JPWO2020144885A1 - 太陽電池 - Google Patents

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Abstract

本開示による太陽電池は、第1電極(2)、第2電極(6)、第1電極(2)および第2電極(6)の間に設けられた光電変換層(4)、および第1電極(2)および光電変換層(4)の間に設けられた電子輸送層(3)を具備する。第1電極(2)および第2電極(6)からなる群から選択される少なくとも1つの電極が透光性を有する。光電変換層(4)は、1価のカチオン、Snカチオン、およびハロゲンアニオンから構成されるペロブスカイト化合物を含有する。電子輸送層(3)は、多孔質のTiZnO3を含有する。

Description

本開示は、太陽電池に関する。
近年、ペロブスカイト太陽電池が研究および開発されている。ペロブスカイト太陽電池では、化学式ABX(ここで、Aは1価のカチオンであり、Bは2価のカチオンであり、かつXはハロゲンアニオンである)で示されるペロブスカイト化合物が光電変換材料として用いられている。
非特許文献1は、ペロブスカイト太陽電池の光電変換材料として化学式CHNHPbI3−xCl(以下、「MAPbI3−xCl」という)で表されるペロブスカイト化合物が用いられているペロブスカイト太陽電池を開示している。
非特許文献1に開示されているペロブスカイト太陽電池では、Pbカチオン、TiO−ZnO三元酸化物、および2,2′,7,7′−tetrakis−(N,N−di−p−methoxyphenylamine)9,9′−spirobifluorene(以下、「Spiro−OMeTAD」という)が、それぞれ、2価のカチオン、電子輸送材料、および正孔輸送材料として用いられている。
非特許文献2は、鉛を含まないペロブスカイト太陽電池を開示している。非特許文献2に開示されている鉛を含まないペロブスカイト太陽電池では、化学式CsSnIで表されるペロブスカイト化合物、TiO、およびSpiro−OMETADが、それぞれ、光電変換材料、電子輸送材料、および正孔輸送材料として用いられている。
Xiong Yin et al., "Ternary Oxides in the TiO2-ZnO System as Efficient Electron-Transport Layers for Perovskite Solar Cells with Efficiency over 15%", Applied Materials and Interfaces, 2016, 8, 29580-29587 Mulmudi Hemant Kumar et al., "Lead-free halide perovskite solar cells with high photocurrents realized through vacancy modulation", Advanced Materials, 2014, Volume 26, Issue 41, 7122-7127 Antonio Guerrero et al., "Interfacial Degradation of Planar Lead Halide Perovskite Solar Cells", American Chemical Society Nano, 2016, Vol. 10, Issue 1, pp 218-224.
本開示の目的は、高いフラットバンド電位を有するスズ系ペロブスカイト太陽電池を提供することにある。
本開示による太陽電池は、
第1電極、
第2電極、
前記第1電極および第2電極の間に設けられた光電変換層、および
前記第1電極および前記光電変換層の間に設けられた電子輸送層
を具備し、
前記第1電極および前記第2電極からなる群から選択される少なくとも1つの電極が透光性を有し、
前記光電変換層は、1価のカチオン、Snカチオン、およびハロゲンアニオンから構成されるペロブスカイト化合物を含有し、
前記電子輸送層は、多孔質のTiZnOを含有する。
本開示は、高いフラットバンド電位を有するスズ系ペロブスカイト太陽電池を提供する。
図1は、実施形態の太陽電池の断面図を示す。 図2は、実施形態の太陽電池の変形例の断面図を示す。
<用語の定義>
本明細書において用いられる用語「ペロブスカイト化合物」とは、化学式ABX(ここで、Aは1価のカチオン、Bは2価のカチオン、およびXはハロゲンアニオンである)で示されるペロブスカイト結晶構造体およびそれに類似する結晶を有する構造体を意味する。
本明細書において用いられる用語「スズ系ペロブスカイト化合物」とは、スズを含有するペロブスカイト化合物を意味する。
本明細書において用いられる用語「スズ系ペロブスカイト太陽電池」とは、スズ系ペロブスカイト化合物を光電変換材料として含む太陽電池を意味する。
本明細書において用いられる用語「鉛系ペロブスカイト化合物」とは、鉛を含有するペロブスカイト化合物を意味する。
本明細書において用いられる用語「鉛系ペロブスカイト太陽電池」とは、鉛系ペロブスカイト化合物を光電変換材料として含む太陽電池を意味する。
<本開示の実施形態>
以下、本開示の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施形態の太陽電池100は、第1電極2、第2電極6、第1電極2および第2電極6の間に設けられた光電変換層4、および第1電極2および光電変換層4の間に設けられた電子輸送層3を具備している。
第1電極2は、第1電極2および第2電極6の間に電子輸送層3および光電変換層4が位置するように第2電極6と対向している。第1電極2および第2電極6からなる群より選ばれる少なくとも1つの電極は、透光性を有する。本明細書において、「電極が透光性を有する」の語は、200から2000ナノメートルの波長を有する光のうち、いずれかの波長において、10%以上の光が電極を透過することを意味する。
(光電変換層4)
光電変換層4は、光電変換材料として、1価のカチオン、Snカチオン、およびハロゲンアニオンから構成されるペロブスカイト化合物を含有する。光電変換材料は、光吸収材料である。
本実施形態において、ペロブスカイト化合物は、組成式ABX(ここで、Aは1価のカチオンであり、BはSnカチオンを含む2価のカチオンであり、かつXはハロゲンアニオンである)で示される化合物であり得る。
ペロブスカイト化合物のために慣用的に用いられている表現に従い、本明細書においては、A、B、およびXは、それぞれ、Aサイト、Bサイト、およびXサイトとも言う。
本実施形態において、ペロブスカイト化合物は、組成式ABX(ここで、Aが1価のカチオンであり、BがSnカチオンであり、かつXがハロゲンアニオンである)で示されるペロブスカイト型結晶構造を有し得る。一例として、Aサイトに1価のカチオンが位置し、BサイトにSn2+が位置し、かつXサイトにハロゲンアニオンが位置する。
Aサイト、BサイトおよびXサイトは、それぞれ、複数種類のイオンによって占有されていてもよい。
Bサイトは、Snカチオン、すなわち、Sn2+を含む。
(Aサイト)
Aサイトに位置している1価のカチオンは、限定されない。1価のカチオンAの例は、有機カチオンまたはアルカリ金属カチオンである。有機カチオンの例は、メチルアンモニウムカチオン(すなわち、CHNH )、ホルムアミジニウムカチオン(すなわち、NHCHNH )、フェニルエチルアンモニウムカチオン(すなわち、CNH )、またはグアニジニウムカチオン(すなわち、CH )である。アルカリ金属カチオンの例は、セシウムカチオン(すなわち、Cs)である。
高い光電変換効率のために、Aサイトは、ホルムアミジニウムカチオンおよびメチルアンモニウムカチオンからなる群から選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。
文「Aサイトがホルムアミジニウムカチオンおよびメチルアンモニウムカチオンからなる群から選択される少なくとも1つを主として含む」とは、ホルムアミジニウムカチオンのモル数およびメチルアンモニウムカチオンのモル数の合計の1価のカチオン全体のモル数に対するモル比が50%を超えることを意味する。」
「Aサイトが、実質的に、ホルムアミジニウムカチオンおよびメチルアンモニウムカチオンからなる群から選択される少なくとも1つのみから構成されていてもよい。
Aサイトは、ホルムアミジニウムカチオンを主として含んでいてもよい。文「Aサイトがホルムアミジニウムカチオンを主として含む」とは、1価のカチオンのモル総量に対するホルムアミジニウムカチオンのモル量の割合が最も高いことを意味する。Aサイトが実質的にホルムアミジニウムカチオンのみから構成されていてもよい。
(Xサイト)
Xサイトに位置しているハロゲンアニオンの例は、ヨウ化物イオンである。Xサイトに位置しているハロゲンアニオンは、2種以上のハロゲンイオンから構成されていてもよい。高い光電変換効率のために、Xサイトに位置しているハロゲンアニオンは、例えば、ヨウ化物イオンを含むことが望ましい。
Xサイトは、ヨウ化物イオンを主として含んでいてもよい。ハロゲンアニオンがヨウ化物イオンを主として含むとは、ハロゲンアニオンのモル総量に対するヨウ化物イオンのモル量の割合が最も高いことを意味する。Xサイトが実質的にヨウ化物イオンのみから構成されていてもよい。
光電変換層4は、光電変換材料以外の材料を含んでいてもよい。例えば、光電変換層4は、ペロブスカイト化合物の欠陥密度を低減するためのクエンチャー物質をさらに含んでいてもよい。クエンチャー物質は、フッ化スズのようなフッ素化合物である。クエンチャー物質の光電変換材料に対するモル比は、5%以上20%以下であってもよい。
(光電変換層4)
光電変換層4は、1価のカチオン、Snカチオン、およびハロゲンアニオンから構成されるペロブスカイト化合物を主として含んでいてもよい。
文「光電変換層4は、1価のカチオン、Snカチオン、およびハロゲンアニオンから構成されるペロブスカイト化合物を主として含む」とは、光電変換層4が、1価のカチオン、Snカチオン、およびハロゲンアニオンから構成されるペロブスカイト化合物を70質量%以上(望ましくは80質量%以上)含有することを意味する。
光電変換層4は、不純物を含有し得る。光電変換層4は、上記のペロブスカイト化合物以外の化合物をさらに含有していてもよい。
光電変換層4は、100ナノメートル以上10マイクロメートル以下の厚み、望ましくは、100ナノメートル以上1000ナノメートル以下の厚み、を有し得る。光電変換層4の厚みは、その光吸収の大きさに依存する。
(電子輸送層3)
電子輸送層3は、多孔質のTiZnOを電子輸送材料として含有する。スズ系ペロブスカイト化合物の伝導帯下端のエネルギー準位およびTiZnOの伝導帯下端のエネルギー準位の間の差が小さい。一例として、当該差の絶対値は、0.2eV未満であり得る。この小さい差のため、多孔質のTiZnOは電子輸送材料として優れている。
電子輸送層3が多孔質のTiZnOを含むことにより、本実施形態における太陽電池のフラットバンド電位を向上させることができる。
電子輸送層3に含まれる多孔質のTiZnOの伝導帯下端のエネルギー準位は、真空準位を基準として、−4.0eV以上−3.0eV以下であってもよい。
電子輸送層3は、電子輸送材料として、多孔質のTiZnOを主として含有し得る。文「電子輸送層3が、電子輸送材料として、多孔質のTiZnOを主として含有する」とは、電子輸送層3に含有される電子輸送材料全体に対する多孔質のTiZnOのモル比が、50%以上(望ましくは60%以上)であることを意味する。
電子輸送層3に含有される電子輸送材料は、実質的に、多孔質のTiZnOから構成されていてもよい。「電子輸送材料が、実質的に、多孔質のTiZnOから構成されている」とは、電子輸送層3に含まれる電子輸送材料全体に対する多孔質のTiZnOの割合が、90モル%以上(望ましくは95モル%以上)であることを意味する。
電子輸送層3は、多孔質のTiZnO以外の電子輸送材料を含有し得る。以下、区別のために、多孔質のTiZnOは第1電子輸送材料と言い、かつ多孔質のTiZnO以外の電子輸送材料は第2電子輸送材料と言うことがある。第2電子輸送材料は後述される。
本明細書において用いられる用語「多孔質」とは、内部に細孔が存在する物質を意味する。すなわち、多孔質のTiZnOとは、内部に細孔が存在するTiZnOを意味する。一例として、多孔質のTiZnOにおいて、細孔には、TiZnOが存在しない。多孔質のTiZnOは複数の細孔を有していてもよい。個々の細孔のサイズは互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。
本明細書において用いられる用語「緻密」とは、物質が高密度で集合している状態を意味する。具体的には、用語「緻密」とは、空孔率が10%以下である状態を意味する。物質の空孔率は、ガス吸着法によって測定された当該物質の空孔容積および当該物質の密度から算出される。
電子輸送層3は、光電変換層4と接していてもよい。あるいは、電子輸送層3は、光電変換層4と接していなくてもよい。電子輸送層3が光電変換層4と接している場合、多孔質のTiZnOは、光電変換層4と接する電子輸送層3の表面に設けられていてもよい。すなわち、多孔質のTiZnOは、光電変換層4と接していてもよい。多孔質のTiZnOが光電変換層4と接する場合には、太陽電池のフラットバンド電位がさらに向上する。
電子輸送層3は、互いに異なる電子輸送材料から形成される複数の層から構成されていてもよい。電子輸送層3が複数の層から構成されている場合、光電変換層4と接する層が多孔質のTiZnOを含み得る。
一例として、電子輸送層3は、緻密なTiZnOで構成されている層および多孔質のTiZnOから構成されている層の多層構造を有し、かつ多孔質のTiZnOで構成されている層が光電変換層4と接している。
電子輸送層3に含有される多孔質のTiZnOは、おおよそ1:1:3のTi:Zn:Oモル比を有するチタン亜鉛複合酸化物である。本実施の形態における多孔質のTiZnOは、多孔質のTiZnOと同様の効果が得られる範囲において、Ti:Zn:O=1:1:3から組成比が若干(例えば、±0.5の範囲内)ずれた組成を有するチタン亜鉛複合酸化物を含んでいてもよい。
多孔質のTiZnOの組成比は、X線光電子分光法(以下、「XPS法」という)、エネルギー分散型X線分析法(以下、「EDX法」という)、誘導結合プラズマ発光分光分析法(以下、「ICP−OES法」という)、またはラザフォード後方散乱分析法(以下、「RBS法」という)により測定され得る。
電子輸送層3に含有される多孔質のTiZnOは、20%以上70%以下の空孔率を有し得る。太陽電池のフラットバンド電位を効果的に向上させるという観点から、空孔率が20%以上であることが望ましい。一方、電子輸送層3の構造の維持という観点から、空孔率は70%以下であることが望ましい。後述される実施例において実証されるように、望ましくは、空孔率は、48%以上60%以下である。このように、20%以上70%以下の空孔率を有する多孔質のTiZnOが用いられることにより、高いフラットバンド電位と、低いキャリア密度(すなわち、低いドーピング密度)との両方を実現しうる。Snペロブスカイト化合物では、Sn2+がSn4+に酸化されやすい。その結果、Sn欠陥が生成しやすい。従って、Snペロブスカイト化合物では、Pbペロブスカイト化合物よりもキャリア密度が高くなる傾向がある。Snペロブスカイト化合物のキャリア密度(すなわち、欠陥密度)が高いと、キャリアの再結合が起こりやすくなる。その結果、Snペロブスカイト化合物を具備するデバイスの特性が低下する。
上述されたように、空孔率は、48%以上60%以下であることが望ましい。太陽電池のフラットバンド電位をより効果的に向上させることができるという観点から、空孔率が48%以上であることがより望ましい。一方、電子輸送層3の構造の維持という観点から、空孔率は60%以下であることがより望ましい。このように、空孔率が48%以上60%以下の多孔質のTiZnOが用いられることにより、緻密TiZnO3と比較して、より高いフラットバンド電位と、より低いキャリア密度との両方を実現しうる。
以下、第2電子輸送材料(すなわち、多孔質のTiZnO以外の電子輸送材料)が説明される。
電子輸送層3は、多孔質のTiZnOだけでなく緻密なTiZnOを含有していてもよい。すなわち、第2電子輸送材料は、緻密なTiZnOであってもよい。
第2電子輸送材料は、太陽電池の電子輸送材料として公知の材料であってもよい。
第2電子輸送材料は、3.0eV以上のバンドギャップを有する半導体であってもよい。電子輸送層3が、3.0eV以上のバンドギャップを有する半導体を含有する場合には、可視光および赤外光が基板1、第1電極2、および電子輸送層3を通って光電変換層4に到達する。3.0eV以上のバンドギャップを有する半導体の例は、有機または無機のn型半導体である。
有機のn型半導体の例は、イミド化合物、キノン化合物、フラーレン、またはフラーレンの誘導体である。
無機のn型半導体の例は、金属酸化物、金属窒化物、またはペロブスカイト酸化物である。
金属酸化物の例は、Cd、Zn、In、Pb、Mo、W、Sb、Bi、Cu、Hg、Ti、Ag、Mn、Fe、V、Sn、Zr、Sr、Ga、Si、またはCrである。TiO が望ましい。
金属窒化物の例は、GaNである。
ペロブスカイト酸化物の例は、SrTiOまたはCaTiOである。
電子輸送層3の十分な電子輸送性および電子輸送層3の低い抵抗の観点から太陽電池の光電変換効率を向上させるために、電子輸送層3は、1ナノメートル以上500ナノメートル以下の厚みを有し得る。
図1に示されるように、電子輸送層3は、緻密な電子輸送材料(例えば、TiZnO)で構成された緻密層3aおよび多孔質のTiZnOで構成された多孔質層3bから構成されていてもよい。
多孔質層3bは、光電変換層4の形成を容易にする。光電変換層4の材料が、多孔質層3bの空孔の内部に侵入する。この含浸のため、多孔質層3bが光電変換層4の足場となる。多孔質層3bが設けられるので、光電変換材料が緻密層3aの表面で弾かれたり、凝集したりすることが起こりにくい。したがって、多孔質層3bは、光電変換層4を均一な膜として形成することを容易にする。
多孔質層3bによって光散乱が起こる。当該光散乱により、光電変換層4を通過する光の光路長が増大する。光路長の増大により、光電変換層4中で発生する電子および正孔の量が増加する。
緻密層3aは、第1電極2に接している。緻密層3aは、電子輸送材料を含有する緻密な層である。
多孔質層3bは、多孔質のTiZnOから構成されている。多孔質層3bは、添加物として、多孔質のTiZnO以外の物質をさらに含有してもよい。
多孔質層3b中の空孔は、緻密層3aと接する部分から、光電変換層4と接する部分まで繋がっていてもよい。多孔質層3bに含まれる空孔は、光電変換層4の材料で充填されていてもよい。さらに、光電変換層4の材料は、緻密層3aの表面まで到達していてもよい。従って、光電変換層4において発生した電子は、多孔質層3bを介して、または多孔質層3bを介さずに直接的に緻密層3aに到達する。緻密層3aに到達した電子は、第1電極2に移動する。
図1は、実施形態の太陽電池の断面図を示す。図1に示されるように、太陽電池100では、基板1上に、第1電極2、電子輸送層3、光電変換層4、正孔輸送層5、および第2電極6がこの順に積層されている。太陽電池100は、基板1を有していなくてもよい。太陽電池100は、正孔輸送層5を有していなくてもよい。
(基板1)
基板1は、第1電極2、光電変換層4、および第2電極6を保持する。基板1は、透明な材料から形成され得る。基板1の例は、ガラス基板またはプラスチック基板である。プラスチック基板の例は、プラスチックフィルムである。第1電極2が十分な強度を有している場合、第1電極2が、光電変換層4および第2電極6を保持するので、太陽電池100は、基板1を有しなくてもよい。
(第1電極2および第2電極6)
第1電極2および第2電極6は、導電性を有する。第1電極2および第2電極6からなる群から選択される少なくとも一方の電極は透光性を有する。透光性を有する電極を可視領域から近赤外領域の光が透過し得る。透光性を有する電極は、透明でありかつ導電性を有する材料から形成され得る。
このような材料の例は、
(i) リチウム、マグネシウム、ニオブ、およびフッ素からなる群から選択される少なくとも1つをドープした酸化チタン、
(ii) 錫およびシリコンからなる群から選択される少なくとも1つをドープした酸化ガリウム、
(iii) シリコンおよび酸素からなる群から選択される少なくとも1つをドープした窒化ガリウム、
(iv) インジウム−錫複合酸化物、
(v) アンチモンおよびフッ素からなる群から選択される少なくとも1つをドープした酸化錫、
(vi) ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウムの少なくとも1種をドープした酸化亜鉛、または、
(vii) これらの複合物
である。
透光性を有する電極は、透明でない材料を用いて、光が透過するパターンを設けて形成することができる。光が透過するパターンの例は、線状、波線状、格子状、または多数の微細な貫通孔が規則的または不規則に配列されたパンチングメタル状のパターンである。透光性を有する電極がこれらのパターンを有すると、電極材料が存在しない部分を光が透過することができる。透明でない材料の例は、白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム、チタン、鉄、ニッケル、スズ、亜鉛、またはこれらのいずれかを含む合金である。導電性を有する炭素材料が透明でない材料として用いられてもよい。
太陽電池100は、光電変換層4および第1電極2の間に電子輸送層3を具備しているため、第1電極2は、光電変換層4からの正孔に対するブロック性を有さなくてもよい。したがって、第1電極2の材料は、光電変換層4とオーミック接触可能な材料であってもよい。
太陽電池100が正孔輸送層5を具備していない場合、第2電極6は、例えば光電変換層4からの電子に対するブロック性を有する材料で形成されている。この場合、第2電極6は、光電変換層4とオーミック接触しない。光電変換層4からの電子に対するブロック性とは、光電変換層4で発生した正孔のみを通過させ、電子を通過させない性質のことである。電子に対するブロック性を有する材料のフェルミエネルギーは、光電変換層4の伝導帯下端のエネルギー準位よりも低い。電子に対するブロック性を有する材料のフェルミエネルギーは、光電変換層4のフェルミエネルギー準位よりも低くてもよい。電子に対するブロック性を有する材料の例は、白金、金、またはグラフェンのような炭素材料である。
太陽電池100は、光電変換層4および第2電極6の間に正孔輸送層5を有している場合、第2電極6は、光電変換層4からの電子に対するブロック性を有さなくてもよい。この場合、第2電極6は、光電変換層4とオーミック接触していてもよい。
光電変換層4からの正孔に対するブロック性を有する材料は、透光性を有さないことがある。光電変換層4からの電子に対するブロック性を有する材料もまた、透光性を有さないことがある。そのため、これらの材料を用いて第1電極2または第2電極6が形成されているとき、第1電極2または第2電極6は、光が第1電極2または第2電極6を透過するような上記のパターンを有する。
第1電極2および第2電極6のそれぞれの光の透過率は、50%以上であってもよく、80%以上であってもよい。電極を透過する光の波長は、光電変換層4の吸収波長に依存する。第1電極2および第2電極6のそれぞれの厚みは、例えば、1ナノメートル以上1000ナノメートル以下の範囲内にある。
(正孔輸送層5)
正孔輸送層5は、有機物または無機半導体によって構成される。正孔輸送層5として用いられる代表的な有機物の例は、2,2′,7,7′−tetrakis−(N,N−di−p−methoxyphenylamine)9,9′−spirobifluorene(以下、「spiro−OMeTAD」という)、poly[bis(4−phenyl)(2,4,6−trimethylphenyl)amine](以下、「PTAA」という)、poly(3−hexylthiophene−2,5−diyl)(以下、「P3HT」という)、poly(3,4−ethylenedioxythiophene)(以下、「PEDOT」という)、または銅フタロシアニン(以下、「CuPC」という)である。
無機半導体の例は、CuO、CuGaO、CuSCN、CuI、NiO、MoO 、V、または酸化グラフェンのようなカーボン材料である。
正孔輸送層5は、互いに異なる材料から形成される複数の層を含んでいてもよい。
正孔輸送層5の厚みは、1ナノメートル以上1000ナノメートル以下であってもよく、10ナノメートル以上500ナノメートル以下であってもよく、または10ナノメートル以上50ナノメートル以下であってもよい。正孔輸送層5の厚みが1ナノメートル以上1000ナノメートル以下であれば、十分な正孔輸送性を発現できる。さらに、正孔輸送層5の厚みが1ナノメートル以上1000ナノメートル以下であれば、正孔輸送層5の抵抗が低いので、高効率に光が電気に変換される。
正孔輸送層5は、支持電解質および溶媒を含有していてもよい。支持電解質および溶媒は、正孔輸送層5中の正孔を安定化させる。
支持電解質の例は、アンモニウム塩またはアルカリ金属塩である。アンモニウム塩の例は、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、六フッ化リン酸テトラエチルアンモニウム、イミダゾリウム塩、またはピリジニウム塩である。アルカリ金属塩の例は、Lithium
bis(trifluoromethanesulfonyl)imide(以下、「LiTFSI」という)、LiPF、LiBF、過塩素酸リチウム、または四フッ化ホウ酸カリウムである。
正孔輸送層5に含有される溶媒は、高いイオン伝導性を有していてもよい。当該溶媒は、水系溶媒または有機溶媒であり得る。溶質の安定化の観点から、有機溶媒であることが望ましい。有機溶媒の例は、tert−ブチルピリジン、ピリジン、またはn−メチルピロリドンのような複素環化合物である。
正孔輸送層5に含有される溶媒は、イオン液体であってもよい。イオン液体は、単独でまたは他の溶媒と混合されて用いられ得る。イオン液体は、低い揮発性および高い難燃性の点で望ましい。
イオン液体の例は、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラシアノボレートのようなイミダゾリウム化合物、ピリジン化合物、脂環式アミン化合物、脂肪族アミン化合物、またはアゾニウムアミン化合物である。
図2は、実施形態の太陽電池の変形例の断面図を示す。
図2に示される太陽電池200は、電子輸送層3が多孔質層3bのみから構成されること以外、図1に示される太陽電池100と同じである。太陽電池200は、緻密層3aを具備していないが、太陽電池200の基本的な作用効果は太陽電池100のそれと同じである。
次に、太陽電池100の基本的な作用効果を説明する。太陽電池100に光が照射されると、光電変換層4が光を吸収し、励起された電子と、正孔とを光電変換層4の内部で発生させる。この励起された電子は、電子輸送層3に移動する。一方、光電変換層4で生じた正孔は、正孔輸送層5に移動する。電子輸送層3は第1電極2に接続され、かつ正孔輸送層5は第2電極6に接続されているので、負極として機能する第1電極2および正極として機能する第2電極6から電流が取り出される。
(太陽電池100の製法)
太陽電池100は、例えば以下の方法によって作製することができる。
まず、基板1の表面に第1電極2を、化学気相蒸着法(以下、「CVD法」という)またはスパッタ法により形成する。
第1電極2の上に、緻密層3aを、スピンコート法のような塗布法、または、スパッタ法により形成する。以下、緻密なTiZnOで構成されている緻密層3aを形成する方法が説明される。スピンコート法では、Ti原料およびZn原料を溶解させた溶液が準備される。Ti原料の例は、オルトチタン酸テトライソプロピルまたはTiClである。Zn原料の例は、ZnClまたは酢酸亜鉛である。溶液の溶媒の例は、イソプロパノールまたはエタノールである
溶液は第1電極2上にスピンコート法により塗布され、塗布膜を形成する。塗布膜は、空気中で摂氏30度以上摂氏700度以下の温度で焼成される。
緻密層3aの上に、多孔質層3bが、スピンコート法のような塗布法により形成される。上述のとおり、多孔質層3bは、多孔質のTiZnOで構成されている。スピンコート法では、Ti原料およびZn原料を溶解させた溶液が準備される。Ti原料の例は、オルトチタン酸テトラブチルまたはTiClである。Zn原料の例は、ZnCl、硝酸亜鉛六水和物、または酢酸亜鉛である。溶液溶媒の例は、エタノール、ベンジルアルコール、または1,3−プロパンジオールである。
溶液は加熱され、TiZnO分散液を得る。得られたTiZnOの分散液に、多孔化剤が添加され、多孔質TiZnO原料溶液を調製する。多孔化剤の例は、エチルセルロースである。
多孔質TiZnO原料溶液は、緻密層3aの上にスピンコート法により塗布され、塗布膜を形成する。塗布膜は、摂氏100度以上摂氏700度以下の温度で焼成される。このようにして、多孔質層3bが形成される。
電子輸送層3の上に(すなわち、多孔質層3bの上に)光電変換層4が形成される。光電変換層4は、例えば、以下のように形成され得る。以下、一例として、(HC(NH1−y(CCHCHNHSnI(ここで、0<y<1、以下、「FA1−y−zPEASnI」という)で表されるペロブスカイト化合物を含有する光電変換層4を形成する方法が説明される。
まず、有機溶媒に、SnI、HC(NHI(以下、「FAI」という)、およびCCHCHNHI(以下、「PEAI」という)が添加され、混合液を得る。有機溶媒の例は、ジメチルスルホキシド(以下、「DMSO」という)およびN,N−ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」という)の混合物(体積比=1:1)である。
SnIのモル濃度は、0.8mol/L以上2.0mol/L以下であってもよく、0.8mol/L以上1.5mol/L以下であってもよい。
FAIのモル濃度は、0.8mol/L以上2.0mol/L以下であってもよく、0.8mol/L以上1.5mol/L以下であってもよい。
PEAIのモル濃度は、0.1mol/L以上0.6mol/L以下であってもよく、0.3mol/L以上0.5mol/L以下であってもよい。
次に、混合液は、摂氏40度以上摂氏180度以下の温度に加熱される。このようにして、SnI、FAI、およびPEAIが溶解している混合溶液を得る。続いて、混合溶液は室温で放置される。
次に、混合溶液を電子輸送層3上に(すなわち、多孔質層3bの上に)スピンコート法にて塗布し、塗布膜を形成する。次いで、塗布膜は、40℃以上100℃以下の温度で、15分以上1時間以下の間、加熱される。これにより、光電変換層4が形成される。スピンコート法にて混合溶液が塗布される場合には、スピンコート中に貧溶媒を滴下してもよい。貧溶媒の例は、トルエン、クロロベンゼン、またはジエチルエーテルである。
混合溶液は、フッ化スズのようなクエンチャー物質を含んでいてもよい。クエンチャー物質の濃度は、0.05mol/L以上0.4mol/L以下であってもよい。クエンチャー物質により、光電変換層4内に欠陥が生成することが抑制される。光電変換層4内に欠陥が生成する原因は、例えば、Sn4+の量の増加によるSn空孔の増加である。
光電変換層4の上に、正孔輸送層5が形成される。正孔輸送層5の形成方法の例は、塗布法または印刷法である。塗布法の例は、ドクターブレード法、バーコート法、スプレー法、ディップコーティング法、またはスピンコート法である。印刷法の例は、スクリーン印刷法である。複数の材料を混合して正孔輸送層5を得て、次いで正孔輸送層5を加圧または焼成してもよい。正孔輸送層5の材料が有機の低分子体または無機半導体である場合には、真空蒸着法によって正孔輸送層5を作製してもよい。
最後に、正孔輸送層5の上に、第2電極6が形成される。このようにして、太陽電池100が得られる。第2電極6は、CVD法またはスパッタ法により形成され得る。
<本開示の基礎となった知見>
本開示の基礎となった知見は以下のとおりである。
スズ系ペロブスカイト化合物は、光電変換材料として優れた物性値を有する。したがって、スズ系ペロブスカイト太陽電池は高い電圧を出力することが期待される。しかし、実際には、従来のスズ系ペロブスカイト太陽電池は、その優れた物性値から期待されるような高い電圧を出力できていない。
一般に、太陽電池の電圧低下の要因の一つは、電子輸送材料の伝導帯下端のエネルギー準位および光電変換材料の伝導帯下端のエネルギー準位の間の整合性が取れていないことであることが知られている。より詳細には、当該整合性が取れていない場合には、電子輸送層3および光電変換層4の間の界面付近で電子の存在確率が増加する。その結果、界面でのキャリアの再結合確率が上がり、電圧のロスが生じる。本明細書における「伝導帯下端のエネルギー準位」の値は、真空準位を基準とした値である。
スズ系ペロブスカイト化合物の伝導帯下端のエネルギー準位は、おおよそ−3.4eVであり得る。従来のスズ系ペロブスカイト太陽電池で使用されている代表的な電子輸送材料は、TiOである。TiOの伝導帯下端のエネルギー準位は、−4.0eVである。それらの間の差は0.6eVという大きな値である。この大きな値が、整合性が取れていない原因となっている。
このように、従来のスズ系ペロブスカイト太陽電池では、電子輸送材料の伝導帯下端のエネルギー準位および光電変換材料の伝導帯下端のエネルギー準位の間で整合性が取れていない。本発明者らは、スズ系ペロブスカイト太陽電池の出力電圧を向上させるためには、TiOの伝導帯下端のエネルギー準位よりも浅い伝導帯下端のエネルギー準位を有する電子輸送材料を用いることが必要とされるということを見出した。
本発明者らは、電子輸送材料として、TiZnOに着目した。本発明者らがTiZnOに着目した理由は、TiZnOの伝導帯下端のエネルギー準位およびスズ系ペロブスカイト化合物の伝導帯下端のエネルギー準位の間の差が小さいからである。
TiZnOの伝導帯下端のエネルギー準位は、−3.2eVである。すなわち、TiZnOは、従来のスズ系ペロブスカイト太陽電池の一般的な電子輸送材料であるTiO よりも、浅い伝導帯下端のエネルギー準位を有している。上述されたように、スズ系ペロブスカイト太陽電池の伝導帯下端のエネルギー準位は、−3.4eVである。従って、それらの間の差は0.2eVという小さい値である。小さいエネルギー準位の差のため、TiZnOは、スズ系ペロブスカイト太陽電池に含まれる電子輸送材料として適している。
しかし、TiZnOが電子輸送材料として用いられる場合、フラットバンド電位を向上させることが難しい。本発明者らは、TiZnOの多孔質体を電子輸送材料として用いることによって、効果的にフラットバンド電位を向上させることができるということを、新たに見出した。
これらの知見に基づいて、本発明者らは、スズ系ペロブスカイト化合物を含有し、かつ高いフラットバンド電位を有する太陽電池を提供する。
(実施例)
以下、本開示が、以下の実施例を参照しながらより詳細に説明される。以下に説明されるように、実施例1〜4および比較例1〜5において、電子輸送層3およびペロブスカイト化合物を含有する光電変換層4を具備する太陽電池が作製された。さらに、各太陽電池の特性が評価された。実施例1〜4および比較例1〜3による各太陽電池は、図1に示されるペロブスカイト太陽電池100と同じ構造を有するスズ系ペロブスカイト太陽電池であった。比較例4〜5による太陽電池もまた、図1に示されるペロブスカイト太陽電池100と同じ構造を有していた。比較例4〜5による太陽電池は、スズ系鉛ペロブスカイト太陽電池ではなく、鉛系ペロブスカイト太陽電池であることに注意せよ。
(実施例1)
インジウムによってドープされたSnO層を表面に有するガラス基板(日本板硝子製)が用意された。ガラス基板およびSnO層は、それぞれ、基板1および第1電極2として機能した。ガラス基板は、1ミリメートルの厚みを有していた。
オルトチタン酸テトライソプロピル(シグマアルドリッチ製、以下、「TTIT」という)および塩化亜鉛(富士フイルム和光純薬株式会社製)をイソプロパノール(富士フイルム和光純薬株式会社製、以下、「IPA」という)に溶解させて、IPA溶液を調製した。IPA溶液に含有されるTTITの濃度は、15mmol/Lであった。IPA溶液に含有される塩化亜鉛の濃度は、6.5mmol/Lであった。
IPA溶液は第1電極2の上にスピンコート法により塗布され、塗布膜を得た。塗布膜は、空気中で摂氏350度で1時間焼成され、緻密層3aを形成した。
緻密層3aは、10ナノメートルの厚みを有していた。
緻密層3aにおけるTi:Znのモル比は、15:6.5であった。
次に、多孔質層3bが以下のように形成された。
まず、硝酸亜鉛六水和物(1.356グラム、富士フイルム和光純薬株式会社製)をエタノール(3.185mL、富士フイルム和光純薬株式会社製)中に溶解させ、硝酸亜鉛六水和物を1.43mol/Lの濃度で含有するエタノール溶液を得た。
エタノール溶液に、チタンブトキシド(4.56mmol)を滴下して混合溶液を得た。混合溶液は撹拌された。
TiのZnに対するモル比は1であった。
混合溶液に、ベンジルアルコール(9.61mL、関東化学株式会社製)および1,3−プロパンジオール(0.113mL、シグマアルドリッチ製)を加えた。添加後、混合溶液を摂氏80で8時間加熱し、TiZnO分散液を調製した。
エチルセルロース(0.178グラム)をエタノール(8.06ミリリットル)に溶解させ、次いでテルピネオール(45マイクロリットル)を添加し、エチルセルロースのエタノール溶液を調製した。当該エタノール溶液に含有されるエチルセルロースは、5.3質量%の濃度を有していた。
上記のとおり調製されたTiZnO分散液およびエチルセルロースのエタノール溶液を、1:0.27のTiZnO:エチルセルロース質量比を有するように混合した。このようにして、多孔質TiZnO原料溶液が調製された。
多孔質TiZnO原料溶液は、緻密層3a上にスピンコート法により塗布され、塗布膜を形成した。塗布膜を、摂氏80度で10分間仮焼成した。その後、仮焼成された膜は電気炉の中に入れられ、摂氏400度で4時間焼成され、多孔質のTiZnOから形成された多孔質層3bが形成された。多孔質層3bを構成する材料の組成TiZnOは、出発物質におけるTiのZnに対するモル比を元に表された。
このようにして、緻密層3aおよび多孔質層3bを具備する電子輸送層3が形成された。
次に、SnI(シグマアルドリッチ製)、SnF(シグマアルドリッチ製)、FAI(GreatCell Solar製)、およびPEAI(GreatCell Solar製)を含有する溶液が調製された。当該溶液に含有されるSnI、SnF、FAI、およびPEAIの濃度は、それぞれ、1.5mol/L、0.15mol/L、1.5mol/L、および0.3mol/Lであった。当該溶液の溶媒は、DMSO(すなわち、ジメチルスルホキシド)およびDMF(すなわち、N,N−ジメチルホルムアミド)の混合物(DMSO:DMF=1:1(体積比))であった。
グローブボックス内で、電子輸送層3上に溶液(80マイクロリットル)がスピンコート法により塗布され、塗布膜を形成した。塗布膜は、450ナノメートルの厚みを有していた。溶液の一部は、多孔質層3bの空孔の内部にも含浸していた。したがって、塗布膜の厚み(すなわち、450ナノメートル)は、多孔質層3bの厚みを含んでいる。多孔質層3bの厚みは、224ナノメートルであった。
塗布膜は、ホットプレート上で、摂氏80度で30分間焼成され、光電変換層4を形成した。光電変換層4は、組成式FA0.83PEA0.17SnIにより表されるペロブスカイト化合物を主として含有していた。組成式FA0.83PEA0.17SnIにより表されるペロブスカイト化合物の伝導帯下端のエネルギー準位は、真空準位を基準として、−3.4eVであった。
グローブボックス内で、PTAA(すなわち、poly[bis(4−phenyl)(2,4,6−trimethylphenyl)amine]、シグマアルドリッチ製)を10mg/mLの濃度で含むトルエン溶液(80μL)が光電変換層4上にスピンコート法により塗布され、正孔輸送層5を形成した。
最後に、正孔輸送層5上に、100ナノメートルの厚みを有する金膜が蒸着され、第2電極6を形成した。このようにして、実施例1の太陽電池が得られた。
[実施例2]
実施例2では、TiZnO分散液およびエチルセルロースのエタノール溶液を1:1.2のTiZnO:エチルセルロース質量比を有するように混合して多孔質TiZnO 原料溶液が調製されたことを除き、実施例1と同様の方法で、実施例2の太陽電池が得られた。
[実施例3]
実施例3では、TiZnO分散液およびエチルセルロースのエタノール溶液が、1:7.2のTiZnO:エチルセルロース質量比を有するように混合されて多孔質TiZnO原料溶液が調製されたことを除き、実施例1と同様の方法で、実施例3の太陽電池が得られた。
[実施例4]
実施例4では、以下の2つの事項(i)および(ii)を除き、実施例1と同様の方法で、実施例4の太陽電池が得られた。
(i) 緻密層3aの形成において、出発物質に含まれるTi:Znのモル比が1:1に等しくなるように、IPA溶液に含有されるTTITおよび塩化亜鉛の濃度が、それぞれ、10.8mmol/Lおよび10.8mmol/Lであったこと、
(ii) 実施例3の場合と同様に、TiZnO分散液およびエチルセルロースのエタノール溶液が、1:7.2のTiZnO:エチルセルロース質量比を有するように混合されて多孔質TiZnO原料溶液が調製されたこと。
[比較例1]
比較例1では、多孔質層3bが形成されなかったことを除き、実施例1と同様の方法で、比較例1の太陽電池が得られた。すなわち、比較例1の太陽電池の電子輸送層3は、多孔質のTiZnOを含有していなかった。
[比較例2]
比較例2では、以下の2つの事項(i)および(ii)を除き、実施例1と同様の方法で、比較例2の太陽電池が得られた。
(i) 緻密層3aが、スパッタ法によって第1電極2上に化学式TiOにより表される酸化チタンを形成することにより形成されたこと。
(ii) 多孔質層3bが、以下のように形成されたこと。
まず、30ナノメートルの平均1次粒子径を有する酸化チタン粉末(GreatCell Solar社製)をエチルセルロースのエタノール溶液中に分散させて、TiOペーストを調製した。
次に、TiOペーストは緻密層3a上に塗布され、塗布膜を得た。塗布膜は摂氏100度で仮焼成された。
最後に、仮焼成された塗布膜は、摂氏500度で30分間空気中で焼成され、多孔質層3bを形成した。
[比較例3]
比較例3では、以下の(i)の事項を除き、実施例1と同様の方法で、比較例3の太陽電池が得られた。
(i) 多孔質層3bの形成において、硝酸亜鉛六水和物の重量が1.356グラムであったこと。比較例3では、出発物質に含まれるTi:Znのモル比が3:1に等しく、かつエタノール溶液に含有される硝酸亜鉛六水和物は、0.48mol/Lであった。
[比較例4]
比較例4では、光電変換層4が、組成式FA0.83PEA0.17SnIにより表されるスズ系ペロブスカイト化合物ではなく、FA0.83PEA0.17PbIにより表される鉛系ペロブスカイト化合物であったこと以外は、実施例1と同様の方法で、比較例4の太陽電池が得られた。
FA0.83PEA0.17PbIにより表される鉛系ペロブスカイト化合物は、SnI(1.5mol/L)およびSnF(0.15mol/L)に代えて、PbI(シグマアルドリッチ製、1.5mol/L)が用いられたこと以外は、実施例1における組成式FA0.83PEA0.17SnIにより表されるスズ系ペロブスカイト化合物の場合と同様に得られた。
組成式FA0.83PEA0.17PbIのペロブスカイト化合物の伝導帯下端のエネルギー準位は、真空準位を基準として、−4.0eVであった。
[比較例5]
比較例5では、以下の3つの事項(i)〜(iii)を除き、実施例1と同様の方法で、比較例5の太陽電池が得られた。
(i) 比較例2の場合と同様に、緻密層3aが、スパッタ法によって第1電極2上に化学式TiOにより表される酸化チタンを形成することにより形成されたこと。
(ii) 比較例2の場合と同様に、多孔質層3bが、以下のように形成されたこと。まず、30ナノメートルの平均1次粒子径を有する酸化チタン粉末(GreatCell
Solar社製)をエチルセルロースのエタノール溶液に分散させて、TiOペーストを調製した。次に、TiOペーストは緻密層3a上に塗布され、塗布膜を得た。塗布膜は摂氏100度で仮焼成された。最後に、仮焼成された塗布膜は、摂氏500度で30分間空気中で焼成され、多孔質層3bを形成した。
(iii) 比較例4の場合と同様に、光電変換層4が、組成式FA0.83PEA .17SnIにより表されるスズ系ペロブスカイト化合物ではなく、FA0.83PEA0.17PbIにより表される鉛系ペロブスカイト化合物であったこと。
[多孔質層3bに含まれる電子輸送材料の伝導帯下端のエネルギー準位の算出]
各実施例および比較例において、基板1、第1電極2、および電子輸送層3から構成されるサンプルが用意された。サンプルは、光電変換層4、正孔輸送層5、および第2電極6を具備していなかった。すなわち、電子輸送層3の表面が露出していた。
サンプルに含まれる電子輸送層3の多孔質層3bに含まれる電子輸送材料の伝導帯下端のエネルギー準位は、以下のように、紫外電子分光測定法および透過率測定法により測定された。比較例1では、緻密層3aに含まれる電子輸送材料の伝導帯下端のエネルギー準位が測定された。
各サンプルは、紫外電子分光測定装置(アルバック・ファイ株式会社製、商品名:PHI 5000 VersaProbe)を用いる紫外電子分光測定に供され、各電子輸送材料の価電子帯上端のエネルギー準位の値が得られた。
各サンプルは、透過率測定装置(株式会社島津製作所製、商品名:SlidSpec−3700))を用いる透過率測定に供され、次いで透過率測定の結果から各電子輸送材料のバンドギャップの値が得られた。
このようにして得られた価電子帯上端のエネルギー準位およびバンドギャップの値に基づいて、電子輸送材料の伝導帯下端のエネルギー準位が算出された。
このようにして計算された各材料の伝導帯下端のエネルギー準位は、以下のとおりである。
多孔質TiZnO −3.20eV
多孔質TiO −3.70eV
多孔質Ti1.5Zn0.5 −4.01eV
緻密Ti1.5Zn0.5 −3.24eV
[多孔質層3bの空孔率]
実施例および比較例の多孔質層3bの空孔率は、ガス吸着装置(Micromeritics社製、商品名:ASAP)を用いたガス吸着測定法によって得られた多孔質層3bの空孔体積、および多孔質層3bに含有される電子輸送材料(すなわち、TiZnOまたはTiO)の密度から算出された。
[フラットバンド電位およびキャリア密度]
実施例および比較例の太陽電池のインピーダンスが、インピーダンス測定システム(Solartron analytical社製、商品名:ModuLab XM)を用いて測定され、非特許文献3に記載の方法に基づいて、フラットバンド電位およびキャリア密度を算出した。
[ペロブスカイト化合物の色の変化]
実施例および比較例の太陽電池に含有されるペロブスカイト化合物の色が変化しているかどうかを、本発明者らは目視で観察した。
表1および表2は、実施例および比較例の太陽電池における光電変換材料、電子輸送材料、チタン亜鉛複合酸化物(すなわち、TiZnOまたはTi1.5Zn0.5)に対するエチルセルロース(すなわち、多孔化剤)の質量比、空孔率、ペロブスカイト化合物の色の変化、フラットバンド電位、およびキャリア密度を示す。
表1および表2に示されている電子輸送材料は、電子輸送層3に含まれ、かつ光電変換層4と接している部分の電子輸送材料である。
Figure 2020144885
Figure 2020144885
表1から明らかなように、実施例1から4の太陽電池は、スズ系ペロブスカイト化合物を含有する光電変換層4および多孔質のTiZnOを含有する電子輸送層3を備えているので、実施例1から4の太陽電池は、0.9ボルトを超える高いフラットバンド電位を有する。さらに、実施例1から4の太陽電池は、2.61×1015以上5.20×10 16以下のキャリア密度を有しているので、実施例1から4の太陽電池は、高い光電変換効率を得られると考えられる。
実施例1を比較例2と比較すると明らかなように、多孔質のTiZnOが比較的低い空隙率(例えば、およそ0.48、実施例1を参照)を有する場合には、多孔質のTiZnOが比較的高い空隙率(例えば、およそ0.66、比較例2を参照)を有する場合よりも、太陽電池は、より高いフラットバンド電位を有する。これは、スズ系ペロブスカイト化合物との伝導帯下端のエネルギー準位の整合性の点で、TiZnOがTiOよりも優れているためであると本発明者らは考えている。
実施例1〜3の太陽電池および比較例1の太陽電池では、スズ系ペロブスカイト化合物が光電変換材料として用いられている。一方、実施例1から3の太陽電池は多孔質のTiZnOを電子輸送層3に含むが、比較例1の太陽電池は、電子輸送層3に多孔質のTiZnOではなく緻密なTi1.5Zn0.5を含む。言い換えれば、実施例1から3の太陽電池では、スズ系ペロブスカイト化合物に接する電子輸送材料が、多孔質のTiZnOであるが、比較例1の太陽電池では、スズ系ペロブスカイト化合物に接する電子輸送材料が、緻密なTi1.5Zn0.5である。
実施例1〜3による太陽電池は、0.9ボルト以上の高いフラットバンド電位を有している。一方、比較例1の太陽電池は、0.59ボルトの低いフラットバンド電位を有している。
これらの結果から、多孔質のTiZnOが用いられることによって効果的にフラットバンド電位を向上させることができるということが理解される。
比較例4の太陽電池では、鉛系ペロブスカイト化合物および多孔質のTiZnOが、それぞれ、光電変換材料および電子輸送材料として用いられている。比較例4の太陽電池は、高いフラットバンド電位および低いキャリア密度を有しているが、実施例4では鉛系ペロブスカイト化合物が黒色から黄色に変化していた。これは、比較例4の太陽電池では、鉛系ペロブスカイト化合物が分解し、その結果、光電変換層4の機能が低下したことを示唆している。
したがって、多孔質のTiZnOが鉛系ペロブスカイト化合物と組み合わされて用いられた場合、鉛系ペロブスカイト化合物が分解すると考えられる。
このように、スズ系ペロブスカイト化合物のために好適な電子輸送材料は、鉛系ペロブスカイト化合物のために好適な電子輸送材料とは異なる。従って、鉛系ペロブスカイト太陽電池およびスズ系ペロブスカイト太陽電池において同じ電子輸送材料が用いられても、それらの太陽電池の性能は互いに異なる。
本開示の太陽電池は、例えば、屋根上に設置する太陽電池として有用である。
1 基板
2 第1電極
3 電子輸送層
3a 緻密層
3b 多孔質層
4 光電変換層
5 正孔輸送層
6 第2電極
100 太陽電池
200 太陽電池

Claims (7)

  1. 太陽電池であって、
    第1電極、
    第2電極、
    前記第1電極および第2電極の間に設けられた光電変換層、および
    前記第1電極および前記光電変換層の間に設けられた電子輸送層
    を具備し、
    前記第1電極および前記第2電極からなる群から選択される少なくとも1つの電極が透光性を有し、
    前記光電変換層は、1価のカチオン、Snカチオン、およびハロゲンアニオンから構成されるペロブスカイト化合物を含有し、
    前記電子輸送層は、多孔質のTiZnOを含有する、
    太陽電池。
  2. 請求項1に記載の太陽電池であって、
    前記多孔質のTiZnOは、20%以上70%以下の空孔率を有する、
    太陽電池。
  3. 請求項2に記載の太陽電池であって、
    前記多孔質のTiZnOは、48%以上60%以下の空孔率を有する、
    太陽電池。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の太陽電池であって、
    前記1価のカチオンは、ホルムアミジニウムカチオンおよびメチルアンモニウムカチオンからなる群から選択される少なくとも1つを含む、
    太陽電池。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の太陽電池であって、
    前記ハロゲンアニオンは、ヨウ化物イオンを含む、
    太陽電池。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の太陽電池であって、さらに
    前記第2電極および前記光電変換層の間に設けられている正孔輸送層
    を具備する、太陽電池。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の太陽電池であって、
    前記多孔質のTiZnOが、前記光電変換層と接している、
    太陽電池。
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