JPWO2020066296A1 - 鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造 - Google Patents
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Abstract
鞍乗り型車両に搭載されるパワーユニットのメイン軸45を収容するクランクケースと、メイン軸45の軸線45aに軸方向から対向する向きでクランクケースに取り付けられるクラッチカバー42とを備える鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造において、クラッチカバー42は、軸線25aに軸方向から対向する面53に位置する基準点53aの周囲に、メイン軸45の周方向に分割して環状の配列で複数設けられる分割面54を備え、各分割面54は、基準点53aを中心とするカバー42の周方向Rにおいて、各分割面54の一端54cから他端54dに向けて高さが変化するように傾斜し、カバー42は、互いに隣接する分割面54の他端54dと一端54cとを接続する接続壁55を備える。
Description
つまり、鞍乗り型車両におけるパワーユニットのカバー構造の軽量化および剛性の確保が望まれる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造において、カバーを軽量化し、且つ、カバーの剛性を確保できるようにすることを目的とする。
鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造は、鞍乗り型車両に搭載されるパワーユニット(11)の回転軸(25,45)を収容するパワーユニットケース(26)と、前記回転軸(25,45)の軸線(25a,45a)に軸方向から対向する向きで前記パワーユニットケース(26)に取り付けられるカバー(42,41)とを備える鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造において、前記カバー(42,41)は、前記軸線(25a,45a)に軸方向から対向する面(53,253)に位置する基準点(53a,253a)の周囲に、前記回転軸(25,45)の周方向に分割して環状の配列で複数設けられる分割面(54,254)を備え、各前記分割面(54,254)は、前記基準点(53a,253a)を中心とする前記カバー(42,41)の周方向(R,R2)において、各前記分割面(54,254)の一端(54c,254c)から他端(54d,254d)に向けて高さが変化するように傾斜し、前記カバー(42,41)は、互いに隣接する前記分割面(54,254)の前記他端(54d,254d)と前記一端(54c,254c)とを接続する接続壁(55,255)を備えることを特徴とする。
また、上述の構成において、各前記分割面(54,254)の前記傾斜の方向は同一であっても良い。
また、上述の構成において、前記分割面(54,254)は、前記接続壁(55,255)によって接続されて、前記基準点(53a,253a)の周囲を回る階段状の面を構成しても良い。
また、上述の構成において、前記分割面(54,254)は、前記基準点(53a,253a)側から前記回転軸(25,45)の径方向外側に行くに連れて高さが低くなるように傾斜しても良い。
また、上述の構成において、前記分割面(54)の裏側には、前記基準点(53a)を囲うように環状リブ(60)が設けられても良い。
さらに、上述の構成において、前記接続壁(55,255)は、前記基準点(53a)を中心に、放射状に配置されても良い。
この構成によれば、基準点の周囲に環状の配列で複数設けられる各分割面は、分割面の一端から他端に向けて高さが変化する傾斜の形状、及び、互いに隣接する分割面の他端と一端とを接続する接続壁によって剛性が高くなる。このため、カバーを肉薄化してカバーを軽量化できるとともに、カバーの剛性を確保できる。
この構成によれば、分割面を分割面の高さ方向に接続する接続壁によって、カバーの剛性を効果的に向上できる。
また、上述の構成において、各分割面の傾斜の方向は同一であっても良い。
この構成によれば、カバーの剛性を周方向にバランス良く向上できる。
この構成によれば、カバーの剛性を周方向にバランス良く向上できる。
また、上述の構成において分割面は、接続壁によって接続されて、基準点の周囲を回る階段状の面を構成しても良い。
この構成によれば、接続壁の数を小さくしながら、分割面を効率良く配置でき、カバーの剛性を向上できる。
この構成によれば、回転軸の軸線の周囲に分割面が環状に配列されるため、カバーの剛性を全体的にバランス良く向上できる。
また、上述の構成において、分割面は、基準点側から回転軸の径方向外側に行くに連れて高さが低くなるように傾斜しても良い。
この構成によれば、カバーの外形を小さくでき、カバーを軽量化できる。
この構成によれば、リブによって接続壁の剛性を向上でき、カバーの剛性を効果的に向上できる。
また、上述の構成において、分割面の裏側には、基準点を囲うように環状リブが設けられても良い。
この構成によれば、環状リブによって各分割面を周方向に接続でき、カバーの剛性を効果的に向上できる。
さらに、上述の構成において、接続壁は、基準点を中心に、放射状に配置されても良い。
この構成によれば、放射状の配置の接続壁によって、カバーの剛性を効果的に向上できる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るエンジン11(内燃機関)を搭載した自動二輪車1の左側面図である。
自動二輪車1は、車体フレーム10にパワーユニットとしてのエンジン11が支持され、前輪2を操舵可能に支持するフロントフォーク12が車体フレーム10の前端に操舵可能に支持され、後輪3を支持するスイングアーム13が車体フレーム10の後部側に設けられる車両である。
自動二輪車1は、乗員がシート14に跨るようにして着座する鞍乗り型車両であり、シート14は、車体フレーム10の後部の上方に設けられる。
メインフレーム16は、メインフレーム16の前後の中間部から下方に延出してエンジン11を支持するエンジンハンガー部16aを備える。
スイングアーム13は、左右のピボットフレーム17に支持されるピボット軸22に軸支される。ピボット軸22は、車幅方向に水平に延びる。スイングアーム13は、前端部をピボット軸22に軸支され、ピボット軸22を中心に上下に揺動する。
フロントフェンダー35は、フロントフォーク12に取り付けられる。
燃料タンク36は、メインフレーム16の上方に設けられる。
エンジン11は、車幅方向(左右方向)に水平に延びるクランク軸25を支持するクランクケース26(パワーユニットケース)と、クランクケース26の前部から上方に延びるシリンダー部27とを備える。
シリンダー部27には、シリンダー部27内を往復運動するピストン(不図示)が収容される。このピストンは、コンロッド(不図示)を介してクランク軸25に接続される。シリンダー部27には、燃焼室、点火装置、及び動弁装置等が設けられる。
エンジン11の吸気装置(不図示)は、シリンダー部27の後面の吸気ポートに接続される。
エンジン11の排気装置(不図示)は、シリンダー部27の前面の排気ポートに接続される。
ケース本体部40には、クランク軸25及び変速機が収容される。この変速機は、クランク軸25によって駆動されるメイン軸45と、メイン軸45によって駆動されるカウンタ軸46とを備える。上記変速機は、メイン軸45に設けられるメインギア群とカウンタ軸46に設けられるカウンタギア群とが常に噛み合う常時噛み合い式の変速機である。ケース本体部40の後部は、上記変速機を収納する変速機ケース部47である。
エンジン11の出力は、上記変速機の出力軸であるカウンタ軸46と後輪3とを接続する駆動チェーン23を介し、後輪3に伝達される。
ローター48は、ケース本体部40から外側方(左側方)に露出する。発電機カバー41は、ケース本体部40の左側面に取り付けられ、クランク軸25の一端及びローター48を車幅方向外側から覆う。上記発電機のステーター(不図示)は、例えば発電機カバー41の裏面やケース本体部40に取り付けられる。
クラッチ50は、メイン軸45の軸端に設けられ、メイン軸45と同軸に配置される。クラッチ50は、メイン軸45の左右の軸端において、クランク軸25のローター48が設けられる側とは反対側の軸端に設けられる。すなわち、クラッチ50は、メイン軸45の右の軸端に設けられ、ローター48は、クランク軸25の左の軸端に設けられる。
クラッチ50は、ケース本体部40から外側方(右側方)に露出する。クラッチカバー42は、ケース本体部40の右側面に取り付けられ、メイン軸45の軸端及びクラッチ50を車幅方向外側から覆う。
クラッチカバー42は、側面視で略円形に形成されてクラッチ50を車幅方向外側から覆う側面カバー部51と、側面カバー部51の周縁部51aからメイン軸45の軸方向に延出する周壁部52とを備える。
クラッチカバー42は、ケース本体部40から車幅方向外側に膨出するカバーである。
クラッチカバー42は、例えば鋳造によって製造される金属製のカバーである。
中央面53は、車両側面視で略円形の円板状の板部材である。中央面53は、メイン軸45の軸線45の延長線上に位置し、メイン軸45の軸線45aは、中央面53に略直交する。メイン軸45の軸線45aが中央面53に交わる点は基準点53aである。基準点53aは、中央面53の略中心に位置する。すなわち、中央面53は、メイン軸45の軸方向視で、メイン軸45に車幅方向外側から重なる。
各分割面54の内周縁54aは、中央面53の外周縁に接続される円弧状である。
各分割面54の外周縁は、側面カバー部51の周縁部51aを形成する。周縁部51aは、メイン軸45の軸方向視で、基準点53aを中心とする円形状に形成され、メイン軸45と略同軸に設けられる。
周壁部52は、車幅方向内側の端部に、周壁部52の径方向外側に延出するフランジ状の合わせ部52aを備える。合わせ部52aは、ケース本体部40の側面に合わさる。
合わせ部52aには、複数の固定孔部52bが設けられる。クラッチカバー42は、各固定孔部52bに車幅方向外側から挿通されるボルト56(図3)によってケース本体部40の側面に締結される。
図5は、図2のV−V断面図である。
図2〜図5を参照し、側面カバー部51は、中央面53が最も高く、中央面53から径方向外側に行くに連れて高さが低くなるように傾斜する。
詳細には、中央面53は、メイン軸45の軸線45aに略直交する平坦面であるため、中央面53の全体が最も高い位置にある。
各分割面54は、内周縁54aから側面カバー部51の周縁部51aに向かうに従い低くなるように傾斜する。すなわち、各分割面54は、側面カバー部51の径方向に傾斜する。
すなわち、各分割面54は、メイン軸45の軸線45aを中心とする側面カバー部51の周方向Rに環状に複数並べて配置される。周方向Rは、メイン軸45の軸線45aを回転中心とする回転方向に一致する。
本実施の形態では、分割面54は、一例として、7つに分割される。
図2、図3及び図6を参照し、各分割面54は、側面カバー部51の周方向Rに行くに連れて高さが変化するように傾斜する。
詳細には、分割面54は、分割面54の周方向の一端54cから他端54dに向けて高さが高くなるように傾斜する。
全ての分割面54の傾斜の方向は、同一であり、一端54cから他端54dに向けて高くなる。図6では、各分割面54の最大高さは略同一であるが、各分割面54の最大高さは互いに異なっていても良い。また、各分割面54の最小高さも互いに異なっていても良い。
なお、周方向Rとは逆の周方向に見た場合、分割面54は、分割面54の周方向の他端54dから一端54cに向けて高さが低くなるように傾斜する。
接続壁55は、周方向Rに傾斜する。詳細には、接続壁55は、分割面54の他端54dから一端54cに向けて高さが低くなるように傾斜する。接続壁55の傾斜の方向は、分割面54の傾斜の方向とは逆方向である。
分割面54は、接続壁55によって接続されることで、中央面53の基準点53aの周囲を回る階段状の面を構成する。
周方向Rにおける接続壁55の長さは、周方向Rにおける分割面54の長さよりも大幅に小さい。このため、分割面54の周方向Rの長さを大きく確保できる。
このように、周方向Rに傾斜する分割面54を、基準点53aを中心に環状に複数配置し、分割面54をメイン軸45の軸方向に延びる接続壁55で接続することで、側面カバー部51を効率良く立体的に形成でき、側面カバー部51の剛性を向上できる。
側面カバー部51の上部に配置される分割面54の一つには、クラッチカバー42の内外を連通させる孔部57が設けられる。
孔部57は、分割面54を上方に開口させる。孔部57には、クラッチ50に操作を伝達するクラッチレリーズ(不図示)が設けられる。
内側環状リブ59は、中央面53の裏面に設けられる。
外側環状リブ60は、内側環状リブ59を外側から囲うように設けられ、分割面54の裏面に設けられる。内側環状リブ59及び外側環状リブ60は、メイン軸45の軸線45aと略同軸に配置される環状である。
外側環状リブ60は、全ての分割面54及び接続壁55を周方向Rに接続する。
リブ58は、内側環状リブ59及び外側環状リブ60に略直交し、内側環状リブ59と外側環状リブ60とを径方向に接続する。
リブ58、内側環状リブ59及び外側環状リブ60によって、側面カバー部51の剛性が向上する。
この構成によれば、基準点53aの周囲に環状の配列で複数設けられる各分割面54は、分割面54の一端54cから他端54dに向けて高さが変化する傾斜の形状、及び、互いに隣接する分割面54の他端54dと一端54cとを接続する接続壁55によって剛性が高くなる。このため、クラッチカバー42を肉薄化してクラッチカバー42を軽量化できるとともに、クラッチカバー42の剛性を確保できる。クラッチカバー42の剛性の向上により、エンジン11の振動による音を低減できる。
また、各分割面54の周方向Rの傾斜の方向は同一である。この構成によれば、クラッチカバー42の剛性を周方向Rにバランス良く向上できる。
また、分割面54は、接続壁55によって接続されて、基準点53aの周囲を回る階段状の面を構成する。この構成によれば、接続壁55の数を小さくしながら、分割面54を効率良く配置でき、クラッチカバー42の剛性を向上できる。
また、分割面54は、基準点53a側からメイン軸45の径方向外側に行くに連れて高さが低くなるように傾斜する。この構成によれば、クラッチカバー42の外形を小さくでき、クラッチカバー42を軽量化できる。
また、分割面54の裏側には、基準点53aを囲うように外側環状リブ60が設けられる。この構成によれば、外側環状リブ60によって各分割面54を周方向Rに接続でき、クラッチカバー42の剛性を効果的に向上できる。
さらに、接続壁55は、基準点53aを中心に、放射状に配置される。この構成によれば、放射状の配置の接続壁55によって、クラッチカバー42の剛性を効果的に向上できる。
以下、図7を参照して、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に構成される部分については、同符号を付して説明を省略する。
本第2の実施の形態では、発電機カバー41(カバー)に分割面254及び接続壁255が設けられる構造について説明する。
発電機カバー41は、側面視で略円形に形成されてローター48及びクランク軸25(回転軸)を車幅方向外側から覆う側面カバー部251と、側面カバー部251の周縁部251aからクランク軸25の軸方向に延出する周壁部252とを備える。
発電機カバー41は、ケース本体部40(図1)から車幅方向外側に膨出するカバーである。
発電機カバー41は、例えば鋳造によって製造される金属製のカバーである。
中央面253は、車両側面視で略円形の円板状の板部材である。中央面253は、クランク軸25の軸線25aの延長線上に位置し、クランク軸25の軸線25aは、中央面53に略直交する。クランク軸25の軸線25aが中央面253に交わる点は基準点253aである。基準点253aは、中央面253の略中心に位置する。すなわち、中央面253は、クランク軸25の軸方向視で、クランク軸25に車幅方向外側から重なる。
各分割面254の内周縁254aは、中央面253の外周縁に接続される円弧状である。
各分割面254の外周縁は、側面カバー部251の周縁部251aを形成する。周縁部251aは、クランク軸25の軸方向視で、基準点253aを中心とする円形状に形成され、クランク軸25と略同軸に設けられる。
周壁部252は、車幅方向内側の端部に、周壁部252の径方向外側に延出するフランジ状の合わせ部252aを備える。合わせ部252aは、ケース本体部40の側面に合わさる。
合わせ部252aには、複数の固定孔部252bが設けられる。発電機カバー41は、各固定孔部252bに車幅方向外側から挿通されるボルト(不図示)によってケース本体部40の側面に締結される。
側面カバー部251は、中央面253が最も高く、中央面253から径方向外側に行くに連れて高さが低くなるように傾斜する。
詳細には、中央面253は、クランク軸25の軸線25aに略直交する平坦面であるため、中央面253の全体が最も高い位置にある。
各分割面254は、内周縁254aから側面カバー部251の周縁部251aに向かうに従い低くなるように傾斜する。すなわち、各分割面254は、側面カバー部251の径方向に傾斜する。
すなわち、各分割面254は、クランク軸25の軸線25aを中心とする側面カバー部251の周方向R2に環状に複数並べて配置される。周方向R2は、クランク軸25の軸線25aを回転中心とする回転方向に一致する。
本実施の形態では、分割面254は、一例として、6つに分割される。
詳細には、分割面254は、分割面254の周方向の一端254cから他端254dに向けて高さが高くなるように傾斜する。
全ての分割面254の傾斜の方向は、同一であり、一端254cから他端254dに向けて高くなる。
接続壁255は、周方向R2に傾斜する。詳細には、接続壁255は、分割面254の他端254dから一端254cに向けて高さが低くなるように傾斜する。接続壁255の傾斜の方向は、分割面254の傾斜の方向とは逆方向である。
分割面254は、接続壁255によって接続されることで、中央面253の基準点253aの周囲を回る階段状の面を構成する。
ここで、分割面254及び接続壁255によって形成される階段状の面は、上記第1の実施の形態の図6に示す形状と同様である。上記第1の実施の形態では、階段状の面の段は7段であるが、第2の実施の形態では、図7の始点P0から終点P1まで360°移動した場合の階段状の面の段は6段である。
このように、周方向R2に傾斜する分割面254を、基準点253aを中心に環状に複数配置し、分割面254をクランク軸25の軸方向に延びる接続壁255で接続することで、側面カバー部251を効率良く立体的に形成でき、側面カバー部251の剛性を向上できる。
側面カバー部251の上部に配置される分割面254の一つには、発電機カバー41の内外を連通させる孔部257が設けられる。孔部257は、分割面254を上方に開口させる。
上記第1及び第2の実施の形態では、パワーユニットとしてエンジン11を例示して説明したが、本発明は、これに限定されるものはない。例えば、パワーユニットとしてエンジン11に代えて電動モータユニットを備える鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造において、電動モータユニットの回転軸を収容するパワーユニットケースと、回転軸の軸線に軸方向から対向する向きでパワーユニットケースに取り付けられるカバーとを備えるものにも本発明を適用可能である。
上記第1及び第2の実施の形態では、クラッチカバー42及び発電機カバー41を例に挙げて説明したが、本発明は、クランクケースに取り付けられる他のカバーにも適用可能である。例えば、エンジン11が、クランク軸25と動弁装置とを接続するカムチェーンと、このカムチェーンに噛み合うスプロケットと、このスプロケットを覆う伝達機構カバーとを備え、この伝達機構カバーがクランクケースに取り付けられる構造において、伝達機構カバーに分割面及び接続壁を設けても良い。
また、鞍乗り型車両として自動二輪車1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、前輪または後輪を2つ備えた3輪の鞍乗り型車両及び4輪以上を備えた鞍乗り型車両のパワーユニットに適用可能である。
11 エンジン(パワーユニット)
25 クランク軸(回転軸)
25a 軸線
26 クランクケース(パワーユニットケース)
41 発電機カバー(カバー)
42 クラッチカバー(カバー)
45 メイン軸(回転軸)
45a 軸線
53,253 中央面(軸方向から対向する面)
53a,253a 基準点
54,254 分割面
54c,254c 一端
54d,254d 他端
55,255 接続壁
58 リブ
60 外側環状リブ(環状リブ)
R,R2 周方向(カバーの周方向)
Claims (10)
- 鞍乗り型車両に搭載されるパワーユニット(11)の回転軸(25,45)を収容するパワーユニットケース(26)と、前記回転軸(25,45)の軸線(25a,45a)に軸方向から対向する向きで前記パワーユニットケース(26)に取り付けられるカバー(42,41)とを備える鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造において、
前記カバー(42,41)は、前記軸線(25a,45a)に軸方向から対向する面(53,253)に位置する基準点(53a,253a)の周囲に、前記回転軸(25,45)の周方向に分割して環状の配列で複数設けられる分割面(54,254)を備え、
各前記分割面(54,254)は、前記基準点(53a,253a)を中心とする前記カバー(42,41)の周方向(R,R2)において、各前記分割面(54,254)の一端(54c,254c)から他端(54d,254d)に向けて高さが変化するように傾斜し、
前記カバー(42,41)は、互いに隣接する前記分割面(54,254)の前記他端(54d,254d)と前記一端(54c,254c)とを接続する接続壁(55,255)を備えることを特徴とする鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造。 - 前記接続壁(55,255)は、前記回転軸(25,45)の前記軸線(25a,45a)の軸方向に延びて、前記分割面(54,254)を前記分割面(54,254)の高さ方向に接続することを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造。
- 各前記分割面(54,254)の前記傾斜の方向は同一であることを特徴とする請求項1または2記載の鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造。
- 各前記分割面(54,254)は、前記基準点(53a,253a)を中心とする前記周方向(R,R2)において、各前記分割面(54,254)の前記一端(54c,254c)から前記他端(54d,254d)に向けて高くなるように傾斜することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造。
- 前記分割面(54,254)は、前記接続壁(55,255)によって接続されて、前記基準点(53a,253a)の周囲を回る階段状の面を構成することを特徴とする請求項3または4記載の鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造。
- 前記基準点(53a,253a)は、前記回転軸(25,45)の前記軸線(25a,45a)が前記カバー(42,41)に交わる点であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造。
- 前記分割面(54,254)は、前記基準点(53a,253a)側から前記回転軸(25,45)の径方向外側に行くに連れて高さが低くなるように傾斜することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造。
- 前記カバー(42)は、前記接続壁(55)の裏側に、前記接続壁(55)に沿うリブ(58)を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造。
- 前記分割面(54)の裏側には、前記基準点(53a)を囲うように環状リブ(60)が設けられることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造。
- 前記接続壁(55,255)は、前記基準点(53a)を中心に、放射状に配置されることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の鞍乗り型車両のパワーユニットのカバー構造。
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