WO1990008258A1 - Demarreur - Google Patents

Description

明 細 書

始 動 電 動 機

技術分野

この発明は、 例えば自動車のスタ ータ と して用いられ る始動電動機に係り、 特に、 電動機内部に付着した異物 を除まする構造に関する も のである。

背景技術

この種従来の始動電動機と して、 実公昭 5 7 - 2 5 56 1号 公報に示された ものがあ り、 その構造を第 1 図に示して いる。

図において、 筐体（1)は円筒状のヨーク（ と、 このョー ク（2)の両端にそれぞれ装着された前部収納体 (³)及び後部 収納体 (⁴)とから構成されており、 ヨーク（ の内側には界 磁鉄心 (5)及び界磁卷線 (⁶)が装着されている。 また、 前部 収納体 (3)及び後部収納体 (⁴)にはそれぞれ軸受部 3a)及び (4a)を介して回転軸（⁷)が回転可能に装着されている。 こ の回転軸 (7)には界磁鉄心 (⁵)と所定の間隙を有して対向配 置された電機子 (8)が装着固定され、 また、 電機子 (8)に生 ずる回転力を機関の駆動軸 （ 図示せず） に結合された始 動用ギア α<Ηこ伝達する ピニオン（⁹)と、 電機子 (⁸)の回転力 を上記ピニオン（⁹)に一方向のみ伝達するオ^ "バーラ ンニ ングク ラッチ ¾とが軸方向に摺動可能に装着されている ₍ このオー バ ーランニングク ラッチ ¾には、 その係止部

( Ua ) にレ バ ー ^の一端が係合されており 、 また、 レ バ 一^の他端は前部収納体 (3)に装着された電磁スィ ッチ のロッ ド Cl3a) に係合されて構成されており、 ロッ ド Cl3a ) が図示左方へ電磁スィ ツチ（^によって移動すると、 図示 A点を支点として図示下端が図示右方へ移動するこ とにな り、 オーバーラ ンニン グク ラ ッチ 0¾及びピニオ ン (⁹)を図示右方へ移動させることが可能となる。 なお、 電 磁スィ ッチ ^は機関の始動用ス ィ ッチ （ 図示せず ） を介 して電力が供給され、 内部に設けられた電磁機構によつ てロッ ド （13a) を図示左方へ吸引する と と もに、 内部に 設けられた接点（：図示せず） を閉じて界磁巻線 (⁶)及び電 機子 (⁸)へ電力を供給する ものである。

このよ うに構成された従来の始動電動機においては、 始動用スィッチが投入されて電磁スィ ッチ ^が作動し、 レバー^を介してオーバーランニングクラッチ 0¾及ぴピ 二オン（⁹)が図示右方へ移動し、 ピニオン（⁹)がギア^とか み合う ことになる。 一方、 この動作と と もに電磁スイツ チ 内の接点が閉じて界磁巻線 (⁶)及び電機子 (⁸)に給電さ れ、 電機子 (⁸)及び回転軸 (7)が一体となって一方向に回転 を始める。 この回転力はオーバーラ ンニングク ラ ッチ 0Φ を介してピニオン（⁹)へ伝達され、 更にピニオン（⁹)からギ ア^へ伝達されて機関が始動するこ と になる。

と ころで、 このよ うな従来の始動電動機においては、 装着された自動車等が寒冷地で使用されると、 前部収納 体 (³)と機関との接合部における密閉状態が適切でない場 合、 外部に一部露出するギア^が機関の運転中に地上に 降積した氷雪を巻き込み、 前部収納体 (³)の軸受部 （3a)と ピニオン（9)との間隙に充填させるこ とにな り 、 この状態 で機関の運転を停止して放置すると、 充填された氷雪が 氷結するこ とになる。 このため、 次に、 機関を始動しよ う と して始動用ス ィ ッ チを投入し、 電磁ス ィ ッ チ（^が作 動しても、 固化した氷雪のために ピニオン（⁹)が図示右方 へ移動するこ とができず、 従って、 ピニオン（⁹)はギアな( とかみ合う こ とができなく なる。 一方、 このよ うな状態 において も 、 電磁スィ ッチ ^内の接点は閉じ られ、 電機 子（⁸)は回転を始めるこ とになるカ 、 ピニオン（⁹)はその端 面と氷雪とが互いに滑り合って空転するだけとな り、 ギ ァ に回転力を伝達することができないものとなる。 こ のよ う に従来の始動電動機は、 前部収納体 (3)の軸受部 (3a) と ピニオン（⁹)との間に固着した氷雪によって ピニォ ン（⁹)とギア とがかみ合う こ とができな く な り 、 結果と して機関の始動不良を招く こ と になる問題点があった。

この発明は、 上記問題点を解決するためになされた も ので、 前部収納体に固着した氷雪をピニオンの回転によ つて除去するこ とが可能な始動電動機を提供するこ とを 目的と している。

発明の開示

この発明は電機子の回転力を機関のギヤに伝達する ピ 二オンにギヤ側端面から軸方向に突出する突部を設けた ものである。 この突部を形成することによって、 ピニォ ンが回転すると、 突部も回転することになり、 ピニオン の周辺に固着した異物を粉砕除去することが可能となる。 図面の簡単な説明

第 1図は従来の始動電動機を示す断面図、 第 2図はこ の発明の一実施例である始動電動機を示す部分断面図、 第 3図は、 第 2図における ΙΠ - III線断面図、 第 4図は こ の発明の他の実施例を示す要部側面図、 第 5図は第 4図 における f - V線断面図である。

発明を実施するための最良の形態

本発明を詳細に説述するために、 以下、 添付図面に つて説明する。

第 2図において、 電磁スィ ッチ ^は、 ロッ ド （13 a) を 軸方向に摺動可能に支持する有底円筒状のブラン ジャ

(13b) と、 プランジャ （13b) に対してロッ ド ぐ 13a) を一 方向に付勢するス プリ ン グ （13c) と、 プラ ンジャ Cl3b) を軸方向に摺動可能に支持するケース （13d) と、 このケ 一ス （l³d) 内に収容され、 プラ ン ジャ （l³b) を軸方向に 摺動させる励磁コィル 〔l³e) と、 プランジャ l3b) を所 定位置に復帰させるスプリ ング Cl³f ) およびプラ ンジャ l3b) によって押圧開成される接点（： 図示せず） などと から構成されている。 また、 ピニオン ）は、 ギアな (Mこ対 向する側の端面に軸方向に突出する複数の突起（9a)を付 設して形成されており、 この複数の突起（： )は第 3図に 示すよ うに回転軸（⁷)を中心と して放射状に配設され、 か つ、 径方向の外周がピニオン（⁹)の歯元円よ り も小さ く 構 成されている。 その他の構成は第 1 図のものとほぼ同一 であるため、 同一符号を付してその詳細な説明は省略す る o ^

このよ うな構成のも とで、 通常の使用状態においては 上述した第 1 図のものと全く 同様に動作して ピニオン（⁹) をギア（WHこ嚙合させ、 機関を始動させるこ とができ る。 なお、 このと き、 ピニオン（⁹)に設け られた突起 （⁹a)は、 ピニオン（9)の歯元円よ り外方に突出していないため、 ギ ア^の歯面に衝合することがなく 、 ギア^を損傷するこ とがない。

次に、 前部収納体 (3)の軸受部（3a)およびピニオン（9)と の間に氷雪が固着している場合、 始動スィ ツチが投入さ れて励磁コイリレ 3e) に通電されると、 プランジャ（13b) が図示左方へ吸引されるが、 最初は氷雪によって ピニォ ン（⁹)及びオーバーラ ンニングク ラッチ Wの移動が妨げら れる こ とにな り、 ロ ッ ド ³ a) は レバ一 0¾の装着遊びに よる分だけ図示左方へ移動した後停止する。 一方、 ブラ ンジャ （13b) はスプリ ング （l ³c ) を圧縮するこ とによつ て更に図示左方へ移動し、 接点開閉部材（ 図示せず ） を 押圧して接点を閉成し、 電機子 (⁸)および界磁巻線 (6)に給 電させることになる。 このため、 電機子 (⁸)が回転駆動さ れ、 ピニオン（⁹)はこの回転力を受けて回転するこ とにな り、 ピニオン（⁹)の端面に形成された突部（9a)も回転して 固着された氷雪をかき砕く ことになる。 このとき、 ロッ ド （13a ) がスプリ ング （13c) によって押圧されているた め、 この押圧力によってピニオン（⁹)が図示右方向に押し 進められ、 ピニオン（⁹)の先端面を常に氷雪に接触させ、 氷雪を順次粉砕することが可能となる。

すなわち、 ピニォン（⁹)は回転して氷雪を粉碎しながら 図示右方向に移動するこ とにな り、 この結果、 ピニオン (⁹)をギア^に嚙合させることが容易に可能となり、 機関 をすみやかに始動させるこ とができる。

第 4図および第 5図はこの発明の他の実施例を示すも ので、 突部 9a) をく さび状に形成したものである。 この よ うに突部 〔⁹a) を形成することによって、 上記実施例と 同様に氷雪を粉碎させるこ とができ、 しかも、 氷雪を粉 砕する際に受ける衝撃に対して突部 （ ）の強度を高める こ とができ る。

なお、 以上の実施例では、 電磁スィ ッチ^の電磁力に よ り レバー 0 を移動させて ピニオン（⁹)をギア (Hこかみ合 わせる、 いわゆる電磁押込式のものについて説明したが、 他の方式のものに対しても この考案が適用できることは ,言うまでも ない。

また、 氷雪に限らず、 他の異物が付着している場合に も同様の作用効果が期待できる ものである。

以上説明したよ うに、 この発明によれば、 ビニオンの ギア側端面に軸方向に突出する突部を形成するといぅ簡 単な構成でピニオ ン周辺部に付着した異物を粉砕除去さ せるこ とが可能となり、 ピニオンとギアとのかみ合いを 確実に行なわせ、 機関の始動をすみやかに行なわせるこ とができ る。

Claims

請 求 の 範 囲

1. 筐体に回転可能に支承された回転軸、 この回転軸に 装着され、 該回転軸を回転駆動する電機子、 上記回転軸 に軸方向に摺動可能に装着され、 機関の始動用ギアと嚙 合して上記回転軸の回転を伝達させる ピニオン、 このピ 二オンを軸方向に摺動させ、 上記ギアと嚙合させる と と もに上記電機子に通電させる電磁スィツチを備えたもの において、 上記ピニオンの上記ギア側端面に軸方向に突 出する突部を設けたこ とを特徴とする始動電動機。

2. 突部の径方向外周をピニォンの歯元円よ り も小と し たことを特徴とする請求の範囲第 1項記載の始動電動機,

3. 突部を回転軸の中心側から外周方向に放射状に複数 個形成したことを特徴とする請求の範囲第 2項記載の始

4. 突部を回転方向に沿って軸方向の突出量が変化する く さび形状としたことを特徴とする請求範囲第 2項記載 の始動電動機。