JPH11333912A - 耐熱容器の成形方法、その金型および耐熱容器 - Google Patents

耐熱容器の成形方法、その金型および耐熱容器

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JPH11333912A
JPH11333912A JP15665498A JP15665498A JPH11333912A JP H11333912 A JPH11333912 A JP H11333912A JP 15665498 A JP15665498 A JP 15665498A JP 15665498 A JP15665498 A JP 15665498A JP H11333912 A JPH11333912 A JP H11333912A
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 頂部を除く上げ底部の延伸を十分に行って上
げ底部の高温内容物の温度と荷重による変形を防止し、
上げ底部の頂部周囲の延伸状態を均一にし、上げ底部の
偏芯を修正できるようにすることにある。 【解決手段】 一次ブロー成形品を熱処理して収縮さ
せ、収縮後の中間成形品62を最終容器にブロー成形す
る。この場合一次ブロー成形品及び最終容器は、山形状
の上げ底部を有し、この上げ底部は略同じ形状の容器内
方に突出する山形状の上げ底型72を用いてブロー成形
され、各上げ底型72は、略平らな頂部50と、頂部5
0の周縁から裾部に向って滑らかに上げ底型72の内側
に湾曲して形成された斜面部52とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱容器の成形方
法、その金型および耐熱容器に関し、特に、上げ底部の
耐熱性を向上させた耐熱容器の成形方法、その金型およ
び耐熱容器に関する。
【0002】
【背景技術および発明が解決しようとする課題】一般
に、二軸延伸ブロー容器と称される合成樹脂製の薄肉の
包装容器は、射出あるいは押出し成形によって得られた
延伸適温のプリフォームを金型内に位置させ、容器の長
手方向に相当する縦方向に延伸させると共に、内部に吹
き込んだ気体の圧力によって横方向に膨張させることに
より得られる。
【0003】ところで、このような合成樹脂製の容器の
材質、例えば、ポリエステル製の容器を生産する上で、
問題となるのが、内容物を高温で充填する際の容器の耐
熱性である。
【0004】そこで、本願出願人の提案に係る特開平8
−187768号のような耐熱容器の成形装置が開発さ
れている。
【0005】この成形装置は、プリフォームを一次ブロ
ー成形型によりブロー成形して一次成形品を成形し、こ
の一次成形品を内部から加圧して熱処理型内面に接触さ
せて熱処理した後、熱処理を経た中間成形品を加熱した
最終ブロー成形型内で最終成形品の形状にブロー成形す
ることで、容器の高結晶化度および低残留応力化を短時
間で達成できるという画期的なものである。
【0006】しかし、底部の耐熱性については、さらな
る改良が求められていた。
【0007】即ち、現状の問題点は、第1に、頂部を除
く上げ底部の延伸が不十分であると高温内容物の温度と
荷重によって変形する。
【0008】第2に、上げ底部を十分に延伸させても、
低延伸の頂部の多少の偏芯によって高温内容物充填時の
変形が顕著になる場合がある。
【0009】第3に、特開平8−187768号のよう
な成形装置においては、例えば図6に示すように、最終
ブロー成形型の上げ底型10が同心円上に複数の段差部
12を形成した状態となっており、熱処理で収縮した中
間成形品が傾くなどして偏芯していた場合に、最終ブロ
ー成形型の上げ底型が中間成形品の上げ底部に形成され
た段差部12によってスムーズに移動できず、最終容器
の上げ底部にその偏芯の影響を残し、円周方向での不均
等な肉厚分布となり、耐熱性の低下を招く。
【0010】本発明の目的は、頂部を除く上げ底部の延
伸を十分に行って、上げ底部の高温内容物の温度と荷重
による変形を防止することにある。
【0011】本発明の他の目的は、上げ底部の頂部周囲
の延伸状態を均一にして、安定した成形性が得られるよ
うにすることにある。
【0012】本発明のさらに他の目的は、熱処理後の中
間成形品をブロー成形する場合に、中間成形品の偏芯を
確実に防止して、上げ底部の耐熱性を向上させることに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1記載の耐熱容器の成形方法は、一次ブロー
成形品を熱処理して収縮させ、収縮後の中間成形品を最
終容器にブロー成形する耐熱容器の成形方法において、
前記一次ブロー成形品及び前記最終容器は、山形状の上
げ底部を有し、前記上げ底部は略同じ形状の容器内方に
突出する山形状の上げ底型を用いてブロー成形され、前
記各上げ底型は、略平らな頂部と、前記頂部の周縁から
裾部に向けて滑らかに前記上げ底型の内側に湾曲して形
成された斜面部とを有することを特徴とする。
【0014】本発明によれば、頂部から斜面部への移行
部分が反転屈曲して形成されることになるので、頂部の
周縁、つまり反転屈曲する移行部分で延伸されない頂部
と延伸される斜面部とに明確に分けられる。さらに、斜
面部は、内方に凹んでいるので、充分に延伸されること
になる。したがって、延伸される部分とされない部分に
明確に分けられることで、斜面部の円周方向での延伸状
態を常時均一にすることができ、さらに斜面部が充分に
延伸されることで耐熱性が向上する。
【0015】また、一次ブロー成形品及び最終容器は、
略同じ形状の上げ底型を用いてブロー成形され、しか
も、一次ブロー成形品の上げ底部は、最終容器の上げ底
型と同じ形状であるため、熱処理で収縮した中間成形品
の上げ底部が偏芯していたとしても、中間成形品の上げ
底部の滑らかに内側に湾曲する斜面部が最終容器の上げ
底型の頂部周縁に当接してもスムーズに中間成形品の偏
芯を修正することができ、耐熱性を低下することがな
い。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1におい
て、前記各上げ底型は、前記頂部全体が外周側から中心
側にかけて前記上げ底型の内方に徐々に凹ませて形成さ
れていることを特徴とする。
【0017】本発明によれば、請求項1の状態に加え、
頂部を凹ませてあるので、頂部の周縁でより明確に斜面
部に反転屈曲することになり、延伸されない頂部から延
伸される斜面部への移行が明確になり、その移行部分で
の耐熱性の低い中途半端な低延伸領域がなくなる。さら
に、斜面部の円周方向での延伸状態を均一にすることが
できる。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項1または2
において、前記上げ底型は、前記頂部側が最も急な傾斜
とされ、前記、裾部側に向かって徐々に緩やかな傾斜と
なる斜面部を有することを特徴とする。
【0019】本発明によれば、請求項1または2の状態
に加え、斜面部は、頂部側が最も急な傾斜とされ、裾部
側に向って徐々に緩やかな傾斜となるため、最終ブロー
成形時に中間成形品の上げ底部の芯出しをより確実に行
うことができる。
【0020】また、頂部側の最も急な傾斜によって、上
げ底部の斜面部の延伸状態をより高めることができる。
【0021】請求項4記載の発明は、上げ底型を用い、
ブロー成形により容器の底部に上げ底部を有する容器を
成形する耐熱容器の成形方法において、前記上げ底部
は、前記容器の内方に突出する山形状に形成され、前記
上げ底型は、略平らな頂部と、前記頂部の周縁から裾部
に向かって滑らかに前記上げ底型の内側に湾曲して形成
された斜面部とを有し、前記斜面部は、前記頂部側が最
も急な傾斜とされ、前記裾部側に向って徐々に緩やかな
傾斜とされ、前記容器の底部に、前記頂部が厚肉で、周
囲の斜面部が延伸された前記上げ底部を形成することを
特徴とする。
【0022】本発明によれば、上げ底型の頂部が略平ら
にされ、斜面部が滑らかに内側に湾曲した状態とされて
いるため、一次ブロー成形品のブロー成形時に、頂部の
周縁で明確に斜面部に反転屈曲することになり、延伸さ
れない頂部から延伸される傾斜部への移行が明確にな
り、その移行部分での耐熱性の低い中途半端な低延伸領
域がなくなる。
【0023】特に、急斜面部の頂部側の最も急な傾斜部
分によって、上げ底部の斜面部の延伸状態が一層高めら
れることとなる。
【0024】しかも、斜面部の円周方向での延伸状態を
均一にすることができ、成形の安定性を向上させること
ができる。
【0025】請求項5記載の金型は、ブロー成形によっ
て容器の底部に容器内方に突出する山形状の上げ底部を
形成する上げ底型を有する金型において、前記上げ底型
は、略平らな頂部と、前記頂部の周縁から裾部に向けて
傾斜する斜面部とを有し、前記頂部は、プリフォームの
底部の直径と略同じ大きさに形成されていることを特徴
とする。
【0026】本発明によれば、上げ底型の頂部をプリフ
ォームの底部の直径と略同じ大きさで、略平らに形成す
ることで、頂部の周縁でより明確に斜面部に反転屈曲さ
せることになり、延伸されない頂部から延伸される斜面
部への移行がより明確になり、その移行部分での耐熱性
の低い中途半端な低延伸領域をなくすことができる。し
かも、頂部の周辺部を円周方向で均一かつ十分な延伸に
よって耐熱性を持たせ、さらには、成形性をも安定させ
ることができる。
【0027】請求項6記載の発明は、請求項5におい
て、前記頂部は、全体が外周側から中心側にかけて前記
上げ底型の内方に徐々に凹ませて形成されていることを
特徴とする。
【0028】本発明によれば、請求項5の状態に加え、
頂部を凹ませてあるので、頂部の周縁で、より明確に斜
面部に反転屈曲することになり、延伸されない頂部から
延伸される斜面部への移行が明確になり、その移行部分
での耐熱性の低い中途半端な低延伸領域がなくなり、し
かも、斜面部の円周方向での延伸状態をより均一にする
ことができる。
【0029】請求項7記載の発明は、請求項5または6
において、前記斜面部は、前記頂部の周縁から前記裾部
に向けて滑らかに前記上げ底型の内側に湾曲して形成さ
れることを特徴とする。
【0030】本発明によれば、請求項5または6の状態
に加え、斜面部を滑らかに上げ底型の内側に湾曲させる
ことで、上げ底部の斜面部を成形する際に、途中で上げ
底型に接触させることなく、十分な延伸を行うことがで
きる。
【0031】請求項8記載の発明は、請求項7におい
て、前記斜面部は、前記頂部側が最も急な傾斜とされ、
前記裾部側に向って徐々に緩やかな傾斜されることを特
徴とする。
【0032】本発明によれば、請求項7の状態に加え、
斜面部の最も急な傾斜部分によって、より一層十分延伸
を可能とすることができる。
【0033】請求項9記載の耐熱容器は、容器底部に容
器内方に突出する上げ底部を有する耐熱性容器におい
て、前記上げ底部は、略平らな頂部と、前記頂部の周縁
から裾部に向けて滑らかに対向側に膨らんで湾曲して形
成された斜面部とを有し、前記頂部は、厚肉で、未延伸
とされ、前記斜面部は、薄肉で、延伸されていることを
特徴とする。
【0034】本発明によれば、頂部を厚肉にして耐熱性
を持たせ、斜面部を延伸による耐熱性を持たせること
で、耐熱性を持たせにくい上げ底部に、各部の状況に応
じた条件で耐熱性を付与することができ、高温内容物の
温度と荷重による上げ底部の変形を確実に防止すること
ができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0036】図1〜図5は、本発明の一実施の形態に係
る耐熱容器の成形方法を示す図である。
【0037】この耐熱容器の成形方法では、例えば、特
開平8−187768号に開示されるように、他に設け
た射出成形機を用いて成形されたプリフォームを延伸適
温に加熱し、一次ブロー成形部でプリフォームを最終容
器よりも大きな容器形状の一次ブロー成形品に成形し、
この一次ブロー成形品を熱処理部にて熱処理して最終容
器に近い所望の形状まで収縮させ、収縮後の中間成形品
を最終ブロー成形部にて最終容器にブロー成形するよう
にしている。
【0038】図1は、一次ブロー成形部の状態を示して
おり、図2は、最終ブロー成形部の状態を示している。
【0039】図1に示すように、一次ブロー成形部20
では、一次ブロー成形型22を用いてプリフォーム24
を一次ブロー成形品の形状にブロー成形するようにして
いる。
【0040】プリフォーム24は、ネック部26と、胴
部28と、底部30とを有する有底筒状のものとされて
おり、ネック部26を搬送部材32の保持部34に差し
込んだ倒立状態で搬送されるようになっている。
【0041】搬送部材32は、プリフォーム24内に図
示せぬ延伸ロッドを挿入可能にされると共に、プリフォ
ーム24内にブローエアを供給可能にされている。
【0042】一次ブロー成形型22は、一次ブロー成形
品の外形に相応したキャビティ面36を有する一次ブロ
ーキャビティ型38と、プリフォーム24のネック部2
6の外面を保持するネックガイド40と、一次ブロー成
形品の底部に上げ底部を形成する上げ底型42とを有す
る。
【0043】一次ブローキャビティ型38は、パーティ
ング面44を境界にして割型にされた状態となってお
り、各割型には冷却水路46が形成され、この冷却水路
46内に冷却水を供給することにより、冷却されるよう
になっている。
【0044】ネックガイド40は、一次ブローキャビテ
ィ型38の各割型に取り付けられた分割形状とされてい
る。
【0045】上げ底型42は、一次ブローキャビティ型
38に対し昇降可能にされており、内部には冷却水路4
8が形成され、一次ブローキャビティ型38と同様に冷
却可能にされている。
【0046】また、上げ底型42は、図4にも示すよう
に、容器の内方に突出する山形状に形成されたもので、
頂部50と、この頂部50の周囲に形成される斜面部5
2とを有する。
【0047】頂部50は、ほぼ円形となっており、その
外周側から中心側にかけて上げ底型42の内方に徐々に
凹ませて形成されている。
【0048】また、この頂部50は、プリフォーム24
の底部30の直径と略同じ大きさであることが好まし
い。というのも、プリフォーム24の底部30は、通常
延伸されにくい部分なので、そのプリフォーム24の底
部30と同じ大きさに頂部50を形成することで、その
延伸されにくい部分をそのままほとんど延伸することな
く頂部50にとどめ、斜面部52から確実に延伸成形す
ることが可能になる。
【0049】斜面部52は、頂部50の周縁から裾部5
3に向けて滑らかに上げ底型42の内側に湾曲して形成
されている。
【0050】具体的には、図4に示すように、斜面部5
2は、頂部付近に最も急な傾斜となる急斜面部54を有
し、この急斜面部54に連なって第1の緩斜面部56
と、さらにこの第1の緩斜面部54に連なる第2の緩斜
面部58とを有し、縦軸Xに対して45°以内に斜面部
52が収まるように上げ底型42の内方に湾曲して形成
される。
【0051】急斜面部54は、断面直線にて形成されて
おり、縦軸Xに対して20゜以下に設定するとよい。
【0052】このように、急斜面部54を縦軸Xに対し
て20°以下にすることで、プリフォーム24の延伸時
に十分に頂部50の周縁を延伸することが可能となる。
【0053】第1の緩斜面部56は、断面曲線で形成さ
れており、第2の緩斜面部58は、断面直線で形成さ
れ、第2の緩斜面部56よりも緩やかな傾斜とされて接
地部の糸じり59(図5参照)位置まで伸びている。
【0054】また、頂部50と急斜面部54との間に
は、頂部50のプリフォーム24の肉が斜面部52側に
回り込むのを防止するように反転屈曲されたエッジ部6
0が形成されている。
【0055】このエッジ部60は、頂部50のプリフォ
ーム24の肉が斜面部52側に回り込むのを防止するこ
とで、より斜面部側の延伸状態を十分に行うことができ
る。
【0056】そして、成形に際しては、搬送部材32に
よってプリフォーム24が一次ブロー成形部20内に搬
送されてきた状態で、一次ブロー成形型22の一次ブロ
ーキャビティ型38を型締めし、ネックガイド40によ
りプリフォーム24のネック部26外周をガイドした状
態で上げ底型42を下降させ、一次ブローキャビティ型
38と型締めする。
【0057】この状態で、搬送部材32より延伸ロッド
をプリフォーム24内に挿入してプリフォーム24を縦
軸方向に延伸すると共に、プリフォーム24内にブロー
エアを供給して、プリフォーム24を横軸方向に延伸さ
せる。
【0058】これによって、プリフォーム24を一次ブ
ローキャビティ型38のキャビティ面36及び上げ底型
42を頂部50及び斜面部52に密着させて一次ブロー
成形品の形状とすることができる。
【0059】この場合、上げ底型42部分においては、
頂部50の直径がプリフォーム24の底部30の直径と
ほぼ同じ大きさとされ、しかも、プリフォーム24の底
部30の形状のようにエッジ部60から半球状に凹ませ
て形成されているため、プリフォーム24の底部30の
肉のほとんどが頂部50に溜まる状態となり、エッジ部
60から斜面部52にかけてプリフォーム24の延伸さ
れ易い胴部28が延伸される。
【0060】さらには、頂部50の外周にエッジ部60
が若干上方に向いた状態で形成されているため、底部3
0の肉が上げ底型42の斜面部52側に回り込むのが防
止され、延伸部分と非延伸部分が明確にエッジ部60を
境に分けられる。
【0061】また、斜面部52においては、急斜面部5
4から第1の緩斜面部56及び第2の緩斜面部58へと
連続するため、急斜面部54においてプリフォーム24
の底部30周辺の肉が他と接触することなく十分に引き
伸ばされ、周方向において均一で、しかも、十分に延伸
された状態とすることができる。
【0062】このようにして、一次ブロー成形品を成形
した後、一次ブローキャビティ型38及び上げ底型42
を離型し、一次ブロー成形品を搬送部材32によって熱
処理部へと搬送する。
【0063】熱処理部においては、図示せぬが、一次ブ
ロー成形型22とほぼ同様の構成を有する熱処理型を用
いて一次ブロー成形品に対し熱処理が行われる。
【0064】この熱処理型は、図1の冷却水路46、4
8に代えて、熱媒体を循環させたり、ヒータを取り付け
たりして一次ブロー成形品を加熱可能にしている。
【0065】そして、熱処理時には、搬送部材32から
一次ブロー成形品内にブローエアを供給して一次ブロー
成形品の外面を熱処理型に加圧、密着させて容器の高結
晶化度及び低残留応力化を行うようにしている。
【0066】この熱処理部によって熱処理された一次ブ
ロー成形品は、熱処理型の開放によって収縮し、最終容
器の直径よりも小さく、多少全高が高い中間成形品62
となる。
【0067】この状態で、中間成形品62の底部には、
一次ブロー成形品と同様に、図2及び図3に示すよう
に、容器内方に突出する上げ底部78が形成された状態
となっている。
【0068】この上げ底部78は、厚肉で、延伸されて
いない頂部84と、頂部84の周縁から裾部88に向け
て滑らかに対向側に膨んで湾曲する延伸された斜面部8
6とを有している。
【0069】また、斜面部86は、上げ底型72の斜面
部52と対応して頂部84側に最も急な傾斜の断面直線
状の急斜面部90と、これに連なる断面曲線状の第1の
緩斜面92と、さらにこれに連なる断面直線状の第2の
緩斜面部94とを有する状態となっている。
【0070】そして、この中間成形品62を搬送部材3
2によって、図2に示す最終ブロー成形部64へと搬送
する。
【0071】最終ブロー成形部64では、最終ブロー成
形型66を用いて最終ブロー成形が行われる。
【0072】最終ブロー成形型66は、最終ブローキャ
ビティ型68と、ネックガイド70と、上げ底型72と
を有する。
【0073】最終ブローキャビティ型68は、キャビテ
ィ面74が最終容器76(図5参照)の形状にほぼ相応
した形状となっている点を除き、一次ブローキャビティ
型68と同様の構成となっている。
【0074】ネックガイド70は、一次ブロー成形型2
2と同様の構成となっている。
【0075】上げ底型72は、一次ブロー成形型22に
おける上げ底型42とほぽ同じ形状となっており、構成
も同様のものとなっているため、ここでは、一次ブロー
成形型22の説明で用いた符号をもって各部の構成を示
している。
【0076】そして、このような構成の最終ブロー成形
型66を用いて中間成形品62を最終ブロー成形するに
は、搬送部材32によって最終ブロー成形部64に中間
成形品62が搬送された状態で、最終ブローキャビティ
型68を型締めし、ネックガイド70にてネック部26
の外周をガイドする。
【0077】この状態で、図3(1)に示すように、中
間成形品62が円周方向の収縮程度の違いなどによって
多少傾いて、上げ底部78の芯位置Yが上げ底型72の
芯位置Zよりも多少偏芯した状態であっても、上げ底型
72を下降させていくことにより、例えば同図(2)に
示すように、上げ底型72を途中まで下降させた状態で
偏芯状態が若干修正され、さらに上げ底型72を完全に
型締め位置まで下降させると、同図(3)に示すように
上げ底部78の偏芯状態が完全に修正されることとな
る。
【0078】すなわち、上げ底型72を下降させるだけ
で、上げ底部78の自動調芯が行われることとなり、こ
の状態で、搬送部材32から中間成形品62内にブロー
エアを供給して、中間成形品62の外面を最終ブローキ
ャビティ型68のキャビティ面74及び上げ底型72の
頂部50及び斜面部52に密着させれば、最終容器76
が成形されることとなる。
【0079】この場合、上げ底型72の急斜面部54が
自動調芯時のガイドとなり、しかも、斜面部52は、軸
方向で平坦に連続形成されているため、途中で中間成形
品62の上げ底部78に引っかかるようなことがなく確
実に自動調芯が可能となる。
【0080】このように、中間成形品62の上げ底部7
8を自動調芯可能にすることにより、最終容器76の上
げ底部72に偏芯の影響を残すことなく、耐熱性を向上
させることが可能となる。
【0081】そして、このようにして成形された最終容
器76は、図5に示すように、底部80に形成された上
げ底部82の頂部84が厚肉で、未延伸とされ、斜面部
86が対向側に膨らんだ状態となり、かつ、薄肉で十分
に延伸された状態となる。
【0082】また、斜面部86は、上げ底型72の斜面
部52と対応して頂部84側に最も急な傾斜の断面直線
状の急斜面部90と、これに連なる断面曲線状の第1の
緩斜面92と、さらにこれに連なる断面直線状の第2の
緩斜面部94とを有する状態となっている。
【0083】従って、頂部84を厚肉にして耐熱性を持
たせ、斜面部86を延伸による耐熱性を持たせること
で、耐熱性を持たせにくい上げ底部82に各部の状況に
応じた条件で耐熱性を付与することができ、高温内容物
の温度と荷重による上げ底部82の変形を確実に防止す
ることができる。
【0084】本発明は、前記実施の形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の形
態に変形可能である。
【0085】例えば、上げ底部の頂部の形状を中心側が
凹んだ状態としたが、この例に限らず、ほぼ平らな状態
とすることも可能である。
【0086】また、斜面部の急斜面部及び第2の緩斜面
部をそれぞれ直線状に形成したが、これらを曲線状に形
成することも可能である。
【0087】あるいは、本実施例では、熱処理型によっ
て一次ブロー成形品を熱処理したが、一次ブロー成形型
に熱処理用の媒体を導入して熱処理型を省略してもよい
が、成形サイクルや、成形安定性が損なわれる。
【0088】あるいはまた、熱処理型を用いることな
く、一次ブロー成形品を熱風炉内で加熱する方法や、赤
外線ヒーターで加熱する方法、マイクロ波による加熱な
どを適宜用いることが可能である。
【0089】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る一次ブロー成形部
の状態を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る最終ブロー成形部
の状態を示す断面図である。
【図3】同図(1)、(2)及び(3)は、図2の最終
ブロー成形部において上げ底型を加工させて中間成形部
の自動調芯状態を示す部分断面図である。
【図4】上げ底型の部分断面図である。
【図5】最終容器の底部の部分断面図である。
【図6】従来の上げ底型の一部を示す側面図である。
【符号の説明】
20 一次ブロー成形部 22 一次ブロー成形型 24 プリフォーム 30 プリフォームの底部 42、72 上げ底型 50 上げ底型の頂部 52 上げ底型の斜面部 54 上げ底型の急斜面部 60 エッジ部 62 中間成形品 64 最終ブロー成形部 66 最終ブロー成形型 76 最終容器 78 中間成形品の上げ底部 80 最終容器の底部 82 最終容器の上げ底部 84 最終容器の上げ底部の頂部 86 最終容器の上げ底部の斜面部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 22:00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次ブロー成形品を熱処理して収縮さ
    せ、収縮後の中間成形品を最終容器にブロー成形する耐
    熱容器の成形方法において、 前記一次ブロー成形品及び前記最終容器は、山形状の上
    げ底部を有し、前記上げ底部は略同じ形状の容器内方に
    突出する山形状の上げ底型を用いてブロー成形され、 前記各上げ底型は、略平らな頂部と、前記頂部の周縁か
    ら裾部に向けて滑らかに前記上げ底型の内側に湾曲して
    形成された斜面部とを有することを特徴とする耐熱容器
    の成形方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記各上げ底型は、前記頂部全体が外周側から中心側に
    かけて前記上げ底型の内方に徐々に凹ませて形成されて
    いることを特徴とする耐熱容器の成形方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記上げ底型は、前記頂部側が最も急な傾斜とされ、前
    記、裾部側に向かって徐々に緩やかな傾斜となる斜面部
    を有することを特徴とする耐熱容器の成形方法。
  4. 【請求項4】 上げ底型を用い、ブロー成形により容器
    の底部に上げ底部を有する容器を成形する耐熱容器の成
    形方法において、 前記上げ底部は、前記容器の内方に突出する山形状に形
    成され、 前記上げ底型は、略平らな頂部と、前記頂部の周縁から
    裾部に向かって滑らかに前記上げ底型の内側に湾曲して
    形成された斜面部とを有し、前記斜面部は、前記頂部側
    が最も急な傾斜とされ、前記裾部側に向って徐々に緩や
    かな傾斜とされ、 前記容器の底部に、前記頂部が厚肉で、周囲の前記斜面
    部が延伸された前記上げ底部を形成することを特徴とす
    る耐熱容器の成形方法。
  5. 【請求項5】 ブロー成形によって容器の底部に容器内
    方に突出する山形状の上げ底部を形成する上げ底型を有
    する金型において、 前記上げ底型は、略平らな頂部と、前記頂部の周縁から
    裾部に向けて傾斜する斜面部とを有し、 前記頂部は、プリフォームの底部の直径と略同じ大きさ
    に形成されていることを特徴とする金型。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記頂部は、全体が外周側から中心側にかけて前記上げ
    底型の内方に徐々に凹ませて形成されていることを特徴
    とする金型。
  7. 【請求項7】 請求項5または6において、 前記斜面部は、前記頂部の周縁から前記裾部に向けて滑
    らかに前記上げ底型の内側に湾曲して形成されることを
    特徴とする金型。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記斜面部は、前記頂部側が最も急な傾斜とされ、前記
    裾部側に向って徐々に緩やかな傾斜されることを特徴と
    する金型。
  9. 【請求項9】 容器底部に容器内方に突出する上げ底部
    を有する耐熱性容器において、 前記上げ底部は、略平らな頂部と、前記頂部の周縁から
    裾部に向けて滑らかに対向側に膨らんで湾曲して形成さ
    れた斜面部とを有し、 前記頂部は、厚肉で、未延伸とされ、 前記斜面部は、薄肉で、延伸されていることを特徴とす
    る耐熱容器。
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