L一バリン及び L一口イシンの製造法 技術分野 本発明は L—バリンまたは L一口イシン生産能を有するェシヱリヒア属に属す る微生物に関し、 詳しくは、 Lーバリンまたは L一口イシン生産能が増強された 微生物に関する。 背景技術 従来、 Lーバリン及び L—ロイシンは、 主としてブレビバクテリウム属、 コリ ネハ'クテリゥム属またはセラチア属に属する L一バリンもしくは L一口イシン生 産菌またはそれらの変異株を用いた発酵法により製造されている (アミノ酸発酵、 学会出版センター、 3 9 7〜4 2 2頁、 1 9 8 6年) 。 従来の方法により、 これ らのアミノ酸の生産性はかなり高まってはいるが、 今後の L一バリン及び L一口 シィンの需要の一層の増大に応えるためには、 さらに安価かつ効率的な製造法の 開発が求められている。
ところで、 ェシヱリヒア (Escherichia) 属に属する微生物は、 その増殖速度の 速さ並びに遺伝子解析の進み方、 遺伝子材料の豊富さ等から優れた L一バリン又 は L—ロイシン生産菌として利用される可能性を有している力^ ェシ リヒア厲 微生物によるこれらのァミノ酸生産の報告は少なく、 L一分岐鎖ァミノ酸では L 一イソロイシンの生産例が見られるのみである (特開平 5— 3 0 4 9 6 9、 特開 平 5 - 1 3 0 8 8 2 ) 。 発明の開示 本発明は、 上記観点から、 ェシヱリヒア厲に厲する微生物の Lーバリン又は L 一口イシン生産能を向上させ、 安価かつ効率的な Lーバリン及び L一口イシンの 製造法を提供することを課題とする。
本発明者らは、 ェシェリヒア属に属する微生物の変異株による L—バリン及び L一口イシンの生産性について鋭意研究を重ねた結果、 生育のためにリポ酸を要
求する変異または/及び H+- AT Pa s eを欠損する変異が、 Lーノくリン又は L 一口イシン生産菌のこれらのアミノ酸生産能を高めることを見いだし、 本発明を 完成するに至った。
すなわち本願発明の第 1の微生物は、 L—バリンまたは L—口イシン生産能を 有するェシヱリヒア属に属する微生物において、 生育のためにリポ酸を要求する ことを特徵とする微生物である。 本願発明の第 2の微生物は、 L一パリンまたは L一口イシン生産能を有するェシヱリヒア属に属する微生物において、 H + - A T Pa s eを欠損したことを特徴とする微生物である。 さらに本願発明の第 3の微 生物は、 L一バリンまたは L一口イシン生産能を有するェシヱリヒア属に属する 微生物において、 生育のためにリポ酸を要求し、 かつ、 H + - ATPa s eを欠損 したことを特徴とする微生物である。
また本願発明は、 上記微生物を液体培地に培養し、 培養液中に L一バリンまた は L一口イシンを生成蓄積せしめ、 これを採取することを特徵とする L—バリン または L—口イシンの製造法を提供する。
尚、 本明細書において、 ΓΗ+-ΑΤΡ a s e欠損」 とは、 細胞が H + -ATPa s e活性を実質的に発現しないことをいい、 H+- ATP a s eの 8種類のサブュ ニットをコードする a t pオペロンの全体もしくは一部の欠失、 または分断によ り遺伝子の発現が起こらない場合、 及び H+-ATP a s e遣伝子から発現される H+-ATP a s eタンパクが H+-ATP a s e活性を有しないような 1もしくは 2以上のヌクレオチドの置換、 挿入もしくは欠失を同遣伝子内に有する場合のい ずれもが含まれる。 また、 i 1 vGMEDAオペロンとは、 少なくとも i 1 vG、 i 1 vM、 i 1 vE及び i 〗 v Dの各遣伝子を有するものをいい、 活性を持たな ぃスレオニンデァミナーゼを発現する丄 J_ 遣伝子を有するもの、 あるいは実 哲的に i 1 V A遺伝子を有しないものも含む。
以下、 本発明を詳細に説明する。
< 1〉本発明の微生物
本発明の微生物は、 L一バリンまたは L一口イシン生産能を有するェシヱリヒ ァ厲に属する微生物であり、 下記性質の何れかを有する微生物である。
①生育のためにリポ酸を要求する。
② H + -ATPa s eを欠損している。
③生育のためにリポ酸を要求し、 かつ H+-ATPa s eを欠損している。
本発明においては、 上記①〜③のいずれの性質を有するものであってもよいが、 これらの内では③の性質を有するものが特に好まし 、。
このような性質を有する微生物は、 自然突然変異もしくは人為突然変異によつ て、 生育のためにリポ酸を要求する変異 (以下、 「リポ酸要求性変異」 という) 又はノ及び H+-ATPa s eを欠損する変異 (以下、 「H+- ATPa s e欠損変 異」 という) を付与したェシエリヒア属に属する微生物に、 L一バリンもしくは L一口イシン生産能を付与し、 または上記変異株の L一バリンもしくは L一ロイ シン生産能を増強することによって得られる。 また、 本発明の微生物は、 Lーバ リンまたは L一口イシン生産能を有するェシェリヒア属に属する微生物に、 リポ 酸要求性変異または/及び H+- AT P a s e欠損変異を導入することによつても 得られる。
上記微生物の取得に用いられる微生物としては、 ェシ Xリヒア ·コリ (Escher ichia coli;以下、 「£. colij ともいう) 等のェシヱリヒア属に属する微生物で あって病原性のない菌株が挙げられる。 具体的な例としては、 次のような菌株が 挙げられる。 ェシエリヒア ·コリ K— 12 (ATC C 10798)
ェシエリヒア ·コリ W3110 (ATCC27325)
ェシエリヒア 'コリ W1485 (ATCC 12435) このようなェシエリヒア属に属する微生物に、 リポ酸要求性変異または Zおよ び H+-ATP a s e欠損変異を導入するには、 通常の変異処理法、 例えば X線や 紫外線の照射あるいは N—メチルー N' —二トロー N—ニトロソグァ二ジン (以 下、 NGと略す) 、 亜硝酸等の変異剤に接触せしめる等の方法が適用できる。 ま た、 ェシエリヒア厲に属する微生物への変異の導入は、 他の遺伝的手法、 例えば 遺伝子組換え法、 形質導入法、 細胞融合法等によっても行うことができる。
変異株取得のためのより具体的な手段は、 例えば次のようなものである。
リポ酸要求性変異株 (以下、 「リポ酸要求株」 という) は、 変異処理した菌体 を寒天平板培地で培養し、 リポ酸要求性となつたコロニーを分雔することによつ て得られる (A.ん Herbert and J. R. Guest: J. Gen. Microbiol. , 53, 363-381(1968))。 リポ酸要求株として具体的には coli W14851ip2(ATCC25645)等が挙げられる。
H+- ATP a s e欠損変異株 (以下、 「H+- ATP a s e欠損株」 という) は、 変異処理した菌株の内、 コハク酸を唯一の炭素源とする寒天平板培地で生育でき ず、 グルコ一スを唯一の炭素源とする平板培地上で生育できる変異株を取得し、 更にこの中より H + - ATP a s eを欠損している株を取得することによって得ら れる。 H + -ATP a s e欠損株として具体的には、 coli AN718CE. coli Gene tic Stock Center, Yale University^Department of Biology)等が挙げられる。
H + -ATP a s eは 8種類のサブュニットが複雑に集合した分子: 約 50万の 膜結合性酵素であり、 A T Pを加水分解して生じる自由エネルギー変化によって H+を膜外に排出するポンプ機能と、 細胞内呼吸により生じた膜内外の H+の濃度 勾配を利用して ATPを合成する機能とがある。 またこの酵素は、 膜内在性で H +輪送活性を持つ F 0画分と、 膜表在性で A TPの分解及び合成を触媒する F 1画 分に分けられ、 F0は a, b, cの 3種、 F 1はな、 β、 、 5、 £の 5種のサ ブュニッ卜から構成されている。 これらのどのサブュニッ 卜が変異した株でも Η +— ATP a s e欠損株として使用することが出来る。 また、 H + - ATP a s e欠 損変異は、 変異サブュニットを発現するものでもよく、 プロモーター部位の変異 等によって H +— AT P a s eを構成するサブュニッ卜が発現しなくなつたもので もよい。
さらに、 H +— ATP a s e欠損株では酸化的リン酸化が行われず、 エネルギー 獲得は基質レベルのリン酸化で行われることから、 H +— ATP a s e阻害剤、 T C Aサイクル阻害剤、 呼吸鎖阻害剤、 脱共役剤等の各種薬剤を培養液に添加する ことによつても H +— ATP a s e欠損と同様の効果が得られることが期待される c このような H +— AT Pa s e阻害剤としてはジシクロへキシルカルポジイミ ド、 トリプチルスズ、 ォ一口ベルチン等が、 TC Aサイクル阻害剤としてはマロン酸、 モノョード酢酸、 メチルバイオレット、 2, 4ージニトロフエノール等が、 電子 伝達系阻害剤としてはテノィルトリフルォロアセトン. 2— n—ノニルー 4ーヒ
ドロキシキノリンー N—ォキシド、 アンチマイシン、 脱共役剤としてはバリノマ イシン、 ァテブリン、 4, 5, 6, 7—テトラフロロ— 2—トリフルォロメチル ベンゾイミダゾール等が例示される。 これらの阻害剤は、 単独で使用してもよく、 2種以上の混合物として使用してもよい。
前記のようにして得られたリポ酸要求株を親株としてさらに変異処理を行い、 H+-ATP a s eを欠損した株を選択することによって、 あるいは H + -ATP a s e欠損株を親株としてさらに変異処理を行い、 リポ酸を要求するようになった 株を選択することによって、 リポ酸要求性変異及び H + - AT P a s e欠損変異を 共に有する変異株 (以下、 「リポ酸要求— H +— ATP a s e欠損株」 という) が 得られる。 また、 リポ酸要求性変異及び H + _ATP a s e欠損変異をともに有す る変異株は、 これらの変異の一方を有する変異株に、 形質導入、 形質転換、 細胞 融合等によつて他方の変異を導入することによつても得ることが出来る。
例えば、 リポ酸要求株を親株として、 その株に H +— AT P a s e欠損変異を形 質導入することにより、 リポ酸要求— H +— ATP a s e欠損株が得られる。 この 場合、 親株としては上記 W1485 1 i p 2株が、 H +— ATP a s e欠損変異の 供与菌としては上記 AN 718株が挙げられる. また、 H +— ATP a s e欠損株 を親株として、 その株にリポ酸要求性変異を形質導入することによつても、 リポ 酸要求一 H +— ATP a s e欠損株が得られる。
上記のようにして得られるリポ酸要求一 Η +— AT P a s e欠損変異株としては、 例えば £. coli AJ12631等が挙げられる。 AJ12631株は、 1991年 7月 24日に 通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所に受託番号 FERM P- 12381として寄 託され、 1995年 8月 29日にブダぺスト条約に基づく国際寄託に移管され、 FERM BP- 5209の受託番号が付与されている。
本発明の微生物は、 ェシ Xリヒア厲に属する微生物のリポ酸要求性変異株もし くは Η +— AT P a s e欠損変異株、 またはリポ酸要求一 H +— A T P a s e欠損 変異株に、 L—ハ'リンもしくは L一 口イシン生産能を付与し、 または上記変異株 の L一ノ リンもしくは L一 口イシン生産能を増強することにより得られる。 また、 本発明の微生物は、 L一ノくリンまたは L一 口イシン生産能を有するェシヱリヒア 属に厲する微生物に、 リポ酸要求性変異または 及び H+-ATP a s e欠損変異 を導入することによつても得られる。 さらに、 Lーバリンまたは L一口イシン生
産能が低い微生物であっても、 リポ酸要求性変異又は 及び H +— A T P a s e欠 損変異を導入することによって、 Lーバリンまたは L一口イシン生産能を高める ことができる。
〔1〕 Lーノくリン生産菌
L一八'リ ン生産菌は、 ェシエリ ヒア属に属する微生物のリポ酸要求性変異株も しくは H +— A T P a s e欠損変異株、 またはリポ酸要求—H +— A T P a s e欠 損変異株に、 L一パリ ン生産能を付与し、 または前記各変異株の L一パリ ン生産 能を増強することによって得られる。
L一パリ ンの生産能の付与または増強は、 例えば、 制御機構が実質的に解除さ れた L一バリン生合成系遺伝子をェシェリヒア属に厲する微生物に導入すること によって行われる。 また、 ェシヱリヒア厲に属する微生物が保持する Lーバリン 生合成系遺伝子の制御機構が実質的に解除されるような変異を導入してもよい。 ェシヱリヒア厲に属する微生物において、 L一バリンの生合成の最終段階の反 応は、 i 1 v GME D Aオペロンによってコードされる酵素群によって行われる。 i 1 v GME D Aオペロンは、 i I v G、 i 1 v M、 i 1 v E、 i 1 v D、 i 】 ^の各遺伝子を有しており、 各々順に、 ァセトヒドロキシ酸シンターゼのアイ ソザィム IIの大サブュニット、 小サブュニット、 トランスアミナーゼ、 ジヒドロ キシ酸デヒドラターゼ及びスレオニンデァミナ一ゼをコ一ドしている。 これらの 酵素のうち、 ァセトヒドロキシ酸シンターゼ、 トランスアミナーゼ及びジヒドロ キシ酸デヒドラターゼは、 ピルビン酸から L—パリンへの合成経路、 及び 2—ケ ト酪酸から L一イソ口イシンへの合成経路を触媒し、 スレオニンデァミナーゼは L一イソ口イシン生合成系の律速段階である Lースレオニンから 2—ケト酪酸へ の脱ァミノ化反応を触媒する。 したがって、 L一パリン合成系の反応を効率よく 進行させるためには、 スレオニンデアミナーゼ活性を発現しないオペロンを用い ることが好ましい。 このようなスレオニンデァミナーゼ活性を発現しな t、 i 1 V GME D Aオペロンとしては、 スレオニンデァミナ一ゼ活性を失うような変異が i 1 V Aに導入された、 又は i 1 V Aが破壊された i 1 v GME D Aオペロン、 あるいは i 1 八が欠失した; 1 v GME Dオペ口ンが挙げられる。
また、 i 1 V GME D Aオペロンは、 L一バリン及び Z又は L一イソロイシン
及び Z又は L一口イシンによるオペロンの発現調節 (ァテ二ユエーシヨン) を受 けるので、 生成する Lーバリンによる発現抑制を解除するために、 ァテニユエ一 シヨンに必要な領域が除去又は変異されていることが好ましい。
上記のような、 スレオニンデアミナーゼ活性を発現せず、 ァテニユエーシヨン が解除された i 1 vGMEDAオペロンは、 野生型 i 1 vGMEDAオペロンを 変異処理し、 または遺伝子組換え技術を用 t、て改変することにより得られる。
i 1 V GMEDAオペロンとしては、 ェシヱリヒア属細菌由来のもの、 特に £. coU由来の i 1 〇\1£0八ォぺロンが举げられる。 ェシヱリヒア属細菌として は、 特に制限されないが、 具体的にはナイトハルトらの著書 (Neidhardt, F. C. et. al., Escherichia coli and Salmonella tvphimurium, American Society for Microbiology, Washington D. C..1208, table 1) にあげられるものが利用で きる。 i 1 vGMEDAオペロンを含有する DN Aの供与菌として野生株 用い た場合、 野生型の i 1 V GMEDAオペロンを含む DN Aが取得される。
ただし、 野生型 i 1 vGMEDAオペロンの DNA供与菌として coliを用 いる場合、 K-12野生株は J_L ^遺伝子がフレームシフト変異をもっているため に活性のあるァセトヒドロキシ酸シンターゼのァイソザィム II (AHASII) が 発現していない (Proc. Natl. Acad. Sci. USA 7S, 922.1991)。 従って K-12株を DN A供与菌とする場合には、 i 1 vG¾伝子がコードするァセトヒドロキシ酸シン ターゼ IIの活性が回復するようにフレームが戻った変異株を調製してから同変異 株を DNA供与菌として用いる必要がある。 あるいは K- 12株由来の株以外の coliを DNA供与菌として丄 遣伝子のみを単雜し、 これを K- 12株由来の i 1 V GMEDAオペロンに導入してもよい。 すなわち、 K- 12株を DNA供与菌 として i 1 vMEDA部分を単雜し、 K- 12株由来の株以外の £. ≤2ΐ を DNA 供与菌として丄^_ ^遣伝子のみを単雠し、 両者を連結して完全長の i 1 V GM EDAオペロンとする。 なお、 ァセトヒドロキシ酸シンターゼのァイソザィム II (AHASII) は大小 2つのサブュニットにより構成されており、 大サブュニッ トは i 1 V G遣伝子にコードされている。 小サブュニットは i 1 vM遺伝子にコ 一ドされている。
ァテニユエーシ 3ンが解除された i 1 vGMEDAオペロンを取得する方法は 以下の通りである。
i 1 v GMED Aオペロンの 5' 上流域に存在するァテニユエ一ターの位置お よび塩基配列は R. P. Lawther らによって報告されている (Nucleic Acids Res. 15. 2137 (1987))。
スレオニンデァミナーゼを発現しない i 1 V GMED Aオペ口ンを出発材料に して、 ァテニユエ一夕一が除去された i 1 vGMEDAオペロンを調製すること により、 スレオニンデァミナーゼを発現せず、 且つァテニユエ一ターが除去され た i 1 V GMED Aオペ口ンが得られる。
配列表の配列番号 1として記載した塩基配列は、 i 1 vGMEDAオペロンの 塩基配列のうち、 プロモーター、 ァテニユエ一ター、 及び i 1 vG遺伝子コード 領域を含む配列であり、 ァテニユエーシヨンに必要な領域を含んでいる。 また、 i 1 vG遣伝子によりコードされるアミノ酸配列を配列番号 2に示す。 966番目か ら 971番目にいたる DN A配列はリーダーべプチド内に存在する 2個のロイシン残 基の連続部分をコードし、 999番目から 1007番目にいたる DNA配列はリーダーべ プチド内に存在する 3個のバリン残基の連続部分をコードし、 1008番目から 1016 番目にいたる D N A配列はリ一ダーぺプチド内に存在する 3個のィソロイシン残 基の連続部分をコードする。 1081番目から 1104番目にいたる DNA配列はァテニ ユエ一ター内にあるロー非依存型のターミネータ一様シュテム ループを形成す る部分をコードする。
細胞内に L一イソロイシン、 L—ノ、'リン及び L一口イシンが十分量存在すると、 1081番目から 1104番目にいたる DN A配列より転写される RN Aによりロー非依 存型のターミネータ一様シュテム/ループが形成されるため RN Aポリメラーゼ による転写が終結して i 1 V GMED Aオペ口ンは発現しない。
細胞内に、 例えば L一バリンが不足すると細胞内に L一バリンが結合した t R N Aが不足し、 リーダーぺプチドをコ一ドする領域内に存在するバリン残基の連 続部分でリボゾームによる翻訳が停滞する。 このため、 mRNAが新たな立体構 造を形成するようになって、 結果として 1081番目から 1104番目にいたる DN A配 列より転写される RN Aにより形成されていたロー非依存型のターミネータ一様 シュテム ループが形成されなくなる。 このため RN Aポリメラーゼによる転写 が続行して i 1 V GMED Aオペロンは発現する。 L—イソロイシン又は L一口
イシンが不足した場合も同様にして i 1 vGMEDAオペロンは発現する。
したがって、 L一ノ、'リンによるァテニユエーシヨンに必要な領域を除去するた めには、 配列表の配列番号 1に開示される配列の 999番目から 1007番目にいたる D
NA配列、 または 1081番目から 1104番目にいたる DN A配列を除去すれば良い。 同様に、 後述の L一口イシン生産菌の作製において、 L一口イシンによるァテニ ユエーシヨンに必要な領域を除去するためには、 配列表の配列番号 1に開示され る配列の 966番目から 971番目にいたる DN A配列、 または 1081番目から 1104番目 にいたる D N A配列を除去すれば良 t、。
ところで、 ァテニユエーシヨンに必要な領域を除去するとは、 ァテニユエーシ ョンが起こらないように変異が導入されていることを意味する。 したがって同変 異は i 1 vGMEDAオペロンの 5' 上流域に存在するァテニユエ一ター全部を 除去するものだけに限定されない。 要するに、 ァテニユエ一ターがロー非依存型 のターミネータ一様シュテム ループを形成できなくなる変異であってもよい。 また、 Lーバリン生産菌の作製においては、 リーダーペプチド内にパリン残基の 連続部分が含まれないようにする変異であってもよい。 また、 L一口イシン生産 菌の作製においては、 リーダーぺプチド内にロイシン残基の連続部分が含まれな いようにする変異であってもよい。 上記のいずれの場合もァテニユエーションは 機能しなくなるからである。
すなわち、 ァテニユエーシヨンに必要な領域を除去するとは、 i 1 vGMED Aオペロンの 5' 上流域に存在するァテニユエ一ター全部、 一部または近傍部分 を除去するものの他に、 ァテニユエ一ター内部に新たな DN A断片を挿入するこ とも含まれる。
( i ) 野生型 i 1 V GMED Aオペ口ンの取得
i 1 V GMEDAオペロンを含有する DNAを取得するには、 i 1 v GM遣伝 子、 i I V E遺伝子、 i 1 vD遺伝子及び i 1 v A遺伝子をおのおの取得し、 こ れらを連結する方法が考えられる。 ただし、 L一バリン生産菌の取得においては、 スレオニンデアミナーゼをコ一ドする i 1 V A遣伝子は必要な t、ので、 i 1 vG M遣伝子、 i 1 vE遣伝 及び i 1 vD遣伝子を連結して i 1 vGMEDを含有
- 1 o - する DNAを取得してもよい。
まず、 coli、 例えば coli K- 12株、 E. coli W3110株、 coli MCI 061株 (以上の 3株は JJL L£がフレームシフトを起こしている) 、 g. coli ΜΙ162ί* (thr-10, car-94, スー, relAl, ilvG603, thi-1) 、 E. coli (以上の 2株は 正常な i 1 vGを有している) を培養して培養物を得る。 上記微生物を培養する には、 通常の固体培養法で培養しても良いが、 集菌の際の効率を考慮すると液体 培養法を採用して培養するのが好ましい。 また、 培地としては、 酵母エキス、 ぺ プトン、 卜リプトン、 又は肉エキスに塩化ナトリウム (NaCl) を加えた培地が用 いられる。 具体的には L一 b r o t h (バクト · トリプトン 1 %、 ノ、 'クト ·ィ一 スト 'エキストラクト 0. 5%、 NaC 10. 596、 ブドウ糖 0. 1%、 ρΗ = 7. 2)である。 なお、 培地の初発 pHは、 6〜 8に調製するのが適当である。 また培養は 30〜42 、 好ましくは 37て前後で 4〜24時間、 通気かく拌深 部培養、 振とう培養または静置培養等により行う。 なお、 £. geUliI162株は、 E. coli Genetic Stock Center (米国コネチカット州) より入手可能である。 同 株の索引番号は CGSC5919である。 同株の詳しい性質は、 Mol. Gen. Genet. 143, 243 (1976), J. Bacteriol. , 149, 294 (1982)に記載されている。
このようにして得られた培養物を、 例えば 3.000 r.p.m.で 5分間遠心分雠して E. eelの菌体を得る。 この菌体より、 例えば斎藤、 三浦の方法 (Biochem. Biop hys. Acta. , 72, 619 (1963))、 K. S. Kirbyの方法 (Biochem. J. , 64, 405, (1956)) 等の方法により染色体 DNAを得ることができる。
こうして得られた染色休 DN Αから i 1 vGME DAオペロンを単鯉するため に、 染色体 DN Aライブラリーを作製する。 まず、 染色体 DN Aを適当な制限酵 素で部分分解して種々の断片混合物を得る。 切断反応時間等を調節して切断の程 度を調節すれば、 幅広い種類の制限酵素が使用できる。 例えば、 Sau3A Iを、 温度 30て以上、 好ましくは 37 、 酵素濃度 1〜10ュニットノ mlで様々な時 間 (1分〜 2時間) 染色体 DNAに作用させてこれを消化する。
ついで、 切断された染色体 DN A断片を、 ェシ リヒア厲細菌細胞内で自律複 製可能なベクター DNAに連結し、 組換え DNAを作製する。 具体的 は、 染色 体 DN Aの切断に用いた制限酵素 S a u 3 A Iと同一末端塩基配列を生じさせ
る制限酵素、 例えば B a m H Iを、 温度 3 0て以上、 酵素濃度 1〜 1 0 0ュニッ ト/ mlの条件下で 1時間以上、 好ましくは 1〜3時間、 ベクター D N Aに作用さ せてこれを完全消化し、 切断開裂する。 次いで、 上記のようにして得た染色体 D N A断片混合物と開裂切断されたベクター D N Aを混合し、 これに D N Aリガ一 ゼ、 好ましくは T 4 D N Aリガーゼを、 温度 4〜1 6 、 酵素濃度 1〜 1 0 0ュ ニット Zmlの条件下で 1時間以上、 好ましくは 6〜 2 4時間作用させて組換え D N Aを得る。
得られた組換え D N Aを用いて、 ェシヱリヒア属の微生物、 例えば E. coli M 1262株 (leuB6, ilvI614. ilvH612. l, relAl, spoTl, ilvB619, ilvG603, ilvG605(am). thi-1) のようなァセトヒドロキシ酸シンターゼ欠損変異株、 coli AB2070株 (proA2, trp-3. hisC4, ilvE12. metE46. thi-1, ara- 9, lacYl or lacZ4. galK2. malAl. mtl-1. rpsL8 or rpsL9, ton-1. tsx-3. ス R, ス一, SUDE44) のようなトランスアミナーゼ B欠損変異株、 あるいは U AB1280株
(hisGl, ilvD16, metBl, argHl. thi-1. ara-13. lacYl or lacZ4, gal -6. xyl-7, mtl-2. malAl, rpsL8. 9 or Π. tonA2. ス R. ス一, supE44) のようなジヒ ドロキシ酸デヒドラターゼ欠損変異株を形質転換して染色体 D N Aライブラリー を作製する。 この形質転換は D. M. Morrisonの方法 (Methods in Enzymology 68.
326, 1979) あるいは受容菌細胞を塩化カルシウムで処理して D N Aの透過性を 増す方法 (Mandel, M. and Higa, A. , J. ol. , Biol. , 53, 159(1970)) 等により行うこ とができる。 なお、 £. coli MI262株は、 coli Genetic Stock Center (米国コ ネチカット州) より入手可能である。 同株の索引番号は CGSC5769である。 同株の 詳しい性質は、 Mol. Gen. Genet , 156. 1(1977) に記載されている。 £. coli AB2 070株は、 coli Genetic Stock Center (米国コネチカット州) より入手可能で ある。 同株の索引番号は CGSC2070である。 同株の詳しい性質は、 J. Bacteriol. , 皿 730 ( 1972) に記載されている。
ところで、 i 1 v G M E D Aオペロンの全塩基配列は明らかにされている (Nu cleic Acids Res. 15, 2137 (1987)) ので、 特定の制限酵素を選んで染色体 D N Aを消化することにより、 目的とする遺伝子が存在する Ό N A断片を特定の長さ のものとすることができる。 同特定の長さを有する D N A断片だけをベクター D
1
- 1 2 -
N Aに連結して組換え D N Aを作成し、 同組換え D N Aを用 t、て染色体 D N Aラ イブラリーを作成する方が、 より効率よく目的とする遣伝子が存在する D N A断 片を取得することができる。
得られた染色体 D N Aライブラリーの中から、 ァセトヒドロキシ酸シンターゼ 活性が増大した株あるいはァセトヒドロキシ酸シンターゼ遣伝子欠損に起因する 栄養要求性が相補された株を選択し、 上 J_JU£ 遣伝子を含む組換え D N Aをも つ菌株を得る。
得られた染色体 D N Aライブラリーの中から、 トランスアミナーゼ B活性が増 大した株あるいはトランスアミナーゼ B遣伝子欠損に起因する栄養要求性力、'相補 された株を選択し、上 J_ 遺伝子を含む組換え D N Aをもつ菌株を得る。
得られた染色体 D N Aライブラリーの中から、 ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ 活性が增大した株あるいはジヒドロキシ酸デヒドラターゼ遺伝子欠損に起因する 栄養要求性が相補された株を選択し、 i_L ^遺伝子を含む組換え D N Aをもつ 菌株を得る。
iJ_L^M遺伝子を含有する組換え D N Aをもつ候補株が、 i 1 v G M遣伝子 がクローニングされた組換え D N Aを保持するかどうかを確認するには、 候補株 から細胞抽出液を調製し、 それより粗酵素液を調製してァセトヒドロキシ酸シン ターゼ活性が增大していることを確認することにより達成できる。 ァセトヒドロ キシ酸シンターゼの酵素活性測定法は、 M. D. Feliceらの方法により行うことが できる (Methods in Enzymology 166. 241) 。
また、 ァセトヒドロキシ酸シンターゼ欠損変異株はイソロイシン、 ロイシン及 びバリン要求性であるので、 ァセトヒドロキシ酸シンターゼ欠損変異株を宿主に 用いた場合は、 バリンを含有しない最少培地上で生育可能となった菌株を単雜し、 該菌株から組換え D N Aを回収することにより、 i 1 v GM遣伝子を含有する D N A断片を得ることができる。
あるいは、 i I V GM遗伝子を含む D N Aの塩基配列は R. P. Lawtherらによつ てすでに報告されている (Nucleic Acids Res. 15, 2137 (1987)) 。 そこで、 候 補株から組換え D N Aを単雜して、 その塩基配列を解読して、 同報告にある塩基 配列と比較することによっても確認が行える。
上述した通り、 £. coli K- 12株の i I v G遺伝子のオープン · リーディング · フレーム内部には変異が生じている。 その結果フレームシフトが起き、 さらに途 中に終始コドンが出現するために翻訳が終了してしまう。 すなわち、 i 1 v G遣 伝子の開始コドンの ATG ( 1 〜 3番目) から数えて 982〜984番目に終始コドンが出 現している。 したがって、 同株より取得した i 1 v G M遣伝子を用いる場合には、 サイト 'ダイレクティッド · ミユータジヱネシス法により変異部分を正常に戻す 必要がある。 たとえばェシヱリヒア ·コリ M I 1 6 2株の i 1 V G遣伝子 (ilvG 603) では、 982〜984番目にある終始コドン TGAの前に、 TGの 2塩基対が挿入され て、 フレームが正常に戻っている。 その他については J. Bacteriol. 149, 294 (1982) の Fig. 2 に詳しく記載されている。
J_J_LJ_遺伝子を含有する組換え D N Aをもつ候補株が、 i 1 v E遣伝子がク ローニングされた組換え D N Aを保持するかどうかを確認する方法は以下の通り である。 トランスアミナーゼ B欠損変異株はイソロイシン要求性であるので、 ト ランスァミナーゼ B欠損変異株を宿主に用いた場合は、 ィソロイシンを含有しな 、最少培地上で生育可能となつた菌株を単雔し、 該菌株から組換え D N Aを回収 することにより、 i 1 v E遣伝子を含有する D N A断片を得ることができる。 あるいは、 丄!JLI遺伝子を含む D N Aの塩基配列は R. P. Lawtherらによって すでに報告されている (Nucleic Acids Res. 15, 2137 (1987)) 。 そこで、 候補 株から組換え D N Aを単離して、 その塩基配列を解読して、 同報告にある塩基配 列と比較することによつても確認が行える。
i 1 v D遣伝子を含有する組換え D N Aをもつ候補株が、 i 1 v D遺伝子がク ローニングされた組換え D N Aを保持するかどうかを確認する方法は以下の通り である。 ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ欠損変異株はイソロイシン、 ロイシン、 バリン要求性であるので、 ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ欠損変異株を宿主に用 いた場合は、 パリンを含有しない培地上で生育可能となった菌株を単雜し、 該菌 株から組換え D N Aを回収することにより、 i 1 V D遣伝子を含有する D N A断 片を得ることができる。
あるいは、 JJ_^遺伝子を含む D N Aの塩基配列は R. P. Lawtherらによって すでに報告されている (Nucleic Acids Res. 15, 2137 (1987)) 。 そこで、 候補
株から組換え DNAを単雜して、 その塩基配列を解読して、 同報告にある塩基配 列と比較することによっても確認が行える。
上記菌株おのおのより、 組換え DNAを、 例えば P. Guerry らの方法 (J. Ba cteriol. , 116, 1064 (1973))、 D. B. Clewellの方法 (J. Bacteriol.. 110, 667 (1972)) などにより単雜することができる。
i I v GMED Aオペロン全長を得るには、 i 1 v GM遣伝子を有する D N A 断片、 ±_L J_遣伝子を有する DNA断片、 及び上 ± 遺伝子を有する DNA 断片を連結する。 連結するときには、 R. P. Lawtherらによってすでに報告されて いる (Nucleic Acids Res. 15. 2137 (1987)) i 1 v GME D Aオペロン全塩基 配列を参考にできる。
野生型 i I V GMED Aオペ口ンの取得は、 染色体上に野生型 i 1 vGMED Aオペロンを有する株から、 斎藤、 三浦の方法等により染色体 DN Aを調製し、 ポリメラーゼチェインリアクション法( P C R: polymerase chain reaction; White, T.J. et al ; Trends Genet. 5, 185(1989)参照) により、 i 1 v GMED A オペロンを増幅することによつても行える。 増幅反応に用いる DN Aプライマー は、 i 1 V GMEDAオペ口ンの全領域あるいは一部領域を含有する D A二重 鎖の両 3' 末端に相補するものを用いる。 i 1 V GME DAオペロンの一部領域 だけを増幅した場合には、 該 DN A断片をプローブとして全領域を含む DN A断 片を染色体 DN Aライブラリーよりスクリーニングする必要がある。 i I vGM オペロンの全領域を增幅した場合には、 増幅された i 1 V GMED Aオペ ロンを含有する DNA断片を含む PCR反応液をァガロースゲル電気泳動に供し た後、 目的の DN A断片を抽出することによって i 1 V GME DAオペロンを含 有する DNA断片を回収できる。 この場合においても、 L一パリン生産菌の取得 に際しては上 _L A遣伝子は必須ではないので、 i 1 V GMED部分のみを增幅 してもよい。
DNAプライマーを作製するには、 R. P. Lawtherらによってすでに報告されて いる (Nucleic Acids Res. 15, 2137 (1987)) E. coliの i 1 v GMED Aオペ 口ン全塩基配列を参考にできる。
プライマー DN Aの合成は、 ホスホアミダイド法(Tetrahedron Letters, 22, 1
859(1981)参照) 等の常法により、 市販の DNA合成装置 (例えば、 Applied Bio systems社製 DNA合成機 model 380B等) を用いて合成することができる。 また、 PCR反応は、 市販の PC R反応装置 (パーキンエルマ一社製 DN Aサーマルサ イクラ一 PJ2000型等) を使用し、 Ta QDNAポリメラーゼ (宝酒造 (株) より 供給されている) を用い、 供給者により指定された方法に従って行うことができ る。
PCR法により増幅された i 1 vGMEDAオペロンは、 ェシヱリヒア属細菌 細胞内において自律複製可能なベクター DNAに接続し、 ェシ リヒア属細菌細 胞に導入することによって、 JJ_ A遺伝子への変異の導入操作およびァテニュ エーシヨンに必要な領域の除去操作等がしゃすくなる。 用いられるベクター DN Aと形質転換法、 さらに i 1 vGMEDAオペ口ンの存在の確認方法は上述した 方法と同じである。
i 1 vGMEDAオペロンの供与菌として、 coli K- 12株、 £. coli W3110株、 E. coli MC1061株等を使用した場合には、 上述したように上 J_^_遣伝子のォー プン · リーディング ·フレーム内部にフレー厶シフト変異が存在しているので、 この変異部分をサイト ·ダイレクティッド · ミユータジヱネシス法等により正常 に戻す必要がある。 coli MI 162株 (thr-10, car-94. 丄 relAl, ilvC603, thi-1) 、 E. coli雕等を DNA供与菌とした場合には、 i 1 v G遺伝子はその まま使用することができる。
(ii) i 1 v GME DAオペロンのァテニユエーシヨンに必要な領域の除去
i 1 vGMEDAオペロンからァテニユエーシヨンに必要な領域を除去する、 すなわち i 1 V GME DAオペロンにァテニユエーシヨンが起こらないような変 異を導入するには、 j 1 vGMEDAオペロンの 5' 上流域に存在するァテニュ エーター全部、 一部または近傍部分を除去するものの他に、 ァテニユエ一ター内 部に新たな DNA断片を挿入するものも含まれる。 なお、 ここで「ァテ二ユエ一 ター」 とは、 ロー非依存型のターミネータ一様シュテム/ /ループを形成する塩基 配列である。 たとえば配列表配列番号 1に記載される塩基配列の 1081番目から 11 04番目にいたる部分である。
ァテニユエ一ターを除去するためには i l vGMEDAオペ口ンのうちァテニ ユエ一夕一部よりも上流域の DN A断片を調製し、 また i 1 vGMEDAオペ口 ンのうちァテニユエ一ター部よりも下流域の DN A断片を調製して両者を連結す ればよい。 例えば i 1 vGMEDAオペロンのうちァテニユエ一ター部よりも上 流域の DN A断片は、 完全長の i 1 V GMEDAオペロンを含む DNA断片を適 当な制限酵素で切断することによって調製できる。 あるいは、 i 1 vGMEDA オペロンのうちァテニユエ一ター部よりも上流域の DNA断片を PC R法によつ て增幅してもよい。 P CR法に用いるプライマー DNAは、 R. P. Lawtherらによ つてすでに報告されている (Nucleic Acids Res. 15, 2137 (1987)) 塩基配列、 G. Coppolaらによってすでに報告されている (Gene SI, 21 (1991)) 塩基配列を 基にして化学合成してもよい。 さらには、 i 1 vGMEDAオペロンのうちァテ 二ユエ一夕一部よりも上流域の D N A断片を化学合成してもよい。
i 1 V GMEDAオペロンのうちァテニユエ一ター部よりも下流域の DNA断 片を調製する方法も同様である。
i 1 vGMEDAオペロンを出発材料にして、 ァテニユエ一ターの一部または 近傍部分が除去された i 1 vGMEDAオペ口ンを調製することにより i 1 vG 1_ΠΑオペロンが得られる場合がある。 ァテニユエ一ターの位置および塩基配 列は R. P. Lawtherらによってすでに報告されている (Nucleic Acids Res. 15, 2137 (1987)) ので、 この配列を基にして除去する D N Aを決定する。
除去する DN Aは、 ァテニユエ一ターがロー非依存型のターミネータ一様シュ テム ループを形成するために必要な D N A部分か、 同シュテムノループの上流 に位置する連続するバリン残基をコードする領域を含む適当な DNA部分か、 あ るいはその両方を含む DN A部分が好ましい。 ァテニユエ一ターの一部または近 傍部分を除去するためには i 1 vGMEDAオペロンのうち除去される DNA部 分よりも上流域の DN A断片を調製し、 また i 1 vGMEDAオペロンのうち除 去される D N A部分よりも下流域の D N A断片を調製して両者を連結すればよい。 例えば i 1 vGMEDAオペ口ンのうち除去される D N A部分よりも上流域の D N A断片は、 完全長の i 1 vGMEDAオペ口ンを含む D N A断片を適当な制限 酵素で切断することによって調製できる。 あるいは、 i 1 vGMEDAオペロン
のうち除去される DNA部分よりも上流域の DNA断片を PC R法によって増幅 してもよい。 PCR法に用いるプライマー DNAは、 R. P. Lawtherらによってす でに報告されている (Nucleic Acids Res. 15, 2137 (1987))塩基配列、 G. Cop polaらによってすでに報告されている (Gene I, 21 (1991))塩基配列を基にし て化学合成してもよい。 さらには、 i 1 vGMEDAオペロンのうち除去される D N A部分よりも上流域の D N A断片を化学合成してもよい。
i 1 V GMEDAオペ口ンのうち除去される D N A部分よりも下流域の D N A 断片を調製する方法も同様である。
i 1 V GMEDAオペロンを出発材料にして、 ァテニユエ一ター内部に新たな DNA断片が挿入された i 1 V GMEDAオペロンを調製することにより i l v GMEDAオペ口ンが得られる場合がある。 ァテニユエ一ターの位置および塩基 配列は、 R. P. Lawtherら、 あるいは G. Coppolaらによってすでに報告されている ので、 この配列を基にして挿入される新たな D N A断片の挿入位置および挿入さ れる D N A断片の塩基配列を決定する。
挿入される新たな DN A断片は、 ァテニユエ一ターがロー非依存型のターミネ 一夕一様シュテムノループを形成するために必要な DN A部分か、 あるいは同シ ュテムノループの上流に位置する連続するバリン残基をコードする DNA部分に 挿入されることが好ましい。 挿入の結果、 ァテニユエ一ターがロー非依存型のタ 一ミネーター様シュテム ループを形成できなくなることがあり、 このためァテ 二ユエ一ターが機能しなくなることが期待されるからである。
挿入される新たな DN A断片の塩基配列は、 挿入されたときにァテニユエ一夕 一がロー非依存型のターミネータ一様シュテムノループを形成しないように設計 され、 挿入されたときに同シュテム Z ープの上流に連続するバリン残基が位置 しないように設計されることが好ましい。
ァテニユエ一ターの内部に新たな DN A断片を挿入するためには、 i 1 V GM ^Aオペロンのうち新たな DNA断片が挿入される DNA部分よりも上流域の D N A断片を調製し、 また i 1 vGMEDAオペ口ンのうち新たな D N A断片が 挿入される DN A部分よりも下流域の DN A断片を調製して、 さらに挿入される 新たな D N A断片を調製して 3者を連結すればよい。 例えば i 1 vGMEDAォ
ペロンのうち新たな DN A断片が挿入される DN A部分よりも上流域の DN A断 片は、 完全長の i 1 vGMEDAオペロンを含む DNA断片を適当な制限酵素で 切断することによって調製できる。 あるいは、 i 1 vGMEDAオペロンのうち 新たな DN A断片が挿入される DN A部分よりも上流域の DN A断片を PC R法 によって增幅してもよい。 PCR法に用いるプライマー DNAは、 R. P. Lawthe rらによってすでに報告されている (Nucleic Acids Res. 15, 2137 (1987))塩基 配列、 G. Coppolaらによってすでに報告されている (GeneSI 21 (1991))塩基 配列を基にして化学合成してもよい。 さらには、 i 1 vGMEDAオペロンのう ち新たな D N A断片が挿入される D N A部分よりも上流域の D N A断片を化学合 成してもよい。
i 1 V GMEDAオペロンのうち新たな DNA断片が挿入される DNA部分よ りも下流域の D N A断片を調製する方法も同様である。
挿入される新たな D N A断片は化学合成によつて調製できる。
また、 i 1 vGMEDAオペロンのうち新たな DNA断片が挿入される DNA 部分よりも上流域の DNA断片、 あるいは i 1 vGMEDAオペロンのうち新た な DN A断片が挿入される DN A部分よりも下流域の DN A断片を PC R法によ つて増幅する際に、 プライマー DN Aに挿入される新たな DN A断片を連結して おくこともできる。 例えば、 i 1 vGMEDAオペロンのうち新たな DNA断片 が挿入される DN A部分よりも上流域の DN A断片を増幅するために用いる 3' 側 DNAプライマーに、 挿入される新たな DN A断片の片方の鎖を連結する。 同 様にして i 1 vGMEDAオペロンのうち新たな D N A断片が挿入される D N A 部分よりも下流域の DNA断片を增幅するために用いる 5' 側 DN Aプライマー に、 挿入される新たな DN A断片の相補鎖を連結する。 これらのプライマーを用 いて増幅される 2種の DN A断片を連結する。
(iii) スレオニンデァミナーゼの不活性化
取得した丄丄 Xオペ口ンが i 】 V Aj¾伝子を含んで 、る場合には、 スレオニン デァミナーゼ活性を発現しないように、 1J_JLA遺伝子を除去し、 あるいは発現 されるスニォニンデァミナーゼが不活性化されるように J_ lA遣伝子内部に変
異、 挿入、 欠失等を起こさせるように、 i 1 V A遣伝子を改変する。 改変法とし ては、 例えば _LJ_^遣伝子内部に存在する制限酵素部位を切断し、 切断点より も下流の D N A断片を除去する方法が挙げられる。 i I V A遣伝子を 2箇所の制 限酵素部位で切断し、 再連結することによって DNA断片を切り出してもよい。 また、 前記制限酵素部位に合成 D N A等の他の D N A断片を挿入することによつ て、 発現されるスレオニンデァミナーゼを不活性化することができる。 制限酵素 切断部位が粘着末端である場合には、 この粘着末端を平滑化した後、 末端同士を 連結することによつても、 発現されるスレオニンデァミナーゼを不活性化するこ とができる。 さらに、 部位特異的変異導入等によってもスレオニンデアミナーゼ を不活性化することができる。
以下、 ァテニユエーシヨンが解除され、 かつ、 スレオニンデアミナーゼ活性を 発現しな L、 i 1 V GMEDAオペロンまたは i 1 v Aを欠失した i 1 v GMED オペロンを、 解除型 i 1 vGMEDA*オペロンという n ここで、 「Α·」 は、丄 I V Α遣伝子の欠失、 または活性を有しないスレオニンデアミナーゼまたはその 一部をコードする上!^ A遺伝子を表す。
(iv)ェシヱリヒア属に属する微生物への解除型 i 1 V GMED A*オペロンの導 入
上記のようにして得られる解除型 i 1 V GMED A'オペ口ンを含む D N A断片 を組換え DN Aとして、 適当な宿主微生物に導入し、 発現させることにより、 丄 1 vGMEDA'オペロンにコードされるノ、'リン生合成系の酵素群の発現が增強さ れた微生物を取得できる。 宿主としては、 ェシエリヒア属に厲する微生物が好ま しく、 例えばェシエリヒア ·コリがあげられる。
また、 組換え DNAから解除型 i 1 V GMED A'オペロンを取り出し、 他のベ クタ一 DN Aに挿入したものを使用してもよい。 本発明において用いることので きることのできるベクター DNAとしては、 プラスミ ドベクター DNAが好まし く、 例えば pUC19、 pUC18 pBR322、 pHSC299 pHSG298、 pHSG399、 pHSG398、 RSF1 010、 pMW119、 pMW118、 pMW219 pMW218等が挙げられる。 他にもファージ DNAの ベクターも利用できる。
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- 20 - さらに、 解除型〗 1 vGMEDA'オペロンの発現を効率的に実施するために、 解除型 i 1 V GMED A*オペロンの上流に 1 a c、 t r p、 PL等の微生物内で 働く他のプロモーターを連結してもよく、 i 1 V GMEDA*オペロン固有のプロ モーターをそのまま、 あるいは増幅して用いてもよい。
また、 上記のように、 解除型 i 1 vGMEDA*オペロンを含む DNA断片を自 律複製可能なベクター DNAに挿入したものを宿主に導入し、 プラスミ ドのよう な染色体外 D N Aとして宿主に保持させてもよいが、 解除型 i 1 vGMEDA'ォ ペロンを含む DNA断片を、 トランスダクシヨン、 トランスポゾン (Berg, D. E. and Berg, C. M. , Bio/Technol. , 1,417(1983))、 Muファージ (特開平 2— 1 09985号公報) または相同性組換え (Experiments in Molecular Genetics,
Cold Spring Habor Lab. (1972)) を用いた方法で宿主微生物の染色体に組み込ん でもよい。 宿主に ¾入する解除型 i 1 vGMEDA'オペロンの数は、 1つでもよ く、 複数でもよい。
上記のようにして解除型 i I vGMEDA*オペ口ンを含む D N A断片を、 リポ 酸要求性の、 又は/及び H+-ATPa s eを欠損したェシエリヒア属に属する微 生物に導入することにより、 L—パリン生産菌が得られる。 解除型 i 1 vGME オペロンを含む DNA断片を導入したェシ リヒア厲に厲する微生物に、 リ ポ酸要求性又は Z及び H + - A T P a s e欠損を導入しても L一バリン生産菌は得 られる。
〔2〕 L一口イシン生産菌
後記実施例に示すように、 リポ酸要求性または H+-ATPa s eを欠損したェ シェリヒア厲に厲する微生物は、 L一バリン生産性を向上させることができるこ とが明らかとなった。 このことは、 リポ酸要求性変異により、 あるいは H + - AT P a s e欠損変異によって、 細胞内の代謝の流れが L一バリン合成が進む方向に 傾いた結果であることを示唆している。 したがって、 Lーバリン生合成系の最終 中間体から分岐する合成経路を有する L一口イシンの生合成も、 リポ酸要求性変 異又は Z及び H+-ATP a s e欠損変異によって促進されると考えられる。 した がって、 L一口イシン生産能をリポ酸要求性変異株、 H + -ATP a s e欠損変異
株、 又はリポ酸要求性一 H +- A T P a s e欠損変異をともに有する変異株に付与 または増強すれば、 L一口イシン生産能を付与又は増強できることが期待される。
L一口イシンの生産能の付与または増強は、 例えば、 上記 Lーバリン生産に必 要な性質に加えて、 制御機構が実質的に解除された L一ロイシン生合成系遺伝子 をェシヱリヒア属に属する微生物に導入することによって行われる。 また、 ェシ リヒア属に厲する微生物が保持する L一口イシン生合成系遣伝子の制御機構が 実質的に解除されるような変異を導入してもよい。 このような遣伝子として、 例 えば、 L—ロイシンによる阻害が実質的に解除された 1 e u A遺伝子が挙げられ る。
尚、 本発明の微生物は、 以上のような Lーバリン生産能あるいは L一口イシン 生産能に加えて、 アミノ酸生産能の向上に有効な公知の性質、 例えば各種栄養要 求性、 薬剤酎性、 薬剤感受性、 薬剤依存性等の性質あるいは遺伝子工学的手法に より、 アミノ酸の生合成を向上させる遺伝子が増幅されている特徴を併せ持って いてもよい。 く 2 >本発明の L一バリンまたは L—ロイシンの製造法
本発明による L一バリンまたは L—ロイシンの製造は、 本発明の微生物を液体 培地で培養し、 培養液中に L一パリンまたは L一口イシンを生成蓄積せしめ、 こ の培養液から L—ノ リンまたは L一口イシンを採取することによって行うことが できる。 この際、 L一バリンの製造には本発明の L一バリン生産菌を、 L—ロイ シンの製造には本発明の L一口イシン生産菌を使用する。
本発明の製造法における L一バリン生産菌または L一ロイシン生産菌の培養お よび培養液からの Lーバリンまたは L一口イシンの採取、 精製等は、 従来の微生 物を用いた発酵法によるアミノ酸の製造法と同様にして行えばよ t、。 培養に使用 する培地としては、 炭素源、 窒素源、 無機物を含有し、 必要があれば使用菌株が 生育に要求する栄養源を適当量含有するするものであれば、 合成培地でも天然培 地でもよい。 炭素源としては、 グルコースゃシユークロースをはじめとする各種 炭水化物、 各種有機酸があげられる。 また使用する微生物の資化性によってはェ タノ一ルゃグリセロール等のアルコールを用いることが出来る。 窒素源としては、
アンモニアや、 硫酸アンモニゥム等の各種のアンモニゥム塩類や、 アミン類その 他の窒素化合物や、 ぺプトン、 大豆加水分解物、 発酵菌体分解物等の天然窒素源 を用いることが出来る。 無機物としては、 燐酸一カリウム、 硫酸マグネシウム、 塩化ナトリウム、 硫酸第一鉄、 硫酸マンガン、 炭酸カルシウム等が用いられる。 培養は、 振盪培養、 通気撹拌培養等の好気的条件下で行うことが好ましく、 培 養温度は 20〜40 で、 好ましくは 30〜38 の範囲で行う。 培地の pHは 通常 5〜9の範囲であり、 6. 5〜7. 2の範囲が好ましい。 培地の pHは、 ァ ンモニァ、 炭酸カルシウム、 各種酸、 各種塩基、 緩衝液などによって調整するこ とができる。 通常、 1〜3日の培養によって、 培養液中に目的とする L一パリン または L—ロイシンが蓄積する。
培養終了後、 培養液から菌体などの固形物を遠心分離や膜分雜法で除去し、 ィ オン交換法、 濃縮法、 晶析法等によって目的とする L—パリンまたは L一口イシ ンを採取、 精製することが出来る。 図面の簡単な説明 図 1は、 プラスミ ド pHSGSKを構築する手順を示す図である。
図 2は、 プラスミ ド p dGMlを構築する手順を示す図である。
図 3は、 プラスミ ド PMWGMA2を構築する手順を示す図である。
図 4は、 プラスミ ド pMWD 5を構築する手順を示す図である。
図 5は、 プラスミ ド pMWd AR6を構築する手順を示す図である。 発明を実施するための最良の形態 以下、 本発明の実施例を説明する。 実施例 1 L一バリン生産菌の創製 1. 解除型 i 〗 vGMEDオペロン発現プラスミ ド DMWdAR6の梅築 ェシ リヒア ·コリ MI 162株より、 染色体 DN Aを抽出した。 該染色体 D
N Aを制限酵素 H i n d 111で切断した。 i 1 vGM遺伝子を含む H i n d 111— H i n dill DNA断片は 4. 8 k bの長さであることが判明している。 そこで 4. 8 k b前後の長さを有する H i n dlll-H i n dill DNA断片と、 プラス ミ ドベクター pBR322 (宝酒造(株) より購入) を H i n dillで切断して得 られる DN A断片とを連結した。
得られた DN A連結反応混合物を、 ァセトヒドロキシ酸シンターゼ欠損株であ るェシェリヒア ·コリ Ml 262株に導入した。 形質転換されてァセトヒドロキ シ酸シンターゼ欠損の形質が相補された株を選択し、 その株が保有するプラスミ ドを単離した。 同プラスミ ドの構造を解析した結果、 PBR 322の H i n dll I部位に i 1 v GM遣伝子及び i 1 v E遺伝子の 5 ' 末端側の一部を含む 4. 8 k bの DNA断片が挿入されていた。 同プラスミ ドを pBRGM7と命名した。
Gene S2, 21, (1991)、 Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 78, 922, (1981) と J. Bacteriol. 149, 234. (1982) に報告されている i 1 vGM遣伝子の塩基配列 を参考にして、 配列表配列番号 3と配列番号 4に記載した合成ォリゴヌクレオチ ド DNAを合成した。 両 DN Aをプライマーとして、 M I 162株の染色体 DN Aを铸型として、 PCR法にて DNAの増幅を行った。 増幅される DNA断片は 配列表配列番号 1に記載される塩基配列のうち 25番目から 952番目の配列を 有する DNA断片である。 同断片を断片 (A) とする。
同様にして、 Gene 97. 21, (1991)、 Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 7B. 922. (1981) と J. Bacteriol. 149, 294, (1982) に報告されている塩基配列を参考 にして、 配列表配列番号 5と配列番号 6に記載した合成ォリゴヌクレオチド DN Aを合成した。 両 DN Aをプライマーとして、 MI 162株の染色体 DNAを铸 型として、 PCR法にて DNAの増幅を行った。 増幅される DNA断片は配列表 配列番号 1に記載される塩基配列のうち 1161番目から 2421番目の配列を有する D NA断片である。 同断片を断片 (B) とする。
断片 (A) を _§_m_§Jで消化して得られる大断片と、 ベクター PUC 18 (宝 酒造) を _§JQ_^Iで消化して得られる DNA断片とを連結してプラスミ ド pUC Aを作成した。 断片 (B) を iL&JlIで消化して得られる大断片と、 PHSG3 99 (宝酒造) を H i n c II及び Kp η Iで消化して得られる大断片とを連結し
てプラスミ ド pHSGBを作成した。
プラスミ ド pUCAを] LBJIIで消化し、 DNAポリメラーゼ Iの大フラグメ ント (クレノーフラグメント) を用いて切断端を平滑末端化し、 さらに P s t I で消化し、 最終的に断片 (A)を含む DN A断片を単雜した。 プラスミ ド pHS 08を^1^«1111で消化し、 DNAポリメラーゼ Iの大フラグメント (クレノー フラグメント) を用いて切断端を平滑末端化し、 さらに 上 Iで消化し、 最終 的に断片 (B) を含む DN A断片を単雔した。 両 DNA断片を連結し、 プラスミ ド pHSGSKを作成した。
pHSGSKに搭載される、 断片 (A)及び断片 (B) に由来する Sma I一 Kpn I断片を断片 (C) と命名した。 断片 (C) は、 i 1 vGM遣伝子を含む 4. 8 k bの H i n dIII_H i n dill断片を Sma Iと Kp n Iで切断して得 られる断片に相当し、 プロモーター、 SD配列及び丄 J_JL£遺伝子上流域を含む が、 リーダー配列からァテニユエ一ター領域に至る配列約 0. 2 kbを欠いてい る。 以上、 pHSGSKを構築する手順を図 1にまとめた。
プラスミ KPHSGSKを Sma Iと jipji Iで消化することにより断片 (C) を得、 プラスミ ド DBRGM7を Sma Iと Iで消化することにより大 D N A断片を得、 両者を連結した。 得られたプラスミ ドを p dGMlと命名した。 pdGMlに搭載される、 i 1 vGM遺伝子を含む 4. 6 k bの H i n dlll-H J_D_dni断片は、 ァテニユエーシヨンに必要な領域を欠いている。 ァテニユエ一 シヨンに必要な領域を欠いた丄! _^£M遣伝子を、 本実施例及び図面において 「Δ a t t GM」 と表現する。 以上、 p d GM 1を構築する手順を図 2にまとめ
/ o
特開平 2— 458号公報に記載されているプラスミ ド pDR I A4は、 ェシェ リヒア厲細菌で自律複製可能でありかつブレビパクテリゥム厲細菌で自律複製可 能なシャトルベクター pDR 1120と、 E. coli K- 12由来のスレオニンデァミ ナーゼをコードする i 1 V A遣伝子及び i 1 vD遣伝子の 3' 末端側の一部を含 む B amH I -B amH I断片とが結合されて調製される。 なお同 B amH I一 _§jnH I断片は、 特開平 2— 458号公報では、 2. 3 kbと記載されている が、 現在では 2. 75 kbであることが判明している。 プラスミ ド pDR I A 4
はブレビバクテリゥム ·フラバム A J 12358 (FERM P— 9764) あ るいはブレビバクテリゥム ·フラバム A J 12359 (FERM P- 9765) の染色体 DNA外に存在する。 これらの株から常法によりプラスミ ド pDR I A 4を調製できる。 尚、 pDR I A4が有する J_J_^A遺伝子がコードするスレオ ニンデアミナーゼは、 L一イソロイシンによるフィードバック阻害が解除されて いるが、 本発明においてはこのフィードバック阻害の解除は必須ではない。
プラスミ ド pDR I A4上の B amH I— B amH I 2. 75kbの DNA断 片中、 L一イソロイシンによる阻害が実質的に解除されたスレオニンデァミナ一 ゼをコ一ドする i 1 V A遺伝子を含む H i n dlll-B amH I断片を調製し、 ベ クタ一 pMWl 19 (二ツボンジーン社製) を H i n dill及び B amH Iで切断 して得られる DNA断片と連結した。 こうして作製されたプラスミ ドを pMWA 1と命名した。
プラスミ ド pMWA 1を ii jidlllで切断して得られる DNA断片と、 プラス ミ ド p dGMlを H i n dillで切断して得られる i 1 v GM遣伝子を含む DNA 断片とを連結した。 プラスミ ド上に存在する制限酵素認識部位の位置を解析する ことによって、 i 1 vGM遣伝子の転写方向と i 1 V A遣伝子の転写方向とが同 方向となったものを選択し、 これをプラスミ ド pMWGMA2と命名した。 pM WGMA2は、 ァテニユエ一ターを除去された i 1 vGM遣伝子、 i 1 v E遺伝 子の 5' 末端側の一部、 及び i 1 vD遣伝子の 3' 末端側の一部を有している。 以上、 pMWGM A 2を構築する手順を図 3にまとめた。
ェシヱリヒア ·コリ1 I 162株の染色体 DN Aを調製し、 これを S a 1 I及 び^ _丄1で切断して DN A断片混合物を調製した。 一方、 ベクター pUC 19 (宝酒造社) を Sa 1 I及び Ps t Iで切断して DNA断片を調製した。 DNA 断片混合物と pUC 19が切断されて得られる DNA断片とを連結し、 DNA混 合物を得た。 同 DNA混合物を、 トランスアミナーゼ B欠損株である AB 207 0株 (J. Bacteriol. 109, 703, 1972、 ェシヱリヒア ·コリ ジェネティックスト ックセンターから分譲。 CGSC2070) に導入し、 形質転換されて分岐鎖ァ ミノ酸要求性が回復した株を選択した。 同株よりプラスミ ドを調製したところ、 プラスミ ド pUC 19が Sa 1 I及び Ps t Iで切断して得られる D N A断片と、
i 1 v E遺伝子を含む S a 1 I -P s t I D N A断片が連結されていた。 このプ ラスミ ドを pUCE 1と命名した。 pUCE lは、 i 1 v M遺伝子の 3 ' 末端側 の一部、 i 1 vE遣伝子、 及び i 1 vD遺伝子の 5' 末端側の一部を有している。
PMWGMA2を H i n d I IIで部分消化して D N A断片混合物を調製した。一 方、 pUCE 1を iLiJldinで切断し、 i 1 v E遺伝子の一部と i 1 v D遺伝子 の 5' 末端側の一部とを含む 1. 7 k bの H i n dlll-H i n dill DNA断片 を調製した。 両者を連結して得られる DNA混合物を用いてジヒドロキシ酸デヒ ドラターゼ ( i I vD遣伝子産物) 欠損株 AB 1280株を形質転換し、 形質転 換された株のうち分岐鎖アミノ酸要求性が消失したものを選択した。 同形質転換 株から、 プラスミ ドを調製したところ、 pMWGMA2が厶 a t t GMと i 1 v Δとの間に存在する iL ld III部位でのみ切断されて得られる DNA断片と、 p UCE 1に由来する JJ_ ^遺伝子の一部と丄_!_ ^遺伝子の一部とを含む 1. 7 k bの H i n dlll-H i n dill D N A断片が連結されており、 i 1 v GME オペロンが再生されていた。 こうして得られるプラスミ ドを pMWD5と命 名した。 以上、 pMWD 5を構築する手順を図 4にまとめた。
以上の様にして得られたプラスミ ド pMWD5は、 pMWl 19をベクターと しており、 ァテニユエーシヨンに必要な領域が除去された i 1 V GME DAオペ ロンを搭載したプラスミ ドである。
次に、 こうして得られたプラスミ ド PMWD5を SnaB Iで完全消化した後、 Ac cl 11で部分消化した。 得られた D N A断片を再環化し i 1 V A遣伝子のみが 破壊されたプラスミ ド pMWdAR6を得た (図 5)。 この様にして得られたプ ラスミ ド pMWdAR 6はァテニユエーシヨンに必要な領域を欠き、 且つ i 1 V A遣伝子が破壊された i 1 vGMEDAオペロンを有するプラスミ ドである。
2. L一八'リン生産菌の創製 上記のようにして得られた i 1 vGMEDオペ口ン発現ブラスミ ド p MW d A R 6を用いて、 リポ酸要求性変異株 coli W14851ip2 (ATCC25645). H+-AT P a s e欠損変異株 E. coli W1485atpA401、 リポ酸要求性一 H + - A T P a s e欠
損変異株 coli AJ 12631 (FERM P-12381).及び野生株 coli 11485 (ATCC1 2435)をそれぞれ形質転換し、 以下の形質転換株を得た。
1 ) E. coli W1485/ pMWd AR 6
2) E. coli W1485atpA401/ p MW d A R 6
3 ) E. coli W14851ip2/ p MW d A R 6
4) E. coli AJ 12631 /pMWd AR6
E. coli AJ12631は、 coli 14851ip2 (ATCC25645)に、 coli AN718 (CGS C6308)に由来する H + - ATP a s eの F 1のなサブュニッ卜に変異を有する変異 遺伝子である atpA401を Plkcファージ (IFO20008) によって形質導入することによ つて得られた株である (特開平 5— 137568参照) 。 H+- ATP a s e欠損 変異を有する形質導入株の選択は、 atpA401遺伝子の近傍に位置する bgl遺伝子を マーカーとして利用した。 bgl遣伝子は、 ホスホー /9ーグルコシダーゼをコードし ており、 野生型 bgl遺伝子 (bgl—)を有する eoliはサリシンを資化できないが、 変異 bgl遺伝子 (bgl+) を有する はサリシンを唯一の炭素源として生育で きるようになり、 平板培地にプロモチムールブルー (BTB)を添加しておくとサリ シン資化性株のコロニーは自ら生産した有機酸によって黄色に着色する。 したが つて、 変異型 bgl遣伝子 (bgl+) と atpA401遺伝子を連鎖形質導入すれば、 H+- A TP a s e欠損変異株を効率よく選択することができる。 まず、 coU A 718か らサリシン資化性 (bgl+)株を分雜し、 続いて AN718(bgl+)株に Plkcを感染させ、 得られた溶菌液を用いて eoii W14851ip2の形質導入を行った。 得られた形質導 入株のリポ酸要求性及び H+- AT Pa s e活性を調べ、 リポ酸要求性及び H+ - A TP a s e欠損変異のいずれをも保持していることを確認した。
E. W1485atpA401は、 同様にして ^eU W1485に atpA401を形質導入して 得られた株である。 実施例 2 L—ノ、 *リンの製造 実施例 1で得られた L一バリン生産菌の L一バリン生産性を評価した。 バクト
トリプトン 1¾、 酵母エキス 0.5¾ NaClO.5¾、 寒天 1.5¾、 ァンピシリン 100 g/mlか らなる組成の培地に各形質転換株を塗布し、 37' Cで 18ないし 24時間培養後、 その 一部を白金耳で 20mlの発酵培地 (グルコース 4¾、 硫酸アンモニゥム 1.6¾、 リン酸 二水素カリウム 0.1¾、 硫酸マグネシウム 7水塩 0.1¾、 硫酸第一鉄 7水塩 0.001¾、 硫酸マンガン 5水塩 0.001%、 酵母エキス 0.2¾、 バクトトリプトン 0.2%、 炭酸カル シゥム 3¾、 pH7.0) に接種して、 37' Cで 24時間振通培養した。 リポ酸要求性株の培 養にはリポ酸を 1 g/Lとなるよう添加して培養した。
菌体を除去した培養上清中の Lーバリン濃度を、 陽イオンカラム (CPK08 :旭化 成 (株) 製) を用いた高速液体クロマトグラフィーにて測定した。 結果を表 1に 示す。 表 1 各種菌株の L一バリン生産性
この結果から、 リポ酸要求性変異及び Z又は H+- AT Pa s e欠損変異を有す る g. eoliを宿主とし、 この宿主細胞に、 スレオニンデアミナーゼ活性を発現せず、 ァテニユエーシ aンに必要な領域を欠損した i 1 V GMEDA*オペロンを含む D NA断片を導入して得られた £. iは、 L一パリン生産性が增強されていること が明らかである。 また、 宿主としてリポ酸要求性であり、 かつ H
+-ATP a s e を欠損した株を用いると、 L一バリン生産性を一層増強することができる。 _hの 用 πτι^ 本発明により、 L一バリンまたは L一口イシン生産菌の L一バリンまたは L
口イシン生産能を増強することが可能となつた。 本発明の微生物を用いること K より、 L一バリン及び L一口イシンを効率よく製造することができる。
配列表
α)—般情報
(υ 出願人: 味の素株式会社
(ii)発明の名称: Lーバリン及び L —ロイシンの製造法 (iii) 配列数: 12
(iv)連絡先:
(A)宛名
(B)番地
(C)市
(D)州
(E)国
(F) ZIP:
(V) コンピュータ読取り可能形式
(A)媒体: フロッピーディスク
(B)コンピュータ : IBM PC互換
(C)操作システム : PC-DOS/ilS- DOS
(D)ソフ トゥヱァ : FastSEQ Version 1.5 (vi)現行出願データ
(A)出願番号
(B)出願日
(C)分類
(viii)代理人ノ事務所情報
(A)名前:
(B)登録番号:
(C)整理番号:
(ix)通信情報
(A)電話番号:
(B)ファクシミ リ番号:
(2)配列番号 1の配列の情報:
(i)配列の性質:
(A) 配列の長さ: 2841 base pairs
(B) 配列の型: 核酸
(C) 鎖の数: 2本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類: Genomic DNA
(iii) ハイポセティカル: NO
(iv) アンチセンス: NO
(vi) 起源:
(A) 生物名: ェシヱリヒア コリ(Escherichia coli)
(B)株名: MI162
(ix) 配列の特徵:
(A) 特徴を表す記号: CDS
(B) 存在位置: 957. . 1055
(C)特徴を決定した方法: S
(ix) 配列の特徵:
(A)特徵を表す記号: attenuator
(B)存在位置: 1081. . 1104
(C)特徵を決定した方法: S
(ix) 配列の特徵:
(A)特徵を表す記号: CDS
(B)存在位置: 1195. . 2841
(C)特徴を決定した方法: S
(ix) 配列の特徵:
(A)特徴を表す記号: cleavage- site(Smal)
(B)存在位置: 52. . 57
(C)特徵を決定した方法: S
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号: cleavage- site(Kpnl)
(B)存在位置: 2395. . 2400
(C)特徴を決定した方法: S
(xi) 配列: SEQ ID N0: 1 :
CTCGCTTTCC HGnCCTGA CCGATAACAT CACTGAGATC ATGTTGTAGC GCCCCGGATA 60 CTGCATCAGT TGGTTTCGGG CGTTCGAGAG CGTGCTTACC TTCCACAAAC GCACAGACAG 120
CTTGCAGATG ATCGGCTATC AGGCATCCTT CACCGTTAAT TAGCCCCACT TCATCTTCGT 180
TATCTTTCGC GACGATAATT TTTCTGCCCG ACHAATAGC TTCAGTTGCA CTCGAGATTG 240
CGCCGGGAAC GCCACGCAGA GCGCCTGTAA GCGCCAGTTC TCCGACTAAT TCATATTCAT 300
CTAACTTATT GGCTGTAAGC TGTTCTGAGG CCGCCAGCAA CGCAATGGCG ATACGTAAAT 360
CATATCGTCC CCCTTCTTTT GGCAGATCAG CTGGAGCCAG GTTGATCGTG ATTTTTTTCG 420
CCGGATATTC ATATCCGCTA TTGATAATGG CGCTGCGCAC GCGATCCCGA GCTTCTTTTA 480
CCGTTGT TC TGGTAACCCC ACCATCGTTA AGCCGGGTAG ACCTTTACTC ATATGTACCT 540
CAACAGTGAT CGGGGGCGCA TTTACTCCCA GGGCTGCGCG GGTATGAACA ATTGACAGTG 600
ACATAAGCCC TCCTTGAGTC ACCAHATGT GCATAAGATA TCGCTGCTGT AGCCCGCTAA 660
TTCGTGAATT TTAGTGGCTG ATTCCTGTTT ATTTGTCCAA CTGAAGTTGA GncnCTGG 720
CGGTCGAATG ATCCTCCCAA AAATGCAGCG GACAAAGGAT GAACTACGAC CAAGGGAACA 780
ACATTCATAC TGAAATTGAA TTTTTTTCAC TCACTATTTT ATTTTTAAAA AACAACAATT 840
TATATTGAAA TTAHAAACG CATCATAAAA ATCGGCCAAA AAATATCTTG TACTATTTAC 900
AAAACCTATG GTAACTCITT AGGCATTCCT TCGAACAAGA TGCAAGAAAA GACAAA 956
ATG ACA GCC CTT CTA CGA GTG ATT AGC CTG GTC GTG ATT AGC GTG CTG 1004 Met Thr Ala Leu Leu Arg Val lie Ser Leu Val Val l ie Ser Val Val
1 5 10 15
CTG ATT ATT ATC CCA CCG TGC GGG GCT CCA CTT GGA CGA GGA AAG GCT 1052 Val lie lie lie Pro Pro Cys Gly Ala Ala Leu Gly Arg Gly Lys Ala
20 25 30
TAGACATCAA CCCTTAACGA ACTAAGACCC CCGCACCGAA AGGTCCGGGG GTTTTTTTTG 1112
ACCTTAAAAA CATAACCGAG GAGCAGACAA TGAATAACAG CACAAAATTC TCTTTCTCAA 1172
GATTCAGGAC GGGGAACTAA CT ATG AAT GGC CCA CAG TGG GTG GTA CAT GCG 1224
Met Asn Gly Ala Gin Trp Val Val His Ala
1 5 10
TTG CGG CCA CAG GGT GTG AAC ACC GTT TTC GGT TAT CCG GGT GGC GCA 1272 Leu Arg Ala Gin Gly Val Asn Thr Val Phe Gly Tyr Pro Gly Gly Ala
15 20 25
ATT ATG CCG GTT TAC GAT GCA TTG TAT GAC GGC GGC GTG GAG CAC TTG 1320 He Met Pro Val Tyr Asp Ala Leu Tyr Asp Gly Gly Val Glu His Leu
30 35 40
CTA TGC CGA CAT GAG CAG GGT GCG GCA ATG GCG GCT ATC GGT TAT GCT 1368 Leu Cys Arg His Glu Gin Gly Ala Ala Met Ala Ala l ie Gly Tyr Ala
45 50 55
CCT GCT ACC GGC AAA ACT GGC GTA TGT ATC GCC ACG TCT GGT CCG GGC 1416 Arg Ala Thr Gly Lys Thr Gly Val Cys l ie Ala Thr Ser Gly Pro Gly
60 65 70
GCA ACC AAC CTC ATA ACC GGG CTT GCG GAC GCA CTG TTA GAT TCC ATC 1464 Ala Thr Asn Leu lie Thr Gly Leu Ala Asp Ala Leu Leu Asp Ser He
75 80 85 90
CCT GTT GTT GCC ATC ACC GGT CAA GTG TCC GCA CCG TTT ATC GGC ACT 1512 Pro Val Val Ala lie Thr Gly Gin Val Ser Ala Pro Phe l ie Gly Thr
95 100 105
GAC GCA TTT CAG GAA GTG GAT GTC CTG GGA TTG TCG TTA GCC TGT ACC 1560 Asp Ala Phe Gin Glu Val Asp Val Leu Gly Leu Ser Leu Ala Cys Thr
110 115 120
AAG CAT AGC ΓΓΤ CTG GTG CAG TCG CTG GAA GAG HG CCG CGC ATC ATG 1608 Lys His Ser Phe Leu Val Gin Ser Leu Glu Glu Leu Pro Arg He Met
125 130 135
GCT CAA GCA TTC CAC GTT GCC TGC TCA GGT CGT CCT GGT CCG GTT CTG 1656 Ala Glu Ala Phe Asp Val Ala Cys Ser Gly Arg Pro Gly Pro Val Leu
140 145 150
GTC CAT ATC CCA AAA GAT ATC CAG ΠΑ GCC AGC GGT CAC CTG CAA CCG 1704 Val Asp l ie Pro Lys Asp lie Gin Leu Ala Ser Gly Asp Leu Glu Pro
155 160 165 170
TGG TTC ACC ACC GTT GAA AAC GAA GTG ACT TTC CCA CAT GCC GAA GTT 1752 Trp Phe Thr Thr Val Glu Asn Glu Val Thr Phe Pro His Ala Glu Val
175 180 185
GAC CAA GCG CGC CAG ATG CTG CCA AAA GCG CAA AAA CCG ATG CTG TAC 1800 Glu Gin Ala Arg Gin Met Leu Ala Lys Ala Gin Lys Pro Met Leu Tyr
190 195 200
GTT GGC CGT GCC GTC GGT ATC GCG CAC CCA GTT CCG GCT HG CGT GAA 1848 Val Gly Gly Gly Val Gly Met Ala Gin Ala Val Pro Ala Leu Arg Glu
205 210 215
TTT CTC GCT GCC ACA AAA ATG CCT GCC ACC TGT ACG CTG AAA GGG CTG 1896 Phe Leu Ala Ala Thr Lys Met Pro Ala Thr Cys Thr Leu Lys Gly Leu
220 225 230
GGC GCA GTA GAA GCA GAT TAT CCG TAC TAT CTC GGC ATG CTG GGG ATC 1944 Gly Ala Val Glu ALa Asp Tyr Pro Tyr Tyr Leu Gly Met Leu Gly Met
235 240 245 250
CAC GGC ACC AAA GCG GCA AAC TTC GCG GTG CAG GAG TGT CAC CTG CTG 1992 His Gly Thr Lys ALa Ala Asn Phe Ala Val Gin Glu Cys Asp Leu Leu
255 260 265
ATC GCC GTG GGC GCA CGT TTT GAT GAC CGG GTG ACC GGC AAA CTG AAC 2040 lie ALa Val Gly Ala Arg Phe Asp Asp Arg Val Thr Gly Lys Leu Asn
270 275 280
ACC TTC GCG CCA CAC GCC ACT GTT ATC CAT ATG GAT ATC GAC CCG GCA 2088 Thr Phe Ala Pro His ALa Ser Val lie His Met Asp He Asp Pro Ala
285 290 295
GAA ATG AAC AAG CTG CGT CAG GCA CAT GTG GCA TTA CAA GGT GAT TTA 2136 Glu Met Asn Lys Leu Arg Gin Ala His Val Ala Leu Gin Gly Asp Leu
300 305 310
AAT GCT CTG TTA CCA GCA TTA CAG CAG CCG TTA AAT CAA TGT GAC TGG 2184 Asn Ala Leu Leu Pro Ala Leu Gin Gin Pro Leu Asn Gin Cys Asp Trp
315 320 325 330
CAG CAA CAC TGC GCG CAG CTG CGT GAT GAA CAT TCC TGG CCT TAC GAC 2232 Gin Gin His Cys Ala Gin Leu Arg Asp Glu His Ser Trp Arg Tyr Asp
335 340 345
CAT CCC GCT GAC GCT ATC TAC GCG CCG TTG TTG ΠΑ AAA CAA CTG TCG 2280 His Pro Gly Asp Ala lie Tyr Ala Pro Leu Leu Leu Lys Gin Leu Ser
350 355 360
GAT CGT AAA CCT GCG GAT TGC GTC GTG ACC ACA GAT GTG GGG CAG CAC 2328 Asp Arg Lys Pro Ala Asp Cys Val Val Thr Thr Asp Val Gly Gin His
365 370 375
CAG ATG TGG GCT GCG CAG CAC ATC GCC CAC ACT CGC CCG GAA AAT TTC 2376 Gin Met Trp Ala Ala Gin His He Ala His Thr Arg Pro Glu Asn Phe
380 385 390
ATC ACC TCC AGC GGT TTA GGT ACC ATG GGT TTT GGT TTA CCG GCG CCG 2424 lie Thr Ser Ser Gly Leu Gly Thr Met Gly Phe Gly Leu Pro Ala Ala
395 400 405 410
GTT GGC GCA CAA CTC GCG CGA CCG AAC GAT ACC GTT GTC TGT ATC TCC 2472 Val Gly Ala Gin Val Ala Arg Pro Asn Asp Thr Val Val Cys lie Ser
415 420 425
GGT GAC GGC TCT TTC ATG ATG AAT CTC CAA GAG CTG CGC ACC GTA AAA 2520 Gly Asp Gly Ser Phe Met Met Asn Val Gin Glu Leu Gly Thr Val Lys
430 435 440
CGC AAG CAG TTA CCG TTG AAA ATC GTC TTA CTC GAT AAC CAA CGG TTA 2568 Arg Lys Gin Leu Pro Leu Lys lie Val Leu Leu Asp Asn Gin Arg Leu
445 450 455
GGG ATG GH CGA CAA TGG CAG CAA CTG ΠΤ TTT CAG GAA CGA TAC AGC 2616 Gly Met Val Arg Gin Trp Gin Gin Leu Phe Phe Gin Glu Arg Tyr Ser
460 465 470
GAA ACC ACC CTT ACT GAT AAC CCC GAT TTC CTC ATG TTA GCC AGC GCC 2664 Glu Thr Thr Leu Thr Asp Asn Pro Asp Phe Leu Met Leu Ala Ser Ala
475 480 485 490
TTC GGC ATC CAT GCC CAA CAC ATC ACC CGG AAA GAC CAG CTT GAA GCG 2712 Phe Gly lie His Gly Gin His lie Thr Arg Lys Asp Gin Val Glu Ala
495 500 505
GCA CTC GAC ACC ATG CTG AAC AGT GAT GGG CCA TAC CTG CTT CAT CTC 2760 Ala Leu Asp Thr Met Leu Asn Ser Asp Gly Pro Tyr Leu Leu His Val
510 515 520
TCA ATC GAC GAA CTT GAG AAC GTC TGG CCG CTG GTG CCG CCT GGC GCC 2808 Ser lie Asp Glu Leu Glu Asn Val Trp Pro Leu Val Pro Pro Gly Ala
525 530 535
AGT AAT TCA GAA ATG TTG GAG AAA TTA TCA TGA 2841 Ser Asn Ser Glu Met Leu Glu Lys Leu Ser
540 545
(2) 配列番号 2の配列の情報:
(i) 配列の性質:
(A) 配列の長さ: 548 amino acids
(B)配列の型: アミノ酸
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類: タンパク質
(xi) 配列: SEQ ID NO: 2:
Met Asn Gly Ala Gin Trp Val Val His Ala Leu Arg Ala Gin Gly Val
1 5 10 15
Asn Thr Val Phe Gly Tyr Pro Gly Gly Ala lie Met Pro Val Tyr Asp
20 25 30
Ala Leu Tyr Asp Gly Gly Val Glu His Leu Leu Cys Arg His Glu Gin
35 40 45
Gly Ala Ala Met Ala Ala lie Gly Tyr Ala Arg Ala Thr Gly Lys Thr
50 55 60
Gly Val Cys lie Ala Thr Ser Gly Pro Gly Ala Thr Asn Leu lie Thr
65 70 75 80
Gly Leu Ala Asp Ala Leu Leu Asp Ser lie Pro Val Val Ala lie Thr
U 9 BJV SAQ STJI U "TO DSV S ujo usy naq OJJ utg u"[f) na
026 9ie oie eos
B-[Y OJJ na naq BfV usy ns dsy ut naq Β"[γ sin ε γ ujf)
009 962 06Z
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S8Z 08Z
BTV sin OJJ BTV siid jm usy naq sA A Q J¾ JBA 3ュ y dsy dsy siy
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99Z 092
BTV BTV sAq am ATO sTH l^H AT n3l 13H Λ Ο naq JAI ιλχ OJJ JAI OH 98Z 062 9ZZ dsv η ο T^A BTV ^ΐθ "31 ^TO n31 J¾L SAQ jqi B V OJJ
OZZ SIZ 0ΪΖ sAq Jqi BTV BTV nsq aqd ηχο gjy na Βχγ OJJ T¾A ^TV "TO ^TV l^H
SOZ QOZ S6I
Αΐθ Τ^Λ Αχ3 Λΐθ ^ΐθ Τ^Αュ "31 OJJ sAq UT B V sAq B V na
061 98Ϊ 081
19j( UTO 3jy B V " O "TO T^A "TO B V STH OJJ aqj jqi ΙΒΛ η Ο usy
911 Oil 991
η Ο ΤΒΛ Jqiュ M aqd dj丄 OJJ η ο na dsy ATO s B V naq UTO ^TI
091 SSI 091
dsy sAq OJJ an dsy ΐ^Λ naq JBA OJJ A O OJJ 8jy Λΐ ュ as SAQ BTV
on sei οει
TBA dsy 9¾ BTV ηχο ; a« ail OJJ naq n-[Q ηχο ng jas υχο
SZI ΟΖΐ 9Π
TBA
n91
9¾I
J3S STJI sAq Jm SAQ εχγ na JQS ngq
na ΙΒΛ dsy
Oil SOI 001
ΪΒΛ "TO "TO B V dsy ^TO 3TI sqd ojj BTV J3S ΪΒΛ UTO ^TO
- 丄 ε -IO/S6df/X3J 9Z690/96 ΟΛλ
Leu Arg Asp Glu His Ser Trp Arg Tyr Asp His Pro Gly Asp Ala lie
340 345 350
Tyr Ala Pro Leu Leu Leu Lys Gin Leu Ser Asp Arg Lys Pro Ala Asp
355 360 365
Cys Val Val Thr Thr Asp Val Gly Gin His Gin Met Trp Ala Ala Gin
370 375 380
His lie Ala His Thr Arg Pro Glu Asn Phe lie Thr Ser Ser Gly Leu 385 390 395 400
Gly Thr Met Gly Phe Gly Leu Pro Ala Ala Val Gly Ala Gin Val Ala
405 410 415
Arg Pro Asn Asp Thr Val Val Cys lie Ser Gly Asp Gly Ser Phe Met
420 425 430
Met Asn Val Gin Glu Leu Gly Thr Val Lys Arg Lys Gin Leu Pro Leu
435 440 445
Lys lie Val Leu Leu Asp Asn Gin Arg Leu Gly Met Val Arg Gin Trp
450 455 460
Gin Gin Leu Phe Phe Gin Glu Arg Tyr Ser Glu Thr Thr Leu Thr Asp 465 470 475 480
Asn Pro Asp Phe Leu Met Leu Ala Ser Ala Phe Gly lie His CLy Gin
485 490 495
His He Thr Arg Lys Asp Gin Val Glu Ala Ala Leu Asp Thr Met Leu
500 505 510
Asn Ser Asp Gly Pro Tyr Leu Leu His Val Ser lie Asp Glu Leu Glu
515 520 525
Asn Val Trp Pro Leu Val Pro Pro Gly Ala Ser Asn Ser Glu Met Leu
530 535 540
Glu Lys Leu Ser
545
(2) 配列番号 3の配列の情報:
(i) 配列の性質:
(A) 配列の長さ: 22 base pairs
(B) 配列の型: 核酸
(C) 鎖の数: 一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類: 他の核酸 合成 D N A
(iii) ハイポセティカル: NO
(iv) アンチセンス: NO
(xi) 配列: SEQ ID NO: 3:
TAACATCACT GAGATCATGT TG 22
(2) 配列番号 4の配列の情報:
(i) 配列の性質:
(A)配列の長さ: 21 base pairs
(B) 配列の型: 核酸
(C) 鎖の数: 一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類: 他の核酸 合成 D N A
(iii) ハイポセティカル: NO
(iv) アンチセンス: YES
(xi) 配列: SEQ ID N0:4:
TCTTTTCTTC CATCTTGTTC G 21
(2) 配列番号 5の配列の情報:
(i) 配列の性質:
(A) 配列の長さ: 22 base pairs
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類: 他の核酸 合成 D N A
(iii) ハイポセティカル: NO
(iv) アンチセンス: NO
(xi) 配列: SEQ ID NO: 5:
TCTGTTTCTC AAGAHCAGG AC 22
(2) 配列番号 6の配列の情報:
(i) 配列の性質:
(A) 配列の長さ: 19 base pairs
(B) 配列の型: 核酸
(C) 鎖の数: 一本鎖
(D) トポロジー: 直鎖状
(ii) 配列の種類: 他の核酸 合成 D N A
(iii) ハイポセティカル: NO
(iv) アンチセンス: YES
(xi) 配列: SEQ ID NO: 6:
CGCCGGTAAA CCAAAACCC 19