WO1990014449A1 - Procede de traitement en surface d'aluminium ou d'alliages d'aluminium - Google Patents

Description

明 糸田 ア ル ミ ニ ゥ ム 又 は そ の 合金 の 表面処理方法

〔技 術 分 野〕

本発明 は 、 ア ル ミ ニ ウ ム 又 は そ の 合 金 の 表面処理 方法 の 改良 に 関 す る 。

〔背 景 技 術 〕

ア ル ミ ニ ウ ム 又 は そ の 合 金 を硝酸、 硫酸、 ク ロ ム 酸水溶液系 等の 電解液 中 で陽極酸化 し て 耐蝕性酸 化 被膜 を形成す る 方法 は、 ア ル マ イ ト 処理 と し て 公知 で あ り 航空機を始 め と し 、 自 動車、 船舶、 光学機器 化学工業機器等か ら 鍋、 やかん等の 日 用 品 ま で各種 分野で広 く 使用 さ れて い る 。

然 し な が ら 、 ア ル マ イ ト 被膜の上層 は一般 に 多 孔 質で あ り 、 耐蝕性等 を 向上 さ せ る た め に は 沸騰水等 に 浸漬す る 等の 各種 の封孔 （ シ ー リ ン グ） 処理 を施 す必要が あ る 。

ま た、 ア ル マ イ ト 被膜 は 一般 に 銀 白 色で あ る た め 建築材料、 日 用 品 等 の 如 く 彩色 さ れ た も の が望 ま し い場合 に は 、 ア ル マ イ ト の 多孔質層 内 に 染料 や顔料 を含浸 さ せ る 着色処理を施す必要が あ る 。 ま た、 硫 酸 に ス ル ホ サ リ チ ル酸等を加え た 電解浴 を 用 いて電 解 に よ り 自 然発色被膜 を形成す る 方法 も 採用 さ れて い る が、 いずれ も ア ルマ イ ト 被膜上層 の 浅 い領域の みが着色す る だ けで、 摩耗、 変色 し 易 く 、 ま た そ れ よ り 深 い部分 は 依然 と して多孔質 の ま 、 で あ る の で 耐久性等 も 必ず し も 充分で は な か っ た。

本発明 は叙上 の 問題点 を解決す る た め な さ れた も の で あ っ て 、 そ の 目 的 と す る と こ ろ は 、 各種着色が 可能で、 耐蝕性、 耐摩耗性が良好で、 処理 の た め に シ ア ン 等 の 有毒物質 を使用 し な い 等 々 、 多 く の利点 を有す る ア ル ミ ニ ゥ ム 又 は そ の 合金の表面処理方法 を提供す る こ と に あ る 。

〔発 明 の 開 示〕

上記の 目 的 は 、 常法 に よ り ア ル ミ ニ ウ ム 又 は ア ル ミ ニ ゥ 厶 合金の 表面 に 陽極酸化被膜を形成す る 工程 と 、 上記工程 に よ り 陽極酸化被膜 を形成 し た部材 に 所望 の 金属 の硫酸塩溶液又 は硝酸塩溶液 中 で 1 0な い し 3 0 V の 交流電圧を加 えて そ の 金属 を 陽極酸化被膜 中 に 電解含滲せ し め る 工程 と 、 か ら 成 る ア ル ミ ニ ゥ ム 又 は そ の 合金 の表面処理方法 に よ っ て達成 し得 る 上記 電解液 の 組成 は 、 金属塩 10〜 25g/ _g 、 ホ ウ 酸 25〜 30g/ ^ 、 硫酸又 は硝酸 0. 3〜 0. 5 g/ ^ と す る こ と が推奨 さ れ、 ま た 処理温度 は 5 〜 20 °C、 交流電圧 は 10〜 30V と す る こ と が推奨 さ れ る 。

上記金属 塩 と し て は 、 銀 の塩が最 も 有用 で あ る 。 ま た 、 上記陽極酸化被膜 は、 常 法 に よ り 形成 し た ァ ノレ マ イ ト 被膜で あ っ て も よ い し 、 或 レ、 は ま た 、 本 願 出 願人が特願昭 61— 251914号 や特願昭 63 - 249147 号 に お い て 開示 し た 如 く 、 陽極 で重合 す る 低重合 ァ ク リ ル樹脂組成物 を含 む電解液 を 用 い 、 低温で被処 理体 を 陽極 と し て通電す る こ と に よ っ て形成 さ れ た ァ ク リ ル樹脂組成物 と 複合 し た 陽極酸 化被膜 に 対 し て も 適用 す る こ と がで き る 。

叙上 の 如 き 方 法 に よ れ ば、 ア ル ミ ニ ウ ム 又 は そ の 合金 の地金上 に 形成 さ れ た 多 孔性酸化被膜 内 に 、 電 解液 中 の 金属 が深 く 侵入 し 、 酸 化 ア ル ミ と 複合 し て 強固 か つ緻 密 な 複合被膜 を形成す る た め 、 耐候性、 耐蝕性、 耐熱性、 耐摩耗性等が 向上す る と 共 に 、 電 解液 中 の 金属 の 種類や そ の 侵入 深 さ に 応 じ て 様 々 な 着色 を な し 得 る も の で あ る 。

従 っ て 、 本発 明 に 係 る 表面処理方法 は、 軸受、 歯 車、 ス ピ ン ド ゾレ 、 弁、 ピ ス ト ン 、 建具、 イ ン テ リ ア 及 びエ ク ス テ リ ア 用 品、 文房具、 ア ク セ サ リ 等 々 の ほ か、 コ ン ピ ュ ー タ や ビデオ レ コ ー ダ等の磁気テ 一 プの 接触部品 の表面処理 と し て 、 極め て広範囲 の 分 野で好適 に利用 し得 る も の で あ る 。 〔図面 の 簡単な 説明 〕

第 1 図 は 本発明 に か 、 る ア ル ミ ニ ウ ム 又 は そ の 合 金 の 表面処理方法を実施す る 装置 の一実施例 を示す 説明 図、 第 2 図 は本発 明方法 に よ り 処理 さ れた ア ル ミ ニ ゥ ム 又 は ア ル ミ ニ ゥ ム 合金 の被膜部分 の拡大断 面図 で あ る 。

〔発 明 を 実施す る た め の最良 の形態〕

以下、 図面を参照 し っ ゝ 本発 明 を詳細 に説明す る 第 1 図 中、 1 は電解槽、 2 は交流電源、 3 は そ の 表面 に常法 に よ り ア ル マ イ ト 被膜を形成 し た ア ル ミ ニ ゥ 厶 部材、 4 ， 4 は カ ー ボ ン 、 グ ラ フ ア イ ト 等 の 電極、 5 は所望 の 金属塩を 含む電解液で あ る 。

処理すべ き ア ル ミ ニ ゥ ム 部材 3 の表面 に は常法 に よ り 厚 さ 5 0〜 1 0 0 〃 m 程度 の ア ル マ イ ト 処理が施 し て あ る 。

ア ル ミ ニ ウ ム 部材 3 に二次処理 に よ り 金色の表面 着色 を施す場合 に は 電解液 5 中 の 金属 塩 と し て 例 え ば銀 の 塩を使用 す る も の で あ り 、 そ の 場合 の 電解液

5 の組成 は、 例 え ば

硫酸銀 ■10— 25 g / SI

ホ ウ 酸 •25~ 30 g / ί

硫酸 …- 0.3 〜 0.5 g / £

残部 水

と す る も の で あ る

又、 上記電解浴液 に 、 更 に 次 の二成分 を 加 え る こ と も 推奨 さ れ る 。

D - 酒石酸 15 ~ 25 g

硫酸ニ ッ ケ ル •15〜 25 g

交流電源 2 の 電圧 は 10〜 30V 、 望 ま し く は 15〜 25 V と し 、 電解液 の温度 は 5 〜 20°C、 望 ま し く は 10〜 15 °C と す る 。

処理 の進 行 に 伴 う 銀 イ オ ン 濃度 の 低下 は 硫酸銀 の 補充 に よ っ て補 う 。

電圧が 10 V 以下で あ る と 処理効率が悪 く 、 ま た 30 V 以上で あ る と 金属 の 沈着 が急激 に行 な わ れ て ア ル マ イ ト の 多 孔質層 内へ の充分 な 含滲が行 な わ れ ず、 色む ら や剝離を生 じ 易 い。 同様 に 、 電解液 の 温度 が 5 〜 10 °C 以下で あ る と 処理効率が悪 く 、 15〜 20 °C 以 上 に な る と 色む ら を生 じ易 い。

ホ ウ 酸 は主 に 電解液 の 電導度の 調整の た め に添加 さ れ る 。

上記二次処理 に よ り 得 ら れた複合陽極酸化被膜 を 第 2 図 の表皮部 分拡大断面図 を用 いて 説明 す る 。

第 2 図 中 、 21は ア ル ミ ニ ウ ム 部材 3 の地金部、 22 は ア ル マ イ ト 処理 に よ り 形成 さ れ た 陽極酸化被膜、 23は そ の バ リ ヤ 一 層、 24は多孔性被膜部、 25は上記 金属塩を含む電解液 を 用 い た二次処理 に よ り 多孔性 被膜部 24中 に含 滲せ し め ら れた 金属で あ る 。

而 して、 ア ル マ イ ト 処理 に よ る 陽極酸化被膜 22は 通常バ リ ヤ — 層 23と 多孔性被膜部 24と 力、 ら 成 り 、 こ の よ う な 陽極酸化被膜を形成 し た ア ル ミ ニ ウ ム 部材 に上記 の 如 き 二次電解処理を施す こ と に よ っ て、 多 孔性被膜部 24内 に 電解液 5 中 の 銀等の 金属分子が深 く 含滲せ し め ら れ、 強固、 且つ緻密な 複合被膜が形 成 さ れ る も の で あ る 。

電解液 5 に 用 い る 金属塩 と し て は、 上記銀塩以外 に銅塩、 鉄塩等 の他の 金属塩を用 い る こ と も で き 、 場合 に よ っ て は 金塩 を用 レ、 る こ と も で き る 。 いずれ の場合 に も 、 金属塩 15 g/ £ 前後 を含む上記 と 同様の 電解液組成 と す る の が好適で あ る 。 銀塩 の 場合 に は 前記 の 如 く 金色 の被膜が形成 さ れ、 銅塩 の 場合 に は 褐色若 し く は プ ロ ン ズ色 の 被膜が形成 さ れ る 。

特 に 、 銀塩 を 用 い た 場合、 製品 の 表面 の 摩擦係 数 が低 く 、 美 麗 な 金色 と な り 、 耐摩耗性 も 高 い 等 々 、 多 く の 利点 を有す る た め、 最 も 好適 に 利用 で き る 。

被膜 の 色 は使用 す る 金属塩 の 種類 に よ っ て変化 さ せ る こ と 力 で き る ほ か、 そ の 厚 さ 、 即 ち 初期 の ア ル マ イ 卜 層 の 厚 さ や二次電解時 間 等 に よ っ て も 変化 さ せ る こ と 力 で き る 。

な お 、 上記二次電解処理 に 先立つ ア ル ミ ニ ウ ム 部 材表面へ の 陽極酸化被膜 の形成手段 と し て は 、 常法 に よ る ア ル マ イ ト 処理 の ほ か、 本願 出 願人が特願昭 6 1— 2 5 1 9 1 4号や特願昭 6 3— 2 4 9 1 4 7号 に お い て 開 示 し た ァ ク リ ル樹脂組成物 と 複合 し た 陽極酸化被膜 の 形 成手段 も 好適 に 採用 す る こ と がで き る 。

本発 明 は 叙上 の 如 く 構成 さ れ る か ら 、 本発 明 に よ る と き に は 、 ア ル ミ ニ ウ ム 又 は そ の 合 金 の 地金上 に 形成 さ れ た 多 孔性酸化被膜 内 に 、 電解液 中 の 金属 が 深 く 侵入 し 、 酸 化 ア ル ミ と 複合 し て 強固 かつ緻密 な 複合 被膜 を 形成す る た め、 耐候性、 耐蝕性、 耐熱性 耐摩耗性等が 向 上す る と 共 に 、 表面 の 摩擦係 数 も 少 な く な り 、 色彩 の経時変化 も 少 な く 、 従来被膜が剝 離す る た め 行な い得 な か っ た機械加工 も 可能 と な り 更 に ま た 、 処理の た め に シ ア ン 等の有毒物質 を使用 す る 必要が な い等 々 、 多 く の利点 を有す る ア ル ミ 二 ゥ ム 又 は そ の合 金の表面処理方法が提供 さ れ る も の で あ る 。

な お 、 本発明 の構成 は叙上の 実施例 に限定 さ れ る も の で は な く 、 例え ば、 電解液 の 組成や そ の 電解条 件等 は本発明 の 目 的 の範囲 内 に お いて 適宜変更 し 得 る も の で あ り 、 従 っ て 本発明 は上記の説明か ら 当 業 者が容易 に想到 し得 る すべて の変更実施例 を包摂す る も の で あ る 。

〔産業上 の 利用 可能性〕

本発明 に 係 る ア ル ミ ニ ゥ ム 又 は そ の 合金 の表面処 理方法 は 、 軸受、 歯車、 ス ピ ン ド ル、 弁、 ピ ス ト ン 建具、 イ ン テ リ ア 及 びエ ク ス テ リ ア 用 品、 文房具、 ア ク セ サ リ 等 々 の ほ か、 コ ン ピ ュ ー タ や ビデオ レ コ

— ダ等の 磁気テ ー プの 接触部品 の 表面処理 と して 、 極め て 広範囲 の 分野で好適 に利 用 で き る 。

Claims

請 求 の 範 囲

1 ) 常法 に よ り ア クレ ミ ニ ゥ ム 又 は ア ル ミ ニ ウ ム 合 金 の 表面 に 陽極酸化被膜 を形成す る 工程 と 、

上記工程 に よ り 陽極酸化被膜 を形成 し た 部材 に 、 所望 の金属 の硫酸塩溶液又 は硝酸塩溶液 中 で 10な い し 30V の 交流電圧 を加 え て そ の 金属 を 陽極酸 化被膜 中 に 電解含滲せ し め る 工程 と 、

か ら 成 る ア ル ミ ニ ゥ ム 又 は そ の 合金 の表面処理方 法

2 ) 上記電解液の組成を、 金属塩 10〜 25g/ _i 、 ホ ゥ 酸 25〜 30g/^ 、 硫酸又 は 硝酸 0.3〜 0. 5 g/ £ と す る 請求項 1 に記載の ア ル ミ ニ ウ ム 又 は そ の 合 金 の表 面処理方法。

3 ) 処理温度 を 5 〜 20°C と す る 請求項 1 に 記載 の ア ル ミ ニ ゥ ム 又 は そ の 合 金 の表面処理方法。

4 ) 処理温度 を 10〜 15 °C と す る 請求項 3 に 記載 の ア ル ミ ニ ゥ ム 又 は そ の 合 金 の表面処理方法。 5 ) 交流電圧 を 1 0な い し 30 V と す る 請求項 1 に記 載の ア ル ミ ニ ゥ ム 又 は そ の合金の表面処理方法。

6 ) 上記陽極酸化被膜を形成す る 工程が、 常法 に よ る ア ルマ イ ト 形成工程で あ る 請求項 1 に記載の ァ ル ミ ニ ゥ ム 又 は そ の 合 金の 表面処理方法。

7 ) 上記陽極酸化被膜を形成す る 工程が、 陽極で 重合す る 低重合 ァ ク リ ル樹脂組成物 を含む電解液 を 用 い、 低温で被加工体 を陽極 と し て通電 し、 ァ ク リ ル樹脂組成物 と 複合 し た 陽極酸化被膜 を形成す る ェ 程で あ る 請求項 1 に記載の ア ル ミ ニ ウ ム 又 は そ の 合 金の表面処理方法。

8 ) 上記金属 の硫酸塩溶液又 は硝酸塩溶液が、 銀 の硫酸塩溶液又 は硝酸塩溶液で あ る 請求項 1 に記載 の ア ル ミ ニ ゥ ム 又 は そ の合金の表面処理方法。