WO1987002550A1

WO1987002550A1 - Lobster-shaped boiled fish paste and process for its production

Info

Publication number: WO1987002550A1
Application number: PCT/JP1985/000614
Authority: WO
Inventors: Kouki Kawamura
Original assignee: Sanpukusuisan Co., Ltd.
Priority date: 1985-10-31
Filing date: 1985-10-31
Publication date: 1987-05-07

Description

明細書海老肉形蒲鋅及びその製造方法

「技術分野」

本発明は、海老肉の形状をした蒲鋅及びその製造方法に閬するものである。

「背景技術」

従来、海老肉の形状をした蒲鋅は、海老肉の形状をした型の中に、原料である魚（通常は、スケトウダラ）のすり身（ミンチ状物）を檑潰し、食塩、調味料、殺粉等を所定量配合してできたペースト状物を投入し、加熱して製造していた。ところが、このように海老肉の形状をした型の中に、魚肉のペースト状物を投入して製造した蒲牟は、外形は海老または诲老肉形状に成形できたとしても、内部の肉質は均一になって、繊維状とはなつていないので、海老肉とはほど遠いものとなっていた。

そこで、原料である魚肉を予め糸状に形成しておき、これと適当な量の魚肉のペースト状物とを混合して型.の中に入れて海老肉形蒲鋅を成形することも一部においては行われている。

ところが、上記原料である魚肉を予め糸状に形成しておき、これと魚肉のペースト状物とを混合して製造した海老肉形蒲鋅においては、できた製品である蒲鋅の繊維分が一定方向を向いているものもあるが、内部の繊維分は絡み合っていないので、海老肉のような食感を与えないという問題点があった。

また、従来例による糸状の蒲鋅織維を使用した海老肉形蒲鋅は、繊維分相互の絡み合いがなく、繊維分相互の粘着力により結束しているだけであるので、製造時において海老肉形蒲鋅の主要構成部分を連続的に製造できないという問題点があった。

本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、原料に魚肉を使用して外観を海老肉形とし、蒲鋅の肉質を絡み合った繊維状にすることによつてできるだけ海老肉に近づけ、しかも繊維分相互の結束力も増して能率的に製造できる海老肉形蒲鉢及びその製造方法を提供することを目的とする。

Γ発明の開示」

上記目的に沿う本発明に係る海老肉形蒲鋅は、魚のすり身を主原料とし、蒲鋅内部の肉質が繊維状となってしかもその繊維はプレンド編みされて構成されている。

また、上記目的に沿う本発明に係る上記海老肉形蒲鋅を製造する方法は、原料である魚のすり身を擂潰してペースト状にすると共に所定量の塩分

、海老のエキス、調味料、澱粉を混入する第 1工程と、上記第 1工程で得られたペースト状物をシ一卜状に形成して加熱し固化させた後縦切りして糸状の繊維状物とする第 2工程と、上記工程で得られた繊維状物をロープ状に撚り合わせた後ブレンド編みする第 3工程と、上記工程で製造された編み状物.を所定長で切断すると共に原料である魚のすり身を付着させて海老型の中に入れ加熱し固化させる第 4工程と、上記工程で固化された海老肉形状の加工物の表面を所定の海老模様に着色した後再度加熱する第 5ェ程とを有して構成されている。

ここに、海老とは伊勢海老（ロブスター）は勿論、通常の伊勢海老以外の海老も含まれるものであり、原料である魚とは、通常、蒲鋅の原料として用いられる魚類例えばハモ、ムッ、力マス、トビゥォ、ェソ、サメ類、好ましくはグチ、スケトウダラ等があげられる。また、ブレンド編みとは各繊維を一方向に燃り合わせて編むのではなくて、編む対象物を交叉させ δ ながらミックスさせて編む方法をいい、具体的には三編みあるいは四編み等で編むことをいう。

また、上記第 5工程で、海老肉状の加工物の表面に着色する材料には、着色材を配合したペースト状物を使用し、該ペースト状物を海老肉の模様に合わせて縞状に塗布する場合も含まれるものである。

次に、上記発明に係る海老肉形蒲鋅及びその製造方法の作用について説明する。

まず、本発明に係る海老肉形蒲鋅は内部の肉質を繊維状とすると共に、プレンド編みすることにより海老肉の絡み合った筋肉質に近づいているので、海老肉形蒲鋅の断面の外観及び食感が海老肉質を醸し出すことになる次に、その製造方法においては、第 1工程で、原料である魚のすり身を檑潰してペースト状にして、所定量の塩分、海老のエキス、調味料、澱粉を混入しペースト状の魚肉に海老の味を付け、第 2工程でシ— ト状に伸ばして加熱して固化させシート板とし、次にこのシート板を絨切りして糸状の繊維とする。そして、第 3工程で、この糸状の織維を燃り合わせてロープ状にした後、ブレンド編みする。これによつて繊維分相互の結束力が強くなり、連続的に製造することが可能となり、しかも、蒲鋅繊維が絡み合つてより海老肉の筋肉質に近づき、また内部に気泡等が溜まることがなくなる。

次に、このブレンド編みした蒲綽を第 4工程で所定長に切断し、更にこの編み状物の外側にペースト状の魚のすり身を付着させた後海老肉の形状をした型の中にいれることよって、ペースト状物が外側空間を埋めしかも繊維分相互の接着効果を高めることになる。この後、上記型を加熱することによって内部の肉質を固化させて海老闵形蒲鋅の原形ができあがる。次に第 5工程で、この海老肉形状物の表面に海老肉の縞模様を描いた後、再度加熱して色彩を固着し、海老肉形蒲鋅ができあがる。

「図面の簡単な説明」

第 1図は本発明の一実施例に係、る海老肉形蒲鋅の製造方法によって製造された海老肉形蒲鋅の断面図、第 2図は上記実施例に係る海老肉形蒲鉢の製造方法で製造された海老肉形蒲鋅の平面図である。

「発明を実施するための最良の形態」

まず、原料である魚肉の一例であるスケトウダラのすり身 1 0 0部を擂潰してペースト状にする。このとき、通常の蒲鉢を製造する場合と同様の量の食塩 2. 7部、化学調味料（必要によりォキアミペースト） 1. 5部、海老のエキス 5部、澱粉 3部を加えてよく混ぜ、次に必要に応じて砂糖、味鳅、卵白あるいは結着剤（リン酸塩等）を混合する。この場合、肉に弾力を付けるため食塩は最初に入れる方が好ましい（以上、第 1工程）。次に、上記工程で得られたペースト状物を、厚さ 1 程度のシート状に引き伸ばして、加熱（蒸すあるいは焼く等）して固化させる。このようにしてできたシート材を縦切りして糸伏（略 l m_m角）の繊維を造り、これによって海老肉の繊維分である糸状の蒲鋅ができる（以上、第 2工程）。この後、この海老肉の繊維を直径が 1 5〜2 O mm程度のロープ状に撚り合わせ、このようなロープ状物を 3本用意し、これらのロープ状物をブレンド編みの一例である三編みにして一定の大きさにする。このロープ状物にし、更に該ロープ状物を三編みにすることによって繊維分の間に溜まつている空気が追い出されることになる。これによつて、例えば、できた製品を天麩羅にする場合は、内部空気の膨張に起因する爆発現象等がなくなることになる。更には、ロープ状物としプレンド編みすることによって、内部の繊維分が一定の方向を向いて、全体として繊維分同士が絡み合うようになり結束力も向上し、連続的に製造できることになる。（以上、第 3 工程）。

上記工程で得られた編み状物を、所定長の長さに斜めに切断し、上記第 1工程で製造されるペースト状物を表面に塗りつけて、海老肉の形状をした型の中に入れ加熱して固化させて海老肉形を形成する。これによつてブレンド編みされた編み状物と海老肉形状の型との空間が埋まることになる (以上、第 4工程）。

次に、この海老肉形状になった蒲鋅の表面に海老色（通常、朱色）の着色料を、横縞模様に塗布するのであるが、この着色料は、予め擂潰した魚肉に混合しておき、この着色料の配合された魚肉を塗布するようにして、色彩層の厚みを与え、更に海老肉に近づけておくのが好ましい。

この後、再度焼くまたは蒸す等の加熟工程を経て、表面に塗布きれた色彩層を固化させて海老肉形蒲鋅ができる。

なお、この後、製品として販売する場合、再度袋状物に収納した後、蒸して完全殺菌を行うことは自由である。

第 ί図にこのような工程を経て製造された海老肉形蒲鋅の断面形状を示しているが、図に示すように、海老肉形蒲鋅 1 0の内部には、燃り合わせたロープ状物 1 1 、 1 2 、 1 3をブレンド編みの一例である三編みにし、その周りをペースト状物 1 4が埋められ、その上に着色料の混入した色彩層 1 5が形成されている。なお、この色彩層 1 5は、第 2図に示すように所定の間隔で設けられて、表面に凹凸を形成させ、その形状をより海老肉形に近づけておくのが好ましい。

なお、上記実施例においては、第 3工程において、海老肉の繊維を撚り合わせて直径が 1 5 〜 2 0 程度の α—プ状物としたが、これよりも小さくすることも大きくすることも可能であり、この後このロープ状物を三編みにしているが、四編みまたはそれ以上のプレンド編みとすることも可能である。

「産業上の利用可能性丄、本発明による海老肉形蒲鋅は、以上の説明から明らかなように、内部の繊維がブレンド編みされているので、繊維が絡み合って海老肉の筋肉織維により近づき、これによつて、断面の外観及び食感（特に歯応え）を一層海老肉に近づけることが可能となった。

また、その製造工程で、糸状の繊維を一旦ロープ状にし、次にブレンド編みとすることによって、繊維分の繫がりが良くなるので、連続的に製造できて製造能率がよくなり、更には製造工程で外形を海老肉に近づけるために編み状物を角度を付けて切断しても繊維分が解けることが無くなり、効率良く海老肉形蒲鋅を製造できることとなった。

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Claims

1 . 魚類のすり身を主原料とし、蒲鋅内部の肉質が繊維状となってしかもその繊維はブレンド編みされていることを特徴とする海老肉形蒲鋅。

2 . 原料である魚のすり身を擂潰してペースト状にすると共に所定量の塩分、海老のヱキス、調味量一 -a、澱粉を混入する第 1工程と、上記第 1工程で得られたペースト状物をシート状に形成して加熱し固化させた後縦切りして糸状の繊維状物とする第 2工程と、上記工程で得られて繊維状物をロープ状に燃り合わせた後プレンド編みする一第- 3工程と、上記工程で製造され

10 た編み状物を所定長で切断すると共に原料で囲ある魚のすり身を付着させて海老型の中に人れ加熱し固化させる第 4工程と、上記工程で固化された海老肉形状の加工物の表面を所定の海老模様に着色した後再度加熱る第 5 工程とを有してなることを特徴する海老肉形蒲鋅の製造方法。

3 . 第 5工程において、海老肉状の加工物の表面に着色する材料には、着色材を配合したペース卜状物を使用する請求の範囲第 2項記載の海老肉形蒲鋅の製造方法。

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