WO1993003287A1 - Ball-and-roller bearing - Google Patents

Description

明 細 書

こ ろ 力 S リ こ ろ 軸 受

〔産業上の利用分野〕

本発明 は、 一方向のみに回転する こ ろが リ こ ろ軸受に 関する。

〔従来の技術〕

こ ろが リ 軸受 と して は、 一般に 円筒 こ ろ軸受、 円錐こ ろ軸受及ぴ 自 動調心こ ろ軸受が ある。

円筒 こ ろ軸受では、 こ ろは内輪及び外輪に線状に接触 し、 ジアル荷重は全てその接触部に作用する垂直荷重 と な る 、

方、 円錐こ ろ軸受及び 自 動調心 こ ろ軸受では、 ジ ア ル荷重は傾斜面 に直角 に作用する垂直荷重 と 傾斜面方 向 に平行な荷重 と にな る が、 内外輪間の軸方向のずれを 防止する た めス ラ ス ト 荷重が加え られる の で 、 こ の分力 が内外輪 と こ ろ と の間に作用する接触面圧 と して加わる 更に、 内外輪と こ ろ と の接触面に作用する垂直荷重に よ リ 、 小端側か ら大端側の方向へ こ ろ を軌道か ら押 し 出す 力が働 く ため、 大端側に こ ろの飛び出 しを防止する案内 鍔を設け る必要が生ずる。 と こ ろが、 円錐こ ろ の大端面 と 案内鍔 と の間ではすペ リ 接触にな る ため、 こ のすベ リ 摩擦によ る P V値が円錐こ ろ軸受の荷重負荷能力 に と つ て大きな制限と なる。

〔発明が解決 しよ う と する課題〕

こ ろが リ こ ろ軸受は、 正転、 逆転の両方向 に回転する よ う な用途に用い られる こ と が多いが、 軸受が組み込ま れる機械によっ ては、 一方向 にのみ回転する場合も少な く ない。

本発明は、 こ の よ う な用途に用い られる こ ろが リ こ ろ 軸受であっ て、 従来の 円筒ノ円錐こ ろ軸受ょ リ 負荷能力 が大き く 、 且つ円錐こ ろ軸 の よ う に こ ろの大端部で大 き なすベ リ 摩擦を伴わずこ ろが リ 性能が向上 され、 更に 高効率で高回転に も適 し焼付等の発生 しない こ ろが リ こ ろ軸受を提供する こ と を課題 と する。

〔課題を解決する ための手段〕

本発明は、 上記課題を解決する ために、 内輪と外輪と 中間回転体と を備えた構成体と 、 付勢手段 と を有 し、 前 記内耠は一軸線まわ リ の単葉回転双曲面をなす内側軌道 面を備え、 前記外輪は前記一軸線まわ リ の単葉回転双曲 面をなす外側軌道面を備え、 前記内側軌道面 と 前記外側 軌道面 と は、 相対向 し、 一端側から他端側に向かっ て半 径が大き く なる軌道を形成し、 前記中間回転体は、 こ ろ が リ 面が円筒形状又は円錐形状でぁ リ 、 前記軌道におい て該中間回転体の 中心軸を前記軸線を含む断面か ら一定 角度傾斜 して前記軌道の 円周方向に複数個配設 さ れ、 該 中間回転体の表面は前記内側軌道面 と 前記外側軌道面 と に線状に接触 し、 前記内輪又は外輪は、 前記中間回転体 を前記内側軌道面に沿っ て前記一軸線方向 において前記 軌道半径の小 さ い方向へ転がすよ う な一定方向にのみ回 転 し、 前記内輪又は外輪が 、 前記一定方向 に回転する と き の前記中間回転体の前記軸線方向の動き を停止 させる 環状部を備えていて、 前記構成体を前記一軸線方向 に相 対向 して配設 し、 前記付勢手段は、 前記一軸線方向に相 対向 して配設 される前記内輪間又は外輪間に設け られ、 該相対向する 内輪同士又は外輪同士を前記軌道の間隔を 狭 く する方向に付勢 し 、 前記一軸線方向に相対向する 内 輪同士又は外輪同士であ っ て前記付勢手段に よ っ て付勢 さ れない も のは、 前記軸線方向 には動かない よ う に固定 さ れてい る こ と を特徴 と する。

〔作 用〕

内側軌道面 と 外側軌道面 と は共に単葉回転双曲面であ る か ら 、 これら で形成 さ れる軌道は、 その半径が一端側 か ら他端側に向かっ て大き く な る。 そ して 、 こ の 中で中 間回転体が軸線断面に対 して傾斜 して設け られる ので、 軸受 と して用レ、 られる と き に内輪又は外輪が回転 さ れる と 、 中間回転体は両軌道面に案内 されて線接触を保ちつ つその上を転がる と共に、 軸線方向に も進行 しよ う とす る。 しかし、 内側軌道面 と外側軌道面と では、 軸線方向 において中間回転体が進行 し よ う と する方向が互いに反 対方向であ るか ら 、 結果と して内輪と 外輪と は中間回転 体を介 して互いに軸線方向において引 き離 されるカ を受 ける。

こ の場合、 内輸又は外輪は、 中間回転体を內側軌道面 上で軌道半径の小 さい方向へ進行させる よ う な一定方向 側にのみ回転する から 、 前記引 き離し力は、 内輪を軌道 半径の大き い方向へ動か し、 外輪を軌道半径の小 さ い方 向へ動かすよ う な力 と な リ 、 内外輪間には、 常に軌道間 隔を広げよ う と する作用が生ずる こ と になる。

—方、 内外輪 と 中間回転体と を含む構成体は軸線方向 に相対向 して配設され、 軸線方向に相対向する 内輪同士 又は外轅同士の一組を軸線方向に固定 し、 他の一組を付 勢手段によ リ 軌道間隔を狭く する方向に付勢する ので、 上記引 き離し力 に よ リ 半径方向 に相対向する 内輪と 外輪 と が離れて しま う こ と がな く 、 内外輪は引 き離 しカ を受 けつつ反対方向か ら付勢力を受けて中間回転体か ら浮上 しつつ回転する。

このよ う に、 内外输が引 き離 し力を受け る反作用 と し て、 中間回転体は内外輪か ら軸線方向 に互いに反対方向 の力 を受け る こ と にな る。 そ して、 こ の力 に差が あれば 中間回転体は軸線方向に動 く こ と にな る。 又 中間回転体 が 円錐形状であ る場合に は、 中間回転体は小端側か ら大 端側に押 し出 さ れる力 も受け、 引 き 離 し力 と のパ ラ ンス に よ リ 軸線方向の何れかの方向 に動 く こ と にな る。 内輪 又は外輪に設け られる環状部は、 中間回転体の こ の よ う な動き を所定位置で停止 させ、 中間回転体の軌道か ら の 抜け出 し を防止する作用 をする。

次ぎに、 中間回転体 と 内側及び外側軌道面 と の接触線 上で生ずる 前記引 き離 し力は、 それぞれの接触の状態に ょ リ' その大き さ が異な る。 即ち 中間回転体は、 内側軌道 面 と は凸部同士で接触する が外側軌道面 と は凸部 と 凹部 と で接触する こ と にな る ため、 ラ ジアル荷重が加わっ た と き に発生する接触面圧は、 内側軌道面側が大き く な リ 従っ て引 き 離 し力は内側軌道面側が大き く な る。 こ の結 果、 中間回転体が 円筒形状であ る場合には、 こ の引 き離 し力の差に よ リ 中間回転体が軸線方向 に進み環状部に当 たっ て停止 し、 こ の力の差が 中間回転体と 環状部 と の間 に接触面圧 と して作用する こ と にな る。 しカゝ し、 こ の力 の差はそれ程大き く な ら ないので、 接触部の摩擦が問題 にな る こ と はない。 一方、 中間回転体が円錐形状であ る場合には、 前述の 如 く 中間回転体は接触部の圧力によ る押 し出 し力 を受け る が、 引 き離し力にょ リ 接触圧力 自 体が軽減され、 さ ら に引 き離 し力の差が押 し出 し力の反対方向に作用する の で、 中間回転体と環状部 と の間に大き な接触面圧が発生 する と レゝ う こ と はない。

〔実 施 例〕

以下に、 本発明の詳細を図に示す実施例に基づき説明 する。

第 1 図は本発明によ る実施例の こ ろが リ こ ろ軸受の断 面図、 第 2 図はその主要部の斜視図、 第 3 図はこ ろの配 列を示す斜視図、 第 4 図及び第 5 図は力の関係の説明図， 第 6 図は他の実施例を示す断面図、 第 7 図乃至第 9 図は 第 6 図に示す実施例におけ る軌道形状を求め る ための説 明図、 第 1 0 図は更に他の実施例を示す断面図.、 第 1 1 図は第 1 0 図の実施例におけ る こ ろ に作用する力 の説明 図であ る。

まず第 1 図ない し第 3 図に よ リ 本こ ろが リ こ ろ軸受の -構造を説明する。

それぞれ内輪 1 、 1 ' 、 外輪 2 、 2 ' 、 中間回転体と しての コ ロ 3 、 3 ' 等を含む構成体 2 0 、 2 0 ' は、 少 な く と も 1 組相対向 して設け られ本軸受を構成する。 構 成体 2 0 、 2 0 ' は同一構造の も のであ る ； ^ ら 、 片側の 構成体 2 0 について説明する。

内輪 1 は、 例えばキー 5 に よ リ 軸 4 上に取 リ 付け られ これに対向 して設け られる外輪 2 と の間で、 内輪軌道面 1 a 及び外輪軌道面 2 a に よ リ 軌道 8 を形成 して い る。

中間回転体の一例であ る コ ロ 3 は、 円筒形状でぁ リ 、 第 3 図に示す如 く 一軸線であ る 内輪 1 の中心軸 6 を含む 断面に対 して角度 ； 3 、 例 えば 1 5 ° 程度傾斜 して軌道 8 内 に多数配設 さ れる。

付勢手段 と しての予圧ばね 7 は、 本実施例では相対向 して配設 されてい る 内輪 ' 間に設け られ、 内輪

' 間に予圧力 を与えている。 こ の予圧力 の方向 は軌道

8 の間隔を狭 く する方向即ち 内輪 ' 間 を離す方向 で あ る。

又内輪 1 には、 コ ロ 3 の軸方向の動き を停止 さ せ る環 状部 と して鍔 9 が設け られてい る。 こ れは、 内輪 1 が回 転 し コ ロ 3 が 自 転 して 中心軸 6 方向 に も進行する と き に その進行を停止 さ せる た めであ る。 なお、 鍔 9 を外輪 2 側に設け る こ と も 可能であ る。

第 3 図において 、 コ ロ 3 は内輪 1 上に中心軸 6 を含む 断面か ら角度 J5 だけ傾けて配列 され、 各コ ロ 間は リ ティ ナー 1 0 に よ リ それぞれの位置を保持 され、 互いに接触 しなレ、よ う に されている。 こ の よ う にする と 、 互いに同 方向に 自転する 隣接 したコ 口 同士が互いに反対方向の接 線速度を も っ て衝突する こ と がな く 、 コ ロ 3 の 自 転、 公 転が滑らかになる。

本実施例のこ ろが リ こ ろ軸受では、 軸 4 が常に一定方 向である 、 第 2 図において右側から見て時計方向 （矢印 A方向） に回転される。 そ して軸 4 が内輪 1 を同方向

( A方向） に回転させる と 、 コ ロ 3 は内輪軌道面 l a に 線状に接触 しつつ これに案内 されて、 右側か ら見て反時 計方向 （ B方向） に回転 しつつその上を下っ て行 く と 同 時に、 図において左方向へ進む。

—方、 コ ロ 3 が図示の B方向に回転すれば、 コ ロ 3 は 外側軌道面 2 a に対して も 同様に線接触を保ちつつ回転 十る と 共に図において右方向 に進行 し よ う と する。

第 4 図は、 こ の よ う な コ ロ 3 の動き にょ リ 内外輪が受 ける力の関係を説明する ための図であ る。

コ ロ 3 と 内外側軌道面 l a 、 2 a と は線接触をするが

(実際には一定の幅を持つ線状即ち面状に接蝕する こ と にな る） 、 説明 を簡単にする ためにその一部であ る接蝕 点 A、 B を考える。 コ ロ 3 は中心軸 6 断面に対 して角度 jS 傾けて配設されている ため、 その回転 し ょ う と する方 向 S は、 中心軸 6 に直角 の軌道断面の方向 T に対 して角 度 β の方向 であ る か ら 、 コ ロ 3 が回転 される と 内外輪は それぞれ図示の如 く 、 コ ロ 3 の公転方向の分力 T i 、 T o 及びコ ロ 3 の軸方向の分力 R i 、 R o を受 け る こ と な る。

こ の分力 R i 、 R o の発生に ょ リ 、 内輪 1 及び外輪 2 は、 コ ロ 3 を介 して中心軸 6 方向において互いに反対方 向 に引 き 離 される 力を受け、 本実施例では外輪 2 が 固定 さ れてい る ため、 内輪 1 が第 1 図及ぴ第 2 図 において右 方向即ち軌道 9 の間隔を広げる方向へ動 く こ と にな る。

内外輪に働 く こ の よ う な力は、 予圧ばね 7 の付勢力 と 釣 リ 合っ て コ ロ 3 に対 して内外輪を浮上 さ せる効果を発 生 させ、 こ ろが リ 接触面圧を減少 さ せる と 共に、 過負荷 におけ る ス メ ァ リ ングや嚙 リ 、 焼入等の事故の発生を防 止する。

コ ロ 3 の内外輪に対する接触に関 しては、 第. 5 に示 す如 く 、 コ ロ 3 と 外輪 2 と の接触が コ ロ 3 凸部 と 外輪軌 道面 2 a の凹部 と の接触にな る のに対 して 、 コ ロ 3 と 内 輪軌道面 l a と は凸部同士の接触にな る の で、 内輪 1 側 の最大接触面圧 P i が外輪 2 側の最大接触面圧 P o よ リ 大き く な る。 従っ て、 コ ロ 3 と 内外輪 と の接触部におい て は、 外輪 2 側 よ リ も 内輪 1 側において局部的変形が大 き く なる。 その結果、 内外輸側に同 じ垂直力 Nが作用 し て コ ロ 3 が回転する と き に、 コ ロ 3 が内輪 1 を動かす力 R i は外輪 2 を動かす力 R o ょ リ 大き く な る。

こ の よ う な分力 R i 、 R o の反作用 と して、 コ ロ 3 は 内外輪か ら R i 、 R o と 大き さ が同 じで反対方向の力一 R i 、 一 R o を受ける こ と にな リ 、 その結杲コ ロ 3 は内 輸軌道面 1 a 側で案内 されて中心 1* 6 方向において第 1 図及び第 2 図上で左方向に進む。 こ の よ う な コ ロ 3 の動 き を停止 させる ために、 前述 した如 く 鍔 9 が設け られて レヽる。

こ の場合、 鍔 9 と コ ロ 3 の端面と の間はコ ロ 3 の 自転 , 公転の際にすベ リ 接触をする が、 こ の間の圧接力は （ R i - R o ) であ る ため余 リ 大き な値にな らず、 軸受に と つ てこ のすペ リ 摩擦が問題にな る こ と はない。

こ の結果、 本軸受においては， 従来の円錐コ ロ 軸受に 見 られる よ う な、 高速回転における案内鍔の P V値ォー ーによ る焼付、 潤滑不良に伴 う 各種事故の発生等の問 題点が解決される。 更に、 すベ リ 摩擦損失が小さ い こ と 及び高速回転が可能になる こ と から 、 軸受の機械的損失 が小 さ く 軸受効率も大幅に向上する。

第 6 図は、 他の実施例を示す。

本実施例の こ ろが リ こ ろ軸受では、 内輪 1 が軸方向に 動かない よ う に軸 4 に固定され、 外輪 2 が軸方向 に可動 になっ ていて、 外輪 2 、 2 ' の間に予圧ばね 7 が設け ら れて レヽ る 。

従っ て本軸受では、 軸 4 が一方向側に回転 される と 、 コ ロ 3 、 3 ' が回転 し外輪 2 、 2 ' を軌道間隔を広げる 方向であ る互いに接近する方向 に進めて、 内外輪 1 、 1 へ 及び 2 、 2 ' が コ ロ 3 、 3 ' か ら浮上 しそ の間の接触 面圧が軽減 される こ と にな る。 その他本軸受の機構及ぴ 機能は、 第 1 図に示す も の と 基本的に 同 じであ る ので、 詳細説明 を省略する。

次に、 コ ロ 3 と 内輪 1 及ぴ外輪 2 と が線接触す る ため に必要 と な る 内外輪軌道面 l a 、 2 a の形状について説 明する。

第 7 図乃至第 9 図は、 これ ら の形状を求め る た めの説 明図でぁ リ 、 コ ロ 3 が 円筒 コ ロ であ る場合を示す。

先ず第 7 図は、 X — Y — Z 座標において、 コ.口 3 を、 そ の 中心軸 3 a が Y軸上原点 O か ら距離 F の位置で Y軸 を通 リ X — Z 平面に平行で X — Y平面に対 して角度 ）8 だ け傾斜 さ せて置いた状態を示す斜視図であ る。 こ の場合 X軸は内外輪 1 、 2 の共通の 中心軸 6 を示す。 そ して、 コ ロ 3 の断面 3 b はコ ロ 3 を X軸上任意の距離 X の位置 で Y — Z 平面に平行な面で切っ た断面を示 し、 点 U c 、 U ' c はそれぞれ、 その面の コ ロ 3 の 中心 P c 力 ら X軸 及び X — Z 平面に下ろ した垂線の X軸及ぴ X — Y平面へ の交点である。 こ の場合、 原点 O と c と を通る線 3 a ' はコ 口 の中心軸 3 a を X — Z平面へ投影 した線にな リ 、 X軸と は角度 ]8 をなす。 本図か ら 明 ら かな よ う に

U c U = t an β

P c U ⁷ c = F

であ る 力 ら 、 X軸でぁ リ 中心軸 6 力 ら コ ロ 3 の中心： P c ま での距離を P c U c = y c と する と 、

y c ² = F ² + ( x tan j3 ) ² 従って

y c ² Z F ² - x ² / ( F /tan S ) ² = 1 · · ( 1 ) 式 （ 1 ) は双曲線を示す式である から、 コ ロ 3 の軸心 従っ て内外翰 1 、 2 で形成する軸道の 中心線は中心軸 6 に対 して双曲線である。

第 8 図は、 上記によ う に配置 し た コ ロ 3 に対 して内外 輪 1 、 2 が接触する状態を説明する ための図である。

前記の コ ロ 3 の中心点 P c を通 リ 、 コ ロ 3 の軸心 3 a に直角 な面と X軸 と の交点を Q とする。 こ の Q点を 中心 と してコ ロ 3 に内接及び外接する球 S i 及ぴ S o を考え る と （第 8 図では外接する球 S o を図示） 、 コ ロ 3 と球

S i 及び S o と の接点 P i 、 P o は垂線 Q P c 上にある こ と にな リ 、 P c 点か ら それぞれコ ロ 3 の半径 r だけ離 れた位置になる。 従っ て、 Q P c = R とすれば、 球 S S o の半径はそれぞれ R — ]: 、 R + r と な る。

点 P i 及ぴ P o を通 リ Y — Z 面に平行な面 と X軸 と の 交点をそれぞれ U i 及び U o と する と （第 9 図参照）

P i U i 及び P o U o はそれぞれ点 P i 及び点 P o か ら

X軸ま での距離を示 し、 原点 O カゝ ら距離 O U i 及び O U o はそれぞれ点 P i 及び点 P o の X軸上の座標を示すこ と にな る。 従っ て 、 O U i = x O U 0 X o P

U i = y i 、 P o U o = y o と する と 、 x i と y i 及び x o と y o の関係式 F ( x i 、 y i ) 及ぴ F ( x o 、 y o ) が、 それぞれ内外輪の軌道面 l a 、 2 a の曲面形状 を表す式と なる。

第 9 図は、 こ の関係を求め る ための関連部分の拡大図 であ る。

R を示す Q P c は、 軸 3 a に直角 でぁ リ 且つ点 U ' c は点 P c か ら X — Z 面への垂線が同面 と 交わる点であ る か ら 、 U ' 。 0 は軸 3 & ' と 直角 をなす。 従っ て

O Q = ( / cos β ) /cos β = x / co s² β

R ² = F ² + { ( x ノ cos² β ) s in β } ²

= F ² + x ²t an² β / cos ² jS

次に Z Q P c U c - と する と 、 A Q P c U c は直角 三角形であ る か ら 、

と なる。 一方、 P c i = P c P o = r で且つ A Q P i U i 及び Δ Ο Ρ o U o は共に A Q P c U c と相似形であ る力 ら 、

と なる。 そ してこれらの式か ら 、 関係式 F ( x i 、 y i ) 、 F ( o . y o ) は、

^Yl一

2 C¾ ¾S _{F X}2 / _co ) 。

y° ^ . ~ ^ と な る。 これ ら の式は、 内外輪軌道面 l a 、 2 a の 曲面 形状を表す式であ るが、 二次曲面以上の特性を示す こ と はでき ない こ で （ X X ) と （ y i — y ) 及び

( x o - χ ) と （ y o — y c ) のそれぞれの比率を求め る と 、 式 （ 2 ) 乃至 （ 5 ) 力ゝ ら 、

/o-/c' co f 一 /c ^τ

と な リ 、 x と y c と の関係は （ 1 ) 式か ら双曲線でぁ リ 且つ上式で t an² j8 は定数であ る から 、 X i と y i と の関 係及び x o と y o と の関係は双曲線でぁ リ 、 従っ て内外 輪軌道面 1 a 、 2 a は共通の 中心軸 6 を 中心 と した単葉 回転双曲面であ る。

例 えば内外輪軌道をそれぞれ双曲線の式

y I / a l 2 _ x i ²/ b i ² =

y o ² / a o ²— x o ² / b o ² = 1

と おいて、 F = 9 、 r = 1.5 、 β = 1 5。 と して実際に 計算する と 、 a i 、 b i 、 a o 、 b o の値は、 それぞれ 約 7.5、 30.7 、 10.5 、 36.2 と な リ 、 內外輪軌道面は 単葉回転双曲面 と して与え られる。

次ぎに、 中間回転体が 円錐形状の場合について説明す る 第 1 0 図は第 1 図に対応する 図でぁ リ 、 第 1 0 図の こ ろが リ こ ろ軸受は第 1 図の も の に較べて コ ロ 3 、 3 ' が 円筒形状ではな く 円錐形状になってい る点が異な る のみ であ る。

円錐形状コ ロ を用い る と 、 転が リ 性能は更に向上され る o

一方、 円錐こ ろ軸受では一般に こ ろの大端側のすベ リ 摩擦が問題になる が、 本発明の こ ろが リ こ ろ軸受ではこ の点が改良 されている。

第 1 1 図はこ の点を説明する ための図であ る。

前述の如 く 、 コ ロ 3 、 3 ' は内外輪から軸方向分力一 R i 、 一 R o を受け、 且つ R i > R o であ る 力 ら 、 図示 の如 く コ ロ 3 は軸心方向小端側へ動かそ う と する分力

( R i ' 一 R o ' ) を受ける。 又コ ロ 3 が 円錐形状であ る こ と か ら 、 図示の如 く 接蝕面に働 く 垂直力 Nに よ リ コ 口 3 は小端側か ら大端側へ押 し出 される軸方向分力 u を 受ける。

この よ う に、 コ ロ 3 に作用する分力 （ R i ' — R o ' ) と u と の大小に よ リ コ 口 3 は何れかの方向に動 く こ と に な リ 、 その動 く 方向にその動き を停止する ための環状部 が内輪 1 又は外輪 2 に設け られる こ と になる。 第 1 0 図 の実施例の軸受では （ R i ' — R o ' ) 〉 u と 佤定 して コ ロ 3 の小端側の内輪 1 上に鍔 9 を設けてい る。

こ の よ う に、 本発明 の 円錐こ ろ を用 いた軸受に よれば、 従来の 円錐こ ろ軸受において コ ロ 3 の大端側に作用 して いた引 き抜き力 u が大幅に低減 され、 コ ロ 3 の大端側又 は小端側には補助的な鍔を設け る だけでよ く 、 すベ リ 摩 擦に よ る P V値が荷重負荷能力 の制限にはな ら ない こ と にな る。

円錐こ ろ の場合の内外輪の軌道面の形状は、 円錐こ ろ の母線が傾斜 した直線であ る か ら 、 円筒 こ ろ の場合 と 同 様に単葉回転双曲面でぁ リ 、 こ れを 円錐母線の傾斜分だ け傾斜 させた形状にな る。

なお、 第 1 0 図の軸受は第 1 図の軸受に対応する構造 と している が、 これを第 6 図の軸受に対応する構造に し て も よ レヽ 。

又以上の実施例では、 軸 4 が回転する場合について説 明 したが 、 軸 4 及び内輪 1 が回転せずボス側 （図示せず） 及び外輪 2 が回転する軸受 と して も使用でき る こ と は勿 冊 であ o

更に、 以上では中間回転体を 円筒形状又は 円錐形状と したが、 これを鼓形又は太鼓形にする こ と も 可能であ る。

コ 口 の表面を楕円 の一部分が外側の軸を 中心 と して回 転 した鼓形にする場合には、 内輪を 円筒形状 と し外輪を 回転楕円面 と 回転双曲面 と を合成 した曲面で形成する。 又、 コ 口 の表面を楕円 の一部分がその 中心軸を 中心 と し て回転した太鼓形にする場合には、 内輪を回転楕円面 と 回転双曲面 と の合成曲面 と し外輪を 円筒形状にする。 〔発明の効果〕

以上の如 く 、 本発明 に よれば、 軌道内で中閬回転体を 傾斜させて配置 し、 内外輪を引 き離 し これを 中間回転体 か ら浮上させる と 共に中間回転体の軸線方向の動き を均 —化させる こ と に よ リ 、 軸受負荷能力及びこ ろが リ 性能 を向上 し大きなすベ リ 摩擦を伴わず焼付、 潤滑不良に伴 う 各種事故の発生を防止する こ と ができ る と 共に、 高速 回転を容易に し軸受効率を向上させる こ と ができ る。

Claims

請求の範囲

( I ) 内輪 と外輪 と 中間回転体 と を備えた構成体 と 、 付 勢手段 と を有 し、

前記内輪は、 一軸線ま わ リ の単葉回転双曲面 をな す内側軌道面を備え、

前記外輪は、 前記一軸線ま わ リ の単葉回転双 曲面 を なす外側軌道面を備え、

前記内側軌道面 と 前記外側軌道面 と は、 相対向 し 一端側か ら他端側に向かっ て半径が大き く な る軌道 を形成 し、

前記中間回転体は、 こ ろが リ 面が円筒形状又は円 錐形状でぁ リ 、 前記軌道において該中間回転体の中 心軸を前記軸線を含む断面から一定角度傾斜 して前 記軌道の円 周方.向 に複数個配設 さ れ、 該中間回転体 の表面は前記内側軌道面 と 前記外側軌道面 と に線状 に接触 し、

前記内輪又は外輪は、 前記中間回転体を前記内側 軌道面に沿っ て前記一軸線方向 において前記軌道半 径の小 さ い方向へ転がすよ う な一定方向 にのみ回転 し、

前記内輪又は外輪は、 前記一定方向 に回転す る と き の前記中間回転体の前記軸線方向の動き を停止 さ せる環状部を備えていて、

前記構成体を前記一軸線方向 に相対向 して配設 し 前記付勢手段は、 前記一軸線方向に相対向 して配 設 される前記内输間又は外輪間に設け られ、 該相対 向する 内輪同士又は外輪同士を前記軌道の間隔を狭 く する方向に付勢 し、

前記一軸線方向に相対向する 内輪同士又は外輪同 士であって前記付勢手段に よ っ て付勢されない も の は、 前記軸線方向 には動かない よ う に固定 されてい る 、

こ と を特徴と する こ ろが リ こ ろ軸受。