WO1995029804A1 - Procede de moulage par soufflage a orientation biaxiale et gabarit de maintien de preforme - Google Patents

Description

明細書

2軸延伸ブロー成形方法とプリフォーム保持治具 技術分野 本発明は、 合成樹脂により予め予備成形された有底筒状の、 いわゆるプリフォ ームを、 加熱下で、 延伸棒や空気による縦軸方向と横軸方向とに延伸して合成樹 脂製壜体を製造する 2軸延伸ブロー成形方法、 及び、 この成形方法に使用するプ リフォーム保持治具の構造に関する。 背景技術 合成樹脂製 2軸延伸プロ一成形壜体、 特にポリエチレンテレフ夕レート樹脂製 の 2軸延伸ブロー成形壜体は、 数多くの優れた特性を発揮する。 このため、 壜容 器として多方面で多量に使用されている。

この合成樹脂製 2軸延伸ブロー成形壜体は、 一般的に、 有底円筒形状のプリフ オームを射出成形法によって成形し、 このプリフォームを、 延伸効果を発現させ ることのできる温度に加熱した状態で、 軸方向及び径方向に延伸変形させて成形 する。 プリフォーム Pは、 試験管のような有底円筒形状で、 口筒部を有する。 そ の口筒部の周囲に、 通常は、 キャップを取付けるための螺条が設けられている。 さらに、 口筒部下部の周囲に鍔状のネックリングを一体的に設けてある。

このようなプリフォーム Pは、 図 4に示すような保持治具 5のガイド筒部 1 0 に、 逆立姿勢でゆるく嵌合される。 この保持状態で、 プリフォーム Pは、 延伸効 果が発現する温度に加熱される。 加熱されたプリフォーム Pは、 保持治具 5と一 緒にブロー金型 1に挿入される。

ブロー金型は、 成形すべき壜の形状と同一形状のキヤビティと、 このキヤビテ ィ内にプリフォームの本体部分を挿入するための挿入口を構成する保持治具の組 付け凹部と、 この組付け凹部内にあって、 ブリフォーム Pのネックリング P 1に 当接し、 保持治具 5とでプリフォーム Pを金型に固定するネック支持鍔部 3とを 有する。

保持治具 5の中央には、 保持治具を貫通する延伸棒挿通孔 1 1が設けられてい る。 そして、 金型にプリフォームがセットされた状態で、 保持治具 5の延伸棒挿 通孔 1 1に延伸棒 1 6が挿入され、 加熱により塑性変形可能な状態となったプリ フォームの底部を延伸棒 1 6の先端で押し、 プリフォームを軸方向に延伸する。 同時に、 延伸棒挿通孔 1 1、 もしくは延伸棒 1 6に設けたエア供給孔を通してブ ローエアが圧入される。 このブローエアによりプリフォームが径方向に延伸され、 壜体 P ' が成形される。

このプリフォーム Pを壜体 P ' に 2軸延伸ブロー成形するとき、 プリフォーム P内に圧入されるブローエアが金型から漏れるのを防止するため、 シールが必要 となる。 このシールは以下の方法で行われる。

まず、 保持治具 5のガイド筒部 1 0の基端部にシールリング 1 5を装着する。 保持治具 5で保持したプリフォームを金型のキヤビティに挿入し、 保持治具 5を ブロー金型 1の組付け凹部 4に組付ける。 すると、 ネック支持鍔部 3からネック リング P 1に作用する押下げ力で、 プリフォーム Pの口筒部 P 2の開口端面がシ 一ルリング 1 5に密接され、 シールが完了する。

このプリフォーム Pを壜体 P ' に 2軸延伸ブロー成形するのに必要なブ口一圧 力は、 プリフォーム P自体の寸法または成形される壜体 P ' への延伸倍率等によ り異なるが、 一般的には 2 O Kgf/cm² 以上である。 プリフォーム Pから壜体 P ' へのブロー成形を 2段階に分けて行う、 いわゆるダブルブロー成形の場合、 プロ 一圧力はさらに強大な 3 0〜4 O Kgf/cm ²以上となる。

このように、 プリフォームを壜体に 2軸延伸プロ一成形する際には、 強大なブ ロー圧力がプリフォームに加わる。 この点に関し、 従来技術にあっては、 プリフ オーム Pの口筒部 P 2の開口端面をシールリングに密接させてブロー圧力のシー ルを達成しているので、 この強大なブロー圧力がプリフォームの胴部だけではな く口筒部にも加わる。 このためプリフォームの口筒部が、 強大なブロー圧力によ り拡径変形すると云う重大な問題が生じている。

たとえ、 プリフォームの口筒部を予め結晶化させるいわゆる白化処理を施して、 . 口筒部の強度を高め、 口筒部を変形し難くしておいても、 ブロー成形時には口筒 部も或る程度の温度に加熱されるので、 口筒部はなお変形し易い状態にある。 こ のため、 内部から口筒部に作用する強大なブロー圧力により、 口筒部はその口径 が広がる方向に変形する。

特に、 外周面に螺条を有する口筒部は、 この螺条の存在により局部的に肉薄部 分を有するので、 この局部的な肉薄部分がブロー圧力で変形し易い。 このため、 口筒部の拡径変形がより発生し易い。

また、 プリフォームの口筒部の肉厚を充分に大きくして、 ブロー圧力に対する 対抗力を高めることが考えらる。 しかし、 たとえ口筒部の肉厚を大きくしても、 口筒部が加熱されることに変わりない。 よって、 ブロー圧力が口筒部に加わる以 上、 口筒部の変形を完全に無くすことはできない。 また、 口筒部の肉厚を厚くす ると、 一つの壜体を成形するに要する合成樹脂材料の総量が増大して不経済であ る。 発明の開示

本発明は、 有底円筒形状で、 その口筒部下部の周囲にネックリング P 1を一体 的に設けてなる合成樹脂製プリフォームを壜体に 2軸延伸ブロー成形するにあた り、 ブロー圧力による口筒部の拡径変形を確実に防止し、 優れた成形精度の壜体 を得ることを目的とする。

本発明の方法は、 プリフォームを壜体に 2軸延伸ブロー成形する際に、 強大な ブロー圧力が口筒部に対して拡径方向にのみ作用することを防止する。 このため、 本発明は、 プリフォームを壜体に 2軸延伸ブロー成形するにあたり、 ブロー圧力 力 少なくとも口筒部の内側と外側の両方から口筒部に加わるようにした。

ブロー圧力が、 口筒部の内側と外側の両方から口筒部に加わるようにする方法 の一例として、 ブロー圧力のシールという観点から達成する方法として、 プリフ オームに加えるブロー圧力のシールを、 プリフォームの口筒部外周面下部に一体 周設したネックリング部分で達成する方法がある。

本発明の特徴は、 口筒部の内外におけるブロー圧力を均等にすることにあるの で、 シール部分は必ずしもネックリング部分でなくともよい。 現実上の問題とし て、 ネックリング部分が最適であるということである。

また、 ブロー圧力をプリフォームの口筒部外側に導く通路を保持治具に設けて もよい。

前記方法を達成する最適な保持治具は、 延伸棒が上下に挿通するための延伸棒 挿通孔を中央部に貫通形成した治具本体と、

この治具本体の周囲に立設され、 内部にプリフォームの口筒部を逆立姿勢で緩 く嵌入可能で、 口筒部の嵌入時にプリフォームのネックリングに当接 ·載置する シール部を有し、 かつ、 口筒部の嵌入時に口筒部の内外の空間が連通状態を保つ よう形成した押さえ筒体と、

を備える。

押さえ筒体は、 プリフォームの口筒部外径より大きく、 ネックリングの外径よ り小さな内径を有するのが好ましい。 一方、 ネックリングの外径より大きく形成 し、 その内周面にネックリングに当接 ·載置するシールリング部を突設するよう にしてもよい。

押さえ筒体内にあって、 治具本体上に、 プリフォームの口筒部内に挿入可能な ガイド筒部を立設することが、 保持治具へプリフォームを装着する上で好ましい。 このガイド筒部は、 延伸棒挿通孔を上方に延長させる形態で、 プリフォームの 口筒部の内径よりも小さい外径と、 押さえ筒体内から上方に突出する高さとを有 するのが、 治具へのプリフォーム装着を確実にする上で、 好ましい。

押さえ筒体は、 治具本体に一体に設けてもよいが、 治具本体と別体に形成し、 治具本体に外嵌して組付けるよう構成してもよい。 この場合、 治具本体と押さえ 筒体の嵌合組付き部分をシールリングにより気密にシールすることが好ましい。 ブロー圧力は、 押さえ筒体とネックリングとの当接によりシールされる。 プリ フォームの口筒部は、 押さえ筒体の内部に緩く挿入され、 口筒部の内外の空間が 連通状態を保っているので、 口筒部はその全体がブロー圧力雰囲気内に位置する ことになり、 このため口筒部の全表面にはブロー圧力が均等に作用する。

このため、 プリフォームを壜体へ 2軸延伸ブロー成形する際に、 プリフォーム の口筒部に圧力が不均等に作用することによる口筒部の拡径変形等の不正変形が 発生する恐れは皆無となる。 ブロー金型は、 成形すべき壜の形状と同一形状のキヤビティと、 プリフォーム を保持した保持治具を受け入れるとともに、 このキヤビティ内にプリフォームの 本体部分を挿入するための挿入口を兼ねる保持治具の組付け凹部と、 この組付け 凹部内にあって、 プリフォームのネックリングに当接し、 保持治具とでプリフォ ームを金型に固定するネック支持鍔部とを有する。

このような金型へのプリフォームの装着前において、 プリフォームは、 逆立姿 勢でその口筒部を、 治具本体の上部に設けた押さえ筒体内にゆるく嵌入させた状 態で保持治具に装着される。 この状態で、 プリフォームのネックリングは、 押さ え筒体のシール部に密接可能に載置している。

そして、 プリフォームを装着したまま保持治具をブロー金型の組付け凹部に嵌 入すると、 保持治具のブロー金型に対する組付き力により、 ブロー金型のネック 支持鍔部と保持治具の押さえ筒体のシール部との間でプリフォームのネックリン グが挟持され、 これによりシール縁とネックリングとの間でブロー圧力のシール が達成される。 このときのシール力は、 プロ一圧力に打ち勝つ力である。

プリフォームの口筒部は、 押さえ筒体にゆるく嵌入するので、 口筒部と押さえ 筒体との間には、 ブロー圧力流体 （ブローエア） の通過を自在とするに充分な隙 間が形成されることになる。

生産ラインにおいて、 保持治具は、 例えば、 プロ一成形機を経由するエンドレ スなコンベアに複数取り付けられて搬送される。 その搬送途中で、 プリフォーム が装着され、 その後、 保持治具とプリフォームとが一緒に搬送される。 その搬送 途中には、 加熱装置があり、 プリフォームが加熱装置で加熱される。 次いで、 ブ ロー成形機の金型に保持治具とともにプリフォームがセッ卜され、 プリフォーム が壜へと延伸ブロー成形される。

プリフォームの加熱処理時には、 プリフォームの口筒部を嵌入させた押さえ筒 体が、 輻射加熱から口筒部を遮断するため、 プリフォームの口筒部は、 主体部分 である胴部に比べてその加熱程度がはるかに低くなり、 これにより口筒部はより 変形し難い状態に保持される。

なお、 本発明で使用するプリフォームの材質は、 ブロー成形可能な合成樹脂で あればいかなる種類の合成樹脂でもよい。 図面の簡単な説明

図 1は、 本発明の第 1の実施例を示し、 ブロー金型へ保持治具とプリフォーム を装着した状態を示す左半分縦断正面図である。

図 2は、 図 1に示した第 1実施例の要部拡大図である。

図 3は、 第 2の実施例を示した図である。

図 4は、 従来例を示す縦断面図である。

図 5は、 従来方法による成形方法で成形された壜体の口筒部の変形状態を示す 図である。 発明を実施するための最良の形態

以下に、 実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。

<実施例 1 >

以下、 本発明の第 1実施例を、 図 1および図 2を参照して説明する。

保持治具 5は、 円筒形状をした治具本体 6と押さえ筒体 1 2とから構成されて いる。 ブロー金型 1は、 成形すべき容器と同一形状のキヤビティ 2を有する割り 型であり、 保持治具 5を組み付ける組付け凹部 4を底部に有する。 組付け凹部 4 は底部が前記キヤビティと連通するとともに、 その底部周囲にネック支持鍔部 3 を有する。 保持治具 5は、 組付け凹部 4にガ夕付くことなく嵌入組付けられる。 治具本体 6は、 図示しない搬送手段等への組付き部分を形成する、 比較的大き い外径を有する柄筒部 7を下方に延出して有する。 この柄筒部 7の上端に、 外径 が柄筒部 7よりわずかに縮怪した嵌着筒部 9が連設され、 この嵌着筒部 9に押さ え筒体 1 2が組付けられる構造である。

この嵌着筒部 9と柄筒部 7との境界部分の外周面に、 柄筒部 7より径大で、 金 型の組み付け凹部 4の内径と同等な外径を有する外鍔片 8がリング状に形成され ている。 さらにこの外鍔片 7は嵌着筒部 9に押さえ筒体 1 2が嵌着されたとき、 押さえ筒体 1 2に当接して、 治具本体 6に対する押さえ筒体 1 2の外嵌組付き限 度を設定する。 嵌着筒部 9の上端面には、 プリフォーム Pの口筒部 P 2の内径よ りも小さい外径のガイド筒部 1 0が立設されている。 このガイド筒部 1 0、 嵌着 筒部 9、 柄筒部 7の中央には、 延伸棒 1 6が挿通する延伸棒挿通孔 1 1が上下に 貫通して設けられている。

この治具本体 6のガイド筒部 1 0は、 プリフォーム Pの口筒部 P 2を案内して ほど良い嵌合で外嵌させることにより、 プリフォーム Pを保持治具 5に組付け保 持する。

プリフォーム Pの保持治具 5への自動組付けを確実にかつ円滑に達成するよう に、 このガイド筒部 1 0の上端部 （押さえ筒体 1 2から上方に突出した上端部分） は、 その外周面を上方に縮怪したテ一パ面となっている。

押さえ筒体 1 2は、 治具本体 6の周囲に立設され、 プリフォームの口筒部外径 より大きく、 ネックリングの外径より小さな内径を有する。 また、 内部にプリフ オームの口筒部を逆立姿勢で緩く嵌入可能で、 その嵌入時にプリフォームのネッ クリングを当接 ·載置するシール縁 1 3を有し、 かつ、 その嵌入時に口筒部の内 外の空間が連通状態を保つようにしてある。

押さえ筒体 1 2は、 直線円筒形状をした本体部分の外周面上下両端部の周囲に、 ブロー金型 1の組付け凹部 4内に略ガ夕付くことなく嵌入する寸法のガイド鍔片 1 4を周設してある。 この結果、 押さえ筒体 1 2の外周に環状凹部が形成された 形態となる。

また、 前記シール縁 1 3は、 押さえ筒体 1 2の上端開口縁部に設けられ、 プリ フォームのネックりングを受け入れる段部状となっている。

押さえ筒体 1 2のシール縁 1 3が段部状に構成されている理由は以下の通りで ある。 すなわち、 保持治具 5をブロー金型 1に組付けた際に、 ブロー金型 1のネ ック支持鍔部 3と保持治具 5のシール縁 1 3との間で、 プリフォーム Pのネック リング P 1を挟持するが、 段部の深さによりこの挟持力を調整できる。 この結果、 挟持力を必要以上に強力にしすぎてこのネックリング P 1に不正な押し潰し変形 が生じてしまうことを防止できる。

ネッグ支持鍔部 3とシール縁 1 3との間でのネックリング P 1の挟持力は、 ネ ックリング P 1にシール縁 1 3を密接させ、 ブロー圧力をシールできる程度でよ レ。 保持治具 5のブロー金型 1へ組付けると、 シール縁 1 3がネックリング P 1 — に密接するが、 このとき、 合成樹脂材料の弾性変形範囲内または許容変形範囲内 でシール縁 1 3がネックリング P 1を押圧変形させたところで、 押さえ筒体 1 2 の上端面をネック支持鍔部 3の下面に当接し、 それ以上の押圧力をネックリング に加えないようにし、 それ以上の保持治具 5のブロー金型 1に対する組付き力を、 ネック支持鍔部 3で抗するようにしている。

押さえ筒体 1 2は、 その下端面を治具本体 6の外鍔片 8に当接させた状態で、 下端部を治具本体 6の嵌着筒部 9にガ夕付くことなく外嵌させることで治具本体 6に組付く。 この治具本体 6の嵌着筒部 9と押さえ筒体 1 2との間にはシールリ ング 1 5が配置されている。 このシールリング 1 5は治具本体 6と押さえ筒体 1 2との間を気密にシールする。 また、 押さえ筒体 1 2は、 治具本体 6に組付い た状態で、 嵌着筒部 9上端縁からシール縁 1 3までの高さが、 プリフォーム Pの 口筒部 P 2の高さよりも大きくなるように、 その高さが設定されている。 この結 果、 保持治具 5にプリフォーム Pが組付けられた際に、 口筒部の内側から外側の 空間が連通し、 保持治具 5と口筒部 P 2との間にブロー圧力の通路としての隙間 が確実に形成される。

本実施例で、 保持治具 5は、 治具本体 6と押さえ筒体 1 2との 2つの部材によ る組合せ構造である。 保持治具 5は、 ガイド筒部 1 0と押さえ筒体 1 2との間に、 プリフォーム Pの口筒部 P 2が嵌入する周溝部分を有する複雑な構造となってい るにも拘らず、 保持治具を、 治具本体 6および押さえ筒体 1 2の 2つの部材に分 けることで、 治具本体 6自体、 および押さえ筒体 1 2自体の構造を単純なものと することができ、 これにより保持治具 5の機械加工を容易にしている。

<実施例 2 >

次に、 第 2実施例を図 3を参照して説明する。

この例では、 ガイド筒部 1 0を第 1実施例から削除し、 かつ、 治具本体 6と押 さえ筒体 1 2とを一体構造にしたものである。

このため、 シールリングを省略できるとともに、 製造時の加工もより容易とな つた。

なお、 この実施例 2で、 ガイド筒部 1 0によるプリフォームの支持はなくなつ たが、 この実施例 2では、 押さえ筒体の内周面でプリフォームの口筒部外周を緩 く保持することができる。 ぐ比較例 >

口筒部の内径が 2 1 . 7 4删、 螺条を設けた口筒部の最小肉厚部分 s (図 4 参照） の肉厚が 1 . 5 9 mmのプリフォームを加熱し、 口筒部が 6 0度となったと き、 3 5 Kgi/cm² のブロー圧力で、 従来方法による 2軸延伸ブロー成形法で壜体 を成形し、 口筒部の変形の有無を確認した。

この結果、 図 5に示されるように、 壜体への成形後、 口筒部 P 2に半径で変形 量 d = 0 . 2誦の拡径変形が発生した。 この口筒部の拡径変形度は、 口筒部 P 2 のねじ部の許容寸法範囲を逸脱しているため、 この壜体は不良品扱いとなった。 産業上の利用可能性 本発明は、 上記した構成となっているので、 以下に示す効果を奏する。

強大なブロー圧力が作用するブ口一成形操作時に、 プリフォームの口筒部に作 用する圧力が、 この口筒部に均一に加わるので、 不均一な圧力の作用により口筒 部に不正変形が発生する恐れが無くなる。

よって、 口筒部の不正な拡径変形のない壜体を 2軸延伸ブロー成形することが できると共に、 高レ ^寸法精度を保った壜体を成形できる 2軸延伸ブロー成形方法 を提供することができる。

ブロー圧力のシールを、 プリフォームの外周面に突周設されて、 プロ一金型の ネック支持鍔部で支持されるネックリング部分で達成するので、 そのシールが容 易に達成できると共に、 強力にかつ安定して達成でき、 もって確実で安定したブ ロー圧力のシールを得ることができる。

ブロー成形時にプリフォームの口筒部に作用する圧力を、 口筒部の全域で均一 となるようにしたので、 不正変形を発生させる外力の口筒部への作用を無くする ことができる。 このことは、 これまで不正変形を発生させる外力に対する対抗力 を口筒部に与えるために厚くしていた口筒部の肉厚を可能な限り削減できること を意味する。 もってこの削除できる肉厚分だけ、 壜体を成形に要する合成樹脂材 料の総量を節約できる。

さらに、 プリフォームの口筒部を保持治具の押さえ筒体内にゆるく嵌入させる 構成とし、 この押さえ筒体が、 プリフォームに対する加熱処理時における口筒部 に対する輻射熱を遮断するので、 従来に比較し、 口筒部の加熱温度をより低く押 さえることができ、 変形の発生し難いものとすることが可能である。

以上の種々の効果を奏するため、 本発明の産業上の利用価値は高い。

Claims

請求の範囲

1 . 有底円筒形状でかつ口筒部を有する合成樹脂製プリフォームを壜体に 2軸延 伸ブロー成形する方法であり、

成形時におけるブロー圧力が、 プリフォームの口筒部の少なくとも内側と外側 の両方に均等に加わるようにすることを特徴とする 2軸延伸ブロー成形方法。

2 . 請求項 1において、 前記プリフォームは、 口筒部外周下部にネックリングが 一体に周設されており、 ブロー金型へのプリフォーム装着後のブロー成形時にお いて、 前記プリフォームに作用させるブロー圧力のシールをネックリング部分で 達成する 2軸延伸ブロー成形方法。

3 . 有底円筒形状でかつ口筒部を有するとともに、 口筒部外周下部にネックリン グが一体に周設された合成樹脂製プリフォームを保持して、 2軸延伸ブロー成形 用金型に装着するための保持治具であり、

延伸棒が上下に挿通可能な延伸棒挿通孔を中央に貫通形成した筒状の治具本体 と、

この治具本体の周囲に立設され、 内部にプリフォームの口筒部を逆立姿勢で緩 く嵌入可能で、 口筒部の嵌入時にプリフォームのネックリングに当接してこれを 載置するシール部を有し、 かつ、 口筒部の嵌入時に口筒部の内外の空間が連通状 態を保つよう形成した押さえ筒体と、

を備えた 2軸延伸ブロー成形用プリフォーム保持治具。

4 . 請求項 3において、 前記押さえ筒体のシール部は、 上端開口縁部に有するこ とを特徴とする 2軸延伸ブロー成形用プリフォーム保持治具。

5 . 請求項 3または 4において、 シール部が、 ネックリングを受け入れる段部状 である 2軸延伸ブロー成形用プリフォーム保持治具。

6 . 請求項 3から 5のいずれかにおいて、 治具本体の上に、 延伸棒挿通孔を上方 に延長させる状態で立設されたガイド筒部が設けられた 2軸延伸ブロー成形用プ リフォーム保持治具。

7 . 請求項 6において、 ガイド筒部は、 プリフォームの口筒部の内径よりも小さ い外径と、 押さえ筒体内から上方に突出する高さとを有する 2軸延伸ブロー成形 用プリフォーム保持治具。

8 . 請求項 3から 7のいずれかにおいて、 前記押さえ筒体は、 治具本体と別体に 形成され、 治具本体に対して外嵌して組み付き、 この押さえ筒体と前記治具本体 との嵌合組み付き部分を、 シールリングにより気密にシールした 2軸延伸ブロー 成形用プリフオーム保持治具。

9 . 請求項 3から 7のいずれかにおいて、 前記押さえ筒体は、 治具本体と一体に 形成された 2軸延伸ブロー成形用プリフォーム保持治具。