっていた大 電流遮断時のアークの電極中心部への集中を防止し、 遮断限界近くの大電流遮断 時でもアークを接触子 1の表面全体に広げることができて遮断性能を向上させる ことができる。
なお、 これらの第 2〜第 4の実施例それぞれにおいて、 小径の通電棒の本数に ついてはその数を N本とし、 電極径を D [mm] とする時に、 0 . 0 5 D <Nを 満たす数とすることにより、 軸方向磁束密度の空間的なばらつきを抑え、 接触子 表面に一様にアークを点弧することができるようになる。 また上記の第 2〜第 4 の実施例それぞれにおいて、 第 8図、 第 9図それぞれに示したように磁性体 2 2 又は磁性体 2 5の歯 2 5 aと円周方向でその両側に位置する通電棒 2 1又は 2 4 までの距離を相異なるものとする (ただし、 ある 1つの磁性体 2 2に対してその 両側に位置する通電棒 2 1, 2 1の位置関係、 また磁性体 2 5のある 1つの歯 2 5 aに対してその両側に位置する通電棒 2 4, 2 4の位置関係はいずれの磁性体 2 2又は磁性体 2 5の歯 2 5 aについても円周方向で同一配置にする) ことによ り、 磁性体 2 2又は磁性体 2 5の歯 2 5 aにはそれに近い方の通電棒に対す 通 電によってその周囲に発生する磁束が通り、 これと逆向きの隣の通電棒に対する 通電によってその周囲に発生する磁束の影響を小さく抑えることができ、 磁性体 の端部に発生する磁極の強度を強くし、 高い軸方向磁束密度を発生させることが できる。
さらに上記の第 2〜第 4の実施例において、 通電軸 6の上部の構造を第 1 1図 に示した従来例の縦磁界電極と同じ内部構造 (ただし、 接触子 1 Aは取り外した 構造) にして、 その上面側に通電棒 2 1又は 2 4と磁性体 2 2又は 2 5を設ける 二重構造にすることもできる。 産業上の利用可能性
以上のように請求項 1〜請求項 3の発明によれば、 アーク中の電流密度分布を 均一化することができ、 アークが集中する臨界電流値の改善が図れる。
請求項 4及び請求項 5の発明によれば電極間の電流密度が臨界電流値以上にな つてアークが集中しても、 アークを電極外周部の円周方向に分散した複数箇所そ れぞれに集中させることができ、 従来のようにアークが 1箇所に集中してしまう 場合に比べて、 集中する領域の電流密度を低下させることができ、 それだけ電極 へのダメージを軽減することができ、 遮断限界電流値を引き上げることができる。 請求項 6及び請求項 7の発明によれば、 可動側と固定側の電極それぞれの互い に対向する面に、 中心部から外周に向かって接触子材料の陰極降下電圧が連続的、 若しくは段階的に減少する傾斜特性を有する接触子を設けたので、 アークを電極 中心に集中させず、 アーク中の電流密度分布を電極面全体で均一化してアークが 集中する臨界電流値を改善し、 遮断性能を向上させることができる。
請求項 8〜請求項 1 0の発明によれば、 電極の外周部に複数の磁界発生手段を 設けることによって、 電極間の電流密度が臨界電流値以上になってアークが集中 しても、 アークを電極外周部の円周方向に分散した複数箇所それぞれに集中させ ることができ、 従来のようにアークが 1箇所に集中してしまう場合に比べて、 集 中する領域の電流密度を低下させることができ、 それだけ電極へのダメージを軽 減することができ、 遮断限界電流値を引き上げることができる。

Claims

請求の範囲
1. 接離自在に近接して相対向する可動側電極と固定側電極との間に発生する アークと平行な軸方向の磁界を発生させ、 前記電極間での軸方向の磁束密度の大 きさが前記電極中心から外周部に向かっていく程に増加し、 前記電極の半径の 7 0%以上外側の領域に軸方向磁束密度が極大値 (Bp) を持ち、 前記電極の外周 端で 2mTZKA以上の磁束密度を持ち、 かつ、 前記電極中心から外周端へ延ば した任意の放射線上での前記極大値 (Bp) を前記電極中心の磁束密度 (B ct) に対して 1. 4〜2. 4倍にすることを特徴とする真空バルブ。
2. 前記電極中心の磁束密度 (B et) を、 前記電極の半径と遮断電流とによつ て決まるアーク電圧と軸方向磁束密度との関係においてアーク電圧が最低となる 磁束密度 (B cr) の 0. 75〜0. 9倍にすることを特徴とする請求項 1に記載 の真空バルブ。
3. 前記アーク電圧が最低となる磁束密度 (B cr) が印加される半径方向の位 置を前記電極半径の 20〜40%の範囲とすることを特徴とする請求項 2に記載 の真空バルブ。
4. 前記電極の前記軸方向磁束密度の極大値 (Bp) を示す半径位置における 円周方向の複数箇所に、 当該極大値のうちの最大値 (B max) を示すものに対し て 0. 6〜0. 9倍だけ低くなる部分を設けることを特徴とする請求項 1〜3の いずれかに記載の真空バルブ。
5. 前記電極の前記軸方向磁束密度の極大値 (Bp) の示す半径位置における 円周方向に対する軸方向磁束密度分布を、 その磁束密度の最大値を B max, 最小 値を B minとするときに、当該円周方向全周において 50%以上の部分で(B max + B min) ノ 2よりも大きい値を持つようにすることを特徴とする請求項 4に記 載の真空バルブ。
6. 外部と電気的に接続する一対の導電軸それぞれに接続され、 互いに接離す る一対の電極を真空容器内に備えた真空バルブにおいて、
前記電極それぞれの互いに対向する面に、 中心部から外周に向かって接触子材 料の陰極降下電圧が連続的、 若しくは段階的に減少する傾斜特性を有する接触子 を設けたことを特徴とする真空バルブ。
7. 前記接触子材料を銅クロム (CuC r) とし、 クロム (C r) の重量%を 接触子の中心から外周に向かって漸増させたことを特徴とする請求項 6に記載の 真空バルブ。
8. 外部と電気的に接続する一対の導電軸それぞれに接続され、 互いに接離す る一対の電極を真空容器内に備えた真空バルブにおいて、
前記電極の外周部に複数の磁界発生手段を設けたことを特徴とする真空バルブ。
9. 前記磁界発生手段をコイルにより形成したことを特徴とする請求項 8に記 載の真空バルブ。
10. 前記磁界発生手段を電極ピンとその周囲に配置された磁性体とにより形 成したことを特徴とする請求項 8に記載の真空バルブ。
PCT/JP1996/002498 1995-04-09 1996-09-04 Soupape a vide WO1997009729A1 (fr)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP96929516A EP0790629B1 (en) 1995-09-04 1996-09-04 Vacuum valve
US08/836,520 US6376791B1 (en) 1995-04-09 1996-09-04 Vacuum valve
KR1019970702935A KR100252839B1 (ko) 1995-09-04 1996-09-04 진공밸브
DE69635605T DE69635605T2 (de) 1995-09-04 1996-09-04 Vakuumschalter
US08/836,520 US20020050485A1 (en) 1995-04-09 1996-09-04 Vacuum valve

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22643195 1995-09-04
JP7/226431 1995-09-04

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO1997009729A1 true WO1997009729A1 (fr) 1997-03-13

Family

ID=16845014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP1996/002498 WO1997009729A1 (fr) 1995-04-09 1996-09-04 Soupape a vide

Country Status (6)

Country Link
US (3) US20020050485A1 (ja)
EP (2) EP1367619B1 (ja)
KR (1) KR100252839B1 (ja)
CN (1) CN1114220C (ja)
DE (2) DE69634458T2 (ja)
WO (1) WO1997009729A1 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6747233B1 (en) * 2001-12-28 2004-06-08 Abb Technology Ag Non-linear magnetic field distribution in vacuum interrupter contacts
DE102005003812A1 (de) * 2005-01-27 2006-10-05 Abb Technology Ag Verfahren zur Herstellung eines Kontaktstückes, sowie Kontaktstück für eine Vakuumschaltkammer selbst
CA2598440A1 (en) * 2005-02-23 2006-08-31 3M Innovative Properties Company Polymer blends
US7772515B2 (en) * 2005-11-14 2010-08-10 Cooper Technologies Company Vacuum switchgear assembly and system
US7488916B2 (en) * 2005-11-14 2009-02-10 Cooper Technologies Company Vacuum switchgear assembly, system and method
US8450630B2 (en) * 2007-06-05 2013-05-28 Cooper Technologies Company Contact backing for a vacuum interrupter
US7781694B2 (en) * 2007-06-05 2010-08-24 Cooper Technologies Company Vacuum fault interrupter
FR2950729B1 (fr) * 2009-09-29 2016-08-19 Areva T&D Sas Enroulement pour contact d'ampoule a vide a moyenne tension a coupure d'arc amelioree, ampoule a vide et disjoncteur, tel qu'un disjoncteur sectionneur d'alternateur associes
WO2011104751A1 (ja) * 2010-02-24 2011-09-01 三菱電機株式会社 真空バルブ
KR101115639B1 (ko) * 2010-10-18 2012-02-15 엘에스산전 주식회사 진공 인터럽터의 접점 어셈블리
DE102011006899A1 (de) * 2011-04-06 2012-10-11 Tyco Electronics Amp Gmbh Verfahren zur Herstellung von Kontaktelementen durch mechanisches Aufbringen von Materialschicht mit hoher Auflösung sowie Kontaktelement
US8653396B2 (en) * 2011-09-28 2014-02-18 Eaton Corporation Vacuum switch and hybrid switch assembly therefor
EP2624273B1 (en) * 2012-02-03 2015-04-01 ABB Technology AG Vacuum interrupter with transition areas between metal housing parts and ceramic housing parts covered by insulating material
US9777678B2 (en) * 2015-02-02 2017-10-03 Ford Global Technologies, Llc Latchable valve and method for operation of the latchable valve

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57212719A (en) * 1981-06-24 1982-12-27 Hitachi Ltd Vacuum breaker
JPS59207523A (ja) * 1983-05-09 1984-11-24 三菱電機株式会社 真空しや断器用電極
JPS60220521A (ja) * 1984-04-18 1985-11-05 株式会社東芝 真空バルブ
JPS6158124A (ja) * 1984-08-30 1986-03-25 株式会社明電舎 真空インタラプタ
JPH01163938A (ja) * 1987-12-21 1989-06-28 Toshiba Corp 真空バルブ

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3622724A (en) * 1970-02-24 1971-11-23 Gen Electric Vacuum-type circuit interrupter having contacts with improved arc-revolving means
DE2242816A1 (de) * 1971-09-06 1973-03-15 Inst Prueffeld Elekt Kontaktanordnung fuer vakuumschalter
GB1425641A (en) * 1972-07-19 1976-02-18 Siemens Ag Vacuum switches
FR2242767B1 (ja) * 1973-08-30 1977-02-25 Merlin Gerin
JPS58810B2 (ja) * 1976-12-06 1983-01-08 株式会社日立製作所 真空しや断器
GB2050060B (en) * 1979-05-22 1983-05-18 Tokyo Shibaura Electric Co Vacuum switches
JPS5772527U (ja) * 1980-10-21 1982-05-04
JPS58100325A (ja) * 1981-12-09 1983-06-15 三菱電機株式会社 真空しや断器
US4588879A (en) * 1982-11-30 1986-05-13 Kabushika Kaisha Meidensha Vacuum interrupter
NL8400873A (nl) * 1984-03-19 1985-10-16 Hazemeijer Bv Vakuumschakelaar, voorzien van hoefijzervormige organen voor het opwekken van een axiaal magnetisch veld.
DE3535066C2 (de) * 1985-09-27 1986-12-11 Ernst Prof. Dr.techn.habil. 1000 Berlin Slamecka Erregerkontaktstückanordnung für Vakuumschalter
DE4002933A1 (de) * 1990-02-01 1991-08-08 Sachsenwerk Ag Vakuumschaltkammer
JP3101329B2 (ja) * 1991-01-10 2000-10-23 株式会社東芝 真空バルブ
JPH0757595A (ja) * 1993-08-19 1995-03-03 Toshiba Corp 真空バルブ
KR100361390B1 (ko) * 1994-11-16 2003-02-19 이턴 코포레이션 진공차단기,진공차단기용접점코일조립체및원주전극코일의제조방법

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57212719A (en) * 1981-06-24 1982-12-27 Hitachi Ltd Vacuum breaker
JPS59207523A (ja) * 1983-05-09 1984-11-24 三菱電機株式会社 真空しや断器用電極
JPS60220521A (ja) * 1984-04-18 1985-11-05 株式会社東芝 真空バルブ
JPS6158124A (ja) * 1984-08-30 1986-03-25 株式会社明電舎 真空インタラプタ
JPH01163938A (ja) * 1987-12-21 1989-06-28 Toshiba Corp 真空バルブ

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
See also references of EP0790629A4 *

Also Published As

Publication number Publication date
EP0790629B1 (en) 2005-12-21
EP1367619B1 (en) 2005-03-09
US20010030174A1 (en) 2001-10-18
DE69635605D1 (de) 2006-01-26
CN1166232A (zh) 1997-11-26
US6376791B1 (en) 2002-04-23
EP0790629A4 (en) 1999-06-09
US20020050485A1 (en) 2002-05-02
CN1114220C (zh) 2003-07-09
DE69635605T2 (de) 2006-10-05
KR100252839B1 (ko) 2000-04-15
DE69634458T2 (de) 2006-01-05
DE69634458D1 (de) 2005-04-14
EP1367619A3 (en) 2003-12-10
US6426475B2 (en) 2002-07-30
EP0790629A1 (en) 1997-08-20
KR970707564A (ko) 1997-12-01
EP1367619A2 (en) 2003-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO1997009729A1 (fr) Soupape a vide
EP0597434B1 (en) Vacuum interrupter
JPS5960829A (ja) 真空遮断器の接触子構造
EP0133368B2 (en) High current switch contact
JP2937881B2 (ja) 真空バルブ
JP2895449B2 (ja) 真空バルブ
JPH0133013B2 (ja)
JP3243162B2 (ja) 真空バルブ
US4855547A (en) Vacuum interrupter
JPS58157017A (ja) しや断器用真空バルブ
JP3151389B2 (ja) 真空バルブ
JPH11162302A (ja) 真空バルブ
JP3568683B2 (ja) 真空バルブ
JPH01315914A (ja) 真空バルブ
JPH06150784A (ja) 真空バルブ
JP3231595B2 (ja) 真空バルブ
JPH09115397A (ja) 真空バルブ
JPH02270233A (ja) 真空バルブ
JP3441224B2 (ja) 真空バルブ及びその製造方法
JPS6336916Y2 (ja)
JP3219483B2 (ja) 真空バルブ
JP2002270073A (ja) 真空遮断器の電極
JPH07220588A (ja) 真空バルブ
JPH1140017A (ja) 真空バルブ
JPH11260207A (ja) 真空バルブ

Legal Events

Date Code Title Description
WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 96191162.X

Country of ref document: CN

AK Designated states

Kind code of ref document: A1

Designated state(s): CN KR US

AL Designated countries for regional patents

Kind code of ref document: A1

Designated state(s): AT BE CH DE DK ES FI FR GB GR IE IT LU MC NL PT SE

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 1996929516

Country of ref document: EP

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 1019970702935

Country of ref document: KR

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 08836520

Country of ref document: US

121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application
WWP Wipo information: published in national office

Ref document number: 1996929516

Country of ref document: EP

WWP Wipo information: published in national office

Ref document number: 1019970702935

Country of ref document: KR

WWG Wipo information: grant in national office

Ref document number: 1019970702935

Country of ref document: KR

WWG Wipo information: grant in national office

Ref document number: 1996929516

Country of ref document: EP