JP2000246789A - 延伸ブロー成形による広口容器の底部成形方法 - Google Patents

延伸ブロー成形による広口容器の底部成形方法

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JP2000246789A
JP2000246789A JP11370915A JP37091599A JP2000246789A JP 2000246789 A JP2000246789 A JP 2000246789A JP 11370915 A JP11370915 A JP 11370915A JP 37091599 A JP37091599 A JP 37091599A JP 2000246789 A JP2000246789 A JP 2000246789A
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Sadayuki Takeuchi
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Aoki Technical Laboratory Inc
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C49/00Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
    • B29C49/08Biaxial stretching during blow-moulding
    • B29C49/10Biaxial stretching during blow-moulding using mechanical means for prestretching
    • B29C49/12Stretching rods
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/712Containers; Packaging elements or accessories, Packages
    • B29L2031/7158Bottles
    • B29L2031/716Bottles of the wide mouth type, i.e. the diameters of the bottle opening and its body are substantially identical

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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリフォームの胴部と底部とをそれぞれ別個
に段階的に延伸することによって、広口容器の底部を胴
部と同様に薄肉で肉厚分布が整った任意状態の底面に成
形可能となす。 【解決手段】 短筒形で厚肉の胴部2と、胴部下端に連
なる板状で薄肉の底部3とを一体形成したプリフォーム
1を、広口容器4,5に延伸ブロー成形する際のブロー
金型11として、底型13をキャビティ12内に出没自
在に備えたブロー金型11を用いる。延伸ロッド16と
して底部3の中央部3bを押圧するコア部材18と、コ
ア部材18の周囲に位置して隅部2aを押圧するスカー
ト部材19の両方を備えた延伸ロッド16を用いる。延
伸ロッド16によるプリフォーム1の胴部2と底部3の
延伸を個々に何れかを先行して、胴部2がキャビティ底
縁11bに達するところまで行う。キャビティ底面に没
入した底型13上に位置する底部3を、底型13により
キャビティ内に押し戻してキャビティ底縁11bから上
方に折り返すように更に延伸する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、射出成形した広
口のプリフォームを延伸ブロー成形して製造される合成
樹脂製の広口容器の底面成形方法に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】延伸ブロー成形により
胴部及び底部が薄肉に形成された広口容器では、口部の
外径と胴部の外径に差が余りないことから、ボトルなど
の細口容器に比べて、側方への延伸倍率が小さい。この
ためプリフォームを円錐台状形に形成して側方の延伸倍
率を大きくしたり、またプリフォームを器状形に形成し
て胴部を軸方向にできるだけ長く延伸するなどしてい
る。
【0003】上記円錐台状形のプリフォームの延伸は、
底部中央に延伸ロッド先端の押圧部材を当接して行い、
また器状形では胴部下端に形成された隅部を円盤状に形
成した押圧部材を当接して行っている。
【0004】上記底部の中央部を押圧して延伸する場合
の課題は、延伸ロッドの伸長による延伸応力が中央部に
集中して、中央部が胴部と温度であると、ロッド先端の
押圧部材により中央部が突き破れるので、これを防止す
るために中央部を他の部分よりも薄肉に形成して温度を
低く維持し、これにより押圧力に充分に耐えるようにし
ている。このため中央部の延伸が他の部分よりもわる
く、エアブローによる側方への延伸も不充分となって、
広口容器の底部中央にレンズ状の厚肉部として残り易い
ことであり、その中央部は殆ど延伸されていないことか
ら衝撃強度に劣り、また充分に延伸された他の部分より
も耐熱性に劣る、ということである。
【0005】また底部周囲を円盤状の押圧部材により押
圧して延伸する場合の課題は、底部の延伸が殆ど行われ
ず、広口容器の底部としては射出成形された状態のまま
ということになる。このような延伸手段は、樹脂自体が
可撓性を有するポリプロピレンやポリエチレンには適合
しても、二軸配向によって諸々の物性が向上するポリエ
チレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタ
レート(PEN)等のポリエステルには応用し難いもの
とされている。
【0006】また広口容器の殆どは、バター、ジャム、
ピーナッツバター、蜂蜜等の粘稠性を有する加工食品の
包装用容器として使用され、それらの加工食品は加熱状
態で広口容器に充填されている。このため底部の延伸不
足は充填時の熱変形を招き、それが底部であっても商品
のイメージダウンとなる。また加熱充填後の密閉によ
り、内容物の冷却に伴う減圧によって胴部が変形するこ
とが多々ある。
【0007】この減圧変形は、広口容器を多面形に形成
することによって目立たなくすることができるが、胴部
が円筒形の広口容器には採用し難く、このため加熱充填
を要する広口容器の形状は、その殆どが円筒形容器との
比較において、ラベル貼りに手数を要し、また内容物の
透視状態も劣る多面形の胴部のものであった。
【0008】そこで、広口容器の底部を減圧時に変形し
易いように、同心円に多重成形された凹凸面による蛇腹
状に形成して、減圧にともない底部を底部周縁よりも内
側に大きく凹入変形させて、胴部の減圧変形を防止し、
これにより円筒形の広口容器でも加熱充填ができるよう
にすることが試みられている。
【0009】しかしながら、先にも述べたように、延伸
ブロー成形ではプリフォーム底部が最も延伸し難いとこ
ろで、胴部に比べて肉厚分布が不均一になり易く、これ
がため高圧のブローエアの圧力をもってしても、底型の
型面に形成した凹凸面を型面通りに転写することが困難
で、底部に形成される蛇腹は折曲部分が厚肉の凹凸断面
となる。このため減圧時の変形が乏しく、胴部の減圧変
形を防止するまでには至らぬものであった。
【0010】この発明は、上記広口容器の底部成形にお
ける従来の課題を解決するために考えられたものであっ
て、その目的は、胴部と底部とをそれぞれ別個に段階的
に延伸することによって、プリフォームの底部を胴部と
同様に薄肉で肉厚分布が整った状態に成形でき、また広
口容器の用途に応じて、底部を同心円に多重成形された
鋭角な凹凸面による蛇腹状に成形することもできる延伸
ブロー成形による広口容器の底部成形方法を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的によるこの発明
は、短筒形で厚肉の胴部と、胴部下端に連なる板状で薄
肉の底部とを、その境界を隅部として一体形成したプリ
フォームを射出成形し、そのプリフォームを広口容器に
延伸ブロー成形する際のブロー金型として、底型をキャ
ビティ内に出没自在に備えたブロー金型を用い、延伸ロ
ッドとして上記底部の中央部を押圧するコア部材と、そ
のコア部材の周囲に位置して上記隅部を押圧するスカー
ト部材の両方を備えた延伸ロッドを用い、その延伸ロッ
ドにより上記プリフォームの胴部と底部の延伸を個々に
何れかを先行して、その延伸を胴部がキャビティ底縁に
達するとともに、底部がキャビティ底縁よりも下方へ突
出して、キャビティ底面に没入した底型上に位置すると
ころまで行い、しかるのち上記底型をエアブローの下に
キャビティ内に突出して、一次的に延伸された底部をキ
ャビティ底縁から上方に折り返すように更に延伸して、
肉厚分布が整った薄肉の容器底部に形成する、というも
のである。
【0012】このような底部成形方法では、プリフォー
ムの底部と胴部の縦方向延伸が上記コア部材とスカート
部材により別個に行われ、また底部は延伸ロッドによる
一次的延伸の後に底型により再度延伸されて広口容器の
底部を形成されるので、従来の底部中央を押圧して、底
部と胴部の延伸を同時に行う場合よりも底部の延伸が確
実に行われて、底部の肉厚分布が整ったものとなる。
【0013】またこの発明は、上記ブロー金型の底型と
して、上記キャビティに臨む型面が同心円に多重成形さ
れた鋭角な凹凸面からなる底型を用い、上記延伸ロッド
として上記スカート部材を延伸ロッドに遊嵌してばね部
材により常時下方へ弾圧してコア部材の周囲に設けた延
伸ロッドを用い、そのスカート部材により胴部をキャビ
ティ底縁に抑えた状態で底型をキャビティ内に突出し、
一次的に延伸された底部をキャビティ底縁から上方に押
し戻すように更に延伸するとともに、底部を上記型面に
より同心円に多重成形された鋭角な凹凸面による蛇腹状
に形成してなる、というものである。
【0014】このような底部成形方法では、プリフォー
ムの胴部の縦方向延伸が上記スカート部材により行わ
れ、そのスカート部材により底面周辺が支持された状態
にて、中央部に当接された延伸ロッドにより底面の延伸
が行われるので、底面が従来よりも薄肉に延伸されるこ
とになる。また底面の成形は薄肉に延伸した後に底型を
キャビティ内へ圧入し、型面を薄肉の底面に押込んで行
うことから、型面が鋭角な凹凸面であっても、その凹凸
面の転写が確実に行われ、減圧により容器内へ伸長変形
して、胴部の変形を防止する蛇腹状底面となすことがで
きる。
【0015】この発明の上記プリフォームは、延伸ブロ
ー成形が可能な熱可塑性樹脂からなるものであって、底
部は上記延伸ロッドのコア部材が当接される中央部と、
その中央部と上記スカート部材が当接される隅部との間
の中間部位とからなり、その中間部位を同心円の隆起部
分により中央部よりも厚肉にして、上記中央部より先に
延伸するように形成してなる、というものである。
【0016】上記構成のプリフォームでは、底部の中間
部位が中央部よりも厚肉に形成されているので、その両
方が保有する熱量は肉厚の差から中間部位の方が中央部
よりも高く、コア部材により中央部が押圧されると、中
間部位が先に延伸して隆起部分が薄く伸ばされ、それに
より中央部との肉厚がなくなって、その後は上記スカー
ト部材が隅部に達するまでの間、底部全体が延伸される
ようになる。
【0017】このようなことから、延伸時における中央
部の応力集中によって、底部が突き破られるのを防止す
るために、底部全体を胴部よりも薄肉に形成して胴部よ
りも低温に設定し、胴部が底部よりも薄肉に延伸された
後に底部が延伸されるように、プリフォーム温度を設定
した従来技術に看られる底部の肉厚分布の不均一さが容
易に改善され、広口容器の用途に応じた底部を成形する
ことが可能となる。
【0018】またこの発明は、上記延伸ロッドのコア部
材とスカート部材とを一体形成すると共に、底部の延伸
が先行するようにコア部材をスカート部材よりも所要寸
法だけ突出形成し、延伸ロッドの伸長により底部が延伸
されてから、スカート部材が上記胴部と底部との境界の
隅部に当接されて、胴部を上記キャビティ底縁まで延伸
する、というものでもある。
【0019】このような延伸ロッドの採用では、延伸ロ
ッドの伸長をもつて底部と胴部の延伸を段階的に行うこ
とができ、底部と胴部とを個々に前後して延伸するもの
であっても、延伸ロッドの一回の伸長作動によって、そ
の両方が連続して行い得るという延伸工程の簡素かを図
ることが可能となる。
【0020】この発明の上記延伸ロッドは、ブローコア
に上下動自在に挿通して設けられ、そのブローコアと上
記プリフォームの口部を挟持したリップ型との嵌合によ
り、延伸ロッド先端の上記コア部材とスカート部材とが
プリフォーム内に挿入位置し、その延伸ロッドの伸長に
よりコア部材又はスカート部材の何れかがプリフォーム
の上記底部又は隅部に当接して延伸を行う、というもの
である。
【0021】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、この発明を採用
して製造し得るプリフォームの1実施形態を示すもので
ある。このプリフォーム1は、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PE
N)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)、ポリカーボネート(PC)などの熱可塑性樹脂か
らなる。
【0022】これらの樹脂によるプリフォーム1は、射
出成形により短筒形で厚肉の胴部2と、胴部下端に連な
る板状で薄肉の底部3とを、その境界を隅部2aとして
一体形成したものからなる。またプリフォーム1の底部
3は、中央部3b及び該中央部3bと上記隅部2aとの
間の中間部位3aとから形成され、その中間部位3aを
同心円の隆起部分により中央部3bよりも厚肉にして、
その両方が保有する熱量を肉厚の差から中間部位3aを
中央部3bよりも高くし、中間部位3aが延伸してから
底部全体が延伸するように設計されている。
【0023】このようなプリフォーム1における各部の
肉厚は、成形材料がポリエチレンテレフタレートの場
合、胴部3.0mm、底部の中央部1.5mm、中間部位
2.5〜3.0mmで、ブロー成形時には加熱された状態
にある。因に表面温度として90〜110℃の範囲で延
伸ブロー成形が行われる。またエアーブローの圧力は1
8〜25気圧(Kgf)で、ブロー時間は1秒とはかか
らない。
【0024】図3は、上記プリフォーム1を延伸ブロー
成形して製造した底部が通常構造の第1実施形態の広口
容器4を示すものである。この広口容器4は、図6〜図
9に示す成形方法によって成形されたものであって、胴
部41は勿論のこと底部周縁43から容器内にドーム状
に形成された底部42の肉厚分布も整い、中央部がレン
ズ状に厚肉になるというこれまでの現象が解決されて、
底部全体がほぼ均一に薄肉に延伸成形されて、衝撃強度
や耐熱性が向上するようになる。
【0025】図4は、底部構造が蛇腹状の第2実施形態
の広口容器5を示すものである。この広口容器5は、図
10〜図13に示す成形方法により成形されたものであ
って、胴部51と共に底部52も肉厚が薄く均一に形成
され、これにより同心円に多重成形された鋭角な凹凸面
による型面の転写も確実に行われて、底部52の底面5
4が底部周縁53から同心円の蛇腹状に形成され、上記
密閉容器内の減圧に伴い、図5に示すように、蛇腹状の
底面54が容易に変形して底部52が容器内に引き込ま
れ、これにより胴部51の減圧変形を防止するようにな
る。
【0026】図6以下は、この発明の底部成形方法を示
すもので、図6〜図9は上記第1実施形態の成形工程
を、図10〜図13は上記第2実施形態の成形工程をそ
れぞれ順に説明するものである。なお、上記何れの成形
工程も同一部分は同一符号をもって説明する。
【0027】第1実施形態の広口容器4の底部成形(図
6〜図9)図中11は、一対の分割型11a,11aに
よる広口容器用のブロー金型で、キャビティ12に対し
出没する底型13を有する。この底型13のキャビティ
12に臨む型面14は球面状で、底型13の上昇により
キャビティ底縁11bからキャビティ12内に突出位置
する。また降下時にはキャビティ底面の穴内に没入位置
して、その上部に一次的に延伸されたプリフォーム底部
の挿入スペースを形成している。
【0028】15はブローコアで、その内部に延伸ロッ
ド16が周囲にエアブロー間隙17を設けて昇降自在に
挿通してある。この延伸ロッド16の先端には、上記プ
リフォーム1の底部中央部3bを押圧するコア部材18
と、上記隅部2aを押圧する大径のスカート部材19と
が一体形成してある。またコア部材18は底部3の延伸
が先行するようにスカート部材19よりも所要寸法だけ
突出形成してある。
【0029】上記プリフォーム1は、口部を除く全体が
加熱状態にあって、その口部をリップ型22に保持して
型開したブロー金型11の内に運び入れられる。そして
ブロー金型11の型閉によりキャビティ12の上部中央
にセットされる。さらに上方から上記ブローコア15が
口部内に気密に挿入されて、リップ型22とによりプリ
フォーム1の開口周縁が挟持される共に、上記延伸ロッ
ド16の先端のコア部材18とスカート部材19とをプ
リフォーム1内に収められる。この際、上記底型13は
型面14が上記キャビティ底面よりも下方に引っ込ん
で、プリフォーム底面がキャビティ底縁11bよりも更
に下方に位置し、これにより胴部2の延伸がキャビティ
底縁11bまで行えるようにしておく。
【0030】かかる作業の後に、延伸ロッド16をエア
シリンダ等による駆動手段をもって伸長すると、先ずコ
ア部材18のみがプリフォーム1の底部中央部3bを押
圧して、図7に示すように延伸を行う。この際、スカー
ト部材19はコア部材18より上方にあるので上記隅部
2aに当接されず、底部3のみが設定寸法だけ先に延伸
されてゆくようになる。
【0031】また中間部位3aよりも中央部3bが薄肉
の底部3では、その両方が保有する熱量が肉厚の差から
中間部位3aの方が中央部よりも高いので、コア部材1
8により中央部3bが押圧されると、中間部位3aが先
に延伸して隆起部分が薄く伸ばされ、それにより中央部
3bとの肉厚差がなくなって、それから中央部3bも延
伸されるようになる。そして底部3が全体的に設定され
た寸法まで延伸すると、図示のようにスカート部材19
が隅部2aに達して当接され、これにより底部周囲を均
等に押圧して胴部2の延伸が生ずるようになる。
【0032】上記スカート部材19が隅部2aに当接さ
れた後の底部3は設定寸法以上に延伸されることはな
く、スカート部材19による胴部2の延伸によってその
ままキャビティ底部へと押し下げられてゆき、スカート
部材16がキャビティ底縁11aに達するまで延伸が行
われる。
【0033】スカート部材16がキャビティ底縁11b
に達した時点では、上記隅部2aも押し伸ばされて薄肉
化し、底部3はキャビティ底面内に没入した上記底型1
3の型面14上の挿入スペースに収まる。この延伸作業
に並行して上記ブローコア15からエアがプリフォーム
にブローされ、胴部2は軸方向に延伸されながら半径方
向に膨張してキャビティ周壁面に圧接され、広口容器4
の胴部41の形態をなす。また底部3も挿入スペース内
にて膨らんで薄肉化されるようになる(図8参照)。
【0034】上記延伸ロッド16の伸長による延伸が完
了したのち、延伸ロッド16を自由状態にして、ブロー
エアによる加圧下で底型13を上昇し、型面14により
底部3を押し上げると、既に胴部41ではキャビティ周
壁面との接触により冷却固化が進行しているので、その
境界となるキャビティ底縁11bの下側から、底部3が
型面14により上方へ折り返されるように押し伸ばされ
て二次的に延伸されるようになる。
【0035】この型面14による延伸は、位置的な関係
から他の部位よりも肉厚に残った中央部3bから生じ易
く、更に延伸は周辺へと波及するようになって、底型1
3が上昇を完了した時点では、胴部41との境界を底縁
43とする薄肉のドーム状の底部42となり、そこに胴
部41と共に薄肉で全体的に肉厚分布が整った底部42
を有する第1実施形態の上記広口容器4が完成される
(図9参照)。
【0036】第2実施形態の広口容器5の底部成形(図
10〜図13)この成形方法と、上記広口容器4の成形
方法の相違点は、広口容器5の底面を蛇腹状に形成する
ために、上記延伸ロッド16のコア部材18とスカート
部材19とを相対的に可動自在に構成し、また上記底型
13の型面14を凹凸面に形成したことにある。
【0037】この成形方法が採用する延伸ロッド16
は、先端部が細軸部16aに形成され、その細軸部16
aにスカート部材19が上部に位置するコイルばね21
と共に遊嵌してある。また細軸部16aの先端には、該
細軸部16aよりも大径で上縁が段部を形成するコア部
材18が取り付けてあり、このコア部材18の段部によ
りスカート部材19を係止して、スカート部材19が細
軸部16aから脱落するのを防止するととともに、コイ
ルばね21によりスカート部材19を常時下方へ弾圧し
てある。また上記底型13のキャビティ12に臨む型面
14は、同心円に多重成形された鋭角な凹凸面からな
る。
【0038】このような延伸ロッド16と底型15を備
えたブロー金型11による広口容器5の底部成形も、上
記広口容器4を成形する場合と同様に、上記プリフォー
ム1を、上記リップ型22により口部を保持して型開状
態のブロー金型11の中央部に通常のごとくセットして
行い得る。
【0039】セット後に上記ブローコア15を上方から
口部に挿入して、リップ型22とによりプリフォーム2
0を挟持すると共に、上記延伸ロッド16のコア部材1
8とスカート部材19とを所定の個所に当接し、プリフ
ォームの収縮を防止した状態で型閉じを行う(図10参
照)。
【0040】型閉じ後、エア作動により上記延伸ロッド
16を伸長して、プリフォーム20の縦方向への延伸を
行う。この延伸は上記コイルばね21により常時下方へ
弾圧支持された上記スカート部材19とコア部材18の
両方により行われるが、スカート部材19はキャビティ
底縁11bに達するところまでとなる。
【0041】しかし、延伸ロッド16はコイルばね21
に抗して、コア部材18が上記底型13の型面14に達
するまで底面を延伸する。このため底面の延伸は圧縮さ
れたばね部材21により弾圧されたスカート部材19と
キャビティ底縁11bとにより、底部3の周辺を支持し
た状態で、段階的に行われることになるので、従来より
も薄肉に延伸されることになる(図12参照)。
【0042】このプリフォーム1の縦方向への延伸は、
上記ブローコア15からプリフォーム内にエアをブロー
しながら行い、エアブローによりプリフォーム1がキャ
ビティ一杯に膨張して上記広口容器5に形成されたの
ち、エアブロー状態のまま延伸ロッド16の駆動圧力を
除いて上記底型13を上昇移動し、底型上部を型面14
をャビティ内に圧入する。
【0043】駆動圧力の除去により自由状態となした延
伸ロッド16は、圧縮されたばね部材21の復元力によ
り、コア部材18とともに該コア部材18がスカート部
材19に受け止められるところまで上昇するようにな
る。またコア部材18は底型13の上昇により、上方へ
押し戻されるようになるので、一次的に延伸された底部
3が、スカート部材19により上記キャビティ底縁11
bに支持された状態で、型面14によりキャビティ内側
へと押込められる。これにより広口容器5の底部周縁5
3が成形されると同時に、底型13の押圧力とブローエ
アによる内圧の両方によつて、型面14の凹凸面が薄肉
に形成された広口容器5の底面52に強く食い込むよう
になり、その結果、底面52に型面14と同一の鋭角な
凹凸面が転写されて同心円の蛇腹状底面となる(図13
参照)。
【0044】このように、プリフォーム1の胴部2の軸
方向の延伸を上記スカート部材19により行い、そのス
カート部材19により底部3の周辺を支持した状態で、
底部3の中央部3bを延伸ロッド16により延伸を行う
この成形方法では、広口容器5の底部3を薄肉に延伸し
た底部3に、型面14の押込みをもって、その型面14
に形成した凹凸面の転写を行うことから、これまで転写
困難とされていた鋭角な凹凸面でも転写が確実にでき、
底面が同心円に多重成形された鋭角な凹凸面による蛇腹
状で、減圧により容器内へ減圧変形し底部構造の広口容
器5を容易に成形し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の延伸ブロー成形による広口容器の
底部成形方法に用いられるプリフォームの縦断面図であ
【図2】 同上の平面図である。
【図3】 この発明により底部を薄肉に成形した第1実
施形態の広口容器の縦断面図である。
【図4】 この発明により底部を同心円の凹凸面による
蛇腹状に形成した第2形態の広口容器の縦断面図であ
る。
【図5】 同上の広口容器の減圧変形状態を示す縦断面
図である。
【図6】 第1実施形態の広口容器を延伸ブロー成形す
る前の金型内の状態を示す縦断面図である。
【図7】 底部の先行延伸状態を示す縦断面図である。
【図8】 底部延伸後の胴部の延伸状態を示す縦断面図
である。
【図9】 底型をエアブロー状態にてキャビティ内に突
出して第1実施形態の広口容器を完成した際の断面図で
ある。
【図10】 第2実施形態の広口容器を延伸ブロー成形
する前の金型内の状態を示す縦断面図である。
【図11】 図10のA−A線におけるキャビティの平
断面図である。
【図12】 胴部を延伸したのちに底部を延伸した状態
を示す縦断面図である。
【図13】 底型をエアブロー状態にてキャビティ内に
突出して底部を蛇腹状に形成した第2形態の広口容器を
完成した際の断面図である。
【符号の説明】
1 プリフォーム 2 同上の胴部 2a 同上の隅部 3 同上の底部 3a 底部の中央部 3b 底部の中間部位 4 第1実施形態の広口容器 41 同上の胴部 42 同上の底部 43 底部周縁 5 第2実施形態の広口容器 51 同上の胴部 52 同上の底部 53 底部周縁 54 蛇腹状の底面 11 ブロー金型 11a 分割型 11b キャビティ底縁 12 キャビティ 13 底型 14 型面 15 ブローコア 16 延伸ロッド 18 コア部材 19 スカート部材 21 コイルばね 22 リップ型
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月15日(2000.2.1
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】このようなプリフォーム1における各部の
肉厚は、成形材料がポリエチレンテレフタレートの場
合、胴部3.0mm、底部の中央部1.5mm、中間部位
2.5〜3.0mmで、ブロー成形時には加熱された状態
にある。因に表面温度として90〜110℃の範囲で延
伸ブロー成形が行われる。またエアーブローの圧力は1
8〜25Kgf/cm2 で、ブロー時間は1秒とはかか
らない。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 短筒形で厚肉の胴部と、胴部下端に連な
    る板状で薄肉の底部とを、その境界を隅部として一体形
    成したプリフォームを射出成形し、そのプリフォームを
    広口容器に延伸ブロー成形する際のブロー金型として、
    底型をキャビティ内に出没自在に備えたブロー金型を用
    い、延伸ロッドとして上記底部の中央部を押圧するコア
    部材と、そのコア部材の周囲に位置して上記隅部を押圧
    するスカート部材の両方を備えた延伸ロッドを用い、そ
    の延伸ロッドにより上記プリフォームの胴部と底部の延
    伸を個々に何れかを先行して、その延伸を胴部がキャビ
    ティ底縁に達するとともに、底部がキャビティ底縁より
    も下方へ突出して、キャビティ底面に没入した底型上に
    位置するところまで行い、しかるのち上記底型をエアブ
    ローの下にキャビティ内に突出して、一次的に延伸され
    た底部をキャビティ底縁から上方に折り返すように更に
    延伸して、肉厚分布が整った薄肉の容器底部に形成する
    ことを特徴とする延伸ブロー成形による広口容器の底部
    成形方法。
  2. 【請求項2】 上記ブロー金型の底型として、上記キャ
    ビティに臨む型面が同心円に多重成形された鋭角な凹凸
    面からなる底型を用い、上記延伸ロッドとして上記スカ
    ート部材を延伸ロッドに遊嵌してばね部材により常時下
    方へ弾圧してコア部材の周囲に設けた延伸ロッドを用
    い、そのスカート部材により胴部をキャビティ底縁に抑
    えた状態で底型をキャビティ内に突出し、一次的に延伸
    された底部をキャビティ底縁から上方に押し戻すように
    更に延伸するとともに、底部を上記型面により同心円に
    多重成形された鋭角な凹凸面による蛇腹状に形成してな
    ることを特徴とする請求項1記載の延伸ブロー成形によ
    る広口容器の底部成形方法。
  3. 【請求項3】 上記プリフォームは、延伸ブロー成形が
    可能な熱可塑性樹脂からなるものであって、底部は上記
    延伸ロッドのコア部材が当接される中央部と、その中央
    部と上記スカート部材が当接される隅部との間の中間部
    位とからなり、その中間部位を同心円の隆起部分により
    中央部よりも厚肉にして、上記中央部より先に延伸する
    ように形成してなることを特徴とする請求項1又は2記
    載の延伸ブロー成形による広口容器の底部成形方法。
  4. 【請求項4】 上記延伸ロッドのコア部材とスカート部
    材は一体で、底部の延伸が先行するようにコア部材をス
    カート部材よりも所要寸法だけ突出形成し、延伸ロッド
    の伸長により底部が延伸されてから、スカート部材が上
    記胴部と底部との境界の隅部に当接されて、胴部を上記
    キャビティ底縁まで延伸することを特徴とする請求項1
    又は2記載の延伸ブロー成形による広口容器の底部成形
    方法。
  5. 【請求項5】 上記延伸ロッドは、ブローコアに上下動
    自在に挿通して設けられ、そのブローコアと上記プリフ
    ォームの口部を挟持したリップ型との嵌合により、延伸
    ロッド先端の上記コア部材とスカート部材とがプリフォ
    ーム内に挿入位置し、その延伸ロッドの伸長によりコア
    部材又はスカート部材の何れかがプリフォームの上記底
    部又は隅部に当接して延伸を行うことを特徴とする請求
    項1又は2記載の延伸ブロー成形による広口容器の底部
    成形方法。
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