以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る案内システムの要部を示すブロック図である。図2Aは、実施の形態1に係る案内システムにおける出力装置群の要部を示すブロック図である。図2Bは、実施の形態1に係る案内システムにおける他の出力装置群の要部を示すブロック図である。図2Cは、実施の形態1に係る案内システムにおける他の出力装置群の要部を示すブロック図である。図3Aは、実施の形態1に係る案内システムにおける第1出力装置群の要部を示すブロック図である。図3Bは、実施の形態1に係る案内システムにおける他の第1出力装置群の要部を示すブロック図である。図4Aは、実施の形態1に係る案内システムにおける第2出力装置群の要部を示すブロック図である。図4Bは、実施の形態1に係る案内システムにおける他の第2出力装置群の要部を示すブロック図である。図1〜図4を参照して、実施の形態1に係る案内システムについて説明する。
図1に示す如く、制御装置1及び出力装置群2により、案内システム100の要部が構成されている。
図2Aに示す如く、出力装置群2は、第1出力装置群2_1及び第2出力装置群2_2により構成されている。または、図2Bに示す如く、出力装置群2は、第1出力装置群2_1により構成されている。または、図2Cに示す如く、出力装置群2は、第2出力装置群2_2により構成されている。
図3Aに示す如く、第1出力装置群2_1は、M個の第1出力装置3_1により構成されている。ここで、Mは、2以上の任意の整数である。または、図3Bに示す如く、第1出力装置群2_1は、1個の第1出力装置3_1により構成されている。
図4Aに示す如く、第2出力装置群2_2は、N個の第2出力装置3_2により構成されている。ここで、Nは、2以上の任意の整数である。または、図4Bに示す如く、第2出力装置群2_2は、1個の第2出力装置3_2により構成されている。
すなわち、出力装置群2は、1個の出力装置3又はP個の出力装置3により構成されている。ここで、Pは、M+Nによる整数、1+Nによる整数、M+1による整数、1+1による整数、Mと同一の整数、又はNと同一の整数である。当該1個の出力装置3は、第1出力装置3_1又は第2出力装置3_2により構成されている。当該P個の出力装置3の各々は、第1出力装置3_1又は第2出力装置3_2により構成されている。
次に、図5〜図7を参照して、制御装置1について説明する。
図5に示す如く、制御装置1は、例えば、スマートフォン又はタブレットコンピュータにより構成されている。図6に示す如く、制御装置1は、表示部11、操作入力部12、通信部13及び制御部14を有している。図7A及び図7Bの各々は、制御装置1の要部のハードウェア構成を示している。
表示部11は、ディスプレイ21により構成されている。ディスプレイ21は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Ectro Luminescence)ディスプレイを用いたものである。
操作入力部12は、例えば、タッチパネル22により構成されている。タッチパネル22は、ディスプレイ21と一体に設けられている。
通信部13は、送信機23及び受信機24により構成されている。送信機23及び受信機24は、例えば、LAN(Local Area Network)による無線通信に対応したものである。
制御部14は、プロセッサ25及びメモリ26により構成されている(図7A参照)。または、制御部14は、処理回路27により構成されている(図7B参照)。または、制御部14は、プロセッサ25、メモリ26及び処理回路27により構成されている(不図示)。
プロセッサ25は、1個又は複数個のプロセッサにより構成されている。個々のプロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ又はDSP(Digital Signal Processor)を用いたものである。
メモリ26は、1個又は複数個の不揮発性メモリにより構成されている。または、メモリ26は、1個又は複数個の不揮発性メモリ及び1個又は複数個の揮発性メモリにより構成されている。すなわち、メモリ26は、1個又は複数個のメモリにより構成されている。個々のメモリは、例えば、半導体メモリ又は磁気ディスクを用いたものである。より具体的には、個々の揮発性メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)を用いたものである。また、個々の不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Ectrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ソリッドステートドライブ又はハードディスクドライブを用いたものである。
処理回路27は、1個又は複数個のデジタル回路により構成されている。または、処理回路27は、1個又は複数個のデジタル回路及び1個又は複数個のアナログ回路により構成されている。すなわち、処理回路27は、1個又は複数個の処理回路により構成されている。個々の処理回路は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、SoC(System on a Chip)又はシステムLSI(Large Scale Integration)を用いたものである。
次に、図8〜図10を参照して、個々の第1出力装置3_1について説明する。
図8A又は図8Bに示す如く、個々の第1出力装置3_1は、専用の装置により構成されている。図9に示す如く、個々の第1出力装置3_1は、第1投影部31_1、第1音出力部32_1、通信部33_1及び制御部34_1を有している。図10A及び図10Bの各々は、個々の第1出力装置3_1の要部のハードウェア構成を示している。
第1投影部31_1は、第1プロジェクタ41_1により構成されている。第1投影部31_1は、例えば、対応する第1出力装置3_1の正面部の上端部に設けられている(図8A又は図8B参照)。
第1音出力部32_1は、第1スピーカ42_1により構成されている。第1スピーカ42_1は、通常のスピーカ(以下「非指向性スピーカ」ということがある。)により構成されている。または、第1スピーカ42_1は、通常のスピーカに比して高い指向性を有するスピーカ(以下「指向性スピーカ」ということがある。)により構成されている。指向性スピーカは、例えば、超音波スピーカを用いたものである。第1音出力部32_1は、例えば、対応する第1出力装置3_1の正面部の上端部に設けられている(図8A参照)。または、第1音出力部32_1は、例えば、対応する第1出力装置3_1の正面部の下端部に設けられている(図8B参照)。
ここで、個々の第1出力装置3_1は、例えば、案内対象空間Sの床面部Fに設置されるものである。個々の第1出力装置3_1の高さH_1は、案内対象者の身長の平均値の予測値よりも小さい値(例えば150センチメートル以下の値)に設定されている。これにより、第1投影部31_1は、対応する第1出力装置3_1が案内対象空間Sに設置されたとき、案内対象者の頭部の位置に対応する位置(以下「基準位置」という。)よりも低い位置に配置された状態となる。また、第1音出力部32_1は、対応する第1出力装置3_1が案内対象空間Sに設置されたとき、基準位置よりも低い位置に配置された状態となる。
通信部33_1は、送信機43_1及び受信機44_1により構成されている。送信機43_1及び受信機44_1は、例えば、LANによる無線通信に対応したものである。
制御部34_1は、プロセッサ45_1及びメモリ46_1により構成されている(図10A参照)。または、制御部34_1は、処理回路47_1により構成されている(図10B参照)。または、制御部34_1は、プロセッサ45_1、メモリ46_1及び処理回路47_1により構成されている(不図示)。
プロセッサ45_1は、1個又は複数個のプロセッサにより構成されている。個々のプロセッサは、例えば、CPU、GPU、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ又はDSPを用いたものである。
メモリ46_1は、1個又は複数個の不揮発性メモリにより構成されている。または、メモリ46_1は、1個又は複数個の不揮発性メモリ及び1個又は複数個の揮発性メモリにより構成されている。すなわち、メモリ46_1は、1個又は複数個のメモリにより構成されている。個々のメモリは、例えば、半導体メモリ又は磁気ディスクを用いたものである。より具体的には、個々の揮発性メモリは、例えば、RAMを用いたものである。また、個々の不揮発性メモリは、例えば、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM、ソリッドステートドライブ又はハードディスクドライブを用いたものである。
処理回路47_1は、1個又は複数個のデジタル回路により構成されている。または、処理回路47_1は、1個又は複数個のデジタル回路及び1個又は複数個のアナログ回路により構成されている。すなわち、処理回路47_1は、1個又は複数個の処理回路により構成されている。個々の処理回路は、例えば、ASIC、PLD、FPGA、SoC又はシステムLSIを用いたものである。
次に、図11〜図13を参照して、個々の第2出力装置3_2について説明する。
図11A又は図11Bに示す如く、個々の第2出力装置3_2は、専用の装置により構成されている。図12に示す如く、個々の第2出力装置3_2は、第2投影部31_2、第2音出力部32_2、通信部33_2及び制御部34_2を有している。図13A及び図13Bの各々は、個々の第2出力装置3_2の要部のハードウェア構成を示している。
第2投影部31_2は、第2プロジェクタ41_2により構成されている。第2投影部31_2は、例えば、対応する第2出力装置3_2の正面部の下端部に設けられている(図11A又は図11B参照)。
第2音出力部32_2は、第2スピーカ42_2により構成されている。第2スピーカ42_2は、非指向性スピーカ又は指向性スピーカにより構成されている。指向性スピーカは、例えば、超音波スピーカを用いたものである。第2音出力部32_2は、例えば、対応する第2出力装置3_2の正面部の下端部に設けられている(図11A参照)。または、第2音出力部32_2は、例えば、対応する第2出力装置3_2の正面部の上端部に設けられている(図11B参照)。
ここで、個々の第2出力装置3_2は、例えば、案内対象空間Sの天井部Cに設置されるものである。このとき、床面部Fに対する個々の第2出力装置3_2の底面部の設置高さH_2は、案内対象者の身長の平均値の予測値よりも大きい値(例えば180センチメートル以上の値)に設定されるようになっている。これにより、第2投影部31_2は、対応する第2出力装置3_2が案内対象空間Sに設置されたとき、基準位置よりも高い位置に配置された状態となる。また、第2音出力部32_2は、対応する第2出力装置3_2が案内対象空間Sに設置されたとき、基準位置よりも高い位置に配置された状態となる。
すなわち、基準位置は、案内対象者の身長の平均値の予測値に基づき設定されるものである。基準位置は、例えば、床面部Fに対する高さが150センチメートルよりも大きく、かつ、床面部Fに対する高さが180センチメートルよりも小さい位置に設定される。
通信部33_2は、送信機43_2及び受信機44_2により構成されている。送信機43_2及び受信機44_2は、例えば、LANによる無線通信に対応したものである。
制御部34_2は、プロセッサ45_2及びメモリ46_2により構成されている(図13A参照)。または、制御部34_2は、処理回路47_2により構成されている(図13B参照)。または、制御部34_2は、プロセッサ45_2、メモリ46_2及び処理回路47_2により構成されている(不図示)。
プロセッサ45_2は、1個又は複数個のプロセッサにより構成されている。個々のプロセッサは、例えば、CPU、GPU、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ又はDSPを用いたものである。
メモリ46_2は、1個又は複数個の不揮発性メモリにより構成されている。または、メモリ46_2は、1個又は複数個の不揮発性メモリ及び1個又は複数個の揮発性メモリにより構成されている。すなわち、メモリ46_2は、1個又は複数個のメモリにより構成されている。個々のメモリは、例えば、半導体メモリ又は磁気ディスクを用いたものである。より具体的には、個々の揮発性メモリは、例えば、RAMを用いたものである。また、個々の不揮発性メモリは、例えば、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM、ソリッドステートドライブ又はハードディスクドライブを用いたものである。
処理回路47_2は、1個又は複数個のデジタル回路により構成されている。または、処理回路47_2は、1個又は複数個のデジタル回路及び1個又は複数個のアナログ回路により構成されている。すなわち、処理回路47_2は、1個又は複数個の処理回路により構成されている。個々の処理回路は、例えば、ASIC、PLD、FPGA、SoC又はシステムLSIを用いたものである。
次に、個々の出力装置3により投影される画像(以下「案内画像」という。)GI、個々の出力装置3により出力される音(以下「案内音」という。)GS、及び当該出力された案内音GSにより形成される音像SIについて説明する。
案内システム100においては、出力装置群2により1個の案内画像GI又はQ個の案内画像GIが案内対象空間Sに投影される。ここで、Qは、2以上の任意の整数である。当該1個の案内画像GIは、上記1個の出力装置3又は上記P個の出力装置3のうちの選択された1個の出力装置3により投影される。当該Q個の案内画像GIの各々は、上記1個の出力装置3又は上記P個の出力装置3のうちの選択された1個の出力装置3により投影される。
案内システム100においては、出力装置群2により1個の案内音GS又はR個の案内音GSが出力される。ここで、Rは、2以上の任意の整数である。当該1個の案内音GSは、上記1個の出力装置3又は上記P個の出力装置3のうちの選択された1個の出力装置3により出力される。当該R個の案内画像GIの各々は、上記1個の出力装置3又は上記P個の出力装置3のうちの選択された1個の出力装置3により出力される。
案内システム100においては、上記1個の案内音GSが出力されることにより1個の音像SIが形成される。または、上記R個の案内音GSが出力されることによりR個の音像SIがそれぞれ形成される。
個々の第1出力装置3_1の第1投影部31_1は、上記1個の案内画像GI又は上記Q個の案内画像GIのうちの少なくとも1個の案内画像GIを案内対象空間Sに投影する。第1投影部31_1により案内画像GIが投影される位置は、基準位置よりも低い位置である。また、第1投影部31_1により案内画像GIが投影される位置は、対応する第1出力装置3_1が設置されている位置に対する周囲の位置であり、かつ、対応する第1出力装置3_1が設置されている位置に対する近傍の位置である。
具体的には、例えば、第1投影部31_1は、案内画像GIを床面部Fに投影する。これにより、案内画像GIは、当然に、基準位置よりも低い位置に投影される。この場合、案内画像GIは、床面部Fのうちの対応する第1出力装置3_1が設置されている位置に対する周囲の位置に投影される。また、案内画像GIは、床面部Fのうちの対応する第1出力装置3_1が設置されている位置に対する近傍の位置に投影される。
または、例えば、第1投影部31_1は、案内画像GIを案内対象空間Sの壁面部Wに投影する。この場合、案内画像GIは、壁面部Wのうちの基準位置よりも低い位置に投影される。例えば、案内画像GIは、壁面部Wのうちの床面部Fに対する高さが150センチメートル以下の位置に投影される。また、案内画像GIは、壁面部Wのうちの対応する第1出力装置3_1が設置されている位置に対する周囲の位置に投影される。また、案内画像GIは、壁面部Wのうちの対応する第1出力装置3_1が設置されている位置に対する近傍の位置に投影される。
ここで、仮に第1投影部31_1が基準位置よりも高い位置に設けられている場合、第1投影部31_1により出力された光が案内対象者の身体等により遮られることがある。また、この場合、案内対象者が視線を上方に向けたとき、案内対象者が第1投影部31_1により出力された光を直接視認することがある。これに対して、第1投影部31_1が基準位置よりも低い位置に設けられていることにより、これらの問題の発生を回避することができる。
個々の第1出力装置3_1の第1音出力部32_1は、上記1個の案内音GS又は上記R個の案内音GSのうちの少なくとも1個の案内音GSを出力する。当該出力された案内音GSにより、上記1個の音像SI又は上記R個の音像SIのうちの少なくとも1個の音像SIが形成される。
ここで、第1音出力部32_1が非指向性スピーカにより構成されている場合、第1音出力部32_1が配置されている位置と同一の位置に音像SIが形成される。または、第1音出力部32_1が配置されている位置と略同一の位置に音像SIが形成される。また、上記のとおり、第1投影部31_1により案内画像GIが投影される位置は、対応する第1出力装置3_1が設置されている位置に対する近傍の位置である。
したがって、この場合、基準位置よりも低い位置に音像SIが形成される。また、第1投影部31_1により案内画像GIが投影される位置に対する近傍の位置に音像SIが形成される。以下、同一及び略同一を総称して単に「同一」という。
他方、第1音出力部32_1が指向性スピーカにより構成されている場合、指向性スピーカは、第1投影部31_1により案内画像GIが投影される面部(以下「第1投影面部」という。)に向けられている。指向性スピーカの指向性が制御されることにより、第1投影面部における案内音GSが反射される位置が制御される。この場合、第1投影面部により案内音GSが反射されたとき、当該反射された位置に音像SIが形成される。すなわち、いわゆる「仮想音源」による音像SIが形成される。
具体的には、例えば、第1投影部31_1により案内画像GIが投影される位置と同一の位置に音像SIが形成される。または、例えば、第1投影部31_1により案内画像GIが投影される位置に対して所定距離L離れた位置に音像SIが形成される。所定距離Lは、例えば、1メートル以上かつ5メートル以下の値に設定される。
案内画像GIが投影される位置に対する近傍の位置に音像SIが形成されることにより、又は案内画像GIが投影される位置と同一の位置に音像SIが形成されることにより、例えば、案内画像GIが投影されていることを案内対象者に気付かせることができる。また、案内対象者の視線を案内画像GIが投影されている位置に誘導することができる。他方、案内画像GIが投影される位置に対して所定距離L離れた位置に音像SIが形成されることにより、例えば、案内対象者が案内画像GIの内容を確認するタイミングと異なるタイミングにて案内対象者に注意を喚起することができる。
個々の第2出力装置3_2の第2投影部31_2は、上記1個の案内画像GI又は上記Q個の案内画像GIのうちの少なくとも1個の案内画像GIを案内対象空間Sに投影する。第2投影部31_2により案内画像GIが投影される位置は、基準位置よりも高い位置である。また、第2投影部31_2により案内画像GIが投影される位置は、対応する第2出力装置3_2が設置されている位置に対する周囲の位置であり、かつ、対応する第2出力装置3_2が設置されている位置に対する近傍の位置である。
具体的には、例えば、第2投影部31_2は、案内画像GIを天井部Cに投影する。これにより、案内画像GIは、当然に、基準位置よりも高い位置に投影される。この場合、案内画像GIは、天井部Cのうちの対応する第2出力装置3_2が設置されている位置に対する周囲の位置に投影される。また、案内画像GIは、天井部Cのうちの対応する第2出力装置3_2が設置されている位置に対する近傍の位置に投影される。
または、例えば、第2投影部31_2は、案内画像GIを壁面部Wに投影する。この場合、案内画像GIは、壁面部Wのうちの基準位置よりも高い位置に投影される。例えば、案内画像GIは、壁面部Wのうちの床面部Fに対する高さが180センチメートル以上の位置に投影される。また、案内画像GIは、壁面部Wのうちの対応する第2出力装置3_2が設置されている位置に対する周囲の位置に投影される。また、案内画像GIは、壁面部Wのうちの対応する第2出力装置3_2が設置されている位置に対する近傍の位置に投影される。
ここで、仮に第2投影部31_2が基準位置よりも低い位置に設けられている場合、第2投影部31_2により出力された光が案内対象者の身体等により遮られることがある。また、この場合、案内対象者が視線を下方に向けたとき、案内対象者が第2投影部31_2により出力された光を直接視認することがある。これに対して、第2投影部31_2が基準位置よりも高い位置に設けられていることにより、これらの問題の発生を回避することができる。
個々の第2出力装置3_2の第2音出力部32_2は、上記1個の案内音GS又は上記R個の案内音GSのうちの少なくとも1個の案内音GSを出力する。当該出力された案内音GSにより、上記1個の音像SI又は上記R個の音像SIのうちの少なくとも1個の音像SIが形成される。
ここで、第2音出力部32_2が非指向性スピーカにより構成されている場合、第2音出力部32_2が配置されている位置と同一の位置に音像SIが形成される。また、上記のとおり、第2投影部31_2により案内画像GIが投影される位置は、対応する第2出力装置3_2が設置されている位置に対する近傍の位置である。
したがって、この場合、基準位置よりも高い位置に音像SIが形成される。また、第2投影部31_2により案内画像GIが投影される位置に対する近傍の位置に音像SIが形成される。
他方、第2音出力部32_2が指向性スピーカにより構成されている場合、指向性スピーカは、第2投影部31_2により案内画像GIが投影される面部(以下「第2投影面部」という。)に向けられている。指向性スピーカの指向性が制御されることにより、第2投影面部における案内音GSが反射される位置が制御される。この場合、第2投影面部により案内音GSが反射されたとき、当該反射された位置に音像SIが形成される。すなわち、仮想音源による音像SIが形成される。
具体的には、例えば、第2投影部31_2により案内画像GIが投影される位置と同一の位置に音像SIが形成される。または、例えば、第2投影部31_2により案内画像GIが投影される位置に対して所定距離L離れた位置に音像SIが形成される。
案内画像GIが投影される位置に対する近傍の位置に音像SIが形成されることにより、又は案内画像GIが投影される位置と同一の位置に音像SIが形成されることにより、例えば、案内画像GIが投影されていることを案内対象者に気付かせることができる。また、案内対象者の視線を案内画像GIが投影されている位置に誘導することができる。他方、案内画像GIが投影される位置に対して所定距離L離れた位置に音像SIが形成されることにより、例えば、案内対象者が案内画像GIの内容を確認するタイミングと異なるタイミングにて案内対象者に注意を喚起することができる。
以下、案内画像GIが投影される位置に対する近傍の位置、案内画像GIが投影される位置と同一の位置、及び案内画像GIが投影される位置に対して所定距離L離れた位置を総称して、案内画像GIが投影される位置に対応する位置ということがある。
次に、制御部14,34により実行される処理及び制御について説明する。
制御装置1の通信部13は、個々の第1出力装置3_1の通信部33_1と通信自在である。かかる通信により、制御装置1の制御部14は、個々の第1出力装置3_1の制御部34_1と連携自在である。また、制御装置1の通信部13は、個々の第2出力装置3_2の通信部33_2と通信自在である。かかる通信により、制御装置1の制御部14は、個々の第2出力装置3_2の制御部34_2と連携自在である。換言すれば、制御装置1の通信部13は、個々の出力装置3の通信部33と通信自在である。かかる通信により、制御装置1の制御部14は、個々の出力装置3の制御部34と連携自在である。
制御部14,34のうちの1個の制御部により、又は制御部14,34のうちの2個以上の制御部が連携することにより、以下のような処理及び制御が実行される。
第一に、出力装置群2による出力の対象となる内容を編集する処理(以下「出力内容編集処理」という。)が実行される。出力内容編集処理は、1種類の案内画像GI(例えば誘導用の案内画像GI)の内容を編集する処理、又は複数種類の案内画像GI(例えば誘導用の案内画像GI及び注意喚起用の案内画像GI)の内容を編集する処理を含むものである。また、出力内容編集処理は、1種類の案内音GS(例えば誘導用の案内音GS)の内容を編集する処理、又は複数種類の案内音GS(例えば誘導用の案内音GS及び注意喚起用の案内音GS)の内容を編集する処理を含むものである。
出力内容編集処理は、制御装置1の制御部14により実行される。出力内容編集処理は、編集用の画面が表示部11に表示された状態にて、操作入力部12に対する操作入力に応じて実行される。
第二に、案内対象空間Sに関する情報、案内対象者に関する情報、及び個々の出力装置3に関する情報などを取得する処理(以下「外部情報取得処理」という。)が実行される。以下、これらの情報を総称して「外部情報」という。外部情報の具体例については、図15〜図21を参照して後述する。
外部情報取得処理は、制御装置1の制御部14により実行される。外部情報は、通信部13を用いた通信により取得される。外部情報は、例えば、制御装置1と通信自在なサーバ装置(不図示)、案内対象空間Sに設けられたセンサ(不図示)、案内対象空間Sに設けられたカメラ(不図示)、又は案内対象者が所持している携帯情報端末(不図示)から取得される。
第三に、出力内容編集処理による編集済みの内容のうちの出力装置群2により出力される内容を選択する処理(以下「出力内容選択処理」という。)が実行される。
例えば、出力内容編集処理により上記1種類の案内画像GIの内容が編集済みであるとき、出力内容選択処理は、当該1種類の案内画像GIを選択する処理を含むものである。他方、出力内容編集処理により上記複数種類の案内画像GIの内容が編集済みであるとき、出力内容選択処理は、当該複数種類の案内画像GIのうちの1種類以上の案内画像GIを選択する処理を含むものである。これらの選択には、外部情報のうちの少なくとも一部の情報が用いられるものであっても良い。
また、例えば、出力内容編集処理により上記1種類の案内音GSの内容が編集済みであるとき、出力内容選択処理は、当該1種類の案内音GSを選択する処理を含むものである。他方、出力内容編集処理により上記複数種類の案内音GSの内容が編集済みであるとき、出力内容選択処理は、当該複数種類の案内音GSのうちの1種類以上の案内音GSを選択する処理を含むものである。これらの選択には、外部情報のうちの少なくとも一部の情報が用いられるものであっても良い。
第四に、出力内容選択処理により選択された内容の出力に用いられる出力装置3を選択する処理(以下「出力装置選択処理」という。)が実行される。
例えば、出力内容選択処理により上記1種類の案内画像GIが選択されたとき、当該1種類の案内画像GIの投影に用いられる出力装置3として、上記1個の出力装置3又は上記P個の出力装置3のうちの少なくとも1個の出力装置3が選択される。また、例えば、出力内容選択処理により上記1種類以上の案内画像GIが選択されたとき、当該1種類以上の案内画像GIのうちの各種類の案内画像GIの投影に用いられる出力装置3として、上記1個の出力装置3又は上記P個の出力装置3のうちの少なくとも1個の出力装置3が選択される。これらの選択には、外部情報のうちの少なくとも一部の情報が用いられるものであっても良い。
また、例えば、出力内容選択処理により上記1種類の案内音GSが選択されたとき、当該1種類の案内音GSの出力に用いられる出力装置3として、上記1個の出力装置3又は上記P個の出力装置3のうちの少なくとも1個の出力装置3が選択される。また、例えば、出力内容選択処理により上記1種類以上の案内音GSが選択されたとき、当該1種類以上の案内音GSのうちの各種類の案内音GSの出力に用いられる出力装置3として、上記1個の出力装置3又は上記P個の出力装置3のうちの少なくとも1個の出力装置3が選択される。これらの選択には、外部情報のうちの少なくとも一部の情報が用いられるものであっても良い。
出力内容選択処理及び出力装置選択処理は、制御装置1の制御部14により実行される。または、出力内容選択処理及び出力装置選択処理は、制御装置1の制御部14と個々の出力装置3の制御部34とが連携することにより実行される。
ここで、出力内容選択処理及び出力装置選択処理は、選択用の画面が表示部11に表示された状態にて、操作入力部12に対する操作入力に応じて実行されるものであっても良い。または、出力内容選択処理及び出力装置選択処理は、制御部14又は制御部14,34により自動的に実行されるものであっても良い。
第五に、出力内容選択処理により選択された内容を出力装置選択処理により選択された出力装置3に出力させる制御(以下「出力制御」という。)が実行される。すなわち、出力制御は、出力内容選択処理により選択された案内画像GIを出力装置選択処理により選択された出力装置3に投影させる制御を含むものである。また、出力制御は、出力内容選択処理により選択された案内音GSを出力装置選択処理により選択された出力装置3に出力させる制御を含むものである。
出力制御は、制御装置1の制御部14と個々の出力装置3の制御部34とが連携することにより実行される。または、出力制御は、個々の出力装置3の制御部34により実行される。
出力制御には、外部情報のうちの少なくとも一部の情報が用いられるものであっても良い。具体的には、例えば、指向性スピーカを用いた音像SIの位置の制御に外部情報のうちの少なくとも一部の情報が用いられるものであっても良い。
出力内容選択処理、出力装置選択処理及び出力制御は、例えば、外部情報取得処理により外部情報のうちの所定の情報が取得されたとき、順次実行される。
すなわち、外部情報は、出力内容選択処理、出力装置選択処理及び出力制御の実行の契機となる情報(以下「第1外部情報」という。)を含み得るものである。また、外部情報は、出力内容選択処理における選択に用いられる情報(以下「第2外部情報」という。)を含み得るものである。また、外部情報は、出力装置選択処理における選択に用いられる情報(以下「第3外部情報」という。)を含み得るものである。また、外部情報は、出力制御における音像SIの位置の制御等に用いられる情報(以下「第4外部情報」という。)を含み得るものである。上記のとおり、外部情報の具体例については、図15〜図21を参照して後述する。
次に、図14のフローチャートを参照して、案内システム100の動作について、制御部14,34により実行される処理及び制御を中心に説明する。
まず、ステップST1にて、出力内容編集処理が実行される。上記のとおり、出力内容編集処理は、制御装置1の制御部14により実行される。
次いで、ステップST2にて、外部情報取得処理が実行される。上記のとおり、外部情報取得処理は、制御装置1の制御部14により実行される。
次いで、ステップST3にて、出力内容選択処理が実行される。次いで、ステップST4にて、出力装置選択処理が実行される。上記のとおり、出力内容選択処理及び出力装置選択処理は、制御装置1の制御部14により実行される。または、出力内容選択処理及び出力装置選択処理は、制御装置1の制御部14と個々の出力装置3の制御部34とが連携することにより実行される。
次いで、ステップST5にて、出力制御が実行される。上記のとおり、出力制御は、制御装置1の制御部14と個々の出力装置3の制御部34とが連携することにより実行される。または、出力制御は、個々の出力装置3の制御部34により実行される。
次に、図15〜図21を参照して、案内システム100による案内の具体例について説明する。
以下、案内対象空間Sにおける誘導用の経路GRを「誘導経路」ということがある。また、案内対象空間Sにおける誘導経路GRと異なる経路NGRを「非誘導経路」ということがある。また、案内対象空間Sにおける誘導経路GRの終点部EPを含む領域EAを「終点領域」ということがある。また、案内対象空間Sにおける誘導の対象となる地点GPを「誘導対象地点」ということがある。通常、誘導対象地点GPは、誘導経路GRの終点部EPに対応する地点である。また、案内対象空間Sにおける誘導対象地点GPと異なる地点NGPを「非誘導対象地点」ということがある。また、案内対象空間Sにおける案内対象者の侵入が禁止されている地点NEPを「侵入禁止地点」ということがある。また、案内対象空間Sにおける案内対象者の立ち入りが禁止されている地点NAPを「立入禁止地点」ということがある。
以下、誘導対象地点GP又は誘導経路GRを示す案内画像GI_1を「第1案内画像」ということがある。また、非誘導対象地点NGP又は非誘導経路NGRを示す案内画像GI_2を「第2案内画像」ということがある。また、侵入禁止地点NEP又は立入禁止地点NAPを示す案内画像GI_3を「第3案内画像」ということがある。また、誘導経路GRに沿うように複数個の案内画像GI_4が配置されるとき、個々の案内画像GI_4を「第4案内画像」ということがある。
まず、図15を参照して、案内システム100による案内の第1具体例について説明する。第1具体例は、1個の第1出力装置3_1_1を用いたものである。また、第1具体例は、1個の第1案内画像GI_1_1、1個の案内音GS_1及び1個の音像SI_1を用いたものである。第1案内画像GI_1_1は、床面部Fに投影される。
第1具体例における案内対象空間Sは、展示用の施設(例えば美術館又は博物館)における通路である。図15Aは、当該通路における誘導経路GR及び非誘導経路NGRを示している。誘導経路GRは、案内対象者を当該施設における展示場(不図示)に誘導する経路である。すなわち、第1具体例における誘導対象地点GPは、展示場である。
第1具体例において、外部情報は、例えば、案内対象空間Sにおける誘導経路GRを示す情報(以下第1具体例において「誘導経路情報」という。)、案内対象空間Sにおける案内対象者の有無及び位置を示す情報(以下第1具体例において「案内対象者情報」という。)、誘導経路GRによる誘導対象地点GPに関する情報(以下第1具体例において「誘導対象地点情報」という。)、並びに案内対象空間Sにおける第1出力装置3_1_1の設置位置を示す情報(以下第1具体例において「出力装置情報」という。)を含むものである。ここで、案内対象者情報は、第1外部情報となるものである。また、誘導対象地点情報は、第2外部情報となるものである。また、出力装置情報は、第3外部情報となるものである。
第1具体例において、第1出力装置3_1_1は、誘導経路GRと非誘導経路NGRとの分岐部BPに設置されている。分岐部BPは、いわゆる「丁字路」である。
いま、外部情報取得処理が実行されることにより、誘導経路情報が取得されたものとする。また、誘導経路GRによる誘導を要する位置(例えば誘導経路GRの始点部SP)に案内対象者がいることを示す案内対象者情報、誘導対象地点GPが展示場であることを示す誘導対象地点情報、及び第1出力装置3_1_1が分岐部BPに設置されていることを示す出力装置情報が取得されたものとする。かかる案内対象者情報が取得されたことを契機として、出力内容選択処理、出力装置選択処理及び出力制御が順次実行される。このとき、出力内容選択処理における選択には、かかる誘導対象地点情報が用いられる。また、出力装置選択処理における選択には、かかる出力装置情報が用いられる。
すなわち、まず、出力内容選択処理が実行される。これにより、展示場に対する誘導用の第1案内画像GI_1_1及び案内音GS_1が選択される。
次いで、出力装置選択処理が実行される。これにより、第1案内画像GI_1_1の投影及び案内音GS_1の出力に用いられる出力装置3として、分岐部BPに設置された第1出力装置3_1_1が選択される。
次いで、出力制御が実行される。これにより、第1出力装置3_1_1の第1投影部31_1が第1案内画像GI_1_1を床面部Fに投影するとともに、第1出力装置3_1_1の第1音出力部32_1が案内音GS_1を出力する。このとき、案内音GS_1が出力されることにより、音像SI_1が形成される。図15B及び図15Cの各々は、第1案内画像GI_1_1、案内音GS_1及び音像SI_1の例を示している。図15Bは、第1出力装置3_1_1の第1音出力部32_1が非指向性スピーカにより構成されている場合の例を示している。図15Cは、第1出力装置3_1_1の第1音出力部32_1が指向性スピーカにより構成されている場合の例を示している。
図15B又は図15Cに示す如く、第1案内画像GI_1_1は、アイコン状の画像I_1及び矢印状の画像I_2により構成されている。アイコン状の画像I_1は、例えば、「展示状はこちら」の意味を有する日本語の文字列を含むものである。矢印状の画像I_2は、例えば、「JIS Z8210」規格における「矢印」(Directional arrow)を示すピクトグラムを用いたものである。ここで、矢印状の画像I_2は、アニメーションによるものであっても良い。
図15Bに示す如く、音像SI_1は、第1出力装置3_1_1が設置されている位置(より具体的には第1出力装置3_1_1の第1音出力部32_1が配置されている位置)と同一の位置に形成される。これにより、音像SI_1は、第1案内画像GI_1_1が投影される位置に対する近傍の位置に形成される。または、図15Cに示す如く、音像SI_1は、床面部Fにおける第1案内画像GI_1_1が投影される位置(より具体的には第1案内画像GI_1_1に含まれる画像I_1の中心部が投影される位置)と同一の位置に形成される。
かかる音像SI_1の定位により、床面部Fに第1案内画像GI_1_1が投影されていることを案内対象者に気付かせることができる。また、案内対象者の視線を床面部Fにおける第1案内画像GI_1_1が投影されている位置に誘導することができる。
そして、第1案内画像GI_1_1の内容により、誘導対象地点GPに関する情報を案内対象者に知らせることができるとともに、案内対象者を誘導対象地点GPに誘導することができる。例えば、アイコン状の画像I_1により、誘導対象地点GPが展示場であることを案内対象者に知らせることができる。また、矢印状の画像I_2により、案内対象者を展示場に誘導することができる。
次に、図16を参照して、案内システム100による案内の第2具体例について説明する。第2具体例は、2個の第1出力装置3_1_11,3_1_12を用いたものである。また、第2具体例は、1個の第1案内画像GI_1_11、1個の第2案内画像GI_2_11、1個の案内音GS_11及び1個の音像SI_11を用いたものである。第1案内画像GI_1_11及び第2案内画像GI_2_11の各々は、床面部Fに投影される。
第2具体例における案内対象空間Sは、任意の施設における通路である。図16Aは、当該通路における誘導経路GR及び非誘導経路NGRを示している。誘導経路GRは、非常事態(例えば火災又は地震)が発生したとき、案内対象者を当該施設の非常口(不図示)に誘導する経路である。すなわち、第2具体例における誘導対象地点GPは、非常口である。
第2具体例において、外部情報は、案内対象空間Sにおける誘導経路GRを示す情報(以下第2具体例において「誘導経路情報」という。)、非常事態の発生の有無を示す情報(以下第2具体例において「非常事態情報」という。)、案内対象空間Sにおける案内対象者の有無及び位置を示す情報(以下第2具体例において「案内対象者情報」という。)、並びに案内対象空間Sにおける第1出力装置3_1_11,3_1_12の各々の設置位置を示す情報(以下第2具体例において「出力装置情報」という。)を含むものである。ここで、非常事態情報及び案内対象者情報は、第1外部情報となるものである。また、誘導対象地点情報は、第2外部情報となるものである。また、出力装置情報は、第3外部情報となるものである。
第2具体例において、第1出力装置3_1_11は、誘導経路GRの終点部EPに設置されている。他方、第1出力装置3_1_12は、誘導経路GRと非誘導経路NGRとの分岐部BPに配置されている。分岐部BPは、丁字路である。
いま、外部情報取得処理が実行されることにより、誘導経路情報が取得されたものとする。また、非常事態が発生していることを示す非常事態情報、誘導経路GRによる誘導を要する位置(例えば誘導経路GRの始点部SP)に案内対象者がいることを示す案内対象者情報、誘導対象地点GPが非常口であることを示す誘導対象地点情報、並びに第1出力装置3_1_11が終点部EPに設置されていること及び第1出力装置3_1_12が分岐部BPに設置されていることを示す出力装置情報が取得されたものとする。かかる非常事態情報及び案内対象者情報が取得されたことを契機として、出力内容選択処理、出力装置選択処理及び出力制御が順次実行される。このとき、出力内容選択処理における選択には、かかる誘導対象地点情報が用いられる。また、出力装置選択処理における選択には、かかる出力装置情報が用いられる。
すなわち、まず、出力内容選択処理が実行される。これにより、非常口に対応する第1案内画像GI_1_11及び案内音GS_11が選択される。また、非誘導経路NGRに対応する第2案内画像GI_2_11が選択される。
次いで、出力装置選択処理が実行される。これにより、第1案内画像GI_1_11の投影及び案内音GS_11の出力に用いられる出力装置3として、終点部EPに配置された第1出力装置3_1_11が選択される。また、第2案内画像GI_2_11の投影に用いられる出力装置3として、分岐部BPに設置された第1出力装置3_1_12が選択される。
次いで、出力制御が実行される。これにより、第1出力装置3_1_11の第1投影部31_1が第1案内画像GI_1_11を床面部Fに投影するとともに、第1出力装置3_1_11の第1音出力部32_1が案内音GS_11を出力する。このとき、案内音GS_11が出力されることにより、音像SI_11が形成される。また、第1出力装置3_1_12の第1投影部31_1が第2案内画像GI_2_11を床面部Fに投影する。図16B及び図16Cの各々は、第1案内画像GI_1_11、第2案内画像GI_2_11、案内音GS_11及び音像SI_11の例を示している。図16Bは、第1出力装置3_1_11,3_1_12の各々の第1音出力部32_1が非指向性スピーカにより構成されている場合の例を示している。図16Cは、第1出力装置3_1_11,3_1_12の各々の第1音出力部32_1が指向性スピーカにより構成されている場合の例を示している。
図16B又は図16Cに示す如く、第1案内画像GI_1_11は、終点部EPに投影される。第1案内画像GI_1_11は、アイコン状の画像I_11により構成されている。アイコン状の画像I_11は、例えば、「JIS Z8210」規格における「非常口」(Emergency exit)を示すピクトグラムを用いたものである。
他方、図16B又は図16Cに示す如く、第2案内画像GI_2_11は、分岐部BPにおける非誘導経路NGRに対する入り口部に投影される。第2案内画像GI_2_11は、アイコン状の画像I_12により構成されている。アイコン状の画像I_12は、例えば、「JIS Z8210」規格における「侵入禁止」(No entry)を示すピクトグラムを用いたものである。
図16Bに示す如く、音像SI_11は、第1出力装置3_1_11が設置されている位置(より具体的には第1出力装置3_1_11の第1音出力部32_1が配置されている位置)と同一の位置に形成される。これにより、音像SI_11は、第1案内画像GI_1_11が投影される位置に対する近傍の位置に形成される。または、図16Cに示す如く、音像SI_11は、床面部Fにおける第1案内画像GI_1_11が投影される位置(より具体的には第1案内画像GI_1_11に含まれる画像I_11の中心部が投影される位置)と同一の位置に形成される。
かかる音像SI_11の定位により、案内対象者が非誘導対象地点NGPに誘導されるのを回避することができるとともに、案内対象者を誘導対象地点GPに誘導することができる。また、このとき、第1案内画像GI_1_11の内容により、誘導対象地点GPに関する情報を案内対象者に知らせることができる。例えば、第1案内画像GI_1_11に含まれるピクトグラムにより、誘導対象地点GPが非常口であることを案内対象者に知らせることができる。
ここで、案内音GS_11は、例えば、以下のような音を用いるのが好適である。すなわち、案内音GS_11は、所定の高さを有する音(以下「第1音」という。)及び第1音よりも低い音(以下「第2音」という。)により構成されている。第1音及び第2音が所定時間T内に順次出力されることにより、いわゆる「旋律的音程」が形成される。所定時間Tは、例えば、1秒以上かつ5秒以下の値に設定される。
例えば、まず、第1音が出力されて、次いで、所定時間T内に第2音が出力される。これにより、高音から低音への遷移による旋律的音程が形成される。または、例えば、まず、第2音が出力されて、次いで、所定時間T内に第1音が出力される。これにより、低音から高音への遷移による旋律的音程が形成される。
このように、案内音GS_11に旋律的音程を設けることにより、案内対象者が聞き取りやすい案内音GS_11を実現することができる。この結果、案内音GS_11による誘導効果を向上することができる。
次に、図17を参照して、案内システム100による案内の第3具体例について説明する。第3具体例は、2個の第1出力装置3_1_21,3_1_22を用いたものである。また、第3具体例は、1個の第1案内画像GI_1_21、1個の第2案内画像GI_2_21、1個の案内音GS_21及び1個の音像SI_21を用いたものである。第1案内画像GI_1_21及び第2案内画像GI_2_21の各々は、床面部Fに投影される。
第3具体例における案内対象空間Sは、任意の施設の任意にフロアにおけるエレベータホール及び当該エレベータホールと連通している通路である。当該エレベータホールは、2台のエレベータE_21,E_22に対応している。ここで、エレベータE_21,E_22の各々は、使用不能な状態となることがある。例えば、エレベータE_21,E_22の各々は、故障していることにより、複数のフロアのうちの全てのフロアにて使用不能な状態となることがある。または、例えば、エレベータE_21,E_22の各々は、満員であることにより、当該複数のフロアのうちの特定のフロアにて使用不能な状態となることがある。
第3具体例においては、エレベータE_21が使用可能な状態であり、かつ、エレベータE_22が使用不能な状態であるとき、案内対象者をエレベータE_21に誘導する経路が誘導経路GRとなり、かつ、案内対象者をエレベータE_22に誘導する経路が非誘導経路NGRとなる。他方、エレベータE_21が使用不能な状態であり、かつ、エレベータE_22が使用可能な状態であるとき、案内対象者をエレベータE_21に誘導する経路が非誘導経路NGRとなり、かつ、案内対象者をエレベータE_22に誘導する経路が誘導経路GRとなる。
以下、案内対象者をエレベータE_21に誘導する経路が誘導経路GRであり、かつ、案内対象者をエレベータE_22に誘導する経路が非誘導経路NGRである場合の例を中心に説明する。図17Aは、この場合における誘導経路GR及び非誘導経路NGRを示している。
第3具体例において、外部情報は、例えば、案内対象空間Sにおける案内対象者の有無及び位置を示す情報(以下第3具体例において「案内対象者情報」という。)、エレベータE_21,E_22の各々が使用可能な状態であるか否かを示す情報(以下第3具体例において「エレベータ情報」という。)、並びに案内対象空間Sにおける第1出力装置3_1_21,3_1_22の各々の設置位置を示す情報(以下第3具体例において「出力装置情報」という。)を含むものである。ここで、案内対象者情報及びエレベータ情報は、第1外部情報となるものである。また、エレベータ情報は、第2外部情報となるものである。また、出力装置情報は、第3外部情報となるものである。
第3具体例において、第1出力装置3_1_21は、上記エレベータホールにおけるエレベータE_21のドアD_21に隣接する位置に設置されている。他方、第1出力装置3_1_22は、上記エレベータホールにおけるエレベータE_22のドアD_22に隣接する位置に設置されている。
いま、外部情報取得処理が実行されることにより、誘導経路GRによる誘導を要する位置(例えば誘導経路GRの始点部SP)に案内対象者がいることを示す案内対象者情報、エレベータE_21が使用可能な状態であること及びエレベータE_22が使用不能な状態であることを示すエレベータ情報、並びに第1出力装置3_1_21がドアD_21に隣接する位置に設置されていること及び第1出力装置3_1_22がドアD_22に隣接する位置に設置されていることを示す出力装置情報が取得されたものとする。かかる案内対象者情報及びエレベータ情報が取得されたことを契機として、出力内容選択処理、出力装置選択処理及び出力制御が順次実行される。このとき、出力内容選択処理における選択には、かかるエレベータ情報が用いられる。また、出力装置選択処理には、かかる出力装置情報が用いられる。
すなわち、まず、出力内容選択処理が実行される。これにより、使用可能なエレベータE_21に対応する第1案内画像GI_1_21及び案内音GS_21が選択される。また、使用不能なエレベータE_22に対応する第2案内画像GI_2_21が選択される。
次いで、出力装置選択処理が実行される。これにより、第1案内画像GI_1_21の投影及び案内音GS_21の出力に用いられる出力装置3として、ドアD_21に隣接する位置に設置されている第1出力装置3_1_21が選択される。また、第2案内画像GI_2_21の投影に用いられる出力装置3として、ドアD_22に隣接する位置に設置されている第1出力装置3_1_22が選択される。
次いで、出力制御が実行される。これにより、第1出力装置3_1_21の第1投影部31_1が第1案内画像GI_1_21を床面部Fに投影するとともに、第1出力装置3_1_21の第1音出力部32_1が案内音GS_21を出力する。このとき、案内音GS_21が出力されることにより、音像SI_21が形成される。また、第1出力装置3_1_22の第1投影部31_1が第2案内画像GI_2_21を床面部Fに投影する。図17B及び図17Cの各々は、第1案内画像GI_1_21、第2案内画像GI_2_21、案内音GS_21及び音像SI_21の例を示している。図17Bは、第1出力装置3_1_21,3_1_22の各々の第1音出力部32_1が非指向性スピーカにより構成されている場合の例を示している。図17Cは、第1出力装置3_1_21,3_1_22の各々の第1音出力部32_1が指向性スピーカにより構成されている場合の例を示している。
図17B又は図17Cに示す如く、第1案内画像GI_1_21は、ドアD_21に対する正面の位置であって、ドアD_21に対する近傍の位置に投影される。第1案内画像GI_1_21は、アイコン状の画像I_21により構成されている。アイコン状の画像I_21は、例えば、「JIS Z8210」規格における「エレベーター」(Evator)を示すピクトグラムを用いたものである。
他方、図17B又は図17Cに示す如く、第2案内画像GI_2_21は、ドアD_22に対する正面の位置であって、ドアD_22に対する近傍の位置に投影される。第2案内画像GI_2_21は、アイコン状の画像I_22により構成されている。アイコン状の画像I_22は、例えば、「JIS Z8210」規格における「一般禁止」(General prohibition)を示すピクトグラムを用いたものである。
図17Bに示す如く、音像SI_21は、第1出力装置3_1_21が設置されている位置(より具体的には第1出力装置3_1_21の第1音出力部32_1が配置されている位置)と同一の位置に形成される。これにより、音像SI_21は、第1案内画像GI_1_21が投影される位置に対する近傍の位置に形成される。または、図17Cに示す如く、音像SI_21は、床面部Fにおける第1案内画像GI_1_21が投影される位置(より具体的には第1案内画像GI_1_21に含まれる画像I_21の中心部が投影される位置)と同一の位置に形成される。
かかる音像SI_21の定位により、案内対象者が非誘導対象地点NGPに誘導されるのを回避することができるとともに、案内対象者を誘導対象地点GPに誘導することができる。また、第1案内画像GI_1_21の内容により、誘導対象地点GPに関する情報を案内対象者に知らせることができる。また、第2案内画像GI_2_21の内容により、非誘導対象地点NGPに関する情報を案内対象者に知らせることができる。例えば、第1案内画像GI_1_21及び第2案内画像GI_2_21の各々に含まれるピクトグラムにより、エレベータE_21が使用可能な状態であること、及びエレベータE_22が使用不能な状態であることを案内対象者に知らせることができる。
ここで、第3具体例における案内音GS_21は、第2具体例における案内音GS_11と同様の旋律的音程を有するものであっても良い。これにより、案内対象者が聞き取りやすい案内音GS_21を実現することができる。この結果、案内音GS_21による誘導効果を向上することができる。
なお、第3具体例における外部情報は、上記の例に限定されるものではない。例えば、外部情報は、非常事態(例えば火災)の発生の有無を示す情報(以下第3具体例において「非常事態情報」という。)を含むものであっても良い。エレベータ情報は、エレベータE_21,E_22の各々が非常事態の発生時における避難に使用可能なものであるか否かを示すものであっても良い。この場合、非常事態情報及び案内対象者情報が第1外部情報となるものであっても良い。すなわち、非常事態が発生していることを示す非常事態情報、及び誘導経路GRによる誘導を要する位置(例えば誘導経路GRの始点部SP)に案内対象者がいることを示す案内対象者情報が取得されたものとする。このとき、かかる非常事態情報及び案内対象者情報が取得されたことを契機として、出力内容選択処理、出力装置選択処理及び出力制御が順次実行されるものであっても良い。
次に、図18を参照して、案内システム100による案内の第4具体例について説明する。第4具体例は、1個の第1出力装置3_1_31を用いたものである。また、第4具体例は、1個の第3案内画像GI_3_31、1個の案内音GS_31及び1個の音像SI_31を用いたものである。第3案内画像GI_3_31は、床面部Fに投影される。第1出力装置3_1_31の第1音出力部32_1は、指向性スピーカにより構成されている。
第4具体例における案内対象空間Sは、任意の施設における通路である。当該通路の終点部にドアD_31が設けられている。ドアD_31は、関係者以外の者(案内対象者を含む。以下同じ。)の立ち入りが禁止されている部屋(不図示)の出入口である。すなわち、ドアD_31を有する部屋は、立入禁止地点NAPに対応するものである。
第4具体例において、外部情報は、例えば、案内対象空間SにおけるドアD_31に接近中の案内対象者の有無を示す情報(以下第4具体例において「接近者情報」という。)、ドアD_31を有する部屋に関する情報(以下第4具体例において「立入禁止地点情報」という。)、案内対象空間Sにおける第1出力装置3_1_31の設置位置を示す情報(以下第4具体例において「出力装置情報」という。)、及びドアD_31に対する案内対象者の接近方向ADを示す情報(以下第4具体例において「接近方向情報」という。)を含むものである。ここで、接近者情報は、第1外部情報となるものである。また、立入禁止地点情報は、第2外部情報となるものである。また、出力装置情報は、第3外部情報となるものである。また、接近方向情報は、第4外部情報となるものである。
図18Aは、接近方向ADの例を示している。第4具体例において、第1出力装置3_1_31は、案内対象空間SにおけるドアD_31に隣接する位置に設置されている。
いま、外部情報取得処理が実行されることにより、ドアD_31に接近中の案内対象者がいることを示す接近者情報、ドアD_31を有する部屋に関係者以外の者の立ち入りが禁止されていることを示す立入禁止地点情報、第1出力装置3_1_31がドアD_31に隣接する位置に設置されていることを示す出力装置情報、及び接近方向ADを示す接近方向情報が取得されたものとする。かかる接近者情報が取得されたことを契機として、出力内容選択処理、出力装置選択処理及び出力制御が順次実行される。このとき、出力内容選択処理における選択には、かかる立入禁止地点情報が用いられる。また、出力装置選択処理における選択には、かかる出力装置情報が用いられる。また、出力制御における音像SI_31の位置の制御には、かかる接近方向情報が用いられる。
すなわち、まず、出力内容選択処理が実行される。これにより、関係者以外の者の立ち入りが禁止されている立入禁止地点NAP用の第3案内画像GI_3_31及び案内音GS_31が選択される。
次いで、出力装置選択処理が実行される。これにより、第3案内画像GI_3_31の投影及び案内音GS_31の出力に用いられる出力装置3として、ドアD_31に隣接する位置に設置されている第1出力装置3_1_31が選択される。
次いで、出力制御が実行される。これにより、第1出力装置3_1_31の第1投影部31_1が第3案内画像GI_3_31を床面部Fに投影するとともに、第1出力装置3_1_31の第1音出力部32_1が案内音GS_31を出力する。このとき、案内音GS_31が出力されることにより、音像SI_31が形成される。図18Bは、第3案内画像GI_3_31、案内音GS_31及び音像SI_31の例を示している。
図18Bに示す如く、第3案内画像GI_3_31は、ドアD_31に対する正面の位置であって、ドアD_31に対する近傍の位置に投影される。第3案内画像GI_3_31は、アイコン状の画像I_31及びテキスト状の画像I_32により構成されている。アイコン状の画像I_31は、例えば、「JIS Z8210」規格における「立入禁止」(No admittance)を示すピクトグラムを用いたものである。テキスト状の画像I_32は、例えば、「関係者以外立ち入り禁止」の意味を有する日本語の文字列を含むものである。
ここで、図18Bに示す如く、音像SI_31は、接近方向ADにおいて、第3案内画像GI_3_31が投影される位置(より具体的には第3案内画像GI_3_31に含まれる画像I_31の中心部が投影される位置)に対して所定距離L手前の位置に形成される。すなわち、音像SI_31は、ドアD_31に接近中の案内対象者から見て、第3案内画像GI_3_31が投影される位置に対して所定距離L手前の位置に形成される。第4具体例における所定距離Lは、例えば、5メートルに設定される。
かかる音像SI_31の定位により、案内対象者が立入禁止地点NAPに接近しているとき、案内対象者が立入禁止地点NAPに対する近傍の地点に到達するよりも先に、案内対象者に注意を喚起することができる。そして、案内対象者が当該近傍の地点に到達したとき、第3案内画像GI_3_31の内容により、立入禁止地点NAPに関する情報を案内対象者に知らせることができる。例えば、テキスト状の画像I_32により、案内対象者の立ち入りが禁止されている理由を知らせることができる。
ここで、案内音GS_31は、案内対象者に「立入禁止」の印象を与える音を用いるのが好適である。例えば、同一の音が短時間(例えば2秒間)内に複数回(例えば3回)断続的に出力されるのが好適である。かかる短時間に断続する音(以下「断続音」という。)が出力されることにより、案内対象者に「立入禁止」の印象を与えることができる。
次に、図19を参照して、案内システム100による案内の第5具体例について説明する。第5具体例は、1個の第1出力装置3_1_41を用いたものである。また、第5具体例は、1個の第3案内画像GI_3_41、1個の案内音GS_41及び1個の音像SI_41を用いたものである。第3案内画像GI_3_41は、床面部Fに投影される。第1出力装置3_1_41の第1音出力部32_1は、指向性スピーカにより構成されている。
第5具体例における案内対象空間Sは、任意の施設の任意のフロアにおけるエスカレータE_41の乗り口及びエスカレータE_42の降り口を含む領域である。エスカレータE_41,E_42の各々は、上りエスカレータである。通常、エスカレータにおいて、いわゆる「逆走」は禁止されている。したがって、案内対象空間Sにおいて、案内対象者がエスカレータE_42の降り口からエスカレータE_42内に侵入することは禁止されている。すなわち、案内対象空間Sにおいて、エスカレータE_42の降り口は、侵入禁止地点NEPに対応するものである。
第5具体例において、外部情報は、例えば、案内対象空間SにおけるエスカレータE_42の降り口に接近中の案内対象者の有無を示す情報(以下第5具体例において「接近者情報」という。)、エスカレータE_42に関する情報(以下第5具体例において「侵入禁止地点情報」という。)、案内対象空間Sにおける第1出力装置3_1_41の設置位置を示す情報(以下第5具体例において「出力装置情報」という。)、及びエスカレータE_42の降り口に対する案内対象者の接近方向ADを示す情報(以下第5具体例において「接近方向情報」という。)を含むものである。ここで、接近者情報は、第1外部情報となるものである。また、侵入禁止地点情報は、第2外部情報となるものである。また、出力装置情報は、第3外部情報となるものである。また、接近方向情報は、第4外部情報となるものである。
図19Aは、接近方向ADの例を示している。第5具体例において、第1出力装置3_1_41は、案内対象空間SにおけるエスカレータE_42の降り口に隣接する位置に設置されている。
いま、外部情報取得処理が実行されることにより、エスカレータE_42の降り口に接近中の案内対象者がいることを示す接近者情報、エスカレータE_42が上りエスカレータであること及びエスカレータE_42の降り口が侵入禁止地点NEPに対応するものであることを示す侵入禁止地点情報、第1出力装置3_1_41がエスカレータE_42の降り口に隣接する位置に設置されていることを示す出力装置情報、並びに接近方向ADを示す接近方向情報が取得されたものとする。かかる接近者情報が取得されたことを契機として、出力内容選択処理、出力装置選択処理及び出力制御が順次実行される。このとき、出力内容選択処理における選択には、かかる侵入禁止地点情報が用いられる。また、出力装置選択処理における選択には、かかる出力装置情報が用いられる。また、出力制御における音像SI_1の位置の制御には、かかる接近方向情報が用いられる。
すなわち、まず、出力内容選択処理が実行される。これにより、上りエスカレータの降り口に係る侵入禁止地点NEP用の第3案内画像GI_3_41及び案内音GS_41が選択される。
次いで、出力装置選択処理が実行される。これにより、第3案内画像GI_3_41の投影及び案内音GS_41の出力に用いられる出力装置3として、エスカレータE_42の降り口に隣接する位置に設置されている第1出力装置3_1_41が選択される。
次いで、出力制御が実行される。これにより、第1出力装置3_1_41の第1投影部31_1が第3案内画像GI_3_41を床面部Fに投影するとともに、第1出力装置3_1_41の第1音出力部32_1が案内音GS_41を出力する。このとき、案内音GS_41が出力されることにより、音像SI_41が形成される。図19Bは、第3案内画像GI_3_41、案内音GS_41及び音像SI_41の例を示している。
図19Bに示す如く、第3案内画像GI_3_41は、エスカレータE_42の降り口に対する正面の位置であって、エスカレータE_42の降り口に対する近傍の位置に投影される。第3案内画像GI_3_41は、アイコン状の画像I_41及びテキスト状の画像I_42により構成されている。アイコン状の画像I_41は、例えば、「JIS Z8210」規格における「侵入禁止」(No entry)を示すピクトグラムを用いたものである。テキスト状の画像I_32は、例えば、「上りエスカレーター」の意味を有する日本語の文字列を含むものである。
ここで、図19Bに示す如く、音像SI_41は、接近方向ADにおいて、第3案内画像GI_3_41が投影される位置(より具体的には第3案内画像GI_3_41に含まれる画像I_41の中心部が投影される位置)に対して所定距離L手前の位置に形成される。すなわち、音像SI_41は、エスカレータE_42の降り口に接近中の案内対象者から見て、第3案内画像GI_3_41が投影される位置に対して所定距離L手前の位置に形成される。第5具体例における所定距離Lは、例えば、3メートルに設定される。
かかる音像SI_41の定位により、案内対象者が侵入禁止地点NEPに接近しているとき、案内対象者が侵入禁止地点NEPに対する近傍の地点に到達するよりも先に、案内対象者に注意を喚起することができる。そして、案内対象者が当該近傍の地点に到達したとき、第3案内画像GI_3_41の内容により、侵入禁止地点NEPに関する情報を案内対象者に知らせることができる。例えば、テキスト状の画像I_42により、案内対象者の侵入が禁止されている理由を知らせることができる。
ここで、案内音GS_41は、案内対象者に「侵入禁止」の印象を与える音を用いるのが好適である。例えば、第4具体例における案内音GS_31と同様の断続音を用いるのが好適である。かかる断続音が出力されることにより、案内対象者に「侵入禁止」の印象を与えることができる。
次に、図20を参照して、案内システム100による案内の第6具体例について説明する。第6具体例は、3個の第1出力装置3_1_51〜3_1_53を用いたものである。また、第6具体例は、3個の第4案内画像GI_4_51〜GI_4_53、3個の案内音GS_51〜GS_53及び3個の音像SI_51〜SI_53を用いたものである。第4案内画像GI_4_51〜GI_4_53の各々は、床面部Fに投影される。
第6具体例における案内対象空間Sは、展示用の施設(例えば美術館又は博物館)における通路である。図20Aは、当該通路における誘導経路GR、終点領域EA及び非誘導経路NGRを示している。誘導経路GRは、当該施設の4階における展示場(以下「4階展示場」という。)に移動するためのエレベータ(不図示)に案内対象者を誘導する経路である。すなわち、第6具体例における誘導対象地点GPは、4階展示場に移動するためのエレベータである。
第6具体例において、外部情報は、例えば、案内対象空間Sにおける誘導経路GRを示す情報(以下第6具体例において「誘導経路情報」という。)、案内対象空間Sにおける案内対象者の有無及び位置を示す情報(以下第6具体例において「案内対象者情報」という。)、誘導経路GRによる誘導対象地点GPに関する情報(以下第6具体例において「誘導対象地点情報」という。)、並びに案内対象空間Sにおける第1出力装置3_1_51〜3_1_53の各々の設置位置を示す情報(以下第6具体例において「出力装置情報」という。)を含むものである。ここで、案内対象者情報は、第1外部情報となるものである。また、誘導対象地点情報は、第2外部情報となるものである。また、出力装置情報は、第3外部情報となるものである。
第6具体例において、第1出力装置3_1_51〜3_1_53は、誘導経路GRに沿うように配置されている。より具体的には、誘導経路GRの始点部SPから終点部EPに向かうにつれて、第1出力装置3_1_51、第1出力装置3_1_52、第1出力装置3_1_53の順に配置されている。ここで、第6具体例において、「案内対象者の頭部の位置よりも低い位置」とは、個々の第1出力装置3_1が設置されている位置における案内対象者の頭部の位置よりも低い位置であるものとする。
いま、外部情報取得処理が実行されることにより、誘導経路情報が取得されたものとする。また、誘導経路GRによる誘導を要する位置(例えば誘導経路GRの始点部SP)に案内対象者がいることを示す案内対象者情報、誘導対象地点GPが4階展示場に移動するためのエレベータであることを示す誘導対象地点情報、及び第1出力装置3_1_51〜3_1_53の各々の設置位置を示す出力装置情報が取得されたものとする。かかる案内対象者情報が取得されたことを契機として、出力内容選択処理、出力装置選択処理及び出力制御が順次実行される。このとき、出力内容選択処理における選択には、かかる誘導対象地点情報が用いられる。また、出力装置選択処理における選択には、かかる出力装置情報が用いられる。
すなわち、まず、出力内容選択処理が実行される。これにより、4階展示場に移動するためのエレベータに対する誘導用の第4案内画像GI_4_51〜GI_4_53及び案内音GS_51〜GS_53が選択される。
次いで、出力装置選択処理が実行される。これにより、第4案内画像GI_4_51〜GI_4_53の投影に用いられる出力装置3として、第1出力装置3_1_51〜3_1_53がそれぞれ選択される。また、案内音GS_51〜GS_53の出力に用いられる出力装置3として、第1出力装置3_1_51〜3_1_53がそれぞれ選択される。
次いで、出力制御が実行される。これにより、第1出力装置3_1_51〜3_1_53が第4案内画像GI_4_51〜GI_4_53をそれぞれ投影する。また、第1出力装置3_1_51〜3_1_53が案内音GS_51〜GS_53をそれぞれ出力する。このとき、案内音GS_51〜GS_53が出力されることにより、音像SI_51〜SI_53がそれぞれ形成される。図20B及び図20Cの各々は、第4案内画像GI_4_51〜GI_4_53、案内音GS_51〜GS_53及び音像SI_51〜SI_53の例を示している。図20Bは、第1出力装置3_1_51〜3_1_53の各々の第1音出力部32_1が非指向性スピーカにより構成されている場合の例を示している。図20Cは、第1出力装置3_1_51〜3_1_53の各々の第1音出力部32_1が指向性スピーカにより構成されている場合の例を示している。
図20B又は図20Cに示す如く、第4案内画像GI_4_51〜GI_4_53は、誘導経路GRに沿うように配置される。より具体的には、誘導経路GRの始点部SPから終点部EPに向かうにつれて、第4案内画像GI_4_51、第4案内画像GI_4_52、第4案内画像GI_4_53の順に配置される。
また、図20B又は図20Cに示す如く、第4案内画像GI_4_51〜GI_4_53の各々は、アイコン状の画像I_51、テキスト状の画像I_52及び矢印状の画像I_53により構成されている。アイコン状の画像I_51は、例えば、「JIS Z8210」規格における「エレベーター」(Elevator)を示すピクトグラムを用いたものである。テキスト状の画像I_52は、例えば、「4階展示場」の意味を有する日本語の文字列を含むものである。矢印状の画像I_53は、例えば、「JIS Z8210」規格における「矢印」(Directional arrow)を示すピクトグラムを用いたものである。ここで、矢印状の画像I_53は、アニメーションによるものであっても良い。
図20Bに示す如く、音像SI_51〜SI_53の各々は、対応する第1出力装置3_1が設置されている位置(より具体的には対応する第1出力装置3_1の第1音出力部32_1が配置されている位置)と同一の位置に形成される。または、図20Cに示す如く、音像SI_51〜SI_53の各々は、床面部Fにおける対応する第4案内画像GI_4が投影される位置(より具体的には対応する第4案内画像GI_4に含まれる画像I_51の中心部が投影される位置)と同一の位置に形成される。
かかる音像SI_51〜SI_53の定位により、床面部Fに沿う仮想的な平面に沿うようにして1個の音像SIが移動しているような印象を案内対象者に与えることができる。これにより、案内対象者を誘導する効果を向上することができる。
また、かかる音像SI_51〜SI_53の定位により、床面部Fに第4案内画像GI_4_51〜GI_4_53が投影されていることを案内対象者に気付かせることができる。また、案内対象者の視線を床面部Fにおける第4案内画像GI_4_51〜GI_4_53の各々が投影されている位置に誘導することができる。
そして、第4案内画像GI_4_51〜GI_4_53の内容により、誘導対象地点GPに関する情報を案内対象者に知らせることができるとともに、案内対象者を誘導対象地点GPに誘導することができる。例えば、アイコン状の画像I_51及びテキスト状の画像I_52により、誘導対象地点GPが4階展示場に移動するためのエレベータであることを案内対象者に知らせることができる。また、矢印状の画像I_53により、案内対象者を当該エレベータに誘導することができる。
次に、第6具体例の第1変形例について説明する。
第1出力装置3_1_51〜3_1_53は、第4案内画像GI_4_51〜GI_4_53を順次投影するとともに、案内音GS_51〜GS_53を順次出力するものであっても良い。これにより、第4案内画像GI_4_51〜GI_4_53は、始点部SPから終点部EPに向かう順に順次投影される。また、音像SI_51〜SI_53は、始点部SPから終点部EPに向かう順に順次形成される。
ここで、第1出力装置3_1_51〜3_1_53は、案内音GS_51〜GS_53の各々を対応する第4案内画像GI_4の投影に先行して出力する。これにより、音像SI_51〜SI_53は、対応する第4案内画像GI_4の投影に先行して形成される。
例えば、まず、案内音GS_51が出力されることにより音像SI_51が形成される。次いで、第4案内画像GI_4_51が投影される。次いで、案内音GS_52が出力されることにより音像SI_52が形成される。次いで、第4案内画像GI_4_52が投影される。次いで、案内音GS_53が出力されることにより音像SI_53が形成される。次いで、第4案内画像GI_4_53が投影される。
かかる出力制御により、個々の第4案内画像GI_4の投影に先行して、個々の第4案内画像GI_4が投影されるべき位置に対する近傍の位置又は個々の第4案内画像GI_4が投影されるべき位置と同一の位置に案内対象者の視線を誘導することができる。この結果、案内対象者による個々の第4案内画像GI_4の見逃しが発生するのを回避することができる。
次に、第6具体例の第2変形例について説明する。
図20D又は図20Eに示す如く、第1出力装置3_1_51〜3_1_53のうちの終点領域EA内に配置された第1出力装置3_1_53のみが案内音GS_53を出力するものであっても良い。これにより、音像SI_51〜SI_53のうちの音像SI_53のみが形成される。
音像SI_53は、第4案内画像GI_4_51〜GI_4_53のうちの終点領域EA内に配置される第4案内画像GI_4_53が投影される位置に対応する位置に形成される。すなわち、音像SI_53は、第4案内画像GI_4_53が投影される位置に対する近傍の位置に形成される(図20D参照)。または、音像SI_53は、第4案内画像GI_4_53が投影される位置と同一の位置に形成される(図20E参照)。
かかる音像SI_53の定位により、終点部EPが案内対象者の現在位置(例えば始点部SP)から見えない位置にあるとき、終点部EPのおおよその位置を案内対象者に知らせることができる。または、このとき、案内対象者の現在位置に対する終点部EPのおおよその方向を案内対対象者に知らせることができる。
なお、第6具体例の第1変形例において(すなわち第4案内画像GI_4_51〜GI_4_53が順次投影されるものにおいて)、音像SI_51〜SI〜53のうちの音像SI_53のみが形成されるものであっても良い。
次に、図21を参照して、案内システム100による案内の第7具体例について説明する。第7具体例は、8個の第1出力装置3_1_61〜3_1_68を用いたものである。また、第7具体例は、8個の第4案内画像GI_4_61〜GI_4_68、8個の案内音GS_61〜GS_68及び8個の音像SI_61〜SI_68を用いたものである。第4案内画像GI_4_61〜GI_4_68の各々は、床面部Fに投影される。
第7具体例における案内対象空間Sは、地下通路である。図21Aは、当該地下通路における誘導経路GR及び終点領域EAを示している。誘導経路GRは、地下にある喫茶店(不図示)に案内対象者を誘導する経路である。すなわち、第7具体例における誘導対象地点GPは、喫茶店である。ドアD_61は、喫茶店の出入口である。誘導経路GRの始点部SPは、例えば、当該地下通路の入り口である。誘導経路GRは、下り階段DS及び上り階段USを含むものである。
第7具体例において、外部情報は、例えば、案内対象空間Sにおける誘導経路GRを示す情報(以下第7具体例において「誘導経路情報」という。)、案内対象空間Sにおける案内対象者の有無及び位置を示す情報(以下第7具体例において「案内対象者情報」という。)、誘導経路GRにおける階段の有無及び位置を示す情報(以下第7具体例において「要注意地点情報」という。)、誘導経路GRによる誘導対象地点GPに関する情報(以下第7具体例において「誘導対象地点情報」という。)、並びに案内対象空間Sにおける第1出力装置3_1_61〜3_1_68の各々の設置位置を示す情報(以下第7具体例において「出力装置情報」という。)を含むものである。ここで、案内対象者情報は、第1外部情報となるものである。また、要注意地点情報及び誘導対象地点情報は、第2外部情報となるものである。また、出力装置情報は、第3外部情報となるものである。
第7具体例において、第1出力装置3_1_61〜3_1_68は、誘導経路GRに沿うように配置されている。より具体的には、誘導経路GRの始点部SPから終点部EPに向かうにつれて、第1出力装置3_1_61、第1出力装置3_1_62、第1出力装置3_1_63、第1出力装置3_1_64、第1出力装置3_1_65、第1出力装置3_1_66、第1出力装置3_1_67、第1出力装置3_1_68の順に配置されている。ここで、第7具体例において、「案内対象者の頭部の位置よりも低い位置」とは、個々の第1出力装置3_1が設置されている位置における案内対象者の頭部の位置よりも低い位置であるものとする。
いま、外部情報取得処理が実行されることにより、誘導経路情報が取得されたものとする。また、誘導経路GRによる誘導を要する位置(例えば誘導経路GRの始点部SP)に案内対象者がいることを示す案内対象者情報、誘導経路GRにおける下り階段DSの位置及び上り階段USの位置を示す要注意地点情報、誘導対象地点GPが喫茶店であることを示す誘導対象地点情報、並びに第1出力装置3_1_61〜3_1_68の各々の設置位置を示す出力装置情報が取得されたものとする。かかる案内対象者情報が取得されたことを契機として、出力内容選択処理、出力装置選択処理及び出力制御が順次実行される。このとき、出力内容選択処理における選択には、かかる要注意地点情報及び誘導対象地点情報が用いられる。また、出力装置選択処理における選択には、かかる出力装置情報が用いられる。
すなわち、まず、出力内容選択処理が実行される。これにより、喫茶店に対する誘導用の第4案内画像GI_4_61〜GI_4_68及び案内音GS_62〜GS_64,GS_66〜GS_68が選択される。また、下り階段DSに対する注意喚起用の案内音GS_61が選択される。また、上り階段USに対する注意喚起用の案内音GS_65が選択される。
次いで、出力装置選択処理が実行される。これにより、第4案内画像GI_4_61〜GI_4_68の投影に用いられる出力装置3として、第1出力装置3_1_61〜3_1_68がそれぞれ選択される。また、案内音GS_61〜GS_68の出力に用いられる出力装置3として、第1出力装置3_1_61〜3_1_68がそれぞれ選択される。
次いで、出力制御が実行される。これにより、第1出力装置3_1_61〜3_1_68が第4案内画像GI_4_61〜GI_4_68をそれぞれ投影する。また、第1出力装置3_1_61〜3_1_68が案内音GS_61〜GS_68をそれぞれ出力する。このとき、案内音GS_61〜GS_68が出力されることにより、音像SI_61〜SI_68がそれぞれ形成される。図21B及び図21Cの各々は、第4案内画像GI_4_61〜GI_4_68、案内音GS_61〜GS_68及び音像SI_61〜SI_68の例を示している。図21Bは、第1出力装置3_1_61〜3_1_68の各々の第1音出力部32_1が非指向性スピーカにより構成されている場合の例を示している。図21Cは、第1出力装置3_1_61〜3_1_68の各々の第1音出力部32_1が指向性スピーカにより構成されている場合の例を示している。
図21B又は図21Cに示す如く、第4案内画像GI_4_61〜GI_4_68は、誘導経路GRに沿うように配置される。より具体的には、誘導経路GRの始点部SPから終点部EPに向かうにつれて、第4案内画像GI_4_61、第4案内画像GI_4_62、第4案内画像GI_4_63、第4案内画像GI_4_64、第4案内画像GI_4_65、第4案内画像GI_4_66、第4案内画像GI_4_67、第4案内画像GI_4_68の順に配置される。
また、図21B又は図21Cに示す如く、第4案内画像GI_4_63,GI_4_66,GI_4_68の各々は、アイコン状の画像I_61及び矢印状の画像I_62により構成されている。アイコン状の画像I_61は、例えば、「コーヒーあります」の意味を有する日本語の文字列を含むものである。矢印状の画像I_62は、例えば、「JIS Z8210」規格における「矢印」(Directional arrow)を示すピクトグラムを用いたものである。ここで、矢印状の画像I_62は、アニメーションによるものであっても良い。
また、図21B又は図21Cに示す如く、第4案内画像GI_4_61,GI_4_62,GI_4_64,GI_4_65,GI_4_67の各々は、矢印状の画像I_63により構成されている。矢印状の画像I_63は、例えば、「JIS Z8210」規格における「矢印」(Directional arrow)を示すピクトグラムを用いたものである。
図21Bに示す如く、音像SI_61〜SI_68の各々は、対応する第1出力装置3_1が設置されている位置(より具体的には対応する第1出力装置3_1の第1音出力部32_1が配置されている位置)と同一の位置に形成される。または、図21Cに示す如く、音像SI_61〜SI_68の各々は、床面部Fにおける対応する第4案内画像GI_4が投影される位置(より具体的には対応する第4案内画像GI_4に含まれる画像I_61又は画像I_63の中心部が投影される位置)と同一の位置に形成される。
かかる音像SI_61〜SI_63の定位により、床面部Fに沿う仮想的な平面に沿うようにして1個の音像SIが移動しているような印象を案内対象者に与えることができる。これにより、案内対象者を誘導する効果を向上することができる。
また、かかる音像SI_61〜SI_68の定位により、床面部Fに第4案内画像GI_4_61〜GI_4_68が投影されていることを案内対象者に気付かせることができる。また、案内対象者の視線を床面部Fにおける第4案内画像GI_4_61〜GI_4_68の各々が投影されている位置に誘導することができる。
そして、第4案内画像GI_4_61〜GI_4_68の内容により、誘導対象地点GPに関する情報を案内対象者に知らせることができるとともに、案内対象者を誘導対象地点GPに誘導することができる。例えば、アイコン状の画像I_61により、誘導対象地点GPが喫茶店であることを案内対象者に知らせることができる。また、矢印状の画像I_52及び矢印状の画像I_53により、案内対象者を当該喫茶店に誘導することができる。
次に、第7具体例の第1変形例について説明する。第7具体例の第1変形例は、第6具体例の第1変形例と同様のものである。
すなわち、第1出力装置3_1_61〜3_1_68は、第4案内画像GI_4_61〜GI_4_68を順次投影するとともに、案内音GS_61〜GS_68を順次出力するものであっても良い。これにより、第4案内画像GI_4_61〜GI_4_68は、始点部SPから終点部EPに向かう順に順次投影される。また、音像SI_61〜SI_68は、始点部SPから終点部EPに向かう順に順次形成される。
ここで、第1出力装置3_1_61〜3_1_68は、案内音GS_61〜GS_68の各々を対応する第4案内画像GI_4の投影に先行して出力する。これにより、音像SI_61〜SI_68は、対応する第4案内画像GI_4の投影に先行して形成される。
例えば、まず、案内音GS_61が出力されることにより音像SI_61が形成される。次いで、第4案内画像GI_4_61が投影される。次いで、案内音GS_62が出力されることにより音像SI_62が形成される。次いで、第4案内画像GI_4_62が投影される。次いで、案内音GS_63が出力されることにより音像SI_63が形成される。次いで、第4案内画像GI_4_63が投影される。以下同様にして、個々の案内音GSが出力されることにより対応する音像SIが形成されて、次いで、対応する第4案内画像GI_4が投影される。
かかる出力制御により、個々の第4案内画像GI_4の投影に先行して、個々の第4案内画像GI_4が投影されるべき位置に対する近傍の位置又は個々の第4案内画像GI_4が投影されるべき位置と同一の位置に案内対象者の視線を誘導することができる。この結果、案内対象者による個々の第4案内画像GI_4の見逃しが発生するのを回避することができる。
次に、第7具体例の第2変形例について説明する。第7具体例の第2変形例は、第6具体例の第2変形例と同様のものである。
すなわち、図21D又は図21Eに示す如く、第1出力装置3_1_61〜3_1_68のうちの終点領域EA内に配置された第1出力装置3_1_67,3_1_68のみが案内音GS_67,GS_68を出力するものであっても良い。これにより、音像SI_61〜SI_68のうちの音像SI_67,SI_67のみが形成される。
音像SI_67は、第4案内画像GI_4_61〜GI_4_68のうちの終点領域EA内に配置される第4案内画像GI_4_67が投影される位置に対応する位置に形成される。すなわち、音像SI_67は、第4案内画像GI_4_67が投影される位置に対する近傍の位置に形成される(図21D参照)。または、音像SI_67は、第4案内画像GI_4_67が投影される位置と同一の位置に形成される(図20E参照)。
音像SI_68は、第4案内画像GI_4_61〜GI_4_68のうちの終点領域EA内に配置される第4案内画像GI_4_68が投影される位置に対応する位置に形成される。すなわち、音像SI_68は、第4案内画像GI_4_68が投影される位置に対する近傍の位置に形成される(図21D参照)。または、音像SI_68は、第4案内画像GI_4_68が投影される位置と同一の位置に形成される(図20E参照)。
かかる音像SI_67,SI_68の定位により、終点部EPが案内対象者の現在位置(例えば始点部SP)から見えない位置にあるとき、終点部EPのおおよその位置を案内対象者に知らせることができる。または、このとき、案内対象者の現在位置に対する終点部EPのおおよその方向を案内対対象者に知らせることができる。
なお、第7具体例の第1変形例において(すなわち第4案内画像GI_4_61〜GI_4_68が順次投影されるものにおいて)、音像SI_61〜SI_68のうちの音像SI_67,SI_68のみが形成されるものであっても良い。
次に、第7具体例の第3変形例について説明する。
要注意地点情報は、誘導経路GRにおける階段の有無及び位置に加えて、当該階段の種別を示すものであっても良い。例えば、要注意地点情報は、当該階段が下り階段であるか上り階段であるかを示すものであっても良い。この場合、出力内容選択処理において、かかる要注意地点情報を用いて、以下のような第4案内画像GI_4_61,GI_4_65が選択されるものであっても良い。図21F及び図21Gの各々は、この場合における第4案内画像GI_4_61,GI_4_65の例を示している。
すなわち、図21F又は図21Gに示す如く、下り階段DSに投影される第4案内画像GI_4_61は、矢印状の画像I_63に代えて、アイコン状の画像I_64により構成されている。アイコン状の画像I_64は、例えば、「JIS Z8210」規格における「下り段差注意」(Caution,uneven access/down)を示すピクトグラムを用いたものである。すなわち、第4案内画像GI_4_61は、誘導用の画像I_63に代えて、注意喚起用の画像I_64により構成されている。
また、図21F又は図21Gに示す如く、上り階段USに投影される第4案内画像GI_4_65は、矢印状の画像I_63に代えて、アイコン状の画像I_65により構成されている。アイコン状の画像I_65は、例えば、「JIS Z8210」規格における「上り段差注意」(Caution,uneven access/up)を示すピクトグラムを用いたものである。すなわち、第4案内画像GI_4_65は、誘導用の画像I_63に代えて、注意喚起用の画像I_65により構成されている。
かかる出力制御により、誘導用の第4案内画像GI_4_62〜GI_4_64,GI_4_66〜GI_4_68に対応する誘導用の案内音GS_62〜GS_64,GS_66〜GS_68を出力するとともに、注意喚起用の第4案内画像GI_4_61,GI_4_65に対応する注意喚起用の案内音GS_61,GS_65を出力することができる。
なお、第7具体例の第1変形例において(すなわち第4案内画像GI_4_61〜GI_4_68が順次投影されるものにおいて)、第4案内画像GI_4_61,GI_4_65が注意喚起用の画像I_64,I_65によりそれぞれ構成されているものであっても良い。また、第7具体例の第2変形例において(すなわち音像SI_61〜SI_68のうちの音像SI_67,SI_68のみが形成されるものにおいて)、第4案内画像GI_4_61,GI_4_65が注意喚起用の画像I_64,I_65によりそれぞれ構成されているものであっても良い。
次に、第1具体例〜第7具体例に共通する変形例について説明する。
第1具体例〜第7具体例の各々において、個々の第1出力装置3_1により案内画像GIが投影される面部(すなわち第1投影面部)は、床面部Fに限定されるものではない。上記のとおり、個々の案内画像GIは、基準位置よりも低い位置に投影されるものであれば良い。個々の案内画像GIは、例えば、床面部Fに代えて壁面部Wに投影されるものであっても良い。
また、第1具体例〜第7具体例の各々において、個々の第1出力装置3_1に代えて第2出力装置3_2が設けられているものであっても良い。この場合、個々の案内画像GIは、例えば、床面部Fに代えて天井部C又は壁面部Wに投影されるものであっても良い。
また、個々の案内画像GIは、第1具体例〜第7具体例に示す画像Iに限定されるものではない。個々の案内画像GIは、出力内容編集処理の結果に応じて、如何なる画像Iにより構成されているものであっても良い。これと同様に、個々の案内音GSは、出力内容編集処理の結果に応じて、如何なる音により構成されているものであっても良い。
また、上記1個の出力装置3又は上記P個の出力装置3と、上記1個の案内画像GI又は上記Q個の案内画像GIと、上記1個の案内音GS又は上記R個の案内音GSとの対応関係は任意である。すなわち、これらの対応関係は、第1具体例〜第7具体例に示す例に限定されるものではない。
次に、個々の出力装置3の変形例について説明する。
第1音出力部32_1は、個々の第1出力装置3_1の正面部の上端部又は個々の第1出力装置3_1の正面部の下端部に代えて、個々の第1出力装置3_1の正面部の中央部に設けられているものであっても良い。また、第1投影部31_1及び第1音出力部32_1は、個々の第1出力装置3_1の正面部に代えて、個々の第1出力装置3_1の左側面部又は個々の第1出力装置3_1の右側面部に設けられているものであっても良い。
第2音出力部32_2は、個々の第2出力装置3_2の正面部の下端部又は個々の第2出力装置3_2の正面部の上端部に代えて、個々の第2出力装置3_2の正面部の中央部に設けられているものであっても良い。また、第2投影部31_2及び第2音出力部32_2は、個々の第2出力装置3_2の正面部に代えて、個々の第2出力装置3_2の左側面部又は個々の第2出力装置3_2の右側面部に設けられているものであっても良い。
以上のように、実施の形態1に係る案内システム100は、1個の出力装置3又は複数個の出力装置3を備え、1個の出力装置3又は複数個の出力装置3の各々は、第1投影部31_1を有する第1出力装置3_1又は第2投影部31_2を有する第2出力装置3_2により構成されており、第1投影部31_1は、案内対象者の頭部の位置に対応する基準位置よりも低い位置に設けられた状態にて1個の案内画像GI又は複数個の案内画像GIのうちの少なくとも1個の案内画像GIを基準位置よりも低い位置に投影自在なものであり、第2投影部31_2は、基準位置よりも高い位置に設けられた状態にて1個の案内画像GI又は複数個の案内画像GIのうちの少なくとも1個の案内画像GIを基準位置よりも高い位置に投影自在なものである。これにより、プロジェクタ(すなわち第1プロジェクタ41_1又は第2プロジェクタ41_2)により出力された光が案内対象者の身体等により遮られるのを回避することができる。また、案内対象者がプロジェクタ(すなわち第1プロジェクタ41_1又は第2プロジェクタ41_2)により出力された光を直接視認するのを回避することができる。
また、1個の出力装置3又は複数個の出力装置3の各々は、第1音出力部32_1を有する第1出力装置3_1又は第2音出力部32_2を有する第2出力装置3_2により構成されており、第1音出力部32_1は、基準位置よりも低い位置に設けられた状態にて1個の案内音GS又は複数個の案内音GSのうちの少なくとも1個の案内音GSを出力自在なものであり、第2音出力部32_2は、基準位置よりも高い位置に設けられた状態にて1個の案内音GS又は複数個の案内音GSのうちの少なくとも1個の案内音GSを出力自在なものである。これにより、基準位置よりも低い位置又は基準位置よりも高い位置に音像SIを形成するのを容易にすることができる。
また、1個の案内音GS又は複数個の案内音GSが出力されることにより1個の音像SI又は複数個の音像SIが形成されるものであり、1個の音像SI又は複数個の音像SIの各々は、1個の案内画像GIが投影される位置に対応する位置又は複数個の案内画像GIのうちの選択された案内画像GIが投影される位置に対応する位置に形成されるものである。これにより、例えば、対応する案内画像GIが投影される位置に対する近傍の位置、対応する案内画像GIが投影される位置と同一の位置、又は対応する案内画像GIが投影される位置に対して所定距離L離れた位置に音像SIを形成することができる。
また、1個の音像SI又は複数個の音像SIの各々は、1個の案内画像GIが投影される位置と同一の位置又は複数個の案内画像GIのうちの選択された案内画像GIが投影される位置と同一の位置に形成されるものである。かかる音像SIの定位により、対応する案内画像GIが投影されることを案内対象者に気付かせることができる。また、案内対象者の視線を対応する案内画像GIが投影される位置に誘導することができる。
また、1個の案内画像GIが投影されるとともに1個の音像SIが形成されるものであり、1個の案内画像GIは、誘導対象地点GP又は誘導経路GRを示す第1案内画像GI_1を含み、1個の音像SIは、第1案内画像GI_1が投影される位置に対応する位置に形成されるものである。これにより、例えば、第1具体例(図15参照)に係る案内を実現することができる。すなわち、かかる音像SIの定位により、第1案内画像GI_1が投影されることを案内対象者に気付かせることができる。また、案内対象者の視線を第1案内画像GI_1が投影される位置に誘導することができる。そして、第1案内画像GI_1の内容により、誘導対象地点GP又は誘導経路GRに関する情報を案内対象者に知らせることができるとともに、案内対象者を誘導対象地点GPに誘導することができる。
また、複数個の案内画像GIが投影されるとともに1個の音像SIが形成されるものであり、複数個の案内画像GIは、誘導対象地点GP又は誘導経路GRを示す第1案内画像GI_1及び非誘導対象地点NGP又は非誘導経路NGRを示す第2案内画像GI_2を含み、1個の音像SIは、第1案内画像GI_1が投影される位置に対応する位置に形成されるものである。これにより、例えば、第2具体例(図16参照)又は第3具体例(図17参照)に係る案内を実現することができる。すなわち、かかる音像SIの定位により、案内対象者が非誘導対象地点NGPに誘導されるのを回避することができるとともに、案内対象者を誘導対象地点GPに誘導することができる。また、このとき、第1案内画像GI_1の内容により、誘導対象地点GP又は誘導経路GRに関する情報を案内対象者に知らせることができる。また、このとき、第2案内画像GI_2の内容により、非誘導対象地点NGP又は非誘導経路NGRに関する情報を案内対象者に知らせることができる。
また、1個の案内音GSが出力されることにより1個の音像SIが形成されるものであり、1個の案内音GSは、互いに異なる高さを有する第1音及び第2音により構成されており、第1音及び第2音が順次出力されることにより旋律的音程が形成されるものである。これにより、案内対象者が聞き取りやすい案内音GSを実現することができる。この結果、例えば、第2具体例(図16参照)又は第3具体例(図17参照)に係る案内において、案内音GSによる誘導効果を向上することができる。
また、1個の案内画像GIが投影されるとともに1個の音像SIが形成されるものであり、1個の案内画像GIは、侵入禁止地点NEP又は立入禁止地点NAPを示す第3案内画像GI_3を含み、1個の音像SIは、第3案内画像GI_3が投影される位置に対応する位置に形成されるものである。これにより、例えば、第4具体例(図18参照)又は第5具体例(図19参照)に係る案内を実現することができる。
また、1個の音像SIは、侵入禁止地点NEP又は立入禁止地点NAPに対する案内対象者の接近方向ADにおける第3案内画像GI_3が投影される位置に対する所定距離L手前の位置に形成されるものである。かかる音像SI_41の定位により、案内対象者が侵入禁止地点NEP又は立入禁止地点NAPに接近しているとき、案内対象者が侵入禁止地点NEP又は立入禁止地点NAPに対する近傍の地点に到達するよりも先に、案内対象者に注意を喚起することができる。そして、案内対象者が当該近傍の地点に到達したとき、第3案内画像GI_3の内容により、侵入禁止地点NEP又は立入禁止地点NAPに関する情報を案内対象者に知らせることができる。
また、1個の案内音GSが出力されることにより1個の音像SIが形成されるものであり、1個の案内音GSは、断続音により構成されている。これにより、例えば、第4具体例(図18参照)に係る案内において、「立入禁止」の印象を案内対象者に与えることができる。または、例えば、第5具体例(図19参照)に係る案内において、「侵入禁止」の印象を案内対象者に与えることができる。
また、複数個の案内画像GIが投影されるとともに複数個の音像SIが形成されるものであり、複数個の案内画像GIは、誘導経路GRに沿うように配置される複数個の第4案内画像GI_4を含み、複数個の音像SIの各々は、複数個の第4案内画像GI_4のうちの選択された第4案内画像GI_4が投影される位置に対応する位置に形成されるものである。これにより、例えば、第6具体例(図20参照)又は第7具体例(図21参照)に係る案内を実現することができる。
また、複数個の第4案内画像GI_4は、誘導経路GRの始点部SPから誘導経路GRの終点部EPに向かう順に順次投影されるものであり、複数個の音像SIは、始点部SPから終点部EPに向かう順に順次形成されるものであり、複数個の音像SIの各々は、複数個の第4案内画像GI_4のうちの対応する第4案内画像GI_4の投影に先行して形成されるものである。これにより、例えば、第6具体例(図20参照)の第1変形例又は第7具体例(図21参照)の第1変形例に係る案内を実現することができる。すなわち、かかる出力制御により、案内対象者による個々の第4案内画像GI_4の見逃しが発生するのを回避することができる。
また、複数個の音像SIの各々は、複数個の第4案内画像GI_4のうちの誘導経路GRの終点部EPを含む領域(すなわち終点領域EA)内に配置される第4案内画像GI_4が投影される位置に対応する位置に形成されるものである。これにより、例えば、第7具体例(図21参照)の第2変形例に係る案内を実現することができる。すなわち、かかる音像SIの定位により、終点部EPが案内対象者の現在位置(例えば始点部SP)から見えない位置にあるとき、終点部EPのおおよその位置を案内対象者に知らせることができる。または、このとき、案内対象者の現在位置に対する終点部EPのおおよその方向を案内対対象者に知らせることができる。
また、複数個の第4案内画像GI_4の各々は、誘導用の画像(例えば画像I_51,I_52,I_53、画像I_61,I_62若しくは画像I_63)又は注意喚起用の画像(例えば画像I_64若しくは画像I_65)により構成されている。これにより、案内対象者の誘導をすることができるのはもちろんのこと、案内対象者に対する注意喚起をすることができる。
また、複数個の案内音GSが出力されることにより複数個の音像SIが形成されるものであり、複数個の案内音GSの各々は、誘導用の音又は注意喚起用の音により構成されている。これにより、例えば、誘導用の第4案内画像GI_4に対応する誘導用の案内音GSを出力するとともに、注意喚起用の第4案内画像GI_4に対応する注意喚起用の案内音GSを出力することができる。
また、案内システム100は、複数個の出力装置3を備える。これにより、1個の出力装置3を用いた場合に比して、複雑な案内(例えば第6具体例又は第7具体例に係る案内)に対応した案内システム100を実現することができる。
また、複数個の出力装置3の各々が第1出力装置3_1により構成されている。これにより、例えば、床面部F又は壁面部Wの下半部のうちの少なくとも一方を用いたアニメーションライティング誘導システムを実現することができる。
また、複数個の出力装置3の各々が第2出力装置3_2により構成されている。これにより、例えば、天井部C又は壁面部Wの上半部のうちの少なくとも一方を用いたアニメーションライティング誘導システムを実現することができる。
また、複数個の出力装置3のうちの少なくとも1個の出力装置3が第1出力装置3_1により構成されており、かつ、複数個の出力装置3のうちの少なくとも1個の出力装置3が第2出力装置3_2により構成されている。これにより、例えば、床面部F又は壁面部Wの下半部のうちの少なくとも一方と天井部C又は壁面部Wの上半部のうちの少なくとも一方とを用いたアニメーションライティング誘導システムを実現することができる。
また、実施の形態1に係る出力装置3は、第1投影部31_1又は第2投影部31_2を備え、第1投影部31_1は、案内対象者の頭部の位置に対応する基準位置よりも低い位置に設けられた状態にて1個の案内画像GI又は複数個の案内画像GIのうちの少なくとも1個の案内画像GIを基準位置よりも低い位置に投影自在なものであり、第2投影部31_2は、基準位置よりも高い位置に設けられた状態にて1個の案内画像GI又は複数個の案内画像GIのうちの少なくとも1個の案内画像GIを基準位置よりも高い位置に投影自在なものである。これにより、案内システム100用の第1出力装置3_1又は第2出力装置3_2を実現することができる。
また、出力装置3は、第1投影部31_1及び第1音出力部32_1を備え、第1音出力部32_1は、基準位置よりも低い位置に設けられた状態にて1個の案内音GS又は複数個の案内音GSのうちの少なくとも1個の案内音GSを出力自在なものである。これにより、案内システム100用の第1出力装置3_1を実現することができる。また、基準位置よりも低い位置に音像SIを形成するのを容易にすることができる。
また、出力装置3は、第2投影部31_2及び第2音出力部32_2を備え、第2音出力部32_2は、基準位置よりも高い位置に設けられた状態にて1個の案内音GS又は複数個の案内音GSのうちの少なくとも1個の案内音GSを出力自在なものである。これにより、案内システム100用の第2出力装置3_2を実現することができる。また、基準位置よりも高い位置に音像SIを形成するのを容易にすることができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。