JPWO2020145287A1 - 触媒層、触媒層形成用液および膜電極接合体 - Google Patents

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Abstract

発電効率に優れた燃料電池を形成できる触媒層、触媒層形成用液および膜電極接合体の提供。本発明の触媒層は、金属酸化物を含む担体および担体に担持された触媒を有する担持触媒と、単位(u11)、単位(u12)、単位(u21)および単位(u22)からなる群より選択される少なくとも1種の環状エーテル構造を含む単位を有し、イオン交換基を有するポリマーと、を含み、環状エーテル構造を含む単位の含有量の合計が、ポリマーが含む全単位に対して、30モル%以上である。

Description

本発明は、触媒層、触媒層形成用液および膜電極接合体に関する。
従来、燃料電池は、カーボン担体に白金または白金合金を担持させた担持触媒と、ポリマー(アイオノマー)と、を含む触媒層(膜電極接合体が有する電極の触媒層)を有しているが、カーボン担体が腐食しやすいという問題がある。そのため、カーボン担体の代わりに、金属酸化物を担体として用いることが検討されている。
特許文献1には、SnO担体の表面に白金または白金合金を担持させた触媒複合体(担持触媒)と、酸性官能基と環状基とを含むパーフルオロスルホン酸ポリマー(アイオノマー)と、を含む燃料電池用の触媒層が開示されている。
特許第6315018号
近年、燃料電池の発電効率のさらなる向上が求められている。
本発明者らは、特許文献1に記載されているような、金属酸化物の担体を有する担持触媒と、環状構造を有するアイオノマー(ポリマー)と、を含む触媒層を評価したところ、環状構造の種類や含有量によっては、燃料電池の発電効率が不充分になる場合があることがわかった。
本発明は、上記実情に鑑みて、発電効率に優れた燃料電池を形成できる触媒層、触媒層形成用液および膜電極接合体の提供を課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、金属酸化物を含む担体を有する担持触媒と、イオン交換基を有するポリマーとを含む触媒層において、ポリマーが特定の環状エーテル構造を含む単位を有し、かつ、特定の環状エーテル構造を含む単位の含有量の合計が、ポリマーが含む全単位に対して特定量以上であれば、発電効率に優れた燃料電池が得られるのを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できるのを見出した。
[1] 金属酸化物を含む担体、および、上記担体に担持された触媒を有する担持触媒と、後述の式(u11)で表される単位、後述の式(u12)で表される単位、後述の式(u21)で表される単位および後述の式(u22)で表される単位からなる群より選択される少なくとも1種の環状エーテル構造を含む単位を有し、イオン交換基を有するポリマーと、を含み、上記環状エーテル構造を含む単位の含有量の合計が、上記ポリマーが含む全単位に対して、30モル%以上であることを特徴とする、触媒層。
後述の式(u11)中、R11は、エーテル結合性酸素原子を有してもよい2価のペルフルオロ有機基であり、R12、R13、R15およびR16はそれぞれ独立に、エーテル結合性酸素原子を有してもよい1価のペルフルオロ有機基またはフッ素原子であり、R14は、エーテル結合性酸素原子を有してもよい1価のペルフルオロ有機基、フッ素原子または−R11(SOX(SOで表される基である。Mは、H、1価の金属カチオンまたは1以上の水素原子が炭化水素基で置換されていてもよいアンモニウムイオンであり、Rは、エーテル結合性酸素原子を有してもよい直鎖または分岐のペルフルオロアルキル基であり、Xは、酸素原子、窒素原子または炭素原子であり、Xが酸素原子の場合a=0であり、Xが窒素原子の場合a=1であり、Xが炭素原子の場合a=2である。
後述の式(u12)中、R21は、炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基または炭素−炭素結合間にエーテル結合性酸素原子を有する炭素数2〜6のペルフルオロアルキレン基であり、R22は、フッ素原子、炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基、炭素−炭素結合間にエーテル結合性酸素原子を有する炭素数2〜6のペルフルオロアルキル基または−R21(SOX(SOで表される基である。M、RおよびXは、上記と同様である。
後述の式(u21)中、R41、R42、R43、R44、R45およびR46はそれぞれ独立に、エーテル結合性酸素原子を有してもよい1価のペルフルオロ有機基またはフッ素原子である。
後述の式(u22)中、sは、0または1であり、R51およびR52はそれぞれ独立に、フッ素原子、炭素数1〜5のペルフルオロアルキル基または互いに連結して形成されたスピロ環(ただし、sが0の場合)であり、R53およびR54はそれぞれ独立に、フッ素原子または炭素数1〜5のペルフルオロアルキル基であり、R55は、フッ素原子、炭素数1〜5のペルフルオロアルキル基または炭素数1〜5のペルフルオロアルコキシ基である。
[2] 上記環状エーテル構造を含む単位が、上記式(u22)で表される単位を含む、[1]に記載の触媒層。
[3] 上記環状エーテル構造を含む単位が、さらに、上記式(u11)で表される単位および上記式(u12)で表される単位の少なくとも一方を含む、[2]に記載の触媒層。
[4] 上記ポリマーが、さらに、ペルフルオロモノマーに基づく単位を含み、上記ペルフルオロモノマーに基づく単位が、環状エーテル構造を含まず、イオン交換基を有する単位である、[1]〜[3]のいずれかに記載の触媒層。
[5] 上記ポリマーが、さらに、テトラフルオロエチレンに基づく単位を含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の触媒層。
[6] 金属酸化物を含む担体、および、上記担体に担持された触媒を有する担持触媒と、後述の式(u11)で表される単位、後述の式(u12)で表される単位、後述の式(u21)で表される単位および後述の式(u22)で表される単位からなる群より選択される少なくとも1種の環状エーテル構造を含む単位を有し、イオン交換基を有するポリマーと、溶媒と、を含み、上記環状エーテル構造を含む単位の含有量の合計が、上記ポリマーが含む全単位に対して、30モル%以上であることを特徴とする、触媒層形成用液。
後述の式(u11)中、R11は、エーテル結合性酸素原子を有してもよい2価のペルフルオロ有機基であり、R12、R13、R15およびR16はそれぞれ独立に、エーテル結合性酸素原子を有してもよい1価のペルフルオロ有機基またはフッ素原子であり、R14は、エーテル結合性酸素原子を有してもよい1価のペルフルオロ有機基、フッ素原子または−R11(SOX(SOで表される基である。Mは、H、1価の金属カチオンまたは1以上の水素原子が炭化水素基で置換されていてもよいアンモニウムイオンであり、Rは、エーテル結合性酸素原子を有してもよい直鎖または分岐のペルフルオロアルキル基であり、Xは、酸素原子、窒素原子または炭素原子であり、Xが酸素原子の場合a=0であり、Xが窒素原子の場合a=1であり、Xが炭素原子の場合a=2である。
後述の式(u12)中、R21は、炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基または炭素−炭素結合間にエーテル結合性酸素原子を有する炭素数2〜6のペルフルオロアルキレン基であり、R22は、フッ素原子、炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基、炭素−炭素結合間にエーテル結合性酸素原子を有する炭素数2〜6のペルフルオロアルキル基または−R21(SOX(SOで表される基である。M、RおよびXは、上記と同様である。
後述の式(u21)中、R41、R42、R43、R44、R45およびR46はそれぞれ独立に、エーテル結合性酸素原子を有してもよい1価のペルフルオロ有機基またはフッ素原子である。
後述の式(u22)中、sは、0または1であり、R51およびR52はそれぞれ独立に、フッ素原子、炭素数1〜5のペルフルオロアルキル基または互いに連結して形成されたスピロ環(ただし、sが0の場合)であり、R53およびR54はそれぞれ独立に、フッ素原子または炭素数1〜5のペルフルオロアルキル基であり、R55は、フッ素原子、炭素数1〜5のペルフルオロアルキル基または炭素数1〜5のペルフルオロアルコキシ基である。
[7] 上記環状エーテル構造を含む単位が、上記式(u22)で表される単位を含む、[6]に記載の触媒層形成用液。
[8] 上記環状エーテル構造を含む単位が、さらに、上記式(u11)で表される単位および上記式(u12)で表される単位の少なくとも一方を含む、[7]に記載の触媒層形成用液。
[9] 上記ポリマーが、さらに、ペルフルオロモノマーに基づく単位を有し、前記ペルフルオロモノマーに基づく単位が、環状エーテル構造を含まず、イオン交換基を有する単位である、[6]〜[8]のいずれかに記載の触媒層形成用液。
[10] 上記ポリマーが、さらに、テトラフルオロエチレンに基づく単位を含む、[6]〜[9]のいずれかに記載の触媒層形成用液。
[11] 触媒層を有するアノードと、触媒層を有するカソードと、上記アノードと上記カソードとの間に配置され固体高分子電解質膜と、を有し、上記アノードの上記触媒層および上記カソードの上記触媒層のうち、少なくとも一方が、[1]〜[5]のいずれかに記載の触媒層であることを特徴とする、膜電極接合体。
本発明によれば、発電効率に優れた燃料電池を形成できる触媒層、触媒層形成用液および膜電極接合体を提供できる。
本発明の膜電極接合体の一例を示す模式断面図である。
本発明における用語の意味は以下の通りである。
ポリマーにおける「単位」は、モノマーが重合して形成された、該モノマー1分子に由来する原子団を意味する。単位は、重合反応によって直接形成された原子団であってもよく、重合反応によって得られたポリマーを処理して該原子団の一部が別の構造に変換された原子団であってもよい。ポリマーが含む全単位に対する、それぞれの単位の含有量(モル%)は、ポリマーを核磁気共鳴スペクトル法により分析して求められる。
「イオン交換基の前駆体基」とは、加水分解処理、酸型化処理、その他金属カチオンへの塩交換等の処理によって、イオン交換基に変換できる基を意味する。
「担体の平均粒子径」とは、TEM(透過型電子顕微鏡)にて観察された任意の100個の担体の粒子径(直径)を測定し、それらの算術平均値を意味する。なお、観察される粒子形状が球形でない場合には球と見なして直径を測定する。触媒の平均粒子径も同様である。
ポリマーの「TQ値」は、ポリマーの容量流速値であり、実施例に記載の方法で求める。TQ値は分子量の指標となる。
式(u11)で表される単位を単位(u11)と記す。他の式で表される単位も同様に記す。
また、式(m11)で表されるモノマーをモノマー(m11)と記す。他の式で表されるモノマーも同様に記す。
また、式(g1)で表される基を基(g1)と記す。他の式で表される基も同様に記す。
単位(u11)、単位(u12)、単位(u21)および単位(u22)からなる群より選択される少なくとも1種の環状エーテル構造を含む単位を、「特定環状エーテル構造単位」と称する場合がある。
モノマー(m11)、モノマー(m12)、モノマー(m21)およびモノマー(m22)を、「特定環状モノマー」と総称する場合がある。
[触媒層]
本発明の触媒層(以下、「本触媒層」ともいう。)は、金属酸化物を含む担体、および、上記担体に担持された触媒を有する担持触媒と、特定環状エーテル構造単位を有し、イオン交換基を有するポリマー(以下、ポリマー(H)ともいう。)と、を含む。
また、上記特定環状エーテル構造単位の含有量の合計が、上記ポリマー(H)が含む全単位に対して、30モル%以上である。
本触媒層を用いれば、発電効率に優れた燃料電池が得られる。この理由の詳細は明らかになっていないが、以下の理由によると推測される。
ポリマー(H)が有する特定環状エーテル構造単位に含まれるエーテル結合性酸素原子と、担体の金属酸化物の酸素原子との相互作用によって、ポリマー(H)が金属酸化物の表面に均一に付着すると推測される。これにより、触媒層の機能が良好に発現して、燃料電池の発電効率が向上すると考えられる。特に、特定環状エーテル構造単位は、三次元的立体構造を有するので酸素の透過性に優れている。
<担持触媒>
本触媒層は、金属酸化物を含む担体、および、上記担体に担持された触媒を有する担持触媒を含む。
担持触媒の製造方法は特に限定されないが、その具体例としては、逆ミセル法、コロイド法および含浸法が挙げられる。
(担体)
担体に含まれる金属酸化物の具体例としては、希土類元素、アルカリ土類金属、遷移金属(好ましくは、ニオブ、ジルコニウム、モリブデン、タンタル、タングステン)、ビスマス、スズ、アンチモンおよびインジウムからなる群から選択される少なくとも1種の金属元素の酸化物が挙げられ、燃料電池の発電効率がより優れる点から、スズの酸化物を含むのが好ましい。
担体は、導電性が向上する点から、ドーパントでドープされていてもよい。ドーパントの具体例としては、上述の金属酸化物に含まれる金属元素が挙げられる。例えば、主元素(すなわち、金属酸化物中、含有量の最も多い金属元素)がスズである場合、ドーパントとしては、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、リン、ヒ素、アンチモン、ビスマス、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられ、導電性がより向上する点から、アンチモン、タングステン、ニオブおよびタンタルからなる群から選択される少なくとも1種の金属元素が好ましく、アンチモン、タングステンおよびニオブからなる群から選択される少なくとも1種の金属元素が特に好ましい。
担体の形状は特に限定されない。担体の平均粒子径についても、触媒を担持できるのであれば特に限定されないが、発電効率がより優れる点から、5〜500nmが好ましく、5〜200nmがより好ましく、5〜100nmがさらに好ましく、20〜100nmが特に好ましい。
本触媒層中において、担体の質量に対するポリマー(H)の質量の比(ポリマー(H)の含有量/担体の含有量)は、燃料電池の発電効率がより優れる点から、0.05〜0.3が好ましく、0.05〜0.1が特に好ましい。
(触媒)
触媒は、担体に担持されており、担体の表面に担持されているのが好ましい。
触媒を構成する材料の具体例としては、貴金属が挙げられ、触媒活性および安定性に優れる点から、白金または白金合金が好ましい。
触媒の形状としては、特に限定されないが、粒子形状であるのが好ましい。
触媒の平均粒子径は、その性能が発揮できるのであれば特に限定されないが、1〜100nmが好ましく、1〜20nmが特に好ましい。
触媒の担持量は、燃料電池の発電効率がより優れる点や、コストの点から、担持触媒の全質量に対して、5〜50質量%が好ましく、5〜20質量%が特に好ましい。
<ポリマー(H)>
ポリマー(H)は、イオン交換基を有するポリマーであり、特定環状エーテル構造単位である下記の単位(u11)、単位(u12)、単位(u21)および単位(u22)からなる群より選択される少なくとも1種の環状エーテル構造を含む単位を有する。
Figure 2020145287
11は、エーテル結合性酸素原子を有してもよい2価のペルフルオロ有機基である。有機基は、炭素原子を1個以上有する基である。2価のペルフルオロ有機基としては、ペルフルオロアルキレン基が好ましい。ペルフルオロアルキレン基がエーテル結合性酸素原子を有する場合、酸素原子の個数は、1個であっても2個以上であってもよい。また、酸素原子は、ペルフルオロアルキレン基の炭素−炭素結合間に位置していてもよく、炭素原子結合末端に位置していてもよい。ペルフルオロアルキレン基は、直鎖状であっても分岐状であってもよいが、直鎖状であるのが好ましい。
12、R13、R15およびR16はそれぞれ独立に、エーテル結合性酸素原子を有してもよい1価のペルフルオロ有機基またはフッ素原子である。1価のペルフルオロ有機基としては、ペルフルオロアルキル基が好ましい。R15およびR16は、重合反応性が高い点から、少なくとも一方がフッ素原子であるのが好ましく、両方がフッ素原子であるのがより好ましい。
14は、エーテル結合性酸素原子を有してもよい1価のペルフルオロ有機基、フッ素原子または−R11(SOX(SOで表される基である。1価のペルフルオロ有機基としては、ペルフルオロアルキル基が好ましい。ペルフルオロアルキル基がエーテル結合性酸素原子を有する場合、酸素原子の個数は、1個であっても2個以上であってもよい。また、酸素原子は、ペルフルオロアルキル基の炭素−炭素結合間に位置していてもよく、炭素原子結合末端に位置していてもよい。ペルフルオロアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよいが、直鎖状であるのが好ましい。式(u11)中、2個のR11が含まれる場合、2個のR11は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
は、H、1価の金属カチオン(例えば、カリウムイオン、ナトリウムイオン)または1以上の水素原子が炭化水素基(例えば、メチル基、エチル基)で置換されていてもよいアンモニウムイオンであり、高導電性の観点から、Hが好ましい。
は、エーテル結合性酸素原子を有してもよい直鎖または分岐のペルフルオロアルキル基である。ペルフルオロアルキル基の炭素数は、1〜8が好ましく、1〜6が特に好ましい。式(u11)中、2個以上のRが含まれる場合、2個以上のRは互いに同一であっても異なっていてもよい。
Xは、酸素原子、窒素原子または炭素原子であって、Xが酸素原子の場合a=0であり、Xが窒素原子の場合a=1であり、Xが炭素原子の場合a=2である。
−(SOX(SO基の具体例としては、スルホン酸基(−SO 基)、スルホンイミド基(−SON(SO基)、または、スルホンメチド基(−SOC(SO基)が挙げられる。
単位(u11)は、下記の単位(u11−1)が好ましい。
Figure 2020145287
Figure 2020145287
21は、炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基または炭素−炭素結合間にエーテル結合性酸素原子を有する炭素数2〜6のペルフルオロアルキレン基である。ペルフルオロアルキレン基がエーテル結合性酸素原子を有する場合、酸素原子の個数は、1個であっても2個以上であってもよい。ペルフルオロアルキレン基は、直鎖状であっても分岐状であってもよいが、直鎖状であるのが好ましい。
22は、フッ素原子、炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基、炭素−炭素結合間にエーテル結合性酸素原子を有する炭素数2〜6のペルフルオロアルキル基または−R21(SOX(SOで表される基である。ペルフルオロアルキル基がエーテル結合性酸素原子を有する場合、酸素原子の個数は、1個であっても2個以上であってもよい。ペルフルオロアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよいが、直鎖状であるのが好ましい。式(u12)中、2個のR21が含まれる場合、2個のR21は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
、R、Xおよびaはそれぞれ、式(u11)のM、R、Xおよびaと同義である。
単位(u12)の具体例としては、下記の単位(u12−1)および単位(u12−2)が挙げられる。式中、Mは、式(u11)のMと同義である。
Figure 2020145287
Figure 2020145287
41、R42、R43、R44、R45およびR46はそれぞれ独立に、エーテル結合性酸素原子を有してもよい1価のペルフルオロ有機基またはフッ素原子である。1価のペルフルオロ有機基としては、ペルフルオロアルキル基が好ましい。ペルフルオロアルキル基がエーテル結合性酸素原子を有する場合、酸素原子の個数は、1個であっても2個以上であってもよい。また、酸素原子は、ペルフルオロアルキル基の炭素−炭素結合間に位置していてもよく、炭素原子結合末端に位置していてもよい。ペルフルオロアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよいが、直鎖状であるのが好ましい。
45およびR46は、重合反応性が高い点から、少なくとも一方がフッ素原子であるのが好ましく、両方がフッ素原子であるのが特に好ましい。
単位(u21)は、下記の単位(u21−1)が好ましい。
Figure 2020145287
Figure 2020145287
sは、0または1であり、0が好ましい。
51およびR52はそれぞれ独立に、フッ素原子、炭素数1〜5のペルフルオロアルキル基または互いに連結して形成されたスピロ環(ただし、sが0の場合)である。
53およびR54はそれぞれ独立に、フッ素原子または炭素数1〜5のペルフルオロアルキル基である。
55は、フッ素原子、炭素数1〜5のペルフルオロアルキル基または炭素数1〜5のペルフルオロアルコキシ基である。R55は、重合反応性が高い点から、フッ素原子が好ましい。
ペルフルオロアルキル基およびペルフルオロアルコキシ基は、直鎖状であっても分岐状であってもよいが、直鎖状であるのが好ましい。
単位(u22)は、下記の単位(u22−1)が好ましい。
Figure 2020145287
特定環状エーテル構造単位の含有量の合計は、ポリマー(H)が含む全単位に対して、30モル%以上であり、燃料電池の発電効率がより優れる点から、40モル%以上が好ましく、65モル%以上がより好ましい。
特定環状エーテル構造単位の含有量の合計の上限値は、ポリマー(H)が含む全単位に対して、100モル%が好ましく、80モル%が特に好ましい。
ポリマー(H)は、特定環状エーテル構造単位を1種のみ含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。なお、特定環状エーテル構造単位を1種のみ含む場合、上記含有量の合計は、1種のみの含有量を意味する。
ポリマー(H)は、さらに、ペルフルオロモノマーに基づく単位(以下、単に「ペルフルオロモノマー単位」ともいう)を含んでもよい。ただし、上記ペルフルオロモノマー単位は、環状エーテル構造を含まず、イオン交換基を有する単位を含む。
ペルフルオロモノマーに基づく単位としては、下記の単位(u31)および単位(u32)が挙げられ、燃料電池の発電効率がより優れる点から、単位(u32)が好ましい。
Figure 2020145287
Zは、フッ素原子またはトリフルオロメチル基であり、mは、0〜3の整数であり、pは、0または1であり、nは、1〜12であり、m+p>0である。
は、上述の式(u11)のMと同義である。
Figure 2020145287
は、エーテル結合性酸素原子を有してもよいペルフルオロアルキレン基である。
は、単結合、または、エーテル結合性酸素原子を有してもよいペルフルオロアルキレン基である。
およびQのペルフルオロアルキレン基がエーテル結合性酸素原子を有する場合、酸素原子の個数は、1個であっても2個以上であってもよい。また、酸素原子は、ペルフルオロアルキレン基の炭素原子−炭素原子結合間に位置していてもよく、炭素原子結合末端に位置していてもよい。
ペルフルオロアルキレン基は、直鎖状であっても分岐状であってもよいが、直鎖状であることが好ましい。ペルフルオロアルキレン基の炭素数は、1〜6が好ましく、1〜4が特に好ましい。炭素数が6以下であれば、原料の含フッ素モノマーの沸点が低くなり、蒸留精製が容易となる。また、炭素数が6以下であれば、ポリマー(H)のイオン交換容量の低下が抑えられ、プロトン伝導性が良好となる。
は、エーテル結合性酸素原子を有してもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基であることが好ましい。Qがエーテル結合性酸素原子を有してもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基であれば、Qが単結合である場合に比べ、長期にわたって燃料電池を運転した際に、発電性能の安定性に優れる。
およびQの少なくとも一方は、エーテル性の酸素原子を有する炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基であるのが好ましい。エーテル性の酸素原子を有する炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基を有する含フッ素モノマーは、フッ素ガスによるフッ素化反応を経ずに合成できるため、収率が良好で、製造が容易である。
Yは、フッ素原子または1価のペルフルオロ有機基である。Yは、フッ素原子、またはエーテル性の酸素原子を有していてもよい炭素数1〜6の直鎖のパーフルオロアルキル基であるのが好ましい。
qは、0または1である。
、Xおよびaはそれぞれ、上述の式(u11)のR、Xおよびaと同義である。
単位(u32)は、製造が容易であり、工業的実施が容易である点から、単位(u32−1)〜(u32−3)が好ましく、単位(u32−1)がより好ましい。
Figure 2020145287
ペルフルオロモノマー単位の含有量の合計は、ポリマー(H)が含む全単位に対して、5〜40モル%が好ましく、10〜35モル%がより好ましく、15〜30モル%が特に好ましい。
ポリマー(H)は、ペルフルオロモノマー単位を1種のみ含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。なお、ペルフルオロモノマー単位を1種のみ含む場合、上記含有量の合計は、1種のみの含有量を意味する。
ポリマー(H)は、さらに、テトラフルオロエチレンに基づく単位(以下、単に「テトラフルオロエチレン単位」ともいう)を含んでいてもよい。これにより撥水性が付与され、触媒層における水の排出力が上がり、燃料電池の発電効率が向上する。
テトラフルオロエチレン単位の含有量は、ポリマー(H)が含む全単位に対して、5〜40モル%が好ましく、5〜35モル%がより好ましく、5〜30モル%が特に好ましい。
ポリマー(H)は、上記以外の単位を含んでいてもよい。上記以外の単位の具体例としては、ペルフルオロ(3−ブテニルビニルエーテル)、ペルフルオロ(アリルビニルエーテル)、ペルフルオロα−オレフィン類(ヘキサフルオロプロピレン等)、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)類等のモノマーに基づく単位が挙げられる。
ポリマー(H)が有するイオン交換基は、下記の基(g1)が好ましい。
−(SOX(SO (g1)
、R、Xおよびaはそれぞれ、上述の式(u11)のM、R、Xおよびaと同義である。
基(g1)の具体例としては、スルホン酸基(−SO 基)、スルホンイミド基(−SON(SO基)、または、スルホンメチド基(−SOC(SO基)が挙げられ、スルホン酸基(−SO 基)が好ましい。
ポリマー(H)はイオン交換基を有するポリマーであるが、ポリマー(H)中の特定環状エーテル構造単位がイオン交換基を有する場合は、必ずしも他にイオン交換基を有する単位を有している必要はなく、ポリマー(H)中の特定環状エーテル構造単位がイオン交換基を有していない場合は、ぺルフルオロモノマー単位などのイオン交換基を有する単位を有していなければならない。
ポリマー(H)の好ましい態様としては、燃料電池の発電効率がより優れる点から、上記環状エーテル構造を含む単位が、単位(u22)を含む態様である。
また、ポリマー(H)のより好ましい態様としては、燃料電池の発電効率が特に優れる点から、上記環状エーテル構造を含む単位が、単位(u22)と、単位(u11)および単位(u12)の少なくとも一方と、を含む態様である。
また、ポリマー(H)のより好ましい別の態様としては、燃料電池の発電効率が特に優れる点から、単位(u22)と、ペルフルオロモノマー単位と、テトラフルオロエチレン単位と、を含む態様である。
<物性>
ポリマー(H)のイオン交換容量は、1.1〜2.8ミリ当量/g乾燥樹脂が好ましく、1.2〜2.8ミリ当量/g乾燥樹脂がより好ましく、1.3〜2.3ミリ当量/g乾燥樹脂が特に好ましい。イオン交換容量が上記下限値以上であれば、ポリマー(H)の導電性が高くなるため、燃料電池の触媒層のポリマーとして用いた場合、充分な電池出力を得ることできる。イオン交換容量が上記上限値以下であれば、ポリマーの合成が容易である。
ポリマー(H)のTQ値は、電極の割れ防止の観点から、200℃以上が好ましく、210℃以上がより好ましく、フッ素樹脂の熱分解の防止の観点から、330℃以下が好ましく、310℃以下がより好ましく、300℃以下が特に好ましい。また、TQ値が上記下限値以上および上限値以下であれば、ポリマー(H)は熱水耐性にも優れる。
<用途>
本触媒層は、後述の膜電極接合体における触媒層として好適に用いられる。
<ポリマー(H)の製造方法>
ポリマー(H)は、例えば、特定環状モノマーと、必要に応じて使用されるペルフルオロモノマーおよびテトラフルオロエチレンの少なくとも一方と、を重合して得られるイオン交換基の前駆体基を有するポリマー(F)の前駆体基を、イオン交換基に変換することによって製造される。
以下に、ポリマー(H)の製造に使用し得る各モノマー(モノマー(m11)、モノマー(m12)、モノマー(m21)およびモノマー(m22))について説明する。
(モノマー(m11))
Figure 2020145287
11〜R16はそれぞれ、式(u11)のR11〜R16と同義である。
モノマー(m11)の具体例としては、下記のモノマー(m11−1)〜(m11−4)が挙げられ、合成が容易である点および重合反応性が高い点から、モノマー(m11−1)が好ましい。
Figure 2020145287
モノマー(m11)は、例えば、国際公開第2003/037885号パンフレット、特開2005−314388号公報、特開2009−040909号公報等に記載された方法により合成できる。
(モノマー(m12))
Figure 2020145287
21およびR22はそれぞれ、式(u12)のR21〜R22と同義である。
モノマー(m12)の具体例としては、下記のモノマー(m12−1)およびモノマー(m12−2)が挙げられる。
Figure 2020145287
モノマー(m12)は、例えば、特開2006−152249号公報に記載された方法により合成できる。
(モノマー(m21))
Figure 2020145287
41〜R46はそれぞれ、式(u21)のR41〜R46と同義である。
モノマー(m21)の具体例としては、下記のモノマー(m21−1)およびモノマー(m21−2)が挙げられ、合成が容易である点および重合反応性が高い点から、モノマー(m21−1)が特に好ましい。
Figure 2020145287
モノマー(m21)は、例えば、国際公開第2000/056694号パンフレット;Izvestiya Akademii Nauk SSSR、Seriya Khimicheskaya、1989年、第4巻、p.938−42に記載された方法により合成できる。
(モノマー(m22))
Figure 2020145287
51〜R55およびsはそれぞれ、式(u22)のR51〜R55およびsと同義である。
モノマー(m22)の具体例としては、下記のモノマー(m22−1)〜(m22−11)が挙げられ、ポリマー(H)の電極性能をより向上させる効果が高い点から、モノマー(m22−1)が特に好ましい。
Figure 2020145287
モノマー(m22)は、例えば、Macromolecule、第26巻、第22号、1993年、p.5829−5834;特開平6−92957号公報等に記載された方法により合成できる。
ポリマー(H)の製造には、環状エーテル構造を含まず、イオン交換基の前駆体基を含むペルフルオロモノマーを用いてもよい。
ペルフルオロモノマーとしては、下記のモノマー(m31)およびモノマー(m32)が挙げられ、燃料電池の発電効率がより優れる点から、モノマー(m32)が好ましい。
(モノマー(m31))
CF=CF(OCFCFZ)(CFSOF (m31)
Z、m、pおよびnはそれぞれ、式(u31)のZ、m、pおよびnと同義である。
モノマー(m31)は、モノマー(m31−1)〜(m31−3)が好ましい。
CF=CFO(CFn1SOF (m31−1)
CF=CFOCFCF(CF)O(CFn2SOF (m31−2)
CF=CF(OCFCF(CF))m3O(CFn3SOF (m31−3)
ただし、n1、n2、n3は1〜8の整数であり、m3は1〜3の整数である。
モノマー(m31)は、例えば、Prog.Polym.Sci.、第12巻、1986年、p.233−237;米国特許第4330654号明細書等に記載された方法により合成できる。
(モノマー(m32))
Figure 2020145287
、Q、Yおよびqはそれぞれ、式(u32)のQ、Q、Yおよびqと同義である。
モノマー(m32)は、ポリマー(H)の製造が容易であり、工業的実施が容易である点から、下記のモノマー(m32−1)〜(m32−3)が好ましく、モノマー(m32−1)が特に好ましい。
Figure 2020145287
モノマー(m32)は、例えば、国際公開第2007/013533号パンフレット、特開2008−202039号公報等に記載された方法により合成できる。
ポリマー(H)の製造には、テトラフルオロエチレンを用いてもよい。
ポリマー(H)の製造には、上記以外のモノマーを用いてもよい。このようなモノマーの具体例としては、ペルフルオロ(3−ブテニルビニルエーテル)、ペルフルオロ(アリルビニルエーテル)、ペルフルオロα−オレフィン類(ヘキサフルオロプロピレン等)、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)類が挙げられる。
イオン交換基の前駆体基(−SOF)をイオン交換基に変換する方法の一例を以下に示す。
−SOFで表される基をスルホン酸基(−SO )に変換する方法としては、下記(i)の方法が挙げられ、−SOFで表される基をスルホンイミド基(−SON(SO)に変換する方法としては、下記(ii)の方法が挙げられる。
(i)−SOFで表される基を加水分解してスルホン酸塩とし、スルホン酸塩を酸型化してスルホン酸基に変換する方法。
(ii)−SOFで表される基をイミド化して塩型のスルホンイミド基とし、さらに酸型化して酸型のスルホンイミド基に変換する方法。
(i)の方法:
加水分解は、例えば、溶媒中にてイオン交換基の前駆体を有するポリマーと塩基性化合物とを接触させて行う。塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。溶媒としては、水、水と極性溶媒との混合溶媒等が挙げられる。極性溶媒としては、アルコール(メタノール、エタノール等)、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
(i)における酸型化は、例えば、スルホン酸塩を有するポリマーを、塩酸、硫酸等の水溶液に接触させて行う。
加水分解および酸型化は、通常、0〜120℃にて行う。
(ii)の方法:
イミド化としては、下記の方法が挙げられる。
(ii−1)−SOFで表される基と、RSONHMとを反応させる方法。
(ii−2)アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、MF、アンモニアまたは1〜3級アミンの存在下で、−SOFで表される基と、RSONHとを反応させる方法。
(ii−3)−SOFで表される基と、RSONMSi(CHとを反応させる方法。
ただし、Mは、アルカリ金属または1〜4級のアンモニウムである。
(ii)における酸型化は、塩型のスルホンイミド基を有するポリマーを、酸(硫酸、硝酸、塩酸等)で処理することにより行う。
なお、イオン交換基がスルホンイミド基であるポリマー(H)は、モノマー(m11)、(m12)、(m31)または(m32)の−SOFで表される基をスルホンイミド基に変換したモノマーと、モノマー(m21)またはモノマー(m22)と、を重合することによっても製造できる。
−SOFで表される基をスルホンイミド基に変換したモノマーは、モノマー(m11)、(m12)、(m31)または(m32)の炭素−炭素二重結合に塩素または臭素を付加し、−SOFで表される基を(ii)の方法でスルホンイミド基に変換した後、金属亜鉛を用いて脱塩素または脱臭素反応を行うことにより製造できる。
[触媒層形成用液]
本発明の触媒層形成用液(以下、「本触媒層形成用液」ともいう。)は、金属酸化物を含む担体と、上記担体に担持された触媒と、を有する担持触媒と、特定環状エーテル構造単位を有しイオン交換基を有するポリマー(ポリマー(H))と、溶媒と、を含む。
また、上記環状エーテル構造単位の含有量が、上記ポリマー(H)が含む全単位に対して、30モル%以上である。
本触媒層形成用液に含まれる担持触媒およびポリマー(H)は、上述の本触媒層における担持触媒およびポリマー(H)と同様であるので、その説明を省略する。
本触媒層形成用液によれば、上述の本触媒層を形成できる。
溶媒としては、水および有機溶剤が挙げられ、これらの混合溶媒であってもよい。
有機溶剤の具体例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール、4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−ペンタノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、3,3,3−トリフルオロ−1−プロパノール、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−ヘキサノール、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−オクタノールが挙げられる。有機溶剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本触媒層形成用液の固形分質量は、本触媒層形成用液の全質量に対して、15〜45質量%が好ましく、20〜35%がより好ましく、20〜30%が特に好ましい。
なお、本触媒層形成用液の固形分質量とは、本触媒層形成用液から溶媒を除去した質量を意味する。
[膜電極接合体]
本発明の膜電極接合体は、触媒層を有するアノードと、触媒層を有するカソードと、上記アノードと上記カソードとの間に配置され固体高分子電解質膜と、を有し、上記アノードの上記触媒層および上記カソードの上記触媒層のうち、少なくとも一方が、上述の本触媒層である。
膜電極接合体は、固体高分子形燃料電池に好適に用いられる。
本発明の膜電極接合体によれば、上述の本触媒層を有するので、発電効率に優れた燃料電池を形成できる。
図1は、本発明の膜電極接合体の一例を示す模式断面図である。膜電極接合体10は、触媒層11およびガス拡散層12を有するアノード13と、触媒層11およびガス拡散層12を有するカソード14と、アノード13とカソード14との間に、触媒層11に接した状態で配置される固体高分子電解質膜15と、を有する。
アノード13が有する触媒層11およびカソード14が有する触媒層11のうち、少なくとも一方が、上述の本触媒層であればよく、両方が上述の触媒層であってもよい。なお、一方の触媒層11が上述の本触媒層であって、他方の触媒層12が上述の本触媒層以外の触媒層である場合、本触媒層以外の触媒層としては公知の触媒層を用いればよい。
触媒層11の形成方法としては、下記の方法が挙げられる。
(i)触媒層形成用液を、固体高分子電解質膜15、ガス拡散層12、または後述のカーボン層上に塗布し、乾燥させる方法。
(ii)触媒層形成用液を基材フィルム上に塗布し、乾燥させ触媒層11を形成し、この触媒層11を固体高分子電解質膜15上に転写する方法。
ガス拡散層12は、触媒層11に均一にガスを拡散させる機能および集電体としての機能を有する。
ガス拡散層12としては、カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルト等が挙げられる。ガス拡散層12は、ポリテトラフルオロエチレン等によって撥水化処理されていることが好ましい。
なお、図1の膜電極接合体10においてはガス拡散層12が含まれるが、ガス拡散層は任意の部材であり、膜電極接合体に含まれていなくてもよい。
固体高分子電解質膜15は、イオン交換基を有するポリマーを含む膜である。
イオン交換基を有するポリマーとしては、上述のポリマー(H)および公知のイオン交換基を有するポリマーが挙げられる。公知のポリマーの具体例としては、モノマー(m31)に基づく単位とテトラフルオロエチレン単位とを有するポリマーの−SOFで表される基をスルホン酸基に変換したポリマーや、モノマー(m32)に基づく単位とテトラフルオロエチレン単位とを有するポリマーの−SOFで表される基をスルホン酸基に変換したポリマー等が挙げられる。
固体高分子電解質膜15は、例えば、ポリマーの液状組成物を基材フィルムまたは触媒層11上に塗布し、乾燥させる方法(キャスト法)により形成できる。
液状組成物は、有機溶剤および水の少なくとも一方を含む溶媒に、ポリマーを分散させた分散液である。
固体高分子電解質膜15を安定化させるために、熱処理を行うことが好ましい。熱処理の温度は、ポリマーの種類にもよるが、130〜200℃が好ましい。
固体高分子電解質膜15は、必要に応じて過酸化水素水で処理してもよい。
固体高分子電解質膜15は、補強材で補強されていてもよい。補強材としては、多孔体、繊維、織布、不織布等が挙げられる。補強材の材料としては、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンスルフィド等が挙げられる。
固体高分子電解質膜15は、耐久性をさらに向上させるために、セリウムおよびマンガンからなる群から選ばれる1種以上の原子を含んでいてもよい。セリウム、マンガンは、固体高分子電解質膜15の劣化を引き起こす原因物質である過酸化水素を分解する。セリウム、マンガンは、イオンとして固体高分子電解質膜15中に存在することが好ましく、イオンとして存在すれば固体高分子電解質膜15中でどのような状態で存在してもよい。
固体高分子電解質膜15は、乾燥を防ぐための保水剤として、シリカ、ヘテロポリ酸(リン酸ジルコニウム、リンモリブデン酸、リンタングステン酸等)を含んでいてもよい。
膜電極接合体10は、例えば、下記の方法にて製造される。
(i)固体高分子電解質膜15上に触媒層11を形成して膜触媒層接合体とし、該膜触媒層接合体をガス拡散層12で挟み込む方法。
(ii)ガス拡散層12上に触媒層11を形成して電極(アノード13、カソード14)とし、固体高分子電解質膜15を該電極で挟み込む方法。
膜電極接合体10は、触媒層11とガス拡散層12との間にカーボン層(図示せず)を有していてもよい。カーボン層を配置すれば、触媒層11の表面のガス拡散性が向上して、燃料電池の発電性能をより向上できる。
カーボン層は、例えば、カーボンと非イオン性含フッ素ポリマーとを含む。カーボンの具体例としては、繊維径1〜1000nm、繊維長1000μm以下のカーボンナノファイバーが好ましい。非イオン性含フッ素ポリマーの具体例としては、ポリテトラフルオロエチレンが挙げられる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されない。なお、例1〜11は調製例であり、例12〜20は実施例であり、例21および22は比較例である。
[イオン交換容量]
ポリマー(H)(加水分解処理後のポリマー)のイオン交換容量は、下記方法により求めた。
ポリマー(H)をグローブボックス中に入れ、乾燥窒素を流した雰囲気中に24時間以上放置し、乾燥させた。グローブボックス中でポリマー(H)の乾燥質量を測定した。
ポリマー(H)を2モル/Lの塩化ナトリウム水溶液に浸漬し、60℃で1時間放置した後、室温まで冷却した。ポリマー(H)を浸漬していた塩化ナトリウム水溶液を、0.5モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液で滴定することにより、ポリマー(H)のイオン交換容量を求めた。
[TQ値]
長さ1mm、内径1mmのノズルを備えたフローテスタ(島津製作所社製、CFT−500D)を用い、2.94MPa(ゲージ圧)の押出し圧力の条件で温度を変えながらポリマー(H)を溶融押出した。温度を変えてポリマー(H)の押出し量を測定し、押出し量が100mm/秒となる温度を、ポリマー(H)のTQ値として求めた。
[モノマー(m11−1)の合成]
国際公開第2003/037885号パンフレットのp.37−42の実施例に記載の方法にしたがって、モノマー(m11−1)を合成した。
Figure 2020145287
[モノマー(m12−1)の合成]
特開2006−152249号公報の例1に記載の方法にしたがって、モノマー(m12−1)を合成した。
Figure 2020145287
[モノマー(m31−4)の合成]
モノマー(m31−4)は公知の方法で合成した。
Figure 2020145287
[モノマー(m31−5)の合成)]
モノマー(m31−5)は公知の方法で合成した。
CF=CFOCFCFSOF (m31−5)
[モノマー(m32−1)の合成]
特開2008−202039号公報の例1に記載の方法にしたがって、化合物(m32−1)を合成した。
Figure 2020145287
[モノマー(m21−1)の合成]
モノマー(m21−1)は公知の方法にしたがって合成した。
Figure 2020145287
[モノマー(m22−1)の合成]
モノマー(m22−1)は公知の方法にしたがって合成した。
Figure 2020145287
[モノマー(m24−1)の合成]
モノマー(m24−1)は公知の方法にしたがって合成した。
Figure 2020145287
[ラジカル重合開始剤]
ラジカル重合開始剤として、以下の化合物(i−1)〜化合物(i−3)を準備した。
<化合物(i−1)>
Figure 2020145287
<化合物(i−2)>
((CHCHOCOO) (i−2)
<化合物(i−3)>
(CCOO) (i−3)
[溶媒]
溶媒として、以下の化合物(s−1)および(s−2)を準備した。
<化合物(s−1)>
CClFCFCHClF (s−1)
<化合物(s−2)>
CHCClF (s−2)
[担持触媒の製造]
塩化白金酸六水和物2.7gを300mlの超純水に溶解させ、更に亜硫酸ナトリウム15.3gを加え撹拌した。その溶液を1100mlの水で希釈し、NaOHを用いて溶液のpHを5に調整した。その後、過酸化水素を加え、NaOHでpHを5に再調整した。
得られた溶液に平均粒子径30nmのSnO粉末4gを分散させた300mLの超純水を混合し、90℃にて3時間撹拌した。室温まで冷却した後、濾過し、超純水およびアルコールでの洗浄を行い、80℃にて乾燥し、担持触媒であるPt担持SnO触媒粉末を得た。Ptの担持量は高周波誘導加熱発光分光法(ICP)を用いて20質量%であることを確認した。
[例1:調製例]
内容積125mLのステンレス製オートクレーブに、化合物(m22−1)の9.15g、化合物(m32−1)の45.65gおよび化合物(i−2)の6.4mgを仕込み、液体窒素による冷却下、充分脱気した。その後、40℃に昇温して、24.5時間保持した後、オートクレーブを冷却して反応を停止した。
生成物を化合物(s−1)で希釈した後、これにn−ヘキサンを添加し、ポリマーを凝集してろ過した。その後、化合物(s−1)中でポリマーを撹拌し、n−ヘキサンで再凝集し、80℃で一晩減圧乾燥し、ポリマー(F−1)を得た。収量は4.5gであった。ポリマー(F−1)の密度を測定した。結果を表1に示す。
ポリマー(F−1)を、メタノール20質量%および水酸化カリウム15質量%を含む50℃の水溶液に40時間浸漬させることにより、ポリマー(F−1)中の−SOF基を加水分解し、−SOK基に変換した。ついで、該ポリマーを、3モル/Lの塩酸水溶液に室温で2時間浸漬した。塩酸水溶液を交換し、同様の処理をさらに4回繰り返し、ポリマー中の−SOK基がスルホン酸基に変換されたポリマー(H−1)を得た。ポリマー(H−1)を超純水で充分に水洗した。ポリマー(H−1)のイオン交換容量を測定した。結果を表1に示す。
ポリマー(H−1)に、エタノールと水との混合溶媒(エタノール/水=60/40質量比)を加え、固形分濃度を15質量%に調整し、オートクレーブを用い105℃で8時間、撹拌し、ポリマー(H−1)が分散媒に分散した液状組成物(D−1)を得た。
[例2:調製例]
内容積230mLのステンレス製オートクレーブに、化合物(m22−1)の32.4g、化合物(m32−1)の166.70gおよび化合物(i−2)の101mgを仕込み、液体窒素による冷却下、充分脱気した。その後、テトラフルオロエチレン(TFE)の3.87gを仕込んで、24℃に昇温して、24時間撹拌した後、オートクレーブを冷却して反応を停止した。
生成物を化合物(s−1)で希釈した後、これにn−ヘキサンを添加し、ポリマーを凝集してろ過した。その後、化合物(s−1)中でポリマーを撹拌し、n−ヘキサンで再凝集し、80℃で一晩減圧乾燥し、ポリマー(F−2)を得た。収量は45.9gであった。ポリマー(F−2)の密度を測定した。結果を表1に示す。
ポリマー(F−2)を用いて、例1と同様の方法で、ポリマー(H−2)を得た。ポリマー(H−2)のイオン交換容量を測定した。結果を表1に示す。
ポリマー(H−2)を用いて、例1と同様の方法で、液状組成物(D−2)を得た。
[例3:調製例]
内容積230mLのステンレス製オートクレーブに、化合物(m22−1)の37.45g、化合物(m32−1)の120.20gおよび化合物(i−2)の25.2mgを仕込み、液体窒素による冷却下、充分脱気した。その後、TFEの4.39gを仕込んで、24℃に昇温して、12時間30分撹拌した後、オートクレーブを冷却して反応を停止した。
生成物を化合物(s−1)で希釈した後、これにn−ヘキサンを添加し、ポリマーを凝集してろ過した。その後、化合物(s−1)中でポリマーを撹拌し、n−ヘキサンで再凝集し、80℃で一晩減圧乾燥し、ポリマー(F−3)を得た。収量は29.6gであった。
ポリマー(F−3)を用いて、例1と同様の方法で、ポリマー(H−3)を得た。ポリマー(H−3)のイオン交換容量を測定した。結果を表1に示す。
ポリマー(H−3)を用いて、例1と同様の方法で、液状組成物(D−3)を得た。
[例4:調製例]
内容積125mLのステンレス製オートクレーブに、化合物(m22−1)の8.50g、化合物(m31−4)の59.5gおよび化合物(i−2)の20.4mgを仕込み、液体窒素による冷却下、充分脱気した。その後、TFEの2.5gを仕込んで、24℃に昇温して、24時間撹拌した後、オートクレーブを冷却して反応を停止した。
生成物を化合物(s−1)で希釈した後、これにn−ヘキサンを添加し、ポリマーを凝集してろ過した。その後、化合物(s−1)中でポリマーを撹拌し、n−ヘキサンで再凝集し、80℃で一晩減圧乾燥し、ポリマー(F−4)を得た。収量は11.1gである。
ポリマー(F−4)を用いて、例1と同様の方法で、ポリマー(H−4)を得た。ポリマー(H−4)のイオン交換容量を測定した。結果を表1に示す。
ポリマー(H−4)を用いて、例1と同様の方法で、液状組成物(D−4)を得た。
[例5:調製例]
内容積125mLのステンレス製オートクレーブに、化合物(m22−1)の9.80g、化合物(m31−5)の37.4gおよび化合物(i−2)の14.1mgを仕込み、液体窒素による冷却下、充分脱気した。その後、TFEの2.5gを仕込んで、24℃に昇温して、24時間撹拌した後、オートクレーブを冷却して反応を停止した。
生成物を化合物(s−1)で希釈した後、これにn−ヘキサンを添加し、ポリマーを凝集してろ過した。その後、化合物(s−1)中でポリマーを撹拌し、n−ヘキサンで再凝集し、80℃で一晩減圧乾燥し、ポリマー(F−5)を得た。収量は10.5gであった。
ポリマー(F−5)を用いて、例1と同様の方法で、ポリマー(H−5)を得た。ポリマー(H−5)のイオン交換容量を測定した。結果を表1に示す。
ポリマー(H−5)を用いて、例1と同様の方法で、液状組成物(D−5)を得た。
[例6:調製例]
内容積125mLのステンレス製オートクレーブに、化合物(m21−1)の3.5g、化合物(m32−1)の76.33gおよび化合物(i−2)の8.5mgを仕込み、液体窒素による冷却下、充分脱気した。その後、40℃に昇温して、24時間撹拌した後、オートクレーブを冷却して反応を停止した。
生成物を化合物(s−1)で希釈した後、これにn−ヘキサンを添加し、ポリマーを凝集してろ過した。その後、化合物(s−1)中でポリマーを撹拌し、n−ヘキサンで再凝集し、80℃で一晩減圧乾燥し、ポリマー(F−6)を得た。収量は6.4gであった。ポリマー(F−6)の密度を測定した。結果を表1に示す。
ポリマー(F−6)を用いて、例1と同様の方法で、ポリマー(H−6)、液状組成物(D−6)を得た。ポリマー(H−6)のイオン交換容量を測定した。結果を表1に示す。
[例7:調製例]
内容積125mLのステンレス製オートクレーブに、化合物(m11−1)の5.97g、化合物(m22−1)の13.70g、化合物(s−1)の13.75gおよび化合物(i−1)の17.1mgを仕込み、液体窒素による冷却下、充分脱気した。その後、65℃に昇温して、6時間保持した後、オートクレーブを冷却して反応を停止した。
生成物を化合物(s−1)で希釈した後、これにn−ヘキサンを添加し、ポリマーを凝集してろ過した。その後、化合物(s−1)中でポリマーを撹拌し、n−ヘキサンで再凝集し、80℃で一晩減圧乾燥し、ポリマー(F−7)を得た。収量は3.7gであった。
ポリマー(F−7)を用いて、例1と同様の方法で、ポリマー(H−7)を得た。ポリマー(H−7)のイオン交換容量を測定した。結果を表1に示す。
ポリマー(H−7)に、エタノールと水との混合溶媒(エタノール/水=60/40質量比)を加え、固形分濃度を15質量%に調整し、オートクレーブを用い105℃で8時間、撹拌し、ポリマー(H−7)が分散媒に分散した液状組成物(D−7)を得た。
[例8:調製例]
内容積125mLのステンレス製オートクレーブに、化合物(m22−1)の15.0g、化合物(m12−1)の15.29g、化合物(s−1)の10.0gおよび化合物(i−1)の23mgを仕込み、液体窒素による冷却下、充分脱気した。その後、65℃に昇温して、18時間撹拌した後、オートクレーブを冷却して反応を停止した。
生成物を化合物(s−1)で希釈した後、これにn−ヘキサンを添加し、ポリマーを凝集してろ過した。その後、化合物(s−1)中でポリマーを撹拌し、n−ヘキサンで再凝集し、80℃で一晩減圧乾燥し、ポリマー(F−8)を得た。収量は12.0gであった。
ポリマー(F−8)を用いて、例1と同様の方法で、ポリマー(H−8)を得た。ポリマー(H−8)のイオン交換容量を測定した。結果を表1に示す。
ポリマー(H−8)を用いて、例1と同様の方法で、液状組成物(D−8)を得た。
[例9:調製例]
内容積230mLのステンレス製オートクレーブに、化合物(m11−1)の21.2g、化合物(s−1)の170gおよび化合物(i−2)の9.5mgを仕込み、液体窒素による冷却下、充分脱気した。その後、TFEの20gを仕込んで、40℃に昇温して、7時間撹拌した後、オートクレーブを冷却して反応を停止した。
生成物を化合物(s−1)で希釈した後、これにn−ヘキサンを添加し、ポリマーを凝集してろ過した。その後、化合物(s−1)中でポリマーを撹拌し、n−ヘキサンで再凝集し、80℃で一晩減圧乾燥し、ポリマー(F−9)を得た。収量は11.5gであった。
ポリマー(F−9)を用いて、例1と同様の方法で、ポリマー(H−9)、液状組成物(D−9)を得た。また、ポリマー(H−9)のイオン交換容量を測定した。結果を表1に示す。
[例10:調製例]
内容積125mLのステンレス製オートクレーブに、化合物(m31−4)の49.64g、化合物(s−1)の28.22gおよび化合物(s−1)に3.2質量%の濃度で溶解した化合物(i−3)の38.9mgを仕込み、液体窒素による冷却下、充分脱気した。その後、30℃に昇温して、TFEを系内に導入し、圧力を0.37MPaGに保持した。4.8時間撹拌した後、オートクレーブを冷却して反応を停止した。
生成物を化合物(s−1)で希釈した後、これに化合物(s−2)を添加し、ポリマーを凝集してろ過した。その後、化合物(s−1)中でポリマーを撹拌し、化合物(s−2)で再凝集し、80℃で一晩減圧乾燥し、ポリマー(F−10)を得た。収量は15.0gであった。
ポリマー(F−10)を用いて、例1と同様の方法で、ポリマー(H−10)、液状組成物(D−10)を得た。また、ポリマー(H−10)のイオン交換容量を測定した。結果を表1に示す。
[例11:調製例]
内容積125mLのステンレス製オートクレーブに、化合物(m24−1)の41.7g、(m32−1)の31.3gおよび化合物(s−1)に3.2質量%の濃度で溶解した化合物(i−3)の25.0mgを仕込み、液体窒素による冷却下、充分脱気した。その後、20℃に昇温して、20時間撹拌した後、オートクレーブを冷却して反応を停止した。
生成物を化合物(s−1)で希釈した後、これにn−ヘキサンを添加し、ポリマーを凝集してろ過した。その後、化合物(s−1)中でポリマーを撹拌し、n−ヘキサンで再凝集し、80℃で一晩減圧乾燥し、ポリマー(F−11)を得た。収量は5.9gであった。ポリマー(F−11)の密度を測定した。結果を表1に示す。
ポリマー(F−11)を用いて、例1と同様の方法で、ポリマー(H−11)、液状組成物(D−11)を得た。ポリマー(H−11)のイオン交換容量を測定した。結果を表1に示す。
表1中、「特定環状エーテル構造単位の含有量の合計」とは、加水分解処理後のポリマーが含む全単位に対する、上述した単位(u11)、単位(u12)、単位(u21)および単位(u22)の含有量の合計(モル%)を意味する。
Figure 2020145287
[例12]
上記担持触媒の10gに水の25gを加え、10分間超音波を照射し、触媒の分散液を得た。触媒の分散液に、液状組成物(D−1)の1.6gを加え、さらにエタノールの28gを加えて固形分濃度を22質量%とし、触媒層形成用液を得た。該液を別途用意したエチレンとTFEとの共重合体からなるシート(商品名:アフレックス100N、AGC社製、厚さ100μm)(以下、ETFEシートと記す。)上に塗布し、80℃で30分乾燥させ、さらに160℃で30分の熱処理を施し、白金量が0.2mg/cmの触媒層を形成した。
液状組成物(D−1)をETFEシート上にダイコータにて塗布し、80℃で30分乾燥し、さらに190℃で30分の熱処理を施し、厚さ17μmの固体高分子電解質膜を形成した。
固体高分子電解質膜からETFEシートを剥離した後、固体高分子電解質膜を2枚のETFEシート付き触媒層で挟み、プレス温度160℃、プレス時間5分、圧力3MPaの条件にて加熱プレスし、固体高分子電解質膜の両面に触媒層を接合し、触媒層からETFEシートを剥離して、電極面積25cmの膜触媒層接合体を得た。
カーボンペーパーからなるガス拡散層上に、カーボンとポリテトラフルオロエチレンとからなるカーボン層を形成した。
カーボン層と触媒層とが接するように、膜触媒層接合体をガス拡散層で挟み、膜電極接合体を得た。
[例13〜22]
触媒層を形成するのに用いた液状組成物(D−1)を、それぞれ液状組成物(D−2)〜(D−11)に変更した以外は、例12と同様の方法で膜電極接合体を作製した。
[評価試験]
<発電効率>
得られた各膜電極接合体を発電用セルに組み込み、以下の発電効率の評価を実施した。
膜電極接合体の温度を80℃に維持し、アノードに水素(利用率70%)、カソードに空気(利用率50%)を、それぞれ150kPa(絶対圧力)に加圧して供給した。水素および空気ともに相対湿度30%RHに加湿して供給し、電流密度が0.5A/cmのときのセル電圧を記録し、下記基準にて評価した。結果を表2に示す。
なお、評価結果がB以上であれば、発電効率に優れているといえる。
A:セル電圧が0.5V以上
B:セル電圧が0.45V以上0.5V未満
C:セル電圧が0.45V未満
Figure 2020145287
表2に示すように、金属酸化物を含む担体と上記担体に担持された触媒とを有する担持触媒と、特定環状エーテル構造単位を有し、イオン交換基を有するポリマーを含み、ポリマーが含む全単位に対する特定環状エーテル構造単位の含有量が30モル%以上である触媒層を用いれば、発電効率に優れた燃料電池が得られることが確認できた(例12〜20)。
これに対して、特定環状エーテル構造単位を有しないポリマーを用いると、得られる燃料電池の発電効率が劣ることが確認できた(例21および例22)。
なお、2019年01月08日に出願された日本特許出願2019−001000号の明細書、特許請求の範囲、図面および要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。
10 膜電極接合体
11 触媒層
12 ガス拡散層
13 アノード
14 カソード
15 固体高分子電解質膜

Claims (11)

  1. 金属酸化物を含む担体、および、前記担体に担持された触媒を有する担持触媒と、
    式(u11)で表される単位、式(u12)で表される単位、式(u21)で表される単位および式(u22)で表される単位からなる群より選択される少なくとも1種の環状エーテル構造を含む単位を有し、イオン交換基を有するポリマーと、を含み、
    前記環状エーテル構造を含む単位の含有量の合計が、前記ポリマーが含む全単位に対して、30モル%以上であることを特徴とする、触媒層。
    Figure 2020145287
    式(u11)中、R11は、エーテル結合性酸素原子を有してもよい2価のペルフルオロ有機基であり、R12、R13、R15およびR16はそれぞれ独立に、エーテル結合性酸素原子を有してもよい1価のペルフルオロ有機基またはフッ素原子であり、R14は、エーテル結合性酸素原子を有してもよい1価のペルフルオロ有機基、フッ素原子または−R11(SOX(SOで表される基である。Mは、H、1価の金属カチオンまたは1以上の水素原子が炭化水素基で置換されていてもよいアンモニウムイオンであり、Rは、エーテル結合性酸素原子を有してもよい直鎖または分岐のペルフルオロアルキル基であり、Xは、酸素原子、窒素原子または炭素原子であり、Xが酸素原子の場合a=0であり、Xが窒素原子の場合a=1であり、Xが炭素原子の場合a=2である。
    式(u12)中、R21は、炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基または炭素−炭素結合間にエーテル結合性酸素原子を有する炭素数2〜6のペルフルオロアルキレン基であり、R22は、フッ素原子、炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基、炭素−炭素結合間にエーテル結合性酸素原子を有する炭素数2〜6のペルフルオロアルキル基または−R21(SOX(SOで表される基である。M、RおよびXは、上記と同様である。
    式(u21)中、R41、R42、R43、R44、R45およびR46はそれぞれ独立に、エーテル結合性酸素原子を有してもよい1価のペルフルオロ有機基またはフッ素原子である。
    式(u22)中、sは、0または1であり、R51およびR52はそれぞれ独立に、フッ素原子、炭素数1〜5のペルフルオロアルキル基または互いに連結して形成されたスピロ環(ただし、sが0の場合)であり、R53およびR54はそれぞれ独立に、フッ素原子または炭素数1〜5のペルフルオロアルキル基であり、R55は、フッ素原子、炭素数1〜5のペルフルオロアルキル基または炭素数1〜5のペルフルオロアルコキシ基である。
  2. 前記環状エーテル構造を含む単位が、前記式(u22)で表される単位を含む、請求項1に記載の触媒層。
  3. 前記環状エーテル構造を含む単位が、さらに、前記式(u11)で表される単位および前記式(u12)で表される単位の少なくとも一方を含む、請求項2に記載の触媒層。
  4. 前記ポリマーが、さらに、ペルフルオロモノマーに基づく単位を含み、
    前記ペルフルオロモノマーに基づく単位が、環状エーテル構造を含まず、イオン交換基を有する単位である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の触媒層。
  5. 前記ポリマーが、さらに、テトラフルオロエチレンに基づく単位を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の触媒層。
  6. 金属酸化物を含む担体、および、前記担体に担持された触媒を有する担持触媒と、
    式(u11)で表される単位、式(u12)で表される単位、式(u21)で表される単位および式(u22)で表される単位からなる群より選択される少なくとも1種の環状エーテル構造を含む単位を有し、イオン交換基を有するポリマーと、
    溶媒と、を含み、
    前記環状エーテル構造を含む単位の含有量の合計が、前記ポリマーが含む全単位に対して、30モル%以上であることを特徴とする、触媒層形成用液。
    Figure 2020145287
    式(u11)中、R11は、エーテル結合性酸素原子を有してもよい2価のペルフルオロ有機基であり、R12、R13、R15およびR16はそれぞれ独立に、エーテル結合性酸素原子を有してもよい1価のペルフルオロ有機基またはフッ素原子であり、R14は、エーテル結合性酸素原子を有してもよい1価のペルフルオロ有機基、フッ素原子または−R11(SOX(SOで表される基である。Mは、H、1価の金属カチオンまたは1以上の水素原子が炭化水素基で置換されていてもよいアンモニウムイオンであり、Rは、エーテル結合性酸素原子を有してもよい直鎖または分岐のペルフルオロアルキル基であり、Xは、酸素原子、窒素原子または炭素原子であり、Xが酸素原子の場合a=0であり、Xが窒素原子の場合a=1であり、Xが炭素原子の場合a=2である。
    式(u12)中、R21は、炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基または炭素−炭素結合間にエーテル結合性酸素原子を有する炭素数2〜6のペルフルオロアルキレン基であり、R22は、フッ素原子、炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基、炭素−炭素結合間にエーテル結合性酸素原子を有する炭素数2〜6のペルフルオロアルキル基または−R21(SOX(SOで表される基である。M、RおよびXは、上記と同様である。
    式(u21)中、R41、R42、R43、R44、R45およびR46はそれぞれ独立に、エーテル結合性酸素原子を有してもよい1価のペルフルオロ有機基またはフッ素原子である。
    式(u22)中、sは、0または1であり、R51およびR52はそれぞれ独立に、フッ素原子、炭素数1〜5のペルフルオロアルキル基または互いに連結して形成されたスピロ環(ただし、sが0の場合)であり、R53およびR54はそれぞれ独立に、フッ素原子または炭素数1〜5のペルフルオロアルキル基であり、R55は、フッ素原子、炭素数1〜5のペルフルオロアルキル基または炭素数1〜5のペルフルオロアルコキシ基である。
  7. 前記環状エーテル構造を含む単位が、前記式(u22)で表される単位を含む、請求項6に記載の触媒層形成用液。
  8. 前記環状エーテル構造を含む単位が、さらに、前記式(u11)で表される単位および前記式(u12)で表される単位の少なくとも一方を含む、請求項7に記載の触媒層形成用液。
  9. 前記ポリマーが、さらに、ペルフルオロモノマーに基づく単位を有し、
    前記ペルフルオロモノマーに基づく単位が、環状エーテル構造を含まず、イオン交換基を有する単位である、請求項6〜8のいずれか1項に記載の触媒層形成用液。
  10. 前記ポリマーが、さらに、テトラフルオロエチレンに基づく単位を含む、請求項6〜9のいずれか1項に記載の触媒層形成用液。
  11. 触媒層を有するアノードと、
    触媒層を有するカソードと、
    前記アノードと前記カソードとの間に配置され固体高分子電解質膜と、を有し、
    前記アノードの前記触媒層および前記カソードの前記触媒層のうち、少なくとも一方が、請求項1〜5のいずれか1項に記載の触媒層であることを特徴とする、膜電極接合体。
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