JPWO2020184113A1 - 有機無機複合材料 - Google Patents
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Abstract
Description
下記式1で表される構造単位を含む熱可塑性樹脂、及び前記熱可塑性樹脂中に分散した無機微粒子を含む、有機無機複合材料:
〈態様2〉
前記式1で表される構造単位が、下記式2又は下記式3で表される構造単位である、態様1に記載の有機無機複合材料:
〈態様3〉
R1〜R6の少なくとも1つがリン原子を含む、態様2に記載の有機無機複合材料。
〈態様4〉
前記無機微粒子の表面が、表面修飾剤により修飾されている、態様1〜3のいずれかに記載の有機無機複合材料。
〈態様5〉
前記表面修飾剤が、酸性官能基を有する、態様4に記載の有機無機複合材料。
〈態様6〉
前記酸性官能基が、スルホン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、及びカルボン酸基からなる群より選ばれる少なくとも1つの酸性官能基である、態様5に記載の有機無機複合材料。
〈態様7〉
前記無機微粒子の表面が、前記無機微粒子に対して1〜30質量%の前記表面修飾剤により修飾されている、態様4〜6のいずれかに記載の有機無機複合材料。
〈態様8〉
前記無機微粒子の平均粒子径が、1〜20nmである、態様1〜7のいずれかに記載の有機無機複合材料。
〈態様9〉
前記無機微粒子の含有量が、前記熱可塑性樹脂に対して1〜95質量%である、態様1〜8のいずれかに記載の有機無機複合材料。
〈態様10〉
前記無機微粒子が、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化ケイ素、及び酸化アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種である、態様1〜9のいずれかに記載の有機無機複合材料。
〈態様11〉
態様1〜10のいずれかに記載の有機無機複合材料を用いて得られる成形品。
〈態様12〉
態様1〜10のいずれかに記載の有機無機複合材料の製造方法であって、前記式1で表される構造単位を含む熱可塑性樹脂を得ること、及び前記無機微粒子を前記熱可塑性樹脂に分散させることを含む、方法。
本開示の有機無機複合材料は、無機微粒子の分散性に優れるため、例えば、以下に示す性能を呈することができる。
本開示の有機無機複合材料は、優れた透明性を呈することができる。本開示の有機無機複合材料は、透過率が高いことが好ましい。例えば、100μm厚の成形体のD線(波長589nm)の25℃における透過率は、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。透過率が70%以上であることにより、有機無機複合材料を光学レンズ用途又は光学フィルム用途に好適に用いることができる。透過率の上限値については特に制限はないが、例えば、99%以下、97%以下、又は95%以下とすることができる。
本開示の有機無機複合材料は、高い屈折率を呈することができる。本開示の有機無機複合材料の25℃で測定した波長589nmの屈折率(以下nDと略すことがある)は、1.500以上、1.800以下であることが好ましく、1.550以上、1.800以下であることがより好ましく、1.600以上、1.800以下であることが更に好ましい。屈折率が1.500以上であることにより、レンズの球面収差を低減することができ、更にレンズの焦点距離を短くすることができる。
式1中のXは、芳香環を有する基であれば特に制限はない。
式2中のR1、R2、R3、及びR4は、それぞれ独立に、水素原子、又はハロゲン基、チオール基、ヒドロキシ基、シアノ基、置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアルケニル基、置換若しくは非置換のシクロアルキル基、置換若しくは非置換のアルコキシ基、置換若しくは非置換のヘテロ環基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のヘテロアリール基、置換若しくは非置換のアリールオキシ基、置換若しくは非置換のアミノ基、置換若しくは非置換のチオアルコキシ基、置換若しくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル基、及び置換若しくは非置換のアミノカルボニル基からなる群より選ばれる基を表し、かつ、R1〜R4の少なくとも1つが芳香環を含む。また、R1〜R4の少なくとも1つは、置換若しくは非置換のヘテロ環基であることが好ましく、ヘテロ環基に含まれるヘテロ原子としては、P及びOから選択される少なくとも一種であることがより好ましい。
式3中のR5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子、又はハロゲン基、チオール基、ヒドロキシ基、シアノ基、置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアルケニル基、置換若しくは非置換のシクロアルキル基、置換若しくは非置換のアルコキシ基、置換若しくは非置換のヘテロ環基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のヘテロアリール基、置換若しくは非置換のアリールオキシ基、置換若しくは非置換のアミノ基、置換若しくは非置換のチオアルコキシ基、置換若しくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは非置換のアルキルカルボニル基、及び置換若しくは非置換のアミノカルボニル基からなる群より選ばれる基を表し、かつ、R5及びR6の少なくとも1つが芳香環を含む。また、R5及びR6の少なくとも1つは、置換若しくは非置換のアリール基であることが好ましい。
式2で表される構造単位及び式3で表される構造単位を誘導するホスホネートモノマーの合成法について説明する。ホスホネートモノマーは以下に説明する方法以外の方法によって製造されたものであってもよい。例えば出発原料として、水素化ホスホン酸ジエステル(P−H化合物)に塩基存在下でアルケン又はアルキンを付加反応させることでホスホネートモノマーを得ることができる。本反応の反応機構は、例えば特許文献7に記載されている。ホスホネートモノマーは、水素化ホスホン酸ジエステル(P−H化合物)に遷移金属触媒下でアルケン又はアルキンを付加反応させることによっても得ることができる。後者の反応は、例えば、特許文献8及び9、並びに非特許文献4及び5に同様の反応が記載されている。
式1〜式3に含まれるQは、ジオール化合物から誘導されるジオール化合物残基である。かかるジオール化合物(ジオールモノマー)としては、例えば、脂肪族ジオール化合物、脂環式ジオール化合物、及び芳香族ジオール化合物を挙げることができる。具体的には、例えば、特許文献10及び11に記載のジオール化合物、及びジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどのオキシアルキレングリコール化合物が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、又は二種以上組み合わせて用いてもよい。以下にかかるジオール化合物の代表的な具体例を示すが、それらによって限定されるものではない。
ジオール化合物の含水率は2,000ppm以下が好ましく、1,500ppm以下がより好ましく、1,000ppm以下が最も好ましい。ジオール化合物の含水率が2,000ppm以下であると、副反応を抑制して重合反応を進行させることができ、機械的強度が高い熱可塑性樹脂を得ることができる。含水率を低減する方法としては、特に限定されないが、真空乾燥等の手法が挙げられる。
熱可塑性樹脂は、カーボネート残基を含むことができる。カーボネート残基とは、重合時に炭酸エステル、炭酸ハライドなどのカーボネート前駆体から生成する構造単位である。カーボネート前駆体として、例えば、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネートなどの炭酸エステル、及びホスゲン、トリホスゲンなどの炭酸ハライドが挙げられる。これらのうち特にジフェニルカーボネートが好ましい。
熱可塑性樹脂の比粘度(ηSP)は、0.2〜1.5が好ましい。比粘度が下限以上では強度が向上し、上限以下では成形加工特性が優れる。熱可塑性樹脂の比粘度は、より好ましくは0.2以上1.2以下、更に好ましくは、0.2以上1.0以下、特に好ましくは0.2以上0.5以下である。本開示の効果を損なわない範囲で他の樹脂と併用してもよい。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0 …式4
ここで、t0は、塩化メチレンの落下秒数であり、tは、試料溶液の落下秒数である。
熱可塑性樹脂の数平均分子量(Mn)は、5,000以上、8,000以上、10,000以上、15,000以上、又は20,000以上であってよく、100,000以下、80,000以下、50,000以下、30,000以下、又は20,000以下であってよい。例えば、熱可塑性樹脂のMnの範囲は、5,000以上100,000以下、又は10,000以上30,000以下である。
熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは90〜170℃、より好ましくは100〜160℃である。Tgが上記範囲内であると、有機無機複合材料の成形性を高め、耐熱安定性に優れた成形体を形成することができる。ガラス転移温度は、JIS K 7121:2012に準拠して、窒素雰囲気下(窒素流量:40mL/min)、昇温速度:20℃/minの条件下で、示差走査熱量測定(DSC)装置を使用して決定することができる。
熱可塑性樹脂の5%質量減少温度は、好ましくは300℃以上であり、より好ましくは330℃以上であり、更に好ましくは350℃以上である。5%質量減少温度が上記温度以上であると、有機無機複合材料及びその成形体の耐熱安定性が良好であり好ましい。5%質量減少温度の上限値については特に制限はないが、例えば、450℃以下又は400℃以下とすることができる。
ホスホン酸ジクロライド又はその誘導体と、ホスゲンと、ジオール化合物との反応では、通常非水系で酸結合剤及び溶媒の存在下で反応を行う。酸結合剤としては、例えば、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、第三級アミン等が用いられる。溶媒としては、例えば、塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。分子量調節剤として、例えば、フェノール、p−tert−ブチルフェノール等の末端停止剤を用いることが望ましい。反応温度は、通常0〜40℃であり、反応時間は、通常1分〜5時間である。
本開示の有機無機複合材料で使用される無機微粒子としては特に制限はなく、例えば、ZrO2(酸化ジルコニウム)、TiO2(酸化チタン)、SnO2(酸化スズ)、SiO2(酸化ケイ素)、Al2O3(酸化アルミニウム)等を挙げることができる。中でも、光学部材又は光学部品としての利用の観点から、屈折率が1.80以上又は2.00以上の無機微粒子が好ましく、ZrO2及びTiO2がより好ましく、ZrO2が特に好ましい。無機微粒子は単独で使用してもよく、又は二種以上組み合わせて用いてもよい。
無機微粒子は、分散性をより向上させるために、その表面が表面修飾剤によって修飾されていてもよい。表面修飾剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。表面修飾剤は、使用する熱可塑性樹脂との親和性を向上させやすい表面修飾剤を適宜選択して用いることが望ましい。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂は、本開示の効果を損なわない範囲で、例えば、離型剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、ブルーイング剤、帯電防止剤、難燃剤、可塑剤、充填剤などの添加剤を含有することができる。これらは単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。以下に、いくつかの任意成分について詳細に記載するが、添加し得る任意成分はこれらに限定されない。
離型剤としては、その90質量%以上がアルコールと脂肪酸のエステルからなるものが好ましい。アルコールと脂肪酸のエステルとしては、一価アルコールと脂肪酸のエステル、及び多価アルコールと脂肪酸の部分エステル又は全エステルが挙げられる。一価アルコールと脂肪酸のエステルは、炭素原子数1〜20の一価アルコールと炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸とのエステルが好ましい。多価アルコールと脂肪酸の部分エステル又は全エステルは、炭素原子数1〜25の多価アルコールと炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸との部分エステル又は全エステルが好ましい。
熱安定剤としては、例えば、リン系熱安定剤、硫黄系熱安定剤及びヒンダードフェノール系熱安定剤が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、環状イミノエステル系紫外線吸収剤及びシアノアクリレート系からなる群より選ばれる少なくとも1種の紫外線吸収剤が好ましい。
ブルーイング剤としては、例えば、バイエル社のマクロレックスバイオレットB及びマクロレックスブルーRR、並びにクラリアント社のポリシンスレンブル−RLSが挙げられる。ブルーイング剤は、熱可塑性樹脂の黄色味を消すために有効である。特に耐候性を付与した有機無機複合材料の場合は、配合された紫外線吸収剤の作用又は色によって有機無機複合材料が黄色味を帯びやすい。そのため、ブルーイング剤の配合は、レンズなどの光学部品に自然な透明感を付与する目的に非常に有効である。
本開示の有機無機複合材料の製造方法は、式1で表される構造単位を含む熱可塑性樹脂を得ること、及び無機微粒子をその熱可塑性樹脂に分散させることを含む。熱可塑性樹脂を得る工程については、熱可塑性樹脂の製造方法に関して上述したとおりである。
本開示の有機無機複合材料の成形方法としては、射出成形、押出成形、圧縮成形、キャスト成形等、一般の熱可塑性樹脂の成形法を採用することができる。有機無機複合材料の流動性の観点から、圧縮成形及びキャスト成形が好ましい。
(比粘度)
20℃で塩化メチレン100mLに熱可塑性樹脂0.7gを溶解した溶液からオストワルド粘度計を用いて求めた:
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0 …式5
ここで、t0は塩化メチレンの落下秒数であり、tは試料溶液の落下秒数である。
有機無機複合材料を用いて形成したフィルムの25℃における透過率(波長:589nm)を、日立製作所株式会社製分光光度計U−3310を用いて測定した。
有機無機複合材料の試料8mgを用いてティー・エイ・インスツルメント株式会社製の熱分析システムDSC−2910を使用して、JIS K 7121:2012に準拠して窒素雰囲気下(窒素流量:40mL/min)、昇温速度:20℃/minの条件下で測定した。
有機無機複合材料を用いて形成したフィルムの25℃における屈折率(波長:589nm)を、ATAGO製DR−M2アッベ屈折計を用いて測定した。
目視により、白濁がない場合を優良、白濁は認められるが透過性がある場合を可、白濁が認められ透過性がない場合を不良として評価した。
無機微粒子の塩化メチレン分散液を用いて、無機微粒子の平均粒子径を動的光散乱法(DLS)により測定した。
電量滴定式水分測定装置(三菱化学株式会社製CA−200)、及び自動水分気化装置(三菱化学株式会社製VA124S)を用い、JIS K 0068:2001に準拠して測定した。
JIS K 0070に準拠して測定した。
以下、使用したホスホネートモノマーの名称及び構造式を示す。
(ポリマー1の製造方法)
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(含水率50ppm、以下BPAと略す。)799.1部、[2−(9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−イル)−エチル]−ホスホン酸ジフェニル(以下DPP−HCAと略す。)249.9部、ジフェニルカーボネート(以下DPCと略す。)637.3部、及び触媒として酢酸リチウム0.2部を窒素雰囲気下200℃に加熱し溶融させた。その後、20分かけて減圧度を13.4kPaに調整した。その後、60℃/hrの速度で260℃まで昇温を行い、10分間その温度で保持した後、1時間かけて減圧度を133Pa以下とした。合計3時間撹拌下で反応を行い、反応終了後、熱可塑性樹脂(ポリマー1)を得た。
BPA 799.1部、DPP−HCA 499.8部、DPC 524.8部を原料として用いた他は、実施例1と全く同様の操作を行い、熱可塑性樹脂及びフィルムを得た。同様の評価を行った結果を表1に記載する。
カールフィッシャー法にて測定された含水率が2,050ppmであるイソソルビド(以下ISSと略す。)を40℃、0.05atmの条件下にて8時間真空乾燥した。乾燥後のISSの含水率は780ppmであった。乾燥後のISS 511.5部、DPP−HCA 166.6部、DPC 674.8部を原料として用い、最終内温を240℃とした他は、実施例1と全く同様の操作を行い、熱可塑性樹脂及びフィルムを得た。同様の評価を行った結果を表1に記載する。
ISS 511.5部、スチリルホスホン酸ジフェニル(以下とDPP−Acと略す。)225.4部、DPC 599.8部を原料として用いた他は、実施例5と全く同様の操作を行い、熱可塑性樹脂及びフィルムを得た。同様の評価を行った結果を表1に記載する。
BPA 799.1部、メチルホスホン酸ジフェニル(以下DPP−Mと略す。)491.8部、DPC 299.9部を原料として用いた他は、実施例1と全く同様の操作を行い、熱可塑性樹脂及びフィルムを得た。同様の評価を行った結果を表1に記載する。
BPA 799.1部、DPP−M 819.7部を原料として用いた他は、実施例1と全く同様の操作を行い、熱可塑性樹脂及びフィルムを得た。同様の評価を行った結果を表1に記載する。
BPA 799.1部、DPC 749.8部を原料として用いた他は、実施例1と全く同様の操作を行い、熱可塑性樹脂及びフィルムを得た。同様の評価を行った結果を表1に記載する。
ISS 511.5部、DPC 749.8部を原料として用いた他は、実施例1と全く同様の操作を行い、熱可塑性樹脂及びフィルムを得た。同様の評価を行った結果を表1に記載する。
スターラーチップをセットした100mLナスフラスコに、ZrO2に対し10〜30質量%に相当する量の表面修飾剤をとり、メタノール10g及びトルエン15gに溶解させた溶液に、ZrO2水分散液(堺化学工業株式会社製:SZR−W)を滴下し混合した。混合液を1時間室温で撹拌した後、ロータリーエバポレーターにより3〜5mL程度になるまで溶媒を留去した。留去は液相内で突沸が生じない程度の圧力に減圧することにより行った。
表面修飾ZrO2微粒子の塩化メチレン分散液に、熱可塑性樹脂(ポリマー1〜8)の塩化メチレン溶液を5分かけて滴下し、その後30分撹拌した。この分散液をガラスシャーレ上にキャストし、室温で十分に乾燥させた後、100℃以下の温度にて12時間乾燥して、厚さ約100μmのフィルムを作製した。作製したフィルムの各種評価を行った。その結果を表3に記載する。使用した表面修飾剤の種類と無機成分としての添加量は、表3に示すとおりとした。
表3から明らかなように、実施例1〜11では屈折率が向上し、透明性を有する有機無機複合材料を提供することができた。比較例1〜6のように式1で表される構造単位を有しない熱可塑性樹脂を用いた場合には、透明性、透過率(D線)、屈折率の少なくともいずれかの性能が劣っていた。ここで、比較例1及び2では、ヘイズが高かったため、アッベ屈折率計での屈折率測定が行えなかった。また、比較例3〜6では、無機微粒子を均一に分散することができず、微粒子の凝集により透過率が低くヘイズが高かったため、比較例1及び2と同様に屈折率測定が行えなかった。
実施例3と同様に作製した、表面修飾ZrO2微粒子及びポリマー1を含む塩化メチレン分散液を、80℃で4時間乾燥して塩化メチレンを除去し、有機無機複合材料のフレークを得た。このフレークを、真空熱プレス装置(神藤金属工業所株式会社製圧縮成形機:SFV−10、真空ポンプユニット:GXD−360)でプレス成形し、厚さ約1mmの成形板を得た。プレス成形条件は、金型温度220℃、1次圧:1MPa(30秒)、2次圧:1.5MPa(5分)とした。得られた成形板は透明であった。
熱可塑性樹脂としてポリマー7を用いた以外は、実施例12と同様の方法で、厚さ約1mmの成形板を得た。得られた成形板は白濁し不透明であった。
Claims (12)
- 前記式1で表される構造単位が、下記式2又は下記式3で表される構造単位である、請求項1に記載の有機無機複合材料:
- R1〜R6の少なくとも1つがリン原子を含む、請求項2に記載の有機無機複合材料。
- 前記無機微粒子の表面が、表面修飾剤により修飾されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機無機複合材料。
- 前記表面修飾剤が、酸性官能基を有する、請求項4に記載の有機無機複合材料。
- 前記酸性官能基が、スルホン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、及びカルボン酸基からなる群より選ばれる少なくとも1つの酸性官能基である、請求項5に記載の有機無機複合材料。
- 前記無機微粒子の表面が、前記無機微粒子に対して1〜30質量%の前記表面修飾剤により修飾されている、請求項4〜6のいずれか一項に記載の有機無機複合材料。
- 前記無機微粒子の平均粒子径が、1〜20nmである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機無機複合材料。
- 前記無機微粒子の含有量が、前記熱可塑性樹脂に対して1〜95質量%である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の有機無機複合材料。
- 前記無機微粒子が、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化ケイ素、及び酸化アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の有機無機複合材料。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載の有機無機複合材料を用いて得られる成形品。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載の有機無機複合材料の製造方法であって、前記式1で表される構造単位を含む熱可塑性樹脂を得ること、及び前記無機微粒子を前記熱可塑性樹脂に分散させることを含む、方法。
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