JP6956860B2 - リン含有熱可塑性樹脂、難燃性樹脂組成物および成形品 - Google Patents
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Description
即ち、本発明によれば、発明の課題は、下記により達成される。
A2.20℃の塩化メチレン溶液で測定された比粘度が0.20〜1.50である前項A1記載のリン含有熱可塑性樹脂。
A3.式中のR1〜R6の構造中のいずれかに芳香環を含むことを特徴とする前項A1〜2のいずれかに記載のリン含有熱可塑性樹脂。
A4.式中のR1〜R6の構造中のいずれかにリン原子を含むことを特徴とする前項A1〜3のいずれかに記載のリン含有熱可塑性樹脂。
A5.ガラス転移温度が90℃〜160℃である前項A1〜4のいずれか1項に記載のリン含有熱可塑性樹脂。
A6.熱可塑性樹脂がカーボネート結合を有する前項A1〜5のいずれか1項に記載のリン含有熱可塑性樹脂。
A7.前記式(1)で示される繰り返し単位を誘導するホスホネートモノマーおよび/または前記式(2)で示される繰り返し単位を誘導するホスホネートモノマー、ならびに含水率1000ppm以下のジオールモノマー、さらに必要に応じてカーボネート前駆体を用いて製造する前項A1〜6のいずれか1項に記載のリン含有熱可塑性樹脂の製造方法。
A8.前項A1〜A6のいずれか1項に記載のリン含有熱可塑性樹脂を素材とする成形品。
B1.ポリカーボネート樹脂99〜30重量%および下記式(1)および/または下記式(2)で示される繰り返し単位を含むリン含有熱可塑性樹脂1〜70質量%を含む樹脂組成物。
B3.リン含有熱可塑性樹脂は、式中のR1〜R6の構造中のいずれかに芳香環を含む前項B1またはB2に記載の樹脂組成物。
B4.リン含有熱可塑性樹脂は、式中のR1〜R6の構造中のいずれかにリン原子を含む前項B1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
B5.リン含有熱可塑性樹脂がカーボネート結合を有する前項B1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
B6.前項B1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物を素材とする成形品。
<リン含有熱可塑性樹脂>
本発明のリン含有熱可塑性樹脂は、前記式(1)で表される繰り返し単位および/または前記式(2)で表される繰り返し単位を含む樹脂である。本発明者らは、前記式(1)で表される繰り返し単位および/または前記式(2)で表される繰り返し単位を含むリン含有熱可塑性樹脂が、その側鎖構造に起因して、高い屈折率を与えると共に、上記のような有利な効果も提供できることを見出した。
前記式(1)中のR1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン基、チオール基、ヒドロキシ基、シアノ基、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のアルコキシ基、置換もしくは非置換のヘテロ環基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のアリールオキシ基、置換もしくは非置換のアミノ基、置換もしくは非置換のチオアルコキシ基、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル基または置換もしくは非置換のアミノカルボニル基を示す。
本明細書において「ハロゲン基」とは、周期表17族に属する、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)などの元素の1価の基をいう。
前記式(2)中のR5、R6はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン基、チオール基、ヒドロキシ基、シアノ基、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のアルコキシ基、置換もしくは非置換のヘテロ環基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のアリールオキシ基、置換もしくは非置換のアミノ基、置換もしくは非置換のチオアルコキシ基、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル基または置換もしくは非置換のアミノカルボニル基を示す。それぞれの置換基については上述したものと同様のものが好ましい。
前記式(1)で表される繰り返し単位と前記式(2)で表される繰り返し単位の合計の割合は、全繰り返し単位中好ましくは1〜100モル%であり、より好ましくは3〜80モル%であり、さらに好ましくは5〜70モル%である。1モル%以上であると、屈折率が向上する。
本発明における前記式(1)で表される繰り返し単位や前記式(2)で表される繰り返し単位を誘導するホスホネートモノマーの合成法について説明する。なお、このホスホネートモノマーは、前記式(1)および前記式(2)のQを除いた部分を誘導する。
前記式(1)および前記式(2)に含まれるQの具体構造としては、各種ジオール化合物から誘導されるジオール化合物残基が示される。すなわち、前記式(1)および前記式(2)のQは、ジオール化合物から誘導され、かかるジオール化合物(ジオールモノマー)としては、脂肪族ジオール化合物、脂環式ジオール化合物、芳香族ジヒドロキシ化合物のいずれでも良く、国際公開第2004/111106号パンフレット、国際公開第2011/021720号パンフレットに記載のジオール化合物やジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどのオキシアルキレングリコール類が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、または二種以上組み合わせて用いてもよい。以下にジオール成分の代表的具体例を示すが、それらによって限定されるものではない。
本発明で使用されるジオールモノマーの含水率は2000ppm以下が好ましく、1500ppm以下がより好ましく、1000ppm以下が最も好ましい。2000ppm以下であると、反応性が良好で重合反応が正常に進行し、機械的強度が高いリン含有熱可塑性樹脂となる。含水率を低減する方法としては、特に限定されるものではないが、真空乾燥等の手法が挙げられる。
本発明のリン含有熱可塑性樹脂中にはカーボネート残基を含むことができる。カーボネート残基とは、炭酸エステル、炭酸ハライドなどのカーボネート前駆体を原料として得られる構造単位であり、例えばカーボネート前駆体としては、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m − クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネートなどの炭酸エステル、ホスゲン、トリホスゲンなどの炭酸ハライドが挙げられる。中でもジフェニルカーボネートが好ましい。
ホスホン酸ジクロライドとホスゲンおよびジオール化合物との反応では、非水系で酸結合剤及び溶媒の存在下に反応を行う。酸結合剤としては例えばピリジン、ジメチルアミノピリジン、第三級アミン等が用いられる。溶媒としては例えば塩化メチレンやクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。分子量調節剤として例えばフェノールやp−tert−ブチルフェノール等の末端停止剤を用いることが望ましい。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時間が好ましい。
本発明のリン含有熱可塑性樹脂には、必要に応じて、離型剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、ブルーイング剤、帯電防止剤、難燃剤、可塑剤、充填剤などの添加剤を適宜添加して用いることができる。これらについては、本分野で周知の添加剤を周知の方法で添加させることができ、例えば、特開2018−177887号公報の[0062]〜[0081]に記載を参照することができる。
ブルーイング剤の配合量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して好ましくは0.05〜1.5ppmであり、より好ましくは0.1〜1.2ppmである。
本発明のリン含有熱可塑性樹脂の比粘度(ηSP)としては、好ましくは0.20以上1.50以下である。比粘度が下限以上では強度等が向上し、上限以下では成形加工特性が優れる。より好ましくは0.21以上1.20以下であり、さらに好ましくは0.23以上1.00以下であり、特に好ましくは0.25以上0.50以下である。本発明の効果を損なわない範囲で他の樹脂と併用してよい。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
本発明のリン含有熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは90以上160℃以下であり、より好ましくは100℃以上155℃以下であり、さらに好ましくは110℃以上150℃以下である。Tgが下限以上であると、成形体又は光学成形体として使用した際に、耐熱安定性が良好であり好ましい。またTgが上限以下では、成形性が良好であり好ましい。ガラス転移温度(Tg)はティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製2910型DSCを使用し、昇温速度20℃/minにて測定する。
本発明のリン含有熱可塑性樹脂の5%重量減少温度は、好ましくは300℃以上であり、より好ましくは330℃以上であり、さらに好ましくは350℃以上であり、特に好ましくは400℃以上である。5%重量減少温度が上記温度以上であると、光学成形体として使用した際に、耐熱安定性が良好であり好ましい。上限は特に限定されないが500℃以下であれば十分である。
本発明のリン含有熱可塑性樹脂を用いてなる成形品は、例えば射出成形法、圧縮成形法、押出成形法、溶液キャスティング法など任意の方法により成形される。本発明のリン含有熱可塑性樹脂は、透明性、高屈折率および耐熱性に優れているので種々の成形品として利用することができる。殊に光学レンズ、光学ディスク、液晶パネル、光カード、シート、フィルム、光ファイバー、コネクター、蒸着プラスチック反射鏡、ディスプレイなどの光学部品の構造材料、パソコンや携帯電話の外装や前面板などの電気電子部品、自動車のヘッドランプや窓などの自動車用途、または機能材料用途に適した成形品として有利に使用することができ、特に光学レンズに好適である。
本発明のリン含有熱可塑性樹脂を用い、射出成型で成形品を製造する場合、シリンダー温度230〜350℃、金型温度70〜180℃の条件にて成形することが好ましい。より好ましくは、シリンダー温度250〜300℃、金型温度80〜170℃の条件にて成形することである。シリンダー温度が350℃より高い場合では、リン含有熱可塑性樹脂が分解着色し、230℃より低い場合では、溶融粘度が高く成形が困難になりやすい。また金型温度が180℃より高い場合では、リン含有熱可塑性樹脂から成る成形片が金型から取り出すことが困難になりやすい。他方、金型温度が、70℃未満では、成型時の金型内で樹脂が早く固まり過ぎて成形片の形状が制御しにくくなったり、金型に付された賦型を十分に転写することが困難になりやすい。
本発明のリン含有熱可塑性樹脂の25℃で測定した波長589nmの屈折率(以下nDと略すことがある)は、1.510〜1.690であることが好ましく、1.515〜1.680であることがより好ましい。屈折率が下限以上の場合、レンズの球面収差を低減でき、さらにレンズの焦点距離を短くすることができる。
本発明のリン含有熱可塑性樹脂はさらに高アッベ数であることが好ましく、具体的には20〜60が好ましく、23〜55がより好ましく、25〜50がさらに好ましい。アッベ数は25℃で測定した波長486nm、589nm、656nmの屈折率から下記式を用いて算出する。
ν=(nD−1)/(nF−nC)
なお、本発明においては、
nD:波長589nmでの屈折率、
nC:波長656nmでの屈折率、
nF:波長486nmでの屈折率を意味する。
この数値が大きいほど低分散であることを示している。一般に高屈折率となるとアッベ数は低下する傾向となることが知られている。
本発明のリン含有熱可塑性樹脂は透過率が高いことが好ましい。100μm厚の成形体の全光線透過率は70%以上が好ましく、より好ましくは80%以上であり、さらに好ましくは85%以上である。かかる特性を満足することでレンズ用途や光学フィルム用途に好適に用いることができる。
本発明の樹脂組成物は、上記のようなリン含有熱可塑性樹脂とポリカーボネート樹脂とを含む。
(ポリカーボネート樹脂)
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、塩化メチレン等の溶媒を用いて種々のジオール化合物とホスゲンとの界面重合反応によって得られるもの、またはジオール化合物とジフェニルカーボネートとのエステル交換反応により得られるもの等が挙げられる。代表的なものとしては、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとホスゲンの反応で得られるポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネート樹脂の原料となるジオール化合物としては、脂肪族ジオール化合物、脂環式ジオール化合物、芳香族ジヒドロキシ化合物のいずれでも良く、国際公開第2004/111106号パンフレット、国際公開第2011/021720号パンフレットに記載のジオール化合物やジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどのオキシアルキレングリコール類が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、または二種以上組み合わせて用いてもよい。以下にジオール成分の代表的具体例を示すが、それらによって限定されるものではない。
ポリカーボネート樹脂の比粘度(ηSP)としては、好ましくは0.20以上1.50以下である。比粘度が下限以上では強度等が向上し、上限以下では成形加工特性が優れる。より好ましくは0.21以上1.20以下であり、さらに好ましくは0.23以上1.00以下であり、特に好ましくは0.25以上0.50以下である。
比粘度は、20℃で塩化メチレン100mlに熱可塑性樹脂0.7gを溶解した溶液からオストワルド粘度計を用いて求める。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
なお、ポリカーボネート樹脂の比粘度を測定する場合は、次の要領で行うことができる。すなわち、ポリカーボネート樹脂をその20〜30倍重量の塩化メチレンに溶解し、可溶分をセライト濾過により採取した後、溶液を除去して十分に乾燥し、塩化メチレン可溶分の固体を得る。かかる固体0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液から20℃における比粘度をオストワルド粘度計を用いて求める。
ホスゲンおよびジオール化合物との反応では、非水系で酸結合剤及び溶媒の存在下に反応を行う。酸結合剤としては例えばピリジン、ジメチルアミノピリジン、第三級アミン等が用いられる。溶媒としては例えば塩化メチレンやクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。分子量調節剤として例えばフェノールやp−tert−ブチルフェノール等の末端停止剤を用いることが望ましい。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時間が好ましい。
本発明の樹脂組成物は、例えば各成分および任意成分を予備混合し、その後、溶融混練しペレット化して製造することができる。予備混合の手段としては、ナウターミキサー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー、メカノケミカル装置、押出混合機などを挙げることができる。予備混合においては、押出造粒器やブリケッティングマシーンなどにより造粒を行うこともできる。予備混合後、ベント式二軸押出機に代表される溶融混練機で溶融混練し、ペレタイザー等の機器によりペレット化する。溶融混練機としては他にバンバリーミキサー、混練ロール、恒熱撹拌容器などを挙げることができるが、ベント式二軸押出機が好ましい。他に、各成分および任意成分を予備混合することなく、それぞれ独立に二軸押出機に代表される溶融混練機に供給する方法も取ることもできる。溶融混練する際のシリンダー温度は、好ましくは180〜270℃、より好ましくは190〜260℃、さらに好ましくは200〜250℃である。シリンダー温度が270℃を超えると、樹脂の熱分解の進行が大きくなることがある。
(i)リン含有熱可塑性樹脂および添加剤をポリカーボネート樹脂とは独立して押出機中に供給する方法。
(ii)リン含有熱可塑性樹脂および添加剤とポリカーボネート樹脂粉末とをスーパーミキサーなどの混合機を用いて予備混合した後、押出機に供給する方法。
(iii)リン含有熱可塑性樹脂および添加剤とポリカーボネート樹脂とを予め溶融混練してマスターペレット化する方法。
(iv)他の予備混合の方法として、ポリカーボネート樹脂とリン含有熱可塑性樹脂および添加剤を溶媒中に均一分散させた溶液とした後、該溶媒を除去する方法。
本発明の樹脂組成物において、リン含有熱可塑性樹脂(B)以外に、難燃成分としてそれ自体公知のリンまたはリン化合物を使用することができる。難燃剤成分を併用することにより、難燃効果または物理的強度改良することもでき、さらにコストを低減できる効果がある。具体的には、赤リン、トリアリールホスフェート、縮合リン酸エステル、ホスファゼン化合物、ホスホネート化合物、フォスファフェナントレン化合物等が好ましく用いられる。その他の難燃剤の配合量は、樹脂組成物100重量部に対して1〜100重量部が好ましく、2〜50重量部がより好ましく、3〜30重量部がさらに好ましい。
本発明の難燃性樹脂組成物には、さらに公知の難燃助剤を配合することができる。難燃助剤としては、例えばシリコーンオイルを挙げることができる。難燃助剤の配合量は、樹脂組成物100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、0.05〜5重量部がより好ましく、0.1〜2重量部がさらに好ましい。
本発明の樹脂組成物中には、必要に応じて、離型剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、ブルーイング剤、帯電防止剤、難燃剤、可塑剤、充填剤などの添加剤を適宜添加して用いることができる。これらについては、上述のリン含有熱可塑性樹脂に添加できる添加剤と同様の添加剤を同様の方法で使用することができる。
本発明の樹脂組成物には耐衝撃性を上げる目的でゴム質重合体を添加しても良い。かかるゴム質重合体とは、ガラス転移温度が10℃以下、好ましくは−10℃以下、より好ましくは−30℃以下であるゴム成分からなる重合体、並びに該ゴム成分からなる重合体に他のポリマー鎖が結合してなる共重合体をいう。更にそのゴム成分がゴム質重合体100重量%中少なくとも35重量%、より好ましくは45重量%含有する重合体をいう。ゴム成分の含有量の上限は実用上90重量%程度が適切である。
本発明の樹脂組成物は、射出成形により形成される厚み2.0mmの成形品において、その全光線透過率が60%以上であることが好ましい。かかる全光線透過率はより好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上であり、特に好ましくは85%以上である。全光線透過率が上記範囲であると、光透過性に優れるため、電気・電子部品、自動車用部品、シート、ボトル、容器、建材等の用途として特に有用である。
本発明に関連して用いる用語「全光線透過率」は、光透過性のレベルを表示するもので、ISO13468による、入射光に対する透過光の比を意味する。
本発明の樹脂組成物は、ISO75で規定される高荷重下(1.8MPa)の荷重たわみ温度は100℃以上が好ましい。かかる荷重たわみ温度が、より好ましくは110℃以上、さらに好ましくは120℃以上であり、特に好ましくは125℃以上である。上限は特に限定されないが150℃以下で十分である。上記範囲であれば、実環境下における熱変形が小さくなるため、電気・電子部品、自動車用部品、シート、ボトル、容器、建材等の用途として特に有用である。
本発明の樹脂組成物は、ISO−179に準拠し、中央にノッチ(切り欠き)がある条件下において、シャルピー衝撃値が7以上であることが好ましく、8以上であることがより好ましく、9以上であることがさらに好ましい。上限は特に限定されないが20以下で十分である。
本発明の樹脂組成物は、ISO−1133に準拠して測定したMVRが5〜20cm3/10分であることが好ましく、8〜19cm3/10分であることがより好ましく、10〜18cm3/10分であることがさらに好ましい。
本発明の樹脂組成物は、V−0レベルの難燃性が達成される。本発明の樹脂組成物は、具体的には厚さ1.6mmの成形品においてUL―94規格の好ましくは難燃レベルV−0を達成することができる。
本発明は、上記樹脂組成物から形成された成形品を包含する。本発明の樹脂組成物を素材とする成形品は、該樹脂組成物を各種方法で成形することにより得られる。
本発明の成形品は、射出成形、押出成形などにより成形することができる。
射出成形は、シリンダー温度180〜270℃の範囲で行うことが好ましい。ポリマーの分解による着色や分子量低下を抑制するために、シリンダー温度は185〜265℃の範囲がより好ましく、190〜260℃の範囲がさらに好ましい。シリンダー温度が270℃を超えると、ポリマーの分解が大きく促進されてしまうことがある。金型温度は40〜140℃の範囲で行うことが可能であり、成形サイクルを短縮し、樹脂の溶融滞留時間を短くするためには、40〜120℃の範囲が好ましく、40〜100℃の範囲がさらに好ましい。
20℃で塩化メチレン100mlにリン含有熱可塑性樹脂0.7gを溶解した溶液からオストワルド粘度計を用いて求めた。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
リン含有熱可塑性樹脂8mgを用いてティー・エイ・インスツルメント(株)製の熱分析システム DSC−2910を使用して、JIS K7121に準拠して窒素雰囲気下(窒素流量:40ml/min)、昇温速度:20℃/minの条件下で測定した。
得られたリン含有熱可塑性樹脂を島津製作所製DTG−60Aを用いて、JIS−K−7120に準拠し、昇温速度20℃/minで測定した。
(1)実験Aにおける全光線透過率
フィルムを日本電色工業(株)製濁度計NDH−2000型を用いて測定した。
(2)実験Bにおける全光線透過率
樹脂組成物のペレットを80〜110℃で12時間乾燥した後、射出成形機(日本製鋼所(株)製, JSW J−75EIII)を用いて、成形温度270℃、金型温度80℃、成形サイクル50秒にて幅50mm、長さ90mm、厚みがゲート側から3.0mm(長さ20mm)、2.0mm(長さ45mm)、1.0mm(長さ25mm)であり、算術平均粗さ(Ra)が0.03μmである3段型プレートを成形した。
かかる3段型プレートの厚み2.0mm部における全光線透過率を日本電色工業(株)製 Haze Meter NDH 2000を用い、ISO13468に準じて測定した。
屈折率(nD):フィルムをATAGO製DR−M2アッベ屈折計を用いて、25℃における屈折率(波長:589nm)およびアッベ数(波長:486nm、589nm、656nmにおける屈折率から下記式を用いて算出)を測定した。
ν=(nD−1)/(nF−nC)
なお、本発明においては、
nD:波長589nmでの屈折率、
nC:波長656nmでの屈折率、
nF:波長486nmでの屈折率を意味する。
電量滴定式水分測定装置(三菱化学製CA−200)、自動水分気化装置(三菱化学製VA124S)を用い、JIS K0068に準拠し測定した。
JIS−K−3504に準拠して測定した。
上記(1)にて作成した曲げ試験片を用いてISO―75で規定される高荷重下(1.8MPa)の荷重たわみ温度を測定した。
ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを80〜110℃で12時間乾燥した後、日本製鋼所(株)製 JSWJ−75EIIIを用いてシリンダー温度240℃、金型温度90℃にて曲げ試験片を成形した。ノッチ付シャルピー衝撃試験をISO―179に従って行った。
樹脂組成物(ペレット)を80℃で4時間乾燥した後、メルトボリュームフローレートを、ISO−1133に準拠し、測定温度300℃、測定荷重2.16kgにて測定した。
難燃性は厚さ1/16インチ(1.6mm)のテストピースを用い、難燃性の評価尺度として、米国UL規格のUL−94に規定されている垂直燃焼試験に準じて評価を行った。どの試験片も炎を取り去った後の燃焼が10秒以内で消火し、且つ、滴下物(ドリップ)が綿着火をおこさないものがV−0、燃焼が30秒以内で消火し、且つ、滴下物が綿着火をおこすものがV−2であり、この評価基準以下のものをnotVとした。また、滴下物(ドリップ)の有無についても記載した。
[実施例1]
<リン含有熱可塑性樹脂の製造>
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(含水率50ppm、以下BPAと略す)799.1部、[2−(9−オキサ−10−フォスファフェナントレン−10−イル−)−エチル]−ホスホン酸ジフェニル(以下DPP−HCAと略す)83.3部、ジフェニルカーボネート(以下DPCと略す)712.3部、および触媒として酢酸リチウム0.5部を窒素雰囲気下200℃に加熱し溶融させた。その後、20分かけて減圧度を13.4kPaに調整した。その後、60℃/hrの速度で260℃まで昇温を行い、10分間その温度で保持した後、1時間かけて減圧度を133Pa以下とした。合計3時間撹拌下で反応を行い、反応終了後、リン含有熱可塑性樹脂を取得した。
<フィルムの作成>
得られたリン含有熱可塑性樹脂3gを塩化メチレン50mlに溶解させ、ガラスシャーレ上にキャストした。室温にて十分に乾燥させた後、100℃以下の温度にて12時間乾燥して、厚さ約100μmのフィルムを作成した。各種評価を行い、評価結果を表1に記載した。
<リン含有熱可塑性樹脂の製造>
BPA 799.1部、DPP−HCA 249.9部、DPC 637.3部を原料として用いた他は、実施例1と全く同様の操作を行い、リン含有熱可塑性樹脂およびフィルムを得、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
<リン含有熱可塑性樹脂の製造>
BPA 799.1部、DPP−HCA 499.8部、DPC 524.8部を原料として用いた他は、実施例1と全く同様の操作を行い、リン含有熱可塑性樹脂およびフィルムを得、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
<リン含有熱可塑性樹脂の製造>
BPA 799.1部、DPP−HCA 1666部を原料として用いた他は、実施例1と全く同様の操作を行い、リン含有熱可塑性樹脂およびフィルムを得、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
<熱可塑性樹脂の製造>
BPA 799.1部、DPC 749.8部を原料として用いた他は、実施例1と全く同様の操作を行い、熱可塑性樹脂およびフィルムを得、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
<リン含有熱可塑性樹脂の製造>
BPA 799.1部、メチルホスホン酸ジフェニル(以下DPP−Mと略す)819.7部を原料として用いた他は、実施例1と全く同様の操作を行い、リン含有熱可塑性樹脂およびフィルムを得、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。実施例4と比較して、屈折率の上昇効果が低かった。これは、実施例4のリン含有熱可塑性樹脂は、その側鎖構造が高い屈折率を与えるのに対して、比較例2では側鎖がメチル基のみであるため、屈折率上昇効果に寄与しなかったためと考えられる。
<リン含有熱可塑性樹脂の製造>
BPA 799.1部、フェニルホスホン酸ジフェニル(以下DPP−Pと略す)1036部を原料として用いた他は、実施例1と全く同様の操作を行い、リン含有熱可塑性樹脂およびフィルムを得、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。実施例4と比較して、屈折率の上昇効果が低かった。これは、実施例4のリン含有熱可塑性樹脂は、その側鎖構造が高い屈折率を与えるのに対して、比較例3では側鎖がフェニル基のみであるため、屈折率上昇効果に寄与しなかったためと考えられる。
<イソソルビド(ISS)の乾燥>
カールフィッシャー法にて測定された含水率が2050ppmであるISS(ISS−2)を40℃、0.05atmの条件下にて8時間真空乾燥を実施した。乾燥後のISSの含水率は780ppmであった(ISS−1)。
<リン含有熱可塑性樹脂の製造>
ISS−1 511.5部、DPP−HCA 166.6部、DPC 674.8部を原料として用い、最終内温を240℃とした他は、実施例1と全く同様の操作を行い、リン含有熱可塑性樹脂およびフィルムを得、同様の評価を行った。その結果を表2に記載した。
<リン含有熱可塑性樹脂の製造>
ISS−1 511.5部、DPP−HCA 333.2部、DPC 599.8部を原料として用いた他は、実施例5と全く同様の操作を行い、リン含有熱可塑性樹脂およびフィルムを得、同様の評価を行った。その結果を表2に記載した。
<リン含有熱可塑性樹脂の製造>
ISS−1 470.6部、1,9−ノナンジオール(含水率100ppm、以下とND略す)44.9部、DDPP−HCA 166.6部、DPC 674.8部を原料として用いた他は、実施例5と全く同様の操作を行い、リン含有熱可塑性樹脂およびフィルムを得、同様の評価を行った。その結果を表2に記載した。
<リン含有熱可塑性樹脂の製造>
ISS−1 511.5部、フェネチルホスホン酸ジフェニル(以下とDPP−Stと略す)226.8部、DPC 599.8部を原料として用いた他は、実施例5と全く同様の操作を行い、リン含有熱可塑性樹脂およびフィルムを得、同様の評価を行った。その結果を表2に記載した。
<リン含有熱可塑性樹脂の製造>
ISS−1 511.5部、スチリルホスホン酸ジフェニル(以下とDPP−Acと略す)225.4部、DPC 599.8部を原料として用いた他は、実施例5と全く同様の操作を行い、リン含有熱可塑性樹脂およびフィルムを得、同様の評価を行った。その結果を表2に記載した。
<熱可塑性樹脂の製造>
ISS−1 511.5部、DPC 749.8部を原料として用いた他は、実施例5と全く同様の操作を行い、熱可塑性樹脂およびフィルムを得、同様の評価を行った。その結果を表2に記載した。
<リン含有熱可塑性樹脂の製造>
ISS−2 511.5部、DPP−HCA 166.6部、DPC 674.8部を原料として用いた他は、実施例5と全く同様の操作を行った。得られた樹脂を用いたキャストフィルムは非常に脆く、フィルムでの評価は実施できなかった。
<リン含有熱可塑性樹脂の製造>
9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレン(含水率 50ppm、以下OPBPEFと略す)2068.5部、DPP−HCA 1666部を原料として用いた他は、実施例1と全く同様の操作を行い、リン含有熱可塑性樹脂およびフィルムを得、同様の評価を行った。その結果を表3に記載した。
<熱可塑性樹脂の製造>
OPBPEF 2068.5部、DPC 749.8部を原料として用いた他は、実施例10と全く同様の操作を行い、熱可塑性樹脂およびフィルムを得、同様の評価を行った。その結果を表3に記載した。
<リン含有熱可塑性樹脂の製造>
4,4’−ジヒドロキシビフェノール(含水率 100ppm、以下BPと略す)651部、DPP−HCA 1666部を原料として用い、最終内温を280℃とした他は、実施例1と全く同様の操作を行い、リン含有熱可塑性樹脂およびフィルムを得、同様の評価を行った。その結果を表3に記載した。
<熱可塑性樹脂の製造>
BP 651部、DPC 749.8部を原料として用いた他は、実施例11と全く同様の操作を行った。得られた樹脂は、不透明で結晶化しており、各種評価は実施不可であった。
<リン含有熱可塑性樹脂の製造>
リン含有熱可塑性樹脂(FR−1)として、実験Aの実施例2のリン含有熱可塑性樹脂を用いた。各種評価を行い、評価結果を表4に記載した。
ポリカーボネート樹脂組成物を以下の要領で作成した。表5記載の割合の各成分を計量して、均一に混合し、かかる混合物を押出機に投入してポリカーボネート樹脂組成物の作成を行った。押出機としては径15mmφのベント式二軸押出機((株)テクノベル社製KZW15−25MG)を使用した。押出条件は吐出量2.5kg/h、スクリュー回転数250rpm、ベントの真空度3kPaであり、また押出温度は第1供給口からダイス部分まで270℃とし、ペレットを得た。得られたペレットを90℃で12時間乾燥した後、各物性評価を行った。
(ポリカーボネート樹脂成分)
PC−1: 帝人(株)製パンライトL−1250WP(比粘度 0.435)
(難燃剤成分)
FR−1: 参考例1で作成したリン含有熱可塑性樹脂
FR−2: 参考例2で作成したリン含有熱可塑性樹脂
FR−3: 参考例3で作成したリン含有熱可塑性樹脂
FR−4: 参考例4で作成したリン含有熱可塑性樹脂
FR−5: FRXポリマー社製 NOFIA CO3000
ポリ(メチルホスホネートーカーボネート)共重合体
メチルホスホネートモル分率35mol%
FR−6: FRXポリマー社製 NOFIA CO6000
ポリ(メチルホスホネートーカーボネート)共重合体
メチルホスホネートモル分率60mol%
FR−7: 帝人(株)製低分子型リン系難燃剤 FCX−210
FR−8: 大八化学社製低分子型リン系難燃剤 PX−200
Claims (9)
- 下記式(1)で示される繰り返し単位および/または下記式(2)で示される繰り返し単位を含むリン含有熱可塑性樹脂:
さらに、上式中のR 1 〜R 6 の構造中のいずれかにリン原子を含む。 - 20℃の塩化メチレン溶液で測定された比粘度が0.20〜1.50である請求項1記載のリン含有熱可塑性樹脂。
- 式中のR1〜R6の構造中のいずれかに芳香環を含むことを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載のリン含有熱可塑性樹脂。
- ガラス転移温度が90℃〜160℃である請求項1〜3のいずれか1項に記載のリン含有熱可塑性樹脂。
- 熱可塑性樹脂がカーボネート結合を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のリン含有熱可塑性樹脂。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のリン含有熱可塑性樹脂、及びポリカーボネート樹脂を含む、樹脂組成物。
- 前記リン含有熱可塑性樹脂を、1〜70質量%で含み、前記ポリカーボネート樹脂を、99〜30重量%で含む、請求項6に記載の樹脂組成物。
- 前記式(1)で示される繰り返し単位を誘導するホスホネートモノマーおよび/または前記式(2)で示される繰り返し単位を誘導するホスホネートモノマー、ならびに含水率1000ppm以下のジオールモノマー、さらに必要に応じてカーボネート前駆体を用いて製造する請求項1〜5のいずれか1項に記載のリン含有熱可塑性樹脂の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のリン含有熱可塑性樹脂又は請求項6若しくは7に記載の樹脂組成物を含む、成形品。
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